JP4594052B2 - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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本発明は、前身頃及び後身頃に上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配置された複数の腰回り弾性伸縮部材群によって腰回りシャーリングが形成されるとともに、前身頃及び/又は後身頃において前記腰回り弾性伸縮部材群と交差するように配置された湾曲弾性伸縮部材群を備えたパンツ型使い捨ておむつにおいて、特に前記腰回りシャーリング部分における前記弾性伸縮部材群のシートへの固着方法を工夫することにより、接着剤によるシートの硬化を防止し、腰回りシャーリング部に柔らかさを付与したパンツ型使い捨て紙おむつ等に関する。
従来より、パンツ型使い捨ておむつでは、体液の吸収を図る吸収体を身体に装着するため、前記吸収体を保持する不織布などに対して弾性伸縮部材を配設し、身体へのフィット性を向上させるようにしている。
例えば、下記特許文献1では、着用者の体形にフィットさせるとともに、腰部開口面からの尿漏れ、便漏れを防止するために、図12に示されるように、透液性トップシートと不透液性バックシートとこれらの間に介在された吸収体とを有するおむつ本体を備え、製品状態で前身頃と後身頃とがその側部においてそれぞれ一体化されたパンツ型使い捨て紙おむつにおいて、前記前身頃の腹部相当個所に横方向に沿って1本または複数本の腹部弾性伸縮部材51,51…を設け、両端部が腹部相当個所に位置し、中央部が股下側に膨らみ、かつその中央部が前記吸収体の配設位置と交差する関係にあり、さらに製品の前後方向中央線から30mm以上前身頃縁側に偏位する;1本または複数本の前身頃持ち上げ弾性伸縮部材52,52…を設け、かつ前記腹部相当個所に対応した後身頃の臀部個所に横方向に沿って1本または複数本の臀部弾性伸縮部材53,53…を設け、さらに後身頃において、両端部が前記臀部個所に位置し、中央部が股下側に膨らみ、かつその中央部が前記吸収体の配設位置と交差する関係にある1本または複数本の後身頃持ち上げ弾性伸縮部材54,54…を設けたパンツ型使い捨て紙おむつが開示されている。
また、下記特許文献2では、図13に示されるように、吸収性本体と外装部材からなり、外装部材の前身頃及び後身頃には、水平方向に沿って腰回り弾性伸縮部材57,57…が配設されるとともに、複数本の伸縮弾性材料からなる第1弾性伸縮部材55,55…及び第2弾性伸縮部材56,56…が配置されており、これら弾性伸縮部材55…、56…は、それぞれが前後身頃の一方の側縁部から股下部を経て他方の側縁部に至っており、そのうちの少なくとも一部分が一対の脚回り開口部に沿って配置され、さらに股下部では一定の間隔で配置されているパンツ型使い捨ておむつが開示されている。
ところで、前記弾性伸縮部材をシートに対して固定する方法としては、大別すると従来より2通りの方法が存在する。第1の方法は、弾性伸縮部材の周面に対してホットメルト接着剤を塗布した後、シート上に導入し弾性伸縮部材を固定する方法であり、第2の方法は、シート側の弾性伸縮部材配設領域にホットメルト接着剤をカーテン塗布し、その上に弾性伸縮部材を導入し固定する方法である。前者の固定方法(以下、コントロールシーム方式)としては例えば下記特許文献3,4等を挙げることができる。後者の固定方法(以下、カーテン塗布方式)としては例えば下記特許文献5等を挙げることができる。
特開平10−127687号公報 特開平11−36103号公報 特開2003−265520号公報 特開平5−140511号公報 特開平6−197925号公報
前記特許文献1記載のパンツ型使い捨て紙おむつにおいては、前身頃Fにおいては、水平方向に沿って配置された腹部弾性伸縮部材51,51…と、曲線形状に配置された前身頃持上げ弾性伸縮部材52,52…とが脇部で互いに密に交差する関係にあり、後身頃Bにおいては、水平方向に沿って配置された臀部弾性伸縮部材53,53…と、曲線形状に配置された後身頃持ち上げ弾性伸縮部材54,54…とが脇部で互いに密に交差する関係にある。なお、特許文献2記載の紙おむつもほぼ同様である。
前記弾性伸縮部材をシートを固定するに当たり、吸収体の配設領域(おむつ中間領域)については、吸収体自体が高い剛性を有するとともに、吸収体側が肌と接触するため、外装シートに対する弾性伸縮部材の固定方法はあまり問題とならないが、おむつの脇部は吸収体が存在せず、腰回りシャーリングによって直接肌を締め付ける部分となるとともに、特に弾性伸縮部材が密集する領域となっているため、仮にシート側にホットメルト等の接着剤を塗布するカーテン塗布方式を採用した場合には、1回の塗布工程の後はその塗布領域に多数の弾性伸縮部材を任意の形状で配置することができ、製造が効率化できるという利点を有するものの、シート面に塗布されたホットメルト接着剤によりシートが硬くなり、ゴワ付き感が出るようになるため装着感や手触り感が悪くなるという問題が発生する。
