WO2011081074A1 - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、シートバックに対する乗員の腰部の沈み込みを阻止して、後面衝突時に上体全体の後方回転を誘導し、乗員の頸部が独立して後方に傾倒する程度を軽減することにより、乗員の頸部等への負荷を効果的に軽減できる乗物用シートを提供する。 【解決手段】乗物用シートSは、後面衝突時に、乗員の胴部下方の後方移動量と比較して、頸部と胴部との連結点の後方移動量を大きくすると共に、胴部上方をシートバックS1に沈み込ませる頸部負担低減手段25を設けることを特徴とする。

Description

乗物用シート
 本発明は、乗物用シートに係り、特に後面衝突時における乗員にかかる負荷の低減を図った乗物用シートに関する。
 自動車などの乗物の後部が追突されたり、後退走行時に大きく衝突したりするなど、いわゆる後面衝突の際には、乗員が頸部(首)に大きな負荷を受ける虞がある。一般に、このような負荷を受ける主原因は、着座している乗員の胸部に対し、頭部だけが急激に後方移動することにより、頸部が過度に曲げ伸ばしされることにある。つまり、後面衝突時、着座している乗員の頭部が慣性力によって急激に後傾することにより、頸部に負荷がかかってしまう。
 したがって、従来から自動車などの乗物用シートには、後面衝突時に生じる衝撃から乗員の頭部や頸部を保護し、頸部への負荷を軽減するため、シートバック(着座部)上方に乗員の頭部を後方から支えるヘッドレストが設けられている。
 しかし、固定して設置されたヘッドレストでは、後面衝突時、頭部の急激な後方移動を防ぐことが難しい。すなわち、後面衝突時、乗員の頭部とヘッドレストとの間の隙間を速やかに減少させて頭部を支持しないと、頭部が急激に後方移動し、頸部へ加わる負荷を十分に軽減できない場合がある。
 このような問題を解消するために、後面衝突時に乗員の荷重が後方へ移動することを利用して、ヘッドレストを前方に可動させ、乗員の頭部を支持して頸部への負荷を抑えるようにした技術、すなわちアクティブヘッドレストが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
 さらに、サイドフレームを備えたシートバックフレームで、シートバッククッションを支持するシートバックを備えた乗物用シートにおいて、サイドフレームの間に可動のリンク部材を設けて受圧部材を配設し、後面衝突時、大きな衝撃荷重が乗員にかかった場合、リンク部材が回動し、受圧部材を後方へ移動させることにより、乗員をシートバック側、すなわち後方へ沈み込ませ、頭部をヘッドレストに近接させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003-341402号公報 特開2009-023517号公報
 特許文献1において開示された技術は、後面衝突時、慣性力により乗員が後方へ移動すると、シート後方に設けられた可動プレートに荷重がかかり、この可動プレートの後方移動に連動してヘッドレストが前方に移動し、乗員への負荷を緩和するものである。
 上述のように特許文献1で開示される技術は、後面衝突時に乗員が後方へ移動し、このときの荷重を可動プレートで受け、この可動プレートが後方へ移動する際に連動してヘッドレストを前方に移動させるものである。
 一方、特許文献2において開示された技術は、シートのサイドフレームにリンク部材を介して受圧部材が配設されており、後面衝突時、乗員の荷重を受けて受圧部材が大きく後方へ移動するものである。この構成は、ヘッドレストが前方へ移動することなく、乗員の腰部を含む上体をシートバックに沈み込ませ、頭部と背中をそれぞれヘッドレストとシートバックで同時に支えることにより頭部が後方へ急激に移動することを防止し、頸部への負担を軽減することが可能である。
 このように、上述の特許文献1及び特許文献2には、後面衝突を受けた際、乗員の背中が後方へ沈み込むことにより、頭部又は頸部が、後方からヘッドレストによって支持される構成を備えた乗物用シートが開示されている。これらは、乗員の背中部分を後方へ沈み込ませることにより乗員の頭部をヘッドレストに当接しやすくし、頭部が急激に後方へ移動することを防止する利点がある。
 後面衝突を受けた際、乗員の上体を一体的に後傾させる、すなわち、頭部、頸部、胴部の相対位置を保ったまま後傾させることができれば、頭部が独立して後方移動することがない。その結果、頸部への負荷を抑えることができるが、上記技術では、乗員の胴部の後方移動はシートバックにより抑制される。したがって、頭部の後方移動量に対し、頸部と胴部の連結点の後方移動量が抑制されるため、通常着座時と後面衝突時の頭部と頸部の連結位置における角度が変化し、頸部に負担がかかる虞があった。
 また特許文献1のように、ヘッドレストが乗員の頭部に当接するように移動する技術においては、ヘッドレストと受圧部材を連動させるため、別途ヘッドレストの移動機構を設ける必要があり、機構が複雑でコストが嵩むだけでなく、シート全体の重量が増すという不都合があった。そして、シートバックフレームにヘッドレストを動かすための可動部分が必要であるため、剛性が低下するという不都合があった。
 また特許文献2の技術においては、受圧部材をサイドフレームに取り付けるための機構が複雑であり、受圧部材を取り付けるために必要な部品点数が多いという不都合があった。
 本発明の目的は、後面衝突時に乗員にかかる負荷を効果的に軽減することのできる乗物用シートにおいて、通常着座時と後面衝突時における乗員の頭部の角度変化を抑制することにより、頸部の負担を低減することができる乗物用シートを提供することにある。また、本発明の他の目的は、簡単な構成で軽量、且つ安価な乗物用シートを提供することにある。
 前記課題は、後面衝突時に、乗員の胴部下方の後方移動量と比較して、頸部と胴部との連結点の後方移動量を大きくすると共に、胴部上方をシートバックに沈み込ませる頸部負担低減手段を設けること、により解決される。
 これにより、後面衝突時、乗員が後方へ移動する際、乗員の胴部上方をシートバック側に入り込ませることができ、さらに胴部と頸部の連結点の後方移動量を確保することができる。その結果、頭頂部から頭部と頸部の連結点までを結ぶ線と、頭部と頸部の連結点から頸部と胴部までを結ぶ線とが成す角度に関し、通常着座時と後面衝突時における角度変化を抑制でき、頸部への負担を低減できる。
 このとき、請求項2のように、前記頸部負担低減手段は、前記頸部と胴部との連結点を、前記乗員の頭頂部と前記頸部との連結点と、腰部とを結ぶ線よりも後方に位置するように移動させる構成とすると好ましい。
