明細書
ポリイミ ド樹脂組成物、 ポリイミド樹脂を含む高分子フィルムおよびこれを用 いた積層体、 プリント配線板並びにプリント配線板の製造方法。 技術分野
本発明は、 電気 ·電子機器等に広く使用されるプリント配線板に用いられるポ リイミド樹脂組成物に関するものである。
また本発明は、 ポリイミド樹脂を含む高分子フィルムおよびこれを用いた積層 体、 並びにプリント配線板に関するものである。 より詳しくは、 例えば、 プリン ト配線板の製造に好適な、 ポリイミ ド樹脂組成物を用いてなる単層フィルム、 「 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミド樹脂層」 の 2層構造からなる 高分子フィルム、 または 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 非熱可塑性ポリイミ ド樹 脂層ノ熱可塑性ポリイミ ド樹脂層」 の 3層構造からなる高分子フィルム、 「熱可 塑性ポリイミ ド樹脂層 Z非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 Z金属箔層」 、 「熱可塑性 ポリイミ ド樹脂層 Z非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 Z接着層」 の 3層構造からなる 積層体、 これら高分子フィルムまたは積層体を用いてなるプリント配線板に関す るものである。
また本発明は、 プリント配線板の製造に適したポリイミ ド樹脂を含む高分子フ イルムと金属層からなる積層体、 およぴ該積層体をもちいたプリント配線板に関 するものである。
これらの高分子フィルム、 積層体を用いてプリント配線板を製造する事により 、 接着性に優れた高密度フレキシブルプリント配線板、 フレキシブルプリント配 線板を積層した多層フレキシブルプリント配線板、 フレキシブルプリント配線板 と硬質プリント配線板を積層したリジッド ·フレックス配線板、 ビルドアップ配 線板、 TAB (T a p e Au t oma t e d B o n d i n g) 用テープ、 プリント配線板上に直接半導体素子を実装した COF (Ch i p On F i
1 m) 基板、 MCM (Mu l t i Ch i Mo d u l e) 基板、 等を得る 事ができる。
さらに本発明は、 絶縁層の表面粗度が極めて小さいにもかかわらず、 その表面 に配線を形成した場合、 常態のみならず、 高温 ·高湿条件でも絶縁層と配線の構 成要素である無電解めつき層とが充分な接着強度を有することを特徴とするプリ ント配線板の製造方法に関し、 詳しくは金属からなる導体層との接着性や、 環境 安定性に優れたビルドアップ配線板、 プリント配線板上に直接半導体素子を実装 した COF基板、 MCM基板などに適用可能なプリント配線板の製造方法に関す る。
背景技術
プリント配線板は電子部品や半導体素子等を実装するために広く用いられ、 近 年の電子機器の小型化、 高機能化の要求に伴い、 その様なプリント配線板には、 回路の高密度化や薄型化が強く望まれている。 特にライン スペースの間隔が 2 0 μπι/20 m以下であるような微細回路形成方法の確立はプリント配線板分 野の重要な課題である。
通常プリント配線板においては、 基板となる高分子フィルムと回路との間の接 着はアンカー効果と呼ばれる表面の凹凸によって達成されている。 そのため一般 にブイルム表面を粗化する工程が設けられ、 通常その表面には R z値換算で 3〜 5 μπι程度の凹凸がつけられる。 この様な基板表面の凹凸は形成される回路のラ イン スペースの値が 30/30 μπι以上である場合には問題とならないが、 特 に 20_ 20 in以下の線幅の回路形成には重大な問題となる。 その理由はこの 様な高密度の細線である回路線が基盤表面の凹凸の影響をうけるためである。 従 つて、 ライン Ζスペースの値が 20/20 μπι以下の回路の形成には、 表面平滑 性の高い高分子基板への回路形成技術が必要となり、 その平面性は R ζ値換算で 2 μπι以下、 望ましくは 1 m以下である必要がある。 当然この場合には、 接着 力として上記アンカー効果は期待出来なくなるので、 別の接着方法の開発が必要
となる。
また、 回路を形成するようなプリント配線板の場合には、 配線板の両面を導通 させるビアホールの形成が不可欠である。 そのため、 その様なプリント配線板は 通常、 レ一ザ一によるビアホール形成工程、 デスミヤ工程、 触媒付与工程、 無電 解めつき銅を施す工程、 等を経て回路形成がおこなわれる。 さらに、 回路形成は エッチングによるサブトラクティブ法により行われる場合や、 セミアディティブ 法、 アディティブ法により製造される場合もある。 例えば、 セミアディティブ法 では、 微細配線形成は無電解銅めつき層にめっきレジス ト膜を形成する工程、 無 電解銅めつき層に電解銅めつき層を形成する工程、 めっきレジスト膜の除去工程 、 無電解銅めつき層の露出部分のエッチング工程を経る。 したがって、 上記の様 な微細配線を形成したプリント配線板において配線回路と高分子フィルム間の接 着性はこれらのプロセスに耐える必要がある。
スパッタゃ蒸着などの物理的な方法で、 表面粗度が小さい樹脂表面に形成した 金属薄膜との樹脂との接着性の改善については、 これまでもいくつかの検討が試 みられている。 例えば、 特許第 1, 9 4 8, 4 4 5号 (米国特許第 4, 7 4 2 , 0 9 9号) には、 ポリイミドフィルムにチタン系の有機化合物を添加する方法が 開示されている。 また、 特開平 6 _ 7 3 2 0 9号公報 (米国特許第 5, 2 2 7 , 2 2 4号) には、 S n、 C u、 Z n、 F e、 C o、 M nまたは P dからなる金属 塩のコートによって接着力を改善する方法が開示されている。 また、 米国特許第 5, 1 3 0, 1 9 2号には、 ポリアミ ド酸固化フィルムに耐熱性表面処理剤を塗 布した後ィミド化したポリイミドフィルムをメタライズする方法が開示されてい る。 また、 特開平 1 1一 7 1 4 7 4号公報.(1 9 9 9年 3月 1 6日公開) には、 ポリイミドフィルムの表面にチタン元素を存在させる方法が開示されている。 これらのポリイミ ドフィルム表面に蒸着、 スパッタリング等の物理的方法で形 成した銅金属層は、 通常のポリイミ ドフィルム表面に形成した銅金属層に比較し て優れた接着強度を有している。 しかし、 金属層はデスミヤや無電解めつきプロ
セスには弱く、 しばしば接着強度の低下がおこり実際のプロセスではプロセスゥ ィンドウが極端に狭くなる場合があった。
また、 本発明者らによって開発された、 熱可塑性ポリイミド表面に乾式鍍金法 により導体層を形成しそれを加圧および熱処理して融着せしめポリイミ ドと接着 層との密着強度を強化する方法が、 特開 2002— 1 1 381 2号公報 (200 2年 4月 1 6日公開) に開示されている。 この方法は、 本発明とは異なるァプロ ーチによるものである。
—方、 金属箔とポリイミ ド樹脂との強固な接着.を実現する方法として、 銅金属 箔の表面をあらかじめ表面処理しておく方法がある。 例えば、 Gi Xue, et. al., 「Adhesion Promotion at nigh Temperature for Epoxy Resin or polyimi de onto Metal by a Two "Component Coupling System of Polybenzimidazo le and 4-Aminophenyl DisulfideJ 、 Journal of Applied Polymer Science 1 995年、 58卷、 2221ページには、 銅箔表面をポリベンツイミダゾールの溶液及び 4ーァミノフエユルジスルフィ ドの溶液で準じ処理したのち、 ポリイミ ド樹脂の 前駆体であるポリアミック酸の皮膜を形成し、 これを過熱してポリイミ ドとする 方法が報告されている。
しかしながら、 この方法は表面処理された金属箔を用いる事から、 もっぱらサ プトラ法による回路形成には適しているものの、 20ノ20 m以下の高密度回 路を形成手段として有効なセミアディティブ法、 アディティブ法には適用できな いと言う欠点を持っている。
これに対して、 プリント配線板に用いられるウエットプロセス、 すなわち無電 解めつき膜を樹脂材料に直接形成する方法として、 特開 2000— 1 98907 号公報 (2000年 7月 1 8日公開) には、 エポキシ系樹脂表面の粗化表面に無 電解めつきを形成させる方法が開示されている。
しかし、 表面粗度 R zが 3 / m以上であれば良好に接着するが、 3 m以下、 特に 1 μ m程度では 3 NZ c m程度の接着性を示すのみである事が知られており
、 その改良が必要である。
一方、 特開 2002— 208768号公報 (2002年 7月 26日公開) には 、 ポリイミ ド樹脂に無電解めつき膜を直接生成する方法として、 苛性アルカリを 含む溶液に 1級アミノ基を有する有機ジスルフィド化合物、 および/または 1級 アミノ基を有する有機チオール化合物含む溶液で処理する方法が開示されている しかしながら、 この方法で得られる無電解めつき膜とポリイミ ド樹脂間の接着 強度はまだ不十分なものである。
一方、 日本化学会編、 「実験化学講座 24」 、 丸善書店、 1992年 9月 25 日、 P320に記載されているように、 硫化水素ゃチオール化合物は金属おょぴ 金属化合物と反応して安定な塩を形成する事が知られている。
この現象を利用してチオール誘導体、 とくにトリアジンチオール誘導体を用い て金属表面を処理して接着性を向上させようという方法が、 特開 2001— 14 45号公報 (2001年 1月 9日公開) 、 特開平 10— 237047号公報 ( 1 998年 9月 8日公開) 、 特開 2000— 160392号公報 ( 2000年 6月 13日公開) などに開示されている。
また、 特開 2000— 159933号公報 (2000年 6月 13日公開) 、 特開平 09— 71664号公報 (1997年 3月 18日公開) には、 例えば、 マ グネシゥム合金への処理、 ゴムと金属メツキ層との接着などの方法が開示されて いる。
しかし、 トリアジンチオール誘導体を用いたこれらの接着技術をプリント配線 板の製造プロセスに適用しようという試みは成されておらず、 とくにプリント配 線板の重要な基材であるポリイミドを用いた製造プロセスに適用すると言う試み はなされていない。
すなわち、 従来技術では、 表面粗度 Rzが 1 μπι以下であるよう極めて平滑な ポリイミド樹脂表面に強固な接着性を有し、 しかも通常のプリント配線板製造プ
ロセスであるゥエツトプロセスに対して、 十分な耐性をもつような製造方法は開 発されていない。
さらに、 プリント配線板の製造工程においては、 通常、 いくつかの工程を経て 製造され、 微細配線を形成したプリント配線板において配線回路と高分子フィル ム間の接着性はこれらのプロセスに耐える必要があることは上述のとおりである が実用に耐えるため、 高温 ·高湿状態でも無電解めつき層と絶縁層間の接着性が 充分高いことが要求される。
微細配線形成の場合、 絶縁層表面の凹凸を極力小さくしないと、 配線形状や配 線幅、 配線厚さなどを設計通りに良好に形成することができない。 したがって、 微細配線形成のために最も好ましい絶縁層は、 表面の凹凸が極めて小さく、 かつ 配線の構成要素である無電解めつき層との接着性が常態のみならず、 高温 ·高湿 条件でも十分高い絶縁層である。
しかし、 上述の従来技術では、 形成する表面凹凸を小さくし、 若しくは特に表 面に凹凸を形成せずに、 且つ煩雑な方法をとらないでも、 配線との充分な接着力 が得られ、 しかも高温 ·高湿の環境においても接着力を維持することができるプ リント配線板の製造方法はこれまで見出されていない。
本発明は、 上記課題を改善するために成されたもので、 その目的とするとこ ろは、 ポリイミド樹脂組成物を用いてなる高分子フィルム、 あるいはこれを用い た積層体と、 該高分子フィルムまたは積層体の極めて平面性の高い表面に、 強い 接着力を持つ線幅の微細な金属回路が形成され、 該金属回路が通常のプリント配 線板の製造プロセスにより製造される際の、 耐性を有するような、 ポリイミド樹 脂組成物、 高分子フィルムおよびこれを用いた積層体ならぴにプリント配線板を 提供することにある。
さらに、 本発明は、 表面平滑性 (表面粗度) が極めて小さい絶縁層表面に微細 配線を形成する場合において、 常態のみならず、 高温'高湿条件でも絶縁層と配 線の構成要素である無電解めつき層とが充分な接着強度を有することを特徴とす
るプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、 以下の新規なポリイミ ド樹脂組成物、 高分子フィルム、 積層体、 プ リント配線板およびプリント配線板の製造方法にによって上記課題を達成しうる。
1 . 少なくとも有機チオール化合物と、 熱可塑性ポリイミド樹脂とからなるポリ ィミ ド樹脂組成物。
2 . 上記有機チオール化合物が、 有機ジチオール化合物おょぴノまたは有機トリ チオール化合物であることを特徴とする 1 . に記載のポリイミ ド樹脂組成物。
3 . 上記有機ジチオール化合物および/または有機トリチオール化合物は、 トリ アジンチオール誘導体である 2 . に記載のポリイミド樹脂組成物。
4 . 上記熱可塑性ポリイミ ドが、 下記一般式 ( 1 )
(式中、 Aは 4価の有機基、 Xは 2価の有機基を示す) で表されるポリアミ ド酸 から得られるポリイミ ド樹脂である 1〜3のいずれかに記載のポリイミ ド樹脂組 成物。
5 . 上記一般式 (1 ) 中の Aは下記群 (1 )
に示す 4価の有機基から選択される一種類以上であることを特徴とする 4記載の ポリイミド樹脂組成物
6. 上記一般式 (1) 中の Xは下記群 (2)
に示す 2価の有機基から選択される一種類以上であることを特徴とする 4または 5記載のポリイミド樹脂組成物。
7 . 少なくとも有機チオール化合物と、 ポリイミド樹脂を含む高分子フィルム。 8 . 上記有機チオール化合物が、 有機ジチオール化合物おょぴ または有機トリ チオール化合物であることを特徴とする 7に記載の高分子フィルム。
9 . 上記有機ジチオール化合物および/または有機トリチオール化合物は、 トリ アジンチオール誘導体であることを特徴とする 8に記載の高分子フィルム。
1 0 . 上記ポリイミド樹脂を含む高分子フィルムが、 非熱可塑性ポリイミドフィ ルムである 7〜9のいずれか一項に記載の高分子フィルム。
1 1 . 上記ポリイミ ド樹脂を含む高分子フィルムが、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂と 有機チオール化合物を含む単層フィルムである 7〜 9のいずれか一項に記載の高 分子フィルム。
1 2 . 上記ポリイミ ド樹脂を含む高分子フィルムが、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂、 ポリアミ ドイミド樹脂、 ポリエーテルイミ ド樹脂、 ポリアミド樹脂、 芳香族ポリ エステル樹脂、 ポリカーボネート樹脂、 ポリアセタール樹脂、 ポリスルホン樹脂、 ポリエーテルスルホン樹脂、 ポリエチレンテレフタレート樹脂、 フヱニレンエー テル樹脂、 ポリオレフイン樹脂、 ポリアリレート樹脂、 液晶高分子、 エポキシ樹 脂から選択される樹脂からなる支持体の片面または両面に熱可塑性ポリイミ ド樹 脂を含む層を設けたフィルムである 7〜 9のいずれか一項に記載の高分子フィル ム。
1 3 . 有機チオール化合物を溶解した溶媒に熱可塑性ポリイミ ド樹脂を浸漬する ことによって、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂表面に有機チオール化合物が担持されて いる 1 1または 1 2に記載の高分子フィルム。
1 4 . 表面に熱可塑性ポリイミ ド樹脂を含む層を有'する、 高分子フィルム Z金属 箔層からなる積層体であって、 該高分子フィルムは、 1 1または 1 2記載の高分 子フィルムである高分子フィルム /金属箔積層体。
1 5 . 有機チオール化合物を溶解した溶媒に熱可塑性ポリイミド樹脂を浸漬する ことによって、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂表面に有機チオール化合物が担持されて いる 1 4に記載の高分子フィルム/金属箔積層体。
1 6 . 表面に熱可塑性ポリイミ ド樹脂を含む層を有する、 高分子フィルム 接着 層からなる積層体であって、 該高分子フィルムは、 1 1または 1 2記載の高分子
フィルムである高分子フィルムノ接着層積層体。
1 7. 有機チオール化合物を溶解した溶媒に熱可塑性ポリイミ ド樹脂を浸漬する ことによって、 熱可塑性ポリイミド樹脂表面に有機チオール化合物が担持されて いる 16に記載の高分子フィルム Z接着層積層体。
1 8. 7〜 1 3のいずれか一項に記載の高分子フィルムの少なくとも片面に無電 解めつきで形成された金属膜とを有する積層体。
1 9. 7〜1 3のいずれか一項に記載の高分子フィルムの少なくとも片面に物理 的方法で形成された金属膜とを有する積層体。
20. 14〜 1 7のいずれか一項に記載の積層体の熱可塑性ポリイミド樹脂含む 層に無電解めつきで形成された金属膜とを有する積層体。
21. 14〜 1 7のいずれか一項に記載の積層体の熱可塑性ポリイミド樹脂含む 層に物理的方法で形成された金属膜とを有する積層体。
22. 7〜1 3のいずれか一項に記載の高分子フィルムを用いてなるプリント配 線板。
23. 14〜1 7のいずれか 1項に記載の積層体を用いてなるプリント配線板。 24. 熱可塑性樹脂を含有し、 カットオフ値 0. 002mmで測定した算術平均 粗さ Raが 0. 05 μπι未満である表面粗度を有する絶縁層上に、 少なくとも無 電解めつき層を形成する工程含むプリント配線板の製造方法。
25. 内層配線板の内面配線層を有する内層配線面上に、 少なくとも、 熱可塑性 樹脂を含有しカットオフ値 0. 002mmで測定した算術平均粗さ R aが 0. 0 5 m未満である表面粗度を有する絶縁層を形成する工程と、 上記絶縁層におけ る上記内層配線層上の領域を貫通するビアホールを形成する工程と、 上記ビアホ ール内部および上記絶縁層上に無電解めつき層を形成する工程と、 上記無電解め つき層上にパターン化された電解めつき層を形成する工程と、 上記無電解めつき 層の露出部分を除去する工程とを含むプリント配線板の製造方法。
26. 上記無電解めつき層を形成する工程後、 さらに、 少なくとも上記絶縁体層
および上記無電解めつき層を加熱処理する工程を含む 24または 25記載のプリ ント配線板の製造方法。
27. 上記熱可塑性樹脂層には、 有機チオール化合物が含有されている 24〜 2
6記載のプリント配線板の製造方法。
28. 上記絶縁層おょぴ上記無電解めつき層を加熱処理する工程において、 加熱 温度が上記絶縁層のガラス転移温度以上である 26記載のプリント配線板の製造 方法。
29. 上記絶縁層おょぴ上記無電解めつき層を加熱処理する工程において、 加熱 温度が 300°C以下である 26または 27記載のプリント配線板の製造方法。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の実施例におけるプリント配線板の製造方法を説明する工程図で ある。
図 2は、 本発明の実施例におけるプリント配線板の製造方法を説明する工程図で ある。
符号の説明
1.1, 21 絶縁層、 12, 22 無電解めつき層、 13, 23 電解めつき層、 15, 25 配線層、 22 a 露出部分、 24 めっきレジスト膜、 30 内層 配線板、 31 内層配線面、 35 内層配線層、 101, 102, 103, 20 1, 202, 203 加熱処理。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、 例えば、 プリント配線板に用いられる絶縁材料として、 絶縁材料の 表面が、 平滑であっても金属配線と強い接着力を持つとともに、 通常のプリント 配線板の製造プロセスに対して耐性を有するような、 絶縁材料、 およぴプリント
配線板およびその製造方法を提供するものである。 具体的には、 絶縁材料として、 少なくとも有機チオール化合物と、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂とからなるポリイミ ド樹脂組成物により、 上記の特性を達成することができる。
また、 絶縁材料として、 具体的に、 少なくとも有機チオール化合物と、 ポリイ ミド樹脂とから高分子フィルムにより、 上記の特性を達成することができる。 また、 プリント配線板の製造方法として、 熱可塑性樹脂を含有し、 カットオフ 値 0 . 0 0 2 mmで測定した算術平均粗さ R aが 0 . 0 5 μ πι未満である表面粗 度を有する絶縁層上に、 少なくとも無電解めつき層を形成する工程含む方法によ り、 上記の特性を達成することができる。 この方法を採用すれば、 さらに、 表面 平滑性 (表面粗度) が極めて小さい絶縁層表面に微細配線を形成する場合におい て常態のみならず、 高温 ·高湿条件でも絶縁層と無電解めつき層とが充分な接着 強度を有するという効果を有する。
以下、 ポリイミド樹脂組成物、 高分子フィルムおよびこれを用いた積層体、 プ リント配線板とその製造方法について詳しく記載する。
(ポリイミド樹脂組成物)
本発明のポリイミ ド樹脂組成物は、 少なくとも有機チオール化合物と、 熱可塑 性ポリイミド樹脂とからなつている。 従来のプリント配線板を製造する方法にお いて、 絶縁層 (高分子フィルム) に無電解めつき膜を形成する工程では、 無電解 めっき膜を形成するために担持されるパラジウム触媒が高分子フィルムの表面に 単に化学的に吸着されただけの状態にある。 しかし、 本発明のポリイミ ド樹脂組 ^¾物を高分子フィルムや積層体として用いる事により強い接着力で触媒の担持が 行われ、 その結果、 強固な接着を実現した無電解めつき膜が形成される。 これは、 有機チオール化合物を介してポリイミ ド樹脂組成物と金属およぴ ζまたは触媒と の化学結合が強くなつたものと推測される。 有機チオール化合物が金属との間で 強い接着を示すことは知られていたが、 本発明者らは、 ポリイミ ド榭脂と金属と
