明 細 書 トナー用流動性改良助剤、 それを含有してなる流動性改良剤、 及び現像 剤 技術分野
本発明は、 トナー用流動性改良助剤及びそれを配合してなる流動性改 良剤、 ならびにその流動性改良剤を用いた現像剤に関する。 更に詳細に は、 無機粉体の粒径、 比表面積、 疎水性等の物性を厳しく制御した粒子 を流動性改良助剤として使用することにより、 流動性改良剤の機能をよ り効果的に発揮させ、 例えば、 現像剤に最適な流動性と電気特性を付与 する流動性改良助剤及びそれを添加してなる流動性改良剤、 並びに該流 動性改良剤を用いた現像剤に関する。 背景技術
電子写真技術は複写機、 ファクシミ リ、 プリンターに幅広く使用され 現在のオフィスを取り巻く環境に必要不可欠の技術となっている。 該技術は、 原稿読み取り工程、 露光 (書込み) 工程、 現像工程、 転写 工程からなり、 現像、 転写工程でトナーを現像剤として用いることによ り画像を作成しており、 その画像は、 現像剤の物性によって品質が大き く左右される。
現像剤は、 その主成分が粉末状の乾式トナーと液体状の湿式トナーに 大別されるが、 現在、 使用されているトナーの殆どは乾式で、 5〜15 / mの平均粒径を有している。
乾式トナーは、 トナーそのものが現像剤である一成分現像剤と、 キヤ リア一と称されるトナーよりも大粒径の帯電付与機能を有する粒子とト
ナーを混合して得る二成分現像剤に大別される。
一成分現像剤は、 現像器中の現像ローラーと接触するブレード等を通 過する際に、 現像ローラー上でトナーを薄層化すると同時に所定の帯電 を与え、 その帯電によってトナーを感光体に搬送して感光体上の潜像に 現像を行う。 .
二成分現像剤は、 トナーに混合するキャリアーに帯電を行い、 その帯 電により感光体に搬送して感光体上の潜像に現像を行う。
湿式現像剤は、 分散性、 帯電制御性、 定着性等を有する樹脂成分を吸 着させた微粒子からなるトナー粒子を、 高絶縁性の分散媒中に分散させ 、 そのトナー粒子を帯電させることによって感光体まで電気泳動するこ とにより現像に寄与している。
画像性能の向上を目的としてトナーの小粒径化や、 トナー中に離型材 料を配合すること等がこれまで検討されてきたが、 その反面、 それらが 原因で現像剤の流動性が低下する問題が発生している。
それ故、 トナーの表面に疎水性シリカ、 酸化チタン、 アルミナ、 酸化 セリウム等の無機微粉末や、 脂肪酸金属塩、 ポリフッ化ビニリデン、 ポ リエチレン等の微粉末を付着させて流動性を向上させることが行われて おり、 更に上記の各種微粉末は、 流動性向上の他にクリーニング性や帯 電性に影響を与えることが明らかになつている。
乾式現像剤を使用する複写機やプリンタ一場合、 感光体を帯電させた 後に露光を行う。 これまでの帯電は、 現像時の画像性能から低速から高 速までの全てコロナ帯電方式が主流であつた。
しかし、 現在最も多く使用されている (有機) 感光体が、 構成上、 負 帯電極性が主流であるため、 コロナ放電によるォゾンの発生量の多レ、こ とが問題になっている。
高級機である中高速複写機はォゾンフィルターを装着して対処してい
るが、 トナーを使用する画像形成装置の内、 比較的低価格のプリンタ'一 、 複写機、 ファクシミリ等は、 オゾンフィルターの装着がコスト高にな るため、 オゾン発生量の少ないローラ帯電方式やブラシ帯電方式等の接 触帯電方式が主流になっている。
しかし、 接触帯電方式は感光体への帯電に均一性が得にくいこと、 デ バイスの環境依存性が大きく帯電性の環境変動が大きいこと、 更に流動 性改良剤として使用されている上記の疎水性シリ力等の帯電性が、 粒子 種だけでなく、 それらの生成条件によって変動することから、 帯電性能 の偏りやバラツキ等の問題が生じており、 その解決が望まれている。 上記の流動性と帯電性の問題解決を目的として、 トナーやキヤリア一 等として使用する各種粉末に対して様々な検討がなされてきた。
例えば特許第 2704784号では、 構成成分がジオール成分とジカルボン 酸成分を主成分とし、 かつ- C00H 基の少なくとも一部が Nを含む官能基 に置換されたポリエステル樹脂に、 正摩擦帯電性部位及び負摩擦帯電性 部位を有するシランカツプリング剤で処理した上に、 シリコーンオイル で表面処理した疎水性シリカを使用することを提案している。
また、 例えば特開平 04- 93953号公報では、 構成成分がジオール成分と ジカルボン酸成分を主成分とし、 酸価が特定値以下の負帯電性ポリエス テル樹脂に、 飽和含'水量と B E T法による比表面積を厳しく規定したァ ルミナ粒子を流動性改良剤として使用することを提案している。
更に、 例えば特開平 05-61260号公報では、 キャリアと流動性改良剤と の相関に着目し、 酸化チタンやアルミナにシリコンオイルゃシリコンヮ ニスで表面処理を行うことにより、 キヤリアに対するトリボ性を厳しく 規定することを提案している。
しかし、 昨今の高度かつ急速な技術進歩と、 その恩恵を享受する消費 者の要望により、 画像の更なる向上が望まれており、 更に、 上記の提案
は何れも特定のトナーやキヤリア—と、 流動性改良剤の組み合わせで使 用されるため、 汎用性について制限があり、 この点についての改良が望 まれていた。 また、 高価なシランカップリング剤を、 流動性改良剤であ るシリ力や酸化チタンに表面処理剤として使用することや、 粒度特性を 厳しく制限した高価なアルミナ粒子を、 流動性改良剤として使用するこ とは経済的にも好ましくなく、 環境への負荷の点でも改良が望まれてい た。 ·
本発明者らは、 上記の課題を解決すべく鋭意検討の結果、 特定の範囲 の平均粒子径、 分散係数、 粒度のシャープネス、 比表面積を持つ粒子か らなる分散性改良助剤、 及びそれを配合してなる流動性改良剤が上記問 題を解決し得ることを見出し、 更に該流動性改良剤を使用することによ り、 これまでの問題点を解決し得る現像剤を提供できることを見出し本 発明を完成した。 発明の開示
すなわち本発明の第一 (請求項 1 ) は、 花弁状多孔質構造を有し、 Ca /P の原子比が 1.67以上 16.7以下の燐酸カルシウム系化合物からなり、 下記の式 (a) 〜 (e) を満足する粒子に、 脂肪酸、 脂環族カルボン酸 、 芳香族カルボン酸、 それらのスルホン酸、 樹脂酸ならびにそれらの金 属塩、 アンモニゥム塩、 エステル、 カップリング剤、 シリコーンオイル 、 パラフィンより選択された少なくとも 1種の表面処理剤で表面処理し たことを特徴とするトナー用流動性改良助剤を内容とする。
(a) 0.1 ≤ d X 1 ≤ 5 (〃m)
(b) 1 ≤ α≤ 5 但し a=d50/d x 1
(c) 0≤β≤ 但し ;8= (d90— dio) Zd5。
(d) 0.01≤ d x 2≤ 1 ( zm)
( e) 15≤ S ≤200 (m2. /g) ' 但し、
d x 1 電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子径 ( m) 。 a 分散係数
d 50 マイクロトラック FRAレーザ一式粒度分布計により測定し た粒子の 50%平均粒子径 ( m) 。
β シャープネス。
d 90 マイクロトラック FRAレーザー式粒度分布計により測定し た粒子のふるい通過側累計 90%粒子径 ( m) 。 d マイクロトラック FRAレーザ一式粒度分布計により測定し た粒子のふるい通過側累計 10%粒子径 ( /m) 。 d X 2 :水銀圧入法により測定した細孔分布から求めた平均細孔径 (
Sw :窒素吸着法による BET比表面積 (m2 Zg)
本発明の好ましい態様としての請求項 2は、 表面処理剤の表面処理剤 量 Z (重量%) が下記式 (f ) を満足することを特徴とする請求項 1記 載のトナー用流動性改良助剤である。
( f ) 1 ≤Z≤50 (重量
本発明の第二 (請求項 3) ば、 請求項 1又は 2記載の流動性改良助剤 を含有したことを特徴とするトナー用流動性改良剤を内容とする。
好ましい態様としての請求項 4は、 流動性改良剤が疎水性シリ力であ ることを特徴とする請求項 3記載のトナー用流動性改良剤である。
好ましい態様としての請求項 5は、 流動性改良助剤の量が 0. 1〜 2 0重量%であることを特徵とする請求項 3又は 4記載のトナー用流動性 改良剤である。
本発明の第三 (請求項 6) は、 請求項 3又は 4記載の流動性改良剤を
用いたことを特徴とする現像剤を内容とする。
好ましい態様としての請求項 7は、 流動性改良剤の量が 0. 0 1〜 5 重量%であることを特徴とする請求項 6記載の現像剤である。 発明を実施するための最良の形態 .
