JP2002208814A - 通信装置及びその取付構造及び通信装置の情報読出方法 - Google Patents

通信装置及びその取付構造及び通信装置の情報読出方法

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JP2002208814A JP2001003403A JP2001003403A JP2002208814A JP 2002208814 A JP2002208814 A JP 2002208814A JP 2001003403 A JP2001003403 A JP 2001003403A JP 2001003403 A JP2001003403 A JP 2001003403A JP 2002208814 A JP2002208814 A JP 2002208814A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、通信装置が金属等の導電性部材に
近接して取り付けられる場合であっても導電性部材によ
る磁束の減衰を大幅に抑制して通信可能距離を伸ばすこ
とが出来る通信装置及びその取付構造及び通信装置の情
報読出方法を提供することを可能にすることを目的とし
ている。 【解決手段】 通信装置となるRFIDタグ1aの同心
円盤状のアンテナコイル2aに形成される磁束発生部位
Aから該アンテナコイル2aの外側に延長してアモルフ
ァス磁性体シート5を配置して構成したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナコイルを
使用して電磁波で通信を行う通信装置及びその取付構造
及び通信装置の情報読出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁波による通信装置として、アンテナ
コイルと制御装置を有するRFIDタグや非接触式IC
カード、及びそれ等との間で通信を行うリーダライタ装
置(読取装置或いは読取書込装置)等が有る。
【0003】例えば、RFIDタグは物品の管理等の用
途に使用され、ICカードは通行券、定期券、或いはキ
ャッシュカード等に使用されている。
【0004】通信に使用される電磁波は互いに90度の
異なる電界波と磁界波からなる。電磁波による通信は、
この磁界成分を構成する磁束がアンテナコイルを鎖交す
ることによって誘起する起電力(または電流)を利用し
て行う。
【0005】電磁波による通信距離は、通信可能な磁束
密度レベルを保持する磁界の領域内に、送信側と受信側
のアンテナコイルが共に存在する必要がある。この通信
可能な磁界領域の大きさ、即ち、通信距離は送信側のパ
ワーレベルに依存するが、同一パワーであればアンテナ
コイルの指向性が大きく影響する。
【0006】例えば、RFIDタグを金属面に取り付け
る場合、タグ送受信用の電磁波によって生成する交流磁
界により金属内に渦電流が発生する。この渦電流は送受
信用の磁束に反発する磁束を生成し、それによって送受
信用の磁束が減衰し、送受信が困難になることが多い。
このような原磁束を減衰させる材料を、以下「導電性材
料」という。
【0007】そこで、導電性材料で作られた部材にRF
IDタグを取り付ける場合、RFIDタグと導電性部材
の取付面の間に磁性体を配置し、そこへ送受信用磁束を
通すことによって導電性部材に磁束が入り込んで渦電流
の発生を抑制する方法が知られている。
【0008】そして、この磁性体として、より透磁率の
高いシート状のアモルファス磁性体(以下、「シート状
磁性体」という)を使用することによりスペースをあま
り増加させることなく薄いシートでも磁束を効率よくバ
イパスさせるという方法も提案されている(特開平8-79
127号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来例では、RFIDタグの送受信アンテナコイルの全
面に亘ってシート状磁性体を配置していた。ところが、
本発明者等が種々研究した結果、アンテナコイルの全面
にシート状磁性体を配置した場合、RFIDタグに対す
る外部からの送受信感度は、それを配置しない場合より
は多少は改善されても実用上それ程変化はなく、場合に
よってはシート状磁性体を経る磁束の閉ループを生成
し、それによって、かえって感度が低下することが判明
した。
【0010】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、通信装置のアンテナコイルに
形成される磁束発生部位から該アンテナコイルの外側に
延長して高透磁率のシート状磁性体を配置することで通
信装置が金属等の導電性部材に近接して取り付けられる
場合であっても導電性部材による磁束の減衰を大幅に抑
制して通信可能距離を伸ばすことが出来る通信装置及び
その取付構造及び通信装置の情報読出方法を提供せんと
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】通信装置に使用されるア
ンテナコイルには同心円盤状(空心の円形コイル)と、
棒状の磁性体コアに導体を螺旋状に巻回したシリンダ状
があるが、本発明者等の研究及び実験によれば、何れに
おいても、その磁束発生部位(アンテナコイルに電流を
流した時、アンペアの法則により磁束を発生する主要な
部分)から該アンテナコイルの外側に延長して高透磁率
を有するシート状の磁性体(以下、単に「シート状磁性
体」という)を配置することにより、その延長方向にお
ける指向性が高くなり、通信距離が伸びることが判明し
た。
【0012】そして、その延長方向における通信可能な
磁束領域はシート状磁性体を延長しない場合よりも拡大
する。
【0013】例えば、同心円盤状のアンテナコイルの場
合は、アンテナコイルの径中心と、該アンテナコイルの
内周部との中間付近に磁束発生部位が存在し、磁束はそ
の磁束発生部位を通ってアンテナコイルの導線の周りに
比較的高い密度のループを形成する。
【0014】尚、磁束発生部位は点ではなく、アンテナ
コイルの径中心と、該アンテナコイルの内周部の中間点
を中心とする比較的狭い領域として存在する。そこで、
同心円盤状のアンテナコイルにおける特定の面方向(半
径方向)外側に指向性を高めたい時には、その磁束発生
部位から指向性を高めたい面方向に、例えば、扇形状や
方形状等に形成した高透磁率を有するシート状磁性体を
延長して配置する。
【0015】すると、磁束発生部位からの磁束のかなり
の部分が高透磁率のシート状磁性体により面方向(半径
方向)に導かれ、結果として、その面方向外側における
通信可能な磁束領域が拡大される。尚、磁束は広がる特
性を有するので延長した面方向外側を中心として三次元
的に通信可能な磁束領域が拡大する。
【0016】一方、磁束発生部位よりもアンテナコイル
の内側、例えば、アンテナコイルの径中心に向かう方向
へも同時にシート状磁性体を延長すると、その延長距離
に比例して通信可能な磁束領域が次第に減少する傾向を
示し、アンテナコイルの径中心まで延長すると、シート
状磁性体を配置しない場合よりもかえって減少すること
が実験により判明した。
【0017】尚、同心円盤状のアンテナコイルの面方向
両側にシート状磁性体を延長すると、該シート状磁性体
の効果は相殺されてしまうので好ましくない。
【0018】従って、同心円盤状のアンテナコイルに配
置するシート状磁性体は磁束発生部位よりも面方向外側
の一方に延長することが好ましく、同時にアンテナコイ
ルの径中心方向内側に延長する時は比較的小さな距離に
留めるべきである。
【0019】シリンダ状のアンテナコイルの場合は、コ
