JP2004171941A - 発光装置の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストかつ簡便な方法でスループットの高い発光装置の作製方法を提供する。
【解決手段】本発明は、減圧下或いは大気圧下で発光性材料を含む溶液を陽極もしくは陰極に向けて噴射した後、スピン回転させて前記陽極もしくは陰極上に堆積させて導電性高分子からなる層を形成し、減圧下でインクジェット法により発光層を形成することを特徴とする発光装置の作製方法である。本発明により膜の均一性が増し、材料効率も高いため、低コストかつ簡便な方法でありながら、スループットの高い作製方法を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陽極、陰極及び該陽極と陰極との間にエレクトロルミネセンス(Electro Luminescence)と呼ばれる現象により発光する薄膜(以下、発光層という。)を挟んだ構造からなる素子(以下、発光素子という。)を基体上に備えた表示装置(以下、発光装置という。)に係る技術分野及び該発光装置を映像表示部に備えた電子機器に係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像表示用ディスプレイとして、有機発光パネルまたは有機発光ダイオードなどと呼ばれる発光装置の開発が急がれている。これは、正孔を注入するための電極(以下、陽極という。)と電子を注入するための電極(以下、陰極という。)の間に設けられた発光層で正孔及び電子を再結合させることによりエレクトロルミネセンス(Electro Luminescence)と呼ばれる発光現象を発生させ、その発光のオン/オフを制御することにより映像表示を可能とするものである。
【0003】
有機発光素子は薄型軽量・高速応答性・直流低電圧駆動などの特性を有しており、次世代のフラットパネルディスプレイ素子として注目されている。また、自発光型であり視野角が広いことから、視認性も比較的良好であり、特に車載用の表示画面や携帯機器の表示画面に用いる素子として有効と考えられている。実際、車載用のカーオーディオの中には、エリアカラーの表示画面に有機発光素子が用いられているものもある。
【0004】
さらに、有機発光素子は、発光色のバリエーションに富んでいることも特色の一つである。このような色彩の豊かさの要因は、有機化合物自体の多様性にある。すなわち、分子設計(例えば置換基の導入)等により様々な発光色の材料を開発できるという柔軟性が、色彩の豊かさを生んでいる。
【0005】
これらの観点から、有機発光素子の最も大きな応用分野は、モノカラーやエリアカラーの表示装置はもちろんのこと、フルカラーの表示装置であると言っても過言ではない。有機発光素子の特徴を考慮し、様々なフルカラー化の手法が考案されている。例えば、光の三原色である赤色、緑色、青色のそれぞれの発光色を呈する有機発光素子を、シャドウマスク技術を用いて塗り分け、それぞれを画素とする手法(以下、「塗り分け方式」と記す)、あるいは、青色の有機発光素子を発光源として用い、その青色の光を有機蛍光材料からなる色変換層によって緑色および赤色に変換することで、光の三原色を得る手法(以下、「CCM方式」と記す)、あるいは、白色の有機発光素子を発光源として用い、液晶表示装置などで用いられているカラーフィルターを設けることで、光の三原色を得る手法(以下、「CF方式」と記す)などがある。
【0006】
また、これらいずれの構成においても、有機発光素子をマトリクス状の各画素として配置することにより形成される表示装置に対しては、パッシブマトリクス駆動(単純マトリクス型)やアクティブマトリクス駆動(アクティブマトリクス型)のような駆動方法が用いられている。なお、画素密度が多くなる場合には、画素ごとにスイッチ(例えばトランジスタなどの非線形素子)が設けられているアクティブマトリクス型の方が、低電圧で駆動できるため有利であると言われている。
【0007】
これら発光装置に使用される発光層としては、主に有機薄膜が主に用いられ、低分子材料を蒸着法によって成膜するのが主流であったが、最近では高分子材料に注目が集まり、スピンコート法、インクジェット法、印刷法といった溶液塗布による手法の開発が活発に進んでいる。特に、インクジェット法による有機薄膜の成膜は、既に実用化レベルに近づいており、その基礎的な技術は、特許文献1等に開示されている。
【0008】
インクジェット法は、従来プリンター等に使用されていたインクジェット方式を薄膜形成に転用した技術であり、インクの代わりに、有機薄膜の材料となる溶質を水やアルコール等の溶媒に溶かしたものまたは分散させたものを用い、画素ごとに液滴として塗布していく手法である。当然ながら、画素(実際には各画素に設けられる画素電極)上に付着した液滴は多量の溶媒成分を含むため、これを除去するために溶媒成分を揮発させるための工程(以下、焼成工程という。)が必要となる。即ち、インクジェット法により液滴を塗布した後、画素全体を加熱して溶媒成分を揮発させ、残存した溶質(有機薄膜の材料)を薄膜化するのである。
【0009】
また、スピンコート法は、基板を高速回転させ、余剰の塗布液を振り切り飛散させるため、材料の利用効率が低く、高価な有機材料を用いる場合、特にコストが高くなってしまうという点で改善の余地が残る技術であった。
【0010】
全面に塗布するスピンコート法に比べ、所定の箇所に数滴の液滴を着弾させるインクジェット法は、均一な膜厚の成膜を行うことが困難となっている。
【0011】
以上のように、インクジェット法による成膜法は、低コストで簡便な手法であり、スループットも早く、材料の利用効率が高いという利点があるものの、均一な膜厚を得ることが困難という点で改善の余地が残る技術であった。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−12377号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、溶液を塗布することにより薄膜を成膜する手法において、材料の利用効率が高く、且つ、均一な膜厚を得る技術を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、隔壁(バンク、土手とも呼ばれる)で区切られた領域(画素電極(陽極もしくは陰極)が露呈している領域)に向けて有機化合物(代表的には導電性高分子)を含む溶液をインクジェット法により噴射し、前記導電性高分子からなる層を前記画素電極上に堆積させた後、スピン回転させることで膜厚を均一にすることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記インクジェット法での工程を大気圧下、或いは減圧下で行うことを特徴としている。
【0016】
また、上記導電性高分子からなる層は、高分子化合物にアクセプタまたはドナーを添加したものであり、例えば、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)メタノール溶液、ポリアニリン/ショウノウスルホン酸水溶液(PANI/CSA)、PTPDES、Et−PTPDEK、Baytron P(バイエル社商標VPA1 4083)、またはPPBAなどを塗布し、焼成して得られた層を用いることができ、これらの層は、キャリア注入層やキャリア輸送層として機能する。また、本明細書では、これらの層を総称してPTF(Positive charge tranaparent&Transport Film)とも呼ぶ。なお、前記導電性高分子からなる層の導電率は、10−2S/cm以下であることが好ましい。
【0017】
なお、焼成工程は、減圧での加熱処理、または不活性ガス雰囲気下での加熱処理とすればよく、焼成工程の他の加熱手段としてランプ等の光源を用いて赤外光以上の波長の光を照射してもよい。
【0018】
また、上記スピン回転させる際は、大気圧下、或いは減圧下で行う。スピン回転を減圧下におくことで、不純物を混入させることなく膜厚を均一にすることができる。なお、各画素に共通な層を形成する場合には、スピン回転によって隔壁に囲まれた領域のみならず、隔壁上にも有機化合物を含む層が薄く形成されてもよい。隔壁のなだらかな側壁において、画素電極から離れるに従って膜厚が薄くなるようにすることで、その上に成膜される膜のカバレッジおよび膜厚均一性を良好なものとすることができる。特に、画素電極表面に凹凸や微小な粒子が存在している場合、ダークスポットと呼ばれる欠陥が生じることがあるが、導電性高分子からなる層の膜厚を厚めにすることでこれらの影響を低減することができる。
【0019】
加えて、上記スピン回転させる際、スピンコート法よりも少量の溶液(有機化合物を含む溶液、または溶媒)を滴下させてもよい。
【0020】
こうして均一な膜厚が得られた有機化合物材料(導電性高分子など)からなる層上に発光体組成物を含む溶液をインクジェット法により減圧下で噴射し、堆積させて発光体を構成する。例えば、赤色発光材料にはシアノポリフェニレンビニレン、緑色発光材料にはポリフェニレンビニレン、青色発光材料にはポリフェニレンビニレンおよびポリアルキルフェニレンを用いればよい。インクジェット法により積層を行う場合には、後に行われる溶液の噴射、塗布によって、先に成膜されている層を変化させない材料(溶媒)を用いることが好ましい。
【0021】
白色発光を得る場合には、発光中心色素(1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(TPB)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノ−スチリル)−4H−ピラン(DCM1)、ナイルレッド、クマリン6など)ドープしたポリビニルカルバゾール(PVK)溶液を噴射、塗布すればよい。白色発光する方向に赤色発光以外を吸収する着色層(R)、緑色発光以外を吸収する着色層(G)、青色発光以外を吸収する着色層(B)をそれぞれ設けたカラーフィルタを形成することにより、発光素子からの白色発光をそれぞれ分離して、赤色発光、緑色発光、青色発光として得ることができる。
【0022】
また、ここでは有機化合物層を積層とした例を示したが、有機化合物層を単層とすることもできる。例えば、ホール輸送性のポリビニルカルバゾール(PVK)に電子輸送性の1,3,4−オキサジアゾール誘導体(PBD)を分散させてもよい。また、30wt%のPBDを電子輸送剤として分散し、4種類の色素(TPB、クマリン6、DCM1、ナイルレッド)を適当量分散することで白色発光が得られる。
【0023】
減圧下(真空中とも呼ばれる)とは、大気圧よりも低い圧力下であることを指し、窒素、希ガスその他の不活性ガスで充填された雰囲気(以下、不活性雰囲気という。)では1×10〜2×10Pa(好ましくは、5×10〜5×10Pa)とすれば良い。インクジェット法での工程を減圧下におくことで、雰囲気中に噴射された液滴は画素電極に到達するまでの間、常に液滴から溶媒が揮発し、その体積は減少していく。揮発性の高い溶媒を用いた場合、画素電極上に到達した時点である程度の溶媒が揮発し、後の焼成時間を短縮することができる。
【0024】
また、揮発性の高い溶媒を使わずに沸点の高い溶媒を用いれば、液滴の噴射口における乾燥によってノズル先端が目詰まりを起こす等の不安を排除することができる。その際、画素電極を加熱(発光体の耐熱性を考慮して室温(典型的には20℃)〜300℃、さらに好ましくは50〜200℃が良い。)しておけば、画素電極に液滴が到達する共に揮発が開始され、他の画素に液滴を噴射すると同時に焼成工程を済ませることもできる。勿論、上記方法により液滴が画素電極に到達するまでの間、常に液滴から溶媒が揮発するようにし、さらに画素電極も加熱しておくことによりさらなる膜質の向上を図ることができる。
【0025】