の間で、 特に強固な接着が実現できることを見出した。 そして、 この特性を利用 して、 本発明のポリイミ ド樹脂組成物を、 例えばプリント配線板などの電子材料 として用いれば、 プリント配線板などに要求される、 耐熱性などの諸物性を維持 しつつ、 金属配線との接着を強固にすることが可能となることを見出した。
本発明に係るポリイミド樹脂組成物は、 本発明のポリイミド樹脂組成物は、 有 機チオール化合物が熱可塑性ポリイミド樹脂の中に添加されている、 または有機 チオール化合物が熱可塑性ポリイミド樹脂表面に担持されている構成を有してい る。 また、 本発明のポリイミド樹脂組成物は、 上記のように、 少なく
とも有機チオール化合物と、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂とを含む構成であればよく、 有機チオール化合物おょぴ熱可塑性ポリイミ ド樹脂以外の成分を含むポリイミ ド 樹脂組成物であってもよい。
<熱可塑性ポリイミ ド樹脂 >
本発明のポリイミド榭脂組成物における、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂は、 公知の 方法で製造することができる。 すなわち、 ポリイミドの前駆体物質であるポリア ミ ド酸を、 化学的に或いは熱的にイミ ド化することで得ることができる。 本発明 に用いられるポリイミ ド樹脂の前駆体物質であるポリアミド酸は、 通常、 少なく とも一種の酸二無水物と、 少なくとも一種のジァミンとを出発物質とし、 有機溶 媒中に両者を実質的に等モル量溶解させた後、 温度などの反応条件を制御しなが ら重合が完了するまで攪拌することによって製造することができる。 ここでいう 熱可塑性ポリイミ ドは、 たとえばピロメリット酸ニ無水物とォキシジァニリンと から合成されるいわゆる非熱可塑性ポリイミドとは異なり、 ガラス転移温度を有 する。
このような熱可塑性ポリイミ ドを得るための酸二無水物としては、 特に限定さ れないが、 例えば、 ピロメリット酸二無水物、 3, 3, , 4, 4, —ベンゾフエ ノンテトラカルボン酸二無水物、 ビス (3, 4ージカルポキシフエニル) スルホ ンニ無水物、 2, 2, , 3, 3, —ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、 3,
3, , 4, 4, 一ビフエニルテトラ力ルポン酸ニ無水物、 ォキシジフタル酸二無 水物、 ビス (2, 3—ジカルボキシフエニル) メタン二無水物、 ビス (3, 4— ジカルボキシフエュル) メタン二無水物、 1, 1—ビス (2, 3—ジカルボキシ フエニル) エタンニ無水物、 1, 1—ビス (3, 4ージカノレポキシフエ二ノレ) ェ タン二無水物、 1, 2 _ビス (3, 4—ジカルボキシフヱニル) エタンニ無水物、 2 , 2—ビス (3, 4—ジカルボキシフヱニル) プロパン二無水物、 1, 3—ビ ス (3, 4—ジカルボキシフエニル) プロパン二無水物、 4, 4, 一へキサフル ォロイソプロピリデンジフタノレ酸無水物、 1, 2, 5, 6—ナフタレンテトラ力 ルポン酸ニ無水物、 2, 3, 6, 7—ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、 3, 4, 9, 1 0—ペリレンテトラカルボン酸二無水物、 p—フエ二レンビス (トリ メリット酸モノエステル酸無水物) 、 エチレンビス (トリメリット酸モノエステ ル酸無水物) 、 ビスフエノール Aビス (トリメリット酸モノエステル酸無水物) 、 4, 4, 一 (4, 4, 一イソプロピリデンジフエノキシ) ビス (無水フタル酸) 、 p _フエ二レンジフタル酸無水物などのテトラカルボン酸二無水物から選ばれる 1種以上の酸二無水物を用いることが好ましい。
また、 同じく上記の熱可塑性ポリイミ ドを得るためのジァミンとしては、 特に 限定されないが、 例えば、 1, 4—ジァミノベンゼン (p —フエ二レンジアミ ン) 、 1, 3—ジァミノベンゼン、 1, 2—ジァミノベンゼン、 ベンジジン、 3, 3, ージクロ口べンジジン、 3, 3 ' ージメチルベンジジン、 3 , 3, 一ジメ ト キシベンジジン、 3, 3 ' —ジヒ ドロキシベンジジン、 3, 3 ' , 5, 5 ' ーテ トラメチルベンジジン、 4, 4, ージアミノジフエニルプロパン、 4, 4, ージ アミノジフエニルへキサフルォロプロパン、 1, 5—ジァミノナフタレン、 4, 4, ージァミノジブヱ二ルジェチルシラン、 4, 4, ージアミノジフエ二ルシラ ン、 4, 4, 一ジアミノジフエニルェチルホスフィンォキシド、 4, 4, ージァ ミノジフエ二ルー N—メチルァミン、 4, 4, 一ジアミノジフエ二ルー N—フエ ニルァミン、 4, 4, 一ジアミノジフエニルエーテル、 3, 4, 一ジアミノジフ
ェニルエーテル、 3, 3 ' ージアミノジフエニルエーテル、 4, 4, ージァミノ ジフエ二ルチオエーテル、 3, 4, 一ジアミノジフエニノレチォエーテ^\ 3, 3, ージアミノジフエ-ルチオエーテル、 3, 3, ージアミノジフエニルメタン 3, 4, 一ジアミノジフエニルメタン、 4, 4, ージァミノジブェニルメタン、 4, 4, 一ジアミノジフエニルスルフォン、 3, 4 ' ージアミノジフエニルスル フォン、 3, 3, 一ジアミノジフエニノレスノレフォン、 4, 4, 一ジァミノべンズ ァニリ ド、 3, 4 ' ージァミノベンズァニリ ド、 3, 3, 一ジァミノベンズァ- リ ド、 4, 4, ージァミノべンゾフエノン、 3, 4 ' —ジァミノべンゾフエノン 3, 3, ージァミノべンゾフエノン、 ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) フエ ニル] メタン、 ビス [4一 (4ーァミノフエニキシ) フエニル] メタン、 1, 1 一ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] ェタン、 1, 1一ビス [4一 (4一アミノフエノキシ) フェニル] ェタン、 1, 2—ビス [4一 (3—ァミノ フヱノキシ) フエュル] ェタン、 1, 2—ビス [4一 (4一アミノフエノキシ) フエニル] ェタン、 2, 2—ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエエル] プ 口パン、 2, 2—ビス [4一 (4一アミノブエノキシ) フエニル] プロパン、 2 2—ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエュル] ブタン、 2, 2—ビス [3 一 (3—アミノフエノキシ) フエニル] ー 1, 1, 1, 3, 3, 3—へキサフル ォロプロパン、 2, 2—ビス [4一 (4一アミノフエノキシ) フエニル] 一 1, 1, 1, 3, 3, 3—へキサブノレォロプロパン、 1, 3—ビス (3—ァミノフエ ノキシ) ベンゼン、 1, 4一ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゼン、 1, 4, 一ビス (4—アミノフエノキシ) ベンゼン、 4, 4, 一ビス (4—アミノフエノ キシ) ビフエニル、 4, 4, 一ビス (3—アミノブエノキシ) ビフエニル、 ビス [4 - (3—アミノブエノキシ) フエニル] ケトン、 ビス [4一 (4—アミノフ エノキシ) フエニル] ケトン、 ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) フエニル] スルフイ ド、 ビス [4一 (4一アミノフエノキシ) フエ二ノレ] スルフイ ド、 ビス [4一 (3—アミノブエノキシ) フエニル] スルホン、 ビス [4— (4ーァミノ
フエノキシ) フエニル] スノレホン、 ビス [4一 (3—アミノブエノキシ) フエ二 ル] エーテル、 ビス [4— (4一アミノブエノキシ) フエニル] エーテル、 1, 4一ビス [4— (3—アミノフエノ キシ) ベンゾィ _ /レ] ベンゼン、 1, 3—ビ ス [4一 (3—アミノフエノキシ) ベンゾィル] ベンゼン、 4, 4, 一ビス [3 一 (4—アミノフエノキシ) ベンゾィル] ジフエ二ルェ テノレ、 4, 4, 一ビス [3 - (3—ァミノ フエノキシ) ベンゾィル] ジフエニルエーテル、 4, 4, —ビス [4一 (4—ァミノ一 a, α—ジメチノレベン ジル) フエノキシ] ベンゾ フエノン、 4, 4, 一ビス [4.一 (4ーァミノ一 a, α—ジメチルベンジル) フ エノキシ] ジフエニルスルホン、 ビス [4— {4— (4一アミノフエノキシ) フ エノキシ } フエニル] スルホン、 1, 4—ビス [4一 (4ーァミノフエノキ シ) 一a, α—ジメチノレべンジノレ] ベンゼン、 1, 3—ビス [4一 (4—ァミノ フエノキシ) ー , α—ジメチノレべンジレ] ベンゼン、 4, 4, 一ジアミノジフ ェニルェチルホスフィンォキシド、 4, 4, 一ジアミノー 3, 3, ージカルポキ シジフエニルメタンから選ばれる 1種以上のジァミンを用いることが好ましい。 本発明において用いられる熱可塑性ポリイミ ドとしては、 下記一般式 (1)
' (式中、 Αは 4価の有機基、 Xは 2価の有機基を示す) で表されるポリアミド酸 を脱水閉環して得られる熱可塑性ポリイミ ドが好ましい。
さらに、 一般式 (1) 中の Aは下記群 (1)
に示す 4価の有機基から選択される一種類以上であることがより好ましく
また、 上記一般式 (1) 中の Xは下記群 (2)
に示す有機群から選択される一種または二種以上であることがより好ましい。
これにより、 得られる熱可塑性ポリイミ ドの吸水率が低くなる、 誘電率が小さ い、 誘電正接が小さいなどの優れた特性を有し、 また本発明の効果である無電解 めっき皮膜との接着強度を上げる効果を発現することが可能となる。
上記の熱可塑性ポリイミ ド樹脂を得るための、 上記酸二無水物とジァミンの組 み合わせの中で、 群 (1 ) に挙げた酸二無水物残基を与える酸二無水物から選ば れた少なくとも一種の酸二無水物と、 群 (2 ) に挙げたジァミン残基を与えるジ ァミンから選ばれた少なくとも一種のジァミンの組み合わせが好ましい。 また、 それらの中でも酸二無水物とじて 2, 3, 3 , , 4, 一ビフエニルテトラ力ルポ ン酸ニ無水物、 3, 3 , , 4 , 4, ービフエニルテトラカルボン酸二無水物、 ォ キシジフタル酸無水物、 エチレンビス (トリメリット酸モノエステル酸無水物) ビスフエノール Aビス (トリメリット酸モノエステル酸無水物) 、 4, 4 , 一 ( 4, 4, 一イソプロピリデンジフエノキシ) ビス (無水フタル酸) 、 またジァ ミンとして 1 , 3—ジァミノベンゼン、 3, 4 ' —ジアミノジフエニルエーテノレ 4, 4 ' ージアミノジフエニルエーテル、 1 , 3 _ビス (3—ァミノフエノキ シ) ベンゼン、 1 , 3—ビス (4一アミノフエノキシ) ベンゼン、 1, 4—ビス ( 4一アミノブエノキシ) ベンゼン、 2, 2—ビス [ 4一 (4—アミノブエノキ シ) フェニ^/] プロパン、 4, 4, 一ビス (4—アミノフエノキシ) ビフエ二ノレ ビス [ 4一 (4一アミノフエノキシ) フエニル] スルホン、 4, 4, ージァミノ - 3 , 3, ージカルポキシジフエニルメタン、 3, 3, 一ジヒ ドロキシベンジジ ンは、 得られる熱可塑性ポリイミドの吸水率が低くなる、 誘電率が小さい、 誘電 正接が小さいなどの優れた特性を有し、 また本発明の効果である無電解めつき皮 膜との接着強度を上げる効果を発現するため、 特に好ましく使用可能である。 熱可塑性ポリイミド樹脂は、 公知の方法で製造することができる。 すなわち、 ポリイミドの前駆体物質であるポリアミ ド酸を、 化学的にあるいは熱的にイミ ド 化することで得ることができる。 本発明に用いられるポリイミ ド樹脂の前駆体物 質であるポリアミ ド酸は、 通常、 少なくとも一種の酸二無水物と、 少なくとも一
種のジァミンとを出発物質とし、 有機溶媒中に両者を実質的に等モル量溶解させ た後、 温度などの反応条件を制御しながら重合が完了するまで攪拌することによ つて製造することができる。
重合反応の代表的な手順として、 1種以上のジァミン成分を有機極性溶剤に溶 解または分散させ、 その後 1種以上の酸二無水物成分を添加しポリアミド酸溶液 を得る方法が挙げられる。 各モノマーの添加順序は特に限定されず、 酸二無水物 成分を有機極性溶媒に先に加えておき、 ジァミン成分を添加してポリアミド酸の 溶液としても良いし、 ジァミン成分を有機極性溶媒中に先に適量加えて、 次に過 剰量の酸二無水物成分を加え、 さらに過剰量のジァミン成分を加えて、 ポリアミ ド酸の溶液としても良い。 この他にも、 当業者に公知の様々な添加方法がある。 なお、 ここでいう 「溶解」 とは、 溶媒が溶質を完全に溶解する場合の他に、 溶質 が溶媒中に均一に分散されて実質的に溶解しているのと同様の状態になる場合を 含む。
ポリアミド酸の重合反応に用いられる有機極性溶媒としては、 たとえば、 ジメ チルスルホキシド、 ジェチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、 N, N— ジメチルホルムアミ ド、 N, N—ジェチルホルムアミ ドなどのホルムアミド系溶 媒、 N, N—ジメチルァセトアミ ド、 N, N—ジェチルァセトアミ ドなどのァセ トアミ ド系溶媒、 N—メチルー 2—ピロリ ドンなどのピロリ ドン系溶媒、 フエノ 一ノレ、 o—、 m—または p —クレゾ一ノレ、 キシレノーノレ、 ノ、ロゲンィ匕フエノーノレ カテコールなどのフエノール系溶媒、 あるいはへキサメチルホスホルアミ ド、 Ύ —プチ口ラタ トンなどを挙げることができる。 さらに必要に応じて、 これらの有 機極性溶媒とキシレンあるいはトルエンなどの芳香族炭化水素とを組み合わせて 用いることもできる。
上記で得られたポリアミ ド酸を、 熱的または化学的方法により脱水閉環し、 熱 可塑性ポリイミドを得るが、 ポリアミド酸溶液を熱処理して脱水する熱的方法、 脱水剤を用いて脱水する化学的方法のいずれも用いられる。 また、 減圧下で加熱
してイミド化する方法も用いることができる。 以下に各方法について説明する。 熱的に脱水閉環する方法として、 上記ポリアミド酸溶液を加熱処理によりイミ ド化反応を進行させると同時に、 溶媒を蒸発させる等により行う方法を例示する ことができる。 この方法により、 固形の熱可塑性ポリイミ ド樹脂を得ることがで きる。 加熱の条件は特に限定されないが、 5 0 0 °C以下の温度で約 5分間〜 2 0 0分間の時間の範囲で行うのが好ましい。
また化学的に脱水閉環する方法として、 上記ポリアミド酸溶液に化学量論以上 の脱水剤を加えることで脱水反応と有機溶媒を蒸発させるなどにより行う方法を 例示することができる。 これにより、 固形の熱可塑性ポリイミド樹脂を得ること ができる。 化学的方法による脱水剤としては、 たとえば無水酢酸などの脂肪族酸 無水物、 無水安息香酸などの芳香族酸無水物、 ジシクロへキシルカルポジイミ ド などのカルポジイミ ド化合物が挙げられる。 上記の化学的に脱水閉環する方法に おいて、 .触媒を併用することも可能である。 触媒としては、 たとえばトリェチル ァミンなどの脂肪族第 3級ァミン類、 ジメチルァ二リンなどの芳香族第 3級ァミ ン類、 ピリジン、 α—ピコリン、 一ピコリン、 γ—ピコリン、 イソキノリンな どの複素環式第 3級ァミン類などが挙げられる。 化学的に脱水閉環する際の条件 は 1 0 0 °C以下の温度が好ましく、 有機溶媒の蒸発は、 2 0 0 °C以下の温度で約
5分間〜 1 2 0分間の時間の範囲で行うのが好ましい。
また、 ポリイミ ド樹脂を得るための別の方法として、 上記の熱的または化学的 に脱水閉環する方法において溶媒の蒸発を行わない方法もある。 具体的には、 熱 的イミ ド化処理または脱水剤による化学的イミ ド化処理を行って得られる熱可塑 性ポリイミド樹脂溶液を貧溶媒中に投入して、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂を析出さ せ、 未反応モノマーを取り除いて精製、 乾燥させ固形熱可塑性のポリイミド樹脂 を得る方法である。 貧溶媒としては、 溶媒とは良好に混合するがポリイミドは溶 解しにくい性質のものを選択することができ、 たとえば、 アセトン、 メタノール エタノール、 イソプロノくノール、 ベンゼン、 メチルセ口ソルブ、 メチルェチルケ
トンなどが挙げられる。
また、 減圧下で加熱してイミ ド化する方法も挙げられる。 このイミ ド化の方法 によれば、 イミド化によって生成する水を積極的に系外に除去できるので、 ポリ アミ ド酸重合体の加水分解を抑えることが可能で高分子量の熱可塑性ポリイミド が得られる。
減圧下で加熱ィミド化する方法における加熱温度は、 8 0〜4 0 0 °Cが好まし い。 イミ ド化が効率よく行われ、 しかも水が効率よく除かれる観点からは、 1 0 0 °C以上がより好ましく、 さらに好ましくは 1 2 0 °C以上である。 減圧する圧力 は、 小さレヽほうが好ましく、 1 X 1 O s p a〜 9 X 1 (HP aが好ましく、 1 X 1 02P a〜 7 X 1 (HP aがより好ましい。
<有機チオール化合物 >
次に本発明の有機チオール化合物について説明する。 本発明で用いる有機チォ ール化合物は、 1つの分子内に 1つ以上の S M基 (ただし、 Mはそれぞれ、 H、 L i, N a, K、 から選ばれる任意の元素) を持つ化合物を言い、 2つ以上の S Μ基をもつ化合物である有機ジチオール化合物または有機トリチオール化合物な どである事がより好ましい。 2つ以上の S M基を持つ化合物がより好ましい理由 は、 少なくとも S M基の 1つが熱可塑性ポリイミド樹脂と化学結合を形成し、 他 の S M基が無電解めつき膜と結合することにより、 ポリイミ ド樹脂組成物と無電 解めつき膜とが強固な接着性を発現するためである。
有機チオール化合物の具体的な例については、 本発明の目的を達成するもので あれば特に制限はないが、 例えば、 有機モノチオール類としては、 2—マーカプ トビリジン、 2—マーカプトピリミジン、 2—マーカプトべンゾイミダゾール、 2—マーカプトべンゾチアゾーノレ、 2—マーカプトベンゾォキサゾーノレ、 2—マ 一カプトエタノール、 4—マーカプトプタノール、 5—メチルー 1, 3, 4ーチ ァゾールー 2—チオール、 などを例示する事ができる。
また、 有機ジチオール類としては、 2, 5—ジマーカプト一 1, 3, 4—チア
ジァゾール、 2 3—ジマーカプト一 1一プロパノール、 2 6—ジマーカプト プリン、 2 5—ジマーカプト一 1 3 4—チアジアゾール, ジポタシゥム塩、 2—マーカプトェチルエーテル、 2—マーカプトェチルスルフイ ド、 などを例示 する事ができる。
中でも有機チオール化合物として、 トリアジンジチオール誘導体、 あるいはト リアジントリチオール誘導体は好ましく用いられる。 例えば、 トリアジンジチォ ール誘導体、 あるいはトリアジントリチオール誘導体として、 1 3 5—トリ ァジン一 2 4 6—トリチオールや、 下記一般式 (2) 、 または一般式 (3) で示される化合物を挙げることができる。
(式中、 Ml M 2はそれぞれ、 H L i N a , K C aから選ばれる任意 の元素であり、 Rは、 H、 炭素数が 1 18の任意の飽和アルキル基、 炭素数が 1 18のアルキン、 アルケン等の不飽和アルキル置換基、 フエ二ル基、 ァミノ 基または SH基である)
(3)
(式中、 Ml、 M 2はそれぞれ、 H、 L i, Na, K、 C aから選ばれる任意の 元素であり、 Rl、 R 2はそれぞれ、 H、 炭素数が 1〜18の任意の飽和アルキ ル基、 炭素数が 1〜 18のアルキン、 アルケン等の不飽和アルキル置換基、 フエ ニル基、 またはアミノ基である)
具体的には、 一般式 (2) および一般式(3)における Mlとして H、 M2とし て Hまたは Na、 一般式 (2) における Rとして、 H、 C2H5、 C4H9、 SH さらに一般式 (3) における R1— N— R2 として、 N (CH3) 2、 NH (C6 H5) 、 N (C4H9) 2、 N (C8H17) 2、 N (C12H25) 2、 N (CH2CH = CH2) 2、 NHC8H16CH=CHC8H17、 N C H2C6H4C H= C H2 (C8 H17) 、 NHC6H4N (CH3) 2などを例示する事ができる。
<その他の成分 >
上記熱可塑性樹脂に加えて、 接着性や耐熱性、 加工性などの諸特性を改善させ るために、 耐熱性や低吸湿性などの諸特性を損なわない範囲でエポキシ樹脂、 シ アン酸エステル樹脂、 ビスマレイミ ド樹脂、 ビスァリルナジイミ ド樹脂、 フエノ ール樹脂、 アクリル樹脂、 メタクリル樹脂、 ヒ ドロシリル硬化樹脂、 ァリル硬化 樹脂、 不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂や高分子鎖の側鎖または末端 にァリル基、 ビュル基、 アルコキシシリル基、 ヒ ドロシリル基などの反応性基を 有する側鎖反応性基型熱硬化性高分子を単独にまたは適宜組み合わせて含有させ ることができる。
<有機チオール化合物の添加方法 >
