JP2003295502A - トナー用外添剤及び静電画像用現像剤 - Google Patents

トナー用外添剤及び静電画像用現像剤

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JP2003295502A
JP2003295502A JP2002103712A JP2002103712A JP2003295502A JP 2003295502 A JP2003295502 A JP 2003295502A JP 2002103712 A JP2002103712 A JP 2002103712A JP 2002103712 A JP2002103712 A JP 2002103712A JP 2003295502 A JP2003295502 A JP 2003295502A
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calcium carbonate
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JP2002103712A
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Hiroshi Shibata
洋志 柴田
Tetsushi Omori
哲志 大森
Nariatsu Uto
成敦 宇都
Seiya Shimizu
清也 清水
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Maruo Calcium Co Ltd
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Maruo Calcium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤の流動性、電気特性、清掃性を改善
し、カブリのない優れた画像を与えるトナー用外添剤を
提供する。 【解決手段】 (a)〜(d)を満足する炭酸カルシウ
ム粒子からなる。 (a)0.1≦dx1≦20(μm ) (b)1≦α≦5 但し α=d50/dx1 (c)0≦β≦2 但し β=(d90−d10)/d50 (d)0.1≦Sw≦15 dx1:電子顕微鏡写真による平均粒子径(μm )、
α:分散係数、β:シャープネス、d50、d90、d10
マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計による5
0%平均粒子径(μm )、ふるい通過側累計90%、1
0%粒子径(μm )、Sw:窒素吸着法によるBET 比表
面積。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナーの外添剤及
びそれを含有してなる静電画像用現像剤に関し、更に詳
細には、炭酸カルシウムの粒径の制御(分散係数、シャ
ープネス)の物性を厳しく制御することにより、流動性
改良及び清掃性の効能をより効果的に発揮し、例えば、
現像剤に最適な流動性、電気特性、清掃性を付与し、画
像性能を向上せしめる静電画像用現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術は複写機、ファクシミリ、
プリンターに幅広く使用され、現在のオフィスを取り巻
く環境に必要不可欠の技術となっている。該技術は、原
稿読み取り工程、露光(書込み)工程、現像工程、転写
工程からなり、現象、転写工程でトナーを現像剤として
用いることにより画像を作成しており、その画像は、現
像剤の物性によって品質が大きく左右される。現像剤
は、その主成分が粉末状の乾式トナーと液体状の湿式ト
ナーに大別されるが、現在、使用されているトナーの殆
どは乾式で、3〜15μmの平均粒径を有している。
【0003】乾式トナーは、トナーそのものが現像剤で
ある一成分現像剤と、キャリアーと称されるトナーより
も大粒径の帯電付与機能を有する粒子とトナーを混合し
て得る二成分現像剤に大別される。一成分現像剤は、現
像器中の現像ローラーと接触するブレード等を通過する
際に、現像ローラー上でトナーを薄層化すると同時に所
定の帯電を与え、その帯電によってトナーを感光体に搬
送して感光体上の潜像に現像を行う。二成分現像剤は、
トナーに混合するキャリアーに帯電を行い、その帯電に
より感光体に搬送して感光体上の潜像に現象を行う。湿
式現像剤は、分散性、帯電制御性、定着性等を有する樹
脂成分を吸着させた微粒子からなるトナー粒子を、高絶
縁性の分散媒中に分散させ、そのトナー粒子を帯電させ
ることによって感光体まで電気泳動することにより現像
に寄与している。
【0004】画像性能の向上を目的としてトナーの小粒
径化や、トナー中に離型材料を配合すること等がこれま
で検討されてきた。近年、プリンターの高速化、高画質
が求めらる。このためさらなる流動性、電気特性、清掃
性が必要となる。それ故、トナーの表面に疎水性シリ
カ、酸化チタン、アルミナ、酸化セリウム等の無機微粉
末や、脂肪酸金属塩、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチ
レン等の微粉末を付着させて流動性を向上させることが
行われており、更に上記の各種微粉末は、流動性向上の
他にクリーニング性や帯電性に影響を与えることが明ら
かになっている。
【0005】乾式現像剤を使用する複写機やプリンター
場合、感光体を帯電させた後に露光を行う。これまでの
帯電は、現像時の画像性能から低速から高速までの全て
コロナ帯電方式が主流であった。しかし、現在最も多く
使用されている(有機)感光体が、構成上、負帯電極性
が主流であるため、コロナ放電によるオゾンの発生量の
多いことが問題になっている。高級機である中高速複写
機はオゾンフィルターを装着して対処しているが、ロー
エンドのプリンター、複写機、ファクシミリ等は、オゾ
ンフィルターの装着がコスト高になるため、オゾン発生
量の少ないローラ帯電方式やブラシ帯電方式等の接触帯
電方式が主流になっている。しかし、接触帯電方式は感