一方、前記脇部において、弾性伸縮部材の周面にホットメルト等の接着剤を塗布するコントロールシーム方式を採用した場合は、前記カーテン塗布方式と比較すると、格段にシートの硬化を防止でき、腰回りシャーリング部の装着感が良好になるとともに手触り感も柔らかいものとなるが、弾性伸縮部材の本数が多くなると、やはりホットメルト接着剤のシートへの転着面積が多くなるため、シートが硬化し装着感が部分的に悪くなるなどの問題が発生していた。
そこで本発明の主たる課題は、前身頃及び後身頃に上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配置された複数の腰回り弾性伸縮部材群によって腰回りシャーリングが形成されるとともに、前身頃及び/又は後身頃に前記腰回り弾性伸縮部材群と交差するように配置された湾曲弾性伸縮部材群を備えたパンツ型使い捨ておむつにおいて、特に前記腰回りシャーリングの脇部における前記弾性伸縮部材のシートへの固着方法を工夫することにより、接着剤によるシートの硬化を防止し、柔らかさを付与するようにしたパンツ型使い捨ておむつを提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、吸収体を含む吸収性本体と、この吸収性本体の外面側に一体的に設けられた外装シートとからなり、製品状態で前記外装シートの前身頃と後身頃とが両側部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成され、前記前身頃及び後身頃に上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配置された複数の腰回り弾性伸縮部材群によって腰回りシャーリングが形成されるとともに、前記前身頃及び/又は後身頃に前記腰回り弾性伸縮部材群と交差するように配置された湾曲弾性伸縮部材群を備えたパンツ型使い捨ておむつにおいて、
前記腰回り弾性伸縮部材群は、該弾性伸縮部材の周面に塗布された接着剤によって前記外装シートに固着され、前記湾曲弾性伸縮部材群は、少なくとも腰回り弾性伸縮部材群の配設領域において、該湾曲弾性伸縮部材の周面に接着剤が塗布されることなく、前記腰回り弾性伸縮部材との交差部において該腰回り弾性伸縮部材の周面に塗布された接着剤によって固着されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつが提供される。
上記請求項1記載の本発明においては、前記腰回り弾性伸縮部材群については、該弾性伸縮部材の周面に塗布された接着剤によって前記外装シートに固着するコントロールシーム方式によって弾性伸縮部材の固着を行い、一方前記湾曲弾性伸縮部材群については、少なくとも腰回り弾性伸縮部材群の配設領域において、該湾曲弾性伸縮部材の周面に接着剤を塗布することなく、前記腰回り弾性伸縮部材との交差部において該腰回り弾性伸縮部材の周面に塗布された接着剤を利用して固着するようにしている。従って、弾性伸縮部材が密集する腰回りシャーリングの脇部において、接着剤の使用量及び範囲が最小化されるため、接着剤によるシートの硬化を防止でき、柔らかさを付与することができる。
請求項2に係る本発明として、前記外装シートの前身頃と後身頃とが接合された両側部において、前記腰回り弾性伸縮部材と、湾曲弾性伸縮部材との離間距離が1mm以下とされる請求項1記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
上記請求項2記載の本発明においては、おむつ両側部において、前記腰回り弾性伸縮部材と、湾曲弾性伸縮部材との離間距離が1mm以下となるようにそれぞれパターンを決定するものである。すなわち、前記腰回り弾性伸縮部材と、湾曲弾性伸縮部材との交点部を側縁部に近づけるようにすることにより、紙おむつ製造工程において両側縁相当位置で切断した際に、前記湾曲弾性伸縮部材の引込みを無くし、これら湾曲弾性伸縮部材の始終端を側縁近傍とできるようになる。
請求項3に係る本発明として、前記外装シートの前身頃と後身頃とが接合された両側部において、前記外装シートの側縁部から内方側へ5〜20mmの範囲に接着剤が塗布され、前記湾曲弾性伸縮部材群が前記接着剤によって外装シートに固着されている請求項1、2いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
上記請求項3記載の本発明においては、前記湾曲弾性伸縮部材は、基本的には腰回り弾性伸縮部材のコントロールシームを利用してシートに固着させるようにするものの、紙おむつ製造工程において両側縁相当位置で切断した際に、前記湾曲弾性伸縮部材の引込みを無くすために、極狭い範囲に限定して部分的にカーテン塗布方式を併用するものである。
請求項4に係る本発明として、前記腰回り弾性伸縮部材群が配設された腰回りシャーリング部以外のおむつ中間領域において、前記湾曲弾性伸縮部材群は、外装シートに塗布された接着剤によって固着されている請求項1〜3いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
上記請求項4記載の本発明においては、前記腰回り弾性伸縮部材のシートへの固着に関し、腰回りシャーリング部分では腰回り弾性伸縮部材のコントロールシームを利用してシートに固着させるようにするが、腰回りシャーリング部以外のおむつ中間領域において、前記湾曲弾性伸縮部材群は、外装シートに塗布された接着剤によって固着する、所謂カーテン塗布方式を採用するものである。
