WO2005007841A1 - 変異型セリンアセチルトランスフェラーゼ及びl−システインの製造法 - Google Patents

変異型セリンアセチルトランスフェラーゼ及びl−システインの製造法 Download PDF

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Abstract

 野生型セリンアセチルトランスフェラーゼにおける89~96位に相当するアミノ酸配列が、配列番号4~9のアミノ酸配列のいずれか1つで置換され、かつL−システインによるフィードバック阻害が脱感作された変異型アセチルトランスフェラーゼを保持するエシェリヒア属細菌を使用して、O−アセチルセリン、L−システイン、およびそれらに由来する含硫化合物を製造する。

Description

明 細 書
変異型セリンァセチルトランスフェラーゼ及び L一システィンの製造法 技術分野
[0001] 本発明は、微生物産業、詳しくはアミノ酸の製造法に関し、より詳しくは、本発明は
、システィン生合成に関与する新規なフィードバック耐性酵素の使用に関する。より 詳しくは、本発明は、新規なフィードバック耐性変異型セリンァセチルトランスフェラー ゼ、その酵素を保持するェシエリヒア'コリ菌株、および同菌株株を用いた発酵による
L一システィンの製造法に関する。
背景技術
[0002] 従来、 L一アミノ酸は、 自然界から得られた微生物株、または L一アミノ酸生産能が向 上するように改変されたそれらの変異株を利用する発酵法により、工業的に製造され てきた。
[0003] L一アミノ酸生産能を向上させる多くの技術 (例えば、組換え DNAによる微生物の 形質転換による)が開示されてきた (例えば、米国特許第 4, 278, 765号を参照)。こ れらの技術は、アミノ酸生合成に関与する酵素の活性を増加させること、および/ま たは、産生された L-アミノ酸によるフィードバック阻害から標的酵素を脱感作させるこ とによる(列えは、、特開日召 56—18596 (1981)、 W〇95/16042、または米国特許 第 5, 661, 012号および第 6, 040, 160号を参照)。
[0004] ェシエリヒア'コリにおける L—セリンからの L—システィン生合成は、 cysE遺伝子によ りコードされるセリンァセチルトランスフェラーゼ、ならびに cysKおよび cysM遺伝子 によりコードされる、 _Aおよび— Bで表される〇-ァセチルセリン(チオール)—リアーゼ アイソザィムにより行われる。セリンァセチルトランスフェラーゼ(「SAT」とも呼ばれる; EC2. 3. 1. 30)は、ァセチルー CoAと L—セリンからの O—ァセチルー L—セリン形成を 触媒し、 L-システィンによるフィードバック阻害を介してシスティンの生合成において 調節的役割を果たす(ェシエリヒア'コリおよびサルモネラ(Escherichia coli and Salmonella) ,第二版、編集長: F.C. Neidhardt, ASM Press, Washington D.C., 1996) [0005] L—システィンに対してフィードバック感受性がないェシエリヒア'コリの SAT変異体、 次いで野生型 SAT力 Denk D.および Bock A.により単離された(J. Gen. Microbiol., 1987, 133 (Pt 3), 515-25)。変異型 cysE遺伝子は、 767位での 1塩基変化しており 、それによつてメチォニン 256からイソロイシン置換していた。この変異体は L—システ インを排出する。
[0006] cysE遺伝子によりコードされるェシエリヒア'コリ SATにおける本来の Met_256を 他の 19個のアミノ酸残基で置換すること、又は終止コドンを導入して 256 273の C 末端領域を切断することにより、ほとんどの場合、フィードバック耐性 (fbr)表現型とな る。しかし、変異型 SATタンパク質は野生型 SATの活性レベルを維持しない(
Nakamori S. et al, Appl. Environ. Microbiol., 1998, 64, 5, 1607-1611、 WO
97/15673)。これらの改変 cysE遺伝子を有するプラスミドを保持する株は、 200mg /Lに至るシスティン (シスチンを含む)を産生した。
[0007] ェシエリヒア 'コリからの多数のフィードバック非感受性変異型 SAT力 PCRランダ ム変異法により得られた。 SATのアミノ酸配列にわたって突然変異が同定されたが、 全ての変異型 SATは、顕著に減少した比活性レベルを示した(Takagi, H. et al, FEBS Lett., 1999, 452, 323-327)。
[0008] L一システィンによるフィードバック阻害における SATの C末端領域の基本的役割は また、 Mino K. et al (Biosci. Biotechnol. Biochem. 1999, 63, 1, 168-179)により示さ れた。切詰めた SAT、すわなち、野生型 SATを Ser253と Met254との間で切断し、 その結果 C末端から 20個のアミノ酸残基を欠失したものは、フィードバック阻害に対 して野生型 SATよりもさらに感受性が低下していた。
[0009] 抑制された L一システィン分解系、例えば、より低活性のシスティンデスルフヒドラ一 ゼ、および、 L一システィンによるフィードバック阻害が減少した SAT、例えば、野生型 SATの 256番目のメチォニン残基が他のアミノ酸残基で置換された変異型 SATの 保持、の両方により特徴付けられるェシエリヒア属細菌株が、 L-システィンを産生し 得ることもまた報告されている(特開平 11一 155571)。
[0010] アミノ酸 97— 100、 164 169、 237、 239 240、 245— 259、および 267 269 の酉己歹' J領域に変異を有する力、、又は、アミノ酸 237— 240、 245 259、および 267 一 269の C末端配列領域に欠失を有する組換えセリンァセチルトランスフェラーゼは 、野生型酵素に比べて L一システィンに対する感受性が減少し、これは米国特許第 6 , 218, 168号に開示されている。 721位での Aから Gへの置換(結果として Thrl67 力、ら Alal67に変化する)および 988— 990位での ATGから TAGへの置換(結果とし て Met256の代わりに終止コドンが形成する)の両方を有する、二重変異型 cysEXI V対立遺伝子によりコードされる SATは、システィンに対する良好な耐性を示し (K > 1000 μ Μ)、比較的高い活性(0. 453 μ ΜΖ分 X mg)を有していた。 cysEXIV 対立遺伝子で形質転換され Ml 5株は、 48時間のフィード一バッチ発酵プロセス の後、 2. 3gZLの L—システィンを産生した。し力、し、 L一システィンの最高収率(3. 9 g/L)は、 C末端領域で 18個のアミノ酸が切り詰められた cysEDel_255変異型対 立遺伝子を使用して得られた。
