WO2006009082A1 - 光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別方法 - Google Patents

Abstract

　光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別方法である。光ディスク３０１に対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを検出したときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較することにより、基材厚の異なる２種類以上の光ディスクの種類を判別する。基材厚の異なる２種類以上のディスクのうち１種類以上のディスクが再生可能となったときのフォーカスオン中の駆動値をもとに、しきい値を決定する。

Description

明 細 書

光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別方 法

技術分野

[0001] 本発明は光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別方 法に関し、特に、基材厚の異なる複数種類のディスクを判別可能な光ディスク記録再 生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別方法に関する。

背景技術

[0002] 近年、基材厚さの異なる DVDZCDの複数の規格のディスクの両方を記録再生可 能な光ディスク装置が急速に普及している。ところが、 DVDZCD規格のディスクで は、使用するレーザーの波長、及びトラッキング Zフォーカスエラーの検出方法がそ れぞれ異なるために、上記のような光ディスク装置では予め DVDZCDの種別を判 別する必要がある。図 13A〜図 13Cは、 CDZDVD規格のディスクの構造を示す断 面図で、図 13Aは CD、図 13Bは片面 1層 DVD、図 13Cは片面 2層 DVDの構造を それぞれ示し、いずれもディスク全体の厚さは 1. 2mmと同じである。

[0003] 図 13Aの CDにおいて、 100はディスク表面、 101は透明層にて形成されたデイス ク基板、 102は信号面、 103は反射層、 104は保護層である。図 13Bの片面 1層 DV Dにおいて、 120はディスク表面、 121は透明層にて形成されたディスク基板、 122 は信号面、 123は反射面、 126は接着面、 127はダミー板である。図 13Cの片面 2層 DVDにおいて、 130はディスク表面、 131は透明層にて形成されたディスク基板、 1 32は第 1信号面、 133は第 1反射面、 134は第 2信号面、 135は第 2反射面、 136は 接着面、 137はダミー板である。

[0004] 上記したそれぞれの種類のディスクで、実際には信号面、反射層、保護層の厚さは ディスク基板 101、 121、 131の厚さに比べて非常に薄ぐ図 13Aの CDではディスク 表面 100から信号面 102までのディスク基板 101の厚さがおよそディスク厚さと同じ 約 1.2mm、図 13Bの片面 1層 DVD及び図 13Cの片面 2層 DVDではディスク表面 1 20、 130力も信号面 122、第 1信号面 132までのディスク基板 121、 131の厚さはデ イスク厚さの 1Z2にほぼ等しい 0.6mmである。これらの、基材厚の異なる複数種類 のディスクを判別する方法として、以下の技術が提案されて 、る。

[0005] JP—A— 9— 259511に記載された光ディスク装置では、識別センサは、 700nm 以下の波長の拡散光を発光する第 1発光部と、 800nm以上の波長の拡散光を発光 する第 2発光部と、第 1及び第 2発光部の間に配置され、光ディスクの記録膜で反射 された反射光を受光する受光部とを備えている。第 1及び第 2発光部は、 LED駆動 部により交互に発光される。受光部で受光された反射光量に応じて、 CPUがディスク の種類を識別する。

[0006] JP—A— 8— 335361に記載されたディスク検出機構は、信号記録面及びこの信 号記録面の上層に設けられた保護層を有する光ディスクを回転可能に収納もしくは 取り出すことができ、光ディスクプレーヤー本体に挿入'排出自在に支持されている 収納手段と；この収納手段により収納された光ディスクの信号記録面に対向するよう に配置され、この信号記録面にレーザー光を照射する発光素子と；光ディスク力 の 反射光を受光する受光素子と；光ディスクの信号記録面とディスク表面との肉厚方向 の位置の違いによる光ディスクからの反射光量の差を受光素子を介して検出する検 出手段とを備える。この構成によって、上記した信号記録面とディスク表面との肉厚 方向の位置の違いすなわち保護層の厚みの違いによって受光面上における反射光 の到達距離に差を生じさせて、容易にディスクの種別を判断することができる。

[0007] JP—A— 9— 91858の光ディスク装置は、対物レンズを常に合焦状態に維持する フォーカスサーボ系を備えている。このフォーカスサーボ系では、対物レンズが合焦 状態に維持される際には、駆動回路力 対物レンズを駆動するコイルに DCオフセッ ト電圧が与えられている。記録密度が異なる種類の光ディスクは、それぞれ厚さの異 なる透明なディスク基板を有して ヽることから、この対物レンズを合焦状態に維持する DCオフセット電圧がそれぞれ異なる。したがって、この DCオフセット電圧を検出する ことによって対物レンズの位置、換言すれば、光ディスクの種別を特定することが可 能である。この方法は、換言すると、光ピックアップから、光ディスクを載置するターン テーブル及びディスク表面までの距離がほぼ等しいことから、フォーカス駆動中の D Cオフセット電圧により信号面の絶対位置を検出することで、ディスク表面力 信号面 までの距離を間接的に算出して、ディスクの種別を判別する方法である。 発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0008] しかしながら、 JP—A— 9— 259511に記載された装置では、複数種類のディスクに 対応するレーザーでフォーカスサーチ時の反射光量レベルを測定して、これをもとに ディスクの種類を判別して ヽるため、それぞれのレーザー発光器のばらつきに影響さ れやすぐまた光学系の設計によっては、異なるレーザーを使用するディスクでも反 射光レベルに差が出ないケースがあり得る。さらに、各レーザー発光器の寿命末期 には、発光レベルが変化して正確にディスクを判別できなくなる恐れがある。

[0009] JP—A— 8— 335361に記載されたディスク検出機構では、ディスク表面からの反 射光を検出する必要がある力 通常ディスク表面からの反射光量は非常に小さぐ検 出が困難であるため、他のノイズなどにより誤判別が発生する可能性が高い。またデ イスクゃディスクを回転するターンテーブルに面ぶれがあると、ディスク回転によるディ スク自体のフォーカス方向の移動により、ディスク表面力 の反射光と信号面からの 反射光とを検出する間隔が変化してしまって、正確に判別できない場合がある。

[0010] JP—A— 9— 91858に記載の装置では、合焦状態を維持している間のフォーカス 駆動信号の DCオフセット電圧によりディスク基板の厚さを検出してディスクの種類を 判別する。この方法には、面ぶれの大きいディスクでも合焦状態でのフォーカス駆動 値を平均してフォーカス駆動値の DCオフセットを求めるため、 JP—A— 8— 335361 のディスク検出機構と比較して、面ぶれディスクの判別が正確に行えると 、う特徴が ある。

[0011] 図 14は、基材厚の異なる 2種類以上のディスクを再生可能な一般的な光ディスク記 録再生装置のピックアップユニットの取り付け構造を示す。ここで 201は光ディスクで 、たとえば DVD、 CD規格などの基材厚の異なる 2種類のディスクのいずれかである 。 202は光ピックアップで、異なる規格のディスクに対応するレーザー光を射出し、再 生信号を得るものである。 204はターンテーブルで、スピンドルモーター 203に結合 され、光ディスク 201を載置して回転させる。 205は、光ピックアップ 202を光ディスク 201の半径方向に移動可能に保持するメインレール、 206はサブレールである。ピッ クアップ 202は、これらのレール 205、 206に案内された状態で、図示しないトラバー スモーター【こよりディスク 201の半径方向【こ移動される。 207a、 207b, 207ciまチノレ ト調整ネジで、メインレール 205、サブレール 206の高さを変化させることにより、ピッ クアップ 202と光ディスク 201とのチルト角を変化させる。なお、図 14においては、光 ディスク 201、ターンテープノレ 104は、説明のために、実際には見えない構成要素が 見えるように透視して図示して ヽる。

[0012] 一般に、基材厚さの薄いディスクほど、記録再生用レーザー光と光ディスク 201との 傾きに対する記録'再生マージンは少なくなる。このため、機構上のメインレール 205 、サブレール 206の取り付け及び図示しない取り付け台の歪；スピンドルモーター 20 3、ターンテーブル 204の、取り付け台への取り付け傾き、及びターンテーブル 204 自体の傾き；ピックアップ 202自体の光軸傾きを吸収して、最適な再生状態とするた めに、チノレ卜調整才ヽジ 207a、 207b, 207cにより、ピックアップ 202力ら射出されるレ 一ザ一光と光ディスク 201との傾きを、各光ディスク記録再生装置ごとに個別に調整 するのが一般的である。この機構的な光軸調整を行うと、光ディスクの内周及び外周 位置ともに、ターンテーブル 204とピックアツ 202との相対的高さが変化する。このよう なピックアップ 202とターンテーブル 204との間の高さの変化、フォーカスァクチユエ ータ駆動回路のゲイン、ピックアップ 202内のフォーカスァクチユエータの感度のばら つきなどによる変化により、 JP—A— 9— 91858に記載の装置では、合焦状態を維 持して 、るフォーカス駆動信号の DCオフセット値力 光ディスク記録再生装置毎に 変化して誤判別が発生する可能性がある。し力も、 JP—A— 9— 91858に記載の装 置では、フォーカス ONしなければ光ディスクの種類を判別できないために、対応す るディスクと異なる信号処理を選択してフォーカス ONしょうとすると、フォーカス ON に失敗して判別に時間が力かってしまうことがある。

[0013] 本発明は、上記した公知技術の課題を解決し、個別の光ディスク記録再生装置ご とのばらつきに対して、迅速かつ確実に、基材厚さの異なるディスクの種類を判別す ることが可能な光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別 方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 [0014] 上記した課題を解決するために、請求項 1に係る本発明の光ディスク記録再生装 置は、光ディスクに対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを検 出したときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較することに より、基材厚の異なる 2種類以上の光ディスクの種類を判別する光ディスク記録再生 装置であって、前記基材厚の異なる 2種類以上のディスクのうち 1種類以上のデイス クが再生可能となったときのフォーカスオン中の駆動値をもとに前記しきい値を決定 するしき ヽ値決定装置を備える。