請求項5に係る本発明として、前記湾曲弾性伸縮部材群は、前身頃と後身頃とを接合する一方側接合縁から股下側に延び、股下側を迂回して反対側の他方側接合縁に到達するとともに、互いに交差することなく間隔をおいて配置された複数本の弾性伸縮部材群とされ、かつ前記湾曲弾性伸縮部材群の始終端は、前身頃と後身頃との接合縁のほぼ上部から下部の範囲に亘り所定の間隔で接続されている請求項1〜4いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
請求項6に係る本発明として、前記湾曲弾性伸縮部材群は前身頃及び/又は後身頃において、少なくとも5本以上配置されている請求項1〜5いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
以上の本発明によれば、弾性伸縮部材が密集する腰回りシャーリングの脇部において、接着剤の使用量及び範囲が最小化されるため、接着剤によるシートの硬化を防止でき、柔らかさを付与することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔第1形態例〕
図1は本発明に係るパンツ型使い捨て紙おむつ1の製品状態外観図であり、図2は展開状態での組み立て図である。
図1及び図2に示されるように、本パンツ型使い捨て紙おむつ1(以下、単に紙おむつという。)は、不織布などからなる透液性表面シート11と、ポリエチレン等からなる防漏シート12との間に、綿状パルプなどの吸収体13を介在させた吸収性本体10と、この吸収性本体10の外面側に一体的設けられた外装シート20とからなり、製品状態で前記外装シート20の前身頃と後身頃とが両側部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された構造のパンツ型紙おむつである。
以下、前記吸収性本体10の構造、外装シート20とその製造方法、おむつの組立手順の順で説明する。
(吸収性本体10の構造)
先ず最初に、吸収性本体10の構造の一例について図3及び図4に基づいて詳述する。
吸収性本体10は、前述したように、不織布などからなる透液性表面シート11と、ポリエチレン等からなる防漏シート12との間に、綿状パルプなどの吸収体13を介在させた構造とされ、体液を吸収保持するものである。
前記吸収体13は、図示例では平面形状を略方形状として成形されたものが使用され、その幅寸法は股間部への当たりによって着用者にゴワ付き感を与えない寸法幅となっている。この吸収体13は、形状保持と透液性表面シート11を透過した体液の拡散性向上のためにクレープ紙14によって囲繞されている。なお、前記吸収体13としては、嵩を小さくできるエアレイド吸収体を用いるのが望ましい。
前記吸収体13の表面側(肌当接面側)を覆う透液性表面シート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性表面シート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。前記透液性表面シート11は、吸収体13の側縁部を巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在している。
前記吸収体13の裏面側(非肌当接面側)を覆う防漏シート12は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの不透液性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。
一方、立体ギャザーBSを形成するギャザー不織布15は、図4に示されるように、折返しによって二重シートとした不織布が用いられ、前記透液性表面シート11によって巻き込まれた吸収体13の側縁部をさらにその上側から巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在して接着されている。より具体的には、前記ギャザー不織布15は、紙おむつの長手方向中間部では、立体ギャザーBS形成部分を残し、幅方向中間部から吸収体13の裏面側に亘る範囲がホットメルト接着剤等によって接着され、また長手方向前後端部では、前記幅方向中間部から一方側端縁までの区間が吸収体13の裏面側に亘る範囲で接着されるとともに、前記立体ギャザーBSを形成する部分を吸収体13の上面部にて折り畳むようにしながらホットメルト接着剤等により接着している。
前記二重シート不織布によって形成されたギャザー不織布15の内部には、起立先端側部分に複数本の糸状弾性伸縮部材16、16…が配設されている。前記糸状弾性伸縮部材16、16…は、製品状態において図4(B)に示されるように、弾性伸縮力により吸収体側縁部より突出する不織布部分を起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。
前記防漏シート12は、前記二重シート状のギャザー不織布15の内部まで進入し、図4に示されるように、立体ギャザーBSの下端側において防漏壁を構成するようになっている。かかる防漏シート12としては、排便や尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのが望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。
