WO2006098516A1 - 電動パワーステアリング装置の制御方法及び装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の制御方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、ベクトル制御によってモータを制御すると共に、操舵トルク等に基づいて演算された電流指令値によって前記モータを駆動し、車両の操舵系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装置の制御方法において、前記ベクトル制御の弱め界磁制御時及び非弱め界磁制御時に、所望の出力特性及び角速度に基づいて前記電流指令値を制限する

Description

明 細 書 電動パワーステアリング装置の制御方法及び装置 技術分野
本発明は、 永久磁石型ブラシレス D Cモー夕を用いた電動パワーステ ァリング装置の制御方法及び装置に関し、 特にべク トル制御の d軸弱め 界磁制御時に、 要求仕様を満足する範囲内でできるだけ小さい d軸電流 を設定するように電流指令値を制限することによって、 急速なハンドル 操作等において発生するハンドルの異常音の原因となるモー夕のトルク リップルを軽減した電動パワーステアリング装置の制御方法及び装置に 関するものである。
背景技術
自動車のハンドルを軽く操作できるように、 モータの回転力で補助力 付勢する電動パワーステアリング装置が広く用いられている。 この電動 パワーステアリング装置は、 モー夕の駆動力を減速機を介してギア又は ベルト等の伝達機構により、 ステアリングシャフ ト或いはラック軸に補 助力付勢するようになっている。
このような電動パワーステアリング装置の一般的な構成を第 1図に示 す。 操向ハンドル 3 0 1の軸 3 0 2は減速ギア 3 0 3、 ユニバーサルジ ョイント 3 0 4 a及び 3 0 4 b、 ピニオンラック機構 3 0 5を経て操向 車輪のタイロッ ド 3 0 6に連結されている。 軸 3 0 2には, 操向ハンド ル 3 0 1の操舵トルクを検出するトルクセンサ 3 0 7が設けられており、 操向ハンドル 3 0 1の操舵力を補助するモータ 3 0 8が減速ギア 3 0 3 を介して軸 3 0 2に連結されている。
このような構成の電動パワーステアリング装置において、 操向ハンド ル 3 0 1から伝達された運転手のハンドル操作による操舵トルクをトル クセンサ 3 0 7で検出し、 当該トルク信号や車速に基づいて算出される 電流指令値によってモータ 3 0 8は駆動制御され、 この駆動が運転手の ハンドル操作の補助力となり、 運転手は軽い力でハンドル操作を行うこ とができる。つまり、ハンドル操作によって出力された操舵トルクから、 どのような電流指令値を算出し、 当該電流指令値に基づきモー夕 3 0 8 をどのように制御するかによって、 ハンドル操舵におけるフィーリング の善し悪しが決まり、 電動パワーステアリング装置の性能が大きく左右 される。
そこで、 このような観点から電動パワーステアリング装置における望 ましいモータ制御を実現するための課題を説明する前に、 電動パワース テアリング装置に用いられるモー夕の一般的なモータ特性及びモー夕の トルク制御について説明する。
先ず、 モー夕特性について説明する。 モータの通常動作領域は、 モー 夕出力方程式から導かれるトルク一速度特性 (T— n特性) で定義でき る。 そこで、 3相ブラシレス D Cモータ (B L D Cモー夕) に関するモ 一夕出力方程式は数 1のように示すことができる。
(数 1 )
V = EMF + R · i + L · di/dt
ここで、 vはモータの相電圧、 i はモー夕の相電流、 E M Fは相 逆起電圧、 Rはモータの相当たりの抵抗値、 Lは相当たりのイン ダクタンス値である。 ここで、 飽和状態 ( P W Mのデューティが 1 0 0 % ) であるならば、 モータ駆動のためのバッテリ電圧 Vbat がモー夕の 2巻線に印加される ので、 数 1は数 2のように表現し直すことができる。 (数 2 )
Vbat = EMFL L + 2R · I
ここで、 EMF は 2相間で測定される逆起電圧、 I はモー夕 電流である。 次に、 逆起電圧 EMFの方程式である数 3 と トルク方程式である数 4 を用いて数 2 を演算すると、 数 5を導く ことができる。
(数 3 )
EMFL L =Ke · ω
ここで、 Keは逆起電圧定数、 ωは角速度 (回転速度) である。 (数 4 )
Τ = Kt · I
ここで、 Ktはトルク定数である。
(数 5 )
ω = ω 0 (1 - (Ι/Ιο)) = ω。 (1 -(T/T0)) [rad/s]
ここで、 Q=Vbat/Ke は無負荷 (トルクが零) 時の角速度であ り、 Io=Vbat/2Rは拘束電流 (stall current) (角速度 0 ) であり、 T0=Kt · Ioは拘束トルク (stall torque) である。 上記数 5を、 単位を r p mにして書き直すと数 6のようになる。
(数 6 )
n =n0(l - (I/Io) = n( 1- (T/T0)) [rpm] 上記数 6は、 直線のトルク—速度特性 (T一 n特性) を表わしている。
ここにおいて、 実際のブラシレス D Cモータのトルク一速度特性 (T — n特性) は数 6 と僅かに異なり、 下記数 7のように表わすことができ る。
(数 7 )
n = n o - ( n o - n r a t e d ) · T / T r a t e d
ここで、 n。は無負荷回転数、 n r a t e dは定格回転数、 T T a t e dは定 格トルクである。 数 6と数 7の式を図に示すと第 2図のようになる。 なお、 第 2図にお いて A点は定格を示す点で、 B点は無負荷を示す点である。 数 6が示す 破線は理想の直線であるのに対し、 数 7が示す実特性 (実線) は僅かに 理想の直線とは異なる。 これは、 モー夕のインダク夕ンス値 Lの影響に よるものである。 大きな電流が通電するほど、 実特性は理想の直線から 離れた線になる。
ここで、 第 2図の T一 n特性が示す意味は、 モータの限界を示すもの である。 第 2図の T一 n特性の下領域で、 モー夕は熱的及び電気的限界 を超えることなく、 停止状態から最大角速度まで動作し、 最大トルクを 出力できる。
第 3図において、 特性 1は出力の小さいモー夕の T— n特性、 特性 3 は出力の大きいモータ特性を表わしている。 また、 特性 2が電動パワー ステアリング装置のモータ負荷特性を表わすとすると、 特性 3で表わす 大出力のモー夕を使用できれば、 特性 2の負荷特性を全領域でカバーす ることができるが、 モー夕のコストや外形が大型になる問題がある。 そ こで、 特性 1の出力の小さいモー夕で特性 2の負荷特性をカバ一しょう とすると、 高速回転領域でカバーできなくなる。 そのため、 特性 1のモ 一夕で特性 2の負荷特性をカバーする方法として、 モータのべク トル制 御における弱め界磁制御を用いて、 特性 1のモータの T— n特性を特性 4の T一 n特性に変更する方法が考えられる。 弱め界磁制御も考慮したべク トル制御によって電動パワーステアリン グ装置のモー夕を制御することは、 従来良く知られている。 例えば特開
2001-18822 号公報においても、 ベク トル制御を用いて電動パワーステ ァリング装置のモータを制御している。
第 4図は、特開 2001— 18822号公報のべク トル制御を用いた電動パヮ —ステアリング装置の制御装置の基本的構成を示している。
トルク指令値 T r e f を基に指令電流決定手段 3 2 4で d軸、 Q軸の 電流指令値 idref、 iqref が算出される。 一方、 モータ 3 0 8のモ一夕電 流 i a, i b, i cは電流検出手段 3 4 1 , 3 4 2で検出され、 検出さ れた電流 i a , i b, i cは 3相 Z 2相変換手段 3 4 3で d— Q 2軸の 電流 i d , i Qに変換される。 減算部 3 2 5, 3 2 6で d軸、 Q軸の電 流指令値 idref, iqref とフィードバックされた電流 i d, i qとの偏差 電流が算出される。 偏差電流は P I制御手段 3 2 8に入力され、 偏差電 流を 0とするような電圧指令値 V d, V Qが算出される。 モータ 3 0 8 は 3相モ一夕であり、 電圧指令値 v d、 V Qは 2相 / 3相変換手段 3 3 6によって 3相の電圧指令値 V a, V b , v cに変換される。
