JP2006350153A - 感光性組成物、感光性着色成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 - Google Patents

感光性組成物、感光性着色成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 Download PDF

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潤二 水上
Toshiyuki Tanaka
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Abstract

【目的】 色材の濃度が高い場合でも画像形成性に優れる、エレクロトロニクス分野で使われる際にも電気特性が良好な感光性組成物を提供する。
【構成】 フェノール樹脂(a)と不飽和基含有エポキシ化合物(b)の反応物をさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)と反応させて得られるバインダー樹脂(A)と、光重合開始剤(B)を含有する感光性組成物において、フェノール樹脂(a)が、1分子あたり2個以上の不飽和基を有する環状炭化水素化合物とフェノール類との重付加反応物であることを特徴とする感光性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感光性組成物、感光性着色成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置に関するものである。更に詳しくは、液安定性、耐熱性に優れ、現像時の地汚れが少なく、基板への密着性が良好で、画素のエッジ形状が良好で、かつカラーフィルタの製造に適した感光性組成物に関するものである。
従来、顔料を用いたカラーフィルタの製造法としては、染色法、電着法、インクジェット法、顔料分散法などが知られている。
顔料分散法の場合、通常分散剤などにより顔料を分散してなる着色組成物に、バインダー樹脂、光重合開始剤、光重合性モノマー等を添加して感光化した感光性着色組成物をガラス基板上にコートして乾燥後、マスクを用いて露光し、現像を行うことによって着色パターンを形成し、その後これを加熱してパターンを固着して画素を形成する。これらの工程を各色ごとに繰り返し、カラーフィルタを形成する。このように感光性着色組成物を用いたカラーフィルタの画像形成では、十分な解像性、基板との密着性、低現像残渣などが求められている。さらに近年では、色濃度が高い画素や光学濃度の高い樹脂ブラックマトリクスが要求されており、感光性着色組成物中における顔料やカーボンブラックなどの色材の含量が高くなる傾向にある。
一方、一般に、上記感光性着色組成物を包含する、光によって重合しうる成分と光重合開始剤とバインダー樹脂とを含有する感光性組成物においては、一般に塗布・乾燥・露光・現像の工程を経る光リソグラフィ工程に供されるが、かかる工程においては、現像工程での除去部分に残さや地汚れが生じないことや、除去部分が十分な溶解性を有することや、パターンエッジのシャープさなどの画素形成性を上げることが常に求められている。
特に、上記のような色材の含量が高い感光性着色組成物を用いて画素を形成した場合、現像工程で未露光部の基板上に残さや地汚れが生じる、未露光部の良好な溶解性が得られない等の現象や、画素のエッジ形状のシャープ性に劣る、露光部に形成された画素の感度も十分ではなく表面平滑性が悪いという現象問題が顕著に生じやすく、特に大きな問題であった。
そこでバインダー樹脂として、カルボキシル基を有するノボラックエポキシアクリレートを使用した感光性着色組成物が開示されている(特許文献1参照)。しかしこのバインダー樹脂を使用した場合でも、溶解性と感度のバランスに劣っているため、未露光部の溶解と同時に露光部への現像液の浸透が起こり、画素のエッジががたつく、画素の基板への密着性が悪い、という問題が生じることがわかった。
また、バインダー樹脂として、カルボキシル基を有するアクリル樹脂に脂環式エポキシ基含有不飽和化合物を使用した感光性樹脂組成物が開示されているが(特許文献2参照)、このバインダー樹脂を使用した場合でも感度が十分ではないため、画素の基板への密着が悪く、高精細な画素の形成が困難という問題を生じることがわかった。
さらに、エポキシ樹脂と不飽和基含有カルボン酸の反応物をさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物と反応させて得られるバインダー樹脂を使用した感光性樹脂が開示されている(特許文献3参照)。しかしながら、原料として使用するエポキシ樹脂にはエポキシ化の試薬であるエピクロロヒドリン由来の塩素が残りやすく、エレクロトロニクス分野で使われる際に電気特性を悪化させることがあった。
特開平11−84126号公報 特開平1−289820号公報 特許2931860号公報
本発明の目的は、色材の濃度が高い場合でも画像形成性に優れる、エレクロトロニクス分野で使われる際にも電気特性が良好な感光性組成物、及びこれを用いて製造された感光性着色成物、カラーフィルタ、液晶表示装置を提供することにある。
そこで、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のバインダー樹脂(A)を含有する感光性組成物が、感度及び溶解性のバランスに優れ、さらには画素エッジのシャープ性、密着性に非常に優れることを見出し、又、得られる遮光性パターン(ブラックマトリクス)の形状が良好であることを見出し、さらにエレクロトロニクス分野で使われる際にも電気特性が良好な本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1の要旨は、フェノール樹脂(a)と不飽和基含有エポキシ化合物(b)の反応物をさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)と反応させて得られるバインダー樹脂(A)と、光重合開始剤(B)を含有する感光性組成物において、フェノール樹脂(a)が、1分子あたり2個以上の不飽和基を有する環状炭化水素化合物とフェノール類との重付加反応物であることを特徴とする感光性組成物に存する。
本発明の第2の要旨は、前記感光性組成物及び色材(C)を含有することを特徴とする感光性着色組成物に存する。
本発明の第3の要旨は、透明基板上に、前記感光性着色組成物を用いて形成された画素を有するカラーフィルタに存する。
本発明の第4の要旨は、前記カラーフィルタを用いて作成された液晶表示装置に存する。
本発明の感光性組成物は、基板との密着性が良好であり、エレクロトロニクス分野で使われる際にも電気特性が良好である。また、これに色材を配合した感光性着色組成物は、顔料やカーボンブラックなどの色材を高い濃度で含有する場合でも、現像性、基板や遮光層への密着性、表面平滑性に優れ、高精細な画素を形成することができる。更に、この感光性組成物を使用した高品質かつ電気特性が良好なカラーフィルタ、さらにはこのカラーフィルタを使用した高品質かつ電気特性が良好な液晶表示装置を提供することができる。
本発明の感光性組成物は、カラーフィルタ用途以外にも、フレキシブルプリント配線板用ソルダーレジスト、メッキレジスト、多層プリント配線板用相関絶縁膜、感光性光導波路、光硬化型液晶シール材、光硬化型ELシール材、光硬化性接着剤等として有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
[感光性組成物]
本発明の感光性組成物は、バインダー樹脂(A)と光重合開始剤(B)を必須成分として含有し、必要に応じて光重合性モノマー等を含有する。
<バインダー樹脂(A)>
バインダー樹脂(A)は、フェノール樹脂(a)と不飽和基含有エポキシ化合物(b)の反応物をさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)と反応させて得られる。
フェノール樹脂(a)
フェノール樹脂(a)は、1分子当たり2個以上の不飽和基を有する環状炭化水素化合物(以下、単に「不飽和環状炭化水素化合物」と略記する)とフェノール類との重付加反応物である。
このバインダー樹脂(A)が良好な特性を示すのは、構成成分のフェノール樹脂(a)が環状炭化水素構造を有するためバルキーであり、適度な疎水性を有するため、露光部の現像液の浸透による浸食を防ぐことが考えられる。
不飽和環状炭化水素化合物が有する不飽和基は、1分子当たり通常4個以下であるが、好ましくは2個である。
不飽和環状炭化水素化合物は、特に限定されるものではないが、通常炭素数5〜20、好ましくは6〜12である。具体的には、ジシクロペンタジエン、テトラヒドロインデン、4−ビニルシクロヘキセン、5−ビニルノルボナ−2−エン、α―ピネン、β−ピネン、リモネンなどの不飽和脂肪族炭化水素化合物や、ジビニルベンゼンなどの不飽和芳香族炭化水素化合物が挙げられる。これらの中でもジシクロペンタジエンが特に好ましい。またジシクロペンタジエンは石油留分中に含まれることから、工業用ジシクロペンタジエンには他の脂肪族あるいは芳香族ジエン類等が不純物として含有されることがあるが、耐熱性、硬化性などを考慮すると、ジシクロペンタジエンが90重量%以上のものが望ましい。特に、純度95重量%以上のものが中でも好ましい。
