WO2003104060A1 - 乳母車 - Google Patents

Abstract

幅方向の寸法が縮小して折り畳まれる乳母車は、本体フレーム１０と、座席ハンモック２０とを備える。本体フレームは、座面支持部材１１と、１対の側部縦フレーム部材１２とを含む。座席ハンモックは、座面シート部２１と、背もたれシート部２２とを含む。座面シート部２１は座面芯材５３を含み、背もたれシート部２２は背面芯材５２を含む。座面芯材５３および背面芯材５２は、座面シート部２１から背もたれシート部２２にまで連続して延在する芯材によって構成される。

Description

明細書 乳母車 技術分野

この発明は、 座席ハンモックを備える乳母車に関するものであり、 特に座席ハ ンモックの座部および背もたれ部にそれぞれ芯材を有する乳母車に関するもので ある。 背景技術

実開平 7— 4 2 4 8号公報は、 車体フレーム上に座席ハンモックを装着した軽 量タイプの乳母車を開示している。 この公報に開示された乳母車は、 幅方向の寸 法を縮小して折り畳まれる。 ハンモックの背もたれシート部は背面側からベルト 部材によって支えられており、 ベルトの長さを調節することによって背もたれ部 の後傾角度を変更できる。 この種の乳母車であれば、 背もたれ部のリクライニン グ構造を非常にシンプルにして軽量化を実現できる。

座席ハンモックは、 通常、 座面シート部および背もたれシート部にそれぞれ芯 材を有している。 Φ畐方向に縮小して折り畳まれる従来の軽量タイプの乳母車にお いては、 折り畳み動作に支障を来さないようにするために、 座面芯材と背面芯材 とを分離している。 さらに、 車体フレームの幅方向の縮小に支障を来さないよう に、 座面芯材および背面芯材は、 その幅寸法をかなり小さくしている。 あるいは、 座面芯材および背面芯材が車体フレームと共にその幅寸法を縮小できるように、 座面芯材および背面芯材をそれぞれ幅方向に V字状に屈曲できるように構成する ことがある。

子供が乳母車の座席に着座している時には、 乳母車に備え付けの股ベルトおよ び腰ベルトによって子供の腰部分を拘束する。 従って、 子供の尻を下から支えて いる座面シート部の動きは抑制される。 一方、 背もたれシート部は、 座面シート 部に対してハンモックの生地のみによつて連結された状態となっている。 しかも、 通常、 背面芯材の幅寸法が背もたれシート部の幅寸法よりも小さいので、 乳母車 の移動操作に伴う振動によって、 背もたれシート部が横揺れしてしまう。 そのよ うな背もたれシート部の横揺れは、 子供に対して不† 感を与え、 また親に対して 不安感を与える。 発明の開示

この発明の目的は、 背もたれシート部の横揺れを防止することのできる乳母車 を提供することである。

この発明は、 幅方向の寸法が縮小して折り畳まれる乳母車であって、 本体フレ ームと、 座席ハンモックとを備える。 本体フレームは、 座面支持部材と、 この座 面支持部材の後方端領域の両側部から上方に立ちあがって延びる 1対の側部縦フ レーム部材とを含む。 座席ハンモックは、 座面支持部材の上に延在する座面シー ト部と、 この座面シート部の後方端縁に接続されて 1対の側部縦フレーム部材の 間に延在する背もたれシート部とを含む。 座面シート部は座面芯材を含み、 背も たれシート部は背面芯材を含む。 座面芯材および背面芯材は、 座面シート部から 背もたれシート部にまで連続して延在する芯材によって構成されている。

上記構成によれば、 背面芯材と座面芯材とを連続した芯材によつて形成してい るので、 背面芯材を含む背もたれシート部の横揺れを極力少なくすることができ る。

横揺れ防止効果は、 背面芯材の幅寸法を大きくすることによって一層高められ る。 すなわち、 好ましくは、 背面芯材は、 背もたれシート部の幅寸法全長を占め る幅寸法を有している。 この場合、 背面芯材は、 例えば、 背もたれシート部の幅 方向全長に亘つて延在する 1枚の板状部材である。

