明 細 書 プロピレン系重合体、該重合体を含む組成物及びこれらから
得られる成形体 技術分野
本発明は、プロピレン系重合体、該重合体を含む組成物、及びこれらから得られる成形 体に関する。 背景技術
チーグラー型触媒を用いてプロピレンを重合して得られる高結晶性ポリプロピレンは熱 可塑性樹脂として剛性と耐熱性を兼ね備えた材料として巾広い用途で用レ、られている。 また、高結晶性ポリプロピレンを耐衝撃性が要求される分野に用途展開するために、例 えば、前段においてプロピレン単独あるいはプロピレンと少量のエチレンとの混合物の重 合を連続的に行い、後段においてプロピレンとエチレンの共重合を連続的に行って、非 晶性のプロピレン 'エチレン共重合体を製造するプロピレン.エチレンブロック共重合体の 開発が行われてきた。 (以下の説明では、「プロピレン 'エチレンブロック共重合体」のこと を、「ブロックポリプロピレン」と呼称する場合がある。 ) しかし、チーグラー型触媒を用い る重合方法では、前記のプロピレンとエチレンとの共重合を行う後段の工程において、所 望ポリマーである、 n-デカンやパラキシレン等の溶媒に可溶なプロピレン.エチレンの共重 合体以外に、これら溶媒に不溶なプロピレンとエチレンの共重合体やエチレンホモポリマ 一、プロピレンホモポリマーが副生する。プロピレンとエチレンを共重合する工程で副生す る、これら溶媒不溶成分は、プロピレン系共重合体の耐衝擊性などの物性低下を引き起 こすことが知られている。
これらの溶媒不溶成分の副生量を低減させるために、メタ口セン触媒を用いるブロック ポリプロピレンの製造方法の開発が活発化している。特開平 5-202152 号公報、特開 2003-147035号公報などには、メタ口セン触媒を用いることにより後段共重合工程における、 n-デカンやパラキシレンに不溶なプロピレン 'エチレン共重合体等の副生物量が相当量 低減されて耐衝撃性の改善につながることが開示されている力 多様な産業分野におけ
る耐衝撃性と剛性のバランスを全て網羅できるとは到底言い難 更なる改良が求められ ているのである。
プラスチックを用いる産業分野の多様化と高次化の風潮は、従来ポリプロピレンが優れ た性能の一つとして備えていた耐熱性や剛性においても追随できない用途分野をもたら しつつある。換言すれば、既存のプロピレン系樹脂のみでは対応し切れない多くの産業 分野が出現しつつあるのである。このような例として以下二つの分野を紹介する、一つは レトルトフィルム用途であり、他の一つは自動車材用射出成形である。
近年、レトルト食品は一般家庭のみならず業務分野にも急速に普及し始めており、その ために大量の食品を一度に包装できる包装材料(レトルトパゥチ)が求められている。レト ルト食品は、一般には長期間に亘つて常温保存あるいは冷蔵'冷凍保存されることから、 その包装材料に用いられるフィルムには、包装体のヒートシール部から内容物が破損しな い高レ、ヒートシール強度と耐低温衝撃強度が求められている。レトルトバウチのシーラント 層として、従来使用されてきたポリプロピレンとエチレン' <¾ -ォレフィン共重合体ゴムとのブ レンドフィルム、ポリプロピレンブロック共重合体フィルム、あるレ、は、そのポリプロピレンブ ロック共重合体とエチレン' ォレフィン共重合体ゴムとのブレンドフィルム等においては、 キーとなる要求性能のうち、耐熱性、耐低温衝撃強度、およびヒートシール性の全てにバ ランスよく優れているとはいい難かった。さらにレトルト食品は、その食品を充填し密封した 後、 100〜140°C程度の高温'高圧釜を用いてレトルト殺菌処理が行われているために、そ の処理に耐えられるようなヒートシール部の耐熱性とヒートシール強度の保持が、食品の 品質管理上からも要求される。一方で、高温且つ短時間滅菌は、作業効率の改善につな がるばかりでなく内容物の食品生存率の向上にもつながるため、レトノレトバウチのシーラン ト層などに用いられるプロピレン系樹脂の耐熱温度の更なる向上が産業界から求められ ているのである。
プロピレン系樹脂は、その優れた剛性、硬度および耐熱性ゆえにに、射出成形によつ て自動車内装用途、フェンダー、バンパー、サイドモール、マッドガード、ミラーカバーなど の自動車外装用途一般に広く利用されている。また用途に応じて、プロピレン系樹脂にポ リエチレンあるいはゴム成分、非晶性あるいは低結晶性エチレン 'プロピレン共重合体 (EPR)、非晶性エチレン' a一才レフイン共重合体などを配合して耐衝撃性を改善したポ リプロピレン組成物、ゴム成分の配合により低下する剛性を補うために更にタルクなどの無
機充填材などを添加したポリプロピレン組成物も知られている。しかし、このようなプロピレ ン系樹脂においては、成形製品の更なる軽量化および薄肉化が望まれており、これらを 実現させつつ、かつ十分な強度を有する成形製品を得るためには、剛性ー耐衝撃性バラ ンスのより向上された(すなわち、剛性および耐衝撃性のいずれにも優れる)プロピレン系 樹脂または該樹脂を含んでなるプロピレン系樹脂組成物が必要とされてレ、るのである。 本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであり、耐熱性に優れるととも に剛性および耐衝撃性のいずれにも優れ、特にフィルムや射出成形性体に好適に使用 できるプロピレン系樹脂、該樹脂を含んでなる樹脂組成物、およびこれらから得られる成 形品を提供することを目的としてレ、る。 発明の開示
本発明は、室温 n-デカンに可溶な部分 (Ds。 10〜40重量。/。と室温 n-デカンに不溶な部 分 (Dms。,) 60〜90 重量。/。から構成され、プロピレン (MP)並びに、エチレンおよび炭素数 4 以上の c -ォレフィンから選ばれる一種以上のォレフィン(MX)に由来する骨格力もなる重 合体であって、以下の要件 [1]〜[5]を同時に満たすプロピレン系重合体 (A)である。
[1] Dsol と Dmsdの、 GPC分子量分布(Mw/Mn)が共に 4.0以下である。
[2] Dmsolの融点(Tm)が 156°C以上である。
[3] Dmscllにおける 2,1-結合量と 1,3-結合量との和が 0.05モル。/。以下である。
[4] Ds。,の極限粘度 [ rj ](dl/g)力 2.2< [ 77 ]≤6.0を満たす。
[5] Dmsrfのォレフィン (MX)に起因する骨格濃度が 3.0重量。/。以下である。
本発明のプロピレン系重合体 (A)の好ましい態様.は、次の二つの工程(工程 1およびェ 程 2)を連続的に実施することによって得られるプロピレン系重合体 (A1)である。
[工程 1]プロピレン(MP)並びに、必要に応じて、エチレンおよび炭素数 4以上のひ-ォレ フィンから選ばれる一種以上のォレフィン(MX)をメタ口セン化合物含有触媒の存在下で (共)重合して、室温 n-デカンに可溶な部分 (Dsd)の濃度が 0.5重量。/。以下である(共)重 合体を製造する工程。
[工程 2| プロピレン (MP)並びに、エチレンおよび炭素数 4以上の α -ォレフインカ 選 ばれる一種以上のォレフィン (MX)をメタ口セン化合物含有触媒の存在下で共重合して、 室温 n-デカンに不溶な部分 (Dmsc>1)が 5.0重量。/。以下である共重合体を製造する工程。
本発明のプロピレン系重合体 (A)を製造する際の触媒の好ましい態様は、下記一般式 [η · で表されるメタ口セン化合物を含む触媒である。
(式中、 R\ R2、 R3、 R4、 R5、 R R R8、 R9、 R10、 R"、 R12、 R13、 R"、 R15、 R16は水素原子、炭 化水素原子基、ケィ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよ R1から R16までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよレ、。ただし はァリール基 ではない。 Mは第 4族遷移金属であり、 Qはハロゲン原子、炭化水素原子基、ァニオン配 位子、及び孤立電子対で配位可能な中性配位子力 なる群より選ばれ、 iは 1〜4の整数 であり、 jが 2以上の整数である場合は複数の Qは同一でも異なってもよレ、。 )
本発明は、前記したプロピレン系重合体 (A)を含む熱可塑性樹脂組成物 (B)に関する。 このような熱可塑性樹脂組成物 (B)の好ましい態様は、前記した本発明のプロピレン系 重合体 (A)、並びにプロピレン系重合体 (A)とは異なるポリプロピレン系樹脂 (P)、エラストマ ― (Q)および無機フイラ一(R)力 選ばれる 1種以上、力 なるプロピレン系樹脂組成物 (B1)である。
本発明は、前記したプロピレン系重合体 (A)を成形して得られる射出成形品 (Cl)、前記し たプロピレン系重合体 (A)を成形して得られるフィルム (Dl)、前記したプロピレン系重合体 (A)を成形して得られるシ一ト (E1)、前記したプロピレン系重合体 (A)を成形して得られるブ ロー成形容器 (F1)に関する。
さらに本発明は、前記した熱可塑性樹脂組成物 (B)またはプロピレン系樹脂組成物 (B1) を成形して得られる射出成形品 (C2)、前記した熱可塑性樹脂組成物 (B)またはプロピレン
W 200 系樹脂組成物 (Bl)を成形して得られるフィルム (D2)、前記した熱可塑性樹脂組成物 (B)ま たはプロピレン系樹脂組成物 (B1)を成形して得られるシート (E2)、前記した熱可塑性樹脂 組成物 (B)またはプロピレン系樹脂組成物 (B1)を成形して得られるブロー成形容器 (F2)に 関する。 発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を実施するための最良の形態について、プロピレン系重合体 (A)、該プロ ピレン系重合体 (A)の製造方法、該プロピレン系重合体を含んでなる熱可塑性樹脂組成 物 (B)、およびこれらの用途の順に詳細に説明する。
プロピレン系重合体 (A)
本発明のプロピレン系重合体 (A)は、室温 n-デカンに可溶な部分 (Ds。,) 10〜40重量%、 好ましくは 10〜30重量。/。と室温 n-デカンに不溶な部分 (D^ i^ 重量。/。、好ましくは 70〜90重量。 /。力も構成され [但し、 Ds。,と Dms()1の合計量は 100重量%である]、プロピレン (MP)並びに、エチレンおよび炭素数 4以上の a -ォレフインカ、ら選ばれる一種以上のォレ フィン (MX)に由来する骨格からなる重合体であって、後述する要件 [1;]〜 [5]を同時に満た すプロピレン系重合体 (A)である。なお、本発明において、「室温 n-デカンに可溶な部分」 とは後記する実施例において詳述するように、ポリプロピレン系重合体 (A)の内、 n-デカン 中 145°Cで 30分間加熱溶解後に 20°Cまで降温後に n-デカン溶液側に溶解してレ、る部分 を指す。また以下の説明においては、「室温 n-デカンに可溶な部分」を「n-デカン可溶部」、 「室温 n-デカンに不溶な部分」を「n-デカン不溶部」と略称する場合がある。
本発明のプロピレン系重合体 (A)は、プロピレン(MP)に起因する骨格を必須骨格として、 エチレンおよび炭素数 4以上の α -ォレフインから選ばれる一種以上のォレフィン(MX)に 起因する骨格から構成される。炭素数 4以上のひ -ォレフィン(以下の説明では、単に「α - ォレフィン」と略記する場合がある。)としては炭素数 4〜20の、炭素原子及び水素原子の み力 構成されるひ -ォレフィンが好ましく、このようなひ -ォレフィンとしては、 1-ブテン、 1- ペンテン、 3 -メチノレ- 1-ブテン、 1-へキセン、 4-メチル -1-ペンテン、 3-メチノレ- 1-ペンテン、 1-ォ クテン、 1-デセン、 1-ドデセン、 1-テトラデセン、 1-へキサデセン、 1-ォクタデセン、 1-エイコ センなどが挙げられる。 α -ォレフィンを用いる場合は、 1-ブテン、 1-へキセンおよび 4-メチ ル— 1—ペンテンカ 選ばれる少なくても 1 種以上であることが好ましい。
[1] Dsol と D ,の、 GPC分子量分布 (Mw/Mn)が共に 4.0以下である。
[2] Dmsolの融点(Tm)が 156。C以上である。
[3] Dmsolにおける 2,1-結合量と 1,3-結合量との和が 0.05モル。/。以下である。
[4] Dsolの極限粘度 [ 77 ](dl/ 力 2.2く [ 77 ]≤ 6.0を満たす。
[5] D^,のォレフィン (MX)に起因する骨格濃度が 3.0重量。/。以下である。
以下、本発明のプロピレン系重合体 (A)が備える要件 [1]〜要件 [5]について詳説する。 悪性.. m
本発明のプロピレン系重合体の、 n-デカン可溶部 (Ds ) と n-デカン不溶部 (DmJの、 GPC分子量分布 (Mw/Mn)が共に 4.0以下である。 Dsolの好ましレ、分子量分布は 3.5以下、 更に好ましい分子量分分布は 3.0以下である。一方、 Dm∞1の好ましい分子量分布は 3.5以 下、更に好ましい分子量分分布は 3.0以下である。なお、 Mwは重量平均分子量であり、 Mnは数平均分子量である。
悪 丄¾
本発明のプロピレン系重合体 (A)の、 n-デカン不溶部 (Dms()1)の融点 (Tm)は、 156°C以上、 好ましくは 156°C≤Tm≤167°C、より好ましくは 158°C≤Tm≤165°C。 Tmが 156°C未満であ ると剛性が低下したり、フィルムとした場合の耐熱性が要求特性を担保しきれない分野が あるので好ましくない。
要件.. ί.¾.
本発明のプロピレン系重合体 (Α)の、 n-デカン不溶部(Dmsd)における "C-NMRスぺクト ルカ 求められる全プロピレン構成単位中のプロピレンモノマーの 2,1-挿入と 1,3-挿入に 基づく位啬不規則単位の割合(各々、 「2,1-結合量」および「1,3-結合量」と呼ぶ)の和は 0.05モル。/。以下、好ましくは 0.04モル。/。以下、さらに好ましくは 0.02モル。/。以下である。特 に、本発明のプロピレン系重合体 (A1)の n-デカン不溶部 (DmsJにおける "C-NMRスぺクト ルカ 求められる全プロピレン構成単位中の、プロピレンモノマーの 2,1-結合量と 1,3-結合 量との和が 0.05 モル。/。よりも大きいと、プロピレン系重合体 (A1)の n-デカン可溶部 (DJに おけるプロピレンモノマーの 2,1-結合量と 1,3-結合量も多くなり、 n-デカン可溶部 の組 成分布が広くなり耐衝撃性が低下することがある。
要件 .丄4].
本発明のプロピレン系重合体 ( の n-デカン可溶部(D∞1)の極限粘度 [ 77 ](dl/g)は、通
常、 2.2く [ r? ] ^ 6.0 である。一般的に、 η-デカン可溶部 (Dst)1)中の極限粘度 [ η ]が高くなる · 、 とプロピレン系重合体 (Α)の特性は優れることが予想されるが、本発明が意図する大部分 の用途においては、 2.2く [ 77 ]≤5,0、好ましくは 2.2く [ 77 ] ^4.5を満たすプロピレン系重合体 が好んで採用される。
要侁.. ί.
本発明のプロピレン系重合体 (Α)の n-デカン不溶部 (D^)の、エチレンおよび炭素数 4 以上の ct -ォレフィンから選ばれる一種以上のォレフィン (λ'Κ)に由来する骨格の重量濃度 は、通常 3.0重量。/。以下、好ましくは 2.0重量。/。以下、更に好ましくは 1.5重量。/。以下であ る。
本発明のプロピレン系重合体 (Α)は、前記要件 [1]〜[; 5]を満たす限りにおいて、本発明 が意図するところの用途において、その特徴を遺憾なく発揮する力 同時に下記要件 [Γ]
〜[4']を同時に満たすことが好ましい。
要件.. [.
0°Cオルトジクロロベンゼンに可溶な成分の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)の比 Mw/Mn は 1.0〜4.0、好ましくは 1.0〜3.5、更に好ましくは 1.0〜3.0 である。
Mwダ Mnが 4.0を超えると耐低温脆化特性が低下することがある。
悪侁.. [ '].
0°Cオルトジクロロベンゼンに可溶な成分の重量平均分子量(Mw)は、 1.8 X 105以上、 好ましくは 2.0 X 105以上、更に好ましくは 2.5 X 105であることが好ましレ、。 Mwが 1.8 X 105よ り小さいと耐衝撃性が低下する場合がある。
要 ί ..[.
90°Cのオルトジクロロベンゼンに不溶、且つ 135°Cオルトジクロロベンゼンに可溶な成分
の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比 Mw/Mnは、 1.0〜4.0、好ましくは 2.0
〜3.5である。
要 .侁.丄4:].
