JP5472550B2 - 磁性体アンテナ、アンテナ装置及び電子機器 - Google Patents

磁性体アンテナ、アンテナ装置及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、磁性体層にコイル導体が巻回されてなる磁性体アンテナ、アンテナ装置及び電子機器に関する。
特許文献1には、巻回軸方向が積層方向と直交するように磁性層にコイル導体を巻線し、コイル導体が外部の金属物に接触することを避けるために、磁性層の最外層に絶縁層を積層した構成の磁性体アンテナが開示されている。この磁性体アンテナによれば、金属物に近づけた際に、磁性体アンテナの特性が変化し、共振周波数が変化することを防止するために、絶縁層に導電層を設けている。
特開2007−19891号公報
ところで、アンテナをHF帯で用いる場合には、アンテナには高調波成分を遮断するローパスフィルタ(LPF)を接続する必要があり、実装する基板上にはLPFの設置スペースを確保する必要がある。特許文献1に記載されたような磁性体アンテナでは、磁性体アンテナの設置スペースを小さくすることはできても、LPFの設置スペースをさらに確保する必要がある。このため、特許文献1では、磁性体アンテナを実装した機器の小型化を実現することは難しいといった問題がある。
そこで、本発明の目的は、実装する機器の省スペース化を実現することができる磁性体アンテナ、アンテナ装置及び電子機器を提供することにある。
本発明に係る磁性体アンテナは、磁性体層と、前記磁性体層に巻回されたコイル導体と、前記磁性体層の外層に積層された誘電体層と、前記誘電体層に設けられ、グランド電位に接続される導体パターンと、を備え、前記コイル導体は、前記導体パターンと平行な巻回軸を有し、前記導体パターンは、前記磁性体層の外層に沿った前記コイル導体に対し、少なくとも一部が対向し、浮遊容量を形成していることを特徴とする。
この構成では、コイル導体と導体パターンとの間に浮遊容量が形成されることで、コイル導体のインダクタ成分と浮遊容量からなるキャパシタ成分とからなるLPFを構成することができる。これにより、LPFを備えた磁性体アンテナを構成できるため、LPFを設置するスペースを確保する必要がない。そのため、省スペース化を実現できる。
本発明に係る磁性体アンテナにおいて、前記導体パターンは前記誘電体層に複数形成されている構成でもよい。
この構成では、導体パターンを複数設けることで、導体パターンとコイル導体との間の浮遊容量の容量値を調整することができる。
本発明に係る磁性体アンテナは、前記誘電体層は複数の層からなり、複数の前記導体パターンはそれぞれ異なる層に形成されている構成でもよい。
この構成では、コイル導体と導体パターンとの間の距離を調整することで、コイル導体と導体パターンとの間の浮遊容量の容量値を調整することができる。
前記磁性体層は複数層からなる構成でもよい。
このように、磁性体層は複数層の磁性体シートからなる積層体によって構成してもよい。
前記誘電体層の表面に形成され、前記グランド電位に接続されている外部接続用パターンと、前記誘電体層に形成され、前記導体パターンおよび前記外部接続用パターンを導通するビア導体と、を備える構成でもよい。
この構成では、導体パターンはビア導体および外部接続用パターンを介してグランド電位に接続されている。このため、導体パターンからグランド電位への引き回し線路の形成が容易となる。
本発明によれば、コイル導体と導体パターンとの間に浮遊容量が形成されることで、コイル導体のインダクタ成分と浮遊容量によるキャパシタ成分とからなるLPFを構成することができる。これにより、LPFを備えた磁性体アンテナを構成できるため、LPFを設置するスペースを確保する必要がない。そのため、省スペース化を実現できる。