[0015] このようなものであると、基材厚の異なる 2種類以上のディスクのうちの 1種類以上の ディスクが再生可能となったときのフォーカスオン中の駆動レベルをもとにしきい値を 決定して、ディスクの種別を判別するので、装置間のばらつきを吸収し、またディスク の面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生 可能とすることができる。

[0016] 請求項 2に係る本発明は、請求項 1の光ディスク記録再生装置において、しきい値 決定装置は、 2種類以上のディスクの基材厚差の規格値と、駆動値あたりのフォー力 ス移動量の理論値とから求めたオフセットを、前記駆動値に加算または減算した値を しき 、値とするように構成されて 、る。

[0017] このようなものであると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上 のディスクの種別が確定したのちにフォーカスオン中の駆動レベルをもとにしきい値 を決定してディスクの種別を判別するので、特にピックアップとターンテーブルとの間 の高さについての装置間のばらつきを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発 生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0018] 請求項 3に係る本発明は、請求項 1の光ディスク記録再生装置において、しきい値 決定装置装置は、基材厚の異なる 2種類のディスクに対応する 2つの駆動値の中間 の値を、これら基材厚の異なる 2種類のディスクを判別するためのしき 、値として決定 するように構成されている。

[0019] このようなものであると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上 のディスクの種別が確定したのちに、ディスクの種別毎のフォーカスオン中の駆動レ ベルにもとづき、 2種類のディスクの駆動レベルの中間地をしき!、値としてディスクの 種別を判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間 のばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータ コイルの感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、 確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0020] 請求項 4に係る本発明は、請求項 1から 3までのいずれ力 1項の光ディスク記録再 生装置において、基材厚の異なる 2種類以上のディスク力 CD規格と DVD規格との 2種類のディスクである

このようなものであると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる CDZDVD の 2種類のデイクの種別が確定したのちに、 CDZDVDの種別毎のフォーカスオン 中の駆動レベルをもとにしき 、値を決定してディスクの種別を判別するので、ピックァ ップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のばらつきや、フォーカス駆動 ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを 吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種 別を判別して再生可能とすることができる。

[0021] 請求項 5に係る本発明は、請求項 1から 3までのいずれ力 1項の光ディスク記録再 生装置にぉ ヽて、基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎に標準的な基材厚のディ スクをスピンアップさせてあら力じめ装置ごとに駆動値を確定させる装置を備える。

[0022] このようなものであると、あら力じめ、標準的な基材厚のディスクで、光ディスクが再 生可能になって基材厚の異なる 2種類以上のディスクの種別が確定したのちにフォ 一カスオン中の駆動レベルをディスクの種別毎に測定しておき、その測定した値をも とにしき!/、値を決定してディスクの種別を判別するので、異常な基材厚のディスクが 最初に使用されてそれ以降のディスク判別が正常に行えなくなることがなぐ使用者 による最初の使用時から、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装 置間のばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチュ エータコイルの感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生 せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0023] 請求項 6に係る本発明の光ディスク記録再生装置は、光ディスク上の情報を記録再 生するための対物レンズの焦点を合わせ続けるように制御するフォーカス制御装置と 、前記光ディスクに対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを検 出したときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較することに より、基材厚の異なる 2種類以上のディスクの種類を判別するディスク判別装置と、前 記基材厚の異なる 2種類以上のディスクの情報をそのディスクの種類に応じて記録再 生可能状態とするためのスピンアップ動作を行うスピンアップ装置と、前記スピンアツ プ装置のスピンアップ動作が完了してディスクの種類が確定したのちに、前記基材厚 の異なる 2種類以上のディスク毎に前記フォーカス制御手段が焦点を合わせ続けて いるときの駆動値を前記光ディスクの 1回転単位で積分した値を取得するフォーカス 駆動値積分装置と、前記基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎の積分値をもと〖こ 前記ディスク判別装置におけるしき ヽ値を決定するしき ヽ値決定装置と、を備えること を特徴とする。

[0024] このようなものであると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上 のディスクの種別が確定したのちのフォーカスオン中の駆動レベルをもとにしきい値 を決定してディスクの種別を判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間につ いての装置間の高さばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォー カスァクチユエータコイルの感度ばらつきを吸収して、確実に短時間でディスクの種 別を判別して再生可能とすることができる光ディスク記録再生装置を提供することが できる。

[0025] 請求項 7に係る本発明は、請求項 6の光ディスク記録再生装置において、フォー力 ス駆動値積分手段により取得された積分値を、しき ヽ値決定装置にて決定されたしき V、値と比較して、ディスク判別装置によるディスクの種類の判別結果が正しかったか 否かを確認する確認装置と、前記確認装置の確認結果にもとづきディスクの種類の 判定結果が正しくな力つたと判断した場合には、前記確認装置の確認結果にしたが つて正しい種類のディスクに応じた焦点の合わせ直しを行う第 1のリトライ装置と、を 備える。

[0026] このようなものであると、フォーカスサーチ時にあら力じめ基材厚の異なる 2種類以 上のディスクの種別を仮選択したのち、この仮選択したディスクの種別に対応した信 号処理を選択してフォーカスオンし、そのときの駆動値によって、仮選択したディスク の種別が正 ヽことを確認し、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類 以上のディスクの種別が確定したのちのフォーカスオン中のディスクの種別毎の駆動 レベルをもとにしき 、値を決定してディスクの種別を判別するので、ピックアップとター ンテーブルとの間の高さについての装置間のばらつきや、フォーカス駆動ドライバの ゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを吸収して、 ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別 して再生可能とすることができる。

[0027] 請求項 8に係る本発明は、請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置において、 しき ヽ値決定手段は、基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎の駆動値があら力じめ 記憶されて 、る場合にはその記憶されて 、る駆動値をもとに、また記憶されて 、な ヽ 場合には予め定めた標準の駆動値をもとに、ディスク判別手段におけるしきい値を決 定するように構成されている。

[0028] このようなものであると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上 のディスクの種別が確定したのちのフォーカスオン中の駆動レベルにもとづき、基材 厚の異なる 2種類以上のディスク毎の駆動値があら力じめ記憶されている場合にはそ の記憶されて 、る駆動値をもとに、またディスク種別毎の再生可能となったときの駆 動値が記憶されていない場合には予め定めた標準の駆動値をもとに、それぞれしき Vヽ値を決定してディスクの種別を判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間 の高さについての装置間のばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、 フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれに よる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とする ことができる。

[0029] 請求項 9に係る本発明は、請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置において、 スピンアップ手段によるスピンアップ動作の際に光ディスクのディスク情報を読み取り できな ヽ場合に、基材厚の異なる別の種類のディスクに対応したスピンアップ処理を 再度行う第 2のリトライ装置を備える。

[0030] このようなものであると、最初のディスク判別結果が誤っておりフォーカスオンできな い場合でも、第 2のリトライ手段により信号処理を切り替えて再トライするので、確実に スピンアップ処理が行えると共に、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2 種類以上のディスクの種別が確定したのちのディスクの種別毎のフォーカスオン中の 駆動レベルをもとにしき 、値を決定してディスクの種別を判別するので、ピックアップ とターンテーブルとの間の高さについての装置間のばらつきや、フォーカス駆動ドラ ィバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを吸収 して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を 判別して再生可能とすることができる。

[0031] 請求項 10に係る本発明は、請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置において、 しき ヽ値決定装置は、基材厚の異なる 2種類のディスクに対応する 2つの駆動値の中 間の値を、これら基材厚の異なる 2種類のディスクを判別するためのしき ヽ値として決 定するように構成されている。

[0032] このようなものであると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上 のディスクの種別が確定したのちに、ディスクの種別毎のフォーカスオン中の駆動レ ベルにもとづき、 2種類のディスクの駆動レベルの中間地をしき!、値としてディスクの 種別を判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間 のばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータ コイルの感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、 確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0033] 請求項 11に係る本発明は、請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置において、 基材厚の異なる 2種類以上のディスク力 CD規格と DVD規格との 2種類のディスク である。

[0034] このようなものであると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる CDZDVD の 2種類のデイクの種別が確定したのちに、 CDZDVDの種別毎のフォーカスオン 中の駆動レベルをもとにしき 、値を決定してディスクの種別を判別するので、ピックァ ップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のばらつきや、フォーカス駆動 ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを 吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種 別を判別して再生可能とすることができる。 [0035] 請求項 12に係る本発明は、請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置において、 基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎に標準的な基材厚のディスクをスピンアップ させてあらかじめ装置ごとに駆動値を確定させる装置を備える。

[0036] このようなものであると、あら力じめ、標準的な基材厚のディスクで、光ディスクが再 生可能になって基材厚の異なる 2種類以上のディスクの種別が確定したのちにフォ 一カスオン中の駆動レベルをディスクの種別毎に測定しておき、その測定した値をも とにしき!/、値を決定してディスクの種別を判別するので、異常な基材厚のディスクが 最初に使用されてそれ以降のディスク判別が正常に行えなくなることがなぐ使用者 による最初の使用時から、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装 置間のばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチュ エータコイルの感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生 せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0037] 請求項 13に係る本発明は、光ディスク記録再生装置のディスク判別方法であって、 光ディスクに対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを検出した ときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較することにより、基 材厚の異なる 2種類以上の光ディスクの種類を判別するに際し、前記基材厚の異な る 2種類以上のディスクのうち 1種類以上のディスクが再生可能となったときのフォー カスオン中の駆動値をもとに前記しき 、値を決定する。

[0038] このようにすると、基材厚の異なる 2種類以上のディスクのうちの 1種類以上のデイス クが再生可能となったときのフォーカスオン中の駆動レベルをもとにしきい値を決定し て、ディスクの種別を判別するので、装置間のばらつきを吸収し、またディスクの面ぶ れによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能と することができる。

[0039] 請求項 14に係る本発明は、請求項 13のディスク判別方法において、 2種類以上の ディスクの基材厚差の規格値と、駆動値あたりのフォーカス移動量の理論値とから求 めたオフセットを、前記駆動値に加算または減算した値をしき!、値とする。