アの先端部付近に磁束発生部位が存在し、磁束は、その
磁束発生部位から軸方向に出て反対側の先端部に向かう
ループを形成する。
【0020】そこで、シリンダ状のアンテナコイルにお
ける軸方向外側の指向性を高めたい時には、その磁束発
生部位から軸方向外側にシート状磁性体を延長する。す
ると、磁束発生部位からの磁束のかなりの部分が高透磁
率のシート状磁性体により軸方向外側に導かれ、結果と
して、その軸方向における通信可能な磁束領域が拡大さ
れる。
【0021】尚、この場合も延長した軸方向を中心とし
て三次元的に通信可能な磁束領域が拡大する。また、こ
のように構成すると、磁束のループが大きくなるので、
結果として反対側の先端部から軸方向外側における通信
可能な磁束領域も略同じ大きさで拡大される現象が起こ
る。
【0022】尚、シート状磁性体を磁束発生部位から軸
中心方向にも同時に延長すると、通信可能な磁束領域は
次第に減少し、軸方向中心点を超えると急激に減少す
る。従って、シリンダ状アンテナコイルに配置するシー
ト状磁性体は、磁束発生部位から軸方向外側に延長する
ことが好ましく、同時に軸中心方向に延長する場合は比
較的短い距離に留めるべきである。
【0023】本発明では、高透磁率のシート状磁性体を
使用する。ここで、高透磁率とは、鉄や一般の磁気コア
より高い透磁率を有する場合を指し、例えば、一般の磁
気コアの透磁率は、フェライトの場合で比透磁率が数百
であるが、本発明に使用する磁性体は比透磁率が1万以
上の高い透磁率を有するものを使用する。尚、比透磁率
は磁性体の透磁率と真空の透磁率との比である。
【0024】このような高透磁率磁性体として、シート
状に形成したアモルファス磁性体を使用することが好ま
しい。アモルファス磁性体の透磁率は一般に比透磁率が
1万乃至10万程度の範囲にある。
【0025】高透磁率の磁性体を使用することにより、
例えば通信装置であるRFIDタグが金属等の導電性部
材に近接して取り付けられる場合でも、導電性部材に吸
収される磁束を高透磁率の磁性体に効果的に導くことが
出来るので、通信に利用出来る磁束の減少を大幅に抑制
出来る。
【0026】また、高透磁率の磁性体として代表的なも
のはアモルファス磁性体であるが、アモルファス磁性体
の単位重量当たりの価格は現状では非常に高い。従っ
て、アモルファス磁性体をシート状とすることで、少な
い材料でも通信距離の拡大効果が高く、コスト的にも極
めて有利である。
【0027】また、アモルファス磁性体などのシート状
磁性体は、例えば10μm〜50μm程度の厚さとする
ことにより、可撓性と実用上の強度の両者を満たすシー
トに形成できる。通信装置の一例であるRFIDタグ等
は狭い場所に配置することも多く、そのようなときに可
撓性を有するシート状磁性体を使用すると、変形可能な
ので湾曲させたりして容易にアンテナコイルに接近して
配置することが出来る。
【0028】また、シート状であるため重量増加が極め
て少なく、軽量化を図ることが出来るため携帯用の通信
装置等に使用される場合でも好ましい。
【0029】そして、前記目的を達成するための本発明
に係る通信装置は、アンテナコイルを使用して電磁波で
通信を行う通信装置において、前記アンテナコイルに形
成される磁束発生部位から該アンテナコイルの外側に延
長して高透磁率のシート状磁性体が配置されたことを特
徴とする。
【0030】本発明は、上述の如く構成したので、アン
テナコイルに形成される磁束発生部位から該アンテナコ
イルの外側に延長して配置された高透磁率のシート状磁
性体により通信に利用出来る磁束の減少を大幅に抑制出
来る。
【0031】また、前記高透磁率のシート状磁性体がシ
ート状のアモルファス磁性体である場合には好ましい。
【0032】また、前記アンテナコイルが同心円盤状に
形成され、該アンテナコイルの径中心と該アンテナコイ
ルの内周部との中間に形成される磁束発生部位から該ア
ンテナコイルの外側に延長して前記高透磁率のシート状
磁性体が配置された場合には好ましい。
【0033】また、前記アンテナコイルがシリンダ状に
形成され、該アンテナコイルの軸方向端部に形成される
磁束発生部位から該アンテナコイルの外側に延長して前
記高透磁率のシート状磁性体が配置された場合には好ま
しい。
【0034】また、前記通信装置が前記アンテナコイル
及び制御部を有するRFIDタグ若しくはそのリーダラ
イタ装置、または前記アンテナコイル及び制御部を有す
るICカードであれば好ましい。
【0035】また、前記RFIDタグは少なくとも2つ
に分割される導電性材料で作られた容器内に収容され、
該容器を構成する分割体の境界面及び/または該分割体
の少なくとも一方に磁束漏洩路が形成された場合には好
ましい。
【0036】また、本発明に係る通信装置の取付構造
は、前述の通信装置であるRFIDタグが導電性材料で
作られた取付部材に取り付けられ、RFIDタグの少な
くとも表面が保護体で覆われたことを特徴とする。
【0037】上記構成によれば、RFIDタグが保護体
により覆われて保護され、導電性材料で作られた取付部
材に取り付けられたとしてもアンテナコイルに形成され
る磁束発生部位から該アンテナコイルの外側に延長して
配置された高透磁率のシート状磁性体により通信に利用
出来る磁束の減少を大幅に抑制出来る。
【0038】また、前記取付部材に取付溝部が形成さ
れ、その取付溝部の表面側周壁に高透磁率のシート状磁
性体が配置され、前記取付溝部内にシリンダ状のアンテ
ナコイルを有するRFIDタグが、そのアンテナコイル
の先端部を前記高透磁率のシート状磁性体に接近若しく
は接触させて傾斜配置された場合には好ましい。
【0039】また、前記保護体が導電性材料で作られ、
該保護体と前記取付部材との間及び/または前記保護体
の一部に磁束漏洩路が形成された場合には、外部からの
応力や衝撃に対して一層強いものとなり、且つ磁束漏洩
路を介して電磁波が漏洩し、RFIDタグと外部のリー
ダライタ装置との間で電力送電媒体及び情報通信媒体で
ある交流磁界を相互に送受信することが出来る。
【0040】また、前記RFIDタグが導電性材料で作
られた取付部材に取り付けられ、該取付部材が開閉機構
で開閉自在とされており、その開閉面に磁束漏洩路が形
成された場合には、取付部材の開閉面に形成された磁束
漏洩路を介して電磁波が漏洩し、RFIDタグと外部の
リーダライタ装置との間で電力送電媒体及び情報通信媒
体である交流磁界を相互に送受信することが出来る。
【0041】また、本発明に係る通信装置の情報読出方
法によれば、前記通信装置における記憶装置に記憶され
た情報を磁束により外部から読み出すことが出来る。
【0042】また、前記通信装置は導電性材料で作られ
た取付部材に取り付けたRFIDタグであり、該取付部
材に形成された磁束漏洩路から漏洩する磁束を利用し
て、その情報を読み出す場合には取付部材に形成された
磁束漏洩路を介して漏洩した電磁波により前記通信装置
における記憶装置に記憶された情報を磁束により外部か
ら読み出すことが出来る。
【0043】
【発明の実施の形態】図により本発明に係る通信装置及
びその取付構造及び通信装置の情報読出方法の一実施形
態を具体的に説明する。図1及び図2は本発明に係る通
信装置の一例であり、同心円盤状のアンテナコイルを有
するRFIDタグにシート状磁性体を設けた様子を示す
平面説明図及び断面説明図、図3は同心円盤状のアンテ
ナコイルを有するRFIDタグの構成及び該アンテナコ
イルに発生する磁界の様子を示す図、図4はRFIDタ
グの制御系の構成を示すブロック図である。