上記沸点の高い溶媒としては、NMP(N−メチルピロリドン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、HMPA(ヘキサメチルホスホアミド)その他の極性溶媒を用いることができる。また、極性の低い溶媒においても、キシレン等のアルキルベンゼン(特にドデシルベンゼンの如き長鎖アルキルベンゼンが好ましい。)のような芳香族系溶媒を用いても良い。例えば、テトラリンとドデシルベンゼンを1:1で混合した溶媒等を用いることができる。
【0026】
また、揮発性の高い溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール類が挙げられる。
【0027】
また、上記本発明において、発光体とは、キャリア注入層(正孔注入層又は電子注入層)、キャリア輸送層(正孔輸送層又は電子輸送層)、キャリア阻止層(正孔阻止層又は電子阻止層)、発光層その他のキャリアの再結合に寄与する有機化合物もしくは無機化合物またはこれらの積層体をいう。また、発光体組成物とは、これらの発光体の材料となる組成物をいい、有機化合物、無機化合物であるとを問わない。発光体組成物は、大別して発光性材料もしくはキャリア(正孔又は電子)輸送性材料がある。
【0028】
発光性材料とは、正孔及び電子を注入することによりエレクトロルミネセンスによる発光現象を発生させる材料である。このような発光性材料は、無機化合物にも有機化合物にも見られるが、本発明の如き溶液を塗布する方法においては、有機化合物を用いることが好ましい。また、発光性材料としては、一重項励起により蛍光を発する材料を用いても良いし、三重項励起により燐光を発する材料を用いても良い。また、正孔輸送性材料とは、正孔が移動し易い材料であり、電子輸送性材料とは、電子が移動し易い材料である。
【0029】
本明細書で開示する発明の構成1は、
減圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、減圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させた後、減圧下で加熱処理を行うことを特徴とする発光装置の作製方法である。
【0030】
また、大気圧下で基板をスピンさせてもよく、他の発明の構成2は、
減圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、大気圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させた後、減圧下で加熱処理を行うことを特徴とする発光装置の作製方法である。
【0031】
また、大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を噴射させてもよく、他の発明の構成3は、
大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、減圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させた後、減圧下で加熱処理を行うことを特徴とする発光装置の作製方法である。
【0032】
また、大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を噴射させ、大気圧下で基板をスピンさせてもよく、他の発明の構成4は、
大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、大気圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させた後、減圧下で加熱処理を行うことを特徴とする発光装置の作製方法である。
【0033】
また、上記構成1における減圧下で加熱処理の工程順序を変えてもよく、他の発明の構成5は、
減圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、減圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
減圧下で加熱処理を行った後、減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法である。
【0034】
また、上記構成2における減圧下で加熱処理の工程順序を変えてもよく、他の発明の構成6は、
減圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、大気圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
減圧下で加熱処理を行った後、減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法である。
【0035】
また、上記構成3における減圧下で加熱処理の工程順序を変えてもよく、他の発明の構成7は、
大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、減圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
減圧下で加熱処理を行った後、減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法である。
【0036】
また、上記構成4における減圧下で加熱処理の工程順序を変えてもよく、他の発明の構成8は、
大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、大気圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
減圧下で加熱処理を行った後、減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法である。
【0037】
また、上記各構成において、前記第1の有機化合物を含む溶液を噴射する際、前記基板を室温(典型的には20℃)〜200℃に加熱することを特徴としている。また、前記第2の有機化合物を含む溶液を噴射する際、前記基板を室温(典型的には20℃)〜200℃に加熱してもよい。
【0038】
また、上記各構成において、前記発光体組成物層を形成した後、該発光体組成物層上に陰極を形成することを特徴としている。
【0039】
また、上記各構成において、前記溶液は、複数のノズルから噴射されることを特徴としている。
【0040】
また、上記各構成において、前記発光体組成物層は、発光性材料、正孔輸送性材料もしくは電子輸送性材料であることを特徴としている。
【0041】
また、上記各構成において、前記発光体組成物層は、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子注入層、電子輸送層もしくは電子阻止層から選ばれた層として機能する薄膜またはこれらの積層薄膜であることを特徴としている。
【0042】
また、上記各構成において、前記陽極の端部は絶縁物からなる隔壁で覆われていることを特徴としている。
【0043】
また、上記各構成において、減圧下で溶液を噴射する際、基板は、基板面が重力方向と垂直になるよう設置され、ノズルが基板の上方に設置されることを特徴としている。或いは、減圧下で溶液を噴射する際、基板は、基板面が重力方向と垂直になるよう設置され、ノズルが基板の下方に設置されることを特徴としている。
【0044】
また、上記各構成において、前記発光体組成物を間欠的に堆積させることを特徴としている。或いは、前記発光体組成物を連続的に堆積させることを特徴としている。
【0045】
また、導電性高分子からなる層をインクジェット法ではなく、スピンコート法による全面塗布を行い、その上に発光体組成物を含む溶液をインクジェット法により減圧下で噴射し、堆積させて発光体を構成してもよい。ただし、この場合には、スピンコート法によって全面塗布が行われているため、端子部などの成膜が不要な領域はOアッシングなどで選択的に除去する必要がある。
【0046】
また、本発明は、スピンコート法による成膜と、減圧下でのインクジェット法による成膜とを適宜、自由に組み合わせることができる。例えば、陽極上に減圧下でのインクジェット法による成膜を行った後、スピンコート法により全面塗布し、さらに減圧下でのインクジェット法による成膜を行ってもよい。
【0047】
また、本発明で開示する成膜装置に関して以下のような特徴を有している。なお、本発明の成膜装置の一例を図1に示している。
【0048】
複数のノズルと、圧電素子とを有するヘッド部を備えた成膜装置であって、
成膜室を減圧にする手段と、
液体を蓄えている容器と、
該容器から前記ヘッド部のノズルに前記液体を供給する供給管と、
前記成膜室内の圧力と前記容器との圧力を調節する手段とを有し、
一つのノズルに対して複数の供給管を有していることを特徴としている成膜装置である。
【0049】
また、上記構成において、前記ヘッド部は、逆流防止機構を有していることを特徴としている成膜装置である。
【0050】
また、ノズル毎に異なる容器を用意し、異なる量の液体を吐出させてもよく、本発明の他の構成は、
複数のノズルと、圧電素子とを有するヘッド部を備えた成膜装置であって、
成膜室を減圧にする手段と、
異なる液体を蓄えている複数の容器と、
該複数の容器から前記ヘッド部のノズルに前記液体をそれぞれ供給する供給管と、
前記成膜室内の圧力と前記容器との圧力を調節する手段とを有し、
一つのノズルに対して複数の供給管を有していることを特徴としている成膜装置である。
【0051】
なお、ヘッド部とは、圧電素子、ノズル(ノズルプレート含む)、供給管、逆流防止機構、支持体などを含むインクヘッド部分全体を指している。
【0052】
なお、本発明は、パッシブマトリクス型の発光装置の作製についてもアクティブマトリクス型の発光装置の作製についても実施することが可能であり、特に発光装置の形態に限定されるものではない。また、本発明は、面光源または電飾用装置となるエリアカラーの発光装置に適用することができる。また、発光性材料は、有機化合物に限らず無機化合物についても実施可能である。
【0053】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、以下に説明する。
【0054】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態について、図1を用いて説明する。図1(A)は、有機化合物を含む溶液が噴射された直後の状態を表し、図1(B)は、有機化合物の液滴が陽極もしくは陰極に到達して薄膜(有機化合物層)が形成された状態を表している。
【0055】
図1(A)において、101は陽極もしくは陰極であり、102は各画素を画定する絶縁体からなる隔壁である。また、104は溶液を塗布するための装置(以下、溶液塗布装置という。)におけるヘッド部を拡大したものであり、一部分については内部構造を示している。図1(A)に示すように、一つのノズルに対して溶液107の通路(供給管)は2つ設けてあり、噴射後の液滴が飛行曲がりしないようになっている。また、片側の供給ラインが詰まってしまってももう片側の供給管でカバーすることができる。また、1つのノズルにつながっている2つの供給管が異なる供給容器に接続されててもよい。
【0056】
