JP6335558B2 - 使い捨て紙おむつ - Google Patents

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本発明は、肌面側の両側部に長手方向に沿って左右一対の立体ギャザーが形成された使い捨て紙おむつにおいて、前記立体ギャザーが二重のギャザー不織布と、このギャザー不織布間に挟まれた防水シートとを備えた使い捨て紙おむつに関する。
従来より、市場に提供される使い捨て紙おむつ50として、図13及び図14に示されるように、吸収体51を含む吸収性本体52と、この吸収性本体52の外面側に一体的に設けられた外装シート53とからなり、おむつ股下部で折り畳まれ前記外装シート53の前身頃と後身頃とが両側部において接合されることにより、製品状態でウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型の使い捨て紙おむつが知られている(下記特許文献1、2など参照。)。
前記吸収性本体52は、肌面側の両側部に長手方向に沿って左右一対の立体ギャザー54、54が形成され、この立体ギャザー54を形成するギャザー不織布55は、図14に示されるように、折り返しによって二重シートとした不織布が用いられ、透液性トップシート56によって巻き込まれた吸収体51の側縁部をさらにその上側から巻き込んで吸収体51の裏面側まで延在して接着されている。前記二重シート不織布によって形成されたギャザー不織布55の内部には、糸状弾性伸縮部材57が配設されている。また、前記二重シート状のギャザー不織布55の内部には、吸収体51の裏面側に配設されたプラスチックフィルムなどからなる防水シート58の側部が進入して、立体ギャザー54において防漏壁を構成するようになっている。
特表2005−514244号公報 特開2009−279203号公報
しかしながら、従来の使い捨て紙おむつでは、二重シート状のギャザー不織布の内部に進入した防水シートが、両面のほぼ全面に亘って塗布されたホットメルト接着剤によってギャザー不織布と貼り合わされているため、ホットメルト接着剤の硬化によって不織布の柔らかさが損なわれ、肌当たりが悪化していた。
また、前記防水シートとして、近年では、おむつ内部を蒸れにくくして肌かぶれを防止するなどの点から、通気性を有するものが広く使用されている。しかしながら、前記立体ギャザーにおいて、前記ギャザー不織布と貼り合わせる際、防水シートのほぼ全面に亘ってホットメルト接着剤が塗布されるため、防水シートの通気性が損なわれ、おむつ内部の蒸れの原因となっていた。
そこで本発明の主たる課題は、立体ギャザーの柔軟性及び通気性を改善した使い捨て紙おむつを提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性トップシートとバックシートとの間に吸収体が介在されるとともに、肌面側の両側部にそれぞれ長手方向に沿って肌側に起立する左右一対の立体ギャザーが形成された使い捨て紙おむつにおいて、
前記立体ギャザーは、二重のギャザー不織布と、このギャザー不織布間に挟まれた防水シートとを備え、
前記防水シートの一方側の面と前記ギャザー不織布との間に、おむつ長手方向に沿うとともに、ギャザー起立方向に間隔をあけて複数の弾性伸縮部材が配置され、前記防水シートの一方側の面と前記ギャザー不織布とが前記弾性伸縮部材の周囲に塗布された接着剤を介して接合され、
前記防水シートの他方側の面と前記ギャザー不織布とが前記防水シートを挟んで前記弾性伸縮部材に対応する対向位置に塗布された接着剤によって接合され、前記ギャザー不織布と防水シートとが前記防水シートの両面においてそれぞれ、接合部と非接合部とを有しながら間欠的に接合されていることを特徴とする使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項1記載の発明では、立体ギャザーが、二重のギャザー不織布と、このギャザー不織布間に挟まれた防水シートとを備えた構造とされる。そして、前記防水シートの一方側の面と前記ギャザー不織布との間に、おむつ長手方向に沿うとともに、ギャザー起立方向に間隔をあけて複数の弾性伸縮部材が配置されるとともに、前記防水シートの一方側の面と前記ギャザー不織布とが前記弾性伸縮部材の周囲に塗布された接着剤を介して接合され、前記防水シートの他方側の面と前記ギャザー不織布とが前記防水シートを挟んで前記弾性伸縮部材に対応する対向位置に塗布された接着剤によって接合され、前記ギャザー不織布と防水シートとが防水シートの両面においてそれぞれ、接着剤による接合部とそれ以外の非接合部とを有しながら間欠的に接合されている。従って、防水シートの全面に亘って接着剤を塗布した従来の使い捨て紙おむつと比較して、接着剤の塗布量が減少でき接着剤の硬化によるギャザー不織布の柔軟性の低下が防止できるとともに、前記非接合部ではギャザー不織布の柔らかい質感が維持できる結果、立体ギャザーの柔軟性が改善できるようになる。また、前記接合部が間欠的に設けられるため、非接合部において防水シートの通気性が確保される結果、立体ギャザーの通気性が改善できるようになる。
