WO2006059443A1

WO2006059443A1 - パンツ型使い捨ておむつ

Info

Publication number: WO2006059443A1
Application number: PCT/JP2005/019881
Authority: WO
Inventors: Atsuko Shirai; Akira Kamori; Masamichi Takeda
Original assignee: Daio Paper Corporation
Priority date: 2004-11-30
Filing date: 2005-10-28
Publication date: 2006-06-08
Also published as: EP1818030A1; US20080027406A1; EP1818030B1; US8057455B2; KR101189435B1; ATE551040T1; EP1818030A4; KR20070086694A

Abstract

　【課題】穿き易く好適に着用することができるパンツ型使い捨ておむつを実現する。　【解決手段】紙おむつ１における外装シート２０が、前身頃Ｆ及び後身頃Ｂにおけるそれぞれの一方の接合端部（２１、２２）から他方の接合端部（２１，２２）に亘って配設された複数の腰周り弾性部材２５からなる腰周り弾性帯２５ａと、前身頃Ｆ及び後身頃Ｂにおけるそれぞれの一方の接合端部（２１、２２）から股下部２０ｃ側に延び、その股下部を迂回するようにして他方の接合端部（２１、２２）に亘って配設された複数の湾曲弾性部材（２６、２８）からなる湾曲弾性帯（２６ａ、２８ａ）と、股下部２０ｃに配設された吸収性本体１０と、を備えるとともに、湾曲弾性帯（２６ａ、２８ａ）は、外装シート２０の縁部と吸収性本体１０と腰周り弾性帯２５ａとに囲まれる、外装シートの領域（Trf、Trb）全体をほぼ覆うように形成する構成にした。

Description

明細書

パンツ型使い捨ておむつ

技術分野

[0001] 本発明は、穿き易さとフィット性を向上させたパンツ型使い捨ておむつに関する。

背景技術

[0002] 従来より、パンツ型使い捨ておむつでは、体液の吸収を図る吸収体を身体に良好に装着するため、その吸収体を保持する外装シートに対して弾性伸縮部材を配設し、身体へのフィット性を向上させるようになっている。

[0003] 例えば、図 21に示すように、トップシートとバックシートの間に吸収体 40を介在させたおむつ本体 50において、ウェスト開口部を形成する前身頃 50Fと後身頃 50Bに配設されるウェスト弾性部材 51と、前身頃 50Fと後身頃 50Bのそれぞれ力も股下部 50 Cの略中央側に凸状に湾曲して、レッダ開口部を形成するおむつ本体 50の縁部に沿うように配設されるレッダ弾性部材 52、 52· ··とを備えるパンツ型使い捨ておむつが知られている (例えば、特許文献 1参照)。

[0004] また、図 22に示すように、おむつ本体 60の前身頃側と後身頃側のそれぞれにお、て、左右方向に沿って複数の弾性伸縮部材 61、 61· ··を配設するとともに、ウェスト開口部側から股下部側に向かうにつれて、その弾性伸縮部材がウェスト開口部側から股下部側に凸状に湾曲するように配されて、るパンツ型使、捨ておむつが知られている（例えば、特許文献 2参照)。

特許文献 1 :特開 2001— 258931号公報

特許文献 2：特開 2001 - 204762号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] し力しながら、上記特許文献 1の場合、レッダ弾性部材 52は、レッダ開口部を形成するおむつ本体 50の縁部に沿うように配設されて、るので、レッダ弾性部材 52の収縮力により、レッダ開口部をおむつの着用者にフィットさせることができる力レツグ弹性部材 52とウェスト弾性部材 51と吸収体 40とに囲まれた、トップシートとバックシート力もなる外装シートにおける略三角形領域 Trは、その周囲がレッダ弾性部材 52とゥェスト弾性部材 51とにより収縮されることにより、製品状態においてその略三角形領域 Trの内側が膨らんだ形状を帯びてしまい、おむつの内側にポケット様の空間が形成されてしまうこととなる。

[0006] このようなパンツ型使い捨ておむつを脱ぎ穿きする際に、このポケット様の空間に足指や踵が引っ掛力つてしまうことがあり、着用の際の妨げになることがあるという問題かあつた。

[0007] また、上記特許文献 2の場合、複数の弾性伸縮部材 61、 61· ··のうち、股下部側の弾性伸縮部材を湾曲させることにより、おむつ自体やおむつの吸収体を身体にフイツトさせるようになつている力おむつを腰周りに安定させるための作用力となる弾性伸縮部材 61の収縮力が弱くなつてしまい、おむつが腰周りからずり落ちやすくなつてしまうという問題があった。

[0008] また、パンツ型使、捨ておむつ (紙おむつ）の着用者は、高齢であることや、疾病や障害などの影響により体力が低下するなどし、腕力が弱かったり、腕が背中側や臀部側に十分にまわらな力つたりする場合がある。

[0009] そして、そのような着用者が紙おむつを使用する際に、紙おむつの前身頃側や脇部側を掴んで引き上げるようにして腰周りに着用しなければならないことがある力従来の紙おむつの場合、図 23に示すように、紙おむつの後身頃のウェスト部が臀部の膨らみに引っ掛かり、十分に引き上げられず、紙おむつが不完全な状態で着用されてしまうことがあった。そして、紙おむつの着用が不完全な状態であり、腰周りにフイツトしていないことによって、尿などの体液漏れの原因となってしまうことがあった。

[0010] 本発明の目的は、穿き易く好適に着用することができるパンツ型使い捨ておむつを提供することである。

課題を解決するための手段

[0011] 前記課題を解決するために請求項 1に係る本発明として、吸収体を含む吸収性本体と、この吸収性本体の外面側に一体的に設けられた外装シートとを備え、製品状態で前記外装シートにおける前身頃と後身頃とが、その両側端の接合端部において接合されることによりウェスト開口部及び左右一対のレッダ開口部が形成されたパンッ型使、捨ておむつにお、て、

前記吸収性本体は、前記外装シートの前記前身頃から前記後身頃に亘り、当該吸収性本体よりも幅方向外側に凹型に延出するように形成される股下部に備えられ、前記外装シートは、前記前身頃及び前記後身頃におけるそれぞれの一方の接合端部から他方の接合端部に亘り、上下方向に間隔をおいて互いに略平行に配設された複数の腰周り弾性部材からなる腰周り弾性帯と、前記前身頃と前記後身頃の少なくとも一方における一方の接合端部から前記股下部側に延び、その股下部を迂回するようにして他方の接合端部に亘るように配設された複数の湾曲弾性部材力なる湾曲弾性帯とを備えるとともに、前記湾曲弾性帯は前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートの領域全体をほぼ覆うように形成されて!、ることを特徴とするパンツ型使!、捨ておむつが提供される。

[0012] 上記請求項 1記載の発明によれば、パンツ型使い捨ておむつの外装シートは、前身頃及び後身頃におけるそれぞれの一方の接合端部力他方の接合端部に亘つて配設された複数の腰周り弾性部材カゝらなる腰周り弾性帯と、前身頃と後身頃の少なくとも一方における一方の接合端部力股下部側に延び、その股下部を迂回するようにして他方の接合端部に亘つて配設された複数の湾曲弾性部材カゝらなる湾曲弾性帯と、股下部に配設された吸収性本体とを備えている。

[0013] そして、湾曲弾性帯は、外装シートの縁部と吸収性本体と腰周り弾性帯とに囲まれる、外装シートの領域全体をほぼ覆うように形成されているので、その外装シートの領域全体が、ほぼ均一に湾曲弾性帯により収縮されることとなり、従来のようにその領域の内側が膨らんでしまい、ポケット様の空間が形成されてしまうことはない。このように、パンツ型使い捨ておむつ（外装シート）の内側に着用の妨げになるポケット様の空間が無ければ、着用者がパンツ型使い捨ておむつを脱ぎ穿きする際に、その内側に足指や踵が引っ掛力りに《なるので、パンツ型使い捨ておむつを着用しやすくなる

[0014] また、パンツ型使い捨ておむつは、湾曲弾性帯 (湾曲弾性部材)とは別に、身体の腰周りにあたる前身頃及び後身頃に腰周り弾性帯 (腰周り弾性部材)を備えて!/ヽるので、パンツ型使い捨ておむつを腰周りに安定して装着することができ、パンツ型使い捨ておむつがずり落ちに《なる。よって、このようなパンツ型使い捨ておむつは、好適に着用することができるパンツ型使い捨ておむつであるといえる。