ここで、 有機チオール化合物を熱可塑性ポリイミド樹脂の中に添加する方法に ついて説明する。 有機チオール化合物を熱可塑性ポリイミ ド樹脂に添加する方法 としては、 熱可塑性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミ ド酸の状態で添加し てもよく、 熱可塑性ポリイミド樹脂と有機チオール化合物とを溶解する溶媒を用 いて添加してもよい。 上記溶媒としては、 アミ ド系溶媒すなわち N, N—ジメチ ルフオルムアミ ド、 N, N—ジメチルァセトアミ ド、 N—メチル一2—ピロリン
などを用いることが好ましく、 N, N—ジメチルフオルムアミ ドを用いることが 特に好ましい。 また、 上記一般式 (2 ) および一般式 (3 ) に示すトリアジンチ オール誘導体の中で、 M l、 M 2の少なくとも一つが N aなどのアルカリ金属で ある場合には、 アルカリ性の水溶液やアルカリ性メタノールに可溶である場合が 多く、 これらの溶媒も熱可塑性ポリイミド樹脂へのトリアジンチオール誘導体の 添加に好ましく用いられる。 なお、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂に対する有機ジチォ ール化合物の添加量は重量比で 1 0 %以下であることが好ましい。 また、 有機ジ チオール化合物の添加量は 2 %以下であることがより好ましく、 1 %以下の添加 量でも十分にその効果を発揮し、 0 . 0 1 %でもその効果が認められ、 0 . 0 0 1 %でも効果が確認できる事がある。 以上のように、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂に 有機チオール化合物を添加することによって、 成形体、 単層フィルム、 または支 持体上に熱可塑性ポリイミド樹脂を層状に形成した積層体等からなるポリイミド 樹脂組成物を得ることができる。
ポリイミド樹脂組成物を、 フィルム状として用いた場合、 該フィルム状に有機 チオール化合物を担持することもできる。 この方法については後述の (高分子フ イノレム) の項目で述べる。
<ポリイミ ド樹脂組成物の形態〉
上述の熱可塑性ポリイミド樹脂および有機チオール化合物を少なくとも含む樹 脂組成物は、 種々の形態で用いることができる。 例えば、 熱可塑性ポリイミド樹 脂および有機チオール化合物を含む溶液の形態で用いても良い。 熱可塑性ポリイ ミド樹脂を溶液の形態で使用する場合には、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂が溶媒溶解 性ならば、 樹脂溶液を調整し、 この樹脂溶液をスピンコートなどの公知の方法で 内層配線板上に塗布、 乾燥することで絶縁層を形成することができる。
また、 本発明のポリイミ ド樹脂組成物は、 高分子フィルムの形態で用いてもよ い。 この場合、 本発明のポリイミ ド樹脂組成物からなる単層フィルムにしてもよ いし、 特定の樹脂からなるフィルムの片面または両面に本発明のポリイミ ド樹脂
組成物からなる層を有する多層構造として用いてもよい。
さらには、 本発明の樹脂組成物を用いた高分子フィルムは、 積層体の形態でも 用いることができる。 具体的には、 高分子フィルムの片面に金属箔ゃ接着層を有 する積層体や、 高分子フィルムの片面に無電解めつきで形成された金属層を有す る積層体や、 高分子フィルムの片面に物理的方法で形成された金属層を有する積 層体が挙げられる。
(高分子フィルムおよびこれを用いた積層体)
本発明の高分子フィルムは、' 少なくとも有機チオール化合物と、 ポリイミ ド樹 脂を含むものである。 上記有機チオール化合物は、 フィルム中に存在していも、 フィルム表面に表面に担持されていてもよい。 ポリイミド樹脂として、 非熱可塑 性樹脂を用いてもよいが、 上述した熱可塑性ポリイミ ド樹脂を用いると、 金属配 線との接着力がより強固になるという点から好ましい。
本発明の高分子フィルムは、 少なくとも有機チオール化合物と熱可塑性ポリイ ミ ド樹脂を含む層のみからなる単層フィルム、 または支持体上の少なくとも片面 に熱可塑性ポリイミド樹脂を含む層を形成した多層構造の形態をとることができ る。
<単層フィ^/ム>
本発明の高分子フィルムとして、 少なくとも熱可塑性ポリイミ ド樹脂と有機チ オール化合物を含む組成物を、 層状に形成することによって、 単層フィルムとし たものを挙げることができる。 また、 有機チオール化合物を溶解した溶媒に熱可 塑性ポリイミ ド樹脂を浸漬することによって、 または熱可塑性ポリイミ ド樹脂表 面に有機チオール化合物を担持させることによって、 ポリイミ ド樹脂組成物の表 面処理がされていることが好ましい。 なお、 単層フィルムの具体的な製造方法は 特に限定されるものではなく、 公知の方法を用いることができる。
例えば、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂の単層フィルムを製造するためには幾つかの 方法が考えられるが、 熱可塑性ポリイミド樹脂が溶媒に不溶性である場合は、 前
駆体のポリアミ ド酸の溶液を支持体上にフィルム状に流延塗布し、 上記のイミ ド 化法、 すなわち化学的ィミド化法または熱的ィミド化法によりイミド化と溶媒乾 燥を行い、 フィルム状の材料にすることが好ましい。 熱可塑性ポリ'イミ ドが溶媒 に可溶性である場合、 上記不溶性の場合と同様の方法の他に、 一度熱可塑性ポリ イミ ド樹脂を粉体状、 繊維状、 またはフィルム状の形態で得た後、 溶媒に溶解し た熱可塑性ポリイミド溶液を支持体上にフィルム状に流延塗布することも可能で め 。
<多層構造の高分子フィルム >
本発明の高分子フィルムとして、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂と有機チオール化合 物とを含む樹脂組成物からなる層を、 支持体上に形成することにより得られる多 層構造のフィルムが挙げられる。 本発明のポリイミド樹脂組成物を、 例えばプリ ント配線板に適用する為には、 (ポリイミド樹脂組成物) で述べた、 本発明のポ リイミ ド樹脂組成物からなる層 (以下単に熱可塑性ポリイミド榭脂層ともいう) と、 支持体との多層構造のフィルムであることが好ましい。 多層構造のフィルム を用いることが好ましい理由は、 多層構造のフィルムを用いる事によりプリント 配線板が低熱膨張性、 高弾性率、 耐熱性等の性質を具備するためである。 多層構 造のフィルムは、 支持体上にポリイミ ド樹脂組成物を塗布することにより作製す ることが可能となっている。 支持体としては、 特に制限はなく、 例えば、 ポリア ミドイミ ド樹脂、 ポリエーテルイミド樹脂、 ポリアミ ド樹脂、 芳香族ポリエステ ル樹脂、 ポリカーボネート樹脂、 ポリアセタール樹脂、 ポリスルホン樹脂、 ポリ エーテルスルホン樹脂、 ポリエチレンテレフタレート樹脂、 フエ二レンエーテル 樹脂、 ポリオレフイン樹脂、 ポリアリレート樹脂、 液晶高分子、 エポキシ樹脂な どを使用することが可能である。 特に高分子フィルムを支持体として用いるには、 高分子フィルムが非熱可塑性ポリイミ ド樹脂であることが好ましい。 すなわち、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層と、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂からなる層 (以下、 非 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層という) とからなる多層構造のフィルムであることが
耐熱性、 寸法安定性、 界面の密着性等の観点より最も好ましい。 特に、 支持体と して、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂を用いることが、 プリント配線板にとって重要 な特性である、 平均熱膨張係数を小さくすることが可能であるので、 好ましい。 なお、 以下、 多層構造のフィルムそのものを、 積層体とよぶこともある。
また、 以下においては、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層上に熱可塑性ポリイミド 樹脂層を形成した積層体を 「熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミ ド 樹脂層」 と表記し、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の両面に熱可塑性ポリイミ ド樹 脂層を形成した積層体を 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 Z非熱可塑性ポリイミ ド樹 脂層/熱可塑性ポリイミド樹脂層」 等のように表記する。 熱可塑性ポリイミド樹 脂層が例えば金属層や接着層の場合においても同様とする。
<非熱可塑性ポリイミド樹脂 >
上記の積層体に使用される非熱可塑性ポリイミド樹脂については特に制限はな く、 ポリイミ ド樹脂組成物の耐熱性、 寸法安定性、 界面の密着性を満足する物で あれば公知の非熱可塑性ポリイミド樹脂を用いる事ができ、 その製造方法につい ても公知の方法を用いる事ができる。
上記非熱可塑性ポリイミ ド樹脂の前駆体としては、 公知のポリアミ ド酸を適用 することができる。 上記ポリアミド酸は、 酸二無水物化合物の少なくとも 1種類 とジァミン化合物の少なくとも 1種類とを、 実質的等モル量となるように有機溶 媒中に溶解、 反応させることにより得ることができる。 非熱可塑性ポリイミ ド樹 脂は前駆体であるポリアミド酸をイミド化することにより得ることができ、 イミ ド化は、 熱キュア法またはケミカルキュア法のいずれかを用いるか、 併用して用 いることにより行うことができる。
上記非熱可塑性ポリイミド樹脂を合成するために用いられる酸二無水物化合物 としては、 ピロメリット酸二無水物、 ォキシジブタル酸二無水物、 3, 3, , 4 4 ' —ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、 3, 3, , 4, 4, 一ビフエ ニルテトラカルボン酸二無水物、 p—フエ二レンビス (トリメリット酸モノエス
テル酸無水物) 等を単独で用いるか、 またはこれらを任意の割合で混合した混合 物を用いることが好ましい。 また、 非熱可塑性ポリイミド樹脂を合成するために 用いられるジァミン化合物としては、 4, 4, ージアミノジフヱニルエーテル、 4, 4, 一ジァミノベンズァニリ ド、 p—フエ二レンジアミン等を単独で用いる 力 またはこれらを任意の割合で混合した混合物を用いることが好ましい。 非熱 可塑性ポリイミ ド樹脂を合成するために用いられる酸二無水物化合物とジァミン 化合物との好ましい組み合わせは、 ピロメリット酸二無水物と 4, 4, 一ジアミ ノジフエニルエーテルとの組み合わせ、 ピロメリット酸二無水物と、 4, 4, 一 ジアミノジフエニルエーテルおよび p —フエ二レンジァミンとの組み合わせ、 ピ ロメリット酸二無水物おょぴ p—フエ二レンビス (トリメリット酸モノエステル 酸無水物) と、 4, 4, ージァミノジブェニルエーテルおよび p—フエ二レンジ ァミンとの組み合わせ、 あるいは 3, 3, , 4 , 4, ービフエニルテトラ力ルポ ン酸ニ無水物と p —フエ二レンジァミンとの組み合わせを挙げることができる。 これらの組み合わせによる酸二無水物化合物とジァミン化合物とを用いて合成し た非熱可塑性ポリイミ ド樹脂は、 適度な弾性率、 寸法安定性、 低吸水率等の優れ た特性を発現し、 本発明のポリイミド樹脂組成物からなる各種積層体に好適に用 いることができる。
なお、 上記非熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚みは、 2 μ m以上 1 2 5 μ m以下 であることが好ましく、 5 μ πι以上 7 5 μ πι以下であることがより好ましい。 ま た、 上記非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層は、 公知の方法で無機物または有機物のフ イラ一、 有機リン化合物等の可塑剤や酸化防止剤を添加してもよく、 またコロナ 放電処理、 プラズマ放電処理、 イオンガン処理等の公知の物理的表面処理や、 プ ライマー処理等の化学的表面処理を施すことによって良好な特性を付与する事が できる。
< 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 非熱可塑性ポリイミド樹脂層」 からなる積層 体〉
上記 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層ノ非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層」 からなる積 層体の製造には各種方法が適用できる。 例えば、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂が溶媒 に不溶性である場合は、 前駆体のポリアミド酸の溶液を非熱可塑性ポリイミド樹 脂層上に流延塗布し、 上記のイミド化方法、 すなわち熱キュア法またはケミカル キュア法によりイミドィヒと溶媒乾燥とを行うことによつて熱可塑性ポリイミ ド樹 脂層を形成することができる。 一方、 熱可塑性ポリイミド樹脂が溶媒溶解性を示 す場合は、 一度熱可塑性ポリイミド樹脂を粉体状、 繊維状、 フィルム状の形態で 得た後、 溶媒に溶解した熱可塑性ポリイミ ド溶液を非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 上に流延塗布し溶媒乾燥させることによって熱可塑性ポリイミ ド樹脂層を形成す ることが可能であり、 不溶性である場合と同様に前駆体のポリアミド酸を非熱可 塑性ポリイミ ド樹脂層上に流延塗布する方法も適用可能である。 積層体を形成す るための別の方法としては、 あらかじめ熱可塑性ポリイミ ド樹脂からなるフィル ムを製造した後、 非熱可塑性ポリイミド樹脂層上にプレス加工、 ラミネート加工 等の公知の方法を行うことによって積層体を得ることも可能である。
各種積層体における熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚さは、 回路基板として低熱 膨張性、 耐熱性、 電気特性等種々の優れた特性を持つ非熱可塑性ポリイミ ドブイ ルムの物性を生かすためにできるだけ薄いことが好ましい。 すなわち、 熱可塑性 ポリイミ ド樹脂層の厚さは、 非熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚さより薄い事が好 ましく、 非熱可塑性ポリイミド樹脂層の厚さの 1 / 2以下であることがより好ま しく、 1 / 5以下である事がさらに好ましい。
< 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/熱可塑性ポリ イミド樹脂層」 からなる積層体 >
上記高分子フィルムとしては、 上記 「熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性 ポリイミ ド樹脂層」 からなる積層体の他に、 例えば、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂 層の両面に熱可塑性ポリイミド層を形成した、 「熱可塑性ポリイミド樹脂層 Z非 熱可塑性ポリイミド樹脂層/熱可塑性ポリイミド樹脂層」 からなる積層体を用い
ることができる。
< 「熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミド樹脂層ノ金属薄層」 か らなる積層体 >
また、 上記高分子フィルムとしては、 上記 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱 可塑性ポリイミド樹脂層」 からなる積層体を用いて、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂 層の熱可塑性ポリイミ ド樹脂層が形成された面と反対側の面上に金属薄層が形成 された、 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層ノ金属箔 層 J からなる積層体を用いることができる。 「熱可塑性ポリイミド樹脂層 非熱 可塑性ポリイミド樹脂層 Z金属薄層」 からなる積層体の金属薄層は、 例えば、 湿 式メツキ法により形成した銅層でもよく、 凹凸の形成された銅箔を直接、 非熱可 塑性ポリイミ ド樹脂層上に接着した銅箔層 (例えば、 適当な表面凹凸を有する銅 箔上に前駆体のポリアミ ド酸の溶液を流延塗布し、 熱キュア法またはケミカルキ ユア法によりイミ ド化と溶媒乾燥とを行うことによって、 銅箔上に非熱可塑性ポ リイミド層を形成したもの) 、 あるいは適当な接着剤を介して銅箔層と非熱可塑 性ポリイミド樹脂層とを張り合わせた形態の銅箔層でもよい。 接着剤を介して非 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層と銅箔層とを接着させる方法は、 熱ラミネート方法、 熱プレス方法等の公知の方法を使用することができる。 また、 接着剤としては、 特に限定されないが、 後述の接着層に用いられている接着性樹脂を用いてもよい。
< 「熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミド樹脂層/接着層」 から なる積層体 >
さらに、 上記積層体としては、 上記 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性 ポリイミド樹脂層」 からなる積層体を用いて、 非熱可塑性ポリイミド樹脂層の熱 可塑性ポリイミド樹脂層が形成された面と反対側の面上に接着層が形成された、 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 接着層」 からなる 積層体を用いることができる。 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 非熱可塑性ポリイ ミ ド樹脂層 Z接着層」 からなる積層体の接着層には、 通常の接着性樹脂を用いる
ことができ、 適当な樹脂流れ性を有するとともに、 強固な接着性を実現できるも のであれば公知の技術を適用することができる。 この接着層に用いられる接着性 樹脂としては、 大きくは、 熱可塑性樹脂を用いた熱融着性の接着性樹脂、 熱硬化 性樹脂の硬化反応を利用した硬化型接着性樹脂、 の二種類に分けることができる。 上記の熱融着性の接着性樹脂として用いられる熱可塑性樹脂としては、 ポリイ ミ ド樹脂、 ポリアミドイミド樹脂、 ポリエーテルイミ ド樹脂、 ポリアミ ド樹脂、 ポリエステル樹脂、 ポリカーボネート樹脂、 ポリケトン系樹脂、 ポリスルホン系 樹脂、 ポリフエ二レンエーテル樹脂、 ポリオレフイン樹脂、 ポリフエ二レンスル フイド樹脂、 フッ素樹脂、 ポリアリレート樹脂、 液晶ポリマー樹脂等が挙げられ る。 これらの 1種類または 2種類以上の組み合わせを積層体の接着層として用い ることができる。 中でも優れた耐熱性、 電気信頼性等の観点より熱可塑性ポリイ ミド樹脂を用いることが好ましい。 一方、 熱硬化型接着性樹脂として用いられる 熱硬化性樹脂としては、 ビスマレイミ ド樹脂、 ビスァリルナジイミ ド樹脂、 フエ ノール樹脂、 シアナ一ト樹脂、 エポキシ樹脂、 アクリル樹脂、 メタクリル樹脂、 トリァジン樹脂、 ヒ ドロシリル硬化樹脂、 ァリル硬化樹脂、 不飽和ポリエステル 樹脂等を挙げることができ、 これらを単独、 または適宜組み合.わせて用いること ができる。 また、 上記熱硬化性樹脂以外に、 高分子鎖の側鎖または末端にェポキ シ基、 ァリル基、 ビュル基、 アルコキシシリル基、 ヒ ドロシリル基, 水酸基等の 反応性基を有する側鎖反応性基型熱硬化性高分子を熱硬化成分として使用するこ とも可能である。 加熱接着時の接着剤の流れ性を制御する目的で、 熱可塑性樹脂 に熱硬化性樹脂を混合することも可能である。 熱硬化性樹脂が多すぎると接着層 が脆くなるおそれがあり、 少なすぎると接着剤の流れ性が低下したり、 接着性が 低下したりするおそれがある。 積層体に用いる接着剤としては、 接着性、 加工性、 耐熱性、 柔軟性、 寸法安定性、 低誘電特性、 価格等の観点からポリイミ ド樹脂、 エポキシ樹脂系、 シアナートエステル樹脂系を単独で、 またはこれらの混合物を 用いることが好ましい。
<高分子フィルム表面への有機チオール化合物の担持方法 >
高分子フィルム表面への有機チオール化合物の担持方法について説明する。 高 分子フィルム表面、 特に熱可塑性ポリイミド樹脂表面に有機チオール化合物を担 持させる方法としては、 有機チオール化合物を溶解した溶媒に熱可塑性ポリイミ ド樹脂を浸潰するか、 あるいは該溶媒を用いて、 熱可塑性ポリイミド樹脂の表面 が適度な厚みとなるように膨潤および/"または溶解させることにより、 表面に有 機チオール化合物を担持する方法を用いることが好ましい。 熱可塑性ポリイミ ド 樹脂表面に強固に担持された有機チオール化合物は、 後述するプリント配線板の 製造工程にて熱可塑性ポリイミド樹脂表面に無電解めつき膜を形成するための触 媒ゃ、 触媒を介して無電解めつき膜と強固に結合するため、 結果として、 本発明 のポリイミ ド樹脂組成物と無電解めっき膜との接着性を高めることが可能となる。 なお、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂表面に有機チオール化合物を担持させる方法は、 プリント配線板の製造工程にて熱可塑性ポリイミ ド樹脂の表面処理を実施するこ とにより行われるため、 その詳細については後述する。
浸漬、 あるいは該溶媒を用いて、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂の表面が適度な厚み となるように膨潤およぴ または溶解させるために用いる有機チオール化合物溶 液の濃度は、 0 . 0 1〜5 %の範囲にあることが好ましく、 0 . 1〜1 %の範囲 にあることがより好ましい。 上述した濃度よりも高い濃度の溶液を用いた場合、 高分子フィルム表面へ担時される有機チオール化合物の量が多くなり、 有機チォ ール化合物からなる比較的厚い層が形成され、 この層が脆弱層となり、 高分子フ イルムと金属との接着強度が低下する恐れがある。 また、 上述した濃度よりも低 い濃度の溶液を用いた場合、 有機チオール化合物の効果が発揮されなくなる恐れ がある。
