WO2009087966A1 - 有機エレクトロルミネッセンス装置およびその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス装置およびその製造方法 Download PDF

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Kei Sakanoue
Takahiro Komatsu
Takayuki Takeuchi
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    • H10K59/30Devices specially adapted for multicolour light emission
    • H10K59/35Devices specially adapted for multicolour light emission comprising red-green-blue [RGB] subpixels

Definitions

  • the present invention also includes the organic electroluminescent device, wherein the partition wall is configured to have an inverse tapered shape. According to this configuration, the cathode formed in the upper layer is lifted off and has a separated pattern shape, so that patterning is not necessary.
  • At least a layer having a light emitting region among the layers having the light emitting function is located on the pixel regulation portion in a region separated by the partition wall. Filling the solution of the desired viscosity so as to be integrated over the whole. According to this configuration, since it is sufficient to fill the solution in a wider area, it becomes possible to form a uniform coating film without voids.
  • the thickness of the partition was 1.5 microns.
  • the photolithography was performed such that the pixel restricting portion and the end of the partition were separated by 5 ⁇ m.
  • PEDT PSS (BytronP) was formed to a thickness of 60 nm by an inkjet method.
  • TFB of 20 nm and a green light emitting material having a polyfluorene skeleton were dissolved in a xylene solvent, and formed to have a thickness of 80 nm after drying.
  • the inkjet method it apply
  • Sample 103 of the Present Invention The sample was produced in the same manner as in Comparative Example 1 except that the thickness of the SiN layer in the sample 101 of the comparative example was 70 nm.
  • the oxidation is formed by the pixel restricting portion 117 formed of a silicon oxide layer (insulation layer) and the projecting portion made of a polyimide resin as the partition wall 118, and the surface is integrally formed.
  • a light emitting layer is formed in the opening 153 covered with the molybdenum layer 113 by an inkjet method.
  • the buffer layer (electron block layer) made of TFB is interposed between the thick MoO 3 layer as the transition metal oxide layer 116 and the first electrode 112 made of the Al layer which is the anode.
  • This buffer layer may not be present.

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Abstract

 画素内の発光輝度ばらつきや画素間の発光ムラを抑制し安定で寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセンス装置およびその製造方法を提供する。  正孔を注入する陽極と、複数の異なる色に発光する発光機能を有した層と、電子を注入する陰極と、前記正孔または前記電子のうち少なくとも一方の注入を制御して前記発光機能を有した層の発光領域を規制する画素規制部と、複数の発光色毎に領域を分離する隔壁とを有し、前記発光機能を有した層が、前記隔壁で分離された領域内において、前記画素規制部上に跨って一体的に形成される。

Description

有機エレクトロルミネッセンス装置およびその製造方法
 本発明は、有機エレクトロルミネッセンス装置およびその製造方法にかかり、特に携帯電話やテレビなどのディスプレイや表示素子、各種光源などに用いられ、低輝度から光源用途等の高輝度まで幅広い輝度範囲で駆動される電界発光素子である有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた有機エレクトロルミネッセンス装置に関する。
 有機エレクトロルミネッセンス素子は固体蛍光性物質の電界発光現象を利用した発光デバイスであり、小型のディスプレイとして一部で実用化されている。
 有機エレクトロルミネッセンス素子は発光機能を有した層(以下発光層)に用いられる材料によって、いくつかのグループに分類することが出来る。代表的なもののひとつは発光層に低分子量の有機化合物を用いる低分子有機エレクトロルミネッセンス素子で、主に真空蒸着法を用いて作成される。そして今一つは発光層に高分子化合物を用いる高分子有機エレクトロルミネッセンス素子である。
 高分子有機エレクトロルミネッセンス素子は各機能層を構成する材料を溶解した溶液を用いることでスピンコート法やインクジェット法、印刷法等による成膜が可能であり、その簡便なプロセスから低コスト化や大面積化が期待できる技術として注目されている。
 典型的な高分子有機エレクトロルミネッセンス素子は陽極および陰極の間に電荷注入層、発光層等の複数の機能層を積層することで作製される。この高分子有機エレクトロルミネッセンス素子を用いてアクティブマトリックス型のディスプレイを製造しようとすると、TFT(薄膜トランジスタ)などの駆動回路と共に、同一基板上に複数の有機エレクトロルミネッセンス素子を配列して形成する必要がある。
 例えば、発光層として高分子膜を塗布法によって形成したボトムエミッション型の有機エレクトロルミネッセンス素子では、まず、ガラスまたはプラスチック基板上に陽極としてのITO(インジウム錫酸化物)を成膜したガラス基板上に電荷注入層としてのPEDOT:PSS(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸の混合物:以下PEDOTと記載する)薄膜をスピンコート、インクジェット、ノズルコート法、ディスペンス法、印刷法などによって成膜する。PEDOTは電荷注入層として事実上の標準となっている材料であり、陽極側に配置されることでホール注入層として機能する。