さらに好ましくは、 背面芯材の幅寸法は、 乳母車の折り畳み状態における 1対 の側部縦フレーム部材の間隔よりも大きく、 乳母車の折り畳み状態においては、 背面芯材を含む背もたれシート部は、 1対の側部縦フレーム部材の背後に位置す る。 背面芯材は、 例えば、 上方に行くほど幅が広くなるテーパ形状を有する。 好ましくは、 座面芯材および背面芯材は、 両者の屈曲点となる位置に凹部を形 成した 1枚の連続した平板である。 一つの実施形態では、 凹部は、 平板の背面に 形成された切込みである。 切り込みの代わりに、 屈曲点に位置する部分を薄肉に してもよレ、。 望ましくは、 座面芯材と背面芯材とが滑らかに湾曲してつながるよ うに、 ω部は芯材の長さ方向に間隔をあけて複数箇所に設けられている。 このよ うにすれば、 着座した子供の尻を広い面積で安定して支えることができる。

好ましい実施形態では、 芯材は、 堅い樹脂プレートと、 その上に貼着されたク ッシヨン材とを含む。 座面芯材と背面芯林とを屈曲可能に連結するためのヒンジ は、 凹部を構成する樹脂プレートの薄肉部分によって形成される。

乳母車は、 軽量化を実現するために、 例えば、 背もたれシート部を背面側から 紐部材によって支える構造を有する。 背面紐部材は、 背もたれシート部の背面の 幅方向全長に 1つて延びその両端が 1対の側部縦フレーム部材に連結されている。 この種の軽量タイプの乳母車では、 特に背面シート部の横揺れが大きかったが、 座面芯材と背面芯材とを連続して延びる 1枚の芯材によつて形成することにより、 横揺れを減ずることができる。

一つの実施形態では、 背もたれシート部は、 背面芯材の上端縁に接続された頭 部芯材を含む。 頭部芯材は、 好ましくは、 背面芯材に屈曲可能に接続されている。 頭部芯材と背面芯材とを 1枚の平板で構成してもよいし、 両者を別部材で構成し、 その間をヒンジで接続するようにしてもよい。 図面の簡単な説明

図 1は、 この発明の一実施形態の乳母車を前方側から見た斜視図である。

図 2は、 乳母車の側面図である。

図 3は、 乳母車を後方側から見た斜視図である。

図 4は、 背もたれシート部を後傾させてべッド状の形態にした乳母車を示す斜 視図である。

図 5は、 幅方向に縮小して折り畳まれた状態の乳母車を示す側面図である。 図 6は、 吊り下げベルト両端を上方のベルト連結ボイントに連結した状態を示 す図である。

図 7は、 折り畳んだ乳母車を縦に保持している様子を示す図である。

図 8は、 吊り下げベルトの一方端を上方のベルト連結ポイントに連結し、 他方 端を下方のベルト連結ポイントに連結した状態を示す図である。 図 9は、 折り畳んだ乳母車を横に保持している様子を示す図である。

図 1 0は、 芯材を示す斜視図である。

図 1 1は、 頭部芯材と背面芯材との連結部分を示す側面図である。

図 1 2は、 背面芯材と座面芯材との連結部分を示す側面図である。

図 1 3は、 乳母車の側面および背面を詳細に示す斜視図である。

図 1 4は、 背面サポートを示す図であり、 ロック部材を断面にして示している。 図 1 5は、 椅子状の形態になっている乳母車の座席部分を上方から見た断面図 である。

図 1 6は、 折り畳まれた乳母車の座席部分を上方から見た断面図である。 発明を実施するための最良の形態

図面を参照しながら、 この発明の一実施形態を説明する。

図示する乳母車 1は、 使用状態において、 図 1〜図 3に示す椅子状の形態およ び図 4に示すべッド状の形態を取ることができる。 また、 図 5に示すように、 乳 母車 1は、 折り畳み状態において、 幅方向の寸法が縮小して自立する。 幅方向に 縮小して折り畳むための機構は、 この分野においてよく知られているので、 詳し い図示および説明を省略する。

図 1〜図 3に示すように、 乳母車 1は、 車体を構成する本体フレーム 1 0と、 その上に装着される座席ハンモック 2 0とを備える。 本体フレーム 1 0は、 座面 を支持する座面支持部材 1 1と、 座面支持部材 1 1の後方端両側部から上方に立 ちあがって延びる 1対の側部縦フレーム部材 1 2とを含む。 1対の側部縦フレー ム部材 1 2の上方端は、 逆 U字状連結部材 1 3によって連結されている。 1対の 側部縦フレーム部材 1 2と逆 U字状連結部材 1 3とによって、 乳母車を移動操作 するための押し棒を構成する。

