明 細 書
送受信装置及び送受信方法
技術分野
本発明は送受信装置及び送受信放送に係わり、特に、送信信号系列を多数のサブ キヤ リ ァを用いて送信する送受信装置及び送受信放送に関する。
背景技術
次世代の移動通信方式と して、 マルチキャ リ ア変調方式が注目 されている。 マ ルチキヤリ ァ変調方式を用いるこ とによ り 、 広帯域の高速データ伝送を実現する ことができるだけでなく 、 各サブキャ リアを狭帯域にすることによ り、 周波数選 択性フエージングの影響を低減することができる。 また、 直交周波数分割多重 OFDM ( Orthogonal Frequency Division Multiplexing) 方式 ¾r用いることによ り、 周波数利用効率を高めることができるだけでなく 、 OFDMシンポル毎にガー ドィンターバルを設けることによ り、 符号間干渉の影響をなくすことができる。 また、 近年ではマルチキヤ リ ァ CDMA方式 (MC-CDMA) の研究が盛んに行わ れており、 次世代の広帯域移動通信方式への適用が検討されている。 MC-CDMA では、 送信データのシリ アルパラ レル変換および周波数領域の直交コー ド拡散を 行う こ とによ り 、 複数のサブキヤ リァに分割して送信する。
さ らに, OFDM と CDMA を組み合わせた, 直交周波数 · 符号分割多元接続 ( OFDM/CDMA) 方式の検討も行われている。 これは, MC- CDMAによ りサブキ ャ リアに分割された信号を IFFT処理を施して直交周波数多重することによ り周 波数利用効率を高めた方式である。
• マルチキャ リア CDMA方式の原理
マルチキヤ リ 了 CDMA方式の原理は、図 22に示すよ うに、 周期 Tsの 1シンポ ルの送信データ Dよ り N個のコピーデータを作成し、チヤネライゼーショ ンコー ドである拡散コー ド (直交コー ド) を構成する各コー ド C i〜 C Nを個別に前記各 コピーデータに乗算器 1 丄〜 1 Nで乗算し、 各乗算結果 D ' C^ D ' CNを図 23(a) に示す周波数 〜 の N個のサブキャリ アでマルチキヤ リァ伝送する。以上は 1 シンポルの送信データをマルチキヤ リ ァ伝送する場合である力 実際には後述 するよ うに、送信データを Mシンボルの並列データに変換し、 M個の各シンポルに
図 22 に示す処理を施し、 M X N個の全乗算結果を周波数 f i f wMの MX N個の サブキャ リ アを用いてマルチキヤ リァ伝送する。サブキヤ リァの総数 MNは、 (拡 散率 N) X (パラ レル系列数 M) である。 又、図 23(b)に示す周波数配置のサブキ ャ リ アを用いるこ と によ り直交周波数 · 符号分割多元接続方式 (OFDM/CDMA) が実現できる。
• MC-CDMAの送信側(基地局)の構成
図 24は MC-CDMAの送信側(基地局)の構成図である。第 1ユーザ(第 1チヤネ ル)用のデータ変調部 10は、第 1ユーザの送信データを変調し,同相成分と直交成 分よ りなる複素ベースパン ド信号(シンボル)に変換する。ユーザデータは図 25 に 示すよ うに 1 レーム当たり 32 XMシンボルを有している。シリ アルパラレル変換 部 11 は入力データを図 25 に示すよ う に M シンポルの並列データに変換し、 分 岐部 12は M個の各シンボルをそれぞれ N分岐して第 1の拡散部 13に入力する。 第 1の拡散部 13は M個の乗算部 lAi Mを備えており、各乗算部 lSi Mは それぞれ第 1ユーザの直交コー ド C i , C 2 , .. C Nを個別に分岐シンポルに乗算 して出力する。 直交コー ドはユーザ及びパイロッ ト毎に異なるウオルシュコード である。この結果、 N XM個のサブキャ リ ア i i〜 f MNでマルチキヤリァ伝送する ためのサブキヤ リ ァ.信号 S i〜 S MNが第 1拡散部 13 より コー ド多重部 14に入力 する。すなわち、第 1拡散部 13は第 1ユーザの直交コー ド Cい C 2 ) ... C Nを各 パラレル系列毎のシンボルに乗算することにより周波数方向に拡散してコー ド多 重部 14に入力する。尚、 MN個のサブキャリア信号 S丄〜 S MNは OFDMシンボル を構成する。
コー ド多重部 14には、同様に作成された第 2〜第 nユーザに応じたサブキヤリ ァ信号 S S M 、 パイ口 ッ 卜に応じたサブキヤ リァ信号 P ΡΜΝが入力する。 基地局より送信する信号のフレーム構成は図 26に示すよ うになっているから、サ ブキャ リア毎に第 1〜第 nユーザのサブキヤリァ信号及びパイロ ッ トのサブキヤ リ ァ信号を加算して出力する。すなわち、 フ レームコー ド多重部 14はサブキヤ リ ァ毎に加算部 ADi〜 ADMNを備え、第 j サブキヤ リァに応じた加算部 ADjは、 図 27 に示すよう に第 1〜第 nユーザの第 j サブキヤ リァ信号 Sj及びパイロッ 卜の 第 j サブキャ リ ア信号 を加算して出力する。
なお、 図 26のフ レーム構成図において、 周波数方向(横方向)に MN個のサブキ ャ リア f i〜 f MNが配列され、 コー ド方向 (縦方向) に第 1〜第 nユーザ(個別チ ャネル DPCH)とパイ ロ ッ 卜(共通パイ ロ ッ トチャネル CPICH)のウオルシュコー ドが配列され、時間方向(奥行き方向)に l〜Ns (例えば 32)の OFDMシンボル時刻 が配列され、更に、同期チャネル (SCH : Synchronization channel) のデータが 離散的な複数(NSCH個)のサブキヤ リ アに多重されている。
第 2 の拡散部 15 の乗算部 ΜΡ ΜΡΜ Νは、 コード多重部 14から入力する各 サブキャ リ アに応じたコー ド多重信号 S ' i〜S ' mNにセル識別用スクランブル コー ド CSSC (Cell specific scrambling codeiG 〜GM Nを乗算して出力する。 同 期チャネル (SCH: Synchronization channel) データ多重部 16は、 同期チヤネ ルデ一タ D i DwscH を離散的な複数(NSCH個)のサブキャ リアに多重して IFFT 17 に入力する。 図 28は SCHデータ発生部の構成図である。 SCHデータパター ン発生器 1 はシンボル周期で SCHデータパターンを順次発生し、乗算部 2は SCH データパターンに共通スクランブルコー ドを乗算し、分岐部 3 は 1 つの入力シン ボルを分岐して NSCH個の SCHデータ D L D SCHを SCHデータ多重部 16に入力 する。
IFFT (Inverse Fast Fourier Transform)部 17は、 並列入力するサブキヤリァ 信号に IFFT (逆フーリェ変換)処理を施して時間軸上の OFDM信号(実数部信号、 虚数部信号)に変換する。 ガー ドイ ンターパル揷入部 1 8は、 OFDM 信号にガー ドイ ンターパルを揷入し、 直交変調部 19 はガー ドイ ンターバルが揷入された OFDM信号に直交変調を施し、無線送信部 20は無線周波数にアツプコンパージョ ンする と共に高周波増幅してアンテナよ り送信する。
図 29はガードィンターパル揷入説明図である。ガ一 ドィンターパル揷入とは、 M X N個のサブキャ リ アサンプル ( = 1有効 OFDM シンボル) に応じた IFFT出 力信号を 1 単位とする とき、その先頭部に末尾部分をコピーすることである。 ガ ― ドィ ンターパル GI を揷入することによ りマルチパスによる符号間干渉の影響 を無くすことが可能になる。
, MC-CDMAの受信側の構成
図 30は MC-CDMAの移動局の受信側構成図である。無線受信部 21は受信した
マルチキヤ リァ信号に周波数変換処理を施し、直交復調部 22は受信信号に直交復 調処理を施す。 タイ ミ ング同期'ガー ドインターパル除去部 23は、 受信信号のタ ィ ミ ング同期を取った後、該受信信号よ りガー ドィンターパル GIを除去して FFT (Fast Fourier Transform)部 24に入力する。 FFT部 24は FFT ウィン ドウタイ ミ ングで FFT演算処理を行って時間領域の信号を N X M個のサブキヤ リ ァ信号(サ ブキヤ リァサンプル) S P SPMNに変換し、チャネル推定部 25aは各サブキヤリ了 に多重されているパイロッ トを用いてサブキヤ リ ァ毎にチャネル推定を行い、 チ ャネル捕償部 25bはサブキヤ リァ毎のチャネル推定値 C CI〜C CMNを FFT出力に 乗算してフェージングの補償を行う。
チャネル推定部 25aは FFT部 24力 ら出力するパイロッ 卜シンボルのサブキヤ リァ成分にセル識別用スクランプルコ ー ド CSS Cを乗算し、 サブキヤリァ毎に乗 算結果を加算してその平均値によ り 各サブキャ リ アのチャネル推定値 CCi〜 C CMNを演算する。すなわち、 チャネル推定部 25aは、 パイ ロ ッ ト信号を用いて各 サブキャ リ アのフェージングによる位相の影響 exp(j φ )を推定し、チャネル補償 部 25bは送信シンポルのサブキヤ リ ァ信号成分に exp(— j </) )を乗算してフェージ ングを補償する。
第 1 の逆拡散部 26 はフェージング補償された Μ Χ Ν個の各サブキヤ リァ信号 成分にセル識別用スクランブルコ ー ド G I〜 G MNを乗算して出力する。 すなわち、 フェージング補償された信号はセル識別用スクランブルコー ドによ り逆拡散され、 これによ り コー ド多重された信号の中から移動局が所属する基地局が送信する信 号が抽出される。 第 2 の逆拡散部 27 は M個の乗算部 ST i STMを備えており、 乗算部 27 はユーザ(移動局)に割り 当てられた直交コード(ウオルシュコー ド) C! , C 2 , . . . C Nを個別に N個のサブキャ リア信号に乗算して出力し、他の乗算 部 27 2 〜27Mも同様の演算処理を行う。この結果、移動局が所属する基地局から送 信された信号はユーザに割り 当てられた拡散コー ドにより逆拡散され、 この逆拡 散によ り コ ー ド多重された信号の中からユーザ宛の信号が抽出される。 合成部 2 8 i 〜2 8 Mはそれぞれ乗算部 〜27Mから出力する N個の乗算結果を加算して M個のシンポルよりなる並列データを作成し、パラレルシリアル変換部 29は該並 列データを直列データに変換し、データ復調部 30は送信データを復調する。