本発明の第一である流動性改良助剤の特徴は粒子形状にあり、 単なる 燐酸カルシウム系化合物でなく、 花弁状多孔質構造を有する多孔質燐酸 カルシウム系化合物で構成されていることにある。
すなわち、 本発明の流動性改良助剤である燐酸カルシウム系化合物粒 子は、 花弁状構造であることから高い比表面積を有し、 表面活性が大き いため帯電面での効果が高いだけでなく、 粒子径が均一であり分散性に 優れていることから現像剤の流動性を妨げることがなく、 表面活性と分 散性の相反する作用効果を同時に発揮することが可能である。
この様な特性は、 小判状の形状の 0.1 /m程度の微細な通常のアバ夕 ィ トでは得ることが出来ず、 本発明の流動性改良助剤が、 燐酸類と炭酸 カルシウムを反応させて、 燐酸カルシウム系化合物と炭酸カルシウムの 複合体、 または燐酸力ルシゥ厶系化合物を得ていることに起因するもの と考えられる。
本発明の流動性改良助剤を構成する花弁状多孔質燐酸カルシウム系化 合物としては特に制限はないが、 非晶質燐酸カルシウム [ 略号 ACP : Ca 3(Ρ04)2 · nH203 、 フッ素アパタイト [ 略号 FCP : Ca】。(P04)6F2] 、 塩 素アパタイ ト [ 略号 FCP : Ca10(P04)6Cl2]、 ヒドロキシアパタイ ト [ 略 号 HAP : Ca,。(P04)6(0H)2]、 燐酸八カルシウム [ 略号 0CP : Ca8(P04)2 •5H20]、 燐酸三カルシウム [ 略号 TCP : Ca3(P04)2]、 燐酸水素カルシゥ ム[ 略号 DCP : Ca8HP04] 、 燐酸水素カルシウム二水和物 [ 略号 DCPD: Ca8HP04 ·2Η20]等が例示できる。
これらは単独、 または 2種以上の混合物でもよく、 中でも組成物の安 定性の点から HAP 、 0CP 、 TCP 、 DCP が好ましく、 特に HAP が好ましい また、 安定性が最も高い HAP の含有率は、 全燐酸カルシウム系化合物 に対して 10重量%以上が好ましく、 50重量%以上がより好ましく、 90重 量%が最も好ましい。
本発明の流動性改良助剤である燐酸カルシウム系化合物粒子中の CaZ P の原子比は、 粒子自体の分散性と安定性の点から、 1.67≤CaZP ≤IQ .7である必要があり、 1.67≤CaZP ≤5.56が好ましく、 1.67 CaZP ≤ 3.33がより好ましく、 1.67≤CaZP ≤1.85が最も好ましい。 CaZP が 16 .7を超えると粒子の分散性が低下し、 一方、 1.67未満だと燐酸カルシゥ ム系化合物粒子の安定性が乏しくなる。
本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子の平 均粒子径 dx lは、 0.1 ≤ d X 1 ≤ 5 ( zm) である必要があり、 0.2 ≤ d x l ≤ 3 (〃m) が好ましく、 0.3 ≤ d x 1 ≤1.5 (〃m) が更に 好ましい。 dx l力 0.1 m未満の場合は粒子の凝集が多くなり、 現像 剤中での流動性改良剤の機能を妨げる。 また、 dx lが 5 /zmを超える と、 流動性改良助剤としての添加量に対して決定的な個数不足になり、 現像剤中での疎水性シリ力等の流動性改良剤の帯電量をコントロールす る機能が失われる。
本発明における平均粒子径 d X 1は、 走査型電子顕微鏡を用いて、 互 いに異なつた複数の視野から得られた約 1, 000 個の粒子各々について、 定方向径を測定して得られた粒子径の個数平均径である。
本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子の分 散性 、 及びシャープネス は、 各々 1 ≤ ≤ 5, 0≤ 3≤ 2である必 要があり、 1 ≤ ≤1.5 , 0≤ /3≤ 1が好ましい。 が 5を超えると粗
大な粒子の凝集が多くなり、 現像剤中での流動性改良剤としての機能を 妨げ、 また、 αが 1未満の場合は、 微小な粒子の凝集体が多くなり、 結 果的に帯電量コントロールに必要な粒子の個数が得られない。 一方、 ;8 が 2を超えると粗大な粒子の凝集が多くなり、 現像剤中での流動性改良 剤としての機能を妨げる。 なお、 ^が 0より小さい値を示すことはあり えない。
本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子の平 均細孔径 d x 2は、 0.01≤ dx 2≤ l (〃m) である必要があり、 0.01 ≤ d X 2≤0.5 ( m) が好ましい。 d X 2が 0.01〃 m未満の場合は、 本発明の帯電コントロールに必要以上の比表面積を有することになるた め、 水分の吸着や環境からの帯電を受けやすくなり、 それが最終的な製 品である現像剤に悪影響を及ぼす。 また、 d X 2が 1 /mを超える場合 は、 細孔が大きくなり過ぎ十分な比表面積が得られず、 帯電量コント口 —ルが不可能になる。
本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子の窒 素吸着法による BET比表面積 Swは、 15≤Sw≤200 (m2 /g) で ある必要があり、 15≤Sw≤100 (m2 /g) が好ましく、 15≤Sw≤ 50 (m2 /g) が更に好ましい。 Swが 15m2 未満の場合は、 十分 な比表面積が得られず、 帯電量コントロールが不可能になる。 また、 S wが 200 m2 Zgを超える場合は、 本発明の帯電コントロールに必要以 上の比表面積を有することになるため、 水分の吸着や環境からの帯電を 受けやすくなり、 それが最終的な製品である現像剤に悪影響を及ぼす。 本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子の調 製方法には特別な制限はないが、 例えば、 炭酸カルシウムを分散した水 系に、 水可溶性燐酸または水可溶性燐酸塩を徐々に加えて炭酸カルシゥ ムと反応させ、 核剤となる炭酸カルシウム表面に花弁状燐酸カルシウム
系化合物を生成させることにより調製される。 · 具体的には、 核剤となる特定の炭酸カルシウムの水懸濁液と、 燐酸の 希釈水溶液及び または特定の燐酸水素力ルシゥム 2水塩を特定の割合 で、 特定の混合条件において混合し、 特定の熟成条件で熟成する方法が 例示される。
本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子は、 例えば国際公開番号 W097/03119、 W098/29490, W000/50510. 等に記載の 方法で製造することが出来、 該方法によると燐酸カルシゥム系化合物粒 子は水懸濁液の状態で得られるが、 常法に従い脱水、 乾燥、 粉砕により 得られる乾粉を本発明の流動性改良助剤として使用することが出来る。 国際公開番号 W097/03119及び国際公開番号 W098/29490の粒子は、 下記 の反応条件の範囲で調製される。
例えば基体と.しての炭酸カルシウムの水懸濁液とリン酸の希釈水溶液 を C a Z Pの原子比率が 3 3 . 3以下となる割合で水中で下記の混合条 件で混合反応させた後、 更に下記の熟成条件で熟成してリン酸カルシゥ ム系化合物の水スラリーを得、 脱水を行うか又は脱水せずに 7 0 0 °C以 下の乾燥雰囲気下で乾燥後、 解砕仕上げを行うことにより製造される。 (混合条件)
炭酸カルシウムの水懸濁液固形分濃度 1〜 1 5重量%
燐酸の希釈水溶液濃度 1 5 0重量%
混合攪拌羽根の周速 0 5〜5 O mZ秒
混合時間 0 1 5 0時間
混合系水懸濁液温度 8 0 °C
混合系の水懸濁液 p H 9
(熟成条件)
熟成系の C a濃度 0 . 4