 PEDOT層の上に電子ブロック層としての機能を有するインターレイヤーおよび発光層としてポリフェニレンビニレン(以下PPVと表す)およびその誘導体、またはポリフルオレンおよびそれらの誘導体、デンドリマーおよびその誘導体、特に中心にイリジウム等の燐光発光中心を有するデンドリマーがスピンコート法等、上記の塗布方法によって成膜される。そしてこれら発光層上に、真空蒸着法、電子ビーム蒸着、スパッタ法等によって陰極としての金属層が成膜され素子が完成する。
 このような高分子有機エレクトロルミネッセンス素子では、溶液で発光ユニットを塗布して素子を形成する場合、インクジェット法やその他の塗布方法において、1画素毎にPEDOTおよびインターレイヤー、発光層を形成しており、各層のサイズや膜厚のばらつきが生じ易く、たとえばこの膜厚ムラが輝度ムラ、膜厚が薄い部分への電流集中による寿命の低下等の課題を有しており、これが画素ばらつきの原因となりひいては寿命にも影響を与えていた。
 そこで、電荷注入層および発光層を高精度に配列するために種々の構成が提案されている(例えば特許文献1)。
 この有機エレクトロルミネッセンス素子は、異なる色の複数の画素を構成する複数の有機エレクトロルミネッセンス素子を備え、第1および第2の電極との間に発光層およびキャリア輸送層を挟み、発光層およびキャリア輸送層を一体化することにより位置あわせ精度の緩和をはかるものである。この例では、ホール輸送層、電子輸送層のいずれについてもNPBやAlqなどの低分子有機材料が用いられている。
 また、同様に位置ずれを防ぐために、画素間を分離するための領域に重なるように発光層を形成し、隣接する発光層間に生じる境界部と、有機層で構成される電子輸送層やホール輸送層などの電荷注入層の境界部とが一致するように形成した構造も提案されている(例えば特許文献2)。
 上記特許文献1および2の構造においては、いずれも、画素を分離する領域(画素規制部)上に、発光層および電荷注入層が設けられており、これらの上層に真空蒸着法で電極が形成される。
 大画面のディスプレイを製造する場合には、低分子型の有機材料をRGBそれぞれに分離形成する場合はマスク蒸着が用いられるが、マスクの大きさが大きくなるとたわみや伸び等が問題となり、高精度のアライメントを行うことは困難である。一方、発光層を構成する物質を溶液化して、塗布・印刷法を用いて塗り分ける方法は広く検討されている。例えば、特許文献3には、インクジェット法を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において発光層の成膜範囲を正孔注入・輸送層の成膜範囲と同等かそれ以上にすることでリーク電流を抑制するという方法が提案されており、SiO2で作製した絶縁膜の開口部にポリイミドで形成した隔壁(バンク)が形成されている。しかしながら、リークは改善されても発光層の膜厚のバラツキは改善されておらず、この膜厚ムラが輝度ムラ、膜厚が薄い部分への電流集中による寿命の低下等の原因となっていた。
 また、特許文献4には、画素規制部とその上に設けられたバンク構造をもつ有機エレクトロルミネッセンス素子において、これら全体を被覆する層を設ける技術が提案されている。
 特許文献5においては、発光領域を規制する画素規制部をもうけ、その厚みを20nm以上100nm以下とする技術も提案され、この構成により、発光の均一性が得られるとされている。
特開2003-257565号公報 特開2004-119304号公報 WO01/074121号明細書 特開2007-42488号公報 特開2007-59383号公報
 しかしながら、複数の発光色が必要な場合、発光機能を有した層として、有機樹脂層の塗りわけが必要となる。インクジェット法や、ノズルコート法、ディスペンス法、凸版印刷法などの塗布法によって、有機樹脂層の塗りわけを行う場合、画素規制層(画素規制部)あるいは隔壁によって、色分離が実現されるが、塗布液の這い上がりによって、厚さむらが生じ易いという問題があった。
 例えば図12に示すように、隔壁16に塗布液(有機樹脂R)が這い上がり、膜厚が不均一となるという問題があった。そこで、この這い上がりUを抑制すべく、隔壁の表面に疎水性加工Rを施し、這い上がりを低減する方法も提案されている(図13)。この場合、這い上がりは低減されるものの、表面張力により、画素領域内でこの有機樹脂層Rの盛り上がりが生じ周縁部に比べて中央部は膜厚が大きくなるという問題があった。
 このように、微細領域に1画素ずつ塗りわけをしようとすると、周縁部で膜厚が不安定となり不均一となるという問題があった。また、微細領域に塗布液を充填しなければならないため、十分に塗布液が充填されず、ボイドと呼ばれる空洞が生じ易いという問題もあった。
 本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、各画素内の発光輝度ばらつきや画素間の発光ムラを抑制し安定で寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセンス装置およびその製造方法を提供することを目的とする。特に、複数の発光色での発光が必要な表示素子、即ち、フルカラーディスプレイやマルチカラーディスプレイを、特に発光材料を溶液にて塗布する場合に起こる場合に課題となる、各画素内の発光輝度ばらつきや画素間の発光ムラを抑制し安定で寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセンス装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
 そこで本発明の有機エレクトロルミネッセンス装置は、正孔を注入する陽極と、複数の異なる色に発光する発光機能を有した層と、電子を注入する陰極と、前記正孔または前記電子のうち少なくとも一方の注入を制御して前記発光機能を有した層の発光領域を規制する画素規制部と、複数の発光色毎に領域を分離する隔壁とを有し、前記発光機能を有した層が、前記隔壁で分離された領域内において、前記画素規制部上に跨って一体的に形成されたことを特徴とする。
 この構成によれば、前記発光機能を有した層が、前記隔壁で分離された領域内において、前記画素規制部上に跨って一体的に形成されているため、発光機能を有した層を形成するための塗布液がより広い領域に充填されることになり、隔壁で囲まれた共通領域内に円滑に充填され、安定な膜厚を、むらなく形成することができ、かつその内部で画素規制部によって規定されたより安定な膜厚の領域のみが発光に寄与する領域となる。このため、隔壁の近傍で膜厚の不安定な領域があったとしても、その領域は画素規制部で覆われ、電圧が印加されない非発光領域となる。さらにまた、画素規制部に起因する段差はなくすことができないものの、発光機能を有した層を画素毎に分離する場合に比べて複数画素分一体的に形成しているため、塗布液が、より広い領域で、この段差上を流動することになり、より安定な塗布膜を得ることができる。従って微細な画素に対しても良好な色分離が可能となり、画素領域における発光機能を有した層の膜厚が安定していることから、長寿命でかつ信頼性の高い有機エレクトロルミネッセンス装置を形成することが可能となる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記隔壁はライン毎に前記領域が一体となるようにライン状に形成されたものを含む。
 この構成により、1ライン毎に共通領域となるため、塗布液の流動化がより円滑となり、均一な塗布膜の形成が可能となる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記画素規制部の少なくとも前記発光領域を規制する側の端部の厚みを200ナノメートル以下に構成したものを含む。
 画素規制部の膜厚は、上層に形成される発光機能を有した層の性能上は薄い方が好ましいが、ピンホール等ができるとショートすることから、実験結果から、好ましくは10nmから200nmの間、特に好ましくは10nmから100nmであることがいえる(図11参照)。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記隔壁が順テーパ形状をなすように構成されたものを含む。
 この構成によれば、発光機能を有した層との界面がなだらかな形状をなすことで、膜厚のばらつきを低減することができる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記隔壁が逆テーパ形状をなすように構成されたものを含む。