【0044】図5は本発明に係る通信装置の同心円盤状
のアンテナコイルにより発生する磁束による電界特性で
あってシート状磁性体が有る場合と無い場合の比較を示
す図、図6は電磁界を測定した実験装置の概略構成を示
す図、図7は図2に示すRFIDタグにおけるアンテナ
コイル面方向の通信可能な磁束領域(通信可能最大距
離)の実験結果を示す図である。
【0045】また、図8はシート状磁性体の幅(角度)
とアンテナコイル面方向の通信可能な磁束領域(通信可
能最大距離)との関係を実験結果により示す図、図9は
シート状磁性体の延長長さ(外径)とアンテナコイル面
方向の通信可能な磁束領域(通信可能最大距離)との関
係を実験結果により示す図である。
【0046】また、図10〜図12は本発明に係る通信装置
の一例であり、シリンダ状のアンテナコイルを有するR
FIDタグにシート状磁性体を設けた様子を示す断面説
明図、図13はシリンダ状のアンテナコイルを有するRF
IDタグの構成及び該アンテナコイルに発生する磁界の
様子を示す図である。
【0047】また、図14は本発明に係る通信装置のシリ
ンダ状のアンテナコイルにより発生する磁束による電界
特性を示す図、図15は図11に示すRFIDタグにおける
アンテナコイル軸方向の通信可能な磁束領域(通信可能
最大距離)の実験結果を示す図である。
【0048】また、図16は図15に示すシート状磁性体を
磁束発生部位からシリンダ状アンテナコイルの軸方向中
心側にも同時に延長した際の延長長さとアンテナコイル
軸方向の通信可能な磁束領域(通信可能最大距離)との
関係を実験結果により示す図である。
【0049】また、図17〜図20は導電性材料で作られた
取付部材に本発明に係る通信装置を取り付けた各種の取
付構造を示す断面説明図、図21は本発明に係る通信装置
が導電性材料で作られた開閉自在の取付部材に設けられ
た様子を示す側面説明図、図22は積み重ねた導電性部材
の間に本発明に係る通信装置を配置した様子を示す側面
説明図である。
【0050】また、図23〜図25はシリンダ状のアンテナ
コイルを有する本発明に係る通信装置を導電性材料で作
られた取付部材の穴に斜めに配置した各種の取付構造を
示す断面説明図である。
【0051】先ず、図1〜図4を用いて、通信装置の一
例として、同心円盤状のアンテナコイル2aを有するR
FIDタグ1aの構成について説明する。本実施形態で
好適に採用されるRFIDタグ1aは、電磁結合方式、
電磁誘導方式のRFIDタグであり、本実施形態では、
電磁誘導方式のRFIDタグを用いた場合の一実施形態
について以下に説明する。
【0052】図1〜図3に示すRFIDタグ1aは、ア
ンテナコイル2aを使用して電磁波で通信を行う通信装
置の一例であって、同心円盤状のアンテナコイル2a
と、制御部となる半導体ICチップ4とがプリント回路
基板等を介さずに直結して構成されており、これにより
RFIDタグ1aの小型化を実現している。
【0053】半導体ICチップ4はIC(半導体集積回
路)チップやLSI(半導体大規模集積回路)チップ等
の一体的にパッケージされて構成されたものであり、該
半導体ICチップ4の内部には、図4に示すように、制
御部となるCPU4a、記憶部となるメモリ4b、送受
信機4c及び蓄電手段となるコンデンサ4dが設けられ
ている。
【0054】図示しない外部のリーダライタ装置から発
信された信号は、送受信機4cを介してCPU4aに伝
達され、電力はコンデンサ4dに蓄電される。尚、蓄電
手段となるコンデンサ4dが無く、外部のリーダライタ
装置から連続的に半導体ICチップ4に電力が供給され
るものでも良い。
【0055】CPU4aは中央演算処理装置であり、メ
モリ4bに格納されたプログラムや各種データを読み出
し、必要な演算や判断を行い、各種制御を行うものであ
る。
【0056】メモリ4bにはCPU4aが動作するため
の各種プログラムや電磁誘導タグ1aが設置された物品
の各種固有情報が記憶されている。
【0057】また、図3に示す同心円盤状のアンテナコ
イル2aの一例としては、直径30μm程度の銅線が単
線巻きで径方向に多重層をなして同心円盤状に巻かれて
おり、そのアンテナコイル2aのインダクタンスは9.
5mH(周波数125kHz)程度で、該アンテナコイル2
aに共振用に別途接続されたコンデンサの静電容量は1
70pF(周波数125kHz)程度であった。
【0058】本実施形態のRFIDタグ1aは、無線周
波が1波の振幅偏移変調(ASK;Amplitude Shift Ke
ying)の無線通信方式を使い、共振周波数帯域も広い、
線径も数十ミクロンの空心のアンテナコイル2aで特殊
な送受信回路を組み込んだ消費電力の非常に少ないCM
OS−ICを使ったRFIDタグ1aを採用した。
【0059】従来、電磁誘導方式、電磁結合方式のRF
IDタグは、内部に埋設されたアンテナコイルを貫く磁
界の変化により電力の受電及び信号の送受信を可能にす
るものであるためRFIDタグの設置場所付近にRFI
Dタグの通信や電力搬送を行う際に生じる磁界により渦
電流を発生して通信に影響を及ぼす磁性体や金属等の導
電性部材が存在すると、その導電性部材の影響によって
磁界が減衰して利用出来なくなるという固定観念があっ
たためにRFIDタグの近辺から磁性体や金属物品を排
除するのが常識であり、金属容器や金属物品にRFID
タグを取り付けようとする試みはこれまでなされていな
かった。
【0060】そこで、本発明者等は、金属や磁性体等の
導電性部材へのRFIDタグの有効利用を目的として、
RFIDタグの設置場所付近に導電性部材が存在する
と、該導電性部材の影響によって磁界が減衰して使用出
来なくなるという従来の固定観念を排除して、導電性部
材により囲まれていてもRFIDタグを収容する容器の
蓋等の僅かな隙間があれば外部との電磁波交信が可能で
あることを実験的に見い出し、これによりRFIDタグ
の保全を確保しつつ該RFIDタグの有効利用を実現さ
せたものである。
【0061】RFIDタグでは外部のリーダライタ装置
から送信された交流磁界をRFIDタグに内蔵されたア
ンテナコイルの共振周波数により受信する。その際に従
来のRFIDタグは、通信距離を伸ばすために周波数偏
移変調(FSK;FrequencyShift Keying)方式で無線
周波は、例えば、125kHzと117kHzの2波を使用
し、尚且つ受信電力を増やすためアンテナコイルにフェ
ライトコアを使い、コイルの線径を太くして複数巻きに
して通信距離を伸ばす方式が一般的であった。
【0062】無線周波を2波使う周波数偏移変調(FS
K)方式は、金属や磁性体等の導電性部材が近づくと受
信周波数がずれて受信電力が低下すると共に通信エラー
が発生して通信が出来なくなり通信距離が極端に低下
し、実用上、使用不可能になるためRFIDタグは、金
属や磁性体等の導電性部材に取り付けて使用することは
不可能であるとの固定観念が支配的であった。
【0063】しかしながら、最近では無線周波は、1波
の振幅偏移変調(ASK)の無線通信方式を使い、共振
周波数帯域も広い、線径も数十ミクロンの空心アンテナ
コイルで特殊な送受信回路を組み込んだ消費電力の非常
に少ないCMOS−ICを使ったRFIDタグが提案さ
れた。
【0064】このRFIDタグは金属や磁性体等の導電
性部材が近くにあっても振幅偏移変調(ASK)の無線
通信方式を使い、FSKに比べて共振周波数帯域が広い
ため、周波数がずれても受信電力は低下せず、無線通信
も殆んど影響を受けないことが本発明者等が行った実験
結果により判明した。
【0065】更に、本発明者等が行った実験結果によれ