そして、前記接合部は、防水シートの両面に対し防水シートを挟んで互いに対向する位置に設けられているため、前記接合部を設けることによる防水シートの通気性の低下が最小限に抑えられ、立体ギャザーの通気性が確実に改善できるようになる。
さらに、本発明では、前記立体ギャザーに配置される弾性伸縮部材を、前記接合部に対応する位置に配置することにより、ギャザー不織布及び防水シートの接着部位を最小限に抑え、ギャザー不織布の柔軟性が低下するのを抑えるとともに、防水シートの通気性が低下するのを抑えている。
請求項に係る本発明として、ギャザー起立方向に隣接する前記接合部間において、これら接合部間の少なくとも一方側の前記ギャザー不織布の長さが、これら接合部間の前記防水シートの長さより長く形成されている請求項1記載の使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項記載の発明では、ギャザー起立方向に隣接する前記接合部間において、これら接合部間の防水シートの長さより、少なくとも一方側のギャザー不織布の長さの方が長くなるように形成することによって、ギャザー不織布を接合部間で弛ませて、ギャザー不織布にシワが入りやすくすることで、立体ギャザーの柔軟性を向上している。なお、二重のギャザー不織布のうち、一方のギャザー不織布のみを弛ませてもよいし、両方のギャザー不織布を弛ませるようにしてもよい。
請求項に係る本発明として、前記防水シートの一方側の面と前記ギャザー不織布との接合部は、隣接する前記弾性伸縮部材の離間幅が5mm以下となっている部位においては、これら弾性伸縮部材間に跨って連続的に設けられている請求項1、2いずれかに記載の使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項記載の発明では、おむつ長手方向に沿うとともにギャザー起立方向に間隔をあけて配置された弾性伸縮部材同士の間が近接している場合、製造の簡便性を考慮して、前記接合部をこれらの弾性伸縮部材間に跨って連続的に設けるようにしている。
以上詳説のとおり本発明によれば、立体ギャザーの柔軟性及び通気性が改善できるようになる。
本発明に係る使い捨て紙おむつ1の製品状態外観図である。 展開状態での組立図である。 外装シート20の展開図である。 吸収性本体10の平面図である。 (A)は吸収性本体10の展開状態での半横断面図、(B)はその製品状態を示す図である。 立体ギャザーBSの拡大断面図である。 立体ギャザーBSの組立要領図(その1)である。 立体ギャザーBSの組立要領図(その2)である。 立体ギャザーBSの組立要領図(その3)である。 立体ギャザーBSの変形例を示す断面図である。 立体ギャザーBSの変形例を示す断面図である。 立体ギャザーBSの変形例を示す断面図である。 従来の使い捨て紙おむつ50の展開図である。 従来の使い捨て紙おむつ50の横断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1乃至図5に示されるように、本使い捨て紙おむつ1(以下、単におむつともいう。)は、不織布などからなる透液性トップシート11と、ポリエチレン等からなる防水シート12との間に、綿状パルプなどの吸収体13を介在させるとともに、肌面側の両側部にそれぞれおむつ長手方向に沿って肌側に起立する左右一対の立体ギャザーBS、BSが形成された吸収性本体10と、この吸収性本体10の外面側に一体的設けられ、おむつのバックシートを構成する外装シート20とからなり、製品状態で前記外装シート20の前身頃と後身頃とが両側部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された構造のパンツ型のおむつである。
以下、更に各構成部材について具体的に詳述する。
(外装シート20)
先ず最初に、外装シート20の構造の一例について図3に基づいて詳述すると、
前記外装シート20は、上層不織布20A及び下層不織布20Bからなる2層構造の不織布シートとされ、前記上層不織布20Aと下層不織布20Bとの間に各種弾性部材が配設され、伸縮性が付与されている。平面形状は、中間両側部に夫々脚部開口を形成するための凹状の脚回りカットライン29により、全体として擬似砂時計形状を成している。
本発明に係る外装シート20においては、前記弾性部材として、図3に示される展開形状において、前記ウエスト開口部回り23に配置されたウエスト部弾性部材24,24…と、前身頃F及び後身頃Bに、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配置された複数の腰回り弾性部材群25,25…とを備えるものである。なお、前記脚回りカットライン29に沿って実質的に連続する、所謂脚回り弾性部材を設けてもよい。