? 1^制御手段 3 3 7は、 3相の電圧指令値 v a, v b , ν cに基づ いて P WM制御されたゲ一ト信号を生成する。 ィンバー夕 3 3 8は P W M制御手段 3 3 7で生成されたゲート信号によって駆動され、 モータ 3 0 8には偏差電流が 0になるような電流が供給される。 なお、 レゾルバ 3 1 6によってモー夕 3 0 8の角度 (回転位置) Θが検出され、 角度 Θ から角速度変換手段 3 4 8で角速度 (回転速度) ωが算出され、 べク ト ル制御に使用される。
このようなベク トル制御では、 モー夕の高速回転領域では、 弱め界磁 制御が用いられる。
ここで、 トルクセンサ 3 0 7で検出された操舵トルク (や車速等) を 基に算出される操舵補助電流指令値 I r e f に基づき、 モータ 3 0 8は ベク トル制御される。 このベク トル制御を数式で表現すると、 下記数 8 或いは数 9のようになる。 数 8は弱め界磁制御が無い場合 ( I d = 0 ) で、 数 9は弱め界磁制御を実行している ( l d≠ 0 ) 場合である。
(数 8 )
I q = Iref
I d = 0
(数 9 )
I q =Iref
I d≠ 0 一方、 モータ電流 I sを d軸電流指令値 I d及び Q軸電流指令値 I q で表現すると、 下記数 1 0のようになる。
(数 1 0)
I s = ( I q 2 + I d 2) このような電流関係を条件としてモ一夕のべク トル制御において、 ハ ンドルを急速に切り返しすると、 モータは必要とするトルクを出力でき ず、 弱め界磁制御を実行する領域となる。 つまり、 高速回転領域では、 PWMのデューティが飽和状態 (デューティ = 1 0 0 %) に陥ってしま う可能性がある。
PWMのデューティが飽和すると、 電流波形が歪んでモータのトルク リップルが大きくなり、 その結果ハンドルに振動が発生したり、 モー夕 から異常音が発生する。
このように、 定トルク出力の限界を越えて制御しょうとすると、 PW Mのデューティが飽和してトルクリップルが大きくなり、 運転手はハン ドル操作に振動や違和感を感じることになる。
そこで、 このような不具合に対応する制御方式として、 特開平 8 —
142886 号公報のような制御方式が知られている。 第 5図は、 特開平 8 - 142886 号公報に示されている制御ブロック図である。 電流指令演算 器 2 0 1 8で演算されたモー夕の電流指令値 S ,に基づき演算されたモ 一夕駆動信号 SMが、 上限値 S MAXと下限値一 SMAXの間にある時は、 演 算されたモー夕駆動信号 S Mに従ってモ一夕 3 0 8は PWM制御される。 しかし、 モー夕電流指令値 S ,に基づき演算されたモー夕駆動信号 SMが、 上限値 S MAX以上或いは下限値一 SMAX以下となる場合には、 モー夕駆 動信号 SMは、 上限値 SMAX或いは下限値— SMAXに置き換えられ、 出力 値がリミッタ 2 1 1 0で制限されるようになっている。
このように、 特開平 8— 142886 号公報に示される装置では PWMの デューティが強制的に制限されるため、 PWMのデューティの飽和を防 止することができる。
しかし、 特開平 8— 142886 号公報に記載の装置では、 PWM回路 2 0 2 9への出力値がリミッタ 2 1 1 0で制限されることになるため、 運 転手に対するハンドル操作の違和感を取り除くことはできない。
ここにおいて、永久磁石型ブラシレス D Cモータの弱め界磁制御には、 3つの概念が存在する。 即ち、 定電圧定電力制御、 定電流定電力制御及 び定電流定電圧制御である。 最初の 2つの概念は比較的簡易なものであ るが、 定電力条件は広範囲な速度において保持されるものではない。 第 3番目の概念はリミッ ト条件が考慮されるために、 より正確なものであ る。 しかしながら、 モー夕抵抗はしばしば無視され、 特に小型モー夕に 対して顕著な計算誤差を与え、 モータ抵抗はインダクタンスに関して比 較的大きいものである。 つまり、 モータ抵抗は勿論、 インダク夕ンスの 影響も考慮する必要がある。 電動パワーステアリングシステムにおいては、 操舵補助トルクは操舵 トルクの関数となっている。 ハンドルが非常に早く切り返されたときに は要求される操舵補助トルクが大きく、 モータが直ちに追従できないの で正確な補助トルクを付与することができない。 これは、 モー夕電流を 制限する上述のようなシステム (制限されたモー夕電力、 デューティの 飽和) では、 要求される トルクに直接比例する電流指令値 (基準電流) に相当するモー夕電流を流すことができない。 この状態ではトルクリツ プルが発生し、 それによつてハンドル操作の違和感や騒音を引き起こす ことになる。
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、 べク トル制御の d軸弱め界磁制御時に、 要求仕様を満足する範囲内でで きるだけ小さい d軸電流を設定するように電流指令値を制限することに よって、 ハンドルの急速な切り返し操舵の際にもモータの高速領域にお けるトルクリップルを抑え、 その結果、 ハンドルに振動が発生せず、 し かもハンドル操作に違和感のない電動パワーステアリング装置の制御方 法及び装置を提供することにある。 弱め界磁制御をモータ性能の限界を 超えて使用すると、 トルクリップル等によって騒音が大きぐなつてしま う問題があるからである。
また、 本発明の目的は、 モー夕駆動におけるトルクリップルを最小に する基準電流を制限するための方法、 モータの動作領域を広げるために 弱め界磁制御領域の d軸電流の計算を、 ィンバ一夕及び最大機能化の概 念に基づいて計算することにより、 トルクリップルが常に小さく、 しか もハンドル操作に違和感のない電動パワーステアリング装置の制御方法 及び装置を提供することにある。 発明の開示
本発明は、 ベク トル制御によってモータを制御すると共に、 操舵トル ク等に基づいて演算された電流指令値によって前記モー夕を駆動し、 車 両の操舵系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステア リング装置の制御方法に関し、 本発明の上記目的は、 前記ベク トル制御 の弱め界磁制御時及び非弱め界磁制御時に、 所望の出力特性及び角速度 に基づいて前記電流指令値を制限することにより達成される。
本発明の上記目的は、 前記電流指令値の制限に関する演算値をルツク ァップテーブル等に保持して行うことにより、 或いは前記電流指令値の 制限に、 更にバッテリ電圧を用いることにより、 より効果的に達成され る。
本発明は、 操舵トルク及び車速に基づいて演算された電流指令値を、 トルク成分電流 (Q軸電流) と励磁成分電流 (d軸電流) に変換してモ 一夕電流を制御するべク トル制御によってモー夕を駆動し、 車両の操舵 系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装 置の制御方法に関し、 本発明の上記目的は、 前記ベク トル制御の弱め界 磁制御領域の d軸電流指令値の計算を前記モー夕の定格出力特性及び角 速度に基づいて行って前記電流指令値を制限すると共に、 前記 d軸電流 指令値及びバッテリ電圧の変化分を求め、 前記変化分で前記角速度を補 正することにより達成される。
また、 本発明は、 操舵トルク等に基づいて操舵補助電流指令値を演算 する操舵補助電流指令値演算部と、 前記操舵補助電流指令値のべク トル 制御によってモー夕を駆動制御する駆動制御部とを具備し、 前記モータ によって車両の操舵系に操舵補助力を付与するようになっている電動パ ワーステアリング装置の制御装置に関し、 本発明の上記目的は、 前記モ —夕の定格出力特性と、 前記電流指令値及び前記モー夕の角速度とに基 づいて前記操舵補助電流指令値を制限する電流指令値算出部を設け、 前 記べク トル制御の弱め界磁制御時及び非弱め界磁制御時に、 前記電流指 令値算出部は電流指令値の制限値及び d軸電流指令値を出力することに より達成される。
本発明の上記目的は、 前記電流指令値算出部を、 前記角速度に基づい て第 1制限値を出力する第 1ルックアツプテーブルと、 前記角速度に基 づいてベース制限値を出力する第 2ルックァップテーブルと、 前記操舵 補助電流指令値及び第 1制限値を比較して前記制限値を出力する第 1比 較部と、 前記操舵補助電流指令値及びベース制限値を比較してベース指 令値を出力する第 2比較部と、 前記角速度及び制限値を入力して前記 d 軸電流指令値を出力する第 3ルックァップテーブルと、 前記制限値及び ベース制限値を切り替えて出力するスィッチ部と、 前記角速度を検出し て前記スィツチを切り替える検出切替え部とで構成することにより、 よ り効果的に達成される。
