JP2002232382A - 直交周波数分割多重変調方式伝送装置の基準信号再生方法及びその伝送装置 - Google Patents
直交周波数分割多重変調方式伝送装置の基準信号再生方法及びその伝送装置Info
- Publication number
- JP2002232382A JP2002232382A JP2001020805A JP2001020805A JP2002232382A JP 2002232382 A JP2002232382 A JP 2002232382A JP 2001020805 A JP2001020805 A JP 2001020805A JP 2001020805 A JP2001020805 A JP 2001020805A JP 2002232382 A JP2002232382 A JP 2002232382A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carrier
- signal
- frequency
- reference signal
- pilot signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】 OFDM方式の伝送装置において、キャリア
方向内挿回路の回路規模をほぼ半分にでき、しかも複素
フィルタを用いた場合と同等の性能が得られる回路構成
を提供すること。 【解決手段】 位相が互いに直交する複数本のキャリア
を用いて情報符号を伝送する直交周波数分割多重変調方
式の伝送装置であって、受信信号の復調における基準信
号の再生に用いられるパイロット信号がキャリア方向に
所定キャリア間隔で挿入されたキャリア構造を有する伝
送装置において、受信信号から抽出したパイロット信号
を内挿演算して基準信号ベクトルを再生する際、受信信
号を離散フーリエ変換し、周波数の大きさの順に連続的
に並べ替えて算出した複素ベクトル信号の列からなる全
キャリア信号を、所定の周波数でキャリア方向に変調、
周波数シフト後、キャリア方向内挿演算を実施し、基準
信号を再生するものである。
方向内挿回路の回路規模をほぼ半分にでき、しかも複素
フィルタを用いた場合と同等の性能が得られる回路構成
を提供すること。 【解決手段】 位相が互いに直交する複数本のキャリア
を用いて情報符号を伝送する直交周波数分割多重変調方
式の伝送装置であって、受信信号の復調における基準信
号の再生に用いられるパイロット信号がキャリア方向に
所定キャリア間隔で挿入されたキャリア構造を有する伝
送装置において、受信信号から抽出したパイロット信号
を内挿演算して基準信号ベクトルを再生する際、受信信
号を離散フーリエ変換し、周波数の大きさの順に連続的
に並べ替えて算出した複素ベクトル信号の列からなる全
キャリア信号を、所定の周波数でキャリア方向に変調、
周波数シフト後、キャリア方向内挿演算を実施し、基準
信号を再生するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送方式として、
互いに直交する複数本の搬送波(キャリア)で情報符号
を伝送する直交周波数分割多重変調方式(Orthogonal Fr
equency DivisionMultiplexing:以下OFDM方式と記
す)を用いた伝送装置であって、OFDM方式の複数本
のキャリアを同期検波を用いる変調方式(同期変調方式)
で変調するOFDM方式の伝送装置の、復調装置におけ
る基準信号再生に用いる複素フィルタの構成方法に関す
る。
互いに直交する複数本の搬送波(キャリア)で情報符号
を伝送する直交周波数分割多重変調方式(Orthogonal Fr
equency DivisionMultiplexing:以下OFDM方式と記
す)を用いた伝送装置であって、OFDM方式の複数本
のキャリアを同期検波を用いる変調方式(同期変調方式)
で変調するOFDM方式の伝送装置の、復調装置におけ
る基準信号再生に用いる複素フィルタの構成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、無線装置の分野では、マルチパス
フェージングに強い変調方式として、OFDM方式が脚
光を集め、欧州や日本を初めとする各国の次世代のテレ
ビジョン放送、FPU(Field Pick-Up Unit)、無線LA
N等の分野で多くの応用研究が進められている。 この
内、UHF帯の地上波ディジタル放送の開発動向と方式
については、映像情報メディア学会誌 1998 Vo
l.52,No.11に、詳しく記載されている。従来例
として、日本のUHF帯の地上波ディジタル放送方式の
システム構成を取り上げて説明する。 但しこのシステ
ムは非常に複雑なため、本発明の説明では、不要な部分
を取り除き、また可能な範囲で簡単化して説明する。図
11は、この放送システムに用いられるキャリア構造を
説明する図である。OFDM方式は、互いに一定の周波
数fsの間隔を有する数百本からなる多数のキャリア
を、それぞれシンボル周波数fs'(=1/Ts')でディジ
タル変調して伝送する方式である。 ここで、Ts'はデ
ィジタル信号のシンボル周期である。日本の地上波ディ
ジタル放送方式の場合、キャリア本数は約1400本で
あり、これらのキャリアが13セグメントの区間に分割
されている。伝送する信号としては、3チャンネル(3
階層)の情報符号まで同時に伝送でき、各階層が使用す
るセグメント数と変調方式を自由に選択できる。この選
択モードの内で、全セグメントを、64値直交振幅変調
(64QAM:64 Quadrature Amplitude Modulation)
等の同じ同期変調方式で変調するモードは、そのまま、
FPU(Field Pick-up Unit)等の他の伝送装置にも適用
可能である。ここでは、同期変調方式で変調するOFD
M方式の伝送装置の従来例として、全セグメントを同じ
64QAMで変調して、1階層の情報符号を伝送する場
合を取り上げ、更に詳しく説明する。
フェージングに強い変調方式として、OFDM方式が脚
光を集め、欧州や日本を初めとする各国の次世代のテレ
ビジョン放送、FPU(Field Pick-Up Unit)、無線LA
N等の分野で多くの応用研究が進められている。 この
内、UHF帯の地上波ディジタル放送の開発動向と方式
については、映像情報メディア学会誌 1998 Vo
l.52,No.11に、詳しく記載されている。従来例
として、日本のUHF帯の地上波ディジタル放送方式の
システム構成を取り上げて説明する。 但しこのシステ
ムは非常に複雑なため、本発明の説明では、不要な部分
を取り除き、また可能な範囲で簡単化して説明する。図
11は、この放送システムに用いられるキャリア構造を
説明する図である。OFDM方式は、互いに一定の周波
数fsの間隔を有する数百本からなる多数のキャリア
を、それぞれシンボル周波数fs'(=1/Ts')でディジ
タル変調して伝送する方式である。 ここで、Ts'はデ
ィジタル信号のシンボル周期である。日本の地上波ディ
ジタル放送方式の場合、キャリア本数は約1400本で
あり、これらのキャリアが13セグメントの区間に分割
されている。伝送する信号としては、3チャンネル(3
階層)の情報符号まで同時に伝送でき、各階層が使用す
るセグメント数と変調方式を自由に選択できる。この選
択モードの内で、全セグメントを、64値直交振幅変調
(64QAM:64 Quadrature Amplitude Modulation)
等の同じ同期変調方式で変調するモードは、そのまま、
FPU(Field Pick-up Unit)等の他の伝送装置にも適用
可能である。ここでは、同期変調方式で変調するOFD
M方式の伝送装置の従来例として、全セグメントを同じ
64QAMで変調して、1階層の情報符号を伝送する場
合を取り上げ、更に詳しく説明する。
【0003】図12は、同期変調方式で変調するセグメ
ントのキャリア構造を、更に詳しく説明する図である。
ここで、1階層の情報符号の伝送に全セグメントを使用
するモードの場合は、同様の構造がその帯域内に渡って
繰り返されると考えて良い。図12において、横方向は
周波数、縦方向は時間の経過を表し、横と縦の方向に並
んだ四角印「□」は、それぞれが1つのキャリアを表
す。 従って、縦方向に並ぶ四角印「□」の1列が、O
FDM信号を構成する1つのシンボルを表す。SPと書
かれた四角印「□」は、復調の際の基準信号を再生する
のに用いられるパイロット信号の位置を示している。
また、何も書かれていない「□」は、64QAMで変調
された信号位置を表している。ここで、パイロット信号
は周波数方向と時間方向にばらまかれた配置になってい
るため、SP(Scattered Pilot)と銘々されている。た
だし、図12はSPの配置を模式的に示しただけであ
り、本来であれば記載しなければならない制御信号伝送
用のTMCC(Transmission and MultiplexingConfigur
ation Control)キャリア、付加情報AC(Auxiliary Cha
nnel)キャリアは、省略してある。 実際の地上波ディ
ジタル放送方式では、これらのTMCCとACといった
特殊なデータで2相差動位相偏移変調(DBPSK:Dif
ferential Binary Phase Shift Keying)された、時間方
向に連続した複数本のキャリアを、図12のキャリア構
造の間にランダムに挿入して伝送している。また、地上
波ディジタル放送方式では時間方向にSPがあるキャリ
アの横方向の間隔は3本間隔であるのに対し、図12で
は5本間隔に変更してある。 これは後述の本発明の説
明を表現し易いように変更したものであって、本質的な
内容は変わらない。 つまり、図12は、従来方式の1
つのバリエーションと考えることができる。
ントのキャリア構造を、更に詳しく説明する図である。
ここで、1階層の情報符号の伝送に全セグメントを使用
するモードの場合は、同様の構造がその帯域内に渡って
繰り返されると考えて良い。図12において、横方向は
周波数、縦方向は時間の経過を表し、横と縦の方向に並
んだ四角印「□」は、それぞれが1つのキャリアを表
す。 従って、縦方向に並ぶ四角印「□」の1列が、O
FDM信号を構成する1つのシンボルを表す。SPと書
かれた四角印「□」は、復調の際の基準信号を再生する
のに用いられるパイロット信号の位置を示している。
また、何も書かれていない「□」は、64QAMで変調
された信号位置を表している。ここで、パイロット信号
は周波数方向と時間方向にばらまかれた配置になってい
るため、SP(Scattered Pilot)と銘々されている。た
だし、図12はSPの配置を模式的に示しただけであ
り、本来であれば記載しなければならない制御信号伝送
用のTMCC(Transmission and MultiplexingConfigur