ば、磁界は狭い隙間であっても回析現象により狭い隙間
から伝搬することが判明したものであり、導電性部材に
囲まれた場合であっても、分割された導電性部材同士の
接合面やネジ部等の接触面、或いはスリットや切り欠き
や穴等の物理的な僅かな隙間である磁束漏洩路を実用的
なレベルで送受信可能な量の磁束が漏洩し得るように形
成し、それを検証することでRFIDタグと外部のリー
ダライタ装置との間で電力送電媒体及び情報通信媒体で
ある交流磁界を相互に送受信することが出来ることを見
い出したものである。
【0066】図1では、同心円盤状のアンテナコイル2
aの下側に高透磁率のシート状磁性体となるシート状の
アモルファス磁性体シート5を配置し、アンテナコイル
2aを含むRFIDタグ1aと、アモルファス磁性体シ
ート5を一体的に樹脂6により封止したものである。
【0067】また、図2では、アンテナコイル2aを含
むRFIDタグ1aが樹脂6により封止されており、そ
の樹脂6からなるケースの下側にアモルファス磁性体シ
ート5を配置したものである。
【0068】図5は同心円盤状のアンテナコイル2aを
有するRFIDタグ1aに図6に示す測定方法により外
部から電磁波(磁束)を与えた時、RFIDタグ1aの
各部に誘起する電界特性(磁束密度特性)を測定したも
のであり、図5の実線で示す曲線aはアモルファス磁性
体シート5を配置しない場合の電界特性、破線で示す曲
線bはアモルファス磁性体シート5を配置した場合の電
界特性である。
【0069】尚、曲線bでは、アンテナコイル2aの径
中心o1を中心に図5の左側はアンテナコイル2aの左
側にアモルファス磁性体シート5を配置した場合であ
り、図5の右側はアンテナコイル2aの右側にアモルフ
ァス磁性体シート5を配置した場合の総合的な電界特性
を便宜的に示したものである。実際には図5の左右何れ
か一方の曲線bが現れる。
【0070】図5に示すように、アモルファス磁性体シ
ート5をアンテナコイル2aの磁束発生部位Aから該ア
ンテナコイル2aの外側に延長して配置した場合には電
界特性のピーク値が高くなり、感度が高くなったことを
示す。
【0071】同心円盤状のアンテナコイル2aでは、径
中心o1とアンテナコイル2aの内周部2a1との略中間位
置に電界特性のピーク値が現れる磁束発生部位Aが存在
し、アモルファス磁性体シート5は、その磁束発生部位
Aからアンテナコイル2aの外側に延長して配置され
る。
【0072】尚、図5の曲線a,bに示すように、アモ
ルファス磁性体シート5の有無に関わらず磁束発生部位
Aは移動しない。
【0073】電界特性の測定装置は、図6に示すよう
に、測定ステージ7上に、ソギマット(Sokymat)社製のW
orld Disk Tagシリーズの同心円盤状のアンテナコイル
2aを配置し、該アンテナコイル2aの両端部にSSG
発振器(KENWOOD FG-273 Ser.7020087)9を電気的に接
続して、周波数125kHz、12Vpp(ピークからピ
ークまでの電圧振幅値が12V)の正弦波出力を付与し
た。
【0074】アンテナコイル2aにより周囲に発生する
電界強度を測定する手段として、ピックアップコイル8
を採用する。ピックアップコイル8は1mHの開磁型イ
ンダクタと、1591pFの同調用セラミックコンデン
サにより125kHzに同調したものを採用した。
【0075】そして、ピックアップコイル8の両端にオ
シロスコープ(SONY-Tektronix TDS34OAP Ser.J30063
5)10 のプローブを電気的に接続して、該ピックアップ
コイル8を測定ステージ7上でX−Y平面、X−Z平面
に沿ってアンテナコイル2aの径中心o1からの同心円
上で5mm毎にプロットしてピックアップコイル8に誘起
された電圧値のピークからピークまでの電圧振幅値を測
定した。
【0076】図5は同心円盤状のアンテナコイル2aを
有するRFIDタグ1aにおける各位置に対する実測し
た電界特性であり、該電界はピーク電圧で測定される
が、電界はその部分に発生する磁束に比例し、アンテナ
コイル2aの径中心o1と該アンテナコイル2aの内周
部2a1との中間点に磁束発生部位Aが存在する。
【0077】ここで、アモルファス磁性体シート5は、
アモルファス合金をシート状に形成したものであり、こ
の非晶質合金は一般に超急冷法により靱性のある箔体に
形成される。アモルファス磁性体シート5の特徴として
は透磁率が高い、保磁力が小さい、鉄損が小さく、ヒス
テリシス損失、渦電流損失が少ない、磁歪を広い範囲で
制御出来る、電気抵抗率が高く温度変化が小さい、熱膨
張係数や剛性率の温度係数が小さいこと等がある。
【0078】また、このアモルファス合金はフレーク状
に形成することが出来る。このフレーク状に形成された
アモルファス合金は、例えば、株式会社リケン製のアモ
リシックシート(商品名)のようにシート状に形成され
る。
【0079】即ち、このアモリシックシートは高透磁率
コバルトアモルファス合金の笹の葉状フレークを絶縁フ
ィルムに均一に分散し、サンドイッチ状に固定したシー
トである。
【0080】また、フレーク状のアモルファス磁性体を
散布した状態で、これをシート状に成形することにより
構成した磁性保護シートを使用することでも良い。
【0081】アモルファス磁性体シート5は、図1及び
図2に示すように、扇形状に形成され、磁束発生部位A
から該アンテナコイル2aの外側に延長して配置され
る。扇形の角度θは90度程度が好ましく、実用上、好
ましい範囲は60度〜180度である。
【0082】図7は図示しない導電性材料となるステン
レス板上に図2に示す扇形の角度θが90度のアモルフ
ァス磁性体シート5を同心円盤状のアンテナコイル2a
の下側に配置し、該アモルファス磁性体シート5上に樹
脂6により封止されたRFIDタグ1aを載置した時の
RFIDタグ1aにおけるアンテナコイル2aの面方向
(図2(b)の左右方向)の通信可能な磁束領域(通信
可能最大距離Lmax)を測定した結果である。
【0083】図7において、同心円盤状アンテナコイル
2aの外径の直径が25mm、内径の直径が20mmで、ア
モルファス磁性体シート5の扇形状の外径の直径が80
mm、内径の直径が10mm、アモルファス磁性体シート5
の厚さは30μmで、最大透磁率μが800000のF
eーNiーMoーB−S系の米国のアライドシグナル社
製のアモルファス磁性体シートを採用した。
【0084】図7において、アモルファス磁性体シート
5の扇形の外郭形状に近似して、その外側に通信可能な
磁束領域Bが現れ、アンテナコイル2aの径中心o1
らアモルファス磁性体シート5方向の延長線上の最大点
1で通信可能最大距離Lmaxは50mmであった。
【0085】尚、同じ条件でアモルファス磁性体シート
5が無くステンレス板上にアンテナコイル2aを載置し
た状態での通信可能最大距離Lmaxは27mmであり、ア
モルファス磁性体シート5をアンテナコイル2aのコイ
ル面全域に亘って配置し、ステンレス板上に載置した状
態での通信可能最大距離Lmaxは25mmであり、ドーナ
ツ形状のアモルファス磁性体シート5をアンテナコイル
2aの下側全面に配置し、ステンレス板上に載置した状
態での通信可能最大距離Lmaxは24mmであった。
【0086】従って、アモルファス磁性体シート5が無
い場合やアンテナコイル2aの全面にアモルファス磁性
体シート5を配置した場合よりも図1、図2、図5及び
図7に示すようにアンテナコイル2aに形成される磁束
発生部位Aから該アンテナコイル2aの外側に延長して
アモルファス磁性体シート5を配置した場合の方が、通