[0011] 通常、酵素の fbr表現型は、タンパク質配列中、 1又はそれ以上のアミノ酸残基を他 のアミノ酸残基で置換した結果として生じ、そしてこれらの置換により酵素の活性低 下が導かれる。
[0012] したがって、上記で記載される方法により得られる変異型酵素の不利な点は、変異 型酵素が野生型酵素と比較して活性が減少することである。本技術分野において、 f br表現型で変異型酵素の活性を維持することが必要なことは明らかである。
発明の開示
[0013] 本発明の目的は、野生型セリンァセチルトランスフェラーゼの 89 96位のアミノ酸 配列中に 1又は複数の変異を含み、 L一システィンによるフィードバック阻害が脱感作 されている、変異型セリンァセチルトランスフェラーゼを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、野生型セリンァセチルトランスフェラーゼの 89 96位に 相当する前記アミノ酸配列が、配列番号 4、 5、 6、 7、 8及び 9から選ばれるアミノ酸配 列で置換された、前記変異型セリンァセチルトランスフヱラーゼを提供することである 本発明のさらなる目的は、野生型セリンァセチルトランスフェラーゼはェシエリヒア' コリ由来である、前記変異型セリンァセチルトランスフェラーゼを提供することである。 本発明のさらなる目的は、 51位での Asnから Lys、 91位での Arg力ら His、および 2 33位での His力も Tyrの置換を有する三重変異を除き、 89— 96位以外の位置の 1 又は複数の箇所で、 1又は複数のアミノ酸の欠失、置換、挿入、又は付加を含む、前 記変異型セリンァセチルトランスフェラーゼを提供することである。
本発明のさらなる目的は、前記の変異型セリンァセチルトランスフェラーゼをコード する DNAを提供することである。
本発明のさらなる目的は、前記 DNAで形質転換され、かつ L一システィン生産能を 有する、ェシエリヒア属細菌を提供することである。
本発明のさらなる目的は、前記細菌を培地に培養し、同培地に L一システィンを蓄 積させ、同培地から L一システィンを回収する、 L一システィンの製造法を提供すること である。
[0014] 上記したような fbr突然変異のレ、ずれかを有する SATは「変異型 SAT」と、変異型 S ATをコードする DNAは「変異型 cysE遺伝子」と、変異を有さない SATは「野生型 S ATJとも称すること力 Sある。
図面の簡単な説明
[0015] [図 1]配列番号 18および 19のプライマーの構築を示す。
[図 2]SATのオリゴマー構造を示す(写真)。 Aは側面図。 Bは上面図。
[図 3]SATサブユニットの三次元構造を示す (写真)。
[図 4]変異型 cysE遺伝子プール構築のためのスキームを示す。
[図 5]変異型 SATの触媒特性を示す。
発明を実施するための最良の形態
[0016] 本発明は、ェシエリヒア 'コリによるシスティン生合成において重要な役割を担う酵 素であって、フィードバック耐性を有し、かつ高活性な酵素に関する。本発明はまた、 cysE遺伝子フラグメントの全無作為化を使用して、変異型 cysE遺伝子の巨大セット を合成する方法に関する。
酵素の三次元構造を正確に評価することにより、 fbr突然変異が存在し得るタンパ ク質フラグメントにおける複数のアミノ酸残基の同時置換によって、天然型に近い活 性レベルを持つ変異型タンパク質を構築することができる。
[0017] 以下、本発明をより詳細に説明する。 [0018] < 1 >変異型 SATおよび変異型 cysE遺伝子
本発明により得られた SATの三次元構造のデータに従って、 L システィンとの相 互作用に必須であり、かつ、 SATの L システィンに対する感受性に関与する SAT の新規領域が明らかになった (実施例 1参照)。
[0019] 本発明の変異型 SATおよび変異型 cysE遺伝子は、無作為化フラグメントによる突 然変異誘 5B (randomized rragment-directed mutagenesis)により得 bれ 7こ。 cysE退 子の多数の変異は、 cysE遺伝子の 24—ヌクレオチドフラグメント、すなわち SATタン パク質における 89位のアルギニンから 96位のァスパラギンまでの領域をコードするフ ラグメントの無作為化により得られた。 2個の隣り合うアミノ酸残基が同時に無作為化 されたので、タンパク質の 89— 96領域の全体は、連続する 4回の実験で無作為化さ れた。
[0020] 続レ、て、発現ベクター中にクローニングされた変異型 cysE遺伝子を保持する組換 えクローンの選択およびスクリーニングによって、抑制されていない野生型(wt) SAT の生物活性レベル及びそれに至る種々の活性レベルを持つ変異型 SATの fbr変異 体を選択することができる。野生型 SATには、ェシエリヒア'コリの SAT (EC番号 2· 3 • 1. 30)が含まれる(配列番号 2)。
[0021] fbr表現型を持つ変異型 SATのアミノ酸配列は、本発明に含まれる。変異型 SAT は、通常の方法によって野生型 cysE遺伝子に変異を導入することにより取得し得る 。野生型 cysE遺伝子は、例えば、同遺伝子のヌクレオチド配列に基づいて調製され たプライマーを利用する PCR (ポリメラーゼ.チェイン 'リアクション、 White, T.J. et al., Trends Genet., 5, 185 (1989)を参照)により取得することができる。野生型 cysE遺伝 子には、ェシエリヒア'コリの cysE遺伝子が含まれる(GenBankァクセシヨン番号 NC 一 000913. l ; gi : 16127994の酉己歹 IJ中ヌクレオチド番号 3779368— 3780189)。 他の微生物の SATをコードする遺伝子も同様にして取得し得る。野生型 cysE遺伝 子への変異の導入は、例えば、部位特異的変異法によって行うことができる。
