JPH09306087A - ディスク判別方法及びディスク判別装置並びにそれを用いた光ディスク装置 - Google Patents

ディスク判別方法及びディスク判別装置並びにそれを用いた光ディスク装置

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JPH09306087A
JPH09306087A JP12204896A JP12204896A JPH09306087A JP H09306087 A JPH09306087 A JP H09306087A JP 12204896 A JP12204896 A JP 12204896A JP 12204896 A JP12204896 A JP 12204896A JP H09306087 A JPH09306087 A JP H09306087A
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JP
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disc
optical
focus
thickness
voltage
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Application number
JP12204896A
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English (en)
Inventor
Hideji Morita
秀次 森田
Yasushi Seike
康 清家
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
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Publication of JPH09306087A publication Critical patent/JPH09306087A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のディスク判別方法では、光ヘッド内の
対物レンズを一定速度で光ディスクに近づける必要があ
るため、回路構成が複雑となり、コストアップを招来す
る。また、フォーカスエラー信号のS字波形を用いるの
で、ピット形状等の影響を受け易く、かつ環境変化によ
る等のバラツキも多いため、判別結果の信頼性に問題が
ある。 【解決手段】 フォーカスサーボ回路6内の出力回路2
5のドライバーアンプの出力に、電圧検出回路26を接
続し、光ヘッドのフォーカスコイルに出力されるフォー
カスドライブ電流の電圧値であるドライブ電圧を検出し
てシステムコントローラに出力する。システムコントロ
ーラは、光ディスクのディスク基板の厚さに応じたドラ
イブ電圧を予め設定値として記憶しており、上記電圧検
出回路26からのドライブ電圧と設定値とを比較して、
ディスク基板の厚さを識別し、光ヘッドの光学系に備え
られた絞りを挿抜する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来のCD(コン
パクト・ディスク)並の記録密度を有する光ディスク
と、DVD(ディジタル・ビデオ・ディスク)等のCD
とはディスク基板の厚さが異なりかつ高記録密度が可能
な光ディスクの両方に、情報信号を記録、再生または消
去することが可能な光ディスク装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、CDプレーヤ等の再生専用の光デ
ィスク装置に加えて、情報信号を記録再生することが可
能な光ディスク装置の開発が盛んに行われている。通
常、光ディスクヘの情報信号の記録及び再生は、半導体
レーザなどから照射された光ビームがレンズによって光
ディスクの記録層に集束されることによって行われる。
ここで、記録層とは、CDではピット層のことであり、
記録可能な光ディスクでは集束ビームによって変形、光
学定数の変化または磁区の形成などが成される層のこと
である。光ディスクの記録密度を上げるためには、この
集束ビームのスポット径Dを小さくする必要がある。こ
のDはレンズの開口数NAとレーザ光の波長λに対し、
式(1)に示す関係になる。
【0003】D=λ/NA …(1) 式(1)は、NAの大きなレンズほどビームスポット径
Dが小さく絞られることを示している。即ち、NAを大
きくすることにより高密度記録が可能になる。
【0004】ところが、レンズのNAが大きくなると、
チルトと呼ばれるディスクの傾き誤差による集束ビーム
の収差が大きくなる。特にコマ収差が大きくなる。コマ
の波面収差Wcとチルト角α及びNAとは、ディスク基
板の厚さd及び屈折率nを用いると、式(2)に示す関
係になる。
【0005】 Wc=((n2 −1)/2n3 )・d・α・(NA)3 …(2) 式(2)は、従来よりも大きなNAのレンズが用いられ
た場合、チルト角が同じでもコマ収差が増大することを
示している。ところが、同式よりディスク基板の厚さd
を薄くすることが、コマ収差の抑制に効果があることが
わかる。従って、高密度記録のための光ディスクでは、
ディスク基板の厚さが従来の光ディスクに比べて薄い方
が好ましく、従って、薄いディスク基板に対応した対物
レンズを用いた光ヘッドが必要となる。
【0006】一方、高密度記録に対応した光ディスク装
置でも、これまでの豊富なソフトウエア資産が活かされ
るよう、従来のディスク基板の厚い光ディスクでも再生
できる方が好ましい。
【0007】ところが、薄いディスク基板用に設計され
た光ヘッドは、厚いディスク基板の光ディスクには使用
できない。以下その理由を説明する。光ディスク用の対
物レンズは、光ビームがディスク基板を通過することに
よって生じる球面収差を打ち消すよう設計されている。
この収差補正はディスク基板の厚さに応じてなされるの
