WO2007015406A1

WO2007015406A1 - 非接触通信用アンテナユニット及びこれを備えた移動体通信機器

Info

Publication number: WO2007015406A1
Application number: PCT/JP2006/314808
Authority: WO
Inventors: Hirokazu Takeuchi
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2005-08-02
Filing date: 2006-07-26
Publication date: 2007-02-08
Also published as: DE602006012990D1; US20090033567A1; EP1912282B1; EP1912282A1; JPWO2007015406A1; US7656356B2; EP1912282A4; JP5060954B2

Abstract

　移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、非接触通信用アンテナと、移動体通信機器の内部に配置された基板配線、基板ＧＮＤ及びシールドケース等の金属物とが近接した状態で配置されても、非接触通信用アンテナの通信距離特性の低下を抑止することができる非接触通信用アンテナユニットを提供すること。　非接触通信用基板８の一方の面上に各々配置された非接触通信用アンテナ９及び磁性シート１１と、非接触通信用基板８の他方の面上に各々配置された非接触通信用電子部品１０及び磁性シート１２とを備え、磁性シート１１及び磁性シート１２は、非接触通信用アンテナ９と非接触通信用電子部品１０とを分離するように、非接触通信用基板８に配置する。

Description

明細書

非接触通信用アンテナユニット及びこれを備えた移動体通信機器技術分野

[0001] 本発明は、非接触通信用アンテナユニット及びこれを備えた移動体通信機器に関するものである。

背景技術

[0002] 近年、非接触通信機能を備えた移動体通信機器は、コンビ-エンスストア等における代金の支払いや、遊園地や劇場等における入場証として利用されている。

[0003] このような移動体通信機器は、非接触通信機能を備えるために、非接触通信用ァンテナユニットを内蔵しており、劇場等に設置されている外部非接触通信機器に内蔵されたリーダライタ用アンテナとの間で、双方向通信が行えるようになつている。

[0004] 従来の移動体通信機器は、移動体通信機器の内部に配置されたシールドケースや金属部品等の影響を避けるために、軟磁性体電波吸収体に覆われた非接触通信用アンテナと、非接触通信用アンテナのために機能する電子部品とを異なる基板上に配置し、フレキシブル基材によって接続することで、非接触通信機能を動作させている（例えば、特許文献 1参照)。

特許文献 1 :特開 2004— 153463号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] し力しながら、従来の移動体通信機器においては、非接触通信用アンテナと、非接触通信用アンテナのために機能する電子部品や他の電子部品とを別基板上に配置し、フレキシブル基材によって接続する構造となっているため、移動体通信機器に内蔵するとスペースを取ってしまい、移動体通信機器が厚くなつてしまうという課題があつた o

[0006] 本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することのできる非接触通信用アンテナユニット及びこれを備えた移動体通信機器を提供することを目的とする課題を解決するための手段

[0007] 本発明の非接触通信用アンテナユニットは、非接触通信用基板と、前記非接触通信用基板の一方の面上に配置された非接触通信用アンテナと、前記非接触通信用基板の他方の面上に配置された非接触通信用電子部品と、前記非接触通信用基板の一方の面上の前記非接触通信用アンテナの空間部に配置された第 1の磁性シートと、前記非接触通信用基板の他方の面上の前記非接触通信用電子部品の周辺部に配置された第 2の磁性シートとを備え、前記第 1の磁性シート及び前記第 2磁性シートが、前記非接触通信用アンテナと前記非接触通信用電子部品とを分離するように配置された構成を有する。

[0008] この構成により、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することができる。

[0009] また、本発明の非接触通信用アンテナユニットは、前記非接触通信用基板が、スリットを有し、前記第 1の磁性シート及び前記第 2の磁性シートが、前記スリットを覆い、前記非接触通信用アンテナと前記非接触通信用電子部品とを分離するように配置された構成を有する。

[0010] この構成により、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することができる。また、非接触通信用基板に磁性シートを配置する時に、スリットが目安となるため、磁性シートの貼りずれを防止することができ、非接触通信用アンテナユニットを容易に組み立てることができる。