熟成時間 0 . 1〜 1 0 0時間 熟成系水懸濁液温度 2 0〜 8 0 °C
熟成系水懸^液 p H 6〜9
攪拌羽根の周速 0 . 5〜 5 0 m/秒 ,· また、 国際公開番号 W000/50510の粒子は、 例えば、 上記国際公開番号 W097/03119又は国際公開番号 W098/29490の粒子から選択された粒子を担 体粒子 (M) とし、 この担体 (M) の水懸濁液とアルカリ性カルシウム 化合物水懸濁液を混合し、 水溶性リン酸塩水溶液を滴下混合するか、 も しくは担体粒子 (M) 水懸濁液中に、 アルカリ性カルシウム化合物と水 溶性リン酸塩水溶液を別々に滴下混合することにより、 合成されたリン 酸カルシウム系化合物 (R ) が、 担体粒子 (M) に担持された複合体 ( M R ) が調製される。
複合体 (M R ) の好ましい調製条件は、 下記のとおりである。
(反応材料の濃度)
担体粒子 (M) の水懸濁液固形分濃度: 1〜 5 0重量部 (水 1 0 0 (又はアル力リ性カルシウム化合物 重量部当り) が混在した系の濃度)
水溶性リン酸塩水溶液の濃度: 1〜4 0 0重量部 (水 1 0 0重量部 当り) アルカリ性カルシウム化合物水懸濁液の濃度: 1〜5 0重量部 (水
1 0 0重量部当り)
(混合)
C a / Pの原子比: 1 . 5〜 1 0
①反応温度 : 2 0〜 9 7 °C
②滴下時間 : 1〜 6 0 0分
③リン酸カルシウム系化合物 (R ) の担持 1〜 1 0 0 0 0重 1 部 〔担体粒子 (M) 1 0 0重量部当り.〕
④撹拌羽根周速 : 0 . 5〜5 0 (m/秒)
P H 6〜 9
(熟成)
①温度 2 0〜 9 7。C
② p H 8〜 1 0
③熟成時間 0 . 1〜 1 0 0時間
④攪拌羽根周速 0 . 5〜 5 0 (m/秒)
具体的には、 担体粒子 (M) 水懸濁液中に、 あらかじめ所定量のアル カリ性カルシウム化合物を添加しておき、 水溶性リン酸塩を所定量滴下 混合し、 リン酸カルシウム系化合物 (R ) を合成させ、 本発明の複合体 (M R ) を調製する方法、 担体粒子 (M) 水懸濁液中に、 水溶性リン酸 塩とアルカリ性化合物とを別々に、 所定時間で滴下混合し、 リン酸カル シゥム系化合物を合成し、 複合体 (M R ) を調製する方法等が挙げられ る
なお、 水懸濁液の状態から乾粉を得る工程において、 必要に応じて脱 水、 希釈を繰り返して燐酸カルシウム系化合物粒子の洗浄を行い、 系内 に溶存する不純物を除去することも可能である。
本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子は、 粒子の安定性、 分散性、 疎水性、 帯電特性付与を目的として、 脂肪酸、 脂環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸、 それらのスルホン酸、 樹脂酸な らびにそれらの金属塩、 アン乇ニゥ厶塩、 エステル、 カップリング剤、' シリコーンオイル、 パラフィンより選択された少なくとも 1種の表面処
理剤で表面処理する必要がある。
なお、 上記の表面処理剤で燐酸カルシゥム系化合物粒子の表面処理を 行わない場合は、 粒子の安定性、 分散性、 疎水性、 帯電特性等が十分で なく、 本発明の流動性改良助剤を用いた流動性改良剤が、 例えば現像剤 に用いられた場合は十分な効能が得られないだけでなく、 燐酸カルシゥ ム系化合物粒子の表面を疎水化出来ない。
上記の表面処理剤について、 粒子の安定性、 分散性、 疎水性、 帯電特 性等の特性や、 環境への影響、 ハンドリング性、 コストの観点から脂肪 酸の金属塩が好ましく用いられる。
本発明に使用する脂肪酸、 脂環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸、 樹 脂酸として例えば、 力プロン酸、 力プリル酸、 力プリン酸、 ラウリン酸 、 ミ リスチン酸、 パルミチン酸、 ステアリン酸、 ァラキジン酸、 ベへ二 ン酸、 リグノセリン酸等の飽和脂肪酸、 ソルビン酸、 エライジン酸、 ルミ トレィン酸、 ォレイン酸、 リノール酸、 リノレン酸、 セトレイン酸 、 エル力酸、 リシノール酸等の不飽和脂肪酸、 シクロペンタン環ゃシク 口へキサン環を持つナフテン酸等の脂環族カルボン酸、 酢酸、 酪酸、 安 息香酸、 フタル酸等に代表されるベンゼンカルボン酸類、 ナフ トェ酸や ナフタル酸等のナフタレンのカルボン酸等の芳香族カルボン酸、 ァビエ チン酸、 ピマル酸、 パラストリン酸、 ネオアビェチン酸等の樹脂酸が挙 げられ、 中でも燐酸カルシウムとの反応性や、 流動性改良助剤として流 動性改良剤に添加されて現像剤に使用された場合の粒子の安定性、 分散 性、 疎水性、 帯電特性付与の点でミ リスチン酸ないしラウリン酸の使用 が好ましい。
脂肪酸、 脂環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸、 樹脂酸の金属塩、 ァ ミ ン塩として例えば、 ラウリン酸カリウム、 ミ リスチン酸カリウム、 ルミチン酸カリウム、 。ルミチン酸ナトリウム、 ステアリン酸バリウム
、 ステアリン酸カルシウム、 テアリン酸亜鉛、 ステアリン酸力リウ 'ム
、 ステアリン酸コバルト(11)、 ステアリン酸錫 GV:)、 ステアリン酸ナト リウム、 ステアリン酸鉛 α ι)等の飽和脂肪酸塩、 ォレイン酸亜鉛、 ォ.レ イン酸カリウム、 ォレイン酸コバルト(11)、 ォレイン酸ナトリウム、 ォ レイン酸カリウムジエタノールァミン塩等の不飽和脂肪酸塩、 ナフテン 酸鉛、 シクロへキシル酪酸鉛等の脂環族カルボン酸塩、 安息香酸ナトリ ゥ厶ゃサリチル酸ナトリゥム等の芳香族カルボン酸塩が挙げられる。 また、 本発明の燐酸力ルシゥム系化合物粒子の表面処理時または以前 に、 既述の脂肪酸、 脂環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸、 樹脂酸にリ チウム、 ナトリウム、 カリウム、 ルビジウム、 ベリ リウム、 マグネシゥ 厶、 カルシウム、 ストロンチウム、 ノくリウ厶、 亜鉛、 アルミニウム、 鉛 、 コバルト、 錫、 ァシル基を持つ化合物を混合、 反応させて脂肪酸、 脂 環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸、 樹脂酸の各金属塩、 アミン塩を適 宜作成してもよい。
以上の脂肪酸、 脂環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸、 樹脂酸の金属 塩の中でも燐酸力ルシゥムとの反応性や、 流動性改良助剤として流動性 改良剤に添加されて現像剤に使用された場合の粒子の安定性、 分散性、 疎水性、 帯電特性付与の点でミ リスチン酸カリウムないしラウリン酸力 リゥムの使用が好ましい。
脂防酸、 脂環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸、 樹脂酸の各エステル として例えば、 力プロン酸ェチル、 力プロン酸ビニル、 アジピン酸ジィ ソプロピル、 カプリル酸ェチル、 カプリン酸ァリル、 力プリン酸ェチル 、 カプリ ン酸ビニル、 セバシン酸ジェチル、 セバシン酸ジイソプロピル 、 イソオクタン酸セチル、 ジメチルオクタン酸ォクチルドデシル、 ラウ リン酸メチル、 ラウリン酸プチル、 ラウリン酸ラウリル、 ミ リスチン酸 メチル、 ミ リスチン酸イソプロピル、 ミ リスチン酸セチル、 ミ リスチン