[0015] 請求項 2に係る本発明として、前記湾曲弾性帯は、前記後身頃に備えられていることを特徴とする請求項 1記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。

[0016] 上記請求項 2記載の発明によれば、請求項 1に記載の発明と同様の効果を有するとともに、特に、湾曲弾性帯は後身頃に備えられているので、例えば、おむつの着用者が片手で前身頃を掴んでパンツ型使い捨ておむつを引き上げるような場合でも、前身頃に作用した作用力が接合端部を介して後身頃の湾曲弾性帯に伝わり、後身頃が好適に臀部を覆うように引き上げることができ、パンツ型使い捨ておむつを腰周りに良好に着用することができる。

[0017] つまり、湾曲弾性帯は股下部側に迂回するように湾曲しているため、後身頃の湾曲弾性帯に伝わった作用力は、パンツ型使い捨ておむつの後身頃を下側力引き上げるように作用するので、このパンツ型使い捨ておむつの着用者が、腕力が弱力つたり、腕が背中側や臀部側に十分にまわらな力つたりする状態であっても、掴みやすいパンツ型使い捨ておむつ前身頃側を掴んで引き上げるようにすることによって、後身頃が臀部を覆うように引き上げることができ、パンツ型使い捨ておむつを、好適に着用することができる。

[0018] 請求項 3に係る本発明として、前記湾曲弾性帯は、前記前身頃及び前記後身頃に備えられて、ることを特徴とする請求項 1記載のパンツ型使、捨ておむつが提供される。

[0019] 上記請求項 3記載の発明によれば、請求項 1に記載の発明と同様の効果を有するととともに、特に、湾曲弾性帯は、前身頃及び前記後身頃に備えられているので、パンッ型使い捨ておむつ（外装シート）の内側における着用の妨げになるポケット様の空間が前身頃と後身頃力共に無くなる。

[0020] よって、着用者がパンツ型使い捨ておむつを脱ぎ穿きする際に、その内側に足指や踵が引っ掛力りに《なるので、パンツ型使!、捨ておむつをより着用しゃすくなる。

[0021] また、湾曲弾性帯は股下部側に迂回するように湾曲しているため、パンツ型使い捨ておむつを引き上げる作用力が湾曲弾性帯に伝わると、パンツ型使い捨ておむつを下側から持ち上げるように作用するので、このパンツ型使い捨ておむつの着用者が、腕力が弱力つたり、腕が背中側や臀部側に十分にまわらな力つたりする状態であつても、掴みやす、パンツ型使、捨ておむつ前身頃側を掴んで引き上げるようにすることによって、パンツ型使い捨ておむつを腰周りにフィットするように引き上げることができ、パンツ型使い捨ておむつを、好適に着用することができる。

[0022] 請求項 4に係る本発明として、前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートの領域において、前記湾曲弾性帯を構成する湾曲弾性部材の間隔は 20mm以下とされる請求項 1〜3いずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつが提供される。

[0023] 上記請求項 4記載の発明によれば、前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートのほぼ三角形領域における前記湾曲弾性部材の間隔を 20mm以下とする。湾曲弾性部材の間隔を 20mm以下、好ましくは 1 5mm以下、より好ましくは 9mm以下とすることにより、おむつを装着するためレッダ開口部に足を通す際に、足指が湾曲弾性部材の間に引っ掛力ることが無ぐ足をスムーズに通せるようになる。

[0024] 請求項 5に係る本発明として、前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートの領域において、最もレッダ開口部に近い湾曲弾性部材カゝら法線方向に少なくとも 30mm以上の領域に亘り湾曲弾性帯が形成されて、る請求項 1〜4 、ずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつが提供される。

[0025] 上記請求項 5記載の発明によれば、外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートのほぼ三角形領域において、最もレッダ開口部に近い湾曲弾性部材カも法線方向に少なくとも 30mm以上、好ましくは 50mm以上の領域に亘り湾曲弾性帯を形成する。逆に言えば、前記三角形領域において湾曲弾性帯の幅が上記数値以上確保されておれば、請求項 1〜3記載の発明で記載した効果を十分に発揮することができる。従って、上記数値以上の湾曲弾性帯幅が確保されていれば、上記三角形領域において湾曲弾性帯よりも内側の領域に湾曲弾性部材が配置されて、な、外装シート部分が存在して、てもよ、。

[0026] 請求項 6に係る本発明として、前記湾曲弾性帯は少なくとも 4本以上の湾曲弾性部材により構成されて、る請求項 1〜5 、ずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつが提供される。

[0027] 上記請求項 6記載の発明によれば、湾曲弾性帯は少なくとも 4本以上、好ましくは 6 本以上、より好ましくは 8本以上の湾曲弾性部材により構成される。

[0028] 請求項 7に係る本発明として、前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートの領域において、湾曲弾性帯の領域が占める面積率は 70%以上である請求項 1〜6いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。

[0029] 上記請求項 7記載の本発明によれば、外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートのほぼ三角形領域において、湾曲弾性帯の領域が占める面積率を 70%以上とする。逆に言えば、前記三角形領域において上記数値以上の湾曲弾性帯面積率が確保されておれば、請求項 1〜3記載の発明で記載した効果を十分に発揮することができる。前記湾曲弾性帯面積率は、足指の引っ掛力りを無くして穿きやすくするために、少なくとも前身頃側の三角形領域において確保するようにするようにし、後身頃では足踵が当たるようになるため、場合によつては上記面積率を下回ってもよ、。

[0030] 請求項 8に係る本発明として、前記湾曲弾性帯の始終端部は、前記腰周り弾性帯の始終端部が配設されている前記前身頃及び前記後身頃の前記接合端部の幅方向の範囲と、ほぼ同じ範囲に配設されていることを特徴とする請求項 1〜7のいずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつが提供される。

[0031] 請求項 8記載の発明によれば、請求項 1〜7のいずれかに記載の発明と同様の効果を有するとともに、湾曲弾性帯の始終端部は、腰周り弾性帯の始終端部が配設されている前身頃の接合端部と後身頃の接合端部の幅方向の範囲とほぼ同じ範囲に配設されているので、着用者がパンツ型使い捨ておむつを着用する際に、前身頃や後身頃を掴んで引き上げる際の作用力が湾曲弾性帯に伝わり、股下部を容易に引き上げることができ、パンツ型使い捨ておむつの股下部を身体の股下周囲に好適に装着することができる。

[0032] 特に、湾曲弾性帯は、幅広く弾性部材が配設されている帯状の領域を形成していることにより、前身頃や後身頃を掴んで引き上げる際の作用力が湾曲弾性帯に伝わりやすいので、より軽い力でもパンツ型使い捨ておむつを引き上げることができる。よつて、高齢者のように腕力が弱い着用者であっても、好適にパンツ型使い捨ておむつを着用することができる。

[0033] 請求項 9に係る本発明として、前記外装シートに配設されている前記湾曲弾性部材群は、前記吸収体と重なる範囲において切断され不連続となっていることを特徴とする請求項 1〜8のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。

[0034] 請求項 9記載の発明によれば、請求項 1〜8のいずれかに記載の発明と同様の効果を有するとともに、外装シートに配設されている湾曲弾性部材群は、吸収体と重なる範囲においては切断され不連続となっているので、吸収体に対して湾曲弾性帯が収縮力を作用させることはない。

[0035] つまり、湾曲弾性部材群が、吸収体を収縮させて縮こまらせてしまうことがないので、吸収体は変形しにくぐ良好に尿などの体液を吸収することができ、体液の漏れを低減することができる。

[0036] 請求項 10に係る本発明として、前記湾曲弾性部材群は前記吸収体の側縁形状線にほぼ沿った位置で切断されて!、る請求項 9記載のパンツ型使、捨ておむつが提供される。

[0037] 上記請求項 10記載の本発明では、吸収体上（吸収性本体ではな、）にお、て、前記湾曲弾性部材群を切断し不連続としてあるとともに、前記湾曲弾性部材群は前記吸収体の側縁形状線にほぼ沿った位置で切断するようにしている。すなわち、吸収体の側縁形状に合わせて湾曲弾性部材のカット位置を変化させることにより、吸収体の収縮を防止しながら、弾性部材の張力を効果的に維持し、吸収体を身体に対して密着保持することが可能となる。

