JP2014050749A - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】胴周り部とウエスト部のずれを連動させないようにしてずり落ち防止性に優れるとともに、着用者の脚の動きを妨げず、はかせ易さを向上し、且つおむつの外観及び肌触りを改善する。
【解決手段】パンツ型使い捨ておむつ1において、後身頃用シート20及び前身頃用シート30のそれぞれに、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯2,3が設けられ、前身頃用シート30に設けられるズレ吸収緩衝帯3を、後身頃用シート20に設けられるズレ吸収緩衝帯2よりも股下側に偏倚させるとともに、前記前身頃用シート20に設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L2と、前記後身頃用シート30に設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L1とに相対差(L2−L1)を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸収性本体に、おむつ幅方向に沿って多数の弾性伸縮部材が配設された前身頃用シート及び後身頃用シートを接合して構成したパンツ型使い捨ておむつに関し、さらに詳細には、主としておむつの胴周り部とウエスト部のずれを連動させないようにしてずり落ち防止性に優れるとともに、着用者の脚の動きを妨げず、はかせ易さを向上させたパンツ型使い捨ておむつに関する。
従来より、パンツ型使い捨ておむつにおいては、おむつのずり落ちを防止し、脚の動きの妨げとならず、はかせ易くするなどの観点から、おむつのウエスト部、胴周り部及び脚周り部に配設される弾性体の伸縮応力を調整したものが知られている。
例えば、胴周り開口部から股下区域にかけて弾性リボンを幅広く配置し、該弾性リボンが胴周り開口部において伸長応力と伸長倍率が大きく、股下区域寄りにおいて小さくしてあるもの(下記特許文献1)、前後側胴開口伸縮域における弾性部材と前後側胴周り伸縮域の上部、中間部及び下部における弾性部材とが、所定の相対的関係を有する伸長応力で配設されているもの(下記特許文献2)、ウエスト開口周囲部、胴周囲部、レッグ開口周囲部の周囲方向の伸縮応力が所定の大きさ及び関係を有するもの(下記特許文献3)などが開示されている。
特に、幼児用おむつにおいては、幼児体型の特徴である腹部の膨らみが大きいことを考慮して、腹側(前身頃側)のウエスト部、胴周り部及び脚周り部の伸縮応力を高めることによって、ずり落ち防止などの対策がとられてきた。
一方、外装シートが前身頃用シート及び後身頃用シートからなる2分割タイプのおむつは、製造時に脚開口部を打ち抜く際のトリム(余分な廃棄部分)が少ないことや、前身頃用シート及び後身頃用シートの各素材を個別に選択できること、股間部に外装シートが存在しないため、通気性に優れたり脚が動かし易かったりすることなどの利点がある。
特開平4−289201号公報 特開平9−38134号公報 特開平11−253489号公報
しかしながら、腹部の膨らみの影響を考慮して、腹側(前身頃側)の伸縮応力を高めることは、腹部の締付けが強くなり、肌の跡付きやカブレが発生しやすくなる。また、この腹側(前身頃側)の伸縮応力とのバランスから背側(後身頃側)の伸縮応力も高くせざるを得ず、全体的に伸縮応力が高く、はかせ難いおむつになるとともに、伸縮応力によって形成されるひだが大きくなり外観が悪いばかりでなく、肌触りも悪いものとなっていた。
このため、近年では、空腹時や満腹時、あるいは呼吸時におけるお腹の膨らみの変動に影響を受けやすい胴周りの伸縮応力を抑え、その分、ウエスト部及び脚周り部の伸縮応力を高めることによって、おむつのずり落ちを防止しようとしている。ところが、かかる対策は、おむつのずれにくさという点においては有効であるものの、歩行を始め、動きが激しくなる幼児に対しては、脚の動きを阻害するなどの欠点があった。
そこで本発明の主たる課題は、胴周り部とウエスト部のずれを連動させないようにしてずり落ち防止性に優れるとともに、着用者の脚の動きを妨げず、はかせ易さを向上し、且つおむつの外観及び肌触りを改善したパンツ型使い捨ておむつを提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性のトップシートと裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性本体と、2枚の不織布の間にウエスト部及び胴周り部に沿って多数の弾性伸縮部材が配置され、前記吸収性本体の後身頃側に接合される後身頃用シートと、2枚の不織布の間にウエスト部及び胴周り部に沿って多数の弾性伸縮部材が配置され、前記吸収性本体の前身頃側に接合される前身頃用シートとから構成されるとともに、製品状態で前記後身頃用シートと前身頃用シートとが、その両側端の接合部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつにおいて、
前記後身頃用シート及び前身頃用シートのそれぞれに、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯が設けられ、