酸ミ リスチル、 ミ リスチン酸イソセチル、 ミ リスチン酸ォクチルドデシ ル、 ミ リスチン酸イソトリデシル、 パルミチン酸メチル、 パルミチン酸 イソプロピル、 パルミチン酸ォクチル、 パルミチン酸セチル、 パルミチ ン酸イソステアリル、 ステアリン酸メチル、 ステアリン酸ブチル、 ステ アリン酸ォクチル、 ステアリン酸ステアリル、 ステアリン酸コレステリ ル、 イソステアリ ン酸イソセチル、 ベへニン酸メチル、 ベへニル等の飽 和脂肪酸エステル、 ォレイン酸メチル、 リノール酸ェチル、 リノール酸 イソプロピル、 オリーブォレイン酸ェチル、 エル力酸メチル等の不飽和 脂肪酸エステル、 その他、 長鎖脂肪酸高級アルコールエステル、 ネオべ ンチルポリオール (長鎖、 中鎖を含む) 脂肪酸系エステルおよび部分ェ ステル化合物、 ジペン夕エリスリ トール長鎖脂肪酸エステル、 コンプレ ックス中鎖脂肪酸エステル、 12- ステアロイルステアリン酸イソセチル 、 イソステアリル、 ステアリル、 牛脂脂肪酸ォクチルエステル、 多価ァ ルコール脂肪酸エステルノアルキルグリセリルェ一テルの脂肪酸エステ ル等の耐熱性特殊脂肪酸エステル、 安息香酸エステル系に代表される芳 香族エステルが挙げられ、 中でも燐酸カルシウムとの反応性や、 流動性 改良助剤として流動性改良剤に添加されて現像剤に使用された場合の粒 子の安定性、 分散性、 疎水性、 帯電特性付与の点で多価アルコール脂肪 酸エステルの多価アルコ一ルステアリン酸またはパルミチン酸ないし、 ステアリン酸ステアリルの使用が好ましい。
脂防酸、 脂環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸の各スルホン酸の例と して、 スルホ琥珀酸、 ジォクチルスルホ琥珀酸、 ラウリルスルホ酢酸、 テトラデセンスルホン酸等のスルホン酸、 ラウリル、 ミ リスチル、 パル ミチン、 ステアリ ン、 ォレイン、 セチル等のアルキル基からなるアルキ ル硫酸、 ポリオキシエチレン(2) ラウリルエーテル硫酸、 ポリオキシェ チレン(3) ラウリルエーテル硫酸、 ポリオキシエチレン(4) ラウリルェ
一テル硫酸、 ポリオキシエチレン(3) アルキルエーテル硫酸、 ポリオキ シエチレン(4) ノニルフエニルエーテル硫酸等のポリォキシエチレンァ ルキルエーテル硫酸、 直鎖( 。, C 1 2, C 1 4) アルキルベンゼンスルホン酸 、 分岐アルキルベンゼンスルホン酸、 ナフタレンスルホン酸、 ドデシル ベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸等が挙げられ、 中でも燐酸力 ルシゥムとの反応性や、 流動性改良助剤として流動性改良剤に添加され て現像剤に使用された場合の粒子の安定性、 分散性、 疎水性、 帯電特性 付与の点でドデシルベンゼンスルホン酸の使用が好ましい。
脂肪酸、 脂環族カルボン酸、 芳香族カルボン酸の各スルホン酸の金属 塩の例として、 上記の脂肪族、 脂環族、 芳香族のスルホン酸のナトリウ 厶塩が一般的であるが、 本発明の炭酸力ルシゥムの表面処理時または以 前に、 既述の脂肪族、 脂環族、 芳香族スルホン酸にリチウム、 ナトリウ ム、 カリウム、 ルビジウム、 ベリ リウム、 マグネシウム、 カルシウム、 ストロンチウム、 ノ リウム、 亜鉛、 アルミニウム、 鉛、 コバルト、 錫、 各種アミン等の化合物を混合、 反応させて脂肪族、 脂環族、 芳香族の金 属塩を適宜作成しても良いが、 中でも燐酸カルシウムとの反応性や、 流 動性改良助剤として流動性改良剤に添加されて現像剤に使用された場合 の粒子め安定性、 分散性、 疎水性、 帯電特性付与の点でドデシルペンゼ ンスルホン酸ナトリゥムの使用が好ましい。
力ップリング剤の例として、 ァ一クロ口プロビルトリメ トキシシラン 、 ビニルトリテトキシシラン、 ビニルトリメ トキシシラン、 ビニル、 ト リス (/3—メ トキシェトキシ) シラン、 7—メ夕クリオキシプロビルト リメ トキシシラン、 一 ( 3 , 4—エポキシシクロへキジル) ェチルト リメ トキシシラン、 ァ一グリジドキシプロビルトリメ トキシシラン、 ァ 一メルカプトプロビルトリメ トキシシラン、 γ—ァミノプロピルトリエ トキシシラン、 Ν— /3— (アミノエチル) 一ァーァミノプロビルトリメ
トキシシラン、 7 —ュレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ 、 燐酸カルシウム粒子自体の疎水性、 帯電特性、 流動性付与の点で、 ビ ニルトリメ トキシシラン、 及び^— ( 3, 4—エポキシシクロへキシル ) ェチルトリメ トキシシランの使用が好ましい。 ·
本発明の好ましい態様として、 脂肪酸、 脂環族カルボン 、 それらの スルホン酸、 樹脂酸ならびにそれらの金属塩、 アンモニゥム塩、 エステ ルに、 トゾレエン、 ミネラルターペン、 メタノール、 エタノールのアルコ —ル類、 パラフィン類、 ジォクチルフタレート、 ジブチルフタレート等 の可塑剤や、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素、 ガソリン、 軽油 等の石油系溶剤、 アセトン、 メチルェチルケトン等のケトン類、 セロソ ルブアセテート等のエーテル、 エステル溶剤、 シリコーンオイル、 脂肪 酸エステル変性シリコーンオイル等のパラフィ ンとして総称される添加 剤等を 1種ないし 2種以上を選択して添加する事が挙げられ、 中でも表 面処理後の燐酸カルシウム化合物粒子自体の流動性及び疎水性向上の点 でミネラルターペンないし、 流動性パラフィンが好ましい。 これらの添 加量は表面処理剤に対して 5重量%程度以上、 好ましくは 10重量%以上 、 より好ましくは 50重量%以上が好ましい。 これらの添加量が 100 重量 %を超えるとコスト的に不利であり、 また 1重量%未満では添加効果が 小さく好ましくない。
本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子に表 面処理を行う表面処理剤量 Z (重量 は、 粒子自体の分散性、 安定性 、 現像剤に使用される場合の疎水性や帯電性の点から、 燐酸カルシウム 系化合物粒子に対して 1 ≤Z≤50 (重量%) が好ましく、 5≤Z≤40 ( 重量 がより好ましく、 10≤Z≤30 (重量%) が更に好ましい。
Zが 1重量%未満であると、 粒子き体の分散性、 安定性、 現像剤に使 用される場合の疎水性付与や帯電性を十分に付与することが出来ず好ま
しくない。 また、 Zが 50重量 を超えると、 流動性改良助剤を構成する 燐酸力ルシゥ厶系化合物粒子と化学的、 物理的に反応して該粒子の表面 に処理されない遊離した処理剤が生じ、 それらが最終的な製品である現 像剤の効能に悪影響を与えるため好ましくなレ、。
本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子に対 する表面処理剤の表面処理方法は、 湿式方法と乾式方法が挙げられる。 本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム系化合物粒子が、 水懸濁剤の状態で生成されるため、 水溶性ないし界面活性剤等で乳化が 可能な表面処理剤の場合は、 それらを燐酸カルシウム系化合物粒子の水 懸濁液に添加して表面処理する湿式方法が使用される。
しかし、 非水溶性または乳化が不可能な条件にある表面処理剤の場合 は、 燐酸カルシウム粒子の水懸濁液を濃縮、 乾燥、 粉砕後に、 ヘンシ ルミキサ一等の乾式表面処理剤を用いて表面処理する乾式方法が使用で きる。
上記の表面処理方法は、 得られる流動性改良助剤の物性は当然である 力 \ ハンドリング、 コスト、 排水等によって生じる環境への負荷等を考 慮の上で選択されるが、 脂肪酸の金属塩を表面処理剤に用いて湿式法で 表面処理する方法が好ましく用いられる。