座席ハンモック 2 0は、 本体フレームの座面支持部材 1 1の上に延在する座面 シート部 2 1と、 座面シート部 2 1の後方端縁に接続されて 1対の側部縦フレー ム部材 1 2の間に延在する背もたれシート部 2 2と、 背もたれシート部 2 2の両 側縁から立ちあがって前方に張出している 1対の側面シート部 2 3とを含む。 座席ハンモッタ 2 0の背もたれシート部 2 2および座面シート部 2 1には、 図 1 0に示す 1枚の連続した平板形状の芯材 5 0が入っている。 芯材 5 0は、 堅い 樹脂プレート 5 5と、 その上に貼着されたクッション材 5 4と含む。 この芯材 5 0は、 頭部芯材 5 1、 背面芯材 5 2およぴ座面芯材 5 3の 3つの領域に分割され る。

図 1 1に示すように、 頭部芯材 5 1と、 背面芯材 5 2とは、 背面側の樹脂プレ ート 5 5に設けた切り込み 5 6の存在によって、 屈曲可能に連結される。 屈曲可 能に連結するためのヒンジは、 切り込みによって形成された樹脂プレート 5 5の 薄肉部分によって形成される。 図 1 1に示す状態では、 頭部芯材 5 1が背面芯材 5 2から立ちあがっている。 この状態から、 頭部芯材 5 1を時計方向に回動させ て背面芯材 5 2と同一平面になるようにすると、 頭部芯材 5 1の樹脂プレートの 端面と背面芯材 5 2の樹脂プレートの端面とが突き当たるようになるので、 両者 の同一平面状態は安定に維持される。

図 1 2に示すように、 背面芯材 5 2と、 座面芯材 5 3とは、 背面側の樹脂プレ ート 5 5に設けた 3箇所の切り込み 5 7の存在によって、 滑らかに屈曲するよう に連結される。 屈曲可能に連結するためのヒンジは、 切り込みによって形成され た樹脂プレート 5 5の薄肉部分によって形成される。 3箇所の切り込み 5 7を設 けることにより、 背面芯材 5 2と座面芯材 5 3とが滑らかに湾曲してつながるの で、 着座した子供の尻を広い面積で安定して支えることができる。

図 1 0に示すように、 背面芯材 5 2および頭部芯材 5 1は、 上方に行くほど幅 が広くなるテ-パ形状になっている。 好ましくは、 背面芯材 5 2および頭部芯材 5 1の最大幅寸法部分は、 図 1 5に示すように、 背もたれシート部 2 2の幅寸法 全体に亘るようにする。

上記のように背面芯材 5 2および頭部芯材 5 1を広！/、幅寸法にし、 かつ座面芯 材 5 3と背面芯材 5 2とを連続した 1枚の芯材によつて構成することにより、 図 示するような軽量タイプの乳母車 1においても、 背もたれシート部 2 2の姿勢を 安定に維持することができるようになる。

幅方向に縮小して折り畳まれる従来の軽量タイプの乳母車においては、 折り畳 み動作に支障を来さないようにするために、 座面芯材と背面芯材とを分離し、 さ らにそれらの芯材の幅寸法を小さくしていた。 子供が座席に着座している時には、 股ベルトおよび腰ベルトによって子供を拘束するので、 座面シート部の動きは抑 制される。 一方、 背もたれシート部は、 座面シート部に対してハンモックの生地 のみによって連結された状態であり、 しかも背面芯材の幅寸法が小さいので、 乳 母車の移動に伴う振動によって背もたれシート部が横揺れしてしまう。

それに対して、 図示した乳母車 1では、 特に背面芯材 5 2と座面芯材 5 3とを

1枚の共通した芯材によつて形成することにより、 背もたれシート部 2 2の横摇 れを極力少なくすることができる。 この効果は、 背面芯材 5 2の幅寸法を大きく し、 この背面芯材 5 2を背もたれシート部 2 2の幅寸法全長に占めるようにすれ ば、 一層高められる。