信可能最大距離Lmaxが大きくなることが判明した。
【0087】図8は図7に示すステンレス板上に載置さ
れたアモルファス磁性体シート5の扇形の角度θを60
度〜180度まで変化させて最大点B1における通信可
能最大距離Lmaxの推移を実測したものである。
【0088】アモルファス磁性体シート5の扇形の角度
θが60度では最大点B1におけるアンテナコイル2a
の径中心o1からの通信可能最大距離Lmaxは42mmであ
り、角度θが60度から90度に増加するに従って最大
点B1における通信可能最大距離Lmaxが徐々に増大し、
角度θが90度で通信可能最大距離Lmaxが最大の50m
mに遷移する。
【0089】更に角度θが90度から180度に増加す
るに従って最大点B1における通信可能最大距離Lmax
徐々に減少し、角度θが120度では48mm、角度θが
180度では通信可能最大距離Lmaxは40mmであっ
た。
【0090】これにより、アモルファス磁性体シート5
の扇形の角度θは90度が最適であり、角度θが60度
から180度の範囲では前述したアモルファス磁性体シ
ート5が無い場合やアンテナコイル2aの全面にアモル
ファス磁性体シート5を配置した場合よりもアンテナコ
イル2aに形成される磁束発生部位Aから該アンテナコ
イル2aの外側に延長してアモルファス磁性体シート5
を配置した場合の方が、通信可能最大距離Lmaxが大き
くなることが判明した。
【0091】図9はアモルファス磁性体シート5の扇形
の外径R(延長長さ)と通信可能最大距離Lmaxとの関
係を示す図であり、アンテナコイル2aの内径の直径が
20mm、外径の直径が25mm、アモルファス磁性体シー
ト5の厚さは30μmで、最大透磁率μが800000
のFeーNiーMoーB−S系の米国のアライドシグナ
ル社製のアモルファス磁性体シートを採用し、扇形の内
径rの直径が10mm、扇形の角度θが90度、ステンレ
ス板上に載置してアモルファス磁性体シート5の扇形の
外径Rを変化させて、該外径Rと通信可能最大距離L
maxとの関係を実測したものである。
【0092】アモルファス磁性体シート5の扇形の外径
Rが40mmの時、最大点B1における通信可能最大距離
maxは300mmであり、扇形の外径Rが40mmから8
0mmまでは徐々に増加し、外径Rが60mmでは通信可能
最大距離Lmaxは350mmで、外径Rが80mmでは通信
可能最大距離Lmaxは380mmに遷移して最大となる。
【0093】外径Rが80mm以上になると通信可能最大
距離Lmaxは飽和して380mmを維持する。従って、ア
モルファス磁性体シート5の扇形の外径Rは80mmが最
適であり、それよりも大きいと、材料コストがかかるた
め不経済である。
【0094】また、図9と同様にしてステンレス板の代
りに導電性材料としてアルミニウム板或いは銅板上にア
モルファス磁性体シート5とアンテナコイル2aを同様
にして載置した場合ではアモルファス磁性体シート5の
扇形の外径Rが80mm以上での通信可能最大距離Lmax
は230mmであった。また、導電性材料が無くアモルフ
ァス磁性体シート5も使用しない場合の通信可能最大距
離Lmaxは200mmであった。
【0095】これによりステンレス板やアルミニウム板
或いは銅板等の導電性材料の上に上述のようなアモルフ
ァス磁性体シート5を介してアンテナコイル2aを載置
した場合には導電性材料が無い場合よりも通信可能最大
距離Lmaxが大きくなることが判明した。
【0096】図10〜図12はシリンダ状に形成されたアン
テナコイル2bを有するRFIDタグ1bにおいて、該
アンテナコイル2bの軸方向(図10〜図12の左右方向)
端部に形成される磁束発生部位A(図14参照)から該ア
ンテナコイル2bの外側に延長して高透磁率のシート状
磁性体となるアモルファス磁性体シート5を配置したも
のである。
【0097】図13に示すように単線巻きでシリンダ状に
形成されたアンテナコイル2bの内部には軸方向(図13
の左右方向)に鉄心やフェライト等の円柱状のコア部材
3が挿入されている。
【0098】例えば、アンテナコイル2bの一例として
は、直径30μm程度の銅線が単線巻きで径方向に多重
層で軸方向にシリンダ状に巻かれており、そのアンテナ
コイル2bの内部にコア部材3が有る状態でのインダク
タンスは9.5mH(周波数125kHz)程度で、アンテ
ナコイル2aに共振用に別途接続されたコンデンサの静
電容量は170pF(周波数125kHz)程度であった。
【0099】図10ではアンテナコイル2bの下面で軸方
向端部から方形状のアモルファス磁性体シート5を軸方
向外側に延長して配置して接着し、アンテナコイル2
b、コア部材3、半導体ICチップ4(図13参照)及び
アモルファス磁性体シート5を一体的に樹脂6により封
止して固定したものである。
【0100】また、図11ではアンテナコイル2b、コア
部材3及び半導体ICチップ4を樹脂6により封止した
後、そのケースの下方でアンテナコイル2bの軸方向端
部から方形状のアモルファス磁性体シート5を軸方向外
側に延長して配置してケースに接着して固定したもので
ある。
【0101】尚、アモルファス磁性体シート5はアンテ
ナコイル2bの軸方向端部を挟んで図10及び図11の上下
2枚としても良く、更には1枚のアモルファス磁性体シ
ート5をアンテナコイル2bの軸方向端部を挟んで断面
U字形状に配置しても良い。更にはアンテナコイル2b
の軸方向端部にキャップ状のアモルファス磁性体シート
5を被せた状態でも良い。
【0102】図12ではアンテナコイル2b、コア部材3
及び半導体ICチップ4を樹脂6により封止した後、そ
のケースの周囲でアンテナコイル2bの軸方向端部から
筒状のアモルファス磁性体シート5を軸方向外側に延長
して配置してケースに接着して固定したものである。
【0103】図12では筒状のアモルファス磁性体シート
5の開放端部側を広げてラッパ状に形成した一例である
が単に同径の筒状やチューリップ形状に拡大したもので
あっても良い。
【0104】図14はシリンダ状のアンテナコイル2bを
有するRFIDタグ1bにおける各位置に対する電界特
性であり、前述した図6に示す測定装置により同様に測
定されたものである。図14に示すように、アンテナコイ
ル2bの中心o2が磁束による電界特性の極小点とな
り、該アンテナコイル2bの両端部が電界特性の極大点
となる。
【0105】図15は図11に示すRFIDタグ1bにおけ
るアンテナコイル2bの通信可能な磁束領域B(通信可
能最大距離Lmax)の実験結果を示す。アモルファス磁
性体シート5は厚さが30μmで、最大透磁率μが80
0000のFeーNiーMoーB−S系の米国のアライ
ドシグナル社製のアモルファス磁性体シートで、一辺が
10mm四方の正方形のものを採用しており、アンテナコ
イル2bの両端部に形成される磁束発生部位Aから該ア
ンテナコイル2bの外側に延長して配置されたものであ
る。
【0106】RFIDタグ1bはステンレス板上に配置
され、図6に示す測定装置により通信可能最大距離L
maxを測定したものである。図15に示すように、通信可
能な磁束領域Bはアンテナコイル2bの軸方向に沿って
瓢箪形に形成され、該アンテナコイル2bの軸方向の延
長線上でアモルファス磁性体シート5を配置した側に通
信可能最大距離Lmaxの最大点B1が現れる。
【0107】図15ではアンテナコイル2bの軸方向の延
長線上でアモルファス磁性体シート5を配置した側にお
けるアンテナコイル2bの中心o2から最大点B1までの
通信可能最大距離Lmaxが52mm、アンテナコイル2b