本発明の第二は、 本発明の第一で得られた流動性改良助剤を含有した トナー用流動性改良剤に関する。
本発明の流動性改良剤は、 現在使用されている疎水性シリカ、 アルミ ナ、 酸化チタン、 酸化セリウム、 酸化ジルコニウム、 窒化硼素、 炭化珪 素等の無機微粉末や、 脂肪酸金属塩、 ポリフッ化ビニリデン、 ポリェチ レン等の微粉末の何れでも良く、 更に 2種以上の併用でも問題ないが、 ハンドリング、 コストの点で疎水性シリカの単独使用が好ましい。 本発明の流動性改良剤は、 所望する帯電量と流動性改良剤の差違から
、 添加する本発明の第一で得られた流動性改良助剤である表面処理燐酸 カルシウム系化合物粒子の B E T比表面積、 粒径、 表面処理剤、 表面処 理量、 流動性改良剤への添加量等が適宜選択される。
特に流動性改良剤への配合量 Y (重量 ) は、 流動性改良剤に対して 、 通常 0. 1 ≤Y≤20 (重量 ) 、 好ましくは 0. 5 ≤Υ≤10 (.重量%) 、 より好ましくは 1 ≤Υ≤ 5 (重量 の範囲である。 流動性改良剤中の 流動性改良助剤の配合量 Υが 0. 1 重量%未満の場合、 流動性改良助剤の 機能が十分に発揮されず、 得られた流動性改良剤の耐電量を所望の値に コントロールすることが難しくなるため好ましくない。 一方、 配合量 Υ が 20重量%を超えると、 本発明の流動性改良剤をトナーに混合した時に 、 本発明の流動性改良助剤自体の粒径がトナーの流動性を悪化させるた め好ましくない。
本発明の流動性改良剤は、 疎水性シリ力等の従来の流動性改良剤に、 本発明の第一で得られた流動性改良助剤を混合機で混合することにより 得られる。
その際に使用する機器には特に制限はなく、 ヘンシヱルミキサ一等の 市販の混合機で混合でき、 その後に粒子間の簡単な凝集を除去する目的 で、 アトマイザ一、 コロフレックス等の解砕機で解砕することが望まし い。
本発明の第三は、 本発明の第二で得られた流動性改良剤を用いた現像 剤に関する。
本発明で得られた流動性改良剤は、 現像剤の環境安定性を改善し、 良 好な流動性と現像、 転写性能を現像剤に付与する。 中でも乾式現像剤に 特に有効であり、 一成分系、 二成分系の何れにも効能を発揮する。 本発明の現像剤は、 結着樹脂、 着色剤、 帯電制御剤、 離型剤、 表面処 理剤 (一成分系の場合は磁性体微粒子が加わる場合もある) 等で構成さ
れるトナー材料を、 熱ロール、.二一ダー、 ェクストルーダー等の熱混練 機で混練した後に、 機械的な粉砕、 分級を重ねる粉砕トナー、 あるいは 、 結着樹脂溶液中に各種構成材料を分散し噴霧乾燥する懸濁重合トナー 、 あるいは、 結着樹脂を構成すべき単量体に所定の構成材料を混合した 後に、 得られた乳化懸濁液を重合する乳化重合トナー、 あるいは、 結着 樹脂のモノマーと重合開始剤を、 分散剤を含む非水系の分散媒に溶解さ せ、 重合と共に粒子を析出させる析出重合トナーの何れを原料としても 良いが、 得られるトナーの粒度分布、 平均粒径の点で、 現在の技術では 粉砕トナーが好ましい。
なお、 二成分系の現像剤を得る場合は、 本発明の流動性改良剤を添加 、 混合して得られたトナーにキャリア一を添加し、 ユニバーサルミキサ 一等の混合機を用いて作成する。
本発明に使用されるトナーは、 平均粒径が 5〜10 11で、 粒度分布が 可能な限りシャープであることが望ましい。
その理由としては、 5 m程度のトナー粒子のみが、 感光体上に形成 された潜像を忠実に再現することが可能であり、 網点やデジタル画像の 様な微小なドッ ト潜像の再現性に優れ、 特にハイライト部の階調性及び 解像性の優れた画像を与えることが挙げられる。
更に、 コピーまたはプリントァゥトを連続した場合でも高画質を保持 し、 高濃度の画像の場合でも従来より少ないトナー消費量で良好な現像 が可能であり、 経済性と複写機またはプリンターの小型化に寄与するこ とが可能である。
しかし、 例えば平均粒径が 3 // m程度の 5 z m未満のトナー粒子は、 帯電量のコントロールが困難で、 トナーとしての流動性も損ないやすく 、 更にトナー飛散を起こして装置本体を汚す原因になりやすく、 加えて 画像のカプリを生じる成分になりやすく好ましくない。 また、 平均粒径
が 10 // mを超えるトナーは、 網点やデジタル画像の様な微小なドッ ト潜 像の再現性に劣り、 特にハイライト部の階調性及び解像性の優れた画像 を与えることが困難であること挙げられる。
本発明の流動性改良剤のトナーに対する添加量は、 トナーに対して通 常 0. 01≤X≤ 5 (重量 ) 、 好ましくは 0. 05≤X≤ 2 (重量%) の範囲 である。 添加量 Xが 0. 01重量%未満の場合、 流動性改良剤の効能が発揮 されず、 現像剤自体に有効な流動性を付与できず、 更に環境安定性もな く好ましくない。 一方、 添加量 Xが 5重量%を超えると、 現像剤が本来 要求される現像、 転写性が低下し、 要求される高レベルの画像が得られ なくなり好ましくない。
なお、 ハンドリング上、 本発明において流動性改良助剤を流動性改良 剤に添加して流動性改良剤を得ているが、 トナーに添加するタイミング 等の条件が可能であれば、 トナーに各々を別個または同時に添加しても 良く、 添加順序が異なっても良い。
本発明の第一の流動性助剤がトナーの流動性改良剤、 または現像剤の 流動性改良に上述の如き効果をもたらす理由は、 必ずしも明らかでない o
しかし、 特定の形状、 CaZ P比、 粒度分布、 平均粒径、 細孔径、 比表 面積を持つ燐酸カルシウム系化合物粒子に、 脂肪酸、 脂環族カルボン酸 、 芳香族カルボン酸、 それらのスルホン酸、 樹脂酸ならびにそれらの金 属塩、 アンモニゥム塩、 エステル、 カップリング剤、 シリコーンオイル 、 パラフィンより選択された少なくとも 1種の表面処理剤で表面処理す ることにより、 特異な帯電性能を表面処理燐酸力ルシゥム系化合物粒子 へ付与することが可能となり、 更に該表面処理燐酸力ルシゥム系化合物 粒子を流動性改良助剤としてトナーに配合することにより、 これまで帯 電量のコントロールが困難であった 5 z m程度のトナー粒子の帯電量の
コントロールが可能になり、 ^の結果、 現像剤の流動性が改善され、 力 ブリのなレ、優れた画像が得られるものと思われる。
以下に本発明の実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、 本 ¾ 明はこれらになんら限定されるものではない。
本発明の流動性改良助剤及びそれを配合した流動性改良剤、 ならびに それを含有した現像剤の実施例、 比較例を以下に示す。
く燐酸カルシウム粒子 (種粒子) の作成〉 - 本発明の流動性改良助剤を構成する燐酸カルシウム粒子の作成を目的 に、 基材となる燐酸カルシウム粒子を国際公開番号 W097Z03119 号及び W098/29490 号記載の方法に従い、 炭酸カルシウムの水懸濁液とリン酸 の希釈水溶液を表 1記載の処方、 方法で混合、 熟成等を行い燐酸カルシ ゥ厶の水懸濁液 P 1〜P 7を作成した。
また、 市販のヒドロキシァパタイト (商品名 :燐酸三カルシウム;米 山化学工業 (株) 製) の水懸濁液を P 8とした。
該燐酸カルシウム粒子の水懸濁液 P 1〜P 8の物性を表 1に示す。
燐酸カルシウム粒子 P1 P2 P3 P4 P5 P6 P7 P8 炭酸カルシウム
平均径 L/ m」 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 ― 水懸溺液: β 240 240 240 240 240 240 . 240 ― 水懸濁体の固形分濃度 10 10 10 10 10 10 10 一 燐酸溶液