ation Control)キャリア、付加情報AC(Auxiliary Cha
nnel)キャリアは、省略してある。 実際の地上波ディ
ジタル放送方式では、これらのTMCCとACといった
特殊なデータで2相差動位相偏移変調(DBPSK:Dif
ferential Binary Phase Shift Keying)された、時間方
向に連続した複数本のキャリアを、図12のキャリア構
造の間にランダムに挿入して伝送している。また、地上
波ディジタル放送方式では時間方向にSPがあるキャリ
アの横方向の間隔は3本間隔であるのに対し、図12で
は5本間隔に変更してある。 これは後述の本発明の説
明を表現し易いように変更したものであって、本質的な
内容は変わらない。 つまり、図12は、従来方式の1
つのバリエーションと考えることができる。
【0004】ところで64QAM方式の信号点は、図1
3の直交座標面に破線の丸印「○」で示す64個の信号
点で構成され、各信号点はそれぞれ6ビットからなる、
互いに異なる符号列に対応させられている。64QAM
方式による変調処理は、入力された符号列を6ビット単
位に分割し、上記64個の信号点の中から分割した各6
ビットの符号に対応する信号点、例えば実線の丸印
「○」の信号点を選択し、選択された信号点に対応する
変調信号を出力することで実施される。一方、受信され
た変調信号は、伝送される過程で雑音、その他の影響を
受けて歪み、受信信号の信号点は、例えば、図13の実
線の丸印「○」の位置からバツ印「×」の位置に移動し
てしまう。64QAMの復調処理は、図13の破線の丸
印「○」で示す64QAMの信号点の中から、バツ印
「×」で示す受信信号の信号点に最も近い信号点を選択
し、選択した信号点に対応する6ビットの符号を出力す
ることによって実施される。この復調処理を実施するに
は、受信信号に対する破線の「○」の正しい信号点位置
を知る必要があるが、その位置を再生するには、例え
ば、図13の信号空間上の座標点aの正確な位置を表す
基準信号ベクトルの向きと大きさが分かればよい。
3の直交座標面に破線の丸印「○」で示す64個の信号
点で構成され、各信号点はそれぞれ6ビットからなる、
互いに異なる符号列に対応させられている。64QAM
方式による変調処理は、入力された符号列を6ビット単
位に分割し、上記64個の信号点の中から分割した各6
ビットの符号に対応する信号点、例えば実線の丸印
「○」の信号点を選択し、選択された信号点に対応する
変調信号を出力することで実施される。一方、受信され
た変調信号は、伝送される過程で雑音、その他の影響を
受けて歪み、受信信号の信号点は、例えば、図13の実
線の丸印「○」の位置からバツ印「×」の位置に移動し
てしまう。64QAMの復調処理は、図13の破線の丸
印「○」で示す64QAMの信号点の中から、バツ印
「×」で示す受信信号の信号点に最も近い信号点を選択
し、選択した信号点に対応する6ビットの符号を出力す
ることによって実施される。この復調処理を実施するに
は、受信信号に対する破線の「○」の正しい信号点位置
を知る必要があるが、その位置を再生するには、例え
ば、図13の信号空間上の座標点aの正確な位置を表す
基準信号ベクトルの向きと大きさが分かればよい。
【0005】ところで、受信信号の基準信号ベクトルの
向きと大きさは、伝送系で発生するマルチパス等の影響
を受け、図14の様に位相が回転し振幅も変化してしま
う。このように基準信号ベクトルの位相と大きさは、各
時間あるいは各キャリア毎に変化するが、その変化の仕
方は通常滑らかな曲線を描き、時間方向とキャリア方向
に強い相関を持つ。 そのため、図12の任意のシンボ
ルの任意のキャリアの変調信号Aに対する基準信号ベク
トルは、まばらに伝送された複数のSP信号を内挿して
求めることができる。 図12では、この内挿演算を効
率的に実施できるようにSPを配置している。図12の
キャリア構造の信号から基準信号ベクトルを再生する方
法については、地上波ディジタル放送方式には特に規定
はない。 しかし、例えば、図15に示す回路で実現で
きる。
向きと大きさは、伝送系で発生するマルチパス等の影響
を受け、図14の様に位相が回転し振幅も変化してしま
う。このように基準信号ベクトルの位相と大きさは、各
時間あるいは各キャリア毎に変化するが、その変化の仕
方は通常滑らかな曲線を描き、時間方向とキャリア方向
に強い相関を持つ。 そのため、図12の任意のシンボ
ルの任意のキャリアの変調信号Aに対する基準信号ベク
トルは、まばらに伝送された複数のSP信号を内挿して
求めることができる。 図12では、この内挿演算を効
率的に実施できるようにSPを配置している。図12の
キャリア構造の信号から基準信号ベクトルを再生する方
法については、地上波ディジタル放送方式には特に規定
はない。 しかし、例えば、図15に示す回路で実現で
きる。
【0006】図15は、OFDM方式の受信装置におい
て、基準信号ベクトルの再生に使用されている回路部分
を抜き出して示したものである。高速フーリエ変換回路
(FFT:Fast Fourier Transform)5は、受信信号を
離散フーリエ変換した後、周波数の大きさの順に連続的
に並へ替えて算出した、復素ベクトル信号の列からなる
全キャリア信号を出力する回路である。 FFT回路5
から出力された受信信号は、時間方向内挿回路6と遅延
回路7に入力される。この内、時間方向内挿回路6で
は、受信信号からパイロット信号SPを取り出し、図1
6に斜線で示すように、時間方向にパイロット信号SP
を含むキャリア毎に所定のタップ数のディジタルLPF
で処理し、時間方向に内挿された基準信号ベクトル信号
として出力する。 ここで、ディジタルLPFの各タッ
プ係数は、この時間方向内挿回路6内の係数メモリに記
憶されているものとする。 なお、このSPが配置され
ているキャリアを、以後、パイロットキャリアと記す。
て、基準信号ベクトルの再生に使用されている回路部分
を抜き出して示したものである。高速フーリエ変換回路
(FFT:Fast Fourier Transform)5は、受信信号を
離散フーリエ変換した後、周波数の大きさの順に連続的
に並へ替えて算出した、復素ベクトル信号の列からなる
全キャリア信号を出力する回路である。 FFT回路5
から出力された受信信号は、時間方向内挿回路6と遅延
回路7に入力される。この内、時間方向内挿回路6で
は、受信信号からパイロット信号SPを取り出し、図1
6に斜線で示すように、時間方向にパイロット信号SP
を含むキャリア毎に所定のタップ数のディジタルLPF
で処理し、時間方向に内挿された基準信号ベクトル信号
として出力する。 ここで、ディジタルLPFの各タッ
プ係数は、この時間方向内挿回路6内の係数メモリに記
憶されているものとする。 なお、このSPが配置され
ているキャリアを、以後、パイロットキャリアと記す。
【0007】図17は、図12の一点鎖線3のキャリア
を取り上げ、上記の時間方向の内挿方法を模式的に示し
たものである。 横軸は時間軸でありシンボル毎に目盛
を付してある。 ○印を付した縦線は受信されたSPの
信号ベクトルを表している。ここで、或るSP、例えば
SP1が受信された後、次のSP2が受信されるまでの
間のシンボルの基準信号ベクトル信号は、時間的に前後
する位置にある複数のSPの信号ベクトルを用い、一定
タップ数のLPFにより内挿して求める。この時間方向
の内挿演算により、図16の斜線を付した5本間隔のキ
ャリアの基準信号ベクトルが算出される。 この時、L
PFの演算では、タップ数と同じシンボル数の信号が必
要になり、内挿信号はタップ数の約半分のシンボル数遅
れて出力される。図15の遅延回路7は、受信信号のタ
イミングをこの内挿信号のタイミングに合わせるために
挿入した回路である。 なお、時間方向に内挿して求め
た中間的な基準信号ベクトルを、最終的に得られる基準
信号ベクトルと区別するために、以後、シンボルパイロ
ット信号と記す。一方、SPが配置されていないキャリ
アにある変調信号Aの基準信号ベクトルは、パイロット
キャリアのシンボルパイロット信号をキャリア方向に内
挿して求める。 図15のキャリア方向内挿回路8は、
この内挿演算を実施する回路である。
を取り上げ、上記の時間方向の内挿方法を模式的に示し
たものである。 横軸は時間軸でありシンボル毎に目盛
を付してある。 ○印を付した縦線は受信されたSPの
信号ベクトルを表している。ここで、或るSP、例えば
SP1が受信された後、次のSP2が受信されるまでの
間のシンボルの基準信号ベクトル信号は、時間的に前後
する位置にある複数のSPの信号ベクトルを用い、一定
タップ数のLPFにより内挿して求める。この時間方向
の内挿演算により、図16の斜線を付した5本間隔のキ
ャリアの基準信号ベクトルが算出される。 この時、L
PFの演算では、タップ数と同じシンボル数の信号が必
要になり、内挿信号はタップ数の約半分のシンボル数遅
れて出力される。図15の遅延回路7は、受信信号のタ
イミングをこの内挿信号のタイミングに合わせるために
挿入した回路である。 なお、時間方向に内挿して求め
た中間的な基準信号ベクトルを、最終的に得られる基準
信号ベクトルと区別するために、以後、シンボルパイロ
ット信号と記す。一方、SPが配置されていないキャリ
アにある変調信号Aの基準信号ベクトルは、パイロット
キャリアのシンボルパイロット信号をキャリア方向に内
挿して求める。 図15のキャリア方向内挿回路8は、
この内挿演算を実施する回路である。
【0008】図18は、図12の一点鎖線4のシンボル
を取り上げ、上記のキャリア方向の内挿方法を模式的に
示したものである。 横軸は周波数軸であり、キャリア
位置毎に目盛を付してある。 太い矢印は時間軸方向に
内挿して求めた図16の斜線を付したキャリアのシンボ
ルパイロット信号W(1),W(5+1),W(2×5+1),・・
・を表している。 ここで、括弧内の数字はキャリア番
号である。太い矢印の無いキャリア位置Aの基準信号ベ
クトルは次の様にして算出する。まず、図18の太い矢
印が無いキャリアのベクトルの大きさを0として得られ
る信号W(1),0,・・,0,W(5+1),0,・・,
0,W(2×5+1),・・・を、例えばタップ数23タップ
の通常のディジタルLPFに通すことによって、破線で
表す滑らかな内挿信号を算出する。 この様にして算出
した内挿信号を、変調信号Aの基準信号ベクトルとして
出力する。キャリア方向内挿回路8で再生された基準信
号ベクトル信号と、遅延回路7でタップ数の約半分のシ
ンボル数だけ遅延された受信信号は、64QAM復調回
路9に入力され、図14のように変形した信号点位置
を、図13の正しい位置に直すことにより、情報符号を
復調することができる。
を取り上げ、上記のキャリア方向の内挿方法を模式的に
示したものである。 横軸は周波数軸であり、キャリア
位置毎に目盛を付してある。 太い矢印は時間軸方向に