の軸方向の延長線上でアモルファス磁性体シート5と反
対側の通信可能最大距離Lmaxが50mm、アンテナコイ
ル2bの軸方向と直交する方向の中心o2からの通信可
能最大距離Lmaxが13mmであった。
【0108】図16は図15に示すアモルファス磁性体シー
ト5を磁束発生部位Aからアンテナコイル2bの軸方向
中心側(図15の右側)にも同時に延長した場合の通信可能
最大距離Lmaxを測定した一例である。図15において、
アモルファス磁性体シート5の右辺端部が磁束発生部位
Aに位置する場合には通信可能最大距離Lmaxは前述し
たように52mmであり、アンテナコイル2bの中心o2
までアモルファス磁性体シート5の右辺端部を延長した
場合には通信可能最大距離Lmaxは40mmであり、アモ
ルファス磁性体シート5をアンテナコイル2bの全長に
亘って延長した場合には通信可能最大距離Lmaxは22m
mであった。
【0109】尚、RFIDタグ1a,1bの通信や電力
搬送を行う際に生じる磁界Hにより渦電流を発生して元
の磁束を減衰する反対方向の磁束を発生し、通信に影響
を及ぼす導電性材料としては、前述したステンレス板、
銅板、アルミニウム板の他に鉄、コバルト、ニッケル、
及びそれ等の合金、フェライト等の強磁性を有する金
属、或いはアルミニウム、銅、クローム等の常磁性を有
する金属、更には導電性プラスチック等が適用可能であ
る。
【0110】図17は導電性材料で作られた取付部材11の
断面円形凹状等の取付溝部11aに前述したようにアモル
ファス磁性体シート5を配置した同心円盤状のアンテナ
コイル2a若しくはシリンダ状のアンテナコイル2bを
有するRFIDタグ1a,1bが収容され、保護体とな
る樹脂6により少なくとも表面が覆われて封止されたも
のである。
【0111】図17では樹脂6の上方に漏洩する漏れ磁束
により形成される磁界を利用してRFIDタグ1a,1
bに記憶された情報を図示しない外部のリーダライタ装
置により取り出すことが出来る。尚、取付溝部11aの断
面は円形に限らず方形や長円形、船底形(円弧溝)等各
種の形状であっても良い。
【0112】また、図18は取付溝部11aにアモルファス
磁性体シート5を配置したアンテナコイル2a,2bを
有するRFIDタグ1a,1bが収容され、更に樹脂や
陶器等の非磁性体或いは導電性材料で作られた保護体と
なる略平板状の蓋体12により少なくとも表面が覆われて
保護されたものである。
【0113】蓋体12は取付部材11に対してねじ込み式、
ボルト止め、或いは接着により適宜固定される。蓋体12
が導電性材料である場合には、取付部材11と蓋体12との
接合部は、実用的なレベルで送受信可能な量の磁束が漏
洩し得るように磁束漏洩路14が形成され、例えば、接着
やボルト止めであれば所定の隙間が形成されるように略
平滑な接触面が形成され、ネジ止めであればネジ螺合部
に所定の隙間が形成されるようにネジ部の接触面が形成
される。
【0114】上記の接触面は特別な間隙を設計するので
はなく、それ等の接触表面を所望の表面粗度で加工する
ことによって形成することが現実的である。その場合の
対向する両表面は互いに分散接触し、磁束漏洩路は分散
した非接触部分を利用して形成される。
【0115】接触面の表面粗度は、例えば、互いに対向
する表面の一方の表面粗度が0.04μm程度に加工さ
れ、これにより接触面の隙間として少なくとも0.08
μm程度が形成され、所望の電磁波の漏洩度が確保され
るように実用的なレベルで検証されたものである。
【0116】尚、磁束を漏洩させる磁束漏洩路として
は、蓋体12に切り欠きや穴、或いはスリット12a等を設
けて構成しても良い。そして、取付部材11と蓋体12との
間に形成される磁束漏洩路14から漏洩する漏れ磁束によ
り形成される磁界を利用してRFIDタグ1a,1bに
記憶された情報を図示しない外部のリーダライタ装置に
より取り出すことが出来る。図18に示す形状のスリット
12aでは同心円盤状のアンテナコイル2aを有するRF
IDタグ1aの場合に特に有効である。
【0117】尚、蓋体12が非磁性材料により作られた場
合には樹脂6及び蓋体12の上方に漏洩する漏れ磁束によ
り形成される磁界を利用してRFIDタグ1a,1bに
記憶された情報を図示しない外部のリーダライタ装置に
より取り出すことが出来る。
【0118】また、図19は取付溝部11aにアモルファス
磁性体シート5を配置したアンテナコイル2a,2bを
有するRFIDタグ1a,1bが収容され、更に樹脂や
陶器等の非磁性体或いは導電性材料で作られた保護体と
なるキャップ状の蓋体13により少なくとも表面が覆われ
て保護されたものである。
【0119】蓋体13も取付部材11に対してねじ込み式、
或いは接着により適宜固定される。蓋体13が導電性材料
である場合には、取付部材11と蓋体13との接合部は、実
用的なレベルで送受信可能な量の磁束が漏洩し得るよう
に磁束漏洩路14が形成され、例えば、接着であれば所定
の隙間が形成されるように略平滑な接触面が形成され、
ネジ止めであればネジ螺合部に所定の隙間が形成される
ようにネジ部の接触面が形成される。
【0120】尚、磁束を漏洩させる磁束漏洩路14として
は、蓋体13に切り欠きや穴、或いはスリット13a等を設
けて構成しても良い。そして、取付部材11と蓋体13との
間に形成される磁束漏洩路14から漏洩する漏れ磁束によ
り形成される磁界を利用してRFIDタグ1a,1bに
記憶された情報を図示しない外部のリーダライタ装置に
より取り出すことが出来る。図19に示すスリット13aは
キャップ状の蓋体13の天版中央部に一直線状或いは十字
状、或いは放射形状で形成される。
【0121】尚、キャップ状の蓋体13が非磁性材料によ
り作られた場合には樹脂6及び蓋体13の上方に漏洩する
漏れ磁束により形成される磁界を利用してRFIDタグ
1a,1bに記憶された情報を図示しない外部のリーダ
ライタ装置により取り出すことが出来る。
【0122】図20はアモルファス磁性体シート5を配置
した同心円盤状のアンテナコイル2a或いはシリンダ状
のアンテナコイル2bを有するRFIDタグ1a,1b
を少なくとも2つに分割される導電性材料で作られた収
容容器15及び蓋体16からなる容器内に収容され、該容器
を構成する分割体となる収容容器15と蓋体16との境界面
或いは収容容器15、蓋体16の少なくとも一方に磁束漏洩
路14が形成されたものである。
【0123】蓋体16も収容容器15に対してねじ込み式、
或いは接着等により適宜固定される。蓋体16が導電性材
料である場合には、収容容器15と蓋体16との接合部は、
実用的なレベルで送受信可能な量の磁束が漏洩し得るよ
うに磁束漏洩路14が形成され、例えば、接着であれば所
定の隙間が形成されるように略平滑な接触面が形成さ
れ、ネジ止めであればネジ螺合部に所定の隙間が形成さ
れるようにネジ部の接触面が形成される。
【0124】尚、磁束を漏洩させる磁束漏洩路14として
は、蓋体16や収容容器15に切り欠きや穴、或いはスリッ
ト16a等を設けて構成しても良い。そして、収容容器15
と蓋体16との間に形成される磁束漏洩路14から漏洩する
漏れ磁束により形成される磁界を利用してRFIDタグ
1a,1bに記憶された情報を図示しない外部のリーダ
ライタ装置により取り出すことが出来る。
【0125】図21はアモルファス磁性体シート5を配置
した同心円盤状のアンテナコイル2a或いはシリンダ状
のアンテナコイル2bを有するRFIDタグ1a,1b
が導電性部材で作られた取付部材となるノート型パソコ
ン等の上蓋17或いは本体18に取り付けられ、上蓋17がヒ