 これにより、乗員の胴部と頸部の連結点の後方移動量をより大きく確保できる。その結果、頭頂部から頭部と頸部の連結点までを結ぶ線と、頭部と頸部の連結点から頸部と胴部までを結ぶ線とが成す角度に関し、通常着座時と後面衝突時における角度変化を抑制でき、頸部への負担をより一層低減することができる。
 また、このとき、請求項3のように、前記頸部負担低減手段は、前記胴部下方の後方移動を抑制する移動量抑制部材からなると好適である。
 このように、乗員の後方へ移動を押し止める移動量抑制部材を設けることにより、乗員が後傾する動きが誘導される。その結果、胴部上方の後方移動量が大きくなるため、頸部負担の低減効果が高い。
 さらにまた、請求項4のように、前記頸部負担低減手段は、前記胴部中央の後方移動量と比較して、前記胴部上方の後方移動量を大きくする構成とすると好ましい。
 これにより、乗員の胴部と頸部の連結点の後方移動量を確保できるので、頸部と胴部の連結点の角度変化を抑制することができ、一層頸部への負担を低減することができる。
 また、請求項5のように、両側に位置するサイド部と、上方に配設されたアッパー部と、下方に配設されたロアー部と、を少なくとも備えたシートバックフレームと、該シートバックフレームの上方に配設されるヘッドレストと、を備え、前記ロアー部は、前記サイド部に架設された下部フレームと、該下部フレームに固着され、前記サイド部から所定距離離間して左右方向に延設された前記頸部負担低減手段と、を有し、該頸部負担低減手段は、前記腰部の後方位置に配設された腰部進入阻害部材からなり、該腰部進入阻害部材は、前記下部フレームの上方及び下方に連続して固着され、前記下部フレームよりも前方に膨出して配設されると好適である。
 このように、下部フレーム、すなわち乗員の腰部に相当する位置に、腰部進入阻害部材を設けることにより、後面衝突時、乗員の上体が後方へ移動する際、腰部進入阻害部材によって腰部が押し止められ、シートバックに対し腰部の沈み込みが小さくなる。この構成によって腰部の後方移動が抑制され、さらに、胴部の上方(肩に相当する部分)が後方移動するため、通常着座時と後面衝突時の、頭部と頸部の連結位置における角度が変化を抑制することができる。その結果、頸部への負荷を小さくすることが可能となる。
 したがって、ヘッドレストを移動させる機構や、乗員の上体を沈み込ませる機構等の複雑な機構を用いることなく、簡単な構成の腰部進入阻害部材をシート下方に設ける構成とするだけで、後面衝突時、乗員の頸部等への負荷を効果的に抑えることが可能となる。
 本発明の乗物用シートは、複雑な機構を設けることがなく、腰部進入阻害部材を備えた構成とするだけで良い。本発明の乗物用シートによると、少ない部品点数で後面衝突時の乗員にかかる負荷を低減することができる。したがって、簡単な構成且つ軽量な乗物用シートを提供することが可能となる。
 また、下部フレームの上方及び下方で腰部進入阻害部材が支持されることにより、さらに強固な接合が可能であり、乗員の後方移動によって過大な荷重がかかった場合であっても、その荷重に十分に耐えうる乗物用シートとすることができる。
 さらにまた請求項6のように、前記腰部進入阻害部材としての前記移動量抑制部材は、中空体で形成されてなると好ましい。
 このように、腰部進入阻害部材が中空体で形成されてなることにより、シートフレームを構成する他の部材に接触することがなく、省スペース性の高い腰部進入阻害部材となる。また、腰部進入阻害部材が中空体で構成されるため、重量の増加が抑えられ、より軽量に設計することができる。
 また、請求項7のように、前記腰部進入阻害部材としての前記移動量抑制部材は、乗員の背骨に対応する位置の近傍に逃げ部が配設されると好ましい。
 このような構成とすることにより、乗員の背骨(脊柱)に相当する部分は、腰部進入阻害部材に当接することがない。したがって、後面衝突時、乗員の腰部が激しく後方に移動した場合であっても、乗員の背骨への負荷が小さい。
 さらに、請求項8のように、前記腰部進入阻害部材としての前記移動量抑制部材は、上方に配設される上方面と、下方に配設される下方面とを更に備え、少なくとも前記上方面又は前記下方面のいずれか一方の面に、衝撃吸収部が配設されると好適である。
 このように、例えば腰部進入阻害部材の左右方向に溝状に形成された衝撃吸収部を形成することにより、後面衝突時、設定以上の衝撃が生じて乗員が腰部進入阻害部材にかかったとき、衝撃吸収部はその溝状の部分が変形することにより荷重を吸収する。このように、衝撃吸収部を備える構成とすることにより、後面衝突時の過大な荷重を効果的に吸収することができる。
 請求項1の発明によれば、後面衝突時、乗員の胴部上方をシートバック側に沈み込ませるため、頸部と胴部の連結点の後方移動量を確保することができる。これにより、乗員の頭部と頸部の連結点における角度変化が抑制されるため、乗員の頸部にかかる負担を低減させることができる乗物用シートを提供することができる。
 請求項2の発明によれば、乗員の頸部と胴部の連結部の後方移動量を一層大きく確保することができるため、後面衝突時の頸部への負荷を軽減することが可能な乗物用シートとすることができる。
 請求項3の発明によれば、後面衝突時に乗員が後傾する動きを誘導するため、より一層頸部への負荷を抑制する乗物用シートを提供することができる。
 請求項4の発明によれば、乗員の胴部と頸部の連結点の後方移動量を確保し、頸部への負担を軽減する乗物用シートとすることができる。
 請求項5の発明によれば、後面衝突時、乗員の頭部を含む上体全体を一体的に後方に傾倒させる乗物用シートを提供することができる。また、後面衝突を受けた際、複雑な機構を用いることなく、簡単な構成で頸部にかかる負荷を抑えることが可能な乗物用シートを提供することができる。また、簡単な構成で軽量な乗物用シートとすることができる。さらにまた、より強固に腰部進入阻害部材が固着された乗物用シートを提供することができる。
 請求項6の発明によれば、腰部進入阻害部材が中空体によって形成されるため、より軽量な乗物用シートとすることができる。
 請求項7の発明によれば、乗員の背骨に腰部進入阻害部材が当接しないので、乗員の腰部が後方へ移動した場合であっても、乗員の背骨にかかる負荷をうけることなく、上体を一体的に後傾させることができる。
 請求項8の発明によれば、衝撃吸収部を備え、腰部進入阻害部材の一部に変形しやすい部分を形成すると、乗員の腰部が激しく後方移動した際、衝撃吸収部が変形する。これにより、乗員が後方へ移動する際の衝撃を吸収して緩和することができる。