次に前記不飽和環状炭化水素化合物と重付加させるフェノール類としては、1分子中に少なくとも1つの芳香族性水酸基を有する化合物であれば、特に限定されないが、具体的には、無置換フェノール、及びアルキル基、アルケニル基、アリル基、アリール基、アラルキル基又はハロゲン基等が結合した置換フェノール類が挙げられる。後者の置換フェノール類としては、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ビニルフェノール、イソプロピルフェノール、アリルフェノール、フェニルフェノール、ベンジルフェノール、クロルフェノール、ブロムフェノール(各々置換位置が異なる異性体を含む)等の一置換フェノール類や、ジメチルフェノール、t−ブチル−メチルフェノール(各々置換位置が異なる異性体を含む)などの二置換フェノール類、又は、トリメチルフェノール(置換位置が異なる異性体を含む)など3置換フェノール類や、1−ナフトール、2−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン(1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、2,3−、2,6−、2,7−の異性体)などのナフトール類や、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールZ、ビスフェノールP、ビスフェノールM、ジヒドロキシナフタレンベンゾフェノン、ビフェニル、ハイドロキノン、レゾルシンなどの2価フェノール類などが挙げられる。中でも硬化性の点からフェノール及びクレゾールが好ましい。
本発明で用いるフェノール樹脂(a)には、上記原料を使用する限り、特にその製造方法が限定されるものではなく、例えば、特開昭61−123618号公報に記載の方法が挙げられる。
また前述のフェノール樹脂(a)は、例えば新日本石油(株)製ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂DPP−6085、6095L、6095H、6115L、6115H、6125等のDPPシリーズなどが市販されており、好ましく用いられる。
不飽和基含有エポキシ化合物(b)
不飽和基含有エポキシ化合物(b)としては、エチレン性不飽和二重結合を有するエポキシ化合物が挙げられ、具体例としては、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート(なお、本明細書において、「(メタ)アクリル〜」、「(メタ)アクリレート」等は、「アクリル〜またはメタクリル〜」、「アクリレートまたはメタクリレート」等を意味するものとする)、メチルグリシジルメタクリレート、あるいは特開平1−289820に記載の脂環式エポキシ含有不飽和化合物などが挙げられる。
特に好ましいものは、グリシジルメタクリレートや、3,4−エポキシシクロへキシルアクリレート)、3,4−エポキシシクロへキシルメタクリレートなどである。これらは複数種使用してもよい。
フェノール樹脂(a)と不飽和基含有エポキシ化合物(b)の反応
フェノール樹脂(a)中の水酸基と不飽和基含有エポキシ化合物(b)中のエポキシ基を反応させる方法としては公知の手法を用いることができる。例えば、上記エポキシ樹脂と不飽和基含有カルボン酸とをトリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等の3級アミン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ピリジン、トリフェニルホスフィン等を触媒として有機溶剤中反応温度50〜150℃で数〜数十時間反応させることによりエポキシ樹脂にカルボン酸を付加することができる。該触媒の使用量は、反応原料混合物に対して好ましくは0.01から10重量%、特に好ましくは0.3から5重量%である。また反応中の重合を防止するために、重合防止剤(例えばメトキノン、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジン等)を使用することが好ましく、その使用量は、反応原料混合物に対して好ましくは0.01〜10重量%、特に好ましくは0.1から5重量%である。
フェノール樹脂(a)中の水酸基に不飽和基含有エポキシ化合物(b)を付加させる割合は、通常90〜100モル%である。エポキシ基の残存は保存安定性に悪影響を与えるため、エポキシ基1当量に対して、通常0.8から1.5当量、さらに好ましくは0.9から1.1当量の割合で反応を行う。
多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)
フェノール樹脂(a)と不飽和基含有エポキシ化合物(b)に反応させたときに生成される水酸基に付加させる多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)としては、公知のものが使用でき、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸等の二塩基性カルボン酸またはその無水物;トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸等の多塩基性カルボン酸またはその無水物が挙げられる。中でも好ましくは、テトラヒドロ無水フタル酸または無水コハク酸がよい。
多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)の付加率は、(b)成分を付加させたときに生成される水酸基の、通常10〜100モル%、好ましくは20〜100モル%、より好ましくは30〜100モル%に付加させる。多すぎると、現像時の残膜率が低下することがあり、少なすぎると溶解性が不足したり、基板への密着性が不足することがある。
上記のフェノール樹脂(a)に、不飽和基含有エポキシ化合物(b)を付加させた後、多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)を付加させる方法としては、公知の方法を用いることが出来る。
また本発明においては、多塩基酸カルボン酸またはその無水物(c)を付加後、生成したカルボキシル基の一部にエポキシ基含有化合物(d)を付加させて得られるバインダー樹脂を用いてもよい。例えば、(d)成分として、光感度を向上させるために、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートや、重合性不飽和基を有するグリシジルエーテル化合物などの、エポキシ基含有不飽和化合物を付加させたり、また、現像性を向上させるために、重合性不飽和基を有さないグリシジルエーテル化合物を付加させることもでき、この両者を併用してもよい。重合性不飽和基を有さないグリシジルエーテル化合物の具体例としてはフェニル基やアルキル基を有するグリシジルエーテル化合物(ナガセ化成工業(株)製、商品名:デナコールEX−111、デナコールEX−121、デナコールEX−141、デナコールEX−145、デナコールEX−146、デナコールEX−171、デナコールEX−192)等がある。本発明のバインダー樹脂(A)には、上記の様なフェノール樹脂(a)と不飽和基含有エポキシ化合物(b)の反応物をさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)と反応させて得られる樹脂のカルボキシル基の一部にエポキシ基含有化合物(d)を付加させて得られるバインダー樹脂も含まれる。
本発明のバインダー樹脂(A)のGPCで測定したポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は通常700以上、好ましくは1000以上であり、通常50000以下、好ましくは30000以下である。重量平均分子量が小さすぎると、耐熱性、膜強度に劣り、大きすぎると現像液に対する溶解性が不足するため好ましくない。
本発明のバインダー樹脂(A)の酸価(mgKOH/g)は、通常10以上、好ましくは50以上であり、通常200以下、好ましくは150以下である。酸価が低すぎると十分な溶解性が得られず、酸価が高すぎると硬化性が不足し、表面性が悪化する。
これらのバインダー樹脂(A)は、本発明の感光性組成物の全固形分に対して、通常10重量%以上、好ましくは20重量%以上である。バインダー樹脂(A)の含有量が著しく低いと、未露光部分の現像液に対する溶解性が低下し、現像不良を誘起させやすくなる。なお、本発明において「全固形分」とは、溶剤以外の全ての成分を意味する。本発明の感光性組成物中の全固形分は、通常10重量%以上、90重量%以下である。
<光重合開始剤(B)>
本発明に用いられる光重合開始剤は、活性光線によりエチレン性不飽和基を重合させる化合物であれば特に限定されないが、本発明の感光性組成物が、重合可能な基を有する化合物としてエチレン性化合物を含む場合には、光を直接吸収するか光増感されて、分解反応または水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生する機能を有する光重合開始剤を使用するのが好ましい。