[0011] また、本発明の非接触通信用アンテナユニットは、前記第 2の磁性シートが、内側に空間部を有しており、前記第 1の磁性シートの周辺部及び前記第 2の磁性シートの空間部の周辺部のうち少なくとも一方の周辺部を前記スリットに挿入し、前記第 1の磁性シートの周辺部と前記第 2の磁性シートの周辺部とを固着した構成を有する。

[0012] この構成により、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することができる。また、非接触通信用基板に磁性シート同士を固着するため、磁性シートの位置ずれを防止することができる。

[0013] また、本発明の非接触通信用アンテナユニットは、内側に空間部を有するフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板の空間部内に隙間が生じるように配置された非接触通信用基板と、前記フレキシブル基板の一方の面上に配置された非接触通信用アンテナと、前記非接触通信用基板の一方の面上に配置された第 1の磁性シートと、前記フレキシブル基板の他方の面と同一側に位置する前記非接触通信用基板の他方の面上に配置された非接触通信用電子部品と、内側に空間部を有し、前記フレキシブル基板の他方の面上に配置された第 2の磁性シートとを備え、前記第 1の磁性シートの周辺部及び前記第 2の磁性シートの空間部の周辺部のうち少なくとも一方の周辺部を前記隙間に挿入し、前記第 1の磁性シートの周辺部と前記第 2の磁性シートの周辺部とを固着した構成を有する。

[0014] この構成により、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することができる。

[0015] また、本発明の移動体通信機器は、前記非接触通信用アンテナユニットを備えた構成を有する。

[0016] この構成により、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、非接触通信用アンテナに対する、移動体通信機器の内部に備えた金属物の影響を抑止することができ、通信距離性能の低下を抑止することができる。

[0017] また、本発明の移動体通信機器は、前記移動体通信機器が携帯電話機である構成を有する。

[0018] この構成により、携帯電話機の薄型化を図ることができると共に、非接触通信用ァンテナに対する、携帯電話機の内部に備えた金属物の影響を抑止することができ、通信距離性能の低下を抑止することができる。

発明の効果

[0019] 本発明は、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することのできる非接触通信用アンテナユニット及びこれを備えた移動体通信機器を提供することができるものである。

図面の簡単な説明

[0020] [図 1]本発明の実施の形態 1における非接触通信用アンテナユニットの一部切欠断面図圆 2]本発明の実施の形態 1における非接触通信用アンテナユニットを備えた携帯電話機の使用例を示す図

[図 3]本発明の実施の形態 1における非接触通信用アンテナユニットの平面図

[図 4]本発明の実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニットの平面図

[図 5]本発明の実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニットをアンテナ側から見た場合の分解斜視図

[図 6]本発明の実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニットをアンテナ側と反対側から見た場合の分解斜視図

[図 7]本発明の実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニットの一部切欠断面図

[図 8]本発明の実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニットの変形例の一部切欠断面図

[図 9]本発明の実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニットの変形例の一部切欠断面図

[図 10]本発明の実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニットをアンテナ側から見た場合の変形例の分解斜視図

圆 11]本発明の実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニットをアンテナ側と反対側から見た場合の変形例の分解斜視図

[図 12]本発明の実施の形態 3における非接触通信用アンテナユニットの平面図

[図 13]本発明の実施の形態 3における非接触通信用アンテナユニットをアンテナ側から見た場合の分解斜視図

[図 14]本発明の実施の形態 3における非接触通信用アンテナユニットをアンテナ側と反対側から見た場合の分解斜視図

圆 15]本発明の実施の形態 3における非接触通信用アンテナユニットの一部切欠断面図

[図 16]本発明の実施の形態 3における非接触通信用アンテナユニットの変形例の一部切欠断面図を示す図

[図 17]本発明の実施の形態 3における非接触通信用アンテナユニットの変形例の一部切欠断面図を示す図

符号の説明

1 携帯電話機

2 上筐体

3 下筐体

4 携帯電話機用基板

5 非接触通信用アンテナユニット

6 外部非接触通信機器

7 リーダライタ用アンテナ

8 非接触通信用基板

9 非接触通信用アンテナ

10 非接触通信用電子部品

11 磁性シート

12 磁性シート

13 スリット

14 切り込み

15 磁性シート 12の空間部

16 フレキシブルプリント基板

17 隙間

発明を実施するための最良の形態

[0022] 以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。

[0023] (実施の形態 1)