で、設計値と異なる厚さのディスク基板を通過する集光
ビームに対しては、収差補正は正しくなされないことと
なる。このことを図を用いて説明する。
【0008】図12は、厚さの異なるディスク基板によ
る収差の発生状況を説明する略側面図である。同図
(a)は薄いディスク基板用に設計された対物レンズ6
0で、設計値通りの厚さのディスク基板を通してビーム
が集光された状態を光線追跡した図である。同図におい
て、破線は記録層の表面を示しており、対物レンズ60
を出射した光線はすべて記録層表面上の一点Oに集光し
ている。同図(b)は同図(a)と同じ薄いディスク基
板用に設計された対物レンズ60で、設計値よりも厚い
ディスク基板を通してビームが集光された状態を光線追
跡した図である。同図(b)では、対物レンズ60の最
外周縁部から出射された光線は記録層表面上の点O’に
集光するが、光軸に近い光線ほど手前に集光してしま
う。これが球面収差であり、この収差が発生すると、対
物レンズは光ビームをいわゆる回折限界まで集光できな
い。
【0009】したがって、薄いディスク基板用に収差補
正された対物レンズでは、厚いディスク基板を有する光
ディスクの情報を再生できず、再生または消去において
は、特性が劣化することとなる。同様に、厚いディスク
基板用に収差補正された対物レンズでは、薄いディスク
基板を有する光ディスクの情報を再生できず、再生また
は消去においては、特性が劣化することとなる。
【0010】このような課題に鑑みて、従来、光ヘッド
の対物レンズを一定速度でディスク面に近づけ、フォー
カス誤差信号に発生する2つのS字波形の発生する時間
間隔をカウンタで計測することにより、ディスク基板の
厚さを判別する方法が提案されている(特開平5−54
406号公報)。
【0011】以下、この従来のディスク判別方法につい
て、図13〜図15を用いて説明する。図13は、ディ
スク判別を行うシステムの構成図であり、光ディスク6
1はターンテーブル62上に載置され、スピンモータ6
3の回転力にて回転される。光ヘッド64は、回転中の
光ディスク61上の情報を読み取り、読み取られた情報
は、電流電圧変換回路(I/V変換回路)65により電
圧変換され、フォーカスサーボ回路66へ入力される。
フォーカスサーボ回路66は、システムコントローラ6
7の命令によりフォーカスON,OFF等の制御を行う
ものである。そして、フォーカスサーボ回路66とシス
テムコントローラ67とには、ディスク判別回路68が
接続されており、フォーカスサーボ回路66と該ディス
ク判別回路68とで、基板厚の異なるディスク基板のデ
ィスク判別が行われる。
【0012】図14に、ディスク判別回路68の具体的
な回路構成を示す。ディスク判別回路68は、第1,第
2の2つのレベルコンパレータ70,71、カウンタ7
2、及び識別回路73からなり、第1レベルコンパレー
タ70は、フォーカスサーボ回路66からのフォーカス
誤差信号と、システムコントローラ67からのリセット
パルスとが入力され、スタートパルスをカウンタ72に
出力するものである。第2レベルコンパレータ71は、
フォーカス誤差信号が入力され、ストップパルスをカウ
ンタ72に出力するものである。カウンタ72は、スタ
ートパルス及びストップパルスを入力され、カウント値
を識別回路73に出力するものである。識別回路73
は、カウント値が入力され、コントローラ67へ識別信
号を出力するものである。
【0013】図15は、光ディスクのディスク基板の厚
さの識別を行うときの、各箇所における信号波形を示し
た波形図であり、(a)は光ヘッド64のアクチュエー
タ(図示せず)の駆動電圧である。(b)はフォーカス
誤差信号であり、(b)における点線は第1レベルコン
パレータ70の比較電圧V1 、及び、第2レベルコンパ
レータ71の比較電圧V2 を示している。この信号にお
いて、左のS字波形は、光ディスク61のディスク基板
表面でのレーザビームの反射によって生じ、右のS字波
形は、レーザビームがディスク基板を透過し、正規の反
射位置である記録層において反射することによって生じ
る。一般に前者のS字波形は後者のS字波形に対して数
分の1の大きさである。(c)は第1レベルコンパレー
タ70の出力波形、(d)は第2レベルコンパレータ7
1の出力波形である。
【0014】光ヘッド64のアクチュエータを、図15
(a)に示すような信号で駆動し、対物レンズ(図示せ
ず)を一定速度で光ディスク61に近づけると、図15
(b)に示すように、フォーカス誤差信号にディスク基
板表面からの反射によるS字波形が現れる。比較電圧V
1 はこのS字波形の最大値より低く、V2 は高く設定さ
れているので、V1 を超えた時点で図15(c)に示す
ように、第1レベルコンパレータ70の出力は変化す
る。これがスタートパルスとしてカウンタ72へ入力さ
れる。また、一度スタートパルスが出力されると、リセ
ットパルスが入力されるまで出力信号はホールドされ
る。
【0015】さらに、光ヘッド64内の対物レンズが光
ディスク61に近づくと、今度は正規の反射位置からの
反射により、フォーカス誤差信号に正規のS字波形が現
れる。V2 はこのS字波形のレベルよりも低く設定され
ているため、フォーカス誤差信号のレベルがV2 を超え
た時点で、第2レベルコンパレータ71の出力が変化す
る。これがストップパルスとしてカウンタ72へ入力さ
れる。第1レベルコンパレータ70はホールドされたま
まなので、その出力信号に変化はない。カウンタ72
は、スタートパルスからストップパルスまでの時間を計
測し、カウント値を識別回路73へ出力する。対物レン
ズは一定速度で光ディスク61に近づいていたので、2
つのS字波形の時間差は反射位置の差、即ちディスク基
板の厚さに比例する。識別回路73は入力されたカウン
ト値と、予め設定された基準値とを比較する。計数基準
値よりも小さければディスク基板の厚さが薄い光ディス