本発明は、 操舵トルク等に基づいて操舵補助電流指令値を演算する操 舵補助電流指令値演算部と、 前記操舵補助電流指令値のべク トル制御に よってモー夕を駆動制御する駆動制御部とを具備し、 前記モ一夕によつ て車両の操舵系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワース テアリング装置の制御装置に関し、 本発明の上記目的は、 前記モータの 定格出力特性と、 前記電流指令値、 前記モー夕の角速度及びバッテリ電 圧とに基づいて前記操舵補助電流指令値を制限する電流指令値算出部と、 d軸電流指令値及び前記電流指令値算出部からの電流指令値の制限値を 入力すると共に、 バッテリ電圧を入力して角速度変化分を算出するバッ テリ電圧変化適合部と、 前記モータの角速度及び前記角速度変化分を加 算した加算値を前記電流指令値算出部に入力する加算部とを設け、 前記 べク トル制御の弱め界磁制御時及び非弱め界磁制御時に、 前記電流指令 値算出部は電流指令値の制限値及び d軸電流指令値を出力することによ り達成される。
本発明の上記目的は、 前記電流指令値算出部を、 前記加算値に基づい て第 1制限値を出力する第 1ルックアツプテーブルと、 前記加算値に基 づいてベース制限値を出力する第 2ルックアップテーブルと、 前記操舵 補助電流指令値及び第 1制限値を比較して前記制限値を出力する第 1比 較部と、 前記操舵補助電流指令値及びベース制限値を比較してベース指 令値を出力する第 2比較部と、 前記加算値及び制限値を入力して前記 d 軸電流指令値を出力する第 3ルックァップテーブルと、 前記制限値及び ベース制限値を切り替えて出力するスィッチ部と、 前記加算値の大きさ 検出して前記スィツチを切り替える検出切替え部とで構成することによ り、 或いは前記バッテリ電圧変化適合部を、 前記 d軸電流指令値及び電 流指令値の制限値を入力して適合演算値を出力する第 4ルックァップテ 一ブルと、 前記バッテリ電圧及び前記適合演算値を乗算する乗算部とで 構成し、 前記乗算部から角速度変化分を出力することにより、 或いは前 記モ一夕を永久磁石型ブラシレス D Cモ一夕とすることにより、 より効 果的に達成される。 図面の簡単な説明
第 1図は一般的な電動パワーステアリング装置の構成図である。
第 2図はモー夕の T _ η特性を示す図である。
第 3図はモー夕特性とモータ負荷特性を重ねて示す図である。
第 4図は従来のべク トル制御装置の構成例を示すブロック図である。 第 5図は従来の電流制限値による制御装置の構成例を示すブロック図 である。
第 6図は本発明の原理を説明するための図である。 第 7図は本発明を適用できる疑似べク トル制御の構成例を示すプロッ ク図である。
第 8図は電流指令値算出部の構成例を示すブロック図である。
第 9図は d軸電流指令値及び電流指令値とモータ回転速度の特性例 ( 3領域) を示す図である。
第 1 0図は d軸電流指令値及び電流指令値とモータ回転速度の特性例 ( 4領域) を示す図である。
第 1 1図は本発明の動作例を示すフローチャートである。
第 1 2図は基本波と、 3次高調波と、 実際にモー夕に印加される電圧 との関係を示す波形図である。
第 1 3図はモー夕の T 一 n特性と望ましい弱め界磁制御の特性を示す 図である。
第 1 4図は本発明の他の実施例を示すプロック構成図である。
第 1 5図は本発明の他の動作例を示すフローチャートである。 発明を実施するための最良の形態
先ず、 操舵補助電流指令値 Iref に制限を加える電流指令値の制限値 Ireflimの算出原理を説明する。
本発明の基本的な考えは特開平 8 — 142886 号公報に開示されている 電流リミッタとは異なり、 つまり操舵補助電流指令値に基づいて演算さ れた電流指令値に制限を課するのではなく、 操舵補助電流指令値に予め 制限を課し、 この制限された電流指令値に基づいてモータ駆動のための 演算をすることにある。 そして、 電流指令値の制限値を求める条件とし て、 モータの定格出力特性及び角速度 (回転速度) ω、 更にはバッテリ 電圧 Vdc ( D Cリンク電圧) を利用していることにある。 つまり、 第 3 図の定格出力特性を表わす特性 2 (定格出力特性) 又は特性 4 (最大出 力特性) に基づいて、 モータへの電流指令値を抑えることにある。 そし て、 特性 4の最大出力特性で電流指令値に制限を課すれば電流制限値が 最大となり、 ハンドル操作に最も忠実に電動パワーステアリング装置が 追従することができる。
定格出力特性として最大出力特性を用いた場合の電流制限値の算出に ついて、 以下に説明する。
モー夕の定格出力 P nは、 モー夕の表示値として数 1 1のように算出 できる。
(数 1 1 )
Ρ η = Τ η · ω η
ただし、 Τ ηは定格トルク、 ω ηは定格角速度である。 また、 モー夕の最大出力 Pmaxは常時動作可能である最大出力を意味 しており、 モー夕のメーカによって与えられる特性である。 一般的に、 最大出力 Pmaxと定格出力 P nには下記数 1 2のような関係がある。
(数 1 2 )
Pmax > P n 数 1 2は、 モー夕の最大出力 Pmaxの点がモー夕の定格動作点とは異 なっていることを意味しており、 このことはモー夕駆動の回路構成にも 依存する事柄である。 電動パワーステアリング装置のモータでは、 最大 出力 Pmaxは定格角速度 ω nより高速回転の領域において発生している。 モー夕の定格出力 P nの特性 2と最大出力 Pmaxの特性 4を同一図面 上に表示すると、 第 6図のようになる。 この第 6図から、 最大出力 P m a xを示す特性 4が、 定格出力 P nを示す特性 2を回転数軸 (縦軸) 方 向に n-offset (" n。s " と記す) だけシフ トした関係となっていること が分かる。 回転数 n ( r pm) 表示に対応する角速度 ω ( r a dZ s ) にて表示すると、 オフセッ ト n。 sは角速度 "ω。 s " と表示できる。 つ まり、 角速度 ω。 sは回転軸方向に関し、 オフセッ ト n。 sだけシフトし ている。 ここで、 最大出力角速度を (ωη + ω。3) と定義し、 この関係 を式で表わすと下記数 1 3のようになる。
(数 1 3 )
Pmax= Τ η · 、 ω n + ω。 s ) 本発明は基本的に、 定格出力特性である最大出力 Pmaxに基づいてい る。 つまり、 モ一夕は、 定常状態において、 絶対に最大出力 Pmaxを越 えて出力してはならないことが条件である。 これを式に表現すると、 下 記数 1 4になる。
(数 1 4 )
P く Pmax また、 パワー Pはトルク Tと角速度 ωとの積 (Ρ = Τ · ω) であるか ら、 トルク Τのリミッ ト Tlim は数 1 4を用いて表現し直すと、 数 1 5 のように表現できる。
(数 1 5 )
Tlim < Pmax/ ω m
ここで、 mはモータの機械的角速度である。 そして、 数 1 3を数 1 5に代入すると、 数 1 6が得られる。
(数 1 6 )
Tlim < Τ η · (ω η + ω。 3 ) / ω m 数 1 6から電流指令値の制限値 Ireflim が決定され、 数 1 7のように表 現することができる。
(数 1 7 )
Ireflim二 Tlim/Kt < (Τη · ( ω η + ω。 s )/ ω m)/Kt 数 1 7の意味するところは、 モー夕の定格出力特性である最大出力特 性を基に、モー夕の回転数(角速度 o m )から電流指令値の制限値 Ireflim を求め、 求められた電流指令値の制限値 Ireflim に基づいてモー夕駆動 電流を制限することである。
そして、 数 4と数 1 7とから、 下記数 1 8が得られる。
(数 1 8 )
Ireflim <^ In · ( ω η + ω 0 s )1 ω m
ここで、 I nはモー夕の定格電流値である。 数 1 8を用いれば、 モータのトルク定数 K tは不要である。 角速度 ω から電流指令値を制限する場合は、 上記数 1 7又は数 1 8が基本式とな る。 本発明の説明の前に、 本発明を適用し得るべク トル制御の一例である P V C制御について、 第 7図を参照して説明する。