<金属層〉
本発明の高分子フィルムおよび積層体の少なくとも片面に金属層を形成するこ とができる。 該金属層は、 プリント配線板の製造工程において形成されうるので、
プリント配線板の製造工程で詳述する。
(プリント配線板、 およびプリント配線板の製造方法一実施態様 I )
本発明のポリイミド樹脂組成物からなる高分子フィルムおよぴ積層体 (以下積 層体という) を用いたプリント配線板、 およびプリント配線板を製造する方法に ついて説明する。 本発明のポリイミ ド樹脂組成物を用いてなる単層フィルムおよ ぴ積層体を用いることによりプリント配線板を得ることができる。 本実施の形態 においては、 積層体として 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 Z非熱可塑性ポリイミド 樹脂層」 、 '「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 熱可塑 性ポリイミ ド樹脂層」 、 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 非熱可塑性ポリイミ ド樹 脂層/接着層」 、 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミド樹脂層/ 金属箔層」 を例に挙げて説明する。
<ポリイミ ド樹脂組成物の表面処理方法 >
上述のように、 本発明のポリイミド樹脂組成物は、 熱可塑性ポリィミド樹脂と 有機チオール化合物とからなつており、 有機チオール化合物は各種積層体の形態 において熱可塑性ポリイミ ド樹脂に予め添加されていてもよく、 プリント配線板 の製造工程の中で熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の表面処理を実施するという形で添 加されていてもよい。 前者の場合、 有機チオール化合物を含有する熱可塑性ポリ イミ ド樹脂材料、 または有機チオール化合物を含有する熱可塑性ポリイミド樹脂 を用いた各種積層体となる。 後者の場合、 熱可塑性ポリイミド樹脂層を有する各 種積層体に対して、 プリント配線板の製造途中の段階で熱可塑性ポリイミ ド樹脂 層の表面処理が実施されることにより、 有機チオール化合物を含有する熱可塑性 ポリイミ ド樹脂層になる。
<無電解めつき膜の形成方法 >
本発明のプリント配線板を製造する方法においては、 いかなる種類の積層体を 用いた場合であっても、 積層体の熱可塑性ポリイミド樹脂層上に無電解めつき膜 を形成する無電解金属膜形成工程を適用できる。
また、 上記無電解めつき膜としては、 無電解銅メツキ膜、 無電解ニッケルメッ キ膜、 無電解金メッキ膜が好ましく使用され、 無電解銅メツキ膜がより好ましく 使用可能である。 無電解金属として例えば無電解銅を用いた場合には、 (1 ) ク リーナーコンディショナーによる熱可塑性ポリイミ ド樹脂層表面の洗浄、 (2 ) 水洗、 (3 ) 酸性溶液中での触媒のプレディップ、 (4 ) アルカリ溶液中での触 媒付与、 (5 ) 水洗、 (6 ) 還元、 (7 ) 水洗、 (8 ) 無電解銅メツキ、 (9 ) 水洗の各工程をこの順に行うことによって無電解銅メツキ膜を形成することがで きる。
なお、 上記熱可塑性ポリイミド樹脂層に無電解銅メツキ膜を形成する方法は、 上記工程 (1 ) 〜 (9 ) にて示された工程に限定されることはなく、 公知の方法 で行うことができる。 具体的には、 上記の方法で触媒担持まで実施した熱可塑性 ポリイミ ド樹脂層の表面を水洗した後、 還元を行って触媒の活性を上げ、 さらに 水洗する。 最後に無電解銅メツキを行うことによって、 無電解銅メツキ膜を形成 することができる。
上記の方法により無電解銅メツキ膜が形成された積層体は、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂の表面粗度 R zが小さいにもかかわらず、 その接着強度を大きくすること ができる。
また、 上記の方法を用いることによって熱可塑性ポリイミド樹脂層の表面を平 滑にすることが可能であり、 上記方法はライン Zスペースの値が 2 0 μ, τα/ 2 0 μ πι以下の高密度回路を形成するのに好適である。 表面粗度 R ζは J I S B O 6 0 1等の表面形状に関する規格に規定されており、 その測定には、 J I S B0 6 5 1の触針式表面粗さ計や B 0 6 5 2の光波干渉式表面粗さ計を用いること ができる。 本発明では、 光波干渉式表面粗さ計 Z Y G O社製 N e w V i e w 5 0 3 0システムを用いて熱可塑性ポリイミド樹脂層表面の 1 0点平均粗さを測定し た。 以上の様に、 熱可塑性ポリイミド樹脂層への本発明の表面処理を用いること により、 従来よりも小さな粗化表面に強固に無電解めつき膜を接着することを実
現でき、 これによりプリント配線板の高密度化、 即ち微細配線形成が可能になつ た。
ぐ有機チオール化合物の担持方法 >
なお、 熱可塑性ポリイミド樹脂層上に有機チオール化合物を担持させるための 表面処理工程は、 上記工程の (1 ) と (2 ) との工程間で実施するか、 あるいは ( 4 ) の工程で触媒付与と同時に実施するのが好ましい。 上記工程 (1 ) と ( 2 ) との間で熱可塑性ポリイミド樹脂層の表面処理を行うために用いられる溶 媒としては、 メタノール、 グリコール類、 テトラヒドロフラン、 アルカリ性水溶 液、 アルカリ性メタノール溶液、 アミ ド系溶媒すなわち N, N—ジメチルフオル ムアミド、 N, N—ジメチルァセトアミ ド、 N—メチル— 2—ピロリ ドンなどで あり、 N, N—ジメチルフオルムアミ ドが特に好ましく用いられる。 この様な溶 剤に溶解される有機チオール化合物は、 一般に 0 . 0 1〜5 %溶液が用いられ、 0 . 1〜1 %溶液がより好ましく用いられる。 処理時間、 処理温度などの処理条 件は、 有機チオール化合物を熱可塑性ポリイミ ド樹脂層に担持させるための最適 な条件から選択すればよい。 これにより、 熱可塑性ポリイミド樹脂層上に有機チ オール化合物を担持させることができる。 また、 この様な溶剤で表面処理した熱 可塑性ポリイミ ド樹脂層は、 必要に応じて水やメタノールで洗浄され、 次の工程、 すなわち酸性溶液中での触媒のプレディップ、 アルカリ溶液中での触媒付与、 水 洗、 還元、 水洗、 無電解銅メツキ、 水洗、 の工程にまわされる。
また、 上記工程 (4 ) の触媒を担持させる触媒担持工程と同時に熱可塑性ポリ ィミド樹脂層上へ有機チオール化合物を担持させるためには例えば次の様に行う。 すなわち、 触媒担持は通常アルカリ性水溶液の中で行われるので、 この様なアル カリ性水溶液に可溶であるトリアジンチオールのナトリゥム塩を選択し、 これを 触媒担持溶液に添加すればよい。 トリアジンチオールのナトリゥム塩の添加量は、 —般に 0 . 0 1から 1 %程度の濃度が適当である。 表面処理工程において熱可塑 性ポリイミド樹脂層を膨潤および/または溶解させる膨潤溶解工程を行うことに
より、 熱可塑性ポリイミド樹脂層表面に R zが 1 以下の微小な凹凸面を形成 することができるため、 強固に触媒を担持する効果があるとともに、 有機チォ ル類を添加することによる化学的結合を強固にする効果があるので好ましい。 上記の膨潤溶解工程における液相処理において使用される溶液は、 熱可塑性ポ リイミ ド樹脂を膨潤および Zまたは溶解させるものであれば特に限定されず、 有 機アルカリ化合物を含む水溶性液体、 アルカリ水溶液、 あるいは有機溶剤等が好 ましく使用される。 熱可塑性ポリイミ ド樹脂を溶解する有機溶剤としては、 具体 的にはアミ ド系溶媒すなわち N, N—ジメチルフオルムアミ ド、 N, N—ジメチ ルァセトアミ ド、 N—メチル _ 2 _ピロリ ドンなどであり、 N, N—ジメチルフ オルムアミドが好ましく用いられる。 また、 アルカリ水溶液と有機溶剤とを組み 合わせて用いることがより好ましく、 水酸化ナトリゥム水溶液とエチレンダリコ ール系有機溶剤との組み合わせを用いることが特に好ましい。 この様な組み合わ せの溶剤を用いて処理を行うことにより熱可塑性ポリイミ ド樹脂は膨潤状態とな り、 本発明の目的には特に有効である。 また、 水酸化カリウム/エタノールアミ ン /水の混合液も好ましく用いられる。
<物理的方法により形成される金属層の形成方法 >
本発明の高分子フィルムおよび積層体の、 熱可塑性ポリイミド樹脂層上に無電 解めつき膜を形成する前に、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層上に、 物理的方法により 金属層を形成し、 この物理的方法により形成された金属層上に、 無電解めつき膜 を形成してもよい。 高分子フィルムおよび積層体の、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 上に、 有機チオール化合物を担持させる場合は、 物理的方法により金属層を形成 する前に行えばよい。
物理的方法により金属層を形成する方法としては、 特に限定されないが、 真空 蒸着法、 イオンプレーティング法、 スパッタリング法等の物理的方法が適用し得 る。 本発明においてこれらの方法で形成されれる金属層の厚みは 2 0 n m以上 5 0 0 n m以下であることが、 セミアディティブ法の実施し易さ、 経済性、 の点か
ら好ましい。 特に、 設備の簡便さ、 生産性、 得られる導体層と高分子フィルムの 接着性などを総合的に判断するとスパッタリングが好ましい。'
スパッタリングを用いる場合は公知の方法を適用できる。 すなわち D Cマグネ トロンスパッタゃ R Fスパックあるいはそれらの方法に種々改善を加えたものが それぞれの要求に応じて適宜適用し得る。 たとえばニッケルや銅などの導体を効 率よくスパッタするためには D Cマグネトロンスパッタが好ましい。 一方、 薄膜 中のスパッタガスの混入を防ぐなどの目的で高真空中でスパッタする場合には R Fスパッタが適している。 D Cマグネトロンスパッタについて詳しく説明する と、 まず、 高分子フィルムを基板として真空チャンパ一内にセッ トし、 真空引き をする。 通常回転ポンプによる粗引きと拡散ポンプまたはクライオポンプを組み 合わせて通常 6 X 1 0 - 4 P a以下まで真空引きする。 次いでスパッタガスを導 入しチャンバ一内を 0 . 1 P a〜: L 0 P a好ましくは 0 . 1 P a〜: 1 P aの圧力 とし、 金属ターゲットに D C電圧を印可してプラズマ放電を起こさせる。 この際 、 ターゲット上に磁場を形成し、 生成したプラズマを磁場内に閉じこめることで プラズマ粒子のターゲットへのスパッタ効率を高める。 高分子フィルムにプラズ マゃスパッタの影響が無いようにしながら、 プラズマが生成した状態で数分間か ら数時間保持して金属ターゲットの表面酸化層を除去する (プレスパッタという ) 。 プレスパッタの終了後、 シャッターを開けるなどして高分子フィルムにスパ ッタを行う。 スパッタ時の放電パワーは好ましくは 1 0 0 W〜 1 0 0 0 Wの範囲 である。 また、 スパッタするサンプルの形状に従ってパッチ方式のスパッタゃロ 一ルスパッタが適用される。 導入スパッタガスは通常ァルゴンなどの不活性ガス を用いるが、 少量の酸素を含んだ混合ガスやその他のガスを用いることもできる また、 ポリイミドフィルムとスパッタ膜との密着性を向上するために前処理と してプラズマ放電処理、 コロナ放電処理、 加熱処理、 イオンボンバード処理、 等 を適用することができる。 通常、 これらの処理の後ポリイミ ドフィルムを大気な
どに触れさせると改質した表面が失活して処理効果が大幅に減少することがある ため、 これらの処理を真空中で行い、 そのまま真空中で連続してスパッタするこ とが好ましい。
以上述べた、 スパッタリング法では精度良く均一な薄膜が製造できるが、 一 般的にスパッタリング法によって形成された銅あるいは銅合金の薄膜は、 表面 平面性にすぐれた高分子フィルム上では強固な接着を実現する事はできない。 しかしながら、 本発明の方法である有機チオール化合物含有ポリイミ ドフィル ムにおいては 5 c m以上の強度の接着性が実現でき、 さらにポリイミ ドフ ィルムが熱可塑性ポリイミ ドである場合には 7 N/ c m以上の優れた接着強度 が実現できた。
本発明者らはさらに、 接着力を向上させる取り組みを検討し、 さらに優れた接 着を実現する目的で、 樹脂基板とスパッタリング金属膜との間に下地金属を形成 することが好ましいことを見出した。 下地金属としてはニッケル、 クロム、 チタ ン、 モリブデン、 タングステン、 亜鉛、 スズ、 インジウム、 あるいはこれらの合 金が用いられ、 特にニッケル、 クロム、 チタンを用いる事は有効であり、 ニッケ ルあるいはニッケルとクロムの合金を用いる事は特に好ましい。 クロムとニッケ ルの合金を用いる主な目的はスパッタリング速度を上げることにある。 磁性体で ある純ニッケル金属ではスパッタリング速度をあげる事が難しいが、 ニッケルと クロムの合金とする事によりスパッタリング速度を上げる事が出来る。 この目的 達成のためにクロムとニッケルの比率は特に限定されないが、 一般的には 2 %以 上である事が望ましい。 なお、 この様な下地層の厚さは 1 n m以上 1 0 n mであ る事が好ましく、 この様な下地層を設ける事により、 有機チオール化合物含有ポ リイミドフィルムにおいて例えば、 は 6 NZ c m以上の強度の接着性が実現でき 、 さらにポリイミ ドフィルムが熱可塑性ポリイミ ドである場合には 8 NZ c m以 上の優れた接着強度が実現できた。
< 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミド樹脂層」 からなる積層
体を用いた場合におけるプリント配線板の製造方法 >
次に、 積層体として 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 Z非熱可塑性ポリイミ ド樹脂 層」 からなる積層体を用いた場合におけるプリント配線板の製造方法を説明する。
(第一のプリント配線板の製造方法)
第一のプリント配線板の製造方法として、 まず、 有機チオール化合物を含有す る熱可塑性ポリイミ ド樹脂層表面にパラジウム触媒を担持し、 その後無電解銅メ ツキ膜を形成する。 さらに無電解銅メツキ膜上にレジスト膜を形成し、 露光、 ェ ツチングにより回路の形成を予定する部分のレジスト膜を取り除く。 次に無電解 銅メツキ膜が露出する部分を給電電極として使用して、 電解銅を用いたパターン メツキ方法により回路を形成するための電解銅メツキ膜が形成される。 次いで、 レジスト膜部分を取り除き、 不要部分の無電解銅メツキ膜をエッチングにより取 り除くことで回路が形成される。 なお、 この方法はセミアディティブ法と呼ばれ る方法である。
なお、 第一のプリント配線板の製造方法において、 プリント配線板の製造方法 I Iで詳述する、 無電解めつき膜形成後に、 絶縁層 (熱可塑性ポリイミド樹脂層
Z非熱可塑性ポリイミド樹脂層) と無電解めつき膜を加熱処理する工程を含む方 法を用いてもよい。 この絶縁層と無電解めつき膜を加熱処理する工程は、 配線形 成を妨げることがない限り、 任意の時期に行うことができ、 例えば、 無電解めつ き膜を形成した後に行ってもよいし、 無電解めつき膜上に電解銅メツキを形成し た後に行ってもよいし、 無電解めつき膜と電解銅メツキ膜からなる層をパターン 化した後に加熱処理を行ってもよい。 加熱処理工程は、 少なくとも 1回行えば、 充分な効果を発現するが、 何回行ってもよい。
(第二のプリント配線板の製造方法)
第二のプリント配線板の製造方法は以下のように行われる。 まず上記第一のプ リント配線板の製造方法と同様に、 有機チオール化合物を含有する熱可塑性ポリ イミ ド樹脂層表面にパラジウム触媒担持を施し、 無電解銅メツキ膜を形成する。
次に無電解銅メツキ膜表面に電解銅メツキ膜を形成した後に、 電解銅メツキ膜表 面にレジスト膜を形成し、 露光、 現像により回路を形成しない部分のレジスト膜 を除去し、 次にエッチングにより不要な電解銅メツキ膜および無電解銅メツキ膜 を取り除くことで回路が形成される。
なお、 第二のプリント配線板の製造方法においても、 配線形成を妨げること がない限り、 任意の工程において、 無電解めつき膜形成後に、 絶縁層と無電解め つき膜を加熱処理する工程を含む方法を用いてもよい。
< 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミド榭脂層/熱可塑性ポリ イミ ド樹脂層」 からなる積層体を用いた場合におけるプリント配線板の製造方法 >
次に、 積層体として 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミ ド樹脂 層/熱可塑性ポリイミド樹脂層」 からなる積層体を用いた場合におけるプリント 配線板の製造方法について説明する。
(第三のプリント配線板の製造方法)
第三のプリント配線板の製造方法として、 まず積層体を貫通するビアホールを 形成する。 ビアホールの形成は炭酸ガスレーザーや U V— Y A Gレーザー、 パン チング、 ドリリング等を用いた穴開け方法によって行うことができる。 小さなビ ァホールを形成する場合には、 炭酸ガスレーザーや U V— Y A Gレーザーを用い た穴開け方法を用いることが好ましい。 ビアホールを形成した後に、 ビアホール 内部おょぴビアホール周辺に生成した、 ポリイミド分解物や熱による炭化物を主 成分とするスミヤを除去するデスミヤ工程を実施する。 次にパラジウム触媒を熱 可塑性ポリイミド樹脂層表面に担持させる触媒担持工程を行い、 熱可塑性ポリイ ミド樹脂層表面およびビアホール内部に無電解銅メツキ膜を形成する。 さらに無 電解銅メツキ膜表面にレジスト膜を形成し、 露光、 現像により回路の形成を予定 する部分のレジスト膜を取り除く。 次に無電解銅メツキ膜が露出する部分を給電 電極として使用して、 電解銅を用いたパターンメツキ方法により回路を形成する
ための電解銅メツキ膜を形成する。 ついでレジス ト膜部分を取り除き、 不要部分 の無電解銅メツキ膜をエッチングにより取り除くことで回路が形成される。 なお、 第三のプリント配線板の製造方法においても、 配線形成を妨げることが ない限り、 任意の工程において、 無電解めつき膜形成後に、 絶縁層と無電解めつ き膜を加熱処理する工程を含む方法を用いてもよい。
また、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂を含む単層フィルムを用いてプリント配線板を 製造する場合は、 第三のプリント配線板の製造方法を用いればよい。
(第四のプリント配線板の製造方法)
第四のプリント配線板の製造方法は以下のように行われる。 まず、 上記積層体 を貫通するビアホールを形成する。 次に上記第三のプリント配線板の製造方法と 同様にデスミヤ工程、 触媒担持工程を経て、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層表面およ びビアホール内部に無電解銅メツキ膜を形成する。 次に無電解銅メツキ膜表面に 電解銅を用いたパターンメツキ方法により電解銅メツキ膜を形成し、 積層体両面 をビアホールによって電気的に接続する。 次に電解銅メツキ膜表面にレジスト膜 を形成し、 露光、 現像により回路を形成しない部分のレジス ト膜を除去し、 次に エッチングにより不要な電解銅メツキ膜おょぴ無電解銅メツキ膜を取り除くこと で回路が形成される。
なお、 第四のプリント配線板の製造方法においても、 任意の工程において、 無 電解めつき膜形成後に、 絶縁層と無電解めつき膜を加熱処理する工程を含む方法 を甩いてもよい。
< 「熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/接着層」 から なる積層体を用いた場合におけるプリント配線板の製造方法 >
次に、 積層体として 「熱可塑性ポリイミド樹脂層ノ非熱可塑性ポリイミド樹脂 層/接着層」 からなる 3層構造の積層体を用いた場合におけるプリント配線板の 製造方法について説明する。 まず、 積層体の接着層と内層回路を有する内層基板 とを対向させて積層、 硬化させる。 次に、 炭酸ガスレーザ や U V— Y A Gレー
ザ一を用いた穴開け方法によって積層体を貫通し、 内層回路まで至るビアホール を形成した後、 デスミヤ工程および触媒担持工程を行う。 そして、 上記第三のプ リント配線板の製造方法または第四のプリント配線板の製造方法と同様の方法に て回路が形成される。
なお、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂を含む単層フィルムを内層基板と対向させて積 層しプリント配線板を製造する場合には、 上記方法と同様に、 内層回路を有する 内層基板とを対向させて積層、 硬化させる方法を用いればよい。
く 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 金属薄層」 か らなる積層体を用いた場合におけるプリント配線板の製造方法 >
次に、 積層体として 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層/非熱可塑性ポリイミ ド樹脂 層/金属薄層」 からなる積層体を用いた場合におけるプリント配線板の製造方法 について説明する。
(第五のプリント配線板の製造方法)