本発明で用いることができる重合開始剤の具体的な例を以下に列挙する。2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル化トリアジン誘導体;2−トリクロロメチ−5−(2′−ベンゾフリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメル−5−〔β−(2′−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、−トリクロロメチル−5−〔β−(2′−(6″−ベンゾフリル)ビニル)〕−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5一フリル−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチル化オキサジアゾール誘導体;2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダソール2量体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ビス(3′−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(2′−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2′−メトキシフエニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、(4′−メトキシフエニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体等のイミダゾール誘導体;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン誘導体;ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−(4′−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1−トリクロロメチル−(p一ブチルフェニル)ケトン等のアセトフェノン誘導体;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、P−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体;9-フェニルアクリジン、9-(p-メトキシフェニル)アクリジン等のアクリジン誘導体;9,10-ジメチルベンズフェナジン等のフェナジン誘導体;ベンズアンスロン等のアンスロン誘導体;ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジェニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジェニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−1一イル、ジ−シクロペンタジェニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル−1−イル、ジ−シクロペンタジェニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジェニル−Ti−2,6一ジープルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジェニル−Ti−2,4−ジ−フルオロフエニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジェニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジェニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジェニル−Ti−2,6−ジ−フルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等のチタノセン誘導体。さらには、特開平2000−80068号公報、特開表2004−534797号公報等に記載されているオキシム系開始剤も特に好適に使用できる。
この他、本発明で用いることができる光重合開始剤は、ファインケミカル、1991年3月1日号、Vol.20、No.4,P.16〜P26や、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報、特公昭45−37377号公報、特開昭58−40302号公報、特開平10−39503号公報にも記載されている。
光重合開始剤の含有率は、本発明の感光性組成物の全固形分に対して、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、更に好ましくは0.5重量以上であり、通常30重量%以下、好ましくは10重量%以下である。含有率が低すぎると感度低下を起こすことがあり、反対に高すぎると未露光部分の現像液に対する溶解性が低下し、現像不良を誘起させやすい。
<光重合性モノマー>
本発明においては、バインダー樹脂(A)と光重合開始剤(B)に加え、さらに光重合性モノマー(光重合性化合物)を使用するのが感度等の点で好ましい。本発明に用いられる光重合性モノマーとしては、エチレン性不飽和基を少なくとも1個有する化合物を挙げることができる。分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、アクリロニトリル、スチレン、エチレン性不飽和結合を1個有するカルボン酸と多(単)価アルコールのモノエステル等が挙げられる。
本発明においては、1分子中にエチレン性不飽和基を二個以上有する多官能エチレン性単量体を使用することが望ましい。かかる多官能エチレン性単量体の例としては、例えば脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;脂肪族ポリヒドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物と、不飽和カルボン酸及び多塩基性カルボン酸とのエステル化反応により得られるエステルなどが挙げられる。
前記脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル、これら例示化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたメタクリル酸エステル、同様にイタコネートに代えたイタコン酸エステル、クロネートに代えたクロトン酸エステルもしくはマレエートに代えたマレイン酸エステル等が挙げられる。
芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリレート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガロールトリアクリレート等の芳香族ポリヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル等が挙げられる。
多塩基性カルボン酸及び不飽和カルボン酸と、多価ヒドロキシ化合物のエステル化反応により得られるエステルとしては必ずしも単一物ではないが代表的な具体例を挙げれば、アクリル酸、フタル酸、及びエチレングリコールの縮合物、アクリル酸、マレイン酸、及びジエチレングリコールの縮合物、メタクリル酸、テレフタル酸及びペンタエリスリトールの縮合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール及びグリセリンの縮合物等がある。
その他、本発明に用いられる多官能エチレン性単量体の例としては、ポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルまたはポリイソシアネート化合物とポリオールおよび水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを反応させて得られる様なウレタン(メタ)アクリレート類;多価エポキシ化合物とヒドロキシ(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸との付加反応物のようなエポキシアクリレート類;エチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物等が有用である。
感光性組成物中の光重合性モノマーの含有率は、全固形分に対して、通常90重量%以下、好ましくは80重量%以下である。光重合性モノマーの含有率が高すぎると、露光部への現像液の浸透性が高くなり、良好な画像を得ることが困難となる。
[感光性着色組成物]
本発明の感光性組成物をカラーフィルター用途などに使用する場合には、感光性組成物に色材を配合して、感光性着色組成物を調製する。
<色材(C)>
色材は、本発明に係る感光性組成物を着色するものをいう。色材としては、染顔料が使用できるが、耐熱性、耐光性等の点から顔料が好ましい。顔料としては青色顔料、緑色顔料、赤色顔料、黄色顔料、紫色顔料、オレンジ顔料、ブラウン顔料、黒色顔料等各種の色の顔料を使用することができる。また、その構造としてはアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系等の有機顔料の他に種々の無機顔料等も利用可能である。以下、使用できる顔料の具体例をピグメントナンバーで示す。以下に挙げる「C.I.ピグメントレッド2」等の用語は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
赤色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、
12、14、15、16、17、21、22、23、31、32、37、38、41、47、48、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53、53:1、53:2、53:3、57、57:1、57:2、58:4、60、63、63:1、63:2、64、64:1、68、69、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、88、90:1、101、101:1、104、108、108:1、109、112、113、114、122、123、144、146、147、149、151、166、168、169、170、172、173、174、175、176、177、178、179、181、184、185、187、188、190、193、194、200、202、206、207、208、209、210、214、216、220、221、224、230、231、232、233、235、236、237、238、239、242、243、245、247、249、250、251、253、254、255、256、257、258、259、260、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントレッド48:1、122、168、177、202、206、207、209、224、242、254、さらに好ましくはC.I.ピグメントレッド177、209、224、254を挙げることができる。