[0040] このようにすると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上のディ スクの種別が確定したのちにフォーカスオン中の駆動レベルをもとにしきい値を決定 してディスクの種別を判別するので、特にピックアップとターンテーブルとの間の高さ についての装置間のばらつきを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せ ず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0041] 請求項 15に係る本発明は、請求項 13のディスク判別方法において、基材厚の異 なる 2種類のディスクに対応する 2つの駆動値の中間の値を、これら基材厚の異なる 2種類のディスクを判別するためのしきい値とする。

[0042] このようにすると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上のディ スクの種別が確定したのちに、ディスクの種別毎のフォーカスオン中の駆動レベルに もとづき、 2種類のディスクの駆動レベルの中間地をしき!、値としてディスクの種別を 判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のばら つきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイル の感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に 短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0043] 請求項 16に係る本発明は、請求項 13から 15までのいずれか 1項のディスク判別方 法において、基材厚の異なる 2種類以上のディスク力 CD規格と DVD規格との 2種 類のディスクである。

[0044] このようにすると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる CDZDVDの 2種 類のデイクの種別が確定したのちに、 CDZDVDの種別毎のフォーカスオン中の駆 動レベルをもとにしき 、値を決定してディスクの種別を判別するので、ピックアップとタ ーンテーブルとの間の高さについての装置間のばらつきや、フォーカス駆動ドライバ のゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを吸収して 、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別 して再生可能とすることができる。

[0045] 請求項 17に係る本発明は、請求項 13から 15までのいずれか 1項のディスク判別方 法にぉ 、て、基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎に標準的な基材厚のディスクを スピンアップさせてあら力じめ装置ごとに駆動値を確定させる。

[0046] このようにすると、あら力じめ、標準的な基材厚のディスクで、光ディスクが再生可能 になって基材厚の異なる 2種類以上のディスクの種別が確定したのちにフォーカスォ ン中の駆動レベルをディスクの種別毎に測定しておき、その測定した値をもとにしき Vヽ値を決定してディスクの種別を判別するので、異常な基材厚のディスクが最初に使 用されてそれ以降のディスク判別が正常に行えなくなることがなぐ使用者による最初 の使用時から、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のばら つきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイル の感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に 短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0047] 請求項 18に係る本発明は、光ディスク記録再生装置のディスク判別方法であって、 光ディスク上の情報を記録再生するための対物レンズの焦点を合わせ続けるように 制御し、光ディスクに対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを 検出したときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較すること により、基材厚の異なる 2種類以上のディスクの種類を判別し、前記基材厚の異なる 2種類以上のディスクの情報をそのディスクの種類に応じて記録再生可能状態とする ためのスピンアップ動作を行 、、前記スピンアップ動作が完了してディスクの種類が 確定したのちに、前記基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎に前記焦点を合わせ 続けて!/、るときの駆動値を前記情報ディスクの 1回転単位で積分した値を取得し、前 記基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎の積分値をもとに前記しき!ヽ値を決定する

[0048] このようにすると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上のディ スクの種別が確定したのちのフォーカスオン中の駆動レベルをもとにしきい値を決定 してディスクの種別を判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間につ 、ての 装置間の高さばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァ クチユエータコイルの感度ばらつきを吸収して、確実に短時間でディスクの種別を判 別して再生可能とすることができる。

[0049] 請求項 19に係る本発明は、請求項 18のディスク判別方法上記において、取得した 積分値を、決定したしきい値と比較して、ディスクの種類の判別結果が正し力つたか 否かを確認し、その確認結果にもとづきディスクの種類の判定結果が正しくな力つた と判断した場合には、その確認結果にしたがって正 、種類のディスクに応じた焦点 の合わせ直しを行う。

[0050] このようにすると、フォーカスサーチ時にあら力じめ基材厚の異なる 2種類以上のデ イスクの種別を仮選択したのち、この仮選択したディスクの種別に対応した信号処理 を選択してフォーカスオンし、そのときの駆動値によって、仮選択したディスクの種別 が正しいことを確認し、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上の ディスクの種別が確定したのちのフォーカスオン中のディスクの種別毎の駆動レベル をもと〖こしき 、値を決定してディスクの種別を判別するので、ピックアップとターンテー ブルとの間の高さについての装置間のばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲイン ばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを吸収して、ディスク の面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生 可能とすることができる。

[0051] 請求項 20に係る本発明は、請求項 18または 19のディスク判別方法上記において 、基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎の駆動値があら力じめ記憶されて 、る場合 にはその記憶されている駆動値をもとに、また記憶されていない場合には予め定め た標準の駆動値をもとに、しきい値を決定する。

[0052] このようにすると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上のディ スクの種別が確定したのちのフォーカスオン中の駆動レベルにもとづき、基材厚の異 なる 2種類以上のディスク毎の駆動値があら力じめ記憶されている場合にはその記憶 されて 、る駆動値をもとに、またディスク種別毎の再生可能となったときの駆動値が 記憶されていない場合には予め定めた標準の駆動値をもとに、それぞれしきい値を 決定してディスクの種別を判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間の高さ についての装置間のばらつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォー カスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤 判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることが できる。

[0053] 請求項 21に係る本発明は、請求項 18または 19のディスク判別方法において、スピ ンアップ動作の際に光ディスクのディスク情報を読み取りできな 、場合に、基材厚の 異なる別の種類のディスクに対応したスピンアップ処理を再度行う。 [0054] このようにすると、最初のディスク判別結果が誤っておりフォーカスオンできない場 合でも、基材厚の異なる別の種類のディスクに対応したスピンアップ処理を再度行う ので、確実にスピンアップ処理が行えると共に、光ディスクが再生可能になって基材 厚の異なる 2種類以上のディスクの種別が確定したのちのディスクの種別毎のフォー カスオン中の駆動レベルをもとにしきい値を決定してディスクの種別を判別するので 、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のばらつきや、フォー カス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつ きなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディ スクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0055] 請求項 22に係る本発明は、請求項 18または 19のディスク判別方法において、基 材厚の異なる 2種類のディスクに対応する 2つの駆動値の中間の値を、これら基材厚 の異なる 2種類のディスクを判別するためのしきい値とする。

[0056] このようにすると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種類以上のディ スクの種別が確定したのちに、ディスクの種別毎のフォーカスオン中の駆動レベルに もとづき、 2種類のディスクの駆動レベルの中間地をしき!、値としてディスクの種別を 判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のばら つきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイル の感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に 短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

[0057] 請求項 23に係る本発明は、請求項 18または 19のディスク判別方法において、基 材厚の異なる 2種類以上のディスク力 CD規格と DVD規格との 2種類のディスクで ある。

[0058] このようにすると、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる CDZDVDの 2種 類のデイクの種別が確定したのちに、 CDZDVDの種別毎のフォーカスオン中の駆 動レベルをもとにしき 、値を決定してディスクの種別を判別するので、ピックアップとタ ーンテーブルとの間の高さについての装置間のばらつきや、フォーカス駆動ドライバ のゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばらつきなどを吸収して 、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別 して再生可能とすることができる。

[0059] 請求項 24に係る本発明は、請求項 18または 19のディスク判別方法において、基 材厚の異なる 2種類以上のディスク毎に標準的な基材厚のディスクをスピンアップさ せてあら力じめ装置ごとに駆動値を確定させる。

[0060] このようにすると、あら力じめ、標準的な基材厚のディスクで、光ディスクが再生可能 になって基材厚の異なる 2種類以上のディスクの種別が確定したのちにフォーカスォ ン中の駆動レベルをディスクの種別毎に測定しておき、その測定した値をもとにしき Vヽ値を決定してディスクの種別を判別するので、異常な基材厚のディスクが最初に使 用されてそれ以降のディスク判別が正常に行えなくなることがなぐ使用者による最初 の使用時から、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のばら つきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイル の感度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に 短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。

発明の効果

[0061] 本発明によると、基材厚さの異なる複数種類のディスクを記録または再生可能な光 ディスク記録再生装置にお ヽて、光ディスクが装置に装填された際にディスクの種類 を判別するときに、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のば らつきや、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエ一タコィ ルの感度ばらつきなどを吸収するため、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、 確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができる。このため、装 置のばらつきの許容差を大きくとることが出来ると共に、装置ばらつきによるディスク 判別ミスを防ぐことができる。

図面の簡単な説明

[0062] [図 1]本発明の光ディスク記録再生装置の実施例の CDZDVD再生装置のブロック 図

[図 2]本発明の実施例 1におけるフォーカスサーボオン中の CD、 DVDディスクでの フォーカス駆動信号の波形及びそれらを積分した値の波形を示す図

[図 3]本発明にもとづぐ CDディスクでのフォーカスサーチ時の、フォーカス駆動信号 、 AS (ALL SUM )信号、 FE (フォーカスエラー）信号の信号波形を示す図

[図 4]本発明の実施例 2における CD、 DVDディスクでのフォーカスオン中のフォー力 ス駆動信号及びフォーカス駆動信号の積分値を示す図

[図 5]本発明の光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別 方法の実施例 2及び実施例 3を CDZDVD再生装置に適用した場合のディスク判別 処理の動作を表すフローチャート

[図 6]本発明の光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別 方法の実施例 2及び実施例 3を CDZDVD再生装置に適用した場合の CDのスピン アップ処理の動作を表すフローチャート

[図 7]本発明の光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別 方法の実施例 2を CDZDVD再生装置に適用した場合の DVDのスピンアップ処理 の動作を表すフローチャート

[図 8]本発明の実施例 2におけるフォーカスサーチ中のフォーカス駆動信号、 FE信 号、 AS信号の波形を示す図

[図 9]本発明の実施例 2におけるフォーカスサーボオン中の CD、 DVDディスクでの フォーカス駆動信号の波形及びそれらを積分した値の波形を示す図

[図 10]本発明の光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判 別方法の実施例 3を CDZDVD再生装置に適用した場合の CDのスピンアップ処理 の動作を表すフローチャート

