WO2004112172A1

WO2004112172A1 - 組電池

Info

Publication number: WO2004112172A1
Application number: PCT/JP2004/007398
Authority: WO
Inventors: Shinji Hamada; Takashi Asahina; Yoshitaka Sunagawa; Toyohiko Eto
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.; Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha
Priority date: 2003-06-13
Filing date: 2004-05-21
Publication date: 2004-12-23
Also published as: JP4362321B2; US7740978B2; CN100463251C; CN1795572A; US20060246348A1; EP1643570A1; EP1643570B1; JP2005005167A; DE602004032238D1; EP1643570A4

Abstract

角形のケース内に発電要素を収容した複数の単電池（５）を相互に電気的に直列接続しかつ単電池（５，５）間に間隙（８）を形成した状態で一体的に連結して成る複数の電池モジュール（２）と、並列配置された複数の電池モジュール（２）の両端と任意の単電池（５，５）間の間隙（８）を通して配設した連結部材（４）を有する拘束治具とを備えた構成とすることで、比較的剛性の低い拘束治具を用いても確実に拘束できるようにし、重量及びコストの低下を図った組電池を提供する。

Description

明細書組電池技術分野

本発明は、複数の単電池を直列接続した電池モジュールを複数並列配置してなる組電池に関するものである。背景技術

従来から、電力容量の大きな組電池として、角形の単電池や、複数の単電池を直列接続した状態で一体化して成る角形の電池モジュールを複数、絶縁性のスぺーサ部を挟んで並列配置するとともに、その配列方向の両端に端板を配設し、端板間を拘束ロッドや拘束バンドで緊締することで、電池内圧によって単電池や電池モジュールの側面が膨張するのを防止し、これら単電池や電池モジュールを直列若しくは並列接続したものが知られている（例えば、特開平 1 1一 1 2 6 5 8 5号公報、特表 2 0 0 1— 5 0 7 8 5 6号公報参照。）。

ところが、上記のような構成の組電池では、拘束治具として角形電池の内圧や極板群の膨張に耐えうる剛性を有する端板が必要であり、端板の剛性を高くするためにその重量や寸法が大きくなり、組電池の重量とコストを上昇させるという問題がある。

そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑み、拘束治具を軽量化して重量及びコストの低下を図ることができる組電池を提供することを目的とする。発明の開示

本願の第 1発明の組電池は、角形のケース内に発電要素を収容した複数の単電池を相互に電気的に直列接続しかつ単電池間に間隙を形成した状態で一体的に連結して成る複数の電池モジュールと、並列配置された複数の電池モジュールの両端と任意の単電池間の間隙を通して配設した連結部材を有する拘束治具とを備えたものである。

このような構成によると、電池モジュールの両端と電池モジュールの中間の任意の単電池間の間隙を通した連結部材にて組電池を拘束するので、単電池の内圧や発電要素の膨張によるケースの膨張を単電池間に通された連結部材の引張力にて拘束でき、比較的剛性の低い拘束治具を用いても確実に拘束することができ、組電池の重量及ぴコストの低下を図ることができる。

また、単電池を相互に電気的に接続する接続端子を単電池の対向側面の少なくとも何れか一方に突出し、単電池の対向側面間に電池モジュールの単電池間の間隙を形成すると、個別の単電池を接続端子にて接続することで単電池間に間隙を有する電池モジュールを構成でき、この電池モジユールを生産性良く製造することができる。

また、並列配置した各電池モジュール間で単電池の側面間に冷却媒体通路を形成する部材を配設すると、冷却媒体通路に冷却媒体を通すことで電池モジュールの各単電池をその側面から効果的に冷却でき、温度上昇による電池特性の低下を防止することができる。特に、単電池の長側面間に冷却媒体通路を形成する部材を配設すると冷却効果が高く、好適である。

また、拘束治具が電池モジュールの配列方向両端に配設された端板を備え、連結部材の両端部を端板に結合すると、端板にて電池モジュールの全面に均等に拘束力を作用させることができて好適である。