 以上のように、単純な構成の腰部進入阻害部材を設けることにより、腰部の沈み込みが阻害され、上体が一体となって後方へ傾倒しやすくなるため、乗員の身体が、着座姿勢を保ったまま、後方へ傾倒することになり、さらにヘッドレストに頭部が当接する。したがって、ヘッドレストを前方に移動させる機構や、乗員の身体を後方へ沈み込ませる機構等の複雑な機構を設けなくてもよく、より軽量で安価な乗物用シートを提供することができる。
本発明の実施形態に係るシートの概略斜視図である。 本発明の実施形態1に係るシートフレームの概略斜視図である。 本発明の実施形態1に係る腰部進入阻害部材の概略斜視図である。 本発明の実施形態1に係るシートバックフレームの概略斜視図である。 本発明の実施形態1に係るサイドフレーム及び腰部進入阻害部材の説明図である。 本発明の実施形態2に係る腰部進入阻害部材の概略斜視図である。 本発明の実施形態2に係るシートバックフレームの概略斜視図である。 本発明の実施形態2に係るサイドフレーム及び腰部進入阻害部材の説明図である。 本発明の実施形態3に係るシートバックフレームの概略斜視図である。 本発明の実施形態4に係るシートバックフレームの概略斜視図である。 従来技術における乗員の動きに関する説明図である。 本発明の実施形態における乗員の動きに関する説明図である。
S 乗物用シート
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
 1a,2a,3a クッションパッド(パッド材)
 1b,2b,3b 表皮材
11 リクライニング機構
 11a リクライニングシャフト
15 サイドフレーム(サイド部)
16 上部フレーム(アッパー部)
 16a 側面部
17 下部フレーム(ロアー部)
 17a 延長部
 17b 中間部
18 ピラー支持部
19 ヘッドレストピラー
20 姿勢保持部材
21,22 ワイヤ(連結部材)
25,26,27,28 腰部進入阻害部材(頸部負担低減手段、ロアー部)
 25a,26a,27a,28a 上方面
 25b,26b,27b,28b 下方面
 25c,26c,27c,28c 前方面
 25d,26d,27d,28d 角部
 25e 上方接合面
 25f 下方接合面
 26g 後方面
 26h 縁端
 26i 後方接合面
 28j 衝撃吸収部
37,38 軸支部
 以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることはもちろんである。また、本明細書において、乗物とは、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物、地上以外を移動する航空機や船舶など、シートを装着できる移動用のものを指すものとする。
 図1乃至図10は本発明に係る実施の形態を示し、図2乃至5は本発明の実施形態1に係るもので、図2はシートフレームの概略斜視図、図3は腰部進入阻害部材の概略斜視図、図4はシートバックフレームの概略斜視図、図5はサイドフレーム及び腰部進入阻害部材の説明図であり、図6乃至8は本発明の実施形態2に係るもので、図6は腰部進入阻害部材の概略斜視図、図7はシートバックフレームの概略斜視図、図8はサイドフレーム及び腰部進入阻害部材の説明図であり、図9は本発明の実施形態3に係るもので、シートバックフレームの概略斜視図であり、図10は本発明の実施形態4に係るもので、シートバックフレームの概略斜視図である。
[実施形態1]
 本実施形態1に係る乗物用シートSは、図1で示すように、シートバックS1(背部)、着座部S2、ヘッドレストS3より構成されており、シートバックS1(背部)及び着座部S2はシートフレームFにクッションパッド1a,2aを載置して、表皮材1b,2bで被覆されている。したがって、後述の腰部進入阻害部材25に対してもクッションパッド1aが載置され、表皮材1bが被覆される構成となっている。なお、ヘッドレストS3は、ヘッドレストピラー19にパッド材3aを配して、表皮材3bで被覆して形成される。
 乗物用シートSのシートフレームFは、図2で示すように、シートバックS1を構成するシートバックフレーム1、着座部S2を構成する着座フレーム2から構成されている。
 着座フレーム2は、上述のようにクッションパッド2aを載置して、クッションパッド2aの上から表皮材2bによって覆われており、乗員を下部から支持する構成となっている。着座フレーム2は脚部で支持されており、この脚部には、図示しないインナレールが取り付けられ、車体フロアに設置されるアウタレールとの間で、前後に位置調整可能なスライド式に組み立てられている。また着座フレーム2の後端部は、リクライニング機構11を介してシートバックフレーム1と連結されている。
 シートバックS1は、シートバックフレーム1に、上述のようにクッションパッド1aを載置して、クッションパッド1aの上から表皮材1bにより覆われており、乗員の背中を後方から支持するものである。本実施の形態において、シートバックフレーム1は、図2で示すように、略矩形状の枠体となっており、サイド部とアッパー部とロアー部を備えている。
 サイド部は、シートバック幅を構成するため、左右方向に離間して配設され、上下方向に延在する2本のサイドフレーム15を有している。そして、サイドフレーム15の上端部側を連結する上部フレーム16が、サイド部から上方に延出し、アッパー部を構成している。
 また、シートバックフレーム1のロアー部は、サイドフレーム15の下端部側を下部フレーム17で連結して形成されている。下部フレーム17は、サイドフレーム15の下側に連結され下方に延長した延長部17aと、両側を連結する中間部17bを有している。
 なお、本実施形態のシートバックフレーム1は、サイドフレーム15と上部フレーム16と下部フレーム17との別部材で形成されているが、一体のパイプフレーム、一体の板状フレーム等で形成することもできる。
 リクライニング機構11は、少なくともリクライニング機構11の回動軸に沿ったリクライニングシャフト11aを備えており、リクライニングシャフト11aは、下部フレーム17の延長部17aに設けられた孔(不図示)からシートフレームFの側部に突出するように嵌通して配設されている。