• セル識別用スク ランブルコー ドの配列
図 31(a)はセル識別用スクランブルコー G 〜 G M N (MN=512)の配列説明図 であり、10FDM シンボル毎にサブキヤ リア方向に 8 コードづっずらしている。 コ ー ドをずらす理由は以下の通りである。コー ドをずらさないと、 2 つの局のセル識 別用スクランブルコー ド CSSC の第 m サブキャリアのコー ドが同じになると、 2 つのセルの第 mサブキャ リ アのチャネル推定値を区別できなくなり、一方のチヤ ネル推定値を他方のチャネル推定値と誤認するためである。このため、図 31(a)に 示すよ うに 1 OFDM シンボル毎にサブキャ リ ア方向にセル識別用スクランブル コ ー ドをずらしているのである。
• セルサーチと AFCの必要性
以上のよ うに、 OFDM-CDMA方式ではスクランブルコードを用いてセルを分離 するこ とができ るため、 全セルで同一周波数を使用し、 周波数利用効率を向上さ せることができる。 しかし、受信時にセル(基地局)のスクランブルコ ード CSSCを 識別しなければならなレ、(セルサーチ)。
一般に、各基地局でのユーザ数は異なるため、各基地局での送信電力は異なる。 セルサーチは基地局と移動局間の電波の減衰量 (パスロス) が最も小さく なる、 言い換える と、 1 ユーザあたりの受信電力が最も大きくなる基地局を検出する技 術であるが、 各基地局での送信電力が異なるため、 単に各基地局からの総受信電 力を検出しても受信電力が最大となる基地局がパスロス最小の基地局とは限らな い。 そのため移動局においてパスロスが最小の基地局を検出するのに効果的なフ レーム構成とその基地局を検出するセルサーチ方式が必要となる。
また、 OFDM方式あるいは OFDM-CDMA方式において、 送信信号を複数のサ ブキヤ リァに分割して送信する。 複数のサブキヤ リァに分割することより各サブ キヤ リ ァ信号のシンボル長を長くすることができるため、 遅延波の影響を受けに く くすることができる。 しかし、 シンボル長が長くなるとキャリア周波数オフセ ッ トが存在する場合にはその影響をよ り受けやすくなるという欠点があり、 AFC 技術あるいはキヤ リ ァ周波数オフセッ ト補償技術またはその両方が必要となる。 加えて、 移動局から信号を送信する場合にはその送信信号のキヤ リア周波数に は高い精度が求められる。 通常、 この送信キャ リ ア周波数は移動局での受信時の
AFCによつて制御された電圧制御発振器(Voltage-controlled oscillator: VCO)力 ら分周して作られるため受信時の AFCには高い精度が必要となる。
-従来の AFC技術
OFDM方式を採用した通信において、 受信側(移動局)の基準クロ ック信号の周 波数は送信側(基地局)の基準ク口 ック信号の周波数と一致していなければならな い。しかし、両者間には周波数偏差 Δ f が存在するのが普通である。 この周波数偏 差厶 f は隣接キャ リ アに対して干渉となり、 直交性を損なう要因になる。 このた め、受信装置の電源投入後'、直ちに AFC制御を行って周波数偏差(周波数オフセッ ト)を小さく して干渉を抑圧する必要がある。
図 32 は局部発振器の発振周 波数 を送信側 の周 波数 と 一致 さ せ る AFC (Automatic Frequency Control)部を備えた従来の受信装置の要部構成図で ある。 無線受信部 21 の高周波増幅器は受信した無線信号を増幅し、周波数変換/ 直交復調部 22は局部発振器 31から入力するクロ ック信号を用いて受信信号に周 波数変換処理及ぴ直交復調処理を施す。 AD 変換器 32 は直交復調信号(I , Q複 素信号)を AD変換し、 OFDMシンボル取り 出し部(タイ ミング同期/ガー ドィンタ 一パル除去部) 23はガー ドィンターパル GIを^去した 10FDMシンボルを取り 出 し、 FFT部 24 に入力する。 FFT部 24は FFT ウィン ドウタイ ミングで FFT演算 処理を行って時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。 AFC部 33は AD変 換器から入力する複素信号である受信データを用いて周波数偏差 Δ f に応じた位 相誤差 Δ Θ を検出し、該位相誤差 Δ Θ に応じた AFC制御信号を局部発振器 31 に 入力して発振周波数を送信側の発振周波数に一致させるよ うに制御する。 すなわ ち、 AFC部 33は OFDMシンポルに付加されたガー ドインターパルにおける時間 プロファイルとガー ドインターパルにコピーされた OFDM シンポル部分の時間 プロファイルと の相関値を演算し、該相関値(複素数)の位相を送信装置及び受信 装置間の周波数偏差 Δ f と して求め、該位相に基づいて発振周波数を制御して送 信側の発振周波数に一致させる。
図 33は AFC咅 15 33の構成図、図 34は AFC部の動作説明図である。
ガー ドィ ンターパル GIは、図 34(a)に示すようにサンプル数 Nc個の OFDM有 効シンボルの先頭部にサンプル数 N G個の末尾部分をコピーして作成しているか
ら、 10FDM有効シンボル前 (N cサンプル前) の受信信号と現受信信号との相関 を演算することによ り 図 34(b)に示すよう にガー ドィンタ一パル GI部分で相関値 が最大となる。 この最大相関値は周波数偏差に依存した位相を有する値となるか ら、 該最大相関値を検出するこ とによ り位相すなわち周波数偏差を検出するこ と ができる。
図 33において、遅延器 33aは、 受信信号を 1 OFDM有効シンボル (サンプル 数 Nc=512) 分遅延し、 乗算部 33bは 1 OFDM有効シンボル前の受信信号 P 2の 複素共役 P 2 *と現受信信号 P iとを乗算し、乗算結果を出力する。 シフ トレジスタ 33c はガー ドィ ンターパルの N Gサンプル(=100 サンプル) 分の長さを有し、最新 の NG ( = 100) 個の乗算結果を記憶し、加算部 33dは NG個の乗算結果を加算して NEサンプル幅の相関値を出力する。 相関値記憶部 33e は加算器 33dから出力す る 1 サンプルづっずれた (NG+NC 個) (=612 個)の相関値を記憶し、 加算器 33f は S/N比を向上するためにフ レーム内の 32 シンポル及び複数フレームにわたつ て相関値を積算し、 相関値記憶部 33eに記憶する。
ガー ドインターバル期間において 1 OFDM 有効シンボル前の受信信号と現受 信信号は理想的には同じであるから、シフ ト レジスタ 33c に記憶されるガー ドィ ンタ一パル期間の乗算結果の数が多く なるに従って図 34(b)に示すように相関値 が漸増し、 ガー ドイ ンターパル期間における NG個の全ての乗算結果がシフ ト レ ジスタ 33cに記憶されたとき相関値は最大となり 、以後、シフ トレジスタに 33cに 記憶されるガー ドィンターバル期間の乗算結果の数が減少してゆき相関値は漸減 する。
又、周波数オフセッ ト Δ ί = 0のとき雑音が無いとすると、 図 35(a)に示すよ う に と P 2は同じべク トノレになり、 乗算部 33bの出力 P i · P 2 *の嘘部は 0 とな る。 しかし、 周波数偏差 Δ f = aのとき雑音が無いとすると、 図 35(b)に示すよ うに P iと P 2は同じべク トルとならず P iと P 2間に周波数偏差 Δ Πこ応じた位相 回転 0 が発生する。この結果、乗算部 33b の出力 · Ρ 2 *は Δ f = 0の場合に比 ベて 0 回転し、 P i · P 2 *の嘘部は 0でない値をもつ。
以上より 、加算器 33d から出力する相関値はガー ドィンターパル期間における Ne個の全ての乗算結果がシフ ト レジスタ 33cに記憶されたと き最大となり 、その
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最大値は周波数オフセッ ト Δ f に応じた位相差 Θ を有する複素数となる。
ピーク検出部 33g は相関値記憶部 33e に記憶されている (NG+NC)個の相関値 のうち、 相関電力最大のピーク相関値 Cmaxを検出し、位相検出部 331ιは該相関 値(複素数)の実数部 Re [Cmax]と虚数部 Im[Cniax]とを用いて次式
Θ =tan~ 1 { Im [Cmax] Re [Cmax] } (1)
によ り位相 0 を算出する。この位相 0 は周波数偏差 Δ f によって生じるものであ るから該位相 Θ に基づいて局部発振器 31(図 32)の制御信号を帰還する。なお、 可 変ダンピング係数 α (0く 0! <1)を位相 Θ に乗算器 33 i で乗算する こ とによ り瞬時 応答に追従しないよ うに制御し、また、 積分部 33j で積分、平滑化して局部発振器 31 に帰還し、 該局部発振器 33 から出力するク ロ ック信号の周波数を制御する。 この方式の特徴と しては FFT 前にキヤ リァ周波数同期を行う こ とができること である。
ところで、 パイ ロ ッ 卜の多重方式には、図 26で説明した符号多重符号化方式の 他に送信データの中にパイ ロ ッ トを時分割多重する時分割多重方式がある。この 時分割多重方式を採用する場合には、 FFT 後の受信パイロ ッ ト信号の位相回転量 からキャ リ ア周波数誤差を検出して局部発振器の発振周波数を制御するよ う に AFC 制御することができる。図 36 は時分割多重方式のフレーム構成図であり、1 フレームの送信データの前方にパイロッ ト Pが時間多重されている。尚、パイロ ッ ト Pはフ レーム内で分散するこ と もできる。 1 フ レーム当たりパイ ロッ 卜がたと えば 4 X M シンボル、 送信データが 28 X M シンボルであるとすると、シリ アルパ ラレル変換部 12(図 24)は並列データと して最初の 4回までパイ口 ッ トの Mシンポ ルを出力し、以後、 並列データ と して 2 8回送信データの Mシンボルを出力する。 この結果、 1 フ レーム期間においてパイ ロ ッ トを全てのサブキヤ リァに時間多重 して 4 回伝送でき、 受信側で該パイロ ッ トを用いては AFC 制御やサブキヤ リァ 毎のチャネル推定/チャネル補償が可能となる。
