JP2004085081A - 焼付補修材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライタイプやセミウェットタイプの焼付材が有する高い熱間特性、耐用性を持ち合わせており、ウェットタイプ焼付材に見られる骨材の沈降・分離やバインダーの経時変化や、ニーダー材に見られる長時間の補修による操業への支障の不安がなく、1000℃を越える熱間に材料が投入された場合に、発塵が抑制され且つ、ドライタイプやセミウェットタイプと同等の硬化時間を有するブリケット状焼付補修材を提供する。
【解決手段】本発明のブリケット状焼付補修材は、耐火骨材及び、熱間で燃焼・炭化してカーボンボンドを形成するフェノール樹脂粉末、石炭系ピッチ粉末、石油系ピッチ粉末から選ばれる1種又は2種以上の熱間バインダー及び、p−アルキルフェノール類、ラクタム類、ビスフェノール、ジフェニル、ジフェニルアミンから選ばれる1種又は2種以上の焼付助剤及び、前記熱間バインダーよりも低い融点を有するワックスからなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属精錬炉や溶融金属容器に使用される焼付補修材及びその製法に関し、特に作業環境の改善を目的としたものである。
【0002】
【従来の技術】
転炉、電気炉、AOD炉、LF鍋等各種精錬炉や容器の炉底等の補修用として使用されている熱間焼付材は、マグネシアやドロマイトなどの耐火骨材とフェノール樹脂、石炭系タール、石炭系ピッチ、また各種の流動化助剤、展開助剤、助燃剤、及び必要に応じて金属などの各種添加剤で構成されている。熱間焼付材は、当該窯炉の残熱を利用し、たとえば転炉では高温状態の出鋼直後に炉口より焼付材を投入し、流動、展開のあと所定の損傷箇所にて硬化、接着、コーティングさせることによって、その損傷箇所を保護する効果を持つ。
【0003】
材料の形態には、(1)低粘性の液状フェノール樹脂などによりスラリー状に混練するウェットタイプ、(2)高粘性の石炭系タールにより混練する可塑性半固形タイプ(ニーダー材)、(3)フェノール樹脂粉末、石炭系ピッチなどの粉末状バインダーを骨材骨材と混合するドライタイプ、更には(4)ある程度の発塵の抑制を目的として、ドライタイプの焼付材に菜種油、大豆油、重油などを少量添加してセミウェットタイプとしたものが使用されている。
【0004】
(1)のスラリー状に混練するウェットタイプは、輸送、保管中における骨材の沈降や分離、フェノール樹脂の経時変化による特性変化が起こりやすい。特公平5−41594号公報及び特公平6−31161号公報では骨材の沈降分離対策として粉状パラフィンを添加する方法が記載されているが、液状フェノール樹脂の経時変化対策については講じられておらず、使用可能期間が2ヶ月以下と短い。(2)の可塑性半固形タイプ(ニーダー材)は、混練するために高出力のニーダーミキサーが必要であり、またドライタイプ、セミウェットタイプと比べて、熱間での施工時間が長く必要となり、操業に支障をきたしやすい等の欠点がある。これに対し、(2)のニーダー材に比べて、当初、硬化時間短縮及び接着強度、熱間展開性に関して低耐用であった(3)のドライタイプ、(4)のセミウェットタイプの焼付材が改良が重ねられることにより、ニーダー材と同程度以上の耐用性が得られるようになったこと、粉末状バインダーを骨材と混合することで比較的簡単に製造可能であること、粒分離や経時変化が比較的少ないこと、ウェットタイプ、可塑性半固形タイプに比べ長期保管に向いていること等の理由から、現在では(3)のドライタイプ又は(4)のセミウェットタイプの焼付材による熱間補修が主流となっている。
【0005】
粉末状焼付材の硬化時間短縮及び接着強度、熱間展開性向上による耐用性向上を目的とし、粉末状バインダーとしてラクタム類を添加する方法(特許第2555850号公報)、ジフェニル又はジフェニルアミンを添加する方法(特開平8−169772号公報)、ビスフェノール又はp−アルキルフェノールを添加する方法(国際公開WO 98/50321)などが提案され、所期の目的が達成されている。これらの粉末状焼付材は基本的にフレコン等の可燃性袋詰めで供給され、転炉など補修温度が1000℃を超えるような炉内に投入された場合、瞬時に粉末状バインダーに引火して燃焼が開始される。このとき発生する熱風は材料中の微粉及びバインダー粉末を舞い上がらせて、更に激しく燃焼する。通常、転炉設備には粉塵や煙を回収するための集塵装置があるが、焼付材を投入する時は転炉を傾けるため、集塵装置のダクトの位置から離れたところで焼付材が投入されてしまう。このため材料中の微粉や不完全燃焼により発生するすすが周囲に飛散し、作業環境を大幅に悪化させ、ひいては工場外部の環境にも悪影響を与える恐れがある。材料をセミウェット化することによりある程度発塵・発煙を抑制できるが、その効果は満足できるものではない。