 そして下部フレーム17には、乗員の腰部の後方位置に相当する部分が腰部側に膨出して、すなわちシートフレームFの前方に向かって、頸部負担低減手段としての腰部進入阻害部材25が突設されている。腰部進入阻害部材25は、下部フレーム17の中間部17bと固着接合されて、若しくは一体となるように成形されており、中空の筒状、或いは角柱状に設計されている。腰部進入阻害部材25の中空の内部には、リクライニングシャフト11aが貫通して配設されるため、リクライニングシャフト11aに腰部進入阻害部材25が当接してリクライニングシャフト11aの回動を阻害することがない。
 このように、シートバックフレーム1の下方に配設されるリクライニング機構11を更に備え、腰部進入阻害部材25は、リクライニング機構11の回動軸よりも前方に膨出して配設されると好適である。
 このように、リクライニング機構11の回動軸、すなわちリクライニングシャフト11aに相当する位置よりも前方に腰部進入阻害部材25を設けることにより、乗員が後方移動した際、より早く乗員の腰部が腰部進入阻害部材25に当接する。その結果、乗員の頭部をより早くヘッドレストS3に当接させることが可能である。
 腰部進入阻害部材25にはクッション材(クッションパッド1a)が配設されており、腰部進入阻害部材25はクッションパッド1a及び表皮材1bを介して乗員の腰部に相当する位置に配設される。このように前方に膨出した腰部進入阻害部材25が、クッションパッド1a及び表皮材1bを介し、乗員の腰部がシートバックS1に沈み込む動きを押し止める。その結果、後面衝突時に乗員の上体全体を後方に傾倒させ、頭部のみが急激に後方に移動することを防ぐことが可能となる。したがって、上述のように単純な構成の腰部進入阻害部材25を設置するだけで、後面衝突時、乗員の頸部への負荷を抑えることができる。
 図2で示すように、上部フレーム16は、略U字状の部材であり、上部フレーム16の側面部16aは、サイドフレーム15の側板と一部が重なるように配設され、この重なり部分においてサイドフレーム15に固着接合される。
 また、アッパー部を構成する上部フレーム16の上方には、ヘッドレストS3が配設されている。ヘッドレストS3は、前述のように芯材(不図示)の外周部にパッド材3aを設け、パッド材3aの外周に表皮材3bを被覆して構成している。上部フレーム16には、ピラー支持部18が配設されている。このピラー支持部18には、ヘッドレストS3を支持するヘッドレストピラー19(図1参照)がガイド部材(不図示)を介して取り付けられて、ヘッドレストS3が取り付けられるようになっている。
 なお、本実施形態ではシートバックS1とヘッドレストS3が別体となって形成されている例を示したが、シートバックS1とヘッドレストS3が一体となって形成されたバケットタイプとしても良い。
 シートバックフレーム1の一部を構成するサイド部としてのサイドフレーム15は、前述のように、上下方向に所定の長さで構成されており、左右方向に所定間隔を有して対向して配設されている。そして、シートバックフレーム1内(両側のサイドフレーム15の間)でシートバックフレーム1の内側領域には、クッションパッド1aを後方から支える姿勢保持部材20が配設されている。
 本実施形態の姿勢保持部材20は、樹脂を板状の略矩形状に形成した部材であり、姿勢保持部材20の裏側の上部側と下部側には、ワイヤ21,22を係止するための爪部(不図示)が形成されている。
 本実施形態の姿勢保持部材20は、連結部材に支持されている。すなわち、連結部材としての2本のワイヤ21,22が両側のサイドフレーム15間に架設され、姿勢保持部材20の裏側の上部側と下部側で、所定位置に形成された爪部(不図示)によって姿勢保持部材20と係合しており、このように配設された2本のワイヤ21,22は、姿勢保持部材20をクッションパッド1aの背面で支持している。ワイヤ21,22は、ばね性を有するスチール線材から形成されている。
 図2で示すように、本実施形態の姿勢保持部材20に係止された2本のワイヤ21,22の両端部は、前記したサイドフレーム15に設けられた軸支部37,38により軸支されている。この軸支部37,38は、ワイヤ21,22を回動可能に軸支すればよく、公知の技術を使用できる。なお、軸支部37,38の代わりに、サイドフレーム15の側板に孔を形成し、この孔にワイヤ21,22の端部を回動可能に挿入し、抜け止めを施すようにしてもよい。
 なお、本実施形態においてはサイドフレーム15間に架設される部材として、プレートからなる姿勢保持部材20及びワイヤ21,22を例に挙げて説明したが、その他、Sばねや、マット、ランバーサポート機能を備えた構成としても良いのは勿論である。
 以下に、実施形態1の腰部進入阻害部材25と下部フレーム17との接合方法、及び腰部進入阻害部材25の構成に関し、図3乃至図5を用いて詳細に説明する。図3は腰部進入阻害部材25の概略斜視図、図4はシートバックフレームの概略斜視図、図5はサイドフレーム及び腰部進入阻害部材の説明図である。
 実施形態1において、腰部進入阻害部材25は、図3に示すように、中空の略角柱状に形成されており、その側面の一部が切り欠かれている。そして腰部進入阻害部材25は、上方に上方面25a、下方に下方面25b、シートフレームF(シートバックフレーム1)の前方、すなわち、乗員の着座側に前方面25cが配置されるように、下部フレーム17に接合される。上方面25a及び下方面25bは、それぞれ下部フレーム17と接合する上方接合面25e、下方接合面25fを備えている。この上方接合面25e、下方接合面25fは、それぞれ、上方面25aの端部を下方に、下方面25bの端部を上方に折り曲げた形状をとっている。
 また、上方面25aと前方面25cによって形成される角部25dは、上方に凸の滑らかな膨出曲線(円弧状)となるように形成されると乗員の後傾を案内することができるため好ましい。この角部25dは、後面衝突時、乗員の腰部が後方に沈み込まないように押し止める部分であるから、円弧の半径が大きく設計されているとより確実に乗員の後傾を案内することができるため好ましい。
 図4に示すように、腰部進入阻害部材25はシートバックフレーム1の前方、すなわち乗員の着座側に向かって突出するように、下部フレーム17に接合される。このとき、リクライニングシャフト11aは腰部進入阻害部材25の内部を貫通するように配設されるが、リクライニングシャフト11aと腰部進入阻害部材25は当接しない位置で配設される。したがって、リクライニングシャフト11aの回動時、腰部進入阻害部材25によってその動きが阻害されることがなく、リクライニング機能を損なうことがない。
 また本実施形態1のように、腰部進入阻害部材25は、下部フレーム17と重なって接合される上方接合面25eと、下方接合面25fを備え、上方接合面25eは、下部フレーム17上端と接合され、下方接合面25fは、下部フレーム17下端と接合されると特に好ましい。
