WO1998050321A1

WO1998050321A1 - Materiau servant a reparer un grippage

Info

Publication number: WO1998050321A1
Application number: PCT/JP1998/001899
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Takenaka; Shuzo Horita; Toshihiko Akizuki; Yoshiaki Osaki
Original assignee: Shinagawa Refractories Co., Ltd.
Priority date: 1997-05-07
Filing date: 1998-04-24
Publication date: 1998-11-12
Also published as: EP0936203A1; AU7081298A; AU730320B2; JP4044151B2; TW458950B; US6214081B1; US6120593A; EP0936203A4

Description

明細書

焼付け補修材

技術分野

本発明は、各種精鍊炉、溶融金属容器などを熱間で補修するための焼付け補修材に関するものである。

背景技術

従来、転炉、 AO D炉、電気炉、 L F鍋等各種精鍊炉ゃ容器の炉壁、炉底部等の損傷部位へ施工される熱間補修材として、熱間吹 mt、熱間焼^ "等が使用されている。このような熱間焼としては、ドロマイト、マグネシア等の耐火原料をコール夕一ルバィンダ一にてした稠度がある塊状物を、例えば転炉では出鋼後炉ロより炉内損傷部に投入し、炉内熱により溶'^ M開し焼き付けさせることにより補修されるものである。

焼としてのな特 I·生は、経時変化がないこと、熱間での広がり性がよいこと、接着性がよいこと、耐用性がよいこと、焼付け硬化時間が短いこと等である。コ一ルタールバインダ一を使用した焼は経時変化、広がり性、耐用性には問題がなレ、が、 δ更化時間が長レ、という問題があつた。

そのため、従来のコールタールンダーを使用した練状焼付材の焼付け時間力長レヽ欠点を解消する方法として、焼付け時間の短縮化を狙って、液体ノボラック型フエノール樹脂を使用した粘稠な流動性のあるスラリー（泥漿）状焼^ tが提案され、効果を上げている（特公平 5— 4 1 5 9 4号公報および特公平 6— 3 1 1 6 1号公報）力、フエノール樹脂液に溶剤が含まれるために炭化した時の残留カーボンが少なく、そのために硬化体の強度が低く、また、粘稠な流動性のある焼† であるために、保管中に粗粒子の沈降分離による経時変化があるという問題がある。

また、焼付け時間の短縮、耐用性向上を狙って、塩基性耐火原料混合粉体にピツチおよび Zまたはクレオソート油で被覆処理した粉体に、助燃剤、湿潤剤として重油、 C ₉ 留分主体の芳香族石油樹脂等を添加してなる粉体焼が提案されている（特開平 4 - 1 7 0 3 7 0号公報）力硬化時間が短くなり力一ボン結合による硬化体強度も高いために耐用性に優れるものの、助燃剤、湿潤剤として添加さているクレオソート油ゃ重油により夏期保管中に固化するという問題がある更に、熱間でカーボン結合を形成する物質と、流動化助剤としてラクタ厶類を添加した焼が提案されている（特許公報第 2 5 5 5 8 5 0号公報）力 \ ラクタム類が潮解性が強いこと、また、水、アルカリ金属の存在下で開環重合してポリアミドに変化するという問題があり、夏期や高温多湿条件下での保管において固化するという問題がある。

また、熱間でカーボン結合を形成する物質と、流動化助剤としてジフエニル又はジフエニルァミンを添加した焼が提案されている（特開平 8— 1 6 9 7 7 2号公報）力接着強度が従来のものと比較して十分であるとはいえない。本発明は、各種精鍊炉に使用されているマグネシア ·カーボンれんがのようなカーボン結合れんがに対して、補修材として母材との接着性、耐用性の点から、熱間で力一ボンボンドを形成し、沈降分離、経時変化がなく、熱間での広がり性が大きく、施工後の焼付け時間が短く、耐用性の高い焼付け補修材の提供を課題とする。