ンジ等の開閉機構19により本体18に対して開閉自在に構
成されている。
【0126】上蓋17と本体18との接合部である開閉面に
は、実用的なレベルで送受信可能な量の磁束が漏洩し得
るように磁束漏洩路14が形成され、所定の隙間が形成さ
れるように略平滑な接触面が形成される。
【0127】そして、上蓋17と本体18との間に形成され
る磁束漏洩路14から漏洩する漏れ磁束により形成される
磁界を利用してRFIDタグ1a,1bに記憶された情
報を図示しない外部のリーダライタ装置により取り出す
ことが出来る。
【0128】図22はアモルファス磁性体シート5を配置
した同心円盤状のアンテナコイル2a或いはシリンダ状
のアンテナコイル2bを有するRFIDタグ1a,1b
が導電性材料で作られた取付部材として、積層された金
属板や電気回路が形成されたプリント基板20に接着等に
より固定されたものである。
【0129】積層されたプリント基板20の間にはスペー
サ21等により隙間が形成されており、実用的なレベルで
送受信可能な量の磁束が漏洩し得るように磁束漏洩路14
が形成される。
【0130】そして、積層されたプリント基板20相互間
に形成される磁束漏洩路14から漏洩する漏れ磁束により
形成される磁界を利用してRFIDタグ1a,1bに記
憶された情報を図示しない外部のリーダライタ装置によ
り取り出すことが出来る。
【0131】図23〜図25はアモルファス磁性体シート5
を配置したシリンダ状のアンテナコイル2bを有するR
FIDタグ1bを導電性材料で作られた取付部材11の取
付溝部11aの内部に傾斜して配置し、樹脂6により封止
して固定したものである。
【0132】図23は平面的なアモルファス磁性体シート
5をシリンダ状のアンテナコイル2bの軸方向端部に形
成される磁束発生部位Aから取付溝部11aの開口部に向
けて開口面付近まで延長して配置したものであり、図24
は円筒状のアモルファス磁性体シート5の先端部をラッ
パ状に広げて同じくシリンダ状のアンテナコイル2bの
軸方向端部に形成される磁束発生部位Aから取付溝部11
aの開口部に向けて開口面付近まで延長して配置したも
のである。
【0133】また、図25は取付溝部11aの表面側周壁に
沿ってアモルファス磁性体シート5が周回状に配置して
接着等により固定され、シリンダ状のアンテナコイル2
bを有するRFIDタグ1bが、そのアンテナコイル2
bの先端部をアモルファス磁性体シート5に接近或いは
接触させて傾斜配置されたものである。
【0134】尚、前述の各実施形態では、通信装置とし
てRFIDタグ1a,1bを適用した場合の一例につい
て説明したが、他の通信装置としてRFIDタグ1a,
1bと交信するリーダライタ装置、或いはアンテナコイ
ル及び制御部を有するICカード等のアンテナコイルに
形成される磁束発生部位から該アンテナコイルの外側に
延長して高透磁率のシート状磁性体であるアモルファス
磁性体シート5を配置して構成することも出来る。
【0135】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、アンテナコイルに形成される磁束発生部位か
ら該アンテナコイルの外側に延長して配置された高透磁
率のシート状磁性体により通信に利用出来る磁束の減少
を大幅に抑制出来る。
【0136】更に高透磁率のシート状磁性体の延長方向
における指向性が大きくなり、結果として通信感度を高
めることが出来る。また上記シート状磁性体は可撓性を
持たせることが出来るので、RFIDタグを狭い場所に
配置する際にそれを湾曲させたり、最適な形状に変形さ
せることが出来る。
【0137】また、RFIDタグが保護体により覆われ
て保護され、導電性材料で作られた取付部材に取り付け
られたとしてもアンテナコイルに形成される磁束発生部
位から該アンテナコイルの外側に延長して配置された高
透磁率のシート状磁性体により通信に利用出来る磁束の
減少を大幅に抑制出来る。
【0138】また、保護体が導電性材料で作られ、該保
護体と前記取付部材との間及び/または前記保護体の一
部に磁束漏洩路が形成された場合には、外部からの応力
や衝撃に対して一層強いものとなり、且つ磁束漏洩路を
介して電磁波が漏洩し、RFIDタグと外部のリーダラ
イタ装置との間で電力送電媒体及び情報通信媒体である
交流磁界を相互に送受信することが出来る。
【0139】また、RFIDタグが導電性材料で作られ
た取付部材に取り付けられ、該取付部材が開閉機構で開
閉自在とされており、その開閉面に磁束漏洩路が形成さ
れた場合には、取付部材の開閉面に形成された磁束漏洩
路を介して電磁波が漏洩し、RFIDタグと外部のリー
ダライタ装置との間で電力送電媒体及び情報通信媒体で
ある交流磁界を相互に送受信することが出来る。
【0140】また、本発明に係る通信装置の情報読出方
法によれば、通信装置における記憶装置に記憶された情
報を磁束により外部から読み出すことが出来る。
【0141】また、通信装置が導電性材料で作られた取
付部材に取り付けたRFIDタグであり、該取付部材に
形成された磁束漏洩路から漏洩する磁束を利用して、そ
の情報を読み出す場合には取付部材に形成された磁束漏
洩路を介して漏洩した電磁波により通信装置における記
憶装置に記憶された情報を磁束により外部から読み出す
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信装置の一例であり、同心円盤
状のアンテナコイルを有するRFIDタグにシート状磁
性体を設けた様子を示す平面説明図及び断面説明図であ
る。
【図2】本発明に係る通信装置の一例であり、同心円盤
状のアンテナコイルを有するRFIDタグにシート状磁
性体を設けた様子を示す平面説明図及び断面説明図であ
る。
【図3】同心円盤状のアンテナコイルを有するRFID
タグの構成及び該アンテナコイルに発生する磁界の様子
を示す図である。
【図4】RFIDタグの制御系の構成を示すブロック図
である。
【図5】本発明に係る通信装置の同心円盤状のアンテナ
コイルにより発生する磁束による電界特性であってシー
ト状磁性体が有る場合と無い場合の比較を示す図であ
る。
【図6】電磁界を測定した実験装置の概略構成を示す図
である。
【図7】図2に示すRFIDタグにおけるアンテナコイ
ル面方向の通信可能な磁束領域(通信可能最大距離)の
実験結果を示す図である。
【図8】シート状磁性体の幅(角度)とアンテナコイル
面方向の通信可能な磁束領域(通信可能最大距離)との
関係を実験結果により示す図である。
【図9】シート状磁性体の延長長さ(外径)とアンテナ
コイル面方向の通信可能な磁束領域(通信可能最大距
離)との関係を実験結果により示す図である。
【図10】本発明に係る通信装置の一例であり、シリンダ
状のアンテナコイルを有するRFIDタグにシート状磁
性体を設けた様子を示す断面説明図である。
【図11】本発明に係る通信装置の一例であり、シリンダ
状のアンテナコイルを有するRFIDタグにシート状磁
性体を設けた様子を示す断面説明図である。
【図12】本発明に係る通信装置の一例であり、シリンダ
状のアンテナコイルを有するRFIDタグにシート状磁
性体を設けた様子を示す断面説明図である。
【図13】シリンダ状のアンテナコイルを有するRFID
タグの構成及び該アンテナコイルに発生する磁界の様子
を示す図である。
【図14】本発明に係る通信装置のシリンダ状のアンテナ
コイルにより発生する磁束による電界特性を示す図であ
る。
【図15】図11に示すRFIDタグにおけるアンテナコイ
ル軸方向の通信可能な磁束領域(通信可能最大距離)の
実験結果を示す図である。
