明 細 書 感光性組成物、 感光性着色組成物、 カラーフィルタ、 及び液晶表示装置 <技術分野 >
本発明は、 感光性組成物、 感光性着色組成物、 カラーフィルタ、 及び液 晶表示装置に関するものである。更に詳しくは、液安定性、耐熱性に優れ、 現像時の地汚れが少なく、 基板への密着性が良好で、 画素のェッジ形状が 良好で、 かつカラーフィルタの製造に適した感光性組成物に関するもので める。
<背景技術 >
従来、顔料を用いたカラーフィルタの製造法としては、染色法、電着法、 インクジエツト法、 顔料分散法などが知られている。
顔料分散法の場合、 通常分散剤などにより顔料を分散してなる着色組成 物に、 バインダー樹脂、 光重合開始剤、 光重合性モノマー等を添加して感 光化した感光性着色組成物をガラス基板上にコートして乾燥後、 マスクを 用いて露光し、 現像を行うことによって着色パターンを形成し、 その後こ れを加熱してパターンを固着して画素を形成する。 これらの工程を各色ご とに繰り返し、 カラーフィルタを形成する。 このように感光性着色組成物 を用いたカラーフィルタの画像形成では、十分な解像性、基板との密着性、 低現像残渣などが求められている。 さらに近年では、 色濃度が高い画素や 光学濃度の高い樹脂ブラックマトリクスが要求されており、 感光性着色組 成物中における顔料やカーボンブラックなどの色材の含量が高くなる傾向 にある。
一方、 一般に、 上記感光性着色組成物を包含する、 光によって重合しう る成分と光重合開始剤とバインダー樹脂とを含有する感光性組成物におい
ては、 一般に塗布 ·乾燥■露光 ·現像の工程を経る光リ
供されるが、 かかる工程においては、 現像工程での除去部分に残さや地汚 れが生じないことや、 除去部分が十分な溶解性を有することや、 パターン エッジのシャープさなどの画素形成性を上げることが常に求められている。 特に、 上記のような色材の含量が高い感光性着色組成物を用いて画素を 形成した場合、 現像工程で未露光部の基板上に残さや地汚れが生じる、 未 露光部の良好な溶解性が得られない等の現象や、 画素のエッジ形状のシャ ープ性に劣る、 露光部に形成された画素の感度も十分ではなく表面平滑性 が悪いという現象問題が顕著に生じやすく、 特に大きな問題であつた。 そこでバインダー樹脂として、 カルボキシル基を有するノボラックェポ キシアタリレートを使用した感光性着色組成物が開示されている (特許文 献 1参照)。 しカゝし、 このバインダー樹脂を使用した場合でも、溶解性と感 度のバランスに劣っているため、 未露光部の溶解と同時に露光部への現像 液の浸透が起こり、 画素のエッジががたつく、 画素の基板への密着性が悪 い、 という問題が生じることがわかった。
さらに、 バインダー樹脂として、 カルボキシル基を有するァクリル樹脂 に脂環式エポキシ基含有不飽和化合物を使用した感光性樹脂組成物が開示 されているが(特許文献 2参照)、 このバインダー樹脂を使用した場合でも 感度が十分ではないため、 画素の基板への密着が悪く、 高精細な画素の形 成が困難という問題を生じることがわかった。
一方、 プリント配線板の高密度化等に対応するソルダーレジスト用光硬 化性樹脂組成物として、 エポキシ榭脂と不飽和モノカルボン酸との反応物 に、多塩基酸無水物を反応させて得られる感光性樹脂を用いることにより、 解像性、現像性、密着性、耐メツキ性を改良することが開示されている (特 許文献 3 )。 しかし、 ソルダーレジスト用光硬化性樹脂組成物はカラーブイ ルター用の組成物とは異なり色材の含有量が少ないため、 この樹脂が、 感 光性着色組成物中における顔料やカーボンブラックなどの色材の含量が高
くなる傾向にあるカラーフィルター用途に適用できるかは全く不明であり、 特に、 前述の現像工程での未露光部の基板上に生じる残さや地汚れ、 画素 のエツジ形状のシヤープ性、 表面平滑性の問題を解決することは予測し得 るものではなかった。
〔特許文献 1〕 特開平 1 1一 8 4 1 2 6号公報
〔特許文献 2〕 特開平 1 - 2 8 9 8 2 0号公報
〔特許文献 3〕 特許第 2 9 3 1 8 6 0号公報
<発明の開示 >
本発明の目的は、 色材の濃度が高い場合でも画像形成性に優れる、 カラ 一フィルタ用途に適した感光性組成物、 及びこれを用いて製造された感光 性着色組成物、 カラーフィルタ、 液晶表示装置を提供することにある。 そこで、 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、 特定の バインダー樹脂 (A) を含有する感光性組成物が、 感度及び溶解性のバラ ンスに優れ、 さらには画素エッジのシャープ性、 密着性に非常に優れるこ とを見出し、 又、 得られる遮光性パターン (ブラックマトリクス) の形状 が良好であることを見い出し、 本発明に到達した。
すなわち、 本発明の第 1の要旨は、 エポキシ樹脂 (a ) と不飽和基含有 カルボン酸 (b ) の反応物をさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物 ( c ) と反応させて得られるバインダー樹脂 (A) と、 光重合開始剤 (B ) を含有する感光性組成物において、
エポキシ樹脂 (a ) 力 S、 1分子あたり 2個以上の不飽和基を有する環状 炭化水素化合物とフエノール類との重付加反応物と、 ェピハ口ヒドリンと の反応生成物であることを特徴とする感光性組成物に存する。
本発明の第 2の要旨は、 前記感光性組成物及び色材 ( C ) を含有するこ とを特徴とする感光性着色組成物に存する。
本発明の第 3の要旨は、 透明基板上に遮光性パターンを画像形成したと
きの断面形状において、 遮光性パターンの基板に接する面と、 基板面との 形成する角度が 5 0度以下であることを特徴とする遮光性パターン用感光 性組成物に存する。
本発明の第 4の要旨は、 透明基板上に、 遮光性パターンを有するカラー フィルタであって、 遮光性パタ一ンが感光性組成物を用 V、て形成されたも のであり、 かつ遮光性パターンの基板に接する面と、 基板面との形成する 角度が 5 0度以下であることを特徴とするカラーフィルタに存する。 本発明の第 5の要旨は、 透明基板上に、 前記感光性着色組成物を用いて 形成された画素を有するカラーフィルタに存する。
本発明の第 6の要旨は、 前記カラーフィルタを用いて作成された液晶表 示装置に存する。 本発明の感光性組成物は、 基板との密着性が良好である。 また、 これに 色材を配合した感光性着色組成物は、 顔料やカーポンプラックなどの色材 を高い濃度で含有する場合でも、 現像性、 基板や遮光層への密着性、 表面 平滑性に優れ、 高精細な画素を形成することができる。 更に、 この感光性 着色組成物を使用した高品質なカラーフィルタ、 さらにはこのカラーフィ ルタを使用した高品質な液晶表示装置を提供することができる。
本発明の感光性組成物は、 カラーフィルタ用途以外にも、 フレキシブル プリント配線板用ソルダーレジスト、 メツキレジスト、 多層プリント配線 板用相関絶縁膜、 感光性光導波路、 光硬化型液晶シール材、 光硬化型 E L シーノレ材、 光硬化性接着剤等として有用である。
<図面の簡単な説明 >
図 1は、 ブラックマトリクスパターンにおけるテ一パー角について説明 した模式図である。
なお、 図中の符号は、 それぞれ、 1はブラックマトリクスパターン、 2 は基板面、 3はテーパー角を示している。
<発明を実施するための最良の形態 >
以下、 本発明について詳細に説明する。
[感光性組成物]
本発明の感光性組成物は、 バインダー樹脂 (A) と光重合開始剤 (B ) を必須成分として含有し、 必要に応じて光重合性モノマー等を含有する。
<バインダー樹脂 (A) >
バインダー樹脂 (A) は、 エポキシ樹脂 (a ) と不飽和基含有カルボン 酸 (b ) の反応物をさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物 (c ) と 反応させて得られる。 エポキシ樹脂 (a )
エポキシ樹脂 (a ) は、 1分子当たり 2個以上の不飽和基を有する環状 炭化水素化合物 (以下、 単に 「不飽和環状炭化水素化合物」 と略記する) とフエノール類との重付加反応物と、 ェピハロヒ ドリンとの反応生成物で める。
このバインダー樹脂 (A) が良好な特性を示すのは、 構成成分のェポキ シ樹脂 (a ) が環状炭化水素構造を有するためバルキーであり、 適度な疎 水性を有するため、 露光部の現像液の浸透による浸食を防ぐことが考えら れる。
不飽和環状炭化水素化合物が有する不飽和基は、 1分子当たり通常 4個 以下であるが、 好ましくは 2個である。
不飽和環状炭化水素化合物は、 特に限定されるものではないが、 通常炭
素数 5〜 2 0、 好ましくは 6〜1 2である。 具体的には、 ジシク口ペンタ ジェン、 テ トラヒ ドロインデン、 4一ビニルシク口へキセン、 5―ビニノレ ノルボナー 2—ェン、 α—ビネン、 β一ビネン、 リモネンなどの不飽和脂 肪族炭化水素化合物や、 ジビュルベンゼンなどの不飽和芳香族炭化水素化 合物が挙げられる。これらの中でもジシクロペンタジェンが特に好ましい。 またジシクロペンタジェンは石油留分中に含まれることから、 工業用ジ シクロペンタジェンには他の脂肪族あるいは芳香族ジェン類等が不純物と して含有されることがあるが、 耐熱性、 硬化性などを考慮すると、 ジシク 口ペンタジェンが 9 0重量。 /0以上のものが望ましい。特に、純度 9 5重量% 以上のものが中でも好ましい。