内挿して求めた図16の斜線を付したキャリアのシンボ
ルパイロット信号W(1),W(5+1),W(2×5+1),・・
・を表している。 ここで、括弧内の数字はキャリア番
号である。太い矢印の無いキャリア位置Aの基準信号ベ
クトルは次の様にして算出する。まず、図18の太い矢
印が無いキャリアのベクトルの大きさを0として得られ
る信号W(1),0,・・,0,W(5+1),0,・・,
0,W(2×5+1),・・・を、例えばタップ数23タップ
の通常のディジタルLPFに通すことによって、破線で
表す滑らかな内挿信号を算出する。 この様にして算出
した内挿信号を、変調信号Aの基準信号ベクトルとして
出力する。キャリア方向内挿回路8で再生された基準信
号ベクトル信号と、遅延回路7でタップ数の約半分のシ
ンボル数だけ遅延された受信信号は、64QAM復調回
路9に入力され、図14のように変形した信号点位置
を、図13の正しい位置に直すことにより、情報符号を
復調することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の説明
では混乱を避けるため、図15のキャリア方向内挿回路
8は、通常のディジタルLPFで構成できると説明し
た。 しかし、実際には、通常、回路規模が大きく且つ
構成が複雑な複素フィルタを用いる。 この理由の説明
に入る前に、キャリア方向内挿回路8に入力される信号
の性質について簡単に説明しておく。詳細な説明は省略
するが、受信信号にマルチパスによる遅延波が混入する
と、図15のFFT回路5から出力される信号に含まれ
る直接波成分信号の各キャリアの位相角が図19の
(a)の様に一定であっても、受信信号に混入した遅延
波成分信号の各キャリアの位相角は、図19の(b)の
様に、キャリア番号が増加するに連れ、キャリア方向に
一定の周波数で回転する現象が発生する。 そして、そ
の回転周波数は、遅延波の遅延時間とともに変化する。
例えば、FFTのサンプル点数を1024点とする
と、直接波に対しnサンプル周期遅れた遅延波の位相角
は、1024キャリア当たり、n回転の割合で回転し、
その極性が正の周波数の回転が発生する。従って、キャ
リア番号を時間軸に見立てて、この回転周波数の分布を
表すと、図20の斜線枠の様に、遅延波の回転振動の周
波数は正の軸上にのみ現れる分布になる。 なお、図1
9の周波数軸上のキャリア方向の回転の周波数を、通常
の時間軸上の振動の周波数と区別する必要がある場合
は、以下、「キャリア方向周波数」と記す。 図20の
横軸は、このキャリア方向周波数を、1024サンプル
当たりの回転数で表したものである。
では混乱を避けるため、図15のキャリア方向内挿回路
8は、通常のディジタルLPFで構成できると説明し
た。 しかし、実際には、通常、回路規模が大きく且つ
構成が複雑な複素フィルタを用いる。 この理由の説明
に入る前に、キャリア方向内挿回路8に入力される信号
の性質について簡単に説明しておく。詳細な説明は省略
するが、受信信号にマルチパスによる遅延波が混入する
と、図15のFFT回路5から出力される信号に含まれ
る直接波成分信号の各キャリアの位相角が図19の
(a)の様に一定であっても、受信信号に混入した遅延
波成分信号の各キャリアの位相角は、図19の(b)の
様に、キャリア番号が増加するに連れ、キャリア方向に
一定の周波数で回転する現象が発生する。 そして、そ
の回転周波数は、遅延波の遅延時間とともに変化する。
例えば、FFTのサンプル点数を1024点とする
と、直接波に対しnサンプル周期遅れた遅延波の位相角
は、1024キャリア当たり、n回転の割合で回転し、
その極性が正の周波数の回転が発生する。従って、キャ
リア番号を時間軸に見立てて、この回転周波数の分布を
表すと、図20の斜線枠の様に、遅延波の回転振動の周
波数は正の軸上にのみ現れる分布になる。 なお、図1
9の周波数軸上のキャリア方向の回転の周波数を、通常
の時間軸上の振動の周波数と区別する必要がある場合
は、以下、「キャリア方向周波数」と記す。 図20の
横軸は、このキャリア方向周波数を、1024サンプル
当たりの回転数で表したものである。
【0010】一方、対応すべき最大のキャリア方向周波
数は、受信信号の時間方向の信号の構成方法で決まる。
図21は、受信される信号の時間波形を模式的に示し
たものである。 Ts期間の信号は、送信装置で逆離散
フーリエ変換(IFFT)して得られたOFDM信号部
分であり、斜線を施した部分b’は、Ts期間のOFD
M信号の終わりの部分bをコピーして付け加えたガード
インターバルの部分を表す。送信信号の1シンボルは、
IFFT回路5から出力されたTs期間の信号にガード
インターバルの期間を加えたTs’期間で構成される。
このガードインターバルは、マルチパスフェージング
に対する耐性を増すために挿入するものである。 詳細
な説明は省略するが、このガードインターバルをNGIサ
ンプル分設けると、NGIサンプル期間の遅延時間の遅延
波であれば、例え遅延波が混入しても、正しく符号を復
調することができるようになる。逆に、図15のキャリ
ア方向内挿回路8は、この遅延時間の範囲内の遅延波に
対しては、正しく内挿して基準信号を算出できなければ
ならないことを意味している。 言い換えると、例え
ば、64サンプルのガードインターバルを設けた場合
は、図20のキャリア方向周波数0から64の斜線枠の
範囲の回転振動に対しては、正しい内挿演算が実施でき
なければならない。
数は、受信信号の時間方向の信号の構成方法で決まる。
図21は、受信される信号の時間波形を模式的に示し
たものである。 Ts期間の信号は、送信装置で逆離散
フーリエ変換(IFFT)して得られたOFDM信号部
分であり、斜線を施した部分b’は、Ts期間のOFD
M信号の終わりの部分bをコピーして付け加えたガード
インターバルの部分を表す。送信信号の1シンボルは、
IFFT回路5から出力されたTs期間の信号にガード
インターバルの期間を加えたTs’期間で構成される。
このガードインターバルは、マルチパスフェージング
に対する耐性を増すために挿入するものである。 詳細
な説明は省略するが、このガードインターバルをNGIサ
ンプル分設けると、NGIサンプル期間の遅延時間の遅延
波であれば、例え遅延波が混入しても、正しく符号を復
調することができるようになる。逆に、図15のキャリ
ア方向内挿回路8は、この遅延時間の範囲内の遅延波に
対しては、正しく内挿して基準信号を算出できなければ
ならないことを意味している。 言い換えると、例え
ば、64サンプルのガードインターバルを設けた場合
は、図20のキャリア方向周波数0から64の斜線枠の
範囲の回転振動に対しては、正しい内挿演算が実施でき
なければならない。
【0011】以上の事実の下において、図15のキャリ
ア方向内挿回路8に複素フィルタが用いられる理由を説
明する。 一般に、図20の斜線枠の範囲の周波数分布
を有する信号の内挿演算を実施するには、この斜線枠の
周波数範囲を通過領域内に有するフィルタを用いる必要
がある。 従って、通常のディジタルLPFで構成する
場合、図20の折れ線13の特性を有するディジタルフ
ィルタを用いる必要がある。 しかし、この特性のフィ
ルタでは、キャリア方向周波数が負の範囲には決して信
号が発生しないにも関わらず、この負の範囲の雑音成分
を通過させるため、内挿して得られる基準信号にこの雑
音が混入して、再生された基準信号のS/Nを大幅に劣
化させてしまう。 そのS/Nの劣化量は、およそ3d
Bにも達する。 このS/Nの劣化を防ぐためには、図
20の斜線枠の周波数範囲のみを通過領域とする複素フ
ィルタを用いる必要がある。ところで、このような複素
フィルタを構成するためには、図22の様に通常のディ
ジタルLPFを4つ用いる必要がある。 しかも、図1
8では説明を容易にするため、ディジタルLPFのタッ
プ数を23タップとしたが、内挿演算に要求される精度
の特性を得るためには、用いるディジタルLPFのタッ
プ数として、実際には63タップから127タップある
いはそれ以上のタップ数のディジタルLPFを用いる必
要がある。 現状の技術では、この様に大きなタップ数
のディジタルLPFを1つ構成するのに、100ピンか
ら200ピン程度の大きなICが1つ必要になる。 従
って、上記複素フィルタを構成するには、この様なIC
が4つ必要になり、回路規模を大幅に増加させる欠点が
あった。本発明は、これらの欠点を除去し、キャリア方
向内挿回路の回路規模をほぼ半分にでき、しかも複素フ
ィルタを用いた場合と同等の性能が得られる回路構成を
提供することを目的とする。
ア方向内挿回路8に複素フィルタが用いられる理由を説
明する。 一般に、図20の斜線枠の範囲の周波数分布
を有する信号の内挿演算を実施するには、この斜線枠の
周波数範囲を通過領域内に有するフィルタを用いる必要
がある。 従って、通常のディジタルLPFで構成する
場合、図20の折れ線13の特性を有するディジタルフ
ィルタを用いる必要がある。 しかし、この特性のフィ
ルタでは、キャリア方向周波数が負の範囲には決して信
号が発生しないにも関わらず、この負の範囲の雑音成分
を通過させるため、内挿して得られる基準信号にこの雑
音が混入して、再生された基準信号のS/Nを大幅に劣
化させてしまう。 そのS/Nの劣化量は、およそ3d
Bにも達する。 このS/Nの劣化を防ぐためには、図
20の斜線枠の周波数範囲のみを通過領域とする複素フ
ィルタを用いる必要がある。ところで、このような複素
フィルタを構成するためには、図22の様に通常のディ
ジタルLPFを4つ用いる必要がある。 しかも、図1
8では説明を容易にするため、ディジタルLPFのタッ
プ数を23タップとしたが、内挿演算に要求される精度
の特性を得るためには、用いるディジタルLPFのタッ
プ数として、実際には63タップから127タップある
いはそれ以上のタップ数のディジタルLPFを用いる必
要がある。 現状の技術では、この様に大きなタップ数
のディジタルLPFを1つ構成するのに、100ピンか
ら200ピン程度の大きなICが1つ必要になる。 従
って、上記複素フィルタを構成するには、この様なIC
が4つ必要になり、回路規模を大幅に増加させる欠点が
あった。本発明は、これらの欠点を除去し、キャリア方
向内挿回路の回路規模をほぼ半分にでき、しかも複素フ
ィルタを用いた場合と同等の性能が得られる回路構成を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、位相が互いに直交する複数本のキャリアを
用いて情報符号を伝送する直交周波数分割多重変調方式
の伝送装置であって、受信信号の復調における基準信号
の再生に用いられるパイロット信号がキャリア方向に所
定キャリア間隔で挿入されたキャリア構造を有する伝送
装置において、上記受信信号から抽出したパイロット信
号を内挿演算して基準信号ベクトルを再生する際、上記