光体への帯電に均一性が得にくいこと、デバイスの環境
依存性が大きく帯電性の環境変動が大きいこと、更に流
動性改良剤として使用されている上記の疎水性シリカ等
の帯電性が、粒子種だけでなく、それらの生成条件によ
って変動することから、帯電性能の偏りやバラツキ等の
問題が生じており、その解決が望まれている。
【0006】上記の流動性、電気特性、清掃性の問題解
決を目的として、トナーやキャリアー等として使用する
各種粉末に対して様々な検討がなされてきた。例えば特
許第2704784 号では、構成成分がジオール成分とジカル
ボン酸成分を主成分とし、かつ-COOH 基の少なくとも一
部がNを含む官能基に置換されたポリエステル樹脂に、
正摩擦帯電性部位及び負摩擦帯電性部位を有するシラン
カップリング剤で処理した上に、シリコーンオイルで表
面処理した疎水性シリカを使用することが紹介されてい
る。また、例えば特開平04-93953号公報では、構成成分
がジオール成分とジカルボン酸成分を主成分とし、酸価
が特定値以下の負帯電性ポリエステル樹脂に、飽和含水
量とBET法による比表面積を厳しく規定したアルミナ
粒子を流動性改良剤として使用することが紹介されてい
る。更に、例えば特開平05-61260号公報では、キャリア
と流動性改良剤との相関に着目し、酸化チタンやアルミ
ナにシリコンオイルやシリコンワニスで表面処理を行う
ことにより、キャリアに対するトリボ性を厳しく規定す
ることが提案されている。これらの方法では、高耐久性
を含め、流動性、電気特性、清掃性は必ずしも満足でき
る状態であるとは云い難い。
【0007】また、特開平11-268912 号には炭酸カルシ
ウムを無機分散剤としてポリマーを作成し、そのポリマ
ーを使用したトナーが提案されているが、該特許はポリ
マーの懸濁重合にポリマーの付着防止剤として炭酸カル
シウムを使用し、合成法トナー粒子の分散性を上げるこ
とであり、トナーの原料であるポリマーを生成した後、
酸洗浄するため、炭酸カルシウムは消えて無くなってい
るので、実際の製品のトナーの中には入っていないた
め、また、たとえ酸洗浄しなくても炭酸カルシウムの分
散とシャープネスが満足できないので流動性、電気特
性、清掃性は満足できる状態ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
トナーは流動性、電気特性、清掃性において満足し得る
状態とは云い難い。一方、昨今の高度かつ急速な技術進
歩と、その恩恵を享受する消費者の要望により、画像の
更なる向上が望まれている。この高画質を満足するため
に流動化剤を含めた外添剤としてシリカ、アルミナ、チ
タニア粒子を併用する等、非常に煩雑になると共に、耐
久性において性能を維持することができない。また、環
境への負荷の点でも改良が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討の結果、トナー用外添剤として
の特定の炭酸カルシウムの粒径を(分散係数、シャープ
ネス)厳しく制御することにより、該炭酸カルシウム外
添剤を配合することにより、流動性、電気特性、清掃性
を向上させるとともに良好な画像性能を向上させる静電
画像用現像剤を見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明の第一(請求項1)は、
下記の(a)〜(d)を満足する炭酸カルシウム粒子か
らなることを特徴とするトナー用外添剤を内容とする。 (a)0.1≦dx1≦20(μm ) (b)1≦α≦5 但し α=d50/dx1 (c)0≦β≦2 但し β=(d90−d10)/d50 (d)0.1≦Sw≦15 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
径(μm )。 α :分散係数 d50 :マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子の50%平均粒子径(μm )。 β :シャープネス。 d90 :マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のふるい通過側累計90%粒子径
(μm )。 d10 :マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のふるい通過側累計10%粒子径
(μm )。 Sw :窒素吸着法によるBET 比表面積。
【0011】本発明におけるdx1の測定方法は、走査
型電子顕微鏡(SEM)で写真撮影し、任意の100 個の
粒子を選択し、最小径の平均の粒子径である。また、
α、β、d50、D10、D90は、該トナー用外添剤を次の
方法で測定した粒度分布から求める。即ち、トナー用外
添剤を溶媒として水を使って、超音波分散機(日本精機
製作所社製:US-300T )にて、300 μA で1分間分散さ
せ、日機装のFRA レーザー粒度分布計にて溶媒は水で測
定する。また、後述の表面処理を行った外添剤は、撥水
性を生じ、また表面処理剤の融着により粒度特性が変わ
るので、250 ℃で1時間加熱することにより粒度分布を
測定する。BET のSwは、窒素吸着法によるBET 比表面積
である。
【0012】本発明の第二(請求項2)は、下記の
(a)〜(d)を満足する炭酸カルシウム粒子からなる
ことを特徴とするトナー用外添剤を内容とする。 (a)0.2≦dx1≦10(μm ) (b)1≦α≦1.5 但し α=d50/dx1 (c)0≦β≦1 但し β=(d90−d10)/d
50 (d)0.2≦Sw≦12 但し、dx1、α、d50、β、d90、d10、Swは上記
と同じ。
【0013】本発明の第三(請求項3)は、上記トナー
用外添剤を含有してなることを特徴とする静電画像用現
像剤を内容とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第一であるトナー用外添
剤の特徴は炭酸カルシウムの粒径制御にあり、単なる炭
酸カルシウムでなく、炭酸カルシウムの粒径の制御(分
散係数、シャープネス)の物性を厳しく制御することに