クだと判定し、大きければ厚い光ディスクだと判定し
て、識別信号をシステムコントローラ67へ出力する。
このようにして光ディスク61のディスク基板の厚さが
判別される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなディスク判別方法では、光ヘッド64内の対物レ
ンズを一定速度で光ディスク61に近づける必要があ
り、対物レンズを一定速度で駆動するには、別途制御を
行うための回路が必要となる。
【0017】また、光ヘッド64から出力されるS字波
形は光ディスクのピット形状等の影響により、S字波形
の出力として希望通りのものが得られないことが多い。
さらに、環境変化によるS字波形のレベル変化、バラツ
キ及びDCオフセットの増加等を含めると、レベルをコ
ンパレートする基準電圧の設定が難しく、パルスカウン
トしなかったり、カウントミスを発生したりする虞れが
ある。
【0018】したがって、判別結果の信頼性が充分に高
いとは言えず、また、回路構成が複雑となるため、コス
トアップも招来される。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の請求項1記載のディスク判別方法は、発
光手段からの光束が集光する焦点位置を光ディスクの記
録面に追従させるフォーカスサーボを行うフォーカスサ
ーボ手段を備え、互いにディスク基板の厚さが異なる複
数の光ディスクに対して情報の記録、再生又は消去の少
なくとも何れか一つを行う光ディスク装置に用いられ
る、ディスク基板の厚さにより光ディスクを判別するデ
ィスク判別方法において、上記フォーカスサーボ手段に
て生成されるフォーカスサーボ時のフォーカスドライブ
電圧或いは該フォーカスドライブ電圧に応じた電圧のデ
ィスク基板の厚さによる違いを基に光ディスクを判別す
ることを特徴としている。
【0020】フォーカスサーボ手段にて生成されるフォ
ーカスサーボ時のフォーカスドライブ電圧(フォーカス
ドライブ電流の電圧値)或いは該フォーカスドライブ電
圧に応じた電圧は、光ディスクのディスク基板の厚さに
よる記録面までの距離の異なりに応じて対物レンズの支
持位置が異なるため、ディスク基板の厚さに応じて異な
る。したがって、このフォーカスドライブ電流の電圧値
の違いからディスク基板の厚さを識別でき、光ディスク
を判別できる。
【0021】そして、この場合、フォーカスサーボ時の
フォーカスドライブ電圧或いは該フォーカスドライブ電
圧に応じた電圧の値を検出し、ディスク基板の厚さによ
る違いを比較するだけで判別できるので、従来の構成の
ような複雑なディスク判別回路は必要なく、光ディスク
装置の小型化、及び大幅なコストダウンが図れる。しか
も、フォーカスサーボ時のフォーカスドライブ電圧或い
は該フォーカスドライブ電圧に応じた電圧は、バラツキ
が非常に小さいので、光ディスクのピット形状等の影響
を受け易いS字波形を用い、かつ、上述したような困難
な基準電圧の設定が必要な従来の判別方法に比べて、信
頼性の高い判別が可能である。
【0022】本発明の請求項2記載のディスク判別装置
は、発光手段からの光束が集光する焦点位置を光ディス
クの記録面に追従させるフォーカスサーボを行うフォー
カスサーボ手段を備えた、互いにディスク基板の厚さが
異なる複数の光ディスクに対して情報の記録、再生又は
消去の少なくとも何れか一つを行う光ディスク装置に搭
載される、ディスク基板の厚さにより光ディスクを判別
するディスク判別装置であって、上記フォーカスサーボ
手段により生成されるフォーカスサーボ時のフォーカス
ドライブ電圧或いは該フォーカスドライブ電圧に応じた
電圧を検出する電圧検出手段と、フォーカスサーボ時の
フォーカスドライブ電圧或いは該フォーカスドライブ電
圧に応じた電圧を、ディスク基板の厚さに応じて予め設
定値として記憶している設定値記憶手段と、上記電圧検
出手段にて検出された電圧値と、上記設定値記憶手段に
記憶されている設定値とを比較してディスク基板の厚さ
を識別するディスク識別手段とを備えていることを特徴
としている。
【0023】これによれば、設定値記憶手段には、フォ
ーカスサーボ時のフォーカスドライブ電圧或いは該フォ
ーカスドライブ電圧に応じた電圧が、ディスク基板の厚
さに応じて予め設定値として記憶されており、電圧検出
手段がフォーカスサーボ時のフォーカスドライブ電圧或
いは該フォーカスドライブ電圧に応じた電圧の値を検出
すると、ディスク識別手段が、電圧検出手段にて検出さ
れた電圧値と設定値記憶手段に記憶されている設定値と
を比較してディスク基板の厚さを識別するようになって
いる。
【0024】つまり、請求項1のディスク判別方法を用
いたディスクの判別を容易に実現し得るディスク判別装
置を提供でき、かつ、このディスク判別装置を搭載した
光ディスク装置は、小型化かつ大幅なコストダウンが図
れ、加えて高い信頼性を有する。
【0025】本発明の請求項3記載の光ディスク装置
は、上記請求項2に記載のディスク判別装置と、互いに
ディスク基板の厚さが異なる複数の光ディスクに対応し
て設けられた、それぞれのディスク基板の厚さに応じた
収差補正が成された複数の光学系と、上記ディスク判別
装置の判別結果を基にディスク基板の厚さに応じて上記
光学系の一つを選択する制御手段とを備えた、互いのデ
ィスク基板の厚みが異なる光ディスクに対して情報の記
録、再生又は消去の少なくとも何れか一つを行うことを
特徴としている。
【0026】これによれば、互いにディスク基板の厚さ
が異なる複数の光ディスクに対応して、それぞれのディ
スク基板の厚さに応じた収差補正が成された複数の光学
系が設けられており、制御手段が、ディスク判別装置の
判別結果を基に、上記光学系の一つを選択する。
【0027】したがって、小型化かつ大幅なコストダウ
ンが図れると共に、収差補正のための光学系の切り換え
が高い信頼性で行われるので、互いにディスク基板の厚
さが異なる複数の光ディスクに対して情報の記録、再生