受信信号を離散フーリエ変換し、周波数の大きさの順に
連続的に並べ替えて算出した複素ベクトル信号の列から
なる全キャリア信号を、所定の周波数でキャリア方向に
変調、周波数シフト後、キャリア方向内挿演算を実施
し、基準信号を再生するものである。また、上記周波数
シフトされた全キャリア信号の内のパイロット信号を有
するキャリア以外のキャリアの信号値を0に変換してシ
ンボルパイロット信号とし、該シンボルパイロット信号
を入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得られる
内挿演算値を基準信号とし、上記周波数シフトされた全
キャリア信号と上記基準信号を入力として符号を復調し
て出力するものである。また、上記周波数シフトされた
全キャリア信号の内の時間方向に間欠的に挿入されてい
るパイロット信号を選択して時間方向の内挿演算を実施
すると共に、当該パイロット信号が時間方向に挿入され
ないキャリアの信号値を0に変換してシンボルパイロッ
ト信号とし、該シンボルパイロット信号を入力してキャ
リア方向の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値を基
準信号とし、上記周波数シフトされた全キャリア信号と
上記基準信号を入力として符号を復調して出力するもの
である。また、上記周波数シフトされた全キャリア信号
の内の時間方向に連続的に挿入されているパイロット信
号を時間方向に帯域制限すると共に、当該パイロット信
号が挿入されないキャリアの信号値を0に変換してシン
ボルパイロット信号とし、該シンボルパイロット信号を
入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得られる内
挿演算値を基準信号とし、上記周波数シフトされた全キ
ャリア信号と上記基準信号を入力として符号を復調して
出力するものである。
成するため、位相が互いに直交する複数本のキャリアを
用いて情報符号を伝送する直交周波数分割多重変調方式
の伝送装置であって、受信信号の復調における基準信号
の再生に用いられるパイロット信号がキャリア方向に所
定キャリア間隔で挿入されたキャリア構造を有する伝送
装置において、上記受信信号から抽出したパイロット信
号を内挿演算して基準信号ベクトルを再生する際、上記
受信信号を離散フーリエ変換し、周波数の大きさの順に
連続的に並べ替えて算出した複素ベクトル信号の列から
なる全キャリア信号を、所定の周波数でキャリア方向に
変調、周波数シフト後、キャリア方向内挿演算を実施
し、基準信号を再生するものである。また、上記周波数
シフトされた全キャリア信号の内のパイロット信号を有
するキャリア以外のキャリアの信号値を0に変換してシ
ンボルパイロット信号とし、該シンボルパイロット信号
を入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得られる
内挿演算値を基準信号とし、上記周波数シフトされた全
キャリア信号と上記基準信号を入力として符号を復調し
て出力するものである。また、上記周波数シフトされた
全キャリア信号の内の時間方向に間欠的に挿入されてい
るパイロット信号を選択して時間方向の内挿演算を実施
すると共に、当該パイロット信号が時間方向に挿入され
ないキャリアの信号値を0に変換してシンボルパイロッ
ト信号とし、該シンボルパイロット信号を入力してキャ
リア方向の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値を基
準信号とし、上記周波数シフトされた全キャリア信号と
上記基準信号を入力として符号を復調して出力するもの
である。また、上記周波数シフトされた全キャリア信号
の内の時間方向に連続的に挿入されているパイロット信
号を時間方向に帯域制限すると共に、当該パイロット信
号が挿入されないキャリアの信号値を0に変換してシン
ボルパイロット信号とし、該シンボルパイロット信号を
入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得られる内
挿演算値を基準信号とし、上記周波数シフトされた全キ
ャリア信号と上記基準信号を入力として符号を復調して
出力するものである。
【0013】また、上記周波数シフトされた全キャリア
信号の内のパイロット信号を有するキャリア以外のキャ
リアの信号値を0に変換してシンボルパイロット信号と
し、該シンボルパイロット信号を入力してキャリア方向
の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値を第1の基準
信号とし、該第1の基準信号を、上記所定の周波数で、
上記全キャリア信号の変調、周波数シフトと逆のキャリ
ア方向に変調、周波数シフトして第2の基準信号とし、
上記複素ベクトル信号の列からなる全キャリア信号と上
記第2の基準信号を入力として符号を復調して出力する
ものである。また、上記周波数シフトされた全キャリア
信号の内の時間方向に間欠的に挿入されているパイロッ
ト信号を選択して時間方向の内挿演算を実施すると共
に、当該パイロット信号が時間方向に挿入されないキャ
リアの信号値を0に変換してシンボルパイロット信号と
し、該シンボルパイロット信号を入力してキャリア方向
の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値を第1の基準
信号とし、該第1の基準信号を、上記所定の周波数で、
上記全キャリア信号の変調、周波数シフトと逆のキャリ
ア方向に変調、周波数シフトして第2の基準信号とし、
上記複素ベクトル信号の列からなる全キャリア信号と上
記第2の基準信号を入力として符号を復調して出力する
ものである。また、上記周波数シフトされた全キャリア
信号の内の時間方向に連続的に挿入されているパイロッ
ト信号を時間方向に帯域制限すると共に、当該パイロッ
ト信号が挿入されないキャリアの信号値を0に変換して
シンボルパイロット信号とし、該シンボルパイロット信
号を入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得られ
る内挿演算値を第1の基準信号とし、該第1の基準信号
を、上記所定の周波数で、上記全キャリア信号の変調、
周波数シフトと逆のキャリア方向に変調、周波数シフト
して第2の基準信号とし、上記複素ベクトル信号の列か
らなる全キャリア信号と上記第2の基準信号を入力とし
て符号を復調して出力するものである。
信号の内のパイロット信号を有するキャリア以外のキャ
リアの信号値を0に変換してシンボルパイロット信号と
し、該シンボルパイロット信号を入力してキャリア方向
の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値を第1の基準
信号とし、該第1の基準信号を、上記所定の周波数で、
上記全キャリア信号の変調、周波数シフトと逆のキャリ
ア方向に変調、周波数シフトして第2の基準信号とし、
上記複素ベクトル信号の列からなる全キャリア信号と上
記第2の基準信号を入力として符号を復調して出力する
ものである。また、上記周波数シフトされた全キャリア
信号の内の時間方向に間欠的に挿入されているパイロッ
ト信号を選択して時間方向の内挿演算を実施すると共
に、当該パイロット信号が時間方向に挿入されないキャ
リアの信号値を0に変換してシンボルパイロット信号と
し、該シンボルパイロット信号を入力してキャリア方向
の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値を第1の基準
信号とし、該第1の基準信号を、上記所定の周波数で、
上記全キャリア信号の変調、周波数シフトと逆のキャリ
ア方向に変調、周波数シフトして第2の基準信号とし、
上記複素ベクトル信号の列からなる全キャリア信号と上
記第2の基準信号を入力として符号を復調して出力する
ものである。また、上記周波数シフトされた全キャリア
信号の内の時間方向に連続的に挿入されているパイロッ
ト信号を時間方向に帯域制限すると共に、当該パイロッ
ト信号が挿入されないキャリアの信号値を0に変換して
シンボルパイロット信号とし、該シンボルパイロット信
号を入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得られ
る内挿演算値を第1の基準信号とし、該第1の基準信号
を、上記所定の周波数で、上記全キャリア信号の変調、
周波数シフトと逆のキャリア方向に変調、周波数シフト
して第2の基準信号とし、上記複素ベクトル信号の列か
らなる全キャリア信号と上記第2の基準信号を入力とし
て符号を復調して出力するものである。
【0014】本発明の基本的な考え方は、キャリア方向
内挿回路に入力するシンボルパイロット信号を、前もっ
てキャリア方向に変調し、図2の上段の斜線枠の範囲に
あるキャリア方向周波数分布の信号を図2の下段の様に
シフトした後、内挿演算を実施することにある。 図2
の下段のキャリア方向周波数分布は、原点を中心に対称
な分布になる。 そのため、従来技術のように通過領域
を非対称にするための複素フィルタを用いる必要がなく
なり、大きなディジタルフィルタの個数を、4つから2
つへと半分に減らすことができ、キャリア方向内挿回路
の回路規模を、大幅に縮小することが可能になる。即
ち、キャリア方向の変調を、情報符号で変調されている
キャリアを含む全てのキャリアに対して実施する本発明
では、複素フィルタを用いる従来の場合と異なり、復調
回路に入力される全キャリア信号は一定のキャリア方向
周波数で変調された信号になる。 しかし、再生された
基準信号も同じキャリア方向周波数で変調された基準信
号になるため、キャリア方向の変調は、復調回路内の信
号処理で互いに打ち消され、復調後の信号点位置には何
の影響も生じない。 しかも、複素フィルタを用いる場
合と同等のS/N特性を実現することができる。また、
パイロットキャリアの信号のみを所定の周波数でキャリ
ア方向に変調する本発明では、時間方向内挿回路あるい
は時間方向のLPFを通してシンボルパイロット信号を
算出する。 すなわち、シンボルパイロット信号に対し
てのみキャリア方向の変調を実施する。 この場合、復
調回路には、変調されていない全キャリア信号が入力さ
れるため、キャリア方向に内挿して得られた基準信号の
変調も、無変調の基準信号に戻しておく必要がある。
そのため、基準信号に逆変調を実施する回路が新たに必
要になり、上記全キャリア変調に比べて回路規模が若干
増加する。 しかし、複素フィルタを用いる従来の方法
に比べて、大幅に回路規模を縮小できることに変わりは
ない。この様に、本発明によれば、複素フィルタを用い
る場合と同等の性能を保持しながら、キャリア方向内挿
回路を構成するのに必要なディジタルフィルタの数を、
4つから2つに減らすことができる。 そのため、キャ
リア方向内挿回路の回路規模を大幅に縮小して小型化さ