【図16】図15に示すシート状磁性体を磁束発生部位から
シリンダ状アンテナコイルの軸方向中心側にも同時に延
長した際の延長長さとアンテナコイル軸方向の通信可能
な磁束領域(通信可能最大距離)との関係を実験結果に
より示す図である。
【図17】導電性材料で作られた取付部材に本発明に係る
通信装置を取り付けた各種の取付構造を示す断面説明図
である。
【図18】導電性材料で作られた取付部材に本発明に係る
通信装置を取り付けた各種の取付構造を示す断面説明図
である。
【図19】導電性材料で作られた取付部材に本発明に係る
通信装置を取り付けた各種の取付構造を示す断面説明図
である。
【図20】導電性材料で作られた取付部材に本発明に係る
通信装置を取り付けた各種の取付構造を示す断面説明図
である。
【図21】本発明に係る通信装置が導電性材料で作られた
開閉自在の取付部材に設けられた様子を示す側面説明図
である。
【図22】積み重ねた導電性部材の間に本発明に係る通信
装置を配置した様子を示す側面説明図である。
【図23】シリンダ状のアンテナコイルを有する本発明に
係る通信装置を導電性材料で作られた取付部材の穴に斜
めに配置した各種の取付構造を示す断面説明図である。
【図24】シリンダ状のアンテナコイルを有する本発明に
係る通信装置を導電性材料で作られた取付部材の穴に斜
めに配置した各種の取付構造を示す断面説明図である。
【図25】シリンダ状のアンテナコイルを有する本発明に
係る通信装置を導電性材料で作られた取付部材の穴に斜
めに配置した各種の取付構造を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1a,1b…RFIDタグ 2a,2b…アンテナコイル 2a1…内周部 3…コア部材 4…半導体ICチップ 4a…CPU メモリ4b 4c…送受信機 4d…コンデンサ 5…アモルファス磁性体シート 6…樹脂 7…測定ステージ 8…ピックアップコイル 9…SSG発振器 10…オシロスコープ 11…取付部材 11a…取付溝部 12,13…蓋体 12a,13a…スリット 14…磁束漏洩路 15…収容容器 16…蓋体 16a…スリット 17…上蓋 18…本体 19…開閉機構 20…プリント基板 21…スペーサ A…磁束発生部位 B…通信可能な磁束領域 B1…最大点 a,b…曲線 H…磁界 Lmax…通信可能最大距離 o1…径中心 o2…中心 r…扇形の内径 R…扇形の外径 θ…扇形の角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 5/02 G06K 19/00 K (72)発明者 藤井 潤 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 羽田 ヒューム管株式会社内 (72)発明者 内山 知樹 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 羽田 ヒューム管株式会社内 (72)発明者 木田 茂 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 羽田 ヒューム管株式会社内 Fターム(参考) 2C005 MA40 MB07 MB08 NA09 5B035 BB09 BC00 CA23 5J046 AA04 AB11 PA07 5K012 AA03 AB03 AC06 AC08 AC10 BA02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナコイルを使用して電磁波で通信
    を行う通信装置において、 前記アンテナコイルに形成される磁束発生部位から該ア
    ンテナコイルの外側に延長して高透磁率のシート状磁性
    体が配置されたことを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 前記高透磁率のシート状磁性体は、シー
    ト状のアモルファス磁性体であることを特徴とする請求
    項1に記載の通信装置。
  3. 【請求項3】 前記アンテナコイルが同心円盤状に形成
    され、該アンテナコイルの径中心と該アンテナコイルの
    内周部との中間に形成される磁束発生部位から該アンテ
    ナコイルの外側に延長して前記高透磁率のシート状磁性
    体が配置されたことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の通信装置。
  4. 【請求項4】 前記アンテナコイルがシリンダ状に形成
    され、該アンテナコイルの軸方向端部に形成される磁束
    発生部位から該アンテナコイルの外側に延長して前記高
    透磁率のシート状磁性体が配置されたことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の通信装置。
  5. 【請求項5】 前記通信装置が前記アンテナコイル及び
    制御部を有するRFIDタグ若しくはそのリーダライタ
    装置、または前記アンテナコイル及び制御部を有するI
    Cカードであることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の通信装置。
  6. 【請求項6】 前記RFIDタグは少なくとも2つに分
    割される導電性材料で作られた容器内に収容され、該容
    器を構成する分割体の境界面及び/または該分割体の少
    なくとも一方に磁束漏洩路が形成されたことを特徴とす
    る請求項5に記載の通信装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のRFIDタグが導電性
    材料で作られた取付部材に取り付けられ、RFIDタグ
    の少なくとも表面が保護体で覆われたことを特徴とする
    通信装置の取付構造。
  8. 【請求項8】 前記取付部材に取付溝部が形成され、そ
    の取付溝部の表面側周壁に高透磁率のシート状磁性体が
    配置され、前記取付溝部内にシリンダ状のアンテナコイ
    ルを有するRFIDタグが、そのアンテナコイルの先端
    部を前記高透磁率のシート状磁性体に接近若しくは接触
    させて傾斜配置されたことを特徴とする請求項7に記載
    の通信装置の取付構造。
  9. 【請求項9】 前記保護体が導電性材料で作られ、該保
    護体と前記取付部材との間及び/または前記保護体の一
    部に磁束漏洩路が形成されたことを特徴とする請求項7
    に記載の通信装置の取付構造。
  10. 【請求項10】 請求項5に記載のRFIDタグが導電
    性材料で作られた取付部材に取り付けられ、該取付部材
    が開閉機構で開閉自在とされており、その開閉面に磁束
    漏洩路が形成されたことを特徴とする通信装置の取付構
    造。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の通信装置における記憶装置に記憶された情報を磁束に
    より外部から読み出すことを特徴とする通信装置の情報
    読出方法。
  12. 【請求項12】 前記通信装置は導電性材料で作られた
    取付部材に取り付けたRFIDタグであり、該取付部材
    に形成された磁束漏洩路から漏洩する磁束を利用して、
    その情報を読み出すことを特徴とする請求項11に記載
    の通信装置の情報読出方法。
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