[0038] 請求項 11に係る本発明として、前記湾曲弾性部材群は、少なくとも前記吸収性本体上の横断領域において、外装シートに対して上下方向に間隔をおき水平方向に沿って複数条の列を成すように塗布された接着剤によって固着されるとともに、前記接着剤の間隔幅と前記湾曲弾性部材間の接着剤間隔幅方向の離間幅との比がほぼ整数倍に設定され、かつ前記吸収性本体上において、前記湾曲弾性部材群がおむつ長手方向に沿うライン上で切断され不連続とされる請求項 1〜8いずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつが提供される。

[0039] 上記請求項 11記載の発明では、前記湾曲弾性部材群は、少なくとも前記吸収性本体上の横断領域において、外装シートに対して上下方向に間隔をおき水平方向に沿って複数条の列を成すように塗布された接着剤によって固着されるビード塗布方式によって固着される条件の下で、吸収体の縮こまりを防止すべく弾性部材を切断するに当たり、前記接着剤の間隔幅と前記湾曲弾性部材間の接着剤間隔幅方向の離間幅との比がほぼ整数倍になるように設定した。その結果、湾曲弾性部材群と、接着剤ラインとの交点部が、おむつ長手方向に沿うライン上に揃うようになるため、前記湾曲弾性部材群を吸収性本体上でおむつ長手方向に沿うライン上で切断したとすると、前記湾曲弾性部材の固定点が一様に揃うようになる。

[0040] 請求項 12に係る本発明として、前記吸収体上において、前記腰回り弾性部材群を切断し、不連続としてある請求項 1〜11いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。

[0041] 上記請求項 12記載の本発明にお、ては、吸収体上にぉ、て、前記腰回り弾性部材群を切断し、不連続とするものである。従って、吸収体の幅方向への縮こまりを確実に防止することが可能となる。

[0042] 請求項 13に係る本発明として、前記前身頃側に配置された湾曲弾性部材群の内の最股下側弾性部材と、前記後身頃側に配置された湾曲弾性部材群の内の最股下側弾性部材とは、股下部にお!、て互いに交差することなく近接して、る請求項 1〜1 2 ヽずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつが提供される。

[0043] 上記請求項 13記載の発明にお、ては、前記前身頃側に配置された湾曲弾性部材群の内の最股下側弾性部材と、前記後身頃側に配置された湾曲弾性部材群の内の最股下側弾性部材とを、股下部において互いに交差させることなく近接させて配置するものである。従って、股下部において、前記湾曲弾性部材群によって吸収性本体を均等の圧力で身体側に押付け密着させるため、身体との隙間が封鎖され、高い漏れ防止効果が発揮されるようになる。

[0044] 請求項 14に係る本発明として、前記腰回り弾性部材群は、該弾性部材の周面に塗布された接着剤によって前記外装シートに固着され、前記湾曲弾性部材群は、少なくとも腰回り弾性部材群の配設領域において、該湾曲弾性部材の周面に接着剤が塗布されることなぐ前記腰回り弾性部材との交差部において該腰回り弾性部材の周面に塗布された接着剤によって固着されている請求項 1〜13いずれかに記載のパンッ型使、捨ておむつが提供される。

[0045] 上記請求項 14記載の発明にお、ては、前記腰回り弾性部材群につ!、ては、該弹性部材の周面に塗布された接着剤によって前記外装シートに固着するコントロールシーム方式によって弾性部材の固着を行い、一方前記湾曲弾性部材群については、少なくとも腰回り弾性部材群の配設領域において、該湾曲弾性部材の周面に接着剤を塗布することなぐ前記腰回り弾性部材との交差部において該腰回り弾性部材の周面に塗布された接着剤を利用して固着するようにしている。従って、弾性部材が密集する腰回りシャーリングの脇部において、接着剤の使用量及び範囲が最小化されるため、接着剤によるシートの硬化を防止でき、柔らかさを付与することができる。発明の効果

[0046] 以上詳説のとおり、本発明によれば、穿き易く好適に着用することができるパンツ型使ヽ捨ておむつが得られる。

発明を実施するための最良の形態

[0047] 以下、本発明の実施の形態を図 1から図 7に基づいて説明する。

[0048] 図 1は本発明に係るパンツ型使い捨ておむつの製品状態外観図であり、図 2は展開状態でのみ立て図であり、図 3は外装シートの展開図である。図 6はパンツ型使い捨ておむつに備えられる吸収性本体の平面図であり、図 7は図 3の V— V線における断面図である。

[0049] 図 1〜図 7に示すように、パンツ型使い捨ておむつ 1 (以下、紙おむつ 1)は、吸収体 13を含む吸収性本体 10と、この吸収性本体 10の外面側に一体的に設けられた外装シート 20と、を備え、製品状態で外装シート 20における股下部 20cの前端側の前身頃 Fと、その股下部 20cの後端側の後身頃 Bとが、その両側端の接合端部（21、 2 2)において接合されることにより、着用者の腰周りに位置するウェスト開口部 Wと、着用者の脚が通される左右一対のレッダ開口部 Lが形成されるようになって、る。 [0050] この紙おむつ 1は、図 2に示すように、外装シート 20の上面側であり紙おむつ着用時の身体側に、吸収性本体 10の外面側がホットメルト等の接着剤によって接着されて、吸収性本体 10と外装シート 20が一体化される。そして、外装シート 20の股下部 2 Ocを吸収性本体 10とともに折り曲げるようにして外装シート 20の前身頃 Fと後身頃 B を折り重ね、接合端部 21と接合端部 22を左右同士で熱溶着またはホットメルト接着剤、超音波などによって接合することにより、図 1に示す、紙おむつ 1に組み立てられる。

[0051] (吸収性本体）

吸収性本体 10は、図 6、図 7に示すように、不織布などからなる透液性表面シート 1 1と、ポリエチレン等力もなる防漏シート 12との間に、綿状パルプや高吸水性榭脂などカゝらなる吸収体 13を介在させた構造を有しており、体液を吸収保持するものであるまた、吸収性本体 10は、吸収性本体 10の側縁部をその長手方向に沿う、左右一対の立体ギャザー BSを有している。

[0052] 吸収体 13は、例えば、平面視略砂時計形状を有するように成形されており、その幅寸法は着用者の身体に当たる際にゴヮ付き感を与えないサイズとなっている。

[0053] また、吸収体 13は、形状保持と透液性表面シート 11を透過した体液の拡散性の向上のためにクレープ紙 14によって囲繞されている。また、クレープ紙 14と透液性表面シート 11の間に、セカンドシート 17が介在されている。なお、この吸収体 13としては、嵩を小さくできるエアレイド吸収体を用いてもょ、。

[0054] 吸収体 13の表面側 (肌当接面側）を覆う透液性表面シート 11としては、有孔または無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のォレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンゃキュブラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法のうち、スパンレース法による不織布は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法による不織布は嵩高でソフトである点で優れてヽる。

[0055] また、透液性表面シート 11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタツチ性に優れたものとなる。

[0056] 吸収体 13の裏面側（非肌当接面側）を覆う防漏シート 12は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの不透液性プラスチックシートが用いられる力近年ではムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水 ·透湿性シートは、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のォレフィン榭脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。微多孔性シートであれば、仮にシート厚が同じである場合に、無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点でも勝るものとなる。

[0057] かかる防漏シート 12としては、排便や尿などの褐色が視認しにくいように不透明なものを用いることが好ましい。防漏シート 12の不透明化としては、ォレフィン榭脂ゃプラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を添カ卩してフィルム化したものが好適に使用される。