また、冷却媒体通路を形成する部材は、単電池のケース側に設けてもよいが、電池モジュールとは別体のスぺーサ部にて構成すると、任意の材質のものを用いることができるとともに、単電池のケースの構成がシンプルになって低コストにて作製することができ、総合的にてコスト低下を図ることができる。

また、単電池のケースは金属製で、冷却媒体通路を形成する部材は、電池モジュールとは別体の絶縁性のスぺーサ部から成ると、金属製ケースを有する単電池からなる電池モジュール間に絶縁性のスぺーサ部を介在することで、電池モジュール間の絶縁を確保することができる。

また、上記スぺーサ部に、単電池間の間隙に嵌入係合して各単電池を位置決めする保持部を設けると、電池モジュールの各単電池の相互位置をスぺーサ部にて規制でき、組電池の組み付け剛性を向上でき、車両に搭載する場合などの苛酷な使用条件下での安全性を向上できる。

また、本願の第 2発明の組電池は、角形のケース内に発電要素を収容した複数の単電池をその側面に突出した接続端子にて相互に電気的に直列接続して成る複数の電池モジュールと、複数の並列配置した電池モジユールの隣接する電池モジュール間に配設される電池モジュールのホルダと、電池モジュールの配列方向両端に配設された端板と、電池モジュールにおける両端と任意の単電池間の間隙を通して端板間を結合する連結部材とを備え、ホルダは、単電池の側面間に冷却媒体通路を形成するスぺーサ部と、スぺーサ部の両面の各単電池の両側部分に設けられて単電池を嵌合保持する保持部とを有するものである。

この構成によると、上記第 1発明の組電池と同じ作用効果を奏することができるとともに、電池モジュールをホルダに保持させ、若しくはホルダに単電池を保持させて接続端子を接続することによって、ホルダにて各単電池が保持された電池モジュールを構成することができ、そのホルダを並列配置し、両端に端板を配置して連結部材で結合することで組電池を構成できるので、組電池を生産性良く組み立てることができる。

また、単電池の接続端子をケースの短側面に突出し、単電池の長側面間に冷却媒体通路を形成すると、各単電池をその長側面から効果的に冷却でき、温度上昇による電池特性の低下を防止することができる。また、ホルダの保持部を、単電池の短側面の幅方向の略半分若しくはそれ以下を嵌合保持するようにすると、各単電池をホルダにて確実に保持できて好適である。

また、単電池のケースは金属製で、ホルダは絶縁材料から成ると、金属製ケースを有する単電池からなる電池モジュール間に絶縁性のスぺーサ部を介在することで、電池モジュール間の絶緣を確保することができる。また、ホルダの両端に支持部材上に載置する支持部を設け、少なくとも一方の支持部に固定用のボルト穴又はねじ穴を設けると、支持部材上にホルダの両端の支持部を載置してポルトにて締結固定することで、組電池を容易に強固に設置することができる。

また、ホルダの両端の支持部の一側面に係合突部を、他側面にこの係合突部が嵌入係合可能な係合凹部を設けると、ホルダを交互に反対向きにして並列配置し、隣接する電池モジュール両端の接続端子同士を接続することで電池モジュールを順次直列接続した.組電池を構成する場合に、ホルダの一端をボルトで固定するだけで、一端はポルトで、他端は係合突部と係合回部の係合を介して両側のホルダの支持部にて固定支持でき、各ホルダの両端を確実に固定支持しながらボルトの本数を半減できて重量及ぴコストを低減することができる。

また、ホルダの保持部の上部と下部に支持突部を突設し、これら支持突部を、組電池を覆う上部ケースと下部ケースに係合支持させても、組電池を覆う上部ケースと下部ケースにてホルダを介して各電池モジュールを支持することができ、かつホルダの上端と上部ケースの間、及びホルダの下端と下部ケースとの間に支持突部によって冷却媒体の供給 ·排出空間を確保することができる。

また、以上の構成において、連結部材を、電池モジュールの各単電池の両側位置に配設すると、各単電池の両側で端板を拘束することができるので、端板の剛性を一層小さいものにできて重量及ぴ寸法を小さくすることができる。