れた、使い勝手が良好なOFDM方式の伝送装置を得る
ことができる。
内挿回路に入力するシンボルパイロット信号を、前もっ
てキャリア方向に変調し、図2の上段の斜線枠の範囲に
あるキャリア方向周波数分布の信号を図2の下段の様に
シフトした後、内挿演算を実施することにある。 図2
の下段のキャリア方向周波数分布は、原点を中心に対称
な分布になる。 そのため、従来技術のように通過領域
を非対称にするための複素フィルタを用いる必要がなく
なり、大きなディジタルフィルタの個数を、4つから2
つへと半分に減らすことができ、キャリア方向内挿回路
の回路規模を、大幅に縮小することが可能になる。即
ち、キャリア方向の変調を、情報符号で変調されている
キャリアを含む全てのキャリアに対して実施する本発明
では、複素フィルタを用いる従来の場合と異なり、復調
回路に入力される全キャリア信号は一定のキャリア方向
周波数で変調された信号になる。 しかし、再生された
基準信号も同じキャリア方向周波数で変調された基準信
号になるため、キャリア方向の変調は、復調回路内の信
号処理で互いに打ち消され、復調後の信号点位置には何
の影響も生じない。 しかも、複素フィルタを用いる場
合と同等のS/N特性を実現することができる。また、
パイロットキャリアの信号のみを所定の周波数でキャリ
ア方向に変調する本発明では、時間方向内挿回路あるい
は時間方向のLPFを通してシンボルパイロット信号を
算出する。 すなわち、シンボルパイロット信号に対し
てのみキャリア方向の変調を実施する。 この場合、復
調回路には、変調されていない全キャリア信号が入力さ
れるため、キャリア方向に内挿して得られた基準信号の
変調も、無変調の基準信号に戻しておく必要がある。
そのため、基準信号に逆変調を実施する回路が新たに必
要になり、上記全キャリア変調に比べて回路規模が若干
増加する。 しかし、複素フィルタを用いる従来の方法
に比べて、大幅に回路規模を縮小できることに変わりは
ない。この様に、本発明によれば、複素フィルタを用い
る場合と同等の性能を保持しながら、キャリア方向内挿
回路を構成するのに必要なディジタルフィルタの数を、
4つから2つに減らすことができる。 そのため、キャ
リア方向内挿回路の回路規模を大幅に縮小して小型化さ
れた、使い勝手が良好なOFDM方式の伝送装置を得る
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施例による基準
信号ベクトルを再生する回路の一構成例を、図1に示
す。 図15の従来の回路構成と最も大きく異なる点
は、時間方向内挿回路6の前段に、新たにキャリア方向
変調回路14を設けた点と、キャリア方向内挿回路15
の内部回路を、図22の複素フィルタから図3の2つの
ディジタルフィルタのみを有する構成の回路に変更した
点にある。 なお、以下、FFTのサンプル点数が10
24点、ガードインターバルの長さが64サンプルであ
るものとして説明する。図1において、FFT回路5か
ら出力された全キャリア信号は、図2の上段の斜線枠の
範囲に信号成分があるキャリア方向周波数分布を持って
いる。 このFFT回路5から出力された全キャリア信
号は、まずキャリア方向変調回路14に入力され、キャ
リア方向周波数=−32回転/1024キャリア だ
け、変調される。 その結果、図2の上段の斜線枠の範
囲の信号は、下段の斜線枠の範囲の信号に周波数シフト
される。キャリア方向変調回路14で変調された周波数
シフト全キャリア信号は、時間方向内挿回路6と遅延回
路7に入力される。 これ以後の回路では、従来の回路
と同様の信号処理が実施され、64QAM復調回路9に
て符号が復調されて出力される。 この時、遅延回路7
から64QAM復調回路9に入力される信号は、キャリ
ア方向変調回路14で周波数シフトされた信号である。
しかし、キャリア方向内挿回路15から64QAM復
調回路9に入力される基準信号も、同じ周波数だけ周波
数シフトされた基準信号になっているため、64QAM
復調回路9では、問題なく符号を復調することができ
る。但し、本実施例のキャリア方向内挿回路15に入力
されるシンボルパイロット信号のキャリア方向周波数分
布は、図2の下段に示すように、キャリア方向周波数=
0回転/1024キャリア を中心に、正負方向に、ほ
ぼ対称な周波数分布になる。そのため、キャリア方向内
挿回路15では、図15に示す従来技術のように、通過
領域が非対称になる複素フィルタを用いる必要が無く、
図3のように、複素フィルタと同じタップ数の通常のデ
ィジタルフィルタ2つのみで構成することができる。
即ち、複素フィルタを用いた場合と同じ帯域幅の斜線枠
の信号のみを通過させる特性が、図3の2つのディジタ
ルフィルタのみで構成された回路でも得られる。 その
ため、キャリア方向内挿回路15の回路規模を約半分
に、大幅に縮小することができる。 つまり、キャリア
方向内挿回路の回路規模を大幅に縮小し小型化された、
使い勝手が良好な同期変調方式で変調するOFDM方式
の伝送装置を得ることができる。
信号ベクトルを再生する回路の一構成例を、図1に示
す。 図15の従来の回路構成と最も大きく異なる点
は、時間方向内挿回路6の前段に、新たにキャリア方向
変調回路14を設けた点と、キャリア方向内挿回路15
の内部回路を、図22の複素フィルタから図3の2つの
ディジタルフィルタのみを有する構成の回路に変更した
点にある。 なお、以下、FFTのサンプル点数が10
24点、ガードインターバルの長さが64サンプルであ
るものとして説明する。図1において、FFT回路5か
ら出力された全キャリア信号は、図2の上段の斜線枠の
範囲に信号成分があるキャリア方向周波数分布を持って
いる。 このFFT回路5から出力された全キャリア信
号は、まずキャリア方向変調回路14に入力され、キャ
リア方向周波数=−32回転/1024キャリア だ
け、変調される。 その結果、図2の上段の斜線枠の範
囲の信号は、下段の斜線枠の範囲の信号に周波数シフト
される。キャリア方向変調回路14で変調された周波数
シフト全キャリア信号は、時間方向内挿回路6と遅延回
路7に入力される。 これ以後の回路では、従来の回路
と同様の信号処理が実施され、64QAM復調回路9に
て符号が復調されて出力される。 この時、遅延回路7
から64QAM復調回路9に入力される信号は、キャリ
ア方向変調回路14で周波数シフトされた信号である。
しかし、キャリア方向内挿回路15から64QAM復
調回路9に入力される基準信号も、同じ周波数だけ周波
数シフトされた基準信号になっているため、64QAM
復調回路9では、問題なく符号を復調することができ
る。但し、本実施例のキャリア方向内挿回路15に入力
されるシンボルパイロット信号のキャリア方向周波数分
布は、図2の下段に示すように、キャリア方向周波数=
0回転/1024キャリア を中心に、正負方向に、ほ
ぼ対称な周波数分布になる。そのため、キャリア方向内
挿回路15では、図15に示す従来技術のように、通過
領域が非対称になる複素フィルタを用いる必要が無く、
図3のように、複素フィルタと同じタップ数の通常のデ
ィジタルフィルタ2つのみで構成することができる。
即ち、複素フィルタを用いた場合と同じ帯域幅の斜線枠
の信号のみを通過させる特性が、図3の2つのディジタ
ルフィルタのみで構成された回路でも得られる。 その
ため、キャリア方向内挿回路15の回路規模を約半分
に、大幅に縮小することができる。 つまり、キャリア
方向内挿回路の回路規模を大幅に縮小し小型化された、
使い勝手が良好な同期変調方式で変調するOFDM方式
の伝送装置を得ることができる。
【0016】本発明の第2の実施例による、基準信号ベ
クトルを再生する回路の構成例を、図4に示す。 この
実施例は、図5のように時間方向に連続的にパイロット
信号CPが挿入されるキャリア構造の場合に適用される
ものであり、図1の時間方向内挿回路6をパイロット信
号選択回路16に置き換えた点が、第1の実施例と異な
る。 なお、図12の様にパイロット信号がまばらに挿
入されるSPとの差を明確にするため、図5では、パイ
ロット信号を挿入する位置を表す記号を、連続性を強調
したCP(Continual Pilot)に替えて示している。すな
わち、図5のキャリア構造の場合、どのパイロットキャ
リアも時間方向に連続的にパイロット信号が挿入されて
いるため、時間方向の内挿演算は必要としない。 そこ
でパイロット信号選択回路16では、単にパイロット信
号を有するキャリア以外のキャリアの信号値を0に変換
してシンボルパイロット信号として出力する。 キャリ
ア方向内挿回路15としては、第1の実施例と同じ、図
3に示す回路を用いる。 これ以外の信号処理は、第1
の実施例と同様なので説明を省略する。この様に本実施
例においても、キャリア方向内挿回路15を図3の様に
2つのディジタルフィルタのみで構成できるため、キャ
リア方向内挿回路15の回路規模を約半分に、大幅に縮
小することができる。 そして、キャリア方向内挿回路
の回路規模を大幅に縮小して小型化された、使い勝手が
良好な同期変調方式で変調するOFDM方式の伝送装置
を得ることができる。
クトルを再生する回路の構成例を、図4に示す。 この
実施例は、図5のように時間方向に連続的にパイロット
信号CPが挿入されるキャリア構造の場合に適用される
ものであり、図1の時間方向内挿回路6をパイロット信
号選択回路16に置き換えた点が、第1の実施例と異な
る。 なお、図12の様にパイロット信号がまばらに挿
入されるSPとの差を明確にするため、図5では、パイ
ロット信号を挿入する位置を表す記号を、連続性を強調
したCP(Continual Pilot)に替えて示している。すな
わち、図5のキャリア構造の場合、どのパイロットキャ
リアも時間方向に連続的にパイロット信号が挿入されて
いるため、時間方向の内挿演算は必要としない。 そこ
でパイロット信号選択回路16では、単にパイロット信
号を有するキャリア以外のキャリアの信号値を0に変換
してシンボルパイロット信号として出力する。 キャリ
ア方向内挿回路15としては、第1の実施例と同じ、図
3に示す回路を用いる。 これ以外の信号処理は、第1
の実施例と同様なので説明を省略する。この様に本実施
例においても、キャリア方向内挿回路15を図3の様に
2つのディジタルフィルタのみで構成できるため、キャ
リア方向内挿回路15の回路規模を約半分に、大幅に縮
小することができる。 そして、キャリア方向内挿回路
の回路規模を大幅に縮小して小型化された、使い勝手が
良好な同期変調方式で変調するOFDM方式の伝送装置
を得ることができる。
【0017】本発明の第3の実施例による基準信号ベク
トルを再生する回路の構成例を、図6に示す。 この実
施例は、図5の様に時間方向に連続的にパイロット信号
CPが挿入されるキャリア構造の場合に適用するもので
あり、図1の時間方向内挿回路6を時間方向のLPF1