前記糸状弾性伸縮部材16としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、テンションは150〜350%、間隔は7.0mm以下として配設するのがよい。なお、糸状弾性伸縮部材に代えて、ある程度の幅を有するテープ状弾性伸縮部材を用いるようにしてもよい。
前述のギャザー不織布15を構成する素材繊維も前記透液性表面シート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらに前記ギャザー不織布15については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
(外装シート20の構造)
本願発明者等は、パンツ型使い捨ておむつ1の外装シート20の開発に当たり、従来にも増して紙おむつを身体に違和感を与えることなく、フィットさせ得るとともに、おむつのずり落ちを効果的に防止し得る弾性伸縮部材配置の検討を行った。その結果、下記の知見を得るに至った。
(1)複雑な立体形状を成している身体に紙おむつ全体をフィットさせるには、特許文献1に示すように、ウエスト開口部、レッグ開口部、腰回り部の3つの部分にそれぞれ、独立的に弾性伸縮部材を配設するのではなく、おむつ全体に弾性伸縮部材を配置し、紙おむつを均等に身体に密着させる必要があること。
(2)身体の前側部分は、身体の後側に比べて臀部のような引掛かりとなる膨らみがないため、紙おむつのずり落ちは主として前身頃側で顕著に発生する傾向にあること。
(3)紙おむつを身体に密着させるに当たり、身体の前側部分に比べて身体の後側は臀部の膨らみによって強い立体形状を成しているとともに、複雑な曲線形状を成しており、身体に違和感を与えることなく紙おむつをフィットさせるには、前記臀部の立体形状を考慮した弾性伸縮部材の配置パターンとしなければならないこと。
(4)従来の脚回り弾性伸縮部材は、実質的に脚回りラインに沿って配設されているが、この脚回り弾性伸縮部材は2,3本程度の弾性伸縮部材を間隔を密にして実質的に一束として(以下、束状弾性伸縮部材という。)、あたかもこれら弾性伸縮部材によって1本のラインを形成するように配置されており、主としてレッグ開口縁と身体との隙間を塞ぐための機能しか担っておらず、吸収体を身体に密着させるための機能は有していないこと。
本発明では、上記知見に基いて、各種の弾性伸縮部材を以下のパターンで配設した外装シート20を得るに至った。
先ず、外装シート20は、図2及び図5に示されるように、上層不織布20A及び下層不織布20Bからなる2層構造の不織布シートとされ、前記上層不織布20Aと下層不織布20Bとの間に各種弾性伸縮部材が配設され、伸縮性が付与されている。平面形状は、中間両側部に夫々脚部開口を形成するために形成された凹状の脚回りカットライン29により、全体として擬似砂時計形状を成している。
本発明に係る外装シート20においては、前記弾性伸縮部材として、図5に示される展開形状に示されるように、前記ウエスト開口部回り23に配置されたウエスト部弾性伸縮部材24,24…と、前身頃F及び後身頃Bに、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配置された複数の腰回り弾性伸縮部材群25,25…とを有するとともに、前身頃F及び後身頃Bのそれぞれにおいて、前記腰回り弾性伸縮部材群25,25…とは別に、前身頃Fと後身頃Bとを接合する一方側接合縁から股下側に延び、股下側を迂回して前身頃と後身頃との他方側接合縁に到達するとともに、互いに交差することなく間隔をおいて配置された複数本の湾曲弾性伸縮部材群26…、28…を備えるものである。なお、本外装シート20では、前記脚回りカットライン29に沿って実質的に連続する、所謂脚回り弾性伸縮部材(束状弾性伸縮部材)は設けられていない。
以下、前記各種弾性伸縮部材毎に詳述する。
前記ウエスト部弾性伸縮部材24,24…は、前身頃Fと後身頃Bとが接合された脇部接合縁21、22の範囲の内、ウエスト開口縁近傍に上下方向に間隔をおいて配設された複数条の糸ゴム状弾性伸縮部材であり、身体のウエスト部回りを締め付けるように伸縮力を与えることにより紙おむつを身体に装着するためのものである。このウエスト部弾性伸縮部材24は、図示例では糸ゴムを用いたが、例えばテープ状の伸縮部材を用いてもよい。
前記腰回り弾性伸縮部材群25,25…は、脇部接合縁21、22の内、概ね上部から下部までの範囲に亘り、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配設された糸ゴム状の弾性伸縮部材であり、前身頃F及び後身頃Bの腰回り部分に夫々水平方向の伸縮力を与える腰回りシャーリングが形成され、紙おむつを身体に密着させるためのものである。なお、前記ウエスト部弾性伸縮部材24、24…と腰回り弾性伸縮部材群25、25…との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、前身頃F及び後身頃Bに上下方向に間隔をおいて水平方向に配置された弾性伸縮部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かがウエスト部弾性伸縮部材として機能し、残りの弾性伸縮部材が腰回り弾性伸縮部材として機能していればよい。