又は消去の少なくとも何れか一つを行う光ディスク装置
の信頼性を向上できる。
【0028】本発明の請求項4記載の光ディスク装置
は、請求項3の構成において、上記のディスク基板の厚
さに応じた収差補正が成された複数の光学系は、一つの
光学系に、絞りや液晶シャッター等の収差補正手段をさ
らに組み合わせることで構成されていることを特徴とし
ている。
【0029】これによれば、一つの光学系に、絞りや液
晶シャッター等の収差補正手段をさらに組み合わせるこ
とでディスク基板の厚さに応じた複数の光学系が構成さ
れているので、必要な複数の光学系を、コンパクトに実
現できる。
【0030】本発明の請求項5記載の光ディスク装置
は、請求項3の構成において、上記のディスク基板の厚
さに応じた収差補正が成された複数の光学系は、複数の
対物レンズを切り換えることで構成されていることを特
徴としている。
【0031】これによれば、複数の対物レンズを切り換
えることでディスク基板の厚さに応じた複数の光学系が
構成されているので、必要な複数の光学系を、コンパク
トに実現できる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図11に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。本発明は、複数のディスク基板の厚さに適用可能で
あるが、本実施の形態においては、ディスク基板の厚さ
は2種類として説明する。
【0033】図3は、本実施の形態の光ディスク装置に
おける、ディスク基板の厚さに基づくディスク判別を行
うシステム構成を示すブロック図である。
【0034】図3に示すように、ターンテーブル2は、
伝達されるスピンモータ3の回転力により、装着された
光ディスク1を所定のスピードで回転させるものであ
る。このターンテーブル2に装着される光ディスク1
は、ディスク基板の厚さが互いに異なる第1又は第2の
光ディスクである。
【0035】光ヘッド4は、ターンテーブル2に装着さ
れた状態の光ディスク1の下面側に配設されており、光
ビームを光ディスク1に照射し、その反射光を受光して
光検出信号を出力するもので、記録信号、消去信号も入
力される。その具体的な構成については、図4及び図5
を用いて後述するが、対物レンズ、半導体レーザ、フォ
トディテクタ、ビームスプリッタなどから構成される集
束光学系と、これらの光学素子を保持する基台(ベー
ス)及びアクチュエータを備えている。
【0036】電流電圧変換回路(以下、I/V変換回路
と称する)5は、光ヘッド4から出力された光検出信号
を電圧変換してフォーカスサーボ回路6へ出力するもの
である。フォーカスサーボ回路(フォーカスサーボ手
段)6は、電圧変換された光検出信号とシステムコント
ローラ7からの制御信号とが入力され、システムコント
ローラ7の命令により、光ヘッド4へフォーカスドライ
ブ電流を出力して、フォーカスON,OFFの制御や、
フォーカスサーチ制御等を行うものである。また、本実
施の形態の光ディスク装置の場合、フォーカスサーボ回
路6は、フォーカスドライブ電流の電圧値を測定したフ
ォーカスドライブ電圧を、より詳細にはフォーカスドラ
イブ電圧のオフセットのDC成分をシステムコントロー
ラ7へ出力するようになっている。尚、具体的な構成等
については、図1及び図2を用いて後述する。
【0037】システムコントローラ7は、光ヘッド4、
フォーカスサーボ回路6へ制御信号を出力すると共に、
フォーカスサーボ回路6からのフォーカスドライブ電圧
(フォーカスドライブ電圧のオフセットのDC成分)が
入力され、ディスク基板厚を識別して光ディスク1を判
別し、搭載されている光ディスク1のディスク基板厚に
応じた光学系となるように、光ヘッド4における光学系
の収差補正のための機構を制御するものである。本実施
の形態の光ディスク装置の場合、光ヘッド4内の光ビー
ムの光路に絞りを挿抜するようになっている。尚、詳細
については後述するが、このシステムコントローラ7
が、本発明の設定値記憶手段、ディスク識別手段、及び
制御手段である。
【0038】次に、図4を用いて上記光ヘッド4の構成
を説明する。図4は、上記光ヘッド4の集束光学系の詳
細な構成図であり、同図(a)は、光ディスク1として
第1の光ディスク1aを読み取る場合の光学系を示し、
同図(b)は、光ディスク1として第1の光ディスクよ
りもディスク基板厚の薄いディスク基板が2枚貼り合わ
されてなる第2の光ディスク1bを読み取る場合の光学
系を示す。
【0039】図4(a)(b)に示すように、光ヘッド4
は、発光素子10、コリメートレンズ11、ビームスプ
リッタ12、対物レンズ13、集光レンズ14、フォト
ディテクタ15、及び絞り16を備えている。発光素子
10は、半導体レーザ等から構成されるもので、コリメ
ートレンズ11は、発光素子10から発せられた光ビー
ムを平行化するものである。ビームスプリッタ12は、
コリメートレンズ11にて平行化された光ビームを2分
割するもので、対物レンズ13は、光ディスク1上に光
ビームを集光するものである。集光レンズ14は、ビー
ムスプリッタ12にて分割された反射光を集光するもの
で、フォトディテクタ15は集光された反射光から光信
号を検出するためのものである。
【0040】そして、絞り16は、対物レンズ13に入
射する光ビームが通過する第2ポイントP2 に配された
場合に、同図(b)に示すように、破線にて示す光ビー
ムを実線にて示すものに変更するものである。この絞り
16は、図示しない挿抜手段にて、対物レンズ13に入
射する光ビームが通過する位置から完全に外れた第1ポ
イントP1 と、対物レンズ13に入射する光ビームが通
過する第2ポイントP2 とをスライド移動される。該挿
抜手段には、システムコントローラ7からの制御信号が
入力されており、システムコントローラ7の命令により
絞り16を挿抜するようになっている。