次に前記不飽和環状炭化水素化合物と重付加させるフ ノール類として は、 1分子中に少なくとも 1つの芳香族性水酸基を有する化合物であれば、 特に限定されないが、 具体的には、 無置換フ ノール、 及びアルキル基、 アルケニル基、 ァリル基、 ァリール基、 ァラルキル基又はハロゲン基等が 結合した置換フ ノール類が挙げられる。 後者の置換フ ノール類として は、 クレゾーノレ、 キシレノーノレ、 ェチノレフエノーノレ、 イソプロピノレフエノ ール、 ブチルフエノール、 ォクチルフエノール、 ノニルフエノール、 ビニ ルフエノール、 イソプロピルフエノール、 ァリノレフエノール、 フエエルフ ェノ一ノレ、ベンジノレフェノ一ノレ、ク口ノレフェノ一ノレ、ブロムフエノ一ノレ(各々 置換位置が異なる異性体を含む) 等の一置換フユノール類や、 ジメチルフ ェノール、 t一プチルーメチルフエノール (各々置換位置が異なる異性体 を含む) などの二置換フエノール類、 又は、 トリメチルフエノール (置換 位置が異なる異性体を含む)など 3置換フエノール類や、 1一ナフトール、 2一ナフ トール、 ジヒ ドロキシナフタレン ( 1, 2—、 1 , 3—、 1 , 4 ―、 1 , 5 _、 1 , 6—、 1 , 7—、 1 , 8—、 2 , 3—、 2, 6—、 2 , 7一の異性体) などのナフ トール類や、 ビスフエノール A、 ビスフエノー ノレ F、 ビスフエノーノレ S、 ビスフエノーノレ Z、 ビスフエノーノレ P、 ビスフ
ェノール M、 ジヒ ドロキシナフタレンべンゾフエノン、 ビフエエル、 ハイ ドロキノン、 レゾルシンなどの 2価フエノール類などが挙げられる。 中で も硬化性の点からフエノール及ぴクレゾールが好ましい。
不飽和環状炭化水素化合物とフエノール類との重付加反応物との反応に 用いられるェピハ口ヒ ドリンとしては、 ェピクロノレヒ ドリン、 ェピョード ヒドリン、 ェピブロムヒ ドリン、 e—メチルェピクロルヒ ドリンなどが用 いることができるが、 ェピク ロノレヒ ドリンが最も好ましい。
よって、 エポキシ樹脂 ( a ) として、 ジシクロペンタジェンとフエノー ルまたはクレゾールとの重付加反応物と、 ェピハロヒ ドリンとの反応生成 物であることが最も好ましい。
本発明で用いるエポキシ樹脂 (a ) には、 上記原料を使用する限り、 特 にその製造方法が限定されるものではなく、 例えば、 特開平 1 1— 2 0 9 5 8 4号公報に記載の方法が挙げられる。
また前述のエポキシ樹脂 (a ) は、 例えば大日本インキ (株) 製ジシク 口ペンタジェン型エポキシ樹脂ェピク口ン H P 7 2 0 0シリーズ、 日本化 薬 (株) 製エポキシ樹脂 X D 1 0 0 0シリーズなどが市販されており、 好 ましく用いられる。 不飽和基含有カルボン酸化合物 (b )
不飽和基含有カルボン酸化合物 (b ) としては、 エチレン性不飽和二重 結合を有する不飽和カルボン酸が挙げられ、具体例としては、 (メタ) ァク リル酸 (なお、 本明細書において、 「 (メタ) アクリル〜」、 「 (メタ) ァク リレート」等は、 「ァクリル〜またはメタクリル〜」、 「アタリレートまたは メタタリレート」 等を意味するものとし、 例えば 「(メタ) ァクリル酸」 は 「ァクリル酸またはメタクリル酸」 を意味するものとする)、 クロ トン酸、 o—、 m―、 一ビニル安息香酸、 (メタ)ァクリル酸の α位ハロアルキル、 アルコキシル、 ハロゲン、 ニトロ、 シァノ置換体などのモノカルボン酸、
2— (メタ) アタリロイ口キシェチルコハク酸、 2—アタリロイ口キシェ チルアジピン酸、 2— (メタ) アタリロイ口キシェチルフタル酸、 2— (メ タ) アタリロイ口キシェチルへキサヒ ドロフタル酸、 2 - (メタ) アタリ ロイ口キシェチルマレイン酸、 2一 (メタ) ァクリロイロキシプロピルコ ハク酸、 2 - (メタ) ァクリロイロキシプロピルアジピン酸、 2 - (メタ) ァクリロイロキシプロピルテトラヒ ドロフタル酸、 2— (メタ) アタリ口 ィロキシプロピノレフタル酸、 2 - (メタ) ァクリロイロキシプロピルマレ イン酸、 2一 (メタ) ァクリロイ口キシブチルコハク酸、 2 - (メタ) ァ クリロイロキシプチルァジピン酸、 2 - (メタ) アタリロイ口キシブチノレ ヒ ドロフタル酸、 2— (メタ) アタリロイロキシプチルフタル酸、 2— (メ タ) ァクリロイロキシプチルマレイン酸 (メタ)、 ァクリル酸に ε—力プロ ラタ トン、 β一プロピオラク トン、 γ一プチ口ラタ トン、 5一バレロラタ トン等のラタ トン類を付加させたものである単量体、 あるいはヒ ドロキシ アルキル (メタ) アタリレート、 ペンタエリスリ トールトリ (メタ) ァク リレートに (無水) コハク酸、 (無水) フタル酸、 (無水) マレイン酸など の酸 (無水物) を付加させた単量体、 (メタ) アクリル酸ダイマーなどが挙 げられる。
上記のエチレン性不飽和二重結合を有する不飽和カルボン酸は、 脂肪族 不飽和カルボン酸が好ましいが、特に好ましいものは、 (メタ) アクリル酸 である。 これらは複数種使用してもよい。 エポキシ樹脂 (a ) と不飽和基含有カルボン酸 (b ) の反応
ェポキシ樹脂中のエポキシ基と不飽和基含有カルボン酸の反応させる方 法としては公知の手法を用いることができる。 例えば、 上記エポキシ樹脂 と不飽和基含有カルボン酸とを 1、リェチルァミン、 ベンジルメチルァミン 等の 3級ァミン、 ドデシルトリメチルァンモニゥムクロライ ド、 テトラメ チノレアンモニゥムク口ライ ド、 テトラエチノレアンモニゥムク口ライド、 ベ
ンジルトリエチルアンモ-ゥムク口ライド等の 4級アンモ-ゥム塩、 ピリ ジン、 トリフエニルホスフィン等を触媒として有機溶剤中反応温度 5 0〜 1 5 0 °Cで数〜数十時間反応させることによりエポキシ樹脂にカルボン酸 を付加することができる。
該触媒の使用量は、 反応原料混合物に対して好ましくは 0 . 0 1から 1 0重量%、 特に好ましくは 0 . 3から 5重量。 /0である。 また反応中の重合 を防止するために、 重合防止剤 (例えばメ トキノン、 ハイドロキノン、 メ チノレハイ ドロキノン、ハイ ドロキノンモノメチノレエーテノレ、ピロガローノレ、 t e r t—プチルカテコール、 フエノチアジン等) を使用することが好ま しく、 その使用量は、 反応原料混合物に対して好ましくは 0 . 0 1〜1 0 重量0 /0、 特に好ましくは 0 . 1から 5重量%である。 エポキシ樹脂のェポ キシ基に不飽和基含有カルボン酸を付加させる割合は、 通常 9 0〜1 0 0 モル%である。 エポキシ基の残存は保存安定性に悪影響を与えるため、 ェ ポキシ基 1当量に対して、 通常 0 . 8から 1 . 5当量、 さらに好ましくは 0 . 9から 1 . 1当量の割合で反応を行う。 多塩基性カルボン酸またはその無水物 (c )
エポキシ樹脂 (a ) と不飽和基含有カルボン酸 (b ) に反応させたとき に生成される水酸基に付加させる多塩基性カルボン酸またはその無水物 ( c ) としては、 公知のものが使用でき、 マレイン酸、 コハク酸、 イタコ ン酸、 フタル酸、 テトラヒ ドロフタル酸、 へキサヒ ドロフタル酸、 メチル エンドメチレンテトラヒ ドロフタル酸、 ク口レンド酸、 メチルテトラヒ ド 口フタノレ酸、 5—ノノレボノレネンー 2 , 3—ジカノレボン酸、 メチ /レー 5—ノ ルポルネン一 2 , 3一ジカルボン酸等の二塩基性カルボン酸またはその無 水物; トリメリット酸、 ピロメリット酸、 ベンゾフエノンテトラ力ルボン' 酸、 ビフエ二ルテトラカルボン酸等の多塩基性カルボン酸またはその無水 物が挙げられる。 好ましくは、 多塩基性カルボン酸の無水物であり、 更に
好ましいのは、 テトラヒドロ無水フタル酸または無水コハク酸である。 多塩基性力ルボン酸またはその無水物 (C) の付加率は、 (b)成分を付 加させたときに生成される水酸基の、 通常 10〜100モル%、 好ましく は 20〜 1 00モル0 /0、より好ましくは 30〜100モル0 /0に付加させる。 多すぎると、 現像時の残膜率が低下することがあり、 少なすぎると溶解性 が不足したり、 基板への密着性が不足することがある。
上記のエポキシ樹脂 (a) に、 不飽和基含有カルボン酸 (b) を付加さ せた後、 多塩基性カルボン酸またはその無水物 (c) を付加させる方法と しては、 公知の方法を用いることが出来る。
また本発明においては、 多塩基酸カルボン酸またはその無水物 (c) を 付加後、 生成したカルボキシル基の一部にエポキシ基含有化合物 (d) を 付加させて得られるバインダー樹脂を用いてもよい。例えば、 (d)成分と して、光感度を向上させるために、 グリシジル(メタ) アタリレート、 3, 4一エポキシシクロへキシル (メタ) アタリレートや、 重合性不飽和基を 有するグリシジルエーテル化合物などの、 エポキシ基含有不飽和化合物を 付加させたり、 また、 現像性を向上させるために、 重合性不飽和基を有さ なぃグリシジルエーテル化合物を付加させることもでき、 この両者を併用 してもよい。 重合性不飽和基を有さないグリシジルエーテル化合物の具体 例としてはフエ二ル基ゃアルキル基を有するグリシジルエーテル化合物 (ナガセ化成工業 (株) 製、 商品名 :デナコール EX_ 1 1 1、 デナコー ル E X— 1 2 1、 デナコール E X— 141、 デナコール E X— 145、 デ ナコール EX— 146、 デナコール EX— 1 7 1、 デナコール EX— 1 9 2) 等がある。
本発明のバインダー樹脂 (A) には、 上記の様なエポキシ樹脂 (a) と 不飽和基含有カルボン酸 ( b ) の反応物をさらに多塩基性カルボン酸また はその無水物 (c) と反応させて得られる樹脂の力ルポキシル基の一部に エポキシ基含有化合物 (d) を付加させて得られるバインダー樹脂も含ま
れる。
本発明のバインダー樹脂 (A) の G P Cで測定したポリスチレン換算重 量平均分子量(Mw)は通常 7 0 0以上、好ましくは 1 0◦ 0以上であり、 通常 5 0 0 0 0以下、 好ましくは 3 0 0 0 0以下である。 重量平均分子量 が小さすぎると、 耐熱性、 膜強度に劣り、 大きすぎると現像液に対する溶 解性が不足するため好ましくない。
本発明のバインダー樹脂 (A) の酸価 (m g K O H/ g ) は、 通常 1 0 以上、 好ましくは 5 0以上であり、 通常 2 0 0以下、 好ましくは 1 5 0以 下である。 酸価が低すぎると十分な溶解性が得られず、 酸価が高すぎると 硬化性が不足し、 表面性が悪化する。
これらのバインダー樹脂 (A) は、 本発明の感光性組成物の全固形分に 対して、 通常 1 0重量%以上、 好ましくは 2 0重量%以上である。 バイン ダー樹脂 (A) の含有量が著しく低いと、 未露光部分の現像液に対する溶 解性が低下し、現像不良を誘起させやすくなる。なお、本発明において「全 固形分」 とは、 溶剤以外の全ての成分を意味する。 本発明の感光性組成物 中の全固形分は、 通常 1 0重量%以上、 9 0重量%以下である。