発明の開示

本発明の第 1の焼付け補修材は、耐火材料 1 0 0重量部に対して、ビスフヱノ ―ルを流動化助剤として 1重量部〜 2 0重量部、および熱間で力一ボンボンドを形成する物質を 5重量部〜 4 0重量部の割合で配合してなることを特徴とする。また、本発明の第 2の焼付け補修材は、耐火材料 1 0 0重量部に対して、 p— アルキルフェノ一ルを流動化助剤として 1重量部〜 2 0重量部、および熱間で力一ボンボンドを形成する物質を 5重量部〜 4 0重量部の割合で配合してなることを特徴とする。

また、上記の熱間で力一ボンボンドを形成する物質が、 3 0 0 °C以下の軟化点を有するピッチであることを特徴とする。

本発明は、耐火材料および熱間でカーボンボンドを形成する物質からなる焼付け補修材に、流動化助剤としてビスフエノールや p—アルキルフエノ一ルを添加することにより、熱間での広がり性、 51化性、接着性、施工体物性が良好であり、焼 ftttの耐用性向上につながることを見出した。しかも、夏期の固化現象、沈降分離などの経時変化がないために、輸送や保管が簡便にでき、取扱、施工が簡単で、短時間で焼付け施工を可能とする。

発明の実施するための最良の形態

本発明に使用する耐火材料は、補修部位に使用されている母材に合わせた材質が使用でき、例えばマグネシア、ドロマイト、力ルシアなどの塩基性酸化物や、アルミナ、クロミアなどの中性酸化物、シリカ、ジルコン、ジルコニァなどの酸性酸化物、炭素、炭化珪素、窒化珪素などの非酸化物などの 1種または 2種以上を組合せたものである。耐火材料の粒度は通常の不定形耐火材に用いられる、例えば粒径が 0 . 3 mm以下の微粉の含有量が 2 0重量％〜 6 0重量％程度であるように調整したものが好ましい。

また、熱間で力一ボンボンドを形成する物質としては、主にタール ' ピッチ類が使用でき、フエノール樹脂類の併用も可能である。その添加量は耐火材料 1 0 0重量部に対して 5重量部〜 4 0重量部、より好ましくは 1 0重量部〜 3 0重量部である。添加量が 5重量部未満では十分な力一ボンボンドが形成されず、強度、接着性に劣る施工体となる。 4 0重量部を越えると、見掛気孔率の大きな施工体となり、耐スラグ性に劣る。

本発明で使用するピッチは石炭系、石油系いずれでもよく、また、その軟化点は炉熱によって溶融し、流動状態とする役目を持っているため、軟化点が 3 0 0 °C以下に限定されるカ通常 1 0 0〜2 3 0でのものが好ましい。

また、フエノール樹脂としては、熱可塑性のノボラックタイプのものが好ましく、融点が 1 2 0 °C以下のものであつて、室温で粉末状、フレーク状のものが使用可能である。

本発明で流動化助剤として使用するビスフエノールは、一般式

H O - C e H₄ - C R R ' - C ₆ H₄ - O H

(式中、 R、 R ' は水素、アルキル基であり、同一でも異なっていてもよい。）で示されるもので、例えば、アセトンとフエノールを硫酸または濃塩酸を触媒として縮合して得られる式

で示されるビスフヱノール A、また、ホルマリンとフエノールから合成される式

で示されるビスフヱノール Fが挙げられる。中でも、 R、 R ' が共にメチル基であるビスフエノ一ル Aが^で好ましい。ビスフエノ一ル Aは白色針状またはフレーク状結晶であり、融点 1 5 5〜1 5 7 °C、沸点 2 5 0 °C〜2 5 2 °C ( 1 3 mmH g ) で水に不溶性で、ピッチとの相溶性に優れ、熱間でピッチと溶け合つて焼酣の優れた流動化促進作用を発現し、 2 5 0 °C以上の温度で蒸発 ·燃焼してピッチの炭化促進作用を示すと共に硬化時間の短縮効果を発現する。また、ピツチとの高レ、相溶性により iST占性化したピッチと耐火骨材ゃ炉壁との濡れ性を向上させ、高い接着強度が得られる等の効果を有する。