【0006】
また、特開平4−170370号公報及び、特公平6−46142号公報には、焼付材にワックスを添加する方法が提案されているが、その効果は前述のラクタム類、ジフェニル、ジフェニルアミン等と同様に接着強度、熱間展開性向上を期待したものであり、材料投入時の発塵・発煙を抑制する効果は何ら得られていない。
【0007】
特開平9−87725号公報には、焼付材の熱間補修時における発煙量を少なくする方法として、フェノール樹脂粉末及び/又はピッチ粉末、テルペン樹脂、ワックス粉末を併用する方法が提案されているが、粉末材料であるため熱間投入直後の発煙・発塵を抑制することは不可能である。発塵を抑制し、投入直後から激しい燃焼を開始しないためには、ニーダー材のように半固形タイプとする方法が適当であるが、前述した欠点(熱間での施工時間が長く必要となり、操業に支障をきたしやすい)を克服できるタイプは現在のところ見当たらない。また、石炭系タールは高粘性で粘着性があり、接着剤として使用可能であることが知られており、これを利用してペレット状又はブリケット状に成型した焼付材が−部の製鉄所で使用されていた時期があったが、石炭系タール使用による硬化時間の延長を抑制することができず、現在では殆ど使用されていない。
【0008】
特開昭63−74973号公報では、熱間施工時の発煙・酸化防止を目的として、パラフィンをバインダーとして粉末状焼付材を小塊(ブリケット)状に成型する方法が記載されており、投入初期の発煙抑制に効果が得られているが、粉末状焼付材と較べて施工時間が長くかかってしまうという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上の問題を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、ドライタイプやセミウェットタイプの焼付材が有する高い熱間特性、耐用性を持ち合わせており、ウェットタイプ焼付材に見られる骨材の沈降・分離やバインダーの経時変化や、ニーダー材に見られる長時間の補修による操業への支障の不安がなく、1000℃を越える熱間に材料が投入された場合に、発塵が抑制され且つ、ドライタイプやセミウェットタイプと同等の硬化時間を有する補修用焼付材を提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のブリケット状焼付補修材は、耐火骨材及び、熱間で燃焼・炭化してカーボンボンドを形成するフェノール樹脂粉末、石炭系ピッチ粉末、石油系ピッチ粉末から選ばれる1種又は2種以上の熱間バインダー(以下、熱間バインダー)及び、p−アルキルフェノール類、ラクタム類、ビスフェノール、ジフェニル、ジフェニルアミンから選ばれる1種又は2種以上の焼付助剤(以下、焼付助剤)及び、前記熱間バインダーよりも低い融点を有するワックス(以下、ワックス)を含有することを特徴とする。
【0011】
ブリケット1個当たりの体積が5×10−6〜1200×10−6 の範囲であることを特徴とする。
【0012】
焼付助剤の添加量が、ブリケット1個当たりの体積が5×10−6〜300×10−63 の範囲では外掛けで0. 2〜5重量%であることを特徴とする。
【0013】
焼付助剤の添加量が、ブリケット1個当たりの体積が300×10−6〜1200×10−63 の範囲では外掛けで5〜8重量%であることを特徴とする。
【0014】
焼付助剤とワックスの両者を成型用バインダーとするか、あるいはワックスを単独で成型用バインダーとしてブリケット状に成型した焼付補修材であって、該焼付補修材における成型用バインダーの添加量が、成型用バインダーを除くブリケット状焼付補修材100重量部に対して外掛けで2.5〜12重量部であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
第1の課題である熱間投入時の初期発煙を抑制するための手段としては、粉末状の耐火骨材及び熱間バインダーからなる焼付材を、常温では固体で加熱により溶融する性質を有する成型用バインダーを用いてブリケット状に成型することが効果的である。しかし、単にブリケット状に成型した焼付材は、熱間投入時に成型用バインダーが溶融するまで時間がかかるため、硬化時間の遅延が生じる問題がある。そのため、ブリケット状に成型した焼付補修材の硬化時間遅延抑制を図ることが第2の課題である。
【0016】
本発明者らは、耐火骨材および熱間バインダーに焼付助剤及びワックスを含有させ、ブリケット状に成型して焼付材とすると、熱間投入時の初期発煙及び硬化時間の遅延を共に抑制できることを見出し、本発明をなすに至った。
【0017】