 この構成によれば、上層に形成される陰極についてはリフトオフされ、分離したパターン形状となるため、パターニングが不要となる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記画素規制部の開口端は、前記隔壁の内縁と同等、あるいは前記隔壁の内縁よりも内側に位置するようにしたものを含む。
 この構成によれば、前記隔壁の存在による這い上がり部分を含む膜厚不安定領域を発光領域から除外することができるため、安定で信頼性の高い発光を得ることが可能となる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記発光機能を有した層は、前記画素規制部側に一体的に形成され、電子または正孔の一方の注入を制御する電荷注入層を含むものを含む。
 この構成によれば、電荷注入層が、その上層に形成される発光機能を有した層に対して、画素規制部に起因する段差を低減するバッファ機能をもつことになり、より安定な膜厚を得ることができる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記電荷注入層は遷移金属酸化物層であるものを含む。
 この構成によれば、一体的に形成しても横方向のリークはなく、安定であるため、素子特性の向上を図ることが可能となる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記発光機能を有した層は塗布膜を含むものを含む。
 この構成によれば、発光機能を有した層のすべてが塗布膜である必要はなく、少なくとも1層が塗布膜であればよい。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記画素規制部は窒化シリコン膜であるものを含む。
 この構成によれば、窒化シリコン膜は緻密で絶縁性が高いため、薄くても絶縁性を確保することができることから、段差の低減を図ることができる。また、窒化シリコン膜に代えて酸化シリコンを用いてもよい。酸化シリコンも絶縁性が高く、小さな膜厚で優れた絶縁性を確保することができる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置を製造する方法において、前記発光機能を有した層のうち、少なくとも発光領域をもつ層が、前記隔壁で分離された領域内に、前記画素規制部上に跨って一体となるように、所望の粘度の溶液を充填する工程を含む。
 この構成によれば、より、広い領域に溶液を充填すればよいため、ボイドがなく均一な塗布膜を形成することが可能となる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法において、前記隔壁を形成した後、前記充填する工程に先立ち、前記隔壁の形成された基板表面全体に、ドライプロセスにより、遷移金属酸化物からなる電荷注入層を形成する工程を含むものを含む。
 この構成によれば、ドライプロセスにより、遷移金属酸化物層を形成しているため段差の低減をはかることができるとともに、バンドギャップの低減をはかることができ、電荷注入特性の向上をはかることができる。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記充填する工程は、前記隔壁で分離された領域内に、インクジェット法により溶液を充填する工程であるものを含む。
 この構成によれば、隔壁に這い上がりが生じても、発光領域は画素規制部で規制されているため、安定な膜厚をもつ発光領域を得ることができる。特に、大サイズ基板を用いたときに基板内に均一な厚みを有する有機機能膜を形成でき、これによって発光ムラの少ないパネルを作製できるという効果を奏功する。
 また、本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス装置において、前記充填する工程は、前記隔壁で分離された領域内に、ノズルコート法またはディスペンス法により溶液を充填する工程であるものを含む。
 この構成によれば、隔壁に這い上がりが生じても、発光領域は画素規制部で規制されているため、安定な膜厚をもつ発光領域を得ることができるという効果を奏功する。
本発明の実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス装置の要部を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA-A断面図 本発明の実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス装置の発光機能を有した層の形成前の状態を示す図 本発明の実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス装置の変形例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA-A断面図 本発明の実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス装置の変形例を示す図 図4の有機エレクトロルミネッセンス装置の発光機能を有した層の形成前の状態を示す図 本発明の実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス装置を用いたアクティブマトリックス型の表示装置を示す図 本発明の実施の形態2の表示装置の等価回路図 本発明の実施の形態2の表示装置のレイアウト説明図 本発明の実施の形態2の表示装置の断面図 本発明の実施の形態2の表示装置の上面説明図 本発明の有機エレクトロルミネッセンス装置の発光プロファイルを示す図 従来例の発光層を示す説明図 従来例の発光層を示す説明図
符号の説明
11 ガラス基板
12 陽極
13 画素規制部
14 発光機能を有した層
15 陰極
16 隔壁
100 ガラス基板
112 陽極
113 遷移金属酸化物層
114 発光層
115 陰極
116 酸化モリブデン層
117 画素規制部
118 隔壁
(実施の形態1)
 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
 図1(a)および(b)は、本発明の実施の形態の有機エレクトロルミネッセンス装置の1ラインの一部を示す上面図およびこのA-A断面図である。本実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス装置は、図1に示すように、表面に積層された半導体薄膜内にTFTなどの素子(図示せず)の形成されたガラス基板11上に、複数の有機エレクトロルミネッセンス素子がマトリックス状に配列されたもので、前記ガラス基板11上に、正孔を注入する陽極12と、前記陽極12の一部に開口を有して形成され前記正孔または前記電子のうち少なくとも一方の注入を制御して発光機能を有した層の発光領域を規制する画素規制部13と、複数の異なる色に発光する発光機能を有した層14と、電子を注入する陰極15と、複数の発光色毎に領域を分離する隔壁16とを有し、前記発光機能を有した層14が、前記隔壁16で分離された領域内において、前記画素規制部13上に跨って一体的に形成されたことを特徴とする。ここで隔壁は、図2に要部拡大図を示すように、色毎にライン状に分離するように形成されたポリイミド樹脂からなる順テーパ断面を持つ突出部で構成されている。この隔壁に囲まれた領域に、インクジェット法などにより発光層となる樹脂層が充填され、ライン毎に一体形成されている。この画素規制部13の開口Oに相当する領域が発光領域となる。
 この有機エレクトロルミネッセンス装置は、前記発光機能を有する層14が、前記隔壁16で分離された領域内において、前記画素規制部13上に跨って一体的に形成されているため、発光機能を有した層を形成するための塗布液はより広い領域に充填されることになり、隔壁で囲まれた共通領域内に円滑に充填され、安定な膜厚で、むらなく形成することができる。そしてその内部で画素規制部によって規定されたより安定な膜厚の領域のみが発光に寄与する領域となる。このため、隔壁16の近傍で膜厚の不安定な領域があったとしても、その領域は画素規制部13で覆われ、電圧が印加されない領域となる。さらにまた、画素規制部に起因する段差はなくすことができないものの、発光機能を有した層を画素毎に分離する場合に比べて複数画素分一体的に形成しているため、塗布液が、より広い領域で、この段差上を流動することになり、より安定な塗布膜を得ることができる。従って幅方向は狭小であっても、長さ方向は一体的に形成されて長いため、微細な色分離が可能となり、画素領域における発光機能を有した層の膜厚が安定していることから、長寿命でかつ信頼性の高い有機エレクトロルミネッセンス装置を形成することが可能となる。
