JP2520049B2 - 熱間補修用粉末焼付け材 - Google Patents

熱間補修用粉末焼付け材

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JP2520049B2
JP2520049B2 JP2292136A JP29213690A JP2520049B2 JP 2520049 B2 JP2520049 B2 JP 2520049B2 JP 2292136 A JP2292136 A JP 2292136A JP 29213690 A JP29213690 A JP 29213690A JP 2520049 B2 JP2520049 B2 JP 2520049B2
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汎 永井
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は各種精錬炉用の熱間補修用粉末焼付け材に関
し、さらに詳しくは焼付け時間を大幅に短縮した熱間補
修用粉末焼付け材に関する。
[従来の技術] 従来、点炉、AOD炉、電気炉、LF鍋等各種精練炉の炉
壁、炉底の損傷部等への熱間補修材として、熱間吹付け
材、熱間焼付け材等が使用されている。焼付け材として
はドロマイト、マグネシア等の耐火原料をコールタール
バインダーにて混練した稠度ある塊状物が使用されてき
た。この焼付け材は出鋼後炉口より炉内損傷部に投入さ
れ、炉内熱等により損傷部に展開し接着焼付くことによ
り補修されるものである。
熱間補修用焼付け材として必要な特性としては、補修
材の経時変化のないこと、投入後補修面での展開性がよ
いこと、接着性のよいこと、焼付け時間の短いこと等が
ある。コールタールをバインダーとする従来の焼付け材
は経時変化で特に問題はないが、展開性、接着性、焼付
け終了時間の面で不十分であった。
そこで本発明者らはバインダーとして粉末ピッチを用
い、湿潤剤として重油、ワックス等を添加したものが展
開性に優れ、焼付け時間を速くできるとして特開平1−
150790号を提案した。
しかし最近の転炉は精錬時間の短縮と共に炉修時間の
短縮も重要であり、一層早い焼付け時間が要望されるよ
うになってきたのに、特開平1−150790号では必ず十分
であるとは言えないのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは従来の焼付け材と同等の展開性、接着性
を損うことなく、従来より一層早い焼付け時間を有する
補修材を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に到
達した。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は、最大粒径が5mmで、0.3mm以下が10
〜30重量%のドロマイトクリンカー、マグネシアクリン
カー等の塩基性耐火原料95〜80重量%を、5〜20重量%
の軟化点80〜180℃のピッチおよび/またはクレオソー
ト油で被覆したものに、重油、ワックス、熱可塑性フェ
ノール樹脂、C9留分を主体とする芳香族石油樹脂の1種
または2種以上を1〜6重量%添加してなる熱間補修用
粉末焼付け材である。
本発明に使用され塩基性耐火原料としては、天然ドロ
マイト、合成ドロマイト、電融ドロマイト等のドロマイ
トクリンカー、天然マグネシア、海水焼結マグネシア、
電融マグネシア等のマグネシアクリンカー、さらに焼結
石灰、電融石灰クリンカー等が挙げられる。ドロマイト
クリンカーは遊離石灰を含むものであっても差支えな
い。又上記のクリンカーを含むレンガ屑なども使用でき
る。
上記耐火原料の粒度は最大で5mm、好ましくは1mmでか
つ0.3mm以下の粉末が10〜30重量%含むことが望まし
い。粒径が5mmを超えるものが数%以上あれば本発明の
目的である焼付け時間の短縮は達成できない。
本発明に使用されるバインダーは軟化点80〜180℃の
ピッチかクレオソート油またはこれらの混合物である。
これらの耐火原料とバインダーの配合割合は従来の焼
付け材と異なり、耐火原料95〜80重量%に対し、バイン
ダー5〜20重量%と、バインダー量が少なくなってお