第五のプリント配線板の製造方法として、 まず、 熱可塑性ポリイミド樹脂層と 非熱可塑性ポリイミド樹脂層とを貫通し、 金属薄層に至るまたは金属薄層を貫通 するビアホールを形成する。 ビアホールの形成は炭酸ガスレーザーや U V— Y A Gレーザー、 パンチング、 ドリリング等を用いた穴開け方法によって行うことが できる。 ビアホール形成後、 熱可塑性ポリイミド樹脂層表面おょぴビアホール内 部に生成したスミヤを除去するデスミヤエ程を行い、 パラジウム触媒を熱可塑性 ポリイミド樹脂層表面に担持させる触媒担持工程を行う。 さらに、 熱可塑性ポリ イミ ド樹脂層表面およびビアホール内部に無電解銅メツキ膜を形成した後に、 無 電解銅メツキ膜上にレジス ト膜を形成し、 露光、 現像により回路の形成を予定す る部分のレジスト膜を取り除く。 次に無電解めつき膜が露出する部分を給電電極 として使用して、 電解銅を用いたパターンメツキ方法により回路を形成するため の電解銅メツキ膜を形成する。 ついでレジスト膜部分を取り除き、 不要部分の無 電解銅メツキ膜をエッチングにより取り除くことで回路が形成される。
なお、 第五のプリント配線板の製造方法においても、 任意の工程において、 無 電解めつき膜形成後に、 絶縁層と無電解めっき膜を加熱処理する工程を含む方法 を用いてもよい。
(第六のプリント配線板の製造方法)
第六のプリント配線板の製造方法は以下のように行われる。 まず、 熱可塑性ポ リイミ ド樹脂層と非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層を貫通し、 金属薄層に至るまたは 金属薄層を貫通するビアホールを形成する。 上記第五のプリント配線板の製造方 法と同様にデスミヤ工程、 触媒担持工程を行い、 次いで無電解銅メツキ膜を形成 する。 次に無電解銅メツキ膜上に電解銅を用いたパターンメツキ方法により電解 銅メツキ膜を形成し、 積層体両面をビアホールによって電気的に接続する。 次に 電解銅メツキ膜表面にレジス ト膜を形成し、 露光、 現像により回路を形成しない 部分のレジスト膜を取り除き、 エッチングにより不要な電解銅メツキ膜おょぴ無 電解銅メツキ膜を取り除くことで回路が形成される。
なお、 第六のプリント配線板の製造方法においても、 任意の工程において、 無 電解めつき膜形成後に、 絶縁層と無電解めつき膜を加熱処理する工程を含む方法 を用いてもよい。
なお、 有機チオール化合物を含む熱可塑性ポリイミ ド樹脂層を形成するために は、 上述のように、 最初から熱可塑性ポリイミド樹脂層の中に有機チオール化合 物を添加しておいてもよく、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の表面処理によって担持 させてもよい。 後者の表面処理の方法としては有機チオール化合物を含む溶剤に 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層を浸漬する方法を用いることが好ましく、 その際に熱 可塑性ポリイミド樹脂層表面を膨潤および/または溶解させることがより好まし い。 この様な表面処理の工程は少なくともプリント配線板の製造工程における無 電解めつき膜を形成する工程を実施するまでの適当な工程に加えることができる。 さらにはデスミヤを含む工程の場合には、 デスミヤ工程終了後に実施することが 好ましい。 この様に本発明においては、 熱可塑性ポリイミ ド榭脂層上へ無電解め
つき膜を形成させる工程で、 有機チオール化合物が熱可塑性ポリイミド樹脂層に 含まれている事が重要であり、 これにより本発明のポリイミド樹脂組成物からな る層と無電解めつき膜との良好な接着強度を発現することができる。
また、 本発明のプリント配線板の製造方法においては、 所望するプリント配線 板の仕様等から要請される必要性に応じて、 工法およびプロセス条件を適宜選択 することが.可能であり、 またその他の公知の技術を組み合わせることも可能であ り、 全て本発明のプリント配線板の製造方法の範疇に含まれる。
即ち、 ビアホール形成は公知の炭酸ガスレーザーや UV— Y A Gレーザーゃェ キシマレーザー等を用いることが可能であり、 また、 デスミヤ工程は過マンガン 酸塩、 有機アルカリ溶液等を用いたウエットプロセス、 プラズマを利用したドラ ィプロセス等が適用可能である。 また、 無電解めつき膜を形成するメツキの種類 としてはパラジウム等の貴金属の触媒作用を利用した化学メツキ、 析出する金属 の種類としては銅、 ニッケル、 金等が使用可能である。 さらには、 レジストとし ては液状レジストゃドライフィルムレジスト等が適用可能であり、 特に取扱い性 に優れたドライフィルムレジストは好ましく使用可能である。 また、 セミアディ ティブ法で回路形成する場合に給電電極として使用する無電解めつき膜を除去す るためのエッチングに用いるエツチャントは、 無電解めつき膜の種類により適宜 選択することができ、 無電解めつき膜が無電解錮メツキ膜である場合、 硫酸/過 酸化水素、 過硫酸アンモニゥム/硫酸系エツチャントが好ましく使用され、 また、 無電解めつき膜が無電解ニッケルメツキ膜、 無電解金メッキ膜等の場合、 それら を選択的にェツチングできるエツチャントを使用すればよい。
以上のように、 本発明のポリイミ ド樹脂組成物からなる各種積層体を用いたプ リント配線板の製造方法について述べたが、 本発明の積層体を用いることにより、 デスミヤ工程や無電解金属膜形成工程などの通常の製造工程が適用でき、 ライン Zスペースの値が 2 0 μ πι/ 2 0 μ ιη以下であるような高密度回路形成が可能で、 優れた接着性と高い信頼性を持つプリント配線板を得る事ができる。
(プリント配線板およびプリント配線板の製造方法一実施態様 I I ) 本発明の、 絶縁層と無電解めつき層を強固に接着させうるプリント配線板の製 造方法その I Iについて説明する。
本発明のプリント配線板の製造方法は、 熱可塑性樹脂を含有し、 カットオフ値 0 . 0 0 2 mmで測定した算術平均粗さ R aが 0 . 0 5 μ m未満である表面粗度 を有する絶縁層上に、 少なくとも無電解めつき層を形成する工程含むことを特徴 とするプリント配線板の製造方法である。
また、 本発明のプリント配線板の製造方法は、 内層配線板の内面配線層を有す る内層配線面上に、 少なくとも、 熱可塑性樹脂を含有しカットオフ値 0 . 0 0 2 mmで測定した算術平均粗さ R aが 0 . 0 5 μ m未満である表面粗度を有する絶 縁層を形成する工程と、 上記絶縁層における上記内層配線層上の領域を貫通する ビアホールを形成する工程と、 上記ビアホール内部おょぴ上記絶縁層上に無電解 めっき層を形成する工程と、 上記無電解めつき層上にパターン化された電解めつ き層を形成する工程と、 上記無電解めつき層の露出部分を除去する工程とを含む ことを特徴とするプリント配線板の製造方法である。
上記製造工程において、 上記無電解めつき層を形成する工程後、 さらに、 少な くとも上記絶縁体層および上記無電解めつき層を加熱処理する工程を含むこと力 カットオフ値 0 . 0 0 2 mmで測定した算術平均粗さ R aが 0 . 0 5 μ m未満で ある表面粗度を有する絶縁層と無電解めつき層を強固に接着させるために重要で ある。
このとき、 絶縁層の表面粗度は加熱処理の前後で大きな変化はなく、 非常に小 さい表面粗度を保持しているため微細な配線の形成に有利である。 また、 無電解 めっき層が絶縁層内部まで潜り込むことがなく、 高い絶縁信頼性が保たれる。 ま た、 上記加熱処理の際の雰囲気には特に制約はない。 なお、 上記加熱処理は、 必 要に応じて真空雰囲気下、 低圧雰囲気下、 不活性ガス雰囲気下などの非酸化性雰 囲気下において実施することができる。
本発明における絶縁層は、 カットオフ値 0 . 0 0 2 mmで測定した算術平均粗 さ R aが 0 . 0 5 m未満の表面粗度を有する。 この条件を満たしていれば、 フ イルム状、 樹脂溶液など、 いずれの形態から形成されたものでもよい。 本発明に おける算術平均粗さ R aとは、 J I S B 0 6 0 1 (平成 6年 2月 1日改正 版) に定義されるものをいい、 光干渉式の表面構造解析装置による絶縁層表面の 観察により求められた数値を示す。 本発明におけるカットオフ値とは、 上記 J I S B 0 6 0 1に記載されているように、 断面曲線 (実測データ) から粗さ曲 線を得る際に設定する波長を杀す。 すなわち、 カットオフ値 0 . 0 0 2 mmで測 定した値 R aとは、 実測データから 0 . 0 0 2 mmよりも長い波長を有する凹凸 を除去した粗さ曲線から算出された算術平均粗さをいう。 したがって、 0 . 0 0 2 mmよりも短い波長を有する凹凸が存在しない場合は、 カットオフ値 0 . 0 0 2 mmで測定した値 R aは、 0 /z mとなる。 よって、 本発明における絶縁層は、 表面粗度が極めて小さいことを表しており、 特別の粗化処理をしていない通常の 絶縁フィルムなども含まれる。
上記のように表面粗度が極めて小さな絶縁層であっても、 絶縁層に無電解めつ き層を形成する工程後の任意の時期において、 上記絶縁層および無電解めつき層 を加熱処理することによって、 絶縁層と無電解めつき層との接着強度を向上させ ることができる。
上記実施形態 1および実施形態 2のプリント配線板の製造方法において、 上記絶 縁層および無電解めつき層を加熱処理する工程における加熱温度は、 絶縁層のガ ラス転移温度以上であることが好ましい。 上記ガラス転移温度以上で上記加熱処 理をすることにより、 絶縁層に含有されている熱可塑性樹脂は十分に可塑化する ため、 無電解めつき層とより強固に接着し、 常態のみならず、 高温 ·高湿条件で も、 絶縁層と無電解めつき層との接着力が著しく向上する。 このとき、 絶縁層の 表面粗度は加熱処理の前後で大きな変化はなく、 非常に小さい表面粗度を保持し ているため微細な配線の形成に有利である。 また、 無電解めつき層が絶縁層内部
まで潜り込むことがなく、 高い絶縁信頼性が保たれる。
また、 上記プリント配線板の製造方法において、 上記絶縁層おょぴ無電解めつ き層を加熱処理する工程における加熱温度は、 3 0 0 °C以下であることが好まし い。 加熱温度が 3 0 0 Cよりも高いと、 無電解めつき層の劣化を伴い、 絶縁層と 無電解めつき層との接着力が低下する恐れがある。 加熱する時間に特に限定はな いが、 製造効率の観点から、 1分間〜 1 2 0分間であることが好ましい。 また、 上記のように、 上記加熱処理する工程の際の加熱処理雰囲気には特に制約はなく、 通常の熱風オーブンなど公知め装置を適用することが可能である。 なお、 上記加 熱処理は、 必要に応じて真空雰囲気下、 低圧雰囲気下、 不活性ガス雰囲気下など の非酸化性雰囲気下において実施することができる。
なお、 プリント配線板の製造方法—実施態様 I Iにおいても、 プリント配線板 の製造方法一実施態様 Iで述べた方法と同様の製造方法が採用でき、 また、 絶縁 層として、 ポリイミ ド樹脂と有機チオール化合物を含む樹脂組成物を用いれば、 さらに絶縁層と無電解めつき層との接着強度を向上させることができる。
実施例
以下、 実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、 本発 明はこれらに限定されるものではない。 当業者であれば、 本発明の範囲を逸脱す ることなく、 種々の変更や修正及び改変を行うことが可能である。
実施態様 I 一 1
(熱可塑性ポリイミ ド樹脂前駆体の合成 (作製法 X) )
熱可塑性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸を作製する方法の一例を 以下に説明する。 まず、 1, 2—ビス [ 2— (4一アミノブエノキシ) ェトキ シ] ェタン (以下、 D A 3 E Gという) 0 . 3 0 m o l と、 2, 2 ' —ビス [ 4 一 (4一アミノフエノキシ) フエ-ル] プロパン (以下、 B A P Pという) 0 . 7 0 m o lとをN, N—ジメチルホルムアミド (以下、 DMFという) に溶解し た。 そしてこの DMF溶液を撹拌しながら 3, 3, , 4, 4, 一エチレングリコ
ールジベンゾエートテトラカルボン酸二無水物 (以下 TMEGという) 0. 83 mo 1および 3, 3, , 4, 4 '—ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物 (以下 BTDAという) 0. 1 7mo 1を加えた。 その後、 約 25°C、 約 1時間 攪拌することにより固形分濃度が 20 w t %のポリアミ ド酸の DMF溶液を得た。
(熱可塑性ポリイミ ド樹脂前駆体の合成 (作製法 Y) )
次に、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂の前駆体であるポリアミ ド酸を作製する方法の 他の例を以下に説明する。 B AP Pを DMFに均一に溶解し、 撹拌しながら酸二 無水物として 3, 3, , 4, 4', 一ビフヱニルテトラカルボン酸二無水物とェチ レンビス (トリメリット酸モノエステル酸無水物) とのモル比が 4 : 1となるよ うに添加し、 かつ酸二無水物のモル数と等モルになるようにジァミンを添加して、 約 25°C、 約 1時間撹拌した。 これにより固形分濃度が 2 Ow t %のポリアミド 酸の DM F溶液を得た。
(熱可塑性ポリイミ ド樹脂前駆体の合成 (作製法 Z) )
次に、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂の前駆体であるポリアミ ド酸を作製する方法の さらに他の例を以下に説明する。 ジァミンとして 1, 3—ビス (3—ァミノフエ ノキシ) ベンゼンと 3, 3 ' —ジヒドロキシベンジジンとをモル比 4: 1となる ように DMFに溶解した。 そして、 この DMF溶液を撹拌しながら酸二無水物と して 4, 4, - (4, 4, 一イソプロピリデンジフエノキシ) ビス (無水フタル 酸) をジァミンと等モルになるように添加して、 約 25°C、 約 1時間撹拌するこ とにより、 固形分濃度が 2 Ow t%のポリアミド酸の DMF溶液を得た。
(有機チオール誘導体)
次に、 本実施例にて用いる有機チオール化合物について以下に説明する。 本実 施例においては、 有機チオール化合物として、 アルドリッチ社製の以下の試薬を 用いた。 有機モノチオール化合物としては、 2—マーカプトピリジン (略号: M PY) 、 2—マーカプトピリミジン (略号: MPM) 、 2—マーカプトべンゾィ ミダゾール (略号: MB I ) 、 2—マーカプト.ベンゾチアゾール (略号: MB
T) の 4種類を用いた。 また、 有機ジチオール化合物としては、 2, 5—ジマー カプト一 1, 3, 4ーチアジアゾール (略号: DMT) 、 2, 5—ジマーカプト - 1 , 3, 4ーチアジアゾール, ジポタシゥム塩 (略号: DMTN)、 2—マーカ プトェチルエーテル (略号: DME) 、 2—マーカプトェチルスルフイ ド (略 号: DMES) の 4種類を用いた。 さらに、 トリアジンチオール化合物として、 三協化成 (株) 社製のトリチオシァヌル酸 (略号: TT) 、 トリチオシァヌル酸 モノナトリウム塩 (略号: TTN) 、 6_ジブチルァミノ_ 1、 3, 5 トリアジ ンジチオール (略号: DB) 、' 6—ジブチルアミノー 1、 3, 5 トリアジンジチ オールモノナトリゥム塩 (略号: DBN) 、 6ーァニリノ _ 1、 3, 5、 トリア ジンチオール (略号: AF) 、 6ァニリノ一 1、 3, 5、 トリアジンチオールモ ノナトリウム塩 (略号: AFN) の 6種類を用いた。
(非熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルム)
本実施例においては、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムとして、 3種類の鐘 淵化学社製アビカルフイルム (八11 :厚さ 25 111、 NP I :厚さ 25 ηι、 H P :厚さ 25 πι) と、 下記の 3種類の非熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを合 成して用いた。
(非熱可塑性ポリイミ ドフィルム一 Α)
ピロメ リ ッ ト酸二無水物/ 4, 4, 一ジアミノジフエニルエーテル/ ρ—フエ二 レンジァミンをモル比で 4 / 3 Ζ 1の割合で合成したポリアミ ド酸の 1 7 w t % の DMF (N, N—ジメチルホルムアミ ド) 溶液 90 gに無水酢酸 17 gとイソ キノリン 2 gからなる転化剤を混合、 攪拌し、 遠心分離による脱泡の後、 アルミ 箔上に厚さ 700 μπιで流延塗布した。 攪拌から脱泡までは 0°Cに冷却しながら 行った。 このアルミ箔とポリアミ ド酸溶液の積層体を 110°C4分間加熱し、 自 己支持性を有するゲルフィルムを得た。 このゲルフィルムの残揮発分含量は 30 w t %であり、 イミ ド化率は 90%であった。 このゲルフィルムをアルミ箔から 剥がし、 フレームに固定した。 このゲルフィルムを 300°C、 400°C、 500
°Cで各 1分間加熱して厚さ 2 5 μ ιηのポリイミドフィルムを製造した。
(非熱可塑性ポリイミドフィルム一 Β )
ピロメリット酸二無水物 / 4, 4, ージアミノジフエニルエーテルモル比で 1 Z 1の割合で合成する以外は作製法一 Αと同様の方法でポリイミ ドフィルムを作製 した。
(非熱可塑性ポリイミ ドフィルム一 C)
3, 3, , 4 , 4 ' ービフエニルテトラカルボン酸二無水物 Z p—フエ二レンビ ス (トリメ リ ッ ト酸モノエスチル酸無水物) Z p—フエ二レンジァミン/ 4, 4 , —ジァミノジフエニルエーテルをモル比で 4 / 5 / 7 / 2の割合で合成したポ リアミ ド酸の 1 7 w t %の DMA c (N, N—ジメチルァセトアミド) 溶液を用 いる以外は作製法— Aと同様の方法でポリイミ ドフィルムを作製した。
(積層体の作製)
次に、 本実施例における積層体の作製方法について説明する。 上記の 3種類の 非熱可塑性ポリイミド樹脂フィルムをコアフィルムとして用い、 その両面あるい は片面に、 グラビヤコ一ターを用いて上記作製法 X、 Yまたは Zで作製した熱可 塑性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミ ド酸の DM F溶液を塗布した。
塗布後、 加熱処理により溶媒乾燥、 およびポリアミ ド酸のイミ ド化を行い、 最 終加熱温度 3 9 0 °Cで熱可塑性ポリイミ ド樹脂層と非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 とからなる積層体を作製した。 また、 ポリアミ ド酸の DM F溶液の塗布量を変え て同様の方法を用いることにより、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の厚さが異なる数 種類の積層体を得た。 なお、 以下において、 例えば非熱可塑ポリイミ ド樹脂層が AHであり、 AHの片面のみに作製法 Xで作製した熱可塑性ポリイミド樹脂層を 設けた積層体の場合には X/AHと記載し、 非熱可塑性ポリイミド樹脂層が AH であり、 AHの両面に作製法 Xで作製した熱可塑ポリイミ ド樹脂層を設けた積層 体の場合には XZAH/Xと記載し、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層が AHであり、 AHの片面には熱可塑ポリイミド樹脂層を設け、 他の面には銅箔層を設けた場合
には XZAHZCuと記載し、 他の場合にも同様とする。 尚、 X/AH/Cuは、 18 mの圧延銅箔 (商品名 BHY— 22 B— T、 ジャパンエナジー社製) のマ ット面に 3種類の非熱可塑性ポリイミドの前駆体であるポリアミ ド酸を流延塗布 し、 最終乾燥温度 500°Cにて乾燥し、 さら上記作製法 X、 Yまたは Zで作製し た熱可塑性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミ ド酸の DMF溶液を塗布した。 塗布後、 加熱処理により溶媒乾燥、 およびポリアミド酸のイミ ド化を行い、 最終 加熱温度 390 °Cで加熱することにより得た。
(接着層)
次に、 接着層を作成し、 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 Z非熱可塑性ポリイミ ド 樹脂層 Z接着層」 からなる積層体を作製する方法について説明する。 窒素雰囲気 下で DMFに 1当量のビス {4一 (3—アミノフエノキシ) フエ二ル} スルホン (以下 B AP S—Mという)を溶解した。 DMF溶液を冷却しながら撹拌し、 1当 量の 4, 4 ' 一 (4, 4, 一^ ソプロピリデンジブエノキシ) ビス (無水フタル 酸) (以下、 BP ADAという) を溶解、 重合することにより固形分濃度が 30 重量%のポリァミ ド酸重合体溶液を得た。 このポリアミ ド酸重合体溶液を 20 0°C、 665 P aの減圧下で 180分加熱することにより、 固形の熱可塑性ポリ イミド樹脂を得た。 上記で得た熱可塑性ポリイミ ド樹脂と、 ノポラック型のェポ キシ樹脂 (ェピコート 1032H60 :油化シェル社製) と、 4, 4, ージアミ ノジフエュルスルフォン (以下、 4, 4, 一 DDSとする) とを、 各重量比が 7 0Z3 OZ9になるように混合し、 混合物をジォキソランに固形分濃度が 20重 量%になるように溶解することによって接着剤溶液を得た。 得られた接着剤溶液 を上記にて得た 「熱可塑性ポリイミド樹脂層 非熱可塑性ポリィミド樹脂層」 か らなる積層体の非熱可塑性ポリイミド樹脂層上に、 乾燥後の厚みが 12. 5 ΐη になるように塗布し、 170°Cで 2分間乾燥させることにより接着層が形成され、 「熱可塑性ポリイミド樹脂層/非熱可塑性ポリイミド樹脂層 Z接着層」 からなる 積層体を得た。 次に、 銅箔が形成された厚さ 1 2 のガラスエポキシ銅張積層
板から内層回路板を作製し、 次いで上記の積層体を温度 200°C、 熱板圧力 3M P a、 プレス時間 2時間、 真空条件 1 KP aの条件で真空プレスすることにより 内層回路板に積層、.硬化した。