【0041】ここで、対物レンズ13は、同図(a)に
示すように、第1の光ディスク1aのディスク基板厚に
よる収差を補正するように光学設計されている。そし
て、絞り16は、同図(b)に示すように、対物レンズ
13との合成光学系が、第2の光ディスクである1bの
ディスク基板厚による収差を補正するような設計がなさ
れている。絞り16が光ビームの光路に配されること
で、対物レンズ13の開口数NAが、第2の光ディスク
1bの情報を再生し得るものに変更される。すなわち、
光ヘッド4では、対物レンズ13は発光素子10、コリ
メートレンズ11、ビームスプリッタ12、集光レンズ
14、フォトディテクタ15と共に第1の光ディスク1
aに対応した第1の集束光学系を構成し、また、この第
1の集束光学系に絞り16を加えることによって、第2
の光ディスク1bに対応した策2の集束光学系を構成し
ているとみなすことができる。
【0042】次に、図5を用いて上記対物レンズ13を
駆動するアクチュエータの構成を説明する。図5は、対
物レンズ13を駆動するアクチュエータの要部の構成を
示す構成図である。図5に示すように、対物レンズ13
は保持体17に保持されている。そして、この保持体1
7は一端が基台18に取り付けられた板ばね等の弾性材
からなる支持部材19に支持されている。これら保持体
17及び支持部材19は、対物レンズ13をフォーカシ
ング方向,ラジアル方向に移動させるアクチュエータを
構成する一部材であり、対物レンズ13は図示しないア
クチュエータコイル(具体的にはフォーカスコイル)に
フォーカスドライブ電流が出力されると、支持部材19
によりフォーカシング方向に移動されるようになってい
る。
【0043】次に、図1を用いて上記のフォーカスサー
ボ回路6の詳細な回路構成を説明する。図1は、上記の
フォーカスサーボ回路6の詳細な回路構成を示すブロッ
ク図である。図1に示すように、フォーカスエラー信号
回路20及びフォーカスOK信号回路21は、光ヘッド
4からの光検出信号がI/V変換回路5をへて入力され
ることで、フォーカスエラー信号及びフォーカスOK信
号をそれぞれ生成し、フォーカススイッチ22へ出力す
るようになっている。
【0044】フォーカススイッチ22は、フォーカスサ
ーボループをON/OFFするスイッチであり、フォー
カスエラー信号及びフォーカスOK信号と共に、システ
ムコントローラ7からの制御信号が入力されており、シ
ステムコントローラ7の命令により、フォーカスエラー
信号とフォーカスOK信号により光ビームの焦点が最良
点に結ばれたときONされ、フォーカスサーボループが
閉じられ、フォーカスサーボが行われるようになってい
る。
【0045】フォーカスサーチ回路23は、フォーカス
サーボをかける際に、最初サーボループを切っておい
て、対物レンズ13のアクチュエータを上下させて、フ
ォーカスエラー信号,フォーカスOK信号を生成し得る
範囲にいれてやるフォーカスサーチ動作を行うための回
路であり、システムコントローラ7からの命令により、
フォーカスサーチ動作が行われるようになっている。こ
のフォーカスサーチ動作により、光ヘッド4からの光検
出信号が、上記のフォーカスエラー信号回路20,フォ
ーカスOK信号回路21に入力されることとなる。
【0046】位相補償回路24は、フォーカスサーボ時
及びフォーカスサーチ時に光ヘッド4のアクチュエータ
へと出力される信号の位相補償を行って出力回路25に
信号を出力するものである。
【0047】出力回路25は、位相補償回路24から入
力される信号を所定の増幅率で増幅して光ヘッド4内の
アクチュエータのアクチュエータコイル(具体的にはフ
ォーカスコイル)にフォーカスドライブ電流を出力する
ものである。
【0048】電圧検出回路26は、出力回路25から出
力されるフォーカスサーボ時のフォーカスドライブ電流
の電圧値を検出し、ディスク基板厚を識別するためのフ
ォーカスドライブ電圧のオフセットのDC成分をシステ
ムコントローラ7へと出力するものである。
【0049】上記電圧検出回路26の詳細な回路構成を
図2に示す。図2に示すA1 は出力回路25のドライバ
ーアンプである。電圧検出回路26は、このドライバー
アンプA1 の出力電流を測定するための抵抗R5 と、該
抵抗R5 の端子間電圧を比較出力するディスク判別用ア
ンプA2 と、ゲイン設定用の4つの抵抗R1 〜R4 と、
積分用の2つのコンデンサC1 ,C2 とから構成されて
いる。
【0050】抵抗R5 はドライバーアンプA1 の出力に
直列に接続されており、抵抗R5 の片方の端子の電位
は、抵抗R3 ,R4 及びコンデンサC2 によってある程
度安定されてディスク判別アンプA2 の非反転端子に入
力されており、このディスク判別アンプA2 は、非反転
端子に入力された電位と、反転側に入ってきた電位との
差を抵抗R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びコンデンサC1
決まるゲインで出力する。ディスク判別アンプA2 の出
力が、システムコントローラ7へ入力される。
【0051】次に、上記構成の光ディスク装置における
ディスク判別方法を説明する。前述したように、本実施
の形態の光ディスク装置では、フォーカスサーボ時のフ
ォーカスドライブ電圧を基にしてディスク基板の厚さを
識別し、ディスクを判別するようになっている。したが
って、まず、上記光ディスク装置におけるフォーカスサ
ーボ動作について説明する。
【0052】光ディスク装置のターンテーブル2上に光
ディスク1が装着され、ターンテーブル2が回転を開始
すると、光ディスク1の情報を読み出すために、システ
ムコントローラ7の命令によりフォーカスサーチ回路2
3よりアクチュエータを上下に振るフォーカスドライブ
電流が出力され、フォーカスサーチ動作が行われる。
【0053】フォーカスサーチ動作による光ヘッド4か
らの情報はI/V変換回路5により電圧変換され、フォ