(画素規制部)
 また、透光性のガラス基板11の上に陽極12として形成された透光性電極ITOに、発光領域を規制する画素規制部13が設けられる。ここで画素規制部の厚みは、画素規制部に用いられる絶縁膜の材料およびプロセスによって下限があり、上層に形成される発光機能を有した層の性能上は薄い方が好ましいが、ピンホール等ができるとショートすることから、好ましくは10nmから200nmの間の範囲で用いられ、特に好ましくは10nmから100nmである。
 この画素規制部は、SiO2、SiN、SiON、Al2O3、AlN等の絶縁性の無機物、もしくはポリイミド等の有機材料が用いられる。ただし、膜厚が上記のように極めて薄い領域になった場合、無機材料を用いる方が絶縁破壊等に対して有利である。無機材料は上記の他にピンホール等がなく絶縁性に優れたものであれば適用可能である。
(ホール注入層)
 その後、ホール注入層14bとして、有機物であれば上記のポリチオフェン系のPEDT:PSS等の材料をスピンコートやインクジェット法、ノズルコート法で形成する。他にポリアニリン系の材料も用いることが出来る。無機物のホール注入層も知られており、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化バナジウム、酸化ルテニウム等が用いられる。その他にフラーレン等の炭素化合物を蒸着して用いることが出来る。これらは、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法によって形成される。膜厚は、5nmから200nmの間で用いるのが好ましい。
 また、酸化モリブデンや、酸化タングステン、フラーレン等の炭素化合物等蒸着やスパッタ法で形成される膜が好ましく用いられる。特に遷移金属の酸化物類は、イオン化ポテンシャルが大きく発光材料へのホール注入が容易であり、安定性にも優れていることから特に好ましい。これらの酸化物類は成膜時または成膜後に欠陥準位を有するように作製することがホール注入層を高めるのに有効である。
(発光層・IL層)
 ホール注入層(14a)の上には、有機半導体材料を塗布して、発光層(14b)を形成する。また、発光層14bと陰極との間には電子注入層14cが形成される。この際、発光層とホール注入層の間にホールブロッキング層として、中間層を設けると発光効率の点で好ましい。このホールブロッキング層としては、ポリフルオレン系の高分子材料で発光層に用いる材料よりLUMO(最低空軌道)レベルが高いか、もしくは電子の移動度が小さいTFB等が用いられるが、これに限ったものではない。発光層としては、ポリフルオレン系、ポリフェニレンビニレン系、ペンダント型、デンドリマー型、塗布型の低分子系を含め、溶媒に溶解させ、塗布して薄膜を形成出来るものであれば種類を問わない。発光層(発光機能を有した層)には、発光機能を有する材料を複数種含むことができ、ホールと電子の移動度や注入性、発光色度の調節をすることができる。また、発光材料をドーパントとして用いる場合は、ホスト材料にドーパントを混合した塗布液を用いることができる。ドーパントとしては、公知の蛍光発光材料や燐光発光材料を用いることができる。これらの材料は、いわゆる低分子、高分子あるいはオリゴマー等いずれであってもよい。また高分子のホスト材料に低分子のドーパントを添加する等種々の組み合わせをとることも可能である。
 本発明に用いられる発光層、ホール注入層などの発光機能を有する層を構成する有機材料は、有機溶媒に溶解させてインクの形にして塗布するのが一般的である。
 有機材料用の溶媒の選択は、有機材料の溶解性や安定性はもちろんのこと、インクの粘度や、表面張力というような塗布膜を形成する場合に重要な物性、溶媒の沸点など塗布膜の均一性を保証するために必要な物性であり、その溶媒を選択するかは極めて重要である。
 本発明のデバイス構造に用いられるインクとしてはインクジェット法を用いる場合は粘度が5cp~50cpのものが好ましい。ピエゾ型インクジェットヘッドは、ピエゾの変形でインクを吐出するためあまり高い粘度では吐出性が悪化し、着弾制度が悪くなる。ただし、使用領域は用いるインクジェットのヘッドの性能に依存しておりこの範囲より、高粘度のインクを飛翔させるピエゾヘッドを用いることも出来る。
 連続的にインクを吐出するノズルコート法の適用が本発明に最もふさわしい。
 なぜなら、本発明の構造では、画素毎に独立して有機材料を塗布するのではなく一列に塗布することで塗布膜の平面性やバラツキをおさえることが可能であるからである。
 インク組成物の表面張力は好ましくは20~70mN/mであって、特に好ましくは25~45mN/mである。この範囲の表面張力にすることにより、インク吐出の際の飛行曲がりを抑えることができる。表面張力が20mN/m未満であると、インク組成物のノズル面上での濡れ性が増大するため、インク組成物を吐出する際、インク組成物がノズル孔の周囲に非対称に付着することがある。この場合、ノズル孔に付着した組成物と吐出しようとする付着物との相互間に引力が働くため、インク組成物は不均一な力により吐出されることになり目標位置に到達できない所謂飛行曲がりが生じ、もちろんその頻度も高くなる。また、70mN/mを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないためインク組成物の吐出量、吐出タイミングの制御が困難になる。
 また、インク組成物の固型分濃度は、組成物全体に対して0.01~10.0wt%が好ましく、0.1~5.0wt%が更に好ましい。固型分濃度が低すぎると必要な膜厚を得るために吐出回数が多くなってしまい量産効率が悪くなってしまう。また高すぎても粘度が高くなってしまい吐出性に影響を与える。
 具体的な溶媒としては、トルエン、キシレン等の比較的低沸点の溶媒から、ドデシルベンゼンのような300℃を超える沸点のものが使用可能である。
 これらの例として、n-ドデシルベンゼン、n-デシルベンゼン、イソプロピルビフェニル、3-エチルビフェニルノニルベンゼン、3-メチルビフェニル、2-イソプロピルナフタレン、1,2-ジメチルナフタレン、1,4-ジメチルナフタレン、1,6-ジメチルナフタレン、1,3-ジフェニルプロパン、ジフェニルメタン、オクチルベンゼン、1,3-ジメチルナフタレン、1-エチルナフタレン、2-エチルナフタレン、2,2’-ジメチルビフェニル、3,3’-ジメチルビフェニル、2-メチルビフェニル、1-メチルナフタレン、2-メチルナフタレン、シクロヘキシルベッンエン、1,3,5-トリイソプロピルベンゼン、ヘキシルベンゼン、1,4-ジイソプロピルベンゼン、テトラリン、1,3-ジイソプロピルベンゼン、5-tert-ブチル-m-キシレン、アミルベンゼン、1,2,3,5-テトラメチルベンゼン、5-イソプロピル-m-キシレン、3,5-ジメチルアニソール、4-エチル-m-キシレン、n-ブチルベンゼン、メトキシトルエン、sec-ブチルベンゼン、イソブチルベンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼン、tert-ブチルベンゼン、1,3,5-トリメチルベンゼン、アニソール、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、ジシクロヘキシルケトン、シクロペンチルフェニルケトン、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、安息香酸ヘキシル、安息香酸イソアミル、安息香酸n‐ブチル、2-シクロヘキシルシクロヘキサノン、2-n-ヘプチルシクロペンタノン、フェノキシトルエン、ジフェニルエーテル、1-エトキシナフタレン、2-メトキシビフェニル、安息香酸イソブチル、安息香酸プロピル、イソ吉草酸シクロヘキシル、安息香酸エチル、シクロプロピルフェニルケトン、2-ヘキシルシクロペンタノン、2-ピロリドン、2-シクロペンチルシクロペンタノン、1-メチル2-ピロリドン、6-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、2,5-ジメトキシトルエン、1-メトキシー2,3,5-トリメチルベンゼン、ブチルフェニルエーテル、3,4-ジメチルアニソール、安息香酸メチル、4-エチルシクロヘキサノン、等の炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒等が用いられる。
 また、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノールなどの一価アルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤等を用いることも出来る。