 このように、腰部進入阻害部材25に接合面を形成し、これら二つの接合面に下部フレーム17の端部を重ねて接合させることにより、面接合の強度が向上する。この構成により、特に上方向からの荷重に対し、腰部進入阻害部材25だけでなく、下部フレーム17の上端部でさらに荷重を受けることができるため、より強固な腰部進入阻害部材25を備えた乗物用シートSとすることができる。
 腰部進入阻害部材25の取り付け順序として、特に制限はないが、下部フレーム17と接合して一体の部材としてからリクライニングシャフト11aを腰部進入阻害部材25の中空部分に挿通させ、シートフレームFの組立てを行っても良いし、また、シートバックフレーム1と着座フレーム2を、リクライニング機構11を介して連結させてシートフレームFを組み立てた後、シートフレームFの前方から、腰部進入阻害部材25を下部フレーム17に嵌め込んで接合しても良い。
 なお、中間部17bの略中央部に腰部進入阻害部材25が配設される構成であれば、一定の大きさの腰部進入阻害部材25を用いることができるため、様々な大きさのシートバックフレーム1に対応可能であり、汎用性が高い。すなわち、様々な大きさのシートバックフレーム1であっても、乗員の腰部を支持可能な大きさ、配置とすることができれば、一種類の腰部進入阻害部材25を成形するだけでよい。
 図3及び図4に示すように、腰部進入阻害部材25は、中空の角柱となるように成形されており、さらにその側面の一部を切り欠くような形状となっており、側面が歪んだ略コ字状に形成されている。腰部進入阻害部材25の内部にはシートバックフレーム1の下部フレーム17が嵌入され、腰部進入阻害部材25と下部フレーム17は面接合によって固着接合される。なお、図5乃至図7では腰部進入阻害部材25が、側面が歪んだ略コ字状に形成された例を示したが、下部フレーム17に接合し、且つリクライニングシャフト11a等の他の構成部材と接触しない形状であれば、上面部25aのみからなる腰部進入阻害部材25としてもよい。さらに、側面が矩形、略円形、略楕円形となるように形成されていても良い。
 このように中空形状とすることで、乗員の腰部の進入を抑えるだけでなく、特に側面衝突の際においても側方から受けた荷重によってサイドフレーム15や延長部17a,17aが内側方向に変形した場合には、左右の延長部17a,17aが腰部進入阻害部材25の側方の端部に当接することになる。ここで腰部進入阻害部材25は、略コ字断面形状であることから、上面部25aのみからなる腰部進入阻害部材とするよりも、構造的に左右方向の強度が高い。したがって、側面衝突の際などの左右方向から作用する応力に対しては変形抵抗が大きく、シートフレームFの変形を防ぐことができる。
 また、図5のように、腰部進入阻害部材25は、少なくとも前方に配設される前方面25cを備え、該前方面25cの下方は、前方面25cの上方よりも前方に膨出して配設されると好ましい。すなわち、腰部進入阻害部材25の前方面25cが、角部25dの位置(図中のA線)よりも前方に膨出して形成されていると好ましい。このように、前方面25cの下方が前方へ傾倒する構成とすることにより、前方面25cが傾斜していない腰部進入阻害部材25と比較して、後面衝突時、乗員の身体が後方へより傾倒し易くなるものである。その結果、乗員の頭部がヘッドレストに当接するまでにかかる時間が短くなり、乗員の頸部にかかる負荷を小さくすることができる。
 さらに、サイドフレーム15(サイド部材)の間に配設され、乗員の姿勢を保持する姿勢保持部材20を更に備え、腰部進入阻害部材25は、姿勢保持部材20の前端よりも前方に膨出して配設されると好ましい。すなわち、上方面25aは、姿勢保持部材20の最も前方側に位置する前端(図中のB線)よりも前方に延出して形成されると好ましい。このように、乗員の身体(背中)を支持するための姿勢保持部材20よりも前方に腰部進入阻害部材25が膨出した構成とすることにより、乗員の背中が姿勢保持部材20に沈み込むよりも早く、乗員の腰部を腰部進入阻害部材25に当接させることができる。その結果、後面衝突時、乗員の後傾が早くなり、頸部への負荷を小さくすることができる。
 この構成とすることにより、乗員の腰部が沈み込む動きをした場合、乗員の身体(腰部より上方、胴部における上部)の後方移動量を増やし、上体を後傾させ、頸部及び頭部が上体に連動して動くことを誘導することができる。
 この腰部進入阻害部材25は、所定の厚さの板材からなる金属で形成されており、この時、用いる金属は、後面衝突時の荷重に耐えうる強度、硬度を備えたものとする。なお、下部フレーム17に好適に固着接合することができ、乗物後方側からの衝撃が加わった時に乗員により生じる荷重以上の剛性を有するもの、すなわち後面衝突時の荷重に耐えうる強度を備えたものであれば、腰部進入阻害部材25は他の材料を用いても良いのは勿論である。
 また、板厚、材質等を適宜選定することにより、腰部進入阻害部材25の強度を調整することができる。例えば、腰部進入阻害部材25の板厚を厚くすることで、後面衝突時、乗員の腰部が激しく後方へ移動した場合であっても、十分な強度を有する腰部進入阻害部材25により、腰部の沈み込みを防止することができる。
 図3及び図5のように、腰部進入阻害部材25はシートフレームFの前方に前方面25c、上側に上方面25a、下側に下方面25bを有し、これら上方面25a及び下方面25bは下部フレーム17の中間部17bと接合されて配設されている。この時、上方面25a、下方面25bは、それぞれ上方接合面25e、下方接合面25fを、中間部17bがシートフレームFの前方に曲折した部分と重なるようにして固着接合されている。固着接合の手段としては溶接、リベット止め、ボルト止め、若しくはスポット溶接などが挙げられる。
 なお本実施形態では、上方面25a及び下方面25bの端部を折り曲げた形状の上方接合面25e及び下方接合面25fを、それぞれ中間部17bの上方端部及び下方端部に重ねた形状としているが、腰部進入阻害部材25の上方面25a及び下方面25bの端部を折り曲げた形状とする必要はなく、中間部17bの表面に直接上方面25a及び下方面25bの端部または縁辺を接合しても良い。