一般的にべク トル制御は、 3相モー夕を制御するときに電流指令値を d軸 (励磁成分)及び Q軸(トルク成分) の 2軸成分に分離して演算し、 モ一夕のフィードバック電流も 3相から d軸、 Q軸成分に分解して P I 制御を実行し、 最後にィンバ一夕にゲート信号を与える段階で 2相ノ 3 相変換をして 3相モー夕を制御している。 このようなベク トル制御に対 して、 P V C制御は、 d軸と Q軸の成分での演算を、 3相の電流基準値 lavref, Ibvref, Icvref を演算する段階まで使用し、 モータ電流をフィ ードバックして P I制御する段階では 3相で制御することに特徴がある。 電流指令値演算部 (図示せず) は操舵トルク T、 車速等を基に操舵補 助電流指令値 Iref を演算で求め、操舵補助電流指令値 Iref はべク トル制 御相指令値算出部 1 0 0内の換算部 1 0 6 、 Q軸電流基準値算出部 1 0 3及び d軸電流基準値算出部 1 0 5に入力される。 なお、 操舵補助電流 指令値 Irefの代わりに、 トルク換算したトルク指令値 Tref( = K t -Iref) としても良い。 レゾルバ 2 0 9でモ一夕 2 0 8の角度 eが検出され、 角度 0 eを入力とする微分回路 2 4で角速度 ω εが算出される。操舵補助 電流指令値 Iref、 角度 0 e及び角速度 ω eはベク トル制御相指令値算出部 1 0 0に入力され、 べク トル制御相指令値算出部 1 0 0で各相電流基準 値 lavref, Ibvref, Icvrefが算出され、電流基準値 lavref, Ibvref, Icvref はそれぞれ減算部 2 0 — 1 , 2 0 - 2 , 2 0 — 3を経て Ρ I制御部 2 1 に入力される。
ベク トル制御相指令値算出部 1 0 0では、 d軸電流基準値算出部 1 0 5において下記数 1 9に示される d軸電流基準値 Idref が算出される。 なお、 ベース角速度 ω bは、 換算部 1 0 6で操舵補助電流指令値 I r e f を換算して得られる。
(数 1 9 )
Idref = - I Iref I · sin cos co b/co m 数 1 9中の (cos-1 ( ω b/ ω η) から分かるように、 モ一夕の角速度 ω mがべ一ス角速度 ω bより高速になったとき、 d軸電流基準値 Idrefが値 として現れる。 即ち、 モータの角速度 c mがべ一ス角速度 o bより高速に なったとき、 弱め界磁制御が実行される。
一方、換算部 1 0 1で角度 0 e及び角速度 co eを入力としてモー夕 2 0 8の各相逆起電圧 e a, e b, e cが算出され、 3相 / 2相変換部 1 0 2で d軸、 Q軸の逆起電圧 e d, e qがそれぞれ算出される。 そして、 q軸電流基準値算出部 1 0 3は d軸、 Q軸の逆起電圧 e d , e cj及び角 速度 o e, d軸電流基準値 Idref、 更に操舵補助電流指令値 Iref を入力し て、 下記数 2 0に従って q軸電流基準値 Iqref を算出する。
(数 2 0 )
Iqref = 2/3(IrefXwm- edXIdref)/eq よって、弱め界磁制御が実行されない時は Idref 二 0なので、 Iqref=Iref となる。 2相 Z 3相変換部 1 0 4は d軸電流基準値 Idref 及び q軸電流 基準値 Iqref を入力し、 3相の電流基準値 Iavref, Ibvref, Icvref を算 出する。
3相の電流基準値 Iavref, Ibvref, Icvref が 2相 3相変換部 1 0 4 で算出された後の制御は、 一般的なフィードバック制御と全く同一であ る。 つまり、 モ一夕 2 0 8の各相電流 l a, I b, I cを電流検出回路 3 2 - 1 , 3 2 - 2 , 3 2 — 3で検出し、 減算部 2 0— 1, 2 0 - 2 , 2 0 — 3で 3相の電流基準値 Iavref, Ibvref, Icvref との偏差電流をそ れぞれ算出し、 その偏差電流を P I制御部 2 1に入力する。 P I制御部 2 1では、 偏差電流を零にするように電圧指令値 V a , V b, V cを算 出してフィードバック制御を実行する。 電圧指令値 V a , V b , V cを 入力として PWM制御部 3 1ではインバー夕 3 1への P WMのゲ一ト信 号が算出され、 インバー夕 3 1はそのゲート信号によって PWM制御さ れ、 各相電流 I a, I b, I c と電流基準値 Iavref, Ibvref, Icvref と の偏差がそれぞれ 0になるようにィンバータ 3 1は電流制御される。 以上が、 P V C制御の説明であるが、 上述したように d軸電流基準値 Idref は、 モータ 2 0 8の角速度 ω eがベース角速度 ω h以下である時は 0である、 つまり、 弱め界磁制御を実行しないので Iqref=Iref であり、 各相電流 I a, l b , I cは最大出力時の電流 I nより小さく、 P W M デューティは飽和 (デューティ = 1 0 0 % ) することがないので問題は ない。しかし、モ一夕 2 0 8の角速度 ω eがベース角速度 ω bを越えると、 d軸電流基準値 Idref はもはや 0ではなく、 ( I Q 2 + I d 2 ) が最大 出力時の電流 I nをオーバーする恐れがある。 モータ電流が最大出力時 の電流 I n以上を出力しょうとするとデューティ = 1 0 0 %となり、 ト ルクリップルが大きくなり、 モータ 2 0 8の異常音の発生などの問題が 発生する。 そのため、 モ一夕 2 0 8の角速度 ω eが高速になって、 弱め 界磁制御が実行される角速度以上においては、 操舵補助電流指令値 Iref は数 1 8で示す可変の制限値 Ireflimによって制限する必要が出てくる。 また、 弱め界磁制御をモ一夕性能の限界を超えて使用すると、 トルクリ ップル等によって騒音が大きくなつてしまう問題がある。
そこで、本発明では、モ一夕の最大条件(Vmax, Imax) (なお、 Vmax, Imax は数 1 2における最大出力 Pmax時の電圧、 電流) からべ一ス速 度 ( I d = 0のとき) における電流指令値のリミツ トを計算し、 高速領 域 (負の d軸電流指令値 I dが制御システムに入力されるとき) におけ る電流指令値のリミッ トを計算する。 顧客から要求された性能仕様から 要求仕様のモー夕 トルク一速度 (T一 n ) 特性を確立し、 操舵補助電流 指令値 Iref、 モー夕角速度 ω e及びバッテリ電圧 V d cを入力し、 最大 条件 (Vmax, Imax) を用いて弱め界磁制御のための d軸電流指令値 I dを計算する。 上記各計算はマイコン等での演算を高速化するため予め 設計されたルックアップテーブル等によって実行され、 バッテリ電圧 Vdcの変化は、 モー夕速度の変化及び電圧変化に起因する電流を計算す ることによって適用され得る。 これら変化信号の計算も、 付加的なルツ クアップテーブル等によって実行される。 本発明に係る電流指令値算出部の構成は第 8図に示すようになつてお り、 操舵補助電流指令値 Iref は比較部 1 3及び 1 4に入力され、 推定若 しくは検出された角速度 ω eはルツクアツプテーブル 1 1及び 1 2に入 力されると共に、 ルックアップテーブル 1 5に入力され、 更に角速度 ω eがベース角速度 c b以上であるかを検出してスィッチ 1 6の接点 c 1、 c 2を切り替える検出切替え部 1 7に入力される。 ルックアップテープ ル 1 1で算出された電流指令値の制限値 Ireflim は比較部 1 3に入力さ れ、 ルックアップテーブル 1 2 で算出された電流指令値の制限値 Ireflim— baseは比較部 1 4に入力される。 本例では、 バッテリ電圧 Vdc は不要となっている。 比較部 1 3から出力される電流指令値の制限値 Irefjimはスィツチ 1 6の接点. c 2に与えられ、 比較部 1 4から出力さ れる電流指令値のベース制限値 Iref_base はスィツチ 1 6の接点 C 1に 与えられる。
最初に、 本発明による操舵補助電流指令値 Iref の演算について説明す る。
3相モー夕 5の a— b— c相における式を示すと、 例えば a相に対す る相電圧 v a nは、 i aを相電流、 R'aを相抵抗、 L aを相インダクタン ス、 e aを相逆起電圧として数 2 1で表わされる。
(数 2 1 )
v a n= i a ' R a + L a ' dia/dt+ e a そして、 各相の特性が同じであるバランスモ一夕に対して、 1相では、 数 2 1は通常下記数 2 2のように表わされる。
(数 2 2 )
V = i · R + L · diZdt+ e