図 37は時分割多重方式における AFC制御の構成例を示しており、 すべてのサ ブキャ リアに渡って同一シンボルの 2つのパイロ ッ ト信号を揷入しておく もので ある。 受信側では、 FFT演算部 24 における FFT演算後、サブキャリア毎に、 2 つのパイロ ッ ト信号のう ち一方と他方の複素共役を、乗算する。すなわち、サブキ
ャ リア毎に、 遅延部 DLYは最初のパイロッ 卜信号を 10FDMシンボル分遅延し、 CNJ は該遅延されたパイ 口 ッ ト信号の複素共役を演算し、乗算部 MPL は連続す るパイ 口ッ ト信号のう ち第 1パイ 口ッ ト信号の複素共役と第 2パイ 口ッ 卜信号と を乗算して出力する。第 1、第 2のパイ ロッ ト信号間に周波数偏差 A fに応じた位相 差 0が存在すると、図 35(b)で説明したのと同じ理由で乗算結果に虚数部が含まれ、 該乗算結果は Δ f = 0の場合に比べて 0 回転する。それぞれのサブキヤ リアでの パイ ロ ッ トシンボルが異なっていても各サプキャ リアで同一シンボルを送信して いるため演算結果は理想的には同じ信号となる。 このため、 平均値演算部 MEN は全サブキヤ リ ァの乗算結果の実数部、虚数部毎の平均値を演算し、位相検出部 PDT は実数部 Re [Cmax]と虚数部 Im [Cmax]とを用いて (1)式によ り位相 0 を箅 出する。この位相 Θ は周波数偏差 Δ ί によつて生じるものであるから該位相 Θ に 基づいて局部発振器 31(図 32)の発振周波数を制御する。
'従来のセルサーチ技術
図 26 に示すフ レーム構成に対するセルサーチは、図 38に示すように 3段階の 手順からなり、 第 1 段階で FFT ウィ ンドウタイ ミ ングを検出し(ステップ S l)、 第 2段階で SCH フレームタイ ミ ングを検出し(ステップ S2)、 そして第 3段瞎で GSSC (セル識別用スクランブルコード)を同定する(ステップ S 3)。
第 1 段階では、図 33 の AFC 部と同様の構成でガー ドイ ンターパル相関(図 39 参照)を演算して設定値 TH 1以上の相関のピーク値を 2つ検出し、それぞれを FFT ウィ ン ドウタイ ミ ング候補 1 , 2 とする。 ·
第 2段階では FFT ウィン ドウタイ ミングの各候補に対して、 SCHを利用して 32 通り のフ レーム位相から最適なフ レームタイ ミ ングを検出する。具体的には、 第 1段階で検出した 2個の各 FFT ウィンドウタイ ミング候補に対し、以下の処理 を行う。 すなわち、まず、 FFT ウィン ドウタイミ ング候補の 1番目のタイ ミング で、 受信波に対し FFTを行い、 FFT後の信号をメモリ に蓄積する。 図 40の SCH フ レームフォーマツ 卜で示すよ う に、 S CHデータは離散的な複数個のサブキヤリ ァにおいて、 ユーザデータやパイ ロッ トデータに多重されている。従って、 FFT 後、各 SCHが割り 当てられているサブキャ リアに関して、 前記メモリ に蓄積され ている FFT後の信号と既知の S CH信号系列の位相を順次シフ 卜させた系列の信
号との時間相関を 1 フレーム分 ( = 32 OFDM シンボル) 計算する。 そして、 8 個のサブキヤ リ ァでの相関値の平均値を電力平均によ り求め、必要に応じて複数 フ レーム分の平均電力を演算する。 相関値の計算は、 既知の SCH 信号系列の位 相を 0, 1, 2, ··· , 310FDM シンボルずら したパターンそれぞれに関して行い、 32 個の位相のフレ一ムタイ ミ ング候補に対する相関電力値をメモリ に蓄積する。 しかる後、 32 個の位相の相関電力値の中で最も大きいフレームタイ ミングを選び、 1 つの FFT ウィン ドウタイ ミ ング候補に対するフレ一ムタイ ミ ング候補とする。 上記を各 FFT ウィ ンドウタイ ミ ング候補に対して同様のフレームタイ ミング候 補の決定処理を行う。
第 3段階では、 第 2段階までに検出された候補に対して、 CSSC番号の検出と FFT ウィン ドウタイ ミ ング、 フレームタイ ミ ングの決定を行う。 すなわち、 既知 である多数の CSSC候補と CPICHの各複素共役を各受信サブキヤ リァに乗積し て時間方向に積分することによ りサブキヤ リァ毎に相関値を求め、 数サブキヤリ ァからなるサブキヤ リアブロ ックで相関値を平均し、 更に全サブキャリアに渡つ て相関平均値を電力加算することによ り esse 候補に対するメ ト リ ックを求め、 メ ト リ ックが最大となる esse候補を接続すべき基地局の esse とする。
• 発明が解決しよ う とする課題
図 32〜図 35において説明したガー ドィンターパル相関によ り キヤリァ周波数 オフセッ 卜に起因する位相誤差を抽出する AFC制御では、 Ncサンプル長(1 OFD シンボル)だけ離れている信号に対して相関をと るためキヤ リァ周波数オフセッ トが小さく なつてく ると位相誤差が雑音に埋もれてしまい位相誤差を精度よく検 出することができなくなつてく る。 特に、 AFC 制御では安定動作のため時定数が 長く設定されており 、 このため残留キャ リ ア周波数オフセッ 卜があると、 10FDM シンボル区間においてキヤ リ ァ位相回転が小さくても、数十 OFDMシンポルから なる 1 フレームの最初のシンポルと最後のシンポルではキャ リア位相が大きく回 転している という問題がある。
また、 ガードイ ンターパル相関と AFC 制御で得られるキャ リ ア周波数の精度 以上の精度が、 移動局側における送信信号のキヤ リァ周波数に要求される場合、 キヤ リ ァ周波数同期が不十分であるといった問題が生じる。
また、 図 37 に示したよ うな、 予め既知信号を送信信号の中に挿入し、 FFT後 の受信既知信号の位相回転量からキヤ リァ周波数誤差を検出する AFC方式は、チ ャネルモデルがマルチパスフエージングと雑音に限定されている。 このため、 OFDM- CDMA 方式のよ うに他セルから同一チャネル干渉も受ける環境では、 既 知信号も同一チャネル干渉の影響を受けるのでキャ リア周波数オフセッ トによる 位相誤差の検出精度が劣化するという問題がある。 また、 図 37 に示した方法で は、 1 OFDM シンボル間の位相誤差を推定しているため、 より精度の高い位相誤 差推定が困難であり 、 また、 パイ ロッ トシンボル間の間隔を広げたとしても位相 誤差検出精度がそのパイロッ トシンボル間隔で固定されてしまい柔軟性に乏しい といった欠点を有している。
又、従来のセルサーチにおいて、 通常、 まず AFC によ り局部発振器 (Voltage Controlled Oscillator : VCO) をキャ リ ア周波数に引き込ませたのちセルサーチ のアルゴリズムを起動するが、 セルサーチにおいては種々のタイ ミング検出を行 うために電圧加算の演算が用いられる。特に、従来のセルサーチでは、既知の SCH 信号系列の位相を順次シフ トさせた系列の信号と受信 SCH信号との相関演算を 1 フレーム長に渡って行う。 このため、 AFCによるキャ リア周波数同期が不十分で あると残留周波数誤差により受信信号が回転してしまい、 前記相関演算における 電圧加算の効果が減少して十分なフレームタイ ミ ング検出特性が得られないと予 想される。
また、 図 26 の符号多重のフ レーム構成では、 DPCH ( Dedicated Physical Channel ) と CPICH ( Common Pilot Channel ) が多重された信号に更に SCH(Synchronous Channel)を多重している。 しかし、 SGHは、 DPCH と CPICH に直交していないため、 SCH フレームタイ ミ ングを相関演算により検出する際、 DPCH と CPICH からの干渉を受ける。 この影響を軽減するために、 相間値を更 に数フ レ一ムに渡って電力加算する必要があり SCH フレームタイ ミング検出に 時間がかかる。 また、 複数のサブキャ リアに多重されている SCH を合成する際 に各 SCH でのチャネル応答の位相が異なるため電圧加算をすることができず電 力加算によ り合成する必要があり合成効果が電圧加算ほど十分に得られないとい う問題がある。 図 41は SCHフレームタイ ミ ング検出処理における、 電圧加算領
域と電力加算領域の説明図である。相関値の位相差が小さい領域、すなわち、 時間 軸方向に n OFDMシンボル区間(例えば n=4)及ぴサブキヤリァ方向に mサブキヤ リア区間(例えば m = 8 )によ り特定される m X n個の領域における相関値は電圧 加算して平均値を求めることができる電圧加算領域である。しかし、電圧加算領域 内の相関値と電圧加算領域外の相関値は位相差が大きくなるため電圧加算して平 均化できず電力加算して平均値を求める。すなわち、電圧加算領域外の領域は電力 加算領域となる。
更に、従来例では CSSCの同定処理と並行して、 CSSC候補の複素共役と CPICH とを各受信サブキャ リア信号に乗積して時間方向に積分する。 そして、 CSSC が 正しい場合には、 得られた積分値を各サブキヤ リァでのチャネル推定値と してい る。 しかし、 ユーザ数が多いと DPCHからの干渉が多く なりチャネル推定値の誤 差が大きく なる という問題がある。 又、 チャネル推定の精度を上げるには、 時間 方向の積分シンボル数を多く する必要がある という問題がある。 これは、 図 41 に示すよ う に拡散領域 SPA とチャネル応答推定領域 CEAがー致していないため に起こるものである。 また、 残留周波数オフセッ トによ り受信サブキヤ リァ信号 が回転している場合にはチャネル推定精度が劣化するので CSSC同定確率が劣化 することが予想される。