 なお、ここに記載した以外にも材料の溶解性等を考慮した場合に、これ以外の溶媒も用いることが出来る。
 また、これらの溶媒は、1種類で用いられる場合もあるが混合して用いることが好ましい。
 すなわち、比較的低沸点の溶媒に高沸点の溶媒を混合して、乾燥時の塗布膜の平面性を上げることが可能である。
 例えば、100℃-200℃の沸点を有する溶媒をメインにして、250-350℃の沸点を有する溶媒を混合するとインクジェット法およびノズルコート法においては平面性に優れた有機薄膜を得ることが出来る。
 また、乾燥方法も平面性を向上させるためには重要である。真空乾燥、加熱乾燥、不活性ガス中での乾燥、あるいはインクの溶媒である程度みたした雰囲気にしてから乾燥させる場合もある。
 (陰極)
 また、有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極15としては、仕事関数の小さい金属もしくは合金が用いられるが、トップエミッション構造の有機エレクトロルミネッセンス素子を構成するために、本実施例では、仕事関数の小さい金属を用いた光透過性の高い超薄膜を形成し、その上部にITO,IZOなどの透光性材料からなる導電膜を積層することで、透明陰極を形成している。この仕事関数の低い材料からなる超薄膜としては、Ba-Alの2層構造に限定されることなく、Ca-Alの2層構造、あるいはLi、Ce、Ca、Ba、In、Mg、Ti等の金属やこれらの酸化物、フッ化物に代表されるハロゲン化物、Mg-Ag合金、Mg-In合金等のMg合金や、Al-Li合金、Al-Sr合金、Al-Ba合金等のAl合金等が用いられる。あるいはLiO2/AlやLiF/Al等の積層構造の超薄膜と、透光性導電膜との積層構造も陰極材料として好適である。さらにTiOxや、MoOx、WOx、TiOx、ZnO等の遷移金属酸化物で酸素欠損をもち導電性をしめすものは電子の注入層として使用することが出来る。
(層構成)
 層構成は、発光した光を基板側から取り出すボトムエミッション型の他に、基板の反対側から取り出すいわゆるトップエミッション型でもよい。この場合は、陽極としては光を反射する陽極とするのが好ましく、陰極としては実質的に透光性のある陰極が用いられる。上記、陰極および陽極は多層構成とする場合が多い。さらに、基板に近い方の電極を陰極とするいわゆるリバース構造をとることも可能である。この構造においてもボトムエミッション型、トップエミッション型がある。
 層構成としては、種々の層構成をとることができる。例えば陽極12の側から順に正孔輸送層/電子ブロック層/上述した有機発光材料層(ともに図示せず)の三層構造としてもよいし、発光機能を有した層14を陰極15の側から順に電子輸送層/有機発光材料層(ともに図示せず)の二層構造、あるいは陽極12の側から順に正孔輸送層/有機発光材料層の2層構造(ともに図示せず)、あるいは陽極12の側から順に正孔注入層/正孔輸送層/電子ブロック層/有機発光材料層/正孔ブロック層/電子輸送層/電子注入層のごとく7層構造(ともに図示せず)としてもよい。またはより単純に発光機能を有した層14が上述した有機発光材料のみからなる単層構造であってもよい。このように実施の形態において発光機能を有した層14と呼称する場合は、発光機能を有した層14が正孔輸送層、電子ブロック層、電子輸送層などの機能層を有する多層構造である場合も含むものとする。後に説明する他の実施の形態についても同様である。
(変形例1)
 次に本発明の実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス装置の変形例について説明する。
 本実施の形態では前記実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス装置に加えて、図3に示すように、発光機能を有した層と陽極との間に複数の発光部に跨って連続的に形成された電荷注入層17としてドライプロセスで形成した酸化モリブデンなどの遷移金属酸化物層を介在させたことを特徴とするものである。
 すなわち、本発明は、少なくとも一組の電極と、前記電極間に形成された発光機能を有した層とを具備した複数の発光部を基板上に形成した有機エレクトロルミネッセンス装置であって、少なくとも1種類の有機半導体からなる発光機能を有した層に加え、前記一組の電極のうち少なくとも一方の電極と前記発光機能を有した層との間に配されたホール注入層を有する。酸化モリブデンなど、前記遷移金属の酸化物層は、複数の発光部に跨って連続的に形成されたことを特徴とする。これは横方向の導電率が小さいため、複数の画素に跨って一体的に形成しても、クロストークがほとんど無いため画素ばらつきが小さく、高精度の発光特性を得る事が可能となる。
 この構成において、遷移金属の酸化物層を発光機能を有した層よりも下層側に配したときは遷移金属の酸化物層を複数の画素に跨って一体的に形成することにより、発光機能を有した層の形成に際し、陽極上と画素規制部の有機発光材料に対する接触角が同じであるため、塗布時の液滴のかたよりがなく、比較的平坦な表面を図ることができる。従って、発光機能を有した層の上層に形成される電極の形成に際してもさらなる高精度のパターンを得る事が可能となる。
(変形例2)
(電子注入層に用いた場合)
 なお、本発明の変形例2として、遷移金属の酸化物層を、発光機能を有した層よりも上層側に配してもよい。また、遷移金属の酸化物層は、下地の発光機能を有した層を保護し、スパッタリングダメージあるいはプラズマダメージなどを回避可能であるため、電極の形成には、大面積基板に適したスパッタリング法を用いることができる。このためITO等の透明電極を発光機能を有した層の上面にスパッタして形成するトップエミッション型も有機層のダメージ無く作製することができる。
 またこの構成によれば、電荷注入層として遷移金属の酸化物を用いることにより、発光強度が極めて大きく特性の安定な有機エレクトロルミネッセンス発光装置を得ることができる。これは、2種類の高分子材料のクーロン相互作用による緩やかな結合が外れ易いPEDOTのように電流密度の増大に際しても、不安定となったりすることなく、安定な特性を維持することができ、発光強度を安定化させることができる。このように遷移金属酸化物からなる電荷注入層を基板側に複数の画素に跨って一体的に配することで、有機エレクトロルミネッセンス発光装置において広範囲の電流密度に亘って素子の発光強度および、発光効率を高レベルに維持することができ、また、寿命も向上する。従って、発光機能を有した層に対して基板側か上層側かあるいは両方か、いずれの側に遷移金属の酸化物層を配した場合にも、安定でキャリア注入特性は大きく、発光効率の向上を図ることが可能となる。また、本発明に用いられる酸化物は可視光領域で実質的に透明である、膜厚が多少のバラツキを持っていたとしても電荷注入特性が大きく変化しないという特徴を有している。
 以上のように、本発明によれば、高輝度に至るまで、幅広い輝度範囲にわたって安定に動作し、かつ寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセンス発光装置を実現することができる。
 また本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス発光装置において、前記1対の電極のうち基板上に形成される第1の電極(ここでは陽極)の有効面積が、絶縁膜で構成された画素規制部によって規定されており、前記遷移金属の酸化物層は前記画素規制部上を覆うように一体的に形成される。
 また本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス発光装置において、前記遷移金属の酸化物層表面の凹部に、発光機能を有した層が充填される。
 この構成によれば、段差の均一化をはかると共に、均一な凹部を形成することができ、しかも凹部は一体的に形成されていてもクロストークもなく良好に維持される。
 また本発明は、上記有機エレクトロルミネッセンス発光装置において、前記遷移金属の酸化物層表面の凹部に、隔壁(バンク)で分離されたストライプ状の画素領域にそれぞれ異なる色(例えば赤、緑、青色)に発光する発光機能を有した層が順次配列するように充填される。
 この構成によれば、酸化モリブデン、酸化タングステンなど、遷移金属の酸化物で覆われた表面に複数種の発光機能を有した層が形成されており、段差被覆性が良好であることから微細な段差は無くなり、表面の均一化を測ると共に、均一な凹部を形成することができる。しかも遷移金属の酸化物層は一体的に形成されていてもクロストークもなく良好に維持される。
(変形例3)
(隔壁の形状)