Dsol中の、エチレンおよび炭素数 4以上のひ-ォレフィン(MX)から選ばれる一種以上の — ォレフィン(MX)に起因する骨格が、エチレンに起因する骨格を必須成分として含み、そ のエチレン起因骨格が Ds。,中に、好ましくは 15mol%〜90mol%、より好ましくは 20mol%〜
70mol%、特にに好ましくは 25mol%〜60mol。/。含有される。エチレン起因骨格濃度が 15
mol%を下回ったり、 90 mol%を超える場合は耐衝撃性が十分に発現しない場合がある。 プロピレン系重合体 (A)の製造方法
本発明のプロピレン系重合体 (A)は、前記した要件を満たす限りその製造方法が限定さ れるものではない。本発明者らの別の知見に拠れば、本発明のプロピレン系重合体 (A)を 構成する n-デカン不溶部 (DmJは、プロピレンホモポリマー、プロピレンランダムポリマー (エチレンまたは炭素数 3以上のひ-ォレフィンに起因する骨格を 1.5 mol%を超えない量 で含有するプロピレン系重合体)、またはこれらの二種以上の混合体に実質的に同一で あり、一方 n-デカン可溶部 (DJは、プロピレン 'エチレン共重合体、プロピレン. α -ォレフ イン共重合体、エチレン' ひ -ォレフイン共重合体、またはこれら二種以上の混合体に実質 的に同一である。 (なお、「共重合体」にはランダムポリマーも含まれる。) 従って、本発明 のプロピレン系重合体 (Α)は、大きくは次の二つの製造方法のいずれかの方法によって製 造が可能となる。
方法 Α; 次の二つの工程(工程 1および工程 2)を連続的に実施することによって、要件 [1]〜要件 [5]を同時に満たすプロピレン系重合体 (Α)を製造する方法。 (以下、この方法を 「直重法」と呼び、この方法によって得られるプロピレン系重合体 (Α)を、プロピレン系重合 体 (A1)と呼ぶ場合がある。 )
[工程 1] プロピレン (MP)並びに、必要に応じて、エチレンおよび炭素数 4以上の α -ォ レフインから選ばれる一種以上のォレフィン(MX)をメタ口セン化合物含有触媒の存在下 で(共)重合して、室温 n-デカンに可溶な部分 (DJの濃度が 0.5重量。/。以下である(共) 重合体を製造する工程。。 (以下、この (共)重合体を重合体 [al]と呼ぶ場合がある。 )
[工程 2] プロピレン(Λ'ΙΡ)並びに、エチレンおよび炭素数 4以上のひ-ォレフィンから選 ばれる一種以上のォレフィン (MX)をメタ口セン化合物含有触媒の存在下で共重合して、 室温 n-デカンに不溶な部分 (D^)が 5.0 重量。/。以下である共重合体を製造する工程。 (以下、この共重合体を重合体 [a2]と呼ぶ場合がある。 )
方法 B; 前記方法 Aの工程 1で生成する(共)重合体(=重合体 [al])と、前記方法 Aの 工程 2 で生成する共重合体(=重合体 [¾2])を、メタ口セン化合物含有触媒の存在下で個 別に製造した後に、これらを物理的手段を用いてブレンドする方法。 (以下、この方法「ブ レンド法」と呼び、この方法によって得られるプロピレン系重合体 (A)を、プロピレン系重合
体 (A2)と呼ぶ場合がある。 ) - 前記方法 Aおよび方法 Bに共通して使用されるメタ口セン化合物含有触媒は、具体的 には下記一般式 [I]で表されるメタ口セン化合物 [m]を含む触媒である。
また、メタ口セン化合物 [m]を重合触媒に供する際の好ましレ、形態は、
[m] 下記一般式 [I]で表されるメタ口セン化合物、
[k] [k-1]有機金属化合物、 [k- 2]有機アルミニウムォキシ化合物、および [k-3]メタ口セン化 合物 [m]と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれる少なくとも 1種の化合物、 さらに必要に応じて、 [s]粒子状担体力も構成されることが好ましい。
以下、本発明に係わる重合触媒を構成する各成分 [m]、 [k]および [s]について詳細に説 明する。
成分.. [ml
成分 [m]は前記一般式 [I]で表されるメタ口セン化合物である。一般式 [I]中、 R R R R R5、 R6、 R7、 R8、 R9、 R"、 R12、 R 、 R"、 R15、 R16は水素原子、炭化水素原子基、ケィ素 含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよぐ R1力 R10までの隣接した置換 基は互いに結合して環を形成してもよレ、。ただし R2はァリール基ではなレ、。なお、ここで 言うァリ一ル基とは芳香族炭化水素基において共役 sp2炭素上に遊離原子価をもつ置換 基、例えばフエニル基、トリル基、ナフチル基などを指し、ベンジル基やフエネチル基、フ ェニルジメチルシリル基などは含まなレ、。炭化水素基としては、メチル基、ェチル基、 n-プ 口ピル基、ァリル基、 n-ブチル基、 n-ペンチル基、 n-へキシル基、 n-ヘプチル基、 n-ォクチ ル基、 n-ノ-ル基、 η-デカニル基などの直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、 tert-ブチル基、
アミノレ基、 3-メチルペンチル基、 1,1-ジェチルプロピル基、 1,1-ジメチルブチル基、 1-メチル' - プロピルブチル基、 1,1-プロピルブチル基、 1,1-ジメチル -2-メチルプロピル基、 1-メチル -1-イソプロピル- 2-メチルプロピル基などの分岐状炭化水素基; シクロペンチル基、シクロ へキシル基、シクロへプチル基、シクロォクチル基、ノルボノレニノレ基、ァダマンチル基、メ チルシクロへキシノレ基、メチルァダマンチル基などの環状飽和炭化水素基; フエニル基、 トリル基、ナフチル基、ビフヱニル基、フ cナントリル基、アントラセニル基などの環状不飽 和炭化水素基; ベンジノレ基、クミノレ基、 1,1-ジフエニルェチル基、トリフエニルメチル基など の環状不飽和炭化水素基の置換した飽和炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、フエノキ シ基、フリル基、 N-メチルァミノ基、 Ν,Ν-ジメチルァミノ基、 Ν-フエニルァミノ基、ピリル基、 チェニル基などのへテロ原子含有炭化水素基等を挙げることができる。ケィ素含有基とし ては、トリメチルシリル基、トリェチルシリル基、ジメチルフヱニルシリル基、ジフヱ二ルメチ ルシリル基、トリフエニルシリル基などを挙げることができる。また、フルォレニル環の R9か ら R16の隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよい。このような置換フルォレニ ル基としては、ベンゾフルォレニル基、ジベンゾフルォレニル基、ォクタヒドロジべンゾフル ォレニル基、オタタメチルォクタヒドロジべンゾフルォレニル基、オタタメチルテトラヒドロジ シクロペンタフルォレニル基などを挙げることができる。
前記一般式 [I]において、 R1および R3は水素原子であることが好ましい。さらに およ び R7力 選ばれる少なくとも 1つは水素原子であることが好ましぐ および R7は共に水 素原子であることがより好ましい。
前記一般式 [ηにおいて、シクロペンタジェニル環に置換する R2はァリール基ではなぐ 水素原子または炭素数 1〜20の炭化水素基であることが好ましい。炭素数 1〜20の炭化 水素基としては、前述の炭化水素基を例示することができる。 R2としては炭化水素基が好 ましく、メチノレ基、ェチル基、イソプロピル基、 tert-ブチル基が好ましく、特に好ましくは tert-ブチル基である。
R4および R5は水素原子、炭素数 1〜20のアルキル基およびァリール基力、ら選ばれ、好 ましくは炭素数 1〜20の炭化水素基である。 R4および R5は、メチル基およびフエ二ル基か ら選ばれることがさらに好ましぐ R4と R5が同一であることが特に好ましい。
前記一般式 [Γ]において、フルオレン環上の 、 R12、 R13および R10は水素原子であること が好-ましい。
前記一般式 [I]において、 Μは第 4族遷移金属であり、具体的には Ti、 Zr、 Hf等が挙げ' られる。また、 Qはハロゲン原子、炭化水素原子基、ァニオン配位子、及び孤立電子対で 配位可能な中性配位子からなる群より選ばれる。 jは 1〜4の整数であり、 jが 2以上の時 は、 Qは互いに同一でも異なっていてもよい。ハロゲン原子の具体例としては、フッ素、塩 素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては前述と同様のものを挙げることがで きる。ァニオン配位子の具体例としては、メトキシ、 tert-ブトキシ、フエノキシなどのアルコキ シ基、アセテート、ベンゾエートなどのカルボキシレート基、メシレート、トシレートなどのス ルホネート基、ジメチルアミド、ジイソプロピルアミド、メチルァニリド、ジフエニルアミド等の アミド基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメ チルホスフィン、トリェチルホスフィン、トリフエニルホスフィン、ジフエ二ルメチルホスフィン などの有機リン化合物、テトラヒドロフラン、ジェチルエーテル、ジォキサン、 1,2-ジメトキシ ェタンなどのエーテル類等が挙げられる。 Qは少なくとも 1つがハロゲン原子またはアルキ ル基であることが好ましい。
本発明に係わる、前記一般式 P]で表されるメタ口セン化合物としては、 [3- (フルォレニ ノレ) (l,2,3,3ii-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(2',ァ-ジ -tert-ブチルフルォ レニル) (1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6,-ジ -tert-ブチルフ ノレオレニル)(l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド、 [3-(1',1',4',4',ァ,7',10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ) (1,2,3,3∑1-テトラ ヒドロペンタレン) 1ジルコニウムジクロライド、 [3- (フルォレニノレ) (1,1,3,5-テトラメチル -1,2,3,3a- テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (2',7'-ジ -tert-ブチルフルォレニ ノレ) (1,1,3,5-テトラメチル -l,2,3,3ii-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'- ジ -tert-ブチルフルォレニル) (1,1,3,5-テトラメチル- 1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニゥ ムジクロライド、 [3-(1',1',4',4',7',ァ,10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ|¾上1フルォレニ ノレ) (1,1,3,5-テトラメチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (フル ォレニノレ) (1,1-ジメチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)"]ジルコニウムジクロラ イド、 [3-(2',7'-ジ- tert-ブチルフルォレニノレ) (1,レジメチル- 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロ ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ) (1,1-ジメチル -5-tert-ブチノレ -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド、
[3-(Γ,Γ,4',4',7',ァ, ΙΟ',ΙΟ'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニル) (1,1-ジメチル
-5 - tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (フルォレニ ノレ) (1.1,3-トリェチル -2-メチル 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレ ]ジルコニウムジク 口ライド、 [3-(2',ァ-ジ -tert-ブチルフルォレ -ル) (1 , 1,3-トリェチル -2-メチル 5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレ 二ノレ) (1,1,3-トリェチノレ- 2-メチル 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウム ジクロライド、 [3-( , Γ,4',4',7',7', 10', 10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニ ノレ)(1,1,3-トリェチル -2-メチル 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジク 口ライド、 [3- (フルォレニル) (1,3-ジメチルふ tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジル コニゥムジクロライド、 [3-(2',ァ-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ)(1,3-ジメチノレ- 5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレ ニル) (1,3-ジメチル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (1',1',4',4',7',ァ,10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニル 1,3-ジメチル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (フルォレニ ノレ) (1,1,3-トリメチルふェチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(2',7'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ) (1,1,3-トリメチノレ- 5-ェチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレ ン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6,-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ) (1,1,3-トリメチノレ- 5 -ェチ ル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレ: 0]ジルコニウムジクロライド、 [3-(Γ,Γ,4',4',7',7',10',10'-ォクタ メチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ) (1,1,3-トリメチノレ- 5-ェチル -l,2,3,3a-テトラヒドロ ペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (フルォレニノレ) (1,1,3-トリメチル -5 -トリメチルシリノレ -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(2',ァ-ジ -tert-ブチルフルォレ 二ノレ) (1,1,3-トリメチルふトリメチルシリル- l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロ ライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニル) (1,1,3-トリメチルふトリメチルシリル- l,2,3,3a-テト ラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(1',1',4',4',ァ,ァ,10',10'-ォクタメチルォクタヒ ドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ) (1,1,3-トリメチル -5-トリメチルシリル- 1,2,3,3a-テトラヒドロペン タレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (フルォレニノレ) (3-メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒ ドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(2',ァ-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ X3-メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブ チルフルォレニノレ) (3-メチル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレ: 0]ジノレコニゥムジク 口ライド、 [3-(1',1',4',4',ァ,ァ, ΙΟ',ΙΟ'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニル) メ
チル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド、 [3- (フルォレ 二ノレ)(1-フエ-ル -3-メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロ ライド、 [3-(2',7'-ジ -tert-ブチルフルォレニル) (1-フエニル- 3-メチル -5-tert-ブチル -1,2,3 -テト ラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニル) (1-フエ -ル -3-メチル -5-tert-ブチル -l,2A3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(Γ,Γ,4',4',ァ,ァ,10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノ フエニル -3- メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド、 [3- (フルォレ 二ノレ) (1-P-トリル- 3-メチル -5-tert-ブチル -1,2,3,¾-テトラヒドロペンタレン Y]ジルコニウムジクロ ライド、 [3-(2',ァ-ジ -tert-ブチルフルォレ -ル) (1-P-トリル- 3-メチル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テト ラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ) トリ ノレ -3-メチル -5-tert-ブチノレ- 1 ,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン ηジルコニウムジクロライド、 [3-(Γ,Γ,4',4',7',7',10',10'-オタタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレ -ル) (1-P-トリル- 3-メ チル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (フルォレ ニル) (1,3-ジフエエル- 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド.