<光重合開始剤 (B ) >
本発明に用いられる光重合開始剤は、 活性光線によりエチレン性不飽和 基を重合させる化合物であれば特に限定されないが、 本発明の感光性組成 物が、 重合可能な基を有する化合物としてエチレン性化合物を含む場合に は、 光を直接吸収するか光増感されて、 分解反応または水素引き抜き反応 を起こし、 重合活性ラジカルを発生する機能を有する光重合開始剤を使用 するのが好ましい。
本究明で用いることができる重合開始剤の具体的な例を以下に列挙する。 2- (4ーメ トキシフエエル) -4, 6—ビス (トリクロロメチル) — s — ト リアジン、 2— (4ーメトキシナフチル) —4, 6—ビス (トリクロロメチル)
一 s—トリアジン、 2— (4一エトキシナフチル) 一4, 6_ビス (トリクロ ロメチル)一 s—トリ了ジン、 2— (4ーェトキシカルボニルナフチル) - 4, 6—ビス (トリク口ロメチル) — s—トリァジン等のハロメチル化トリアジ ン誘導体; 2—トリクロロメチー 5— {2' 一ベンゾフリル) —1, 3, 4—ォ キサジァゾール、 2—トリクロロメノレ一 5— ί β - {2' 一べンゾフリノレ) ビ ニル〕 一1, 3, 4一ォキサジァゾール、 —トリク口ロメチル一 5— [ jS - {2' 一 (6ff 一べンゾフリル) ビニル)〕 - 1 , 3, 4一ォキサジァゾ一ル、 2—ト リク口ロメチノレー 5—フリルー 1 , 3, 4一ォキサジァゾ一ノレ等のハロメチル 化ォキサジァゾール誘導体; 2— (2, —クロ口フエニル) - 4, 5—ジフエ 二ルイミダソール 2量体、 2— {2' 一クロ口フエニル) 一 4, 5 _ビス (3' ーメ トキシフエエル) ィミダゾーノレ 2量体、 2— (2, —フルオロフェニル) - 4, 5—ジフエエルイ ミダゾーノレ 2量体、 2 - {2' ーメ トキシフエ二ノレ) 一 4, 5—ジフエエルイミダゾール 2量体、 ( ーメ トキシフエニル) 一 4, 5—ジフエ-ルイミダゾール 2量体等のィミダゾール誘導体;ベンゾィンメ チノレエーテノレ、 ベンゾインフエ-ノレエーテノレ、 ベンゾインイソブチノレエー テル、 ベンゾィンィソプロピルエーテル等のベンゾィンアルキルエーテノレ 類; 2—メチルアントラキノン、 2—ェチルアントラキノン、 2— t一ブチル アントラキノン、 1一クロ口アントラキノン等のアントラキノン誘導体;ベ ンゾフエノン、 ミヒラーズケトン、 2—メチノレべンゾフエノン、 3—メチノレ ベンゾフエノン、 4ーメチノレべンゾフエノン、 2—クロ口べンゾフエノン、 4 一プロモベンゾフエノン、 2—力ノレポキシベンゾフエノン等のベンゾフエノ ン誘導体; 2, 2—ジメ トキシ一 2—フエ二ルァセトフエノン、 2, 2—ジェト キシァセトフエノン、 1—ヒ ドロキシシク口へキシノレフエニノレケトン、 ひ一 ヒ ドロキシ一 2—メチルフエニルプロパノン、 1ーヒ ドロキシ一 1ーメチルェ チ /レー (p—イソプロピノレフエ-ノレ) ケトン、 1ーヒ ドロキシ一 1一 (p—ド デシノレフエ二ノレ) ケトン、 2—メチノレー (4' 一 (メチノレチォ) フエニル) 一 2—モルホリノー1一プロパノン、 1, 1, 1一トリクロロメチルー (p—ブ
チルフエ-ル) ケトン等のァセトフエノン誘導体;チォキサントン、 2—ェ チノレチォキサントン、 2—イソプロピノレチォキサントン、 2—クロ口チォキ サントン、 2, 4—ジメチノレチォキサントン、 2、 4一ジェチ /レチ才キサン I、 ン、 2, 4—ジイソプロピルチオキサントン等のチォキサントン誘導体; p ージメチルァミノ安息香酸ェチル、 P—ジェチルァミノ安息香酸ェチル等の 安息香酸エステル誘導体; 9 -フエ二ルァクリジン、 9- (P-メ トキシフエ二 ル) ァクリジン等のァクリジン誘導体; 9, 10 -ジメチルベンズフエナジン等 のフエナジン誘導体;ベンズアンス口ン等のアンス口ン誘導体;ジーンク 口ペンタジェニノレー Ti_ジ一ク口ライ ド、 ジーシク口ペンタジェニノレー Ti -ビス一フエ二ノレ、 ジーシクロペンタジェュノレ _Ti—ビス一 2, 3, 4, 5, 6 一ペンタフノレオロフェニノレ一 1 一イノレ、 ジーシクロペンタジェニノレー Ti一 ビス一 2, 3, 5, 6—テトラフルオロフェニノレー 1一ィル、 ジーシクロペンタ ジェニノレー Ti一ビス一 2, 4, 6—ト リフノレオ口フェニー 1ーィノレ、 ジーシク 口ペンタジェ二ノレ一 Ti一 2, 6 一ジープノレオロフェニー 1—ィノレ、 ジーシク 口ペンタジェ二ルー Ti— 2, 4—ジーフルオロフェニー 1_ィル、 ジーメチル シクロペンタジェェノレ一 Ti—ビス一 2, 3, 4, 5, 6—ペンタフノレオロフェュ —1—ィノレ、ジーメチノレシクロペンタジェ二ノレ一 Ti—ビス一 2, 6_ジーフノレ オロフェニ _1ーィノレ、ジーシクロペンタジェ二ノレ一 Ti_2, 6—ジーフノレオ ロー 3— (ピノレー 1一ィル) 一フエ二一 1—ィル等のチタノセン誘導体。 さら には、 特開平 2000-80068号公報に記載されているォキシム系開 始剤も特に好適に使用できる。
この他、 本発明で用いることができる光重合開始剤は、 ファインケミカ ル、 1 99 1年 3月 1日号、 Vo l . 20、 No. 4, P. 1 6〜P 26 や、特開昭 59 - 1 52396号公報、特開昭 6 1 - 1 5 1 1 9 7号公報、 特公昭 45— 373 77号公報、 特開昭 5 8— 40302号公報、 特開平 10 - 3 9 503号公報にも記載されている。
光重合開始剤の含有率は、 本発明の感光性組成物の全固形分に対して、
通常 0 . 0 1重量%以上、 好ましくは 0 . 1重量%以上、 更に好ましくは 0 . 5重量以上であり、 通常 3 0重量%以下、 好ましくは 1 0重量%以下 である。 含有率が低すぎると感度低下を起こすことがあり、 反対に高すぎ ると未露光部分の現像液に対する溶解性が低下し、 現像不良を誘起させや すい。
<光重合性モノマー >
本発明においては、バインダー樹脂(A) と光重合開始剤 (B ) に加え、 さらに光重合性モノマー (光重合性化合物) を使用するのが感度等の点で 好ましい。 本発明に用いられる光重合性モノマーとしては、 エチレン性不 飽和基を少なくとも 1個有する化合物を挙げることができる。 分子内にェ チレン性不飽和基を有する化合物の具体例としては、 (メタ) アクリル酸、
(メタ) ァクリル酸のアルキルエステル、 アクリ ロニトリル、 スチレン、 エチレン性不飽和結合を 1個有するカルボン酸と多 (単) 価アルコールの モノエステル等が挙げられる。
本発明においては、 1分子中にエチレン性不飽和基を二個以上有する多 官能エチレン性単量体を使用することが望ましい。 かかる多官能エチレン 性単量体の例としては、 例えば脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル ボン酸とのエステル;芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸と のエステル;脂肪族ポリヒ ドロキシ化合物、 芳香族ポリ ヒ ドロキシ化合物 等の多価ヒドロキシ化合物と、 不飽和カルボン酸及び多塩基性カルボン酸 とのエステル化反応により得られるエステルなどが挙げられる。
前記脂肪族ポリヒ ドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとし ては、 エチレングリ コールジアタ リ レート、 トリエチレングリ コールジァ クリ レート、 トリメチローノレプロパントリアタリ レート、 トリメチローノレ ェタントリアタリ レート、 ペンタエリスリ トールジァクリ レート、 ペンタ エリスリ トールトリアタリレート、 ペンタエリスリ トールテトラアタリレ
一ト、 ジペンタエリスリ トールテトラアタリレート、 ジペンタエリスリ ト 一ルペンタァクリ レート、 ジペンタエリスリ トーノレへキサァクリ レート、 グリセ口ールァタリ レート等の脂肪族ポリヒ ドロキシ化合物のァクリル酸 エステル、 これら例示化合物のァクリ レートをメタクリ レー卜に代えたメ タクリル酸エステル、 同様にイタコネ一トに代えたィタコン酸エステル、 クロネートに代えたク口 トン酸エステルもしくはマレエートに代えたマレ ィン酸エステル等が挙げられる。
芳香族ポリヒ ドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、 ノ、イド口キノンジアタリレート、 ハイド口キノンジメタタリレート、 レゾ ノレシンジアタリレート、 レゾノレシンジメタタリレート、 ピロガローノレトリ アタリレート等の芳香族ポリヒ ドロキシ化合物のァクリル酸エステル及び メタクリル酸エステル等が挙げられる。
多塩基性カルボン酸及び不飽和カルボン酸と、 多価ヒ ドロキシ化合物の エステル化反応により得られるエステルとしては必ずしも単一物ではない が代表的な具体例を挙げれば、 アクリル酸、 フタル酸、 及びエチレンダリ コールの縮合物、 アタリノレ酸、 マレイン酸、 及びジエチレングリコーノレの 縮合物、メタクリル酸、テレフタル酸及びペンタエリスリ トールの縮合物、 アクリル酸、 アジピン酸、 ブタンジオール及びグリセリンの縮合物等があ る。
その他、 本発明に用いられる多官能エチレン性単量体の例としては、 ポ リイソシァネート化合物と水酸基含有 (メタ) アクリル酸エステルまたは ポリイソシァネート化合物とポリオールおよび水酸基含有 (メタ) アタリ ル酸エステルを反応させて得られる様なウレタン(メタ)ァクリレート類; 多価ェポキシ化合物とヒ ドロキシ (メタ) アタリレート又は (メタ) ァク リル酸との付加反応物のようなエポキシァクリレート類;エチレンビスァ クリルアミ ド等のアクリルアミ ド類; フタル酸ジァリル等のァリルエステ ル類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物等が有用である。