より、流動性改良及びそれによるカートリッジ内のトナ
ーブリッジ防止、及び清掃性の効能をより効果的に発揮
するものである。すなわち、本発明のトナー用外添剤を
構成する炭酸カルシウム粒子は、シャープな粒度分布と
分散性を有し、流動性、電気特性、清掃性をバランス良
く向上させることができる。
【0015】炭酸カルシウムには、一般的に石灰石を機
械的に粉砕し、該炭酸カルシウムを分級することにより
各種グレードに調整される重質炭酸カルシウムと、石灰
石を高温で焼成して得られる生石灰と水とを反応させて
石灰乳を調製後、石灰乳中に石灰石焼成時に発生する炭
酸ガスを導通させ炭酸カルシウムを合成する炭酸ガス化
合プロセス、石灰乳に炭酸ソーダを反応させる石灰ソー
ダプロセス、可溶性のカルシウムと可溶性炭酸塩を反応
させる溶液法の化学的方法により調製される合成炭酸カ
ルシウム(沈降性炭酸カルシウムを含む)の2種に大別
される。
【0016】本発明の炭酸カルシウムは特に制限されな
いが、上記重質炭酸カルシウムはその製法上の理由(粉
砕と分級で製造)から粒度分布がブロードであり、かつ
コスト面から一定以上の微細度を有する炭酸カルシウム
は現在の粉砕分級技術では製造できないという欠点を有
しており、またフィルミングが悪くなることがあるので
トナー外添剤には好ましくはない場合が多いが、コスト
を無視し分級を繰り返しシャープネスを満足することに
より使用可能な場合がある。上記した石灰乳に炭酸ソー
ダを反応させる石灰ソーダプロセスは、その反応の特徴
上、炭酸カルシウムの粒子制御が難しくシャープな粒度
分布を得にくいため、トナー外添剤には好ましくない場
合がある。
【0017】一方、沈降性炭酸カルシウムについては、
一般的に経済的な観点から、上記した炭酸ガス化合プロ
セスを用いて製造されるが、該炭酸ガス化合プロセスを
用いて製造された合成炭酸カルシウムは、一次粒子形状
は比較的揃っているものの通常一次粒子が凝集または集
合し、二次粒子(一次粒子の凝集体粒子)を形成し易い
性質を有しているため、湿式粉砕機等による湿式粉砕等
の後加工を行わなければならない欠点を有している。し
かしながら、トナー用外添剤の炭酸カルシウムとして小
さい粒度を求められる場合は、湿式粉砕法による炭酸ガ
ス化合プロセスは有効であり、経済的な観点から有用で
ある。
【0018】可溶性のカルシウムと可溶性炭酸塩を反応
させる溶液法で得られる炭酸カルシウムは、例えば特開
平9−71685に記載されているように、特定量の反
応緩衝剤を含有せしめた条件下で、特定濃度でかつ特定
割合の炭酸塩溶液とカルシウム塩溶液を特定温度と特定
時間内で混合し、特定時間混合後、特定の添加剤を特定
割合添加し、水洗の後特定物性を付与することにより得
られ、分散性、粒子の均一性を改良し粒度分布がシャー
プで取りうる粒度範囲が広く任意にその粒子径を設定で
きるので、トナー用外添剤としては特に好ましい。
【0019】本発明のトナー用外添剤を構成する炭酸カ
ルシウムの平均粒子径dx1は、0.1≦dx1≦20
(μm )である必要があり、0.2≦dx1≦10(μ
m )が好ましく、0.3≦dx1≦5(μm )が更に好
ましい。dx1が0.1μm未満の場合は粒子の凝集が
多くなり、現像剤中での流動性改良剤の効能を妨げる。
また、dx1が20μmを超えると、ドクターブレード
の掻き取り性能が落ち、清掃性が悪くなる。
【0020】本発明のトナー用外添剤を構成する炭酸カ
ルシウムの分散性α、及びシャープネスβは、各々1≦
α≦5,0≦β≦2である必要があり、1≦α≦1.
5,0≦β≦1が好ましい。αが5を超えると粗大な粒
子の凝集が多くなり、現像剤中での流動性改良剤として
の機能を妨げ、また、αが1未満の場合は、微小な粒子
の凝集体が多くなり、結果的に帯電量コントロールに必
要な粒子の個数が得られなくなる。一方、βが2を超え
ると粗大な粒子の凝集が多くなり、現像剤中での流動性
改良剤としての機能を妨げ、画質が低下する。具体的に
は、カブリ現象の発生、フィルミングが発生することに
より画質が低下する。なお、βが0より小さい値を示す
ことはありえない。
【0021】本発明のトナー用外添剤を構成する炭酸カ
ルシウムのBET比表面積Swは、0.1 ≦Sw≦15
(m2 /g)である必要があり、0.2 ≦Sw≦12(m
2 /g)が好ましい。Swが0.1 m2 /g未満の場合
は、十分な比表面積が得られず、ドクターブレードの掻
き取り性能が落ち、清掃性が悪くなる。一方、Swが1
5m2 /gを超える場合は、流動性改良剤としての機能
を妨げ画質が低下する。具体的には、カブリ現象の発
生、フィルミングが発生することにより画質が低下す
る。
【0022】本発明のトナー用外添剤を構成する炭酸カ
ルシウム系化合物粒子は、粒子の安定性、分散性、疎水
性、帯電特性付与を目的として、脂肪酸、脂環族カルボ
ン酸、芳香族カルボン酸、それらのスルホン酸、樹脂酸
ならびにそれらの金属塩、アンモニウム塩、エステル、
シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シ
リコーンオイル、パラフィン等で表面処理することも可
能である。これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み
合わせて用いられる。上記の表面処理剤でトナー用外添
剤の表面処理を行うことによって、トナー配合剤全体の
電荷を調整し、かつトナー用外添剤の疎水化を行うこと
ができる。表面処理剤については、粒子の安定性、分散
性、疎水性、帯電特性等の特性や、環境への影響、ハン
ドリング性、コストの観点から、脂肪酸の金属塩、シリ
コンオイル、シランカップリング剤が好ましく用いられ
る。
【0023】本発明に使用する脂肪酸、脂環族カルボン
酸、芳香族カルボン酸、樹脂酸として例えば、カプロン
酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘ
ニン酸、リグノセリン酸等の飽和脂肪酸、ソルビン酸、