また、本発明で流動化助剤として使用する P—アルキルフヱノールは、一般式

(式中、 ηは 2以上の整数）

で示され、融点が 4 4 °C〜1 0 0で、好ましくは 6 0 °C〜8 4 °Cのものである。 p—アルキルフエノールは、塩化アルミニウム、硫酸、フッ化水素酸、フッ化硼素等の存在下、ェチレン系炭化水素とフエノールを反応させて工業的に得られるもので、下記の表 1に示すものが例示される。表 1

このような P—アルキルフエノールの中で、例えば、 p—ェチルフエノールのごとく、融点が 4 4 . 8 °Cとやや低いものは、焼^に単独で使用した場合、夏場の暑レ、時期に耐火材料中に浸透し固化したようになるので、他の融点の高レ、 P 一アルキルフエノールと組合せ、粉末状として挙動するようにさせるとよい。また、融点が 6 0 °C〜1 0 0 °Cの p—アルキルフエノール類は、焼付材に単独で使用することができ、夏場での保管に際しても問題はない。

—ェチルフェノ一ルは室温で白色固体、 p—イソプロピルフエノ一ルは針状結晶、 ρ— t e r t —ブチルフエノール、 p— t e r t —ァミルフエノール、 p 一 t e r t —ォクチルフエノールはいずれも白色フレーク状である。また、 p— アルキルフエノール類はいずれも水不溶性であり、ピッチとの相溶性に優れ、熱間でピッチと溶け合って焼付材の優れた流動化促進作用を発現し、 2 3 0〜2 9 0 °C以上の温度で蒸発 ·燃焼してピッチの炭化促進作用を示すと共に硬化時間の短縮硬化を発現する。また、ピッチとの高い相溶性により低粘性化したピッチと耐火骨材ゃ炉壁との濡れ性を向上させ、高レヽ接着強度が得られる等の効果を有す。

流動化助材であるビスフエノ一ルゃ p—アルキルフェノールの添加量は、耐火骨材 1 0 0重量部に対して 1〜2 0重量部であり、好ましくは 1〜1 5重量部である。 1重量部未満であると熱間での焼才の広がり性が不充分であり、 2 0重量部を越えた場合には、施工体が多孑し質となり耐蝕性が低下し、いずれも好ましくない。

その他に、酸化防止や施工体強度の向上を目的として、金属粉末等の併用も可 T 9

能である。

本発明においては、結合剤に粉末状のものを使用した場合は粉末状補修材として使用でき、結合剤に液状のものを使用すれば練土状補修材として使用できる。いずれの形態でも運搬、保管が容易であり、経時変化もほとんどない。本発明の焼付け補修材を使用するにあたっては、各種精鍊炉などの補修部位に適当な方法で投入し、焼付けるだけでよい。

補修される各種精鍊炉は少なくとも 6 0 0 °C以上の高熱であり、本発明の補修材に含まれているビスフエノ一ルゃ p—アルキルフエノ一ルは炉壁の保有熱により溶融し、補修材全体が流動状態となって広がり、補修部位の細部まで流動すると共に耐火材料が充塡され、ピッチの炭化により力一ボンボンドが形成され、補修材が硬化する。このビスフエノールや p—アルキルフエノールは溶融し、流動を開始すると共に揮発、分解し、燃焼逸散するので焼付け時間は短時間で終了する。

本発明では、相溶性に優れた流動促進剤を使用するために、夕一ルゃピッチのみを用いた焼付材より、充塡性、接着性に優れ、耐用性も優れている。更に、ビスフエノールゃ p—アルキルフエノールは、揮発、分解によって低分子化し、炉内の熱により燃焼するので発煙は少なく、且つ、燃焼熱により熱硬化の遅いターノレ、ピッチ、フエノール棚旨などの結合剤の炭化も促進される。