 また、前記実施の形態1では隔壁16の形状は順テーパ形状となるように構成したが、図4および図5に示すように、逆テーパであってもよい。図5は発光機能を有した層の形成前の隔壁の形状を示す図である。
 隔壁の形状が逆テーパ状である以外は前記実施の形態1と同様に構成されている。
 逆テーパ形状の場合、陰極のパターニングは不要となる。
 この場合形状は、パッシブマトリクス駆動の場合に用いられることが多い。
(成膜方法)
 また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する機能層のうち、遷移金属酸化物層の成膜については上記方法に限定されるものではなく、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、分子線エピタキシー法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、熱CVD法、プラズマCVD法、MOCVD法などのドライプロセスが望ましい。また、酸化物のナノ粒子等を適用することも出来る。この場合は、ゾルゲル法、ラングミュア・ブロジェット法(LB法)、レイヤーバイレイヤー法、スピンコート法、インクジェット法、ディップコーティング法、スプレー法などの湿式法などからも適宜選択可能であり、結果的に本発明の効果を奏効し得るように形成可能な方法であれば、いかなるものでもよいことはいうまでもない。
 本発明の発光機能を有した層(発光層、或いは、必要に応じて形成される正孔注入層、電子注入層)を高分子材料で形成する場合、スピンコーティング法や、キャスティング法や、ディッピング法や、バーコート法や、ロールを用いた印刷法、インクジェット法等の湿式成膜法であってもよい。これにより、大規模な真空装置が不要であるため、安価な設備で成膜が可能となるとともに、容易に大面積の有機エレクトロルミネッセンス素子の作成が可能となるとともに、有機エレクトロルミネッセンス素子の各層間の密着性が向上するため、素子における短絡を抑制することができ、安定性の高い有機エレクトロルミネッセンス素子を形成することができる。これら有機材料を塗布する場合は、一般的には有機溶媒に溶解させて用いる。溶媒の沸点は乾燥時間が許す限り、沸点が200℃を超える高沸点溶媒を用いた方が、乾燥ムラがより少なくなる。
 なお、ガラス基板11は無色透明なガラスの一枚板である。ガラス基板11としては、例えば透明または半透明のソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英ガラス等の遷移金属酸化物ガラス、無機フッ化物ガラス等の無機ガラスを用いることができる。なお、トップエミッション構造をとる場合は、不透明基板、たとえばシリコン等、も用いることができる。
(実施例1)
比較例の試料101の作製
 図1(a)および(b)に示すように、ストライプ状にパターニングされたITOのパターンを陽極12として形成したガラス基板11に、画素規制部13として、スパッタリング法によって、SiN層を200nm形成した。その後、ドライエッチングにて、所望の画素の部分の画素規制部を除去し画素部にITOを露出させた。画素のサイズは、120μm*300μmであり、画素数は、200*200画素とした。次に、感光性樹脂によって隔壁16を形成した。すなわち感光性樹脂をスピンコートによってフォトリソグラフィーを行うことによって、画素規制部上にライン状の隔壁を形成した。隔壁の厚みは1.5ミクロンとした。画素規制部と隔壁の端部とは5μm離れるようにフォトリソグラフィーを行った。次にホール注入層として、インクジェット法によりPEDT:PSS(BytronP)を60nmの厚みになるように形成した。その後、インターレイヤーとしてTFBを20nm、ポリフルオレン骨格を有する緑色発光材料をキシレン溶媒に溶解させ、乾燥後に80nmの厚みになるように形成した。なお、インクジェット法においては、隔壁に挟まれた各画素および画素規制部に跨って全面に塗布した。これにより、1画素毎に液滴を落とす方法に比べ、液滴量のバラツキが緩和され発光させた場合の均一性が良化する。有機発光材料を乾燥、ベークした後に、陰極としてバリウムを5nm、アルミニウムを100nm真空蒸着した。陰極はストライプ上の画素をすべて覆うように形成した。得られたデバイスを図6に示した。
本発明の試料102の作製
 比較例の試料101において、SiN層の厚みを100nmにした以外、比較例1と同様にして作製した。
本発明の試料103の作製
 比較例の試料101において、SiN層の厚みを70nmにした以外、比較例1と同様にして作製した。
本発明の試料104の作製
 比較例の試料101において、SiN層の厚みを50nmにした以外、比較例1と同様にして作製した。
試料105から112の作製
 試料101から104において、隔壁と画素規制部の発光領域に接するまでの距離を変化させて作製したい以外、試料101-104と同様にして作製した。
 以上、得られた試料101-112について、陽極と陰極間に7Vの直流電圧を印可し、発光のプロファイルを測定した。発光プロファイルは、高精細のCCDカメラで撮影した。
 次にこれらの試料を初期輝度5000cdになるように電流を設定し、定電流駆動を行い、輝度半減寿命を測定した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 上記表1において、発光領域から隔壁までの距離が短い方が、画素の開口率が大きくなり、全体の発光輝度を下げられることから視覚的に見たパネル輝度としては有利である。ただし、ここでは本発明の効果を明確にするためにそれぞれの画素の中心部の輝度を一定として評価した。
 図11に、発光プロファイルを示した。この図は画素の両端に隔壁が存在する部分の発光断面を示したものである。実線aは隔壁の高さが500nmのとき、点線bは200nmのとき、一点鎖線cは100nmのとき、二点鎖線dは50nmのときを示す。発光プロファイルが矩形であれば、膜厚のバラツキが無いと判断できる。従って200nmよりも低いものが望ましいことがわかる。ここでは試料101から104について示した。図で明らかなように画素規制部の厚みが1μmの場合は、端部で膜厚が厚くなるため、電流が流れにくく、中央部が盛り上がった発光プロファイルとなる。また、画素規制部のエッジの傾斜部分では光がにじんでおり所定の画素サイズより広がった光が放射されている。この要因は恐らくエッジ部分による光散乱によると思われる。これら膜厚の不均一性によると思われる発光プロファイルのゆがみと、それから引き起こされる発光寿命の低減は、本発明によって改善されていることがわかる。
 評価は、画像にじみがみられるものを×とし、ほぼ矩形に近いものを○、矩形にはなっていないが改善されているものを△とした。
(実施例2)
 実施例1において、ホール注入層をPEDT:PSSから酸化モリブデンを50nm真空蒸着して形成した以外、実施例1と同様にして有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 実施例1と比較すると、表2では寿命が大きく向上していることがわかる。この方法によると酸化モリブデンを用いたデバイスは画素規制部および隔壁全体にわたって形成することができ、製造上も極めて単純なやり方ですむため、構造コストおよび歩留まりに有利である。
 なお、酸化モリブデンのかわりに、酸化タングステンを用いた場合でも同様な結果が得られた。
(実施例3)
 次に、低温形成のポリシリコン層内に薄膜トランジスタを形成したガラス基板を用いて、RGBの塗り分けを行った。TFT基板には、絶縁性の有機材料にて平坦化膜を形成した。その基板上に、透明電極としてITOをスパッタ法で形成しその後、実施例1と同様にSiNにて画素規制部をそれぞれの厚みで形成し、所望の発光領域になるようにドライエッチングを行った。その後、ポリイミドからなる隔壁を画素列毎に形成した。これにより隔壁で素子の列ごとにストライプ状に分割された基板を得た。また、この場合の隔壁は順テーパの形状をとった。その基板を用いて、エレクトロルミネッセンス素子を形成した。すなわちホール注入層としてPEDT:PSSの代わりに酸化タングステンをスパッタ法にて50nm形成した。酸化タングステンは、隔壁の上部も含めて全体にスパッタした。これは、PEDTに比べて横方向の抵抗が低く、クロストークが生じないと特徴があるため、このような使い方が出来る。次に隔壁で分割された列毎に、インターレイヤーとしてTFBを20nmの厚さになるようにディスペンサーを用いて塗布を行った。それを乾燥、ベーキングしたあとに、発光層として、同様にディスペンサーを用いて、隔壁で分割されたそれぞれの列に赤色発光材料、緑色発光材料、青色発光材料のインクを調合し、平均で80nmの厚みになるように塗布を行った。その後、陰極としてバリウムを5nm、アルミニウムを100nm真空蒸着した。陰極はストライプ上の画素をすべて覆うように形成した。