[0058] 立体ギャザー BSは、折り返しによって二重にされたギャザー不織布 15と、折り返されたギャザー不織布 15に挟まれる防水シート 18とにより形成されており、ギャザー不織布 15は、透液性表面シート 11によって巻き込まれた吸収体 13の側縁部をさらにその上力も巻き込んで吸収体 13の裏面側まで延在して接着されている。より具体的には、ギャザー不織布 15は、紙おむつ 1 (吸収性本体 10)の長手方向中間部では、立体ギャザー BS形成部分を残し、幅方向中間部から吸収体 13の裏面側に亘る範囲がホットメルト接着剤等によって接着され、また、長手方向前後端部では、幅方向中間部から一方側端縁までの区間が吸収体 13の裏面側に亘る範囲で接着されるとともに、立体ギャザー BSを形成する部分を吸収体 13の上面部にて折り畳むようにしながらホットメルト接着剤等により接着されている。

[0059] また、二重に折り返されたギャザー不織布 15の内部には、ギャザーの起立先端側に複数本の糸状弾性伸縮部材 16、 16· ··が配設されている。糸状弾性伸縮部材 16、 16· ··は、弾性伸縮力によりギャザー不織布 15を起立させて立体ギャザー BSとするためのものである。

[0060] 糸状弾性伸縮部材 16としては、スチレン系ゴム、ォレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステノレ系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。この糸状弾性伸縮部材 16は、太さ 300〜1200dtex、テンション 150〜350%として酉己設すること力子まし!/、。なお、糸状弾性伸縮部材に代えて、ある程度の幅を有するテープ状弾性伸縮部材を用いるようにしてちょい。

[0061] また、ギャザー不織布 15を構成する素材繊維は、透液性表面シート 11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のォレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンゃキュブラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる力特に、ムレを防止するために秤量を抑えて通気性に優れた不織布を用いることが好ましい。さらに、ギャザー不織布 15については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止し且つ肌への感触性 (ドライ感）を高めるために、シリコン系、ノラフィン金属系、ァルキルク口ミッククロイド系撥水材などをコーティングした撥水処理不織布を用いてもよい。

[0062] (外装シート）

外装シート 20は、図 1〜図 3に示すように、上層不織布 20A及び下層不織布 20Bと力もなる 2層構造の不織布シートであり、上層不織布 20Aと下層不織布 20Bとの間に後述する各種弾性部材が配設されて、伸縮性が付与されるようになってヽる。

[0063] そして、外装シート 20は、その中間両側部にそれぞれレッダ開口部 Lを設けるための凹状の脚周りカットライン 29が形成された、紙おむつ 1の着用者の股下周囲を覆う股下部 20cと、股下部 20cの前端側に位置し着用者の腹部を覆う前身頃 Fと、股下部 20cの後端側に位置し着用者の背部を覆う後身頃 Bと、を有しており、その平面形状は全体として擬似砂時計形状を成して！/ヽる。

なお、前身頃 Fには、後身頃 Bと接合するための接合端部 21が形成されており、後身頃 Bには、前身頃 Fと接合するための接合端部 22が形成されている。 [0064] 接合端部 21、接合端部 22は、それぞれ前身頃 Fと後身頃 Bにおいて、ウェスト開口部 Wの開口端部側力も脚周りカットライン 29を有するレッダ開口部 Lに亘る、上下方向の幅を有している。

[0065] この外装シート 20は、前身頃 F及び後身頃 Bのそれぞれにおいて、ウェスト開口部 Wの開口端部側（上側）に配置される複数のウェスト弾性部材 24、 24· ··と、前身頃 F 及び後身頃 Bのそれぞれにおいて、ウェスト開口部 Wの開口端部側力も股下部 20c に向力う上下方向に間隔をおいて互いに略平行に配設された複数の腰周り弾性部材 25、 25· ··と、前身頃 Fにおいて、一方の接合端部 21から股下部 20c側に延び、その股下部 20cを迂回するようにして他方の接合端部 21に亘るように配設された複数の湾曲弾性部材 26、 26· ··と、後身頃 Bにおいて、一方の接合端部 22から股下部 20 c側に延び、その股下部 20cを迂回するようにして他方の接合端部 22に亘るように配設された複数の湾曲弾性部材 28、 28· ··とを備えて!/、る。

[0066] ウェスト弾性部材 24は、前身頃 Fと後身頃 Bとが接合される接合端部 21、接合端部 22の上下方向の幅である範囲のうち、ウェスト開口部 Wの近傍において上下方向に間隔をおいて配設された複数条の糸ゴム状弾性部材であり、身体のウェスト部周りを締め付けるように伸縮力を付与し、紙おむつ 1を身体に装着するためのものである。なお、ウェスト弾性部材 24は、糸ゴム状弾性部材に限らず、テープ状弾性部材を用いてもよい。

[0067] 腰周り弾性部材 25は、前身頃 Fと後身頃 Bとが接合される接合端部 21、接合端部 22のうち、概ね上下方向の幅である範囲に亘り、上下方向に間隔をおいて互いに略平行に配設された複数条の糸ゴム状の弾性伸縮部材であり、前身頃 F及び後身頃 B の腰周り部分を締め付けるように伸縮力を付与し、紙おむつ 1を身体に密着させるためのものである。

[0068] この複数の腰周り弾性部材 25、 25· ··は、外装シート 20に所定の幅、範囲に亘つて配設されることにより、所定の幅を有する腰周り弾性帯 25aとして機能し、前身頃 Fや後身頃 Bの全面を身体により密着させるようになって、る。

[0069] なお、腰周り弾性部材 25とウェスト弾性部材 24との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、前身頃 F及び後身頃 Bに上下方向に間隔をおいて互いに略平行に配設された複数本の弾性部材のうち、上側の何本かの弾性部材がウェスト弾性部材として機能し、残りの下側の弾性部材が腰周り弾性部材として機能すればよい。

[0070] 湾曲弾性部材 26は、前身頃 Fにおいて、腰周り弾性部材 25とは別に配設された複数本、具体的には少なくとも 4本以上、好ましくは 6本以上、より好ましくは 8本以上（本実施の形態にぉ、ては 9本)配置された糸ゴム状の弾性伸縮部材である。

[0071] この複数の湾曲弾性部材 26、 26· ··は、外装シート 20に所定の幅、範囲に亘つて配設されることにより、所定の幅を有する湾曲弾性帯 26aとして機能する。

[0072] 湾曲弾性帯 26aは、前身頃 Fの一方の接合端部 21から、ほぼ脚周りカットライン 29 に沿うように股下部 20c側に延び、その股下部 20cを迂回するようにして、他方側の脚周りカットライン 29にほぼ沿いながら他方の接合端部 21に到達するように配設されている。

[0073] そして、湾曲弾性帯 26aは、外装シート 20における、外装シート 20の縁部である脚周りカットライン 29と、吸収性本体 10と、腰周り弾性帯 25aと、に囲まれる略三角形領域 Trfのほぼ全体を覆うように形成されている。ここで、湾曲弾性帯 26aが略三角形領域 Trfのほぼ全体を覆うとは、領域全体に余すことなく密に配置されるという意味ではなぐ従来のパンツ型使い捨ておむつ全般と比較して、上記三角形領域 Trfにおける湾曲弾性部材 26の配設本数が多ぐかつその配設領域割合が大であるという意味である。

[0074] 前記略三角形領域 Trfにおいては、図 4に示されるように、湾曲弾性部材 26の間隔

Pは、 20mm以下、好ましくは 15mm以下、より好ましくは 9mm以下とするのが望ましい

。そして、湾曲弾性帯 26aを構成する湾曲弾性部材 26、 26· ··の内、最もレッダ開口部 Lに近い湾曲弾性部材 26力も法線方向に少なくとも 30mm以上、好ましくは 50m o

m以上の範囲 FZに亘り、湾曲弾性帯 26が形成されているのが望ましぐかつ前記略三角形領域 Trfにおいて、湾曲弾性帯 26aの領域（図示の斜線領域)が占める面積率が 70%以上であることが望ましい。

[0075] なお、湾曲弾性帯 26aの始終端部は、前身頃 Fの接合端部 21のうち上下方向の幅であるほぼ全範囲に亘つて配設されており、特に、腰周り弾性帯 25aの始終端部が配設されている前身頃 Fの接合端部 21の幅方向の範囲とほぼ同じ範囲に配設されている。

[0076] また、湾曲弾性帯 26a (湾曲弾性部材 26)は、股下部 20cにおいて迂回する際に、弧状曲線形状に湾曲するように方向転換されて、ることが好ま、。弾性部材では接線方向に伸縮力が作用するので、股下部 20cにおいて湾曲弾性部材 26を弧状曲線形状に反転させることにより、吸収性本体 10の幅方向に作用する力を極小化することができ、股下部 20cにおける吸収性本体 10の縮こまりを低減することができるようになる。