[0022] 本発明の変異型 SAT中の 89 96位のアミノ酸配列は、 1又は複数の突然変異を 含む。好ましくは、本発明の変異型 SAT中の 89 96位のアミノ酸配列は、配列番号 4一 9の配列のいずれ力 1つである。本発明の変異型 SAT (Val_95および Asp_96 が Arg_95および Pro_96、 Gly_95および Gly_96、又は Leu_95および Pro_96 で置換されるカ Ala_94が Thr— 94で置換されるカ Arg_89が Pro_89で置換さ れるか、 Arg_89および Thr— 90が Ser— 89および Leu— 9〇で置換されている)、お よびェシヱリヒア'コリの野生型 SATの対応するアミノ酸配列を表 1に示す。また、これ らのアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列の例も表 1に示す。
[表 1]
表 1
Figure imgf000008_0001
[0024] 変異型 SATは、 SAT活性が損われない限り、 89番目一 96番目以外の位置の 1箇 所又は複数箇所で 1又は複数のアミノ酸の欠失、置換、挿入、又は付加を含んでもよ レ、。用語「SAT活性」は、ァセチル基をァセチルー CoA力 Lーセリンに転移させる反 応を触媒する活性を意味する。 SAT活性は、例えば、 Kredich, N.M. and Tomkins, G.M. (J. Biol. Chem. 1966, 241, 21, 4955-4965)に記載される方法により測定され 得る。 51位での Asnから Lys、 91位での Argから Hisおよび 233位での His力、ら Tyr への置換を有する三重変異は、先に Takagi, H. et al (FEBS Lett., 1999, 452, 323-327)により記載されており、本発明から除かれる。
[0025] 「複数」のアミノ酸の数はタンパク質の三次元構造中のアミノ酸残基の位置又はアミ ノ酸残基の種類によって異なる。これは以下の理由による。すなわち、複数のアミノ酸 は互いに高い相同性を有し、そのようなアミノ酸における差異はタンパク質の三次元 構造に大きくは影響しないからである。したがって、本発明の変異型 SATは、 SATを 構成する全アミノ酸残基に対して 30— 50%以上、好ましくは 50— 70%以上、より好 ましくは 70— 90%以上、最も好ましくは 95%以上の相同性を有し、かつ fbr SAT活 性を有するものであり得る。あるいは、ここでいう「複数」のアミノ酸の数は、具体的に は 2— 20、好ましくは 2— 10、特に好ましくは 2— 15である。
[0026] 本発明において、「89— 96位の配列に相当するアミノ酸配列」は、ェシエリヒア'コリ 野生型 SATのアミノ酸配列中の 89— 96位のアミノ酸配列に相当するアミノ酸配列を 意味する。アミノ酸残基の位置は変わり得る。例えば、 1個のアミノ酸残基が N末端部 分に挿入される場合、本来的に 89位に位置するアミノ酸残基は 90位になる。本発明 においては、そのような場合、 90位のアミノ酸残基は、本来の 89位に相当するァミノ 酸残基として表される。
上記のような SATの改変は、 SAT活性が維持されるような保存的変異である。置 換は、アミノ酸配列中の少なくとも 1残基が除去され、そこに他の残基が揷入される変 化である。 SATタンパク質の元々のアミノ酸を置換し、かつ、保存的置換とみなされ るアミノ酸としては、 Alaから ser又は thrへの置換、 argから gln、 his又は lysへの置換、 asn ら glu、 gin、 lys、 his又は aspへの ft:換、 asp力、ら asn、 glu又は ginへの 換、 cys力、り ser又 ia-alaへの歡換、 gin力 り asn、 glu、 lys、 his、 asp又 ia-argへの歡換、 glu力 り asn、 gin 、 lys又 ίま aspへの置換、 gly力 り proへの置換、 his力 り asn、 lys、 gln、 arg又 ίま tyrへの置 換、 ileから leu、 met, val又は pheへの置換、 leuから ile、 met, val又は pheへの置換、 lys 力ら asn、 glu、 gln、 his又は argへの置換、 met力ら ile、 leu、 val又は pheへの置換、 phe力 ら t卬、 tyr, met, ile又は leuへの置換、 serから thr又は alaへの置換、 thrから ser又は ala への置換、 t卬から phe又は tyrへの置換、 tyrから his、 phe又は t卬への置換、及び、 val から met、 ile又は leuへの置換が挙げられる。
[0027] 上記に記載されるように変異型 SATと実質的に同じタンパク質をコードする DNA は、例えば、 1又は複数のアミノ酸残基が特定部位で欠失、置換、挿入、又は付加さ れるように、例えば部位特異的変異法を用いてヌクレオチド配列を修飾することにより 、得ることができる。上記のようにして改変される DNAは、通常知られている突然変 異処理により得ることができる。そのような突然変異処理には、変異型 cysE遺伝子を 含む DNAを、インビトロで、例えばヒドロキシルァミンで処理すること、および微生物、 例えば、変異型 cysE遺伝子を保持するェシエリヒア属細菌を、 UV照射により、又は そのような処理に通常使用される、 N_メチル _Nしニトロ—N—ニトロソグァ二ジン (NT G)もしくは亜硝酸のような突然変異剤で処理する方法が含まれる。 [0028] 上記のような、ヌクレオチドの置換、欠失、挿入、又は付加には、天然に生じる変異 (ミュータントあるいはバリアント)、例えば、ランダム変異、 SATを保持する細菌の個 体差又は種もしくは属での差異が含まれる。
[0029] 変異型 SATと実質的に同じタンパク質をコードする DNAは、ストリンジヱントな条件 下で、プローブとしての既知の cysE遺伝子配列(配列番号 1)又はその一部とハイブ リダィズし、かつ SAT活性を有するタンパク質をコードする DNAを、変異型 SATを 保持する細胞から単離することにより、得ることができる。