図 2は、本発明の実施の形態 1における非接触通信用アンテナユニットを備えた携帯電話機の例を示す図である。

[0024] 図 2において、移動体通信機器である携帯電話機 1は、上筐体 2と下筐体 3とを有し、下筐体 3内に携帯電話機として動作するために必要な電子部品及び金属シールドケースが配置された携帯電話機用基板 4と、非接触通信を行うために必要な非接触通信用アンテナユニット 5とを備えている。ここでは、折り畳み形状の携帯電話機を例として説明するが、これに限定されるものではなぐストレート形状の携帯電話機や、上筐体と下筐体とが回転式、スライド式等の構成を有する携帯電話機でもよい。

[0025] 外部非接触通信機器 6は、非接触通信機能を備えた携帯電話 1と非接触通信を行うためのリーダライタ用アンテナ 7を備えている。

[0026] 携帯電話機 1は、通信相手である外部非接触通信機器 6に近接することにより、非接触通信用アンテナユニット 5とリーダライタ用アンテナ 7とが磁気的に結合して、非接触通信を行う。

[0027] 図 3は、携帯電話機 1の下筐体 3内に備えられた非接触通信用アンテナユニット 5 の平面図を示す。

[0028] 図 3において、非接触通信用アンテナユニット 5は、非接触通信用基板 (以下、基板という） 8、非接触通信用アンテナ（以下、アンテナという） 9、非接触通信用電子部品（以下、電子部品という） 10、磁性シート 11及び磁性シート 12から構成されている

[0029] 基板 8において、図 2のリーダライタ用アンテナ 7との通信側の面上には、内側に空間部を有するアンテナ 9が配置されており、そのアンテナ 9の空間部に磁性シート 11 が配置されている。一方、基板 8のアンテナ 9側と反対側の面上には、その中央部に電子部品 10が配置されており、その電子部品 10の周辺部に磁性シート 12が配置されている。

[0030] アンテナ 9は、一般的に使用される渦巻き形状のループアンテナを用いている。ここで、ループアンテナのアンテナパターンの内側中央部に開いた部分を空間部という。また、アンテナ 9のターン数として 3ターンの場合を例示している力ターン数はこれに限定されるものではなぐ 3ターン以外でももちろんよい。

[0031] 電子部品 10は、非接触通信用 LSI、非接触通信用 LSI発振子、抵抗、コンデンサ及びコイル等からなり、基板 8の中央部に配置されて、る。

[0032] 磁性シート 11、 12は、ここでは例として、近接型非接触通信用の通信周波数帯である 13. 56MHz帯に対して最適な通信距離性能が得られる磁性粉末によって構成されているものとする。

[0033] 図 1は、図 3における A— A線に沿って切断した一部切欠拡大断面図を示す。 [0034] 図 1に示されているように、磁性シート 11及び磁性シート 12は、基板 8を挟んで互いが重ね合わさる部分を設けて配置されているため、アンテナ 9と電子部品 10とを分離することができる。これにより、基板 8のアンテナ 9側と反対側の面上に配置された電子部品 10、電子回路配線（図示せず)及び電子回路 GND (図示せず)等の金属物力アンテナ 9に及ぼす影響を抑止し、アンテナ 9の通信距離を確保することができる。また、磁性シート 12を用いて磁束を集束させることにより、下筐体 3内に配置された携帯電話機用基板 4上の金属シールドケース等に渦電流が発生して、アンテナ 9内周部の磁界強度が減衰してしまうことを抑止し、アンテナ 9の通信距離を確保することがでさる。

[0035] 以上のように、本発明の実施の形態 1の非接触通信用アンテナユニットを備えた移動体通信機器によれば、アンテナ 9と電子部品 10とを同一の基板 8上の反対側に配置し、アンテナ 9と電子部品 10とを磁性シート 11及び磁性シート 12で分離するようにしたので、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することができる。