前記前身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯を、前記後身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯よりも股下側に偏倚させるとともに、前記前身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L2と、前記後身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L1とに相対差(L2−L1)を有することを特徴とするパンツ型使い捨ておむつが提供される。
上記請求項1記載の本発明では、後身頃用シート及び前身頃用シートのそれぞれに、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯を設けることにより、胴周り部とウエスト部のずれが互いに連動しなくなる。すなわち、胴周り部のずり落ちによってウエスト部がずり落ちることがなくなると同時に、ウエスト部のずり落ちによって胴周り部がずり落ちることがなくなり、全体としておむつのずり落ちが防止できるようになる。
さらに、前記前身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯を、前記後身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯よりも股下側に偏倚させてある。すなわち、前身頃に設けたズレ吸収緩衝帯と、後身頃とに設けたズレ吸収緩衝帯とに、胴周り方向の不連続性を持たせるようにすることで、前身頃に生じたズレが後身頃に連動しづらくなるとともに、後身頃で生じたズレが前身頃に連動しづらくなるため、おむつ全体がずり落ちし難くなる。
このようにしておむつのずり落ちが防止されるため、従来のようにずり落ち防止のためにウエスト部及び脚周り部において締付けを強くするため伸縮応力を高める必要がなくなり、着用者の脚の動きを妨害せず、全体的に伸縮応力を低く抑えることができ、はかせ易さが向上する。また、おむつ全体の伸縮応力が低いため、シートに形成されるひだが細かくなり、おむつの外観及び肌触りが向上するようになる。
請求項2に係る本発明として、透液性のトップシートと防漏シートとの間に吸収体が介在された吸収性本体と、この吸収性本体の外面側に一体的に設けられるとともに、2枚の不織布の間の前身頃側及び後身頃側のウエスト部及び胴周り部に沿って弾性伸縮部材れ配置された外装シートとから構成されるとともに、製品状態で前記外装シートの後身頃と前身頃とが、その両側端の接合縁部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された構造を成すパンツ型使い捨ておむつにおいて、
前記後身頃及び前身頃のそれぞれに、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯が設けられ、
前記前身頃に設けられるズレ吸収緩衝帯を、前記後身頃に設けられるズレ吸収緩衝帯よりも股下側に偏倚させるとともに、前記前身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L2と、前記後身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L1とに相対差(L2−L1)を有することを特徴とするパンツ型使い捨ておむつが提供される。
上記請求項2記載の本発明は、外装シートを後身頃用シートと前身頃用シートとに分割しないタイプに適用した場合の発明である。
請求項3に係る本発明として、前記相対差(L2−L1)は、5〜30mmである請求項1、2いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
請求項4に係る本発明として、前記後身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L1は10〜50mmであり、前記前身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L2は、20〜60mmである請求項1〜3いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
請求項5に係る本発明として、前記前身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯及び後身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯の幅L5、L6の寸法は、10〜30mmとしている請求項1〜4いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつが提供される。
以上詳説のとおり本発明によれば、胴周り部とウエスト部のずれを連動させないようにしてずり落ち防止性に優れるとともに、着用者の脚の動きを妨げず、はかせ易さを向上し、且つおむつの外観及び肌触りを改善することができるようになる。