前記ウエスト部弾性部材24,24…は、前身頃Fと後身頃Bとが接合された脇部接合縁21、22の範囲の内、ウエスト開口縁近傍に上下方向に間隔をおいて配設された複数条の糸ゴム状弾性部材であり、身体のウエスト部回りを締め付けるように伸縮力を与えることにより紙おむつを身体に装着するためのものである。このウエスト部弾性部材24は、図示例では糸ゴムを用いたが、例えばテープ状の伸縮部材を用いてもよい。
前記腰回り弾性部材群25,25…は、脇部接合縁21、22の内、概ね上部から下部までの範囲に亘り、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配設された糸ゴム状の弾性部材であり、前身頃F及び後身頃Bの腰回り部分に夫々水平方向の伸縮力を与え、紙おむつを身体に密着させるためのものである。なお、前記ウエスト部弾性部材24、24…と腰回り弾性部材群25、25…との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、前身頃F及び後身頃Bに上下方向に間隔をおいて水平方向に配置された弾性部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かがウエスト部弾性部材として機能し、残りの弾性部材が腰回り弾性部材として機能していればよい。
(吸収性本体10)
吸収性本体10は、図4及び図5に示されるように、不織布などからなる透液性トップシート11と、ポリエチレン等からなる防水シート12との間に、綿状パルプなどの吸収体13を介在させた構造とされ、体液を吸収保持するものである。
前記吸収体13は、図示例では平面形状を略方形状として成形されたものが使用され、その幅寸法は股間部への当たりによって着用者にゴワ付き感を与えない寸法幅となっている。この吸収体13は、形状保持と透液性トップシート11を透過した体液の拡散性向上のためにクレープ紙14によって囲繞されている。なお、前記吸収体13としては、嵩を小さくできるエアレイド吸収体を用いるのが望ましい。
前記吸収体13の表面側(肌当接面側)を覆う透液性トップシート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性トップシート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。前記透液性トップシート11は、吸収体13の側縁部を巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在している。
前記吸収体13の裏面側(非肌当接面側)を覆う防水シート12は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの不透液性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。
(立体ギャザーBS)
次に、前記吸収性本体10の肌面側の両側部にそれぞれおむつ長手方向に沿って肌側に起立する左右一対で形成される前記立体ギャザーBSについて、以下詳細に説明する。
前記立体ギャザーBSを形成するギャザー不織布15は、図5及び図6に示されるように、折返しによって二重シートとした不織布が用いられ、前記透液性トップシート11によって巻き込まれた吸収体13の側縁部をさらにその上側から巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在して接着されている。より具体的には、前記ギャザー不織布15は、紙おむつの長手方向中間部では、立体ギャザーBS形成部分を残し、幅方向中間部から吸収体13の裏面側に亘る範囲がホットメルト接着剤等によって接着され、また長手方向前後端部では、前記幅方向中間部から一方側端縁までの区間が吸収体13の裏面側に亘る範囲で接着されるとともに、前記立体ギャザーBSを形成する部分を吸収体13の上面部にて折り畳むようにしながらホットメルト接着剤等により接着している。
前記二重シート不織布によって形成されたギャザー不織布15の内部には、起立先端側部分におむつ長手方向に沿って1本又は複数本の、図示例ではギャザー起立方向に間隔をあけて複数本の糸状弾性伸縮部材16、16…が配設されている。前記糸状弾性伸縮部材16、16…は、製品状態において図5(B)に示されるように、弾性伸縮力により吸収体側縁部より突出する不織布部分を起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。