[3-(2',7'-ジ -tert-プチルフルォレニノレ) (1,3-ジフエニル -5-tert:-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペン タレン)]ジノレコニゥムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ)(1,3-ジフエニル -5-tert-ブチル -l,2,3,3{i-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(1',1',4',4',ァ,ァ,10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ|¾,111フルォレ-ノレ)(1,3-ジフェニル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (フルォレニ ノレ) (1,3-ジフエニル -1-メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジク 口ライド、 [3-(2',ァ-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ) (1,3-ジフエニル -1-メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-プチルフルォレ 二ノレ) (1,3-ジフエニル -1-メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3ii-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジ クロライド、 [3- (l',l',4',4',7',ァ,10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ[b,h]フルォレニノレ) L3- ジフエニル -1-メチル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド、 [3- (フルォレニノレ) (1,3-ジ(P-トリル) -1-メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)] ジルコニウムジクロライド、 [3—(2',7'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ) (1,3-ジ(P-トリル) -1-メチル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブ チルフルォレニノレ χΐ,3-ジ(P-トリル) -1-メチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレ ]
ジルコニウムジクロライド、 [3-(Γ,Γ,4',4',7',7',10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フ ノレオレニノレ)( —ジ(p-トリル)小メチノレ- ブチル l,2,3,3 a—テトラヒドロペンタレン)〗ジルコ 二ゥムジクロライド、 [3- (フルォレニノレ) (3-フエ二ノレ- 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレ ン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(2',7'-ジ- tert-ブチルフルォレニノレ) (3-フヱニル -5-tert-ブチ ル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォ レニル) (3—フエニル— 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(Γ,Γ,4',4',ァ,ァ,10',10'-オタタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニル) フエニル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3- (フルォレニ ノレ) (1-メチノレ- 3-フエニル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン V]ジルコニウムジクロラ イド、 [3-(2',7'-ジ -tert-ブチルフルォレニル) (1-メチル -3-フエニル- 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラ ヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ; 1-メチル -3-フエ二ル -5-tert-ブチル -1 ,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン ηジルコニウムジクロライド、 [3-(1',1',4',4',7',ァ,10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ[13,1 ]フルォレニル)(1-メチノレ-3-フ ェニル—5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド、 [3- (フルォレ 二ノレ) (1,1-ジメチノレ- 3-フエニル- 5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジ クロライド、 [3-(2',7'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ) (1,1-ジメチノレ- 3-フエニル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレ 二ノレ) (1,1-ジメチノレ- 3-フエニル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジ クロライド、 [3-(1',1',4',4',7',ァ,10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ) (1,1- ジメチル -3-フエ二ノレ- 5-tert-ブチル -1,2,3, -テトラヒド—口ペンタレン ηジルコ ゥムジクロライド、 [3- (フルォレニル) (1,1,3-トリメチル -5- tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン ηノヽフニゥム ジクロライド、 [3-(2',7'-ジ- tert-ブチルフルォレニノレ) (1,1,3-トリメチル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テ トラヒドロペンタレン)]ノヽフニゥムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ) ("1.1,3-トリ メチル -5- tert-ブチル - l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ハフニウムジクロライド、 [3-(1',1',4',4',7',7',10',10 ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ) (1,1,3-トリメチル
-5-tert-ブチル -1 ,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ハフニウムジクロライド、 [3- (フルォレニ ノレ) (1,1,3-トリメチル -5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]チタニウムジクロライド、
[3-(2',7'-ジ -tert-ブチルフルォレニル) (1,1,3-トリメチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペン タレン)]チタニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニノレ)(1,1,3-トリメチル -5-tert-
ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]チタニウムジクロライド、 [3-(1',1',4',4',ァ,ァ,10',10'-ォク タメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ) (1,1,3-トリメチル -5-tert-ブチル - l,2,3,3a-テト ラヒドロペンタレン)]チタニウムジクロライド、特に好ましい化合物としては、 [3- (フルォレニ ノレ) (1,1,3-トリメチルふ tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド、 [3-(2',7'-ジ- tert-ブチルフルォレニノレ)(1,1,3-トリメチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペン タレン)]ジルコニウムジクロライド、 [3-(3',6'-ジ -tert-ブチルフルォレニル) (1,1,3-トリメチル -5-tert-ブチル -1,2,3,¾-テトラヒドロペンタレン)]ジノレコニゥムジクロライド、 [3-(1',1',4',4',ァ,7',10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ[13,11]フルォレニノレ)(1,1,3-トリメチル -5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレ )]ジルコニウムジクロライドを例示することがで きる。 ただし、本発明のメタ口セン化合物 [m]は、上記例示化合物に何ら限定されるもの ではなぐ本願請求の範囲で定義された要件を満たす全ての化合物を包含するものであ る。なお、上記化合物の命名に用いた位置番号を [3-(1,,1',4',4',7',7',10',10'-ォクタメチルォ クタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ) (1,1,3-トリメチルふ tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペン タレ:/)]ジノレコ-ゥムジクロライド、および [3-(2',ァ-ジ -tert-ブチルフルォレニル) (1,1,3-トリメチ ノレ- 5-tert-ブチル -l,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライドを例にとりそれぞ
本発明のプロピレン系重合体 (A)を製造する際に、方法 Aまたは方法 Bを採用する場 · 合においては、メタ口セン化合物は前記一般式 [I]で表されるメタ口セン化合物 [m]に限定 されなレ、。方法 Bについて具体的に述べると、重合体 [al]に相当する (共)重合体を、本願 出願人によって国際出願され WO2002/074855に開示されたメタ口セン化合物 [m']を含む 重合触媒の共存下で製造し、重合体 [a2]に相当する共重合体を、同様に本願出願人によ つて国際出願され WO2004/087775に開示されたメタ口セン化合物 [m"]を含む重合触媒の 共存下で製造することが可能である。同様にして方法 Aを採用する場合においても、ェ 程 1 において前記のメタ口セン化合物 [m,]を含む重合触媒の共存下で重合を行い、次い で工程 2において前記メタ口センィ匕合物 [m"]を含む重合触媒を重合器にチャージして重 合を実施することによつても本発明のプロピレン系重合体を得ることが可能である。実に、 後記する実施例においては、 [m,]としてイソプロピル (3-tert-ブチルふメチルシクロペンタジ ェニル )(3,6-ジ tert-ブチルフルォレニノレ)ジルコニウムジクロリドを、 [m"]としてジフエニルメ チレン (3-tert-ブチル -5-メチルシクロペンタジェ二ノレ) (2,7-ジ tert-ブチルフルォレニノレ)ジル コニゥムジクロリドが用いられた。本発明は、本発明のプロピレン系重合体が満たすべき要 件 [1]〜[5]を、好ましくは要件 [ 〜 [5]に加えて要件 [1']〜[4']を充足している限りは前記した メタ口セン化合物含有触媒種や製造方法になんら限定されないのである。
工程 1と工程 2を連続的に実施できるような連続製造設備を有してレ、る場合は、経済的 且つ大量生産が可能であるという理由で、工程 1と工程 1共に適用可能な一般式 [I]で表 されるメタ口セン化合物 [m]を含有する触媒を共通使用した直重法を採用することが好まし く、一方で前記の連続製造製造設備を保有せず、また本発明のプロピレン系重合体 (A) の所望量が大量でない場合は、メタ口セン化合物 [m]、メタ口セン化合物 [m,]およびメタ口 セン化合物 [m',]から適宜選択されたメタ口セン化合物を含有する触媒を用いたブレンド法 を採用できる。これらは製造者と消費者の固有の事情によって決定されるであろう。
本発明のメタ口セン化合物は公知の方法によって製造可能であり、特に製造法が限定 されるわけではなレ、。例えば、一般式 [I]で表される化合物は次のステップによって製造可 能である。まず一般式 [Ί]で表される化合物の前駆体となる一般式ひ)で表される化合物は、 下記反応式!" Scheme 1]のような方法で製造することができる。
[Scheme 1]
上記反応式 [Sterne 1]中、 R1〜 、 〜 R16は一般式 [I]に同一であり、 R7は水素原子、 Lはアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩である。また、反応式 [Scheme 1]中、一般式 (1)、 (2)および (5)においてはシクロペンタジェニル環における二重結合の位置のみが異なる異 性体であってもよぐまたそれらの混合物であってもよレ、。上反応式 [Scheme 1]においては、 それらのうちの一種のみ例示してある。
上記反応式 [Scheme 1]の反応に用いられる化合物 (5)は、前駆体となる中性のフルォレ ンィ匕合物とアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物との反応によって得られる。 アルカリ金属化合物としては、アルキルリチウム等のアルキルアルカリ金属、その他のリチ ゥム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩が挙げられ、アルカリ土類金属化合物としてはジアル キルアルカリ土類金属や、マグネシウムクロライド、マグネシウムブロマイドなどのマグネシ ゥム塩やカルシウム塩等が挙げられる。
上記反応式 [Scheme 1]における化合物 (4)は、公知の方法に従ってシクロペンタジェン + 誘導体と α, ]3 -不飽和ケトンから製造してもよいし(例えば J. Org. Chem, 1989, 54, 4981-4982)、以下に示す反応式 [Scheme 2]の方法に従って製造してもよい。
[Scheme 2]
上記反応式 [Scheme 2]中、 R1〜 、 R8は一般式 [I]と同一である。上記反応式 [Slieme 2] では塩基を加えることでより効率よく反応を促進させることができる。塩基としては公知のも のを用いることができる。例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属、水酸化 カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化バリウム、ナトリウム アルコキシド、カリウムアルコキシド、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、水 素化カリウム、水素化ナトリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、ジェチルァ ミン、アンモニア、ピロリジン、ピぺリジン、ァニリン、メチルァニリン、トリェチルァミン、リチウ ムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミドなどの含窒素塩基、ブチルリチウム、メチルリチウム フエニルリチウムなどの有機アルカリ金属化合物、メチルマグネシウムクロリド、メチルマグ ネシゥムブロミド、フエニルマグネシウムクロリドなどのグリニャール試薬などが挙げられる。 上記反応を更に効率よく進めるために、例えば 18-クラウン- 6 ェ—テル、 : 15-クラウン- 5-エー テルなどのクラウンェ -テル類、クリプタント類、テトラプチルアンモニゥムフルオライド、メチ ルトリオクチルアンモニゥムクロリド、トリカプリルメチルアンモニゥムクロリドなどの四級アン モニゥム塩、メチルトリフエニルホスホニゥムブロマイド、テトラブチルホスホニゥムブロマイ ドなどのホスホニゥム塩、鎖状ポリエーテルに代表される相間移動触媒を添加してもよい。
一般式 (l)で表される前駆体化合物から、本願発明に係わる一般式 [ηで表されるメタ口 セン化合物 [m]を製造する方法の一例を以下に示すが、本発明はこの方法に限定される ものではない。反応式 [Scheme 1]で得られた一般式 (1)で表される前駆体化合物を、有機 溶媒中でアルカリ金属、水素化アルカリ金属、アルカリ金属アルコキシド、有機アルカリ金 属または有機アルカリ土類金属と、 -80°C〜200°Cの範囲で接触させることで、ジアルカリ金 属塩とする。この接触工程で用いられる有機溶媒としては、ペンタン、へキサン、ヘプタン、 シクロへキサン、デカリンなどの脂肪族炭化水素、またはベンゼン、トルエン、キシレンなど の芳香族炭化水素、またはテトラヒドロフラン、ジェチルエーテル、ジォキサン、 1,2-ジメト キシェタン、 tert-ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル、 またはジクロロメタン、クロ口ホルムなどのハロゲン原子化炭化水素等、またはこれらのうち 二種以上を混合して得られる溶媒が挙げられる。また、上記反応で用いられるアルカリ金 属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなど、水素化アルカリ金属としては、水素化ナトリ ゥム、水素化カリウムなどが、アルカリ金属アルコキシドとしては、ナトリウムメトキシド、カリ ゥムェトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド、有機アルカリ金属としては、 メチルリチウム、ブチルリチウム、フエニルリチウム、有機アルカリ土類金属としては、メチル マグネシウムハライド、ブチルマグネシウムハライド、フエニルマグネシウムハライドなどが あり、これらのうち二種以上を併用しても良レ、。次に上記で得られたジアルカリ金属塩を、 下記一般式 (8)で表される化合物と、有機溶媒中で反応させることで、一般式 [I]で表される メタ口セン化合物に変換することができる。
(上記一般式 (8)中、 Mは周期表第 4族から選ばれた金属であり、 Zはハロゲン原子、ァニ オン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで 選んでもよく、 kは 3〜6の整数である。 ) 上記一般式 (8)で表される化合物の好ましレ、具 体的として、三価または四価のチタニウムフッ化物、塩化物、臭化物及びヨウ化物、四価 のジルコニウムフッ化物、塩化物、臭化物及びヨウ化物、四価のハフニウムフッ化物、塩 化物、臭化物及びヨウ化物、またはこれらのテトラヒドロフラン、ジェチ エーテル、ジォキ サンまたは 1,2-ジメトキシェタンなどのエーテル類との錯体を挙げることができる。また、用 レ、られる有機溶媒としては前記と同様のものを挙げることができる。上記反応において、ジ アルカリ金属塩は、一般式 (8)で表される化合物に対して、 0.7 当量〜 2.0 当量、好ましくは
0.8当量〜 1.5当量、より好ましくは 0.9当量〜 1.2当量倍の仕込み比で行われ、前記有機 · 溶媒中で反応温度力 S-80°C〜200°C、より好ましくは- 75°C〜120°Cの範囲で行う。得られた メタ口セン化合物は、抽出、再結晶、昇華等の方法により、単離 ·精製を行うことができる。 このような方法で得られる本発明のメタ口セン化合物は、プロトン核磁気共鳴スペクトル、 "C核磁気共鳴スペクトル、質量分析、および元素分析などの分析手法を用いることによ つて同定される。
本発明に係わる、前記メタ口セン化合物 [tn!〜 [m"]を重合触媒成分として用いる場合、 触媒成分は、 [m]前記メタ口セン化合物、並びに [k] [k-1]有機アルミニウムォキシ化合物、 k-2] 前記メタ口センィ匕合物 [m]と反応してイオン対を形成する化合物、および [k-3]有機ァ ノレミニゥム化合物力も選ばれる 1種以上の化合物から構成される。 (簡略化のために、 [m]、 [m']および [m"]を共通して [m]と表記している。)
以下、各成分について具体的に説明する。
[k-i]有機 z_ 三 ォ : 合.物.
本発明に関わる [k-1]有機アルミニウムォキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンをそ のまま使用できる。具体的には、下記一般式 [ιη
(上記一般式 [ιηおよび [πηにおいて、 Rは炭素数 ι〜ιοの炭化水素基、 ηは 2以上の整 数を示す。)で表される化合物が挙げられる。特に R 力 Sメチル基であるメチルアルミノキサ ンで ηが 3以上、好ましくは 10以上のものが利用される。これらアルミノキサン類に若千の 有機アルミニウム化合物が混入していても差し支えなレ、。本発明の重合方法において特 徴的な性質は、特開平 2-78687 号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機ァ ノレミニゥムォキシ化合物をも適用できることである。また、特開平 2-167305号公報に記載さ