以上よ り 、 本発明の目的は、 ガー ドインターパル相関によるキャ リア周波数同 期が不十分で残留キヤ リ ァ周波数誤差が無視できない場合においても、 正確に SCH フレームタイ ミ ングを検出することができるよ うにすることである、 本発明の別の目的は、他セルからの干渉がある場合でも高精度なキャ リ ア周波 数同期を実現し、 かつ、 残留キャリア周波数オフセッ トを補償できるよ うにする ことである。
本発明の別の目的は、 DPCH からの干渉を受けずにチャネル推定及び CSSC 同 定を正確に行う ことが出来るようにするこ とである。
発明の開示
送信信号系列を多数のサブキヤ リァで送信する場合、 同期チャネル専用の複数 のサブキャ リ アを設け、該複数の専用サブキャ リ アで同期チャネルの信号系列を 送信し、それ以外のサブキヤ リ アで共通パイ ロ ッ トゃ個別信号を送信する。このよ
うにすれば、 同期チャネル SCHは個別物理チャネル DPCHや共通パイ ロッ トチ ャネル CPICHからの干渉を受けず、 正確に SCHのフ レームタイ ミ ングを検出す ることができる。
また、同期チャネルの信号系列に差動符号化処理を施し、該差動符号化された信 号系列を前記専用のサブキャ リ アで送信する。 このよ う にすれば、 周波数オフセ ッ トに起因する位相誤差が大きい場合でもフ レームタイ ミングを検出できる。 し かも、 M シンボル間の差動復号処理を行う ことによ り位相誤差を M倍に増幅でき、 このため、 位相誤差が小さくても極性判定をよ り正しく行うことができ、 位相誤 差の極性に基いて周波数オフセッ 卜が零となるよ うに制御することができる。 また、. DPCH と CPICHの信号系列を周波数と時間の二次元領域に拡散し、この 二次元領域の拡散信号にパイロッ トとセル識別用スクランブルコ ー ド CSSCの各 複素共役を乗算して加算するこ と によ り相関演算し、該相関値によ り該二次元領 域のチャネル応答を推定する。 このよ う にすれば、 拡散領域とチャンネル推定領 域を同じにできるため、 DPCH からの干渉がなく 、チャネル推定精度を向上でき、 正確なチヤネル補償が可能になる。また、複数のの前記二次元領域の相関電圧を加 箅して平均化し、複数の平均相関電圧を電力加算するこ とによ り、接続すべきセル の CSSCに対する電力値と他のセルの CSS Cに対する電力値との差を大きくでき るため、 よ り正確に CSSC同定を行う ことが出来る。
図面の簡単な説明
図 1 は本発明の基地局より送信する信号のフレーム構成説明図ある。
図 2は同期チャネル SCHの専用サブキャ リアと、 DPCHや CPICH用のサブキ ャ リ アとの関係説明図である。 ,
図 3 は本発明の差動符号化した SCH信号系列発生器の構成図である。
図 4は本発明の受信装置における SCH の合成及ぴフレームタイ ミング検出構 成図である。
図 5は本発明における CMAアルゴリ ズムによる SCH合成およびフレームタイ ミングの検出構成図である。
図 6 は本発明の高精度位相誤差推定部の構成図である。
図 7は差動復号のシンボル間隔 Mを可変する高精度位相誤差推定部の構成図で
ある。
図 8は位相シフ ト量を用いて残差キャ リア周波数オフセッ トを補正する本発明 の構成図である。
図 9は個別物理チャネルと共通パイ 口 ッ トチャネルのそれぞれを時間と周波数 の二次元領城に拡散コ一 ドを用いて拡散した場合の説明図である。
図 1 0は本発明における二次元拡散部を備えた基地局装置における送信側の第 1の要部構成図である。
図.1 1 は本発明における二次元拡散部を備えた基地局装置における送信側の第 2の要部構成図である。
図 1 2は N個のシリアルデータを m個づつの n組の並列データ (N=m X n ) に変換して二次元拡散を実現する場合の説明図である。
図 1 3 は CSSC候補に対するチャネル応答推定部の構成図である。
図 1 4は相関値を電圧加算して平均する構成図である。
図 1 5は平均相関値の電力加算を行う構成図である。
図 1 6は本発明のセルサーチの手順説明図である。
図 1 7は FFT ウィンドウタイ ミ ング検出と SCH フレームタイ ミ ング検出に関 する本発明の実施例である。
図 1 8 は FFT ウィンドウタイ ミ ング検出と SCH フレームタイ ミ ング検出に関 する本発明の第 2の実施例である。
図 1 9 は AFC制御の第 1の実施例構成図である。
図 2 0は AFC制御の第 2の実施例構成図である。
図 2 1 は CSSC同定部の実施例構成図である。
図 2 2はマルチキャリア CDMA方式の原理説明図である。
図 2 3はマルチキャリア伝送におけるサブキャ リア配置説明図である。
図 2 4は MC-CDMAの送信側(基地局)の構成図である。
図 2 5はュ一ザデータ説明図である。
図 2 6は基地局よ り送信する信号の従来のフレーム構成である。
図 2 7はフレームコー ド多重部における加算部の説明図である。
図 2 8 は SCHデータ発生部の構成図である。
図 2 9はガー ドィンターパル挿入説明図である。
図 3 0は MC' CDMAの移動局の受信側構成図である。
図 3 1 はセル識別用スクランブルコー ドの配列説明図である。
図 3 2は局部発振器の発振周波数を送信側の周波数と一致させる AFC 部を備 えた受信装置の要部構成図である。
図 3 3は AFC部の構成図である。
図 3 4は AFC部の動作説明図である。
図 3 5は位相誤差説明図である。
図 3 6は時分割多重方式のフレーム構成図である。
図 3 7は時分割多重方式における AFC制御の構成例である。
図 3 8はセルサーチ説明図である。
図 3 9はガー ドィンターパル相関のピーク値説明図である。
図 4 0は SCH フレームフォーマツ トである。
図 4 1 は SCH フ レームタイ ミ ング検出処理における、 電圧加算領域と電力加 算領域の説明図である。
発明を実施するための最良の形態
( A ) 本発明のフ レーム構成 .
図 1は本発明の基地局よ り送信する信号のフレーム構成説明図であり、 周波数 方向(横方向)にサブキャリ アが配列され、 コー ド方向 (縦方向) に第 1〜第 n 個 別物理チャネル (Dedicated Physical Channel: DPCH)と共通ノ イ ロッ トチヤネ ル (Common Pilot Channel: CPICH)のウオルシュコードが配列され、時間方向 (奥行き方向)に l〜Ns (例えば Ns= 32)の OFDM シンボルが配列されている。 ま た、同期チャネル SCHには SCH専用の複数のサブキヤリ 了 F1〜FNSCHが割り 当 てられており、 同期チャネル SCHの長さはフレーム長(= 32 OFDMシンボル)で ある。 すなわち、 サブキャ リ ア F 1〜FNSCHは SCH専用であり、 DPCHや CPICH の拡散信号には他のサブキャ リアが割り 当てられる。
図 2は同期チャネル S CH の専用サブキヤ リ ァ F1〜: FNSGHと、DPCHや CPICH 用のサブキヤ リ アとの関係説明図である。 S CH信号系列発生器 51 は 1 フレーム Ns シンボルの SCH信号系列を発生し、コピー部 52は 1 シンポルの SCH信号よ
り NSCH個のコピーシンポル DI〜DNSCHを発生し、各コピーシンボル DI〜DNSCH をサブキャ リ ア F I〜F NSGHの信号と して IFFT部 5 3に入力する。また、 図示し ない拡散部でチヤネライゼーシヨ ンコー ドで周波数方向に拡散され、しかる後、局 識別用スクランブルコー ドでマスキングされた個別物理チャネル DPCH や共通 パイ 口 ッ トチャネル CPICHの多重信号 di〜dMNは、 上記の専用サブキヤ リア F1 〜FNSCH以外のサブキヤ リ ァ fi〜fMNの信号と して IFFT部 5 3に入力する。 IFFT 部 53 は、 並列入力するサブキヤ リ ァ信号に IFFT (逆フーリェ変換) 処理を施し て時間軸上の OFDMシンボル信号に変換する。ガー ドィ ンターパル揷入部 54は、 OFDMシンボル信号にガー ドィンタ一パルを挿入し、 図示しない送信部はガード ィンターバルが挿入された OFDM シンボル信号に直交変調を施し、無線周波数に アップコンパージョ ンすると共に高周波增幅してアンテナより送信する。
以上のよ うに、同期チャネル SCHを専用のサブキヤ リアに割り当てているため、 SCHは DPCH と CPICHからの干渉を受けない。 このため後述する SCHフレ一 ムタイ ミ ング検出特性を向上することができる。 又、従来例と同程度の SCHフレ ームタイ ミ ング検出特性を得る際には、 少ないフレーム数で検出を行う ことが出 来、フ レームタイ ミ ング検出時間を短縮できる。
(B) SCH信号系列の差動符号化およびフレームタイ ミ ング検出
SCH信号系列に差動符号化処理を施すことによ り、ガードィンターパル相関に よるキヤ リァ周波数同期が不十分で残留キヤリァ周波数誤差が無視できない場合 においても、 正確に SCH フレームタイ ミ ングを検出することができるようにな る。
図 3は本発明の差動符号化した SCH信号系列発生器の構成図である。 SCH信 号系列発生器 51aは自己相関特性に優れた系列を発生し、遅延器 51bは入力信号 を 1 シンボル期間遅延し、乗算器 51cは、 SCH信号と 1シンボル前の出力信号との 乗算を行う ことによ り SCH信号系列に差動符号化を施す。
例えば、 SCH信号系列が BPSK変調信号であると し、 その信号系列を 0(/c)e{l, -1}, κ=1, 2, Ns (Nsはサブキャ リ ア当たりのフレームシンボル数)とすると、 差動符号化された信号系列は、
C(K) = b )c(K-l) (2)
で表される。 キヤリ ァ周波数オフセッ 卜が存在する場合には in番目のサブキヤリ ァ信号は、 .