実施形態1に係る磁性体アンテナの分解斜視図。 実施形態1に係る磁性体アンテナの側面断面図。 実施形態1に係る磁性体アンテナの等価回路図。 実施形態2に係る磁性体アンテナの側面断面図。 図4に示す磁性体アンテナの変形例を示す図。 図4に示す磁性体アンテナの変形例を示す図。 実施形態3に係るアンテナ装置の斜視図。 実施形態3に係るアンテナ装置の平面図。 実施形態3に係るアンテナ装置の正面図。 アンテナ装置のコイルアンテナのコイル導体に流れる電流、平面導体に流れる電流、コイルアンテナによる磁界、平面導体による磁界のそれぞれの向きを示す斜視図。 実施形態3に係るアンテナ装置を備えた携帯電話機の側面断面図。 実施形態3に係るアンテナ装置を備えた携帯電話機の上面透視図。 実施形態4に係る携帯電話機の側面断面図。 実施形態4に係る携帯電話機の上面透視図。 ブースターアンテナとコイルアンテナとで構成される回路の等価回路図。 ブースターアンテナとコイルアンテナとで構成される回路の等価回路図。
(実施形態1)
図1は実施形態1に係る磁性体アンテナの分解斜視図である。図2は実施形態1に係る磁性体アンテナの側面断面図である。
磁性体アンテナ1は、磁性体層10及び誘電体層20,30が積層されて形成されている。磁性体層10及び誘電体層20,30は、何れも長手方向を有する直方体形状である。磁性体層10は、誘電体層20,30に挟まれている。以下では、磁性体層10及び誘電体層20,30の積層方向を磁性体アンテナ1の厚み方向とし、誘電体層20側を厚み方向の上側とし、誘電体層30側を下側とする。また、長手方向及び厚み方向に直交する方向を磁性体アンテナ1の幅方向とする。
磁性体層10は、長手方向を有する長方形状の磁性体シートが複数積層されている。磁性体は、例えば、ニッケル、亜鉛、及び銅を含むフェライトとセラミック材料とを主成分とする。磁性体層10には、上面及び下面(外層)と、長手方向に沿った平行な二側面とに沿って巻回されるスパイラル状のコイル導体パターン11が形成されている。コイル導体パターン11は、導電パターン31と平行な巻回軸を有する。コイル導体パターン11は、例えばAgからなる。具体的には、上面および下面におけるコイル導体パターン11は、磁性体シート表面にAgを主成分とする金属ペーストを印刷、焼結して形成される。また、二側面におけるコイル導体パターン11は、例えば、磁性体シートを貫通するビア導体を形成し、このビア導体部分で切断することで形成される。このコイル導体パターン11の端部は磁性体層10の下面に位置している。
誘電体層20及び誘電体層30は、例えば、セラミック材料を主成分とする。誘電体層20は、一層からなり磁性体層10の上面側に配置されている。誘電体層30は複数層(複数の誘電体シート)で導電パターン31を挟むように積層され、磁性体層10の下面側に配置されている。磁性体層10の上面及び下面にはコイル導体パターン11が露出して形成されているため、磁性体層10の上面及び下面に積層された誘電体層20,30は、コイル導体パターン11が外部の導体又は誘電体などと接触することを防止している。なお、本発明では、磁性体アンテナ1は磁性体層10の上面に設けられた誘電体層20を必ずしも備えなくてもよい。
誘電体層30の内部にはAgからなる導電パターン31が形成されている。導電パターン31は、磁性体層10の下面に形成されたコイル導体パターン11の少なくとも一部と間隙を挟んで対向していて、コイル導体パターン11との間で浮遊容量を形成する。本実施形態では、導電パターン31は、磁性体層10の下面に形成されたコイル導体パターン11の略全てと対向するように形成されている。
誘電体層30の下面には、外部接続用の外部接続用パターン32,33,34が形成されている。外部接続用パターン32はグランド接続端子であって、外部接続用パターン33,34は他回路(例えば信号増幅回路)への接続端子である。外部接続用パターン32,33,34は、それぞれが非接触に配列されている。
誘電体層30における導電パターン31及び外部接続用パターン32の間には、厚み方向に沿って形成され、導電パターン31及び外部接続用パターン32を導通するビア導体35が形成されている。外部接続用パターン32はグランド電位が与えられ、これにより、導電パターン31はグランド電位に接続される。