また、図1(A)に示すように、ボール111を利用した逆流防止機構110が設けてある。断面Aにはボールの遊動量を規制する突起が設けてあり、ボールの脇をインクが流れるようになっている。また、ボールは供給管の直径よりやや小さい直径であり、ある範囲で遊動可能となっている。また、このボールは、急峻なインクの流れを緩和する役割も果たしている。また、供給管は途中で細くなっており、断面Bにおいてはボールの直径よりも小さく、インクが逆流した場合にボールが供給管を完全に塞ぐようになっている。ヘッド部104は、有機化合物を含む溶液を噴射する機能を持つ複数の噴射部105を有しており、それぞれに圧電素子(ピエゾ素子)106が設けられる。圧電素子は、供給管を塞ぐように設けてあり、振動によって僅かに管内壁との間に隙間ができ、その隙間にインクを通過させる。成膜室内が減圧されているので僅かな隙間でも勢いよく噴射することができる。また、噴射部105のそれぞれには有機化合物を含む溶液107が充填されている。なお、図1(A)は圧電素子の振動によりシャッターが閉の状態を示している。
【0057】
なお、図1(A)においては5つの噴射部しか説明していないが、並列に複数の噴射部(ノズル)を並べることも可能であり、スループットを考慮すると画素部の一行分もしくは一列分の画素数(ピクセル数)に相当する数だけ並べることが最も望ましいと言える。
【0058】
また、ヘッド部104と陽極もしくは陰極101との間の空間108が減圧、即ち大気圧よりも低い圧力に維持する。具体的には、不活性雰囲気では1×10〜2×10Pa(好ましくは、5×10〜5×10Pa)である。噴射部105に充填された有機化合物を含む溶液107は、圧電素子106により供給管を開閉し、成膜室内を減圧にすることでノズルから引き出され、画素電極101に向かって噴射される。そして、噴射された液滴109は、減圧下で溶媒を揮発させながら進行し、残存した有機化合物が画素電極101上に堆積する。そして、順次、噴射部(ノズル)から液滴を所定のタイミングで吐出させる。その結果、有機化合物は間欠的に堆積されることになる。
【0059】
ここで有機化合物を含む溶液107は、導電性高分子材料を含む溶液とした例を示す。こうして、図1(B)に示すように、画素電極101上に導電性高分子材料からなる有機化合物層が形成される。図1(B)中において、画素電極101上に形成された有機化合物層であるキャリア注入層103aは、101が陽極であれば正孔注入層であるし、陰極であれば電子注入層である。
【0060】
次いで、図1(C)に示すように、大気圧下あるいは減圧下で基板をスピン回転させて膜厚を均一化する。ここでは、液体状またはゲル状の溶液が隔壁を乗り越えない程度の低速回転でスピン回転させる。隔壁の側面部においては上部に向かうほど薄くなり、画素電極上に均一な膜厚を有する有機化合物層103bが得られる。余剰な溶液が多い場合には高速回転させて吹き飛ばすことが好ましい。
【0061】
このスピン工程により、低コストで簡便な手法であり、スループットも早く、材料の利用効率が高いというインクジェット法の利点に加え、均一な膜厚を得ることが可能となる。
【0062】
また、必要であれば、スピン工程の後、減圧下で加熱を行って脱ガス処理、および焼成してよい。
【0063】
次いで、図2(A)に示すように、それぞれ発光性材料を含む溶液を噴射する。図2(A)において、ヘッド部114は、発光性材料を含む溶液を噴射する機能を持つ複数の噴射部115a〜115cを有しており、それぞれに圧電素子(ピエゾ素子)116a〜116cが設けられる。また、1つのノズルにつながっている2つの供給管が異なる供給容器に接続されててもよく、ノズル毎に異なる量の溶液を噴射することもできる。例えば、赤色に発光する発光性材料を含む溶液より緑色に発光する発光性材料を含む溶液を多くすることによって、成膜する膜厚を変えることができる。最適な膜厚は、各発光色に応じた発光性材料、およびそれらの積層構造によって異なっている場合が多いため、このような場合に有効である。また、それぞれの供給容器の内圧を調節することによってもノズル毎に異なる量の溶液を噴射することができる。また、噴射部115a〜115cのそれぞれには発光性材料を含む溶液117a〜117cが充填されている。なお、図2(A)は圧電素子の振動によりシャッターが開の状態を示している。
【0064】
ここで発光性材料を含む溶液117aは、赤色に発光する発光性材料を含み、発光性材料を含む溶液117bは、緑色に発光する発光性材料を含み、発光性材料を含む溶液117cは、青色に発光する発光性材料を含む。これら三種類の発光性材料は、それぞれ赤色に発光する画素、緑色に発光する画素及び青色に発光する画素を構成し、これら三つの画素を一つの画素ユニット(画素単位)として捉える。
【0065】
なお、図2(A)においてはR(赤)、G(緑)、B(青)それぞれ一つに対応する噴射部しか説明していないが、並列に複数の噴射部(ノズル)を並べることも可能であり、スループットを考慮すると画素部の一行分もしくは一列分の画素数(ピクセル数)に相当する数だけ並べることが最も望ましいと言える。
【0066】
噴射部115a〜115cに充填された発光性材料を含む溶液117a〜117cは、圧電素子116a〜116cにより供給管を開閉し、成膜室内を減圧にすることでノズルから引き出され、画素電極101に向かって噴射される。そして、噴射された液滴119は、減圧下で溶媒を揮発させながら進行し、残存した発光性材料が画素電極101上に堆積する。その結果、発光性材料は間欠的に堆積されることになる。
【0067】
こうして堆積された薄膜は、特に加熱等の手段により溶媒を揮発させなくても十分に溶媒成分を除去した状態で薄膜化されているため、脱ガスによる経時劣化等の問題の少ない発光層が得られる。以上のような構成により溶液を塗布した後も焼成工程等を必要とせず、スループットを大幅に向上できると共に、加熱による発光性材料自体の劣化も防ぐことができる。
【0068】
こうして図2(B)に示すように、赤色に発光する発光層120a、緑色に発光する発光層120b及び青色に発光する発光層120cが形成される。
【0069】
また、必要であれば、発光層の形成後、減圧下で加熱を行って脱ガス処理、および焼成してよい。
【0070】
この後は、必要に応じてキャリア輸送層、キャリア注入層等を形成した後、対向電極(陽極に対しては陰極、陰極に対しては陽極)を設ければ発光素子が完成する。
【0071】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態について、図3を用いて説明する。実施の形態1では減圧下で導電性高分子からなる層を形成した例を示したが、ここでは大気圧下で導電性高分子からなる層123を形成する例を示す。なお、図3(A)の溶液塗布装置は、図1で説明したものと同じものであり、図1で用いられているものと同じ符号の部分については、実施の形態1の説明を参照すれば良い。
【0072】
図3(A)において、ヘッド部104と陽極もしくは陰極101との間の空間128は大気圧に維持する。噴射された液滴129は、そのまま滴下され、有機化合物が画素電極101上に堆積する。なお、大気圧でインクジェットを行うことは、揮発しやすい溶液を用いる場合に適している。
【0073】
こうして、図3(B)に示すように、画素電極101上に導電性高分子材料からなる有機化合物層が形成される。図3(B)中において、画素電極101上に形成された有機化合物層であるキャリア注入層123aは、101が陽極であれば正孔注入層であるし、陰極であれば電子注入層である。
【0074】
次いで、図3(C)に示すように、大気圧下あるいは減圧下で基板をスピン回転させて膜厚を均一化する。ここでは、液体状またはゲル状の溶液が隔壁を乗り越えない程度の低速回転でスピン回転させる。隔壁の側面部においては上部に向かうほど薄くなり、画素電極上に均一な膜厚を有する有機化合物層123bが得られる。
【0075】
このスピン工程により、低コストで簡便な手法であり、スループットも早く、材料の利用効率が高いというインクジェット法の利点に加え、均一な膜厚を得ることが可能となる。
【0076】
また、必要であれば、スピン工程の後、減圧下で加熱を行って脱ガス処理、および焼成してよい。
【0077】
以降の工程は、実施の形態1に従って、発光層を形成し、必要に応じてキャリア輸送層、キャリア注入層等を形成した後、対向電極(陽極に対しては陰極、陰極に対しては陽極)を設ければ発光素子が完成する。
【0078】
また、本実施の形態は、実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
【0079】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態について、図4を用いて説明する。図4(A)は、インクジェット法により有機化合物層130aを形成する際、余剰な溶液が多い場合の状態を示している。
【0080】
次いで、基板を高速回転させて吹き飛ばし、図4(B)の状態を得る。隔壁を覆って有機化合物層130bが形成される。各画素に共通なキャリア注入層として機能する場合、このように隔壁上部に形成されても問題ないものとすることができる。有機化合物層の材料によっては、この後、焼成を行った場合、隔壁上部の有機化合物層130bがさらに薄くなってほとんど存在しない状態が得られる。
【0081】
以降の工程は、実施の形態1に従って、発光層を形成し、必要に応じてキャリア輸送層、キャリア注入層等を形成した後、対向電極(陽極に対しては陰極、陰極に対しては陽極)を設ければ発光素子が完成する。
【0082】
また、上記実施の形態により得られた発光素子形成後の拡大模式図を図4(C)に示す。ここでは、画素電極を陽極とし、正孔注入層をインクジェット法で塗布した後、スピン回転させ、さらに有機薄膜、陰極を順次形成して得られた構造を示している。
【0083】
また、本実施の形態は、実施の形態1、または実施の形態2と自由に組み合わせることができる。
【0084】
(実施の形態4)
実施の形態1〜3に示した発光体としては、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子注入層、電子輸送層もしくは電子阻止層、またはこれらの積層体が挙げられるが、これらは、有機化合物のみで構成しても良いし、有機化合物と無機化合物を積層した複合体(composite)であっても良い。
【0085】
そこで、本実施の形態では、本発明の発光装置の発光体として有機化合物と無機化合物とを複合したコンポジットを用いる例について説明する。なお、有機化合物と無機化合物とを積層したハイブリッド構造を特徴とする特許として、米国特許第5,895,932号があるが、同特許は、無機化合物からなるダイオードから発した紫外光(波長380nm)を有機化合物であるAlq(トリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体)に照射して、フォトルミネッセンスと呼ばれる現象により発生させた光を取り出す技術であり、本実施の形態で説明する発光体、即ちコンポジットとは根本的に異なる技術思想である。
【0086】
有機化合物の中でも高分子有機化合物(以下、有機ポリマーという。)は、耐熱性が高く、取扱いも容易であることから溶液塗布による成膜方法において、溶質として用いられる。本実施の形態では、これら有機ポリマーと無機化合物とのコンポジットを発光体として用いる例について説明する。
【0087】
有機ポリマーと無機化合物とを積層して発光体を形成する例としては、典型的には次の4つのパターンが挙げられる。
(a)無機化合物からなる正孔注入層(又は正孔輸送層)と有機ポリマーからなる発光層との組み合わせ
(b)無機化合物からなる電子注入層(又は電子輸送層)と有機ポリマーからなる発光層との組み合わせ
(c)無機化合物からなる発光層と有機ポリマーからなる正孔注入層(又は正孔輸送層)との組み合わせ
(d)無機化合物からなる発光層と有機ポリマーからなる電子注入層(又は電子輸送層)との組み合わせ
【0088】
また、有機ポリマーと無機化合物とを混合して発光体を形成する例としては、典型的には次の3つのパターンが挙げられる。
(e)キャリア輸送性を有する有機ポリマーを発光層とし、該有機ポリマー中に無機化合物を混合した組み合わせ