れている有機アルミニウムォキシ化合物、特開平 2-24701号公報、特開平 3-103407号公 報に記載されている二種類以上のアルキル基を有するアルミノキサンなども好適に利用 できる。なお、本発明の重合方法で用いられる「ベンゼン不溶性の」有機アルミニウムォキ シ化合物とは、 60°Cのベンゼンに溶解する A1成分が A1原子換算で通常 10%以下、好ま しくは 5%以下、特に好ましくは 2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性または難溶性で あることをレ、う。
また、本発明で用いられる有機アルミニウムォキシ化合物としては下記 [IV]のような修飾 メチルアルミノキサン等も挙げられる。
————一 [IV]
(上記一般式 [IV]中、 Rは炭素数 1〜10の炭化水素基、 m,nは 2以上の整数を示す。 ) この修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のァ ルキルアルミニウムを用いて調製されるものである。このような化合物 [IV]は一般に MMAO と呼ばれている。 MMAOは US4960878号公報および US5041584号公報で挙げられてい る方法で調製することが出来る。また、東ソー'ファインケム社等からもトリメチルアルミユウ ムとトリイソブチルアルミニウムを用いて調製した Rがイソブチル基であるものが MMAOや TMAOといった名称で商業生産されている。このような MMAOは各種溶媒への溶解性お よび保存安定性を改良したアルミノキサンであり、具体的には上記 [ιΐ]、 [π のようなべンゼ ンに対して不溶性または難溶性のものとは違レ、、脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素に 溶解するという特徴を持ち、本発明の重合方法を、 ·後述する溶液重合の形態で実施する 場合は重宝される。
さらに、本発明の重合方法で用いられる有機アルミニウムォキシ化合物としては、下記 一般式 [V]で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムォキシ化合物を挙げることもできる。
(式中、】leは炭素原子数が 1〜10の炭化水素基を示す。 Rdは、互いに同一でも異なって いてもよぐ水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が 1〜10の炭化水素基を示す。 )
[k-2]架.橋 タ. 化-合-物 [ 〗. ィ-オ .対. :形成.す.る化-合-物. メタ口セン化合物 [m]と反応してイオン対を形成する化合物 [k-2] (以下、「イオン性化合 物」と略称する場合がある。)としては、特表平 1-501950号公報、特表平 1-502036号公報、 特開平 3-179005 号公報、特開平 3-179006 号公報、特開平 3-207703 号公報、特開平 3-207704号公報、 US5321106号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン 化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およ びイソポリ化合物も挙げることができる。
本発明において、好ましく採用されるイオン性化合物は下記一般式 [VI]で表される化合 物である。
式中、 Re+としては、 H+、カルべユウムカチオン、ォキソニゥムカチオン、アンモニゥムカ チオン、ホスホニゥムカチオン、シクロへプチルトリエ二ルカチオン、遷移金属を有するフ エロセニゥムカチオンなどが挙げられる。 R'〜R'は、互いに同一でも異なっていてもよく、 有機基、好ましくはァリール基である。
前記カルべニゥムカチオンとして具体的には、トリフエニルカルべユウムカチオン、トリス (メチルフエ二ノレ)カルべユウムカチオン、トリス(ジメチルフエ二ノレ)カルべユウムカチオンな どの三置換カルべニゥムカチオンなどが挙げられる。
前記アンモニゥムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニゥムカチオン、トリェチ ノレアンモニゥムカチオン、トリ (n-プロピル)アンモニゥムカチオン、トリイソプロピルアンモニ ゥムカチオン、トリ (n-ブチル)アンモニゥムカチオン、トリイソブチルアンモニゥムカチオンな どのトリアルキルアンモニゥムカチオン、 N-ジメチルァニリニゥムカチオン、 Ν,Ν-ジェチ ルァニリニゥムカチオン、 Ν,Ν- 2,4,6-ペンタメチルァ二リニゥムカチオンなどの Ν,Ν-ジアル キルァニリニゥムカチオン、ジイソプロピルアンモニゥムカチオン、ジシクロへキシルアンモ ニゥムカチオンなどのジアルキルアンモニゥムカチオンなどが挙げられる。
前記ホスホニゥムカチオンとして具体的には、トリフエ-ルホスホニゥムカチオン、トリス
(メチルフエ二ノレ)ホスホニゥムカチオン、トリス (ジメチルフエ二ノレ)ホスホニゥムカチオンなど のトリアリールホスホニゥムカチオンなどが挙げられる。
Re+としては、カルべニゥムカチオン、アンモニゥムカチオンなどが好まし 特にトリフエ' ニルカルべニゥムカチオン、 Ν,Ν-ジメチルァニリュウムカチオン、 Ν,Ν-ジェチルァニリュウ ムカチオンが好ましい。
カルべニゥム塩として具体的には、トリフエニルカルべ二ゥムテトラフエニルボレート、トリ フエニルカルべ二ゥムテトラキス (ペンタフルオロフェニノレ)ボレ一ト、トリフエニルカルべユウ ムテトラキス (3,5-ジトリフルォロメチルフエ二ノレ)ボレート、トリス (4-メチルフエ二ノレ)カルべユウ ムテトラキス (ペンタフルオロフェニノレ)ボレート、トリス (3,5-ジメチルフエ二ノレ)カルべ二ゥムテ トラキス (ペンタフルオロフェニノレ)ボレートなどを挙げることができる。
アンモニゥム塩としては、トリアルキル置換アンモニゥム塩、 Ν,Ν-ジアルキルァニリニゥム 塩、ジアルキルアンモニゥム塩などを挙げることができる。
トリアルキル置換アンモニゥム塩として具体的には、たとえばトリェチルアンモニゥムテト ラフエニルボレート、トリプロピルアンモニゥムテトラフエニルボレート、トリ (η-ブチノレ)アンモ 二ゥムテトラフエニルボレート、トリメチルアンモニゥムテトラキス (Ρ-トリル)ボレート、トリメチル アンモニゥムテトラキス (0-トリル)ボレート、トリ (η-ブチノレ)アンモニゥムテトラキス (ペンタフル オロフェニノレ)ボレート、トリェチルアンモニゥムテトラキス (ペンタフルオロフェニノレ)ボレート、 トリプロピルアンモニゥムテトラキス (ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニ ゥムテトラキス (2,4-ジメチルフエニル)ボレート、トリ (η-ブチル)アンモニゥムテトラキス (3,5-ジメ チルフエ二ノレ)ボレート、トリ (η-ブチノレ)アンモニゥムテトラキス (4-トリフルォロメチルフエ二ノレ) ボレート、トリ (η-ブチノレ)アンモニゥムテトラキス (3,5-ジトリフルォロメチルフエ二ノレ)ボレート、 トリ (η-ブチノレ)アンモ-ゥムテトラキス (0-トリル)ボレート、ジォクタデシルメチルアンモ -ゥム テトラフエニルボレート、ジォクタデシルメチルアンモニゥムテトラキス (Ρ-トリル)ボレート、ジ 二ゥムテトラキス (ペンタフルオロフェニノレ)ボレート、ジォクタデシルメチルアンモニゥムテト ラキス (2,4-ジメチルフエ二ノレ)ボレート、ジォクタデシルメチルアンモニゥムテトラキス (3,5-ジ ルフエ二ノレ)ボレート、ジォクタデシルメチルアンモニゥムテトラキス (3,5-ジトリフルォロメチ ルフエニル)ボレート、ジォクタデシルメチルアンモニゥムなどが挙げられる。
Ν,Ν-ジアルキルァニリニゥム塩として具体的には、たとえば Ν,Ν -ジメチルァ二リニゥムテ トラフエニルボレート、 Ν,Ν-ジメチルァニリニゥムテトラキス (ペンタフルオロフェニノレ)ボレ
ート、 Ν,Ν-ジメチルァニリニゥムテトラキス (3,5-ジトリフルォロメチルフエ二ノレ)ボレート、 Ν,Ν-ジェチルァニリニゥムテトラフエニルボレート、 Ν,Ν-ジェチルァニリニゥムテトラキス (ぺ ンタフルオロフェニノレ)ボレート、 Ν,Ν-ジェチルァニリニゥムテトラキス (3,5-ジトリフルォロメ チルフエ二ノレ)ボレート、 Ν,Ν-2,4,6-ペンタメチルァ二リニゥムテトラフヱニルボレート、 Ν,Ν-2,4,6-ペンタメチルァ二リニゥムテトラキス fペンタフルオロフェニノ Wボレートなどが挙げ られる。
ジアルキルアンモニゥム塩として具体的には、たとえばジ (1-プロピル)アンモニゥムテトラ キス (ペンタフルオロフェニノレ)ボレート、ジシクロへキシルアンモニゥムテトラフエ二ルボレ ートなどが挙げられる。
その他、本出願人によって開示(特開 2004-51676号公報)されてレ、るイオン性化合物も 制限無く使用が可能である。
尚、上記のようなイオン性化合物 (b-2)は、二種以上混合して用いることができる。
[k-3] .有機 化合物
重合触媒を構成する [k-3]有機アルミニウム化合物としては、例えば下記一般式 [VII]で 表される有機アルミニウム化合物、下記一般式 [VIII]で表される第 1族金属とアルミニウム との錯アルキル化物などを挙げることができる。
Ra mAl(ORb)„HpXq -- [VII]
(式中、 Raおよび Rbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が 1〜15、好ま しくは 1〜4の炭化水素基を示し、 Xはハロゲン原子を示し、 mは 0< m≤3、 nは 0≤n< 3、 p【ま 0≤p < 3、 q it 0≤q< 3の数であり、力つ m+n+p+q二 3である。 )
このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリェチルアルミニウム、トリ
n- ブチルアルミニウム、トリへキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリ n-アルキ ルアルミニウム;トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
sec-ブチルァ ノレミニゥム、トリ t
ert-ブチルアルミニウム、トリ 2-メチルブチルアルミニウム、トリ 3-メチルへキ シルアルミニウム、トリ 2-ェチルへキシノレアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミユウ ム;トリシクロへキシルアルミニウム、卜リシクロオタチルアルミニウムなどのトリシクロアルキ ルアルミニウム;トリフヱニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリァリールアルミ二 ゥム;ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどの ジアルキルアルミニウムハイドライド;
(式中、 x、 y、 zは正の数で
あり、 z ^2xである。) などで表される、イソプレュルアルミニウムなどのァルケ-ルアルミ二 ゥム; イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシドなどのアルキル アルミニウムアルコキシド; ジメチルアルミニウムメトキシド、ジェチルアルミニウムエトキシ ド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド; ェチルァ ルミユウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニゥ ムセスキアルコキシド; 一般式 R
a 25Al(OR
b)。
5 (式中、 R
aおよび R
bは、前記一般式 [VII]の定 義に同一) などで表される平均組成を有する、部分的にアルコキシ化されたアルキルァ ルミ二ゥム; ジェチルアルミニウムフエノキシド、ジェチルアルミニウム (2,6-ジ小ブチル -4-メ チルフヱノキシド)などのアルキルアルミニウムァリーロキシド; ジメチルアルミニウムクロリド, ジェチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジェチルアルミニウムブロミド, ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミェゥムハライド; ェチルアルミ二 ゥムセスキク口リド、ブチルアルミニウムセスキク口リド、ェチルアルミニウムセスキブロミドな どのアルキルアルミニウムセスキハライド; ェチルアルミニウムジクロリドなどのアルキルァ ルミ二ゥムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム; ジェチルァ ノレミニゥムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド; ェ チノレアノレミニゥムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒ ドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム; ェチルアルミニウムエト キシクロリド、ブチルアルミユウムプトキシクロリド、ェチルアルミニウムエトキシブロミドなど の部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げること ができる。
M2A1R [VIII]
(式中、 M2は Li、 Naまたは Kを示し、 Raは炭素原子数が 1〜15、好ましくは 1〜4の炭化 水素基を示す。 )
このような化合物としては、 LiAl(C2H5)4、 LiAl(C7H15)4などを例示することができる。
また、上記一般式νπηで表される化合物に類似する化合物も使用することができ、例 えば窒素原子を介して 2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を 挙げること力 Sできる。このような化合物として具体的には、 (C2H5)2A1N(C2H5)A1(C2H5)2などを 举げ'ること力 Sできる。
重合性能及び入手容易性の視点から、 [k-3]有機アルミニウム化合物としては、トリメチ
ノレアルミニウム、トリェチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好んで用いられる。 本発明の重合方法においては、上記したォレフィン重合触媒を、粒子状担体 [sjに担持 させて用いてもよい。特に、後述する実施例において採用される、担持触媒を用いたバル ク重合においては、粒子状担体 [s]に担持させた形態が好んで利用される。
担体 [s]は、無機又は有機の化合物であって顆粒状ないしは微粒子状の固体である。こ のうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、粘土、粘土鉱物またはィ オン交換性層状化合物が好ましレ、。
多孔質酸化物として、具体的には Si〇2、 Al2〇3、 MgO、 ZrO、 Ti〇2、 B203、 CaO、 ZnO、 BaO、 Th02等、又はこれらを含む複合物または混合物、例えば天然または合成ゼォライト、 Si〇2-MgO、 Si02-Al203、 Si02-Ti02、 Si02-V2〇5、 Si02-Cr203、 Si02-Ti02-MgO 等を使用する こと力 Sできる。これらのうち、 Si〇2および/または A1203を主成分とするものが好ましい。
なお、上記無機酸化物は、少量の N¾C03、 K2C〇3、 CaC〇3、 MgC03、 N¾S〇4、 A12(S〇4)3、 BaS〇4、 KN03、 Mg(N03)2、 A1(N03)3、 Na2〇、 K20、 Li20 などの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、 酸化物成分を含有してレ、ても差し支なレ、。
無機ハロゲン化物としては、 MgCl2、 MgBr2、 MnCl2、 MnBr2等が用いられる。無機ハロゲ ン化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉碎した後に用いてもよ レ、。また、アルコ -ノレなどの溶媒に無機ハロゲン化物を溶解させた後、析出剤によってを微 粒子状に析出させたものを用いることもできる。
粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。また、イオン交換性層状化合物は、 イオン結合などによって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構 造を有する化合物であり、含有するイオンが交換可能なものである。大部分の粘土鉱物 はイオン交換性層状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化 合物としては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。
また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物として、粘土、粘土鉱物、また、 六方細密パッキング型、アンチモン型、 CdCl2型、 Cdl2型などの層状の結晶構造を有する イオン結晶性化合物などを例示することができる。
このような粘土、粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、ァ 口フェン、ヒシンゲル石、パイロフイライト、ゥンモ群、モンモリロナイト群、バーミキユライト、 リヨタディ石群、ノ、°リゴノレスカイト、カオリナイト、ナクライト、デイツカイト、ハロイサイトなどが
挙げられ、イオン交換性層状化合物としては、 ひ - Zr(HAs04)2 ' H20、 ひ - Zr(HP〇4)2、 a -Zr(KP04)2' 3H20, a -Ti(HP04)2、 α -Ti(HAs04)2-H20, α -Sn(HP04)2-H20, y -Zr(HP04)2 y -Ti(HP04)2、 y -Τι(ΝΗ4Ρ04)2· Η20などの多価金属の結晶性酸性塩などが挙げられる。 このような粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は、水銀圧入法で測定した 半径 2θΑ以上の細孔容積が 0.1 cc/g以上のものが好ましぐ 0.3-5 cc/gのものが特に好 ましレ、。ここで、細孔容積は、水銀ポロシメーターを用いた水銀圧入法により、細孔半径 20〜3 X 104Aの範囲について測定される。
半径 20 A以上の細孔容積が 0,1 cc/gより小さいものを担体として用いた場合には、高 い重合活性が得られにくい傾向がある。
粘土、粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましレ、。
化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造 に影響を与える処理など、何れも使用できる。化学処理として具体的には、酸処理、アル カリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。酸処理は、表面の不純物を取り除く ほか、結晶構造中の Al、 Fe、 Mgなどの陽イオンを溶出させることによって表面積を増大 させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。 また、塩類処理、有機物処理では、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体などを形 成し、表面積や層間距離を変えることができる。
イオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大き な嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。 このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常ピラー と呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレ ーシヨンという。インターカレーシヨンするゲスト化合物としては、 TiCl4、 ZrCl4などの陽ィォ ン性無機化合物、 Ti(〇R)4、 Zr(OR)4、 PO(〇R)3、 B(OR)3などの金属アルコキシド (Rは炭化 水素基など)、 [Al1304(OH)24]7+、 [Zr4(OH)14]2 [Fe30(OC〇CH3)6]+などの金属水酸化物ィォ ンなどが挙げられる。これらの化合物は単独でまたは 1種以上組み合わせて用いられる。 また、これらの化合物をインターカレーシヨンする際に、 Si(OR)4、 Al(OR)3、 Ge(OR)4などの 金属アルコキシド (Rは炭化水素基など)などを加水分解して得た重合物、 Si02などのコロ イド状無機化合物などを共存させることもできる。また、ビラ-としては、上記金属水酸化物 イオンを層間にインターカレーシヨンした後に加熱脱水することにより生成する酸化物など
が挙げられる。 '
粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は、そのまま用いてもよぐまたボールミル、 ふるい分けなどの処理を行った後に用いてもよい。また、新たに水を添加吸着させ、ある いは加熱脱水処理した後に用いてもよい。さらに、単独で用いても、 2種以上を組み合わ せて用いてもよい。