また、誘電体層30の上面及び外部接続用パターン33,34の間には、ビア導体36,37が厚み方向に沿って形成されている。ビア導体36,37それぞれの上端は、誘電体層30の上面から露出して磁性体層10の下面にあるコイル導体パターン11の両端部(コイルアンテナの両端子)それぞれと導通している。また、ビア導体36,37それぞれの下端は、外部接続用パターン33,34に導通している。すなわち、ビア導体36,37は、コイル導体パターン11と外部接続用パターン33,34とを導通し、外部接続用パターン33,34は、コイル導体パターン11により構成されるコイルアンテナの入出力端子となる。
図3は、実施形態1に係る磁性体アンテナ1の等価回路図である。図3のインダクタL1,L2,L3,L4,L5,L6はコイル導体パターン11により構成されるインダクタ成分である。キャパシタC1,C2,C3,C4,C5はコイル導体パターン11及び導電パターン31の間に形成される浮遊容量である。本実施形態では、導電パターン31は、磁性体層10の下面に形成された略全てのコイル導体パターン11と対向している。従って、形成される浮遊容量(キャパシタC1,C2,C3,C4,C5の総容量)を大きくすることができる。
図3に示すように、磁性体アンテナ1は、直列接続されたインダクタL1,L2,L3,L4,L5,L6及びグランド接続されたキャパシタC1,C2,C3,C4,C5による多段のLCローパスフィルタとして作用する。このため、磁性体アンテナ1は入力される信号の高調波成分(基本波の2倍波、3倍波などの周波数成分)を減衰させることができるため、高調波成分がノイズとなって放射されることを防止もしくは抑制できる。従って、他のシステム(例えばUHF帯)の通信アンテナ等にノイズが伝わることを抑制できる。そして、本実施形態に係る磁性体アンテナ1は、一つの素子にコイルアンテナ及びLPFを構成することができるため、磁性体アンテナ1を実装する機器などの省スペース化を図ることができる。
また、コイルアンテナとして用いられるコイル導体パターン11のインダクタ成分をLPFのインダクタ成分として用いていることから、インダクタを別途設ける必要がなく、磁性体アンテナ1の小型化、低背化を図ることも可能となる。さらに、導電パターン31は、磁性体アンテナ1の下面側におけるシールド電極としても機能させることができる。従って、外部からの干渉を防ぎ、特性のよい磁性体アンテナを得ることができる。なお、本実施形態では、磁性体層10は磁性体シートが複数積層されているとしているが、一層の磁性体シートで構成されていてもよい。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。実施形態2に係る磁性体アンテナは、コイル導体パターン11との間で浮遊容量を形成する導電パターンが、誘電体層30に複数形成されている点で実施形態1と相違する。以下、その相違点について説明し、実施形態1と同様の部材については同じ符号を付して、説明は省略する。
図4は、実施形態2に係る磁性体アンテナの側面断面図である。
磁性体アンテナ1Aの誘電体層30には、同一層に導電パターン311,312が形成されている。誘電体層30の下面には、グランド接続端子としての外部接続用パターン321,322が形成されている。そして、誘電体層30における導電パターン311,312及び外部接続用パターン321,322には、導電パターン311,312及び外部接続用パターン321,322を導通するビア導体351,352が厚み方向に沿って形成されている。
以上のように、コイル導体パターン11との間で浮遊容量を形成する複数の導電パターンを形成し、導電パターン311,312に対向させるコイル導体パターン11の数を変えることで、浮遊容量の容量値を変更することができる。この結果、LCローパスフィルタにおける通過帯域(周波数特性)を調整することができる。また、磁性体アンテナ1Aは、コイルアンテナ及びLPFを構成しているため、磁性体アンテナ1Aを実装する機器などの省スペース化を実現できる。
さらに、実施形態2に係る磁性体アンテナ1の変形例を説明する。