ーカスエラー信号回路20及びフォーカスOK信号回路
21にて、フォーカスエラー信号及びフォーカスOK信
号などが作成される。上記フォーカスエラー信号とフォ
ーカスOK信号は、光ディスク1上に光ヘッド4から照
射される微小な光スポットの焦点を合わせるために必要
であり、上記フォーカスエラー信号とフォーカスOK信
号より合焦位置を見つけ出した時、システムコントロー
ラ7がフォーカススイッチ22をONしフォーカスサー
ボループを閉じる。これによりフォーカスサーボが実施
され、出力回路25から光ヘッド4のアクチュエータに
は、対物レンズ13を光ディスク1の記録面に追随させ
得るフォーカスドライブ電流が送られる。
【0054】図6(a)に、第1の光ディスク1aにフ
ォーカスサーボが行われている状態を示す。図中破線
は、基準位置であり、基台18に取り付けられた支持部
材19が、理想的には光ディスク1と平行となるように
保持体17を支持した状態で、保持体17の中立位置で
もある。同図(b)は、フォーカスサーボ時のディスク
判別アンプA2 の出力を示す。
【0055】第1の光ディスク1a上の情報を読み出そ
うとフォーカスサーボを行った場合、保持体17は、基
準位置よりも+Δy1上方(ディスク方面)にシフトし
た位置で制御される。言い換えれば、保持体17を基準
位置よりも+Δy1だけ上げなければならないため、光
ヘッド4内のアクチュエータコイルに基準よりも多くの
電流を流さなければならないということから、ディスク
判別アンプA2 の出力が、同図(b)に示すように、基
準位置に保持体17が位置するときの出力値であり基準
電圧V0 よりも+ΔV1多い出力が得られる。
【0056】同様に図7(a)に、第2の光ディスク1
bにフォーカスサーボが行われている状態を示し、同図
(b)に、フォーカスサーボ時のディスク判別アンプA
2 の出力を示す。
【0057】第2の光ディスク1bは、第1の光ディス
ク1aに比べて薄いディスク基板を2枚貼り合わせたも
のであるので、第2の光ディスク1b上の情報を読み出
そうとフォーカスサーボを行った場合、前記第1の光デ
ィスク1aと比べて記録層の位置が下方にあることか
ら、基準位置よりも−Δy2下方にシフトした位置で制
御される。言い換えれば保持体17を−Δy2だけ下げ
なければならないため、光ヘッド4内のアクチュエータ
コイルに基準よりも少ない電流を流すことで良いことか
ら、ディスク判別アンプA2 の出力が、同図(b)に示
すように、基準電圧V0 よりも−ΔV2少ない出力が得
られる。
【0058】システムコントローラ7には、基準電圧V
0 が予め記憶されており、ディスク判別アンプA2 の出
力が基準電圧V0 より高い電圧値を有しておれば、装着
された光ディスク1が第1の光ディスク1aであると識
別し、基準電圧V0 より低い電圧値を有しておれば、第
2の光ディスク1bであると識別する。このようにし
て、ディスク基板厚に応じた光ディスク1が判別され
る。
【0059】次に、上記構成の光ディスク装置における
動作を説明する。前述したように、本実施の形態の光デ
ィスク装置における光ヘッド4内の対物レンズ13は、
第1の光ディスク1aのディスク基板厚による収差を補
正するように光学設計されている。したがって、まず、
装着された光ディスク1は、第1の光ディスク1aであ
ると仮定してフォーカスサーボを行い、ディスク判別ア
ンプA2 の出力が、基準電圧V0 よりも高ければ、シス
テムコントローラ7は第1の光ディスク1aであると判
別し、絞り16を光ビームの光路内に配することなく、
光ディスク1の情報の読取り、記録、消去を行う。
【0060】一方、ディスク判別アンプA2 の出力が、
基準電圧V0 よりも低い場合は、システムコントローラ
7は第2の光ディスク1bであると判別し、図示しない
挿抜手段を駆動して絞り16を光ビームの光路内に配設
させた後、光ディスク1の情報の読取り、記録、消去を
行う。
【0061】尚、本実施の形態では、ディスク判別アン
プA2 の出力を、基準電圧V0 と比較したが、ディスク
判別アンプA2 の出力が、予め設定している第1の光デ
ィスク1aをフォーカスドライブさせたときのディスク
判別アンプA2 の出力(基準電圧V0 よりΔV1高い電
圧)と一致しておれば、システムコントローラ7は第1
の光ディスク1aであると判別し、違っておれば、シス
テムコントローラ7は第2の光ディスク1bであると判
別するようにしてもよい。つまり、本実施の形態では、
第1の光ディスク1aと第2の光ディスク1bの2種類
についての判別が行われる場合を説明したため、基準電
圧V0 との比較により判別可能であるが、これに限ら
ず、基板厚が違えば必ずディスク判別アンプA2 の出力
は違った電圧値を有するので、予めその出力を知ってお
けば、3つ以上の異なるディスク基板厚の光ディスクを
判別できる。
【0062】また、本実施の形態では、ドライバーアン
プA1 の出力よりフォーカスドライブ時の電圧の違いを
出力したが、これに限らず、図8に示すように、フォー
カスサーボ時のフォーカスエラー信号回路20から出力
される信号のDC成分を測定するように電圧検出回路2
6を接続してもよい。フォーカスドライブ時の電圧の違
いを出力させるポイントならばどこでも可能である。
【0063】また、本実施の形態では、フォーカスドラ
イブ電圧の違いを高密度ディスクの情報を読み出すため
の絞り16の挿抜に利用したが、高密度ディスクの情報
を読み出すための収差補正手段としては絞り16に限ら
ず、グレーティングや図9に示す液晶シャッターを用い
ることもでき、フォーカスドライブ電圧の違いにより液
晶シャターをON,OFF制御してもよい。また、複数
の対物レンズを具備させ、収差を補正し得るように切り
換える構成でもよい。
【0064】次に、本実施の形態の光ディスク装置を用
いて、実際にディスク基板の厚みの異なるディスクを用
いてフォーカスサーボを行い、その時のディスク判別ア