イオン交換性層状珪酸塩を用いた場合は、担体として機能に加えて、そのイオン交換 性の性質及び層状構造を利用することにより、アルキルアルミノキサンのような有機アルミ ニゥムォキシ化合物の使用量を減らすことも可能である。イオン交換性層状珪酸塩は、天 然には主に粘土鉱物の主成分として産出される力 特に天然産のものに限らず、人口合 成物であってもよい。粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状珪酸塩の具体例としては、カオ リナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ベントナイト、スメクタイト、バーミキユライト、テニォ ライト、合成雲母、合成へクトライト等を挙げることができる。
有機化合物としては、粒径が 5〜300 mの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体 を挙げることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、 1-ブテン、 4-メチル -1-ペンテン などの炭素原子数が 2〜14のひ -ォレフインを主成分として生成される (共)重合体またはビ ニルシクロへキサン、スチレンを主成分として生成される (共)重合体、もしくは共重合体、ま たはこれら重合体にアクリル酸、アクリル酸エステル、無水マレイン酸等の極性モノマーを 共重合またはグラフト重合させて得られる極性官能基を有する重合体または変成体を例 示することができる。これらの粒子状担体は、単独でまたは 1種以上組合わせて用いるこ と力できる。
本発明に関わるォレフィン重合触媒は、必要に応じて特定の有機化合物成分 [q]を含 むこともできる。本発明において、有機化合物成分 [q]は、必要に応じて、重合性能および 生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。このような有機化合物としては、アル コール類、フエノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびスルホン酸塩等が挙げら れる。
重合の際には、重合触媒を構成する成分 [m]、 [k]および [s]の使用法、添加順序は任意 に選ばれるが、以下のような方法が例示される。 (以下に示す方法は、単一の重合器に触 媒成分を仕込む方法を例示した。直重法で用いられるような、例えば二つ以上の重合器 が直列に配置された場合の触媒成分仕込み法も、単一重合器仕込み法に準じる。 )
(1) 成分 [m]を単独で重合器に添加する方法。
(2) 成分 [m]をおよび成分 [k]を任意の順序で重合器に添加する方法。
(3) 成分 [m]を担体 [s]に担持した触媒成分、成分 [k]を任意の順序で重合器に添加する 方法。
(4) 成分 [k]を担体 [s]に担持した触媒成分、成分 [m]を任意の順序で重合器に添加する 方法。
(5) 成分 [m]と成分 [k]とを担体 [s]に担持した触媒成分を重合器に添加する方法。
上記 (2)〜(5)の各方法においては、各触媒成分の少なくとも二つ以上は予め接触されて いてもよレ、。成分 [k]が担持されている上記 (4)、(5)の方法においては、必要に応じて担持 されていない成分 [k]を、任意の順序で添加してもよレ、。この場合成分 は、同一でも異な つていてもよレ、。また、上記の成分 [s]に成分 [m]が担持された固体触媒成分、成分 [s]に成 分 [m]および成分 [k]が担持された固体触媒成分は、ォレフィンが予備重合されていてもよ レ、。予備重合に用いられるォレフィンとして、炭素数 2〜6 のォレフインを単独又は混合さ れた形態を任意に使用できるが、通常はエチレンが好ましく用いられる。予備重合量はォ レフイン種によっても異なるが、、通常は固体触媒成分 lg当たり 0.01g〜100g、好ましくは 0.05〜50gである。また予備重合された固体触媒成分上に、さらに、触媒成分が担持され ていてもよい。 (なお、以下の説明では、「予備重合」を「前重合」と呼び、「予備重合され た固体触媒成分」を「前重合触媒」と略称する場合がある。 )
本発明においては、上記のような重合触媒の存在下に、プロピレン(MP)並びに、ェチ レンおよび炭素数 4以上のひ -ォレフインから選ばれる一種以上のォレフィン (MX)を重合 または共重合することにより本発明のプロピレン系重合体 [A]を得る。
本発明では、重合は溶液重合、懸濁重合などの液相重合法、または気相重合法のい ずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として 具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、へキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン. 灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロへキサン、メチルシクロペンタンなど の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンジクロ リド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン原子化炭化水素またはこれらの混合物 等を挙げることができる。また液化ォレフィン自身を溶媒として用いる、いわゆるバルタ重 合法を用いることもできる。
上記した重合触媒を用いて、重合を行うに際して、成分 (A)は、反応容積 1リットノレ当り、 通常 io—9〜io-2モル、好ましくは ιο-8〜ιο-3モルになるような量で用いられる。成分 [k-1]は、 成分 [k-1]と成分 [m]中の全遷移金属原子(M)とのモル比([k-l]/M)が通常 0.01〜5,000、 好ましくは 0.05〜2,000となるような量で用いられる。成分 [k-2]は、成分 [k-2]中のアルミニゥ ム原子と成分 [m]中の全遷移金属(M)とのモル比([k-2]/iM) 、通常 10〜5,000、好ましく は 20〜2,000となるような量で用いられる。成分 [k-3]は、成分 [k-3]と成分 [m]中の遷移金属 原子(M)とのモル比(fk-3]/M) 、通常 1〜3,000、好ましくは 1〜500となるような量で用い られる。 成分 [q]は、成分 [k]が成分 [k-1]の場合には、モル比([¾|/|¾-1])が通常 0.01〜10、 好ましくは 0.1-5 となるような量で、成分 [k]が成分 [k-2]の場合には、モル比([q]/[k- 2])が 通常 0.01〜2、好ましくは 0.005〜1となるような量で、成分 [k]が成分 [k-3]の場合は、モル比 ([q]/[k-3])が通常 0.01〜10、好ましくは 0.1〜5となるような量で用いられる。
また、前記重合触媒を用いた重合温度は、通常- 50〜+200°C、好ましくは 0〜170°Cの 範囲である。重合圧力は、通常、常圧〜 10 MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜 5MPaゲージ 圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても 行うことができる。重合反応は、反応条件の異なる二段以上に分けて行うことも可能であり、 前記した「直重法」においては通常、反応条件が異なる重合器を直列に連結したこのよう な多段重合方法が好んで採用される。得られるプロピレン系重合体の分子量は、重合系 に水素分子を存在させるか、または重合温度を変化させることによつても調節することが できる。さらに、使用する成分 [k]の量により調節することもできる。水素分子を添加する場 合、その量は生成プロピレン系重合体 1kgあたり 0.001〜100NL程度が適当である。
本発明のプロピレン系重合体 [A]は、前記したようにプロピレン (MP)に起因する骨格を 必須骨格として、エチレンおよび炭素数 4 以上の ォレフィンから選ばれる一種以上の ォレフィン (MX)に起因する骨格力も構成される。炭素数 4以上のひ-ォレフィンの内、「好 ましい α -ォレフィン」については既に例示した通りである力 本発明のプロピレン系重合 体 [Α]の用途が、金属や極性樹脂との接着性が要求される分野、高次元の透明性が要求 される分野、重合体分子中に炭素-炭素二重結合を残存させたい分野である場合は、ォ レフインソースとして既述の「好ましレ、 a -ォレフイン」に加えて、炭素原子数が 3〜30、好ま しくは 3〜20の環状ォレフィン、例えばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノノレボノレネン、 5-メ チル -2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、 2-メチノレ- 1,4,5,8,-ジメタノ- l,2,3,4,4a,5,8,8a-ォク
タヒドロナフタレン;極性モノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレ イン酸、ィタコン酸、無水ィタコン酸、ビシクロ (2,2,1)-5-ヘプテン- 2,3-ジカルボン酸無水物な どのひ, β -不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛 塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩などの金属塩;アクリル酸メチル、ァク リル酸ェチル、アクリル酸 η-プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸 η-ブチル、ァクリ ル酸イソブチル、アクリル酸 tert-ブチル、アクリル酸 2-ェチルへキシル、メタクリル酸メチ ル、メタクリル酸ェチル、メタクリル酸 n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸 n- ブチル、メタクリル酸イソブチルなどの a , β -不飽和カルボン酸エステル; 酢酸ビニル、プ 口ピオン酸ビニル、力プロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビ ニル、トリフルォロ鲊酸ビニルなどのビュルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸 グリシジル、ィタコン酸モノグリシジルエステルなどの不飽和グリシジルなどを挙げることが できる。また、ビニルシクロへキサン、ジェンまたはポリェンなどの芳香族ビニル化合物、 例えばスチレン、 0-メチルスチレン、 m-メチルスチレン、 P-メチルスチレン、 ο,ρ-ジメチルス チレン、 0-ェチルスチレン、 m-ェチルスチレン、 P-ェチルスチレンなどのモノもしくはポリア ルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビュル安息香酸、ビュル安息香酸メ チル、ビュルべンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、。―クロロスチレン、 P-クロロスチレン、 ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体; および 3-フエニルプロピレン、 4-フエ ニルプロピレン、 ひ-メチルスチレン; 1,4-ペンタジェン、 1,5-へキサジェン、 1,4-へキサジェ ン、 1,4—ォクタジェン、 1,5-ォクタジェン、 1,6-ォクタジェン、 1,7-ォクタジェン、 1,9-デカジエン 等の a, ω -非共役ジェン、ェチリデンノールボルネン、ビニルノールボルネン、ジシクロぺ ンタジェン、 7-メチル -1,6-ォクタジェン、 4-ェチリデン -8-メチル -1,7-ノナジェン等の非共役 ジェン; ブタジエン、イソプレン等の共役ジェン; 6,10-ジメチル -1,5,9-ゥンデカトリェン、 4,8- ジメチル -1,4,8-デカトリェン、 5,9-ジメチル 4,4,8-デカトリェン、 6,9-ジメチル -1,5,8-デカトリェ ン、 6,8,9-トリメチル -1,5,8-デカトリェン、 6-ェチル -10-メチル -1,5,9-ゥンデカトリェン、 4-ェチリ デン—1,6,-ォクタジェン、 7-メチル -4-ェチリデン -1,6-ォクタジェン、 4-ェチリデン -8-メチル
-1,7-ノナジェン (EMND)、 7-メチル -4-ェチリデン- 1,6-ノナジェン、 7-ェチル -4-ェチリデン
-1,6-ノナジェン、 6,7-ジメチル -4-ェチリデン -1 ,6-ォクタジェン、 6,7-ジメチル -4-ェチリデン
-1,6-ノナジェン、 4-ェチリデン -1,6-デカジエン、 7-メチル -4-ェチリデン -1,6-デカジエン、 7-メ チノレ- 6-プロピル- 4 -ェチリデン -1,6-ォクタジェン、 4-ェチリデン -1,7-ノナジェン、 8-メチノレ- 4-
ェチリデン -1,7-ノナジェン、 4-ェチリデン -1,7-ゥンデカンジェン等の非共役トリェン; 1,3,5 -へ' キサトリェン等の共役トリェンなど(プロピレンおよび「好ましいひ -ォレフィン」以外の、用途 に応じて併用される上記ォレフィン類を「任意ォレフィン」と呼ぶ場合がある。)を反応系に 共存させて重合を進めることもできる。
本発明に係わる重合反応において、上記の任意ォレフィンを併用する場合、その使用 量は、全仕込みォレフィンに対して通常 0.001〜20モノレ。/。、好ましくは 0.001〜10モル%の 範囲内である。
本発明のプロピレン系重合体 (A)は、物質の視点から見れば n-デカン不溶部(D^)と デカン可溶部 (Ds。,)から構成され、製造法の視点から見れば n-デカン不溶部 (DmsJに実 質的に相当する(共)重合体(=重合体 [al])と n-デカン可溶部 (Ds。,)に実質的に相当する 共重合体(=重合体 [ 2])から構成されることは既に述べた通りである。これら各成分を製 造する工程まで踏み込んで、製造条件の詳細について次に説明する。
方法 Aおよび方法 Bにおいて、重合体 [al]の製造に使用されるォレフインは、プロピレ ン (MP)並びに、必要に応じて、エチレンおよび前記した炭素数 4以上の a -ォレフィンか ら選ばれる一種以上のォレフィン(MX)である。プロピレン以外に、エチレンおよび前記し た炭素数 4以上の α -ォレフインカも選ばれる一種以上のォレフィン (MX)が用いられる場 合は、重合反応において λ'Ι の使用量はプロピレン(MP)に対して 0.0003〜0.04倍モル、 好ましくは 0.0003〜0.02倍モル、より好ましくは 0.0003〜0.012倍モルである。好ましいォレ フィンソースの態様は、プロピレン(MP)並びに、必要に応じて、エチレンおよび前記した 炭素数 4 以上の α -ォレフインカ 選ばれる一種であり、より好ましくはプロピレン(MP)並 びに、必要に応じてエチレンである。本発明が意図する用途における特に好ましい態様 は、プロピレン(MP)単独である。上記した方法によって、室温 n-デカンに可溶な部分 (Dsol)が 0.5重量。/。以下、好ましくは 0.4重量。/。以下である重合体 [fi2]が得られる。
一方、方法 Aおよび方法 Bにおいて、重合体 [a2]の製造に使用されるォレフインは、プ ロピレン (MP)並びに、エチレンおよび炭素数 4 上の α -ォレフィンから選ばれる一種以 上のォレフィン(MX)である。重合反応において i の使用量はプロピレン(MP)の使用 量に対して 0.12〜9.0倍モル、好ましくは 0.20〜7.5倍モル、より好ましくは 0.28〜6.0倍モ ルである。好ましいォレフィンソースの態様は、プロピレン(MP)とエチレンである。上記し た方法によって、室温 n-デカンに不溶な部分 (DU1S。,)が 5.0重量。/。以下、好ましくは 4.0重
量。/。以下である重合体 [a2]が得られる。
方法 Bにおいては、重合体 [al]と重合体 [a2]を、同一の重合器又は異なった重合器を用 いて個別に重合後、必要に応じて公知の触媒.失活処理工程、触媒残渣除去工程、乾燥 工程等の後処理工程を行うことによって得られるこれら二種の重合体を物理的手段を用 いてブレンドされる。ブレンドする場合の各重合体のブレンド比率は、([al]の重量)バ [¾2] の重量)として通常、 60/40〜90/10、好ましくは 70/30〜90/10である。物理的ブレンドは異 種ポリマー同士の組み合わせからなり、ポリマーの特異的な相互作用に起因している。物 理的ブレンド法としては、例えば溶融ブレンド法を挙げることができる。溶融ブレンド法は、 ミキシングロール、バンバリミキサー、一軸または二軸押出機などを用いて加熱させ可塑 化させながら機械的に練り合わせる方法である。本発明に係わる方法 Bにおけるブレンド 時の溶融条件は、二種の重合体 [al]と [a2]が本発明の意図するところの用途において性能 発現を阻害しない程度に十分に相容化できれば特に制限を受けるものではなぐ例えば 二軸押出機にて 180°C〜250°Cで溶融混練する方法をあげることができる。
方法 Aにおける、前記の [工程 1]、 [工程 2]において製造する重合体の量配分を、以下 の例について述べる。例は、プロピレン系重合体を、二つの工程、即ち (1)プロピレンホモ ポリマーを製造する工程(= [工程 1])および (2)プロピレン/ひ -ォレフィン共重合体を製造 する工程(= [工程 2])を連続的に実施して製造する場合である。以下に述べる例は、 [第 1 工程]を二段階で行い、 [第 2 工程]を一段階で行う三段重合である。すなわち、第一段目 において重合温度 0〜100°C、重合圧力常圧〜 5MPaゲージ圧で、プロピレンホモポリマー を製造し、次いで第二段目において重合温度 0〜: 100°C、重合圧力常圧〜 5M ゲージ 圧で、プロピレンホモポリマーを最終的に得られるポリプロピレン樹脂中の含有量が一段 目、二段目を合せて、 90〜60 重量%となる量で製造し、三段目におレ、て、重合温度 0〜 100°C、重合圧力常圧〜 5Μ ゲージ圧で、プロピレン ' ひ -ォレフィン共重合体を最終的 に得られるプロピレン系重合体の含有量が 10〜40重量%となる量で製造することが好ま しい。なお、上記例に示されるように、本発明に係わる方法 Βは、工程 1又は工程 2が二 つ以上の複数の重合段から構成されることを何ら妨げるものではなレ、。重合終了後、必要 に応じて公知の触媒失活処理工程、触媒残渣除去工程、乾燥工程等の後処理工程を行 うことにより、プロピレン系重合体がパウダーとして得られる。上記のようにして得られたプ ロピレン系重合体に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、
滑剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、着色剤、無機質または有機質の充填剤、種々の合 成樹脂等の各種添加剤を配合後、溶融混練し更にペレタイズしてペレットとし、各種成形 品の製造用に供される。 プロピレン系重合体 (A)を含んでなる熱可塑性樹脂組成物 ΓΒ) 本発明の熱可塑性樹脂組成物 (B)は、本発明のプロピレン系重合体 (A)、並びにプロピ レン系樹脂 (P)、エラストマ一 (Q)および無機フィラー (R)力も選ばれる一成分以上からなる 樹脂組成物である。本発明に係わる前記プロピレン系樹脂 (P)とは、本発明のプロピレン 系重合体 (A)とは異なるプロピレンの単独重合体、プロピレン 'エチレン共重合体、プロピ レン' ひ -ォレフィン共重合体、プロピレン 'エチレンブロック共重合体、プロピレン' α -ォレ フィンブロック共重合体等を指す。ここで α -ォレフインとは、本発明のプロピレン系重合体 を製造する際に用いた ォレフィンと同様なものを例示できる。プロピレン系樹脂 (Ρ)は、 融点(Tm)が 150〜170。C、好ましくは 155〜167°C、メルトフローレート(MFR: ASTM D1238. 230。C、荷重 2.16kg)が、 0.3〜200g/10分、好ましくは 2〜150gハ 0分、さらに好ましくは 10 〜100g/10分を満たす限りは製造触媒種が限定されるものではなくチーグラーナッタ系触 媒品であってもよい。
エラストマ一(Q)としては、エチレン · α -ォレフィンランダム共重合体、エチレン · ひ -ォレ フィン'非共役ポリェンランダム共重合体、水素添加ブロック共重合体、その他弾性重合 体、およびこれらの混合物などがあげられる。また、フィラー(R)としては、平均粒径は、 1 〜5 / mのタルク、クレー、炭酸カルシウム、マイ力、けい酸塩類、炭酸塩類、ガラス繊維な どが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物 (B)を構成する前記各成分の配合比率は、熱可塑性樹 脂組成物 (B)がどのような用途によって用いられるかによって決定され一義的に定められ る訳ではないが、熱可塑性樹脂組成物 (B)中のプロピレン系重合体 (A)が占める割合は少 なくても 10重量。/。であると本発明のプロピレン系蓴合体 (A)による効果が発現するので好 ましレ、。
本発明の熱可塑性樹脂組成物 (B)の好ましい態様は、プロピレン系重合体 (A) 20〜98 重量。/。、エラストマ一 (Q) 1〜40重量。/。および無機フィラー (R) 1〜40重量。/。からなるプロピ レン系樹脂組成物 (B1)である。 (但し、成分 (A)、成分 (Q)および成分 (R)の合計量は 100重
量。/。である。) 以下、プロピレン系樹脂組成物 (B1)を構成ずる成分のうち、エラストマ一 (Q) および無機フイラ一(R)について順次説明する。
二 (Q).