図5及び図6は、図4に示す磁性体アンテナ1Aの変形例を示す図である。図5に示す磁性体アンテナ1Bの導電パターン311,312は、誘電体層30における異なる層に形成されていてもよい。また、図6に示す磁性体アンテナ1Cの導電パターン311,312を誘電体層30の異なる層に形成し、導電パターン311,312の一部が厚み方向に重なるようにしてもよい。この図6の構成の場合、一つのビア導体351により導電パターン311,312を導通し、外部接続用パターン32に導通している。このため、誘電体層30の下面には、グランド接続端子としての外部接続用パターン32を一つ形成するだけでよくなる。
図5および図6に示す磁性体アンテナ1B,1Cによれば、導電パターン311,312を誘電体層30のそれぞれ異なる層に形成することで、コイル導体パターン11と導電パターン311との間で形成する浮遊容量の容量値と、コイル導体パターン11と導電パターン312との間で形成する浮遊容量の容量値とを変化させることができる。これにより、LCローパスフィルタにおける通過帯域(周波数特性)を調整することができる。また、図5及び図6に示す構成であっても、磁性体アンテナ1を実装する機器などの省スペース化を実現でき、磁性体アンテナ1の周波数特性を調整することができる。
(実施形態3)
実施形態3では、実施形態1,2に係る磁性体アンテナ1を備えたアンテナ装置について説明する。
本実施形態に係るアンテナ装置は、例えば、NFC(Near Fieldcommunication)などのHF帯RFID(Radio Frequency Identification)システムで利用されるリーダライタに用いられる。HF帯RFIDシステムとは、リーダライタとRFIDタグとを非接触方式で通信させ、リーダライタとRFIDタグとの間で、例えば13.56MHz帯を通信周波数として情報を伝達するシステムである。リーダライタのアンテナ装置は、RFIDタグのアンテナ装置と主に誘導磁界を介して結合し、所定の情報を送受する。
図7は実施形態3に係るアンテナ装置の斜視図、図8は実施形態3に係るアンテナ装置の平面図、図9は実施形態3に係るアンテナ装置の正面図である。
アンテナ装置100はコイルアンテナ101を備えている。コイルアンテナ101は、実施形態1,2に係る磁性体アンテナで構成されていて、磁性体コア(磁性体層10)の周囲にコイル導体(コイル導体パターン11)が巻回されている。磁性体層10の下方には誘電体層30が積層されている。なお、本実施形態に係るコイルアンテナ101は、実施形態1,2で説明した誘電体層20を備えていないものを用いている。
アンテナ装置100は、コイルアンテナ101を実装する基材102と、基材102に形成された平面導体103とを備えている。基材102は可撓性樹脂にて構成されている。平面導体103は、銅、銀、アルミニウム等の金属膜あるいは金属箔によって構成されている。
コイルアンテナ101及び平面導体103は、コイルアンテナ101のコイル導体のコイル開口部が平面導体103の縁端部に隣接(近接)する位置関係となるよう配置されている。また、コイルアンテナ101は、図8に示すように、平面導体103の法線方向から見て、コイル導体パターン11の少なくとも一部と平面導体103の端部とが重なるように配置されている。
ここで、平面導体103の内側に位置する磁性体コア(磁性体層10)の端面から平面導体103の縁端までの距離をd2、コイル導体(コイル導体パターン11)の巻回領域の平面導体103側の端部から平面導体103の縁端までの距離をd1とした場合、0<d2であることが好ましい。d1が小さいと、又はd2が大きいと、コイル導体と平面導体103との結合度が高くなり、つまり誘導電流が増大し、その結果、平面導体103からの磁束が大きくなる、という効果を奏する。
図10は、アンテナ装置100のコイルアンテナ101のコイル導体に流れる電流、平面導体103に流れる電流、コイルアンテナ101による磁界、平面導体103による磁界のそれぞれの向きを示す斜視図である。コイルアンテナ101に不図示の給電回路から電流が供給されてコイル導体に電流aが流れると、この電流aによって生じた電磁界により、平面導体103には電流bが誘起される。その結果、コイルアンテナ101に矢印A方向の磁界が生じ、平面導体103に矢印B方向の磁界が生じる。通信相手側であるRFIDタグから磁束が入る場合は、この逆の現象が生じる。つまり、平面導体103はブースターアンテナとして機能し、コイルアンテナ101単体で生じる磁界よりも大きな磁界を発生させることができる。なお、コイルアンテナ101は必ずしも平面導体103と重なる部分がなくてもよく、平面導体とコイル導体間との間に電流が誘起されるように近接配置されていればよい。