感光性組成物中の光重合性モノマーの含有率は、 全固形分に対して、 通 常 90重量%以下、 好ましくは 80重量%以下である。 光重合性モノマー の含有率が高すぎると、 露光部への現像液の浸透性が高くなり、 良好な画 像を得ることが困難となる。
[感光性着色組成物]
本発明の感光性組成物をカラーフィルター用途などに使用する場合には、 感光性組成物に色材を配合して、 感光性着色組成物を調製する。
<色材 (C) >
色材は、 本発明に係る感光性組成物を着色するものをいう。 色材として は、 染顔料が使用できるが、 耐熱性、 耐光性等の点から顔料が好ましい。 顔料としては青色顔料、 緑色顔料、 赤色顔料、 黄色顔料、 紫色顔料、 ォレ ンジ顔料、 ブラウン顔料、 黒色顔料等各種の色の顔料を使用することがで きる。 また、 その構造としてはァゾ系、 フタロシアニン系、 キナタリ ドン 系、 ベンズイミダゾロン系、 イソインドリノン系、 ジォキサジン系、 イン ダンスレン系、 ペリレン系等の有機顔料の他に種々の無機顔料等も利用可 能である。 以下、 使用できる顔料の具体例をビグメントナンバーで示す。 以下に挙げる 「C. I . ビグメントレッド 2」 等の用語は、 カラーインデ ックス (C. I .) を意味する。
赤色顔料としては、 C. I . ビグメントレッド 1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8、 9、 1 2、 14、 1 5、 1 6、 1 7、 21、 22、 23、 3 1、 32、 37、 38、 41、 47、 48、 48 : 1、 48 : 2、 48 : 3、 48 : 4、 49、 49 : 1、 49 : 2、 50 : 1、 52 : 1、 52 : 2、 53、 53 : 1、 53 : 2、 5 3 : 3、 57、 57 : 1、 5 7 : 2、 58 : 4、 60、 63、 6 3 : 1、 6 3 : 2、 64、 64 : 1、 68、 69、 8 1、 8 1 : 1、 8 1 : 2、 8 1 : 3、 8 1 : 4、 83、 88、 90 : 1、
101、 101 : 1、 1 04、 1 08、 108 : 1、 109、 1 1 2、 1 1 3、 1 14、 1 22、 1 23、 144、 146、 147、 1 49、 1 5 1、 1 66、 1 68、 1 69、 1 70、 1 72、 1 73、 1 74、 1 75、 1 76、 1 77、 1 78、 1 79、 1 8 1、 1 84、 1 85、 1 87、 1 88、 1 90、 1 9 3、 1 94、 200、 202、 206、 207、 20 S、 209、 210、 2 14、 2 1 6、 2 20、 22 1、 224、 230、 23 1、 232、 233、 235、 236、 237、 238、 239、 2 42、 243、 245、 247、 249、 250、 25 1、 2 53、 25 4、 255、 256、 257、 258、 25 9、 260、 26 2、 263、 264、 265、 266、 267、 268、 269、 270、 271、 2 72、 273、 274、 275、 276を挙げることができる。 この中で も、 好ましくは C. I . ビグメントレッド 48 : 1、 1 22、 1 68、 1 77、 202、 206、 207、 209、 224、 242、 2 54、 さら に好ましくは C. I . ビグメントレッド 1 77、 209、 224、 254 を挙げることができる。
青色顔料としては、 C. I . ビグメントブルー 1、 1 : 2、 9、 14、 1 5、 1 5 : 1、 15 : 2、 1 5 : 3、 1 5 : 4、 1 5 : 6、 1 6、 1 7、 1 9、 25、 27、 28、 29、 33、 3 5、 36、 56、 5 6 : 1、 6 0、 6 1、 6 1 : 1、 62、 6 3、 66、 6 7、 68、 7 1、 72、 73、 74、 75、 76、 78、 79を挙げることができる。 この中でも、 好ま しくは C . I . ビグメントブルー 1 5、 1 5 : 1、 1 5 : 2、 1 5 : 3、 1 5 : 4、 1 5 : 6、 さらに好ましくは C . I . ビグメントブルー 1 5 : 6を挙げることができる。
緑色顔料としては、 C. I . ピグメントグリーン 1、 2、 4、 7、 8、 1 0、 1 3、 14、 1 5、 1 7、 1 8、 1 9、 26、 36、 4 5、 48、 50、 5 1、 54、 55を挙げることができる。 この中でも、 好ましくは C. I · ピグメントグリーン 7、 36を挙げることができる。
黄色顔料としては、 C. I . ビグメントイエロー 1、 1 : 1、 2、 3、 4、 5、 6、 9、 1 0、 1 2、 1 3、 1 4、 1 6、 1 7、 24、 3 1、 3
2、 34、 3 5、 3 5 : 1 s 3 6、 3 6 : 1、 3 7、 3 7 : 1、 40、 4 1、 4 2、 4 3、 4 8、 5 3、 5 5、 6 1、 6 2、 6 2 : 1、 6 3、 6 5、 7 3、 74、 7 5, 8 1、 8 3、 8 7、 9 3、 94、 9 5、 9 7、 1 00、 1 0 1、 1 04、 1 0 5、 1 0 8、 1 0 9、 1 1 0、 1 1 1、 1 1 6、 1 1 7、 1 1 9、 1 2 0、 1 2 6、 1 2 7、 1 2 7 : 1、 1 2 8、 1 2 9、 1 3 3、 1 3 4、 1 3 6、 1 3 8、 1 3 9、 1 4 2、 1 4 7、 1 48、 1 5 0、 1 5 1、 1 5 3、 1 54、 1 5 5、 1 5 7、 1 5 8、 1 5 9、 1 6
0、 1 6 1、 1 6 2、 1 6 3、 1 64、 1 6 5、 1 6 6、 1 6 7、 1 6 8、 1 6 9、 1 7 0、 1 7 2、 1 7 3、 1 74、 1 7 5、 1 7 6、 1 8 0、 1 8 1、 1 8 2、 1 8 3、 1 84、 1 8 5、 1 8 8、 1 8 9、 1 9 0、 1 9
1、 1 9 1 : 1、 1 9 2、 1 9 3、 1 94、 1 9 5、 1 9 6、 1 9 7、 1 9 8、 1 9 9、 200、 20 2、 20 3、 204、 2 0 5、 2 0 6、 2 0
7、 2 0 8を挙げることができる。 この中でも、 好ましくは C. I . ビグ メントイエロー 8 3、 1 1 7、 1 2 9、 1 3 8、 1 3 9、 1 5 0、 1 54、 1 5 5、 1 8 0、 1 8 5、 さらに好ましくは C. I . ビグメントイエロー 8 3、 1 3 8、 1 3 9、 1 5 0、 1 8 0を挙げることができる。
オレンジ顔料としては、 C. I . ビグメントオレンジ 1、 2、 5、 1 3、 1 6、 1 7、 1 9、 20、 2 1、 2 2、 2 3、 24、 34、 3 6、 3 8、 3 9、 4 3、 4 6、 48、 4 9、 6 1、 6 2. 64、 6 5、 6 7、 6 8、 6 9、 7 0、 7 1、 7 2、 7 3、 74、 7 5. 7 7、 7 8、 7 9を挙げる ことができる。 この中でも、 好ましくは、 C, I . ピグメントオレンジ 3
8、 7 1を挙げることができる。
紫色顔料としては、 C. I . ピグメントバイオレツト 1、 1 : 1、 2、 2 : 2、 3、 3 : 1、 3 : 3、 5、 5 : 1、 1 4、 1 5、 1 6、 1 9、 2
3、 2 5、 2 7、 2 9、 3 1、 3 2、 3 7、 3 9、 4 2、 44、 4 7、 4
9、 50を挙げることができる。 この中でも、 好ましくは C. I . ピグメ ントバイオレット 1 9、 23、 さらに好ましくは C. I . ビグメントバイ ォレツ 卜 23を挙げることができる。
また感光性着色組成物を用いて、 カラーフィルターの樹脂ブラックマト リクスを形成する場合には、 黒色の色材を用いることができる。 黒色色材 は、 黒色色材を単独でもよく、 または赤、 緑、 青等の混合によるものでも よい。 また、 これら色材は無機または有機の顔料、 染料の中から適宜選択 することができる。 無機、 有機顔料の場合には平均粒径 1 / m以下、 好ま しくは 0. 5 /xm以下に分散して用いるのが好ましい。
黒色色材を調製するために混合使用可能な色材としては、 ビク トリアビ ユアプル一 (425 95)、 オーラミン O (4 1000)、 カチロンブリリ アントフラビン (ベーシック 1 3)、 ローダミン 6 GCP (45 1 60)、 ローダミン B (45 1 70)、サフラニン OK70 : 100 (50240)、 ェリォグラウシン X (42080)、 No. 1 20ノリオノーノレイエロー( 2 1090)、 リオノールイェロー GRO (2 1090)、 シムラーファース トイエロー 8 GF (21 105)、 ベンジジンイェロー 4 T— 564 D ( 2 109 5)、 シムラーファース トレッ ド 40 1 5 (1 2355)、 リオノー ルレッ ド 7 B 440 1 (1 5850)、ファース トゲンブルー T G R— L ( 7 4 1 60)、 リォノールブルー SM (26 1 50)、 リオノールブルー E S (ビグメントブルー 1 5: 6)、 リオノ一ゲンレツド GD (ビグメントレツ ド 1 68)、 リオノールグリーン 2 YS (ビグメントグリーン 36) 等が挙 げられる (なお、 上記の ( ) 内の数字は、 カラーインデックス (C. I .) を意味する)。
また、 さらに他の混合使用可能な顔料について C. I . ナンバーにて示 すと、 例えば、 C. I . 黄色顔料 20、 24、 86、 93、 1 09、 1 1 0、 1 1 7、 1 25、 1 37、 1 38、 1 47、 148、 1 5 3、 1 54、 1 66、 C. I . オレンジ顔料 36、 43、 5 1、 55、 5 9、 6 1、 C.