本発明に係るパンツ型使い捨ておむつ1の製品状態を示す外観図である。 その展開図である。 パンツ型使い捨ておむつ1の分解図である。 図2のIV−IV断面図である。 後身頃用シート20の展開図である。 前身頃用シート30の展開図である。 後身頃用シート20の組立て要領を示す模式図である。 図7の要部平面図(IIIV−IIIV線矢視)である。 接着剤の塗布要領例(A)(B)を示す図である。 他の形態例に係るズレ吸収緩衝帯の形成方法を示す、パンツ型使い捨ておむつ1の外観図である。 他の形態例に係るパンツ型使い捨ておむつ1の外観図である。 他の形態例に係るパンツ型使い捨ておむつ1の展開図である。 他の形態例に係るパンツ型使い捨ておむつの分解図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係る使い捨ておむつの製品状態外観図、図2はその展開図、図3はその分解図である。
図1乃至図3において、パンツ型使い捨ておむつ1(以下、単におむつという。)は、吸収性本体10と、ウエスト部S1に弾性伸縮部材22、22…を配設するとともに、胴周り部S2に弾性伸縮部材23,23…を配置してシャーリングを形成し、前記吸収性本体10の後身頃B側に接合される後身頃用シート20と、ウエスト部S1に弾性伸縮部材32,32…を配置するとともに、胴周り部S2に弾性伸縮部材33,33…を配置してシャーリングを形成し、前記吸収性本体10の前身頃F側に接合される前身頃用シート30とから構成されている。そして、前記後身頃用シート20及び前身頃用シート30のそれぞれに、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材22…、23…、32…、33…間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯2、3が設けられているとともに、前記前身頃用シート30に設けられるズレ吸収緩衝帯3を、前記後身頃用シート20に設けられるズレ吸収緩衝帯2よりも股下側に偏倚させるようにしてある。
前記吸収性本体10は、図2〜図4に示されるように、有孔または無孔の不織布や孔開きプラスチックシート等からなり使用面側を覆う透液性表面シート11と、そのおむつ外面側に、綿状パルプ等からなる、たとえば長方形状(または砂時計形等)のある程度の剛性を有する吸収体12及び、おむつの脚周り両側部に表面側に起立する立体ギャザーBSを形成するためのサイドギャザー不織布13と、前記吸収体12のおむつ外面側に少なくとも吸収体12の全面積を覆うように配設されたポリエチレン等からなる防漏シート14とから主に構成されている。
前記後身頃用シート20は、図3及び図5に示されるように、不織布などからなる2枚の上層不織布21A、下層不織布21Bと、その間に、ウエスト部S1及び胴周り部S2の水平方向に沿って接着される複数の弾性伸縮部材群22、22…、23、23…とから主に構成されている。
前記前身頃用シート30は、図3及び図6に示されるように、不織布などからなる2枚の上層不織布31A、下層不織布31Bと、その間に、ウエスト部S1及び胴周り部S2の水平方向に沿って接着される複数の弾性伸縮部材群32、32…、33、33…とから主に構成されている。
以下、前記吸収性本体10、後身頃用シート20及び前身頃用シート30について順に詳述する。
(吸収性本体10の構造)
先ず最初に、前記吸収性本体10の構造の一例について図2及び図4に基づいて詳述する。
吸収性本体10は、前述したように、不織布などからなる透液性表面シート11と、プラスチックシートなどからなる液不透過性の防漏シート19との間に、綿状パルプなどの吸収体12を介在させた構造とされ、最外層に不織布などからなる裏面シート14が配設されたものである。
前記吸収体12は、図示例では平面形状を略長方形状(または砂時計形状等)として成形されたものが使用され、その幅寸法は股間部への当たりによって着用者にゴワ付き感を与えない寸法幅となっている。この吸収体12は、形状保持と透液性表面シート11を透過した体液の拡散性向上のために、クレープ紙16によって囲繞されている。なお、前記吸収体12としては、嵩を小さくできるエアレイド吸収体を用いるのが望ましい。
前記吸収体12の表面側(肌当接面側)を覆う透液性表面シート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアースルー法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性表面シート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。前記透液性表面シート11は、吸収体12の側縁部を巻き込んで吸収体12の裏面側まで延在している。
前記製品外面に露出する不織布などからなる裏面シート14としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアースルー法、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)、ポイントボンド法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアースルー法は嵩高でソフトである点で優れている。