また、単電池の長側面に、冷却媒体通路を形成する放熱フィンを設けると、単電池の冷却性能を向上できる。

また、スぺーサ部又はスぺーサ部は、単電池の長側面に端面が当接して冷却媒体通路を形成する突部を有していると、簡単で安価な構成にて電池モジュール間に冷却媒体通路を形成することができる。

また、単電池の長側面に、冷却媒体通路に臨む放熱フィンを配設すると、単電池の冷却性能を向上できる。

また、その放熱フィンは、単電池の長側面に固着しても良いが、冷却媒体通路を形成するスぺーサ部で押圧して単電池の長側面に弾性的に圧接させると、放熱フィンを単電池の長側面に固着する工数が要することなく、所望の冷却効果を奏することができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の一実施形態の組電池の横断平面図であり、

図 2は、同実施形態の組電池の部分正面図であり、

図 3は、同実施形態の組電池の部分拡大横断平面図であり、

図 4は、同実施形態におけるホルダの斜視図であり、

図 5は、同実施形態の第 1の変形例の部分拡大横断平面図であり、図 6は、同実施形態の第 2の変形例の部分拡大横断平面図であり、図 7は、同実施形態の第 3の変形例の部分拡大横断平面図であり、図 8は、本発明の他の実施形態の組電池におけるホルダの斜視図であり、図 9は、同実施形態の部分縦断正面図であり、

図 1 0は、同実施形態の部分縦断側面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の組電池の一実施形態について、図 1〜図 7及ぴ図 9を参照して説明する。，図 1〜図 4において、 1は、燃料電池を動力源とする電気自動車やハイプリッド車等を含む電気自動車用の駆動電源としての組電池で、複数個 (図示例では 6個）の電池モジュール 2を並列配置し、これらの電池モジユール 2の並列方向両端に端板 3を配置し、端板 3， 3間を複数枚（図示例では 3本 X 9箇所）の帯板状の連結部材 4にて結合して構成されている。電池モジュール 2は、複数個（図示例では 8個）の単電池 5にて構成されている。単電池 5は、角形の金属製のケース内に、正極板と負極板をセパレータを介して積層した極板群と電解液から成る発電要素を収容して構成され、その極板群の一方の極性の集電体がケースに接続され、他方の極性の集電体が、ケースの一方の短側面を絶縁状態で貫通する一対の接続端子 6に接続されている。また、接続端子 6が配設された短側面と対向するケースの短側面には接続端子 7が突出形成されている。

これらの単電池 5が、図 9に示すように、両短側面にそれぞれ一対づっ突出された正極と負極の接続端子 6と 7をレーザビーム溶接や電子ビーム溶接にて接合することによって相互に電気的に直列接続しかつ一体的に連結して電池モジュール 2が構成されている。これにより、電池モジュール 2の各単電池 5， 5間には、接続端子 6 , 7の配置部を除いて間隙 8 が形成されている。また、電池モジュール 2の一端外側の短側面の一対の接続端子 6， 6には、中央に極柱 1 0を突設した接続板 9の両端部がレーザビーム溶接や電子ビーム溶接にて接合されている。電池モジュール 2の他端外側の短側面の一対の接続端子 7， 7についても同様である。

電池モジュール 2， 2間及ぴ電池モジュール 2と端板 3の間には、電池モジュール 2を保持するホルダ 1 1が配設されている。ホルダ 1 1は、電気絶縁性を有する合成樹脂材料の成形品にて構成され、図 4に示すように、単電池 5の長側面間に冷却媒体通路を形成するスぺーサ部 1 2と、スぺーサ部 1 2の両面又は片面に各単電池 5の両側部分に対応して設けられた各単電池 5の保持部 1 3とを有している。なお、保持部 1 3は、電池モジユール 2， 2間に配設されるものはスぺーサ部 1 2の両面に、電池モジュール 2と端板 3の間に配設されるものは片面に設けられている。

スぺーサ部 1 2は、ホルダ 1 1 の全面にわたって延設された比較的薄い連結板 1 4の両面に端面が単電池 5の長側面に当接する上下方向の突部 1 5を適当間隔おきに複数突設して構成され、突部 1 5にて形成された連結板 1 4と単電池 5の長側面との間の空間にて冷却媒体通路 1 6が形成されている。この突部 1 5の配設間隔は、単電池 5の長側面の膨張を効果的に防止できるように設定されている。