I . 赤色顔料 9、 9 7、 1 22、 1 23、 149、 1 68、 1 77、 1 8 0、 1 92、 21 5、 21 6、 21 7、 220、 223、 224、 226、 227、 228、 240、 C. I . バイオレツ ト顔料 1 9、 23、 29、 30、 37、 40、 50、 C. I . 青色顔料 1 5、 1 5 : 1、 1 5 : 4、 22、 60、 64、 C. I . 緑色顔料 7、 C. I . ブラウン顔料 23、 2 5、 26等を挙げることができる。
また、 単独使用可能な黒色色材としては、 カーポンプラック、 ァセチレ ンブラック、 ランプブラック、 ボーンブラック、 黒鉛、 鉄黒、 ァ-リンブ ラック、 シァユンブラック、 チタンブラック等が挙げられる。
これらの中で、 カーボンブラックが遮光率、 画像特性の観点から好まし い。 カーポンプラックの例としては、 以下のようなカーボンブラックが挙 げられる。
三菱化学社製: M A 7、 MA 8、 MA 1 1、 MA 100、 MA 1 00 R、 MA 220、 MA 230、 MA 600、 # 5、 # 10、 # 20、 # 25、 # 30、 # 32、 # 33、 # 40、 #44、 # 45、 # 47、 # 50、 # 52、 # 5 5、 # 6 50、 # 750、 # 8 50、 # 950、 # 960、 # 970、 # 980、 # 990、 # 1000、 # 2200、 # 2300、 # 2350、 # 2400、 # 2600、 # 3050、 # 3 1 50、 # 325 0、 # 3600、 # 3 750、 # 3950、 #4000、 # 4010、 O I L 7 B、 O I L 9 B、 O I L l l B、 O I L 30 B、 O I L 3 1 Bデグ サ社製: P r i n t e x 3、 P r i n t e x 30P、 P r i n t e x 30、 P r i n t e x 30 OP、 P r i n t e x 40、 P r i n t e x 45、 P r i n t e x 55、 P r i n t e x 60、 P r i n t e x 75、 P r i n t e x 80、 P r i n t e x 85 P r i n t e x 90N P r i n t e x A P r i n t e x P r i n t e x G P r i n t e x P、 P r i n t e x UN P r i n t e Vs P r i n t e x G S p e c i a l B l a c k 550、 S p e c i a l B l a c k 3 50 S p e c i a
1 B 1 a c k 250 S p e c i a l B l a c k l O O、 S e c i a l B l a c k 6、 S p e c i a l B l a c k 5、 S p e c i a l B l a c k 4、 C o l o r B l a c k FWl、C o l o r B l a c k FW2N C o l o r B l a c k FW2 V, C o l o r B l a c k FW1 8、 C o l o r B l a c k FW1 8、 C o l o r B l a c k FW20 0、 C o l o r B l a c k S 160、 C o l o r B l a c k S I 70キヤボット社製: Mo n a r c h l 20、 Mo n a r c h 280、 M o n a r c h 460、 Mo n a r c h 800、 Mo n a r c h 880 M o n a r c h 900、Mo n a r c h l O O O.Mo n a r c h 1 100、 Mo n a r c h l 300N Mo n a r c h l 400、 Mo n a r c h 46 30、 REGAL 9 9N REGAL 99 R REGAL 4 1 5N R EGA L41 5R、 REGAL 250、 REGAL 250R、 REGAL 330、 REGAL 400 R, REGAL 55 R 0S REGAL 660 R, B L A CK PEARL S 480, PEARL S 1 30 VULCAN X C 7 2R、 E L F T E X— 8コロンビヤン カーボン社製: R A V E N 1 1、 RAVEN 14, RAVEN 1 5, RAVEN 1 6N RAVEN 22 RA VEN30、 RAVEN 35 , RAVEN 40 s RAVEN410 RA VEN420S RAVEN450, RAVEN500, RAVEN780S RAVEN 850 N RAVEN 8 90 Hs RAVEN 1000 N RAVE N 1020、 RAVEN 1 040S RAVEN 1060U, RAVEN 1 080U、 RAVEN 1 1 70, RAVEN 1 1 90US RAVEN 1 2 50、 RAVEN 1 500、 RAVEN2000、 RAVEN2500U、 RAVEN 3500, RAVEN 5000 N RAVEN 5250, R AV EN 5750 RAVEN 7000
他の黒色顔料の例としては、 チタンブラック、 ァニリンブラック、 酸化 鉄系黒色顔料、 及ぴ、 赤色、 緑色、 青色の三色の有機顔料を混合して黒色 顔料として用いることができる。
また、 顔料として、 硫酸バリウム、 硫酸鉛、 酸化チタン、 黄色鉛、 ベン ガラ、 酸化クロム等を用いることもできる。
これら各種の顔料は、 複数種を併用することもできる。 例えば、 色度の 調整のために、 顔料として、 緑色顔料と黄色顔料とを併用したり、 青色顔 料と紫色顔料とを併用したりすることができる。
なお、 これらの顔料の平均粒径は通常 1 μ m、 好ましくは 0. 5 μ m以 下、 更に好ましくは 0. 25 /xm以下である。 また、 色材として使用でき る染料としては、 ァゾ系染料、 アントラキノン系染料、 フタロシアニン系 染料、 キノンイミン系染料、 キノ リン系染料、 二トロ系染料、 カルボニル 系染料、 メチン系染料等が挙げられる。
ァゾ系染料としては、 例えば、 C. I . アシッドイェロー 1 1, C. I . アシッドオレンジ 7, C. I . アシッ ドレッ ド 37, C. I . アシッ ドレ ッ ド 1 80 , C. I . ァシッドプルー 29 , C. I . ダイレク トレッ ド 2 8, C. I . ダイレク トレッド 8 3, C. I . ダイレク トイェロー 1 2, C. I . ダイレク トオレンジ 26, C. I . ダイレク 1、グリーン 28 , C. I . ダイレク トグリーン 5 9, C. I . リアクティブイェロー 2 , C. I . リアクティブレッ ド 1 7, C. I . リアクティブレッ ド 1 20, C. I . リアクティブブラック 5 , C. I . ディスパースオレンジ 5 , C. I . デ イスパースレッ ド 58, C. I . ディスパースプノレー 1 6 5, C. I . ベ 一シックプノレー 4 1 , C. I . ベーシックレッ ド 1 8 , C. I . モルダン トレッド 7, C. I . モルダントイエロー 5, C. I . モルダントブラッ ク 7等が挙げられる。
アントラキノン系染料としては、例えば、 C. I . ノ ッ トブルー 4 , C. I . ァシッ ドブルー 40, C. I . アシッ ドグリーン 25, C. I . リア タティブブルー 1 9, C. I . Vアクティブブルー 49 , C. I . デイス パースレッ ド 60, C. I . デイスパースプノレー 56 , C. I . ディスパ ースブルー 60等が挙げられる。
この他、 フタロシアェン系染料として、 例えば、 C . I . ノ、 °ッ ドブルー 5等が、 キノンィミン系染料として、 例えば、 C . I . ベーシックブルー 3, C . I . ベーシックブルー 9等が、 キノリン系染料として、 例えば、 C . I . ソノレベントイェロー 3 3, C . I . アシッ ドイェロー 3, C . I . ディスパースィエロー 6 4等が、 二 ト ロ系染料として、 例えば、 C . I . アシッ ドイェロー 1 , c . I . アシッ ドオレンジ 3, C . I . デイスパー スイェロー 4 2等が挙げられる。
感光性着色組成物中の全固形分 (感光性着色組成物の溶剤を除く全量) 中に占める色材 (C ) の割合は、 感光性組成物中の全固形分量に対して、 通常 1 0重量%以上、 好ましくは 2 0重量%、 通常 7 0重量%以下、 好ま しくは 6 0重量%以上の範囲で選ぶことができる。 色材の割合が少なすぎ ると、 色濃度に対する膜厚が大きくなりすぎて、 液晶セル化の際のギヤッ プ制御などに悪影響を及ぼす。 また、 逆に色材の割合が多すぎると、 十分 な画像形成性が得られなくなることがある。 尚、 本発明の感光性着色組成 物中の全固形分は、 通常 1 0重量%以上、 8 0重量。/。以下である。
また顔料の分散性の向上、 分散安定性の向上のために顔料誘導体等を添 加しても良い。 顔料誘導体としてはァゾ系、 フタロシアユン系、 キナタリ ドン系、 ベンズイミダゾロン系、 キノフタロン系、 イソインドリノン系、 ジォキサジン系、 アントラキノン系、 インダンスレン系、 ペリレン系、 ぺ リノン系、 ジケトピロロピロール系、 ジォキサジン系等の誘導体が挙げら れるが、 中でもキノフタロン系が好ましい。 顔料誘導体の置換基としては スルホン酸基、スルホンアミ ド基及びその 4級塩、フタルイミ ドメチル基、 ジアルキルアミノアルキル基、 水酸基、 カルボキシル基、 アミ ド基等が顔 料骨格に直接またはアルキル基、 ァリール基、 複素環基等を介して結合し たものが挙げられ、 好ましくはスルホン酸基である。 またこれら置換基は 一つの顔料骨格に複数置換していても良い。 顔料誘導体の具体例としては フタロシアニンのスルホン酸誘導体、 キノフタロンのスルホン酸誘導体、
アントラキノンのスルホン酸誘導体、 キナタリ ドンのスルホン酸誘導体、 ジケトピロ口ピロールのスルホン酸誘導体、 ジォキサジンのスルホン酸誘 導体等が挙げられる。
顔料誘導体の添加量は顔料に対して通常 0 . 1〜 3 0重量%、 好ましく は 0 . 1〜2 0重量%以下、 より好ましくは 0 . 1〜1 0重量%、 さらに 好ましくは 0 . 1〜5重量%以下でぁる。
また、 本発明の感光性組成物および感光性着色組成物には、 有機溶剤、 顔料分散剤、 密着向上剤、 塗布性向上剤、 現像改良剤、 紫外線吸収剤、 酸 化防止剤、 シランカツプリング剤等を適宜配合することができる。
<有機溶剤 >
有機溶剤としては特に制限は無いが、例えば、ジィソプロピルエーテル、 ミネラノレスピリット、 n—ペンタン、 アミノレエーテノレ、 ェチ/レカプリレー ト、 n一へキサン、 ジェチノレエーテノレ、 ィソプレン、 ェチルイソプチルェ 一テル、 プチ^^ステアレート、 n—オクタン、 バルソル # 2、 ァプコ # 1 8ソノレベント、 ジィソブチレン、 アミノレアセテート、 ブチノレブチレート、 ァプコシンナー、 プチノレエーテノレ、 ジイソプチノレケトン、 メチノレシクロへ キセン、 メチルノ二ルケトン、 プロピルエーテル、 ドデカン、 S o c a 1 s o l v e n t N o . 1および N o . 2、 ァミルホルメート、 ジへキシ ルエーテル、ジィソプロピルケトン、ソルべッソ # 1 5 0、酢酸プチル(《:、 s e c、 t )、 へキセン、 シェル T S 2 8 ソルベント、 プチノレクロライ ド、 ェチノレアミルケトン、 ェチノレべンゾネート、 ァミルク口ライ ド、 ェチ レングリコールジェチルエーテル、 ェチルオルソホルメート、 メ トキシメ チルペンタノン、 メチ /レブチノレケトン、 メチルへキシルケトン、 メチルイ ソプチレ一ト、 ベンゾニトリル、 ェチルプロピオネート、 メチルセ口ソル ブアセテート、 メチルイソアミルケトン、 メチルイソプチルケトン、 プロ ピルアセテート、 ァミルアセテート、 ァミルホルメート、 ビシクロへキシ