エライジン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレン酸、セトレイン酸、エルカ酸、リシノー
ル酸等の不飽和脂肪酸、シクロペンタン環やシクロヘキ
サン環を持つナフテン酸等の脂環族カルボン酸、酢酸、
酪酸、安息香酸、フタル酸等に代表されるベンゼンカル
ボン酸類、ナフトエ酸やナフタル酸等のナフタレンのカ
ルボン酸等の芳香族カルボン酸、アビエチン酸、ピマル
酸、パラストリン酸、ネオアビエチン酸等の樹脂酸が挙
げられ、これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合
わせて用いられる。中でも燐酸カルシウムとの反応性
や、流動性改良助剤として流動性改良剤に添加されて現
像剤に使用された場合の粒子の安定性、分散性、疎水
性、帯電特性付与の点でミリスチン酸ないしラウリン酸
の使用が好ましい。
【0024】上記脂肪酸、脂環族カルボン酸、芳香族カ
ルボン酸、樹脂酸の金属塩、アミン塩としては、例え
ば、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パル
ミチン酸カリウム、ナトリウム、ステアリン酸バリウ
ム、カルシウム、亜鉛、カリウム、コバルト(II)、錫
(IV)、ナトリウム、鉛(II)等の飽和脂肪酸塩、オレ
イン酸亜鉛、カリウム、コバルト(II)、ナトリウム、
カリウムジエタノールアミン塩等の不飽和脂肪酸塩、ナ
フテン酸鉛、シクロヘキシル酪酸鉛等の脂環族カルボン
酸塩、安息香酸ナトリウムやサリチル酸ナトリウム等の
芳香族カルボン酸塩が挙げられ、これらは単独で又は必
要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
【0025】また、本発明の炭酸カルシウムの表面処理
時またはそれ以前に、既述の脂肪酸、脂環族カルボン
酸、芳香族カルボン酸、樹脂酸にリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、ルビジウム、ベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、ア
ルミニウム、鉛、コバルト、錫、アシル基を持つ化合物
を混合、反応させて脂肪酸、脂環族カルボン酸、芳香族
カルボン酸、樹脂酸の金属塩、アミン塩を適宜作成して
も良い。
【0026】以上の脂肪酸、脂環族カルボン酸、芳香族
カルボン酸、樹脂酸の金属塩の中でも燐酸カルシウムと
の反応性や、流動性改良助剤として流動性改良剤に添加
されて現像剤に使用された場合の粒子の安定性、分散
性、疎水性、帯電特性付与の点でミリスチン酸カリウム
ないしラウリン酸カリウムの使用が好ましい。
【0027】上記脂肪酸、脂環族カルボン酸、芳香族カ
ルボン酸、樹脂酸のエステルとして例えば、カプロン酸
エチル、ビニル、アジピン酸ジイソプロピル、カプリル
酸エチル、カプリン酸アリル、エチル、ビニル、セバシ
ン酸ジエチル、ジイソプロピル、イソオクタン酸セチ
ル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、ラウリン酸
メチル、ブチル、ラウリル、ミリスチン酸メチル、イソ
プロピル、セチル、ミリスチル、イソセチル、オクチル
ドデシル、イソトリデシル、パルミチン酸メチル、イソ
プロピル、オクチル、セチル、イソステアリル、ステア
リン酸メチル、ブチル、オクチル、ステアリル、コレス
テリル、イソステアリン酸イソセチル、ベヘニン酸メチ
ル、ベヘニル等の飽和脂肪酸エステル、オレイン酸メチ
ル、リノール酸エチル、イソプロピル、オリーブオレイ
ン酸エチル、エルカ酸メチル等の不飽和脂肪酸エステ
ル、その他、長鎖脂肪酸高級アルコールエステル、ネオ
ペンチルポリオール(長鎖、中鎖を含む)脂肪酸系エス
テルおよび部分エステル化合物、ジペンタエリスリトー
ル長鎖脂肪酸エステル、コンプレックス中鎖脂肪酸エス
テル、12- ステアロイルステアリン酸イソセチル、イソ
ステアリル、ステアリル、牛脂脂肪酸オクチルエステ
ル、多価アルコール脂肪酸エステル/アルキルグリセリ
ルエーテルの脂肪酸エステル等の耐熱性特殊脂肪酸エス
テル、安息香酸エステル系に代表される芳香族エステル
が挙げられ、これらは単独で又は必要に応じ2種以上組
み合わせて用いられる。中でも燐酸カルシウムとの反応
性や、流動性改良助剤として流動性改良剤に添加されて
現像剤に使用された場合の粒子の安定性、分散性、疎水
性、帯電特性付与の点で多価アルコール脂肪酸エステル
の多価アルコールステアリン酸またはパルミチン酸ない
し、ステアリン酸ステアリルの使用が好ましい。
【0028】上記脂肪族、脂環族、芳香族のスルホン酸
の例として、スルホ琥珀酸、ジオクチルスルホ琥珀酸、
ラウリルスルホ酢酸、テトラデセンスルホン酸等のスル
ホン酸、ラウリル、ミリスチル、パルミチン、ステアリ
ン、オレイン、セチル等のアルキル基からなるアルキル
硫酸、ポリオキシエチレン(2) ラウリルエーテル硫酸、
ポリオキシエチレン(3) ラウリルエーテル硫酸、ポリオ
キシエチレン(4) ラウリルエーテル硫酸、ポリオキシエ
チレン(3) アルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン
(4) ノニルフェニルエーテル硫酸等のポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸、直鎖(C10,C12,C14) アルキル
ベンゼンスルホン酸、分岐アルキルベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン
酸等の芳香族スルホン酸等が挙げられ、これらは単独で
又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。中で
も燐酸カルシウムとの反応性や、流動性改良助剤として
流動性改良剤に添加されて現像剤に使用された場合の粒
子の安定性、分散性、疎水性、帯電特性付与の点でドデ
シルベンゼンスルホン酸の使用が好ましい。
【0029】上記脂肪族、脂環族、芳香族のスルホン酸