前記吸収体12の裏面側(非肌当接面側)を覆う防漏シート19は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの不透液性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。また、排便や尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのが望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。
一方、立体ギャザーBSを形成するギャザー不織布13は、図4に示されるように、折返しによって二重シートとした不織布が用いられ、前記表面シート11によって巻き込まれた吸収体12の側縁部をさらにその上側から巻き込んで吸収体12の裏面側まで延在して接着されている。より具体的には、前記ギャザー不織布13は、おむつの長手方向中間部では、立体ギャザーBS形成部分を残し、幅方向中間部から吸収体12の裏面側に亘る範囲がホットメルト接着剤等によって接着され、また長手方向前後端部では、前記幅方向中間部から一方側端縁までの区間が吸収体12の裏面側に亘る範囲で接着されるとともに、前記立体ギャザーBSを形成する部分を吸収体12の上面部にて折り畳むようにしながらホットメルト接着剤等により接着されている。
前記二重シート不織布によって形成されたギャザー不織布13の内部には、起立先端側部分に複数本の糸状弾性伸縮部材15、15…が配設されている。前記糸状弾性伸縮部材15、15…は、製品状態において、弾性伸縮力により吸収体側縁部より突出する不織布部分を起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。本発明においては、吸収性本体10と後身頃用シート20及び前身頃用シート30が別工程で製造された後、接着される構造であるため、吸収性本体10は、常に前記糸状弾性伸縮部材15、15…の配設方向に沿って製造ラインを搬送でき、直交方向に回転させるなどの作業が必要なく、製造作業を簡略化することができる。
前記糸状弾性伸縮部材15としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは1880dtex以下、好ましくは925dtex以下、テンションは100〜350%、好ましくは150〜300%、間隔は10mm以下、好ましくは7mm以下として配設するのがよい。なお、糸状弾性伸縮部材に代えて、ある程度の幅を有するテープ状弾性伸縮部材を用いるようにしてもよい。
前述のギャザー不織布13を構成する素材繊維も前記透液性表面シート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアースルー法、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)、ポイントボンド法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらに前記ギャザー不織布13については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
(後身頃用シート20の構造)
前記後身頃用シート20は、図2、図3及び図5に示されるように、上層不織布21A及び下層不織布21Bからなる2層構造の不織布シートとされ、前記上層不織布21Aと下層不織布21Bとの間の水平方向に各種弾性伸縮部材22…、23…が配設され、水平方向に伸縮性が付与されている。かかる後身頃用シート20は、前記吸収性本体10の後身頃B側に接着され、後述する前身頃用シート30とその両側端の接合部24、24において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されている。
なお、図5の平面形状に示されるように、おむつの脚部開口に相当する部分に、凹状の脚回りカットライン29が形成されてているが、場合によって矩形状のシートとしてもよい。
前記後身頃用シート20は、図5に示されるように、上層不織布21Aと下層不織布21Bとの間に、ウエスト部S1及び胴周り部S2の上下方向に間隔をおいて水平方向に沿ってウエスト部弾性伸縮部材22、22…と、複数の胴周り弾性伸縮部材23、23…とが接着される。
前記ウエスト部弾性伸縮部材22,22…は、ウエスト開口縁近傍(ウエスト部S1)に上下方向に間隔をおいて配設された複数条の糸ゴム状弾性伸縮部材であり、身体のウエスト部回りを締め付けるように伸縮力を与えることによりおむつを身体に装着するためのものである。このウエスト部弾性伸縮部材22は、図示例では糸ゴムを用いたが、例えばテープ状の伸縮部材を用いてもよい。
前記胴周り弾性伸縮部材23,23…は、前記ウエスト部S1の下端から概ね後身頃用シート20下端までの範囲(胴周り部S2)に亘り、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配設された糸ゴム状の弾性伸縮部材であり、後身頃Bの胴回り部分に夫々水平方向の伸縮力を与える胴回りシャーリングが形成され、おむつを身体に密着させるためのものである。なお、前記ウエスト部弾性伸縮部材22、22…と胴回り弾性伸縮部材群23、23…との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、上下方向に間隔をおいて水平方向に配置された弾性伸縮部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かウエスト部弾性伸縮部材22、22…として機能し、残りの弾性伸縮部材が胴回り弾性伸縮部材群23、23…として機能していればよい。