青色顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、19、25、27、28、29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、66、67、68、71、72、73、74、75、76、78、79を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、さらに好ましくはC.I.ピグメントブルー15:6を挙げることができる。
緑色顔料としては、C.I.ピグメントグリーン1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、45、48、50、51、54、55を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントグリーン7、36を挙げることができる。
黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、1:1、2、3、4、5、6、9、10、12、13、14、16、17、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、41、42、43、48、53、55、61、62、62:1、63、65、73、74、75,81、83、87、93、94、95、97、100、101、104、105、108、109、110、111、116、117、119、120、126、127、127:1、128、129、133、134、136、138、139、142、147、148、150、151、153、154、155、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、172、173、174、175、176、180、181、182、183、184、185、188、189、190、191、191:1、192、193、194、195、196、197、198、199、200、202、203、204、205、206、207、208を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントイエロー83、117、129、138、139、150、154、155、180、185、さらに好ましくはC.I.ピグメントイエロー83、138、139、150、180を挙げることができる。
オレンジ顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ1、2、5、13、16、17、19、20、21、22、23、24、34、36、38、39、43、46、48、49、61、62、64、65、67、68、69、70、71、72、73、74、75、77、78、79を挙げることができる。この中でも、好ましくは、C.I.ピグメントオレンジ38、71を挙げることができる。
紫色顔料としては、C.I.ピグメントバイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14、15、16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49、50を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントバイオレット19、23、さらに好ましくはC.I.ピグメントバイオレット23を挙げることができる。
また感光性着色組成物を用いて、カラーフィルターの樹脂ブラックマトリクスを形成する場合には、黒色の色材を用いることができる。黒色色材は、黒色色材を単独でもよく、または赤、緑、青等の混合によるものでもよい。また、これら色材は無機または有機の顔料、染料の中から適宜選択することができる。無機、有機顔料の場合には平均粒径1μm以下、好ましくは0.5μm以下に分散して用いるのが好ましい。
黒色色材を調製するために混合使用可能な色材としては、ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベーシック13)、ローダミン6GCP(45160)、ローダミンB(45170)、サフラニンOK70:100(50240)、エリオグラウシンX(42080)、No.120/リオノールイエロー(21090)、リオノールイエローGRO(21090)、シムラーファーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイエロー4T−564D(21095)、シムラーファーストレッド4015(12355)、リオノールレッド7B4401(15850)、ファーストゲンブルーTGR−L(74160)、リオノールブルーSM(26150)、リオノールブルーES(ピグメントブルー15:6)、リオノーゲンレッドGD(ピグメントレッド168)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリーン36)等が挙げられる(なお、上記の( )内の数字は、カラーインデックス(C.I.)を意味する)。
また、さらに他の混合使用可能な顔料についてC.I.ナンバーにて示すと、例えば、C.I.黄色顔料20、24、86、93、109、110、117、125、137、138、147、148、153、154、166、C.I.オレンジ顔料36、43、51、55、59、61、C.I.赤色顔料9、97、122、123、149、168、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、C.I.バイオレット顔料19、23、29、30、37、40、50、C.I.青色顔料15、15:1、15:4、22、60、64、C.I.緑色顔料7、C.I.ブラウン顔料23、25、26等を挙げることができる。
また、単独使用可能な黒色色材としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラック、シアニンブラック、チタンブラック等が挙げられる。
これらの中で、カーボンブラックが遮光率、画像特性の観点から好ましい。カーボンブラックの例としては、以下のようなカーボンブラックが挙げられる。
三菱化学社製:MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA220、MA230、MA600、#5、#10、#20、#25、#30、#32、#33、#40、#44、#45、#47、#50、#52、#55、#650、#750、#850、#950、#960、#970、#980、#990、#1000、#2200、#2300、#2350、#2400、#2600、#3050、#3150、#3250、#3600、#3750、#3950、#4000、#4010、OIL7B、OIL9B、OIL11B、OIL30B、OIL31Bデグサ社製:Printex3、Printex3OP、Printex30、Printex30OP、Printex40、Printex45、Printex55、Printex60、Printex75、Printex80、Printex85、Printex90、Printex A、Printex L、Printex G、Printex P、Printex U、Printex V、PrintexG、SpecialBlack550、SpecialBlack350、SpecialBlack250、SpecialBlack100、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW18、Color Black FW200、Color Black S160、Color Black S170キャボット社製:Monarch120、Monarch280、Monarch460、Monarch800、Monarch880、Monarch900、Monarch1000、Monarch1100、Monarch1300、Monarch1400、Monarch4630、REGAL99、REGAL99R、REGAL415、REGAL415R、REGAL250、REGAL250R、REGAL330、REGAL400R、REGAL55R0、REGAL660R、BLACK PEARLS480、PEARLS130、VULCAN
XC72R、ELFTEX−8コロンビヤン カーボン社製:RAVEN11、RAVEN14、RAVEN15、RAVEN16、RAVEN22RAVEN30、RAVEN35、RAVEN40、RAVEN410、RAVEN420、RAVEN450、RAVEN500、RAVEN780、RAVEN850、RAVEN890H、RAVEN1000、RAVEN1020、RAVEN1040、RAVEN1060U、RAVEN1080U、RAVEN1170、RAVEN1190U、RAVEN1250、RAVEN1500、RAVEN2000、RAVEN2500U、RAVEN3500、RAVEN5000、RAVEN5250、RAVEN5750、RAVEN7000
他の黒色顔料の例としては、チタンブラック、アニリンブラック、酸化鉄系黒色顔料、及び、赤色、緑色、青色の三色の有機顔料を混合して黒色顔料として用いることができる。