ここで、 R = R a = R b = R cはモ一夕の相抵抗であり、 L = L a = L b = L cはモータ相インダク夕ンスであり、 eは相逆起電 圧である。 また、 d — Q軸上における電圧 V d及び V qはそれぞれ下記数 2 3及び数 2 4で示される。
(数 2 3 )
v d = i d · R + L d ' άχά/ dt - ω e - L d · i q
(数 2 4 )
v q = i q · R + L q - diq/dt+ ω e · L q · i d + ω e · Ψ ここで、 L dはモ一夕の d軸インダク夕ンス、 L qはモ一夕の q 軸インダクタンスであり、 S P M(Surface PM)モー夕に対して L d = L q = Lである。 また、 Ψは d軸に作用する磁束であり、 一般的には Ψ= 4Ζ 3 · K e / ( 2 X p ) である (なお、 K eは 逆起電圧定数、 Pは極対数)。 正弦波モー夕に対して d軸電流 i d及び Q軸電流 i qは直流的に変化 し、 それらの微分はゼロであり、 それ故、 数 2 3及び数 2 4はそれぞれ 下記数 2 5及び数 2 6のような定常状態で表わされる。
(数 2 5 )
V d =id · R— ω e · L d · iq
(数 2 6 )
v q =iq · R + ω e . L q · id + ω e . Ψ これに対し、 矩形波モー夕における Q軸電流 i αは直流ではなく、 そ の変化及び微分は定常状態において、 Δ i q≠ 0及び diqZdt≠ 0を考慮 に入れるべきである。 従って、 下記数 2 7のように定義できる。 (数 2 7 )
iq =Iref+ Aiq
ここで、 Iref は電流指令値であり、 Aiqは Q軸電流 i q ( Aiq =i q - Iref) の変化分である。 よって、 数 2 5及び数 2 6に数 2 6を代入することにより、 それぞれ 下記数 2 8及び数 2 9が得られる。
(数 2 8 )
V d =id · R - ω e · Ld · (Iref+ Δ i g)
(数 2 9 )
v q= (Iref+ Δ i q) · R + Lq · diq/dt+ ω e · Lq · id + ω e · Ψ 数 2 9における微分 Lq · d i g/ d tは、 速度と電流の関数におけ る大きな変数に基づいて計算することは困難であるが、 もし最大電流定 数を保持すれば、 LQ · diq/dtのピークは下記数 3 0の速度関数に置き 換えることができる。
(数 3 0 )
Lq · diq/dt=Lq · diQ/d9 · άθ /dt
= L q · diQ/d0 · ω e = k · ω e
ここで、 kは、 Q軸電流 i qと角速度 ω eの微分の間の線形関係 を表わす係数である。 それ故、 下記数 3 1及び数 3 2が成り立つ。
(数 3 1 )
v d =id - R - ω e - L d - Iref- ω e · L d · Δ iq
(数 3 2 ) v q = i r e f . R + ω e · L q · id + ω e · Ψ + k . ω e + A iq - R 数 3 1の " ω e · L d · △ i q " と、 数 3 2の " k · ω e + Δ iq ■ R" が 矩形波モー夕の付加項である。
矩形波モ一夕に対して、 制御は前述した PVC 法 (第 7図参照) によ つて実現され得る。 電流及び他の変数が正弦波でないため、 矩形波モー 夕を解析するために d— q式を用いることはできない。 しかしながら、 他の変化分 Δ i q及び係数 kを導入することによって、 d — Q軸上にお ける解析が可能となる。
正弦波モ一夕の逆起電圧波形と電流波形は正弦波であり、 3相 Z d—
Q軸変換すると d軸成分 (励磁成分)、 Q軸成分 (トルク成分) 共に直流 値 (一定値) になる。 これに対して、 矩形波モータでは逆起電圧波形と 電流波形は擬似矩形波であり、 1次成分の正弦波に加えて 3 , 5 , 7 , …次成分の正弦波が重畳されている。 3相 — Q軸変換すると d軸成 分及び Q軸成分がいずれも直流値 (一定値) にならず、 電気角の関数と なる。 具体的には、 3相での 5 , 7次成分が d _ Q軸上では 6次成分と して現れ、 同様に 3相での 1 1 , 1 3次成分が d— q軸上では 1 2次成 分として現れ、 3 , 9, …次成分は零相であるため消えてしまう。 電気 角の関数のままだと制限値を算出するための計算が複雑なので、 簡素化 する必要があると共に、 制限値を求めることが目的なので、 ここでは振 動する成分の最大値を取扱う。 変化分 Δ i q及び係数 kは電気角に依存 した値の最大値を表わすパラメ一夕であり、 電気角の関数でないこれら のパラメ一夕を導入することにより、 矩形波モータでも正弦波モー夕と 同様に制限値を算出することができる。
Q軸電流 i qの最大値は下記数 3 3で表わされ、 Q軸電流 i qの理論値 は下記数 3 4で表わされる。 (数 3 3 )
i q =Iref+ A i q
(数 3 4 )
i q =Iref+( i a + i 5)sin6 Θ + ( i x ! + i i 3) sinl2 Θ +… 次に、 電流指令値算出部における電流指令値の制限値 Ireflim 及び d 軸電流指令値 I dの計算を説明する。 先ず電圧及び電流の制限条件は下 記の通りである。
( 1 ) 電圧定数は下記の通りである。
(数 3 5 ) + 2 ≤ =i dc s
又は
(数 3 6 )
V d 2 + V q 2 ≤ Vmax2
ここで、 V d cはコントローラの入力で測定されるバッテリ電圧 であり、 k sはモアユレーシヨン技 、了 (modulation technique)を 示す安全係数である。
( 2 ) 電流定数は下記の通りである。
(数 3 7 )
i d 2 + i q 2 ≤ Imax2
ここで、 Imax はモータ又はインバー夕の最大電流であり、 定 常時は小さい。 数 3 1及び数 3 2を数 3 6に代入することによって、下記数 3 8を得る。 (数 3 8)
Vmax2=(id · R- ω e - L · Ir ee - L - Aiq)2
+ (Ir e f , , m · R+ ω e · L · Id + ω e · Ψ + k · ω e + Aiq · R)2
そして、 d軸電流指令値 I dは数 3 8から次のように導かれる。
(数 3 9) =Λ·(— )2 .(/re/lim ^Mq)-Bx
ただし、 A 1及び B 1はそれぞれ下記数 4 0及び数 4 1である
(数 4 0 )
Figure imgf000026_0001
(数 4 1 )
Β ( >^2+(Ψ + )
1 2.(Ψ + Α:)Χ
また、数 3 7を数 3 9に代入して電流指令値 I r e f について解くと、 下記数 4 2となる。
(数 4 2 ) 丄. [ . (上)2— — .丄. + J/max 2.[l + ( 丄) - (上)2- β- 丄 ·Δ/92
Figure imgf000026_0002
これが電流指令値 I r e f の制限値であり、 d軸電流指令値 I dが最大 電流のケースでは下記数 4 3を使用する。
(数 4 3 )
Figure imgf000027_0001
なお、 正弦波モー夕の場合には Δ I Q = 0であり、 k = 0である。 ま た、 Δ I Q及び kは数 4 2の計算では定数に保持される。
上記各式から次のことがいえる。 もしモータパラメ一夕及びバッテリ 電圧 Vdcが一定であれば、 電流指令値 Iref は速度だけの関数であり、 下 記数 4 4のように表わされる。
(数 4 4 )
Ireflim = ί(ω e) もしバッテリ電圧 Vdcが変化すれば、 その変化値が考慮されるので次の ようになる。
(数 4 5 )
Ireflim = ί(ω e , Vd c ) また、 アルゴリズムは数 4 2を用いて、 電流指令値の制限値 Ireflim を下記のように計算する。
( 1 ) Iref > Ireflimの場合
Iref = Ireflim、 id = Idmax
( 2 ) Iref ≤ Ireflimの場合
Iref = Iref, Id = Id 第 9図は d軸電流指令値 I d及び電流指令値 Irefとモー夕回転速度の 特性例 ( 3領域) を示しており、 特性 Aのデータがルックアップテープ ル 1 1に格納され、 特性 Bのデ一夕がルツクアツプテーブル 1 2に格納 されている。 また、 特性 Cのデ一夕がルックアップテーブル 1 5に格納 されている。 同様に、 第 1 0図は d軸電流指令値 I d及び電流指令値 I r e f とモータ回転速度の特性例 (4領域) の特性例を示しており、 特 性 Aのデ一夕がルックアップテーブル 1 1 に格納され、 特性 Bのデータ がルツクアツプテーブル 1 2に格納され、 特性 Cのデータがルツクアツ プテーブル 1 5に格納されている。