溶液量 176.4 166.7 167.7 165.8 162.3 165.8 98.0 濃度 10 10 10 10 10 10 10 反応条件
滴下時間 Lmin.j 120 180 210 90 300 60 180 反応温度 [°c] 35 55 60 30 70 30 65
ΡΗ [-] 6~7 6〜7 6〜7 6~7 6〜7 6~7 6~7 撹拌羽根周速 [m/ sec] 5.5 7 8 3.5 10 3 8
熟成
時間 [min.] 1000 1000 1000 1000 1000 1000 1000 一 Η [-] 7~8 7〜8 7 ~8 7~8 7~8 7~8 フ〜 8 一 燐酸カルシウム粒子
Ca/P [-] 1.72 1.82 1.81 1.83 1.87 1.83 1.81 1.81 平均粒径 dx1 [ m] 1.44 0.34 0.20 4.79 0.08 6.82 0.33 0.08 平均粒径 d50 lU m] 1.51 0.39 0.22 4.96 0.23 8.19 0.38 1.52 分散係数 α [-3 1.05 1.15 1.10 1.04 2.88 1.20 1.15 19.00 篩上通過側累計 d30 Cj" m] 1J6 0.46 0.31 5.33 0.46 12.30 0.45 3.27 篩上通過側累計 d10 [/ m] 1.23 0.21 0.11 4.28 0.21 5.14 0.22 0.45 シャープネス jS H 0.35 0.64 0.91 0.21 1.09 0.87 0.61 1.86 平均細? L径 dx2 0.05 0.03 0.02 0.12 0.03 0.28 0.02
BET式比表面積 Sw [-] 137.6 178.5 193.2 121.4 198.8 101.4 213.2 110.5
実施例 1〜1 1、 1 4、 1 5、.比較例 1〜6 · 国際公開番号 W0 00/50510号公報に記載の方法に従い、 P 1〜P 4の 水懸濁液の何れかを原料として用い、 表 2記載の炭酸カルシウム水懸濁 液、 及び水溶性リン酸塩を別々に滴下混合し、 表 2に記載の熟成を行い 、 P 1〜P 4の燐酸カルシウム粒子 (種粒子) に反応生成物である燐酸 カルシウムを担持させた。
その後、 該懸濁液に表 2記載の処方で水溶性表面処理剤、 ないし界面 活性剤により乳化した表面処理剤で湿式表面処理を行い、 脱水、 水洗後 、 700 で以下の乾燥雰囲気下で乾燥し、 解砕仕上げを行い流動性改良助 剤である燐酸カルシウムの乾粉を得た。
得られた表面処理燐酸力ルシゥムの物性を表 2に示す。
実施例 1 2
表面処理剤に非水溶性表面処理剤であるステアリン酸を選択し、 脱水 、 水洗、 乾燥後に燐酸カルシウムに対して 28重量%の添加量で乾式表面 処理を行う以外は、 実施例 2と同じ処方で流動性改良助剤である表面処 理燐酸カルシウムの乾粉を得た。
得られた表面処理燐酸カルシウムの物性を表 2に示す。
実施例 1 3
水懸濁液 P 4に、 ラウリン酸カリウムを表面処理剤として選択し、 燐 酸カルシウムに対して 2重量%の添加量で湿式表面処理を行い、 脱水、 水洗後、 700 °C以下の乾燥雰囲気下で乾燥し、 解砕仕上げを行い流動性 改良助剤である燐酸カルシウムの乾粉を得た。
得られた表面処理燐酸力ルシゥ厶の物性を表 2に示す。
比較例 7
市販のヒドロキシァパタイト (商品名 :燐酸三カルシウム;米山化学 工業製) を表 2記載の処方で水溶性表面処理剤、 ないし界面活性剤によ
り乳化した表面処理剤で湿式表面処理を行い、 脱水、 水洗後、 700 で以 下の乾燥雰囲気下で乾燥し、 解砕仕上げを行い流動性改良助剤である燐 酸カルシウムの乾粉を得た。
得られた表面処理燐酸カルシウムの物性を表 2に示す。
表 2 実施例 1 実施例 2 実施例 3 実施例 4 実施例 5 実施例 6 実施例 7 実施例 8 実施例 9 実施例 10 実施例 11 実施例 12 原料粒子 (スラリー) P1 Ρ2 P2 P2 P2 P3 P4 P2 P2 P2 P2 P2 水懸濁液 [kg] 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 ― 100 固形分濃度 [重量%] 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 ― 5 炭酸カルシウム
水懸濁液 [kg] 68 113 91 113 113 136 136 127 140 156 一 113 平均径 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 一 0.1 水懸濁体の固形分濃度 [重量%] 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 ― 10 燐酸塩溶液
燐酸塩種 燐酸一 燐酸一 燐酸一 燐酸二 燐酸一 燐酸二 燐酸一 燐酸一 燐酸一 燐酸一 ― 燐酸一
アンモニゥムアンモニゥムナトリウム アンモニゥムアンモニゥ厶ナトリウム アンモニゥムアンモニゥムアンモニゥムアンモニゥム アンモニゥ 水懸濁液 [kg] 20 33 27 33 33 40 40 25 16 6 20 溶液;" k度 [重量%] 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 一 20 反応条件
反応温度 [°C] 70 70 70 70 70 70 70 70 70 70 ― 70 燐酸カルシウム化合物担持 [重量部] 300 500 400 500 500 600 600 500 500 500 一 500 滴下時間 [min.] 90 90 72 90 90 108 108 90 95 100 一 90 撹拌羽根周速 [m/ seo.j 6 6.5 6.5 6.5 6.5 7 7 6.8 6.9 7 一 6.5
PH [-] 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 一 6〜9 熟成
t 時間 [mm.] 1000 1000 1000 1000 1000 1000 1000 1000 1000 1000 一 1000 pH [-] 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 一 6〜9 撹拌羽根周速 [m/ sec] 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 ― 5 燐酸カルシウム粒子
CaZP [-] 1.71 1.82 1.82 1.82 1.82 1.82 1.82 3.21 5.44 15.8 1.82 1.82 平均粒径 dx1 [ m] 1.43 0.34 0.33 0.34 0.34 0.21 4.82 0.34 0.33 0.34 0.34 0.34 平均粒径 d5o 1.51 0.39 0.38 0.39 0.39 0.22 4.96 0.38 0.38 0.39 0.39 0.39 分散係数 α [-] 1.06 1.15 1.15 1.15 1.15 1.05 1.03 1.12 1.15 1.15 1.15 1.15 篩上通過側累計 dSo [/ m] 1.78 0.46 0.46 0.46 0.46 0.31 5.33 0.44 0.46 0.45 0.46 0.46 諦上通過側累計 d,o [jU m] 1.22 0.21 0.22 0.21 0.21 0.12 4.34 0.22 0.23 0.22 0.21 0.21 シャープネス [-] 0.37 0.64 0.63 0.64 0.64 0.86 0.20 0.58 0.61 0.59 0.64 0.64 平均細孔径 dx2 0.05 0.0ο 0.03 0.03 0.03 0.02 0.12 0.03 0.03 0.03 0.03 0.03