[0036] (実施の形態 2)

本発明の実施の形態 2は、非接触通信用アンテナユニットを構成する非接触通信用基板にスリットを設ける場合を例として説明する。

[0037] 図 4は、本実施の形態 2における非接触通信用アンテナユニット 5の平面図を示す。なお、本実施の形態 2の非接触通信用アンテナユニット 5の各構成において、実施の形態 1の非接触通信用アンテナユニット 5の各構成と同一なものについては、同一の符号を付して説明を省略する。

[0038] 図 4に示すように、非接触通信用アンテナユニット 5を構成する基板 8には、スリット 1 3が複数設けられており、各スリット 13は、アンテナ 9の内側で且つ電子部品 10の周囲に位置する場所に配置されている。

[0039] 磁性シート 11は、基板 8に設けられた各スリット 13を覆う大きさを有しており、その周辺部には切り込み 14により形成された折り曲げ部 11aが複数設けられている（図 5参照)。そして、磁性シート 11の折り曲げ部 11aは、折線 l ibから内側に折り曲げられて、スリット 13内にそれぞれ挿入される。 [0040] また、磁性シート 12は、図 4において図示していないが、内側に空間部 15を有しており、基板 8に設けられた全てのスリット 13を覆い、且つ外周が基板 8と同じ大きさを有し、内側の空間部 15の周辺部には、切り込み 14により形成された折り曲げ部 12a が複数設けられている（図 6参照)。そして、磁性シート 12の折り曲げ部 12aは、折線 12bから内側に折り曲げられ、各スリット 13内にそれぞれ挿入される。

[0041] 図 5は、基板 8と磁性シート 11との配置関係を示す分解斜視図、図 6は、基板 8と磁性シート 12との配置関係を示す分解斜視図である。

[0042] 図 5において、磁性シート 11は、折り曲げ部 11aを各スリット 13内に挿入して配置することで、基板 8に対し、貼りずれを防止して、正確に配置することができる。

[0043] 図 6において、磁性シート 12は、内側に空間部 15が設けられているため、基板 8に配置されて、る電子部品 10と重ならな、ように配置されて、る。

[0044] 図 7は、図 4における B— B線に沿って切断した一部切欠拡大断面図を示す。

[0045] 図 7に示すように、磁性シート 11の折り曲げ部 11aと、磁性シート 12の折り曲げ部 1 2aとは、スリット 13内に挿入されて重ね合わされ、重ね合わされた部分が接着剤（図示せず)等により固着されてヽる。

[0046] なお、上記実施の形態 2では、スリット 13内で磁性シート 11、 12の折り曲げ部 l la、 12aを重ね合わせて接着した場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、図 8に示すように、磁性シート 11の折り曲げ部 11aをスリット 13内に挿入して貫通し、磁性シート 11の折り曲げ部 11aと磁性シート 12の空間部の周辺部とをスリット 13外で接着してもよい。また、図 9に示すように、磁性シート 12の折り曲げ部 12aをスリット 13内に挿入して貫通し、磁性シート 12の折り曲げ部 12aと磁性シート 11の周辺部とをスリット 13外で接着してもよい。

[0047] なお、また、上記実施の形態 2では、磁性シート 11、 12に切り込み 14を設けて折り曲げ部 l la、 12aを形成した場合を例として説明した力これに限定されるものではない。すなわち、図 10に示すように、切り込みを設けず、磁性シート 11の周辺部に凸部 11cを設けて、その凸部 11cをスリット 13内に挿入してもよい。また、図 11に示すように、磁性シート 12の空間部 15の周辺部に凸部 12cを設けて、その凸部 12cをスリツト 13内に挿入してもよい。図 5及び図 6に示した切り込みを設けることにより、スリット内に挿入する磁性シートを容易に形成することができる。また、図 10及び図 11に示した凸部を設けることにより、スリット内に磁性シートを容易に挿入することができ、非接触通信用アンテナユニットを容易に組み立てることができる。

