WO1997030437A1 - Dispositif de commande de l'ouverture/fermeture du couvercle d'un piano - Google Patents

Description

明細書 鍵盤蓋の開閉制御装置 技術分野

本発明は、 特にアツブライ トピアノやアツブライ ト型電子ピアノの回動式の鍵 盤蓋の開閉を制御する鍵盤蓋の開閉制御装置に関する。 背景技術

この種の鍵盤蓋は、 後端部が蝶番を介して奥屋根に回動自在に連結されていて、 この蝶番を中心として開閉される。 鍵盤蓋を閉じる場合には、 これを手前側に引 いて回動させ、 鍵盤蓋の前端部下面を口棒の上面に当接させるようにしている。 このような開閉方式では、 閉じ操作が適切でない場合などに、 鍵盤蓋が自重で勢 いよく回動し、 口棒に強く衝突して鍵盤蓋や口棒が損傷したり、 鍵盤蓋と口棒の 間に指を挟んだりするおそれがぁる。

鍵盤蓋の開閉制御装置は、 このような不具合を解消するためのものであり、 そ の 1つとして、 腕木または棚板に固定されたワンゥヱイトルク式油圧ダンバなど から成る緩衝器と、 緩衝器と鍵盤蓋の間に連結されたリンク機構と、 を備えたも の力 従来知られている。 この構成によれば、 鍵盤蓋が閉じ方向に回動したとき に、 緩衝器の制動力がリンク機構を介して鍵盤蓋に作用することにより、 鍵盤蓋 がゆつくり閉じられる。

しかし、 上述した従来の開閉制御装置は、 鍵盤蓋の着脱について定めた J I S S 8507-1975の規定に対応しにくいという問題がある。 すなわち、 J I Sには、 アップライトピアノの鍵盤蓋は、 工具などを用いることなく着脱できなければな らないと規定されている。 これに対して、 従来の開閉制御装置では、 緩衝器が、 ピアノ本体と一体の腕木や棚板に固定されており、 さらにリンク機構を介して鍵 盤蓋と連結されているため、 鍵盤蓋の取外しの際に、 鍵盤蓋から緩衝器に至る部 品間の連結部の少なくとも 1個所で、 部品同士を分離しなければならない。 この ため、 J I S規定を満たすには、 分離すべき連結部を工具などによらず簡単に着 脱できる構造とせざるを得ず、 その場合には、 その部分が鍵盤蓋の開閉時に外れ やすくなり、 鍵盤蓋の開閉を安定して行うことは困難になる。 発明の開示 本発明の目的は、 鍵盤蓋を安定して開閉でき、 且つゆっくり閉じることができ るとともに、 鍵盤蓋の着脱を、 工具などを用いることなく、 容易に行うことがで きる鍵盤蓋の開閉制御装置を提供することである。

上記の目的を達成するために、 本発明は、 本体を有するピアノの鍵盤蓋用の開 閉制御装置であって、 前記ピアノの本体に着脱自在に取り付けられ、 前記鍵盤蓋 が回動自在に取り付けられた奥屋根と、 一端部と他端部を有し、 該一端部が前記 鍵盤蓋に連結されたリンク機構と、 前記奥屋根に取り付けられるとともに、 前記 リンク機構の前記他端部が連結され、 前記鍵盤蓋が閉方向に回動するときに前記 リンク機構を介して前記鍵盤蓋を制動する緩衝器とを備えてなる開閉制御装置を 提供する。

この鍵盤蓋の開閉制御装置では、 鍵盤蓋を閉じる場合、 鍵盤蓋の閉方向への回 動中に、 緩衝器がリンク機構を介して鍵盤蓋を制動するので、 鍵盤蓋が減速され、 鍵盤蓋は確実にゆっくりと閉じる。 また、 ピアノ本体に対して着脱自在の奥屋根 に緩衝器が取り付けられているので、 鍵盤蓋の着脱を、 奥屋根、 緩衝器およびリ ンク機構と一緒にまとめて行うことができる。 したがって、 鍵盤蓋を工具などを 用いずに容易に着脱でき、 J I S S 8507- 1975の規定を簡単にクリアできるとと もに、 鍵盤蓋の開閉を、 離脱などが生じることなく安定して行うことができる。 好ましくは、 前記緩衝器は、 前記奥屋根の下面に取り付けられ、 前記リンク機 構の前記一端部は、 前記鍵盤蓋の下面に固定されている。