7に置き換えた点が第1の実施例と異なる。すなわち、
図5のキャリア構造の場合、どのパイロットキャリアも
時間方向に連続的にパイロット信号が挿入されているた
め、時間方向の内挿演算は、必要がない。 しかし、時
間方向に帯域制限すると再生される基準信号のS/Nを
向上させることができる。 そこで時間方向のLPF1
7では、時間方向に連続的に挿入されているパイロット
信号(CP)を時間方向に帯域制限すると同時に、CPが
挿入されないキャリアの信号値を0に変換して得たシン
ボルパイロット信号を出力する。 キャリア方向内挿回
路15としては、第1の実施例と同じ、図3に示す回路
を用いる。 これ以外の信号処理は、第1の実施例と同
様なので説明を省略する。この様に本実施例において
も、キャリア方向内挿回路15を図3の様に2つのディ
ジタルフィルタのみで構成できるため、キャリア方向内
挿回路の回路規模を約半分に、大幅に縮小することがで
きる。 そして、キャリア方向内挿回路の回路規模を大
幅に縮小して小型化された、使い勝手が良好な同期変調
方式で変調するOFDM方式の伝送装置を得ることがで
きる。
トルを再生する回路の構成例を、図6に示す。 この実
施例は、図5の様に時間方向に連続的にパイロット信号
CPが挿入されるキャリア構造の場合に適用するもので
あり、図1の時間方向内挿回路6を時間方向のLPF1
7に置き換えた点が第1の実施例と異なる。すなわち、
図5のキャリア構造の場合、どのパイロットキャリアも
時間方向に連続的にパイロット信号が挿入されているた
め、時間方向の内挿演算は、必要がない。 しかし、時
間方向に帯域制限すると再生される基準信号のS/Nを
向上させることができる。 そこで時間方向のLPF1
7では、時間方向に連続的に挿入されているパイロット
信号(CP)を時間方向に帯域制限すると同時に、CPが
挿入されないキャリアの信号値を0に変換して得たシン
ボルパイロット信号を出力する。 キャリア方向内挿回
路15としては、第1の実施例と同じ、図3に示す回路
を用いる。 これ以外の信号処理は、第1の実施例と同
様なので説明を省略する。この様に本実施例において
も、キャリア方向内挿回路15を図3の様に2つのディ
ジタルフィルタのみで構成できるため、キャリア方向内
挿回路の回路規模を約半分に、大幅に縮小することがで
きる。 そして、キャリア方向内挿回路の回路規模を大
幅に縮小して小型化された、使い勝手が良好な同期変調
方式で変調するOFDM方式の伝送装置を得ることがで
きる。
【0018】本発明の第4の実施例による基準信号ベク
トルを再生する回路の構成例を、図7に示す。 この実
施例は、第1の実施例と同様に図12に示すキャリア構
造の場合に適用するものであるが、第1の実施例と大き
く異なる点は、遅延回路7にはキャリア方向変調回路1
8の出力信号ではなく、FFT回路5から出力された全
キャリア信号を直接入力する点と、キャリア方向内挿回
路15の後段にキャリア方向逆変調回路19を設けた点
である。図7において、FFT回路5から出力された全
キャリア信号は、遅延回路7に入力すると同時に、キャ
リア方向変調回路18に入力する。キャリア方向変調回
路18では、入力された全キャリア信号の中から、パイ
ロットキャリアの信号を選択すると共に、選択したパイ
ロットキャリアの信号に対して、第1の実施例のキャリ
ア方向変調回路14と同様に、キャリア方向周波数=−
32回転/1024キャリアの変調を施す。 同時に、
パイロットキャリア以外のキャリアの信号値を0とし、
第1のシンボルパイロット信号として、出力する。キャ
リア方向変調回路18から出力された第1のシンボルパ
イロット信号は、時間方向内挿回路6に入力されて時間
方向に内挿され、第2のシンボルパイロット信号として
出力される。 そしてキャリア方向内挿回路15で、更
にキャリア方向に内挿され、第1基準信号として出力さ
れる。この第1基準信号は、キャリア方向逆変調回路1
9に入力され、キャリア方向変調回路18とは逆方向の
変調が施される。 すなわち、第1基準信号に対してキ
ャリア方向周波数=+32回転/1024キャリアの変
調を施して、第2基準信号として出力する。64QAM
復調回路9には、遅延回路7から出力される全キャリア
信号とキャリア方向逆変調回路19から出力される第2
基準信号が入力されて、符号が復調される。この時、キ
ャリア方向内挿回路15に入力される第2のシンボルパ
イロット信号は、キャリア方向変調回路18で変調さ
れ、図2の下段のように周波数シフトされているため、
第1の実施例と同様に、キャリア方向内挿回路15とし
て図3の2つのディジタルフィルタのみで構成した回路
を用いることができる。また、キャリア方向内挿回路1
5から出力される第1基準信号は、やはり図2の下段の
様に周波数シフトされた基準信号である。 しかし、そ
の後段のキャリア方向逆変調回路19で逆方向に変調し
て無変調の状態に戻された第2基準信号を、遅延回路7
から64QAM復調回路9に入力される全キャリア信号
とともに64QAM復調回路9に入力して符号を復調す
るため、64QAM復調回路9では問題なく符号を復調
することができる。
トルを再生する回路の構成例を、図7に示す。 この実
施例は、第1の実施例と同様に図12に示すキャリア構
造の場合に適用するものであるが、第1の実施例と大き
く異なる点は、遅延回路7にはキャリア方向変調回路1
8の出力信号ではなく、FFT回路5から出力された全
キャリア信号を直接入力する点と、キャリア方向内挿回
路15の後段にキャリア方向逆変調回路19を設けた点
である。図7において、FFT回路5から出力された全
キャリア信号は、遅延回路7に入力すると同時に、キャ
リア方向変調回路18に入力する。キャリア方向変調回
路18では、入力された全キャリア信号の中から、パイ
ロットキャリアの信号を選択すると共に、選択したパイ
ロットキャリアの信号に対して、第1の実施例のキャリ
ア方向変調回路14と同様に、キャリア方向周波数=−
32回転/1024キャリアの変調を施す。 同時に、
パイロットキャリア以外のキャリアの信号値を0とし、
第1のシンボルパイロット信号として、出力する。キャ
リア方向変調回路18から出力された第1のシンボルパ
イロット信号は、時間方向内挿回路6に入力されて時間
方向に内挿され、第2のシンボルパイロット信号として
出力される。 そしてキャリア方向内挿回路15で、更
にキャリア方向に内挿され、第1基準信号として出力さ
れる。この第1基準信号は、キャリア方向逆変調回路1
9に入力され、キャリア方向変調回路18とは逆方向の
変調が施される。 すなわち、第1基準信号に対してキ
ャリア方向周波数=+32回転/1024キャリアの変
調を施して、第2基準信号として出力する。64QAM
復調回路9には、遅延回路7から出力される全キャリア
信号とキャリア方向逆変調回路19から出力される第2
基準信号が入力されて、符号が復調される。この時、キ
ャリア方向内挿回路15に入力される第2のシンボルパ
イロット信号は、キャリア方向変調回路18で変調さ
れ、図2の下段のように周波数シフトされているため、
第1の実施例と同様に、キャリア方向内挿回路15とし
て図3の2つのディジタルフィルタのみで構成した回路
を用いることができる。また、キャリア方向内挿回路1
5から出力される第1基準信号は、やはり図2の下段の
様に周波数シフトされた基準信号である。 しかし、そ
の後段のキャリア方向逆変調回路19で逆方向に変調し
て無変調の状態に戻された第2基準信号を、遅延回路7
から64QAM復調回路9に入力される全キャリア信号
とともに64QAM復調回路9に入力して符号を復調す
るため、64QAM復調回路9では問題なく符号を復調
することができる。
【0019】本実施例の場合、第1の実施例の場合と異
なり、キャリア方向変調回路18とキャリア方向逆変調
回路19の2つの変調回路が必要になり、第1の実施例
に比べて回路規模が増加する。 しかし、キャリア方向
変調回路18で、実際に変調演算を実施するのはパイロ
ットキャリアに対してのみで良い。 即ち、図12の様
にパイロットキャリアの間隔が5キャリアの場合、5キ
ャリアの内の1キャリアの信号に対してのみ変調演算を
実施すれば良いため、キャリア方向変調回路18は、キ
ャリア方向逆変調回路19に比べて回路規模を縮小する
ことができる。そのため、第1の実施例に対する回路規
模の増加は、若干量に止めることができる。 これに比
べて、キャリア方向内挿回路15の回路規模の縮小量は
大きく、最終的に大きな回路規模の縮小を実現すること
ができる。この様に本実施例においても、キャリア方向
内挿回路15を図3の様に2つのディジタルフィルタの
みで構成できるため、キャリア方向内挿回路の回路規模
を約半分に、大幅に縮小することができる。 そして、
キャリア方向内挿回路の回路規模を大幅に縮小して小型
化された、使い勝手が良好な同期変調方式で変調するO
FDM方式の伝送装置を得ることができる。なお、図7
ではキャリア方向変調回路18を時間方向内挿回路6の
前段に設けた。 しかし、第5の実施例として、図8の
様に、時間方向内挿回路6の後段にキャリア方向変調回
路18を設けても同様の効果を得ることができる。
なり、キャリア方向変調回路18とキャリア方向逆変調
回路19の2つの変調回路が必要になり、第1の実施例
に比べて回路規模が増加する。 しかし、キャリア方向
変調回路18で、実際に変調演算を実施するのはパイロ
ットキャリアに対してのみで良い。 即ち、図12の様
にパイロットキャリアの間隔が5キャリアの場合、5キ
ャリアの内の1キャリアの信号に対してのみ変調演算を
実施すれば良いため、キャリア方向変調回路18は、キ
ャリア方向逆変調回路19に比べて回路規模を縮小する
ことができる。そのため、第1の実施例に対する回路規
模の増加は、若干量に止めることができる。 これに比
べて、キャリア方向内挿回路15の回路規模の縮小量は
大きく、最終的に大きな回路規模の縮小を実現すること
ができる。この様に本実施例においても、キャリア方向
内挿回路15を図3の様に2つのディジタルフィルタの
みで構成できるため、キャリア方向内挿回路の回路規模
を約半分に、大幅に縮小することができる。 そして、
キャリア方向内挿回路の回路規模を大幅に縮小して小型
化された、使い勝手が良好な同期変調方式で変調するO
FDM方式の伝送装置を得ることができる。なお、図7
ではキャリア方向変調回路18を時間方向内挿回路6の
前段に設けた。 しかし、第5の実施例として、図8の
様に、時間方向内挿回路6の後段にキャリア方向変調回
路18を設けても同様の効果を得ることができる。
【0020】また、第4の実施例の考え方は、図5のキ
ャリア構造の場合にも適用できる。その第6の実施例と
第7の実施例の回路例のみを、図9と図10に示す。ま
た、以上の説明では、キャリア方向変調回路で実施する
キャリア方向の変調の位相角に関して特に断らなかった
