JP2001097127A - 二段収納容器 - Google Patents

二段収納容器

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JP2001097127A
JP2001097127A JP27613899A JP27613899A JP2001097127A JP 2001097127 A JP2001097127 A JP 2001097127A JP 27613899 A JP27613899 A JP 27613899A JP 27613899 A JP27613899 A JP 27613899A JP 2001097127 A JP2001097127 A JP 2001097127A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】部品点数を低減するとともに金属製のアーチヒ
ンジの使用を回避する。 【解決手段】アッパーボックス2の一端をボックス本体
1に揺動可能に枢支し、ドア部3から延びるアーチヒン
ジ4をボックス本体1に揺動可能に枢支した。従来2個
用いられていたアーチヒンジが1個ですむため、部品点
数が低減される。またアッパーボックス2の荷重はアー
チヒンジ4に作用しないので、アーチヒンジを樹脂製と
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のコンソー
ルボックスなどに用いられる二段収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車などには運転席と助手席との間に
コンソールボックスが設けられている。そして収納効率
をよくするために、二段構造のコンソールボックスも広
く用いられている。この二段構造のコンソールボックス
は、車体に固定されたボックス本体と、ボックス本体の
ドアを兼ね該ボックス本体に収納されるアッパーボック
スと、アッパーボックスがボックス本体に収納された状
態でアッパーボックスを開閉するドア部とから構成され
ている。そしてアッパーボックスの一端をボックス本体
に揺動可能に保持し、ドア部の一端をアッパーボックス
に揺動可能に保持するとともに、ロック装置を工夫する
ことで両ボックスが同時に開くことがないように工夫さ
れている。
【0003】アッパーボックスの一端をボックス本体に
揺動可能に保持し、ドア部の一端をアッパーボックスに
揺動可能に保持するには、図 に示すようなアーチヒン
ジが用いられている。すなわちボックス本体100には
軸部をもつ一対のブラケット101がビス102によっ
て固定され、第1アーチヒンジ200の一端が一対のブ
ラケット101の間に揺動可能に枢支されている。そし
て第1アーチヒンジ200の他端はアッパーボックス3
00の下面にビス103によって固定されている。また
ボックス本体100には貫通孔102が設けられ、第1
アーチヒンジ200の一端が貫通孔102に係合するこ
とでアッパーボックス300の揺動角度が規制されてい
る。これによりアッパーボックス300が揺動しすぎて
収納物が落下するような不具合が回避されている。
【0004】一方、ドア部400からは第2アーチヒン
ジ401が一体的に突出形成されている。そしてアッパ
ーボックス300には軸部をもつ一対のブラケット30
1がビス302によって固定され、第2アーチヒンジ4
01の一端が一対のブラケット301の間に揺動可能に
枢支されている。またアッパーボックス300には貫通
孔303が設けられ、第2アーチヒンジ401の一端が
貫通孔303に係合することでドア部400の揺動角度
が規制されている。これによりドア部400が揺動しす
ぎて後部座席の乗員の邪魔になるような不具合が回避さ
れている。
【0005】このように従来の二段コンソールボックス
では、二つのアーチヒンジを用いることでアッパーボッ
クス300及びドア部400が角度を規制されながら揺
動自在となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記した従来
の二段コンソールボックスでは、第1アーチヒンジ20
0と第2アーチヒンジ401が用いられ、第2アーチヒ
ンジ401はドア部400と一体成形できるものの、そ
れぞれ一対のブラケット101とブラケット301が必
要であるため部品点数が多い。そのため組付工数が多大
となるとともに、コストが高いという不具合がある。
【0007】またそれぞれの部品を組み付けるためのス
ペースが必要であるため、コンソールボックスの外形が
大きくなってしまったり、収納容積が小さくなるという
不具合もあった。
【0008】さらに第1アーチヒンジ200の一端に
は、アッパーボックス300とドア部400の両方から
力が加わるため所定以上の強度が必要である。そのため
第1アーチヒンジ200は金属製のものが一般に用いら
れているが、コスト及び重量の面で好ましくなく、揺動
時に異音が発生したり、外観的に好ましくないという不
具合がある。異音の発生はグリスの塗布などにより解消
できるが、グリスが表出するという問題がある。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、部品点数を低減するとともに金属製のアー
チヒンジの使用を回避することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の二段収納容器の特徴は、ボックス本体と、ボックス
本体のドアを兼ねボックス本体に収納されるアッパーボ
ックスと、アッパーボックスがボックス本体に収納され