この好ましい態様によれば、 鍵盤蓋を開いた状態で、 緩衝器およびリンク機構 の大部分が奥屋根の下側に隠れ、 リンク機構の一部が鍵盤蓋の下部にわずかに見 えるだけなので、 ピアノの外観上も好ましい。

あるいは、 前記リンク機構の前記一端部は、 前記鍵盤蓋の側面に形成された凹 部に、 当該側面と面一になるように収容されて固定されている。 この好ましい態様によれば、 リンク機構の一端部が、 鍵盤蓋の側面の凹部に収 容され、 この側面と面一になつて、 鍵盤蓋を開いた状態で前方から見えなくなる ので、 ピアノの外観がさらに向上する。

好ましくは、 前記ピアノの本体は、 少なくとも一対の腕木を含み、 前記奥屋根 は、 該一対の腕木に着脱自在に取り付けられる。

さらに好ましくは、 前記一対の腕木はそれぞれ内側に向かって延びる少なくと も二つの突出部を有し、 前記奥屋根は下面から下方に延びる奥屋根付木を有し、 前記奥屋根は、 該奥屋根付木が前記少なくとも二つの突出部間に嵌入されること により着脱自在に前記腕木に取り付けられる。

好ましくは、 前記緩衝器は、 ワンウェイ トルク式の油圧ダンバからなる。

好ましくは、 前記リンク機構は、 互いに回動可能に連結された二つのリンクバ 一を備えてなり、 該二つのリンクバーの一方は、 前記リンク機構の前記一端部を 含み、 該二つのリンクバ一の他方は、 前記リンク機構の前記他端部を含む。 図面の簡単な説明 図 1は、 本発明の第 1実施形態によるアツブライ トピアノの鍵盤蓋の開閉制御 装置を、 鍵盤蓋を開いた状態で、 その周辺の構成とともに示す側面図である。 図 2は、 鍵盤蓋を閉じた伏態の、 図 1と同様の側面図である。

図 3は、 開閉制御装置の動作を示す部分拡大側面図である。

図 4は、 本発明の第 2実施形態による鍵盤蓋の開閉制御装置を、 その周辺の構 成とともに示す側面図である。

図 5は、 図 4に対応する部分正面図である。

図 6は、 腕木と奥屋根受を周辺の構成とともに示す斜視図である。 発明を実施するための最良の態様 以下、 本発明の一実施形態を、 図面を参照しながら説明する。

図 1は、 本発明を適用したアップライ トピアノの鍵盤蓋およびその開閉制御装 置を示している。 鍵盤蓋 1は、 合板などで構成され、 横長長方形の平面形状およ び逆 L字状の断面形状を有している。 鍵盤蓋 （ 「鍵盤蓋本体部」 と呼んでもよい） 1は、 その後端部が奥屋根 （ 「鍵盤蓋後部」 と呼んでもよい） 3の前端部に蝶番 2を介して回動自在に取り付けられており、 蝶番 2を中心として、 図 1に示す開 位置と、 図 2に示す閉位置との間で回動することにより、 開閉される。

奥屋根 3は、 合板などから成り、 図 6に示す腕来 3 0を含むピアノ本体に対し て着脱自在に構成されている。 具体的には、 奥屋根 3の後端部下面に奥屋根付木 5が該下面のそれぞれの側部から下方に延びるように取り付けられ、 腕木 3 0力、 ら内方に突出する 3つの奥屋根受け 6 (図 6参照） 間に奥屋根付木 5が上方から 嵌合されることにより、 奥屋根 3が腕木 3 0に着脱自在に取り付けられる。 なお、 図中の符号 4は、 奥屋根 3に着脱自在に装着される上前板を示し、 7は棚板、 8 は拍子木、 9は棚板 7の前面に取り付けられた口棒であり、 鍵盤蓋 1は、 閉位置 において口棒 9に当接する。

本発明に係る開閉制御装置 1 0は、 鍵盤蓋 1の閉位置側への回動を制動するた めの緩衝器 1 1と、 緩衝器 1 1の制動力を鍵盤蓋 1に伝達するためのリンク機構 1 2とによって構成されている。

緩衝器 1 1は、 オイルが充塡された円筒形のケーシング 1 3と、 ケーシング 1 3に回動自在に嵌合された軸部 1 4とを有するワンウェイ トルク式の油圧ダンバ で構成され、 ケ一シング 1 3の部分が、 奥屋根 3の下面の一方の側部に取付部材 1 5を介して、 ねじ止めされている。 そして、 緩衝器 1 1は、 軸部 1 4が図 1の 反時計方向に回動するときのみ制動を加え、 逆方向への回動に対しては制動を行 わない、 すなわち無負荷となるように構成されている。 また、 緩衝器 1 1の制動 力は、 軸部 1 4の時計方向への回動角が大きくなるに従って、 次第に大きくなる ように設計されている。 また、 軸部 1 4には、 その中心から径方向に延びるよう に、 アーム 1 6がー体に設けられている。