の金属塩の例として、上記の脂肪族、脂環族、芳香族の
スルホン酸のナトリウム塩が一般的であるが、本発明の
炭酸カルシウムの表面処理時またはそれ以前に、既述の
脂肪族、脂環族、芳香族スルホン酸にリチウム、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム、ベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、ア
ルミニウム、鉛、コバルト、錫、各種アミン等の化合物
を混合、反応させて脂肪族、脂環族、芳香族の金属塩を
適宜作成しても良いが、中でも炭酸カルシウムとの反応
性や、流動性改良助剤として流動性改良剤に添加されて
現像剤に使用された場合の粒子の安定性、分散性、疎水
性、帯電特性付与の点でドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムの使用が好ましい。
【0030】シランカップリング剤の例として、γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリテトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル、トリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリオキシ
プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−ユレイドプロピル
トリエトトキシシラン、アミノフッ素シラン等が挙げら
れ、これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせ
て用いられる。炭酸カルシウム粒子自体の疎水性、帯電
特性流動性付与の点で、ビニルトリメトキシシラン、及
びβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシランの使用が好ましい。また、チタネートカ
ップリング剤としては、側鎖の型がアミノ、亜リン酸、
ピロリン酸、カルボン酸が挙げられるが、疎水性、帯電
特性、流動性の点でイソプロピルトリイソステアロイル
チタネートが好ましい。
【0031】本発明のトナー用外添剤を構成する炭酸カ
ルシウムに表面処理を行う場合、表面処理剤量Z(重量
%)は、現像剤に使用される場合の疎水性や帯電性の点
から、0.1≦Z≦10(重量%)が好ましく、0.3
≦Z≦5(重量%)がより好ましく、0.5≦Z≦3
(重量%)が更に好ましい。上述の表面処理剤は1種ま
たは2種以上併用することが可能である。
【0032】本発明の好ましい態様として、表面処理後
の炭酸カルシウム粒子自体の流動性及び疎水性を向上さ
せる目的で、脂肪酸、脂環族カルボン酸、それらのスル
ホン酸、樹脂酸ならびにそれらの金属塩、アンモニウム
塩、エステルに、トルエン、ミネラルターペン、メタノ
ール、エタノールのアルコール類、パラフィン類、ジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレート等の可塑剤や、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ガソリン、軽
油等の石油系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、セロソルブアセテート等のエーテル、エステ
ル溶剤、シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコ
ーンオイル等のパラフィンとして総括される添加剤等を
添加することができ、これらは単独で又は必要に応じ2
種以上組み合わせて用いられる。これらの中でもミネラ
ルターペン、流動性パラフィンが好ましい。これらの添
加量は表面処理剤に対して5重量%以上、好ましくは10
重量%以上、より好ましくは50重量%以上である。これ
らの添加量が100 重量%を超えるとコスト的に不利であ
り、1重量%未満では添加効果が小さく好ましくない。
【0033】本発明のトナー用外添剤を構成する炭酸カ
ルシウムに対する表面処理剤の表面処理方法は、湿式方
法と乾式方法が挙げられるが、特に制限はない。湿式法
は、水溶性ないし界面活性剤等で乳化が可能な表面処理
剤の場合は、それらを炭酸カルシウムの水懸濁液に添加
して表面処理する。乾式法は、粉末の炭酸カルシウムを
ヘンシェルミキサー等の乾式表面処理剤を用いて表面処
理する。
【0034】上記トナー用外添剤は、磁性トナー粒子1
00重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは
0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.3〜5重量
部の量で用いられる。本発明のトナー用外添剤を疎水性
シリカ等の流動性改良剤と併用してトナーを得る場合、
トナーに添加するタイミングは、トナーに各々を別個に
添加しても良く、また、同時に添加しても良い。
【0035】また、本発明のトナー用外添剤が用いられ
る絶縁性磁性トナー粒子は、少なくとも結着樹脂及び磁
性粉末を含有するものである。上記磁性トナーの結着樹
脂としては、従来磁性トナーの結着樹脂として公知のも
のがいずれも使用可能である。具体的には、スチレン系
重合体、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチ
レン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換
体の単独重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合
体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニル
ナフタレン共重合体、スチレン−アクリル共重合体、ス
チレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビ
ニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル−インデン共重合体、スチレン−ジメチル
アミノエチルアクリレート共重合体、スチレン−ジエチ
ルアミノエチルアクリレート共重合体、スチレン−ブチ
ルアクリレート−ジエチルアミノエチルメタクリレート
共重合体等のスチレン系共重合体、架橋したスチレン系
樹脂など、ポリエステル樹脂、例えば、脂肪族ジカルボ
ン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアルコール、ジフ
ェノール類から選択される単量体を構造単位として有す
るポリエステル樹脂、架橋したポリエステル樹脂など、
その他ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノー
ル樹脂、マレイン樹脂、ロジン変性マレイン樹脂、ポリ
酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
アミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロ
ジン、変性ロジン、テルペン樹脂、キシレン樹脂、脂肪
族または、脂環属炭化水素樹脂、石油樹脂などを挙げる
ことができる。
【0036】上記スチレン−アクリル系共重合体に使用
されるアクリル系単量体としては、例えば、アクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタ
クリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチルなどの(メ
タ)アクリル酸エステル類が挙げられ、これらは単独で
又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。更
に、これらと共に用いることができる単量体として、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ド、マレイン酸、マレイン酸ブチルなどのマレイン酸ハ
ーフエステル、あるいはジエステル類、酢酸ビニル、塩
化ビニル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテルな
どのビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエ
チルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン
類を挙げることができる。これらは単独で又は必要に応
じ2種以上組み合わせて用いられる。
【0037】また、上記の架橋したスチレン系樹脂を製
造するために用いる架橋剤としては、主として不飽和結
合を2個以上有する化合物を挙げることができ、具体的
には、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等
の芳香族ジビニル化合物、エチレングリコールジアクリ
レート、エチレングリコールメタクリレートなどの不飽
和結合を2個以上有するカルボン酸エステル、ジビニル
アニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジ
ビニルスルホンなどのジビニル化合物、及び不飽和結合
を3個以上有する化合物をが挙げられ、これらは単独で
又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。上記
架橋剤は、結着剤樹脂に対して通常、0.01〜10重
量%、好ましくは0.05〜5重量%で用いられる。
【0038】これらの樹脂は、単独で或いは2種以上を
併用して用いることができる。これら樹脂の内、スチレ
ン系重合体、ポリエステル樹脂は、共酸化物微粉末と共
に用いるときに、特に優れた帯電特性を示すため好まし
いものである。また、GPC(ゲルパーミエイション・
クロマトグラフィ)により測定される分子量分布で3×
103 〜54×104 の領域に少なくとも一つのピーク
を有し、かつ105 以上の領域にも少なくとも一つのピ
ーク或いはショルダーを有するスチレン系共重合体、更
には2種以上の樹脂、例えば前記スチレン樹脂とスチレ
ン−アクリル系共重合体との併用あるいは2種以上のス
チレン−アクリル系共重合体の併用などによりこのよう
な分子量分布を有するように調整された樹脂組成物が、
トナーの粉砕性、定着性の点から好ましい。
【0039】さらに、加圧定着方式を用いる場合には、
圧力定着トナー用結着剤樹脂を使用することできる。こ
のような樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラストマー、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体、スチレン−イソ
プレン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフィン及
び他のワックス類を挙げることができる。
【0040】本発明において、本発明の炭酸カルシウム
外添剤は、他の流動性改良剤と併用してもよい。このよ
うな流動性改良剤しては、疎水性シリカ、アルミナ、酸
化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、窒化硼
素、炭化珪素等の無機微粉末や、脂肪酸金属塩、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリエチレン等の微粉末が挙げられ、
これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用
いられる。これらの中で、ハンドリング、コストの点で
疎水性シリカが好ましい。シリカ微粉末としては、平均
粒子径10〜30nm、微粉末のBET 比表面積が100 〜250m2
/gのものが好ましい。本発明のトナー用外添剤とこれら
の流動性改良剤をマッチングさせることによって、理由
は定かではないが、さらなる流動性、電気特性、清掃性
を向上させることができ、また画像性能を向上させるこ