[0077] 一方、湾曲弾性部材 28は、後身頃 Bにおいて、腰周り弾性部材 25とは別に配設された複数本、具体的には前身頃 Fと同様に、具体的には少なくとも 4本以上、好ましくは 6本以上、より好ましくは 8本以上 (本実施の形態においては 9本)配置された糸ゴム状の弾性伸縮部材である。

[0078] この複数の湾曲弾性部材 28、 28· ··は、外装シート 20に所定の幅、範囲に亘つて配設されることにより、所定の幅を有する湾曲弾性帯 28aとして機能する。

[0079] 湾曲弾性帯 28aは、後身頃 Bの一方の接合端部 22から、ほぼ脚周りカットライン 29 に沿うように股下部 20c側に延び、その股下部 20cを迂回するようにして、他方側の脚周りカットライン 29にほぼ沿いながら他方の接合端部 22に到達するように配設されている。

[0080] そして、湾曲弾性帯 28aは、外装シート 20における、外装シート 20の縁部である脚周りカットライン 29と、吸収性本体 10と、腰周り弾性帯 25aとに囲まれる略三角形領域 Trbのほぼ全体を覆うように形成されている。ここで、湾曲弾性帯 28aが略三角形領域 Trbのほぼ全体を覆うとは、領域全体に余すことなく密に配置されるという意味ではなぐ従来のパンツ型使い捨ておむつ全般と比較して、上記三角形領域 Trbにおける湾曲弾性部材 28の配設本数が多ぐかつその配設領域割合が大であるという意味である。

[0081] 前記略三角形領域 Trbにおいては、図 5に示されるように、湾曲弾性部材 28の間隔 Pは、 20mm以下、好ましくは 15mm以下、より好ましくは 9mm以下とするのが望ましい。そして、湾曲弾性帯 28aを構成する湾曲弾性部材 28、 28· ··の内、最もレッダ開口部 Lに近い湾曲弾性部材 28力も法線方向に少なくとも 30mm以上、好ましくは 50 mm以上の範囲 BZに亘り、湾曲弾性帯 28が形成されているのが望ましぐかつ前記略三角形領域 Trbにおいて、湾曲弾性帯 28aの領域（図示の斜線領域)が占める面積率が 70%以上であることが望ましい。しかし、後身頃 Bの略三角形領域 Trbは、おむつ装着に当たりレッダ開口部 Lに足を通す際、足踵側となるため、場合によっては前記面積率は 70%を下回ってもよいが、面積率は 50%以上であることが望ましい。

[0082] なお、湾曲弾性帯 28aの始終端部は、後身頃 Bの接合端部 22のうち上下方向の幅であるほぼ全範囲に亘つて配設されており、特に、腰周り弾性帯 25aの始終端部が配設されている後身頃 Bの接合端部 22の幅方向の範囲とほぼ同じ範囲に配設されている。

[0083] また、湾曲弾性帯 28a (湾曲弾性部材 28)は、股下部 20cにおいて迂回する際に、弧状曲線形状に湾曲するように方向転換されて、ることが好ま、。弾性部材では接線方向に伸縮力が作用するので、股下部 20cにおいて湾曲弾性部材 28を弧状曲線形状に反転させることにより、吸収性本体 10の幅方向に作用する力を極小化することができ、股下部 20cにおける吸収性本体 10の縮こまりを低減することができるようになる。

[0084] このように、紙おむつ 1の外装シート 20において、略三角形領域 Trfは湾曲弾性帯 26aに覆われ、略三角形領域 Trbは湾曲弾性帯 28aに覆われているので、略三角形領域 Trf及び略三角形領域 Trbのほぼ全体力ほぼ均一にそれぞれ湾曲弾性帯 26 a及び湾曲弾性帯 28aにより収縮されることとなり、それら略三角形領域 Trf、 Trbの内側が膨らんでしまい、ポケット様の空間が形成されてしまうことはない。紙おむつ 1 の内側に着用の妨げになるポケット様の空間が無ければ、着用者が紙おむつ 1を脱ぎ穿きする際に、その内側に足指や踵が引っ掛力りに《なるので、紙おむつ 1を着用しやすくなる。

[0085] また、紙おむつ 1の外装シート 20における略三角形領域 Trfと略三角形領域 Trbは、それぞれ湾曲弾性帯 26aと湾曲弾性帯 28aにより覆われて収縮されているので、身体の凹凸や膨らみなどの形状に対応して、外装シート 20をフィットさせるように伸縮することができる。

[0086] つまり、紙おむつ 1の前身頃 F側においては、身体の排尿口周囲に外装シート 20 や吸収性本体 10を密着させることができ、また、紙おむつ 1の後身頃 B側においては、臀部に外装シート 20を密着させることができるようになる。その結果、紙おむつ 1 ( 吸収性本体 10)をより確実に身体に密着させて、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。

[0087] また、紙おむつ 1は、湾曲弾性帯 26a、湾曲弾性帯 28a (湾曲弾性部材 26、湾曲弹性部材 28)とは別に、腰周り弾性帯 25a (腰周り弾性部材 25)を備えているので、紙おむつ 1を腰周りに安定して装着することができ、紙おむつ 1がずり落ちに《なる。

[0088] また、湾曲弾性帯 26aと湾曲弾性帯 28aの始終端部は、腰周り弾性帯 25aの始終端部が配設されている前身頃 Fの接合端部 21と後身頃 Bの接合端部 22の幅方向の範囲とほぼ同じ範囲に配設されているので、着用者が紙おむつ 1を着用する際に、前身頃 Fや後身頃 Bを掴んで引き上げる際の作用力が湾曲弾性帯 26aや湾曲弾性帯 28aに伝わり、股下部 20cを容易に引き上げることができ、紙おむつ 1の股下部 20 cを身体の股下周囲に好適に装着することができる。特に、湾曲弾性帯 26aと湾曲弾性帯 28aは、幅広く弾性部材が配設されている帯状の領域を形成していることにより、前身頃 Fや後身頃 Bを掴んで引き上げる際の作用力が湾曲弾性帯 26aや湾曲弾性帯 28aに伝わりやすいので、より軽い力でも紙おむつ 1を引き上げることができる。よって、高齢者のように腕力が弱い着用者であっても、好適に紙おむつ 1を着用することができる。

[0089] また、前身頃 Fと後身頃 Bとは接合端部 21、 22により接合されていることによって、前身頃 Fに作用した作用力が後身頃 Bを介して湾曲弾性帯 28aに伝わり、後身頃 B に作用した作用力が前身頃 Fを介して湾曲弾性帯 26aに伝わるようになつている。

[0090] そして、例えば、着用者が片手で前身頃 Fを掴んで紙おむつ 1を引き上げるような場合でも、図 8に示すように、前身頃 Fに作用した作用力が接合端部 21、 22を介して後身頃 Bの湾曲弾性帯 28aに伝わり、後身頃 Bが好適に臀部を覆うように引き上げることができ、紙おむつ 1を腰周りに良好に着用することができるようになつている。特に、湾曲弾性帯 28aは股下部 20c側に湾曲しているため、股下部 20c側の吸収性本体 10を臀部側に引き上げるように、より確実に臀部に密着させて、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。 [0091] また、紙おむつ 1は、腰周りにフィットするように引き上げやすいので、不完全な状態で着用されてしまうことを低減することができる。それによつて、体液漏れや、装着感の悪さや装着時の見た目の悪さ、身体が圧迫されたことなどによる血流障害や、身体が擦られたことなどによる肌荒れなどのスキントラブル等の問題を軽減することができる。