ル、 ジエチレングリコールモノェチルエーテルアセテート、 ジペンテン、 メ トキシメチルペンタノール、 メチルアミルケトン、 メチルイソプロピノレ ケトン、 プロピルプロピオネート、 プロピレンク"リコール一 t一ブチルェ 一テル、 メチルェチルケトン、 メチルセ口ソゾレブ、 ェチルセロソノレブ、 ェ チルセロ ソノレブアセテート、 カルビトール、 シク口へキサノン、 酢酸ェチ ノレ、 プロピレングリコーノレ、 プロピレングリ コーノレモノメチノレエーテノレ、 プロピレンダリコールモノメチノレエーテノレアセテート、 プロピレングリコ 一ノレモノェチルエーテル、 プロピレングリ コールモノェチノレエーテルァセ テート、 ジプロピレンダリコールモノェチノレエーテル、 ジプロピレンダリ コーノレモノメチノレエーテノレ、 プロピレングリ コーノレモノエチノレエーテノレア セテート、 ジプロピレングリコールモノメチノレエーテ^/アセテート、 3— メ トキシプロピオン酸、 3—エトキシプロピオン酸、 3 _エトキシプロピ オン酸ェチル、 3—メ トキシプロピオン酸メチル、 3—メ トキシプロピオ ン酸ェチル、 3—メ トキシプロピオン酸プロピル、 3—メ トキシプロピオ ン酸ブチル、 ジグライム、 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、 エチレングリコーノレアセテート、 ェチノレカルビトール、 プチノレカノレビトー ノレ、 エチレングリ コーノレモノプチノレエーテノレ、 プロピレングリ コーノレ一 t 一プチノレエーテル、 3—メチノレー 3—メ トキシブタノ一ノレ、 トリプロピレ ングリコーノレメチノレエーテノレ、 3—メチノレ一 3—メ トキシブチノレアセテー ト等の有機溶剤を具体的に挙げることができる。
溶剤は各成分を溶解または分散させることができるもので、 沸点が通常 1 0 0〜2 5 0 °Cの範囲のものを選択するのが好ましい。 より好ましくは 1 2 0〜1 7 0 °Cの沸点をもつものである。 これらの溶剤は単独もしくは 混合して使用することができる。
<顔料分散剤 >
分散処理においては、 特に顔料分散剤として高分子分散剤を用いると経
時の分散安定性に優れるので好ましい。 高分子分散剤としては、 例えば、 ウレタン系分散剤、 ポリエチレンイミン系分散剤、 ポリオキシエチレンァ ルキルエーテル系分散剤、 ポリオキシエチレンダリコールジエステル系分 散剤、 ソルビタン脂肪族エステル系分散剤、 脂肪族変性ポリエステル系分 散剤等を挙げることができる。 このような分散剤の具体例としては、 商品 名で、 E F K A (エフカーケミカルズビープィ ( E F K A) 社製)、 D i s p e r b i k (ビックケミ一社製)、 ディスパロン (楠本化成 (株) 製)、 S O L S P E R S E (ゼネ力社製)、 P (信越化学工業 (株) 製)、 ポリ フロー (共栄社化学 (株) 社製) 等を挙げることができる。 これらの分散 剤は、 単独でまたは 2種以上を混合して使用することができる。 顔料分散 剤の含有量は、 感光性着色組成物の固形分中、 通常 5 0重量%以下、 好ま しくは 3 0重量%以下である。
<シラン力ップリング剤 >
また、 基板との密着性を改善するため、 シランカップリング剤を添加す ることも可能である。シラン力ップリング剤の種類としては、エポキシ系、 メタクリル系、 アミノ系等種々の物が使用できるが、 特にエポキシ系のシ nング剤が好ましい。
[感光性着色組成物の製造方法]
本発明の感光性着色組成物は、常法に従って製造される。例えば、まず、 色材、 溶剤、 および分散剤とを各所定量秤量し、 分散処理工程において、 色材を分散させて液状の着色組成物 (インク状液体) とする。 この分散処 理工程では、 ペイントコンディショナー、 サンドグラインダー、 ボールミ ル、 ローノレミノレ、 ストーンミル、 ジェットミル、 ホモジナイザーなどを使 用することができる。 この分散処理を行うことによつて色材が微粒子化さ れるため、 感光性着色組成物の塗布特性が向上し、 製品のカラーフィルタ
基板の透過率が向上する。
色材を分散処理する際に、 前記のバインダー樹脂、 または分散助剤など を適宜併用するのが好ましい。 例えば、 サンドグラインダーを用いて分散 処理を行う場合は、 0 . 1から数 mni径のガラスビーズ、 または、 ジルコ ニァビーズを用いるのが好ましい。 分散処理する際の温度は、 通常 0 °C〜 1 0 0 °Cの範囲、 好ましくは室温〜 8 0 °Cの範囲に設定する。 なお、 分散 時間は、 インキ状液体の組成 {色材、 溶剤、 分散剤 }、 およびサンドグライ ンダ一の装置の大きさなどにより適正時間が異なるため、 適宜調整する必 要力 Sある。
上記分散処理によって得られたインキ状液体に、溶剤、バインダー樹脂、 場合によっては、 所定量の光重合性モノマー、 光重合開始剤系成分、 およ び上記以外の成分などを混合し、 均一な分散溶液とする。 なお、 分散処理 工程および混合の各工程においては、 微細なゴミが混入することがあるた め、 得られたインキ状液体をフィルターなどによって、 ろ過処理すること が好ましい。
調製された感光性着色組成物中のバインダー樹脂 (A) の含有率は、 全 固形分に対して、 通常 5重量%以上、 好ましくは 1 0重量%以上であり、 通常 9 5重量 °/0以下であり、 好ましくは 8 0重量%以下である。
感光性着色組成物中の光重合性モノマーの含有量は、全固形分に対して、 通常 9 0重量%以下、 であり、 好ましくは 8 0重量%以下である。 含有率 が高すぎると、 露光部への現像液の浸透性が高くなり、 画素のシャープ性 や密着性が悪化する。
また、 感光性着色組成物中の、 バインダー樹脂 (A) の色材に対する比 率としては、 通常 2 0〜5 0 0重量%、 好ましくは 3 0〜3 0 0重量%、 より好ましくは 5 0〜2 0 0重量%の範囲である。 バインダー樹脂 (A) の含有量が低すぎると、 未露光部分の現像液に対する溶解性が低下し、 現 像不良を誘起させやすく、 著しく高いと、 所望の画素膜厚が得られ難くな
る。
感光性着色組成物中の光重合開始剤の含有率は、 全固形分に対して、 通 常 0 . 1重量%以上、 好ましくは 0 . 5重量%以上、 更に好ましくは 0 . 7重量%以上、 通常 3 0重量%以下、 好ましくは 1 0重量%以下である。 また、 本発明は透明基板上に遮光性パターン (以下、 ブラックマトリツ タスパターンと記載することがある。)を画像形成したときの断面形状にお いて、 遮光性パターンの基板に接する面と、 基板面との形成する角度が 5 0度以下であることを特徴とする遮光性パタ一ン用感光性着色組成物を特 徴とするものである。 かかる性質を有する感光性着色組成物は、 好ましく は、 黒色色材を含有する上述の本発明の感光性着色組成物により得ること ができる。 遮光性パターンの断面形状の詳細は後述する。
[ 3 ] カラーフィルタ基板の製造
[ 3 - 1 ] 透明基板 (支持体)
次に、 カラーフィルタ基板、 およびカラーフィルタの製造方法について 説明する。 カラーフィルタの透明基板としては、 透明で適度の強度があれ ば、 その材質は特に限定されるものではない。 材質としては、 例えば、 ポ リエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、 ポリプロピレン、 ポリエチレンなどのポリオレフイン系樹脂、 ポリカーボネート、 ポリメチ ルメタタリレート、ポリスルホンの熱可塑性樹脂製シート、エポキシ樹脂、 不飽和ポリエステル樹脂、 ポリ (メタ) アクリル系樹脂などの熱硬化性樹 脂シート、 または各種ガラスなどが挙げられる。 この中でも、 耐熱性の観 点からガラス、 耐熱性樹脂が好ましい。
透明基板およびブラックマトリクス形成基板には、 接着性などの表面物 性の改良のため、 必要に応じ、 コ口ナ放電処理、 オゾン処理、 シランカツ プリング剤や、 ゥレタン系樹脂などの各種樹脂の薄膜形成処理などを行つ てもよい。 透明基板の厚さは、 通常 0 . 0 5〜1 0 mm、 好ましくは 0 .
l〜7 mmの範囲とされる。 また各種樹脂の薄膜形成処理を行う場合、 そ の膜厚は、 通常 0 . 0 1〜: L 0 μ m、 好ましくは 0 . 0 5〜5 x mの範囲 である。
[ 3 - 2 ] ブラックマトリクス
透明基板上に、 ブラックマトリクスを設け、 通常、 赤色、 緑色、 青色の 画素画像を形成することにより、 本発明のカラーフィルタを製造すること ができる。 上記感光性着色組成物は、 黒色、 赤色、 緑色、 青色のうち少な くとも一種のレジスト形成用塗布液として使用される。 ブラックレジスト に関しては、 透明基板上素ガラス面上、 赤色、 緑色、 青色に関しては透明 基板上に形成された樹脂ブラックマトリクス形成面上、 または、 クロム化 合物その他の遮光金属材料を用いて形成した金属ブラックマトリクス形成 面上に、 塗布、 加熱乾燥、 画像露光、 現像および熱硬化の各処理を行って 各色の画素画像を形成する。
ブラックマトリックスは、 遮光金属薄膜またはブラックマトリタス用感 光性着色組成物を利用して、 透明基板上に形成される。 遮光金属材料とし ては、 金属クロム、 酸化クロム、 窒化クロムなどのクロム化合物、 エッケ ルとタングステン合金などが用いられ、 これらを複数層状に積層させたも のであってもよい。
これらの金属遮光膜は、 一般にスパッタリング法によって形成され、 ポ ジ型フォトレジストにより、 膜状に所望のパターンを形成した後、 クロム に対しては硝酸第二セリウムアンモニゥムと過塩素酸およぴ zまたは硝酸 とを混合したエッチング液を用い、 その他の材料に対しては、 材料に応じ たエッチング液を用いて蝕刻され、 最後にポジ型フォトレジストを専用の 剥離剤で剥離することによって、 ブラックマトリクスを形成することがで さる。
この場合、 まず、 蒸着またはスパッタリング法などにより、 透明基板上
にこれら金属または金属 ·金属酸化物の薄膜を形成する。 次いで、 この薄 膜上に感光性着色組成物の塗布膜を形成した後、 ストライプ、 モザイク、 トライアングルなどの繰り返しパターンを有するフォトマスクを用いて、 塗布膜を露光■現像し、 レジスト画像を形成する。 その後、 この塗布膜に エッチング処理を施してブラックマトリクスを形成することができる。 ブラックマトリクス用感光性着色組成物を利用する場合は、 黒色の色材 を含有する感光性着色組成物を使用して、ブラックマトリクスを形成する。 例えば、 カーボンブラック、 黒鉛、 鉄黒、 ァニリンブラック、 シァニンブ ラック、 チタンブラックなどの黒色色材単独または複数、 もしくは、 無機 または有機の顔料、 染料の中から適宜選択される赤色、 緑色、 青色などの 混合による黒色色材を含有する感光性着色組成物を使用し、 下記の赤色、 緑色、 青色の画素画像を形成する方法と同様にして、 ブラックマトリクス を形成することができる。
[ 3 - 3 ] 画素の形成