また、前記後身頃用シート20は、前記ウエスト部S1と胴周り部S2とで、それぞれに配設されるウエスト部弾性伸縮部材22、22…と胴回り弾性伸縮部材23、23…の張力(接着時の伸び)を調整することにより、シャーリングの強度を異なるようにすることができる。
本発明では特に、前記後身頃用シート20に、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材22…、23…間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯2が設けられている。このズレ吸収緩衝帯2については、後段で詳述する。
(後身頃用シート20の製造方法)
次に、前記後身頃用シート20の製造方法について詳述する。
前記ウエスト部S1に配置されるウエスト部弾性伸縮部材22,22…、及び胴周り部S2に配置される胴回り弾性伸縮部材23,23…については、従来より公知の塗布方式に従って、弾性伸縮部材22,23の周面にホットメルト接着剤が塗布された後、上層不織布21A及び下層不織布21Bの間に導入されることによって固着される。
前記後身頃用シート20の製造に当たっては、図7、8に示されるように、ニップローラ部40の上側に上層不織布21Aが供給されるとともに、下側に下層不織布21Bが供給され、かつこれら上層不織布21Aと下層不織布21Bとの間に、周面塗布装置41により周面にホットメルト接着剤が塗布された各種の弾性伸縮部材(ウエスト部弾性伸縮部材22,胴回り弾性伸縮部材23)が供給されてそれぞれ接着されて、連続状の後身頃用シート20が製造される(図8参照)。その後、この連続状の後身頃用シート20を所定位置(破線位置)で切断することにより、個々の後身頃用シート20が完成される。
前記弾性伸縮部材22…、23…への周面塗布は、例えば、図9(A)に示されるように、V字型の溝を有する部材43aを用いて、溝の底部に接着剤を供給しながら弾性伸縮部材を溝に通すコームガン43による塗布方法や、図9(B)に示されるように、曲折する部材44に弾性伸縮部材を絡ませながら通過させ、接着剤を塗布する、従来より公知のコントロールシーム塗布方式、オメガ塗布方式又はシュアラップ塗布方式等が挙げられる。これらコントロールシーム塗布方式、オメガ塗布方式又はシュアラップ塗布方式は、接着剤の塗布が偏り易いコームガン塗布よりも、均一性の高い周面塗布が可能になるので好ましい。
上記ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、本使い捨ておむつでは、前記粘着ゴム系(エラストマー系)を使用するのが望ましい。
(前身頃用シート30の構造と製造方法)
前身頃用シート30は、前記後身頃用シート20とほぼ同様の構造であり、図3及び図6に示されるように、上層不織布31A及び下層不織布31Bからなる2層構造の不織布シートとされ、前記上層不織布31Aと下層不織布31Bとの間に、ウエスト部S1及び胴周り部S2の水平方向に沿って複数の弾性伸縮部材32…、33…がホットメルト接着剤により接着されて、伸縮性が付与されている。また、本発明では特に、前記前身頃用シート30に、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材32…、33…間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯3が設けられている。このズレ吸収緩衝帯3については、後段で詳述する。
なお、図6の平面形状に示されるように、本発明に係る前身頃用シート30は、矩形状のシートとしているが、場合によっておむつの脚部開口に相当する部分に、凹状の脚回りカットラインが形成されるようにしてもよい。
前記ウエスト部弾性伸縮部材32…及び胴周り部弾性伸縮部材33…の接合は、前記弾性伸縮部材22…、23…への周面塗布と同様に、従来より公知の塗布方式等により、弾性伸縮部材32…、33…へ接着剤が周面塗布されることによって接着することができる。
(ズレ吸収緩衝帯2、3の構成)
前述の通り、前記後身頃用シート20には、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯2が設けられるとともに、前記前身頃用シート30には、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯3が設けられている。そして、本発明では特に、前記前身頃用シート30に設けられるズレ吸収緩衝帯3を、前記後身頃用シート20に設けられるズレ吸収緩衝帯2よりも股下側に偏倚させてある。ここで、前記ズレ吸収緩衝帯2、3は、それぞれ前記吸収体12のおむつ長手方向端部からウエスト開口部までの吸収体12の存在しないフラップ部(図2中、L3及びL4の範囲内)に設けられていることが好ましい。
次に、後身頃用シート20に設けられるズレ吸収緩衝帯2の好ましい形態について詳述すると、図2に示されるように、前記後身頃用シート20のズレ吸収緩衝帯2から前記ウエスト開口部側及び股下側に向かってズレ吸収緩衝帯2の幅L5の2倍長さ範囲内にそれぞれ配設される弾性伸縮部材22…、23…の配設ピッチPbは、次式(1)の関係であることが望ましい。