[0092] このように、紙おむつ 1は、好適に着用することができるパンツ型使い捨ておむつであるといえる。

[0093] また、上記実施の形態においては、前身頃 F及び後身頃 Bに配置された腰周り弹性帯 25a (腰周り弾性部材 25)や湾曲弾性帯 26a、湾曲弾性帯 28a (湾曲弾性部材 26、湾曲弾性部材 28)は、吸収性本体 10特に吸収体 13と重なる範囲においても連続させて配置するようにしたが、図 9に示すように、吸収性本体 10 (吸収体 13)を横切るように重なる弾性部材を切断し、不連続とするようにしてもよい。弾性部材を吸収性本体 10 (吸収体 13)上で不連続とすることにより、吸収性本体 10 (吸収体 13)の縮こまりを防止することができる。吸収体 13上（吸収性本体ではない）において、前記湾曲弾性部材群 26· · ·、 28…を切断し不連続とする場合には、同図 9に示されるように、長手方向ライン位置で切断するようにしても良いし、或いは前記湾曲弾性部材群 2 6· · ·、 28…は前記吸収体 13の側縁形状線にほぼ沿った位置、すなわち括れ形状に沿って切断するようにしてもよ!、。吸収体の側縁形状に合わせて湾曲弾性部材のカット位置を変化させる場合には、吸収体の収縮を防止しながら、弾性部材 26· · ·、 28 …の張力を効果的に維持し、吸収体 13を身体に対して密着保持することが可能となる。なお、弾性部材は、吸収体 13 (または吸収性本体 10)の端部から 10mm以上内側で切断することが好まし、。

[0094] なお、前記吸収性本体 10上で弾性部材が切断されて、る力否かに拘わらず、腰回り弾性部材群 25, 25· · ·及び湾曲弾性部材 26· · ·、 28· · ·が切断前の状態で本発明の規定に従って配置されている限り、上位の権利範囲内に包含されるものである。

[0095] (弾性部材 24〜28の固着方法及び外装シート 20の製造方法）

次に、前記外装シート 20の製造方法について詳述する。

本外装シート 20においては、図 10に示されるように、腰回りシャーリングゾーン K , Kにおいては、前記ウェスト部弾性部材 24, 24…及び腰回り弾性部材群 25, 25〜

2

力該ウェスト部弾性部材 24, 24···及び弾性部材 25, 25···の周面に塗布された接着剤によって前記外装シート 20に固着され、前記湾曲弾性部材群 26···、 28···は、その周面に接着剤が塗布されることなぐ前記腰回り弾性部材 25, 25···との交差部において該腰回り弾性部材 25, 25···の周面に塗布された接着剤を利用すること〖こよって固着されている。一方、前記腰回りシャーリングゾーン Κ , Κ以外のおむつ中

1 2

間ゾーン Μにおいては、前記湾曲弾性部材群 26···、 28···は、外装シート 20の少なくとも一方側の不織布 20Α(20Β)に塗布された接着剤によって固着されている。

[0096] すなわち、前記腰回りシャーリングゾーン Κ、 Κにおいては、腰回り弾性部材 25,

1 2

25···については、公知のコントロールシーム方式に従って、弾性部材 25の周面にホットメルト接着剤が塗布された後、外装シート 20に導入されることによって固着される力前記腹側湾曲弾性部材群 26, 26···及び背側湾曲弾性部材群 28, 28···は、その周面に接着剤が塗布されることなぐ前記腰回り弾性部材 25, 25···と共に、外装シート 20に導入される際に、前記腰回り弾性部材 25, 25···との交差部において該腰回り弾性部材 25, 25···の周面に塗布されたホットメルト接着剤によって固着されるものである。その結果、脇部では図 11 (腹側脇部を図示）に示されるように、腹側弹性部材 26, 26···は、腰回り弾性部材 25との交差部（參印部）のみにおいて、腰回り弾性部材 25 (及び接着剤の拡がりによって外装シート 20にも）に固着される。従って、弾性部材 25···, 26···, 28···が密集する脇部において、接着剤の使用量及び範囲が最小化されるため、接着剤によるシートの硬化を防止し、柔らかさを付与することができる。

[0097] この場合において、前記外装シートの前身頃 Fと後身頃 Βとが接合された両側部において、前記腰回り弾性部材 25, 25···と、湾曲弾性部材 26···、 28···との離間距離 dは lmm以下とするのが望ましい。すなわち、側縁部において、前記腰回り弾性部材 25, 25···と、湾曲弾性部材 26···、 28···との交点部を側縁部に近づけるようにすることにより、紙おむつ製造工程において両側縁相当位置で切断した際に、前記湾曲弾性部材 26···、 28···の引込みを無くし、湾曲弾性部材 26···、 28···の始終端を側縁近傍とできるようになる。 [0098] なお、切断の際の前記湾曲弾性部材 26· ··、 28…の引込み量を完全に無くすためには、図 14に示されるように、外装シート 20の前身頃 Fと後身頃 Bとが接合された両側部において、前記外装シート 20の側縁部から内側へ 5〜20mmの範囲 Sにホットメルト接着剤を補助的に塗布し、前記湾曲弾性部材群 26· ··、 28· ··を前記ホットメルト接着剤によって外装シート 20に固着すればよい。この場合は、図 12(B)に示されるように、腰回りシャーリング部のおむつ切断部位 (鎖線表示）に跨るように、部分的（P領域）にカーテン塗布を行うようにすればよい。

[0099] 一方、腰回りシャーリング部以外のおむつ中間ゾーン Mにおいては、外装シート 20 の少なくとも一方側の不織布 20A(20B)にホットメルト接着剤が塗布された後、この接着剤塗布面に湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··が導入され固着がなされる。

[0100] 前記外装シート 20の製造に当たっては、図 12に示されるように、 -ップローラ部 30 の上側に上層不織布 20Aが供給されるとともに、下側に下層不織布 20Bが供給され、かつこれら上層不織布 20Aと下層不織布 20Bとの間に、各種の弾性部材 (ウェスト部弾性部材 24,腰回り弾性部材 25、腹側湾曲弾性部材 26,背側弾性部材 28)が供給され、外装シート 20が組み立てられる工程において、前記ウェスト部弾性部材 2 4及び腰回り弾性部材 25については、周面塗布装置 31により前記弾性部材 24· ··、 25…の周面にホットメルト接着剤が塗布され、 -ップローラ部 30に供給される。

[0101] 前記弾性部材 24· ··、 25· ··への周面塗布は、例えば、図 13(A)に示されるように、 V 字型の溝を有する部材 34を用いて、溝の底部に接着剤を供給しながら弾性部材を溝に通すコームガン 31による塗布方法や、オメガ（ Ω )形状のリング部材を用いて弹性部材に接着剤を塗布するオメガ部材による塗布方法、また、図 13(B)に示されるように、曲折する部材 35に弾性部材を絡ませながら通過させ、接着剤を塗布する、従来より公知のコントロールシーム塗布方式等が挙げられる。

[0102] 一方、前記湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··は、公知のトラバース装置 32による曲線状に蛇行させながら-ップローラー部 30に導入される。前記トラバース装置 32は、先端部分の弾性部材 26· ··、 28· ··の保持部を有し、連続ウェブ (シート 20A、 20B)の幅方向への進退を計算された速度で行わしめることにより、弾性部材 26· ··、 28· ··を所定の湾曲形状に配置するようにしたものであり、従って、前記湾曲弾性部材 26, 28の配置間隔は、脇部接合縁 21, 22と股下部とでおのずと均等配置とすることができる。本発明ではその周面にホットメルト接着剤が塗布されることなく導入され、前記腰回りシャーリング部では前記腰回り弾性部材 25, 25· ··との交差部において、該腰回り弹性部材 25, 25· ··の周面に塗布された接着剤によって固着される。

[0103] また、前記上層不織布 20A、下層不織布 20Bの内の少なくとも一方側、図示例では上層側不織布 20Aの腰回りシャーリング部以外のおむつ中間ゾーン Mに相当する領域に対しては、ホットメルト接着剤がコーター 33によってカーテン塗布され、前記湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··はおむつ中間ゾーン Mにおいて、上層不織布 20Aに塗布されたホットメルト接着剤によって固着される。

[0104] なお、上記ホットメルト接着剤としては、例えば EVA系、粘着ゴム系（エラストマ一系 )、ォレフイン系、ポリエステル ·ポリアミド系などの種類のものが存在する力本使い捨ておむつでは、前記粘着ゴム系（エラストマ一系）を使用するのが望ましい。