エラストマ一 (Q)としては、エチレン' α -ォレフィンランダム共重合体 (Q-a)、エチレン' α - ォレフイン'非共役ポリェンランダム共重合体 (Q七)、水素添加ブロック共重体 (Q-c)、その 他の弾性重合体、およびこれらの混合物などがあげられる。
エラストマ一 (Q)の含有量は、衝撃強度、剛性の観点から、 1〜40 重量部、好ましくは 3 〜30重量部、さらに好ましくは 5〜25重量部である。
エチレン · a -ォレフィンランダム共重合体 (Q-a)は、エチレンと炭素数 3〜20のひ -ォレフ インとのランダム共重合体ゴムである。上記炭素数 3〜20のひ -ォレフインとしては、前記し た本発明のプロピレン系重合体 (A)を製造する際に使用するひ-ォレフィンと同一のものが 挙げられる。エチレン · α -ォレフィンランダム共重合体(Q-a)においては、エチレン起因の 骨格量とひ -ォレフイン起因の骨格量とのモル比(エチレン起因/ α -ォレフイン起因)が 95/5〜15/85、好ましくは 80/20〜25/75 であるのが望ましい。エチレン · α -ォレフィンラン ダム共重合体 (Q- a)の、 230°C、荷重 2.16kgにおける MFRが 0.1 g/10分以上、好ましくは 0.5〜10g/10分であるのが望ましい。
エチレン ' ひ -ォレフイン'非共役ポリェンランダム共重合体 (Q七)は、エチレンと炭素数 3 〜20の ォレフィンと非共役ポリェンとのランダム共重合体ゴムである。上記炭素数 3〜 20のひ -ォレフィンとしては、前記と同じものがあげられる。非共役ポリエチレンとしては、 5 - ェチリデン -2-ノルボルネン、 5-プロピリデン- 5-ノルボルネン、ジシクロペンタジェン、 5-ビニ ノレ- 2-ノルボルネン、 5-メチレン- 2-ノルボルネン、 5-イソプロピリデン -2-ノルボルネン、ノルボ ルナジェンなどの非環状ジェン; 1 へキサジェン、 4-メチル -1,4-へキサジェン、 5-メチル —1,4-へキサジェン、 5-メチル -1,5-へブタジエン、 6-メチル -1,5-へブタジエン、 6-メチル -1,7-ォ クタジェン、 7-メチル -1,6-ォクタジェンなどの鎖状の非共役ジェン; 2,3-ジイソプロピリデン -5-ノルボルネンなどのトリェン等があげられる。これらの中では、 1,4-へキサジェン、ジシク 口ペンタジェン、 5-ェチリデン -2-ノルボルネンが好ましく用いられる。エチレン' α -ォレフィ ン '非共役ポリェンランダム共重合体 (Q-b)は、エチレンに由来する骨格量とひ -ォレフィン に由来する骨格量と非共役ポリェンに起因する骨格量とのモル比(エチレン起因骨格/ひ -ォレフイン起因骨格/非共役ポリェン起因骨格)が、 94.9/5/0.1〜30/45/25、好ましくは
89.5/ 10/0.5〜40/40/20 であるのが望ましレ、。エチレン '—α -ォレフイン'非共役ポリェンラン ダム共重合体 (Q-b)の、 230°C、荷重 2.16kgにおける MFRは 0.05 g/10分以上、好ましくは 0.1〜10g/ 10 分であるものが望ましレ、。エチレン 'ひ-ォレフイン'非共役ポリェンランダム共 重合体 (Q-b)の具体例としては、エチレン'プロピレン'ジェン三元共重合体(EPDM)など があげられる。
水素添加ブロック共重合体 (Q-c)は、ブロックの形態が下式 (a)または (b)で表されるブロッ ク共重合体の水素添加物であり、水素添加率が 90モル%以上、好ましくは 95モル%以 上の水素添加ブロック共重合体である。
X(YX) n (a)
(XY)„ (b)
式 (a)または式 (b)の Xで示される重合ブロックを構成するモノビニル置換芳香族炭化水 素としては、スチレン、 c -メチルスチレン、 p-メチルスチレン、クロロスチレン、低級アルキ ル置換スチレン、ビニルナフタレン等のスチレンまたはその誘導体などがあげられる。これ らは一種単独で使用することもできるし、二種以上を組み合せて使用することもできる。式 (a)または (b)の Yで示される重合ブロックを構成する共役ジェンとしては、ブタジエン、イソ プレン、クロ口プレンなどがあげられる。これらは一種単独で使用することもできるし、二種 以上を組み合せて使用することもできる。 nは 1〜5の整数、好ましくは 1または 2である。 水素添加ブロック共重合体 (Q-c)の具体的なものとしては、スチレン'エチレン'プテン 'ス チレンブロック共重合体 (SEBS)、スチレン'エチレン'プロピレン 'スチレンブロック共重合 体 (SEPS)およびスチレン'エチレン'プロピレンブロック共重合体 (SEP)等のスチレン系ブロ ック共重合体などがあげられる。水素添加前のブロック共重合体は、例えば不活性溶媒 中で、リチウム触媒またはチーグラー触媒の存在下に、ブロック共重合を行わせる方法に より製造することができる。詳細な製造方法は、例えば特公昭 40-23798号などに記載され ている。水素添加処理は、不活性溶媒中で公知の水素添加触媒の存在下に行うことがで きる。詳細な方法は、例えば特公昭 42-8704号、同 43-6636号、同 46-20814号などに記載 されている。共役ジェンモノマーとしてブタジエンが用いられる場合、ポリブタジエンブロッ クにおける 1,2-結合量の割合は 20〜80重量。/。、好ましくは 30〜60重量。/。であることが望ま しレ、。水素添加ブロック共重合体 (Q-c)としては市販品を使用することもできる。具体的なも のとしては、クレイトン G 1657® (シェル化学製)、セプトン 2004® (クラレ製)、タフテック
H1052® (旭化成製)などがあげられる。エラストマ一 (Q)は一種単独で使用することもできる し、二種以上を組み合せて使用することもできる。
鍾;? -イラニ (
無機フィラー (R)としては、タルク、クレー、炭酸カルシウム、マイ力、けい酸塩類、炭酸塩 類、ガラス繊維などが挙げられる。これらの中では、タルク、炭酸カルシウムが好まし 特 にタルクが好ましレ、。タルクの平均粒径は、 l〜5 /x m、好ましくは!〜 3 /i mの範囲内にある ことが望ましい。フイラ一は一種単独で使用することもできるし、二種以上を組み合せて使 用することもできる。無機フィラー (R)の含有量は 1〜40重量。/。、好ましくは 3〜30重量。 /。、 更に好ましくは 5〜25重量。/。である。
また、本発明のプロピレン系樹脂組成物 (B)は、更に前記したプロピレン系重合体 (P)を、 プロピレン系樹脂組成物 (B1)に対して 30重量。/。以下、好ましくは 25重量。/。以下含有して いてもよい。
上記のようにして得られた熱可塑性樹脂組成物 (B)、好ましくはプロピレン系樹脂組成 物 (B1)に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤、滑剤、難燃 剤、アンチブロッキング剤、着色剤、無機質または有機質の充填剤、種々の合成樹脂等 の各種添加剤を配合後、溶融混練し更にペレタイズしてペレットとし、各種成形品の製造 用に供される。
プロピレン系重合体 (A)および樹脂組成物 ΓΒ)の用途 本発明のプロピレン系重合体 (A)は、前記した要件 [1]〜[5]を満たすので各種成形体用 途に用いられる。具体的にはプロピレン系重合体 (A)を成形して得られる射出成形品 (Cl)、 プロピレン系重合体 (A)を成形して得られるフィルム (Dl)、プロピレン系重合体 (A)を成形レ て得られるシート (El)、プロピレン系重合体 (A)を成形して得られるブロー成形容器 (F1)で あり、これらはの各種成形体は本発明の特許請求範囲の範疇にある。本発明のプロピレ ン系重合体 (A)をフィルム用途に展開する場合、特にレトルトバウチを構成するフィルムや シート用の素材として用いる場合に、プロピレン系重合体 (A)が有する性能を存分に発揮 する。具体的に述べれば、本発明のプロピレン系重合体 (A)をキャスト成形などの成形方 法によってフィルムを作成した場合、該フィルムは、 1) 透明性に優れる、 2) 高温(例えば 60°C)でのヤング率が高い、 3) 低温(例えば、 -10°C)におけるインパクトに優れる、 4) ヒー トシール強度が高い等の優れた特徴を示すのである。このような特性を示すフィルムは、
例えばハイレトルト用ラミネートフィルムのシーラントとじて有用であり、今後レトルトバウチ 産業の発展に多くの寄与することが予想される。しかし、本発明のプロピレン系重合体 (A) の用途は、レトノレトフイルムに何ら限定されるものではなく前記 1)〜4)のいずれか一つ以上 の性能が要求される分野で幅広く使用が可能である。
一方で、本発明の熱可塑性樹脂組成物 (Βおよびプロピレン系樹脂組成物 (B1)は、主 に射出成形用途に利用され特に自動車材料分野に用いた場合は、本発明のプロピレン 系重合体 (A)および特定のエラストマ一 (Q)を特定割合で含有しているので、引張伸び、硬 度および脆化温度に優れ、且つこれらの物性のバランスにも優れているので、今後の自 動車材料分野に多大な貢献をすることが予想される。なお前記「自動車材」とは、具体的 には、ドアトリム、インストルメントパネル等の自動車内装部品、バンパー、マッドガード等 の自動車外装部品のような自動車用部材を指す。
本発明のプロピレン系重合体 (B)、熱可塑性樹脂組成物は、ブロー成形容器にも好適 に用いられる。このようなブロー成形容器は、表面光沢等の外観に優れ、機械強度特性 に優れた成形加工品であるので、固体洗剤容器をはじめ、液体洗剤や化粧水用の容器、 食品、飲料水用容器として好適に用いられる。 本発明の効果
本発明のプロピレン系重合体 (A)は、高い融点を持つ n-デカン不溶部(Dmsd)、すなわ ちプロピレンホモポリマー部と、高い極限粘度 [ 77 ]を有する n-デカン可溶部 (Dsd)、すなわ ちプロピレン由来骨格を主成分とする共重合体部から構成され、前記した要件 [1]〜[5]を 動じに満たす重合体であるので、各種成形体に成形した場合に、成形体としてのひ)耐熱 性、(2)透明性、(3)衝撃強度、(4)弾性率(ヤング率、曲げ弾性率)、(5) 接着力などの項目 において従来材料にはない性能を示す。より具体的に述べれば、例えば項目(1)〜(5)の 内の特定項目の性能については従来材料で達成できる性能を維持し、その他の特定の 項目のみで顕著な性能向上を示す。一般的に、前記したような各種成形体には、成形体 の種類に固有な要求 1"生能があるのは当然なことである。このような状況下で、ある性能を 犠牲にしてまで(ある性能が悪化してまでも)、特定の性能のみを向上させる素材の発明 は産業の発展に資するものとは決して言えず、本発明のように性能全般を維持したまま特 定性能の部分的向上を図る発明が産業界の発展に真に寄与できるものである。
以下、本発明について実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はかかる実施 例によって制限を受けるものではなレ、。本発明において採用した分析方法は以下の通り である。
[ml] 室温 n-デカン可溶部量
最終生成物(すなわち、本発明のプロピレン系重合体)のサンプル 5gに n-デカン 200ml を加え、 145°Cで 30分間加熱溶解した。約 3時間かけて、 20°Cまで冷却させ、 30分間放置 した。その後、析出物(以下、 n-デカン不溶部: D^,)をろ別した。ろ液を約 3倍量のァセト ン中入れ、 n-デカン中に溶解していた成分を析出させた。析出物 (A)とアセトンをろ別し、 析出物を乾燥した。なお、ろ液側を濃縮乾固しても残渣は認められなかった。 n-デカン可 溶部量は、以下の式によって求めた。
n-デカン可溶部量 (重量。 /。) = [析出物 (A)重量/サンプノレ重量] X100
m2] Mw/Mn測定〔重量平均分子量〔Mw)、数平均分子量Mn)〕
ウォーターズ社製 GPC-150C Plus を用い以下の様にして測定した。分離カラムは、 TSKgel GMH6-HT及び TSK gel GMH6-HTLであり、カラムサイズはそれぞれ内径 7.5mm、 長さ 600mmであり、カラム温度は 140°Cとし、移動相には o-ジクロロベンゼン(和光純薬ェ 業)および酸化防止剤として BHT (和光純薬工業) 0.025重量。/。を用い、 1.0 ml/分で移動 させ、試料濃度は 0.1重暈%とし、試料注入量は 500マイクロリットルとし、検出器として示 差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量が Mwく 1000および Mw>4 X lOfiについ ては東ソ一社製を用い、 1000≤Mw≤4 X 106についてはプレッシャーケミカル社製を用レ、、 汎用較正法を用いて PPに換算した。なお、 PS、 PPの Mark-Houwink係数はそれぞれ、 文献 (J. Polym. Sci., Part A-2, 8, 1803 (1970)、 Makromol. Chem., 177, 213 (1976))に 記載の値を用いた。
[m3] 融点 HTm)
示差走査熱量計(DSC、パーキンエルマ一社製)を用いて測定を行った。ここで、第 3stepにおける吸熱ピークを融点(Tm)と定義した。
(測定条件)
第 Istep : 10°C/minで 240°Cまで昇温し、 lOmin間保持する。
第 2step : 10°C/minで 60°Cまで降温する。
第 3step : 10°C/minで 240°Cまで昇温する。 ―
[m4] 2.1-揷入結合量、 1.3-挿入結合量の測定
サンプノレ 20〜30mgを 1,2,4—トリクロ口ベンゼン/重ベンゼン (2:1)溶液 0.6mlに溶解後、 炭素核磁気共鳴分析 (13C-NMR)を行った。ここで、 2,1-揷入および 1,3-挿入に基づく位置 不規則単位を含む下記の部分構造は、下記 (i)および (ii)で表される。
2,1-挿入で形成されたモノマーは、ポリマー鎖中において前記の部分構造 (りで表される位 置不規則単位を形成する。全プロピレン挿入に対する 2,1-プロピレンモノマー挿入の頻度 は、下記の式で計算した。
0.5 X [ ル 基(16,5-17.5卩 11)の面»]
2, 1-揮入に基づく位置不规則単位 = X I 0 0 の «合 ∑ I CH3 + (】 a I T ) 4
この式において、∑ICH3は全メチル基の面積を示す。また、 Ιαδおよび Ιβγはそれぞれ αβピーク(37.1ppm付近で共鳴)の面積、 βγピーク(27.3ppm付近で共鳴)の面積を示す。 なお、 これらメチレンピークの命名は、 Carman らの方法( Rubber Chem. Technol.,44(1971),78l)に従った。
同様に、全プロピレン挿入に対する前記の部分構造 (ii)で表される 1,3-プロピレンモノマ 一挿入の頻度は、下記の式で計算した。 '
( I δ + \ $ 7 ) /4
1.3-揮入に づく位置不《Βϋ*位 = X 1 0 0 の *1会 ( ) ∑ ICH3 + < Ι σδ+ Ι /8τ) /4
[m5] 極限粘度「r?l
デカリン溶媒を用いて、 135°Cで測定した。サンプル約 20mgをデカリン 15mlに溶解し、 135°Cのオイルバス中で比粘度 η spを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を 5ml追 加して希釈後、同様にして比粘度 η spを測定した。この希釈操作をさらに 2回繰り返し、濃 度(C)を 0に外挿した時の η sp/Cの値を極限粘度として求めた。
[ ]= lim ( 77 sp/C) (C→0)
[m6] エチレンに由来する骨格の含量 '
Dras。,、 Dsd中のエチレンに由来する骨格濃度を測定するために、サンプノレ 20〜30mgを
1,2,4—トリクロ口ベンゼン/重ベンゼン (2:1)溶液 0.6ml に溶解後、炭素核磁気共鳴分析
(13C-NAiR)を行った。プロピレン、エチレン、 ひ-ォレフィンの定量はダイアツド連鎖分布よ り求めた。例えば、プロピレン一エチレン共重合体の場合、 PP=S a a , EP=S a v +S a fl
EE=l/2(Se s +S 5 5) + l/4S を用レ、、以下の計算式 (Eq-1)および (Eq-2)により求めた。 プロピレン (mol%) = (PP+1/2EP) X 100/[(PP+1/2EP)+(1/2EP+EE)
エチレン (mol%) = (1/2EP+EE) X 100/[(PP+1/2EP)+(1/2EP+EE)
なお本実施例における、 Dmsolのエチレン量および a -ォレフィン量の単位は、重量%に 換算して標記した。
[m7] MFR (メルトフローレート)
MFRは、 ASTM D1238 (230°C、荷重 2.16kg)に従って測定した。
[m8] 射出成形体の引張試験 (破断伸び)
引張試験は ASTM D638に従って測定した。
<測定条件〉
試験片: ASTM-1号ダンべノレ 19mm (幅) X 3.2mm (厚さ) X 165mm (長さ) 引張速度: 50mm/分
スパン間距離: 115mm
[m9] 射出成形体の曲げ弾性率
曲げ弾性率(FM)は、 ASTM D790に従って、下記の条件で測定した。
く測定条件〉
試験片: 12.7mm (幅) X6.4mm (厚さ) x 127mm (長さ)
曲げ速度: 2.8mm/分
曲げスパン: 100mm
[mlO] 射出成形体のアイゾット衝撃強度(IZ)
アイゾット衝撃強度(IZ)は、 ASTM D256に準拠して下記の条件で測定した。
ぐ試験条件 >
温度:23°C、 -30°C
試験片: 12.7mm (幅) X6.4mm (厚さ) X64mm (長さ)
ノッチは機械加工 '
[mil] 射出成形体のロックウェル硬度
ロックウェル硬度は、 ASTM D2240に準拠して、下記の条件で測定した。
ぐ試験条件〉
試験片: ASTM-1号ダンベル
19mm (幅) X 3.2mm (厚さ) X 165mm (長さ)
測定箇所: ダンベルゲート側
[ml2] 射出成形体の低温脆化温度
低温脆化温度は ASTM D746に準拠した条件にて測定した。
[ml 3] フィルムのヤング率
JIS 6781に準じてフィルムのヤング率の測定を行った。
ぐ試験条件 >
温度: 23°C、 60°C
引張速度: 200mm/min
チャック間距離: 80mm
[ml4] フィルムのインパクト試験
フィルムを 5cm X 5cmにサンプリングし、所定温度下でインパクトテスター(下力 上へハ ンマーを突きあげる方式)で面衝撃強度を測定した。
<試験条件 >
温度: 0°C、 -10°C
ハンマー: 先端 1インチ、 荷重 3.0J
[ml 5] フィルムのヘイズ (HAZE)
ASTM D-1003に準拠して測定した
[ml6] フィルムのヒートシール性(最低ヒートシール温度)
フィルムを 5mm巾にサンプリングし、シール時間が 1秒、圧力が 0.2MPaでシールした。 シールしたフィルムの両端を 300mm/mmで引張り、剥離する最大強度を測定した。なお、 シールバーの上部は 170°Cの指定温度に設定し、下部は 70°Cで行った。
クロスクロマト分別測定 (CFC)
各温度でのオルトジクロロベンゼンに可溶な成分の分析は、クロスクロマト分別測定
(CFC)で行った。 CFC は組成分別を行う温度上昇溶離分別 (TREF)部と、分子量分別を 行う GPC 部とを備えた下記装置を用いて、下記条件で測定し、各温度での量を算出し た。
測定装置 : CFC T-150A型、三菱油化 (株)製、
カラム : Shodex AT-806MS ( X 3本)
溶解液 : 0-ジクロロベンゼン
流 速 : 1.0 ml/min
試料濃度 : 0.3 重量。/。/ vol%(0.1% BHT入り)
注入量 : 0.5 ml
溶解性 : 完全溶解
検出器 : 赤外吸光検出法、 3.42 μ (2924 cm 1)、 NaCl板
溶出温度 : 0〜135°C、 28フラクション
0、 10、 20、 30、 40、 45、 50、 55、 60、 65、 70、 75、 80、 85、 90、 94、 97、 100、 103、 106、 109、 112、 115、 118、 121、 124、 127、 135 (°C)
測定の詳細を述べると、試料は 145°C、 2時間加熱して溶解してから、 135°Cで保持した 後、 0°Cまで 10°C/hrで降温、さらに 0°Cで 60分保持して試料をコーティングさせた。昇温 溶出力ラム容量は 0.83 ml、配管容量は 0.07 mlである。検出器は FOXBORO社製赤外分 光器 MIRAN 1A CVF型(CaF2セル)を用レ、、応答時間 10秒の吸光度モードの設定で、 3.42 At m (2924cm 1)の赤外光を検知した。溶出温度は 0°C〜135°Cまでを 25〜40フラクショ ンに分けた。温度表示は全て整数であり、例えば 94°Cの溶出画分とは、 91〜94°Cで溶出 した成分のことを示す。 0°Cでもコーティングされな力つた成分および各温度で溶出したフ ラタシヨンの分子量を測定し、汎用較正曲線を使用して、ポリプロピレン換算分子量を求 めた。 SEC温度は 135°Cであり、内標注入量は 0.5mlであり、注入位置は 3.0mlであり、デ ータサンプリング時間は 0.50 秒である。データ処理は、装置付属の解析プログラム「CFC データ処理(バージョン 1.50)」で実施した。
以下に実施例の詳細を示す。なお実施例(および比較例)番号の次に表示される小文 字のアルファベット Yは本発明のプロピレン系重合体に関する実施例(および比較例)で あることを示し、アルファベット' b'は本発明のプロピレン系重合体の射出成形品に関する 実施例(および比較例)であることを示し、アルファベット ' は、本発明の熱可塑性樹脂組
成物ないしプロピレン系樹脂組成物に関する実施例(および比較例)であることを示し、ァ ルファベット" d"は本発明のフィルムに関する実施例(および比較例)であることを示す。 【実施例 la】
(1) 固体触媒担体の製造
1リットノレ枝付フラスコに Si〇2 (洞海化学社製) 300gをサンプリングし、トルエン 800 mlを 入れ、スラリー化した。次に 5リットル 4つ口フラスコへ移液をし、トルエン 260 mlを加えた。 メチルアルミノキサン(以下、 MAO と略称する)のトルエン溶液(アルべマール社製 10 重 量。/。溶液)を 2,830 mlを導入した。室温のままで、 30分間攪拌した。 1時間で 110°Cに昇温 し、 4時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却した。冷却後、上澄みトルエンを抜き 出し、フレッシュなトノレエンで、置換率が 95%になるまで、置換を行った。 (なお、本発明に 係わる用語「置換率」とは、溶媒置換率を指し、例えば、 10Lのトルエンから 9Lのトルエン を抜出し、ヘプタンを 9L加えて 10Lにするとその「置換率」は 90%と定義される。 )
(2) 固体触媒の製造 (担体への金属触媒成分の担持)
グローブボックス内にて、 5リットノレ 4つ口フラスコに [3-(Γ,Γ,4',4',7',7',10',10'-ォクタメチル ォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ) (1,1,3-トリメチル -5-tert-ブチル -1,2,3, -テトラヒドロべ ンタレン)]ジノレコニゥムジクロライドを 2.0 g秤取った。フラスコを外へ出し、トルエン 0.46リツ トルと前記 (1)で調製した MAO/Si02/トノレエンスラリー 1.4 リットノレを窒素下で加え、 30分間 攪拌し担持を行った。得られた [3-(1',1',4',4',7',7',10',10'-ォクタメチルォクタヒドロジべンゾ [b,h]フルォレニノレ)(1,1,3-トリメチノレ- 5-tert-ブチル -1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニゥ ムジクロライド/ MA〇/Si02/トルエンスラリーは n-ヘプタンにて 99%置換を行レ、、最終的な スラリー量を 4.5リットルとした。この操作は、室温で行った。
(3) 前重合触媒の製造
前記の (2)で調製した固体触媒成分 202 g、トリェチルアルミニウム 103 ml、ヘプタン 100 リットノレを、内容量 200リットルの攪拌機付きオートクレープに挿入し、内温 15〜20°Cに保 ちエチレンを 2020 g挿入し、 180分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を 沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を 1 回行った。得られた前重合触 媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で 2 g/リットノレとなるよう、ヘプタンに より調整を行った。この前重合触媒は固体触媒成分 1 g当りポリエチレンを 10 g含んでい た。
(4) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記の (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.0 g/時間、トリェチルアルミニウム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の 温度は 30°Cであり、圧力は 3.2