本発明の焼付補修材は、粒度調整された耐火骨材および、300℃以下の融点を有する熱間バインダーおよび、適当量の焼付助剤で基本的に構成され、必要に応じて金属粉末などの各種添加剤を添加してなる粉末状焼付材を加温し、加温により溶融するワックスを成型用バインダーとするか、又は焼付助剤とワックスを成型用バインダーとし、それらの融点以上で成型用バインダーを溶かして添加・混合して成型するか、加温前の粉末状焼付材に予め成型用バインダーの粉末を混合した後それらの融点以上に加温混練し、成型して得られるブリケット状焼付補修材である。
【0018】
本発明の特徴は、常温では固体で加熱により溶融するワックス又は、焼付助剤と前記ワックスを成型用バインダーとして用いることにより、熱間で材料が投入された場合に発塵が全くなく、投入直後の発煙量も大幅に抑制される点および、製造するブリケットサイズに応じた量の焼付助剤の添加により、硬化時間の遅延を防止でき、大幅な作業環境の改善が可能となる点である。
【0019】
本発明はブリケット状焼付補修材に関するものであり、その特徴として焼付助剤とワックスを同時に用いることにある。以下に詳細を述べる。
【0020】
ベースとなる耐火原料としては、耐火骨材として酸性、中性、塩基性を問わず、天然、人工品として供給される公知の耐火材料を使用目的により単独又は二種以上組み合わせて使用することができる。粒度構成は通常の乾式焼付補修材に使用可能な公知の粒度範囲であれば使用可能であり、例えば0.3mm以下の微粉の含有量を10〜60重量%に調整したものである。
【0021】
熱間でカーボンボンドを形成し、焼付材料を硬化、接着させるための熱間バインダーとしてはフェノール樹脂粉末、石油系ピッチ粉末、石炭系ピッチ粉末の1種又は2種以上が使用可能であり、熱間での硬化時間短縮のため、融点は100℃〜300℃、好ましくは100℃〜250℃のものが望ましい。熱間バインダーは耐火骨材100重量部に対して5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部であり、5重量部未満では十分なカーボンボンドが形成されず、強度、接着性に劣る施工体となり、また、40重量部を超えると見掛け気孔率の大きな施工体となり、耐スラグ性に劣るものとなる。
【0022】
焼付助剤のp−アルキルフェノール類、ラクタム類、ビスフェノール、ジフェニル、ジフェニルアミンは、後述するワックス同様に、常温では固体で融点以上の温度では低粘性の液体となるものであり、ワックスと共に成型用バインダーとして機能させることもでき、さらに、溶融した液体は熱間バインダーとの相溶性が高く、互いに熱間で溶け合って燃焼・炭化を促進する効果を持つ。
【0023】
p−アルキルフェノール類は、一般式
【0024】
【化1】
Figure 2004085081
【0025】
(式中、nは2以上の整数)
で示され、融点が44〜100℃、好ましくは60〜84℃のものである。p−アルキルフェノールは、塩化アルミニウム、硫酸、フツ化水素酸、フツ化瑚素等の存在下、エチレン系炭化水素とフェノールを反応させて工業的に得られるもので、下記の表1に示すものが例示される。
【0026】
【表1】
Figure 2004085081
【0027】
また、ビスフェノールとしては、一般式
HO−C6 4 −C(R)(R′)−C6 4 −OH
(式中、R、R′は水素、アルキル基であり、同一でも異なっていてもよい。)
で示されるものである。具体的には、R、R′が共にメチル基であるビスフェノールA(融点155〜157℃)、R、R′が共に水素であるビスフェノールF等が挙げられる。
【0028】
また、ラクタム類の中ではε−カプロラクタムが焼付材の燃焼性、展開性の向上に効果的であり、粉末状焼付材にも使用されている。焼付材のブリケット化による硬化遅延を防止するためにラクタム類を添加する場合はε−カプロラクタム(m.p.69℃)の添加が望ましい。他にジフェニル(m.p.69℃)、ジフェニルアミン(m.p.52℃)も例示される。
【0029】
焼付助剤であるp−アルキルフェノール類、ラクタム類、ビスフェノール、ジフェニル、ジフェニルアミン類として、粉末状として市販されているものを使用するとよい。
【0030】
次に、ワックスは、常温では固体で融点以上の温度にすると粘性が非常に低い液体となることが挙げられ、溶解したワックスは熱間で材料に流動性を与える効果があることより、融点以下ではプリケット成形用バインダーとして作用し、融点以上では焼付材の展開性、接着性を促進する等の優れた特性を持つものである。ワックスは、天然ワックス、合成ワックスに分類され、さらに動植物系、鉱物系、石油系など細かく分類される多種多様なものであり、市販されている各種のものが使用可能であるが、本発明におけるワックスとしては、その融点が熱間バインダーの融点よりも低いものである。
【0031】
使用できるワックスにおける融点の下限値については、製造されるブリケット焼付材が保管中に接する雰囲気温度よりも高ければよい。例えば、転炉用の焼付材は夏季の現場保管中に40〜50℃となる可能性があるため、50℃以上のものとするとよく、また、上述した熱間バインダーの融点100℃〜300℃のものより低くいものであり、例えばパラフィンワックス(m.p.53℃)、モンタンワックス(m.p.85℃)等が例示される。