また、顔料として、硫酸バリウム、硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、酸化クロム等を用いることもできる。
これら各種の顔料は、複数種を併用することもできる。例えば、色度の調整のために、顔料として、緑色顔料と黄色顔料とを併用したり、青色顔料と紫色顔料とを併用したりすることができる。
なお、これらの顔料の平均粒径は通常1μm、好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは0.25μm以下である。また、色材として使用できる染料としては、アゾ系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染料、メチン系染料等が挙げられる。
アゾ系染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー11,C.I.アシッドオレンジ7,C.I.アシッドレッド37,C.I.アシッドレッド180,C.I.アシッドブルー29,C.I.ダイレクトレッド28,C.I.ダイレクトレッド83,C.I.ダイレクトイエロー12,C.I.ダイレクトオレンジ26,C.I.ダイレクトグリーン28,C.I.ダイレクトグリーン59,C.I.リアクティブイエロー2,C.I.リアクティブレッド17,C.I.リアクティブレッド120,C.I.リアクティブブラック5,C.I.ディスパースオレンジ5,C.I.ディスパースレッド58,C.I.ディスパースブルー165,C.I.ベーシックブルー41,C.I.ベーシックレッド18,C.I.モルダントレッド7,C.I.モルダントイエロー5,C.I.モルダントブラック7等が挙げられる。
アントラキノン系染料としては、例えば、C.I.バットブルー4,C.I.アシッドブルー40,C.I.アシッドグリーン25,C.I.リアクティブブルー19,C.I.リアクティブブルー49,C.I.ディスパースレッド60,C.I.ディスパースブルー56,C.I.ディスパースブルー60等が挙げられる。
この他、フタロシアニン系染料として、例えば、C.I.パッドブルー5等が、キノンイミン系染料として、例えば、C.I.ベーシックブルー3,C.I.ベーシックブルー9等が、キノリン系染料として、例えば、C.I.ソルベントイエロー33,C.I.アシッドイエロー3,C.I.ディスパースイエロー64等が、ニトロ系染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー1,C.I.アシッドオレンジ3,C.I.ディスパースイエロー42等が挙げられる。
感光性着色組成物中の全固形分中に占める色材(C)の割合は、通常、感光性組成物中の全固形分量に対して1〜70重量%の範囲で選ぶことができる。この範囲の中では、10〜70重量%がより好ましく、中でも20〜60重量%が特に好ましい。色材の割合が少なすぎると、色濃度に対する膜厚が大きくなりすぎて、液晶セル化の際のギャップ制御などに悪影響を及ぼす。また、逆に色材の割合が多すぎると、十分な画像形成性が得られなくなることがある。尚、本発明の感光性着色組成物中の全固形分は、通常10重量%以上、80重量%以下である。
また顔料の分散性の向上、分散安定性の向上のために顔料誘導体等を添加しても良い。顔料誘導体としてはアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、キノフタロン系、イソインドリノン系、ジオキサジン系、アントラキノン系、インダンスレン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、ジオキサジン系等の誘導体が挙げられるが、中でもキノフタロン系が好ましい。顔料誘導体の置換基としてはスルホン酸基、スルホンアミド基及びその4級塩、フタルイミドメチル基、ジアルキルアミノアルキル基、水酸基、カルボキシル基、アミド基等が顔料骨格に直接またはアルキル基、アリール基、複素環基等を介して結合したものが挙げられ、好ましくはスルホン酸基である。またこれら置換基は一つの顔料骨格に複数置換していても良い。顔料誘導体の具体例としてはフタロシアニンのスルホン酸誘導体、キノフタロンのスルホン酸誘導体、アントラキノンのスルホン酸誘導体、キナクリドンのスルホン酸誘導体、ジケトピロロピロールのスルホン酸誘導体、ジオキサジンのスルホン酸誘導体等が挙げられる。顔料誘導体の添加量は顔料に対して通常0.1〜30重量%、好ましくは0.1〜20重量%以下、より好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%以下である。
また、本発明の感光性組成物および感光性着色組成物には、有機溶剤、顔料分散剤、密着向上剤、塗布性向上剤、現像改良剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シランカップリング剤等を適宜配合することができる。
<有機溶剤>
有機溶剤としては特に制限は無いが、例えば、ジイソプロピルエーテル、ミネラルスピリット、n−ペンタン、アミルエーテル、エチルカプリレート、n−ヘキサン、ジエチルエーテル、イソプレン、エチルイソブチルエーテル、ブチルステアレート、n−オクタン、バルソル#2、アプコ#18ソルベント、ジイソブチレン、アミルアセテート、ブチルブチレート、アプコシンナー、ブチルエーテル、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキセン、メチルノニルケトン、プロピルエーテル、ドデカン、Socal solvent No.1およびNo.2、アミルホルメート、ジヘキシルエーテル、ジイソプロピルケトン、ソルベッソ#150、酢酸ブチル(n、sec、t)、ヘキセン、シェル TS28 ソルベント、ブチルクロライド、エチルアミルケトン、エチルベンゾネート、アミルクロライド、エチレングリコールジエチルエーテル、エチルオルソホルメート、メトキシメチルペンタノン、メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルイソブチレート、ベンゾニトリル、エチルプロピオネート、メチルセロソルブアセテート、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピルアセテート、アミルアセテート、アミルホルメート、ビシクロヘキシル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジペンテン、メトキシメチルペンタノール、メチルアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、プロピルプロピオネート、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、カルビトール、シクロヘキサノン、酢酸エチル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、ジグライム、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールアセテート、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等の有機溶剤を具体的に挙げることができる。
溶剤は各成分を溶解または分散させることができるもので、沸点が100〜250℃の範囲のものを選択するのが好ましい。より好ましくは120〜170℃の沸点をもつものである。これらの溶剤は単独もしくは混合して使用することができる。
<顔料分散剤>
分散処理においては、特に顔料分散剤として高分子分散剤を用いると経時の分散安定性に優れるので好ましい。高分子分散剤としては、例えば、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪族エステル系分散剤、脂肪族変性ポリエステル系分散剤等を挙げることができる。このような分散剤の具体例としては、商品名で、EFKA(エフカーケミカルズビーブイ(EFKA)社製)、Disperbik(ビックケミー社製)、ディスパロン(楠本化成(株)製)、SOLSPERSE(ゼネカ社製)、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)社製)等を挙げることができる。これらの分散剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。顔料分散剤の含有量は、感光性着色組成物の固形分中、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
<シランカップリング剤>
また、基板との密着性を改善するため、シランカップリング剤を添加することも可能である。シランカップリング剤の種類としては、エポキシ系、メタクリル系、アミノ系等種々の物が使用できるが、特にエポキシ系のシランカップリング剤が好ましい。
[感光性着色組成物の製造方法]
本発明の感光性着色組成物は、常法に従って製造される。例えば、まず、色材、溶剤、および分散剤とを各所定量秤量し、分散処理工程において、色材を分散させて液状の着色組成物(インク状液体)とする。この分散処理工程では、ペイントコンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザーなどを使用することができる。この分散処理を行うことによって色材が微粒子化されるため、感光性着色組成物の塗布特性が向上し、製品のカラーフィルタ基板の透過率が向上する。