Figure 2014050749
ズレ吸収緩衝帯2から上下方向に、ズレ吸収緩衝帯2の幅L5の2倍長さ範囲内において、弾性伸縮部材22…、23…の配設ピッチPbが、L5/2より大きい場合には、ズレ吸収緩衝帯の効果が発揮されずに、ウエスト部のずれ又は胴周り部のずれがズレ吸収緩衝帯2で吸収しきれずに、ウエスト部のずれと胴周り部のずれとが連動してしまうため好ましくない。他方、ズレ吸収緩衝帯2の幅L5の2倍長さ以上の範囲においては、ズレ吸収緩衝帯2の影響が及ばないため、弾性伸縮部材22…、23…の配設ピッチは任意に設定することができる。
また、前記ズレ吸収緩衝帯2を境として各弾性伸縮部材の伸縮応力は、図2に示されるように、後身頃用シート20のズレ吸収緩衝帯2からウエスト開口部側に配設される第1本目の弾性伸縮部材の伸縮応力をF8、第2本目以後のウエスト開口部側の弾性伸縮部材の伸縮応力をF5、前記ズレ吸収緩衝帯2から股下側に配設される第1本目の弾性伸縮部材の伸縮応力をF7及び第2本目以後の股下側の弾性伸縮部材の伸縮応力をF6とすると、次式(2)の関係にあることが好ましい。
Figure 2014050749
すなわち、F7=F8以外では、ズレ吸収緩衝帯2上下の伸縮応力差により、伸縮応力が小さい方の弾性伸縮部材に引っ張られ、伸縮応力が大きい方の弾性伸縮部材の収縮力が阻害されるため、ズレ吸収緩衝帯における所望の伸縮応力が得られないとともに、伸縮応力差により、ズレ吸収緩衝帯2に形成されるひだが不規則なものとなり、外観および肌触り感が悪くなるため好ましくない。また、F5よりF8が小さい、又はF6よりF7が小さいと、ウエスト部又は胴周り部のずれがズレ吸収緩衝帯2で吸収しきれず、胴周り部又はウエスト部までずれが進展してしまうおそれがあるため好ましくない。さらに、ズレ吸収緩衝帯2から第2本目以後の弾性伸縮部材は、前身頃用シート30を後身頃用シート20のウエスト開口部方向へ引き上げる作用力を生じさせるため、股下側(F6)よりウエスト開口部側(F5)に配設される伸縮応力を大きくすることが好ましい。
続いて、前身頃用シート30に設けられるズレ吸収緩衝帯3の好ましい形態について詳述すると、図2に示されるように、前記前身頃用シート30のズレ吸収緩衝帯3から前記ウエスト開口部側及び股下側に向かってズレ吸収緩衝帯3の幅L6の2倍長さ範囲内にそれぞれ配設される前記弾性伸縮部材の配設ピッチPfは、次式(3)の関係であることが望ましい。
Figure 2014050749
また、前記ズレ吸収緩衝帯3近傍の弾性伸縮部材の伸縮応力は、前記ズレ吸収緩衝帯2と同様に、図2に示されるように、前記前身頃用シート30のズレ吸収緩衝帯3から前記ウエスト開口部側に配設される第1本目の弾性伸縮部材の伸縮応力をF3、第2本目以後のウエスト開口部側の弾性伸縮部材の伸縮応力をF1、前記ズレ吸収緩衝帯から股下側に配設される第1本目の弾性伸縮部材の伸縮応力をF4及び第2本目以後の股下側の弾性伸縮部材の伸縮応力をF2とすると、次式(4)の関係にあることが望ましい。
Figure 2014050749
次に、前記後身頃用シート20の弾性伸縮部材の伸縮応力と前身頃用シート30の弾性伸縮部材の伸縮応力との関係について詳述すると、前記前身頃用シート30のズレ吸収緩衝帯3からウエスト開口部側に配設される第2本目以後の弾性伸縮部材の伸縮応力F1と、前記後身頃用シート20のズレ吸収緩衝帯2からウエスト開口部側に配設される第2本目以後の弾性伸縮部材の伸縮応力F5との関係と、前記前身頃用シート30のズレ吸収緩衝帯3から股下側に配設される第2本目以後の弾性伸縮部材の伸縮応力F2と、前記後身頃用シート30のズレ吸収緩衝帯3から股下側に配設される第2本目以後の弾性伸縮部材の伸縮応力F6とが次式(5)の関係にあり、且つ前記後身頃用シート20のズレ吸収緩衝帯2の両側に配設される第1本目の弾性伸縮部材の伸縮応力F7、F8と、前記前身頃用シート30のズレ吸収緩衝帯3の両側に配設される第1本目の弾性伸縮部材の伸縮応力F3、F4とが次式(6)の関係にあることが望ましい。
Figure 2014050749
Figure 2014050749
すなわち、ズレ吸収緩衝帯2、3に対して相対的関係にある弾性伸縮部材は、全体的に後身頃側の伸縮応力を高く設定する。これにより、接合部24、24を介して前身頃用シート30を全体的に上方へ引き上げる効果が生じ、幼児体型の特徴である腹部の膨らみに対して効果的におむつのずり落ちが防止できるようになる。さらに詳細には、前述のずり落ちをより確実に防止するために、後身頃側のウエスト部の伸縮応力が、おむつの中で最も高く設定されることが好ましい。
なお、前記ズレ吸収緩衝帯2、3のウエスト開口端部からの距離L1、L2は、おむつの具体的な大きさを考慮して、それぞれL1は10〜50mm、L2は20〜60mmの範囲内とすることが望ましい。
また、前記ズレ吸収緩衝帯2、3位置の相対差(L2−L1)は、5〜30mm、好ましくは10〜25mm、さらに好ましくは15〜20mmであり、前記ズレ吸収緩衝帯2,3は重複しないことが望ましく、離間する場合の離間距離は15mm以下が望ましく、10mm以下がより好ましい。このような相対差とすることにより、ズレ吸収緩衝帯2、3により前身頃用シート30全体を後身頃用シート20のウエスト開口部方向へ引き上げる効果がより発揮されるようになる。