圆 11]本発明の光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判 別方法の実施例 3を CDZDVD再生装置に適用した場合の DVDのスピンアップ処 理の動作を表すフローチャート

[図 12]本発明の実施例 3における CDZDVDディスクでのフォーカス駆動値としきい 値との関係を示す図

[図 13A]CD規格のディスクの構造を示す図

[図 13B]DVD規格のディスクの構造を示す図

[図 13C]他の DVD規格のディスクの構造を示す図

圆 14]2種類以上の基材厚のディスクを再生可能な光ディスク記録再生装置のピック アップユニットの一般的な取り付け構造を示す図

発明を実施するための最良の形態

[0063] 以下に、本発明の光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク 判別方法の実施例を、図面にもとづいて詳細に説明する。

(実施例 1)

本発明の実施例 1を、図 1、図 2、図 3、図 4を用いて説明する。

[0064] 図 1において、 301は光ディスクで、 CDZDVD規格のいずれかであり、 CD—RO M、 CD-R, CD-RW, DVD— 5 (片面単層）、 DVD— 9 (片面 2層）、 DVD— 10 ( 両面単層）、 DVD— 18 (両面 2層）、 DVD— Rゝ DVD— RWゝ DVD+Rゝ DVD+R W、 DVD— RAMなどが該当する。 302はフォーカス駆動回路で、対物レンズ 313を フォーカスァクチユエータコイル（図示しない）によりフォーカス方向に駆動する。 303 はトラッキング駆動回路で、対物レンズ 313をトラッキングァクチユエータコイル（図示 しない）によりトラッキング方向に駆動する。 304は CDレーザー制御回路で、 CDレー ザ一発光手段 306を制御して適正なレベルで CD再生用レーザーを発光させる。 30 5は DVDレーザー制御回路で、同様に DVDレーザー発光手段 307を制御して適正 なレベルで DVD再生用レーザーを発光させる。

[0065] 発光された CD、 DVD各レーザーは、 CD用カップリングレンズ 308、 DVD用カップ リングレンズ 309を通り、ハーフミラー 310、ハーフミラー 312を経由して、対物レンズ 313により光ディスク 301に集光される。ディスク 301からの反射光は、ハーフミラー 3 12を透過して受光素子 311にて受光検出される。検出された信号は、信号処理回路 314に送られ、信号選択回路 315にて CDZDVDZDVD—RAMのディスク毎に対 応する信号処理方法を選択して、選択した信号処理方法に基づき、 FE (フォーカス エラー）、 TE (トラッキングエラー）、 AS (オールサム · 1]算）、 RF (再生信号)を生 成して、制御回路 318に送る。制御回路 318は、たとえばデジタルシグナルプロセッ サにて構成され、受け取った信号をもとにフォーカス駆動回路 302、トラッキング駆動 回路 303を制御することで、 RF信号によるデータの再生や、 CD、 DVDレーザー制 御の切り替えを行ったり、スピンドル制御回路 316を制御してスピンドルモーター 317 を動作させることにより光ディスク 301の回転制御を行ったりする。 319は CPUで、信 号処理回路 314の信号選択回路 315を制御して現在装填されて 、ると思われる種 類のディスクに最適な信号処理方法を選択すると共に、制御回路 318に各種制御の ノ メータ設定、動作指示などを行う。 CDレーザー制御回路 304、 CDレーザー発 光手段 306、 CDカップリングレンズ 308、 DVDレーザー制御回路 305、 DVDレー ザ一発光手段 307、 DVDカップリングレンズ 309、ハーフミラー 310、 312、受光素 子 311、対物レンズ 313によって、光ピックアップ 320が構成されている。

[0066] 次に、本発明にもとづいて、光ディスクが実際に装置に装填されて不揮発性記憶部 に駆動値が記憶される動作と、それをもとにディスク判別のしき 、値を決定する動作 とについて説明する。図 2は、フォーカスサーボオン中の CD、 DVDディスクでのフォ 一カス駆動信号の波形、及びそれらを積分した積分値の波形を示す。フォーカスォ ン状態では、光ディスク 301やターンテーブルの面ぶれにより、 1回転周期でフォー カス駆動信号が振動し、光ディスク 301の外周位置ほど、また面ぶれ量が大きいほど 、その振動振幅は大きくなる。しかし、 CD規格のディスクと DVD規格のディスクとで は、ディスク表面から信号面までの距離力 前述のように CD約 1. 2mm、 DVD約 0. 6mmと異なる。フォーカス駆動信号の DCオフセットは、これらディスク表面（ターンテ 一ブルへの設置面）から信号面までの距離に依存するので、図 2における（a) ( の ようにその差に応じた DCオフセットを持つことになる。この DCオフセットの絶対値は 、図 1における対物レンズ 313のフリー位置とターンテーブルまでの高さのばらつき（ 対物レンズ 313のフリー位置も光ピックアップ 320のばらつきにより多少変化する）や 、フォーカス駆動回路 302のゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイル（図 示しない）の感度ばらつきなどによって変化する。さらに、前述のように、機構的な光 軸調整の結果によっても、対物レンズ 313のフリー位置力 ターンテーブルまでの高 さは変化する。

[0067] ここでは、このばらつきを吸収するために、光ディスク 301の認識が終了して再生可 能な状態となり、ディスク 301の種類が確定した後に、 CDまたは DVDのフォーカス 駆動信号の DCオフセット値を、 CPU319内の不揮発性記憶部に記憶する。 DCオフ セット値は、フォーカス駆動信号の 1回転単位の積分値またはそれに比例する値とす るのが一般的である。駆動値の取得は、ディスクの種類が確定したあとに行っても良 いし、ディスクの種類が確定する前にディスク判別や他の目的で取得した駆動値があ ればそれを用いてもよい。また通常、対応するディスクの種類と異なるレーザーを用 V、て取得した駆動値でも、対応するディスクの種類と合致したレーザーを用いて取得 した駆動値でも、同じ結果となるので力まわな 、。

[0068] 次に、しき 、値を決定する方法につ!、て説明する。ディスクの基材厚さの違 、を利 用してディスクの種類を判別する方法がすでにいくつカゝ提案されているが、本発明は 以下の 2種類の方法を適用可能である。第 1の方法は、フォーカスサーチ中の合焦 点を検出したフォーカス駆動位置をしきい値と比較してディスクの種類を判別する方 法である。第 2の方法は、フォーカスオン中のフォーカス駆動値をしきい値と比較して ディスクの種類を判別する方法である。いずれの方法でも、それぞれの駆動値に対し て予め実験的にもとめた基材厚毎のディスクの駆動値の差力も判別のためのしきい 値が決定される。しかし、上記したように装置のばらつきにより正確に判別できない場 合が存在する。そこで、上記した方法で保存された駆動値を用いて、以下のようにし て、ディスク判別のためのしきい値を決定する。

[0069] 第 1の方法は、保存する駆動値が 1種類のディスクに対応する駆動値のみである場 合でも使用可能な方法である。図 3は、 CDディスクでのフォーカスサーチ時における 、（a)フォーカス駆動信号、（b) AS (ALL SUM )信号、（c) FE (フォーカスエラー） 信号の、それぞれの信号波形を示す。たとえば、図 3における（a)に示すように、フォ 一カス駆動信号の駆動値が、 0x0000H〜0x0400Hまでの 1024段階のデジタル値で 表され、サーボ駆動基準電圧 VREFが、 1. 65V、駆動値の駆動範囲が 0〜3. 3Vで 、 VREF1. 65Vであるときに駆動値が 0x0200であるとする。また、図 1のフォーカス駆 動回路 302とフォーカスァクチユエータコイルとの合計感度の理論値力 0. Olm/ Vであり、フォーカスサーチの対物レンズ 313の上昇中（ディスク 301への接近中）に CDディスクで合焦点が検出された駆動値力 0x0210Hであったとすると、 1LSB当た りのフォーカス方向の移動量は、

0.01 X 3.3/1024 = 0.0000322m = 0.0322mm (数式 1)

となる。ここで、 CDと DVDの基材厚の差は 0. 6mmであるから、これを LSBに換算 すると、 0.6/0.0322 = 18.63(LSB) (数式 2)

となる。したがって、ディスク判別のためのしきい値は

0x0210H - 18.63/2 = 0x0207 (数式 3)

とすればよい。これらのしきい値算出処理は図 1の CPU319内で行われ、その結果 は、 CPU319内もしくは CPU319外部に接続された不揮発性記憶部に記憶される。 実際のディスク判別では、不揮発性記憶部に記憶されているしきい値と、フォーカス サーチ時に合焦点を検出したフォーカス駆動値またはフォーカスオン中のフォーカス 駆動値の平均値または 1回転分の積分値を 1回転時間で割ったものとを比較して、 検出した値のほうが大きければ CD、小さければ DVDと判別すればよい。

[0070] また、 CDディスクで検出された駆動値が上記の例で示した値と異なる場合や、 DV Dディスクで検出された駆動値を使用する場合でも、同様に、検出した駆動値力ゝらフ オーカス駆動回路 302、フォーカスァクチユエータコイルの合計感度の理論値により 算出した固定のオフセット値を減算または加算することで、ディスク判別のためのしき い値を算出することができる。

[0071] 第 2の方法は、保存する駆動値が 2種類のディスクに対応する場合である。このとき は、検出した 2つの駆動値の中間値をしきい値として設定すればよい。図 4は、図 2と 同様の、 CD及び DVDディスクでのフォーカスオン中のフォーカス駆動信号（a) (c) 及びフォーカス駆動信号の積分値 (b) (d)を表す図である。たとえば、上記第 1の方 法によって CDで検出して不揮発性記憶部に保存されている駆動値が、第 1の方法と 同じ駆動値のデジタル値表現であった場合で、 CDディスクで検出された駆動値が Ox 021 OH (図 4の（d) )、 DVDディスクで検出された駆動値力OxOlFEH (図 4の（b) )であ つた場合には、その中間値をとつて、