図 1 5は乳母車 1の使用状態を示し、 図 1 6は乳母車 1の折り畳み状態を示し ている。 図 1 5および図 1 6を比較すれば明らかなように、 乳母車の折り畳み状 態においては、 1対の側部縦フレーム部材 1 2の間隔は、 狭められる。 背面芯材 5 2は、 図 1 5に示す使用状態においては、 背もたれシート部 2 2の幅寸法全長 を占めている。 図 1 6に示す折り畳み状態においては、 背面芯材 5 2を含む背も たれシート部 2 2は、 特に幅方向に折れ曲がることなく、 1対の側部縦フレーム 部材 1 2の背後に位置する。 このような折り畳み構造であるので、 背面芯材 5 2 の幅寸法を大きくしても、 幅方向に縮小する乳母車の折り畳み動作に支障を来さ ない。

図 1 5に示すように、 1対の側面シート部 2 3は、 着座した子供の頭部の高さ に対応した位置に保護パッド 6 0を含む。 図 1および図 1 5に示す椅子状の形態 において、 保護パッド 6 0を含む 1対の側面シート部 2 3は、 1対の側部縦フレ 一ム部材 1 2よりも前方に張出している。 一方、 図 4に示すべッド状の形態では、 保護パッドを含む側面シート部 2 3は、 1対の側部縦フレーム部材 1 2よりも後 方に位置している。 こうして、 図示した乳母車 1では、 椅子状およびベッド状の 両形態において、 側方からの衝撃に対して子供の頭部を保護できる。

次に、 乳母車 1を、 図 1〜図 3に示す椅子状の形態から図 4に示すべッド状の 形態に移行させるための機構を説明する。

図 3に明瞭に示すように、 乳母車 1は、 背もたれシート部 2 2を背面側から後 傾可能に支えるように、 本体フレーム 1 0に連結されている背面サポート 3 0を 含む。 背面サポート 3 0の詳細を図 3、 図 1 3および図 1 4を参照して説明する。 背面サポート 3 0は、 背もたれシート部 2 2の背面の幅方向全長に亘つて延び その両端が 1対の側部縦フレーム 1 2に連結されている背面紐部材を含む。 背面 紐部材は、 図示した実施形態では、 左右のベルト 3 1と、 左右の紐 3 2と、 ロッ ク部材 3 3とから構成される。 左右のベルト 3 1は、 一方端が 1対の側部縦フレ 一ム部材 1 2に連結されている。 ハンモックの背もたれシート部 2 2の背面には、 左右のベルト 3 1を通すための 1対の案内袋帯 2 4が縫い付けられている。 図 1 4に示すように、 案内袋帯 2 4内を通された左右のベルト 3 1の他方端部に、 左 右の紐 3 2が連結される。

左右の紐 3 2は、 ロック部材 3 3内を通過する。 ロック部材 3 3は、 ケース 3

4と、 上下に移動できるつまみ 3 5と、 つまみ 3 5の上方端に位置する爪部 3 6 と、 つまみ 3 5を上方に移動するように付勢するばね 3 7とを備える。 背もたれ シート部 2 2に背後方向への荷重がかかると、 左右のベルト 3 1に対して互いに 遠ざけるような力が作用するが、 ロック部材 3 3の爪部 3 6とケース 3 4とが左 右の紐 3 2に食い込んで、 左右の紐 3 2が上方に移動するのを阻止する。 こうし て、 背もたれシート部 2 2の姿勢は、 背面サポート 3 0によって安定に維持され る。

椅子状の形態から図 4に示すべッド状の形態に移行させようとする場合には、 ロック部材 3 3のつまみ 3 5を指で掴んで下方に引き下げるだけでよい。 つまみ 3 5を引き下げることにより、 左右の紐 3 2に対する爪部 3 6の食い込みが解除 されるので、 背もたれシート部 2 2を容易に後方に倒すことができる。 背もたれ シート部 2 2が所望の角度位置になったときにつまみ 3 5から指を離せば、 ばね 3 7によって付勢された爪部 3 6が左右の紐 3 2に食い込んで背もたれシート部 2 2の位置を固定する。