一方、前記ズレ吸収緩衝帯2、3の幅L5、L6の寸法は、おむつの具体的な大きさを考慮して、10〜30mm、好ましくは10〜20mmとするのが良い。
ところで、前記ズレ吸収緩衝帯2、3においては、伸縮力が付与されていないため、装着者の肌と上層不織布21A、31Aとが密着しやすく、装着者の汗がたまりやすい。このため、ズレ吸収緩衝帯2、3の上層不織布21A、31A及び/又は下層不織布21B、31Bに、胴周り方向に沿って所定の間隔で開孔を設けることが好ましい。これにより、ズレ吸収緩衝帯2,3の通気性が向上し、ムレが防止できるようになる。
さらに、前記ズレ吸収緩衝帯2、3は、図10に示されるように、製造過程で前記ズレ吸収緩衝帯2、3内に胴周り方向に沿って弾性伸縮部材を配設しておき、該弾性伸縮部材をズレ吸収緩衝帯2、3の上層不織布21A、31A及び/又は下層不織布21B、31Bとともに、胴周り方向に沿って所定間隔で切断することによって形成しても良い。前記切断部分は、切断後、弾性伸縮部材の収縮によって開孔が形成されるようになり、これにより、通気性が向上して、ムレを防止できる。なお、切断寸法は、前記ズレ吸収緩衝帯2,3の幅を考慮して、おむつ長手方向に3〜20mm、好ましくは5〜10mmとする。また、切断間隔は、おむつ幅方向に5〜40mm、好ましくは10〜20mmとする。
(おむつの組立手順)
前記吸収性本体10と後身頃用シート20及び前身頃用シート30とは、図1〜図3に示されるように、吸収性本体10の非身体側の面であって後身頃B側及び前身頃F側に、それぞれ後身頃用シート20及び前身頃用シート30がホットメルト接着剤等によって接着されて一体化される。
また、前記後身頃用シート20及び前身頃用シート30は、図11に示されるように、吸収性本体10の身体側の面に接着することもできる。このように構成する場合には、吸収性本体10の前後部において、透液性表面シート11と後身頃用シート20及び前身頃用シート30とによって囲まれたポケット状部分を形成することができるため、尿などの排泄物の前後漏れを防止できる効果がある。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、ズレ吸収緩衝帯2,3は、後身頃用シート20及び前身頃用シート30に各1段ずつ設けられるようにしたが、後身頃用シート20及び前身頃用シート30にそれぞれ複数段設けられるようにしても良い。この場合、後身頃用シート20及び前身頃用シート30の各最上段に設けられるズレ吸収緩衝帯2,3が上記位置関係、すなわち前身頃用シート30に設けられるズレ吸収緩衝帯3が、前記後身頃用シート20に設けられるズレ吸収緩衝帯2よりも股下側に偏倚している位置関係を有していればよい。
(2)上記形態例では、後身頃用シート20の胴周り部弾性伸縮部材23、23…として、後身頃用シート20の全幅に亘って配置されるようにしたが、図12に示されるように、吸収性本体10が接合される中央部分において、前記吸収性本体10を横切る胴周り部弾性伸縮部材23…を切断して不連続として伸縮性が付与されていない構造とすることも可能である。弾性伸縮部材の不連続化は、例えば特開2000−26015号公報、特開2002−273808号公報に示されるように、各種弾性伸縮部材を下層不織布21Bに配置した後、エンボスカッターロールとアンビルロールとの間に下層不織布21Bを通過させ、前記エンボスカッターロールによる加圧又は加熱により所定範囲内に存在する弾性伸縮部材を細かく切断する方法によればよい。
(3)上記形態例では、透液性のトップシート11と防漏シート19との間に吸収体12が介在されるとともに、最外層に不織布からなる裏面シート14が配設された吸収性本体10と、2枚の不織布(上層不織布21A、下層不織布21B)の間にウエスト部S1及び胴周り部S2に沿って多数の弾性伸縮部材22…、23…が配置され、前記吸収性本体10の後身頃B側に接合される後身頃用シート20と、2枚の不織布(上層不織布31A、下層不織布31B)の間にウエスト部S1及び胴周り部S2に沿って多数の弾性伸縮部材32…、33…が配置され、前記吸収性本体10の前身頃F側に接合される前身頃用シート30とから構成されるとともに、製品状態で前記後身頃用シート20と前身頃用シート30とが、その両側端の接合縁部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつ1としたが、本発明は、前記後身頃用シート20と前身頃用シート30とに分割しないタイプに対しても同様に適用することが可能である。
具体的には、図13に示されるように、透液性のトップシート11と防漏シート19との間に吸収体12が介在された吸収性本体10と、この吸収性本体10の外面側に一体的に設けられるとともに、2枚の不織布(上層不織布61A、下層不織布61B)の間の前身頃F側及び後身頃B側のウエスト部S1及び胴周り部S2に沿って弾性伸縮部材62…、63…がそれぞれ配置された外装シート60とから構成されるとともに、製品状態で前記外装シート60の後身頃Bと前身頃Fとが、その両側端の接合縁部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された構造を成すパンツ型使い捨ておむつにおいて、前記後身頃B及び前身頃Fのそれぞれに、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯2,3が設けられるとともに、前記前身頃Fに設けられるズレ吸収緩衝帯3を、前記後身頃Bに設けられるズレ吸収緩衝帯2よりも股下側に偏倚させるようにする。なお、前記外装シート60の製造方法は、前述した後身頃用シート20、前身頃用シート30と同様の方法によって製造することができる。