(f)同極性(n型もしくはp型)のキャリア輸送性を有する有機ポリマーと無機化合物とを発光層として混合した組み合わせ
(g)キャリア輸送性を有する有機ポリマーにキャリア受容性を有する無機化合物を混合した組み合わせ
【0089】
上記(g)の構成は、例えば正孔輸送性を有する有機ポリマーに、電子受容性を有する無機化合物を混合した組み合わせが挙げられる。この場合、電子受容性を有する無機化合物は、有機ポリマーから電子を受け取り、その結果として有機ポリマー中に正孔が発生し、さらにその正孔が輸送されて輸送性を得るという構成である。
【0090】
上記(a)〜(g)の構成において、無機化合物からなる正孔注入層または正孔輸送層としては、NiO(酸化ニッケル)等のp型半導体材料を用いることができ、無機化合物からなる電子注入層または電子輸送層としては、ZnO(酸化亜鉛)、TiO(二酸化チタン)等のn型半導体材料を用いることができ、無機化合物からなる発光層としては、ZnS(硫化亜鉛)、CdS(硫化カドミウム)等を用いることができる。
【0091】
例えば、上記(b)の構成の例としては、有機ポリマーとしてPPV(ポリパラフェニレンビニレン)を用い、無機化合物としてCdSを用い、これらを溶液塗布により作製する例が挙げられる。この場合、CdSの形成に際しては、CdSのナノ微粒子(数nm〜数十nmの微粒子をいう。以下、同じ。)を溶媒に分散させて塗布することができ、この塗布工程に本発明の塗布工程を実施すれば良い。なお、CdSの代わりにZnO、TiO等のn型半導体材料またはNiO等のp型半導体材料を用いても良い。
【0092】
また、上記(e)の構成の例としては、有機ポリマーとしてPVK(ポリビニルカルバゾール)を用い、無機化合物としてCdSを用い、これらを溶液塗布により作製する例が挙げられる。この場合、CdSが発光中心となって発光する。CdSの形成に際しては、CdSの微粒子を溶媒に分散させて塗布することができ、この塗布工程に本発明の塗布工程を実施すれば良い。なお、CdSの代わりにZnS等の無機化合物を用いることが可能である。これらCdSやZnSは、ナノ微粒子を作りやすい無機化合物であるので、本発明のように溶液塗布を前提とする場合に非常に好適な材料である。
【0093】
また、上記(g)の構成の例としては、有機ポリマーとしてPC(ポリカーボネート)を用い、このPCに正孔輸送性の無機化合物であるTPD(トリフェニルジアミン)及びTiのアルコキシドを混合して溶液塗布した後、加水分解及び減圧下での加熱により、PC、TPD及びTiOが混合された発光体を形成する例が挙げられる。この場合、CdSの形成に際しては、CdSの微粒子を溶媒に分散させて塗布することができ、この塗布工程に本発明の塗布工程を実施すれば良い。
【0094】
以上のように、様々な有機化合物及び無機化合物を用いることにより複合化された発光体(コンポジット)を作製することが可能であり、また、その形成に際して本発明の作製方法を実施することが可能である。
【0095】
また、本実施の形態は、実施の形態1乃至3のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0096】
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1に示した発光体組成物を含む溶液をヘッド部に充填するにあたって、発光体組成物を大気に曝すことなく充填するための技術について説明する。
【0097】
図15に示すのは、発光体組成物を含む溶液を溶液塗布装置に装備(ストック)しておくための容器(キャニスター缶)の断面図である。容器351は、機密性、特に酸素や水分の透過に対して十分な耐性を有する材質で形成することが望ましく、ステンレスやアルミニウム等を用いれば良い。また、内表面は鏡面加工しておくことが望ましい。さらに、必要に応じて内表面及び/又は外表面に窒化シリコン膜、ダイヤモンドライクカーボン膜その他の酸素透過率の低い絶縁膜を設けても良い。これは容器351の内部に設けられた発光体組成物を含む溶液352の劣化を防ぐためである。
【0098】
また、353は、容器351内に窒素、希ガスその他の不活性ガスを入れるための導入口であり、ここから不活性ガスを導入して容器内圧を加圧する。また、354は、加圧により送り出された発光体組成物を含む溶液352を溶液塗布装置(図示せず)のヘッド部へ送るための導出口である。導入口353及び導出口354は、容器351と別の材質で形成しても良いし、一体形成としても良い。
【0099】
また、ここでは加圧する例を示したが、容器内圧と成膜室内圧で圧力差が生じるのであれば、容器内圧を減圧としてもよく、例えば、成膜室内の真空度より容器内圧を低い真空度とすればよい。
【0100】
なお、356は、導入口353と連結する導入管であり、実際に不活性ガスを導入する時は、導入口353に導入管356の先端を連結させて不活性ガスを導入する。同様に、導出管357の先端は、導出口354に連結されて発光体組成物を含む溶液352を導出する。図中においては、取り外し可能なため、点線で表してある。
【0101】
実施の形態1に示した各ヘッド部は、導出管357の延長された先端に取り付けられる。そして、実施の形態1の場合、不活性ガスで容器351内を加圧した状態で圧電素子106を振動させることにより間欠的に発光体組成物を含む溶液352を噴出することが可能となる。また、不活性ガスで容器351内を加圧している間は連続的に塗布することが可能であり、加圧を止めると発光体組成物を含む溶液352の噴出も止まる。
【0102】
さらに、本実施の形態では、発光体組成物を含む溶液352を容器351内へ入れてから溶液塗布装置へ取り付けるまでの間、常に大気から遮断された状態で搬送されることに特徴を有する。即ち、発光体組成物を含む溶液352を製造するメーカーが、容器351内へ発光体組成物を含む溶液352を入れ、気密性を保ったまま大気開放することなく搬送し、直接溶液塗布装置に取り付けることを可能とする。これは発光体組成物が酸素や水分に対して耐性が弱く、劣化しやすいことに鑑みてなされた工夫であり、発光体組成物を精製した後、塗布されるまで精製したままの純度を保つことができるため、発光体組成物の劣化の抑制、ひいては発光装置の信頼性の向上に寄与する。
【0103】
なお、本実施の形態において図15に示した容器は、発光体組成物を含む溶液の純度を保ちつつ搬送するために好適な一例であって、本発明に用いることのできる容器を限定するものではない。
【0104】
また、本実施の形態は、実施の形態1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0105】
(実施の形態6)
本実施の形態の構成について、図16(A)〜(D)を用いて説明する。なお、図16(A)は、本実施の形態における加熱方法を示す上面図であり、図16(B)はそのA−A’における断面図であり、図16(C)はそのB−B’における断面図である。
【0106】
図16(A)において、601は基板であり、その上に薄膜トランジスタ及び画素電極等が設けられている。当該基板601は、基板ステージ(図示しない)により固定している。
【0107】
また、基板601の表面側上方には溶液塗布装置のヘッド部603が移動し、発光体組成物を含む溶液の塗布が行われる。ヘッド部603の移動により、基板601は相対的に走査されることになる。ヘッド部603の目詰まりを防ぐため、溶媒の入った容器605にヘッド部を浸しておき、走査する前には、試運転台607である程度、吐出させて液滴サイズなどを安定させる。安定な液滴が得られるようになったら、ヘッド部を基板上方に移動させて塗布を行う。
【0108】
勿論、ヘッド部603を固定し、基板601を移動させて走査させることも可能である。塗布された発光体組成物604は、溶媒が揮発して(焼成されて)発光体606となる。
【0109】
また、ここでは単純にヘッド部603の一回の走査により全面塗布を完了する例を示したが、ヘッド部603を数回往復移動させ、複数回の重ね塗りを行っても良い。
【0110】
また、ここでは、溶媒の入った容器605と試運転台607を別々とした例を示したが、溶媒の入った容器605のみとして液滴が安定するまで容器605に吐出するようにしてもよい。
【0111】
また、本実施の形態は、実施の形態1乃至5のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0112】
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
【0113】
(実施例)
[実施例1]
本実施例では、実施の形態1に基づく様々な工程順序の例を図5に示す。
【0114】
まず、絶縁体からなる隔壁で端部が覆われた陽極を設けた基板を用意する。
【0115】
陽極としては、仕事関数の大きい金属膜(Cr、Pt、Wなど)、または透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)を用いる。
【0116】
陽極の両端には、陽極の周縁を囲むように隔壁(バンク、障壁、土手などと呼ばれる)を形成する。カバレッジを良好なものとするため、隔壁の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、隔壁の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、隔壁の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、隔壁として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
【0117】
アクティブマトリクス型の発光装置を作製する場合には、陽極の下方にスイッチング素子を形成する。本実施例では、ガラス基板上にPCVD法で下地絶縁膜となる酸化窒化シリコン膜(膜厚100nm)を形成し、さらに大気にふれることなく、アモルファスシリコン膜(膜厚54nm)を積層形成する。そして、公知の技術(固相成長法、レーザー結晶化方法、触媒金属を用いた結晶化方法など)を用いてポリシリコン膜を形成した後、パターニングを行って島状の半導体領域を形成し、それを活性層とするトップゲート型TFTを作製する。そして、適宜、ゲート絶縁膜の形成、ゲート電極の形成、活性層へのドーピングによるソース領域またはドレイン領域の形成、層間絶縁膜の形成、ソース電極またはドレイン電極の形成、活性化処理などを行う。本実施例では、こうして得られたTFTのソース電極またはドレイン電極に接する陽極を形成する。なお、TFT以外にも(薄膜ダイオード、シリコンのPIN接合からなる光電変換素子やシリコン抵抗素子やセンサ素子(代表的にはポリシリコンを用いた感圧式指紋センサー)を同一基板上に形成することができる。
【0118】
また、ポリシリコンに限らず、アモルファスシリコンを用いたボトムゲート型TFTを用いてアクティブマトリクス型の発光装置を作製してもよい。
【0119】
また、必要であれば、陽極の表面を洗浄処理やOプラズマ処理で清浄な表面としてもよいし、多孔質なスポンジ(代表的にはPVA(ポリビニルアルコール)製、ナイロン製)に界面活性剤(弱アルカリ性)を含ませ、陽極表面を擦って洗浄してもよい。
【0120】
次いで、有機化合物を含む層を形成する直前に、TFT及び隔壁が設けられた基板全体の吸着水分を除去するための減圧下での加熱を行う。さらに有機化合物を含む層を形成する直前に、陽極に対して紫外線照射を行ってもよい。
【0121】