図 4に示すように、 背もたれシート部 2 2をべッド状の形態になるまで後方に 傾斜させると、 背もたれシート部 2 2の上方端領域 2 5が、 残りの背もたれシー ト部に対して屈曲し子供の頭頂部を覆うような形状となる。 このような形状の変 化は、 背もたれシート部 2 2の上方端部と 1対の側部縦フレーム部材 1 2とを連 結する上端連結部材 4 0を設けることによって達成される。 6 図 4および図 1 3から明らかなように、 座席ハンモック 2 0の上方端には、 帯 状または紐状の形態である上端連結部材 4 0が装着されている。 この上端連結部 材 4 0は、 座席ハンモック 2 0の上方端に縫い付けられた案内袋帯 4 1内を通つ ている。 座席ハンモック 2 0の 1対の側面シート部 2 3は、 1対の側部縦フレー ム部材 1 2に巻き付いた状態で固定される。 具体的には、 側面シート部 2 3に取 りつけられている雄ポタン 2 6およぴ雌ポタン 2 7が、 側部縦フレーム部材に取 りつけられている雌ボタン 1 4およぴ雄ボタン 1 5に嵌る。

上端連結部材 4 0の長さは、 以下の動作を達成するように適切に選ぶ必要があ る。 すなわち、 背もたれシート部 2 2の後傾角度が所定の値になるまでは、 上端 連結部材 4 0は、 図 3に示すように、 負荷がかからない弛んだ状態である。 一方、 背もたれシート部 2 2の後傾角度が所定の値になると、 上端連結部材 4 0は緊張 した状態となり、 背もたれシート部 2 2の上方端の位置を固定する。 したがって、 背もたれシート部 2 2を所定の角度を越えてさらに大きく後傾させると、 背もた れシート部 2 2の上方端領域 2 5は、 図 4に示すように、 残りの背もたれシート 部に対して屈曲し、 子供の頭頂部を覆うような形状となる。

図示した乳母車 1は、 折り畳んだ状態での持ち運びに便宜を与えるための構造 を有している。 このことを図 6〜図 9および図 1 3を参照して説明する。

図 7および図 9に示すように、 折り畳んだ状態の乳母車 1を吊り下げベルト 2 によって肩で保持できるようにすれば、 ？し母車の持ち運びが容易である。 この場 合、 図 7に示すように乳母車を縦に保持する形態と、 図 9に示すように乳母車を 横に保持する形態とを適宜選択できるようにすると便利である。 さらに、 左右の 肩のいずれでも保持できるようにすると便利である。

上記のことを実現するために、 乳母車は、 吊り下げベルト 2と、 この吊り下げ ベルト 2の端部を連結するための 4箇所のベルト連結ボイントとを備えている。 ベルト連結ポイントは、 重量バランスを取るために、 折り畳んだ状態の乳母車の 重心を挟んで上方領域の左右の位置、 および下方領域の左右の位置に設けるのが 好ましい。 また、 吊り下げベルト 2は、 常時乳母車に連結していてもよいが、 そ の存在が座席に着座している子供の邪魔にならないようにするために、 ベルト連 結ポィントを乳母車の背面側に設けるのが好ましい。 図示した実施形態では、 図 6および図 1 3に示すように、 上方のベノレト連結ポ イントとして、 1対の側部縦フレーム部材 1 2に止め輪 1 6を取りつけている。 これらの図では、 一方の側部の止め輪 1 6のみが示されているが、 他方の側部の 同じ位置に同様の止め輪が取りつけられている。 吊り下げベルト 2は、 その両端 に、 公知の構造のフックを有している。 図 6に示すように、 吊り下げベルト 2を 上方の 2箇所のベルト連結ボイントに連結すれば、 図 7に示すように折り畳んだ 状態の乳母車を縦に保持することができる。

下方のベルト連結ボイントとして、 図示した実施形態では、 座面を支持する部 材の後端に止め輪 1 7を取り付けている。 図示していない他方の側部においても、 同様の止め輪 1 7が設けられている。 図 8に示すように、 右上方の止め輪 1 6と 左下方の止め輪 1 7とに吊り下げベルト 2を連結すれば、 図 9に示すように、 折 り畳んだ状態の乳母車を横に保持することができる。

以上、 この発明の一実施形態を図面を参照して詳細に説明したが、 それらは例 示的なものであり、 種々の修正や変更が可能である。 以下に、 そのいくつかを列 挙して説明する。