( 0x0210H + OxOlFEH ) / 2 = 0x0207 (数式 4)

力 しきい値として CPU319にて算出される。あとは、第 1の方法と同様に CDZDV Dのディスク種別を判別すればょ 、。

[0072] なお、本実施例 1に関しては、 CDZDVDという 2種類の基材厚の異なるディスクの 種類を判別する場合を例に説明したが、 CDZDVD規格以外の 2種類以上のデイス クまたは CD/DVDを含む 2種類以上の基材厚の異なるディスクの種類を判別する 場合でも同様に実施可能である。

[0073] また、本実施例 1に関しては、フォーカスオン中のフォーカス駆動値として駆動信号 の積分値を用いる方法を例に説明したが、駆動信号のピークとボトムの平均値を用 いる方法でも同様に実施可能である。この場合は、駆動信号のノイズ成分を除去す るために、ディスクの回転周波数に合わせて高域成分を除去するフィルタを通した後 に、ピーク及びボトム値を算出する方法が望ましい。

[0074] 上記したように本実施例 1によれば、光ディスクが再生可能になって基材厚の異な る 2種類以上のディスクの種別が確定したのちにフォーカスオン中の駆動レベルをデ イスクの種別毎に不揮発性記憶部に記憶し、これをもと〖こしき 、値を決定してディスク の種別を判別するので、装置間のばらつきを吸収できるとともに、ディスクの面ぶれに よる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種別を判別して再生可能とする ことができる光ディスク記録再生装置を提供することができる。

[0075] また上記した第 1の方法により、光ディスクが再生可能になって基材厚の異なる 2種 類以上のディスクの種別が確定したのちにフォーカスオン中の駆動レベルをディスク の種別毎に不揮発性記憶部に記憶し、これをもとにしき 、値を決定してディスクの種 別を判別するので、特に装置間のピックアップとターンテーブル間の高さばらつきを 吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でディスクの種 別を判別して再生可能とすることができる光ディスク記録再生装置及び光ディスク記 録再生装置のディスク判別方法を提供することができる。

(実施例 2)

本発明の実施例 2について、図 1、図 5、図 6、図 7、図 8、図 9を用いて説明する。

[0076] まず、実際に光ディスクが装置に装填されて駆動値記憶部に駆動値が記憶される 動作と、それをもとにディスク判別のしきい値を決定する動作とについて説明する。

[0077] 図 5は本実例 2を CDZDVD再生装置に適用した場合のディスク判別処理の動作 を表すフローチャート、図 6は本実施例 2を CDZDVD再生装置に適用した場合の C Dのスピンアップ処理の動作を表すフローチャート、図 7は本実施例 2を CDZDVD 再生装置に適用した場合の DVDのスピンアップ処理の動作を表すフローチャートで ある。これらの動作は、基本的に図 1の CPU319よりの命令により行われる。 [0078] 図 5のディスク判別処理では、まず S501において、図 1の制御回路 318がスピンド ル制御回路 316によりスピンドルモーター 317を回転させることで光ディスク 301を回 転させる。次に、 S502にて、信号選択回路 315を切り替えて、 CD用の信号処理を 選択する。そして、 S503にて CDレーザー発光手段 306を動作させ、 S504にて、制 御回路 318がフォーカス駆動回路 302による駆動により対物レンズ 313をフォーカス 方向に UPZDOWNさせて、フォーカスサーチを開始する。

[0079] フォーカスサーチ中のフォーカス駆動、 FE、 AS信号の波形を、図 8に示す。このフ オーカスサーチ中の FEまたは ASの波形、または FE及び AS両方の波形を図 1の制 御回路 318にて観測して、図 5の S505にて、ジャストフォーカス点を検出したフォー カス駆動値を検出する。図 8では、模式的に、 CDと DVDの AS、 FE信号のレベルが ほぼ同一であるように図示している力 実際には同じ CD規格、 DVD規格のディスク でも、その半径位置、リードオンリー、ライトワンス、リライタブルなどの種別によりディ スクの反射率が異なるため、必ずしもほぼ同じ振幅となるとは限らない。また、同じリ ードオンリーのディスクでも、判別時に選択されているレーザーの種類、レンズやディ スクの基材厚の違いによる収差、光学系の設計などにより、それぞれの振幅の関係 は変化する。本実施例 2では、図 8に示すとおりー且ディスク力 遠ざ力る方向に対 物レンズ 313を駆動したのち、ディスクに近づく方向へ駆動中に、ジャストフォーカス 点を検出して駆動値を得る。ジャストフォーカス点は、ディスク表面と信号面との距離 の差により、 CD規格のディスクの方が DVD規格のディスクよりも対物レンズ 313がデ イスクに近 ヽ側で検出される。

[0080] ジャストフォーカス点の検出には様々な方法が可能であるが、図 8の AS信号が一 定レベルを超えた点、または、 FE信号が一定レベルを超えた後（または下回った後） ゼロクロス点を通過した点、または、 AS信号が一定レベルを超えており、なおかつ F E信号が一定レベルを超えた後（または下回った後）ゼロクロス点を通過した点をジャ ストフォーカス点として検出する方法が一般的である。もちろん、ここに例示した以外 の方法でジャストフォーカス点を検出する場合でも同様に実施可能である。

[0081] 次に、ディスク判別のしきい値を決定する。 S506にて、 CD用のしきい値を決定す る為の装置毎の駆動値力 CPU319内部または CPU319に接続された図示しな！ヽ 不揮発性記憶部に記憶されているかどうかを確認する。記憶されている場合には、 s

507にて不揮発性記憶部に記憶された駆動値を選択し、記憶されて 、な 、場合に は、 S508にて、予め用意された標準的な装置の CDでのジャストフォーカス点を検出 する駆動値を選択する。次に、 DVDの駆動値についても同様に、 S509にて、不揮 発性記憶部に記憶されているかどうかの判定を行い、記憶されている場合は、 S510 にて不揮発性記憶部に記憶された駆動値を選択し、記憶されていなければ、 S511 にて、予め用意された標準的な装置の DVDでのジャストフォーカス点を検出する駆 動値を選択する。そして S512にて、選択した CD側、 DVD側の 2つの駆動値どうし の中間の値を、 CDZDVDのディスク判別のしき!/、値として決定する。

[0082] S513では、検出した駆動値としきい値との比較を行い、検出値がしきい値よりも大 き!ヽ（しき!/、値に該当する駆動値よりも対物レンズ 313がディスクに近 、側でジャスト フォーカス点が検出された）場合には、装填されたディスクは CD規格のディスクであ ると判断して、 S514にて CDのスピンアップ処理に分岐する。また、検出値がしきい 値よりも小さい（しきい値に該当する駆動値よりも対物レンズ 313がディスク力 遠い 側でジャストフォーカス点が検出された)場合には、装填されたディスクは DVD規格 のディスクであると判断して、 S515にて DVDのスピンアップ処理に分岐する。

[0083] 図 6を用いて、 CDのスピンアップ処理について説明する。この CDのスピンアップ処 理では、先ほど CD用の信号処理を選択して CDレーザー発行手段 306を点灯して いるので、そのまま、 S601にてフォーカス才ン、 S602にてトラッキングオン、そして S 603にてディスク情報の読み取り動作を行う。これらの動作の間には、当然、種々の 自動調整が行われたり、同じ CD規格のディスクの中でもリードオンリー、ライトワンス、 リライタブルなどの違いにもとづき信号処理方法や信号増幅ゲインの設定の変更が 行われたり、またサーボオンに失敗したりディスク情報読み取りに失敗したりした場合 にはリトライなどが行われたりする。しかし、これらはごく一般的な動作であり、本発明 とは直接関係しな!/、ので、その詳し 、説明は省略する。

[0084] 次に、 S604にて、 CDのディスク情報の読み取りが出来たかどうかにより、処理の分 岐が行われる。何らかの原因で読み取り不良である場合には、 S605にて、リトライ回 数制限を超えて 、な 、か、またはリトライ制限時間を超えて 、な 、かどうかのチェック を行い、超えている場合は S606でエラー終了する。超えていない場合は、 S607で リトライカウントを + 1し、次に S608で DVDディスクのスピンアップ処理に分岐して、 再度ディスク情報の読み取りを試みる。

[0085] S604にてディスク情報の読み取りが良好であった場合には、図 5の S506と同様に 、 S609において、 CD用のしきい値を決定する為の装置毎の駆動値が CPU319の 内部または CPU319に接続された図示しな 、不揮発性記憶部に記憶されて 、るか どうかを確認する。記憶されている場合には、 S612にてそのままスピンアップ処理を 終了する。図 9は、図 2及び図 4と同様のフォーカスサーボオン中の CD、 DVDデイス クでのフォーカス駆動信号の波形、及びそれらを積分した積分値の波形を示す。記 憶されていない場合には、図 9における（c) (d)に示すように、 S610にてフォーカス 駆動信号を 1回転単位で 1回転分以上積分してその平均値を求め、 S611にて、取 得した駆動値を CD用のディスク判別用駆動値として不揮発性記憶部に記憶し、その のち、 S612にてスピンアップ処理を終了する。

[0086] 図 7を用いて、図 6の S608に続く DVDのスピンアップ処理について説明する。この DVDのスピンアップ処理では、先ほど CD用の信号処理を選択して CDレーザー発 光手段 306を点灯して 、るので、まず S701にて CDレーザー発光手段 306を消灯し 、 S702にて DVDの信号処理を選択して、 S703にて DVDレーザー発光手段 307を 点灯する。そののち、 S704にてフォーカスオンを行い、 S705にてトラッキングオンを 行い、そして S706にてディスク情報の読み取りを行う。これらの動作の間には、当然 、種々の自動調整が行われたり、同じ DVD規格のディスクの中でもリードオンリー、ラ イトワンス、リライタブルなどの違いにより、信号処理方法や信号増幅ゲインの設定の 変更が行われたり、またサーボオンに失敗したりディスク情報読み取りに失敗した場 合にはリトライなどが行われたりする。しかし、これらはごく一般的な動作であり、本発 明とは直接関係しないので、その詳しい説明は省略する。