 腰部進入阻害部材25は、下部フレーム17の中間部17bの長手方向に沿って、上方接合面25e、下方接合面25fが、それぞれ中間部17bの上方及び下方と連続して溶接されて接合されており、接合部分には溶接部が接合されている。また、腰部進入阻害部材25の左右方向の寸法は、左右の端部がサイドフレーム15(より詳しくは、下部フレーム17の両側の延長部17a,17a)とはいずれも所定距離離間して配置可能な長さに調整されている。このような構成とすると、腰部進入阻害部材25と下部フレーム17の両側の延長部17a,17aとの間にアクチュエーター(リクライニングモーター)等の部材を設置することができ、好適である。
 腰部進入阻害部材25が左右の延長部17a,17aの内側から僅かに離間して配置されることの効果について説明する。
 本発明のシートバックフレーム1において、後面衝突を受けた際、乗員の腰部は後方に移動するが、腰部進入阻害部材25に押し止められる。そして、腰部進入阻害部材25が下部フレーム17の延長部17a,17aと連続して設けられていた場合、乗員からの衝撃が延長部17aを介してサイドフレーム15に伝達される。その結果、シートバックフレーム1が後傾してしまい、シートバックフレーム1の上方に備えられたヘッドレストS3に乗員の頭部が当接するまでの距離が長くなるため、頭部のみの急激な後方移動を抑制することができない。
 一方、本発明のように、腰部進入阻害部材25が延長部17a,17aの内側から僅かに離間して配置されることにより、後面衝突時、乗員の腰部が急激に後方へ移動しても、その衝撃はサイドフレーム15に伝播する程度が小さい。したがって、シートバックフレーム1の後傾を防止することができ、乗員の頭部がヘッドレストS3に当接しやすくすることができ、乗員の頸部にかかる負荷を緩和することができる。
[実施形態2]
 以下に、実施形態2の腰部進入阻害部材26と下部フレーム17との接合方法、及び腰部進入阻害部材26の構成に関し、図6乃至図8を用いて詳細に説明する。図6は腰部進入阻害部材26の概略斜視図、図7はシートバックフレームの概略斜視図、図8はサイドフレーム及び腰部進入阻害部材の説明図である。
 実施形態2に係る腰部進入阻害部材26は、後方面の一部が切り欠かれている実施形態1の腰部進入阻害部材25とは異なり、後方面26gを有している点を特徴としている。そして、腰部進入阻害部材26の構成及び下部フレーム17に対する取り付け方法以外の構成、作用は実施形態1の腰部進入阻害部材25と同様であるため、説明を省略する。
 実施形態2において、腰部進入阻害部材26は、図6に示すように、中空の略角柱状に形成されている。そして腰部進入阻害部材26は、上方に上方面26a、下方に下方面26b、シートフレームF(シートバックフレーム1)の前方に前方面26c、後方に後方面26gが配置されるように、下部フレーム17に接合される。
 この時、切り欠かれた部分に下部フレーム17を嵌入して接合する実施形態1とは異なり、実施形態2では下部フレーム17の中間部17bの一部を切断して取り外し、後方面26gの縁端(側面側の辺)26hの一部、若しくは全部を中間部17bの切断面と接合する。
 図7においては、縁端26hの一部を接合した場合を示したが、縁端26hの全部を中間部17bの切断面と接合する場合は、腰部進入阻害部材26が、リクライニングシャフト11aと当接しない配置となるように、腰部進入阻害部材26の形状、又は中間部17bの形状を変更し、調整する。また、下部フレーム17の形状を変更しても良い。
 なお、中間部17bがシートフレームFの前方に曲折した部分と、上方面26aが一体となるように接合されると、後方接合面26iの接合強度が高くなるため好ましい。
 また、実施形態1と同様に、上方面26aと前方面26cによって形成される角部26dは、上方に凸の滑らかな膨出曲線(円弧状)となるように形成されると好ましい。
 さらにまた、実施形態2において前方面26cは略垂直方向に面が形成され、下部フレーム17と略平行に形成されているが、実施形態1と同様に、腰部進入阻害部材26の前方面26cは傾斜した構成としてもよい。
 図7に示すように、腰部進入阻害部材26はシートバックフレーム1の前方に向かって突出するように、下部フレーム17に接合される。このとき、リクライニングシャフト11aは腰部進入阻害部材26の内部を貫通するように配設される。すなわち、リクライニングシャフト11aと腰部進入阻害部材26は当接しない位置で配設される。したがって、リクライニングシャフト11aの回動時、腰部進入阻害部材26によってその動きが阻害されることがなく、リクライニング機能を損なうことがない。
 腰部進入阻害部材26の取り付け順序として、はじめに、下部フレーム17の中間部17bにおいて、その略中央部に腰部進入阻害部材26が嵌入されるように、後方面26gが嵌入する長さ分だけ切除した後、その切断面と腰部進入阻害部材26を接合して一体の部材とする。次に、リクライニングシャフト11aを腰部進入阻害部材26の中空部分に挿通させ、シートフレームFの組立てを行う。この時、下部フレーム17のみを単独で扱って腰部進入阻害部材26を取り付けても良いし、下部フレーム17の延長部17aを予めサイドフレーム15に固着させてから腰部進入阻害部材26を取り付けても良い。
 腰部進入阻害部材26は、下部フレーム17の中間部17b及び後方面26gが連続して取り付けられている。すなわち腰部進入阻害部材26は、後方面26gの端部である後方接合面26iによって下部フレーム17に溶接されて接合されている。また、腰部進入阻害部材26においても、左右方向の寸法は、左右の端部が下部フレーム17の両側の延長部17a,17aとはいずれも離間して配置可能な長さに調整されている。
 中間部17bを切断する際、切断位置を変更、調整することにより、一定の大きさの腰部進入阻害部材26を用いることができるため、様々な大きさのシートバックフレーム1に対応可能であり、汎用性が高い。すなわち、様々な大きさのシートバックフレーム1であっても、乗員の腰部を支持可能な大きさ、配置とすることができれば、一種類の腰部進入阻害部材26を成形するだけでよい。
 図6及び図8に示すように、腰部進入阻害部材26は、側面が略矩形状で、中空の角柱となるように成形されている。そして図7に示すように、腰部進入阻害部材26の後方面26gは下部フレーム17の中間部17bと固着接合されて一体となっている。なお、図6乃至図8では、腰部進入阻害部材26が略矩形状に形成された例を示したが、下部フレーム17に接合し、且つリクライニングシャフト11a等の他の構成部材と接触しない形状であれば、側面が略円形、略楕円形となるように形成されていても良い。