次いで、図5(A)のフローに示すように、減圧下でインクジェット法により第1の材料層を形成し、減圧下でスピン回転させることによって第1の材料層の膜厚を均一化した後、減圧下でインクジェット法により第2の材料層を形成し、減圧下での加熱を行って焼成を行う。最後に陰極となる電極を蒸着法またはスパッタ法によって形成する。本実施例では、第1の材料層として、アクセプタを添加した導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDT/PSS)水溶液を減圧下でインクジェット装置により隔壁で囲まれた陽極上に噴射して層を形成する。また、第2の材料層として、赤色発光材料にはシアノポリフェニレンビニレン、緑色発光材料にはポリフェニレンビニレン、青色発光材料にはポリフェニレンビニレンおよびポリアルキルフェニレンを用いる。
【0122】
また、陰極としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF、またはCaN)の単層、或いはこれらの薄膜(発光を透過する膜厚)と透明導電膜との積層を用いればよい。また、陰極となる電極形成も減圧下で行ってもよく、一貫して減圧下で陰極までを形成することで不純物の混入を防ぐことができる。
【0123】
また、必要であれば、陰極を覆ってスパッタ法または蒸着法により形成する保護層を形成してもよい。保護層としてはスパッタ法またはCVD法により得られる窒化珪素膜、酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜(SiNO膜(組成比N>O)またはSiON膜(組成比N<O))、炭素を主成分とする薄膜(例えばDLC膜、CN膜)を用いることができる。
【0124】
また、図5(B)には、工程順序が図5(A)と一部異なるフローを示す。
【0125】
図5(B)のフローに示すように、減圧下でインクジェット法により第1の材料層を形成し、減圧下でスピン回転させることによって第1の材料層の膜厚を均一化した後、減圧下での加熱を行って焼成を行い、その後、減圧下でインクジェット法により第2の材料層を形成する。最後に陰極となる電極を蒸着法またはスパッタ法によって形成する。図5(B)では、減圧下での加熱を行った後、積層するため、第1の材料層と第2の材料層との間に明確な境界が形成される。
【0126】
また、図5(C)には、工程が図5(A)と一部異なるフローを示す。
【0127】
図5(C)のフローに示すように、減圧下でインクジェット法により第1の材料層を形成し、大気圧下でスピン回転させることによって第1の材料層の膜厚を均一化した後、減圧下でインクジェット法により第2の材料層を形成し、減圧下での加熱を行って焼成を行う。最後に陰極となる電極を蒸着法またはスパッタ法によって形成する。
【0128】
また、図5(D)には、工程順序が図5(C)と一部異なるフローを示す。
【0129】
図5(D)のフローに示すように、減圧下でインクジェット法により第1の材料層を形成し、大気圧下でスピン回転させることによって第1の材料層の膜厚を均一化した後、減圧下での加熱を行って焼成を行い、その後、減圧下でインクジェット法により第2の材料層を形成する。最後に陰極となる電極を蒸着法またはスパッタ法によって形成する。
【0130】
また、本実施例は、実施の形態1乃至6のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0131】
[実施例2]
本実施例では、実施の形態2に基づく様々な工程順序の例を図6に示す。
【0132】
まず、実施例1と同様に、絶縁体からなる隔壁で端部が覆われた陽極を設けた基板を用意する。
【0133】
次いで、図6(A)のフローに示すように、大気圧下でインクジェット法により第1の材料層を形成し、減圧下でスピン回転させることによって第1の材料層の膜厚を均一化した後、減圧下でインクジェット法により第2の材料層を形成し、減圧下での加熱を行って焼成を行う。最後に陰極となる電極を蒸着法またはスパッタ法によって形成する。
【0134】
また、図6(B)には、工程順序が図6(A)と一部異なるフローを示す。
【0135】
図6(B)のフローに示すように、大気圧下でインクジェット法により第1の材料層を形成し、減圧下でスピン回転させることによって第1の材料層の膜厚を均一化した後、減圧下で加熱を行って焼成を行い、その後、減圧下でインクジェット法により第2の材料層を形成する。最後に陰極となる電極を蒸着法またはスパッタ法によって形成する。図6(B)では、減圧下で加熱を行った後、積層するため、第1の材料層と第2の材料層との間に明確な境界が形成される。
【0136】
また、図6(C)には、工程が図6(A)と一部異なるフローを示す。
【0137】
図6(C)のフローに示すように、大気圧下でインクジェット法により第1の材料層を形成し、大気圧下でスピン回転させることによって第1の材料層の膜厚を均一化した後、減圧下でインクジェット法により第2の材料層を形成し、減圧下で加熱を行って焼成を行う。最後に陰極となる電極を蒸着法またはスパッタ法によって形成する。
【0138】
また、図6(D)には、工程順序が図6(C)と一部異なるフローを示す。
【0139】
図6(D)のフローに示すように、大気圧下でインクジェット法により第1の材料層を形成し、大気圧下でスピン回転させることによって第1の材料層の膜厚を均一化した後、減圧下で加熱を行って焼成を行い、その後、減圧下でインクジェット法により第2の材料層を形成する。最後に陰極となる電極を蒸着法またはスパッタ法によって形成する。
【0140】
また、本実施例は、実施の形態1乃至6、実施例1のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0141】
[実施例3]
本実施例では、発光体の形成から陰極の形成までの工程を行うインライン方式の製造装置に本発明の実施に用いる溶液塗布装置を組み合わせた例を図7に示す。なお、図7(A)は側面図、図7(B)は上面図である。
【0142】
図7(A)、図7(B)において、141は基板の搬入を行うロード室、148は基板の搬出を行うアンロード室、143はPTFを成膜する成膜室、142は膜厚を均一にするスピン室、145は発光層を成膜する成膜室、146は基板面を反転させる基板反転室、147は陰極となる金属膜を成膜する成膜室である。図中の矢印150は、基板140の搬送方向である。
【0143】
成膜室143、145は、インクジェット装置を備えた溶液塗布装置であり、内部にはヘッド部143a、145aが設けられている。減圧下、或いは大気圧下で有機化合物もしくは無機化合物を含む溶液の塗布及び薄膜形成が行われる。勿論、基板140を室温(典型的には20℃)〜300℃、さらに好ましくは50〜200℃で加熱する機構を備えても良い。
【0144】
また、図7(B)において、成膜室(発光層)143の側面図は、基板表面に沿って移動するヘッド部を上方から見た様子に相当する。矢印151は、ヘッド部143aの移動方向を示しており、基板140の一端から他端に向かって、基板表面と平行に移動し、溶液塗布及び薄膜形成が行われる。なお、基板140とヘッド部143aの先端部(噴射口)との距離(L)は、2〜20mmである。
【0145】
さらに、このとき、各成膜室143、145内には窒素、希ガスその他のフッ化性ガスが紙面に垂直な方向に向かって上から下へ流れており、基板140とヘッド部143a、145aとの間には不活性ガスによる層流(ラミナーフロー)が形成される。このとき、基板を加熱する代わりに又は併用して、流れる不活性ガスを加熱することもできる。勿論、不活性ガスを導入せずに減圧下とすることも可能である。
【0146】
また、成膜室143、145に備えられている溶液塗布装置のヘッド部の構成について、図8を用いて説明する。
【0147】
図8(A)において、基板901は、磁性体からなるサセプタ902に支持され、フェイスアップ方式で設置される。そして、基板901の表面側に近接して溶液塗布装置のヘッド部903が設けられる。このとき、ノズル(噴射口)904の先端部の拡大部分を点線部分905で示す。ノズル内部は、中空構造となっており、そのさらに内部に固定された芯906、芯906に弾性体(本実施例ではバネ)907を介して連結された磁性体からなるキャップ(以下、磁性体キャップという。)908を有する。そして、中空構造の外側は、発光体組成物を含む溶液909で充填されている。
【0148】
磁性体キャップ908は、磁性体からなるサセプタ902との間に斥力が働くような材質を選択する。図8(A)の場合、基板901と磁性体キャップ908との間の距離(X1)は、サセプタ902と磁性体キャップ908との間で斥力が有効に働かない距離であり、磁性体の材質及び基板の厚さ等により決定される距離である。サセプタ902と磁性体キャップ908との間で斥力が有効に働かない場合、磁性体キャップ908は、弾性体907に押されてノズル904の先端部に詰められ、発光体組成物を含む溶液909が噴射されないようになっている。
【0149】
一方、溶液塗布を開始した後は、図8(B)に示すように、基板901と磁性体キャップ908との間の距離をX2にまで縮める。このX2という距離は、サセプタ902と磁性体キャップ908との間に十分に斥力が働く距離であり、この斥力により磁性体キャップ908は、弾性体907を圧縮して中空構造の内部に押し込まれる。これによりノズル904の先端部にはスペースが確保され、発光体組成物を含む溶液909が噴射される。こうして、発光体組成物を含む溶液909が基板901の表面に塗布され、減圧下で溶媒が揮発され、又は基板901の加熱により溶媒が揮発されて発光体910が形成される。
【0150】
以上のように、サセプタ及びノズル先端部のキャップとして共に相反発する斥力を働かせるような関係の磁性体を用いることにより、ある一定の距離まで近づけた時に内部の溶液を塗布する構成とすることが可能となり、基板とヘッド部(厳密にはノズル)との距離の均一性を確保することができる。この技術は、特に凹凸を有する基板上に溶液を塗布する場合において有効である。
【0151】
また、成膜室147は蒸着法により陰極となる金属膜を成膜するチャンバーであり、基板140が蒸着源147aの上方に配置され成膜が行われる。例えば、アルミニウムとリチウムとの合金膜といった周期表の1族もしくは2族に属する元素を含む金属膜を形成することが可能である。スパッタ法により陰極となる金属膜を成膜するチャンバーとしてもよく、その場合は、ターゲットを基板の下方にセットする成膜室、或いは、基板140を縦置きにして長方形のターゲットの横を通過する間に成膜が行われる成膜室とすればよい。
【0152】
成膜室147においてはフェイスダウン方式で基板をセットし、CCDなどで蒸着マスクの位置アライメントを行い、抵抗加熱法で蒸着を行うことで選択的に成膜を行うことができる。
【0153】
この成膜室147にフェイスダウン方式で基板をセットするための基板反転室146が設けられている。なお、基板反転室では減圧下で加熱ができる機構を備えている。フェイスダウンの状態とすることでゴミなどが付着しにくくなる。
【0154】
図7の製造装置において、各チャンバーはそれぞれゲート弁で仕切られ、他のチャンバーとの間を密閉遮断することができる。さらに各チャンバーはそれぞれ真空排気ポンプに連結されており、真空を維持することも不活性ガスを導入して減圧雰囲気とすることもできるようになっている。真空排気ポンプとしては、磁気浮上型のターボ分子ポンプ、クライオポンプまたはドライポンプを用いることができる。また、導入する不活性ガスは予め精製器等を通して十分に高純度化しておくことが望ましい。
【0155】
なお、各成膜室の間、スピン室と成膜室の間において減圧下での加熱等の仮焼成または本焼成工程を設けても構わない。
【0156】
また、本実施例は、実施の形態1乃至6、実施例1、実施例2のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0157】
[実施例4]