リンク機構 1 2は、 互いに回動自在に連結された 2本のリンクバ一 1 2 a、 1 2 bで構成されており、 一方のリンクバー 1 2 aは、 鍵盤蓋 1の裏面下端部にね じ止めされ、 他方のリンクバ一 1 2 bは、 軸部 1 4のアーム 1 6に回動自在に連 結されている。 なお、 奥屋根 3の下面には、 これらのリンクバー 1 2 a、 1 2 b が奥屋根 3と干渉しないように逃がすための切欠き 1 7が形成されている。

次に、 上記構成の開閉制御装置 1 0の動作を説明する。 図 3の実線は、 図 2と 同様に、 鍵盤蓋 1が閉位置にある状態を示している。 この閉位置では、 鍵盤蓋 1 は、 時計方向に最大限、 回動していて、 その前部が口棒 9に当接し、 鍵盤 （図示 せず） および拍子木 8を覆っている。 また、 鍵盤蓋 1にリンク機構 1 2を介して 連結された緩衝器 1 1の軸部 1 4は、 反時計方向に最大限、 回動している。

この閉位置から、 鍵盤蓋 1を引き起こすようにすると、 鍵盤蓋 1が反時計方向 すなわち後方に回動するとともに、 緩衝器 1 1の軸部 1 4は、 リンク機構 1 2に 引っ張られることにより、 時計方向に回動する。 この回動は、 鍵盤蓋 1の前部の 角部が上前板 4に当接することによって終了し、 鍵盤蓋 1、 リンク機構 1 2およ び緩衝器 1 1の軸部 1 4は、 図 1の実線および図 3の 2点鎖線に示す開位置に達 する。 前述したように、 この開位置方向への回動中は、 緩衝器 1 1の制動力が作 用しないので、 鍵盤蓋 1を容易に開放することができる。

この開位置から、 鍵盤蓋 1を手前側に倒すようにすると、 鍵盤蓋 1は時計方向 に回動する。 このとき、 鍵盤蓋 1には、 リンク機構 1 2を介して、 緩衝器 1 1の 制動力が作用し、 この制動力により、 鍵盤蓋 1の回動が減速され、 緩衝される。 また、 緩衝器 5の制動力は、 鍵盤蓋 1が閉位置に近づくにつれて次第に増大する ので、 回動速度が大きくなりやすい鍵盤蓋 1の閉じ終わりに制動力が最大となり、 鍵盤蓋 1を確実にゆつくり閉じることができる。

また、 本実施形態の開閉制御装置 1 0では、 ピアノ本体に対して着脱自在に構 成された奥屋根 3に緩衝器 1 1が取り付けられているので、 鍵盤蓋 1の着脱を、 奥屋根 3、 緩衝器 1 1およびリンク機構 1 2と一緒にまとめて行うことができる。 したがって、 鍵盤蓋 1を工具などを用いずに容易に着脱可能で、 J I S S 8507- 1975の規定を簡単にクリアできるとともに、 鍵盤蓋 1の開閉を、 離脱などが生じ ることなく安定して行うことができる。 さらに、 鍵盤蓋 1を開いた状態で、 緩衝 器 1 1およびリンク機構 1 2の大部分が奥屋根 3の下側に隠れ、 リンク機構 1 2 の一部が鍵盤蓋 1の下部にわずかに見えるだけなので、 ピアノの外観上も好まし いものである。

次に、 図 4および図 5を参照しながら、 本発明の第 2実施形態による鍵盤蓋の 開閉制御装置を説明する。 この開閉制御装置 2 0は、 前述した第 1実施形態の開 閉制御装置 1 0と比較し、 主として鍵盤蓋 1へのリンク機構の取付け構造が異な るものである。 すなわち、 開閉制御装置 1 0では、 リンク機構 1 2の鍵盤蓋 1側 のリンクバ一 1 2 aが鍵盤蓋 1の裏面下端部にねじ止めされているのに対し、 開 閉制御装置 2 0では、 鍵盤蓋 1の外側面に凹部 2 1が形成され、 この凹部 2 1に リンク機構 2 2の鍵盤蓋 1側のリンクバ一 2 2 aが取り付けられている。 凹部 2 1は、 鍵盤蓋 1の側面に沿ってその背面まで延びるとともに、 リンクバー 2 2 a に合致した幅と深さを有しており、 それにより、 凹部 2 1にリンクバー 2 2 Άが 鍵盤蓋 1の外側面と面一の状態で収容される。 リンクバー 2 2 aは、 この状態で、 鍵盤蓋 1の外側面にねじ 2 3で固定されている。