[0105] ところで、腰回りシャーリング部以外のおむつ中間ゾーン Mにおいて、シート側の弹性部材配設領域にホットメルト接着剤を一様にカーテン状に塗布し、その上に弾性部材を導入し固定する方法の場合には、シート自体が硬くなつて装着感が悪くなつてしまうことがあるため、近年は接着剤を所定の間隔を空けて複数条の列を成すように塗布し、弾性部材を固着する方法が提案されている（以下、ビード塗布方式という）。

[0106] し力しながら、図 20に示されるように、前記ビード塗布方式を採用する条件の下で、吸収体の縮こまりを無くすために吸収体上で弾性部材を切断した際、弾性部材の固定点（固定点ライン L)が揃わずジグザグ状なつてしまうという問題があった。その結果、吸収体のフィット性が損なわれたり、吸収体に皺が発生したりするなどの問題が発生するとともに、外観が悪くなるなどの問題があった。

[0107] 上記の問題を解決しながら、吸収性本体 10を横切る弾性部材を切断し不連続とするには、以下の方法を好適に採用することができる。

[0108] 前記外装シート 20の製造は、図 15に示されるように、 -ップローラ部 30の上側に上層不織布 20Aが供給されるとともに、下側に下層不織布 20Bが供給され、かっこれら上層不織布 20Aと下層不織布 20Bとの間に、各種弾性部材 (ウェスト部弾性部材 24、腰回り弾性部材 25、腹側湾曲弾性部材 26,背側弾性部材 28)が供給され、外装シート 20が連続的に組み立てられる。

[0109] 前記ウェスト部弾性部材 24及び腰回り弾性部材 25のシートへの固着は、周面塗布装置 31により前記弾性部材 24· ··、 25· ··の周面にホットメルト接着剤が塗布され、二ップローラ部 30に供給される。

[0110] 一方、前身頃の腰回り弾性部材 25、 25· ··と後身頃腰回り弾性部材 25, 25· ··との間の中間ゾーン Mについては、前記上層不織布 20A、下層不織布 20Bの内の少なくとも一方側、図示例では下層側不織布 20Bに対して、上下方向に間隔をおき水平方向に沿って複数条の列を成すようにコーター 33によってビード塗布され、前記湾曲弾性部材 26· ··、 28…は前記中間ゾーン Mにおいて、下層不織布 20Bに塗布されたホットメルト接着剤によって固着される。

[0111] 前記湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··を吸収性本体 10上で切断し不連続ィ匕するには、特開 2002-35029号公報、特開 2002-178428号公報及び特開 2002-273808号公報に記載される切断方法が好適に採用される。同公報に記載される弾性部材の切断方法は、基本的には図 15に示されるように、前記外装シート 20となる積層シート 20'を製造した後、表面に凸部を複数個配列したエンボスヒートロール 34と、このエンボスヒ一トロール 34と対向する対向ロール 35との間に前記積層シート 20'を通過させ、この積層シート 20，の湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··を前記エンボスヒートロール 34の凸部および対向ロール 35間での加圧および加熱の内の少なくとも一方により切断するものである。なお、図 15(B)中の X領域が切断範囲を示している。

[0112] 対向ロール 35は、エンボスヒートロール 34のエンボス部 34aのみと当接するように、図 16(a)に示すように、エンボスヒートロール 34と離間させておくと良ぐ両ロールの回転によって、図 16(b)に示されるように、エンボス部 34aが下がってくると対向ロール 3 5と当接することとなる。尚、エンボス部 34aの表面には、略砂時計状に画成領域 34b に、図 17に例示されるような小さな凸部 40〜43が更に形成されていて、実際には、これらの凸部 40〜43の先端面が対向ロール 35に当接する。

[0113] 好ましいエンボスパターンの例を図 17(a)、（b)に示す。図 17(a)は複数の線状の凸部を千鳥状に配接したエンボスパターンである。長さ Sl、幅 W1の線状の凸部 40をェンボスヒートロール 34の軸方向（黒矢印方向）に距離 D1を隔てて配接した凸部群の列と、凸部 40と同じ長さ Bl,幅 W1の凸部 41, 41を、エンボスヒートロール 34の周面方向（白抜き矢印方向）に、凸部 40と距離 Mlを隔て、かつ、凸部 41の長さ方向中心線が 2ZD1の点を通るように配接した凸部群の列とを交互の繰り返したパターンによつて構成されている。図 17(b)は、菱形状の凸部が千鳥状に配接されたパターンである。長軸 B2、短軸 W2の菱形状の凸部 42, 42をエンボスヒートロール 34の軸方向（黒矢印方向）に距離 D2を隔てて配接した凸部群の列と、凸部 42と同じ菱形形状の凸部 43, 43をエンボスヒートロール 34の周面方向（白抜き矢印方向）に、凸部 42と距離 M2を隔て、かつ、凸部 42の短軸が 2ZD2の点に相当するように配設した凸部群の列とを交互に繰り返したパターンによって構成されている。

[0114] 線状凸部の長さ B1および菱形の長軸 B2は、 l〜25mmの範囲とするのが好ましぐ 5〜25mmがより好ましい。また、隣接する凸部との離間距離 D1と B1が同じ力、 B1の方が長いことが好ましい。千鳥状配置のため、凸部 40と凸部 40の間に位置する部材を凸部 41で確実に切断することが可能である。 D2と B2においても同様に、 D2≤B2とするとが好ましい B1または B2が lmmよりも短いと、場合によって弾性部材を切断できないおそれがあり、 25mmよりも長いと、シール部の面積が大きくなり過ぎて、肌触り感が悪くなるおそれがある。よって、 D1と D2の範囲も l〜25mmの範囲が好ましぐ D1は、 3〜25mmがよリ好ましい。凸部が菱形の場合、ロール周方向に隣接する凸部の隅角部同士が、弾性部材付設方向から見て僅かしか重ならない場合、弾性部材がシ一ル部カも逃れて切断できないおそれがあるので、 D2は 3〜： LOmmがより好ましい。

[0115] 前記線状凸部の幅 Wl、および菱形の短軸 W2は、 0. 5〜15mmとするのが好ましい。 0. 5mmより細い場合、弾性部材の切断が行なえないおそれがあり、 15mmより太いと、シール部の面積が大きくなり過ぎて、肌触り感が悪くなるおそれがある。 W2に付 V、ては、下限が lmm以上であることがより好まし、。

前記凸部群の列同士の距離は特に限定されないが、 Mlまたは M2は 5〜25mmが好ましい。凸部の形状は、上記線状、菱形状に限られず、斜線、円形、三角形、星型、その他の多角形等、適用可能である。凸部の各列によって変えることも出来る。本使い捨ておむつにおいては、前記湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··を吸収性本体 10 上で切断し不連続ィ匕するに当たり、各湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··の固定点が、おむつ長手方向のほぼ同一直線上に揃うようにするために、図 18に示されるように、前記接着剤の間隔幅 Sと、前記湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··間の接着剤間隔幅方向の離間幅 Sとの比がほぼ整数倍、図示例では 1倍に設定される。そうすると、接着剤ライ

2

ンと湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··との交点（〇印部）は、おむつ長手方向に一定位置に規制されるため、前記湾曲弾性部材群 26· ··、 28· ··を吸収性本体 10上でおむつ長手方向に沿うライン位置で切断したとすると、湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··の固定点は、おむつ長手方向のほぼ同一直線上（固定点ライン L)に揃うようになる。

[0116] 他の形態例を幾つ力示せば、例えば図 19(A)は前記接着剤の間隔幅 Sと前記湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··間の接着剤間隔幅方向の離間幅 Sとの比をほぼ 2倍に設

2

定した場合の例である。また、前記接着剤線は直線ビードに限らず、図 19(B)に示されるように、それぞれの接着剤ライン力 Sスパイラル状に塗布され、全体として複数条の列を成すように塗布されても良いし、図 19(C)〖こ示されるように、それぞれの接着剤ラインがサミットスプレーによって波状に塗布され、全体として複数条の列を成すように塗布される態様であってもよ、。

[0117] (紙おむつの組立）

前記吸収性本体 10と外装シート 20とは、図 2に示されるように、外装シート 20の上面側に吸収性本体 10がホットメルト等の接着剤によって接着され一体ィ匕される。そして、吸収性本体 10および外装シート 20が前後方向に折り重ねられ、その両側部が相互に熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合されることによりパンツ型紙おむつに組み立てられる。