 得られた試料の一部のTFTを外部回路で動作させ発光状態と寿命を評価した。その緑色の発光列で得られた結果を下表に示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 この場合も実施例1とほぼ同様な結果と傾向を得た。
 すなわち、画素規制部膜厚が200nm以下であり、かつストライプ状の発光領域を有するように隔壁を形成し画素の端部と隔壁との距離を5nm以上にすると、輝度半減寿命が向上し、発光プロファイルもほぼ矩形になることが示された。
(実施の形態2)
(基板TFT)
 次に、本発明の有機エレクトロルミネッセンス発光装置を用いた表示装置について説明する。本実施の形態の表示装置は、基本的には、機能層として、陽極側に酸化モリブデン層を介在させた図3に示した実施の形態1の有機エレクトロルミネッセンス発光装置と同様の発光装置を用いてアクティブマトリックス型の表示装置を構成したものである。この表示装置は、図7にこのアクティブマトリックス型の表示装置の等価回路図、図8にレイアウト説明図、図9に断面図、図10に上面説明図を示すように、各画素に駆動回路を形成したアクティブマトリックス型の表示装置を構成するものである。
 この表示装置140は、図7に等価回路図、図8に画素のレイアウト説明図を示すように、画素を形成する有機エレクトロルミネッセンス素子(エレクトロルミネッセンス)110およびスイッチングトランジスタ130、光検出素子としてのカレントトランジスタ120とからなる2つのTFT(T1,T2)とコンデンサCとからなる駆動回路を上下左右に複数個配列し、左右方向に並んだ各駆動回路の第1のTFT(T1)のゲート電極を走査線143に接続して走査信号を与え、また上下方向に並んだ各駆動回路の第1のTFTのドレイン電極をデータ線に接続し、発光信号を供給するように構成されている。エレクトロルミネッセンス素子(エレクトロルミネッセンス)の一端には駆動用電源(図示せず)が接続され、コンデンサCの一端は接地されている。143は走査線、144は信号線、145は共通給電線、147は走査線ドライバ、148は信号線ドライバ、149は共通給電線ドライバである。
 図9は有機エレクトロルミネッセンス素子の断面説明図(図9は図10のA-A断面図である)、図10はこの表示装置の上面説明図であり、駆動用の薄膜トランジスタ(図示せず)を形成したガラス基板100に、陽極(Al)112、酸化モリブデン層(遷移金属酸化物層)113、有機バッファ層(電荷ブロック層)(図示せず)、発光層114(赤色発光層114R,緑色発光層114G,青色発光層114B)、酸化モリブデン層116、陰極115を形成してトップエミッション型の有機エレクトロルミネッセンス素子を形成している。構造としては、陽極および電荷注入層は個別に形成され、発光層は画素規制部117としての酸化シリコン層と、隔壁118としてポリイミド樹脂からなる突出部で開口面積を規定され、陰極115は、陽極に直交する方向に走行するストライプ状に形成されている。なおこの駆動用の薄膜トランジスタは、例えばガラス基板100上に有機半導体層(高分子層)を形成し、これを、ゲート絶縁膜で被覆しこの上にゲート電極を形成すると共にゲート絶縁膜に形成したスルーホールを介してソース・ドレイン電極を形成してなるものである。そして、この上にポリイミド膜などを塗布して絶縁層(平坦層)を形成し、その上部に陽極(ITO)112、酸化モリブデン層113、電子ブロック層、発光層114R,114G,114Bなどの有機半導体層、酸化モリブデン層からなるバッファ層116、2層構造の陰極115(Ba-Al超薄膜、ITO)を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を形成した構造を有している。なお、図10では、コンデンサや配線については省略したが、これらも同じガラス基板上に形成されている。このようなTFTと有機エレクトロルミネッセンス素子からなる画素が同一基板上に複数個マトリクス状に形成されてアクティブマトリクス型の表示装置を構成している。
 製造に際しては図9に示すように、酸化シリコン層(絶縁層)で構成した画素規制部117と、隔壁118としてのポリイミド樹脂からなる突出部とによって形成され、表面を一体的に形成された酸化モリブデン層113で被覆された開口部153にインクジェット法により、発光層が形成される。
 すなわち、製造に際しては、ガラス基板100上に形成された走査線143、信号線144、スイッチングTFT130、画素電極を構成するアルミニウムのパターンからなる電極112などの上に画素規制部117を形成し、その後開口部を設ける。
 そしてこの上層に、感光性のポリイミド樹脂を用いてパターニングし、隔壁118を形成した後、全面に遷移金属酸化物層113を蒸着によって形成する。
 この後、インクジェット法によって必要に応じてバッファ層としてTFBを塗布する。このTFB層は遷移金属酸化物層と同様に全面に塗布してもよいし、開口部に対応する部分だけに塗布してもよい。
 そして、乾燥工程を経て、開口部に対応する位置にインクジェット法によって所望の色(RGBのいずれか)に対応する高分子有機EL材料を塗布し、発光層114(114R,114G,114B)を形成する。
 さらに、バッファ層116を成膜し、最後に表示画素141が配置されている領域に対して図示しない陰極115を形成する。
 この構成によれば、高速駆動が可能で信頼性の高い表示装置を提供することができる。発光層と陽極との間に、一体的に形成された遷移金属の酸化物である酸化モリブデン層が介在しているため、クロストークがなく、発光層は酸化モリブデン層により平滑化され、高精度にサイズが制御された、内表面を持つ凹部に充填されている。このためインクジェット法により、位置ずれも無く確実に発光層を形成することができ、膜厚およびサイズが高精度に制御された発光層を得ることができる。また、発光層の上層にも一体形成された酸化モリブデン層が、形成されているため、陰極を形成する際にスパッタダメージを受けたり、パターニング工程におけるプラズマダメージを受けたりすることもない。
 従って、発光層が均一に形成された表面に形成されると共に、表面も平滑な状態を維持できることになり、発光層が均一に形成され、電界集中もなく、陽極および陰極によって印加される電界が均一に発光層に付与され、良好な発光特性を得ることができる。また各発光層が均一に形成されることになり、発光特性のばらつきもなく良好な発光特性を得ることができる。
 また、陰極115の成膜時あるいはパターニング時においては、発光層は、少なくとも酸化モリブデン層からなるバッファ層116で覆われているため、スパッタダメージあるいはプラズマダメージから保護され、信頼性の高い膜形成が可能となる。ここでは図9に示すようにバッファ層116および下層側の酸化モリブデン層(電荷注入層)113は発光層114を覆うように発光層114のパターンよりも大きく一体的に形成されている。   
 次にエレクトロルミネッセンス素子を2次元的に複数配置した発光装置を用いた照明装置の例を、図10を援用して説明する。2次元的に配置されたエレクトロルミネッセンス素子110について、例えば全てのエレクトロルミネッセンス素子1を一斉に点灯/消灯するような構成は極めて容易に実現できる。ただしこのように一斉に点灯/消灯するような構成であっても、少なくとも一方の電極(例えばAlで構成される画素電極(図7の陽極112参照))は個々のエレクトロルミネッセンス素子1単位に分離した構成とすることが望ましい。これは何らかの要因によって表示画素141に欠陥があったとしても、欠陥が当該表示画素141に留まるため、照明装置全体の製造歩留まりを向上させることができるからである。このような構成を有する照明装置は、例えば家庭における一般的な照明器具に応用することができる。この場合に照明装置を極めて薄く構成することができるから、天井のみならず壁面にも容易に設置することができるようになる。
 また、2次元的に配置されたエレクトロルミネッセンス素子は任意のデータを供給することで、その発光パターンを簡単に制御することができ、かつ本発明に係るエレクトロルミネッセンス素子は、その発光領域を例えば40μm角程度のサイズで構成できるから、照明装置にデータを供給してパネル型の表示装置と兼用するようなアプリケーションを構成できる。もちろんこの場合には表示画素141は位置に応じて赤色、緑色、青色に塗り分けられている必要があるが、インクジェット法を用いることにより、極めて容易に多色化が可能となる。