1…パンツ型使い捨ておむつ、2・3…ズレ吸収緩衝帯、10…吸収性本体、11…透液性表面シート、12…吸収体、13…ギャザー不織布、14…裏面シート、15…糸状弾性伸縮部材、16…クレープ紙、19…防漏シート、20…後身頃用シート、21A…上層不織布、21B…下層不織布、22…ウエスト部弾性伸縮部材、23…胴回り部弾性伸縮部材、24…接合部、29…脚回りカットライン、30…前身頃用シート、31A…上層不織布、31B…下層不織布、32…ウエスト部弾性伸縮部材、33…胴周り部弾性伸縮部材、40…ニップローラ部、41…周面塗布装置、43…コームガン、F…前身頃、B…後身頃、S1…ウエスト部、S2…胴周り部

Claims (5)

  1. 透液性のトップシートと裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性本体と、2枚の不織布の間にウエスト部及び胴周り部に沿って多数の弾性伸縮部材が配置され、前記吸収性本体の後身頃側に接合される後身頃用シートと、2枚の不織布の間にウエスト部及び胴周り部に沿って多数の弾性伸縮部材が配置され、前記吸収性本体の前身頃側に接合される前身頃用シートとから構成されるとともに、製品状態で前記後身頃用シートと前身頃用シートとが、その両側端の接合部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつにおいて、
    前記後身頃用シート及び前身頃用シートのそれぞれに、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯が設けられ、
    前記前身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯を、前記後身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯よりも股下側に偏倚させるとともに、前記前身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L2と、前記後身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L1とに相対差(L2−L1)を有することを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 透液性のトップシートと防漏シートとの間に吸収体が介在された吸収性本体と、この吸収性本体の外面側に一体的に設けられるとともに、2枚の不織布の間の前身頃側及び後身頃側のウエスト部及び胴周り部に沿って弾性伸縮部材れ配置された外装シートとから構成されるとともに、製品状態で前記外装シートの後身頃と前身頃とが、その両側端の接合縁部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された構造を成すパンツ型使い捨ておむつにおいて、
    前記後身頃及び前身頃のそれぞれに、特定の弾性伸縮部材間の間隔を隣接する周辺領域の弾性伸縮部材間の間隔よりも大きく設定したズレ吸収緩衝帯が設けられ、
    前記前身頃に設けられるズレ吸収緩衝帯を、前記後身頃に設けられるズレ吸収緩衝帯よりも股下側に偏倚させるとともに、前記前身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L2と、前記後身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L1とに相対差(L2−L1)を有することを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 前記相対差(L2−L1)は、5〜30mmである請求項1、2いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 前記後身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L1は10〜50mmであり、前記前身頃用シートに設けられたズレ吸収緩衝帯上端までのウエスト開口端部からの距離L2は、20〜60mmである請求項1〜3いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 前記前身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯及び後身頃用シートに設けられるズレ吸収緩衝帯の幅L5、L6の寸法は、10〜30mmとしている請求項1〜4いずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
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