が、シンボル毎に、同じ初期値の位相角からキャリア方
向の変調を開始する変調処理を実施することが好まし
い。 特に、時間方向内挿回路あるいは時間方向のLP
Fを用いる場合は、時間方向の信号処理を実施するた
め、シンボル毎に同じ初期値の位相角から、キャリア方
向の変調を開始することが必須である。
ャリア構造の場合にも適用できる。その第6の実施例と
第7の実施例の回路例のみを、図9と図10に示す。ま
た、以上の説明では、キャリア方向変調回路で実施する
キャリア方向の変調の位相角に関して特に断らなかった
が、シンボル毎に、同じ初期値の位相角からキャリア方
向の変調を開始する変調処理を実施することが好まし
い。 特に、時間方向内挿回路あるいは時間方向のLP
Fを用いる場合は、時間方向の信号処理を実施するた
め、シンボル毎に同じ初期値の位相角から、キャリア方
向の変調を開始することが必須である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
キャリア方向内挿回路を2つのディジタルフィルタのみ
で構成できるため、キャリア方向内挿回路の回路規模を
約半分に、大幅に縮小することができる。 そして、キ
ャリア方向内挿回路の回路規模を大幅に縮小して小型化
された、使い勝手が良好なOFDM方式の伝送装置を得
ることができる。
キャリア方向内挿回路を2つのディジタルフィルタのみ
で構成できるため、キャリア方向内挿回路の回路規模を
約半分に、大幅に縮小することができる。 そして、キ
ャリア方向内挿回路の回路規模を大幅に縮小して小型化
された、使い勝手が良好なOFDM方式の伝送装置を得
ることができる。
【図1】本発明の基準信号ベクトル再生部の第1の実施
例の構成を示すブロック図
例の構成を示すブロック図
【図2】本発明のキャリア方向周波数変調の状態を説明
するための模式図
するための模式図
【図3】本発明によるキャリア方向内挿回路の内部回路
の一例を示すブロック図
の一例を示すブロック図
【図4】本発明の基準信号ベクトル再生部の第2の実施
例の構成を示すブロック図
例の構成を示すブロック図
【図5】本発明の第2の実施例が適用されるキャリア構
造を説明するための模式図
造を説明するための模式図
【図6】本発明の基準信号ベクトル再生部の第3の実施
例の構成を示すブロック図
例の構成を示すブロック図
【図7】本発明の基準信号ベクトル再生部の第4の実施
例の構成を示すブロック図
例の構成を示すブロック図
【図8】本発明の基準信号ベクトル再生部の第5の実施
例の構成を示すブロック図
例の構成を示すブロック図
【図9】本発明の基準信号ベクトル再生部の第6の実施
例の構成を示すブロック図
例の構成を示すブロック図
【図10】本発明の基準信号ベクトル再生部の第7の実
施例の構成を示すブロック図
施例の構成を示すブロック図
【図11】地上波ディジタル放送方式におけるキャリア
構造を説明するための模式図
構造を説明するための模式図
【図12】地上波ディジタル放送方式におけるキャリア
構造を説明するための模式図
構造を説明するための模式図
【図13】64QAMの信号点配置を説明するための模
式図
式図
【図14】受信信号の信号点の位置を説明するための模
式図
式図
【図15】従来の基準信号ベクトル再生部の構成を示す
ブロック図
ブロック図
【図16】時間方向の内挿結果を説明するための模式図
【図17】時間方向の内挿方法を説明するための模式図
【図18】キャリア方向の内挿方法を説明するための模
式図
式図
【図19】FFT出力信号の位相のねじれを説明するた
めの模式図
めの模式図
【図20】遅延波の影響を説明するための模式図
【図21】受信される信号の時間波形を説明するための
模式図
模式図
【図22】一般的な複素フィルタの回路例を示すブロッ
ク図
ク図
5:FFT回路、6:時間方向内挿回路、7,10:遅
延回路、8:キャリア方向内挿回路、9:64QAM復
調回路、14,18:キャリア方向変調回路、15:キ
ャリア方向内挿回路、16:パイロット信号選択回路、
17:時間方向LPF、19:キャリア方向逆変調回
路。
延回路、8:キャリア方向内挿回路、9:64QAM復
調回路、14,18:キャリア方向変調回路、15:キ
ャリア方向内挿回路、16:パイロット信号選択回路、
17:時間方向LPF、19:キャリア方向逆変調回
路。
Claims (15)
- 【請求項1】 位相が互いに直交する複数本の搬送波
(以下キャリアと称す)を用いて情報符号を伝送する直交
周波数分割多重変調方式の伝送装置であって、受信信号
の復調における基準信号の再生に用いられるパイロット
信号がキャリア方向に所定キャリア間隔で挿入されたキ
ャリア構造を有する伝送装置において、上記受信信号か
ら抽出したパイロット信号を内挿演算して基準信号ベク
トルを再生する際、上記受信信号を離散フーリエ変換
し、周波数の大きさの順に連続的に並べ替えて算出した
複素ベクトル信号の列からなる全キャリア信号を、所定
の周波数でキャリア方向に変調、周波数シフト後、キャ
リア方向内挿演算を実施することを特徴とする直交周波
数分割多重変調方式伝送装置の基準信号再生方法。 - 【請求項2】 請求項1において、上記周波数シフトさ
れた全キャリア信号の内のパイロット信号を有するキャ
リア以外のキャリアの信号値を0に変換してシンボルパ
イロット信号とし、該シンボルパイロット信号を入力し
てキャリア方向の内挿演算を実施し、得られる内挿演算
値を基準信号とし、上記周波数シフトされた全キャリア
信号と上記基準信号を入力として符号を復調して出力す
ることを特徴とする直交周波数分割多重変調方式伝送装
置の基準信号再生方法。 - 【請求項3】 請求項1において、上記周波数シフトさ
れた全キャリア信号の内の時間方向に間欠的に挿入され
ているパイロット信号を選択して時間方向の内挿演算を
実施すると共に、当該パイロット信号が時間方向に挿入
されないキャリアの信号値を0に変換してシンボルパイ
ロット信号とし、該シンボルパイロット信号を入力して
キャリア方向の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値
を基準信号とし、上記周波数シフトされた全キャリア信
号と上記基準信号を入力として符号を復調して出力する
ことを特徴とする直交周波数分割多重変調方式伝送装置
の基準信号再生方法。 - 【請求項4】 請求項1において、上記周波数シフトさ
れた全キャリア信号の内の時間方向に連続的に挿入され
ているパイロット信号を時間方向に帯域制限すると共
に、当該パイロット信号が挿入されないキャリアの信号
値を0に変換してシンボルパイロット信号とし、該シン
ボルパイロット信号を入力してキャリア方向の内挿演算
を実施し、得られる内挿演算値を基準信号とし、上記周
波数シフトされた全キャリア信号と上記基準信号を入力
として符号を復調して出力することを特徴とする直交周
波数分割多重変調方式伝送装置の基準信号再生方法。 - 【請求項5】 請求項1において、上記周波数シフトさ
れた全キャリア信号の内のパイロット信号を有するキャ
リア以外のキャリアの信号値を0に変換してシンボルパ
イロット信号とし、該シンボルパイロット信号を入力し
てキャリア方向の内挿演算を実施し、得られる内挿演算
値を第1の基準信号とし、該第1の基準信号を、上記所
定の周波数で、上記全キャリア信号の変調、周波数シフ
トと逆のキャリア方向に変調、周波数シフトして第2の
基準信号とし、上記複素ベクトル信号の列からなる全キ
ャリア信号と上記第2の基準信号を入力として符号を復
調して出力することを特徴とする直交周波数分割多重変
調方式伝送装置の基準信号再生方法。 - 【請求項6】 請求項1において、上記周波数シフトさ
れた全キャリア信号の内の時間方向に間欠的に挿入され
ているパイロット信号を選択して時間方向の内挿演算を
実施すると共に、当該パイロット信号が時間方向に挿入
されないキャリアの信号値を0に変換してシンボルパイ
ロット信号とし、該シンボルパイロット信号を入力して
キャリア方向の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値
を第1の基準信号とし、該第1の基準信号を、上記所定
の周波数で、上記全キャリア信号の変調、周波数シフト
と逆のキャリア方向に変調、周波数シフトして第2の基
準信号とし、上記複素ベクトル信号の列からなる全キャ
リア信号と上記第2の基準信号を入力として符号を復調
して出力することを特徴とする直交周波数分割多重変調
方式伝送装置の基準信号再生方法。 - 【請求項7】 請求項1において、上記周波数シフトさ
れた全キャリア信号の内の時間方向に連続的に挿入され
ているパイロット信号を時間方向に帯域制限すると共
に、当該パイロット信号が挿入されないキャリアの信号
値を0に変換してシンボルパイロット信号とし、該シン
ボルパイロット信号を入力してキャリア方向の内挿演算
を実施し、得られる内挿演算値を第1の基準信号とし、
該第1の基準信号を、上記所定の周波数で、上記全キャ
リア信号の変調、周波数シフトと逆のキャリア方向に変
調、周波数シフトして第2の基準信号とし、上記複素ベ
クトル信号の列からなる全キャリア信号と上記第2の基
準信号を入力として符号を復調して出力することを特徴
とする直交周波数分割多重変調方式伝送装置の基準信号
再生方法。 - 【請求項8】 位相が互いに直交する複数本の搬送波
(以下キャリアと称す)を用いて情報符号を伝送する直交
周波数分割多重変調方式の伝送装置であって、受信信号
の復調における基準信号の再生に用いられるパイロット
信号がキャリア方向に所定キャリア間隔で挿入されたキ
ャリア構造を有する伝送装置において、上記受信信号か
ら抽出したパイロット信号を内挿演算して基準信号ベク
トルを再生する回路部に、上記受信信号を離散フーリエ
変換し、周波数の大きさの順に連続的に並べ替えて算出
した複素ベクトル信号の列からなる全キャリア信号を出
力する手段と、当該全キャリア信号を所定の周波数でキ
ャリア方向に変調、周波数シフトする手段と、当該周波
数シフトされた全キャリア信号からシンボルパイロット
信号を抽出、出力する手段と、該シンボルパイロット信
号を入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得られ
る内挿演算値を基準信号として出力する手段と、上記周
波数シフトされた全キャリア信号と上記基準信号を入力
として符号を復調して出力する手段を有することを特徴
とする直交周波数分割多重変調方式伝送装置。 - 【請求項9】 請求項8において、上記シンボルパイロ
ット信号を抽出、出力する手段を、上記周波数シフトさ
れた全キャリア信号の内のパイロット信号を有するキャ
リア以外のキャリアの信号値を0に変換してシンボルパ
イロット信号とする手段としたことを特徴とする直交周
波数分割多重変調方式伝送装置。 - 【請求項10】 請求項8において、上記シンボルパイ