【0032】
ワックスは常温において固形であるが、粉末状のものも市販されているので、適宜使用できる。加温した焼付材にワックスを溶かして添加混練する場合は、固形状、粉末状どちらでも使用可能である。また、予め焼付材粉末にワックスを混合した後加温混練する場合は、粉末状のワックスを使用するのがよい。粉末は細かいほど混練時間が短くてすむ。
【0033】
成形用バインダーとして、ワックス又は、該ワックスと焼付助剤とを用いる本発明のブリケット状焼付補修材の特徴として、熱間投入時に材料中の成型用バインダーが先に溶融し、その後、フェノール樹脂粉末、石炭系ピッチなどの熱間バインダーに引火・溶融することにより初期発煙抑制効果が得られることが挙げられる。すなわち、成型用バインダーと熱間バインダーとの溶融時期の差が初期発煙の抑制を可能とするものであるが、ブリケット1個当りの体積が初期発煙の抑制に影響を与えることが見いだされ、初期発煙の抑制に適したブリケット1個当たりの体積は5×10−6〜1200×10−63 とするのがよいことが見いだされた。また、ブリケットの形状としては球状、角柱状、アーモンド状、円柱状等で特に問わない。
【0034】
ブリケット1個当りの体積が、5×10−63 未満の場合はブリケット内部に瞬時に熱が伝わるため、成型用バインダーと熱間バインダーがほぼ同時に溶融し、初期発煙抑制効果が得られにくい。−方、ブリケット1個当りの体積が1200×10−63 より大きい場合は、ブリケットの内部まで熱が伝わるのに時間がかかり、初期発煙抑制効果は得られるものの、材料の硬化時間が遅くなり操業に支障をきたす恐れがある。
【0035】
本発明のブリケット状焼付補修材にあっては、焼付助剤とワックスを同時に用いることにより、どちらか一方のみを使用する場合に較べ、材料の熱間流動性が向上し、短時間で広範囲の焼付が可能となるが、特に、焼付助剤は熱間バインダーとの相溶性に優れると共に、ワックスに比して燃焼性に優れているので、ブリケット化による硬化遅延現象を防止することを可能とするものであり、特に、焼付助材の添加量は重要な意味を持つ。
【0036】
p−アルキルフェノール類、ラクタム類、ビスフェノール、ジフェニル、ジフェニルアミンから選ばれる1種または2種以上の焼付助剤は、ワックスに較べて熱間での燃焼が激しいため、ブリケットサイズが大きい場合は補修時間の遅延を防止する効果が得られるのに対し、ブリケットサイズが小さい場合はブリケット内部に瞬時に熱が伝わるため、投入初期の発煙が激しくなる恐れがある。
【0037】
このため、製造するブリケット1個あたりの体積により最適な焼付助剤の添加量を変えるとよい。ブリケット1個当たりの体積が5×10−6〜300×10−63 の範囲では、焼付助剤の添加量は耐火骨材と熱間バインダーとの合量に対して外掛けで0. 2〜5重量%が適当である。また、ブリケット1個当たりの体積が300×10−6〜1200×10−63 の範囲では焼付助剤の添加量は耐火骨材と熱間バインダーとの合量に対して外掛けで5〜8重量%とするのがよい。元々、焼付補修材中には、上記の焼付助剤の項で記載したように展開性向上、接着性向上、炭化促進を目的として焼付助剤が添加されるが、ブリケット化による硬化遅延を避けるためには、本発明におけるブリケット状焼付補修材においては上記範囲内の焼付助剤の添加量とすることが必要である。
【0038】
また、ワックスの添加量は、成型用バインダーとしてワックス単独とする場合には、ワックスを除くブリケット状焼付補修材100重量部に対して外掛けで2.5〜12重量部とするとよい。ワックスの添加量が12重量部より多いと、施工体としての気孔率が増大し、強度が低下する等の問題が生じる。また、焼付助剤が成型用バインダーとして利用される場合には、ワックスの添加量は、上述したワックス単独とする場合の添加量から成型用バインダーとして機能する焼付助剤の添加量を差し引いた量を添加量とすることができるが、ワックスを除くブリケット状焼付補修材100重量部に対して外掛けで少なくとも1重量部はワックス分とするとよく、これにより、成型体の強度を強固なものとでき、また成型性に優れるものとできる。
【0039】
混練温度を焼付助剤の溶融温度以上にすれば、液状になった焼付助剤が成型用バインダーとして機能するので、焼付助剤添加量の分だけワックスの添加量を少なくすることができ、施工体の気孔率増加を抑制できる。特に、ブリケットサイズが大きくなると焼付助剤添加量を増加する必要があるので、焼付助剤の溶融温度以上での混練は耐用性低下防止に効果的である。
【0040】
一方、300×10−63 以下のサイズでブリケットを製造する場合は、焼付助剤の添加量も少なくて済むので、焼付助剤は粉末として材料中に混合し、ワックスを単独で成型用バインダーとしてもよい。従って、サイズの小さなブリケットを製造する場合は、焼付助剤よりも融点が低いワックスを使用して混練温度を低くすることが可能である。