前記防水シート12は、両側部が前記二重シート状のギャザー不織布15の内部まで進入し、図5に示されるように、立体ギャザーBSの下側(起立基端側)において防漏壁を構成するようになっている。前記防水シート12は、立体ギャザーBSの肌当たりを良くするため、ギャザー不織布15の折返し端側に若干の幅で二重シート状のギャザー不織布15、15のみからなる部分を残して、立体ギャザーBSの先端付近まで延在している。かかる防水シート12としては、排便や尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのが望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。
前記糸状弾性伸縮部材16としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは310〜940dtex、テンションは自然長を100%としたときの伸長率が250〜290%(2.5倍〜2.9倍)として配設するのがよい。なお、糸状弾性伸縮部材に代えて、ある程度の幅を有するテープ状弾性伸縮部材を用いるようにしてもよい。
前述のギャザー不織布15を構成する素材繊維も前記透液性トップシート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法により得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらに前記ギャザー不織布15については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
本発明に係る使い捨て紙おむつ1では、図6に示されるように、前記ギャザー不織布15、15と防水シート12とは、前記防水シート12の両面においてそれぞれ、接合部30と非接合部31とを有しながら間欠的に接合されている。すなわち、前記ギャザー不織布15、15と防水シート12とは、ホットメルト接着剤の塗布などによる複数の接合部30、30…において互いに接合される一方で、この接合部30以外の領域では両者が互いに接合されない非接合部31とされている。図示例では、前記接合部30、30…は、おむつ長手方向に沿うとともにギャザー起立方向に間隔をあけて複数の直線状に設けられている。
ギャザー不織布15と防水シート12とが間欠的に接合されるとは、接着剤の塗布部分である接合部30と非塗布部分である非接合部31とが交互に繰り返し複数に亘って設けられることにより、所定の間隔をあけて配置された前記接合部30、30…においてギャザー不織布15と防水シート12とが接合された状態のことである。通常、接合部30と非接合部31との割合は、接合部30の面積の方が非接合部31の面積より小さくなるように設定されている。
なお、図6に示される例では、防水シート12の一方側の面(左側の面)に設けられた接合部30、30…に対応して、それぞれ前記糸状弾性伸縮部材16が配置されている。
このように、ギャザー不織布15と防水シート12との接合部30、30…が間欠的に設けられることにより、防水シート12の全面に亘って接着剤を塗布した従来の使い捨て紙おむつに比べて、接着剤の塗布量が大幅に減少でき接着剤の硬化によりギャザー不織布15の柔軟性が低下するのが防止できるとともに、前記非接合部31ではギャザー不織布15の柔らかい質感が維持できる結果、立体ギャザーBSの柔軟性が改善できるようになる。
また、前記接合部30を間欠的に設けることにより、前記非接合部31において防水シート12の通気性が確保される結果、立体ギャザーBSの通気性が改善できるようになる。すなわち、従来の使い捨て紙おむつでは、防水シートのほぼ全面に亘ってホットメルト接着剤が塗布されギャザー不織布に接合されていたため、たとえ通気性を有する防水シートを使用しても接着剤が塗布されることによって通気性が失われていたが、本使い捨て紙おむつ1では、接着剤を塗布しない非接合部31が設けられているため、この非接合部31では接着剤による通気性の低下を招くことなく防水シート本来の通気性が確保され、おむつ内部のムレが防止できるようになる。
また、本使い捨て紙おむつ1では、前記接合部30は、図6に示されるように、防水シート12の両面に対し防水シート12を挟んで互いに対向する位置に設けられている。つまり、防水シート12の一方側の面に設けられる接合部30と、他方側の面に設けられる接合部30とが、防水シート12に対して表裏でほぼ同じ位置、より詳細には防水シート12の厚み方向に対し、両面の接合部30、30同士の少なくとも一部が重なる位置に設けられている。