ブラックマトリクスを設けた透明基板上に、 赤色、 緑色、 青色のうち一 色の着色材料を含有する感光性着色組成物を塗布し、 乾燥した後、 塗布膜 の上にフォトマスクを重ね、 このフォトマスクを介して画像露光、 現像、 必要に応じて熱硬化または光硬化により画素画像を形成させ、 着色層を作 成する。 この操作を、 赤色、 緑色、 青色の三色の感光性着色組成物につい て各々行うことによって、 カラーフィルタ画像を形成することができる。 カラーフィルタ用の感光性着色組成物の塗布は、 スピナ一法、 ワイヤー バー法、 フローコート法、 ダイコート法、 ローノレコート法、 スプレーコー 1、法などによって行うことができる。 中でも、 ダイコート法によれば、 塗 布液使用量が大幅に削減され、 かつ、 スピンコート法によった際に付着す るミストなどの影響が全くない、 異物発生が抑制されるなど、 総合的な観 点から好ましい。
塗布膜の厚さは、 大きすぎると、 パターン現像が困難となるとともに、 液晶セル化工程でのギャップ調整が困難となることがあり、 小さすぎると 顔料濃度を高めることが困難となり所望の色発現が不可能となることがあ 。
塗布膜の厚さは、 乾燥後の膜厚として、 通常 0 . 2〜2 0 /x mの範囲と するのが好ましく、 より好ましいのは 0 . 5〜1 0 /i mの範囲、 さらに好 ましいのは 0 . 8〜 5 μ mの範囲である。
[ 3 - 4 ] 塗布膜の乾燥
基板に感光性着色組成物を塗布した後の塗布膜の乾燥は、 ホットプレー ト、 I Rオーブン、 コンペクシヨンオープンを使用した乾燥法によるのが 好ましい。 通常は、 予備乾燥の後、 再度加熱させて乾燥させる。 予備乾燥 の条件は、 前記溶剤成分の種類、 使用する乾燥機の性能などに応じて適宜 選択することができる。 乾燥時間は、 溶剤成分の種類、 使用する乾燥機の 性能などに応じて、 通常は、 4 0〜 8 0 °Cの温度で 1 5秒〜 5分間の範囲 で選ばれ、 好ましくは 5 0〜 7 0 °Cの温度で 3 0秒〜 3分間の範囲で選ば れる。
再加熱乾燥の温度条件は、 予備乾燥温度より高い 5 0〜2 0 0 °C、 中で も 7 0〜 1 6 0 °Cが好ましく、 特に 7 0〜 1 3 0 °Cが好ましい。 また乾燥 時間は、 加熱温度にもよるが 1 0秒〜 1 0分、 中でも 1 5秒〜 5分の範囲 とするのが好ましい。 乾燥温度は、 高いほど透明基板に対する接着性が向 上するが、 高すぎるとバインダー樹脂が分解し、 熱重合を誘発して現像不 良を生ずる場合がある。 乾燥後の感光性着色組成物塗布膜の厚さは、 0 . 5〜 3 ,u m、 好ましくは 1〜2 mの範囲である。 なお、 この塗布膜の乾 燥工程では、 温度を高めず、 減圧チャンバ一内で乾燥を行う、 減圧乾燥法 であってもよい。
[ 3 - 5 ] 露光工程
画像露光は、 感光性着色組成物の塗布膜上に、 ネガのマトリクスパター ンを重ね、 このマスクパターンを介し、 紫外線または可視光線の光源を照 射して行う。 この際、 必要に応じ、 酸素による光重合性層の感度の低下を 防ぐため、 光重合性層上にポリビ-ルアルコール層などの酸素遮断層を形 成した後に露光を行ってもよい。 上記の画像露光に使用される光源は、 特 に限定されるものではない。 光源としては、 例えば、 キセノンランフ°、 ハ ロゲンランプ、 タングステンランプ、 高圧水銀灯、 超高圧水銀灯、 メタル ハライ ドランプ、 中圧水銀灯、 低圧水銀灯、 カーボンアーク、 蛍光ランプ などのランプ光源や、 ァノレゴンイオンレーザー、 Y A Gレーザー、 エキシ マレーザー、 窒素レーザー、 ヘリウム力ドミニゥムレーザー、 半導体レー ザ一などのレーザー光源などが挙げられる。 特定の波長の光を照射 して使用する場合には、 光学フィルタを利用することもできる。
[ 3 - 6 ] 現像工程
本発明に係るカラーフィルタは、 感光性着色組成物による塗布膜を、 上 記の光源によって画像露光を行った後、 有機溶剤、 または、 界面活性剤と アルカリ性化合物とを含む水溶液を用 V、る現像によって、 基板上に画像を 形成して調製することができる。 この水溶液には、 さらに有機溶剤、 緩衝 剤、 錯化剤、 染料または顔料を含ませることができる。
アルカリ性化合物としては、 水酸化ナトリウム、 水酸化力リウム、 水酸 化リチウム、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム、 炭酸水素ナトリウム、 炭酸 水素カリウム、 ケィ酸ナトリウム、 ケィ酸カリウム、 メタケイ酸ナトリウ ム、 リン酸ナトリウム、 リン酸カリウム、 リン酸水素ナトリウム、 リン酸 水素力リウム、 リン酸ニ水素ナトリウム、 リン酸ニ水素力リウム、 水酸化 アンモニゥムなどの無機アルカリ性化合物や、 モノー ·ジーまたはトリエ タノールァミン、 モノ一 ■ ジーまたはトリメチルアミ、 モノー ·ジーまた
はトリエチルァミン、 モノ一またはジイソプロピルァミン、 n—プチルァ ミン、モノ一 'ジーまたは 1、リイソプロパノールァミン、エチレンィミン、 エチレンジィミン、 テ トラメチノレアンモニゥムヒ ドロキシド (T MA H)、 コリンなどの有機アルカリ性化合物が挙げられる。 これらのアルカリ性化 合物は、 2種以上の混合物であってもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、 ポリオキシエチレンアルキルァリールエーテル類、 ポリォキシエチレンァ ルキルエステル類、 ソルビタンアルキルエステル類、 モノグリセリ ドアル キルエステル類などのノ-オン系界面活性剤、 アルキルべンゼンスルホン 酸塩類、 アルキルナフタレンスルホン酸塩類、 アルキル硫酸塩類、 アルキ ルスルホン酸塩類、 スルホコハク酸エステル塩類などのァニオン性界面活 性剤、 アルキルべタイン類、 ァミノ酸類などの両性界面活性剤が挙げられ る。
有機溶剤としては、 例えば、 イソプロピルアルコール、 ベンジルアルコ ール、 ェチノレセロソノレブ、 プチノレセ口ソノレブ、 フエエノレセロソノレブ、 プロ ピレンダリコール、ジァセトンアルコールなどが挙げられる。有機溶剤は、 単独でも水溶液と併用して使用できる。
現像処理の条件は特に制限はなく、 通常、 現像温度は 1 0〜 5 0 °Cの範 囲、 中でも 1 5〜4 5 °C、 特に好ましくは 2 0〜4 0 °Cで、 現像方法は、 浸漬現像法、 スプレー現像法、 ブラシ現像法、 超音波現像法などのいずれ かの方法によることができる。
[ 3 - 7 ] 熱硬化処理
現像の後のカラーフィルタ基板には、 熱硬化処理を施す。 この際の熱硬 化処理条件は、 温度は 1 0 0〜 2 8 0 °Cの範囲、 好ましくは 1 5 0〜 2 5 0 °Cの範囲で選ばれ、 時間は 5〜 6 0分間の範囲で選ばれる。 これら一連 の工程を経て、 一色のパターユング画像形成は終了する。 この工程を順次
繰り返し、 ブラック、 赤色、 緑色、 青色をパターニングし、 カラーフィル タを形成する。 なお、 4色のパターユングの順番は、 上記した順番に限定 されるものではない。
本発明は、 カラーフィルターの遮光性パターンの断面形状にも特徴を有 する。 即ち、 本発明のカラーフィルタ一は、 透明基板上に、 遮光性パター ンを有するカラーフィルタであって、 遮光性パターンが感光性着色組成物 を用いて形成されたものであり、かつ遮光性パターンの基板に接する面と、 基板面との形成する角度 (以下、 テーパー角という。) が 5度以上であり、 5 0度以下である。 テーパー角は、 好ましくは 4 0度以下、 更に好ましく は 3 0度以下であり、 好ましくは 1 0度以上である。 テーパー角が大きす ぎると後述する画素内段差が大きくなり、 小さすぎると線幅の精度が悪く なる。
ここで、 テーパー角は、 遮光性パターンの断面に於いて、 パターンの末 端と、末端から 2 β mの位置におけるパターンの高さ部分とを結ぶ直線と、 基板との角度を意味する (図 1 )。
尚、 テーパー角が上記範囲であって、 しかも、 順テーパー形状であるの が好ましい。 かかるテーパー角を有する遮光性パターンを有するカラーフ ィルターは、 これを形成するのに用いられる感光性着色組成物には限定さ れないが、 上述の本発明の感光性着色組成物を用いることにより好ましく 製造することが出来る。
又、 このようにして着色パターンの画素画像を形成したとき、 テーパー 角が小さいと遮光性パターンと赤色、 緑色、 青色画素画像との重なり部分 の厚さが低減されるので、 該基板を基準面とする、 各画素画像内における 表面の最高点と最低点の差(以下、画素内段差という。) がいずれの画素画 像についても通常 0 . 7 μ πι以下、 好ましくは 0 . 5 χ ηι以下、 更に好ま しくは 0 . 4 m以下である。 画素内段差が大きすぎると盛り上がり部分 による I T O膜の断線がおそれがあり、 良質なカラーフィルターを得るこ
とができない。 かかる画素内段差を有するカラーフィルタ一は、 これを形 成するのに用いられる感光性着色組成物には限定されないが、 上述の本発 明の感光性着色組成物を用いることにより好ましく製造することが出来る。 なお、本究明のカラーフィルタは、上記した製造方法の他に、 ( 1 )溶剤、 色材としてのフタロシアニン系顔料、 バインダー樹脂としてのポリイミ ド 系樹脂を含む硬化性着色組成物を、 基板に塗布し、 エッチング法により画 素画像を形成する方法によっても製造することができる。また、 ( 2 ) フタ ロシアユン系顔料を含む感光性着色組成物を着色インキとして用い、 印刷 機によって、透明基板上に直接画素画像を形成する方法や、 ( 3 ) フタロシ ァニン系顔料を含む感光性着色組成物を電着液として用い、 基板をこの電 着液に浸漬させ所定パターンにされた I T O電極上に、 着色膜を析出させ る方法などが挙げられる。 さらに、 (4 ) フタロシアユン系顔料を含む感光 性着色組成物を塗布したフィルムを、 透明基板に貼りつけて剥離し、 画像 露光、現像し画素画像を形成する方法や、 (5 ) フタロシアニン系顔料を含 む感光性着色組成物を着色インキとして用い、 インクジエツトプリンター により画素画像を形成する方法、 などが挙げられる。 カラーフィルタの製 造方法は、 カラーフィルタ用感光性着色組成物の組成に応じ、 これに適し た方法が採用される。
[ 3 - 8 ] 透明電極の形成
カラーフィルタは、 このままの状態で画像上に I T Oなどの透明電極を 形成して、 カラーディスプレー、 液晶表示装置などの部品の一部として使 用されるが、 表面平滑性や耐久性を高めるため、 必要に応じ、 画像上にポ リアミ ド、 ポリイミ ドなどのトップコート層を設けることもできる。 また 一部、 平面配向型駆動方式 (I P Sモード) などの用途においては、 透明 電極を形成しないこともある。
[ 4 ] 液晶表示装置 (パネル)
次に、 液晶表示装置 (パネル) の製造法について説明する。 液晶表示装 置は、 通常、 カラーフィルタ上に配向膜を形成し、 この配向膜上にスぺー サーを散布した後、 対向基板と貼り合わせて液晶セルを形成し、 形成した 液晶セルに液晶を注入し、 対向電極に結線して完成する。 配向膜は、 ポリ イミ ド等の樹脂膜が好適である。 配向膜の形成には、 通常、 グラビア印刷 法及び/またはフレキソ印刷法が採用され、 配向膜の厚さは数 1 O n mと される。 熱焼成によつて配向膜の硬化処理を行った後、 紫外線の照射ゃラ ビング布による処理によって表面処理し、 液晶の傾きを調整しうる表面状 態に加工される。
スぺーサ一は、 対向基板とのギャップ (隙間) に応じた大きさのものが 用いられ、通常 2〜 8 μ ΐηのものが好適である。カラーフィルタ基板上に、 フォトリソグラフィ法によって透明樹脂膜のフォトスぺーサー (P S ) を 形成し、 これをスぺーサ一の代わりに活用することもできる。 対向基板と しては、 通常、 アレイ基板が用いられ、 特に T F T (薄膜トランジスタ) 基板が好適である。
対向基板との貼り合わせのギヤップは、 液晶表示装置の用途によってこ となるが、通常 2〜 8 z mの範囲で選ばれる。対向基板と貼り合わせた後、 液晶注入口以外の部分は、 エポキシ樹脂等のシール材によって封止する。 シール材は、 U V照射及び/または加熱することによって硬化させ、 液晶 セル周辺がシールされる。