r m {κ ) = h m c κ + φ ) exp(j2K A ICTSBK) (3)
となる。 ここで、 2mは: m番目のサブキヤ リァにおけるチャネル応答、 Δ/cはキヤ リア周波数オフセッ ト、 ?¾B はシンポルブロック時間である。 この受信信号系列 に対して差動復号を行う と、
d κ = rm (κ: )τ*(κ ― 1)
(}2πΑ fcTse) (4)
となる。
受信信号系列の位相 が未知であるため、 差動符号化前の信号系列 も (/c)の位相 を順次シフ トさせた系列 b +ψ、ヒの相関演算を行う と相関器出力は、
Rm (Ψ)
で表される。 相関器で与える の位相 ^が受信信号系列の位相 と一致していな いと κ + φ). κ + ψ、は 1あるいは一 1 となり Nsシンボルに渡って加算しても Ns 倍 と はな ら ない。 一方、 b(K)の位相 ^が受信信号系列の位相、と一致した と き も (κ +め は常に 1となり、Ns シンボルすべてに渡って加算されるため |_R
m( )r は最大となる。 従って、 2m( )の電力が最大となる位相をフレームタイ ミ ングと して検出することができる。
また、 キャ リア周波数オフセッ ト によりサブキャリ ア信号 r m(k)は回転し ているが差動復号を行う ことによ り差動復号毎に同じ位相シフ ト量に変換される, 従って、 相関器で加算しても電力の損失がないためフ レームタイ ミングを正確に 検出可能となる。
更に、 2セル(2基地局)からの電波を強く受けている場合には、
rm ( =
+ ψ)} βχρ(]2π A fcTsBK) (6) となり、 同様に差動復号を行う と、
差替え用紙 (規則 26)
も, ( = ( - 1)
= { I (7)
+
ep (j 2π A f CTSB). となる。 受信信号系列の位相 あるいは が未知であるため、 差動符号化前の信号 系列 の位相を順次シフ ト させた系列 /sr+ )との相関演算を行う と相関器出 力は、
+
+ Φ)°(
Κ + φ~ϊ) + K>»Km
C(
K + )
0{
Κ + ~ΐ)}
ΘΧΡ (ゾ'
2Π Δ .ろ ( +
ψ)
(8) で表される。 の位相 ^が受信信号系列の位相 と一致したとき exp ( 2πΑ fcTse) + ξ (9a)
となり 、 (/c)の位相 が受信信号系列の位相 pと一致したとき ξ
z (9b)
となる。 ここで、 !と は相関で抑圧しきれない信号成分である。 従って、 相関 器出力の電力が最大となる位相を SCH フレームタイ ミングするとチャネル応答 'の大きい方、 すなわちパスロスが最小の基地局からの送信信号のフ レ一ムタイ ミ ングを検出することが可能となる。
更に複数のサブキヤリアに SCH が割り 当てられている場合には、 差動復号器 出力を合成する と相関器出力は、
■n / ヽ V SCH ·' , 、
^ ) = ∑ R m (ψ ) do)
m =1
となるため、 短区間フェージングの影響でパスロスが最小でないセルからのフレ ームタイ ミングを検出してしま う確率を減少させることが可能となる。
図 4は、本発明の受信装置における SCHの合成及ぴフレームタイ ミ ング検出構 成図である。 差動復号部 72I〜72NSCHは、 FI 演算部 71 より 出力する多数のサブ キャ リアのう ち SCH が割り 当てられているサブキャリア F FNSGHの信号を差
差替え用紙 (規則 2β)
動復号し、 加算部 73は各差動復号信号を加算する。 ついで、 相関器 74は、 加算 器 73から出力する S CH合成信号系列と既知の S CH信号系列との相関演算を、 後者の位相を位相シフ ト部 75で順次シフ 卜させながら行い、 最大値検出部 76は 相関器出力が最大となる位相を、フ レームタイ ミングと して検出する。 尚、相関演 算部 74は(8), (10)式の相関演算を行う'もこである。又、各差動復号部 TSi TSNscH は 1 シンポル遅延部 SDL、複素共役発生部 CNJ、乗算部 MPLで構成されている。' ( C) CMAによるフレームタイ ミ ングの検出
本発明では S CHを複数の専用サブキャ リアに割り当てており、 また、 SCHは 全セル共通である。 このため、 基地局間でのタイ ミ ングが非同期である と、 タイ ミ ングと ャネル応答が異なった複数の S CH 信号が重畳して受信 'される。 これ は、 1つの信号系列を送信して直接波と遅延波が複数のアンテナで受信されるモ デルと同じである。 他のパスを抑圧しながら最大電力を持つパスを抽出するアル ゴリズムと して CMA(Constant Modulus Algorithm)が知られている。 そこで本 発明では複数の SCH 用サブキヤ リァでの受信信号に複素数の重みづけを行って 合成し、合成信号電力と希望電力の誤差が最小となるよ うに重み係数を更新する。 図 5は本発明における Constant Modulus Algorithm (CMA)による SCH合成 およびフ レームタイ ミ ングの検出構成図である。 C M Aアルゴリズムでは、 最も 信号電力が大きいものを選ぶァダプティブアレイのアルゴリズムであり、図 5 で は複数の基地局から送られてく る SCHのう ち最も信号電力が大きい SCHを受信 し、他の S CH信号を打ち消すよ うに重み付けを適応制御により行うものである。
CMA合成部 77の乗算部 77 a 丄〜 77aNscHは、 FFT演算部 71 よ り出力する多数 のサブキヤリァ信号のう ち S CH が割り当てられているサブキヤ リァ Fi FwscH の信号に重み係数 wi(k)〜WNscH(k)を乗算し、合成部 77bほ各乗算器出力信号を合 成し、 CMA処理部 77cは、 CMAァルゴリ'ズムに従って合成出力電力と希望出力電 力との誤差が小さく なるよ う に重み係数 Wl (k)〜WNSCH(k)を更新する。
すなわち、 SCHが割り当てられている in番目のサブキヤリァの信号を時刻 に おいて m ( ^とすると合成部 77b の出力信号は ァ( ) = ∑ w m x m ( κ ) (11)
=
瘥替え用紙(規則 26)
で表され、 誤差信号は. e(jc) = 一 II (12)
で与えられる。 ここで、 と はアルゴリ ズムの収束特性を与えるパラメータで ある。 係数べク トル
W2 , ... ,
SCH]
Tは、
W = W + j e* (K)X(K) ( 13)
で更新される。 ここで はステップサイズ、 *は複素共役であり、 JT(r)は S CHが 割り 当てられているサブキヤリァの受信信号べク トルである。 重み係数が収束す る と合成出力にはパスロスが最小の S CH 信号系列のみが出力され、 他の基地局 からの信号は抑圧される。 従って、 この合成出力を差動復号すると不要な信号成 分が生成されないため後段の相関演算によ り S CH フレームタイ ミ ング検出をよ り正確に行う ことが可能となる。
重み係数収束後、差動復号部 78は CMA合成出力信号を差動復号し、 相関器 74 は、 差動復号部 78から出力する C M A合成信号系列と既知の S CH信号系列との 相関演算を、 後者の位相を位相シフ 卜 と部 75 で順次シフ トざせながら行い、 最 大値検出部 76 は相関器出力が最大となる位相をフレームタイ ミングと して検出 する。 なお、 差動復号部 7 8は 1 シンボル遅延部 SDL、複素共役発生部 CNJ、乗 算部 MPLで構成されている。
( D ) 高精度位相誤差推定制御
図 4、図 5では、 差動復号を行った後に相関演算を行っているため、 検出された フ レームタイ ミ ングにおける相関値の位相シフ ト量はキャ リ ア周波数オフセッ トの 1 シンボルブロック間での回転量となる。 位相シフ ト量、例えば、(9a)式にお ける R
m ( = | . / I exp (j 27 A fcTsB) + ん の位相シフ ト量 ^
= ^^ は次式
によ り検出できる。 ところで、 キヤ'リァ周波数オフセッ トが小さいと、 雑音や抑 圧しきれていない信号成分により ΔΘあるいは ΔΘの極性の検出精度が劣化する。 雑 音などによ り ΔΘの極性判定の精度が最も劣化しにくいのは、 極性判定の境界値で
え用紙 (規則 2β》
ある 0から最も離れた ΔΘが: br/2のときである。 そこで、 後段の高精度 AFCにおけ る差動復号のシンボル間隔数 Mを = -^τ (15) ' と して決定ずる。 このよ うにすれば、 ΔΘが Μ倍されて: br/2になるため、 ΔΘカ 小 さ く てもその極性をよ り正しく検出で.き、キヤ リァ周波数制御を高精度に行う こ とが可能にな.る。
以上から、図 4、図 5 の差動復号部において、複数シンボル間隔 Mの差動復号を 行ってから相関演算を行う。例えば上記の Mが M=2であれば、差動復号結果 d jc は + ώ - 2)mp (]2πΑ f CTSBM)
. ■ ■■ ( βヽ + φ -l)c(sr + -2)6χρ []2πΑ ICTSBM)
= \ hm |25(s: +φ)δ(κ +φ -1)βχρ (j 2πΑ fcTssM)
となる。 フ レームタイミ ン φは既に検出されているので、 そのタイミ ングで相 関演算を行う と、