色材を分散処理する際に、前記のバインダー樹脂、または分散助剤などを適宜併用するのが好ましい。例えば、サンドグラインダーを用いて分散処理を行う場合は、0.1から数mm径のガラスビーズ、または、ジルコニアビーズを用いるのが好ましい。分散処理する際の温度は通常、0℃〜100℃の範囲、好ましくは室温〜80℃の範囲に設定する。なお、分散時間は、インキ状液体の組成{色材、溶剤、分散剤}、およびサンドグラインダーの装置の大きさなどにより適正時間が異なるため、適宜調整する必要がある。
上記分散処理によって得られたインキ状液体に、溶剤、バインダー樹脂、場合によっては、所定量の光重合性モノマー、光重合開始剤系成分、および上記以外の成分などを混合し、均一な分散溶液とする。なお、分散処理工程および混合の各工程においては、微細なゴミが混入することがあるため、得られたインキ状液体をフィルターなどによって、ろ過処理することが好ましい。
調製された感光性着色組成物中のバインダー樹脂(A)の含有率は、全固形分に対して、通常5重量%以上、好ましくは10重量%以上であり、通常95重量%以下であり、好ましくは80重量%以下である。
感光性着色組成物中の光重合性モノマーの含有量は、全固形分に対して、通常90重量%以下、であり、好ましくは80重量%以下である。含有率が高すぎると、露光部への現像液の浸透性が高くなり、画素のシャープ性や密着性が悪化する。
また、感光性着色組成物中の、バインダー樹脂(A)の色材に対する比率としては、通常20〜500重量%、好ましくは30〜300重量%、より好ましくは50〜200重量%の範囲である。バインダー樹脂(A)の含有量が低すぎると、未露光部分の現像液に対する溶解性が低下し、現像不良を誘起させやすく、著しく高いと、所望の画素膜厚が得られ難くなる。
感光性着色組成物中の光重合開始剤の含有率は、全固形分に対して、通常0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、更に好ましくは0.7重量%以上、通常30重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
[3]カラーフィルタ基板の製造
[3-1]透明基板(支持体)
次に、カラーフィルタ基板、およびカラーフィルタの製造方法について説明する。カラーフィルタの透明基板としては、透明で適度の強度があれば、その材質は特に限定されるものではない。材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホンの熱可塑性樹脂製シート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂などの熱硬化性樹脂シート、または各種ガラスなどが挙げられる。この中でも、耐熱性の観点からガラス、耐熱性樹脂が好ましい。
透明基板およびブラックマトリクス形成基板には、接着性などの表面物性の改良のため、必要に応じ、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤や、ウレタン系樹脂などの各種樹脂の薄膜形成処理などを行ってもよい。透明基板の厚さは、通常0.05〜10mm、好ましくは0.1〜7mmの範囲とされる。また各種樹脂の薄膜形成処理を行う場合、その膜厚は、通常0.01〜10μm、好ましくは0.05〜5μmの範囲である。
[3-2]ブラックマトリクス
透明基板上に、ブラックマトリクスを設け、通常、赤色、緑色、青色の画素画像を形成することにより、本発明のカラーフィルタを製造することができる。上記感光性着色組成物は、黒色、赤色、緑色、青色のうち少なくとも一種のレジスト形成用塗布液として使用される。ブラックレジストに関しては、透明基板上素ガラス面上、赤色、緑色、青色に関しては透明基板上に形成された樹脂ブラックマトリクス形成面上、または、クロム化合物その他の遮光金属材料を用いて形成した金属ブラックマトリクス形成面上に、塗布、加熱乾燥、画像露光、現像および熱硬化の各処理を行って各色の画素画像を形成する。
ブラックマトリックスは、遮光金属薄膜またはブラックマトリクス用感光性着色組成物を利用して、透明基板上に形成される。遮光金属材料としては、金属クロム、酸化クロム、窒化クロムなどのクロム化合物、ニッケルとタングステン合金などが用いられ、これらを複数層状に積層させたものであってもよい。
これらの金属遮光膜は、一般にスパッタリング法によって形成され、ポジ型フォトレジストにより、膜状に所望のパターンを形成した後、クロムに対しては硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸および/または硝酸とを混合したエッチング液を用い、その他の材料に対しては、材料に応じたエッチング液を用いて蝕刻され、最後にポジ型フォトレジストを専用の剥離剤で剥離することによって、ブラックマトリクスを形成することができる。
この場合、まず、蒸着またはスパッタリング法などにより、透明基板上にこれら金属または金属・金属酸化物の薄膜を形成する。次いで、この薄膜上に感光性着色組成物の塗布膜を形成した後、ストライプ、モザイク、トライアングルなどの繰り返しパターンを有するフォトマスクを用いて、塗布膜を露光・現像し、レジスト画像を形成する。その後、この塗布膜にエッチング処理を施してブラックマトリクスを形成することができる。
ブラックマトリクス用感光性着色組成物を利用する場合は、黒色の色材を含有する感光性着色組成物を使用して、ブラックマトリクスを形成する。例えば、カーボンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラック、シアニンブラック、チタンブラックなどの黒色色材単独または複数、もしくは、無機または有機の顔料、染料の中から適宜選択される赤色、緑色、青色などの混合による黒色色材を含有する感光性着色組成物を使用し、下記の赤色、緑色、青色の画素画像を形成する方法と同様にして、ブラックマトリクスを形成することができる。
このようにして形成されたブラックマトリクスパターンは、画像形成したときの断面形状において、遮光性パターンの基板に接する面と、基板面との形成する角度(以下、テーパー角という。)が、通常50度以下、好ましくは40度以下、更に好ましくは30度以下であり、通常5度以上、好ましくは10度以上である。テーパー角が大きすぎると後述する画素内段差が大きくなり、小さすぎると線幅の精度が悪くなる。
ここで、テーパー角は、ブラックマトリックスパターンの断面に於いて、パターンの末端と、末端から2μmの位置におけるパターンの高さ部分とを結ぶ直線と、基板との角度を意味する(図1)。尚、テーパー角が上記範囲であって、しかも、順テーパー形状であるのが好ましい。
[3-3]画素の形成
ブラックマトリクスを設けた透明基板上に、赤色、緑色、青色のうち一色の着色材料を含有する感光性着色組成物を塗布し、乾燥した後、塗布膜の上にフォトマスクを重ね、このフォトマスクを介して画像露光、現像、必要に応じて熱硬化または光硬化により画素画像を形成させ、着色層を作成する。この操作を、赤色、緑色、青色の三色の感光性着色組成物について各々行うことによって、カラーフィルタ画像を形成することができる。
カラーフィルタ用の感光性着色組成物の塗布は、スピナー法、ワイヤーバー法、フローコート法、ダイコート法、ロールコート法、スプレーコート法などによって行うことができる。中でも、ダイコート法によれば、塗布液使用量が大幅に削減され、かつ、スピンコート法によった際に付着するミストなどの影響が全くない、異物発生が抑制されるなど、総合的な観点から好ましい。
塗布膜の厚さは、大きすぎると、パターン現像が困難となるとともに、液晶セル化工程でのギャップ調整が困難となることがあり、小さすぎると顔料濃度を高めることが困難となり所望の色発現が不可能となることがある。塗布膜の厚さは、乾燥後の膜厚として、通常0.2〜20μmの範囲とするのが好ましく、より好ましいのは0.5〜10μmの範囲、さらに好ましいのは0.8〜5μmの範囲である。
[3-4]塗布膜の乾燥
基板に感光性着色組成物を塗布した後の塗布膜の乾燥は、ホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブンを使用した乾燥法によるのが好ましい。通常は、予備乾燥の後、再度加熱させて乾燥させる。予備乾燥の条件は、前記溶剤成分の種類、使用する乾燥機の性能などに応じて適宜選択することができる。乾燥時間は、溶剤成分の種類、使用する乾燥機の性能などに応じて、通常は、40〜80℃の温度で15秒〜5分間の範囲で選ばれ、好ましくは50〜70℃の温度で30秒〜3分間の範囲で選ばれる。
再加熱乾燥の温度条件は、予備乾燥温度より高い50〜200℃、中でも70〜160℃が好ましく、特に70〜130℃が好ましい。また乾燥時間は、加熱温度にもよるが10秒〜10分、中でも15秒〜5分の範囲とするのが好ましい。乾燥温度は、高いほど透明基板に対する接着性が向上するが、高すぎるとバインダー樹脂が分解し、熱重合を誘発して現像不良を生ずる場合がある。乾燥後の感光性着色組成物塗布膜の厚さは、0.5〜3μm、好ましくは1〜2μmの範囲である。なお、この塗布膜の乾燥工程では、温度を高めず、減圧チャンバー内で乾燥を行う、減圧乾燥法であってもよい。
[3-5]露光工程
画像露光は、感光性着色組成物の塗布膜上に、ネガのマトリクスパターンを重ね、このマスクパターンを介し、紫外線または可視光線の光源を照射して行う。この際、必要に応じ、酸素による光重合性層の感度の低下を防ぐため、光重合性層上にポリビニルアルコール層などの酸素遮断層を形成した後に露光を行ってもよい。上記の画像露光に使用される光源は、特に限定されるものではない。光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプなどのランプ光源や、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半導体レーザーなどのレーザー光源などが挙げられる。特定の波長の光を照射して使用する場合には、光学フィルタを利用することもできる。