このような構成において、 その動作例を第 1 1図のフローチャートを 参照して説明する。
先ず、 操舵トルクや車速に基づいて操舵補助電流指令値算出部は操舵 補助電流指令値 Iref を演算し (ステップ S l )、 モー夕 5の角速度 o e を入力する (ステップ S 2 )。 この順番は任意である。 次に、 入力された 角速度 ω eに基づいてルツクアツプテーブル 1 1は、 第 9図又は第 1 0 図の特性 Bに基づいて電流指令値の制限値 Ireflim を算出し (ステップ S 3 )、ルツクアツプテ一ブル 1 2は第 9図又は第 1 0図の特性 Aに基づ いて電流指令値のベース制限値 Ireflim_baseを算出し(ステップ S 4 )、 電流指令値の制限値 Ireflim は比較部 1 3に入力ざれ、 電流指令値のベ ース制限値 Ireflim_baseは比較部 1 4に入力される。 なお、 電流指令値 の制限値 Ireflimと電流指令値のベース制限値 Ireflim— baseの算出の順 番は任意である。
比較部 1 3は操舵補助電流指令値 Iref と電流指令値の制限値 Ireflim の比較に基づいて電流指令値の制限値 Iref— limを算出し(ステツプ S 5 )、 比較部 1 4は操舵補助電流指令値 Iref と電流指令値のベース制限値 Ireflim— baseの比較に基づいて電流指令値の制限値 Irefj ase及び d軸 電流指令値 I d = 0を算出する (ステップ S 6 )。 電流指令値の制限値 Iref limはスィッチ 1 6の接点 c 2に入力され、 電流指令値のベース制 限値 Ireflim— base 及び d軸電流指令値 I d = 0はスィッチ 1 6の接点 c 1 に入力される。 ルックアップテーブル 1 5は角速度 ω e及び電流指 令値の制限値 Iref— limに基づいて、 第 9図又は第 1 0図の特性 Cに基づ いて d軸電流指令値 I dを算出する (ステップ S 7 )。
その後、検出切替え部 1 7は角速度 ω eがベース角速度 ω b以上である か否かを判定し (ステップ S 1 0 )、 角速度 ω eがベース角速度 ω b未満 であればスィッチ 1 6の接点を c 1に切替え (ステップ S 1 2 )、 比較部 1 4からの電流指令値のベース制限値 Irefjaase及び d軸電流指令値 I d = 0を制限値 Iref— lim として出力する (ステップ S 1 3 )。 また、 角 速度 c eがベース角速度 c b以上であればスィッチ 1 6の接点を c 2に 切替え (ステップ S 1 1 )、 比較部 1 3からの電流指令値の制限値 Irefjimをそのまま電流指令値の制限値 Iref_limとして出力する (ステ ップ S 1 3 )。 次に本発明の別の実施例を説明する。
本実施例では電圧に第 3調波を付加、 つまりデューティに第 3調波を 付加する。 その結果、 デューティは部分的に減じられ、 システムが飽和 し難くなる。これは、バッテリ電圧 Vdcが 1 5 %増加することに等しい。 第 1 2図に示すように基本波 (破線) のピークを 3次高調波 (一点鎖線) が潰すことにより、 実際にモー夕に印加される電圧 (実線) が低減され る。 実線の電圧がバッテリ電圧 Vdcギリギリまで印加された場合、 基本 波 (破線) はバッテリ電圧 Vdcを超えている。 そして、 3次高調波を重 畳すると、 ピークが下がってデューティが飽和し難くなるように見える し、 バッテリ電圧 Vdcが増加したようにも見える。 理論的には 1 6ほ どバッテリ電圧 Vdcが増加したように見えるが、 実際上は 1 5 %にして いる。 それ故、 下記数 4 6が成り立つ。
(数 4 6 )
Vmax = Vdc/2X k XI.15 また、 電流定数は前記数 3 7で示される。電流指令値の制限値 Ireflim 及び d軸電流指令値 I dを計算するための一般式は、 上述のように強制 されている数 3 6及び数 3 7の電圧及び電流に基づいている。 つまり、 モー夕特性だけでなく、 最大電流 Imax及び最大電圧 Vmaxを超えるこ とはできない。 そして、 数 2 5及び数 2 6を数 3 6に代入することによ り、 下記数 4 7を得る。
(数 4 7 )
(id · R-ω e · L · Iref) 2 + (Iref · R + ω e · L · I · id + ω e · Ψ ) 2
= Vmax' 上記数 4 7は、 最大電圧条件に関して、 d軸電流指令値 I d及び電流 指令値の制限値 Ireflim を算出するための基本式である。 モータの角速 度 o eは入力され、 バッテリ電圧 Vdc はパラメータであるが、 2つの未 知数( I d及び Ireflim) に対して式が 1つであることに留意が必要であ る。 この数 4 7を解くために、 1以上のアプリオリ条件 (前提条件) が 必要であり、 以下の 3ケースが考えられる。
( 1 ) ケース l : l d = 0 → Ireflim=f(co、 Vmax)
これは、 ベース速度領域の場合である。
( 2 ) ケース 2 : I d =Idmax → Ireflim=f(c 、 Vmax, Imax) このケース 2において、 リミッ ト電流条件は "id m a x 2 +ir e f , i m 2 = I m a x 2 " が使用される。
( 3 )ケース 3 :Ireflim=要求仕様の Ireflim → I d = f ( o、Vmax、 Ireflim)
このケースは、 メーカ (顧客) によって要求された仕様が知られてい る場合である。 予め設定されている要求仕様を満たすように、 電流指令 値の制限値 Iref一 limを求める。 主にメーカ (顧客) から要求される仕様 に出力すべき回転数とトルクが記載されているが、 これらは事前に分か つている条件であるので、 出力要求を満たすギリギリ小さい電流指令値 の制限値 Iref_limは予め計算してルックアツプテーブルとして持つこと が可能である。 アシスト動作中はこの結果を使用するだけで済むので、 複雑な計算は必要なくなる。 以下、 上記ケース 1〜 3について説明する。
先ず、ベース速度領域(ケース 1 )における電流指令値の制限値 Ireflim の計算を説明する。 ベース速度領域においては、 弱め界磁制御 ( I d ≠ 0 ) の必要がなく、 それで電流指令値の制限値 Ireflim は数 4 8を得る ために、 また、 数 4 9の電流指令値制限値 Ireflim を解くために、 前記 数 4 7において I d = 0と置き換えることにより簡易に求めることがで さる。
(数 4 8 )
( ω e · L · Iref) 2 + (Iref - R + ω e · Ψ) 2 = Vm a x 2 (数 4 9 )
^ 1
ref lim - ωε ^.Ψ + Z.(R2ε 22)-ω^ 22
J +ω,2丄'
次に、 ケース 2及び 3に当たる高速領域における電流指令値の制限値 Ireflim及び d軸電流指令値 I dの計算を説明する。高速領域においては、 永久磁石の磁束を弱める負の d軸電流指令値 (一 I d ) を導入する必要 がある。
先ず、 ケース 2に当たる最大値解について説明する。 最大値解は、 モ 一夕の角速度 ωがベース速度線 c b以上のときに、 d軸電流指令値 I d が常に最大値をとることを意味している。 それは、 d軸電流指令値 I d を計算するときに最大値電流条件が使用されるからである。 数 4 7を電 流制限式の数 5 0に代入することにより、 いくつかの変形後に下記数 5 1を得ることができる。
(数 5 0 ) d m a X + 1 i I
(数 5 1 ) id = . (上)2 - 丄 m- ここで、 係数 A及び Bは、 それぞれ下記数 5 2及び数 5 3のようになつ ている。
(数 5 2 ) 一 max max *~ )
2.ΨΧ
(数 5 3 ) fl2 ^22
2.ΨΧ
数 5 0及び数 5 1を解くと、 下記数 5 4のようになる。
(数 5 4) 2.[l + ( 丄) 2] - [ (丄) 2 -Β - γ.—]
上記数 5 4は、 d軸電流指令値 I dの最大値が使用されるケースにおけ る電流指令値 Iref の制限値であり、 数 5 0より d軸最大電流 Idmax は 下記数 5 5となる。
1
+
(数 5 5 )
_ 1.