[0048] 図 7に示すように、磁性シート 11及び磁性シート 12は、スリット 13を利用して、互いに重ね合わさるように配置されているため、アンテナ 9と電子部品 10とを分離することができる。これにより、基板 8のアンテナ 9側と反対側の面上に配置された電子部品 1 0、電子回路配線及び電子回路 GND等の金属物が、アンテナ 9に及ぼす影響を抑止し、アンテナ 9の通信距離を確保することができる。また、磁性シート 12により、下筐体 3内に配置された携帯電話機用基板 4上の金属シールドケース等に渦電流が発生して、アンテナ 9内周部の磁界強度が減衰してしまうことを抑止し、アンテナ 9の通信距離を確保することができる。

[0049] 以上のように、本発明の実施の形態 2の非接触通信用アンテナユニットを備えた移動体通信機器によれば、アンテナ 9と電子部品 10とを同一の基板 8上の反対側に配置し、スリット 13を利用して、アンテナ 9と電子部品 10とを磁性シート 11及び磁性シート 12で分離するようにしたので、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することができる。

[0050] (実施の形態 3)

本発明の実施の形態 3は、非接触通信用アンテナをフレキシブルプリント基板に配置する場合を例として説明する。

[0051] 図 12は、本実施の形態 3における非接触通信用アンテナユニット 5の平面図を示す。なお、本実施の形態 3の非接触通信用アンテナユニット 5の各構成において、実施の形態 1の非接触通信用アンテナユニット 5の各構成と同一なものについては、同一の符号を付して説明を省略する。

[0052] 図 12に示すように、本実施の形態 3では、内側に空間部を有するフレキシブルプリント基板（以下、 FPCという） 16の面上にアンテナ 9が配置されている。基板 8は、 FP C16の空間部に、 FPC16と隙間 17を設けて配置され、 FPC16上のアンテナ 9と基板 8上の電子部品 10とが半田付け等で接続されている。また、基板 8には、 FPC16 のアンテナ 9が配置された側とは反対側の面上に電子部品 10が配置されている。 [0053] 磁性シート 11は、基板 8と FPC16との隙間 17を覆う大きさを有しており、その周辺部には切り込み 14により形成された折り曲げ部 11aが設けられている（図 13参照)。そして、磁性シート 11の折り曲げ部 11aは、周辺部が内側に折り曲げられて、その隙間 17に挿入される。

[0054] また、磁性シート 12は、図 12において図示していないが、内側に空間部 15を有しており、基板 8と FPC16との隙間 17を全て覆い、且つ外周が FPC16と同じ大きさを有し、内側の空間部 15の周辺部に折り曲げ部 12aが設けられている（図 14参照)。そして、磁性シート 12の折り曲げ部 12aは、 FPC16と基板 8との隙間 17内に挿入される。

[0055] 図 13は、磁性シート 11と基板 8及び FPC16との配置関係を示す分解斜視図、図 1 4は、磁性シート 12と基板 8及び FPC 16との配置関係を示す分解斜視図である。

[0056] 図 13において、磁性シート 11は、折り曲げ部 11aを隙間 17内に挿入して配置することで、貼りずれを防止して、正確に配置することができる。

[0057] 図 14において、磁性シート 12は、内側に空間部 15が設けられているため、基板 8 に配置されて、る電子部品 10と重ならな、ように配置されて、る。

[0058] 図 15は、図 12の C C線に沿って切断した一部切欠拡大断面図を示す。

[0059] 図 15において、性シート 11の周辺部と、性シート 12の空間部の周辺部とは、基板 8と FPC16との隙間 17に挿入されて重ね合わされ、重ね合わされた部分が接着剤（図示せず)等により固着されて！ヽる。

[0060] なお、上記実施の形態 3では、基板 8と FPC16との隙間 17内で磁性シート 11、 12 の周辺部同士を重ね合わせて接着した場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、図 16に示すように、磁性シート 11の周辺部をその隙間 1 7に挿入して貫通し、磁性シート 11の周辺部と磁性シート 12の内側の空間部の周辺部とを隙間 17の外部で接着してもよい。また、図 17に示すように、磁性シート 12の空間部の周辺部を隙間 17内に挿入して貫通し、磁性シート 12の周辺部と磁性シート 1 1の周辺部とを隙間 17の外部で接着してもよい。