 この腰部進入阻害部材26は、所定の厚さの板材からなる金属で形成されており、この時、用いる金属は、後面衝突時の荷重に耐えうる強度、硬度を備えたものとする。なお、下部フレーム17に好適に固着接合することができ、乗物後方側からの衝撃が加わった時に乗員により生じる荷重以上の剛性を有するもの、すなわち後面衝突時の荷重に耐えうる強度を備えたものであれば、腰部進入阻害部材26は他の材料を用いてもよいのは勿論である。
 また、板厚、材質等を適宜選定することにより、腰部進入阻害部材26の強度を調整することができる。例えば、腰部進入阻害部材26の板厚を厚くすることで、後面衝突時、乗員の腰部が激しく後方へ移動した場合であっても、十分な強度を有する腰部進入阻害部材26により、腰部の沈み込みを防止することができる。
 本実施形態2において、中空の柱状に形成された腰部進入阻害部材26は、下部フレーム17の切断面に固着接合されているが、下部フレーム17を切断することなく、後方面26gを下部フレーム17の中間部17bに固着接合する構成としても良い。
[実施形態3]
 以下に、実施形態3の腰部進入阻害部材27の構成に関し、図9を用いて詳細に説明する。図9はシートバックフレームの概略斜視図である。
 実施形態3に係る腰部進入阻害部材27は、上方面25a、下方面25b、前方面25cが連続した板材によって形成されている実施形態1の腰部進入阻害部材25とは異なり、上方面27a、下方面27b、前方面27cが中央部分で分割されて形成されている点を特徴としている。そして、この腰部進入阻害部材27を分割した以外の構成、作用は実施形態1の腰部進入阻害部材25と同様であるため、説明を省略する。
 実施形態3において、腰部進入阻害部材27は、図9に示すように、略中央部分に逃げ部を備えるように形成されている。この逃げ部は、腰部進入阻害部材27の略中央に板材が備えられないように設計され、例えば、腰部進入阻害部材27を分割するようにして形成される。このような構成とすることにより、乗員の腰部が後方へ沈み込んだ時、乗員の脊柱は逃げ部に進入することができるため、脊柱が腰部進入阻害部材27に外接することがない。その結果、乗員の腰部が後方、すなわち腰部進入阻害部材27の方向へ移動した場合であっても、腰部進入阻害部材27によって脊柱にかかる負荷を抑えることができる。
 なお、本実施形態においては略中央部分のみが分割された構成の腰部進入阻害部材27を示したが、略中央部分が空間となるような構成であれば、さらにその他の位置において分割された構成としても良い。分割された部分が多いほど、腰部進入阻害部材27の形成に用いる板材を削減することが可能なため、より軽量なシートバックフレーム1とすることができる。
 また、本実施形態では、腰部進入阻害部材27の略中央部分が分割された例を示したが、腰部進入阻害部材27において、乗員の脊柱に相当する位置の近傍が、それ以外の位置よりも後方、又は下方へ一段下がった構成とし、逃げ部を形成する構成としても良い。すなわち、上方面27aにおいて、及び前方面27cにおいて、腰部進入阻害部材27の縁端に平行に延設された凹部を設ける構成としても良い。
 さらに、上方面27a及び前方面27cの、乗員の背骨に対応する位置の近傍の一部を切り欠くことにより、逃げ部を形成する構成としても良い。
[実施形態4]
 以下に、実施形態4の腰部進入阻害部材28の構成に関し、図10を用いて詳細に説明する。図10はシートバックフレームの概略斜視図である。
 実施形態4に係る腰部進入阻害部材28は、上方面25aが平滑な板材によって形成されている実施形態1の腰部進入阻害部材25とは異なり、上方面28aに溝状の衝撃吸収部28jが形成されている点を特徴としている。そして、衝撃吸収部28jを備えた構成とした以外、その他の構成、作用は実施形態1の腰部進入阻害部材28と同様であるため、説明を省略する。
 実施形態4において、腰部進入阻害部材28は、図10に示すように、上方面28aが部分的に凹んだ衝撃吸収部28jを備えている。この衝撃吸収部28jはシートバックフレーム1の左右方向に連続して、角部28d又はリクライニングシャフト11aと略平行に延設される溝(凹部)が形成されている。
 この衝撃吸収部28jは、後面衝突時、設定以上の衝撃により、乗員の荷重が腰部進入阻害部材28にかかった時に衝撃吸収部28jが変形し、腰部進入阻害部材28が歪むことにより、衝撃を吸収することができる。本実施形態では、上方面28aのみに衝撃吸収部28jを備えた構成を例示したが、上方面28a及び下方面28bの両方に設けても良く、また、下方面28bのみに設けても良い。
 ただし、この衝撃吸収部28jは、上方面28aのみに形成されていると好ましい。このような構成とすると、後面衝突時、衝撃吸収部28jが変形することにより、前方面28cの傾斜をより大きくすることができる。すなわち、衝撃吸収部28jが変形することにより、前方面28cの下方がさらに前方に延出して傾斜がより大きくなるため、乗員が後方へ傾倒する動きを誘導し易くすることができる。
 したがって、衝撃吸収部28jを構成する板材は、過大な衝撃荷重が加わった際に衝撃吸収部28jを変形させることができるため、衝撃吸収部28j以外の面(上方面28a)を構成する板材よりも薄い板材で形成されていると好ましい。
 以下に、後面衝突時の腰部進入阻害部材25,26,27,28の作用について、図11、12に基づき詳しく説明する。図11(a)は従来技術による通常着座時における乗員の着座時の説明図、図11(b)は従来技術による後面衝突時におけるアクティブヘッドレストを備えた乗物用シートに着座した乗員の説明図の説明図、図12(a)は本実施形態による通常着座時における乗員の着座時の説明図、図12(b)は本実施形態による後面衝突時における本発明の乗物用シートSに着座した乗員の説明図である。なお、図11,12の(b)図において、仮想線は通常時の乗員又はヘッドレストS3の位置を表している。
 なお、乗員の頭頂部から頭部と頸部の連結点までを結ぶ線をa線、頭部と頸部の連結点から頸部と胴部の連結点までを結ぶ線をb線、頭部と頸部の連結点から腰部までを結ぶ線をc線、頸部と胴部の連結点をd点とする。
 図11(a)及び図12(a)のように、一般に乗員が乗物用シートSに着座する際、腰部を含む背中をシートバックS1に当接させて着座している。このように、通常の着座荷重においては、荷重方向は一般に乗物用シートSの後方側に加わっている。
 そして、乗物後方から大きな衝撃を受けると、通常の着座荷重よりも大きな衝撃荷重により乗員の上体が前方に押し出され、その後、肩から下の上体(胴部)がシートバックS1に沈み込む速度よりも速い速度で頭部が急激に後方へ傾倒する。その結果、図11(b)のように、頸部の付け根、すなわち頸部と胴部の連結点、d点を軸として頸部が後方へ傾倒し、この動きによってa線とb線とが成す角度が大きくなるように傾倒するため、頸部が後方(下後方)へ折れ曲がるような動きを生じ、頸部は大きな負荷を受けることになる。