り、かつ耐火骨材とバインダーを単に混合するのではな
く、バインダーで耐火原料を被覆するを要する。バイン
ダー量が20重量%を超えれば焼付け時間の短縮が達成さ
れないし、逆に5重量%未満では被覆が不十分となって
焼付け材としての展開性、接着性に影響するので好まし
くない。
耐火原料をバインダー被覆するには、装置としては混
合攪拌が出来る、一般的なミキサーを使用し、バインダ
ー被覆を行う。バインダー被覆剤として、ピッチ、クレ
オソート比で、ピッチ濃度30〜70%程度のものを使用す
る。ミキサー内に先ず0.3mm以上の骨剤を投入、バイン
ダー被覆剤の添加、バインダー(ピッチ)の添加、微分
添加の順で投入する。この投入手順はバインダー被覆剤
を添加することによる固まりを防止し、粉末状を維持す
るための手順である。
バインダーを被覆した耐火原料に、所燃剤として重
油、ワックス、熱可塑性フェノール樹脂、C9留分を主体
とする芳香族石油樹脂の1種または2種以上添加する。
その量は被覆耐火原料に対し1〜6重量%である。この
所燃剤は熱間溶融、軟化し、バインダーと相佚って良好
な展開性、接着性と焼付け時間の短縮に寄与する。助燃
剤が1重量%未満では、焼付時間の短縮において、その
効果が少なく、また6重量%を超えると、焼付け材の焼
固後、組織及び耐用性に問題を生じ好ましくない。
本発明の焼付け材は従来よりもバンインダーの量が少
なく、かつそれが耐火原料を被覆しているので、比較的
サラサラした粉末状を呈するので取扱いが容易であり、
フレコンバッグや大型ビニル袋等に、例えば500〜1000K
gと多量に入れることができ、補修時にはその袋のまま
炉上部より投入落下させれば、容易に分散して焼付けら
れる。
[実施例] 以下実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例 次表に示す配合で実験した結果を同表に掲げる。
なお比較のため従来の塊状焼付け材についても併記し
た。
各種試験の測定方法は以下によった。
1、展開性 1)200℃の場合 平らな鉄板の下部をヒーターで加熱し200℃にする。
試料365gを団子状にして加熱した鉄板上に置く。5〜10
分間放置し、展開が終了した後円形に広がった径を測定
する。
2)1000℃の場合 厚さ20mm、大きさ150×150mm程度のMgO板を電気炉中
に加熱して1000℃とする。試料100gを団子状(粉末の場
合は、うすいビニールを用い球状とする)にして加熱し
た板の上にのせる。展開終了後広がった径を測定する。
2、炉材への接着強さ 電気炉にてマグネシアレンガ又はドロマイトレンガを
所定の温度に加熱し、その上に内径23mmのリング状金枠
をおき、試料10gをつめ約10分間焼付けた後、熱間にて
剪断強さを測定する。
3、焼付け時間 電気炉にてマグネシアレンガ又はドロマイトレンガを
所定温度に加熱し、すばやく取り出し、試料100gを団子
状にしたものを加熱レンガの中央部に置き、試料が直火
し、消化するまでの時間(発火時間)を測定する。
[発明の効果] 本発明の焼付け材はバインダーを耐火原料に被覆する
こと及び耐火原料は粒径を細かい方に調整することによ
り、従来の焼付け材の展開性、接着性を維持しつつ、焼
付け時間を大幅に短縮することができ、かつ粉末状であ
るため取扱いが容易で作業性がよいため炉の補修時間の
短縮に寄与するところ大である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最大粒径が5mmで、0.3mm以下が10〜30重量
    %のドロマイトクリンカー、マグネシアクリンカー等の
    塩基性耐火原料95〜80重量%を、5〜20重量%の軟化点
    80〜180℃のピッチおよび/またはクレオソート油で被
    覆したものに、重油、ワックス、熱可塑性フェノール樹
    脂、C9留分を主体とする芳香族石油樹脂の1種または2
    種以上を1〜6重量%添加してなる熱間補修用粉末焼付
    け材。
JP2292136A 1990-10-31 1990-10-31 熱間補修用粉末焼付け材 Expired - Lifetime JP2520049B2 (ja)

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