本実施例では、有機化合物膜中に存在するエネルギー障壁を緩和してキャリアの移動性を高めると同時に、なおかつ積層構造の機能分離と同様に各種複数の材料の機能を有する素子を作製する例を示す。
【0158】
積層構造におけるエネルギー障壁の緩和に関しては、キャリア注入層の挿入という技術に顕著に見られる。つまり、エネルギー障壁の大きい積層構造の界面において、そのエネルギー障壁を緩和する材料を挿入することにより、エネルギー障壁を階段状に設計することができる。これにより電極からのキャリア注入性を高め、確かに駆動電圧をある程度までは下げることができる。しかしながら問題点は、層の数を増やすことによって、有機界面の数は逆に増加することである。このことが、単層構造の方が駆動電圧・パワー効率のトップデータを保持している原因であると考えられる。逆に言えば、この点を克服することにより、積層構造のメリット(様々な材料を組み合わせることができ、複雑な分子設計が必要ない)を活かしつつ、なおかつ単層構造の駆動電圧・パワー効率に追いつくことができる。
【0159】
そこで本実施例において、発光素子の陽極と陰極の間に複数の機能領域からなる有機化合物膜が形成される場合、従来の明確な界面が存在する積層構造ではなく、第一の機能領域と第二の機能領域との間に、第一の機能領域を構成する材料および第二の機能領域を構成する材料の両方からなる混合領域を有する構造を形成する。
【0160】
また、三重項励起エネルギーを発光に変換できる材料をドーパントとして混合領域に添加した場合も含める。また、混合領域の形成においては、混合領域に濃度勾配をもたせてもよい。
【0161】
このような構造を適用することで、機能領域間に存在するエネルギー障壁は従来の構造に比較して低減され、キャリアの注入性が向上すると考えられる。すなわち機能領域間におけるエネルギー障壁は、混合領域を形成することにより緩和される。したがって、駆動電圧の低減、および輝度低下の防止が可能となる。
【0162】
以上のことから、本実施例では第一の有機化合物が機能を発現できる領域(第一の機能領域)と、前記第一の機能領域を構成する物質とは異なる第二の有機化合物が機能を発現できる領域(第二の機能領域)と、を少なくとも含む発光素子、及びこれを有する発光装置の作製において、前記第一の機能領域と前記第二の機能領域との間に、前記第一の機能領域を構成する有機化合物と前記第二の機能領域を構成する有機化合物、とからなる混合領域を作製する。
【0163】
はじめに、第一の有機化合物が塗布される。なお、第一の有機化合物はインクジェット法により基板の方向へ噴射する。これにより、図9(A)に示す第一の機能領域610を形成することができる。
【0164】
そして、第一の有機化合物を塗布した後、他の成膜室で第二の有機化合物を塗布する。なお、第二の有機化合物もインクジェット法により基板の方向へ噴射させる。
【0165】
そして、第二の有機化合物を塗布した後、他の成膜室で第三の有機化合物を塗布する。なお、第三の有機化合物もインクジェット法により基板の方向へ噴射させる。
【0166】
次いで焼成を行う。ここで、第一の有機化合物と第二の有機化合物とからなる第一の混合領域611、第二の有機化合物と第三の有機化合物とからなる第二の混合領域613を形成することができる。
【0167】
最後に、陰極を形成することにより発光素子が完成する。
【0168】
以上により、明瞭な積層構造を示すことなく(すなわち、明確な有機界面がなく)、かつ、複数の機能を備えた発光素子を作製することができる。
【0169】
なお、本実施例では、インクジェット法で三種類の有機化合物を連続して積層することにより、混合領域を形成する方法を示したが、特に限定されない。各成膜の間に仮焼成の工程を加えてもよい。
【0170】
また、本実施例は、実施の形態1乃至6、実施例1乃至3のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0171】
[実施例5]
本実施例では、絶縁表面を有する基板上に、有機化合物層を発光層とする発光素子を備えた発光装置(上面出射構造)を作製する例を図10に示す。
【0172】
なお、図10(A)は、発光装置を示す上面図、図10(B)は図10(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された1101はソース信号線駆動回路、1102は画素部、1103はゲート信号線駆動回路である。また、1104は透明な封止基板、1105は第1のシール材であり、第1のシール材1105で囲まれた内側は、透明な第2のシール材1107で充填されている。なお、第1のシール材1105には基板間隔を保持するためのギャップ材が含有されている。
【0173】
なお、1108はソース信号線駆動回路1101及びゲート信号線駆動回路1103に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1109からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。
【0174】
次に、断面構造について図10(B)を用いて説明する。基板1110上には駆動回路及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路としてソース信号線駆動回路1101と画素部1102が示されている。
【0175】
なお、ソース信号線駆動回路1101はnチャネル型TFT1123とpチャネル型TFT1124とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。また、ポリシリコン膜を活性層とするTFTの構造は特に限定されず、トップゲート型TFTであってもよいし、ボトムゲート型TFTであってもよい。
【0176】
また、画素部1102はスイッチング用TFT1111と、電流制御用TFT1112とそのドレインに電気的に接続された第1の電極(陽極)1113を含む複数の画素により形成される。電流制御用TFT1112としてはnチャネル型TFTであってもよいし、pチャネル型TFTであってもよいが、陽極と接続させる場合、pチャネル型TFTとすることが好ましい。また、保持容量(図示しない)を適宜設けることが好ましい。なお、ここでは無数に配置された画素のうち、一つの画素の断面構造のみを示し、その一つの画素に2つのTFTを用いた例を示したが、3つ、またはそれ以上のTFTを適宜、用いてもよい。
【0177】
ここでは第1の電極1113がTFTのドレインと直接接している構成となっているため、第1の電極1113の下層はシリコンからなるドレインとオーミックコンタクトのとれる材料層とし、有機化合物を含む層と接する最上層を仕事関数の大きい材料層とすることが望ましい。例えば、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造とすると、配線としての抵抗も低く、且つ、良好なオーミックコンタクトがとれ、且つ、陽極として機能させることができる。また、第1の電極1113は、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層としてもよいし、3層以上の積層を用いてもよい。
【0178】
また、第1の電極(陽極)1113の両端には絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)1114が形成される。絶縁物1114は有機樹脂膜もしくは珪素を含む絶縁膜で形成すれば良い。ここでは、絶縁物1114として、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いて図10に示す形状の絶縁物を形成する。
【0179】
カバレッジを良好なものとするため、絶縁物1114の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物1114の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物1114の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物1114として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
【0180】
また、絶縁物1114を窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、炭素を主成分とする薄膜、または窒化珪素膜からなる保護膜で覆ってもよい。
【0181】
また、第1の電極(陽極)1113上には、減圧下或いは大気圧下でインクジェット法によって有機化合物を含む層1115を選択的に形成する。さらに、有機化合物を含む層1115上には第2の電極(陰極)1116が形成される。陰極としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF、またはCaN)を用いればよい。ここでは、発光が透過するように、第2の電極(陰極)1116として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いる。こうして、第1の電極(陽極)1113、有機化合物を含む層1115、及び第2の電極(陰極)1116からなる発光素子1118が形成される。本実施例では、有機化合物を含む層1115として、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)を減圧下でインクジェット法により塗布した後、スピン回転させて膜厚を均一化し、さらにその上に減圧下で発光中心色素(1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(TPB)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノ−スチリル)−4H−ピラン(DCM1)、ナイルレッド、クマリン6など)ドープしたポリビニルカルバゾール(PVK)溶液を噴射、塗布を行った後、減圧下の加熱によって本焼成を行う。本実施例では発光素子1118は白色発光とする例であるので着色層1131と遮光層(BM)1132からなるカラーフィルター(簡略化のため、ここではオーバーコート層は図示しない)を設けている。
【0182】
また、R、G、Bの発光が得られる有機化合物を含む層をそれぞれ選択的に形成すれば、カラーフィルターを用いなくともフルカラーの表示を得ることができる。
【0183】
また、発光素子1118を封止するために透明保護層1117を形成する。この透明保護層1117としてはスパッタ法(DC方式やRF方式)やPCVD法により得られる窒化珪素または窒化酸化珪素を主成分とする絶縁膜、炭素を主成分とする薄膜(DLC膜、CN膜など)、またはこれらの積層を用いることが好ましい。シリコンターゲットを用い、窒素とアルゴンを含む雰囲気で形成すれば、水分やアルカリ金属などの不純物に対してブロッキング効果の高い窒化珪素膜が得られる。また、窒化シリコンターゲットを用いてもよい。また、透明保護層は、リモートプラズマを用いた成膜装置を用いて形成してもよい。また、透明保護層に発光を通過させるため、透明保護層の膜厚は、可能な限り薄くすることが好ましい。
【0184】
また、発光素子1118を封止するために不活性気体雰囲気下で第1シール材1105、第2シール材1107により封止基板1104を貼り合わせる。なお、第1シール材1105、第2シール材1107としてはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、第1シール材1105、第2シール材1107はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。
【0185】