 このような乗員の動作に対し、図11(b)のように、従来のアクティブヘッドレストを用いた技術や、上体を沈み込ませて乗員頭部をヘッドレストに当接させる技術では、頭部をヘッドレストS3で押し止めるため、頭部の後方移動は軽減される。しかしながら、乗員の姿勢に依存して、上述のようにa線とb線の成す角度が通常の着座時から大きく変化するため、乗員の頸部に負担がかかる虞があった。
 一方、本発明の腰部進入阻害部材25,26,27,28を備えた乗物用シートSのように、腰部の後方移動が押し止められる構成の乗物用シートSにおいては、乗員の腰部が後方へ沈み込もうとすると、腰部進入阻害部材25,26,27,28によって腰部が前方へ押し戻される。したがって、後面衝突時、乗員の胴部上方(胴部における胸付近の部分)の沈み込み量が相対的に大きくなり、上体が後傾することにより、頸部及び頭部が上体に連動して動くことになる。すなわち、「首が立った状態」となるように乗員の動きを誘導することが可能となる。このとき、頸部と胴部の連結点(d点)はc線よりも後方に位置し、所謂「猫背」の状態となる。
 なお、「胴部上方」とは、好ましくは胸部に対応する位置を指し、この部分をシートバックS1方向へ沈み込ませることが好ましい。さらに詳細には、「胸部」とは乗員の第1胸椎から第6胸椎までを指し、第4胸椎の位置を最も後方へ沈み込ませるとさらに好適である。
 上述のように本発明では、後面衝突時、胴部下方の後方移動量よりも、頸部と胴部の連結点(d点)の後方移動量を大きくすると共に、胴部情報をシートバックS1に沈み込ませる頸部負担低減手段(本実施形態においては腰部進入阻害部材25,26,27,28)を乗物用シートSに設けることを特徴とする。
 これにより、通常の着座時と後面衝突時のa線とb線の角度変化量が小さくなる。その結果、頸部へかかる負担が軽減され、後面衝突時の乗員への負荷を抑えることができる。
 またこの時、頸部負担低減手段は、胴部と頸部の連結点(d点)が、乗員の頭部と頸部の連結点と腰部とを結ぶ線よりも後方に位置するように移動させる構成であると好ましい。またさらに、頸部負担低減手段は、乗員の胴部中央よりも胴部上方の後方移動量が大きくなるように乗員を誘導すると好ましい。これにより、胴部と頸部の連結点(d点)の後方移動量を確保し、乗員を後傾させることができる。
 そして、頸部負担低減手段は乗員の腰部後方に配設され、腰部の後方移動を抑制する移動量抑制部材であると好ましい。このように腰部を押し止める構成とすることにより、安定して腰部を支持することができるため、頸部負担軽減効果を向上させることができる。
 後面衝突時、頭部の動きを抑制して頸部への負荷を低減させる機構としては、上述のように、ヘッドレストS3を前方に移動させる機構や、シートバックS1に背中を沈み込ませ、頭部がヘッドレストS3に当接するようにした機構等が提案されているが、本発明によると、これらの機構に用いられるような複雑な機構を必要としない。
 本発明のように、腰部進入阻害部材25,26,27,28を付加する単純な構成とするだけで、後面衝突時の頸部への負荷を軽減させることができる。したがって、部品点数が少なく、軽量且つ低廉な乗物用シートSを提供することが可能となる。
 なお、上記各実施形態では、具体例として、自動車のフロントシートのシートバックS1について説明したが、これに限らず、後部座席のシートバックについても、同様の構成を適用可能であることは勿論である。

Claims (8)

  1.  後面衝突時に、乗員の胴部下方の後方移動量と比較して、頸部と胴部との連結点の後方移動量を大きくすると共に、胴部上方をシートバックに沈み込ませる頸部負担低減手段を設けることを特徴とする乗物用シート。
  2.  前記頸部負担低減手段は、前記頸部と胴部との連結点を、前記乗員の頭部と前記頸部との連結点と、腰部とを結ぶ線よりも後方に位置するように移動させることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3.  前記頸部負担低減手段は、前記胴部下方の後方移動を抑制する移動量抑制部材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4.  前記頸部負担低減手段は、前記胴部中央の後方移動量と比較して、前記胴部上方の後方移動量を大きくすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  5.  両側に位置するサイド部と、上方に配設されたアッパー部と、下方に配設されたロアー部と、を少なくとも備えたシートバックフレームと、
     該シートバックフレームの上方に配設されるヘッドレストと、を備え、
     前記ロアー部は、前記サイド部に架設された下部フレームと、該下部フレームに固着され、前記サイド部から所定距離離間して左右方向に延設された前記頸部負担低減手段と、を有し、
     該頸部負担低減手段は、前記腰部の後方位置に配設された腰部進入阻害部材からなり、
     該腰部進入阻害部材は、前記下部フレームの上方及び下方に連続して固着され、前記下部フレームよりも前方に膨出して配設されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  6.  前記腰部進入阻害部材としての前記移動量抑制部材は、中空体で形成されてなることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  7.  前記腰部進入阻害部材としての前記移動量抑制部材は、乗員の背骨に対応する位置の近傍に逃げ部が配設されることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  8.  前記腰部進入阻害部材としての前記移動量抑制部材は、上方に配設される上方面と、下方に配設される下方面とを更に備え、
     少なくとも前記上方面又は前記下方面のいずれか一方の面に、衝撃吸収部が配設されることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか一項に記載の乗物用シート。
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