周辺をシールされた液晶セルは、 パネル単位に切断した後、 真空チャン バー内で減圧とし、 上記液晶注入口を液晶に浸漬した後、 チャンバ一内を リークすることによって、 液晶を液晶セル内に注入する。 液晶セル内の減 圧度は、 通常、 1 X 1 0 -2〜; L X 1 0 -7 Paであるが、 好ましくは 1 X 1 0— 3 〜 1 X 1 0 "6Paである。また、減圧時に液晶セルを加温するのが好ましく、 加温温度は通常 3 0〜 1 0 0 °Cであり、 より好ましくは 5 0〜 9 0 °Cであ
る。 減圧時の加温保持は、 通常 1 0〜60分間の範囲とされ、 その後液晶 中に浸漬される。 液晶を注入した液晶セルは、 液晶注入口を UV硬化樹脂 を硬化させて封止することによって、液晶表示装置 (パネル)が完成する。 液晶の種類には特に制限がなく、芳香族系、脂肪族系、多環状化合物等、 従来から知られている液晶であって、 リオトロピック液晶、 サーモトロピ ック液晶等のいずれでもよい。 サーモト口ピック液晶には、 ネマティック 液晶、 スメスティック液晶及びコレステリック液晶等が知られているが、 いず であってもよい。
<実施例 >
次に、 製造例、 実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明す るが、 本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるもので はない。 なお、 下記実施例において 「部」 は 「重量部」 を表す。
[1] 密着性及び画素シャープ性の比較
<合成例 1 >
日本化薬 (株) 製 XD 1000 (ジシクロペンタジェン 'フエノール重 合物のポリグリシジルエーテル、 重量平均分子量 700、 エポキシ当量 2 52) 300部、 アクリル酸 8 7部、 p—メ トキシフエノール 0. 2部、 トリフエ-ノレホスフィン 5部、 プロピレンダリコールモノメチノレエーテノレ アセテート 25 5部を反応容器に仕込み、 1 00°Cで酸価が 3. Omg K O H Z gになるまで撹拌した。酸価が目標に達するまで 9時間を要した(酸 価 2. 5)。 次いで更にテトラヒドロ無水フタル酸 145部を添加し、 1 2 0°Cで 4時間反応させ、 酸価 100、 GP Cで測定したポリスチレン換算 の重量平均分子量 2600のバインダ一樹脂 I溶液を得た。
<合成例 2>
大日本インキ (株) 製ェピクロン HP 7200 HH (ジシクロペンタジ ェン · フエノール重合物のポリグリシジルエーテル、 重量平均分子量 1 0 00、 エポキシ当量 270) 1 5 5部、 ァクリル酸 4 1部、 p _メ トキシ フエノーノレ 0. 1部、 トリフエ二ノレホスフィン 2. 5部、 プロピレンダリ コールモノメチルエーテルアセテート 1 30部を反応容器に仕込み、 10 0°Cで酸価が 3. OmgKOH/g以下になるまで加熱撹拌をした。 酸価 が目標に達するまで 9時間を要した (酸価 2. 9)。 次いで更にテトラヒ ド 口無水フタル酸 74 gを添加し、 1 20°Cで 4時間反応させ、 酸価 98、 重量平均分子量 3500のバインダ一樹脂 II溶液を得た。
<実施例 1 >
合成例 1で得られたバインダ一樹脂 I溶液を 52重量部 (固形分換算 3 5重量部)、ジペンタエリスリ トールへキサァクリレートを 5重量部、 CG 1 - 1 24 (チバガイギ一社製) 4重量部、 更にカーボンブラック分散体 (カーボン濃度 25%) 56重量部を、 プロピレンダリコールモノメチル エーテルアセテートに混合して感光性黒色組成物を得た。
このようにして得た感光性黒色組成物を 10 cm角ガラス基板上にスピ ンコートし、 ホットプレート上で 90度 1 50秒乾燥した。 乾燥後の膜厚 は、 1 i mであった。 次にこのサンプルをマスクを通して高圧水銀灯で像 露光した。 温度 23°C、 濃度 0. 1 %KOH水溶液を用いてスプレー現像 をすることにより黒色画素 (ブラックマトリックス) を形成した。
<実施例 2 >
実施例 1のパインダ一樹脂 Iをバインダ一樹脂 II に変更した以外は実 施例 1と同様の処理を行って黒色画素を形成した。
く比較例 1〉
実施例 1のバインダー樹脂 Iを E A 4 8 0 5 (三菱化学社製、 クレゾ一 ルノポラック型エポキシァクリレートのテトラヒ ド口無水フタル酸付加物。 酸価 1 0 0 ) に変更した以外は実施例 1と同様の処理を行って黒色画素を 形成した。
<比較例 2 >
実施例 1のバインダー樹脂 Iを Z A R (日本化薬社製、 ビスフエノール A型エポキシァクリレートのテトラヒドロ無水フタル酸付加物。 酸価 1 0 0。)に変更した以外は実施例 1と同様の処理を行って黒色画素を形成した。 く比較例 3〉
実施例 1のバインダー樹脂 Iを A C A 2 0 O M (ダイセル化学工業社製、 力ルポン酸を有するァクリル樹脂の 3, 4一エポキシシクロへキシルァク リレート付加物。酸価 1 1 5。)に変更した以外は実施例 1と同様の処理を 行って黒色画素を形成した。 画素の評価
得られた画素を、 以下の項目で評価し、 表一 1に結果を記した。
ぐ密着性〉
2 0 / mのマスクパターンを忠実に再現する露光量における解像可能な レジストの最小パターン寸法を 2 0 0倍の倍率で顕微鏡観察した。 最小パ ターン寸法が 1 0 μ m以下を密着性が〇、 1 0 を超えるものを Xとし、 表一 1の結果を得た。
<画素シャープ性 >
2 0 μ πιのマスクパターンを忠実に再現する露光量における細線黒色画
素の形状を 1000倍の倍率で顕微鏡観察した。 直線性の良好なものをシ ヤープ性〇、 突起や凸凹のあるレジストパターンを Xし、 表— 1の結果を 得た。
く表一 1>
[2] テーパー角及び画素内段差の比較
<実施例 3 >
カーボンブラック (三菱化学 (株) 製 「ΜΑ— 220」) 19.7 g、 分散剤 として Bykcheraie社製 「Disperbyk - 182」 7.7 g、 を PGMEA 72.6 gと混合 し、 粒子系 0.5mraのジルコユアビーズ 100 ccを力 Πえ、 ペイントコンデイシ ョナ一で 10時間振とうし、カーボンブラックの分散液を得た。 この分散液 を 50.7 g分取し、 バインダ一樹脂 I溶液 10.79 g (固形分換算 7.26 g)、 ジペンタエリスリ トールへキサアタリレート (日本化薬社製 「DPHA」) 1.82 g、 光重合開始材としてチパスべシャリティケミカルズ製 CGI- 242 2.0 g、 界面活性剤として大日本インキ社製メガファック F 475 0.025 g、 有機溶媒として PGMEA 38.2 gを加え、感光性黒色組成物を調整 した。
このように調整した感光性黒色組成物をガラス基板 (旭硝子社製 AN 1 00)上に膜厚 Ι.Ομιηとなるようにダイコーターにて塗布し、ブラックマ トリクス用のフォトマスク (パターン線幅 20 ,um) を用いて、水銀ランプ を用いて紫外線を 20mW/Cm2 ( i線換算) の照度で 3秒間 (60mJん in2) 露光 した。 フォトマスクとレジスト面とのギヤップは 1 50 ," mであった。 露 光した基板を、 0.1%の K0H水溶液を用いて現像後、 230°Cのオープン中で
30分間熱処理を行い、 ブラックマトリクスパターンを得た。 く比較例 4 >
実施例 3で作成したカーボンブラック分散液を 63.4 g分取し、バインダ 一樹脂として EA4805 (三菱化学社製、 クレゾールノポラック型ェポ キシァクリレートのテトラヒドロ無水フタル酸付加物。酸価 100 ) 4.98 g、 ジペンタエリスリ トールへキサアタリレート (日本化薬社製 「DPHA」) 1.25 g、 光重合開始材としてチバスぺシャリティケミカルズ製 CGI-242 1.37g、界面活性剤として大日本インキ社製メガファック F 47 5 0.025 g、 有機溶媒として PGMEA 29.0 gを加え、感光性黒色組成物を調整 した。
このようにして得られた感光性黒色組成物を実施例 3と同様にして露光 - 現像 ·熱処理を施し、 ブラックマトリクスパターンを得た。 画素の評価
得られた画素を、 以下の項目で評価し、 表一 2に結果を記した。
<テーパー角 >
上記のようにして得られた黒色画素の断面形状を S EM (3立製3_4 500) で観察し、 テーパー角を測定した。
<画素内段差 >
赤色顔料 (チバ ·ガイギ一社製 「Cromophtal Red A2B」 及び BAS F社 製 「Paliotol Yellow K1841DJ) 7. 7 gとポリエステル系分散剤 3. 1 g に PGMEA 6. 4 gを混合し、 0. 5 mmのジルコ-ァビーズを 10 c c加え、 ペイントコンディショナーで 5時間振とうして赤色顔料の分散液 を得た。 この分散液を 7. 48 g分取し、 バインダーとして化 1のアタリ ル系樹脂 1. 0 g、 エチレン性化合物としてジペンタエリスリ トールへキ サアタリレート (日本化薬 (株) 「DPHA」) 0. 5 g、 光重合開始系と
してビイミダゾーノレ 0. 075 g ミヒラーズケトン 0. 045 g、 フッ 素系界面活性剤 (住友 3M (株) 「FC— 430」) 0. 0004 g、 有機 溶媒として P GME A 1. 51 gを加え、 感光性赤色組成物を調製した。
(a:b:c:d = So:15:20: 10 (モル 〉, Mw; , 000》 得られた感光性赤色組成物をスピンコート法を用いて、 ブラックマトリ タスとの重なり幅が 5/zm、 乾燥膜厚が 1. 3 μΐηになるように塗布し、 70。Cのホットプレート上で 1分間乾燥し、 赤色フィルター用のマスクを 用いて紫外線を 1 5 Om j /cm2密着露光した後、 0. 5重量%のジエタ ノールァミン水溶液を用いて現像することにより、 ブラックマトリックス パターンの間に赤色画素のパターンを得た。 次いで、 試料を高圧水銀灯を 用いて 1 500 Om jノ cm2紫外線照射し、更に 200°Cのオーブン中で 10分間熱処理することにより、 赤色画素画像を形成した。
得られた試料の赤色画素画像の表面形状について、 TENCOR INSTRUMENTS 社製 「alPha- stepj を用いて画素內段差を測定した。
また、赤色顔料の代りに、緑色顔料(東洋インキ製造社製「Lionol Green 6Y501J 及び BAS F社製 「Paliotol Yellow K1841DJ) を用いたこと以外 は上述と全く同様の方法で緑色画素画像を形成し、画素内段差を測定した。 また、 赤色顔料の代りに、 青色顔料 (東洋インキ製造社製 「LionolBlu
e ESJ 及ぴチバ ·ガイギ一社製 riRGAZIN BLUE A3RNJ) を用いたこと以外は 上述と全く同様の方法で青色画素画像を形成し、 画素内段差を測定した。
く表一 2>
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、 本発明の精 神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができること は当業者にとって明らかである。
なお本出願は、 2003年 3月 1 2日付で出願された日本特許出願 (特願 2003-06 702 1) 、 2004年 1月 14日付で出願された日本特許 出願 (特願 2004-0066 76) に基づいており、 その全体の内容が、 引用により援用される。 ぐ産業上の利用可能性 >
本発明によれば、 色材の濃度が高い場合でも画像形成性に優れる、 カラ 一フィルタ用途に適した感光性組成物、 及びこれを用いて製造された感光 性着色組成物、 カラーフィルタ、 液晶表示装置を提供することができる。