防水シート12の一方側の面に設けられる接合部30と、他方側の面に設けられる接合部30とは、同一の平面パターン(直線や点線など)である必要はないが、少なくとも両面の接合部30、30の配向方向(接合部30が延びる方向)が一致するように設けられるようにする。つまり、一方側の接合部30がおむつ長手方向に沿って連続する直線で設けられる場合、他方側の接合部30は、この一方側の接合部30の配向方向と一致する方向(おむつ長手方向)に延びる直線や点線などの平面パターンで設けられている。このとき、対向する接合部30、30同士は、防水シート12の厚み方向に対し少なくとも一部が重なるように配置するのが好ましく、少なくとも一方の接合部30の全部が対向する接合部30と重なるように配置するのがより好ましい。なお、接合部30の幅は、対向する接合部30、30同士で同一であっても異なっていてもよい。
防水シート12の両面にこのような関係で接合部30、30を配置することにより、非接合部31が最大限広く確保できるので、接合部30による通気性の低下が最小限に抑えられ、立体ギャザーBSの通気性が確実に改善できるようになる。また、接合部30によりギャザー不織布15の柔軟性が低下する位置が表裏で同じ位置にまとまるため、着用者が柔軟性の低下を感じにくくなり、立体ギャザーBSの柔軟性が確実に改善できるようになる。
図6に示されるように、防水シート12の一方側面(左側の面)とギャザー不織布15との間に、おむつ長手方向に沿って糸状弾性伸縮部材16が配置される場合、この糸状弾性伸縮部材16は、前記接合部30に対応する位置に設けるのが好ましい。つまり、糸状弾性伸縮部材16をギャザー不織布15及び防水シート12に固定するための固定部が、ギャザー不織布15と防水シート12との接合部30を兼用するようにする。これにより、糸状弾性伸縮部材16を固定するための固定部を別途設けることによって防水シート12の通気性及び柔軟性が低下するのが防止できるようになる。また、糸状弾性伸縮部材16の配設位置に対応する反対側の面で防水シート12とギャザー不織布15とが接合されることになるため、前記糸状弾性伸縮部材16の収縮によって反対側の面が極端に収縮して資材間に隙間ができ、立体ギャザーBSの外観を悪化させるのが防止できるようになる。
前記糸状弾性伸縮部材16を接合部30と対応する位置に配置する場合の立体ギャザーBSの組立て要領について図7〜図9に基づいて説明する。まず、図7に示されるように、ギャザー不織布15のライン幅方向に対して一方側に、防水シート12と重なる領域であって糸状弾性伸縮部材16、16…の配設予定位置に対して複数条の直線状のホットメルト接着剤を塗布する。
次に、図8に示されるように、前記ホットメルト接着剤を塗布したギャザー不織布15の上面に防水シート12を積層してギャザー不織布15と防水シート12とを接合する。続いて、この防水シート12の上面の所定位置及び防水シート12よりギャザー不織布15のライン幅方向中央側の上面の所定位置にそれぞれ、周面塗布装置によって周面にホットメルト接着剤を塗布した糸状弾性伸縮部材16、16…を接着し、ギャザー不織布15をライン幅方向の中央部で糸状弾性伸縮部材16、16…の上面に折り返して接合する(図9)。しかる後、所定の長さで切断し、立体ギャザーBSが完成する。
本発明の最適な実施形態は、図6に示されるように、一方側のギャザー不織布15と防水シート12とが糸状弾性伸縮部材16の周囲に塗布された接着剤(接合部30)を介して接合され、他方側のギャザー不織布15と防水シート12とを接合する接合部30が、前記一方側のギャザー不織布15と防水シート12との間に設けられた接合部30を含む幅で形成されるようにしたものである。すなわち、他方側のギャザー不織布15と防水シート12との間に設けられた接合部30が、一方側の糸状弾性伸縮部材16の周囲に塗布された接着剤による接合部30を、防水シート12の厚み方向に含む幅で形成されている。これにより、糸状弾性伸縮部材16の収縮力が一方側のギャザー不織布15のみならず、他方側のギャザー不織布15にも適度に伝わり、それぞれのギャザー不織布15に適切なシワが形成され、立体ギャザーの肌当たりが柔らかくなる。
前記立体ギャザーBSは、図10及び図11に示されるように、ギャザー起立方向に隣接する接合部30、30間において、これら接合部30、30間の少なくとも一方側面に配置されるギャザー不織布15の長さAが、これら接合部30、30間の防水シート12の長さBより長くなるように形成することができる(A>B)。これにより、ギャザー不織布15を接合部30、30間で弛ませて配置することができ、この弛んだ部分のギャザー不織布15にシワが入りやすくなり、立体ギャザーBSの柔軟性が向上できる。前記ギャザー不織布15の長さAは、防水シート12の長さBに対して、1.1倍〜3倍とするのが好ましい。
前記ギャザー不織布15を弛ませる場合、図10に示されるように、いずれか一方側のギャザー不織布15のみを弛ませてもよいし、図11に示されるように、両側のギャザー不織布15、15を弛ませても良い。両側のギャザー不織布15、15を弛ませる場合は、一方側に配置されたギャザー不織布15の接合部30、30間の長さAと、他方側に配置されたギャザー不織布15の接合部30、30間の長さA’とを同じ(A=A’)にするのが好ましいが、異ならせても良い(A<A’又はA>A’)。例えば、肌面側に配置されるギャザー不織布15の弛みを大きくすることによって、肌当たりを良くすることができる。