[0030] 用語「ストリンジェントな条件」には、いわゆる特異的ハイブリッドが形成され、かつ非 特異的ハイブリッドが形成されないような条件が含まれる。この条件を数値を用いて 表現することは困難である力 例えば、ストリンジヱントな条件には、高い相同性を有 する DNA、例えば互いに 50%以上の相同性を有する DNAはハイブリダィズし、力、 つ互いに上記より低レ、相同性を有する DNAはハイブリダィズしなレ、条件が含まれる 。あるいは、ストリンジ工ントな条件は、サザンンハイブリダィゼーシヨンでの通常の洗 浄の条件、すなわち、 60。Cで、 1 X SSC、 0. 1 % SDS、好ましくは 0. 1 X SSC、 0. 1 % SDSに相当する塩濃度で DNA同士が互いにハイブリダィズする条件が含まれ る。
[0031] 上記のような条件下でハイブリダィズする遺伝子には、遺伝子のコード領域内に生 じた終止コドンを有する遺伝子、および活性中心の突然変異により活性を有さないも のが含まれる。し力しながら、そのような不都合は、遺伝子を市販の発現ベクターと連 結し、発現したタンパク質の SAT活性を調べることにより、容易に除くことができる。
[0032] < 2 >本発明のェシエリヒア属細菌。
本発明の細菌は、上記のような変異型 cysE遺伝子が導入された、ェシエリヒア属に 属する細菌である。用語「ェシエリヒア属細菌」は、微生物学の当業者に既知の分類 に従ってェシエリヒア属として分類される細菌を意味する。ェシエリヒア属に属する細 菌の例として、ェシエリヒア'コリ(E. coli)が挙げられる。
[0033] 「L_システィン生産能を有する細菌」は、本発明の細菌を培地で培養したときに、 培地中に L一システィンを蓄積する能力を有する細菌を意味する。 L一システィン生産 能は、育種により付与又は増強されてもよい。本明細書中で使用される用語「L-シス ティン生産能を有する細菌」はまた、野生株又は親株よりも大量に培地中に L一シス ティンを生成および蓄積し得る細菌を意味する。野生型ェシエリヒア'コリ菌株の例に ίま、ェシエリヒア'コリ MG1655株(ATCC47076, ATCC700926, VKPM Β— 61 95)、 K—12株などが例示され得る。 MG1655株は、アメリカン 'タイプ.カルチヤ一. コレグンヨン (American Type Cultureし ollection、住所 10801 University Boulevard, Manassas, VA 20110, United States of America)から入手することができる。
[0034] 変異型 cysE遺伝子は、例えば、ェシエリヒア属細菌を、ェシエリヒア属細菌で機能 するベクターおよび変異型 cysE遺伝子を含む組換え DNAで形質転換することによ り、導入され得る。変異型 cysE遺伝子は、染色体上で cysE遺伝子を変異型 cysE遺 伝子で置換することによつても、導入すること力 Sできる。
[0035] 変異型 cysE遺伝子の導入に使用するベクターには、 pBR322、 pMW118、 pUC 19のようなプラスミドベクター、 11059、 1BF101 , M13mp9のようなファージべクタ一 、および Mu、 Τη10、 Τη5のようなトランスポゾンなどが含まれる。
[0036] ェシエリヒア属細菌への DNAの導入は、例えば、 D. A. Morrisonの方法(Methods in Enzymology, 68, 326 (1979))又は DNAの透過性を増加させるためにレシピエント 細菌細胞を塩化カルシウムで処理する方法(Mandel, M. , and Higa, A., J. Mol. Biol. , 53, 159,(1970))などにより行われ得る。
[0037] 上記のように、変異型 cysE遺伝子をェシエリヒア属に属する L-システィン生産菌に 導入することにより、 L一システィンの生産量を増加することができる。また、 L一システ イン生産能は、変異型 cysE遺伝子が既に導入されている細菌に付与してもよい。
[0038] L一システィン生産能を有するェシエリヒア属細菌には、フィードバック耐性セリンァ セチルトランスフェラーゼをコードする異なる cysE対立遺伝子で形質転換されたェシ エリヒア'コリ JM15株(米国特許第 6, 218, 168号)、細胞にとって毒性の物質を排 出するのに好適なタンパク質をコードする遺伝子を過剰発現するェシヱリヒア'コリ W 3110株(米国特許第 5, 972, 663号)、システィンデスルフヒドラーゼ活性が低下し たェシエリヒア'コリ菌株(特開平 11_155571A2)、及び、 cysB遺伝子によりコードさ れるシスティンレギュロンに対するポジティブな転写調節因子の活性が上昇したェシ エリヒア ·コリ W3110株(WO0127307A1)などが含まれる。 [0039] < 3 >本発明の方法
本発明の方法は、本発明の細菌を培地に培養して L一システィンを生成させ、培地 に蓄積した L一システィンを培地から回収する、 L一システィンの製造法を含む。
本発明において、培養、培地からの L一システィンの回収および精製等は、従来の 微生物を用いたアミノ酸の発酵生産法によって行ってもよい。
[0040] 本発明においては、培養、培地からの L一システィンの回収および精製は、微生物 を用いてアミノ酸を製造する従来の発酵法と同様にして行うことができる。
本発明に使用される培地は、培地が、炭素源および窒素源およびミネラル類、及び 必要に応じて微生物が生育に必要とする適当量の栄養を含む限り、合成培地であつ ても天然培地であってもよい。
炭素源には、グルコースおよびスクロースのような種々の炭水化物、および種々の 有機酸が含まれる。使用する微生物の同化の様式によっては、エタノールおよびダリ セロール等のアルコールを使用してもよレ、。
窒素源としては、アンモニアおよび硫酸アンモニゥムのような種々のアンモニゥム塩 、ァミンのような他の窒素化合物、ペプトン、大豆加水分解物、および発酵微生物の 消化物のような天然の窒素源が使用され得る。硫黄源としては、硫酸塩およびチォ 硫酸塩が使用され得る。
ミネラル類としては、リン酸 2カリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、第一鉄塩 、マンガン塩などが使用され得る。
[0041] 必要に応じて、さらなる栄養が培地に添加され得る。例えば、微生物が生育にメチ ォニンを必要とする場合 (メチォニン栄養要求性)、培養のため十分量のメチォニン が培地に添加され得る。