このブースターアンテナとして機能するアンテナ装置100に本発明の磁性体アンテナを用いることで、アンテナ装置100は、別途LPFを設けることなく、放射される高調波ノイズを低減させることができる。このように、LPFを設置するためのスペースを余分に確保する必要がなくなる。
以下、実施形態3に係るアンテナ装置100を備える電子機器の具体例に説明する。本実施形態では、電子機器を携帯電話機とする。図11Aは、実施形態3に係るアンテナ装置100を備えた携帯電話機の側面断面図、図11Bは携帯電話機の上面透視図である。
携帯電話機110は、上述のコイルアンテナ101を実装する基材102及びバッテリー108を備えている。基材102はプリント配線基板であって、基材102の実装面には、RFID用ICチップ107及びUHF帯の通信アンテナ109がさらに実装されている。コイルアンテナ101はRFID用ICチップ107に接続され、RFID用ICチップ107のアンテナとして機能する。さらに、携帯電話機110の他の構成部品となる複数の電子部品104が基材102の両実装面に実装されている。電子部品104は例えばチップコンデンサ、チップコイル、抵抗器又はICチップ等である。また、基材102の内層にはグランド導体パターン106が形成されている。グランド導体パターン106は、図7等で説明した平面導体103の代わりとなる。具体的には、コイルアンテナ101に電流が流れると、この電流によって生じた電磁界により、グランド導体パターン106には、図11Bに示す矢印方向に電流が誘起される。その結果、コイルアンテナ101に矢印A方向の磁界が生じ、グランド導体パターン106に垂直方向(図11Aにおいて紙面上面方向)の磁界が生じる。通信相手側であるRFIDタグから磁束が入る場合は、この逆の現象が生じる。
このように、平面導体103を設けずに、グランド導体パターン106が放射板として利用することで、別途平面導体を設ける必要がない。また、RFID用ICチップ107から出力される高調波が磁性体アンテナ1によって除去されるため、通信アンテナ109又は他の周辺機器への影響を防止できる。
(実施形態4)
実施形態4では、実施形態3で説明した携帯電話機の変形例であって、携帯電話機がブースターアンテナを備え、アンテナ装置がブースターアンテナを利用する構成である。図12Aは実施形態4に係る携帯電話機の側面断面図、図12Bは携帯電話機の上面透視図である。
携帯電話機110Aは、実施形態3に係る携帯電話機110と同様に、基材102及びバッテリー108を備えている。基材102には、コイルアンテナ101の他に、UHF帯の通信アンテナ109及びRFID用ICチップ107が実装されている。
また、携帯電話機110Aは樹脂製の薄板状基材(板状基材)を素体とする筐体を備え、その筐体内側に沿ってブースターアンテナ111が設けられている。ブースターアンテナ111は、例えば接着剤等により筐体内側に取り付けられる。ブースターアンテナ111は、薄板状基材112の主面の法線方向(主面と垂直な方向)を巻回軸とするコイル導体を有している。ブースターアンテナ111は、薄板状基材112の上下面にコイル導体111A,111Bが互いに対向して形成されている。コイル導体111A,111Bはいずれも矩形の渦巻き状であり、上面のコイル導体111Aの外周から内周への巻回方向と、下面のコイル導体111Bの内周から外周への巻回方向とは同じである。
コイルアンテナ101は、ブースターアンテナ111に対して磁界結合する。つまり、コイルアンテナ101からブースターアンテナ111(またはブースターアンテナ111からコイルアンテナ101)には、磁界結合を介し、非接触で高周波信号が伝達される。ブースターアンテナ111はコイルアンテナ101に比べて十分に大きく、通信相手側アンテナとの通信が行いやすい。従って、通信相手側アンテナとの通信は、主にブースターアンテナ111が担う。コイルアンテナ101は、そのコイル導体の巻回軸がブースターアンテナ111のコイル導体の巻回軸とほぼ直交する状態でブースターアンテナ111のコイル導体に近接配置されている。