【0041】
その他、本発明のブリケット状焼付補修材には、金属粉末を添加することも可能である。金属粉末としてはAl粉末が適当であるAl粉末は酸化による発熱量が高く硬化促進に効果があり、生成するAl2 3 は高い耐熱性を有する。特に、耐火骨材にMgOが配合されている場合は、MgOとの反応によりスピネルを生成することにより更なる耐用性の向上を期待できる。添加量としては、耐火骨材100重量部に対して1〜10重量部の範囲がよい。
【0042】
次に、本発明のブリケット状焼付補修材の成型方法について説明する。
【0043】
本発明のブリケット状焼付補修材は、耐火骨材、熱間バインダー、焼付助剤、ワックス等からなるが、焼付助剤における融点がワックスの融点より大きい場合には、混練温度を焼付助剤の融点以下として、混練温度以下に融点を持つワックスを成型用バインダーとして混練するとよく、これにより、混練温度を低くできる。また、ワックスと共に焼付助剤を成型用バインダーとして機能させることができるが、その場合には、予め両者の溶融温度以上に加熱して共に溶融した後、耐火骨材と熱間バインダーとからなる粉末状材料に添加、混練するとよく、また、ワックスと焼付助剤とを共に粉末のまま耐火骨材と熱間バインダーとからなる粉末材料中に投入した後、ワックスと焼付助剤の両者の溶融温度以上の温度で加温混練してもよい。
【0044】
混練した材料を成型するには、金枠成型法、押し出し成型法、ペレタイジング法、CIP成型法などいずれも使用可能であるが、中でも一対のモールドロールを有し、同期回転により混練材料を挟み込んで加圧成型するタイプのブリケットマシンを用いることにより連続的にブリケット化するとよく、生産性が向上する。ブリケットマシンを用いて成型する場合、使用するバインダーによっては低い成型体強度しか得られず少しの衝撃で成型体が崩壊したり、モールドロールヘの面付きにより所定の形状に成型できなかったりといった障害が生じることがあるが、ワックスを含有させることで高強度の成型体を製造することができる。更に、ワックスが有する滑材としての特徴がモールドロールヘの材料の面付きを完全に防止することができるといった優位性を有している。従って、本発明のブリケット状焼付補修材はモールドロールによる連続成型に最適なものといえる。また、モールドロールにも様々な種類があり、ブリケットの形状や寸法を変えることが可能である。また、本発明で用いるワックス及び焼付助剤は、それぞれの融点以上に加温することにより低粘性の液体となるため、石炭系タールなどに較べて少ない添加量で焼付材粉末を濡らすことができる。
【0045】
モールドロールにてブリケツト状に成型する場合を含め、本発明のブリケット状焼付補修材における成型用バインダーの添加量としては、ワックス単独、または焼付助剤とワックスとの合量として、成型用バインダーを除くブリケット状焼付補修材100重量部に対して外掛けで2.5〜12重量部、好ましくは3〜10重量部が望ましい。2.5重量部未満の添加量では充分な成型体強度が得られず、フレコンなどへの袋詰めの工程や少しの衝撃でブリケットが崩壊する危険性がある。また、12重量部を超える添加量では、熱間施主時の揮発分が増加するため施工体組織がポーラスとなり、耐用性の低下を招く恐れがある。
【0046】
本発明で製造するブリケット状焼付補修材は、転炉などに投入されたときに速やかに補修部位に移動できるような形状に成型するのがよい。球状に成型するのが最も望ましいが、角柱状、アーモンド状、円柱状などに成型しても転がりを付与できる。
【0047】
以下に、実施例、比較例を示し、本発明のブリケット焼付材について具体的に説明するが、本発明はこれら実施例や説明によって限定されるものではない。
【0048】
【実施例】
表2、表3、表4に実施例及び比較例におけるそれぞれの配合(重量%)および後述するテスト方法による結果を示す。
【0049】
本発明である実施例1〜7は、融点の異なるワックスを用い、焼付助剤としてp−オクチルフェノールを使用して成型した1個当たりの体積が5×10−6〜300×10−63 のブリケット試料であり、実施例8〜14は、1個当たりの体積が300×10−6〜1200×10−63 の範囲で各種焼付助剤を使用して成型したブリケット試料である。比較例1は、ブリケット1個当たりの体積が5×10−63 未満で、焼付助剤を添加しない試料である。また比較例2は、成型用バインダーとして無水タールを用いて成型したブリケット試料である。また、比較例3〜5にブリケット化していない従来のドライタイプ、セミウェットタイプ、半固形タイプを示した。比較例6は1個当たりの体積が300×10−6〜1000×10−63 の範囲で、焼付助剤を添加していない試料である。
【0050】