また、本実施例では封止基板1104を構成する材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。また、第1シール材1105、第2シール材1107を用いて封止基板1104を接着した後、さらに側面(露呈面)を覆うように第3のシール材で封止することも可能である。
【0186】
以上のようにして発光素子を第1シール材1105、第2シール材1107に封入することにより、発光素子を外部から完全に遮断することができ、外部から水分や酸素といった有機化合物層の劣化を促す物質が侵入することを防ぐことができる。従って、信頼性の高い発光装置を得ることができる。
【0187】
また、第1の電極1113として透明導電膜を用いれば両面発光型の発光装置を作製することができる。
【0188】
また、本実施例では陽極上に有機化合物を含む層を形成し、有機化合物を含む層上に透明電極である陰極を形成するという構造(以下、上面出射構造とよぶ)とした例を示したが、陽極上に有機化合物を含む層が形成され、有機化合物層上に陰極が形成される発光素子を有し、有機化合物を含む層において生じた発光を透明電極である陽極からTFTの方へ取り出す(以下、下面出射構造とよぶ)という構造としてもよい。
【0189】
ここで、下面出射構造の発光装置の一例を図11に示す。
【0190】
なお、図11(A)は、発光装置を示す上面図、図11(B)は図11(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された1201はソース信号線駆動回路、1202は画素部、1203はゲート信号線駆動回路である。また、1204は封止基板、1205は密閉空間の間隔を保持するためのギャップ材が含有されているシール材であり、シール材1205で囲まれた内側は、不活性気体(代表的には窒素)で充填されている。シール材1205で囲まれた内側の空間は乾燥剤1207によって微量な水分が除去され、十分乾燥している。
【0191】
なお、1208はソース信号線駆動回路1201及びゲート信号線駆動回路1203に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1209からビデオ信号やクロック信号を受け取る。
【0192】
次に、断面構造について図11(B)を用いて説明する。基板1210上には駆動回路及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路としてソース信号線駆動回路1201と画素部1202が示されている。なお、ソース信号線駆動回路1201はnチャネル型TFT1223とpチャネル型TFT1224とを組み合わせたCMOS回路が形成される。
【0193】
また、画素部1202はスイッチング用TFT1211と、電流制御用TFT1212とそのドレインに電気的に接続された透明な導電膜からなる第1の電極(陽極)1213を含む複数の画素により形成される。
【0194】
ここでは第1の電極1213が接続電極と一部重なるように形成され、第1の電極1213はTFTのドレイン領域と接続電極を介して電気的に接続している構成となっている。第1の電極1213は透明性を有し、且つ、仕事関数の大きい導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)を用いることが望ましい。
【0195】
また、第1の電極(陽極)1213の両端には絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)1214が形成される。カバレッジを良好なものとするため、絶縁物1214の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。また、絶縁物1214を窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、炭素を主成分とする薄膜、または窒化珪素膜からなる保護膜で覆ってもよい。
【0196】
また、第1の電極(陽極)1213上には、減圧下或いは大気圧下でインクジェット法によって有機化合物を含む層1215を選択的に形成する。さらに、有機化合物を含む層1215上には第2の電極(陰極)1216が形成される。陰極としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF、またはCaN)を用いればよい。こうして、第1の電極(陽極)1213、有機化合物を含む層1215、及び第2の電極(陰極)1216からなる発光素子1218が形成される。発光素子1218は、図11中に示した矢印方向に発光する。ここでは発光素子1218はR、G、或いはBの単色発光が得られる発光素子の一つであり、R、G、Bの発光が得られる有機化合物を含む層をそれぞれ選択的に形成した3つの発光素子でフルカラーとする。
【0197】
また、発光素子1218を封止するために保護層1217を形成する。この透明保護層1217としてはスパッタ法(DC方式やRF方式)やPCVD法により得られる窒化珪素または窒化酸化珪素を主成分とする絶縁膜、または炭素を主成分とする薄膜(DLC膜、CN膜など)、またはこれらの積層を用いることが好ましい。シリコンターゲットを用い、窒素とアルゴンを含む雰囲気で形成すれば、水分やアルカリ金属などの不純物に対してブロッキング効果の高い窒化珪素膜が得られる。また、窒化シリコンターゲットを用いてもよい。また、保護層は、リモートプラズマを用いた成膜装置を用いて形成してもよい。
【0198】
また、発光素子1218を封止するために不活性気体雰囲気下でシール材1205により封止基板1204を貼り合わせる。封止基板1204には予めサンドブラスト法などによって形成した凹部が形成されており、その凹部に乾燥剤1207を貼り付けている。なお、シール材1205としてはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、シール材1205はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。
【0199】
また、本実施例では凹部を有する封止基板1204を構成する材料として金属基板、ガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。また、内側に乾燥剤を貼りつけた金属缶で封止することも可能である。
【0200】
また、本実施例は実施の形態1乃至6、または実施例1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0201】
[実施例6]
本実施例では、一つの画素の断面構造、特に発光素子およびTFTの接続、画素間に配置する隔壁の形状について説明する。
【0202】
図12(A)中、40は基板、41は隔壁(土手とも呼ばれる)、42は絶縁膜、43は第1の電極(陽極)、44は有機化合物を含む層、45は第2の電極(陰極)46はTFTである。
【0203】
TFT46において、46aはチャネル形成領域、46b、46cはソース領域またはドレイン領域、46dはゲート電極、46e、46fはソース電極またはドレイン電極である。ここではトップゲート型TFTを示しているが、特に限定されず、逆スタガ型TFTであってもよいし、順スタガ型TFTであってもよい。なお、46fは第1の電極43と一部接して重なることによりTFT46とを接続する電極である。
【0204】
また、図12(A)とは一部異なる断面構造を図12(B)に示す。
【0205】
図12(B)においては、第1の電極と電極との重なり方が図12(A)の構造と異なっており、第1の電極をパターニングした後、電極を一部重なるように形成することでTFTと接続させている。
【0206】
また、図12(A)とは一部異なる断面構造を図12(C)に示す。
【0207】
図12(C)においては、層間絶縁膜がさらに1層設けられており、第1の電極がコンタクトホールを介してTFTの電極と接続されている。
【0208】
また、隔壁41の断面形状としては、図12(D)に示すようにテーパー形状としてもよい。フォトリソグラフィ法を用いてレジストを露光した後、非感光性の有機樹脂や無機絶縁膜をエッチングすることによって得られる。
【0209】
また、ポジ型の感光性有機樹脂を用いれば、図12(E)に示すような形状、上端部に曲面を有する形状とすることができる。
【0210】
また、ネガ型の感光性樹脂を用いれば、図12(F)に示すような形状、上端部および下端部に曲面を有する形状とすることができる。
【0211】
また、本実施例は実施の形態1乃至6、または実施例1乃至5のいずれか一と自由に組み合わせることができる。
【0212】
[実施例7]
本実施例ではパッシブマトリクス型の発光装置(単純マトリクス型の発光装置とも呼ぶ)を作製する例を示す。
【0213】
まず、ガラス基板上にストライプ状に複数の第1配線をITOなどの材料(陽極となる材料)で形成する。次いで、レジストまたは感光性樹脂からなる隔壁を発光領域となる領域を囲んで形成する。次いで、蒸着法またはインクジェット法により、隔壁で囲まれた領域に有機化合物を含む層を形成する。フルカラー表示とする場合には、適宜、材料を選択して減圧下でインクジェット法により有機化合物を含む層を形成する。次いで、隔壁および有機化合物を含む層上に、ITOからなる複数の第1配線と交差するようにストライプ状の複数の第2配線をAlまたはAl合金などの金属材料(陰極となる材料)で形成する。以上の工程で有機化合物を含む層を発光層とした発光素子を形成することができる。
【0214】
次いで、シール材で封止基板を貼り付ける、或いは第2配線上に保護膜を設けて封止する。封止基板としては、ガラス基板、ポリプロピレン、ポリプロピレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリサルフォン、またはポリフタールアミドからなる合成樹脂からなるプラスチック基板を用いる。
【0215】
図13(A)に本実施例の表示装置の断面図の一例を示す。
【0216】
基板1300の主表面上に第1電極と第2電極とが交差してその交差部に発光素子が形成された画素部1321が設けられている。すなわち、発光性の画素がマトリクス状に配列した画素部1321が形成されている。画素数はVGA仕様であれば640×480ドット、XGA仕様であれば1024×768ドット、SXGA仕様であれば1365×1024ドット、またUXGA仕様となれば1600×1200ドットであり、第1電極及び第2電極の本数はそれに応じて設けられている。さらに、基板1301の端部であり、画素部1321の周辺部には、外部回路と接続する端子パットが形成された入力端子部が設けられている。
【0217】
図13(A)で示す表示装置において、画素部には基板1300の主表面上に、左右方向に延びる第1電極1302と、その上層に形成されている発光体を含む薄膜1305(エレクトロルミネセンスで発光する媒体を含むので、以下の説明において便宜上EL層と呼ぶ)と、その上層に形成され上下方向に延びる第2電極1306とが形成され、その交差部に画素が形成されている。すなわち、第1電極1302と第2電極1306とを、行方向と列方向に形成することによりマトリクス状に画素を配設している。入力端子は、第1電極又は第2電極と同じ材料で形成している。この入力端子の数は、行方向と列方向に配設した第1電極及び第2電極の本数と同じ数が設けられている。
【0218】
隔壁1304の断面形状は、第1電極1302と接する下端部から上端部にかけて曲面形状を有している。その曲面形状は、隔壁又はその下層側に中心がある少なくとも一つの曲率半径を有する形状、又は、第1電極1302と接する下端部で隔壁1304の外側に中心がある少なくとも一つの第1の曲率半径と、隔壁1304の上端部で隔壁又はその下層側に中心がある少なくとも一つの第2の曲率半径を有する形状である。その断面形状は、隔壁1304の下端部から上端部にかけて曲率が連続して変化するものであって良い。EL層はその曲面形状に沿って形成され、その曲面形状により応力が緩和される。すなわち、異なる部材を積層した発光素子において、その熱ストレスによる歪みを緩和する作用がある。