また、 リンクバー 2 2 aは、 第 1実施形態のリンクバー 1 2 aよりも長く構成 されている。 これは、 リンクバ一 2 2 aを鍵盤蓋 1の側面に取り付けた場合には、 緩衝器 1 1側からの制動力がリンクバー 2 2 aと鍵盤蓋 1の接合部 （すなわちね じ 2 3 ) にせん断力として作用するようになるので、 このせん断力に十分抵抗で きるよう、 リンクバ一 2 2 aをしつかりと固定するためである。 なお、 本実施形 態では、 緩衝器 1 1の軸部 1 4とアーム 1 6は、 あらかじめ一体に形成されてい る。 他の構成は、 第 1実施形態と同様である。

以上の構成によれば、 開閉制御装置 2 0の動作は、 前述した第 1実施形態の開 閉制御装置 1 0とまったく同様であり、 したがって、 第 1実施形態の場合と同様 に、 鍵盤蓋 1を安定して開閉でき、 且つゆつくり閉じることができるとともに、 鍵盤蓋 1の着脱を、 工具などを用いることなく、 容易に行うことができる。 さら に、 リンク機構 2 2のリンクバー 2 2 a 、 鍵盤蓋 1の外側面の凹部 2 1に収容 され、 この外側面と面一になつて、 鍵盤蓋 1を開いた状態で前方から見えなくな るので、 ピアノの外観をさらに向上させることができる。

なお、 説明した 2つの実施形態では、 緩衝器 1 1としてワンゥヱイ トルク式の 油圧ダンバを用いているが、 他の適当な緩衝器に代えることも可能である。 また、 実施形態はアップライ トピアノの鍵盤蓋に適用した例であるが、 本発明をアップ ライ 卜型電子ピアノの鍵盤蓋に適用してもよいことは、 もちろんである。 産業上の利用可能性

本発明の鍵盤蓋の開閉制御装置によれば、 アップライ トビァノおよびアツブラ ィ ト型電子ピアノの鍵盤蓋を安定して開閉でき、 且つゆつくり閉じることができ るとともに、 鍵盤蓋の着脱を、 工具などを用いることなく、 容易に行うことがで きる。

Claims

請求の範囲

1 . 本体を有するピアノの鍵盤蓋用の開閉制御装置であって、 下記からなるも の：

前記ピアノの本体に着脱自在に取り付けられ、 前記鍵盤蓋が回動自在に取り付 けられた奥屋根；

一端部と他端部を有し、 該一端部が前記鍵盤蓋に連結されたリンク機構； 前記奥屋根に取り付けられるとともに、 前記リンク機構の前記他端部が連結さ れ、 前記鍵盤蓋が閉方向に回動するときに前記リンク機構を介して前記鍵盤蓋を 制動する緩衝器。

2. 前記緩衝器は、 前記奥屋根の下面に取り付けられ、 前記リンク機構の前記 一端部は、 前記鍵盤蓋の下面に固定されているクレーム 1の開閉制御装置。

3. 前記リンク機構の前記一端部は、 前記鍵盤蓋の側面に形成された凹部に、 当該側面と面一になるように収容されて固定されているクレーム 1の開閉制御装

4. 前記ピアノの本体は、 少なくとも一対の腕木を含み、 前記奥屋根は、 該ー 対の腕木に着脱自在に取り付けられるクレーム 1の開閉制御装置。

5. 前記一対の腕木はそれぞれ内側に向かって延びる少なくとも二つの突出部 を有し、 前記奥屋根は下面から下方に延びる奥屋根付木を有し、 前記奥屋根は、 該奥屋根付木が前記少なくとも二つの突出部間に嵌入されることにより着脱自在 に前記腕木に取り付けられるクレーム 4の開閉制御装置。

6. 前記緩衝器は、 ワンウェイ トルク式の油圧ダンバからなるクレーム 1の開 閉制御装置。

7. 前記リンク機構は、 互いに回動可能に連結された二つのリンクバ一を備え てなり、 該二つのリンクバーの一方は、 前記リンク機構の前記一端部を含み、 該 二つのリンクバーの他方は、 前記リンク機構の前記他端部を含むクレーム 1の開 閉制御装置。