[3-6]現像工程
本発明に係るカラーフィルタは、感光性着色組成物による塗布膜を、上記の光源によって画像露光を行った後、有機溶剤、または、界面活性剤とアルカリ性化合物とを含む水溶液を用いる現像によって、基板上に画像を形成して調製することができる。この水溶液には、さらに有機溶剤、緩衝剤、錯化剤、染料または顔料を含ませることができる。
アルカリ性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、水酸化アンモニウムなどの無機アルカリ性化合物や、モノ−・ジ−またはトリエタノールアミン、モノ−・ジ−またはトリメチルアミ、モノ−・ジ−またはトリエチルアミン、モノ−またはジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノ−・ジ−またはトリイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジイミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、コリンなどの有機アルカリ性化合物が挙げられる。これらのアルカリ性化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類などのアニオン性界面活性剤、アルキルベタイン類、アミノ酸類などの両性界面活性剤が挙げられる。
有機溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。有機溶剤は、単独でも水溶液と併用して使用できる。
現像処理の条件は特に制限はなく、通常、現像温度は10〜50℃の範囲、中でも15〜45℃、特に好ましくは20〜40℃で、現像方法は、浸漬現像法、スプレー現像法、ブラシ現像法、超音波現像法などのいずれかの方法によることができる。
なお、本発明のカラーフィルタは、上記した製造方法の他に、(1)溶剤、色材としての
フタロシアニン系顔料、バインダー樹脂としてのポリイミド系樹脂を含む硬化性着色組成物を、基板に塗布し、エッチング法により画素画像を形成する方法によっても製造することができる。また、(2)フタロシアニン系顔料を含む感光性着色組成物を着色インキとし
て用い、印刷機によって、透明基板上に直接画素画像を形成する方法や、(3)フタロシア
ニン系顔料を含む感光性着色組成物を電着液として用い、基板をこの電着液に浸漬させ所定パターンにされたITO電極上に、着色膜を析出させる方法などが挙げられる。さらに、(4)フタロシアニン系顔料を含む感光性着色組成物を塗布したフィルムを、透明基板に貼りつけて剥離し、画像露光、現像し画素画像を形成する方法や、(5)フタロシアニン系顔料を含む感光性着色組成物を着色インキとして用い、インクジェットプリンターにより画素画像を形成する方法、などが挙げられる。カラーフィルタの製造方法は、カラーフィルタ用感光性着色組成物の組成に応じ、これに適した方法が採用される。
[3-7]熱硬化処理
現像の後のカラーフィルタ基板には、熱硬化処理を施す。この際の熱硬化処理条件は、温度は100〜280℃の範囲、好ましくは150〜250℃の範囲で選ばれ、時間は5〜60分間の範囲で選ばれる。これら一連の工程を経て、一色のパターニング画像形成は終了する。この工程を順次繰り返し、ブラック、赤色、緑色、青色をパターニングし、カラーフィルタを形成する。なお、4色のパターニングの順番は、上記した順番に限定されるものではない。
この様にして得られたカラーフィルターは、透明基板上に遮光性パターンを有し、遮光性パターンの基板に接する面と、基板面との形成する角度が50度以下であるが、40度以下が好ましく、30度以下が更に好ましい。
又、このようにして着色パターンの画素画像を形成したとき、テーパー角が小さいと遮光性パターンと赤色、緑色、青色画素画像との重なり部分の厚さが低減されるので、該基板を基準面とする、各画素画像内における表面の最高点と最低点の差(以下、画素内段差という。)がいずれの画素画像についても通常0.7μm以下、好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは0.4μm以下である。画素内段差が大きすぎると盛り上がり部分によるITO膜の断線がおそれがあり、良質なカラーフィルターを得ることができない。
[3-8]透明電極の形成
カラーフィルタは、このままの状態で画像上にITOなどの透明電極を形成して、カラーディスプレー、液晶表示装置などの部品の一部として使用されるが、表面平滑性や耐久性を高めるため、必要に応じ、画像上にポリアミド、ポリイミドなどのトップコート層を設けることもできる。また一部、平面配向型駆動方式(IPSモード)などの用途においては、透明電極を形成しないこともある。
[4]液晶表示装置(パネル)
次に、液晶表示装置(パネル)の製造法について説明する。液晶表示装置は、通常、カラーフィルタ上に配向膜を形成し、この配向膜上にスペーサーを散布した後、対向基板と貼り合わせて液晶セルを形成し、形成した液晶セルに液晶を注入し、対向電極に結線して完成する。配向膜は、ポリイミド等の樹脂膜が好適である。配向膜の形成には、通常、グラビア印刷法及び/またはフレキソ印刷法が採用され、配向膜の厚さは数10nmとされる。熱焼成によって配向膜の硬化処理を行った後、紫外線の照射やラビング布による処理によって表面処理し、液晶の傾きを調整しうる表面状態に加工される。
スペーサーは、対向基板とのギャップ(隙間)に応じた大きさのものが用いられ、通常2〜8μmのものが好適である。カラーフィルタ基板上に、フォトリソグラフィ法によって透明樹脂膜のフォトスペーサー(PS)を形成し、これをスペーサーの代わりに活用することもできる。対向基板としては、通常、アレイ基板が用いられ、特にTFT(薄膜トランジスタ)基板が好適である。
対向基板との貼り合わせのギャップは、液晶表示装置の用途によってことなるが、通常2〜8μmの範囲で選ばれる。対向基板と貼り合わせた後、液晶注入口以外の部分は、エポキシ樹脂等のシール材によって封止する。シール材は、UV照射及び/または加熱することによって硬化させ、液晶セル周辺がシールされる。
周辺をシールされた液晶セルは、パネル単位に切断した後、真空チャンバー内で減圧とし、上記液晶注入口を液晶に浸漬した後、チャンバー内をリークすることによって、液晶を液晶セル内に注入する。液晶セル内の減圧度は、通常、1×10-2〜1×10-7Paであるが、好ましくは1×10-3〜1×10-6Paである。また、減圧時に液晶セルを加温するのが好ましく、加温温度は通常30〜100℃であり、より好ましくは50〜90℃である。減圧時の加温保持は、通常10〜60分間の範囲とされ、その後液晶中に浸漬される。液晶を注入した液晶セルは、液晶注入口をUV硬化樹脂を硬化させて封止することによって、液晶表示装置(パネル)が完成する。
液晶の種類には特に制限がなく、芳香族系、脂肪族系、多環状化合物等、従来から知られている液晶であって、リオトロピック液晶、サーモトロピック液晶等のいずれでもよい。サーモトロピック液晶には、ネマティック液晶、スメスティック液晶及びコレステリック液晶等が知られているが、いずれであってもよい。
次に、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、下記実施例において「部」は「重量部」を表す。また、エポキシ当量はJIS−K7236に準拠して測定した。
[1]密着性及び画素シャープ性の比較
< 合成例1 >
新日本石油化学株式会社製DPP(ジシクロペンタジエン・フェノール重合物、重量平均分子量500、OH当量178)214部、グリシルメタクリレート酸174部、p−メトキシフェノール0.2 部、トリフェニルホスフィン5部、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート255部を反応容器に仕込み、100℃でエポキシ当量が12000以上 になるまで撹拌した。酸価が目標に達するまで9時間を要した(エポキシ当量14500)。次いで更にテトラヒドロ無水フタル酸145部を添加し、120℃で4時間反応させ、酸価100、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量2600のバインダー樹脂I溶液を得た。バインダー溶液の全塩素濃度は20ppm以下であった。
< 合成例2 >
新日本石油化学株式会社製DPP−6125(ジシクロペンタジエン・フェノール重合物、重量平均分子量600 、OH当量185)93 部、グリシジルメタクリレート81部、p−メトキシフェノール0.1部、トリフェニルホスフィン2.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート130部を反応容器に仕込み、100℃でエポキシ当量が12000以上になるまで加熱撹拌をした。酸価が目標に達するまで9 時間を
要した( 15000) 。次いで更にテトラヒドロ無水フタル酸74gを添加し、120℃で4 時間反応させ、酸価98 、重量平均分子量3500のバインダー樹脂II溶液を得た。バインダー溶液の全塩素濃度は20ppm以下であった。
< 合成例3 >