[0042] 培養は、好ましくは、振盪培養、通気を伴う撹拌培養のような好気的条件下、 20°C 一 42°C、好ましくは 37°C— 40°Cの温度で行われる。培養の pHは、通常 5— 9の間 であり、好ましくは 6. 5-7. 2の間である。培養の pHは、アンモニア、炭酸カルシゥ ム、種々の酸、種々の塩基、および緩衝液で調節され得る。通常、 1日一 5日間の培 養で、培地に目的の L一アミノ酸が蓄積する。
[0043] 培養後、細胞のような固体は、遠心分離または膜濾過により培養液から除去するこ とができ、次いで目的の L一アミノ酸力 Sイオン交換、濃縮、および結晶法により回収お よび精製され得る。
実施例
[0044] 本発明を、以下の非限定的な実施例を参照して具体的に説明する。
[0045] 〔実施例 1〕 SATの三次元構造
SATの三次元構造を、以下のようにして決定した。
[0046] < 1 >セレノメチォニル SATの製造および精製
ェシエリヒア'コリで組換え SATを製造するために、ベクター pQE* (Qiagen)を使用 して、 SATをコードする cysE遺伝子の発現プラスミドを構築した。前記ベクターは、 ェシエリヒア 'コリ発現ベクター PQE30を改変することにより作製された。
[0047] 铸型として pQE30を用レ、、オリゴヌクレオチドプライマー(配列番号 17および 18)を 用いて PCRを行った。これらのプライマーは、ベクター pQE30のヌクレオチド配列( www.qiagen.com)に基づいて構築した。プライマー配列番号 18は、 Sphl認識部位お よび図 1に示すミスマッチを含む。 150bpの単一の増幅バンドを制限酵素 Xholおよ び Sphlで消化して 80bpのフラグメントを回収した。このフラグメントは、予め同じ制限 酵素で消化した PQE30の大フラグメントに連結した。得られるプラスミド pQE*は、 6 個の連続 Hisアミノ酸残基をコードする配列の代わりに開始コドンの位置に Sphl切断 部位と、 BamHI部位を含む。
[0048] cysE遺伝子の DNAフラグメントを、ェシエリヒア ·コリ DH5 αのゲノム DNA、および cysE遺伝子のヌクレオチド配列(GenBankァクセシヨン番号 M15745)に基づいて構 築したオリゴヌクレオチドプライマー(配列番号 19および 20)を用いた PCRにより調 製した。プライマー配列番号 19は、 Sphl認識部位および図 1に示すミスマッチを含 む。プライマー配列番号 20は、 5,一末端に Hindlll認識部位を含む。 840bpの単一 の増幅バンドを制限酵素 Sphlおよび Hindlllで消化し、次いで予め同じ制限酵素で 消化した PQE*の大フラグメントに連結して、プラスミド pQE-SATを構築した。結果 として、組換え SAT中の 2位で TCGトリプレットによりコードされる本来のセリン残基 は、 CCGトリプレットによりコードされるプロリンで置換された。
[0049] SAT発現プラスミド pQE—SATを保持するェシエリヒア 'コリ B834/DE3細胞( Novagen Co., USA)を、アンピシリン(5 /i g/ml)を加えた LB培地 [20g/Lのバクト トリプトン、 10g/Lのバクトイーストエキストラタト、 20g/Lの NaCl]で、 37°Cでー晚 培養した。続いて、この種培養を、セレノメチォニン(40 /i g/ml)およびアンピシリン (50 μ g/ml)をカロえた M9培地 [15. lgZLの Na HPO - 12H 0、 3gZLの KH P
2 4 2 2
O、 0. 5g/Lの NaCl、 lg/Lの NH Cl、 4g/Lのグルコース、 2mlの 1Mの MgS〇
4 4
、 1mlの 1Mの CaCl、 1mlの FeCl (3. 5mg/ml)、 2. 4mlのチアミン(lmgZml)
4 2 3
]に移した。 37°Cで培養を続けた。 560nmでの光学密度が 0. 6に到達したところで 、セレノメチォニル SAT発現の誘導のために、 ImMのイソプロピル一 1_ j3—D—ガラ クトーピラノシドをカ卩えた。培養した細胞を、遠心分離で集めた。
細胞ペレットを、 50mMの Tris_HCl (トリス(ヒドロキシメチル)ァミノメタン塩酸塩)、 2mMの(土)—ジチオトレイトール、 5mMの EDTA_Na (エチレンジァミン四酢酸二
2
ナトリウム二水和物)の溶液に懸濁させ、超音波処理して破砕した。上清を 60°Cで 10 分間インキュベートした後、氷上で 10分間冷却した。沈殿物を遠心分離で除去した。 可溶性セレノメチォニル SAT溶液を硫酸アンモニゥム沈殿で精製し、 50mMの Tris -HCl (pH7. 5)、 2mMの(土)—ジチオトレイトール、および 5mMの EDTA_Naの
2 溶液で透析した。次いで、これを、 50mMの Tris_HCl (pH7. 5)、 2mMの(土)—ジ チオトレイトール、および 5mMの EDTA— Naで平衡化した陰イオン交換カラム(
2
ResourceQ 6ml, Amersham Pharmacia Biotech、東, 、 日本)に供した。 1刀ラム体積 の同じ緩衝液でカラムを洗浄した後、 6ml/分の流速で、 10カラム体積以上の 0— 1 Mの塩ィ匕ナトリウム直線勾配を用いて、セレノメチォニル SATを溶出させた。溶出し た画分を集めた。この溶液を、硫酸アンモニゥムを加えた後、 0. 75Mの硫酸アンモ 二ゥム、 50mMの Tris— HCl (pH7. 5)、 2mMの(土)—ジチオトレイトール、および 5 mMの EDTA— Naで平衡化した疎水性相互作用クロマトグラフィーカラム(HiPrep
2
16/10 Butyl, Amersham Pharmacia Biotech,東京、 日本)に供した。 1カラム体積の 同じ緩衝液でカラムを洗浄した後、 5mlZ分の流速で、 10カラム体積以上の 0. 75 一 0Mの硫酸アンモニゥム直線勾配を用いて、セレノメチォニル SATを溶出させた。 緩衝液交換のため、プールした画分を、 50mMの Tris_HCl (pH7. 5)、 2mMの( 土)—ジチオトレイトール、 5mMの EDTA_Naの溶液を用いて透析した。 [0051] < 2 >結晶化
セレノメチォニル SATの結晶化を行った。約 5日間のうちに X線回折に十分な大き さ(0. 2 X 0. 2 X 0. 2mm)に成長した立方晶系結晶が得られた。
[0052] < 3 >データ収集および処理