(接着強度の測定)
上記手法にて得た積層体の熱可塑性ポリイミ ド樹脂層と、 熱可塑性ポリイミ ド 樹脂層上に形成する無電解めつき膜との接着強度を、 I PC—TM—650— m e t h o d. 2. 4. 9に従い、 パターン幅 3mm、 剥離角度 90度、 剥離速度 50 mm/m i nで測定した。'
(プレッシャータッカー試験 (PCT試験) )
上記接着強度の耐環境安定性を調べる目的でプレッシャータッカー試験を、 1 21°C、 100%RH、 96時間、 の条件下で行った。
(表面粗さの測定)
光波干渉式表面粗さ計 ZY GO社製 N e wV i e w 5030システムを用いて 下記の条件でフィルム表面の R a、 R zを測定した。
(測定条件)
対物レンズ: 50倍ミラウ イメージズーム : 2 FDA R e s :
Normal
解析条件:
リムーブ (Remove) : シリンダー フィルター : High Pass
フィルター下限開口径 (Fi erLowWaven) : 0. 002mm
(平均線膨張係数の測定)
平均熱膨張係数は、 下記条件で TMA— 50 (商品名、 島津製作所製) を使 用して測定し、 測定結果における 100°C〜200°C間の平均の熱膨張率を試料 の熱膨張率とした。
測定方法:引張モード (試料にかかる荷重が 0 gとなるように調整)
昇温速度: 1 o°c/分
測定範囲: 30°C〜300°C
(実施例 1〜 18 )
上記作製法 X、 Yまたは Zにて作製したポリアミ ド酸の DMF溶液に 6種類の トリアジンチオール化合物 (TT、 TTN、 AF、 AFN、 DB、 DBN) を個 別に添加することによって 18種類の熱可塑性ポリイミ ド樹脂からなる単層ブイ ルムを作製した。 その後、 熱可塑性ポリイミド樹脂フィルム上に電解銅メツキ層 を形成して接着強度等の測定を行った。 以下具体的に説明する。 まず、 上記 6種 類のトリアジンチオール誘導体のうちの 1つを、 上記作製法 X、 Yまたは Zにて 作製したポリアミ ド酸の DMF溶液に、 ポリイミ ド樹脂組成物量に対して重量比 で 0. 1%となるように添加した。 添加後、 ポリアミ ド酸の DMF溶液をアルム ユウム箔表面に塗布し、 剥離後熱処理する方法で熱可塑性ポリイミド樹脂フィル ムを作製した。 熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムの厚さは 25 μπιとした。 なお、 比較のためにトリアジンチオール誘導体を添加していない熱可塑性ポリイミ ド樹 脂フィルムも作製した。 そして、 上記各熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルム上に無 電解銅メツキ膜を形成した。 具体的な無電解銅メツキ膜形成の条件は表 1に示す 通りであり、 その工程条件はァトテック社の無電解銅メツキプロセスに準じた条 件にて行った。
続いて、 電解銅メツキを行い無電解銅メツキ膜上に厚さ 8 μπιの電解銅メツキ 膜を形成し、 常温での接着強度、 プレッシャータッカー試験後の接着強度を測定 した。 その結果を表 2にしめす。 常温での接着強度はいずれも 8 N/ cm以上の 優れた接着強度を示した。 また、 P CT試験後の接着強度も 6 N/ cmであり優 れた特性を示した。
工程 処理液組成 · 処理条件 クリーナー . クリ-ナ-セキュ!)力"ント 902(※) 4 OmL/L 6 0°C コンディショナ一 タリ-ナ-ァテ"ィテ 、' 902(※) 3 mL/L 5分浸漬 水酸化ナト リ ウム 20 g/L
水洗
プレディ ップ つ。リテ"イツフ。ネオ力、'ント Βく※) 2 OmL/L ま、)日 硫酸 1 mL/L · 1分浸漬 触媒付与 ァクチへ'、-タ-ネオ力"ント 834コンク(※ 4 OmL/L 40°C 水酸化チト リ ウム 4 g/L 5分浸漬 ホウ酸 5 g/L
水洗
3S兀 リテ"ュ-サ -ネオ力"ント(※ 1 g/L 主 ί 水酸化ナト リ ウム 5 g/L 2分浸漬 水洗
無電解銅 へ —シックソリューションフ°リント力、、ント 8 OmL/L 3 5°C
MSK-DE^) 1 5分浸漬 カツ,、。一ソリューションフ。 Dント力-、ント 4 OmL/L
MSK^)
スタビラィサ"—フ。 ント力"ント 3 mL/L
MSK-DK^)
リテ"ュ―サ -銅く※) 14 mL/L
水洗
※) (アトテックジャパン株式会社製)
表 2
(実施例 19〜 26 )
上記作製法 Xにて作製したポリアミ ド酸の DMF溶液に 8種類の有機チオール 化合物 (MPY、 MPM、 MB I、 MBT、 DMT、 DMTN、 DME、 DME S) を個別に添加することによって 8種類の熱可塑性ポリイミ ド樹脂からなる単 層フィルムを作製した。 その後、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルム上に電解銅メ ツキ膜を形成して接着強度等の測定を行った。 以下具体的に説明する。 まず、 上 記 8種類の有機チオール化合物のうちの 1つを、 上記作製法 Xにて作製したポリ アミド酸の DMF溶液に、 ポリイミ ド樹脂組成物量に対して重量比で 0. 1%と
なるように添加した。 添加後、 ポリアミド酸の DM F溶液をアルミユウム箔表面 に塗布し、 剥離後熱処理する方法で熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを作製した。 そして、 上記実施^ J 1の方法と同じ方法を用いて無電解銅メツキ膜、 および電解 銅メツキ膜を形成し、 常温での接着強度、 プレッシャータッカー試験後の接着強 度を測定した。 その結果を表 3に示す。 表 3に示すように、 有機モノチオール化 合物を添加した熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを用いた場合の接着強度はいず れも 6 NZ c m以上であり、 有機ジチオール化合物を添加した熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを用いた場合の接着強度は 8 N/ c m以上となっており、 いずれ の場合も優れた接着強度を示した。 また、 P C T試験後の接着強度もそれぞれ 3 NZ c m以上、 5 NZ c m以上であり、 本発明の有効性が確認できた。
表 3
(実施例 2 7 - 3 8 )
上記作製法 Xにて作製したポリアミド酸の DMF溶液に 2種類のトリアジンチ オール誘導体 (T T、 D B ) を、 ポリイミ ド樹脂組成物量に対する添加量を変え て個別に添加することによって 1 2種類の熱可塑性ポリイミド樹脂からなる単層 フィルムを作製した。 その後、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルム上に電解銅メッ キ膜を形成して接着強度等の測定を行った。 以下具体的に説明する。 まず、 上記 2種類のトリアジンチオール誘導体のうちの 1つを、 上記作製法 Xにて作製した
ポリアミ ド酸の DM F溶液に、 ポリイミ ド樹脂組成物量に対して重量比で 0 . 0 0 1 %、 0 . 1 %、 1 、 4 %、 および 1 0 %となるように添カ卩した。 添加後、 ポリアミ ド酸の DM F溶液をアルミニウム箔表面に塗布し、 剥離後熱処理する方 法で熱可塑性ポリイミド樹脂フィルムを作製した。 熱可塑性ポリィミド樹脂フィ ルムの厚さは 2 5 / mとした。 そして、 上記実施例 1の方法と同じ方法を用いて 無電解銅メツキ膜、 および電解銅メツキ膜を形成し、 常温での接着強度、 プレツ シヤータッカー試験後の接着強度を測定した。 その結果を表 4に示す。 表 4に示 すように、 トリアジンチオール誘導体の添加量としては 1 0 %以下が適当で、 0 · 0 0 1 %の添加量でも本発明の効果を認めることが出来た。
表 4
(実施例 3 9〜 4 7 )
本実施例では、 作製法 X、 Yまたは Zにて作製したポリアミ ド酸の DMF溶液 に有機チオール化合物を添加することにより熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを 作製するのではなく、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルム上に無電解銅メツキ膜を
形成する工程の中で有機チオール化合物を添加することによって、 有機チオール 化合物が担持された熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを作製し、 その接着強度等 を測定した。
まず、 有機チオール化合物が添加されていない熱可塑性ポリイミ ド樹脂からな る単層フィルムを作成した。 そして、 上記実施例 1の無電解銅メツキ膜を形成す る方法におけるクリーナーコンディショナー工程において、 クリーナーコンディ ショナ一液に 3種類のトリアジンチオールナトリウム塩 (TTN、 DBN、 AF N) のうちの 1種類を 2 g添力 ίΐした。 このクリーナーコンディショナー液に有機 チオール化合物が添加されていない熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを浸漬して 表面処理を行った。 その後、 実施例 1の方法と同じ方法を用いて無電解錮メツキ 膜、 および電解銅メツキ膜を形成し、 常温での接着強度、 プレッシャークッカー 試験後の接着強度を測定した。 その結果を表 5に示す。 表 5に示すように、 本実 施例にて示すような表面処理方法によって有機チオール化合物を添加した熱可塑 性ポリイミ ド樹脂フィルムを用いた場合であっても、 十分な接着性向上の効果が 認められることが分かった。
表 5 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 接着強度 P CT試験後の接着強度
/表面処理溶液 (NZ c m) (N/cm) 実施例 3 9 X/TTN 9 6
実施例 4 0 X/D B N 1 0 6
実施例 4 1 X/AFN 9 7
実施例 4 2 Y/TTN 9 6
実施例 4 3 Υ/Ό B N 8 6
実施例 44 Y/AFN 7 5
実施例 4 5 Z/T TN 9 6
実施例 4 6 Z/D B N 1 1 6
実施例 4 7 Z/AFN 8 6
(実施例 4 8〜 5 6 )
本実施例では、 作製法 X、 Yまたは Zにて作製したポリアミ ド酸の DM F溶液 に有機チオール化令物を添加することにより熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを 作製するのではなく、 熱可塑性ポリイミド樹脂フィルム上に無電解銅メツキ膜を 形成する工程のクリーナーコンディショナー液による処理の後に、 有機チオール 化合物を添加することによって、 有機チオール化合物が担持された熱可塑性ポリ イミ ド樹脂フィルムを作製し、 その接着強度等を測定した。
まず、 有機チオール化合物 添加されていない熱可塑性ポリイミド樹脂フィル ムを作成した。 そして、 上記実施例 1の無電解銅メツキ膜を形成する方法におけ るクリーナーコンディショナー工程の後に、 3種類のトリアジンチオールナトリ ゥム (T T、 D B、 A F ) のうちの 1種類を DM Fに溶解させた 0 . 2 %DM F 溶液を調整し、 この DM F溶液に有機チオール化合物が添加されていない熱可塑 性ポリイミ ド樹脂フィルムを浸漬して表面処理を行った。 その後、 実施例 1の方 法と同じ方法を用いて無電解銅メツキ膜、 および電解銅メツキ膜を形成し、 常温 での接着強度、 プレッシャークッカー試験後の接着強度を測定した。 その結果を 表 6に示す。 .
表 6
表 6に示すように、 本実施例にて示すような表面処理方法によって有機チォー
ル化合物を添加した熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを用いた場合であっても、 十分な接着性向上の効果が認められることが分かつた。
(実施例 5 7〜 6 0 )
次に、 市販のフィルムと熱可塑性ポリイミ ド樹脂層との積層体を作成した後に、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層上に電解銅メツキ膜を形成して接着強度等を測定した。 積層体作製のための市販のフィルムとして、 代表的なフィルム材料であるポリ アミ ドイミド (三菱化成 (株) 社製 T o r 1 o n ) 、 ポリエーテルィミ ド (G E 社製、 U l t e m) 、 液晶ポリマー (新日鉄化学 (株) 製、 ベタスター) 、 芳香 族ポリエステル (住友化学社製、 S 2 0 0 ) の 4種類の市販のフィルムを用いた。 フィルム厚さは 2 5 とした。 上記フィルム上に上記作製法 Zにて作製したポ リアミ ド酸の DM F溶液にポリイミ ド組成物に対して重量比で 0 . 1 %になるよ うに D Bを添加した溶液を塗布し、 厚さ 4 μ ιηの熱可塑性ポリイミド樹脂層を形 成することによって積層体を作製した。
上記積層体の熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の表面に上記実施例 3 1の方法と同じ 方法で無電解等メツキ膜、 および電解銅メツキ膜を形成し、 常温での接着強度、 およびプレッシャークッカー試験後の接着強度を測定した。 その結果を表 7に示 す。
表 7
表 7に示すように、 常温での接着強度はいずれも 8 NZ c m以上の優れた接着強 度を示した。 また、 P C T試験後の接着強度も 6 NZ c m以上であり優れた接着 強度を示した。
(実施例 6 1〜 6 3 )
次に、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層と熱可塑性ポリイミド樹脂層とからなる積 層体を作製した後 、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層上に無電解銅めつき膜、 接着強 度等を測定した。
非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層として、 アビカル AH、 N P I、 H Pからなる厚 さが 2 5 mの非熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを用いた。 上記非熱可塑性ポ リイミ ド樹脂層の片面に上記作製法 Xにて作製したポリアミ ド酸の DM F溶液に ポリイミ ド組成物に対して重 4比で 0 . 1 %になるように D Bを添加した溶液を 塗布し、 厚さ 4 mの熱可塑性ポリイミド樹脂層を形成することによって積層体 を作製した。 上記積層体の熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の表面に上記実施例 3 1の 方法と同じ方法で無電解銅メツキ膜、 および電解銅メツキ膜を形成し、 常温での 接着強度、 およびプレッシャータッカー試験後の接着強度を測定した。 その結果 を表 8に示す。
表 8
表 8に示すように、 常温での接着強度はいずれも 9 NZ c m以上の優れた接着強 度を示しており、 P C T試験後の接着強度も 6 N/ c m以上を有していた。 また、 回路基板にとって重要な特性である基板の平均熱膨張係数 (p p m/°C、 測定範 囲: 2 5 °C〜 1 5 0 °C) も 1 8 p p
り優れた特性を示した。
(実施例 6 4〜 6 7 )
次に、 非熱可塑性ポリイミド樹脂層の両面に熱可塑性ポリイミ ド樹脂層を積層 した積層体を作成し、 積層体の熱膨張係数を測定した。 また、 熱可塑性ポリイミ
ド樹脂層上に電解銅メツキ膜を形成して接着強度等を測定した。
まず、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層として NP Iからなる厚さが 1 2. 5 の非熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを用いた。 この非熱可塑性ポリイミ ド樹脂 層の両面に、 上記作製法 Yにて作製したポリアミ ド酸の DMF溶液を塗布し、 熱 可塑性ポリイミ ド樹脂層を形成することによって積層体を作製した。 積層体とし て、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の厚さが 2 m、 4 μ πι、 6 μ ηι, 8 μ ΐηである 異なる 4種類の積層体を作製した。 そして、 この各積層体の熱膨張係数を測定し た。 その結果を表 9に示す。 熱膨張係数は、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層を形成し た後の熱膨張係数を測定した。 また、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の熱膨張係数 が本実施例においては 1 2 p p m/°Cであるため、 積層体の熱膨張係数が 2 0 p pm/°C以下の場合を〇、 2 0 p pmZ°Cより大き < 3 0 p p m/°C以下の場合 を△、 3 0 p p m/°C以上の場合を Xと評価した。
その後、 上記実施例 4 9の方法と同じ方法でトリアジンチオール (D B) を含 む DMF溶液で熱可塑性ポリイミド樹脂層の表面処理を行った後に、 無電解銅メ ツキ膜を形成し、 厚さ 1 8 /x mの電解銅メツキ膜を形成した。 そして、 常温での 接着強度、 およびプレッシャータッカー試験後の接着強度を測定した。 その結果 を表 9に示す。
表 9
表 9に示すように、 常温での接着強度はいずれも 9 N/ c m以上を示し、 試験後の接着強度は 6 N/ c m以上を示した。
以上の結果から、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の優れた特性 (低熱膨張性) を 発現させるためには、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の両面に形成した各熱可塑性 ポリイミド樹脂層 厚さの合計が、 非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の厚さの 1/2 以下であることが好ましく、 1ノ 3以下であることがより好ましいことが判った。
(実施例 68 )
次に、 YZHP/Y (Yの厚さは 4 μπι、 HPの厚さは 25 t m) の構成を有 する積層体を作製し、 この積層体を用いて以下の方法で回路を形成した。
まず、 UV— YAGレーザーを用いて積層体を貫通するように、 内径 30 μηι のビアホールを形成し、 過マンガン酸を用いたデスミア処理によりビアホールの スミア除去を行った。 デスミア処理は、 表 10に示すアトテック株式会社製過マ ンガン酸デスミアシステムを用いて行った。
表 1 0
※) (アトテックジャパン株式会社製) 次いで、 上記実施例 49の表面処理方法と同じ方法を用いて、 トリアジンチォ ール (DB) による熱可塑性ポリイミド樹脂層の表面処理を行った。 次に、 熱可 塑性ポリイミド樹脂層表面、 およびビアホール内部に無電解銅メツキ膜を形成し た。 次に、 熱可塑性ポリイミ ド榭脂層表面、 およびビアホール内部に液状感光性 メツキレジスト (日本合成ゴム (株) 社製、 THB 320 P) をコーティングし 次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行い、 ライン スペースの値が 1 5 μ m
/ 1 5 であるレジストパターンを形成した。 続いて、 厚さが 1 0 x mの電解 銅メツキ膜を形成することによって、 無電解銅メツキ膜が露出する部分の表面に 銅回路を形成した。. 電解銅メツキ膜の形成は 1 0 %硫酸中で 3 0秒間予備洗浄し、 次に室温中で 4 0分間メツキすることによって行った。 電流密度は 2 A/ dm2 である。 次にアルカリ型の剥離液を用いて液状感光性メツキレジストを剥離し、 硫酸 過酸化水素系エツチャントで無電解銅メツキ膜を除去することによってプ リント配線板を得た。 得られたプリント配線板は設計値通りのライン/スペース の値を有していた。 また、 回路パターンは 9 N/ c mの強さで強固に接着してい た。
(実施例 6 9)
次に、 X/HP/C u. (Xの厚さは 1 μ m、 HPの厚さは 2 5 μ m、 銅箔層の 厚さは 1 5 μ ΐη) の構成を有する積層体を作製し、 この積層体を用いて以下の方 法で回路を形成した。
UVレーザーを用いて、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層側から熱可塑性ポリイミ ド 樹脂層と非熱可塑性ポリイミド樹脂層とを貫通し、 銅箔層に至るビアホールを形 成した。 続いて、 過マンガン酸を用いたデスミヤ処理によりビアホールのスミヤ 除去を行った。 さらに、 上記実施例 4 8の表面処理方法と同じ方法でトリアジン チオール (ΤΤ) による熱可塑性ポリイミ ド樹脂層およびビアホールの表面処理 を行った。 さらに、 熱可塑性ポリイミド樹脂層の表面およびビアホールの内部に 無電解銅メツキ膜の形成、 および電解銅メツキ膜の形成を行った。 次に、 電解銅 メツキ膜上おょぴ銅箔層上 (両面の銅層上) にドライフィルムレジス ト (旭化成 ドライレジスト AQ) をコーティングし、 露光、 現像を行った後に、 通常のサブ トラクティブ法を用いることにより熱可塑性ポリイミ ド樹脂層側の表面にはライ ン /スペースの値が 2 0 μ ϊη/2 0 μπιである回路が、 銅箔層側の表面にはライ ン /スペースの値が 1 0 0 jumZl 0 0 μ mである回路が形成されたプリント配 線板を得た。 エッチング液には塩化第二鉄水溶液を用いた。 得られたプリント配
線板は設計値通りのラインノスペースの値を有しており、 また、 回路パターンは 9 N/ c mの強度で強固に接着していた。
(実施例 7 0) .