ンプA2 の出力からディスク判別が可能であるかどうか
を確かめる実験を行った結果を示す。本実験では、厚さ
の異なる2枚の光ディスクとして、約1.2mm厚のデ
ィスク基板を有するCDと、約0.6mm厚の貼り合わ
せディスク基板の高密度ディスクを用いた。
【0065】透明な基板表面から信号面(ピット)まで
の距離は、ディスク下面より信号を読み出すために、C
Dは約1.2mm、高密度ディスクは約0.6mmとな
る。
【0066】このようにCDと高密度ディスクとの信号
面までの距離の差は約0.6mmであることから、ここ
ではCDの場合は基準位置より+0.3mm上方(ディ
スク方向)、高密度ディスクの場合は基準位置より−
0.3mm下方でフォーカスドライブさせるように基準
位置を設けた。そして、基準位置にある時のディスク判
別アンプA2 の出力を基準電圧V0 とした。
【0067】上記のような構成において、実際にフォー
カスサーボを行った結果を、図10(a)(b)、図11
(a)(b)に示す。CD30をフォーカスサーボした場
合のドライバーアンプA1 の出力波形は、図10(b)
に示すように、CD30の面振れ等が±0.5mm程度
であり、上記面振れを追うものであるから3〜8Hz程
度のsin波形となる。但し、上記保持体17は基準位
置より+0.3mm上方を中心に制御されているため、
+ΔvのDC分のオフセットが生じ、このDC成分がデ
ィスク判別アンプA2 より出力され、その出力は基準電
圧より+Δv多くなった。同様に、高密度ディスク31
をフォーカスサーボさせた場合、高密度ディスク31は
面振れ等が±0.3mm程度であるため、ドライバーア
ンプA1の出力波形は図11(b)に示すようなsin
波形となり、ディスク判別アンプA2 の出力は基準電圧
より−Δv少なくなった。
【0068】このことから、ディスク判別アンプA2
出力を予め知っておいた基準電圧V0 と比較することで
ディスク判別が可能であることが判明した。また、基準
電圧V0 は上記保持体17、支持部材19を構成してい
るアクチュエータの部品の構造や感度(コイル、マグネ
ット、板バネ等の特性)によって変化するが、あらかじ
めバラツキを知っておけば良く、また、本実験例ではデ
ィスク判別アンプA2の出力より小さいものであるた
め、ディスク判別に影響を及ぼすものではなかった。
【0069】また、ディスク判別の信頼性を裏付けるた
めに、図1の電圧検出回路26を構成する抵抗R1 〜R
4 の抵抗値を10kΩ、抵抗R5 の抵抗値を0.47
Ω、コンデンサC1 ,C2 の容量を数μF以下として、
CDのディスク基板厚に光学収差が設計されている光ヘ
ッド4でディスク判別を行った結果、CDと高密度ディ
スクとでは約50mV程度の差が得られ、十分な違いが
得られることがわかった。尚、従来のCD用の光ヘッド
4内に搭載されたアクチュエータの感度は1.8mm/
V程度のものを利用した。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
ディスク判別方法は、上記フォーカスサーボ手段にて生
成されるフォーカスサーボ時のフォーカスドライブ電圧
或いは該フォーカスドライブ電圧に応じた電圧のディス
ク基板の厚さによる違いを基に光ディスクを判別するも
のである。
【0071】これにより、従来の構成のような複雑なデ
ィスク判別回路は必要なく、光ディスク装置の小型化、
及び大幅なコストダウンが図れると共に、フォーカスサ
ーボのための信号の電圧値は、バラツキが非常に小さい
ので、光ディスクのピット形状等の影響を受け易いS字
波形を用い、かつ、上述したような困難な基準電圧の設
定が必要な従来の判別方法に比べて、信頼性の高い判別
が可能であるという効果を奏する。
【0072】本発明の請求項2記載のディスク判別装置
は、上記フォーカスサーボ手段により生成されるフォー
カスサーボ時のフォーカスドライブ電圧或いは該フォー
カスドライブ電圧に応じた電圧を検出する電圧検出手段
と、フォーカスサーボ時のフォーカスドライブ電圧或い
は該フォーカスドライブ電圧に応じた電圧を、ディスク
基板の厚さに応じて予め設定値として記憶している設定
値記憶手段と、上記電圧検出手段にて検出された電圧値
と、上記設定値記憶手段に記憶されている設定値とを比
較してディスク基板の厚さを識別するディスク識別手段
とを備えている構成である。
【0073】これにより、請求項1のディスク判別方法
を用いたディスクの判別を容易に実現でき、このディス
ク判別装置を搭載することで、光ディスク装置の小型化
及び大幅なコストダウンと共に、ディスク判別に高い信
頼性を有するといった効果を奏する。
【0074】本発明の請求項3記載の光ディスク装置
は、上記請求項2に記載のディスク判別装置と、互いに
ディスク基板の厚さが異なる複数の光ディスクに対応し
て設けられた、それぞれのディスク基板の厚さに応じた
収差補正が成された複数の光学系と、上記ディスク判別
装置の判別結果を基にディスク基板の厚さに応じて上記
光学系の一つを選択する制御手段とを備えた、互いのデ
ィスク基板の厚みが異なる光ディスクに対して情報の記
録、再生又は消去の少なくとも一つを行う構成である。
【0075】これにより、小型化かつ大幅なコストダウ
ンが図れると共に、収差補正のための光学系の切り換え
が高い信頼性で行われるので、互いにディスク基板の厚
さが異なる複数の光ディスクに対して情報の記録、再生
又は消去の少なくとも何れか一つを行う光ディスク装置
の信頼性を向上できるという効果を奏する。
【0076】本発明の請求項4記載の光ディスク装置
は、請求項3の構成において、上記のディスク基板の厚
さに応じた収差補正が成された複数の光学系は、一つの
光学系に、絞りや液晶シャッター等の収差補正手段をさ
らに組み合わせることで構成されたものである。
【0077】これにより、必要な複数の光学系を、コン
パクトに実現できるという効果を奏する。
【0078】本発明の請求項5記載の光ディスク装置