Figure imgf000033_0001
2 上記数 5 5の d軸最大電流 Idmaxは I d < 0であるので、絶対値である。 次に、ケース 3に当たる要求仕様を満たす電流指令値の制限値 Ireflim を求める場合について説明する。
上記最大電流解において、 d軸電流指令値 I dはモータ角速度 ωがべ —ス角速度 0 b以上のときに常に最大値をとり、 上述のようにモ一夕電 流も常に最大値をとる。 d軸電流指令値 I dの最大電流はモー夕に余分 な損失があることを意味し、 d軸電流指令値 I dに基づいて一層大きな 望ましくない騒音を出す。 そのような大きな d軸電流指令値 I dは種々 のケースにおいて必要ではなく、 顧客によって要求された仕様は知られ たものである。 このケースにおいて、 Ireflim =顧客仕様の Ireflimの関 数における d軸電流指令値 I dが I d = f ( ω 、 Vmax、 Ireflim) であ ることが分かる。 それは、 特別の操舵補助電流指令値 Iref に対応する d 軸電流指令値 I dの最適値である。
ケース 2は従来技術であり、 数 3 7の最大電流を超えないように d軸 電流指令値 I dを決定するが、 d軸電流が大きいと、 効率降下、 振動、 騒音といった弊害がある。 出力を出すために弱め界磁制御は必要である が、 デューティが飽和しない最大限の d軸電流指令値 I dである必要は ない。 要求された出力を出すための最小限の d軸電流指令値 I dである ことが望ましく、 電動パワーステアリングシステムとしての要求出力は 設計要件であり、 既知であり、 通常は自動車メーカ (顧客) からの要求 によって決定される。
第 1 3図の C点が弱め界磁制御を実行しなければ出力することのでき ない要求出力であり、 この C点の出力を出せるように d軸電流指令値 I dの制限値を決定する。 それ以上の出力は要求されていないため、 出力 する必要はない。 また、 このようにして求められた d軸電流制限値は最 適な値である。
例えば顧客によって要求された仕様が第 1 3図に示すように 4点 A〜 Dであるとき、 望ましい弱め界磁制御線は線 C Dのように定義される。 第 1 3図において、 A点は定格点、 B点は無負荷点、 C点は仕様点 (顧 客によって要求された性能)、 D点は弱め界磁制御の開始点(この点を選 択でき、 簡単化のために C点よりも 2倍大きい D点の電流 IrefD ( = 2 X IrefC) を選択する)、 線 A Bは非弱め界磁制御線 (IrefO_lim)、 線 C Dは弱め界磁制御線である。
一方、 数 4 7を d軸電流指令値 I dについて解くと、 正確な解として 下記数 5 6を得る。
(数 5 6 )
Figure imgf000034_0001
解としての数 5 6は最大電圧条件の数 4 7に基づいている。 数 5 6の d 軸電流指令値 I dは制限電流条件を使用して、 更に次の数 5 7のように 制限される。 (数 5 7 )
Figure imgf000035_0001
また、 アルゴリズムは、 数 4 9を用いて電流指令値の制限値 Ireflim を計算すると第 1 3図の線 ABとなり、 C点の仕様を用いて線 C Dを形 成する。 つまり、 IrefD= 2 XIrefCである。
( 1 ) Iref > Ireflimの場合
Iref= Ireflim I d = I d
( 2 ) Iref ≤ Ireflimの場合
Iref=Iref、 I d = I d 次に、 バッテリ電圧 Vdc変化への対応を説明する。
もし Q軸電流指令値 I Q及び d軸電流指令値 I dを一定に保持すれば、 バッテリ電圧 Vdcの変化分△ Vdcは角速度 ω eの変化となる。 つまり、 d軸電流制限値を角速度 ω eのみの関数にすることができる。 バッテリ 電圧 Vdcと角速度 ωの 2変数の関数だと十分な精度を持ったルックアツ プテーブルの容量が大きく、 R〇Μ容量を浪費してしまう。 また、 ァシ ストマップのように複数のマップを補完して求めると、 演算時間がかか つてしまう。 そこで、 本発明ではバッテリ電圧 Vdcの変化を角速度 ωの 変化として表わし、 d軸電流制限値を角速度 ωのみの関数にすることを 提案する。
数 2 5の電圧が V— V+ Δνに変化し、 数 2 6の角速度0)が0 → 0 + Δ ωに変化したとすると、 下記数 5 8及び数 5 9が得られる。
(数 5 8 )
vd+ Avd = i d - R - (ω β + Δ ω β) Ld - iq
(数 5 9 ) vq + Δ vq =iq - R+ ( ω e + Δ ω e ) Lq · id + ( ω e + Δ ω e ) Ψ そして、数 5 8及び数 5 9からそれぞれ数 2 5及び数 2 6を減算すると、 下記数 6 0及び数 6 1が得られる。
(数 6 0 )
△ v d = - c e . L d . i q
(数 6 1 )
Δ ν α = Δ ω ε · L q · ΐ^ + Δ ω ,, · Ψ 数 6 0及び数 6 1は電圧 Δν、 角速度 Δ ωの変化分の関係式である。 電 圧 Δν、 角速度 Δ ωの変化分の関係式 (ルックアップテーブル) と角速 度 ωのみの関数の d軸電流制限値近似式や補完計算は必要ない。
そして、 下記数 6 2が成立する。
(数 6 2 )
A v d 2 + A v q 2 = A V 2
ただし、
(数 6 3 )
Δ V = (Vdc— Vdcn)ゾ 2
(数 6 4)
ΔΚ2 = (Aiye J9)2 + ^e d + Δωε.Ψ)2 = Δω .| Λ(/ + / ) + Ψ2 + 2 . Ψ
(数 6 5 )
Figure imgf000036_0001
である。 数 6 5は Δ ωの変化がルックアップテーブルで計算され、 Δν で乗算されることを意味している。 以上の演算を装置化すると第 1 4図に示す構成となり、 第 8図の電流 指令値算出部にバッテリ電圧変化適合部 6 0と加算部 1 8を付加した構 成となっている。 バッテリ電圧変化適合部 6 0はパラメータ Vdcn を出 力する設定部 6 2と、 バッテリ電圧 Vdcとパラメ一夕 Vdcnの減算部 6 3 と、 電流指令値算出部からの d軸電流指令値 I d及び電流指令値の制 限値 Iref— limを入力して適合演算値を出力するルツクアツプテーブル 6 1 と、 減算部 6 3からの電圧 Δ Vとルックアップテーブル 6 1からの適 合演算値とを乗算して角速度変化分 Δ ω eを出力する乗算部 6 4とを具 備している。 ルックアップテーブル 6 1には、 電流指令値算出部で算出 された d軸電流指令値 I d及び電流指令値の制限値 Iref_limが入力され、 減算部 6 3にはバッテリ電圧 Vdcが入力されて (= Vdc— Vdcn) が 求められる。 乗算部 6 4で求められた角速度変化分 Δ ω 6は加算部 1 8 に入力され、 角速度 c eと加算された (ω ε + Δ ω ε) が電流指令値算出 部に入力される。
このような構成において、 その動作例を第 1 5図のフローチャートを 参照して説明する。
先ず、 操舵トルクや車速に基づいて操舵補助電流指令値算出部は操舵 補助電流指令値 Iref を演算し (ステップ S 2 0 )、 モータ 5の角速度 co e をバッテリ電圧変化適合部 6 0からの角速度変化分 A o eを入力して変 化量 (ω β + Δ ω ε) を計算する (ステップ S 2 1 )。 この順番は任意で ある。 次に、 計算された変化量 (o) e + A c e) に基づいてルックアップ テーブル 1 1は電流指令値の制限値 Ireflimを算出し(ステップ S 2 2 )、 ルックアップテーブル 1 2は電流指令値のベース制限値 Iref一 base を算 出し (ステップ S 2 3 )、 電流指令値の制限値 Ireflimは比較部 1 3に入 力され、 電流指令値のベース制限値 Iref— base は比較部 1 4に入力され る。 なお、 電流指令値の制限値 Ireflim と電流指令値のベース制限値 Iref— baseの算出の順番は任意である。
比較部 1 3は操舵補助電流指令値 Iref と電流指令値の制限値 Ireflim の比較に基づいて電流指令値の制限値 Iref_limを算出し (ステップ S 2 4)、 比較部 1 4は操舵補助電流指令値 Iref と電流指令値のベース制限 値 Ireflim— baseの比較に基づいて電流指令値の制限値 Iref_base及び d 軸電流指令値 I d = 0を算出する (ステツプ S 2 5 )。電流指令値の制限 値 Iref— limはスィツチ 1 6の接点 C 2に入力され、 電流指令値のベース 制限値 Ireflimj ase 及び d軸電流指令値 I d = 0はスィッチ 1 6の接 点じ 1に入力される。ルックアップテーブル 1 5は変化量(ω e + Δ ω e) 及び電流指令値の制限値 Iref— limに基づいて d軸電流指令値 I dを算出 する (ステップ S 2 6 )。
その後、 検出切替え部 1 7は変化量 (ω e + Δ ω e) がベース角速度 ω b以上であるか否かを判定し (ステップ S 3 0 )、 変化量 (ω e + Δ ω e) がベース角速度 ω b以上であれば弱め界磁制御のためにスィツチ 1 6の 接点を c 1に切替え (ステップ S 3 1 )、 比較部 1 4からの電流指令値の ベース制限値 Iref— base及び d軸電流指令値 I d = 0を制限値 Iref Jim として出力する (ステップ S 3 3 )。 また、 変化量 ( e + A i e) がべ ース角速度 ω bよりも小さければスィッチ 1 6の接点を c 2に切替え (ステップ S 3 2 )、 比較部 1 3からの電流指令値の制限値 Ireflim_lim をそのまま電流指令値の制限値 Iref_limとして出力する (ステップ S 3 3 )。