本紙おむつにおいて、前記湾曲弾性伸縮部材26…、28…に関しては、前身頃側Fに配置された湾曲弾性伸縮部材28,28…群の配置パターンと、後身頃側Bに配置された湾曲弾性伸縮部材26,26…群との配置パターンとを異ならせている。具体的には、前身頃側Fに配置された湾曲弾性伸縮部材28,28…群は、前記吸収性本体10の側縁との交差部において、前記湾曲弾性伸縮部材28,28…群と吸収性本体側縁との鋭角側交差角θが30°以下となる曲線配置とし、一方、後身頃側Bに配置された湾曲弾性伸縮部材26,26…群は、前記吸収性本体10の側縁との交差部において、前記湾曲弾性伸縮部材26,26…群と吸収性本体側縁との鋭角側交差角αが35°以上の曲線配置とするものである。
身体の前側部分は、身体後側に比べて臀部のような引掛かりとなる膨らみがないため、紙おむつのずり落ちは主として前身頃側で顕著に発生する傾向にあるため、相対的にきつい傾斜角度で弾性伸縮部材群を配置するものとする。従って、仮に傾斜角θが30°である場合、cos30°=0.866となり、付与された弾性力の86.6%以上の力を上方向力として作用させることができ、紙おむつのずり落ちを効果的に防止できるようになる。
一方、後身頃側Bでは、紙おむつのずり落ちよりも身体へのフィット性を重要視し、臀部の膨らみ形状に対して外装シート20をフィットさせるために、臀部の膨らみに対し極力沿う方向に伸縮力を作用させるべく、相対的に緩い傾斜角度で弾性伸縮部材26,26…群を配置するものとする。従って、仮に傾斜角αが35°である場合、sin35°=0.574となり、付与された弾性力の57.4%以上の力を横方向力として作用させることができ、臀部を包み込むように外装シート20を身体に密着させ得るようになる。その結果、吸収性本体10を中央側に縮こまりさせることが無くなるとともに、吸収性本体10を身体に密着させることにより漏れ防止効果が高まるようになる。
以下、具体的に詳述すると、
前記外装シート20の前身頃Fにおいて、前記腰回り弾性伸縮部材群25,25…とは別に配設された腹側湾曲弾性伸縮部材群28,28…は、一方側の脇部接合縁21からほぼ脚回りカットライン29に沿うように股下部に延び、股下部を迂回して反対側の脚回りカットライン29にほぼ沿いながら他方側の脇部接合縁21に到達するように配置された複数本の、図示例では9本の糸状弾性伸縮部材であり、これら腹側湾曲弾性伸縮部材群28,28…は、互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この腹側湾曲弾性伸縮部材群28、28…は、従来の脚回り弾性伸縮部材とは配置態様が異なるものである。すなわち、2,3本程度の弾性伸縮部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように所定の間隔を空けて、5本以上、好ましくは7本以上配置される。
前記腹側弾性伸縮部材群28,28…の始終端は、前身頃Fと後身頃Bとの脇部接合縁21,21のほぼ上部から下部の範囲に亘り、所定の間隔で接続され、前記吸収性本体10の側縁との交差部において、前記腹側湾曲弾性伸縮部材群28,28…と吸収性本体10側縁との鋭角側交差角θが30°以下、好ましくは28°以下となる配置パターンで配置されている。因みに、図示例では交差角θが26°前後となるように配置されている。前記交差角θは、水平方向分力と鉛直方向分力のバランスから、少なくとも20°以上とするのが望ましい。
また、前記腹側湾曲弾性伸縮部材群28,28…は、吸収体13の幅方向に作用する力を極小化し、該股下部での吸収体13の縮こまりを防止するために、股下部の迂回部において、ほぼ弧状曲線状に方向転換されていることが望ましい。
本紙おむつ1においては、身体の前側部分Fには身体の後側臀部のような引掛かりとなる膨らみがないため、紙おむつのずり落ちは主として前身頃側Fで顕著に発生する傾向にあるとの知見に鑑み、相対的にきつい傾斜角度で弾性伸縮部材群28,28…を配置するようにしたものであり、図示例のように、交差角θ=26°で伸縮部材28、28…が配置されているとすると、与えた伸縮力の90%を上方向分力として作用させることができ、紙おむつのずり落ちを効果的に防止できるようになる。
一方、後身頃Bにおいて、前記腰回り弾性伸縮部材群25,25…とは別に配設された背側湾曲弾性伸縮部材群26、26…も、一方側の脇部接合縁22からほぼ脚回りカットライン29に沿うように股下部に延び、股下部を迂回して反対側の脚回りカットライン29にほぼ沿いながら他方側の脇部接合縁22に到達するように配置された複数本、図示例では9本の糸ゴム状弾性伸縮部材であり、これら背側湾曲弾性伸縮部材群26、26…は互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この背側湾曲弾性伸縮部材群26、26…も、従来の脚回り弾性伸縮部材とは配置態様が異なるものである。すなわち、2,3本程度の弾性伸縮部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、所定の伸縮ゾーンを形成するように所定の間隔を空けて、5本以上、好ましくは7本以上配置される。