は、請求項3の構成において、上記のディスク基板の厚
さに応じた収差補正が成された複数の光学系は、複数の
対物レンズを切り換えることで構成されたものである。
【0079】これにより、必要な複数の光学系を、コン
パクトに実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すもので、光ディス
ク装置におけるフォーカスサーボ回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】上記フォーカスサーボ回路に備えられた電圧検
出回路の構成を示す回路図である。
【図3】上記光ディスク装置の、ディスク判別を行うシ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図4】(a)は第1の光ディスクの集束光学系を示す
構成図であり、(b)は第2の光ディスクの集束光学系
を示す構成図である。
【図5】上記光ディスク装置の光ヘッドの対物レンズを
駆動するアクチュエータの要部構成を示す説明図であ
る。
【図6】(a)は第1の光ディスクにフォーカスサーボ
している状態の光ヘッドの要部を示す説明図であり、
(b)はその場合のディスク判別アンプの出力を示す説
明図である。
【図7】(a)は第2の光ディスクにフォーカスサーボ
している状態の光ヘッドの要部を示す説明図であり、
(b)はその場合のディスク判別アンプの出力を示す説
明図である。
【図8】上記フォーカスサーボ回路における電圧検出回
路の他の配設位置を示す説明図である。
【図9】液晶シャッターを示す説明図である。
【図10】上記光ディスク装置におけるディスク判別の
実験を説明するための説明図である。
【図11】上記光ディスク装置におけるディスク判別の
実験を説明するための説明図である。
【図12】厚さの異なるディスク基板による収差の発生
状況を示す説明図である。
【図13】従来の光ディスク装置の、ディスク判別を行
うシステムの構成を示すブロック図である。
【図14】従来の光ディスク装置におけるディスク基板
の厚さを識別する部分の内部構成を示すブロック図であ
る。
【図15】図14の動作説明のための信号波形を示す波
形図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 1a 光ディスク 1b 光ディスク 4 光ヘッド 6 フォーカスサーボ回路(フォーカスサーボ手段) 7 システムコントローラ(設定値記憶手段,ディス
ク識別手段,制御手段) 17 保持体 19 支持部材 25 出力回路 26 電圧検出回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光手段からの光束が集光する焦点位置を
    光ディスクの記録面に追従させるフォーカスサーボを行
    うフォーカスサーボ手段を備え、互いにディスク基板の
    厚さが異なる複数の光ディスクに対して情報の記録、再
    生又は消去の少なくとも何れか一つを行う光ディスク装
    置に用いられる、ディスク基板の厚さにより光ディスク
    を判別するディスク判別方法において、 上記フォーカスサーボ手段にて生成されるフォーカスサ
    ーボ時のフォーカスドライブ電圧或いは該フォーカスド
    ライブ電圧に応じた電圧のディスク基板の厚さによる違
    いを基に光ディスクを判別することを特徴とするディス
    ク判別方法。
  2. 【請求項2】発光手段からの光束が集光する焦点位置を
    光ディスクの記録面に追従させるフォーカスサーボを行
    うフォーカスサーボ手段を備えた、互いにディスク基板
    の厚さが異なる複数の光ディスクに対して情報の記録、
    再生又は消去の少なくとも何れか一つを行う光ディスク
    装置に搭載される、ディスク基板の厚さにより光ディス
    クを判別するディスク判別装置であって、 上記フォーカスサーボ手段により生成されるフォーカス
    サーボ時のフォーカスドライブ電圧或いは該フォーカス
    ドライブ電圧に応じた電圧を検出する電圧検出手段と、 フォーカスサーボ時のフォーカスドライブ電圧或いは該
    フォーカスドライブ電圧に応じた電圧を、ディスク基板
    の厚さに応じて予め設定値として記憶している設定値記
    憶手段と、 上記電圧検出手段にて検出された電圧値と、上記設定値
    記憶手段に記憶されている設定値とを比較してディスク
    基板の厚さを識別するディスク識別手段とを備えている
    ことを特徴とするディスク判別装置。
  3. 【請求項3】上記請求項2に記載のディスク判別装置
    と、 互いにディスク基板の厚さが異なる複数の光ディスクに
    対応して設けられた、それぞれのディスク基板の厚さに
    応じた収差補正が成された複数の光学系と、 上記ディスク判別装置の判別結果を基にディスク基板の
    厚さに応じて上記光学系の一つを選択する制御手段とを
    備えた、 互いのディスク基板の厚さが異なる光ディスクに対して
    情報の記録、再生又は消去の少なくとも何れか一つを行
    うことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 【請求項4】上記のディスク基板の厚さに応じた収差補
    正が成された複数の光学系は、一つの光学系に、絞りや
    液晶シャッター等の収差補正手段をさらに組み合わせる
    ことで構成されていることを特徴とする請求項3記載の
    光ディスク装置。
  5. 【請求項5】上記のディスク基板の厚さに応じた収差補
    正が成された複数の光学系は、複数の対物レンズを切り
    換えることで構成されていることを特徴とする請求項3
    記載の光ディスク装置。
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