( 1 ) 図示した実施形態では、 背面サポートは、 背もたれシート部の背面の 幅方向全長に亘つて延びその両端が 1対の側部縦フレーム部材に連結されている 背面紐部材を含むものであつたが、 背面紐部材を用いない公知のリクライニング 機構を用いてもよい。

( 2 ) 図示した実施形態では、 座面芯材と背面芯材とを滑らかに湾曲してつ なぐために、 切り込みを 3ケ所設けていた。 この切り込みの数は制限されるもの ではなく、 1つだけでもよい。 あるいは、 切り込みを設けなくとも、 座面芯材と 背面芯材とを屈曲可能に連結するものであれば、 どのような構造を採用してもよ レ、。

( 3 ) 図示した実施形態では、 背面芯材は、 背もたれシート部の幅方向全長 を占めるような幅寸法を有していた。 しかしながら、 必ずしもそのような寸法に する必要はない。

( 4 ) 図示した実施形態では、 子供に対して柔らかい感触を与えるために、 芯材の上にクッシヨン材を配置していたが、 必ずしもクッション材を配置する必 要はない。 産業上の利用可能性

この発明は、 座席ハンモックの座部および背もたれ部にそれぞれ芯材を有する 乳母車に有利に利用され得る。

Claims

請求の範囲

1 . 幅方向の寸法が縮小して折り畳まれる乳母車であって、

座面支持部材と、 前記座面支持部材の後方端領域の両側部から上方に立ちあが つて延びる 1対の側部縦フレーム部材とを含む本体フレームと、

前記座面支持部材の上に延在する座面シート部と、 前記座面シート部の後方端 縁に接続されて前記 1対の側部縦フレーム部材の間に延在する背もたれシート部 とを含む座席ハンモッタとを備え、

前記座面シート部は座面芯材を含み、

前記背もたれシート部は背面芯材を含み、

前記座面芯材および前記背面芯材は、 前記座面シート部から前記背もたれシー ト部にまで連続して延在する芯材によって構成されている、 乳母車。

2 . 前記座面芯材および前記背面芯材は、 両者の屈曲点となる位置に凹部を 形成した 1枚の連続した平板である、 請求項 1に記載の乳母車。

3 . 前記凹部は、 前記平板の背面に形成された切り込みである、 請求項 2に 記載の乳母車。

4 . 前記座面芯材と前記背面芯材とが滑らかに湾曲してつながるように、 前 記凹部は芯材の長さ方向に間隔をあけて複数箇所に設けられている、 請求項 2に 記載の乳母車。

5 . 前記芯材は、 堅い樹脂プレートと、 その上に貼着されたクッション材と を含み、

前記座面芯材と前記背面芯材とを屈曲可能に連結するためのヒンジは、 前記凹 部を構成する前記樹脂プレートの薄肉部分によって形成される、 請求項 2に記載 の乳母車。

6 . 前記背面芯材は、 前記背もたれシート部の幅寸法全長を占める幅寸法を 有している、 請求項 1に記載の乳母車。

7. 前記背面芯材の幅寸法は、 乳母車の折り畳み状態における 1対の側部縦 フレーム部材の間隔よりも大きく、

乳母車の折り畳み状態においては、 前記背面芯材を含む前記背もたれシート部 は、 前記 1対の側部縦フレーム部材の背後に位置する、 請求項 1に記載の乳母車。

8 - 前記背もたれシート部は、 前記背もたれシ一ト部の背面の幅方向全長に 苴つて延びその両端が前記 1対の側部縦フレーム部材に連結されている背面糸丑部 材によって背面側から支えられている、 請求項 1に記載の乳母車。

9 . 前記背もたれシート部は、 前記背面芯林の上端縁に接続された頭部芯材 を含む、 請求項 1に記載の乳母拿。

1 0 . 前記頭部芯材は、 前記背面芯材に屈曲可能に接続されている、 請求項 9に記載の乳母車。

1 1 . 前記 1枚の連続した平板は、 前記背面芯材の上端縁に屈曲可能に接続 された頭部芯材を含む、 請求項 2に記載の乳母車。

1 2 . 前記背面芯材は、 上方に行くほど幅が広くなるテーパ形状を有する、 請求項 1に記載の乳母車。

1 3 . 前記背面芯材は、 前記背もたれシート部の幅方向全長に亘って延在す る 1枚の板状部材である、 請求項 1に記載の乳母車。