 従来は照明装置と表示装置を比較したときに、その発光輝度は照明装置の方が大きいものであった。しかしながら本発明に係るエレクトロルミネッセンス素子110は十分に大きく面積をとることができ、極めて高い発光輝度を有しているため、照明装置と表示装置を兼用できるのである。この場合、照明装置と表示装置ではその機能の違い(すなわち使用モード)に起因して発光輝度を調整する機構が必要となるが、この機構は例えば前記実施の形態1に示した構成を採用し駆動電流を制御して各エレクトロルミネッセンス素子の発光輝度を調整することで実現できる。即ち照明装置として使用する場合は全てのエレクトロルミネッセンス素子をより大きな電流で駆動し、表示装置として使用する場合は小電流でかつ階調に応じて制御された電流値で(すなわち画像データに応じて)各エレクトロルミネッセンス素子を駆動すればよい。このようなアプリケーションにおいて、照明装置として機能する場合の電源と、表示装置として機能する場合の電源は単一のものとしてもよいが、駆動電流を制御する、例えばディジタル-アナログ変換器のダイナミックレンジが大きく、表示装置として使用する際の階調数が不足するような場合には、図7および図8に示す共通給電線145に接続された電源(図示せず)を使用モードに応じて切り替えるような構成とすることが望ましい。もちろん照明装置としての使用モードにおいても、明るさの制御が必要な態様(すなわち調光機能を有する照明装置)にあっては、先に説明した階調に応じた電流値制御によって容易に対応することができる。また本発明のエレクトロルミネッセンス素子は、ガラス基板100の上のみならず例えばPETなどの樹脂基板上にも形成できることから、様々なイルミネーション用の照明装置としても応用することができる。
 なお、薄膜トランジスタを有機トランジスタで構成してもよい。また薄膜トランジスタ上に有機エレクトロルミネッセンス素子を積層した構造、あるいは有機エレクトロルミネッセンス素子上に薄膜トランジスタを積層した構造なども有効である。
 加えて、高画質のエレクトロルミネッセンス表示装置を得るために、有機エレクトロルミネッセンス素子を形成したエレクトロルミネッセンス基板と、TFT、コンデンサ、配線などを形成したTFT基板とを、エレクトロルミネッセンス基板の電極とTFT基板の電極とが接続バンク(隔壁となる突出部)を用いて接続されるように貼り合わせるようにしてもよい。
 またこの遷移金属酸化物層は、積層方向の比抵抗が、面方向の比抵抗の3分の1程度となるように成膜される。また、膜厚を従来では考えられなかった厚さである膜厚40nmとすることにより、厚膜のMoO層によって表面の平坦化および平滑化をはかった上で、良好に発光領域の面積を規制するように構成している。
 ここでは遷移金属酸化物層116としての厚いMoO層と、陽極であるAl層からなる第1の電極112との間にTFBからなるバッファ層(電子ブロック層)を介在させるようにしたが、このバッファ層はなくてもよい。
 本出願は、2008年1月7日出願の日本特許出願(特願2008-000698)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
 本発明の有機エレクトロルミネッセンス装置、および画像形成装置は、有機エレクトロルミネッセンス素子において、特に発光層を塗布型で行う時に課題となる画素内の発光輝度の均一性あるいは長期にわたる安定な発光を得ることが必要な種々の装置において利用でき、例えばテレビ、ディスプレイの多色発光を必要とするアプリケーションのみならず単色発光を利用する露光デバイス、プリンタ、ファクシミリなどに適用が可能である。また有機エレクトロルミネッセンス素子は有機発光材料の選定によってRed、Green、Blueの三原色を得ることができるから、例えばRGBそれぞれの色にて露光する露光装置を用いれば、印画紙を直接露光するタイプの画像形成装置に適用することもできる。

Claims (14)

  1.  正孔を注入する陽極と、複数の異なる色に発光する発光機能を有する層と、電子を注入する陰極と、前記正孔または前記電子のうち少なくとも一方の注入を制御して前記発光機能を有した層の発光領域を規制する画素規制部と、
     複数の発光色毎に領域を分離する隔壁とを有し、
     前記発光機能を有した層が、前記隔壁で分離された領域内において、前記画素規制部上に跨って一体的に形成された有機エレクトロルミネッセンス装置。
  2.  請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記隔壁はライン毎に前記領域が一体となるようにライン状に形成された有機エレクトロルミネッセンス装置。
  3.  請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記画素規制部の少なくとも前記発光領域を規制する側の端部の厚みを200ナノメートル以下に構成した有機エレクトロルミネッセンス装置。
  4.  請求項1乃至3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記隔壁が順テーパ形状をなすように構成された有機エレクトロルミネッセンス装置。
  5.  請求項1乃至3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記隔壁が逆テーパ形状をなすように構成された有機エレクトロルミネッセンス装置。
  6.  請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記画素規制部の開口端は、前記隔壁の内縁と同等、あるいは前記隔壁の内縁よりも内側に位置するようにした有機エレクトロルミネッセンス装置。
  7.  請求項1乃至6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記発光機能を有した層は、前記画素規制部側に一体的に形成され、電子または正孔の一方の注入を制御する電荷注入層を含む有機エレクトロルミネッセンス装置。
  8.  請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記電荷注入層は遷移金属酸化物層である有機エレクトロルミネッセンス装置。
  9.  請求項1乃至8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記発光機能を有した層は塗布膜を含む有機エレクトロルミネッセンス装置。
  10.  請求項1乃至9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
     前記画素規制部は窒化シリコン膜または酸化シリコンである有機エレクトロルミネッセンス装置。
  11.  請求項1乃至10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法であって、
     前記発光機能を有した層のうち、少なくとも発光領域をもつ層が、
     前記隔壁で分離された領域内に、
     前記画素規制部上に跨って一体となるように、所望の粘度の溶液を充填する工程を含む有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  12.  請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法であって、
     前記隔壁を形成した後、
     前記充填する工程に先立ち、
     前記隔壁の形成された基板表面全体に、ドライプロセスにより、遷移金属酸化物からなる電荷注入層を形成する工程を含む有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  13.  請求項11または12に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法であって、
     前記充填する工程は、
     前記隔壁で分離された領域内に、インクジェット法により溶液を充填する工程である有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  14.  請求項11または12に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法であって、
     前記充填する工程は、
     前記隔壁で分離された領域内に、ノズルコート法またはディスペンス法により溶液を充填する工程である有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
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