【0219】
画素部1321を封止する対向基板1350がシール材1341で固着されている形態を示している。基板1301と対向基板1350との間の空間には、不活性気体が充填されていても良いし、有機樹脂材料1340を封入しても良い。いずれにしても、画素部1321における発光素子は、バリア性の絶縁膜1307で被覆されているので、乾燥材などを特段設けなくても外因性の不純物による劣化を防ぐことができる。
【0220】
また、図13(A)は、画素部1321の各画素に対応して、対向基板1350側に着色層1342〜1344が形成されている。平坦化層1345は着色層による段差を防いでいる。一方、図13(B)は、基板1301側に着色層1342〜1344を設けた構成であり、平坦化膜1345の上に第1電極1302が形成されている。また、図13(B)は、図13(A)と発光方向が異なっている。なお、同一の部分には同一の符号を用いる。
【0221】
また、フルカラーの表示装置に限らず、単色カラーの発光装置、例えば、面光源、電飾用装置にも本発明を実施することができる。
【0222】
また、本実施例は実施の形態1乃至6のいずれか一と自由に組みあわせることができる。
【0223】
[実施例8]
本発明を実施して得た発光装置を表示部に組み込むことによって電子機器を作製することができる。電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図14に示す。
【0224】
図14(A)はテレビであり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明は表示部2003に適用することができる。なお、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用のテレビが含まれる。
【0225】
図14(B)はデジタルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明は、表示部2102に適用することができる。
【0226】
図14(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明は、表示部2203に適用することができる。
【0227】
図14(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明は、表示部2302に適用することができる。
【0228】
図14(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明は表示部A、B2403、2404に適用することができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0229】
図14(F)はゲーム機器であり、本体2501、表示部2505、操作スイッチ2504等を含む。
【0230】
図14(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609等を含む。本発明は、表示部2602に適用することができる。
【0231】
図14(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明は、表示部2703に適用することができる。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。
【0232】
以上の様に、本発明を実施して得た表示装置は、あらゆる電子機器の表示部として用いても良い。なお、本実施の形態の電子機器には、実施の形態1乃至6、実施例1乃至7のいずれの構成を用いて作製された発光装置を用いても良い。
【0233】
【発明の効果】
本発明により低コストかつ簡便な方法で、膜厚均一性が優れ、且つ、材料の利用効率が高く、且つ、スループットの高い発光装置を生産することが可能となり、さらには当該発光装置の信頼性をも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1を示す図。
【図2】実施の形態1を示す図。
【図3】実施の形態2を示す図。
【図4】実施の形態3を示す図。
【図5】実施例1を示す図。
【図6】実施例2を示す図。
【図7】実施例3を示す図。
【図8】実施例3を示す図。
【図9】実施例4を示す図。
【図10】実施例5を示す図。
【図11】実施例5を示す図。
【図12】実施例6を示す図。
【図13】実施例7を示す図。
【図14】実施例8を示す図。
【図15】実施の形態5を示す図。
【図16】実施の形態6を示す図。

Claims (21)

  1. 減圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、減圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
    減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させた後、減圧下で加熱処理を行うことを特徴とする発光装置の作製方法。
  2. 減圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、大気圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
    減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させた後、減圧下で加熱処理を行うことを特徴とする発光装置の作製方法。
  3. 大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、減圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
    減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させた後、減圧下で加熱処理を行うことを特徴とする発光装置の作製方法。
  4. 大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、大気圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
    減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させた後、減圧下で加熱処理を行うことを特徴とする発光装置の作製方法。
  5. 減圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、減圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
    減圧下で加熱処理を行った後、減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法。
  6. 減圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、大気圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
    減圧下で加熱処理を行った後、減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法。
  7. 大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、減圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
    減圧下で加熱処理を行った後、減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法。
  8. 大気圧下で第1の有機化合物を含む溶液を基板上に設けられた陽極に向けて噴射した後、大気圧下で基板をスピンさせて前記陽極上に導電性高分子からなる層を形成し、
    減圧下で加熱処理を行った後、減圧下で第2の有機化合物を含む溶液を前記陽極に向けて噴射し、発光体組成物層を前記導電性高分子からなる層上に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一において、前記第1の有機化合物を含む溶液を噴射する際、前記基板を室温(典型的には20℃)〜200℃に加熱することを特徴とする発光装置の作製方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一において、前記第2の有機化合物を含む溶液を噴射する際、前記基板を室温(典型的には20℃)〜200℃に加熱することを特徴とする発光装置の作製方法。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一において、前記減圧下とは、1×10〜2×10Paの不活性雰囲気中であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  12. 請求項1乃至請求項10のいずれか一において、前記減圧下とは、1〜5×10Paであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか一において、前記発光体組成物層を形成した後、該発光体組成物層上に陰極を形成することを特徴とする発光装置の作製方法
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか一において、前記溶液は、複数のノズルから噴射されることを特徴とする発光装置の作製方法。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか一において、前記発光体組成物層は、発光性材料、正孔輸送性材料もしくは電子輸送性材料であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれか一において、前記発光体組成物層は、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子注入層、電子輸送層もしくは電子阻止層から選ばれた層として機能する薄膜またはこれらの積層薄膜であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  17. 請求項1乃至請求項16のいずれか一において、前記陽極の端部は絶縁物からなる隔壁で覆われていることを特徴とする発光装置の作製方法。
  18. 請求項1乃至請求項17のいずれか一において、減圧下で溶液を噴射する際、基板は、基板面が重力方向と垂直になるよう設置され、ノズルが基板の上方に設置されることを特徴とする発光装置の作製方法。
  19. 請求項1乃至請求項17のいずれか一において、減圧下で溶液を噴射する際、基板は、基板面が重力方向と垂直になるよう設置され、ノズルが基板の下方に設置されることを特徴とする発光装置の作製方法。
  20. 請求項1乃至請求項19のいずれか一において、前記発光体組成物を間欠的に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法。
  21. 請求項1乃至請求項19のいずれか一において、前記発光体組成物を連続的に堆積させることを特徴とする発光装置の作製方法。
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