冷却媒体通路 1 6內には、図 3に示すように、単電池 5の長側面に溶接等にて固着された断面形状波形ないし連続山形の放熱フィン 1 7が配設され、単電池 5で発生した熱を冷却媒体通路 1 6を流通する冷却媒体に効率的に伝達するように構成されている。なお、放熱フィン 1 7は、必ずしも単電池 5の長側面に固着する必要はなく、連結板 1 4にて押圧されて弹性的に単電池 5の長側面に圧接するようにしても良く、そうすると単電池 5のケースの製作コストを低減することができる。

保持部 1 3は、図 3に示すように、単電池 5、 5間の間隙 8内に嵌入して単電池 5の短側面の幅方向の略半分若しくはそれ以下に嵌合するように突出形成されている。図示例では、連結板 1 4の上部及ぴ下部と、一対の接続端子 6 , 6、 7， 7間の中央部の 3箇所に設けられ、その断面中央部に連結部材 4を貫通保持する貫通穴 1 8が形成されている。また、上部と下部の保持部 1 3の上下端には、単電池 5の上下の短側面に係合する係合鍔 1 9が延出されている。なお、ホルダ 1 1の両端の保持部 1 3は、当然のことながら両端の単電池 5の外側の短側面と上下の短側面に係合するように構成されている。

ホルダ 1 1 の両端下部には、支持部材（図示せず）上に係合状態で設置する係合設置面 2 1と、ナツト部材をィンサート成形して構成した固定用のねじ穴 2 2を有する支持部 2 0が設けられている。なお、ねじ穴 2 2に代えてポルト穴を形成してもよい。また、ホルダ 1 1の両端の支持部 2 0 の一側面には係合突部 2 3が、他側面にはこの係合突部 2 3が嵌入係合可能な係合凹部 2 4が設けられている。

端板 3は、薄鋼板をプレス成形して構成され、図示例では各単電池 5に対応するプロック 3 aに区画されかつ各ブロック 3 a毎に複数の補強ビード 2 5が設けられてその面強度と剛性が碓保され、各ブロック間 3 aの両側に連結部材 4の端部 4 aを嵌入係合させる鞘部 2 6が設けられ、この鞘部 2 6 と連結部材 4の端部がこれらを貫通する楔部材 2 7やリベットにて固定されている。

以上の構成の組電池 1によれば、電池モジュール 2の両端と電池モジュール 2の各単電池 5， 5間の間隙 8を通した連結部材 4にて端板 3 , 3間を結合しているので、単電池 5の内圧や発電要素の膨張によるケースの長側面の膨張を、剛性の比較的小さい、軽量 ·安価な端板 3を用いても確実に拘束することができ、組電池 1の重量及ぴコストの低下を図ることができる。また、複数の電池モジュール 2を並列配置して拘束した状態でも、各電池モジュール 2， 2間に介在させたホルダ 1 1のスぺーサ部 1 2にて冷却媒体通路 1 6が形成されているので、各単電池 5をその長側面から効果的に冷却でき、温度上昇による電池特性の低下を防止することができる。

また、冷却媒体通路 1 6を、単電池 5のケースとは別体のスぺーサ部 1 2にて構成しているので、単電池 5のケースの構成がシンプルになって低コストにて作製することができるだけでなく、スぺーサ部 1 2が電気絶縁性を有することで、金属製ケースを有する単電池 5からなる電池モジユール 2 , 2間の絶縁を確保することができる。

また、ホルダ 1 1の保持部 1 3にて電池モジュール 2の各単電池 5の相互位置を規制しているので、組電池 1の組み付け剛性を向上でき、車両に搭載する場合などの苛酷な使用条件下での安全性を向上できる。また、電池モジュール 2をホルダ 1 1に保持させ、若しくはホルダ 1 1 に各単電池 5を保持させて接続端子 6 , 7を接続することによって、ホルダ 1 1に保持された電池モジュール 2を構成することができ、したがってこのホルダ 1 1を並列配置し、両端に端板 3を配置して連結部材 4で結合することで組電池 1を構成できるので、組電池を生産性良く組み立てることができる。