図13Aおよび図13Bは、ブースターアンテナ111とコイルアンテナ101とで構成される回路の等価回路図である。図13Aにおいて、インダクタLa,Lbは図13に示したコイル導体111A,111Bによるインダクタンスを記号で表したもの、キャパシタC1,C2はコイル導体111A,111Bの両端間に生じる容量(容量素子を用いて形成されるものであってもよいし、コイル導体111A,111Bの対向部分に生じる浮遊容量であってもよい)である。このインダクタLa,LbとキャパシタC1,C2とでLC共振回路が構成される。コイルアンテナ101のインダクタLとインダクタLa,Lbとの結合を記号Mで表している。なお、図13Bに示すように、コイル導体111A,111Bの一端をビア導体等で直接接続する構成であってもよい。
以上のように、本発明の磁性体アンテナを用いて、HF帯RFIDシステムで利用されるリーダライタを備えた携帯電話機110Aを実現できる。また、RFID用ICチップ107から出力される高調波が磁性体アンテナ1によって除去されるため、通信アンテナ109又は他の周辺機器への影響を防止できる。
なお、磁性体アンテナの具体的構成などは、適宜設計変更可能であり、上述の実施形態に記載された作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、上述の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
1−磁性体アンテナ
10−磁性体層
11−コイル導体パターン
20,30−誘電体層
31−導電パターン
32,33,34−外部接続用パターン
35,36,37−ビア導体
100−アンテナ装置
101−コイルアンテナ
102−基材
103−平面導体
110,110A−携帯電話機

Claims (6)

  1. 磁性体層と、
    前記磁性体層に巻回されたコイル導体と、
    前記磁性体層の外層に積層された誘電体層と、
    前記誘電体層に設けられ、グランド電位に接続される導体パターンと、
    を備え、
    前記コイル導体は、前記導体パターンと平行な巻回軸を有し、
    前記導体パターンは、前記磁性体層の外層に前記コイル導体に対し、少なくとも一部が対向し、浮遊容量を形成し、かつ、前記誘電体層に沿って複数形成されている
    磁性体アンテナ。
  2. 磁性体層と、
    前記磁性体層に巻回されたコイル導体と、
    前記磁性体層の外層に積層された誘電体層と、
    前記誘電体層に設けられ、グランド電位に接続される導体パターンと、
    前記誘電体層の表面に形成され、前記グランド電位に接続されている外部接続用パターンと、
    前記誘電体層に形成され、前記導体パターンおよび前記外部接続用パターンを導通するビア導体と、
    を備え、
    前記コイル導体は、前記導体パターンと平行な巻回軸を有し、
    前記導体パターンは、前記磁性体層の外層に前記コイル導体に対し、少なくとも一部が対向し、浮遊容量を形成している、
    磁性体アンテナ。
  3. 前記誘電体層は複数の層からなり、複数の前記導体パターンはそれぞれ異なる層に形成されている、
    請求項1または2に記載の磁性体アンテナ。
  4. 前記磁性体層は複数層からなる、請求項1から3の何れかに記載の磁性体アンテナ。
  5. 請求項1からの何れかに記載の磁性体アンテナと、
    前記磁性体アンテナに近接配置され、ブースターアンテナとして機能する平面導体と、
    を備えたアンテナ装置。
  6. 請求項1からの何れかに記載の磁性体アンテナを内部に有する筐体と、
    前記筐体に設けられた平面導体と
    を備えた電子機器であって、
    前記磁性体アンテナに近接配置した前記平面導体を前記磁性体アンテナのブースターアンテナとして用いる、
    電子機器。
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