ロット信号を抽出、出力する手段を、上記周波数シフト
された全キャリア信号の内の時間方向に間欠的に挿入さ
れているパイロット信号を選択して時間方向の内挿演算
を実施すると共に、当該パイロット信号が時間方向に挿
入されないキャリアの信号値を0に変換してシンボルパ
イロット信号とする手段としたことを特徴とする直交周
波数分割多重変調方式伝送装置。 - 【請求項11】 請求項8において、上記シンボルパイ
ロット信号を抽出、出力する手段を、上記周波数シフト
された全キャリア信号の内の時間方向に連続的に挿入さ
れているパイロット信号を時間方向に帯域制限すると共
に、当該パイロット信号が挿入されないキャリアの信号
値を0に変換してシンボルパイロット信号とする手段と
したことを特徴とする直交周波数分割多重変調方式伝送
装置。 - 【請求項12】 請求項8において、上記シンボルパイ
ロット信号を抽出、出力する手段を、上記周波数シフト
された全キャリア信号の内のパイロット信号を有するキ
ャリア以外のキャリアの信号値を0に変換してシンボル
パイロット信号とする手段とし、上記シンボルパイロッ
ト信号を入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得
られる内挿演算値を第1の基準信号として出力する手段
と、該第1の基準信号を、上記所定の周波数で、上記全
キャリア信号の変調、周波数シフトと逆のキャリア方向
に変調、周波数シフトして第2の基準信号として出力す
る手段と、上記複素ベクトル信号の列からなる全キャリ
ア信号と上記第2の基準信号を入力として符号を復調し
て出力する手段を有することを特徴とする直交周波数分
割多重変調方式伝送装置。 - 【請求項13】 請求項8において、上記シンボルパイ
ロット信号を抽出、出力する手段を、上記周波数シフト
された全キャリア信号の内の時間方向に間欠的に挿入さ
れているパイロット信号を選択して時間方向の内挿演算
を実施すると共に、当該パイロット信号が時間方向に挿
入されないキャリアの信号値を0に変換してシンボルパ
イロット信号とする手段とし、上記シンボルパイロット
信号を入力してキャリア方向の内挿演算を実施し、得ら
れる内挿演算値を第1の基準信号として出力する手段
と、該第1の基準信号を、上記所定の周波数で、上記全
キャリア信号の変調、周波数シフトと逆のキャリア方向
に変調、周波数シフトして第2の基準信号として出力す
る手段と、上記複素ベクトル信号の列からなる全キャリ
ア信号と上記第2の基準信号を入力として符号を復調し
て出力する手段を有することを特徴とする直交周波数分
割多重変調方式伝送装置。 - 【請求項14】 請求項8において、上記シンボルパイ
ロット信号を抽出、出力する手段を、上記周波数シフト
された全キャリア信号の内の時間方向に連続的に挿入さ
れているパイロット信号を時間方向に帯域制限すると共
に、当該パイロット信号が挿入されないキャリアの信号
値を0に変換してシンボルパイロット信号とする手段と
し、上記シンボルパイロット信号を入力してキャリア方
向の内挿演算を実施し、得られる内挿演算値を第1の基
準信号として出力する手段と、該第1の基準信号を、上
記所定の周波数で、上記全キャリア信号の変調、周波数
シフトと逆のキャリア方向に変調、周波数シフトして第
2の基準信号として出力する手段と、上記複素ベクトル
信号の列からなる全キャリア信号と上記第2の基準信号
を入力として符号を復調して出力する手段を有すること
を特徴とする直交周波数分割多重変調方式伝送装置。 - 【請求項15】 請求項8乃至14において、上記内挿
演算を実施する手段を、上記シンボルパイロット信号の
実数成分の内挿演算を実施する第1のディジタルフィル
タと、その虚数成分の内挿演算を実施する第2のディジ
タルフィルタで構成したことを特徴とする直交周波数分
割多重変調方式伝送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001020805A JP2002232382A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 直交周波数分割多重変調方式伝送装置の基準信号再生方法及びその伝送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001020805A JP2002232382A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 直交周波数分割多重変調方式伝送装置の基準信号再生方法及びその伝送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002232382A true JP2002232382A (ja) | 2002-08-16 |
Family
ID=18886461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001020805A Pending JP2002232382A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 直交周波数分割多重変調方式伝送装置の基準信号再生方法及びその伝送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002232382A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004021616A1 (ja) * | 2002-08-28 | 2004-03-11 | Fujitsu Limited | 送受信装置及び送受信方法 |
JP2004153831A (ja) * | 2002-10-28 | 2004-05-27 | Sony United Kingdom Ltd | 受信装置 |
US8860863B2 (en) | 2008-12-24 | 2014-10-14 | Hitachi Kokusai Electric Inc. | Image pickup method and image pickup apparatus |
CN109752707A (zh) * | 2019-01-15 | 2019-05-14 | 哈尔滨工程大学 | 基于正交匹配追踪的多基地声呐系统直达波干扰抑制方法 |
-
2001
- 2001-01-29 JP JP2001020805A patent/JP2002232382A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004021616A1 (ja) * | 2002-08-28 | 2004-03-11 | Fujitsu Limited | 送受信装置及び送受信方法 |
US7386058B2 (en) | 2002-08-28 | 2008-06-10 | Fujitsu Limited | Transceiver apparatus and transceiving method |
JP2004153831A (ja) * | 2002-10-28 | 2004-05-27 | Sony United Kingdom Ltd | 受信装置 |
US8860863B2 (en) | 2008-12-24 | 2014-10-14 | Hitachi Kokusai Electric Inc. | Image pickup method and image pickup apparatus |
CN109752707A (zh) * | 2019-01-15 | 2019-05-14 | 哈尔滨工程大学 | 基于正交匹配追踪的多基地声呐系统直达波干扰抑制方法 |
CN109752707B (zh) * | 2019-01-15 | 2023-01-03 | 哈尔滨工程大学 | 基于正交匹配追踪的多基地声呐系统直达波干扰抑制方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4297093B2 (ja) | ドップラー周波数算出装置及び方法、並びにofdm復調装置 | |
US8750435B2 (en) | Receiving apparatus, receiving method, and receiving system | |
JP2003249907A (ja) | Ofdm方式の伝送装置 | |
JP4043335B2 (ja) | 受信装置 | |
JP2002009733A (ja) | 直交周波数分割多重変調方式の伝送装置 | |
EP2346222B1 (en) | Receiving apparatus, method and program | |
JP4286476B2 (ja) | 直交周波数分割多重変調方式の受信装置 | |
JP2007202081A (ja) | Ofdm復調装置及び方法 | |
US7016298B2 (en) | Signal transmission/reception system of orthogonal frequency division multiplexing | |
KR100456701B1 (ko) | 다중 반송파 전송 시스템 | |
JP2007134783A (ja) | 直交周波数分割多重信号の受信装置および受信方法 | |
US8175204B2 (en) | Receiving device, signal processing method, and program | |
JP2010074578A (ja) | 受信装置、受信方法、およびプログラム | |
JPH08321820A (ja) | 直交周波数分割多重信号の伝送方法ならびにその送信装置および受信装置 | |
JP2002009726A (ja) | Ofdm方式伝送装置の基準信号再生方法及びその伝送装置 | |
JP2002232382A (ja) | 直交周波数分割多重変調方式伝送装置の基準信号再生方法及びその伝送装置 | |
JP3992908B2 (ja) | 直交周波数分割多重変調方式を用いた伝送装置 | |
JP4175220B2 (ja) | マルチキャリア復調方法及びマルチキャリア復調装置 | |
JP2002009729A (ja) | ディジタル変調伝送装置 | |
JP2002300131A (ja) | 直交周波数分割多重変調方式の受信信号の遅延プロファイルを解析する回路を有する装置 | |
JP4362955B2 (ja) | 復調装置及び復調方法 | |
JP4291019B2 (ja) | Ofdm方式の伝送装置 | |
JP4606149B2 (ja) | 受信装置及び受信方法 | |
JP2003224536A (ja) | Ofdm方式の伝送装置 | |
JP2674549B2 (ja) | 副搬送波再生回路およびワイドテレビジョン信号受信装置 |