前記背側湾曲弾性伸縮部材群26,26…の始終端も、前身頃Fと後身頃Bとの接合縁のほぼ上部から下部の範囲に亘り所定の間隔で接続され、前記吸収性本体10の側縁との交差部において、前記背側湾曲弾性伸縮部材群26,26…と吸収性本体10側縁との鋭角側交差角αは35°以上、好ましくは40°以上、より好ましくは45°以上となる配置パターンで配置されている。因みに図示例では、交差角αが47°前後となるように配置されている。交差角α=47°で伸縮部材26、26…が配置されているとすると、与えた伸縮力の73%を水平方向分力として作用させることができるようになり、臀部を包み込むように外装シート20を身体に密着させることができるようになる。前記交差角αは、水平方向分力と鉛直方向分力のバランスから、大きくとも60°以下とするのが望ましい。
この前記背側湾曲弾性伸縮部材群26,26…についても、股下部の迂回部において、弧状曲線状に方向転換されていることが望ましい。弾性伸縮部材では接線方向に伸縮力が作用するところ、股下部において曲線状に反転させることにより、吸収体13の幅方向に作用する力を極小化でき、該股下部での吸収体13の縮こまりを防止することが可能となる。
本紙おむつ1では、後身頃Bにおいて、臀部の膨らみ形状に対応して外装シート20をフィットさせるために、臀部の膨らみに対し極力沿う方向に伸縮力を作用させるべく、相対的に緩い傾斜角度で弾性伸縮部材群26,26…を配置するようにしたものである。その結果、吸収性本体10を中央側に縮こまらせることがなくなるとともに、確実に身体に密着させることにより漏れ防止効果が高まるようになる。
ところで、前記前身頃側Fに配置された腹側湾曲弾性伸縮部材群28,28…の内の最股下側弾性伸縮部材28と、前記後身頃側Bに配置された背側湾曲弾性伸縮部材群26,26…の内の最股下側弾性伸縮部材26とは、股下部において互いに交差することなく近接していることが望ましい。股下部において、前記湾曲弾性伸縮部材群28…、26…によって吸収性本体10を均等の圧力で身体側に押付け密着させるため、身体との隙間が封鎖され、高い漏れ防止効果が発揮されるようになる。
以上詳説のとおり本形態例に係る外装シート20によれば、すべての弾性伸縮部材は、脇部接合縁を始終端として配置されているため、相対的に脇部接合縁での締め付け力が高く設定でき、その結果、すべての弾性伸縮部材は前記脇部接合縁を固定点として伸縮力を発揮するようになるため、体液吸収時において確実に紙おむつのずり落ちを防止し得るようになる。また、紙おむつをショーツやブリーフのように身体のラインに沿わせて密着させることにより、はき心地の良いものとなるとともに、漏れ防止効果が高まるようになる。
さらに具体的に効果を述べれば、
(1)外装シート全体が身体の立体形状に沿って密着するようになる。その結果、吸収性本体は身体に密着し、体液の漏れを効果的に防止できるようになるとともに、動きにも追従するため、装着感が良好となる。
(2)従来のように部分的に弾性伸縮部材を配置するパターンを採らず、全体に均一に多くの弾性伸縮部材を配置するようにしたため、弾性体1本当たりの伸縮力を小さく抑えることができ、従来の紙おむつよりも小さな力で伸ばし、はくことができる。また、未装着状態で外装シートが小さく縮こまることがないため、足が引っ掛かりにくくはきやすくなる。
(3)従来の紙おむつのように、ウエスト部や脚回りに締め付け力が集中しないため、圧迫感やゴムによる跡付きを解消することができる。
(外装シート20における弾性伸縮部材の固着方法)
次に、前記外装シート20における各種弾性伸縮部材の固着方法について説明する。
本外装シート20においては、図6に示されるように、腰回りシャーリングゾーンK,Kにおいては、前記ウエスト部弾性伸縮部材24,24…及び腰回り弾性伸縮部材群25,25…が、該ウエスト部弾性伸縮部材24,24…及び弾性伸縮部材25,25…の周面に塗布された接着剤によって前記外装シート20に固着され、前記湾曲弾性伸縮部材群26…、28…は、その周面に接着剤が塗布されることなく、前記腰回り弾性伸縮部材25,25…との交差部において該腰回り弾性伸縮部材25,25…の周面に塗布された接着剤を利用することによって固着されている。一方、前記腰回りシャーリングゾーンK,K以外のおむつ中間ゾーンMにおいては、前記湾曲弾性伸縮部材群26…、28…は、外装シート20の少なくとも一方側の不織布20A(20B)に塗布された接着剤によって固着されている。
すなわち、前記腰回りシャーリングゾーンK、Kにおいては、腰回り弾性伸縮部材25,25…については、公知のコントロールシーム方式に従って、弾性伸縮部材25の周面にホットメルト接着剤が塗布された後、外装シート20に導入されることによって固着されるが、前記背側湾曲弾性伸縮部材群26,26…及び腹側湾曲弾性伸縮部材群28,28…は、その周面に接着剤が塗布されることなく、前記腰回り弾性伸縮部材25,25…と共に、外装シート20に導入される際に、前記腰回り弾性伸縮部材25,25…との交差部において該腰回り弾性伸縮部材25,25…の周面に塗布されたホットメルト接着剤によって固着されるものである。その結果、脇部では図7(腹側脇部を図示)に示されるように、腹側弾性伸縮部材28,28…は、腰回り弾性伸縮部材25との交差部(●印部)のみにおいて、腰回り弾性伸縮部材25(及び接着剤の拡がりによって外装シート20にも)に固着される。従って、弾性伸縮部材25…,26…,28…が密集する脇部において、接着剤の使用量及び範囲が最小化されるため、接着剤によるシートの硬化を防止し、柔らかさを付与することができる。