[0087] S707においては、 DVDのディスク情報の読み取りが出来たかどうかにより、処理 の分岐が行われる。何らかの原因で読み取り不良である場合には、 S708にて、リトラ ィ回数制限を超えて!/、な!/、か、またリトライ制限時間を超えて!/、な!/、かどうかのチェッ クを行い、超えている場合は S710でエラー終了する。超えていない場合は、 S711 でリトライカウントを + 1し、次に S712で DVDレーザー発光手段 307を消灯し、 S71 3で CD信号処理選択し、 S714で CDレーザー発光手段 306を点灯した後、 S715 で CDディスクのスピンアップ処理に分岐して、再度ディスク情報の読み取りを試みる

[0088] S707にてディスク情報の読み取りが良好であった場合には、図 5の S509と同様に 、 S716において、 DVD用のしきい値を決定する為の装置毎の駆動値が CPU319 の内部または CPU319に接続された図示しな 、不揮発性記憶部に記憶されて!、る 力どうかを確認する。記憶されている場合には、 S719にてそのままスピンアップ処理 を終了する。記憶されていない場合には、図 9における（a) (b)に示すように、 S717 にてフォーカス駆動信号を 1回転単位で 1回転分以上積分してその平均値を求め、 それによつて取得した駆動値を S 718にて DVD用のディスク判別用駆動値として不 揮発性記憶部に記憶したのち、 S719にてスピンアップ処理を終了する。

[0089] 上記のように、 CDZDVD規格のディスクがそれぞれ装置に最初に装填されたとき にディスク判別用の駆動値が測定されて不揮発性記憶部に記憶されるため、ユーザ 一が異常なディスクを最初に装填して以後のディスク判別が正常に行えなくなること の防止を目的として、装置の製造工程などで、予め基準となる規格値に近いディスク 基板厚さを持つ CDZDVDディスクを装填して、ディスク判別用の駆動値を CDZD VDそれぞれにつ 、て記憶させておくことが好まし!/、。

[0090] 本実施例 2に関しては、 S506〜S512のしきい値の決定作業として、フォーカスサ ーチによりジャストフォーカス点を検出したのちに行う場合を例に説明した力 このし きい値はそれぞれのディスクに対応する装置毎の駆動値が不揮発性記憶部に記憶 されているかどうかによって、また記憶されている値によってのみ決まるので、それ以 前の段階で予め決定してぉ 、ても同様に実施可能である。

[0091] 本実施例 2に関しては、 S502にて CD用信号処理を選択して S503で CDレーザー 発光手段 306を点灯したうえでディスク判別を行う場合を例に説明したが、 DVD用 信号処理を選択して DVDレーザー発光手段 307を点灯したうえで、フォーカスサー チ中のジャストフォーカス点を検出した場合でも、同様に実施可能である。

[0092] 本実施の形態 2に関しては、 CDZDVDの各ディスクのスピンアップ処理に分岐し たあと、ディスク情報の読み取りに失敗した場合に、リトライ制限時間またはリトライ制 限回数を超えていないかを確認して、異なるディスクの種類の信号処理を選択し、レ 一ザ一発光手段を点灯して再トライを試みる場合を例に説明したが、リトライ制限時 間を設けずにリトライ回数のみでエラー終了かどうかの判断を行っても、あるいはリトラ ィ回数制限を設けずリトライ制限時間のみでエラー終了かどうかの判断を行っても、 さらには DVDスピンアップ処理に分岐したうえでの再トライを行わずに、即座にエラ 一終了するように構成しても、同様に実施可能である。

[0093] 本実施例 2では、各ディスクのフォーカス駆動値の取得に関して、ディスク情報の読 み取りが OKとなり、各ディスクのディスク判別用の駆動値が記憶されて 、な 、と判断 したのちに取得を行っている力 フォーカスサーボをオンした後であれば、どのタイミ ングでフォーカス駆動値の取得を行っても、同様に実施可能である。

[0094] 本実施例 2に関しては、フォーカス駆動値の取得方法として、フォーカス駆動値の 積分値を 1回転分以上 1回転単位で取得する方法を例に説明した。しかし、これに代 えてフォーカス駆動値の 1回転分以上の間のピークとボトムの値を取得し、これら 2点 の値の中間値を駆動値の平均とすることでも、また他の方法で駆動値の平均値に相 当する値を取得する方法でも、同様に実施可能である。

[0095] 本実施例 2に関しては、 CDZDVD規格の 2種類の基材厚の異なる種類のディスク を再生可能な場合を例に説明したが、これ以外の基材厚の異なる規格のディスクで も、あるいは 2種類より多くの基材厚の異なる規格のディスクを再生可能な場合でも、 同様に実施可能である。

[0096] 以上のように、本実施例 2によれば、光ディスクが再生可能になって基材厚の異な る 2種類以上のディスクの種別が確定したのちに、フォーカスオン中の駆動レベルを ディスクの種別毎に不揮発性記憶部に記憶し、これをもと〖こしき 、値を決定してディ スクの種別を判別するので、装置間のピックアップとターンテーブルとの間の高さの ばらつき、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつき、フォーカスァクチユエータコイル の感度ばらつきなどを吸収して、確実に短時間でディスクの種別を判別し再生可能と することができる光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判 別方法を提供することができる。 (実施例 3)

本発明の実施例 3について、図 1、図 5、図 8、図 10、図 11、図 12を用いて説明す る。

[0097] まず、実際に光ディスクが装置に装填されて駆動値記憶部に駆動値が記憶される 動作と、それをもとにディスク判別のしきい値を決定する動作とについて説明する。

[0098] 図 5は本実施例 3を CDZDVD再生装置に適用した場合のディスク判別処理の動 作を表すフローチャート、図 10は本実例 3を CDZDVD再生装置に適用した場合の CDのスピンアップ処理の動作を表すフローチャート、図 11は本実施例 3を CDZDV D再生装置に適用した場合の DVDのスピンアップ処理の動作を表すフローチャート である。これらの動作は、基本的に CPU319からの命令により行われる。

[0099] 図 5のディスク判別処理では、 S501において、図 1の制御回路 318がスピンドル制 御手段 316によりスピンドルモーター 317を回転させることで光ディスク 301を回転さ せる。次に、 S502にて、信号選択回路 315を切り替えて、 CD用の信号処理を選択 する。そして、 S504にて、制御回路 318がフォーカス駆動回路 302による駆動により 対物レンズ 313をフォーカス方向に UP/DOWNさせてフォーカスサーチを開始す る。

[0100] フォーカスサーチ中のフォーカス駆動、 FE、 AS信号の波形を図 8に示す。フォー カスサーチ中の FEまたは ASまたは FE、 AS両方の波形を制御回路 318にて観測し て、 S505〖こて、ジャストフォーカス点を検出したフォーカス,駆動値を検出する。図 8で は、模式的に、 CDと DVDの AS、 FE信号のレベルがほぼ同一であるように図示して いるが、実際には同じ CD規格、 DVD規格のディスクでもその半径位置、リードオンリ 一、ライトワンス、リライタブルなどの種別によりディスクの反射率が異なるため、必ず しもほぼ同じ振幅となるとは限らない。また、同じリードオンリーのディスクでも、判別 時に選択されているレーザーの種類、レンズやディスクの基材厚の違いによる収差、 光学系の設計などにより、それぞれの振幅の関係は変化する。本実施例 3では、図 8 に示すとおりー且ディスク力も遠ざ力る方向に対物レンズ 313を駆動したのち、デイス クに近づく方向へ駆動中に、ジャストフォーカス点を検出した駆動値を得る。ジャスト フォーカス点は、ディスク表面と信号面との距離の差により、 CD規格のディスクの方 が DVD規格のディスクよりも対物レンズ 313がディスクに近い側で検出される。

[0101] ジャストフォーカス点の検出には様々な方法が可能であるが、図 8の AS信号が一 定レベルを超えた点、または、 FE信号が一定レベルを超えた後（または下回った後） ゼロクロス点を通貨した点、または、 AS信号が一定レベルを超えており、なおかつ F E信号が一定レベルを超えた後（または下回った後）ゼロクロス点を通貨した点をジャ ストフォーカス点として検出する方法が一般的である。もちろん、ここに例示した以外 の方法でジャストフォーカス点を検出する場合でも同様に実施可能である。

[0102] 続いて、ディスク判別のしきい値を決定する作業を行う。 S506にて CD用ののしき Vヽ値を決定する為の装置毎の駆動値が、 CPU319内部または CPU319に接続され た図示しな!、不揮発性記憶部に記憶されて 、るかどうかを確認する。記憶されて 、る 場合には、 S507にて不揮発性記憶部に記憶された駆動値を選択し、記憶されてい ない場合には、 S508にて、予め用意された標準的な装置の CDでのジャストフォー カス点を検出する駆動値を選択する。次に、 DVDの駆動値についても同様に、 S50 9にて、不揮発性記憶部に記憶されているかどうかの判定を行い、記憶されている場 合は、 S510にて不揮発性記憶部に記憶された駆動値を選択し、記憶されていなけ れば、 S511にて、予め用意された標準的な装置の DVDでのジャストフォーカス点を 検出する駆動値を選択する。そして S512にて、選択した CD側、 DVD側の 2つの駆 動値どうしの中間の値を、 CDZDVDのディスク判別のしき 、値として決定する。

[0103] S513では、検出した駆動値としきい値との比較を行い、検出値がしきい値よりも大 き!ヽ（しき!/、値に該当する駆動値よりも対物レンズ 313がディスクに近 、側でジャスト フォーカス点が検出された）場合には、装填されたディスクは CD規格のディスクであ ると判断して、 S514にて CDのスピンアップ処理に分岐する。また、検出値がしきい 値よりも小さい（しきい値に該当する駆動値よりも対物レンズ 313がディスク力 遠い 側でジャストフォーカス点が検出された)場合には、装填されたディスクは DVD規格 のディスクであると判断して、 S515にて DVDのスピンアップ処理に分岐する。