また、ホルダ 1 1の両端に設けた支持部 2 0の係合設置面 2 1を支持部材（図示せず）上に載置し、支持部 2 0のねじ穴 2 2に取付ボルトを螺合して締結固定することで、容易に組電池 1を組み立てて強固に設置することができる。さらに、ホルダ 1 1を交互に反対向きにして並列配置し、隣接する電池モジュール 2の両端の極柱 1 0 , 1 0同士を接続することで電池モジュール 2を順次直列接続した組電池 1を構成する際に、ホルダ 1 1 の一端を取付ポルトで固定するだけで、一端は取付ポルトで、他端は支持部 2 0の両側面に設けた係合突部 2 3 と係合凹部 2 4の係合を介して両側のホルダ 1 1の支持部 2 0にて固定支持できるので、各ホルダ 1 1の両端を確実に固定支持しながら取付ポルトの本数を半減できて重量及ぴコストを低減することができる。

また、スぺーサ部 1 2の連結板 1 4に設けた突部 1 5にて冷却媒体通路 1 6を形成しているので、簡単で安価な構成にて電池モジュール 2， 2間に冷却媒体通路 1 6を形成することができ、かつその冷却媒体通路 1 6に臨む放熱フィン 1 7を単電池 5の長側面に配設しているので単電池 5の冷却性能を向上できる。

なお、その放熱フィン 1 7を、スぺーサ部 1 2の連結板 1 4にて押圧して単電池 5の長側面に弾性的に圧接させても良く、その場合放熱フィン 1 7を単電池 5の長側面に固着する工数が要することなく、安価な構成にて所望の冷却効果を奏することができる。

上記ホルダ 1 1においては、スぺーサ部 1 2が平板状の連結板 1 4の両面に冷却媒体通路 1 6を形成する突部 1 5を突設して構成したものを例示したが、図 5に示すように、 .スぺーサ部 1 2を断面形状がジクザグ状の連結板 2 8にて構成し、その囬溝部 2 9にて冷却媒体通路 1 6を構成し、各凹溝部 2 9に単電池 5の長側面に固着された放熱フィン 1 7が配置されるようにしても良い。また、図 5の例では、各凹溝部 2 9にて単一の山形の放熱フィン 1 7が配置される例を示したが、図 6に示すように、各凹溝部 2 9内に複数の山形の放熱フィン 1 7が配置されるようにジグザグのピッチ間隔を大きくしてもよい。また、その放熱ブイン 1 7は単電池 5 の長側面に固着しなくても、スぺーサ部 1 2にて単電池 5の長側面に圧接されるようにしても良い。

さらに、図 7に示すように、スぺーサ部 1 2を単純な平板状の連結板 1 4のみにて構成し、単電池 5の長側面に断面波形状や連続山形状やジグザグ状の適当な強度と剛性を有する放熱フィン 3 0を固着し、この放熱フィン 3 0の凹部にて冷却媒体通路 1 6を形成しても良い。

次に、本発明の組電池の他の実施形態について、図 8〜図 1 0を参照して説明する。なお、上記実施形態と同一の構成要素については、同一参照符号を付して説明を省略し、相違点を説明する。

本実施形態においては、図 8に示すように、ホルダ 1 1に、上記実施形態における支持部 2 0に代えて、上部の保持部 1 3の上部及ぴ下部の保持部 1 3の下部にそれぞれ支持突部 3 1が突設され、かつ各支持突部 3 1， 3 1間に連結板 1 4を上下に延出させて形成した補強リブ 3 2を設けることで支持突部 3 1 の補強が成されている。なお、補強リブ 3 2は、両端部が支持突部 3 1に接続され、中間部は冷却媒体の流通路を確保するために低く凹入形成されている。