実施例1〜7の成型方法を、実施例1により説明すると、耐火骨材としてMgO粉末(粒径0.3mm以下が30重量%)85重量部とコールタールピッチ粉末(m.p.110℃)15重量部、p−オクチルフェノール(m.p.84℃)0.5重量部とからなる焼付材を成型温度と同じ60℃に加温した後、パラフィンワックス(m.p.53℃)3重量部を溶かして混合・混練した。成型装置は油圧式ハンドプレスを使用し、成型温度60℃、成型圧50Mpaとし、直径30mmの円柱状ブリケット(1個当りの体積33.5×10−63 )を試作した。実施例2〜7においては、各成分の添加量、成型温度、体積を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様である。
【0051】
また、実施例8〜15の成型方法においては、実施例8により説明すると、耐火骨材としてMgO粉末(粒径0.3mm以下が30重量%)85重量部とコールタールピッチ粉末(m.p.110℃)15重量部とからなる焼付材を成型温度と同じ95℃に加温した後、パラフィンワックス(m.p.53℃)2重量部とp−オクチルフェノール(m.p.84℃)6重量部とを溶かして混合・混練した。成型装置は油圧式ハンドプレスを使用し、成型温度95℃、成型圧50Mpaとし、金型のサイズを変更することにより、直径60mmの円柱状ブリケット(1個当りの体積523.6×10−63 )を試作した。実施例9〜15においては、各成分の添加量、成型温度、試料の体積を表2に示すように変更した以外は、実施例8と同様である。
【0052】
なお、焼付補修材における成型用バインダーの添加量は、成型用バインダーを除くブリケット状焼付補修材100重量部に対して、実施例1においては、2.99重量部、実施例2においては、6.97重量部、実施例3においては、7.5重量部、実施例4においては、10.5重量部、実施例5においては、6.8重量部、実施例6においては、6.97重量部、実施例7においては、7.5重量部、実施例8においては、8.0重量部、実施例9においては、8.0重量部、実施例10においては、8.0重量部、実施例11においては、7.55重量部、実施例12においては、8.0重量部、実施例13においては、8.0重量部、実施例14においては、8.0重量部、実施例15においては、10.0重量部、比較例1においては、7.0重量部、比較例2においては、8.5重量部である。
【0053】
次に、各種焼付材のテスト方法について説明する。
【0054】
まず、ブリケット状焼付補修材の成型体強度は、荷重を加え破壊が起きた時の荷重(kgf/cm2 )により測定し、10kgf/cm2 を超える場合を「極強」とし、5〜10kgf/cm2 の場合を「強」、5kgf/cm2 の場合を「中」とした。また、経時変化については試料をビニール袋に入れ、25℃の状態で1週間放置し、その成型体強度を同様に測定し、経時変化がない場合を「なし」とし、成型体強度が低下した場合を「強度低下」とした。
【0055】
焼付特性の測定は、展開テストを図1に示す方法で、また、接着テストを図2に示す方法で行った。なお、図1〜図3には、試料7を球形状に図示するが、試料の形状は円柱状である。
【0056】
図1(a)は展開テストに使用した箱型加熱炉の断面模式図であり、図中1は箱型加熱炉、2は上蓋、3はバーナー、4aはプレート部、5はプレート受け台、6は面積0. 1m2 のプレートである。図1(b)はプレート部4aの拡大図であり、7は試料を示す。図1(c)は試料が溶融−展開−硬化した状態を示す図である。
【0057】
展開テストは、図1に示すように、まず、面積0. 1m2 のセラミックス製のプレートをあらかじめ箱型炉で加熱しておき、炉の上蓋を開け、プレート表面温度が1000℃の時、試料800gをプレート上に投入する。ブリケット試料は正確に800gとすることができないので、800gを超えない範囲でブリケット試料を計り取った後、崩壊したブリケット試料を加えて、800gとなるように微調整を行った。
【0058】
試料の硬化後、すばやく試料をプレートごと取り出し、展開後の試料の直径をノギスにて測定し、展開性とした。また、試料周囲の反り有無を目視により確認すると共に、試料を鉄ヘラを使用してプレート表面から剥がし落とす時の剥がし難さ及び材料強度を判定した。また、材料組織を目視観察により判定し、空洞のないものを良好とした。また、回収した試料片について見掛け気孔率を測定した。
【0059】
図2(a)は、実施例1〜7、比較例1〜5で作製した試料の接着テストに使用した箱型加熱炉の断面模式図であり、図中1は箱型加熱炉、2は上蓋、3はバーナー、4bはプレート部、5はプレート受け台、8は面積0. 01m2 のプレートである。図2(b)はプレート部4bの拡大図であり、9は鉄製円筒金枠(φ70mm)を示す。図2(c)は150gの試料10をプレート8上に投入する時の状態を示す。図2(d)は試料が溶融−硬化した後、剪断強度を測定する状態を示す。