次に、 「熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 z非熱可塑性ポリイミ ド樹脂層 z接着層」 の構成を有する積層体を作成し、 この積層体を用いて以下の方法で回路を形成し た。
まず、 HPからなる厚み 1 2. 5 μ ΐηの非熱可塑性ポリイミド樹脂層の片面に 上記作製法 Υにて製造したポリアミ ド酸の DM F溶液を塗布し、 熱可塑性ポリイ ミ ド樹脂層を形成することによって 「熱可塑性ポリイミド樹脂層 Z非熱可塑性ポ リイミ ド樹脂層」 からなる積層体を作製した。 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層の厚さ は 3 ^ mとした。 次に、 熱可塑性ポリイミド樹脂層が形成されていない面の非熱 可塑性ポリイミド樹脂層表面に接着層 (1 2 μ ηι) を塗布することにより 「熱可 塑性ポリイミ ド層 Ζ非熱可塑性ポリイミド層 Ζ接着層」 からなる積層体を得た。 そして、 上述した方法を用いて、 この積層体をガラスエポキシ銅張積層板から作 製した内層回路板上に積層硬化させた。
次に、 UV— YAGレーザーを用いて、 内層回路まで至る内径 3 0 μ mのビア ホールを形成し、 過マンガン酸を用いたデスミヤ処理によりビアホールのスミヤ 除去を行った。 さらに、 上記実施例 4 0の表面処理方法と同じ方法でトリアジン チオール (TT) による熱可塑性ポリイミド樹脂層表面、 およびビアホール内部 の表面処理を行った。 さらに、 熱可塑性ポリイミド樹脂層表面、 およびビアホー ル内部に無電解銅メツキ膜を形成した。 次に、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂層表面、 およびビアホール内部に液状感光性メツキレジスト (日本合成ゴム (株) 社製、 THB 3 2 0 P) をコーティングし、 次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行 い、 ライン /スペースの値が 1 5 ^ vsx/ 1 5 mであるレジストパターンを形成 した。 続いて、 厚さが 1 0 μ πιの電解銅メツキ膜を形成することによって、 無電 解銅メツキ膜が露出する部分の表面に銅回路を形成した。 電解銅メツキ膜の形成
は 10 %硫酸中で 30秒間予備洗浄し、 次に室温中で 40分間メッキすることに よって行った。 電流密度は 2 A/dm2である。 次にアルカリ型の剥離液を用い て液状感光性メツキレジストを剥離し、 硫酸/過酸化水素系エツチャントで無電 解銅メツキ膜を除去することによってプリント配線板を得た。 得られたプリント 配線板は設計値通りのライン Zスペースの値を有しており、 また、 回路パターン は 1 ON/ c mの強さで強固に接着していた。
実施態様 I一 2
以下の実施例では、 単層フィルムあるいは積層体に無電解めつきを形成する前に、 物理的方法により形成された金属層を形成した実施例を示す。 なお、 物理的方法 により形成された金属層は、 以下の方法により形成した。
(物理的方法により形成された金属層)
上記方法で製造したポリイミ ドフィルムへの金属層の形成は、 昭和真空社製ス パッタリング装置 NS P— 6を用い、 以下の方法で行った。
高分子フィルムを冶具にセットして真空チャンパ一を閉じる。 基板 (高分子フィ ルム) を自公転させながらランプヒーターで加熱しながら 6 X 10—4P a以下 まで真空引きする。 その後、 アルゴンガスを導入し 0. 35 P aにして DCスパ ッタリングによりニッケル、 次いで銅をスパッタリングする。 DCパワーはどち らも 200Wでスパッタリングした。 製膜速度は、 ニッケルが 7 nmZm i n、 銅が 1 1 nmZm i nであり、 成膜時間を調整して成膜厚みを制御した。
(実施例 71〜 88 )
アルミ箔表面に作製法 A、 B、 Cで製造したポリアミド酸の DMF溶液に 6種 類のトリアジンチオール誘導体 (TT、 TTN、 AF、 AFN、 DB、 DBN) をポリイミ ド樹脂量に対して重量比で 0. 1%になるように添加し、 添加後、 塗 布、 剥離後熱処理する方法でポリイミ ドフィルムの製造を行った。 厚さは 25 μ mとした。 比較のためにトリアジンチオールを添加していないポリイミ ドフィル ムを作製した。 これらのサンプルにスパッタリング法を用いて、 1^ 1下地層511
m、 C u層 2 0 0 n mの 2層からなる金属層を形成した。 ついで以下の条件で無 電解めつきを施した。
続いて、 電解銅 ツキを行い厚さ 8 /x mの銅層を形成し、 その常温での接着強 度、 プレッシャータッカー試験後の接着強度を測定した。 その結果を表 1 1にし めす。
表 1 1
常温での接着強度はいずれも 6 N/ c in以上の優れた接着強度を示した。 また、
P C T試験後の接着強度も 4 NZ c mであり優れた特性を示した。 これに対して トリアジンチオール誘導体を添加しなかった系 (比較例〇〜〇) では接着強度は 4 N/ c m以下であり、 本発明の有用性が確認できた。
(実施例 89〜 106 )
アルミ箔表面に作製法 X、 Y、 Ζで製造したポリアミ ド酸の DMF溶液に 6種 類のトリアジンチすール誘導体 (TT、 TTN、 AF、 AFN、 DB、 DBN) をポリイミ ド樹脂量に対して重量比で 0. 1%になるように添加し、 添加後、 塗 布、 剥離後熱処理する方法で熱可塑性フィルムの製造を行った。 熱可塑性ポリイ ミ ドの厚さは 25 μπιとした。 これらのサンプルにスパッタリング法を用いて、 ^^ 1下地層5 11111、 C u層 200 nmの 2層からなる金属層を形成した。 比較の ためにトリアジンチオールを^加していない熱可塑性ポリイミ ドを作製した。 こ れらのサンプルに上述の条件で無電解めつきを施した。 続いて、 電解銅メツキを 行い厚さ 8 mの銅層を形成し、 その常温での接着強度、 プレッシャータッカー 試験後の接着強度を測定した。 その結果を表 12に示す。 常温での接着強度はい ずれも 9 NZ cm以上の優れた接着強度を示した。 また、 PCT試験後の接着強 度も 6 N/ cmであり優れた特性を示した。 これに対してトリアジンチオール誘 導体を添加しなかった系 (比較例 4〜6) では接着強度は 5 NZ cm以下であり 、 本発明の有用性が確認できた。
表 12
熱可塑性ポリイミド 接着強度 P CT試験後の接着
/添加トリアジンチ (N/c m) 強度
オール (N/cm) 実施例 89 X/TT 11 7 実施例 90 X/TTN 10 6 実施例 91 X/AF 8 5 実施例 92 X/AFN 1 1 6 実施例 93 X/DB 11 7 実施例 94 X/DBN 10 6 実施例 95 Y/TT 10 6 実施例 96 Y/TTN 11 5 実施例 97 Y/AF 10 7 実施例 98 Y/AFN 10 5 実施例 99 Y/DB 9 5 実施例 100 Y/DBN 12 6 実施例 101 Z/TT 9 6
実施例 102 Z/TTN 10 7 実施例 103 Z/AF 8 5 実施例 104 Z/AFN 8 6 実施例 105 Z/DB 8 5 実施例 106 Z/DBN 10 6 参考例 4 X 5 1 参考例 5 Y 6 1 参考例 6 Z 4 1
(実施例 107〜 114 )
アルミ箔表面に作製法 Xで製造したポリアミ ド酸の DMF溶液に 8種類の有機チ オール化合物、 (MPY、 MPM、 MB I、 MBT、 DMT, DMTN、 DME 、 DME S) をポリイミド樹脂量に対して重量比で 0. 1%になるように添加し 、 添加後、 塗布、 剥離後熱処理する方法で熱可塑性フィルムの製造を行った。 そ の後、 実施例 71と同じ方法でスパッタリング層の形成、 無電解銅メツキ膜、 電 解銅メツキ膜の形成を行いその接着強度を測定した。 その結果を表 13に示す。 チオール誘導体での接着強度はいずれも 7 NZ c m以上、 ジチオール誘導体での 接着強度は 9 N/ cm以上の優れた接着強度を示した。 また、 PCT試験後の接 着強度もそれぞれ 4 cm, 5 N/ cm以上であり、 本発明の有用性が確認で きた。
表 13
熱可塑性ポリイミ 接着強度 P CT試験後の接着 ド、 (N/cm) 強度
/添加チオール誘 (N/cm)
導体
実施例 107 X/MP Y 7 4
実施例 108 X/MPM 8 5
実施例 109 X/MB I 7 4
実施例 1 10 X/MBT 7 5
実施例 111 X/DMT 1 1 7
実施例 1 12 X/DMTN 9 6
実施例 1 1.3 X/DME 10 7
実施例 114 X/DME S 10 6
(実施例 1 15〜 126 )
アルミ箔表面に作製法 Xで製造したポリアミ ド酸の DM F溶液に 2種類のトリア ジンチオール誘導悴 (TT、 DB) をポリイミ ド樹脂量に対しする添加量を変え て添加し、 添加後、 塗布、 剥離後熱処理する方法で熱可塑性フィルムの製造を行 つた。 熱可塑性ポリイミ ドの厚さは 25 mとした。
次に実施例 71と同じ方法で、 スパッタリング層の形成、 無電解銅メツキ膜、 電 解銅メツキ膜の形成を行い常温での接着強度、 プレッシャータッカー試験後の接 着強度を測定した。 その結果 表 14にしめす。 この結果から添加量としては 1 0%以下が適当で、 0. 001%の添加量でも本発明の効果を認めることが出来 た。
表 14
(実施例 127〜 135 )
作成法 X、 Υ、 Ζで作製した熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムをクリーナーコン ディショナ一液 (実施例 1の表無電解めつきプロセスで用いたもの) に 2 gのト リアジンチオールナトリウム塩 (TTN、 DBN、 A FN) を添加した溶液に浸
漬し表面処理を行った。 その後、 実施例 71と同じ方法で、 スパッタリング層の 形成、 無電解銅メツキ膜、 電解銅メツキ膜の形成を行い、 その接着強度を測定し た。 その結果を表 15に示す。 この結果から、 本実施例に示すような表面処理方 法でも十分な接着性向上の効果が認められることが分かった。
表 1 5
(実施例 136〜 144 )
作成法 X、 Υ、 Ζで作製した熱可塑性ポリイミ ド樹脂フィルムを、 トリアジンチ オールナトリウム (TT、 DB、 AF) の 0. 2%DMF溶液中に浸漬し表面処 理を行った。 その後、 実施例 71と同様の方法でスパッタリング層形成、 無電解 銅メツキ膜、 電解銅メツキ膜の形成を行い、 その接着強度を測定した。 その結果 を表 16に示す。 この結果から、 本実施例に示すような表面処理方法でも十分な 接着性向上の効果が認められることが分かった。
表 16
ポリイミド 表面処理 接着強度 P CT試験後の
溶液 (N/cm) 接着強度
(N/cm) 実施例 136 X/TT 9 7
実施例 137 X/DB 10 8
実施例 138 X/AF 9 6
実施例 139 Y/TT 9 6
実施例 140 Y/DB 1 1 7 実施例 141 Y/AF 10 7
実施例 142 Z/TT 1 1 8
実施例 143 Z/DB 9 7
実施例 144 Z/AF 9 7
(実施例 145〜: 148 )
代表的なコアフィルム材料として 4種類の市販のフィルム、 ポリアミドイミ ド ( 三菱化成㈱社製 To r 1 o n) 、 ポリエーテルイミ ド (GE社製、 U l t e m) 、 液晶ポリマー (新日鉄化学㈱製、 ベタスター) 、 芳香族ポリエステル (住友化 学社製、 S 200) (各々 25 μπι厚み) 、 上記フィルム上に作成法 Ζで作成し たポリアミド酸溶液にポリイミ ド組成物に対して重量比で 1%になるように DB を添加した溶液を、 得られる熱可塑性ポリイミ ド樹脂層が 4 111となるように塗 布し積層体を作製した。
得られた試料の熱可塑性ポリイミ ドフィルム Ζの表面を実施例 71と同じ方法で スパッタリング層の形成、 無電解銅メツキ膜、 電解銅メツキ膜の形成を行いを行 いその接着強度を測定した。 結果を表 17に示す。 常温での接着強度はいずれも 9 N/c m以上の優れた接着強度を示した。 また、 P CT試験後の接着強度も 6 NZ c mであり優れた特性を示した。
表 17
(実施例 149〜 151 )
非熱可塑性ポリイミ ドフィルム、 鐘淵化学社製 (アビカル AH、 NP I、 HP (
厚さ 25 μηι) ) をもちいてその片面に熱可塑性樹脂 X (DBをポリイミド組成 物に対して重量比で 1 %添加した組成物) を塗布 (塗布厚み 4 μπι) した試料を 作製した。 この試科を用いて実施例 71に述べた同じ方法で無電解めつき、 電解 メツキを施した。
その結果を表 18に示す。
いずれも 1 ON/ cm以上のすぐれた接着強度を有しており、 回路基板にとって重要 な特性である基板の平均熱線膨張率 (p pm/°C、 測定範囲: 25°C〜150°C) も 18 p pmZ°C以下であり優れた特性を示した。
(実施例 152)
Y/HP/Y (Yは 4 μηι、 Η Ρは 25 / m) の構成を有する積層体を作製し、 次いで、 実施例 136と同じ方法でトリアジンチオール (DB) による熱可塑性 ポリイミド樹脂の表面処理を行い、 さらにスパッタリング層の形成を行った。 こ の積層体を用いて以下の方法で回路を形成した。
まず、 UV— YAGレーザーを用いて内径 30 μπιの積層体を貫通するビアホー ルを形成し、 過マンガン酸デスミヤ処理によりビアホールのスミア除去を行った 。 デスミヤ処理は、 上述の表 10に示すアトテック株式会社製過マンガン酸デス ミアシステムを用いて行った。
次に、 無電解めつきを行いビアホール内部に銅めつき層を形成した。 さらに、 液状感光性めつきレジス ト (日本合成ゴム (株) 社製、 ΤΗΒ 320 Ρ) をコー ティングし、 次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行い、 ライン/スペースが 15/15のレジス トパターンを形成した。 続いて、 電解銅めつきを行って、 無
電解銅めつき皮膜が露出する部分の表面に、 銅回路を形成した。 電解銅めつきは 10%硫酸中で 30秒間予備洗浄し、 次に室温中で 40分間めつきを行なった。 電流密度は 2 A/ dm2である。 電解銅膜の厚さは 10 Ai mとした。 次にアル力 リ型の剥離液を用いてめっきレジストを剥離し、 硫酸 過酸化水素系エッチヤン トで無電解銅めつき層を除去しプリント配線板を得た。
得られたプリント配線板は設計値通りのライン/スペースを有していた。 また、 回路パターンは 9 N/ c mの強さで強固に接着していた。
(実施例 153) '
まず、 X/HP/C u (Xは 1 μηι、 AHは 25 μπι、 銅箔は 1 5 m) の構成 の積層体を準備した。 実施例 66と同じ方法でトリアジンチオール (TT) によ る Xの表面処理を行い、 さらに X上にスパッタリング層を形成した。
この積層体を用いて以下の方法で回路を形成した。
熱可塑性ポリイミ ド樹脂層側から UVレーザーを用い、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂 層と非熱可塑性ポリイミ ドフィルム層を貫通し、 銅箔に至るビアホールを形成し た。 続いて、 過マンガン酸デスミヤ処理によりビアホールのスミア除去を行いさ らに、 さらに、 無電解銅めつき、 電解銅めつきを行った。 次に両面の銅層上にド ライフイルムレジス ト (旭化成ドライレジス ト AQ) を貼り付け、 露光、 現像を 行い、 通常のサブトラクティブ法で熱可塑性ポリイミ ド樹脂表面側は L/S = 2 0 20 μπιの回路を、 銅箔側は 100/100 μπιの回路を形成した。 エッチ ング液には塩化第二鉄水溶液を用いた。
得られたプリント配線板は設計値通りのライン/スペースを有しており、 また、 回路パターンは 1 ON/ c mの強度で強固に接着していた。
(実施例 154)
ポリイミ ドフィルム作製法 Cで製造した厚み 12. 5 //mの非熱可塑性ポリイミ ドフィルム HPの片面に作製法 Yで製造したポリアミド酸溶液を塗布する方法で 積層体の作製を行った。 熱可塑性ポリイミ ドフィルムの厚さは 3 jumである。 次
に非熱可塑性ポリイミ ドフィルム側に接着層 (1 2 m) を塗布し 「熱可塑性ポ リイミ ド層 Z非熱可塑性ポリイミ ド層 Z接着層」 なる構成の積層体を得た。 この 積層体をガラスエポキシ銅張積層板から作製した内層回路板上に積層硬化させた 。 積層法はすでに述べた通りである。 次に実施例 6 6と同じ方法でトリアジンチ オール (T T) による熱可塑性ポリイミド樹脂表面の表面処理を行い、 さらにそ の表面に従来と同じ方法でスパッタリング層を形成した。
次に、 U V— Y A Gレーザーを用いて内径 3 0 μ mの内層回路に至るビアホー ルを形成し、 過マンガン酸デスミャ処理によりビアホールのスミァ除去を行い、 さらに、 無電解めつき法でァホール内部に無電解銅めつき層を形成した。 次に、 液状感光性めつきレジス ト (日本合成ゴム (株) 社製、 T H B 3 2 0 P ) をコー ティングし、 次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行い、 ライン/スペースが 1 5 / 1 5のレジストパターンを形成した。 続いて、 電解銅めつきを行って、 無 電解銅めつき皮膜が露出する部分の表面に、 銅回路を形成した。 電解銅めつきは 1 0 %硫酸中で 3 0秒間予備洗浄し、 次に室温中で 4 0分間めつきを行なった。 電流密度は 2 A/ d m 2である。 電解銅膜の厚さは 1 0 mとした。 次にアル力 リ型の剥離液を用いてめっきレジストを剥離し、 硫酸/過酸化水素系エッチヤン トで無電解銅めつき層を除去しプリント配線板を得た。
得られたプリント配線板は設計値通りのライン Zスペースを有しており、 また、 回路パターンは 1 0 N/ c mの強さで強固に接着していた。
実施態様— I I
(非熱可塑性ポリイミ ドフィルムの作製)