前述の接合部30、30間で防水シート12とギャザー不織布15との長さを変えるには、防水シート12とギャザー不織布15をラインに繰り出す際のテンションを変えることによって、それぞれのシートの伸び率が変化し、復元時の長さを変えることが可能である。具体的には、防水シート12のテンションよりギャザー不織布15のテンションを低く設定することによって、復元時に防水シート12の収縮量が大きくギャザー不織布15の収縮量が小さくなり、防水シート12よりギャザー不織布15を弛ませるて配置することができるようになる。
図6に示されるように、隣接する前記接合部30、30間の離間幅Wは、ギャザー不織布15の意図しない浮きを防止するため、20mm以下とするのが好ましい。この離間幅Wは、一定である必要はなく、各接合部30、30間で異ならせることができる。隣接する糸状弾性伸縮部材16、16間の離間幅が20mmを超える場合、その中間に接合部30を設けてもよいが、防水シート12の通気性を確保するとともに、糸状弾性伸縮部材16の収縮によってギャザー不織布15の浮きが抑制されるので設けなくてもよい。
前記接合部30は、図12に示されるように、隣接する糸状弾性伸縮部材16、16間の離間幅Wcが5mm以下(Wc≦5mm)となっている部位においては、前記糸状弾性伸縮部材16が配設される一方側面およびこれと反対側の他方側面に設けられる接合部30をそれぞれ、近接する糸状弾性伸縮部材16、16間に跨るように連続的に設けるのが好ましい。これにより、接着剤の塗布工程が簡略化できるとともに、近接した糸状弾性伸縮部材16、16によってギャザー不織布15に細かいシワが入って肌当たり感を低下させるのが防止できるようになる。
(使い捨て紙おむつ1の組立)
前記吸収性本体10と外装シート20とは、図2に示されるように、外装シート20の上面側に吸収性本体10がホットメルト等の接着剤によって接着され一体化される。そして、吸収性本体10および外装シート20が前後方向に折り重ねられ、その両側部が相互に熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合されることによりパンツ型の使い捨て紙おむつ1に組み立てられる。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、おむつ長手方向に沿うとともにギャザー起立方向に間隔をあけて間欠的に接合部30、30…を設けていたが、前記接合部30、30…を、ギャザー起立方向に沿うとともにおむつ長手方向に間隔をあけて間欠的に設けてもよいし、傾斜する方向に間欠的に設けてもよい。
(2)上記形態例では、パンツ型のおむつを例に採り説明したが、テープ式のおむつに対しても同様に適用できる。
1…使い捨て紙おむつ、10…吸収性本体、11…透液性トップシート、12…防水シート、13…吸収体、14…クレープ紙、15…ギャザー不織布、16…糸状弾性伸縮部材、20…外装シート、30…接合部、31…非接合部

Claims (3)

  1. 透液性トップシートとバックシートとの間に吸収体が介在されるとともに、肌面側の両側部にそれぞれ長手方向に沿って肌側に起立する左右一対の立体ギャザーが形成された使い捨て紙おむつにおいて、
    前記立体ギャザーは、二重のギャザー不織布と、このギャザー不織布間に挟まれた防水シートとを備え、
    前記防水シートの一方側の面と前記ギャザー不織布との間に、おむつ長手方向に沿うとともに、ギャザー起立方向に間隔をあけて複数の弾性伸縮部材が配置され、前記防水シートの一方側の面と前記ギャザー不織布とが前記弾性伸縮部材の周囲に塗布された接着剤を介して接合され、
    前記防水シートの他方側の面と前記ギャザー不織布とが前記防水シートを挟んで前記弾性伸縮部材に対応する対向位置に塗布された接着剤によって接合され、前記ギャザー不織布と防水シートとが前記防水シートの両面においてそれぞれ、接合部と非接合部とを有しながら間欠的に接合されていることを特徴とする使い捨て紙おむつ。
  2. ギャザー起立方向に隣接する前記接合部間において、これら接合部間の少なくとも一方側の前記ギャザー不織布の長さが、これら接合部間の前記防水シートの長さより長く形成されている請求項1記載の使い捨て紙おむつ。
  3. 前記防水シートの一方側の面と前記ギャザー不織布との接合部は、隣接する前記弾性伸縮部材の離間幅が5mm以下となっている部位においては、これら弾性伸縮部材間に跨って連続的に設けられている請求項1、2いずれかに記載の使い捨て紙おむつ。
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