となり 、 位相シフ ト量が M倍に拡大される。 従って、 位相シフ ト量検出の分解能 が雑音などによ り十分でない場合には、 本発明により に位相シフ トの極性判定を 大幅に改善することが可能となる。
図 6 は本発明の高精度位相誤差推定部の構成図であり、前段で差動復号のシン ポル間隔 Mを決定し、 後段で高精度 AFC 方式に用いられる高精虔位相誤差 Δ 0 の推定を行う。すなわち、前段において、相関器 74、位相シフ ト部 75、最大値検出部 76 は、 図 4、図 5 で説明したよ う に、 SCH信号系列の位相をシフ トしながら相関. 器出力が最大となる位相 φをフレームタイ ミ ングとして検出する。位相検出部 79 は前記フ レームタイ ミ ングにおける相関値の位相シフ ト量 = 2?^/ ^を(14)式 によ り演算し、シンポル間隔数計算部 80 は(15)式により シンボル間隔数 Μを決定
萆替え用紙 (規則 26)
し、複数シンポル間隔差動復号部 81に入力する。
複数シンボル間隔差動復号部 81は、 CMA合成部 77(図 5参照)から出力する C M A合成信号を Mシンボル遅延するシンボル遅延部 SDL、 遅延部 SDLの出力信 号の複秦共役を演算する複素共役部 CNJ、受信 SCH信号と Mシンボル前の SCH 信号の複素共役との乗算を行う乗算部を傭え、(16)式の演算を行う。位相シフ 卜部 82は SCH信号系列 b(k)の位相を既に求まつているフレームタイ ミ ング φ分シフ 卜 して Mk+ φ )を出力する。 Mシンボル間位相回転量計算部 83は、位相シフ ト部 82 から入力する M シンボル分の SCH信号系列 bOi+φ ), bOi+ψ — 1), ... b(k+ φ —(M— 1))を乗算し、 乗算結果を出力する。 M== 2であれば、 M シンボル.間位相' 回転量計算部 83は、 bOc+φ) · bik+ φ一 1)を出力する。 相関器 84は(17)式の演算 を行って相関値 Ι ηι(φ )を出力し、 位相誤差検出部 85は次式
ΜΑΘ = ^ ^ )) (18)
Re(R∞(め)
によ り M倍された位相誤差 (位相シフ ト量) M · Δ 0 を算出し、図示しない AFC 制御部に入力する。 AFC 制御部は後述する ように位相誤差の極性に基いて局部発 振器の発振周波数を制御し、オフセッ ト周波数が零となるように、すなわち、 送信 側及ぴ受信側の発振周波数が等しく なるよ うに制御する。
ところで、 上記制御おいて、 差動復号部のシンボル間隔数 Mをセルサーチ期間 中固定しておく必要はない。 AFCが引き込むにつれてキヤ リァ周波数オフセッ ト は小さ く なつていき、位相シフ ト量 Δ Θ も小さくなる。位相シフ ト量はフレーム毎 に得られるので、 R∞ ( =| I2 exp (]2πΑ f CTSBM)の位相 M · Δ Θ を(18)式 より 求め、位相シフ ト量 Δ 0 を次式
Δ tan— ι 1"^ ( )丄 (19)
Re(Rra( ) M
によ り算出し、次式
π
(20)
2\ΑΘ によ り次フレームの位相シフ ト量推定に最適なパラメータ Μを決定する。 図 7は かかる高精度位相誤差推定部の構成図であ り、 図 6 と同一部分には同一符号を付
替え用紙 (規則 2β)
している。 シンボル間隔計算部 86 は(19)、(20)式の演算を行って次フレームの差 動復号演算におけるシンボル間隔数 Mを計算し、複数シンボル間隔差動復号部 81 に設定する。これによ り、複数シンボル間隔差動復号部 81 は設定されたシンボル 間隔で差動復号を行う。
( E ) 残留周波数誤差補正
本発明ではキヤ リ ァ周波数オフセッ トによる位相シフ ト量 Μ · Δ Sを推定する ことができるので、推定された位相シフ ト量を l/Λί倍して 1 シンボルブロ ックあ たりの位相回転量 Δ Θ を計算し、 各受信サブキヤ リァ信号をこの位相回転量で逆 回転させて残留周波数誤差を補正することが可能となる。
AFC において、 キャ リア周波数オフセッ トを補正しているが AFC制御の時定 数は非常に長く 、 局部発振器 (VCO) のキャ リ ア周波数更新量は微量である。 そ のため、 AFC とサブキヤ リァ信号の残留周波数誤差補正とはお互いに妨害しあう ことはない。 そこで、 位相シフ ト量を用いて AFC と残留キヤ リァ周波数誤差補 正の両方を行う こ とができる。
図 8は位相シフ ト量を用いて残差キヤ リ ァ周波数オフセッ トを補正する本発明 の構成図である。 図 6 あるいは図 7に示した高精度位相誤差推定部 87 は(19)式 によ り位相誤差 Δ Θ を計算し、 位相回転制 ¾部 88は exp (— Δ 0 )を計算し、 位相 回転部 89 の各乗算器は FFT 演算部 71 から出力する各サブキャ リ ア信号に exp (- Δ Θ;)を乗算して一 Λ Θだけ逆回転させて残留周波数誤差を補正する。
( G) 二次元拡散
従来は送信データを周波数方向に、すなわち 1 次元領域に拡散している。 しか し、 周波数あるいは時間の 1次元領域での拡散ではチャネルの周波数選択性ある いは時変性によ り直交性が崩れやすい。 そこで、 本発明では図 9 に示すように、 個別物理チャネル DPCHと共通パイロ ッ 卜チャネル CPICHのそれぞれの拡散領 域ができるだけチャネル変動の影響を受けないよ うに、 時間と周波数の二次元領 域 (周波数方向に m、時間方向に nの m X nの領域) において拡散コー ドを用い て拡散して多重化し、 さ らに CSS C Cell Specific Scramble Code)でマスクして いる。 二次元領域に拡散すると、 同じ拡散利得において 1次元拡散に比べて周波 数領域におけるサブキヤ リ ァ数を減少することができるので直交性をよ り保つ
ことができる。
図 10、図 11 は本発明における二次元拡散部を備えた基地局装置の送信側の構 成図である。 図 10では、 CPI CH と DP CH とを拡散コー ドを用いて時間と周波数 の二次元領域において拡散して多重化を行い、 更に基地局毎の CSSCで乗積 (マ スキング) する構成になっている。又、図 11 では、 各サブキャリア信号である二 次元拡散信号と同期チャネル S CHの信号に IFFT (逆フーリエ変換) 処理を施し て時間軸上の OFDMシンボル信号に変換し、ガー ドインターパルを付加して出力 する構成になっている。
図 10において、第 1ユーザの二次元拡散部 50ιにおけるシリアル 'パラレル変 換部 55は、 該第 1ユーザの送信信号を M個の並列データに変換する。 拡散部 56 の M個の乗算部 56I〜56Mは各並列データに第 1ユーザのチヤネライゼーショ ン コー ド (ウオルシュコー ド) CI〜CNを乗算して拡散し、 シリ アル ' パラレル変換 部 57I〜57Mは、対応する乗算器 56I〜56Mから入力する N個のシリアルデータを m個づつの n組の並列データ ( N=m X n ) に変換して順次出力する。これによ り、 第 1ユーザデータは図 12に示すよう M個の二次元領域 (周波数方向に m、時間方 向に nの m X nの領域) 〜 AMに拡散される。同様に他ュ一ザ用の二次元拡散部 502〜50κ、パイ 口 ッ ト用の二次元拡散部 50 Ρも各ユーザデータ及びパイロ ッ トを 二次元領域に拡散する。 :
加算器 58ιιは、 各二次元拡散部
のシリアルパラレル変換部 57ι から出力する第 1〜第 mデータの.うち第 1 データを加算し、 加算器 58ι
2は同様 に、 二次元拡散部 5»^〜50
K、50
Pのシリ アルノヽ。ラ レル変換部 57ιから出力する第 1〜第 mデータのうち第 2データを加算し、 同様に加算器 58i
mは、 二次元拡散部 50 〜50
K、50
Pのシリアルパラレル変換部 57ιから出力する第 1〜第 mデータの うち第 mデータを加算する。
マスキング部 59 の各乗算器 59ii〜59Mmは各加算器 58u〜 58Mmの出力信号に セル識別用スクランブルコー ド CSSC ( Gl~ GMm) の各コードを乗算して出力す る。乗算器 59u〜59 i mは、 まず最初の組の m個のサブキャ リア信号を出力し、 次 に、第 2 組の m個のサブキャ リア信号を出力し、 以後同様に n組のサブキャ リア 信号を出力し、 トータル m X n 個の二次元拡散信号 TDSiを出力する。同様に図示
しない乗算器 592 l〜592 mは、まず最初の組の m個のサブキャ リア信号を出力し、 次に、第 2 組の m個のサブキャ リア信号を出力し、 以後同様に n組のサブキヤ リ ァ信号を出力し、 トータル mXn 個の二次元拡散信号 TDS2を出力する。以下同様 に図示しない乗算器 59Mi〜59Mmは、 まず最初の組の m個のサブキャリア信号を 出力し、 次に、第 2 組の m個のサブキャリ ア信号を出力し、 以後同様に n耝のサ ブキャ リア信号を出力し、 トータル mXn個の二次元拡散信号 TDSMを出力する。 これら各二次元拡散信号 TDSI〜TDSMは I F F T演算部 53(図 11)に入力する。 図 11 において、 差動符号化 SCH信号系列発生器 51は差動符号化した 1 フ レ ーム Nsシンポルの SCH信号系列を発生し、コピ一部 52は 1 シンボルの SCH信 号よ り NSCH個のコピーシンボル DI〜DNSCH を発生し、各コピーシンボル Di〜 DNSCHを SCH専用のサブキヤ リ ア F i〜 F NSCHの信号と して IFFT部 5 3に入力 する。また、 マスキング部 59(図 10)よ り発生した各二次元拡散信号 TDSI〜TDSM は上記専用サブキャ リ ア F1〜FNSCH以外のサブキャ リア fll〜fMm の信号と して