であった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0Mpa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 54°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G,気 相部の水素濃度が 0.06 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-a)を得た。 80°C、真 空乾燥後の性状値を表 1に示した。 また、プロピレン系重合体 (I-a)の、 0°Cオノレトジクロ口 ベンゼンに可溶な成分の重量平均分子量 (iMw)は 2.9 X 105、重量平均分子量 (Mw)と数 平均分子量(Mn)の比 Mw/Mnは 2.3、 90°Cのオルトジクロロベンゼンに不溶かつ 135°Cォ ノレトジクロ口ベンゼンに可溶な成分の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比 Mw/Mnは 2.2、プロピレン系重合体 (I-a)の D^,中の、エチレンに起因する骨格が 1.0mol% 含まれていた。
【実施例 2a】
•重合方法を以下の様に変えた以外は、実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.0 g/時間、トリェチルアルミ
ニゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管 状反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg /時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0M1¾/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 51°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G,気 相部の水素濃度が 0.07mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (1七)を得た。 80°C、 真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【実施例 3a】
重合方法を以下の様に変えた以外は、実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.0 g/時間、トリェチルアルミ ニゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管 状反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0M1¾/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合' を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 AlPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 47°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G、気 相部の水素濃度が 0.07mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-b)を得た。 80°C、 真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【実施例 4a】
重合方法を以下の様に変えた以外は、実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.0 g/時間、トリェチルアルミ ニゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状 反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 i Pa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共璽合を 行った。重合温度 51°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 i a/G,気 相部の水素濃度が 0.04 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-d)を得た。 80°C、 真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【実施例 5a】 '
重合方法を以下の様に変えた以外は、実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として l.Og時間、トリェチルアルミ二 ゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状 反応器の温度は 30°Cであり、圧力ほ 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 i a/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0M /Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 47°C、熏合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G ,気 相部の水素濃度が 0.07 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-e)を得た。 80°C、真 空乾燥後の性状値を表 1に示した。 '
[比較例 la】
(1) 固体触媒担体の製造
1リットノレ枝付フラスコに Si〇2 (洞海化学社製) 300 gをサンプリングし、トルエン 800 mlを 入れ、スラリー化した。次に 5リットル 4つ口フラスコへ移液をし、トルエン 260 mlを加えた。 MAO/トルエン溶液(アルべマール社製 10重量。/。溶液)を 2,830ml導入した。室温のまま で、 30分間攪拌した。 1時間で 110°Cに昇温し、 4時間反応を行った。反応終了後、室温ま で冷却した。冷却後、上澄み卜ノレェンを抜き出し、フレッシュなトノレエンで、置換率が 95% になるまで、置換を行った。
(2) 固体触媒の製造 (担体への金属触媒成分の担持) ·'
グローブボックス内にて、 5 リットノレ 4 つ口フラスコに、ジフエニルメチレン (3-tert-ブチル -5-メチルシクロペンタジェニル) (2,7-ジ tert-ブチルフルォレニノレ)ジルコニウムジクロリドを 2.0 g秤取った。フラスコを外へ出し、トルエン 0.46リットルと (1)で調製した MA〇/Si〇2/トノレ エンスラリー 1.4リットノレを窒素下で加え、 30分間攪拌し担持を行った。得られたジフエ二 ルメチレン (3-tert-ブチル -5-メチルシクロペンタジェ二ノレ) (2,7-ジ tert-ブチルフルォレニノレ)ジ ルコニゥムジクロリド /MA〇/Si02/トルエンスラリーは n-ヘプタンにて 99%置換を行い、最 終的なスラリー量を 4.5リットノレとした。この操作は、室温で行った。
(3) 前重合触媒の製造
前記の (2)で調製した固体触媒成分 202 g、トリェチルアルミニウム 109 ml、ヘプタン 100 リットノレを、内容量 200リットノレの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温 15〜20°Cに保 ちエチレンを 2,020 g挿入し、 180分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を 沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を 2 回行った。得られた前重合触 媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で 2 g/リットノレとなるよう、ヘプタンに より調整を行った。この前重合触媒は固体触媒成分 1 g当りポリエチレンを 10 g含んでい た。
(4) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、.水素を 4 NL/時間、(3)で製 造した触媒スラリーを固体触媒成分として 2.0 g/時間、トリェチルアルミニウム 4 ml/時間を 連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.0
であった。 '
得られたスラリーは内容量 1,000リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。 S合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol%
になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 A'IPa/G'で重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 47°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G、気 相部の水素濃度が 0.06 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-f)を得た。 80°C、真 空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【比較例 2a】
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記比較例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 4 NL/時間、(3)で製 造した触媒スラリーを固体触媒成分として 2.0 g/時間、トリェチルアルミニウム 4 ml/時間を 連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 Ml /gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 46°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G,気 相部の水素濃度が 0.06 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I- を得た。 80°C、真 空乾燥後の性状値を表 1に示した。
[比較例 3a]
(1) 固体状チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム 952 g、デカン 4,420 mlおよび 2-土チルへキシルアルコール 3,906 g を、 130°Cで 2時間加熱して均一溶液とした。この溶液中に無水フタル酸 213 gを添加し、 130°Cにてさらに 1時間攪拌混合を行って無水フタル酸を溶解させた。このようにして得ら れた均一溶液を 23°Cまで冷却した後、この均一溶液の 750 mlを、 -20°Cに保持された四塩 化チタン 2,000 ml中に 1時間にわたって滴下した。滴下後、得られた混合液の温度を 4 時間かけて 110°Cに昇温し、 110°Cに達したところでフタル酸ジイソブチル(DIBP) 52.2 gを 添加し、これより 2時間攪拌しながら同温度に保持した。次いで熱時濾過にて固体部を採 取し、この固体部を 2,750 mlの四塩化チタンに再懸濁させた後、再び 110°Cで 2時間加熱 した。加熱終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、 110°Cのデカンおよびへキサンを用 いて、洗浄液中にチタン化合物が検出されなくなるまで洗浄した。
上記の様に調製された固体状チタン触媒成分はへキサンスラリーとして保存されるが、 このうち一部を乾燥して触媒組成を調べた。固体状チタン触媒成分は、チタンを 2重量%、 塩素を 57重量。/。、マグネシウムを 21重量。/。および DIBPを 20重量。/。の量で含有してい た。
(2) 前重合触媒の製造
固体状チタン触媒成分 56 g、トリェチルアルミニウム 20.7 ml、 2-イソブチル -2-イソプロピ ル -1,3-ジメトキシプロパン 7.0 ml、ヘプタン 80リットノレを内容量 200リットルの攪拌機付きォ 一トクレーブに挿入し、内温 5°Cに保ちプロピレンを 560 g挿入し、 60分間攪拌しながら反 応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗 浄を 2 回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再 濁して、固体状チタン触媒 成分濃度で 0.7 g/リットノレとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。この前重合触媒は固体 状チタン触媒成分 1 g当りポリプロピレンを 10 g含んでいた。
(3) 本重合
内容量 58リットノレの環状重合器にプロピレンを 30 kg/時間、水素を 220 NL/時間、触媒 スラリーを固体触媒成分として 0.3 g/時間、トリェチルアルミニウム 3.3 ml/時間、ジシクロべ ンチルジメトキシシラン U ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態に て重合した。環状反応器の温度は 70°Cであり、圧力は 3.6 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 100 リットルの攪拌器付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 9.0 mol%
になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.4MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーを内容量 2.4リットノレの挟み込み管(本発明における、「挟み込み管」と は、スラリーを移送するため一定量計量するための計量管を指す。)に移送し、当該スラリ 一をガス化させ、気固分離を行った後、 480リットノレの気相重合器にポリプロピレンホモポリ マーパウダーを送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス 組成が、エチレン/ (エチレン +プロピレン ) =0.32(モル比)、水素/ (エチレン +プロピレ ン) =0,08(モル比)になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度 70°C、圧力 0.9 iWa/Gで重合を行った。得られたプロピレン系重合体 (I-h)の 80°C、真空 乾燥後の性状値を表 1に示した。
[比較例 4a]
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記比較例 と同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの環状重合器にプロピレンを 30 kg/時間、水素を 220 NL/時間、触媒 スラリーを固体触媒成分として 0.3 g/時間、トリェチルアルミニウム 3.3 ml/時間、ジシクロべ ンチルジメトキシシラン 1.1 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態に て重合した。環状反応器の温度は 70°Cであり、圧力は 3.6 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 100 リットノレの攪拌器付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 9.0 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.4 iWa/Gで重合を行った。
得られたスラリーを内容量 2.4 リットノレの挟み込み管に移送し、当該スラリーをガス化さ せ、気固分離を行った後、 480 リットノレの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダ 一を送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、ェ チレン〃エチレン +プロピレン) =0.32(モル比)、水素/ (エチレン +プロピレン) =0.08(モル比) になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度 70°C、圧力 1.3 MPa/Gで重合を ίテった。
得られたプロピレン系ブロック共重合体 (I-i) の 80°C、真空乾燥後の性状値を表 1に示 した。
[比較例 5a]
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合 "
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 0.9g/時間、トリェチルアルミ ニゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状 反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.24 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.24 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.24 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 i Pa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 51°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G,気 相部の水素濃度が 0.3 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-j)を得た。 80°C、真 空乾燥後の性状値を表 1に示した。
[参考例 1】
(1) 固体触媒担体の製造
1リットル枝付フラスコに、 Si〇2 (洞海化学社製) 300 gをサンプリングし、トルエン 800 ml を入れ、スラリー化した。次に 5リットノレ 4つ口フラスコへ移液をし、トルエン 260mlを加え た。 MA〇/トルエン溶液(アルべマール社製 10重量。/。溶液)を 2,830 ml導入した。室温の ままで、 30分間攪拌した。 1時間で 110°Cに昇温し、 4時間反応を行った。反応終了後、室 温まで冷却した。冷却後、上澄みトノレェンを抜き出し、フレッシュなトノレエンで、置換率が 95%になるまで、置換を行った。
(2) 固体触媒の製造 (担体への金属触媒成分の担持)
グローブボックス内にて、 5リットノレ 4つ口フラスコにイソプロピル (3-tert-ブチル -5-メチル
シクロペンタジェ二ノレ) (3,6-ジ tert—ブチルフルォレニノレ)ジルコニウムジクロリドを 2.0 g秤取 つた。フラスコを外へ出し、トルエン 0,46リットルと (1)で調製した MAO/Si02/トルエンスラリ ― 1.4リットノレを窒素下で加え、 30分間攪拌し担持を行った。得られたイソプロピル (3-tert- ブチル—5-メチルシクロペンタジェニル) (3,6-ジ tert-ブチノレフルォレニノレ)ジノレコニゥムジクロ リド /MA〇/Si〇2/トルエンスラリーは n-ヘプタンにて 99%置換を行レ、、最終的なスラリー量 を 4.5リットノレとした。この操作は、室温で行った。
(3) 前重合触媒の製造
前記の (2)で調製した固体触媒成分 202 g、トリェチルアルミニウム 109 mしヘプタン 100 リットノレを内容量 200リットノレの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温 15〜20°Cに保ち エチレンを 2,020 g挿入し、 180分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈 降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を 2回行った。得られた前重合触媒を 精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で 2 g/リットノレとなるよう、ヘプタンにより 調整を行った。この前重合触媒は固体触媒成分 1 g当りポリエチレンを 10 g含んでいた。
(4) 本重合
内容量 58リットルの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 4 NL/時間、(3)で製 造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.6 g/時間、トリェチルアルミニウム 4 ml/時間を 連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は
30°Cであり、圧力は 3.2 i Pa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.4 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.4 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.4 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.4 mol%
になるように供給した。重合温度 66°C、圧力 2.9 jMPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレンホモポリマーを得た。得られた プロピレンホモポリマー (II-a)の、 80°C真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
[参考例 2】
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記比較例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
充分に窒素置換し、 10°Cにした内容量 30リットルの SUS製オートクレーブに液体プロピ レン 9 kgを装入し、エチレンを分圧として 0.8 MPa装入した。充分に撹拌しながら 45°Cま で加温し、触媒挿入用ポットから、固体触媒成分として 0.6 g/ヘプタン 300 mlとトリェチル アルミニウム 0.5 mlの混合溶液を窒素でオートクレーブに加圧挿入した。 60°Cで、 20分間 重合を行った後、メタノールを添加し重合を停止した。重合終了後、プロピレンをパージし、 充分窒素置換をし、ポリマー (m:a)を分別した。 so°C、真空乾燥後の性状値を表 1 に示し た。
【実施例 6a】
重合方法を以下の様に変えた以外は、実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.0 g/時間、トリェチルアルミ ニゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管 状反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 x\IPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 54°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G、気 相部の水素濃度が 0.08mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-k)を得た 80°C、真 空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【実施例 7a】
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.0 g/時間、トリェチルアルミ ニゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状 反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 51°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G,気 相部の水素濃度が 0.08 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (1-1)を得た。 80°C、真 空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【実施例 8a】
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットルの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 ' 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.0 g/時間、トリェチルアルミ ニゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状 反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リシトノレの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 47°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G,気 相部の水素濃度が 0.07 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-m)を得た。 80°C、 真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