バッテリ電圧変化適合部 6 0はバッテリ電圧 Vdcを入力し (ステツプ S 3 4)、 予め設定されているパラメータ Vdcnとの差電圧 Δν (=Vdc c - Vdcn) を算出して乗算部 6 4に入力する (ステップ S 3 5 )。一方、 ルックァップテーブル 6 1には電流指令値算出部 1 0から d軸電流指令 値 I d及び電流指令値の制限値 Iref— limが入力され(ステップ S 3 6 )、 ルックアップテーブル 6 1は d軸電流指令値 I d及び電流指令値の制限 値 Iref_lim に基づいて適合演算値を算出し (ステップ S 3 7 )、 適合演 算値を乗算部 6 4に入力する。 乗算部 6 4は適合演算値及び差電圧 Δ V に基づいて角速度変化分 Δ ω εを算出して加算部 1 8に入力する (ステ ップ S 3 8 )。
産業上の利用可能性
本発明によれば、 過度の基準電流に起因する電流誤差を軽減すること によって、高速領域における動作ノィズ及びトルクリップルを軽減でき、 また、 正確な電流指令値の制限値を計算することによって、 デューティ の飽和を防止することができる。 その結果、 モータ電流波形の歪みによ るトルクリップルの発生を抑制できるので、 急速なハンドルの切り返し 操舵を行ってもモータから異常音が発生せず、 ハンドル操作に違和感を 感じない電動パワーステアリング装置を提供することができる。
また、要求仕様の電流 I r e f— l i mに従って d軸電流指令値 I dを計算す ることにより、 要求される負荷速度に対応した最小電流を得ることがで き、 過度な d軸電流指令値 I dに基づく操舵の騒音をなくすると共に、 省エネにも寄与することとなる。

Claims

1 . ベク トル制御によってモータを制御すると共に、 操舵トルク等に基 づいて演算された電流指令値によって前記モー夕を駆動し、 車両の操舵 系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装 置の制御方法において、 前記ベク トル制御の弱め界磁制御時に、 所望の 出力特性及び角速度に基づ請いて前記電流指令値を制限するようにしたこ とを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御方法。
2 . ベク トル制御によってモー夕を制御すると共に、 操舵トルク等に基 づいて演算された電流指令値によって前記モー夕を駆動し、 車両の操舵 囲
系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装 置の制御方法において、 前記べク トル制御の弱め界磁制御でない時に、 所望の出力特性及び角速度に基づいて前記電流指令値を制限するように したことを特徴とする電動パワーステアりング装置の制御方法。
3 . ベク トル制御によってモー夕を制御すると共に、 操舵トルク等に基 づいて演算された電流指令値によって前記モー夕を駆動し、 車両の操舵 系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装 置の制御方法において、 前記べク トル制御の弱め界磁制御時と弱め界磁 制御でない時のそれぞれの所望の出力特性を前記角速度と電流指令値に よって切り替え、 切り替えられた所望の出力特性及び角速度に基づいて 前記電流指令値を制限するようにしたことを特徴とする電動パワーステ ァリング装置の制御方法。
4 . 前記電流指令値の制限に関する演算値をルックアップテーブルに保 持して行うようになっている請求項第 1項乃至第 3項のいずれかに記載 の電動パワーステアリング装置の制御方法。
5 . 前記電流指令値の制限に、 更にバッテリ電圧を用いるようになって いる請求項第 1項乃至第 3項のいずれかに記載の電動パワーステアリン グ装置の制御方法。
6 . 操舵トルク及び車速に基づいて演算された電流指令値を、 トルク成 分電流 (Q軸電流) と励磁成分電流 (d軸電流) に変換してモー夕電流 を制御するベク トル制御によってモー夕を駆動し、 車両の操舵系に操舵 補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装置の制御 方法において、 前記べク トル制御の弱め界磁制御領域の d軸電流指令値 の計算を前記モー夕の定格出力特性及び角速度に基づいて行って前記電 流指令値を制限すると共に、 前記 d軸電流指令値及びバッテリ電圧の変 化分を求め、 前記変化分で前記角速度を補正するようにしたことを特徴 とする電動パワーステアリング装置の制御方法。
7 . 操舵トルクに基づいて操舵補助電流指令値を演算する操舵補助電流 指令値演算部と、 前記操舵補助電流指令値のべク トル制御によってモー 夕を駆動制御する駆動制御部とを具備し、 前記モータによって車両操舵 系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装 置の制御装置において、 前記モータ定格出力特性と、 前記電流指令値及 び前記モータの角速度とに基づいて前記操舵補助電流指令値を制限する 電流指令値算出部を備え、 前記べク トル制御の弱め界磁制御時及び非弱 め界磁制御時に、 前記電流指令値算出部は電流指令値の制限値及び d軸 電流指令値を出力することを特徴とする電動パワーステアリング装置の 制御装置。
8 . 前記電流指令値算出部がが、 前記角速度に基づいて第 1制限値を出 力する第 1ルックアツプテーブルと、 前記角速度に基づいてベース制限 値を出力する第 2ルックアップテーブルと、 前記操舵補助電流指令値及 び第 1制限値を比較して前記制限値を出力する第 1比較部と、 前記操舵 補助電流指令値及びベース制限値を比較してベース指令値を出力する第 2比較部と、 前記角速度及び制限値を入力して前記 d軸電流指令値を切 り替えて出力するスィッチ部と、 前記角速度を検出して前記スィツチを 切り替える検出切り替え部とでなる請求項第 7項に記載の電動パワース テアリング装置の制御装置。
9 . 操舵トルクに基づいて操舵補助電流指令値を演算する操舵補助電流 指令値演算部と、 前記操舵補助電流指令値のべク トル制御によってモー 夕を駆動制御する駆動制御部とを具備し、 前記モー夕によって車両操舵 系に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装 置の制御装置において、前記モー夕の出力定格特性と、前記電流指令値、 前記モー夕の角速度及びバッテリ電圧とに基づいて前記操舵補助電流指 令値を制限する電流指令値演算部と、 d軸電流指令値演算部及び前記電 流指令値演算部からの電流指令値の制限値を入力すると共に、 バッテリ 電圧を入力して角速度変化分を算出するバッテリ電圧変化適合部と、 前 記モータの角速度及び前記モータ角速度変化分を加算した加算値を前記 電流指令値算出部に入力する加算部とを備え、 前記べク トル制御の弱め 界磁制御時及び非弱め界磁制御時に、 前記電流指令値演算部は電流指令 値の制限値及び d軸電流指令値を出力することを特徴とする電動パワー ステアリング装置の制御装置。
1 0 . 前記電流指令値演算部が、 前記加算値に基づいて第 1制限値を出 力する第 1ルックアップテーブルと、 前記加算値に基づいてベース制限 値を出力する第 2ルックアップテーブルと、 前記操舵補助電流指令値及 び第 1制限値を比較して前記制限値を出力する第 1比較部と、 前記操舵 補助電流指令値及びベース制限値を比較してベース指令値を出力する第 2比較部と、 前記加算値及び制限値を入力して前記 d軸電流指令値を出 力する第 3ルックァップテ一ブルと、 前記制限値及びベース制限値を切 り替えて出力するスィッチ部と、 前記加算値の大きさを検出して前記ス ィツチ切り替える検出切り替え部とでなる請求項第 9項に記載の電動パ ワーステアリング装置の制御装置。
1 1 . 前記バッテリ電圧変化適合部が、 前記 d軸電流指令値及び電流指 令値の制限値を入力して適合演算値を出力する第 4ルツクアップテープ ルと、前記バッテリ電圧及び前記適合演算値を乗算する乗算部とでなり、 前記乗算部から角速度変化分を出力するようになっている請求項第 1 0 項記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
1 2 . 前記モータが永久磁石型ブラシレスモー夕 D Cモ一夕である請求 項第 7項乃至第 1 1項のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置 の制御装置。
1 3 . 前記モータの定格出力特性は、 所定のバッテリ電圧と所定のイン バー夕電流により求められるようになっている請求項第 6項、 第 7項、 第 9項のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
1 4 . 操舵トルク及び車速に基づいて操舵補助電流指令値を演算する操 舵補助電流指令値演算部と、 前記操舵補助電流指令値によってモータを 駆動制御する駆動制御部とを具備し、 前記モータによって車両の操舵系 に操舵補助力を付与するようになっている電動パワーステアリング装置 の制御装置において、 所定のバッテリ電圧とインバ一夕電流によって求 められるモー夕出力特性と、 モータの角速度に基づいて前記操舵補助力 を制限するようにしたことを特徴とする電動パワーステァリング装置の 制御方法。
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