とができる。
【0041】本発明のトナー外添剤が用いられる磁性ト
ナーに含有される磁性粉末としては、鉄、コバルト、ニ
ッケル、マンガンなどの強磁性金属や強磁性金属の合金
粉末、γ−酸化鉄、マグネタイト、ヘマタイト、フェラ
イトなど鉄、コバルト、ニッケル、マンガンなどを含む
化合物が使用できる。これらの磁性微粒子は窒素吸着法
によるBET比表面積が、好ましくは2〜20m2
g、特に2.5〜12m 2 /g、さらにモース硬度が5
〜7の磁性分が好ましい。また、その粒度は100〜8
00μm 、好ましくは300〜500μm であり、この
磁性粉の含有量は、トナー量に対して10〜70重量
%、好ましくは15〜50重量%である。
【0042】また、本発明のトナー用外添剤が用いられ
る現像剤に添加しうる着色含量としては、従来公知のカ
ーボンブラック、銅フタロシアニン、鉄黒などが必要に
応じ使用できる。
【0043】また、本発明のトナー用外添剤が用いられ
るトナー粒子には、実質的な悪影響を与えない限りにお
いて、従来添加剤として知られた他の添加剤を含有させ
ることができる。これらの添加剤としては、例えば熱ロ
ール定着時の離型性を向上させる、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバ
ワックス、サゾールワックス、パラフィンワックスなど
のワックス成分、導電性付与剤、滑剤などが挙げられ
る。これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせ
て用いられる。
【0044】本発明のトナー用外添剤が用いられる現像
剤は、これらのトナー構成材料をボールミルなどで予備
混合した後、熱ロール、ニーダー、一軸または二軸エク
ストルーダー等の熱混連機によって溶融混練し、分級を
行う方法、或いは結着樹脂溶液中にトナー構成材料を分
散した後、噴霧乾燥する方法、或いは、結着樹脂を構成
すべき単量体に所定材料を混合して乳化縣濁液とした後
に重合させる方法等、従来公知の方法によって製造する
ことができる。また、本発明のトナー用外添剤が用いら
れるトナーとしては、平均粒径が3〜15μm であるこ
とが好ましい。
【0045】本発明の第一又は第二のトナー用外添剤が
現像剤の流動性、電気特性、清掃性を改善する効果をも
たらす理由は明らかでないが、特定の粒子サイズ、特定
の分散性、特定のシャープネスを有する炭酸カルシウム
を外添剤として用いることによって、該外添剤が微細な
トナー粒子に均一に付着することにより流動性、電気特
性、清掃性をバランスよく改善し、これまで困難であっ
た微細なトナー粒子の帯電量のコントロールが可能にな
り、その結果、カブリのない優れた画像が得られるもの
と思われる。
【0046】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれらになんら限定される
ものではない。
【0047】実施例1〜6、比較例1:トナー用外添剤
a 〜f 、i の作製 xmol/Lの濃度の炭酸ナトリウム溶液(炭酸イオン溶
液)、ymol /Lの濃度の塩化カルシウム溶液(カルシ
ウムイオン溶液)、及びzmol/Lの水酸化ナトリウム溶
液(反応緩衝溶液)を各々100L調製した。該水酸化
ナトリウム溶液と炭酸ナトリウム溶液を混合し混合液を
調製し、該混合液と塩化カルシウム溶液の液温を共にT
℃に調整した。次に塩化カルシウム水溶液100Lを水
酸化ナトリウム溶液と炭酸ナトリウム溶液の混合液20
0Lに滴下し攪拌して炭酸化反応を行い、添加開始θ1
秒後に滴下供給を終了した。滴下終了θ2秒後、反応系
内に存在する炭酸カルシウム理論生成量のM 重量相当の
ヘキメタリン酸ナトリウムを添加し、更に5分間攪拌し
た。以上のようにして調製された炭酸カルシウムの水懸
濁液を遠心分離機を用いて濃縮し、濃縮液に水を加え希
釈攪拌後、再度希釈液を遠心脱水機を用いて濃縮した
後、110 ℃で乾燥し、トナー用外添剤a〜f及びiを得
た。製造条件及び特性を表1に示す。
【0048】実施例7:トナー用外添剤gの作製 比重1.07の石灰乳を15℃に調整し、水酸化カルシ
ウム1kgあたり30リットル/分の炭酸ガス(内27
%CO2 )を導通し炭酸化反応を行い、系のpHが8.
0となったときに炭酸化反応を停止し、60℃pH1
0.0で120時間撹拌し、系の粘度が2300cpに
達したとき、再び炭酸ガスを導通して系のpHを6.8
とした。これにより凝集粒子の極めて少ない電子顕微鏡
写真より測定した平均粒子径0.2μmの炭酸カルシウ
ムスラリーを得た。このスラリーを湿式粉砕ミル(ダイ
ノミル)を5回通し分散させ、炭酸カルシウムに対して
2重量%のステアリン酸石鹸を10%の熱水溶液とし表
面処理を行い。常法で脱水、乾燥後、解砕しトナー用外
添剤gを得た。特性を表1に示す。
【0049】実施例8:トナー用外添剤hの作製 実施例6で得られた炭酸カルシウム(トナー用外添剤
f)5kg をスーパーミキサーに仕込み、攪拌しながらス
テアリン酸を0.5 重量%表面処理し、トナー用外添剤h
を得た。特性を表1に示す。
【0050】比較例2:トナー用外添剤jの作製 比重1.06の石灰乳を15℃に調整し、水酸化カルシ
ウム1kgあたり35リットル/分の炭酸ガス(内27
%CO2 )を導通し炭酸化反応を行い、系のpHが8.
0となったときに炭酸化反応を停止し、60℃pH1
0.0で60時間撹拌し、系の粘度が3000cpに達
したとき、再び炭酸ガスを導通して系のpHを6.8と
した。これにより凝集粒子の極めて少ない電子顕微鏡写
真より測定した平均粒子径0.12μmの炭酸カルシウ
ムスラリーを得た。このスラリーを炭酸カルシウムに対
して3重量%のステアリン酸石鹸を10%の熱水溶液と
し表面処理を行い。常法で脱水、乾燥後、解砕しトナー
用外添剤jを得た。特性を表1に示す。
【0051】比較例3:トナー用外添剤k の作製 比重1.06の石灰乳を15℃に調整し、水酸化カルシ
ウム1kgあたり35リットル/分の炭酸ガス(内27
%CO2 )を導通し炭酸化反応を行い、系のpHが8.