以下、具体例により、本発明を説明する。

具体例 i〜 7は、流動化助材としてビスフエノールを含有する補修材の具体例であり、具体例 8〜 1 5は p—アルキルフェノ一ルを含有する補修材の具体例である。

また、比較例 1は耐火材に熱可塑性液状フヱノール樹脂を添加したもの、比較例 2は石炭系ピッチと流動化剤として ε—力プロラクタムを添加したもの、比較例 3は耐火材に石炭系ピッチと流動化助剤としてジフエニルを添加したもの、比較例 4は耐火材に石炭系ピッチを添加したもの、比較例 5は耐火材料に石炭系ピッチと助燃剤、湿潤剤としてクレオソート油と重油を添加したものである。表 2〜表 4に示す配合 8 0 0 gを 1 0 0 0 °Cに保持した炉内のキャス夕ブル板上に投入し、消火後、炉内よりキャス夕ブル板を取り出し、焼付材が広がった直径の平均値を広がり性として測定した。

硬化時間は 1 000°Cに保持したマグネシアれんがの上に、内径 53mm X 4 0 hのリング状金枠を載せ、試料を 200 g投入し、全体が硬化するまでの時間を測定した。

試料が硬化した後、直ちに剪断接着強度測定機により、接着強度を測定した。また、 1 000°Cに保持した炉内にマグネシアれんがによる囲いの中に 1 kg投入し、硬化後、その硬化体の物性も測定した。

更に、保管テストとして、 50°Cの温度中で、内径 5 Ommx 50 hの金枠に試料を 1 50 g充塡し、 0. 25 kg/ cm² の荷重を掛け、 1時間保持後、抜き出したときに崩壊するものを良好とした。

その結果を、表 2〜表 4に同時に示す。なお、表における組成は重量部である表 2

融点 85 °Cのノボラック樹脂（数平均分子量 8 1 5) 表 3

融点 85 °Cのノボラック樹脂（数平均分子量 8 1 5)

表 4

*² ノボラック樹脂（数平均分子量 2 6 5 ) の 5 0 %トリエチレングリコール溶液、粘度 5 5 p ( 2 5 °C) (住友デュレズ（株）製）

本発明の焼付け補修材は、比較例の補修材と比較して、広がり性で示される流動性、硬化時間で示される焼付け時間が良好である。更に、施工体の気孔率の低さ、接着強度の高さにより耐蝕性、耐用性が格段に良くなると考えられる。また、経時変化を表す保管テストでは、本発明の焼付け補修材は酣ヒ現象は見られないが、比較例 2および比較例 5の焼付け補修材は、固化現象が見られ、夏期の経時変化が予想される。比較例 3および比較例 4の焼付け補修材は、接着強度または硬化時間で問題がある。更に、液体フエノール樹脂のみ使用の比較例 1 には粗粒の沈降分離が見られ、経時変化が認められる。産 n±の利用可能性

本発明の焼付け補修材は、熱間での広がり性、硬化性、接着性、施工体物性が良好であり、焼付材の耐用性向上につながるものであり、また、夏期の固化現象、沈降分離などの経時変化がないために、輸送や保管が簡便にでき、取扱、施工が簡単で、短時間で焼付け施工を可能とするものであり、各種精鍊炉、溶融金属容器などを熱間で補修するための焼付け補修材として有用である。

Claims

請求の範囲

( 1 ) 耐火材料 1 0 0重量部に対して、ビスフエノ一ルを流動化助剤として 1 重量部〜 2 0重量部、および熱間でカーボンボンドを形成する物質を 5重量部〜 4 0重量部の割合で配合してなることを特徴とする焼付け補修材。

( 2 ) 耐火材料 1 0 0重量部に対して、 p—アルキルフエノールを流動化助剤として 1重量部〜 2 0重量部、および熱間で力一ボンボンドを形成する物質を 5 重量部〜 4 0重量部の割合で配合してなることを特徵とする焼付け補修材。

( 3 ) 熱間でカーボンボンドを形成する物質が、 3 0 0 °C以下の軟化点を有するピッチであることを特徴とする請求項 1又は請求項 2記載の焼付け補修材。