BET式比表面積 Sw [-] 17.2 46.9 82.5 46.9 46.9 44.0 18.4 45.2 48.3 47.6 176.7 46.9 表面処理
処理方法 湿: t\! 湿式 湿 iL 湿式 湿式 湿 湿式 湿式 湿式 湿式 乾式 表面処理剤 ラウリン酸 パルミチン酸 ステアリン酸 ラウリン酸 ステアリン酸 DBS ス亍アリン酸 パルミチン酸 ビニルトリ ラウリン酸 パルミチン酸 ステアリン カリウム ナトリウム ナトリウム カリウム ス亍ァリル ナ卜リウム ナトリウム メ卜キシシラン カリウム ナ卜リウム 処理量 [重量0 ] 12 28 28 37 2 28 11 28 28 28 28 28
表 つ き
実施例 13 実施例 14 実施例 15 比較例 1 比較例 2 比較例 3 比較例 4 比較例 5 比較例 6 比較例フ 原料粒子 (スラリー) P4 P2 P2 P6 P5 P7 P2 P2 P2 Ρ8 水懸濁液 [kg] 100 100 100 100 100 ― 100 100 100 ― 固形分濃度 [重量%] 5 5 5 5 5 ― 5 5 5 ― 炭酸カルシウム
水懸濁液 [kg] 31 1 13 1 13 136 136 204 158 98 平均径 [jU mJ 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 ― 0.1 0.1 0.1 ― 水懸濁体の固形分濃度 [重量%] 10 10 10 10 10 一 10 10 10 ― 燐酸塩溶液
燐酸塩種 燐酸二 燐酸- 燐酸— 燐酸— 燐酸二 一 燐酸一 燐酸一 燐酸—
ナトリウム アンモニゥムアンモニゥムアンモニゥムナトリウム ナトリウム アンモニゥムアンモニゥム 水懸濁液 [kg] 3 33 33 40 40 60 5 43 溶液 度 [重量0 ] 20 20 20 20 20 ― 20 20 20 一反応条件
反 1心 i显度 [°c] 70 70 70 70 70 ― 70 70 70 一 燐酸カルシウム化合物担持 [重量部] 300 500 500 600 600 900 500 500 ― 滴下時間 U00重量部当た [min.j 60 90 90 108 108 ― 162 100 100 ― 撹拌羽根周速 6.5 6.5 6.5 7 7 一 7 7 7
[-] 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 一 6〜9 6〜9 6〜9 ― 熟成
時間 [min.] 1000 1000 1000 1000 1000 ― 1000 1000 1000 ― H • [-] p 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 6〜9 ― 6〜9 6〜9 6〜9 撹拌羽根周速 [m/sec] 5 5 5 5 5 ― 5 5 5 ― 燐酸カルシウム粒子
Ca/P [-] 15.8 1.82 1.82 1.83 1.87 3.21 1.82 18.7 1.45 1.81 平均粒径 dx1 [〃m] 4.82 0.34 0.34 5.25 0.09 0.34 0.33 0.34 0.33 0.08 平均粒径 ds。 L J ] 4.96 0.39 0.39 6.32 0.16 0.38 0.38 0.39 0.39 1.77 分散係数 a [-] 1.03 1.15 1.15 1.20 1.78 1.12 1.15 1.15 1.18 22.13 篩上通過側累計 d90 [j" m] 5.33 0.46 0.46 7.26 0.46 0.44 0.46 0.46 0.44 5.23 篩上通過側累計 dl0 [jU m] 4.34 0.21 0.21 4.28 0.21 0.22 0.23 0.21 0.21 0.76 シャープネス /8 [-] 0.20 0.64 0.64 0.47 1.56 0.58 0.61 0.64 0.59 2.53 平均細孔径 dx2 [jU m] 0,12 0.03 0.03 0.12 0.03 0.03 0.03 0.03 0.03
BET式比表面積 Sw [-] 18.4 45.8 46.Θ 42.3 47.8 21 1.1 12.2 46.9 45.5 1 10.5 表面処理
処理方法 湿式 湿式 iS¾ 湿式 湿式 湿ェ £ 湿式 湿式 " 湿ェ 湿ェ ε 表面処理剤 ラウリン酸 パルミチン酸 ラウリン酸 ラウリン酸 パルミチン酸パルミチン酸 ラウリン酸 ラウリン酸 ラウリン ^ ラウリン酸 カリウム ナトリウム カリウム カリウム カリウム ナトリウム カリウム カリウム カリウム カリウム 処理量 [重量%] 2 55 0.5 1 1 1 1 28 28 28 28 28
実施例 1 6〜 3 0、 比較例 8〜 1 4
乾式法で作成した B E T比表面積が約 140m2 /gの親水性シリ力にシリ コンオイル処理を行い、 気流式粉砕機で解砕、 回収を繰り返して体積基 準粒径で 5. 04 m以下の粒子の割合が 67. 2体積%、 同 20. 2 / m以下の粒 子の割合が 95. 1体積%の疎水性シリ力を得た。
該疎水性シリカに実施例 1〜15、 比較例 1〜7で得た流動性改良助剤 を、 目的とする流動性改良剤中の割合が 3. 5 重量%となるように添加し ルミキサ一で混合して流動性改良剤を得た。
表 3 実施例 16 実施例 17 実施例 18 実施例 19 実施例 20 実施例 21 実施例 22 実施例 23 実施例 24 実施例 25 実施例 26 実施例 27 使用した流動性改良助
剤の実施例番号 実施例 1 実施例 2 実施例 3 実施例 4 実施例 5 実施例 6 実施例 7 実施例 8 実施例 9 実施例 10 実施例 1 1 実施例 12 流動性改良助剤の添
加量 (重量%) 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 流動性改良剤 疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ
表 3 つづき 1 実施例 28 実施例 29 実施例 30 比較例 8 比較例 9 比較例 10 比較例 11 比較例 12 比較例 13 比較例 14 使用した流動性改良助剤の
実施例又は比較例番号 実施例 13 実施例 14 実施例 15 比較例 1 比較例 2 比較例 3 比較例 4 比較例 5 比較例 6 比較例 7 流動性改良助剤の添加量
(重量%) 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 3.5 流動性改良剤 疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性シリカ疎水性、シリカ
実施例 3 1〜 4 5、 比較例 1 5〜 2 1
下記処方の原料をヘンシェルミキサーで予備混合後、 120 °Cに設定し た二軸混練機で溶融混練し、 ジ ッ ト粉砕、 気流分級で平均粒径 5. 2 n mのトナー粒子を得た。
次に、 得られたトナー粒子に実施例 16〜30、 比較例 8 〜14で得た流動 性改良剤を目的とする現像剤中の割合が 1. 55 #%となるように添加し 、 ヘンシェルミキサ一で混合して負帯電性磁性現像剤を得た。
(原料ならびに組成)
スチレンーァクリル酸エステル共重合体樹脂 100重量部
(商品名 : P- 511 積水化学工業 (株) 製)
磁性粉 70重量部
(飽和磁化 66 erau/g (1 kOe)チタン工業 (株) 製) クロム合金染料 2重量部
(商品名 :ボントロン S34 オリエント化学工業 (株) 製) 天然ガス系フィ ッシャートロプワックス 5重量部
(商品名 : FT- 100 シ ル MSD 製)