この場合において、前記外装シートの前身頃Fと後身頃Bとが接合された両側部において、前記腰回り弾性伸縮部材25,25…と、湾曲弾性伸縮部材26…、28…との離間距離dは1mm以下とするのが望ましい。すなわち、側縁部において、前記腰回り弾性伸縮部材25,25…と、湾曲弾性伸縮部材26…、28…との交点部を側縁部に近づけるようにすることにより、紙おむつ製造工程において両側縁相当位置で切断した際に、前記湾曲弾性伸縮部材26…、28…の引込みを無くし、湾曲弾性伸縮部材26…、28…の始終端を側縁近傍とできるようになる。
なお、切断の際の前記湾曲弾性伸縮部材26…、28…の引込み量を完全に無くすためには、図10に示されるように、外装シート20の前身頃Fと後身頃Bとが接合された両側部において、前記外装シート20の側縁部から内側へ5〜20mmの範囲Sにホットメルト接着剤を補助的に塗布し、前記湾曲弾性伸縮部材群26…、28…を前記ホットメルト接着剤によって外装シート20に固着すればよい。この場合は、図8(B)に示されるように、腰回りシャーリング部のおむつ切断部位(鎖線表示)に跨るように、部分的(P領域)にカーテン塗布を行うようにすればよい。
一方、腰回りシャーリング部以外のおむつ中間ゾーンMにおいては、吸収体自体が高い剛性を有するとともに、吸収体側が肌と接触するため、外装シート20に対する弾性伸縮部材の固定方法はあまり問題とならないため、外装シート20の少なくとも一方側の不織布20A(20B)にホットメルト接着剤が塗布された後、この接着剤塗布面に湾曲弾性伸縮部材26…、28…が導入され固着がなされる。
前記外装シート20の製造に当たっては、図8に示されるように、ニップローラ部30の上側に上層不織布20Aが供給されるとともに、下側に下層不織布20Bが供給され、かつこれら上層不織布20Aと下層不織布20Bとの間に、各種の弾性伸縮部材(ウエスト部弾性伸縮部材24,腰回り弾性伸縮部材25、背側湾曲弾性伸縮部材26,腹側弾性伸縮部材28)が供給され、外装シート20が組み立てられる工程において、前記ウエスト部弾性伸縮部材24及び腰回り弾性伸縮部材25については、周面塗布装置31により前記弾性伸縮部材24…、25…の周面にホットメルト接着剤が塗布され、ニップローラ部30に供給される。
前記弾性伸縮部材24…、25…への周面塗布は、例えば、図9(A)に示されるように、V字型の溝を有する部材34を用いて、溝の底部に接着剤を供給しながら弾性伸縮部材を溝に通すコームガン31による塗布方法や、オメガ(Ω)形状のリング部材を用いて弾性伸縮部材に接着剤を塗布するオメガ部材による塗布方法、また、図9(B)に示されるように、曲折する部材35に弾性伸縮部材を絡ませながら通過させ、接着剤を塗布する、従来より公知のコントロールシーム塗布方式等が挙げられる。
一方、前記湾曲弾性伸縮部材26…、28…は、公知のトラバース装置32による曲線状に蛇行させながらニップローラー部30に導入される。前記トラバース装置32は、先端部分の弾性伸縮部材26…、28…の保持部を有し、連続ウエブ(シート20A、20B)の幅方向への進退を計算された速度で行わしめることにより、弾性伸縮部材26…、28…を所定の湾曲形状に配置するようにしたものであり、本発明ではその周面にホットメルト接着剤が塗布されることなく導入され、前記腰回りシャーリング部では前記腰回り弾性伸縮部材25,25…との交差部において、該腰回り弾性伸縮部材25,25…の周面に塗布された接着剤によって固着される。
また、前記上層不織布20A、下層不織布20Bの内の少なくとも一方側、図示例では上層側不織布20Aの腰回りシャーリング部以外のおむつ中間ゾーンMに相当する領域に対しては、ホットメルト接着剤がコーター33によってカーテン塗布され、前記湾曲弾性伸縮部材26…、28…はおむつ中間ゾーンMにおいて、上層不織布20Aに塗布されたホットメルト接着剤によって固着される。
なお、上記ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、本使い捨ておむつでは、前記粘着ゴム系(エラストマー系)を使用するのが望ましい。
(紙おむつの組立手順)
前記吸収性本体10と外装シート20とは、図2に示されるように、外装シート20の上面側に吸収性本体10がホットメルト等の接着剤によって接着され一体化される。そして、吸収性本体10および外装シート20が前後方向に折り重ねられ、その両側部が相互に熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合されることによりパンツ型紙おむつに組み立てられる。
〔その他の形態例〕
(1)上記形態例では、前身頃F及び後身頃Bに配置された腰回り弾性伸縮部材群25,25…及び湾曲弾性伸縮部材26…、28…は、吸収性本体10上においても連続させて配置するようにしたが、図11に示されるように、吸収性本体10を横切る弾性伸縮部材25,26…、28…を切断し、不連続としてもよい。弾性伸縮部材25,26…、28…を吸収性本体10上で不連続とすることにより、吸収体13の縮こまりを防止することができる。