IFFT部 5 3に入力する。
IFFT咅 P 53 は、 並列入力するサブキャ リ ア信号に IFFT (逆フーリエ変換) 処 理を施して時間軸上の OFDM シンボル信号に変換する。ガー ドィンターバル揷入 部 54は、 OFDM シンボル信号にガー ドインターパルを挿入し、 図示しない送信 部はガードイ ンターバルが挿入された OFDMシンボル信号に直交変調を施し、無 線周波数にアップコンパージョ ンする と共に高周波増幅してアンテナよ り送信す る。
(I) チャネル推定及ぴ CSSCの同定
図 9に示すよ う に二次元拡散されている場合には、受信側は FFT演算により得 られたサブキヤ リ ァ信号にパイ ロ ッ ト (CPICH) と CSSC候補の各複素共役を乗 算して積和演算を行い、 すなわち相関演算を行って二次元拡散領域におけるチヤ ネル応答を推定することができる。 個の場合、拡散領域とチャネル推定領域が一 致しているので DPCHからの干渉をなくすことができ、チャネル推定精度の向上 が可能となる。 なお、 各二次元拡散領域において 1つのチャネル推定値 n) ( κはシンボルイ ンデックス、 サブキャ リ アイ ンデックス) が得られる。
図 13 は CSSC 候補に対するチャネル応答推定部の構成図であり、 71 は FFT
演算部、 89は図 8で説明した位相回転部(残留キヤ リァ周波数オフセッ ト補正部)、 90I〜90Mは二次元相関演算部である。周波数と時間の二次元領域(m X nの二次元 領域)にそれぞれ拡散されている CPICH と DPCH の多重データに、 パイロッ ト ( CPICH) と CSSC候補の各複素共役を乗算して積和演算を行う と、 二次元拡散 領域におけるチヤネル応答推定値が求まる。そこで、 二次元相関演算部 90I〜90M は上記積和演算を行って二次元拡散領域における CSSC候補のチャネル応答推定 値 h(i,l)〜! i(i,M)を演算する。
次に、 接続すべきセル(基地局)の CSSC に対して各拡散領域において得られた 相関値と他のセルの CSSC に対して得られた相関値との差を大きくするために、 相関値を電圧加算して平均化する。 本発明では、 図 9に示す拡散領域を更に拡大 した二次元領域 BA において平均化を行う。 図 14 は相関値を電圧加算して平均 する構成図であり、図 13 と同一部分には同一符号を付している。演算部 91a〜91 r は拡大した二次元領域 BA 内の相関値の電圧平均を演算して出力する。かかる 構成によれば、 接続すべきセルの CSSCに対して各拡散領域において得られた平 均相関値は、他の CSSCの平均相関値に対して大きく なるので CSSC同定性能の 向上が可能となる。
また、 本発明では、 二次元領域 B Aより更に拡大した二次元領域 MBAにおい て平均相関値の電力加算を行う よ うにする。 図 1 5は平均相関値の電力加算を行 う構成図であり 、図 14 と同一部分には同一符号を付している。二次元電力加算部 92は、各演算部 91a〜91 r で演算された二次元領域 BA内の二次元電圧平均の電 力を計算して加算する。このよ うにすれば、接続すべきセルの CSSCに対するメ ト リ ック と他セルの CSSCに対するメ ト リ ック との差はより大きくなり CSSC同定 性能の向上が可能となる。 すなわち、各 CSSC 候補毎に上記の二次元電力加算値 を演算し、該電力加算値が最大となる CSSC候補を接続すべきセルの CSSCであ る と判定する。
なお、 接続すべきセルの CSSC とパイロッ ト (CPICH) の各複素共役を二次元 相関演算部 90I〜90M に入力して得られる相関値は二次元拡散領域におけるチヤ ネル応答推定値となるから、 これらチャネル応答推定値を用いてチャネル補償す るこ とができる。
(J)セルサーチ手順
図 16 は本発明のセルサーチの手順を示す。 まず、 第 1段階では従来のガード ィンターバル相関によるキャ リ ア周波数同期を行い、 粗く キヤ リァ周波数同期を 行う (S 101)。 ただし、 システム的にキャ リ ア周波数オフセッ トがそれほど大き く ならない場合には,この第 1段階は必ずしも必要ではない。 一s ioi
第 2段階ではガードィンターパル相関によ り相関のピークを検出し、 FFT ウイ ン ドウタイ ミング同期を取る。 このとき、 基地局間が非同期の場合には、 得られ た相関ピークの前後をマスク して相関電力値が最大となるタイ ミ ングを検出し, 複数のタイ ミング候補を保持する。 基地局間でタイ ミ ング同期が取れているシス テムの場合には、 FFT ウィン ドウタイ ミ ングは 1つ検出すればよレ、。 - S 102 第 3段階では、第 2段階で得られた FFT ウィンドウタイ ミング候補それぞれに おいて、 受信信号を FFT によ りサブキヤ リ ァ信号に変換し、 SCH が割り 当てら れられているサブキャ リ ア信号を差動復号し、 相関演算を行う。 そして、 全 FFT タイ ミ ング候補を対象にして相関電力が最大となる SCH フレームタイ ミングを 検出する。… S103
第 4段階では得られた SCH フ レームタイ ミングに基づいて、 複数シンボル間 隔差動復号を行って高精度に位相誤差を検出し、 キヤ リ ア周波数同期を取る (S104)。 第 4段階と平行して、 第 5段階では拡散信号部の残留キャリア周波数ォ フセッ トを補正しながら CSSCの同定を行う(S 105)。
( K) FFT ウィン ドウタイ ミ ングと SCH フレームタイ ミ ング検出構成 • 第 1実施例 · 図 17 は FFT ウィン ドウタイ ミ ング検出と SCH フ レームタイ ミング検出に関 する実施例である。 局部発振器 (VCO) 61 と混合器 62で受信信号周波数を中間 周波数に変換する。ガー ドイ ンターバル相関演算部 63 は、受信信号に対してガー ドインターパル相関を行い、 同相加算器 64 は更に同相加算を行って平均化し、 ピーク検出部 65は 2以上のピーク検出を行って FFT ウィンドウタイ ミングを複 数個検出する。以上の FFT ウィ ン ドウタイ ミング候補の検出制御は従来例と同じ である。
ついで、図 4 で説明した制御によ り フレームタイ ミ ング、周波数オフセッ ト(位
相誤差)を決定する。すなわち、 各候補の FFT ウィンドウタイ ミ ングにおいて受信 信号を FFT演算部 71によ りサブキヤ リァ信号に変換し、差動復号部 TS TSNSCH は S CHが割り 当てられているサブキャ リア信号に対して差動復号を行い、加算部 73 は差動復号結果を合成して S CH 合成信号を出力する。 相関器 74 742は各 FFT ウィ ン ドウタイ ミング候補について、 S CH合成信号と差動符号化前の S CH 信号系列との相関演算を行い、最大値検出部 76 は、 ①相関電力値が最大となる S CH フ レームタイ ミ ング Φ の検出を行う と と もに、 ②その S CH フレームタイ ミ ングが検出されたときの FFT ウィ ン ドウタイ ミングを検出し、 ③更に S CHフレ ームタイ ミ ングが検出された相関値から位相誤差 (キヤリァ周波数オフセッ ト) Δ Θ を検出する。 また、 最大値検出部 76 は、 高精度キヤ リァ周波数同期制御に 使用する複数シンボル間隔差動復号のシンボル間隔数 Mも決定する。
• 第 2実施例
図 18 は FFT ウィ ンドウタイ ミ ング検出と S CH フレームタイミ ング検出に関 する第 2の実施例である。 図 17 と同様の制御によ り、 FFT ウィン ドウ候補を決定 する。ついで、図 5で説明した制御によ り フ レームタイ ミ ング、周波数オフセッ ト (位相誤差) Δ Θ を決定する。すなわち、 各候補の FFT ウィン ドウタイ ミングにお いて、 FFT 演算部 7 1は受信信号をサブキャ リ ア信号に変換する。 CMA 合成部 77は S CHが割り 当てられているサブキヤ リァ信号に対して重み付けを行って合 成し、 その重み付け係数を CMA アルゴリ ズムを用いて更新する。 重み付け係数 が収束する と CMA合成部 77は受信電力が最大となる基地局からの S CHの合成 信号のみを出力する。 差動復号部 78ι, 782は各 FFT タイ ミ ング候補の CMA合 成信号に対して差動復号を行い、 相関器 74 742は差動復号結果と差動符号化前 の S CH信号系列との相関演算を行う。 最大値検出部 76は、 ①相関電力値が最大 となる S CHフレームタイ ミ ング φの検出を行う とともに、 ②その S CH フ レーム タイ ミ ングが検出されたときの FFTウィ ン ドウタイ ミングを検出し、③更に S CH フ レームタイ ミ ングが検出された相関値から位相誤差 (キヤ リァ周波数オフセッ ト) を検出する。 また、 最大値検出部 76 は、 高精度キャ リ ア周波数同期制 御に使用する複数シンポル間隔差動復号のシンボル間隔数 Mも決定する。