比較例 2 2
本発明の流動性改良助剤を含有しない、 実施例 16〜30、 比較例 8 〜14 記載の疎水性シリカを使用し、 実施例 31と同一の方法で磁性現像剤を得 た。
上記の実施例 31〜45、 比較例 15〜22で得られた磁性現像剤を負帯電磁 性一成分トナーとして使用し、 耐電装置、 有機感光体、 ウレタンゴムに よるブレードクリーニング方式を有する、 電子写真方式で画像を出力す る普通紙.を用いたプロセス 70誦 /sのファクシミ リ装置 (市販の P P F ) を用いて、 以下の印字、 耐刷テストを行った。 結果を表 4に示す。
( 1 ) 画像濃度
NZN環境下 (20 で、 50%RH) 、 H/H環境下(35 、 80%RH) 、 お よび L ZL環境下(10 で、 20% H) で印刷を 2000枚行い、 印刷 1枚目と 2000枚目の定着画像の画像濃度をマクベス反射濃度計 (商品名 : RD-914 、 A division Kol lmorgen Corp. 製) で測定した。
また、 非画像部のかぶりを白色度計 (商品名 :ハンター白色度計、 日 本電色工業社製) で測定した。
( 2 ) フィルミングならびに定着画像の評価 ' 各条件での感光体の状態を目視確認し、 フイルミングの発生の有無を 確 レ 7こ
同時に定着画像の状態を目視確認し、 画像黒部の白抜けの発生を確認 した。
表 4
実貤例 31 桌抛例 32 桌 例 33 実施例 34 実腿例 35 実施例 36 実腿例 37 実施例 38 実施例 39 桌腿例 40 実施例 41 実施例 42 使用した流動性改良
剤の実施例番号 美施例 1 6実施例 1 7実施例 1 8実施例 1 9実施例 20実施例 21 実施例 22実施例 23実施例 24実施例 25実施例 26 実施例 27 流動性改良剤の添
加量(重量%) 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55
N N条件
画像濃度 1枚目 1.35 1.34 1.32 1.33 1.31 1.33 1.31 1.32 1.30 1.29 1.31 1.32
2000枚目 1.33 1.36 1.33 1.31 1.27 1.32 1.28 1.34 1.31 1.29 1.30 1.33 カプリ 1枚目 0.32 0.33 0.35 0.36 0.42 0.34 0.41 0.34 0.40 0.44 0.39 0.32
2000枚目 0.31 0.29 0.37 0.38 0.41 0.36 0.41 0.35 0.42 0.46 0.41 0.33 感光体フィルミング 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 定着画像状態 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好
H/H条件
画像濃度 1枚目 1.32 1.31 1.29 1.30 1.28 1.30 1.28 1.29 1.27 1.26 1.28 1.29
2000枚目 1.30 1.33 1.30 1.28 1.24 1.29 1.25 1.31 1.28 1.26 1.27 1.30 カプリ 1枚目 0.42 0.43 0.45 0.46 0.52 0.44 0.51 0.44 0.50 0.54 0.49 0.42
2000枚目 0.41 0.39 0.47 0.48 0.51 0.46 0.51 0.45 0.52 0.56 0.51 0.43 感光体フィルミング 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 定着画像状態 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 し/し条件
画像濃度 1枚目 1.30 1.29 1.27 1.28 1.26 1.28 1.26 1.27 1.25 1.24 1.26 1.27
2000枚目 1.28 1.31 1.28 1.26 1.22 1.27 1.23 1.29 1.26 1.24 1.25 1.28 カプリ 1枚目 0.52 0.53 0.55 0.56 0.62 0.54 0.61 0.54 0.60 0.64 0.59 0.52
2000枚目 0.51 0.49 0.57 0.58 0.61 0.56 0.61 0.55 0.62 0,66 0.61 0.53 感光体フィルミング 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 定着画像状態 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好 良好
表 4 つづき 1
実施例 44 実施例 45 比較例 15 比較例 17 比較例 18 比較例 19 比較例 20 比較例 21 使用した流動性改良
剤の実施例又は比 実施例 28実施例 29実施例 30 比較例 8 比較例 9 比較例 10比較例 1 1 比較例 1 2比較例 1 3比較例 14 一 較例番号
流動性改良剤の添 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 1.55 加量(重量%)
NZN条件
画像濃度 1枚目 1.18 1.32 1.32 0.78 1.21 0.81 0.82 0.91 ¾s
2000枚目 1.18 1.28 1.06 υ 0.82 1.28 0.88 0.79 0.93 カプリ 1枚目 0.50 0,36 0.34 0.37 0.33 0.95 0.35 0.96 1.01 0.89 0.34
2000枚目 0.49 0.38 0.68 0.94 0.92 0.89 0.93 0.90 0.94 0.92 0.92 感光体フィルミング 良好 良好 良好 良好 良好 不良 良好 不良 不良 不良 良好 定着画像状態 良好 良好 良好 良好 良好 不良 良好 不良 不良 不良 良好
HZH条件
画像濃度 1枚目 1.18 1.13 1.08 1.27 1.24 0.65 1.23 0.91 0.85 0.94 1.11
2000枚目 1.20 1.08 1.03 0.98 0.91 0.67 0.87 0.93 0.82 0.96 0.91 カプリ 1枚目 0.60 0.71 0.65 0.32 0.48 0.92 0.34 0.91 0.97 0.91 0.32
2000枚目 0.59 0.69 0.67 0.94 0.95 0.89 0.93 0.90 0.94 0.92 0.92 感光体フィルミング 良好 良好 良好 良好 良好 不良 不良 不良 不良 不良 良好 定着画像状態 良好 良好 良好 良好 良好 不良 不良 不良 不良 不良 不良 し/し条件
画像濃度 1枚目 1.16 1.24 1.32 1.22 1.21 1.43 1.20 0.93 0.90 0.95 1.24
2000枚目 1.18 1.22 1.28 0.99 0.88 1.39 1.24 0.91 0.83 1.02 0.99 カブり 1枚目 0.70 0.68 0.45 0.51 0.49 1.11 0.34 0.91 0.97 0.91 0.45
2000枚目 0.69 0.69 0.51 0.94 0.92 1.09 0.36 0.90 0.94 0.92 0.92 感光体フィルミング 良好 良好 良好 良好 良好 不良 良好 不良 不良 不良 不良 定着画像状態 良好 良好 良好 良好 良好 不良 良好 不良 不良 不良 不良
産業上の利用可能性
叙上のとおり、 本発明のトナー用流動性改良助剤は、 流動性改良剤と ともに現像剤に配合することにより、 現像剤の流動性が改善され、 カブ リのない優れた画像を得ることができる。 '