[0118] 〔その他の形態例〕

(1)上記実施の形態において、湾曲弾性帯 26aや湾曲弾性帯 28aが、略三角形領域 Trf、 Trbのほぼ全体を覆うとしたことは、湾曲弾性帯 26aや湾曲弾性帯 28aが、略三角形領域 Trf、 Trbの全体を完全に覆い、紙おむつ 1の内側に着用の妨げになるポケット様の空間を全く作らないということに限らず、着用の妨げにならない大きさであるポケット様の空間であれば、形成されても構わないということである。なお、以上の実施の形態においては、前身頃 F側に配設された湾曲弾性帯 26aと、後身頃 B側に配設された湾曲弾性帯 28aとは、股下部 20cにおいて、互いに交差することなく近接している状態を図示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなぐ湾曲弹性帯 26aと湾曲弾性帯 28aとはその一部が交差して、てもよ、。

[0119] (2)また、紙おむつ 1において、前身頃 F側に配設される湾曲弾性帯 26aと、後身頃 B 側に配設される湾曲弾性帯 28aとをともに備えることに本発明は限定されず、少なくとも一方の湾曲弾性帯が備えられる構成であればよい。

また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。

図面の簡単な説明

[0120] [図 1]本発明に係るパンツ型使い捨ておむつの製品状態外観図である。

[図 2]紙おむつの展開状態での組み立て図である。

[図 3]外装シートの展開図である。

[図 4]前身頃 Fの略三角形領域 Trfの要部拡大図である。

[図 5]後身頃 Bの略三角形領域 Trbの要部拡大図である。

[図 6]吸収性本体の平面図である。

[図 7]図 3の V— V線における断面図である。

[図 8]本発明に係るパンツ型使い捨ておむつの着用時の状態を示す説明図である。

[図 9]パンツ型使い捨ておむつの変形例を示す平面図である。

[図 10]外装シートにおける弾性部材の塗布方向区分け図である。

[図 11]外装シート 20の脇部における湾曲弾性伸縮部材 28の固着態様の説明図である。

[図 12]外装 20の組立て要領を示す、（A)は模式図、（B)は要部平面図である。

[図 13]コントロールシーム方式における接着剤の塗布要領例を示す図である。

[図 14]外装シート 20の脇部における湾曲弾性部材 28の固着態様 (変形例）の説明図である。

[図 15]湾曲弾性部材を吸収体上に切断する場合の外装 20の組立て要領を示す、（A )は模式図、（B)は要部平面図である。

[図 16]エンボスヒートロール及び対向ロールの動作態様の説明図である。

[図 17](a)、（b)は千鳥状配列のエンボスパターンの例を示す説明図である。 [図 18]本発明に係る湾曲弾性部材 26· ··、 28· ··の切断方法を示す説明図である。

[図 19](A)〜(C)は本発明切断方法の変形例を示す図である。

[図 20]従来の湾曲弾性部材の切断方法の問題点を説明するための図である。

[図 21]従来の使い捨ておむつを示す説明図である。

[図 22]従来の使い捨ておむつを示す説明図である。

[図 23]従来のパンツ型使、捨ておむつの着用時の状態を示す説明図である。

符号の説明

1…紙おむつ（パンツ型使い捨ておむつ）、 10· ··吸収性本体、 13· ··吸収体、 20· ·· 外装シート、 20c…股下部、 21· ··接合端部、 22· ··接合端部、 24· ··ウェスト弾性部材、 25…腰周り弾性部材、 25a…腰周り弾性帯、 26· ··湾曲弾性部材、 26a…湾曲弾性帯、 28…湾曲弾性部材、 28a…湾曲弾性帯、 29· ··脚周りカットライン、 F…前身頃、 Β· · ·後身頃、 L- · ·レッダ開口部、 W' · ·ウェスト開口部、 Trf' · ·略三角形領域 (領域）、 Trb…略三角形領域 (領域）

Claims

請求の範囲

[1] 吸収体を含む吸収性本体と、この吸収性本体の外面側に一体的に設けられた外装シートとを備え、製品状態で前記外装シートにおける前身頃と後身頃とが、その両側端の接合端部において接合されることによりウェスト開口部及び左右一対のレッダ開口部が形成されたパンツ型使！、捨ておむつにおヽて、

前記吸収性本体は、前記外装シートの前記前身頃から前記後身頃に亘り、当該吸収性本体よりも幅方向外側に凹型に延出するように形成される股下部に備えられ、前記外装シートは、前記前身頃及び前記後身頃におけるそれぞれの一方の接合端部から他方の接合端部に亘り、上下方向に間隔をおいて互いに略平行に配設された複数の腰周り弾性部材からなる腰周り弾性帯と、前記前身頃と前記後身頃の少なくとも一方における一方の接合端部から前記股下部側に延び、その股下部を迂回するようにして他方の接合端部に亘るように配設された複数の湾曲弾性部材力なる湾曲弾性帯とを備えるとともに、前記湾曲弾性帯は前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートの領域全体をほぼ覆うように形成されて、ることを特徴とするパンツ型使!、捨ておむつ。

[2] 前記湾曲弾性帯は、前記後身頃に備えられていることを特徴とする請求項 1記載のパンツ型使!、捨ておむつ。

[3] 前記湾曲弾性帯は、前記前身頃及び前記後身頃に備えられていることを特徴とする請求項 1記載のパンツ型使、捨ておむつ。

[4] 前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートの領域において、前記湾曲弾性帯を構成する湾曲弾性部材の間隔は 20m m以下とされる請求項 1〜3いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。

[5] 前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートの領域において、最もレッダ開口部に近い湾曲弾性部材カも法線方向に少なくとも 30mm以上の領域に亘り湾曲弾性帯が形成されている請求項 1〜4いずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつ。

[6] 前記湾曲弾性帯は少なくとも 4本以上の湾曲弾性部材により構成されている請求項 1〜5いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。

[7] 前記外装シートの縁部と前記吸収性本体と前記腰周り弾性帯とに囲まれる当該外装シートの領域において、湾曲弾性帯の領域が占める面積率は 70%以上である請求項 1〜61、ずれかに記載のパンツ型使!、捨ておむつ。

[8] 前記湾曲弾性帯の始終端部は、前記腰周り弾性帯の始終端部が配設されている前記前身頃及び前記後身頃の前記接合端部の幅方向の範囲と、ほぼ同じ範囲に配設されて!/、ることを特徴とする請求項 1〜7の、ずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつ。

[9] 前記外装シートに配設されている前記湾曲弾性部材群は、前記吸収体と重なる範囲にお、て切断され不連続となって、ることを特徴とする請求項 1〜8の、ずれかに

、捨ておむつ。

[10] 前記湾曲弾性部材群は前記吸収体の側縁形状線にほぼ沿った位置で切断されて V、る請求項 9記載のパンツ型使、捨ておむつ。

[11] 前記湾曲弾性部材群は、少なくとも前記吸収性本体上の横断領域において、外装シートに対して上下方向に間隔をおき水平方向に沿って複数条の列を成すように塗布された接着剤によって固着されるとともに、前記接着剤の間隔幅と前記湾曲弾性部材間の接着剤間隔幅方向の離間幅との比がほぼ整数倍に設定され、かつ前記吸収性本体上にぉ、て、前記湾曲弾性部材群がおむつ長手方向に沿うライン上で切断され不連続とされる請求項 1〜8いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。

[12] 前記吸収体上において、前記腰回り弾性部材群を切断し不連続としてある請求項 1〜1 、ずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつ。

[13] 前記前身頃側に配置された湾曲弾性部材群の内の最股下側弾性部材と、前記後身頃側に配置された湾曲弾性部材群の内の最股下側弾性部材とは、股下部において互いに交差することなく近接して、る請求項 1〜12 、ずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。

[14] 前記腰回り弾性部材群は、該弾性部材の周面に塗布された接着剤によって前記外装シートに固着され、前記湾曲弾性部材群は、少なくとも腰回り弾性部材群の配設領域において、該湾曲弾性部材の周面に接着剤が塗布されることなぐ前記腰回り弾性部材との交差部において該腰回り弾性部材の周面に塗布された接着剤によつて固着されて、る請求項 1〜 13 、ずれかに記載のパンツ型使、捨ておむつ。