実施態様 Iで用いた、 非熱可塑性ポリイミ ドフィルム一 cと同じ方法により非熱 可塑性ポリイミ ドフィルム _ cを得た。
(熱可塑性ポリイミ ド前駆体の作製法 1 )
1, 3—ビス (3—アミノフヱノキシ) ベンゼンを DM Fに溶解し、 撹拌しな がら、 4, 4 ' ― ( 4 , 4, 一イソプロピリデンジブエノキシ) ビス (無水フタ
ル酸) を、 ジァミンと酸二無水物とが等モルになるように添加して、 25°Cで約 1時間撹拌し、 固形分濃度 20質量%ポリアミ ド酸の DMF溶液 (b) を得た。
(熱可塑性ポリイミ ド前駆体の作製法 2 )
1, 3—ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゼンと、 3, 3, 一ジヒ ドロキシ ベンジジンとをモル比 95 : 5で DMFに溶解し、 撹拌しながら、 4, 4, 一
(4, 4, 一^ rソプロピリデンジフエノキシ) ビス (無水フタル酸) を、 ジアミ ンと酸二無水物とが等モルになるように添加して、 25°Cで約 1時間撹拌し、 固 形分濃度 20質量%ポリアミ 酸の DMF溶液 (c) を得た。
(熱可塑性ポリイミドの作製法 1 )
上記ポリアミド酸の DMF溶液 (b) をテフロン (R) コートしたパットにと り、 真空オーブンで、 665 P a、 200°Cで 180分間減圧加熱し、 熱可塑性 ポリイミド樹脂 (d) を得た。
(熱可塑性ポリイミ ドの作製法 2 )
上記ポリアミ ド酸の DM F溶液 (c) をテフロン (R) コートしたパットにと り、 真空オーブンで、 665 P a、 200°Cで 180分間減圧加熱し、 熱可塑性 ポリイミ ド樹脂 ( e ) を得た。
(熱可塑性ポリイミ ド樹脂溶液の作製法 1 )
上記熱可塑性ポリイミ ド樹脂 (d) をジォキソランに加えて撹拌、 溶解させ、 樹脂溶液 (f ) を得た (固形分率 (SC) =20%) 。
(熱可塑性ポリイミ ド樹脂溶液の作製法 2 )
上記熱可塑性ポリイミ ド樹脂 (e) をジォキソランに加えて撹拌、 溶解させ、 樹脂溶液 (g) を得た (固形分率 (SC) =20%) 。
(熱可塑性ポリイミド樹脂組成物溶液の作製法)
上記熱可塑性ポリイミ ド樹脂 (e) と、 エポキシ樹脂 (N 660、 大日本イン キ化学工業 (株) 社製) と、 フエノール樹脂 (NC 30、 群栄化学 (株) 社製) と、 硬化促進剤として 2 _ェチル一4—メチルイミダゾール.(2 E4MZ、 四国
化成 (株) 製) とをそれぞれ、 質量比 50 : 31. 1 : 18· 9 : 0. 06にな るように測り取り、 ジォキソランに加えて撹拌、 溶解させ、 樹脂組成物溶液 (h) を得た (固^分率 (SC) =20%) 。 ここで、 熱可塑性ポリイミ ド樹脂 組成物とは、 熱可塑性ポリイミド樹脂およびそれ以外の樹脂からなる組成物をい
(積層体の作製 1)
上記非熱可塑性ポリイミ ドフィルム一 Cをコアフィルムとして用い、 その片面 に上記ポリアミド酸の DMF^液 (c) を、 グラビヤコ一ターを用いて塗布した。 塗布後、 加熱処理により溶媒乾燥、 およびポリアミ ド酸のイミ ド化を行い、 最終 加熱温度 300 °Cで非熱可塑性ポリイミド樹脂層と熱可塑性ポリイミド樹脂層か らなる積層ポリイミ ドフィルム ) を作製した。 なお、 熱可塑性ポリイミド樹 脂層の厚さは、 乾燥イミド化後に 4 μπιとなるように塗布量を調整した。
[積層体の作製 2]
上記非熱可塑性ポリイミドフィルム一 Cをコアフィルムとして用い、 その片面 に上記樹脂組成物溶液 (h) を、 グラビヤコ一ターを用いて塗布した。 塗布後、 加熱処理により溶媒乾燥、 および硬化反応を行い、 最終加熱温度 200°Cで非熱 可塑性ポリイミ ド樹脂層とポリイミ ド樹脂組成物層からなる積層ポリイミ ドフィ ルム (j ) を作製した。 なお、 熱可塑性ポリイミドノ硬化成分層の厚さは、 乾燥 後に 4 μΐηとなるように塗布量を調整した。
[積層体の作製 3]
上記積層ポリイミ ドフィルム (j) のポリイミ ド樹脂組成物層とは反対の面に、 樹脂組成物溶液 (h) をグラビヤコ一ターを用いて塗布した。 塗布後、 加熱処理 により溶媒乾燥を行い、 最終乾燥温度 140°Cでポリイミ ド樹脂組成物層 Z非熱 可塑性ポリイミ ド樹脂層/半硬化状態のポリイミ ド樹脂組成物層 (接着剤層) か らなる積層ポリイミドフィルム (k) を作製した。 なお、 ポリイミド樹脂組成物 層は半硬化状態での厚さが 25 μπιとなるように塗布量を調整した。
(無電解めつき方法)
実施態様 Iに記載した無電解めつき方法と同じ方法を用いた。
(電解銅めつき方法)
電解銅めつきは、 10°/。硫酸中で 30秒間予備洗浄し、 次に室温中で 40分間 電解銅めつきを行なった。 電流密度は 2 AZ dm2である。 電解銅めつき層の厚 さは約 18 μ とした。
(レジス ト膜の形成方法)
めっきレジス ト膜は、 液状 光性めつきレジスト (日本合成ゴム (株) 社製、 ΤΗΒ 320 Ρ) をコーティングし、 次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光を行 い、 所望の LZSを有するレジストパターンを形成した。
(ガラス転移温度 (Tg) の測定)
絶縁層として用いる各種フィルムの貯蔵弾性率 (ε ' ) を以下の方法によって 測定し、 測定した貯蔵弾性率の変曲点の温度を、 そのフィルムのガラス転移温度 とした。 フィルムの貯蔵弾性率 ( ε, ) の測定は、 幅 9 mm X長さ 40 mmのフ イルム試験片を、 測定長 (測定治具間隔) を 20mmとして、 DMS— 200 (セイコー電子工業社製) を用いて、 乾燥空気雰囲気下、 昇温速度 3°CZm i n、 20°C〜400°Cの条件で行なった。
(表面粗度の測定)
光波干渉式表面粗さ計 Z YGO社製 N e wV i e w 5030システムを用いて、 下記の条件で樹脂表面の算術平均粗さを測定した。
(測定条件)
対物レンズ: 50倍ミラウ イメージズーム : 2
F D A R e s : Normal
解析条件:
リムーブ (Remove) : シリンダー フィルター: High Pass
フィルター下限開口径 (Filter Low Waven) : 0. 002mm
(微細配線間の金属ェツチング残渣の確認)
S EM (走查式電子顕微鏡) (S EMEDX T y p e— N、 日立製作所製) を使用して、 配線 を観察し、 金属元素のピークの有無を確認した。
(接着強度の測定)
実施態様 Iと同様に、 I P C— TM— 6 5 0—m e t h o d . 2. 4. 9に従 レ、、 パターン幅 3 mm、 剥離角度 9 0度、 剥離速度 5 0 mmZm i nで測定した。 なお、 接着強度の測定は恒温 ·恒湿状態おょぴプレッシャークッカー試験後に行 なった。 ここで、 恒温 .恒湿状態は、 測定サンプルを 2 3°C、 湿度 5 0 %の恒温 室に 2 4時間放置した状態であり、 プレッシャータッカー試験は、 1 2 1 °C、 湿 度 1 0 0 %で 9 6時間の条件で行なった。
(実施例 1 5 5)
上記樹脂溶液 (f ) を、 厚さ 1 2 5 μ πιの P ETフィルム (商品名セラピール HP、 東洋メタライジング社製) の表面上にコンマコーターにて塗布後、 熱風ォ ープンにて、 6 0°〇 1分間、 8 0°C/ 1分間、 1 0 0°C/3分間、 1 2 0。CZ 1分間、 1 4 0でノ1分間、 1 5 0°C/3分間の条件でステップ乾燥させて、 シ 一ト厚さ力 S 2 5 μ mの Ρ ΕΤフィルム付きの熱可塑性ポリイミ ド単層フィルムを 得た。 この熱可塑性ポリイミド単層フィルムのガラス転移温度は 1 6 2°Cであつ た。 次に、 P ETフィルムを剥離し、 熱可塑性ポリイミド単層フィルムをピン枠 に固定し、 1 8 0°C/6 0分間、 2 0 0°C/ 1 0分間の条件でステップ加熱した。 該熱可塑性ポリイミド単層フィルム表面を、 実施態様 Iで用いた過マンガン酸塩 を用いた表面処理剤 (デスミア液という) を用いて、 アトテック株式会社製過マ ンガン酸デスミアシステムによる表 1 0に示した条件で処理した。
デスミア前後での表面粗度を測定したところ、 カットオフ値 0. 0 0 2mmで 測定した算術平均粗さ R aはいずれも 0. 0 0 8 μ πιであった。 図 1 ( a ) に示 すように上記デスミア処理後の上記熱可塑性ポリイミ ド単層フィルムを絶縁層 1 1として用いて、 図 1 (b ) および (c ) に示すように、 無電解めつき層 1 2と
して無電解銅めつき層を、 電解めつき層 1 3として電解銅めつき層を順次形成す ることにより、 配線層 1 5として厚さ約 1 8 μπιの銅層を形成し、 図 1 (d) に 示すように配線層 1 5にパターン幅 3 mmの接着強度測定用のパターユングを行 なった後、 熱風オーブンで 180°C、 30分間、 絶縁層 1 1および無電解めつき 層 1 2の加熱処理 103を行なった。 絶縁層 1 1と配線層 1 5との接着強度 (す なわち絶縁層 1 1と無電解めつき層 1 2との接着強度) を測定したところ、 恒 温.恒湿状態で 1 0NZcm、 プレッシャータッカー試験後で 4 N/ cmであつ た。 結果を表 1 9にまとめた。'
(実施例 1 56)
上記樹脂溶液 (g) を用いた以外は実施例 1 55と同様にして、 絶縁層おょぴ 配線層を形成して、 配線層の接着強度を測定した。 本実施例において絶縁層とし て用いた熱可塑性ポリイミ ド単層フィルムのガラス転移温度は 1 67°Cであり、 デスミア前後での表面粗度を測定したところ、 カットオフ値 0. 002mmで測 定した算術平均粗さ R aはいずれも 0. 009 μπιであった。 また、 絶縁層と配 線層との接着強度は恒温 ·恒湿状態で 1 1 NZ c m、 プレッシャークッカー試験 後で 4NZcmであった。 結果を表 1 9にまとめた。
(実施例 1 5 7)
上記樹脂組成物溶液 (h) を用いた以外は実施例 1 55と同様にして、 絶縁層 および配線層を形成して、 配線層の接着強度を測定した。 本実施例において絶縁 層として用いた熱可塑性ポリイミド樹脂組成物単層フィルムのガラス転移温度は 160°Cであり、 デスミア前後での表面粗度を測定したところ、 カットオフ値 0. 002mmで測定した算術平均粗さ R aはいずれも 0. 007 であった。 絶 縁層と配線層との接着強度は恒温 ·恒湿状態で I ON/ cm、 プレッシャークッ カー試験後で 4N/c mであった。 結果を表 1 9にまとめた。
(実施例 1 58)
上記積層ポリイミドフィルム ( i) を用いた以外は実施例 1 55と同様にして、
絶縁層おょぴ配線層を形成して、 配線層の接着強度を測定した。 なお、 配線層は 絶縁層となる積層ポリイミ ドフィルム ( i) の表面層である熱可塑ポリイミ ド樹 脂層上に形成した。 ここで、 絶縁層として用いた積層ポリイミ ドフィルム ( i) のガラス転移温度は 167°Cであり、 デスミア前後での表面粗度を測定したとこ ろ、 カットオフ値 0. 002mmで測定した算術平均粗さ R aはいずれも 0. 0 08 mであった。 絶縁層と配線層との接着強度は恒温 ·恒湿状態で 10 NZ c m、 プレッシャータッカー試験後で 4N/cmであった。 結果を表 19にまとめ た。 '
(実施例 159)
上記積層ポリイミ ドフィルム (j ) を用いた以外は実施例 155と同様にして、 絶縁層おょぴ配線層を形成して、 配線層の接着強度を測定した。 なお、 配線層は 絶縁層となる積層ポリイミ ドフィルム (j ) の表面層である熱可塑性ポリイミド 樹脂組成物層に形成した。 ここで、 絶縁層として用いた積層ポリイミ ドフィルム ( j ) のガラス転移温度は 160°Cであり、 デスミア前後での表面粗度を測定し たところ、 カットオフ値 0. 002mmで測定した算術平均粗さ R aはいずれも 0. 008 μ mであった。 絶縁層と配線層との接着強度は恒温 ·恒湿状態で 10 N/cm、 プレッシャータッカー試験後で 4 N/c mであった。 結果を表 19に まとめた。
表 19
実施例 実施例 実施例 実施例 実施例
1 54 155 156 157 158 絶縁層原料 溶 液 溶 液 溶 液 P Iフィルム P Iフィ レム
(f ) (g) (h) ( i) (i )
絶縁層 熱可塑 熱可塑 熱可塑 熱可塑 熱可塑 P I 構成 P I P I P I P I 組成物/
非熱可塑 P I 絶縁フィルムの 162 167 160 1 67 160
T g (°c)
絶縁層の表面 0 . 0 0. 00 0. 00 0. 008 0. 008 粗度 ( μ m) 08 9 7
加熱処理条件 180 180 180 180 180
(°C X m i n ) X 30 X 30 X 30 X 30 X 30
10 11 10 10 10
常態 ΓΝ/ C
m)
接着強度 4 4 4 4 4
P CT後
(N/c m)
(実施例 160)
銅箔 9 At mのガラスェポキジ銅張積層板から図 2 ( a ) に示すような内層配線 板 30を作製し、 図 2 (b) に示すように、 絶縁層 21として上記積層ポリイミ ドフィルム (k) を、 この積層ポリイミ ドフィルム (k) の半硬化状態のポリイ ミ ド樹脂組成物層 (接着剤層) と内層配線面 31とを対向させ、 真空プレスによ り温度 130°C、 熱板圧力 3MP a、 プレス時間 10分間、 真空条件 1 K P aの 条件で内層配線板 30に積層し、 その後熱風オーブンで、 180°C、 60分間加 熱硬化させて、 内層配線板 30上に絶縁層 21を形成した。 なお、 真空プレス時 の合紙には PETフィルムを使用した。 ここで、 絶縁層として用いた積層ポリイ ミ ドフィルム (k) のガラス転移温度は 160°Cであった。
次に、 図 2 (c) に示すように UV— Y AGレーザーにより上記絶縁層 21に おける内層配線層 35上の領域を貫通する内径 30 μ mのビアホール 40を開け、 続いて図 2 (d) に示すようにビアホール 40内部および絶縁層 21上に無電解 めっき層 22として無電解銅めつき層を形成した後、 熱風オープンで 180°C、
30分間、 絶縁層 21および無電解層 22の加熱処理 201を行なった。 その後、 図 2 (e) に示すように無電解めつき層 22上にめっきレジスト膜 24のパター ンを形成し、 図 2 ( f ) に示すように電解めつき層 23として厚さ 10 / mの電 解銅めつき層を形成した後、 図 2 (f ) および (g) に示すようにめつきレジス ト膜 24を除去し、 さらに図 2 (g) および (h) に示すように無電解めつき層 22の露出部分 22 aを塩酸/塩化第二鉄系エッチング剤で除去して、 L/S =
10 μν /1 0 μπιの配線層 2 5を有するプリント配線板を作製した。 L/S = 10 m/ 1 0 μπιの微細配線はほぼ設計値通りのラインノスペースを有し、 配 線形状は良好であ た。 また、 配線層はプレッシャータツ力一試験後も強固に接 着していた。 さらに、 スペース部分からは金属エッチング残渣は検出されなかつ た。 結果を表 20にまとめた。
(実施例 1 6 1)
図 2 (h) に示すように L/S = 1 0 μπι/1 0 μπιの配線層 25を形成した 後に、 上記の 180°C、 30分間の加熱処理 203を行なった以外は実施例 6と 同様にして、 プリント配線板を作製した。 L/S= 1 0 0 μηιの微細配 線はほぼ設計値通りのライン/スペースを有し、 配線形状は良好であった。 また、 配線層はプレッシャータッカー試験後も強固に接着していた。 さらに、 スペース 部分からは金属エッチング残渣は検出されなかった。 結果を表 20にまとめた。
(比較例 1 0)
銅箔 9 μπιのガラスエポキシ銅張積層板から図 2 (a) に示すような内層配線 板 30を作製し、 図 2 (b) に示すように絶縁層 21として 50 / inのビルドア ップ基板用エポキシ樹脂シートをラミネートし、 1 70°Cで 30分間硬化させて、 内層配線板 30上に絶縁層 21を形成した。 次に、 図 2 (c) に示すように UV 一 Y AGレーザーにより上記絶縁層 2 1における内層配線層 35上の領域を貫通 する内径 30 / mのビアホール 40を開け、 デスミア処理を行った。 ここで、 上 記エポキシ樹脂シートはデスミア処理により、 表面粗化が行われ、 無電解めつき 層との接着力が向上する。 続いて図 2 (d) に示すようにビアホール 40内部お よび絶縁層 2 1上に無電解めつき層 22として無電解銅めつき層を形成し、 その 後、 図 2 (e) に示すように無電解めつき層 22上にめっきレジスト膜 24のパ ターンを形成し、 図 2 ( f ) に示すように電解めつき層 23として厚さ 10 μπι の電解銅めつき層を形成した後、 図 2 (f ) および (g) に示すようにめつきレ ジスト膜 24を除去し、 さらに図 2 (g) および (h) に示すように無電解めつ
き層 2 2の露出部分 2 2 aを塩酸 Z塩化第二鉄系エッチング剤で除去することに より、 L/S = l 0 μ ΐχι/ 1 0 の配線層を有するプリント配線板の作製を試 みたが、 絶縁層 2 1表面のカットオフ値 0. 0 0 2 mmで測定した算術平均粗さ 1 &が0. 2 μ πιであり、 絶縁体表面の粗度が大きいため、 配線幅が安定せず、 良好な配線パターンを作製することができなかった。 また、 スペース部分からは 銅が検出された。 結果を表 2 0にまとめた。
上記のように、 本発明によれば、 表面粗度の極めて小さい絶縁層表面に微細配線 の構成要素である無電解めっき層を良好に形成でき、 かつ絶縁層と微細配線とが 強固に接着したプリント配線板を製造することができる。
表 2 0
上記のように、 本発明によれば、 表面粗度の小さい絶縁層上に無電解めつき層 を強い接着強度で形成することができるため、 本発明は、 微細な配線を有するビ
ルドアップ配線板、 プリント配線板上に直接半導体素子を実装した COF基板、 MCM基板などの製造に広く利用可能である。