[0104] 図 10を参照して、 CDのスピンアップ処理について説明する。 CDのスピンアップ処 理では、先ほど CD用の信号処理を選択して CDレーザー発光手段 306を点灯して いるので、そのまま、 S1001にてフォーカスオンを行う。そして、図 2、図 4、図 9と同様 の図である図 12に示すように、 S1002にてフォーカス駆動信号を 1回転単位で 1回 転分以上積分してその平均値すなわち駆動値を求める。引き続き、 S 1003では、 S1 002にて検出した駆動値を、図 5の S512にて決定したしきい値と比較することで、現 在選択しているディスクの種類力 SCDであることを再度確認する。これは、ディスク 30 1やターンテーブル（図示しない）に面ぶれが存在する場合に、 S504、 S505のよう に、フォーカスサーチ中のジャストフォーカス点を求めることでディスクの基材厚の違 V、を検出してディスクの種類を判別する方法だけでは、面ぶれにもとづきディスクの 回転位置によりディスクそのものの高さ位置が変化することから、測定誤差が大きぐ 面ぶれの大きいディスクでは正常にディスクの種類を判別することが出来ない場合が あるからである。

[0105] 図 12は、 CDZDVDディスクでのフォーカス駆動値としきい値の関係を示す。ここ で、検出した駆動値が図 12における (b)に示すようにしきい値よりも小さぐディスクか ら遠い側にフォーカス駆動値がある場合は、面ぶれなどなんらかの原因により S513 でのディスク判別で誤判別が発生したと考えて、 S 1004にて DVDスピンアップ処理 へと分岐する。

[0106] S1003において、図 12における（d)に示すように検出した駆動値が大きぐ CDデ イスクが装填されていると判断した場合には、そのまま引き続き、 S1005にてトラツキ ングオンを行い、そして S1006にてディスク情報の読み取りを行う。これらの動作の 間には、当然、種々の自動調整が行われたり、同じ CD規格のディスクの中でもリード オンリー、ライトワンス、リライタブルなどの違いによる信号処理方法や信号増幅ゲイ ンの設定の変更が行われたり、サーボオンに失敗した場合やディスク情報読み取り に失敗した場合のリトライなどが行われたりする。しかし、これらはごく一般的な動作で あり本発明とは直接関係しないので、詳しい説明を省略する。

[0107] 次に、 S1007にて、 CDのディスク情報の読み取りが出来たかどうかにより処理の分 岐が行われる。何らかの原因で読み取り不良である場合には、 S1008にてリトライ回 数制限を超えて 、な 、か、またリトライ制限時間を超えて 、な 、かどうかのチェックを 行い、超えている場合は S1009でエラー終了する。超えていない場合は S1010に てリトライカウントを + 1し、 S 1011で DVDディスクのスピンアップ処理に分岐して、再 度ディスク情報の読み取りを試みる。

[0108] S1007にてディスク情報の読み取りが良好であった場合には、図 5の S506と同様 に、 CD用のしき!/、値を決定する為の装置毎の駆動値が CPU319内部または CPU3 19に接続された図示しな 、不揮発性記憶部に記憶されて 、るかどうかを、 S 1012に て確認する。記憶されている場合には S1014にてそのままスピンアップ処理を終了 する。記憶されていない場合には、 S1002において取得した駆動値を CD用のディ スク判別用駆動値として S 1013で不揮発性記憶部に記憶したのち、 S 1014にてスピ ンアップ処理を終了する。

[0109] 図 11を用いて、 DVDのスピンアップ処理について説明する。この DVDスピンアツ プ処理では、先ほど CD用の信号処理を選択して CDレーザー発光手段 306を点灯 しているので、まず、 S1101にて CDレーザー発光手段 306を消灯し、 S1102にて D VDの信号処理を選択し、 S 1103にて DVDレーザー発光手段 307を点灯する。そ ののち、 S1104【こてフ才ーカス才ンを行う。そして、図 12【こ示す Jう【こ、 S1105【こて、 フォーカス駆動信号を 1回転単位で 1回転分以上積分して、その平均値を求める。引 き続き、 S1106では、 S1105にて検出した平均値すなわち駆動値を、図 5の S512 にて決定したしき 、値と比較することで、現在選択して ヽるディスクの種類が DVDで あることを再度確認する。これは、図 1のディスク 301やターンテーブル（図示しない） に面ぶれが存在する場合は、図 5の S504、 S505のようにフォーカスサーチ中のジャ ストフォーカス点を求めてディスクの基材厚の違いを検出してディスクの種類を判別 する方法だけでは、面ぶれにもとづきディスクの回転位置によりディスクそのものの高 さ位置が変化することから、測定誤差が大きぐ面ぶれの大きいディスクでは正常に ディスクの種類を判別することが出来な 、場合があるからである。

[0110] ここで、検出した駆動値が図 12における（d)のようにしきい値よりも大きぐディスク により近い側にフォーカス駆動値がある場合は、面ぶれなどなんらかの原因により S5 13でのディスク判別で誤判別が発生したと考えて、 S1107にて DVDレーザー発光 手段 307を消灯し、 S 1108にて CD信号処理を選択し、 S 1109にて CDレーザー発 光手段 306を点灯したのち、 S1110にて CDスピンアップ処理へと分岐する。

[0111] S1106において、図 12における（b)のように検出した駆動値が小さぐ DVDデイス クが装填されていると判断した場合には、そのまま引き続き、 S1111にてトラッキング オンし、そして S1112にてディスク情報の読み取り動作を行う。これらの動作の間に は、当然、種々の自動調整が行われたり、同じ CD規格のディスクの中でもリードオン リー、ライトワンス、リライタブルなどの違いにより、信号処理方法や信号増幅ゲインの 設定の変更が行われたり、またサーボオンに失敗したりディスク情報読み取りに失敗 したりした場合にはリトライなどが行われたりする。しかし、これらはごく一般的な動作 であり、本発明とは直接関係しないので、その詳しい説明は省略する。

[0112] 次に S1113にて、 DVDのディスク情報の読み取りが出来たかどうかにより処理の 分岐が行われる。何らかの原因で読み取り不良である場合には、 S1114にてリトライ 回数制限を超えて 、な 、か、またリトライ制限時間を超えて 、な 、かどうかのチェック を行い、超えている場合は S1115でエラー終了する。超えていない場合は、 S1116 にてリトライカウントを + 1し、 S1117にて DVDレーザー発光手段 307を消灯し、 S11 18にて CD信号処理を選択し、 S 1119にて CDレーザー発光手段 306を点灯したの ち、 S1120にて CDスピンアップ処理へと分岐する。

[0113] S1113にてディスク情報の読み取りが良好であった場合には、図 5の S509と同様 に、 DVD用のしき!/、値を決定する為の装置毎の駆動値が CPU319内部または CP U319に接続された図示しな 、不揮発性記憶部に記憶されて 、るかどうかを、 S 112 1にて確認する。記憶されている場合には、 S 1123にてそのままスピンアップ処理を 終了する。記憶されていない場合には、 S 1105にて取得した駆動値を DVD用のデ イスク判別用駆動値として S 1122で不揮発性記憶部に記憶したのち、 S 1123にてス ピンアップ処理を終了する。

[0114] 上記のように、 CDZDVD規格のディスクがそれぞれ装置に最初に装填されたとき に、ディスク判別用の駆動値が測定されて不揮発性記憶部に記憶されるため、ユー ザ一が異常なディスクを最初に装填して以後のディスク判別が正常に行えなくなるこ との防止を目的として、装置の製造工程などで予め基準となる規格値に近いディスク 基板厚さを持つ CDZDVDディスクを装填して、ディスク判別用の駆動値を CDZD VDそれぞれ記憶させておくことが好まし 、。

[0115] 本実施例 3に関しては、図 5における S506〜S512のしきい値の決定作業を、フォ 一カスサーチによりジャストフォーカス点を検出したのちに行う場合を例に説明した。 しかし、このしきい値は、それぞれのディスクに対応する装置毎の駆動値が不揮発性 記憶部に記憶されているかどうかいう点と、記憶されている値とによってのみ決まるの で、これ以前の段階で予め決定しておいても、同様に実施可能である。

[0116] また、本実施例 3に関しては、図 5の S502にて CD用信号処理を選択し S503で C Dレーザー発光手段 306を点灯してディスク判別を行う場合を例に説明したが、 DV D用信号処理を選択して DVDレーザー発光手段 307を点灯して、フォーカスサーチ 中のジャストフォーカス点を検出する場合でも、同様に実施可能である。

[0117] 本実施例 3に関しては、 CDZDVDの各ディスクのスピンアップ処理に分岐したあと 、ディスク情報の読み取りに失敗した場合に、リトライ制限時間またはリトライ制限回数 を超えていないかを確認して、異なるディスクの種類の信号処理を選択し、レーザー を点灯して再トライを試みる場合を例に説明したが、リトライ制限時間を設けずリトライ 回数のみでエラー終了かどうかの判断を行っても、またリトライ回数制限を設けずリト ライ制限時間のみでエラー終了かどうかの判断を行っても、さらに DVDスピンアップ 処理に分岐して再トライを行わずに、即座にエラー終了するように構成しても、同様 に実施可能である。

[0118] 本実施例 3では、各ディスクのフォーカス駆動値の取得を、各ディスクのスピンアツ プ処理のフォーカスオン直後に行っている力 フォーカスサーボオンした後であれば 、どのタイミングでフォーカス駆動値の取得を行っても、同様に実施可能である。