( L) AF C制御
• 第 1実施例
図 19は AFC制御の第 1 の実施例構成図である。 第 1段階では、 AFC部 6 6は 従来例と同様に(図 33〜図 35 参照)、 ガー ドィンターパル相関によるピーク検出 を行い、 ピークタイ ミ ングでの相関値の位相誤差を検出し、 その位相誤差を小さ くするよ う にスィ ッチ 67 を介して VCO構成の局部発振器 61の発振周波数を制 御する。
ついで、図 17の制御で SGH フレームタイミ ング、 FFT ウィ ン ドウタイ ミ ング、 差動復号のシンポル間隔 M を決定する。しかる後、 FFT演算部 71 は該 FFT ウイ ン ドウタイ ミ ングで FFT 演算し、 複数シンポル間隔差動復号部 72I〜72NSCHは SCH が割り 当てられているサブキヤ リ ァ信号に対して複数シンボル間隔差動復 号演算、 すなわち(16)式の演算を行う。 加算部 73 は各差動復号結果を合成して SCH合成信号を出力する。
一方、位相シフ ト部 82 は SCH信号系列 b(k)の位相を既に求まっているフ レー ムタイ ミ ング φ分シフ ト して b(k+ φ )を出力する。 M シンボル間位相回転量計算 部 83 は、位相シフ ト部 82から入力する M シンボル分の SCH信号系列 1)(1ί+ φ ) , b(k+ φ · 1) , - . . Mk+ φ -(Μ- 1))を乗算し、 乗算結果を出力する。 Μ = 2であれば、 Μ シンボル間位相回転量計算部 83 は、 b(k+ </) ) . bOi+ φ - 1)を出力する。 相関器 84 は(17)式の演算を行って相関値 Rm( ei» )を出力し、 位相誤差検出部 85 は(18)式に よ り M倍された位相誤差 (位相シフ 卜量) Μ · Δ 0 を算出してランダムウォーク ブイ /レタ 68に入力する。
ランダムウォークフィルタ 68 は、 位相誤差の極性が正であればカウン 卜アツ プし、負であれば力ゥン トダウンし、カウン ト値が設定値以上になれば力ゥン トを 初期値にリセッ トすると共に、スィ ッチ 67を介して局部発振周波数を所定幅減少 し、設定値以下になれば局部発振周波数を所定幅上昇する。 この AFC制御によれ ば、高精度で安定なキャ リ ア周波数同期を取ることができる。
. · 第 2実施例
図 20は AFC制御の第 2の実施例構成図で、 SCHが割り 当てられているサブキ ャ リ ァ信号の合成を CMAアルゴリズムに従って行った場合の構成を示している。 後段のキャ リア周波数同期制御は図 19 と同様な動作となる。
第 1段階では、 AFC部 6 6は従来例と同様に(図 33〜図 35参照)、ガードィンタ 一バル相関によるピーク検出を行い、 ピークタイ ミングでの相関値の位相誤差を 検出し、 その位相誤差を小さくするよ う にスィッチ 67を介して VCO構成の局部 発振器 61の発振周波数を制御する。
ついで、図 18の制御で SCH フレームタイ ミング、 FFT ウィン ドウタイ ミ ング、 差動復号のシンボル間隔 M を決定する。しかる後、 FFT演算部 71 は FFT ウィン ドウタイ ミ ングで FFT演算し、 CMA合成部 77は CMA SCH合成信号を出力す る。 複数シンボル間隔差動復号部 81は、 CMA合成部 77から出力する SCH合成 信号に対して(16)式の複数シンボル間隔差動復号演算を行う。。
一方、位相シフ ト部 82は SCH信号系列 b(k)の位相を既に求まっているフレー ムタイ ミ ング Φ分シフ ト して )を出力する。 M シンボル間位相回転量計算 部 83 は、位相シフ 卜部 82から入力する Mシンボル分の SCH信号系列 (1ί+ φ ), bi + - 1) , - . . bOi+ φ -(M- 1))を乗算し、 乗算結果を出力する。相関器 84は(17)式 の演算を行って相関値
)を出力し、位相誤差検出部 85は(18)式によ り M倍 された位相誤差 (位相シフ ト量) Μ · を算出してランダムウォークフィルタ 68 に入力する。 ランダムウォークフィルタ 68 は、 図 19 で説明したと同様の発 振周波数制御を行ってオフセッ ト周波数を零にする。これによ り、高精度で安定な キャ リ ア周波数同期を取ることができる。
( M) CSSC同定部の構成
図 21 は CSSC 同定部の実施例構成図であり、図 15 と同一部分には同一符号を 付している。二次元相関演算部 90I〜90Mは、 周波数と時間の二次元領域(m X nの 二次元領域)にそれぞれ拡散されている CPICH と DPCH の多重データに、 パイ ロ ッ ト(CPICH)と CSSC候補の各複素共役を乗算して加算する積和演算を行い、 積和演算結果(相関値)を各二次元拡散領域における CSSC候補のチャネル応答推 定値 h(i, l)〜! i(i,M)として出力する。演算部 91a〜91 r は拡大した二次元領域内の 相関値の電圧平均を演算し、 二次元電力加算部 92 は、 各演算部 91a〜91 rで演 算された二次元電圧平均の電力を計算して加算する。最大値検出部 93は各 CSSC 候補の二次元電力加算値を比較し、該電力加算値が最大となる CSSC 候補を接続 すべきセルの CSSCであると判定する。以後、検出された CSSCを用いて受信デー
タを復調する。
以上では、本発明を OFDM- CDMAに適用した場合について説明したが、本発明 は 、 マ ル チ キ ャ リ ア 変 調 方 式 、 直 交 周 波 数 分 割 多 重 (Orthogonal Frequency-Division Multiplexing: OFDM)方式、 あるレ、は、 マルチキヤ リァ符号 分割多元接続(Multi-carrier Code -Division Multiple Access: MC- CDMA)方 式等にも適用できるものである。
( N) 発明の効果
以上本発明によれば、 同期チャネル SCH に専用のサブキヤリァを割り 当てた から、同期チャネル S CH は個別物理チャネル DPCH や共通パイロッ トチャネル CPICHからの干渉を受けず、 正確に SCHのフ レームタイ ミングを検出すること ができる。また、 専用サブキャ リ アの S CH 信号を合成することによ り、あるいは CMA アルゴリズムによ り合成するこ とによ り SCH 合成信号を検出して既知の SCH信号との相関演算を行う ことにより、 よ り正確に S CHのフ レームタイ ミン グを検出するこ とができる。従って、ガードィンターパル相関によるキャ リア周波 数同期が不十分で残留キヤリァ周波数誤差が無視できない場合であっても、 正確 に S CH フ レームタイ ミ ングを検出することができる。
また、 S CH 信号系列に差動符号化処理を施して送信するようにしたから、周波 数オフセッ トに起因する位相誤差が大きくてもフ レームタイ ミ ングを検出できる: しかも、 Mシンボル間の差動復号処理を行う ことによ り位相誤差を M倍に増幅で き、 このため、 位相誤差が小さくても極性判定を正しく行う ことができ、 位相誤 差の極性に基いて周波数オフセッ 卜が零となるよ うに、 発振周波数を高精度制御 するこ とができる。又、 AFC 制御による Δ 0 の減少に応じて Mを変更することに よ り、 発振周波数を高精度制御することができる。
又、本発明によれば、 Mシンボル間の差動復号処理を行う ことによ り周波数オフ セッ トに基く位相誤差 Δ Θ を M倍に増幅して正確に検出できるため、残留キヤ リ ァ周波数オフセッ トが存在する場合であっても、各サブキヤ リァ信号を位相誤差 逆方向に Δ 8分回転して該残留キヤ リ ァ周波数オフセッ トを補償することができ る。
又、本発明によれば、 DPCH と CPICH の信号系列を周波数と時間の二次元領域
に拡散し、この二次元領城の拡散信号にパイ ロ ッ ト とセル識別用スクランブルコ 一ド esse の各複素共役を乗算して加算することによ り相関演算し、該相関値に よ り該二次元領域のチャネル応答を推定するため、拡散領域とチヤンネル推定領 域を同じにできる。 このため、 DPCHからの干渉がなく、チャネル推定精度を向上 でき、正確なチャネル補償が可能になる。
又、本発明によれば、複数のの前記二次元領域の相関電圧を加算して平均化し、 複数の平均相関電圧を電力加算することによ り、接続すべきセルの CSSC に対す る電力値と他のセルの CSSC に対する電力値との差を大き くでき、正確に CSSC 同定を行う ことが出来る。 また、 セル検出精度を改善することができるため、 端 末装置の性能向上に寄与することが大きい。 また、 本発明のキャリア周波数同期 はセルサーチ終了後のデータ復調期間も引き続き動作を継続するため端末装置の 性能向上に寄与するものである。