[比較例 6a】
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記した比較例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 4 NL/時間、比較例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 2.0 g/時間、トリェチルアルミニウム
4 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器 の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 i a/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合
を行った。重合器へは、プロピレンを 10 1¾/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% ^ になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 i a/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.2 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.り MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 47°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G、気 相部の水素濃度が 0.06 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-n)を得た。 80°C、 真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【比較例 7a]
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記比較例 ¾と同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの環状重合器にプロピレンを 30 kg/時間、水素を 220 NL/時間、触媒 スラリーを固体触媒成分として 0.3 g/時間、トリェチルアルミニウム 3.3 ml/時間、ジシクロべ ンチルジメトキシシラン 1.1 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態に て重合した。環状反応器の温度は 70°Cであり、圧力は 3.6 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 100 リットルの攪拌器付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 9.0 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.4 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーを内容量 2.4 リットノレの挟み込み管に移送し、当該スラリーをガス化さ せ、気固分離を行った後、 480 リットルの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダ 一を送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、ェ チレン/ (エチレン +プロピレン) =0.32(モル比)、水素/ (エチレン +プロピレン) =0.08(モル比) になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度 70°C、圧力 0.5 M /Gで重合を行った。
得られたプロピレン系重合体 (I-o)の、 80°C真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【実施例 9a】
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記実施例 laと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットルの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 5 NL/時間、前記実 施例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 1.0 g/時間、トリェチルアルミ ニゥム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状 反応器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 i a/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.1 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.1 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.1 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 51°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 MPa/G,気 相部の水素濃度が 0.08 mol%になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-P)を得た。 80°C、 真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
[比較例 8a]
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記した比較例 laと同様の方法で行った。 , (1) 本重合
内容量 58リットノレの管状重合器にプロピレンを 40 kg/時間、水素を 4 NL/時間、比較例 laの (3)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として 2.0 g/時間、トリェチルアルミニウム 4.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応 器の温度は 30°Cであり、圧力は 3.2 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 1,000リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 45 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.08 mol% になるように供給した。重合温度 72°C、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.08 mol% になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.08 mol% になるように供給した。重合温度 68°C、圧力 3.0 iMPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーは内容量 500 リットルの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、共重合を 行った。重合温度 51°C、重合器へは、プロピレンを 10 kg/時間、重合圧力 2.9 M /G、気 相部の水素濃度が 0.07 mol。/。になるようにエチレンと水素を供給した。
得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン系重合体 (I-q)を得た。 80°C、 真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
[比較例 9a】
(1) 固体状チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム 952 g、デカン 4,420 mlおよび 2-ェチルへキシルアルコール 3,906 gを、 130°Cで 2時間加熱して均一溶液とした。この溶液中に無水フタル酸 213 gを添カロし、 130°Cにてさらに 1時間攪拌混合を行って無水フタル酸を溶解させた。このようにして得ら れた均一溶液を 23°Cまで冷却した後、この均一溶液の 750 mlを、 -20°Cに保持された四塩 化チタン 2,000 ml中に 1時間にわたって滴下した。滴下後、得られた混合液の温度を 4時 間かけて 110°Cに昇温し、 110°Cに達したところでフタル酸ジイソブチル (DIBP) 52.2 gを添 加し、これより 1時間攪拌しながら同温度に保持した。次いで熱時濾過にて固体部を採取 し、この固体部を 2,750 mlの四塩化チタンに再懸濁させた後、再び 110°Cで 2時間加熱し た。加熱終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、 110°Cのデカンおよびへキサンを用い て、洗浄液中にチタン化合物が検出されなくなるまで洗浄した。
上記の様に調製された固体状チタン触媒成分はへキサンスラリーとして保存されるが、 このうち一部を乾燥して触媒組成を調べた。固体状チタン触媒成分は、チタンを 2重量%、 塩素を 57重量。/。、マグネシウムを 21重量。/。および DIBPを 20重量。/。の量で含有してい た。
(2) 前重合触媒の製造
固体状チタン触媒成分 56 g、トリェチルアルミニウム 9.6 ml、ヘプタン 80リットノレを内容
量 200リットノレの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温 5°Cに保ちプロピレンを 560 g 挿入し、 60 分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液 の除去およびヘプタンによる洗浄を 2 回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに 再懸濁して、遷移金属触媒成分濃度で 0.7 g/リットノレとなるよう、ヘプタンにより調整を行つ た。この前重合触媒は遷移金属触媒成分 1 g当りポリプロピレンを 10 g含んでレ、た。 (3) 本重合
内容量 58リットルの環状重合器にプロピレンを 30 kg/時間、水素を 15 NL/時間、触媒 スラリーを固体触媒成分として 0.25 g/時間、トリェチルアルミニウム 2.9 ml/時間、シクロへ キシルメチルジメトキシシラン 0.8 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状 態にて重合した。環状反応器の温度は 70°Cであり、圧力は 3.6 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 100 リクトルの攪拌器付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.9 mol% なるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.2 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーを内容量 2.4 リットノレの挟み込み管に移送し、当該スラリーをガス化さ せ、気固分離を行った後、 480 リットルの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダ 一を送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、ェ チレン/ (エチレン +プロピレン) =0.22(モル比)、水素/ (エチレン +プロピレン) =0.04(モル比) になるようにプロピレン、エチレン、水素を連铳的に供給した。重合温度 70°C、圧力 1.0 MPa/Gで重合を行った。
得られたプロピレン系重合体 (I-r)の、 80°C真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
[比較例 10a]
重合方法を以下の様に変えた以外は、前記比較例 9aと同様の方法で行った。
(1) 本重合
内容量 58リットノレの環状重合器にプロピレンを 30 kg/時間、水素を 15 NL/時間、触媒 スラリーを固体触媒成分として 0.25 g/時間、トリェチルアルミニウム 2.9 ml/時間、シクロへ キシルメチ /レジメトキシシラン 0.8 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状 態にて重合した。環状反応器の温度は 70°Cであり、圧力は 3.6 MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量 100 リットルの攪拌器付きベッセル重合器へ送り、更に重合 を行った。重合器へは、プロピレンを 15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 0.9 mol%
になるように供給した。重合温度 70°C、圧力 3.2 MPa/Gで重合を行った。
得られたスラリーを内容量 2.4 リットノレの挟み込み管に移送し、当該スラリーをガス化さ せ、気固分離を行った後、 480 リットノレの気相重合器にポリプロピレンホモポリマーパウダ 一を送り、エチレン/プロピレンブロック共重合を行った。気相重合器内のガス組成が、ェ チレン/ (エチレン +プロピレン) =0.31 (モル比)、'水素〃エチレン +プロピレン) =0.04(モル比) になるようにプロピレン、エチレン、水素を連続的に供給した。重合温度 70°C、圧力 1.1
MPa/Gで重合を行った。
得られたプロピレン系重合体 (I-s)の、 80°C真空乾燥後の性状値を表 1に示した。
【表 1】
注 1) プロピレン系重合体に占める割合 (重量%)。
注 2) に占める 2,1-結合量と 1,3-結合量の合計量 (mol%)。
注 3) Du∞1中の、 エチレンに起因する骨格の濃度 (wt%)。
注 4) Ds。,中の、 エチレンに起因する骨格の濃度 (mol%)。
【実施例 lb】 '
実施例 la で製造されたプロピレン系重合体 (I-a) 100 重量部に対して、熱安定剤 IRGANOX1010® (チバガイギー株式会社商標)0.1重量部、熱安定剤 IRGAFOS168® (チ バガイギー株式会社) 0.1重量部、ステアリン酸カルシウム 0.1重量部をタンブラ一にて混 合後、二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を調製し、射 出成形機にて ASTM試験片を成形した。成形品の機械物性を表 2に示す。
ぐ溶融混練条件 >
同方向二軸混練機 : 品番 NR2- 36、ナカタニ機械 (株)製
混練温度 : 190°C
スクリュー回転数 : 200 rpm
フィーダ一回転数 : 400 rpm
く ASTM試験片射出成形条件〉
射出成形機 : 品番 IS100、東芝機械 (株)製
シリンダー温度 : 190°C
金型温度 : 40°C
【実施例 2b】
実施例 lbにおいて、プロピレン系重合体(I-a)を、実施例 2aで製造されたプロピレン系 重合体 (I-b)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTM試験片を作成した。成形品の機 械物性を表 2に示す。
【実施例 3b】
実施例 lbにおいて、プロピレン系重合体 (I-a)を、実施例 3aで製造されたプロピレン系 重合体 (I-c)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTM試験片を作成した。成形品の機 械物性を表 2に示す。
【実施例 4b】
実施例 lbにおいて、プロピレン系重合体 (I-a)を、実施例 4aで製造されたプロピレン系 重合体 (I-d)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTM試験片を作成した。成形品の機 械物性を表 2に示す。
【実施例 5b】
実施例 lbにおいて、プロピレン系重合体 (I-a)を、実施例 5aで製造されたプロピレン系
重合体 (I-e)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTKi試験片を作成した。成形品の機 . 械物性を表 2に示す。
[比較例 lb】
実施例 lbにおいて、プロピレン系重合体 (I-a)を、比較例 laで製造されたプロピレン系 重合体 (I-f)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTM試験片を作成した。成形品の機 械物性を表 2に示す。
[比較例 2b〗
実施例 lbにおいて、プロピレン系重合体 (I-a)を、比較例 2aで製造されたプロピレン系 重合体 (I-g)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTM試験片を作成した。成形品の機 械物性を表 2に示す。
【比較例 3b]
実施例 lbにおいて、プロピレン系重合体 (I-a) )を、比較例 3aで製造されたプロピレン 系重合体 (I-h)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTM試験片を作成した。成形品の 機械物性を表 2に示す。
〖比較例 4b】
実施例 lbにおいて、プロピレン系重合体 (I-a)を、比較例 ½で製造されたプロピレン系 重合体 (I-i)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTM試験片を作成した。成形品の機 械物性を表 2に示す。
[比較例 5b]
実施例 lbにおレ、て、プロピレン系重合体 (I-a)を、比較例 5aで製造されたプロピレン系重 合体 (I-j)に変更した以外は、同様に溶融混練、 ASTM試験片を作成した。成形品の機械 物性を表 2に示す。
【実施例 6b】
参考例 1で製造されたプロピレン系単独重合体 (Π-ίΐ) 80重量部と参考例 2で製造され たプロピレン一エチレンランダム共重合体ゴム (III-a) 20重量部とを合わせて 100重量部に 対し、熱安定剤 IRGANOX1010® (チバガイギー株式会社) 0.1 重量部、熱安定剤
IRGAFOS168® (チバガイギー株式会社) 0.1重量部、ステアリン酸カルシウム 0.1重量部 をタンブラ一にて混合後、二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポリプロピレン樹脂 組成物を調製し、射出成形機にて ASTM試験片を成形した。成形品の機械物性を表 2に
併記した。 '
ぐ溶融混練条件 >
同方向二軸混練機 : 品番 NR2-36、ナカタニ機械 (株)製
混練温度 : 190°C
スクリュー回転数 : 200 rpm
フィーダ一回転数 : 400 rpm
<ASTM試験片射出成形条件〉
射出成形機 : 品番 IS100、東芝機械 (株)製
シリンダー温度 : 190°C
金型温度 : 40°C
【実施例 】
実施例 6aで製造されたプロピレン系重合体 (I-k) 60重量部、エチレンーォクテン共重合 体ゴム (IV-a) (エンゲージ 8842® : デュポンダウエラストマ一株式会社製) 20 重量部、タ ルク (ハイ 'ブイラ一 #5000PJ® :松村産業株式会社製) 20重量部とを合わせて 100重量部 に対し、熱安定剤 IRGANOX1010® (チバガイギー株式会社) 0.1 重量部、熱安定剤 IRGAFOS168® (チバガイギー株式会社) 0.1重量部、ステアリン酸カルシウム 0.1重量部
をタンブラ一にて混合後、二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポリプロピレン樹脂 · 組成物を調製し、射出成形機にて ASTM試験片を成形した。成形品の機械物性を表 3に 示す。
ぐ溶融混練条件 >
同方向二軸混練機 : 品番 NR2-36、ナカタ-機械 (株)製
混練温度 : 190°C
スクリュー回転数 : 200 rpm
フィーダ一回転数 : 400 rpm
< ASTM試験片射出成形条件 >
射出成形機 : 品番 IS100、東芝機械 (株)製
シリンダー温度 : 190°C
金型温度 : 40°C
【実施例 2c】
実施例 lcにおいて、プロピレン系重合体 (I-k) 60重量部を、実施例 7aで製造された プロピレン系重合体 (1-1) 60重量部に代えた以外は同様に行った。得られた成形品の機械 物性を表 3に示す。
【実施例 3c】
実施例 lcにおいて、プロピレン系重合体 (I-k) 60重量部を、実施例 8aで製造されたプ ロピレン系重合体 (I-m) 60重量部に代えた以外は同様に行った。得られた成形品の機械 物性を表 3に示す。
[比較例 lc]
実施例 lcにおいて、プロピレン系重合体 (I-k) 60重量部を、比較例 6aで製造されたプ ロピレン系重合体 (I-n) 60 重量部に代えた以外は同様に行った。得られた成形品の機械 物性を表 3に示す。
[比較例 2c】
実施例 lcにおいて、プロピレン系重合体(I-k) 60重量部を、比較例 7aで製造された プロピレン系重合体 (I-o) 60重量部に代えた以外は同様に行った。得られた成形品の機 械物性を表 3に示す。
[比較例 3c】
比較例 7aで製造されたプロピレン系重合体 (I-o) 57重量部、エチレン一オタテン共重合 体ゴム (IV-a) (エンゲージ 8842® :デュポンダウエラストマ一株式会社製) 23重量部、タルク (ハイ イラー #5000PJ® :松村産業株式会社製) 20重量部とを合わせて 100重量部に対 し、熱安定剤 IRGANOX1010® (チバガイギー株式会社) 0.1 重量部、熱安定剤 IRGAFOS168® (チバガイギー株式会社) 0.1重量部、ステアリン酸カルシウム 0.1重量部 をタンブラ一にて混合後、実施例 7と同様に二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポ リプロピレン樹脂組成物を調製し、射出成形機にて ASTM試験片を成形した。成形品の 機械物性を表 3に示す。
【表 3】
【実施例 】
実施例 9a で製造されたプロピレン系重合体 (I-p) 100 重量部に対して、熱安定剤 IRGANOX1010® (チバガイギー株式会社) 0.1 重 ¾部、熱安定剤 IRGAFOS168® (チバガ ィギー株式会社) 0.1重量部、ステアリン酸カルシウム 0.1重量部をタンブラ一にて混合後、 二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を調製し、 Tダイ押 出機 [品番 GT-25A、(株)プラスチック工学研究所製]にてキャストフィルムを製膜した。フ イルムの物性を表 4に示す。
ぐ溶融混練条件〉
同方向二軸混練機 : 品番 NR2-36、ナカタニ機械 (株)製
混練温度 : 210°C
スクリュー回転数 : 200 rpm
フィーダ一回転数 : 400 rpm
<フィルム成形〉
25mm Tダイ押出機 : 品番 GT-25A、(株)プラスチック工学研究所製 押出温度 : 230°C
チルロール温度 : 30°C
引取速度 : 4.0 m/min
フィルム厚さ : 70 /x m
[比較例 Id]
実施例 Idにおいて、プロピレン系重合体 (I-P) 100重量部を、比較例 8aで製造されたプ ロピレン系重合体 (I-q) 100重量部に代えた以外は同様に行った。得られたフィルムの物 性を表 4に示す。
[比較例 2d】
実施例 Idにおいて、プロピレン系重合体 (I-P) 100重量部を、比較例 8aで製造されたプ ロピレン系重合体 (I-r) 100重量部に代えた以外は同様に行った。得られたフィルムの物十生 を表 4に示す。 '
[比較例 3d]
実施例 Idにおいて、プロピレン系重合体 (I-p) 100重量部を、比較例 8aで製造されたプ ロピレン系重合体 (I-S) 100重量部に代えた以外は同様に行った。得られたフィルムの物性 を表 4に示す。
【表 4】
実施例 Id 比較例 Id 比較例 2d 比較例 3d
1°ロピレン系重合体 I-p I-q I-r I-s ヤンク *率(MD) @ 23°C MPa 820 770 740 760 ヤンク'率 (MD) @ 60°C MPa 320 250 210 230 製品
イン ' クト強度 @ 0°C J/m 33 31 39 37 キ フィルム) イン、'ク卜強度 @ -10。C J/m 28 16 14 15
HAZE % 9.0 8.7 12.0 14.5 ヒ-トシ-ル強度 @ 170°C N/15mrr 9.8 19.4 5.0 5.5
産業上の利用可能性
本発明のプロピレン系重合体は、 n-デカン不溶分 (DmJが高融点、 n-デカン可溶分(D sol)が高分子量かつ組成分布が狭いという特徴を持ち、射出成形用途では、剛性と耐衝 撃性に優れ、フィルム用途では耐熱性、透明性、耐衝撃性、ヒートシール性に優れる。従 つて、本発明のプロピレン系重合体は、バンパー、インパネ等の各種自動車用途、食品 包装用ハイレトルトフィルム、ブロー成形容器等、各種成形体用途に好適に使用される。