日本化薬(株)製XD1000(ジシクロペンタジエン・フェノール重合物のポリグリシジルエーテル、重量平均分子量700、エポキシ当量252)300部、アクリル酸87部、p−メトキシフェノール0.2部、トリフェニルホスフィン5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート255部を反応容器に仕込み、100℃で酸価が3.0mgKOH/gになるまで撹拌した。酸価が目標に達するまで9時間を要した( 酸価2.5)。次いで更にテトラヒドロ無水フタル酸145部を添加し、120℃で4時間反応させ、酸価100、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量2600のバインダー樹脂III溶液を得た。バインダー溶液の全塩素濃度は280ppmであった。
<実施例1>
合成例1で得られたバインダー樹脂I溶液を52重量部(固形分換算35重量部)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを5重量部、CGI−124(チバガイギー社製)4重量部、更にカーボンブラック分散体(カーボン濃度25%)56重量部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに混合して感光性黒色組成物を得た。
このようにして得た感光性黒色組成物を10cm角ガラス基板上にスピンコートし、ホットプレート上で90度150秒乾燥した。乾燥後の膜厚は、1μmであった。次にこのサンプルをマスクを通して高圧水銀灯で像露光した。温度23℃、濃度0.1%KOH水溶液を用いてスプレー現像をすることにより黒色画素(ブラックマトリックス)を形成した。
<実施例2>
実施例1のバインダー樹脂Iをバインダー樹脂IIに変更した以外は実施例1と同様の処理を行って黒色画素を形成した。
<比較例1>
実施例1のバインダー樹脂IをEA4805(三菱化学社製、クレゾールノボラック型エポキシアクリレートのテトラヒドロ無水フタル酸付加物。酸価100)に変更した以外は実施例1と同様の処理を行って黒色画素を形成した。
<比較例2>
実施例1のバインダー樹脂IをZAR(日本化薬社製、ビスフェノールA型エポキシアクリレートのテトラヒドロ無水フタル酸付加物。酸価100。)に変更した以外は実施例1と同様の処理を行って黒色画素を形成した。
<比較例3>
実施例1のバインダー樹脂IをACA200M(ダイセル化学工業社製、カルボン酸を有するアクリル樹脂の3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート付加物。酸価115。)に変更した以外は実施例1と同様の処理を行って黒色画素を形成した。
<比較例4>
実施例1のバインダー樹脂Iをバインダー樹脂IIIに変更した以外は実施例1と同様の
処理を行って黒色画素を形成した。
画素の評価
得られた画素を、以下の項目で評価し、表−1に結果を記した。
<密着性>
20μmのマスクパターンを忠実に再現する露光量における解像可能なレジストの最小パターン寸法を200倍の倍率で顕微鏡観察した。最小パターン寸法が10μm以下を密着性が○、10μmを超えるものを×とし、表−1の結果を得た。
<画素シャープ性>
20μmのマスクパターンを忠実に再現する露光量における細線黒色画素の形状を1000倍の倍率で顕微鏡観察した。直線性の良好なものをシャープ性○、突起や凸凹のあるレジストパターンを×し、表−1の結果を得た。
<バインダー溶液の全塩素濃度>
実施例、比較例に用いられたバインダー溶液の塩素濃度を測定した。100ppm以下のものを○、100ppmを超えるものを×とし、表−1の結果を得た。
Figure 2006350153
[2]テーパー角及び画素内段差の比較
<実施例3>
カーボンブラック(三菱化学(株)製「MA−220」)19.7 g、分散剤としてBykchemie社製「Disperbyk-182」7.7 g、をPGMEA 72.6 gと混合し、粒子系0.5mmのジルコニアビーズ100 ccを加え、ペイントコンディショナーで10時間振とうし、カーボンブラックの分散液を得た。この分散液を50.7 g分取し、バインダー樹脂I溶液10.79g(固形分換算7.26 g)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製「DPHA」)1.82 g、光重合開始材としてチバスペシャリティケミカルズ製CGI-242 2.0 g、界面活性剤として大日本インキ社製メガファックF475 0.025g、有機溶媒としてPGMEA 38.2 gを加え、ブラックレジストを調整した。
このように調整したレジストをガラス基板(旭硝子社製AN100)上に膜厚1.0μmとなるようにダイコーターにて塗布し、ブラックマトリクス用のフォトマスク(パターン線幅20μm)を用いて、水銀ランプを用いて紫外線を20mW/cm2(i線換算)の照度で3秒間(60mJ/cm2)露光した。フォトマスクとレジスト面とのギャップは150μmであった。露光した基板を、0.1%のKOH水溶液を用いて現像後、230℃のオーブン中で30分間熱処理を行い、ブラックマトリクスパターンを得た。
<比較例5>
実施例3で作成したカーボンブラック分散液を63.4 g分取し、バインダー樹脂としてEA4805(三菱化学社製、クレゾールノボラック型エポキシアクリレートのテトラヒドロ無水フタル酸付加物。酸価100)4.98 g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製「DPHA」)1.25 g、光重合開始材としてチバスペシャリティケミ
カルズ製CGI-242 1.37 g、界面活性剤として大日本インキ社製メガファックF475 0.025g、有機溶媒としてPGMEA 29.0 gを加え、ブラックレジストを調整した。
このようにして得られたブラックレジストを実施例3と同様にして露光・現像・熱処理を施し、ブラックマトリクスパターンを得た。
画素の評価
得られた画素を、以下の項目で評価し、表−2に結果を記した。
<テーパー角>
上記のようにして得られた黒色画素の断面形状をSEM(日立製S−4500)で観察し、テーパー角を測定した。
<画素内段差>
赤色顔料(チバ・ガイギー社製「Cromophtal Red A2B」及びBASF社製「Paliotol Yellow K1841D」)7.7gとポリエステル系分散剤3.1gにPGMEA6.4gを混合し、0.5mmのジルコニアビーズを10cc加え、ペイントコンディショナーで5時間振とうして赤色顔料の分散液を得た。この分散液を7.48g分取し、バインダーとして化1のアクリル系樹脂1.0g、エチレン性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)「DPHA」)0.5g、光重合開始系としてビイミダゾール0.075g、ミヒラーズケトン0.045g、フッ素系界面活性剤(住友3M(株)「FC−430」)0.0004g、有機溶媒としてPGMEA1.51gを加え、赤色用カラーレジストを調製した。
Figure 2006350153
得られた赤色用カラーレジストをスピンコート法を用いて、ブラックマトリクスとの重なり幅が5μm、乾燥膜厚が1.3μmになるように塗布し、70℃のホットプレート上で1分間乾燥し、赤色フィルター用のマスクを用いて紫外線を150mj/cm2密着露光
した後、0.5重量%のジエタノールアミン水溶液を用いて現像することにより、ブラックマトリックスパターンの間に赤色画素のパターンを得た。次いで、試料を高圧水銀灯を用いて15000mj/cm2紫外線照射し、更に200℃のオーブン中で10分間熱処
理することにより、赤色画素画像を形成した。
得られた試料の赤色画素画像の表面形状について、TENCOR INSTRUMENTS社製「alpha-step」を用いて画素内段差を測定した。
また、赤色顔料の代りに、緑色顔料(東洋インキ製造社製「Lionol Green 6Y501」及びBASF社製「Paliotol Yellow K1841D」)を用いたこと以外は上述と全く同様の方法で緑色画素画像を形成し、画素内段差を測定した。
また、赤色顔料の代りに、青色顔料(東洋インキ製造社製「Lionol Blue ES」及びチバ・ガイギー社製「IRGAZIN BLUE A3RN」)を用いたこと以外は上述と全く同様の方法で青色画素画像を形成し、画素内段差を測定した。
Figure 2006350153
ブラックマトリクスパターンにおけるテーパー角について説明した模式図。
符号の説明
1 ブラックマトリクスパターン
2 基板面
3 テーパー角

Claims (7)

  1. フェノール樹脂(a)と不飽和基含有エポキシ化合物(b)の反応物をさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物(c)と反応させて得られるバインダー樹脂(A)と、光重合開始剤(B)を含有する感光性組成物において、フェノール樹脂(a)が、1分子あたり2個以上の不飽和基を有する環状炭化水素化合物とフェノール類との重付加反応物であることを特徴とする感光性組成物。
  2. フェノール樹脂(a)が、ジシクロペンタジエンとフェノールまたはクレゾールとの重付加反応物であることを特徴とする請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の感光性組成物及び色剤(C)を含有することを特徴とする感光性着色組成物。
  4. 色剤(C)が、黒色色材である請求項3に記載の感光性組成物。
  5. 透明基板上にパターンを画像形成したときの断面形状において、パターンの基板に接する面と、基板面との形成する角度が50度以下である請求項1乃至4の何れか1項に記載の感光性組成物。
  6. 透明基板上に、請求項3乃至5のいずれかに記載の感光性着色成物を用いて形成された画素を有するカラーフィルタ。
  7. 請求項6に記載のカラーフィルタを用いた液晶表示装置。
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