【0060】
接着テストは、図2に示すように、まず、面積0. 01m2 のセラミックス製プレートをあらかじめ箱型炉で加熱しておき、炉の上蓋を開け、プレート表面温度が1000℃の時、鉄製円筒金枠をプレートの上に素早く置き、金枠の中に試料を150g(体積約70×10−63 )投入する。150gの採取方法は展開試験の場合と同じである。
【0061】
試料の溶融から硬化までの時間を測定した。このとき、材料投入時の発塵の有無を目視により判定した。また、材料投入後10秒後、1分後・・6分後における発煙量の推移を目視により測定した。なお、発煙量は、最大に発煙した状態を100%とし、50%とは最大に発煙している状態の50%の状態とした。また、硬化後素早く試料をプレート、金枠ごと取り出し、プレートと金枠の剪断強度を測定し、剪断接着強度(MPa)を求め、耐ハクリ性を評価した。
【0062】
以上の焼付テストにおいて、展開性、耐剥離性、材料強度、硬化時間、接着強度の各熱間特性は、下記の表5に示す判定記号を用いて評価した。実機における施工性、耐用性は各熱間特性を総合的に考慮して比較される。
【0063】
ブリケット1個当りの重量が150g(体積約70×10−63 )を超える試料についての硬化時間は、図2で行った硬化時間測定が出来ないため、図3に示す方法により測定した。
【0064】
図3(a)〜(c)は、実施例8〜15、比較例6で作製した試料の接着テストに使用した箱型加熱炉の断面模式図である。図中1は箱型加熱炉、2は上蓋、3はバーナー、4bはプレート部、5はプレート受け台、8は面積0.1m2 のプレートである。図3(b)はプレート部4bの拡大図であり、9は鉄製円筒金枠(φ150mm)を示す。図3(c)は試料10をプレート8上に投入する時の状態を示す。
【0065】
面積0.1m2 のセラミックス製プレートをあらかじめ箱型炉で加熱しておき、炉の上蓋を開け、プレート表面温度が1000℃の時、鉄製円筒金枠(φ150mm)をプレートの上に素早く置き、金枠の中にブリケット試料1個を投入する。試料の溶融から硬化までの時間を、焼付助剤を添加しない成型前の粉末試料(ブリケット試料と等量)と比較した。
【0066】
実施例8と対比される比較用の粉末試料は、耐火骨材としてMgO粉末(粒径0.3mm以下が30重量%)85重量部とコールタールピッチ粉末(m.p.110℃)15重量部とからなる焼付材を95℃に加温した後、パラフィンワックス(m.p.53℃)2重量部を溶かして混合・混練したものを、実施例8によるブリケット試料と等量としたものであり、それぞれ、図3に示す接着テストにより比較し、実施例8による試料の相対硬化時間を測定した。発塵の有無、相対発煙量は図2と同様に目視により測定した。実施例9〜15、比較例6も同様である。
【0067】
【表2】
Figure 2004085081
【0068】
【表3】
Figure 2004085081
【0069】
【表4】
Figure 2004085081
【0070】
【表5】
Figure 2004085081
【0071】
表3に示す実施例1〜7より、成型用バインダーとして融点の異なるパラフィンワックス、モンタンワックスを用いて成型したブリケット試料は、添加量が2.5〜12重量%の範囲で十分な成型体強度を持つことが確認できる。さらに、ブリケット品を1週間放置した後も全く経時変化がなく、保管性に優れていることがわかる。
【0072】
接着テストにおいて硬化時間の遅延もなく、全試料において5分以下であった。展開テストにおける耐剥離性は強く、特にp−オクチルフェノールを3重量%添加した実施例5は非常に強い耐剥離性を示している。Al粉末を添加した実施例6においては優れた材料強度を示すことが分かる。発塵は全くなく、ブリケット化の効果が確認される。
【0073】
接着テストにおける発煙量の推移に関し、ワックスで成型したブリケット品は、材料投入直後の発煙が完全に防止されていることが分かる。ワックスの熱による溶融とともに、徐々にコールタールピッチ等の熱間バインダーに引火して行き、投入から2〜4分後に発煙のピークを迎えるが、その後、すぐに発煙量が減少して行き、5〜6分で殆ど発煙がなくなっている。実施例7はブリケット1個当たりの体積を8. 2×10−63 (19g)としたものであり、硬化時間が短縮されていることが分かる。
【0074】
比較例1は、ブリケット1個当たりの体積を4. 2×10−63 (10g)とし、焼付助剤を添加しなかったものであるが、投入10秒後ですでに発煙が多量に発生し、展開性の低下、硬化時間の遅延が見られた。比較例2は、無水タールを成型用バインダーとしてブリケット化した配合であり、成型直後はある程度の強度を持っていたが、1週間の放置により、脆化してしまった。比較例3、4は現在各所で使用されているドライ及びセミウェットタイプのものであり、展開性、接着性に優れているが、ドライタイプにおいては熱間投入時に多量に発塵し、投入直後から激しく発煙した。また、セミウェットタイプは発塵量がある程度抑えられるものの、ドライタイプと同様に熱間投入直後から激しく発煙した。比較例5は、無水タールにより混練した可塑性半固形タイプであるが、施工体表面付近に空洞が発生し、また、材料投入後6分経過しても発煙が続いた。