[0061] 図 15に示すように、磁性シート 11及び磁性シート 12は、基板 8と FPC16との隙間 1 7を利用して、互いに重ね合わさるように配置されているため、アンテナ 9と電子部品 10とを分離することができる。これにより、基板 8のアンテナ 9側と反対側の面上に配置された電子部品 10、電子回路配線及び電子回路 GND等の金属物が、アンテナ 9 に及ぼす影響を抑止し、アンテナ 9の通信距離を確保することができる。また、磁性シート 12により、下筐体 3内に配置された携帯電話機用基板 4上の金属シールドケース等に渦電流が発生して、アンテナ 9内周部の磁界強度が減衰してしまうことを抑止し、アンテナ 9の通信距離を確保することができる。さらに、アンテナ 9を FPC16に配置することにより、携帯電話機 1の省スペース化を図ることができる。

[0062] 以上のように、本発明の実施の形態 3の非接触通信用アンテナユニットを備えた移動体通信機器によれば、 FPC16の空間部に、 FPC16と隙間 17を設けて基板 8を配置し、アンテナ 9を FPC16の面上に配置し、電子部品 10を、 FPC16のアンテナ 9が配置された側とは反対側の基板 8の面上に配置し、隙間 17を利用して、アンテナ 9と電子部品 10とを磁性シート 11及び磁性シート 12で分離するようにしたので、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することができる。

[0063] 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。

[0064] 本出願は、 2005年 8月 2日出願の日本特許出願（特願 2005— 223653)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性

[0065] 以上のように、本発明にかかる非接触通信用アンテナユニット及びこれを備えた移動体通信機器は、移動体通信機器の薄型化を図ることができると共に、通信距離性能の低下を抑止することができるという効果を有し、非接触通信機能を備える携帯電話機等として有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 非接触通信用基板と、

前記非接触通信用基板の一方の面上に配置された非接触通信用アンテナと、前記非接触通信用基板の他方の面上に配置された非接触通信用電子部品と、前記非接触通信用基板の一方の面上の前記非接触通信用アンテナの空間部に配置された第 1の磁性シートと、

前記非接触通信用基板の他方の面上の前記非接触通信用電子部品の周辺部に配置された第 2の磁性シートとを有するアンテナユニット。

[2] 前記非接触通信用基板は、スリットを有し、

前記第 1の磁性シート及び前記第 2の磁性シートは、前記スリットを覆うように配置されたことを特徴とする請求項 1記載の非接触通信用アンテナユニット。

[3] 前記第 2の磁性シートは、内側に空間部を有しており、

前記第 1の磁性シートの周辺部及び前記第 2の磁性シートの空間部の周辺部のうち少なくとも一方の周辺部を前記スリットに挿入し、前記第 1の磁性シートの周辺部と前記第 2の磁性シートの周辺部とを固着したことを特徴とする請求項 2記載の非接触通信用アンテナユニット。

[4] 内側に空間部を有するフレキシブル基板と、

前記フレキシブル基板の空間部内に隙間が生じるように配置された非接触通信用基板と、前記フレキシブル基板の一方の面上に配置された非接触通信用アンテナと、前記非接触通信用基板の一方の面上に配置された第 1の磁性シートと、前記フレキシブル基板の他方の面と同一側に位置する前記非接触通信用基板の他方の面上に配置された非接触通信用電子部品と、

内側に空間部を有し、前記フレキシブル基板の他方の面上に配置された第 2の磁性シートとを備え、

前記第 1の磁性シートの周辺部及び前記第 2の磁性シートの空間部の周辺部のうち少なくとも一方の周辺部を前記隙間に挿入し、前記第 1の磁性シートの周辺部と前記第 2の磁性シートの周辺部とを固着したことを特徴とする非接触通信用アンテナュ- ッ卜。請求項 1乃至 4のいずれかに記載の非接触通信用アンテナユニットを有することを特徴とする移動体通信機器。

前記移動体通信機器は、携帯電話機であることを特徴とする請求項 5に記載の移動体通信機器。