高工ネルギー物理学研究所 (筑波、 日本)の放射光実験施設でビームライン 6Bに 設置された、 Quantam4RCCD検出器 (ADSC)を使用して、セレノメチォ二ノレ SAT 結晶の多波長異常分散 (MAD)データを収集した。 X線回折データの収集前に、 X 線蛍光スペクトルを記録して、 MADデータ収集に最適な波長を選択するのに使用し た。 X線蛍光スペクトル測定およびデータ収集の間、セレノメチォニル SAT結晶を、 3 5v/v%の 2—メチノレ— 2, 4_ペンタンジオール、 0. 1Mの 2_ (N—モルホリノ)ェタン スルホン酸— NaOH (pH6. 2)、および ImMの L—システィンを含む低温溶媒( cryo-solvent)に対する平衡化後、 95Kでフラッシュ冷却した。データを、 0. 9791 A (蛍光スペクトルの変曲点、 f最小)、 0· 9789 A (f最大)、 0. 9500A (遠隔高エネ ルギ一波長)、および 1 · 0500 A (遠隔低エネルギー波長)で収集した。 4つのデー タセット全てを、 220mmの結晶対検出器距離で、かつ 1画像あたり 1. 0° の振幅を 用いて、同一結晶から収集した。 DPS/MOSFLMプログラム(Rossman, M. G., and van Beek, C. G. (1999) Acta Crystallogr. Sect. D55, 1631-1640)を使用して、 回折データを処理した。セレノメチォニル SATの結晶は、 2. 7 Aまでの分解能で回 折した。これは空間群 R3に属し、単位胞べクトノレ(unit cell dimensions) a= 101. 2 A 、 c = 223. 2Aを持つ。結晶は、 35. 3%の溶媒含有量で、非対称単位あたり 4個の セレノメチォニル SAT分子(分子 A、 B、 C、および D)を含む。
[0053] く 4 >MAD位相付け(MAD phasing)および位相改善
MADデータを、 CCP4 (Beiley, S. (1994) Acta Crystallogr. Sect. D50, 760-763) プログラム SCALEITとともにスケーリングした。 SOLVEプログラム(Terwilliger, T. C., and Berendzen, J. (1996) Acta Crystallogr. Sect. D52, 743-748)を使用して、非 対称単位中で予想される 36個のうち 19個の Se部位を決定した。 CCP4中の MLPH AREプログラムで初期 MAD位相を計算した。最終的な性能指数値 (figure of merit value)は 0. 541となった(40. 0-2. 7 A分解能)。 [0054] CCP4中の DMプログラムを使用して MAD位相を改善した。はじめに、 40. 0-2. 7 A分解能データを使用して、 30%の溶媒含量条件で溶媒領域平滑化 (solvent flattening)手順を繰り返した。電子密度マップは、比較的明瞭なタンパク質一溶媒境 界を示したものの、その質は劣っており、解釈するのが困難であった。電子密度マツ プの解釈およびモデル構築を、 Octane graphicsワークステーション(Silicon Graphics Inc.)上で QUANTAプログラム(Accelrys In )を使用して行った。
[0055] 次の工程で、分子平均化手順により位相をさらに改善した。 Se原子の位置を重ね 合わせることにより、最初に非結晶学的対称 (NCS)パラメーターを決定した。分子 A と Bおよび分子 Cと Dは、それぞれ、非結晶学的 2倍軸で相関していた。分子 Aと Cお よび分子 Bと Dは、それぞれ、 c一軸にそって 1/2平行移動の関係にあった。 40. 0- 2. 7A分解能で行われた分子平均化手順の間に NCSパラメーターを細密化した。 分子平均化手順は成功裡に終了し、組み合わせた位相の平均の熱伝導率と熱膨張 係数の比(0. 644)および相関係数(0. 617 0. 868)の値の改善を得た。マップが 改善されて、多くの二次構造が示された。セレノメチォニル SATの三次元構造がこの マップ上に構築された。
[0056] < 5 > SATの三次元構造
図 2は、 SATのオリゴマー構造を示す。図 1に示されるとおり、 SATは 32点対称の 六量体構造を形成する。 3つの非結晶学的 2倍軸で相関する二量体が結晶学的 3倍 軸で相関している。
[0057] 図 3は、 SATサブユニットの三次元構造を示す。 SATサブユニットは、 2つのドメイ ンで形成される。 N末端ドメインは、多くの α リックスを含む。 SAT六量体中の Ν 末端ドメインへリックスは、互いに密接に相互作用して、六量体の安定化に重要な役 割を果たしている。 C末端ドメインの構造は、左巻き平行 βヘリックスドメイン (L β Η) である。 L j3 H構造は、巨大なコイル状角柱にフォールデイングしており、あたかも角 柱の表面まわりに左巻き螺旋で巻き付けられているようである。 L /3 H構造の面は、 3 つの平らで平行な j3シートで形成されている。 SAT六量体の構造中、隣り合う L j3 H 構造ドメインの間に巨大な割れ目(cleft)があり、これは結晶学的 3倍軸で相関してい る。フィードバック阻害の脱感作の原因である多数の残基(Takagi, H. et al. (1999) FEBS Lett. 452, 323-327)は、この割れ目に広く分布している。したがって、この割れ 目は、フィードバック阻害の重要な領域であり得る。残基 89— 96を含む領域もこの割 れ目に存在するので、この領域を変異誘発に選択した。
[0058] 〔実施例 2〕無作為化された、残基 89 96を含む領域を有する変異型 SATの取得 < 1 >無作為化フラグメントによる変異誘発
はじめに、 2つのプラスミド、 pMW_P および pMW_P を得た。
ompC nl D
[0059] ompC遺伝子のプロモーター領域を含む 0. 3kbの DNAフラグメントをプラスミド p MW118の PaeI_SalI部位中にクローニングすることにより、プラスミド pMW_P ompC を得た。プライマー P4 (配列番号 21)および P6 (配列番号 22)ならびにェシヱリヒア- コリ MG1655株の染色体 DNAを铸型として使用して、 PCRにより ompCプロモータ 一を含む DNAフラグメントを得た。 ompCプロモーター領域は、プライマー 4がハイブ リダィズするための標的として使用した。 ompCプロモーターは任意の配列に置換え ること力 Sできる。但し、その配列にハイブリダィズするようにプライマー P4を設計する。