【0075】
表5に示すように、ブリケット1個当たりの体積が約70×10−63 (150g )を超える試料について、発塵の有無及び発煙量の推移を測定した結果、p−オクチルフェノールを6重量%添加して523. 6×10−63 (1200g)に成型した実施例8及び、p−オクチルフェノールを7重量%添加して846. 0×10−63 (2000g)に成型した実施例9のいずれも、投入初期の激しい発煙を抑制する効果が確認できる。また、p−オクチルフェノール以外の焼付助剤を使用した実施例10〜12も同様に、投入初期の激しい発煙を抑制する効果が確認できる。これらの実施例8〜12はブリケット1個の体積が大きく、重量も1kgを超えるため、発煙が終了するまでの時間が長くなるが、焼付助剤を添加しない成型前の粉末試料との硬化時間の比較を示した相対硬化時間(比較用の粉末試料=100とする)を見れば、硬化時間の遅延を抑制する効果が確認できる。
【0076】
また、p−オクチルフェノール添加量を4重量%とし、ブリケット1個あたりの体積を523. 6×10−63 及び846. 0×10−63 とした実施例13、14は、若干の硬化時間の遅延があるが、熱間投入直後の発煙は完全に防止されている。実施例15は、ブリケット1個あたりの体積が1000×10−63 を超える場合であり、実施例13  、14と同様、若干の硬化時間の遅延があるが、熱間投入直後の発煙は完全に防止されている。また、実施例8〜15に対し、焼付助剤を添加せずワックスのみを使用して成型した比較例6は、硬化時間が大幅に長くなる結果となった。
【0077】
【発明の効果】
本発明のブリケット焼付補修材は、焼付助剤の適量をブリケット状焼付補修材中に含み、常温では固体で加熱により溶融するワックス又は、該ワックスと焼付助剤とを成型用バインダーとして使用してブリケット状に成型することにより、従来の粉末状焼付材の熱間特性を損なうことなく、投入時の発塵、発煙を防止することが可能となり、作業環境が大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、焼付特性における展開テストに際しての試験炉及び試験方法の概説図である。
【図2】図2は、焼付特性における接着テストに際しての試験炉及び試験方法の概説図である。
【図3】図3は、ブリケット1個当りの重量が150g を超える試料の焼付テストに際しての試験炉及び試験方法の概説図である。
【符号の説明】
1は箱型加熱炉、2は上蓋、3はバーナー、4a、4bはプレート部、5はプレート受け台、6は面積0. 1m2 のプレート、7は試料、8は面積0.01m2 のプレート、9は鉄製円筒金枠、10は試料である。

Claims (5)

  1. 耐火骨材及び、熱間で燃焼・炭化してカーボンボンドを形成するフェノール樹脂粉末、石炭系ピッチ粉末、石油系ピッチ粉末から選ばれる1種又は2種以上の熱間バインダー及び、p−アルキルフェノール類、ラクタム類、ビスフェノール、ジフェニル、ジフェニルアミンから選ばれる1種又は2種以上の焼付助剤及び、前記熱間バインダーよりも低い融点を有するワックスを含有することを特徴とするブリケット状焼付補修材。
  2. ブリケット1個当たりの体積が5×10−6〜1200×10−6 の範囲であることを特徴とする請求項1記載のブリケット焼付補修材。
  3. 焼付助剤の添加量が、ブリケット1個当たりの体積が5×10−6〜300×10−63 の範囲では、耐火骨材および熱間バインダーの合量に対して外掛けで0. 2〜5重量%であることを特徴とする請求項2記載のブリケット焼付補修材。
  4. 焼付助剤の添加量が、ブリケット1個当たりの体積が300×10−6〜1200×10−63 の範囲では、耐火骨材および熱間バインダーの合量に対して外掛けで5〜8重量%であることを特徴とする請求項2記載のブリケット焼付補修材。
  5. 焼付助剤とワックスの両者を成型用バインダーとするか、あるいはワックスを単独で成型用バインダーとしてブリケット状に成型した焼付補修材であって、該焼付補修材における成型用バインダーの添加量が、成型用バインダーを除くブリケット状焼付補修材100重量部に対して外掛けで2.5〜12重量部であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つ記載のブリケット焼付補修材。
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