そして、図 9、図 1 0に示すように、冷却媒体の供給フードを構成する下部ケース 3 3と、排出フードを構成する上部ケース 3 4にて組電池 1の全体が覆われるとともに、ホルダ 1 1 の支持突部 3 1をこれら下部ケース 3 3 と上部ケース 3 4に係合させることで、組電池 1 の上部と下部に冷却媒体の分配通路 3 5を形成した状態でこれら下部ケース 3 3と上部ケース 3 4にて組電池 1が支持されている。なお、下部ケース 3 3及び上部ケース 3 4の上下面には、その面強度を確保するためビードが形成され、そのビードに支持突部 3 1が係合されている。そして、これら下部ケース 3 3と上部ケース 3 4の接合部 3 6を支持部材 3 7上に載置してポルト 3 8等で固定されている。

本実施形態によれば、組電池 1を覆う下部ケース 3 3と上部ケース 3 4 にてホルダ 1 1を介して各電池モジュール 2を支持することができ、かつホルダ 1 1の下端と下部ケース 3 3の間、及ぴホルダ 1 1の上端と上部ケース 3 4との間に、支持突部 3 1によって電池モジュール 2 , 2間の冷却媒体通路 1 6に対する冷却媒体の供給■排出空間となる分配通路 3 5を構成することができ、組電池 1の設置構成をシンプルで安価な構成とすることができる。

なお、以上の実施形態では、電池モジュール 2の各単電池 5のケースが金属製で、ホルダ 1 1 のスぺーサ部 1 2が絶縁材料から成る例を示したが、単電池 5のケースが合成樹脂製の場合や、少なくとも外面に合成樹脂層を有する場合にも本発明を適用できることは言うまでもなく、その場合には冷却媒体通路 1 6を形成するスぺーサ部は、絶縁材料でなく、熱伝達率の高い金属製のスぺーサ部を用いても良い。

また、以上の実施形態では電池モジュール 2の各単電池 5のケースの横断面形状が、長方形から成る角形ケースの例を示したが、長円形から成る角形ケースでも良い。

また、上記実施形態では、スぺーサ部 1 2と単電池 5を保持する保持部 1 3を有するホルダ 1 1を用いた例を示したが、電池モジュール 2 , 2間に、連結部材 4の貫通部を有するスぺーサ部を介装するだけでも良い。産業上の利用可能性

以上説明したとおり、本発明の組電池によれば、複数の単電池を相互に電気的に直列接続しかつ単電池間に間隙を形成した状態で一体的に連結して成る複数の電池モジュールと、並列配置された複数の電池モジュールの両端と任意の単電池間の間隙を通して配設した連結部材を有する拘束治具とを備えているので、単電池の内圧や発電要素の膨張によるケースの膨張を単電池間に通された連結部材の引張力にて拘束できることと、比較的剛性の低い拘束治具を用いても確実に拘束することができることから、組電池の重量及びコストの低下を図ることに適している。

Claims

請求の範囲

1. 角形のケース内に発電要素を収容した複数の単電池（ 5 ) を相互に電気的に直列接続しかつ単電池間に間隙（8) を形成した状態で一体的に連結して成る複数の電池モジュール（ 2) と、並列配置された複数の電池モジュールの両端と任意の単電池間の間隙を通して配設した連結部材（4) を有する拘束治具とを備えたことを特徴とする組電池。

2. 単電池（ 5) を相互に電気的に接続する接続端子（6， 7) を単電池の対向側面の少なくとも何れか一方に突出し、単電池の対向側面間に電池モジュール（ 2) の単電池間の間隙（8) を形成したことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の組電池。

3. 拘束治具が電池モジュール（ 2) の配列方向両端に配設された端板（ 3) を備え、連結部材（4) の両端部を端板に結合したことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の組電池。

4. 並列配置した各電池モジュール（ 2) 間で単電池（ 5) の側面間に冷却媒体通路（ 1 6) を形成する部材を配設したことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の組.電池。

5. 冷却媒体通路（ 1 6) を形成する部材は、電池モジュール（ 2 ) とは別体のスぺーサ部（ 1 2) から成ることを特徴とする請求の範囲第 4 項に記載の組電池。