[0119] 本実施例 3では、フォーカス駆動値の取得方法として、フォーカス駆動値の積分値 を 1回転分以上 1回転単位で取得する方法を採用して 、るが、フォーカス駆動値の 1 回転分以上の間のピーク値とボトム値とを取得し、これらの 2点の中間値を駆動値の 平均とすることでも、また他の方法で駆動値の平均値に相当する値を取得する方法 でも、同様に実施可能である。

[0120] 本実施例 3に関しては、 CDZDVD規格の 2種類の基材厚の異なる種類のディスク を再生可能な場合を例に説明したが、これ以外の基材厚の異なる規格のディスクで も、また 2種類よりも多くの基材厚の異なる規格のディスクを再生可能な場合でも、同 様に実施可能である。 [0121] 以上のように、本実施例 3によれば、光ディスクが再生可能になって基材厚の異な る 2種類以上のディスクの種別が確定したのちに、フォーカスオン中の駆動レベルを ディスクの種別毎に不揮発性記憶部に記憶し、これをもと〖こしき 、値を決定してディ スクの種別を判別するので、ピックアップとターンテーブルとの間の高さばらつき、フ オーカス駆動ドライバのゲインばらつき、フォーカスァクチユエータコイルの感度ばら つきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時間でデ イスクの種別を判別して再生可能とすることができる光ディスク記録再生装置及び光 ディスク記録再生装置のディスク判別方法を提供することができる。

産業上の利用可能性

[0122] 本発明にかかる光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判 別方法は、基材厚さの異なる複数種類のディスクを記録または再生可能な光ディスク 記録再生装置において、光ディスクが装置に装填された際にディスクの種類を判別 するときに、ピックアップとターンテーブルとの間の高さについての装置間のばらつき や、フォーカス駆動ドライバのゲインばらつきや、フォーカスァクチユエータコイルの感 度ばらつきなどを吸収して、ディスクの面ぶれによる誤判別が発生せず、確実に短時 間でディスクの種別を判別して再生可能とすることができ、装置のばらつきの許容差 を大きくとることが出来ると共に、装置ばらつきによるディスク判別ミスを防ぐことができ るものであって、基材厚の異なる複数種類のディスクを判別可能な光ディスク記録再 生装置及び光ディスク記録再生装置のディスク判別方法として有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 光ディスクに対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを検出し たときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較することにより、 基材厚の異なる 2種類以上の光ディスクの種類を判別する光ディスク記録再生装置 であって、

前記基材厚の異なる 2種類以上のディスクのうち 1種類以上のディスクが再生可能 となったときのフォーカスオン中の駆動値をもとに前記しきい値を決定するしきい値決 定装置を備える。

[2] 請求項 1の光ディスク記録再生装置であって、しきい値決定装置は、 2種類以上の ディスクの基材厚差の規格値と、駆動値あたりのフォーカス移動量の理論値とから求 めたオフセットを、前記駆動値に加算または減算した値をしき!、値とするように構成さ れている。

[3] 請求項 1の光ディスク記録再生装置であって、しき!ヽ値決定装置装置は、基材厚の 異なる 2種類のディスクに対応する 2つの駆動値の中間の値を、これら基材厚の異な る 2種類のディスクを判別するためのしき ヽ値として決定するように構成されて！ヽる。

[4] 請求項 1から 3までのいずれか 1項の光ディスク記録再生装置であって、基材厚の 異なる 2種類以上のディスク力 CD規格と DVD規格との 2種類のディスクである。

[5] 請求項 1から 3までのいずれか 1項の光ディスク記録再生装置であって、基材厚の 異なる 2種類以上のディスク毎に標準的な基材厚のディスクをスピンアップさせてあら 力じめ装置ごとに駆動値を確定させる装置を備える。

[6] 光ディスク記録再生装置であって、

前記光ディスク上の情報を記録再生するための対物レンズの焦点を合わせ続ける ように制御するフォーカス制御装置と、

前記光ディスクに対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを検 出したときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較することに より、基材厚の異なる 2種類以上のディスクの種類を判別するディスク判別装置と、 前記基材厚の異なる 2種類以上のディスクの情報をそのディスクの種類に応じて記 録再生可能状態とするためのスピンアップ動作を行うスピンアップ装置と、 前記スピンアップ装置のスピンアップ動作が完了してディスクの種類が確定したの ちに、前記基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎に前記フォーカス制御装置が焦 点を合わせ続けているときの駆動値を前記光ディスクの 1回転単位で積分した値を取 得するフォーカス駆動値積分装置と、

前記基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎の積分値をもとに前記ディスク判別装 置におけるしき!/ヽ値を決定するしき!ヽ値決定装置と、

を備える。

[7] 請求項 6の光ディスク記録再生装置であって、

フォーカス駆動値積分装置により取得された積分値を、しき!/、値決定装置にて決定 されたしき!/、値と比較して、ディスク判別装置によるディスクの種類の判別結果が正し かったか否かを確認する確認装置と、

前記確認装置の確認結果にもとづきディスクの種類の判定結果が正しくな力つたと 判断した場合には、前記確認装置の確認結果にしたがって正 、種類のディスクに 応じた焦点の合わせ直しを行う第 1のリトライ装置と、

を備える。

[8] 請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置であって、しき 、値決定装置は、基材 厚の異なる 2種類以上のディスク毎の駆動値があら力じめ記憶されている場合にはそ の記憶されている駆動値をもとに、記憶されていない場合には予め定めた標準の駆 動値をもとに、ディスク判別装置におけるしき ヽ値を決定するように構成されて ヽる。

[9] 請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置であって、スピンアップ装置によるスピ ンアップ動作の際に光ディスクのディスク情報を読み取りできな 、場合に、基材厚の 異なる別の種類のディスクに対応したスピンアップ処理を再度行う第 2のリトライ装置 を備える。

[10] 請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置であって、しきい値決定装置装置は、 基材厚の異なる 2種類のディスクに対応する 2つの駆動値の中間の値を、これら基材 厚の異なる 2種類のディスクを判別するためのしき ヽ値として決定するように構成され ている。

[11] 請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置であって、基材厚の異なる 2種類以上 のディスクが、 CD規格と DVD規格との 2種類のディスクである。

[12] 請求項 6または 7の光ディスク記録再生装置であって、基材厚の異なる 2種類以上 のディスク毎に標準的な基材厚のディスクをスピンアップさせてあら力じめ装置ごとに 駆動値を確定させる装置を備える。

[13] 光ディスク記録再生装置のディスク判別方法であって、

光ディスクに対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを検出し たときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較することにより、 基材厚の異なる 2種類以上の光ディスクの種類を判別するに際し、

前記基材厚の異なる 2種類以上のディスクのうち 1種類以上のディスクが再生可能 となったときのフォーカスオン中の駆動値をもとに前記しきい値を決定する。

[14] 請求項 13のディスク判別方法であって、 2種類以上のディスクの基材厚差の規格 値と、駆動値あたりのフォーカス移動量の理論値とから求めたオフセットを、前記駆動 値に加算または減算した値をしき 、値とする。

[15] 請求項 13のディスク判別方法であって、基材厚の異なる 2種類のディスクに対応す る 2つの駆動値の中間の値を、これら基材厚の異なる 2種類のディスクを判別するた めのしきい値とする。

[16] 請求項 13から 15までのいずれか 1項のディスク判別方法であって、基材厚の異な る 2種類以上のディスク力 CD規格と DVD規格との 2種類のディスクである。

[17] 請求項 13から 15までのいずれか 1項のディスク判別方法であって、基材厚の異な る 2種類以上のディスク毎に標準的な基材厚のディスクをスピンアップさせてあらかじ め装置ごとに駆動値を確定させる。

[18] 光ディスク記録再生装置のディスク判別方法であって、

光ディスク上の情報を記録再生するための対物レンズの焦点を合わせ続けるように 制御し、

光ディスクに対するフォーカスサーチ時に合焦点が記録面に到達したことを検出し たときの駆動値、またはフォーカスオン中の駆動値を、しきい値と比較することにより、 基材厚の異なる 2種類以上のディスクの種類を判別し、

前記基材厚の異なる 2種類以上のディスクの情報をそのディスクの種類に応じて記 録再生可能状態とするためのスピンアップ動作を行 、、

前記スピンアップ動作が完了してディスクの種類が確定したのちに、前記基材厚の 異なる 2種類以上のディスク毎に前記焦点を合わせ続けているときの駆動値を前記 情報ディスクの 1回転単位で積分した値を取得し、

前記基材厚の異なる 2種類以上のディスク毎の積分値をもとに前記しき!ヽ値を決定 する。

[19] 請求項 18のディスク判別方法であって、取得した積分値を、決定したしき!/ヽ値と比 較して、ディスクの種類の判別結果が正し力つた力否かを確認し、その確認結果にも とづきディスクの種類の判定結果が正しくな力つたと判断した場合には、その確認結 果にしたがって正しい種類のディスクに応じた焦点の合わせ直しを行う。

[20] 請求項 18または 19のディスク判別方法であって、基材厚の異なる 2種類以上のデ イスク毎の駆動値があら力じめ記憶されて 、る場合にはその記憶されて 、る駆動値を もとに、また記憶されていない場合には予め定めた標準の駆動値をもとに、しきい値 を決定する。

[21] 請求項 18または 19のディスク判別方法であって、スピンアップ動作の際に光デイス クのディスク情報を読み取りできな 、場合に、基材厚の異なる別の種類のディスク〖こ 対応したスピンアップ処理を再度行う。

[22] 請求項 18または 19のディスク判別方法であって、基材厚の異なる 2種類のディスク に対応する 2つの駆動値の中間の値を、これら基材厚の異なる 2種類のディスクを判 別するためのしきい値とする。

[23] 請求項 18または 19のディスク判別方法であって、基材厚の異なる 2種類以上のデ イスクが、 CD規格と DVD規格との 2種類のディスクである。

[24] 請求項 18または 19のディスク判別方法であって、基材厚の異なる 2種類以上のデ イスク毎に標準的な基材厚のディスクをスピンアップさせてあら力じめ装置ごとに駆動 値を確定させる。