[0060] nlpD遺伝子のプロモーター領域を含む 0· 3kbの DNAフラグメントをプラスミド pM W118の Pael— Sail部位中にクローニングすることにより、プラスミド pMW— P を得
nl D た。プライマー P5 (配列番号 23)および P7 (配列番号 24)ならびにェシエリヒア'コリ MG1655株の染色体 DNAを铸型として使用して、 PCRにより nlpDプロモーターを 含む DNAフラグメントを得た。 nlpDプロモーター領域は、前記プライマーにハイブリ ダイズしない。 nlpDプロモーターは、プライマー P4がハイブリダィズしない限り、任意 の配列に置換えることができる。
[0061] 次いで、プライマー P1 (配列番号 25)および P2 (配列番号 26)ならびにェシエリヒア
-コリ MG1655株の染色体 DNAを铸型として使用して、 PCRにより wt (野生型) cys E遺伝子全長を得た。得られた DNAフラグメント(0. 83kb)をプラスミド pMW— P ompC および pMW— P の Sail— Xba培 M立中にクローニングして、それぞれプラスミド pM nlpD
W-P —cysEおよび pMW_P —cysEを得た。
ompC nl D
[0062] PCR増幅に使用した Pyrobest (商標) DNAポリメラーゼは、宝酒造株式会社(日 本)から入手した。供給者の推奨する条件下で使用した。
[0063] 285位一 291位が無作為化された変異型 cysE遺伝子のプールを構築するために 、まず最初に、 SATの 1番目一 102番目のアミノ酸残基の配列をコードする cysE遺 伝子のフラグメントを PCRで増幅した。铸型としてプラスミド pMW— P _cysE、お
ompC
よび無作為化された 6個のヌクレオチドを含むプライマー P3 (配列番号 27)、および o mpC遺伝子のプロモーター領域の配列と相同なプライマー P4 (配列番号 21)を使 用して、 PCRを行った(図 1参照)。プライマー P3の、固定された 19—ヌクレオチド 3' 末端配列は cysE遺伝子下流 Asp_96コドンの配列と相同であり、固定された 20—ヌ クレオチド 5し末端は cysE遺伝子上流 Vaト 95の配列と相同である。同じくプライマ 一 P3は、配列番号 27において「n」の文字で表される 6個の無作為ヌクレオチドを含 む。铸型として 20ngのプラスミド pMW_P —cvsEを、 2種のプライマーそれぞれ(
ompC
lOpmol)を含む PCR溶液(50 μ 1)に加えた。 25回の PCRサイクル(96°Cで 0. 4分 、 60。Gで 0. 4分、 72。Gで 1分)を、モデノレ 2400DNAサーマノレサイクラ一(
Perkin-Elmer Co., Foster City, California, USA)を用いて行った。 25サイクルの PC Rの間に、 0. 3kbの DNAフラグメントを得た。
[0064] 第二工程では、先の工程で得られた 0. 3kbpの DNAフラグメントをァガロースゲル 電気泳動で精製し、プライマーイクステンション法のための「プライマー」として使用し 、 10サイクルの増幅(96°Cで 1分、 40°Cで 1分、 72°Cで 0. 5分)により、 cysE遺伝子 の全配列を得た。铸型としてプラスミド pMW-P — cysEを使用して、 PCRの第三
nl D
工程で野生型 cysE遺伝子が増幅されるのを防いだ。
[0065] 第三工程では、 10 /i l分取した反応混合物を、 50pmolの ompC遺伝子のプロモー ター領域の配列と相同なプライマー P4 (配列番号 21) (図 4参照)およびプライマー P
2 (配列番号 26)を含む新鮮な反応混合物(40 μ 1)に加え、さらに 15サイクル(94°C で 0. 5分、 57°Cで 0. 5分、 72°Cで 2分)を行った。
[0066] 変異型 cysE遺伝子のプールをコードする 0. 83kbpの DNAフラグメントを、ァガロ ースゲル電気泳動で精製し、 Sailおよび Xbalで消化し、次いで同じ制限酵素で消化 された pMW— P ベクターに連結した。
ompC
[0067] 得られた約 100ngのプラスミド pMW_P —cysE (random)を、ェシエリヒア'コリ
ompC
レシピエント細胞の形質転換に使用した。
[0068] < 2 >新規変異型 cysE遺伝子の単離 さらなる実験のために、ェシエリヒア 'コリ LE392cysE :: KmR株をレシピエント株とし て使用した。この株は、ェシエリヒア'コリ LE392株(J. Sambrook et al., Molecular Cloning, 1989)の cysE遺伝子を破壊することにより得られた。カナマイシン耐性遺伝 子の導入による cysE遺伝子の破壊は、 Kushner, S. R., H. Nagaishi, and A. J. Clark. (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1972, 69: 1366- 1370)により記載の方法により、 JC762 3株を使用して行った。
[0069] ェシエリヒア.コリレシピエント LE392cysE :: KmR株を、プールプラスミド pMW_P
-cysE (random)で形質転換した。活性な SATをコードする変異型 cysE遺伝子 mpC
を、 0. 5%のグルコースおよび 50mgZlのメチォニンを補充した M9寒天平板上で、 ェシエリヒア'コリ LE392cysE :: KmR株の染色体 cysE変異の相補性により選択した
[0070] 得られた全てのクローンを、システィン栄養要求株に栄養を供給する能力について 検査し、約 15の変異体を選択した。これらのクローンからプラスミドを精製し、 cysE遺 伝子の構造部分の DNA配列を、ダイデォキシ 'チェイン 'ターミネーシヨン法で決定 した。 SAT活性を決定するため、システィン栄養要求株である LE392cysE :: KmR 株を、これらのプラスミドで再形質転換した。
[0071] 767位に 1つの塩基変化を有するとともに、メチォニン 256がイソロイシンになった 変異型 cysE遺伝子(cysE256) (Denk D. and Bock A., J. Gen. Microbiol., 1987, 133 (Pt 3), 515-25)を、標準的な部位特異的変異法により得た。