6. 単電池（ 5 ) のケースは金属製で、冷却媒体通路（ 1 6) を形成する部材は、電池モジュール（ 2 ) とは別体の絶縁性のスぺーサ部（ 1 2) から成ることを特徴とする請求の範囲第 4項に記載の組電池。

7. スぺーサ部（ 1 2) に、単電池（ 5 , 5) 間の間隙（8 ) に嵌入係合して各単電池を位置決めする保持部（ 1 3) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 5又は第 6項の何れかに記載の組電池。

8. スぺーサ部（ 1 2) は、単電池（ 5 ) の長側面に端面が当接して冷却媒体通路（ 1 6) を形成する突部（ 1 5 ) を有していることを特徴とする請求の範囲第 5項に記載の組電池。

9. 単電池（ 5 ) の長側面に、冷却媒体通路（ 1 6) に臨む放熱フィン（ 1 7， 3 0) を配設したことを特徴とする請求の範囲第 8項に記載の組電池。

1 0. 角形のケース内に発電要素を収容した複数の単電池（ 5 ) をその側面に突出した接続端子（6 , 7 ) にて相互に電気的に直列接続して成る複数の電池モジュール（2) と、複数の並列配置した電池モジユールの隣接する電池モジュール間に配設される電池モジュールのホルダ（ 1

1 ) と、電池モジュールの配列方向両端に配設された端板（3 ) と、電池モジュールにおける両端と任意の単電池間の間隙（8 ) を通して端板間を結合する連結部材（4) とを備え、ホルダは、単電池の側面間に冷却媒体通路（ 1 6 ) を形成するスぺーサ部（ 1 2) と、スぺーサ部の両面の各単電池の両側部分に設けられて単電池を嵌合保持する保持部（ 1 3 ) とを有することを特徴とする組電池。

1 1. 単電池（5 ) の接続端子（6， 7) をケースの短側面に突出し、単電池の長側面間に冷却媒体通路（ 1 6) を形成したことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の組電池。

1 2. ホルダ（ 1 1 ) の保持部（ 1 3) を、単電池（5 ) の短側面の幅方向の略半分若しくはそれ以下を嵌合保持するようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の組電池。

1 3. 単電池（5 ) のケースは金属製で、ホルダ（ 1 1 ) は絶縁材料から成ることを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の組電池。

1 4. ホルダ（ 1 1 ) の両端に支持部材上に載置する支持部（ 2

0) を設け、少なくとも一方の支持部に固定用のポルト穴又はねじ穴（ 2

2) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の組電池。

1 5. ホルダ（ 1 1 ) の両端の支持部（2 0) の一側面に係合突部（2 3) を、他側面にこの係合突部が嵌入係合可能な係合凹部（2 4) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1 4項に記載の組電池。

1 6. ホルダ（ 1 1 ) の保持部（ 1 3 ) の上部と下部に支持突部 ( 3 1 ) を突設し、これら支持突部を、組電池を覆う上部ケース（ 3 4) と下部ケース（3 3) に係合支持させたことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の組電池。

1 7. スぺーサ部（ 1 2) は、単電池（5 ) の長側面に端面が当接して冷却媒体通路（ 1 6 ) を形成する突部（ 1 5 ) を有していることを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の組電池。

1 8. 単電池（ 5) の長側面に、冷却媒体通路（ 1 6) に臨む放熱フィン（ 1 7， 3 0) を配設したことを特徴とする請求の範囲第 1 7項に記載の組電池。

1 9. 連結部材（4) を、電池モジュール（ 2) の各単電池（ 5) の両側位置に配設したことを特徴とする請求の範囲第 1又は第 1 0項の何れかに記載の組電池。

2 0. 単電池（5) の長側面に、冷却媒体通路（ 1 6 ) を形成する放熱フィン（ 1 7， 3 0) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 4又は第 1 0項の何れかに記載の組電池。

2 1. 放熱フィン（ 1 7， 3 0 ) を、冷却媒体通路（ 1 6) を形成するスぺーサ部（ 1 2) で押圧して単電池（ 5 ) の長側面に弾性的に圧接させたことを特徴とする請求の範囲第 9又は第 1 8項の何れかに記載の組電池。