弾性伸縮部材の不連続化は、例えば特開2000−26015号公報、特開2002−273808号公報に示されるように、各種弾性伸縮部材を外装シート20に配置した後、エンボスカッターロールとアンビルロールとの間に外装シートを通過させ、前記エンボスカッターロールによる加圧又は加熱により所定範囲内に存在する弾性伸縮部材を細かく切断する方法によればよい。
(2)上記形態例では、前記前身頃側Fに配置された腹側湾曲弾性伸縮部材群28,28…の内の最股下側弾性伸縮部材28と、前記後身頃側Bに配置された背側湾曲弾性伸縮部材群26,26…の内の最股下側弾性伸縮部材26とが、股下部において互いに交差することなく近接させるようにしたが、前記腹側湾曲弾性伸縮部材群28,28…の一部と、前記背側湾曲弾性伸縮部材群26,26…の一部とが交差していてもよい。
本発明に係るパンツ型使い捨て紙おむつ1の製品状態外観図である。 展開状態での組み立て図である。 吸収性本体10の平面図である。 (A)は吸収性本体10の展開状態での半横断面図、(B)はその製品状態を示す図である。 外装シート20の展開図である。 外装シートにおける弾性伸縮部材の塗布方法区分け図である。 外装シート20の脇部における湾曲弾性伸縮部材28の固着態様の説明図である。 外装シート20の組立て要領を示す、(A)は模式図、(B)はその要部平面図である。 コントロールシーム方式における接着剤の塗布要領例を示す図である。 外装シート20の脇部における湾曲弾性伸縮部材28の固着態様(変形例)の説明図である。 外装シート20の変形例を示す展開図である。 従来のパンツ型使い捨て紙おむつ(その1)を示す展開図である。 従来のパンツ型使い捨て紙おむつ(その2)を示す正面図である。
符号の説明
1…紙おむつ、10…吸収性本体、11…透液性表面シート、12…防漏シート、13…吸収体、14…クレープ紙、15…ギャザー不織布、16…糸状弾性伸縮部材、20…外装シート、21・22…脇部接合縁、24…ウエスト部弾性伸縮部材、25…腰回り弾性伸縮部材、26…背側湾曲弾性伸縮部材、28…腹側湾曲弾性伸縮部材、29…脚回りカットライン、F…前身頃、B…後身頃

Claims (6)

  1. 吸収体を含む吸収性本体と、この吸収性本体の外面側に一体的に設けられた外装シートとからなり、製品状態で前記外装シートの前身頃と後身頃とが両側部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成され、前記前身頃及び後身頃に上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配置された複数の腰回り弾性伸縮部材群によって腰回りシャーリングが形成されるとともに、前記前身頃及び/又は後身頃に前記腰回り弾性伸縮部材群と交差するように配置された湾曲弾性伸縮部材群を備えたパンツ型使い捨ておむつにおいて、
    前記腰回り弾性伸縮部材群は、該弾性伸縮部材の周面に塗布された接着剤によって前記外装シートに固着され、前記湾曲弾性伸縮部材群は、少なくとも腰回り弾性伸縮部材群の配設領域において、該湾曲弾性伸縮部材の周面に接着剤が塗布されることなく、前記腰回り弾性伸縮部材との交差部において該腰回り弾性伸縮部材の周面に塗布された接着剤によって固着されていることを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 前記外装シートの前身頃と後身頃とが接合された両側部において、前記腰回り弾性伸縮部材と、湾曲弾性伸縮部材との離間距離が1mm以下とされる請求項1記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 前記外装シートの前身頃と後身頃とが接合された両側部において、前記外装シートの側縁部から内方側へ5〜20mmの範囲に接着剤が塗布され、前記湾曲弾性伸縮部材群が前記接着剤によって外装シートに固着されている請求項1、2いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 前記腰回り弾性伸縮部材群が配設された腰回りシャーリング部以外のおむつ中間領域において、前記湾曲弾性伸縮部材群は、外装シートに塗布された接着剤によって固着されている請求項1〜3いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 前記湾曲弾性伸縮部材群は、前身頃と後身頃とを接合する一方側接合縁から股下側に延び、股下側を迂回して反対側の他方側接合縁に到達するとともに、互いに交差することなく間隔をおいて配置された複数本の弾性伸縮部材群とされ、かつ前記湾曲弾性伸縮部材群の始終端は、前身頃と後身頃との接合縁のほぼ上部から下部の範囲に亘り所定の間隔で接続されている請求項1〜4いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 前記湾曲弾性伸縮部材群は前身頃及び/又は後身頃において、少なくとも5本以上配置されている請求項1〜5いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
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