[0072] 〔実施例 3〕 SATの触媒性におけるアミノ酸置換の効果
変異型 SATの触媒性を、 Kredich, N.M. and Tomkins, G.M. (J. Biol. Chem., 1966, 241, 21, 4955-965)により記載される方法を若干変更して、決定した。使用したァセ チルコェンザィム Aおよび他の試薬は、 Sigma Chemical Co. (St. Louis, MO, USA)製 を用いた。
[0073] 変異型 SATの活性を決定するため、組換えプラスミドを保持するェシヱリヒア'コリ L E392cysE :: KmRの細胞を、 5mlの M9培地中で、後期指数増殖期まで増殖させ、 0. 14Mの NaCl溶液で洗浄し、 50mMのリン酸カリウムおよび lOOmMの KC1の緩 衝液(pH7. 5) 2mlに再懸濁させた。細胞を超音波処理し、ペレットを 13000rpmで の遠心分離により分離した。得られた上清中の SATを含むタンパク質フラクションを、 5倍体積の飽和(NH ) SOで沈殿させ、ペレットを 50mMのリン酸カリウムおよび 10
4 2 4
OmMの KC1の緩衝液(pH7. 5) 2mlに溶解させた。得られた溶液を、 0. 1mlの反応 混合物(500mMの Tris— HCl (pH8. 5)、 5mMの L—セリン、 0. ImMのァセチルコ ェンザィム A)に加え、 37。Cで 10分間インキュベートした。 0. 3mlのエタノールを加 えて反応を停止させ、続いて 13000i"pmで遠心分離した。上清に、 0. 95mlの 0. 2 4mM DTNB (5, 5—ジチオービス— 2_ニトロ安息香酸)溶液を加え、この混合液を 1 5分間インキュベートした。 412nmでの吸収を測定して SAT活性をアツセィした。得 られたデータを表 2および図 5に示す。
[表 2]
表 2
Figure imgf000020_0001
[0074] 表 2および図 5に示されるデータからわかるように、得られた cysE遺伝子変異体、 特に cysE5、 cysE12、 cysE15、および cysElは、 L—システィンによるフィードバッ ク阻害に対する感受性を示さない変異型 SATをコードしていた。これらのような、 L一 システィンによるフィードバック阻害に対して完全に耐性な変異型 SATは、 L-システ イン生産菌を使用する L一システィンの製造に有用である。
[0075] 〔実施例 4〕 L-システィン製造における変異型 cysE遺伝子の発現向上の効果
L-システィン製造における変異型 cysE遺伝子の発現向上の効果の評価のため、 ェシエリヒア'コリ MG1655株(ATCC47076, ATCC700926)を親株として使用し
[0076] プラスミド pMW— P —cysEX (米国特許第 6, 218, 168号に記載される、スレオ ompC
ニン 167がァラニンで置換された変異型 SATをコードする変異型 cysEX遺伝子を含 む)および pMW-P _cysE5を、ェシエリヒア'コリ MG1655中株に導入した。得ら ompC
れた MG1655/pMW— P — cysEX株および MG1655/pMW— P — cysE5 ompC ompC 株を、 100mg/Lのアンピシリンを添加した 2mlの栄養ブロス中、 34°Cで振盪しなが らー晚培養した。得られた 0. 2mlの培養物を、 20 X 200mmの試験管中、アンピシリ ン(100mg/L)を含む 2mlの発酵培地に接種し、 250rpmでロータリーシェーカー を用いて、 34°Cで 42時間培養した。発酵培地の組成は以下のとおりであった。 15. Og/Lの(NH ) S〇 、 1. 5g/L(DKH PO 、 1. OgZLの MgSO 、 20. Og/Lの C
4 2 4 2 4 4
aCO 、 0. lmgZLのチアミン、 1 %のし:6、 4%のグノレコース、 300mgZLの L—メチ
3
ォニン、および 0. 5g/Lの Na S〇。
2 2 3
[0077] 培養後、培地に蓄積した L—システィンの量を、 Gaitonde, M.K. (Biochem. J.,
104:2, 627-33 (1967))に記載の方法で決定した。得られたデータを表 3に示す。
[表 3] 表 3
Figure imgf000021_0001
[0078] 表 3からわかるように、ェシエリヒア 'コリ MG1655株で過剰発現された、得られた変 異型 cysE5遺伝子は、同株によるシスティン生産能を改善した。
産業上の利用の可能性
[0079] 本発明により、 L一システィンによるフィードバック阻害が解除されたセリンァセチルト ランスフェラーゼが提供される。また、本発明により、ェシエリヒア属細菌の L一システィ ン生産能を向上させることができる。

Claims

請求の範囲
[1] 野生型セリンァセチルトランスフェラーゼの 89 96位に相当するアミノ酸配列が 1 又は複数の変異を含み、かつ、 L一システィンによるフィードバック阻害が脱感作され ている、変異型セリンァセチルトランスフェラーゼ。
[2] 野生型セリンァセチルトランスフェラーゼの 89 96位に相当する前記アミノ酸配列 が、配列番号 4、 5、 6、 7、 8及び 9から選ばれるのアミノ酸配列のいずれか 1つで置 換され、かつ、 L一システィンによるフィードバック阻害が脱感作されている、請求項 1 に記載の変異型セリンァセチルトランスフェラーゼ。
[3] 野生型セリンァセチルトランスフェラーゼはェシエリヒア'コリ由来である、請求項 1又 は 2に記載の変異型セリンァセチルトランスフェラーゼ。
[4] 51位での Asn力ら Lys、 91位での Argから His、および 233位での Hisから Tyrの 置換を有する三重変異を除き、 89— 96位以外の位置の 1又は複数の箇所で、 1又 は複数のアミノ酸の欠失、置換、挿入、又は付加を含む、請求項 1一 3のいずれか一 項に記載の変異型セリンァセチルトランスフェラーゼ。
[5] 請求項 1一 4のいずれか一項に記載の変異型セリンァセチルトランスフェラーゼをコ ードする DNA。
[6] 請求項 5に記載の DNAで形質転換され、かつ L一システィン生産能を有する、ェシ エリヒア属細菌。
[7] 請求項 6に記載の細菌を培地に培養し、同培地から L一システィンを回収する、 L- システィンの製造法。
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