0となったときに炭酸化反応を停止し、60℃pH1
0.0で60時間撹拌し、系の粘度が3000cpに達
したとき、再び炭酸ガスを導通して系のpHを6.8と
した。これにより凝集粒子の極めて少ない電子顕微鏡写
真より測定した平均粒子径0.2μmの炭酸カルシウム
スラリーを得た。このスラリーを湿式粉砕ミル(ダイノ
ミル)を1回通し分散させ、炭酸カルシウムに対して3
重量%のステアリン酸石鹸を10%の熱水溶液とし表面
処理を行い。常法で脱水、乾燥後、解砕しトナー用外添
剤kを得た
【0052】参考例:他の流動改良剤の作製 乾式法で作成したBET比表面積が約140m2 /gの親水性
シリカにシリコンオイル処理を行い、気流式粉砕機で解
砕、回収を繰り返して体積基準粒径で5.04μm以下の粒
子の割合が67.2体積%、同20.2μm以下の粒子の割合が
95.1体積%の疎水性シリカを得た。
【0053】実施例9〜16、比較例4〜7:トナーの
作成 下記処方の原料をヘンシェルミキサーで予備混合後、12
0 ℃に設定した二軸混練機で溶融混練し、ジェット粉
砕、気流分級で平均粒径5.2 μmのトナー粒子を得た。
次に、実施例1〜8、比較例1〜3で得たトナー用外添
剤a〜kを2.5 重量%、参考例で得た流動性改良剤の微
粉体シリカを1.5 重量%をトナー粒子に対して添加し、
ヘンシェルミキサーで混合して磁性現像剤を得た。尚、
比較例7はトナー用外添剤を添加しなかった例を示す。
【0054】 (原料ならびに処方) スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂 100重量部 (商品名:P-511 積水化学製) 磁性粉 70重量部 (飽和磁化66emu/g (1 kOe) チタン工業製) クロム合金染料 2重量部 (商品名:ボントロンS34 オリエント化学工業製) 天然ガス系フィッシャートロプワックス 5重量部 (商品名:FT-100 シェルMSD 製)
【0055】上記の実施例9〜16、比較例4〜7で得
られた現像剤を磁性一成分トナーとして使用し、帯電装
置、有機感光体、ウレタンゴムによるブレードクリーニ
ング方式を有する、電子写真方式で画像を出力する普通
紙を用いたプロセス70mm/sのファクシミリ装置(市販の
PPF)を用いて、以下の印字、耐刷テストを行った。
結果を表2に示す。
【0056】(1)画像濃度 N/N環境下(20 ℃、50%RH) 、で印刷を5000枚行い、
印刷1枚目と5000枚目の定着画像の画像濃度をマクベス
反射濃度計(商品名:RD-914、 Kollmorgen Corp. 製)
で測定した。また、非画像部のかぶりを白色度計(商品
名:ハンター白色度計、日本電色工業社製)で測定し
た。
【0057】(2)フィルミングならびに定着画像の評
価 感光体の状態を目視確認し、フィルミングの発生の有無
を確認した。同時に定着画像の状態を目視確認し、画像
黒部の白抜けの発生を確認した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明のトナー用外添剤
は、現像剤に配合することにより、現像剤の流動性、電
気特性、清掃性が改善され、カブリのない優れた画像を
得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇都 成敦 兵庫県明石市魚住町西岡1455番地 丸尾カ ルシウム株式会社内 (72)発明者 清水 清也 兵庫県明石市魚住町西岡1455番地 丸尾カ ルシウム株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 CB08 EA05 EA07 EA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)〜(d)を満足する炭酸カ
    ルシウム粒子からなることを特徴とするトナー用外添
    剤。 (a)0.1≦dx1≦20(μm ) (b)1≦α≦5 但し α=d50/dx1 (c)0≦β≦2 但し β=(d90−d10)/d50 (d)0.1≦Sw≦15 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
    径(μm )。 α :分散係数 d50 :マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子の50%平均粒子径(μm )。 β :シャープネス。 d90 :マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子のふるい通過側累計90%粒子径
    (μm )。 d10 :マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子のふるい通過側累計10%粒子径
    (μm )。 Sw :窒素吸着法によるBET 比表面積。
  2. 【請求項2】 下記の(a)〜(d)を満足する炭酸カ
    ルシウム粒子からなることを特徴とするトナー用外添
    剤。 (a)0.2≦dx1≦10(μm ) (b)1≦α≦1.5 但し α=d50/dx1 (c)0≦β≦1 但し β=(d90−d10)/d
    50 (d)0.2≦Sw≦12 但し、dx1、α、d50、β、d90、d10、Swは上記
    と同じ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のトナー用外添剤
    を含有してなることを特徴とする静電画像用現像剤。
  4. 【請求項4】 トナー用外添剤の添加量が、トナー粒子
    100重量部に対して0.01〜20重量部である請求
    項3記載の静電画像用現像剤。
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