た状態でアッパーボックスを開閉するドア部と、よりな
る二段収納容器において、アッパーボックスは一端がボ
ックス本体に枢支されてボックス本体に対して揺動可能
であり、ドア部からはアーチヒンジが一体的に延びアー
チヒンジはボックス本体に揺動可能に枢支されるととも
に先端がボックス本体に係合して揺動角度が規制され、
ドア部はアッパーボックス及びボックス本体に対して揺
動可能に構成されたことにある。
【0011】なお、アッパーボックスとドア部とは共通
の枢支軸に枢支されていることが望ましく、アッパーボ
ックスは揺動角度を規制可能にボックス本体に枢支され
ていることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の二段収納容器としては、
自動車のコンソールボックス、グラブボックス、あるい
はスーツケースやブリーフケースなどが例示される。
【0013】本発明の二段収納容器では、アッパーボッ
クスの一端がボックス本体に枢支されているので、アッ
パーボックスはボックス本体に対して揺動可能である。
またドア部はアーチヒンジがボックス本体に枢支され、
かつアーチヒンジの一端がボックス本体に係合している
ので、ドア部は角度を規制されながらアッパーボックス
及びボックス本体に対して揺動可能となっている。した
がってアーチヒンジは1個ですみ、部品点数が低減され
る。
【0014】またアッパーボックスはボックス本体に枢
支されているので、アッパーボックスからアーチヒンジ
に作用する力はほとんどない。したがってアーチヒンジ
は従来ほどの強度が不要となり樹脂から形成できるの
で、ドア部と一体成形可能である。そして金属製のアー
チヒンジを用いなければ、コストを低減できるとともに
見映えが向上し、異音の発生が生じないのでグリスの塗
布なども不要となる。
【0015】アッパーボックスとドア部のアーチヒンジ
は、別々の枢支軸に枢支してもよいが、共通の枢支軸に
枢支することが望ましい。これにより部品点数と配置ス
ペースを低減することができる。
【0016】アッパーボックスは、ボックス本体に揺動
可能に枢支されている。しかしアッパーボックスを開い
てボックス本体を使用する際に、アッパーボックスが揺
動しすぎるとアッパーボックス内の収納物が落下する場
合がある。そこでアッパーボックスは揺動角度を規制可
能にボックス本体に枢支されていることが望ましい。こ
のように揺動角度を規制するには、例えばボックス本体
にブラケットを固定しそのブラケットにアッパーボック
スを揺動可能に枢支する場合に、ブラケットとアッパー
ボックスとに互いに係合する係合部を形成し、これらの
係合により揺動角度を規制することができる。またアッ
パーボックスの端部がボックス本体あるいはドア部に当
接することで揺動角度を規制するように構成することも
できる。
【0017】なおアッパーボックス又はドア部を閉じる
場合に、アッパーボックスがボックス本体に、あるいは
ドア部がアッパーボックスに衝突して、異音が発生する
場合がある。これを防止するために、ボックス本体のア
ッパーボックスと当接する表面及びドア部のアッパーボ
ックスと当接する表面にクッションゴムを設けることが
行われている。
【0018】しかしながら上記したようにクッションゴ
ムを設けると、ボックス本体のアッパーボックスと当接
する表面及びドア部のアッパーボックスと当接する表面
にそれぞれ少なくとも2個ずつ合計4個のクッションゴ
ムが必要となるため、部品点数が多く組付工数が大きい
という不具合がある。
【0019】そこでアッパーボックスに上下に貫通する
貫通孔を設け、その貫通孔に上下に突出するようにゴム
クッションを設けることが望ましい。これにより2個の
ゴムクッションでボックス本体とアッパーボックスとの
衝突及びドア部とアッパーボックスとの衝突を緩衝する
ことができ、従来と同様に異音を防止できるとともに組
付工数を低減することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0021】図1に本発明の二段収納容器の一実施例を
構成するコンソールボックスを示す。このコンソールボ
ックスは、車体に固定されたボックス本体1と、ボック
ス本体1に一端が揺動可能に枢支されたアッパーボック
ス2と、アッパーボックスの枢支軸に揺動可能に連結さ
れたドア部3とから構成されている。
【0022】ボックス本体1の一端部の上面には、上下
に貫通する長孔10が形成され、長孔10の両端部近傍
にはそれぞれブラケット11がビス12で固定されてい
る。ブラケット11にはそれぞれ貫通孔13が形成され
ている。またボックス本体1の開口周縁部には、前端部
の左右両側に貫通孔14が形成され、それぞれの貫通孔
14にクッションゴム15が嵌合して開口面より上方に
突出している。
【0023】アッパーボックス2は、一端部の左右両側
にそれぞれ突出する一対の脚部20をもち、一対の脚部
20の間には切り欠き部21が形成されている。また一
対の脚部20にはそれぞれ左右方向に貫通する貫通孔2
2が形成されている。
【0024】このアッパーボックス2は、アッパーボッ
クス2の開口周縁部の裏面側がボックス本体1の開口周
縁部の上面に対向した状態でボックス本体1に収納され
る。その状態で一対の脚部20の貫通孔22がブラケッ
ト11の貫通孔13と同軸となるように構成されてい
る。
【0025】ドア部3は、PPなどの硬質樹脂から形成
された内側部材30と、内側部材30を被覆する外側部
材31とから構成されている。外側部材31はPPなど
の硬質樹脂から形成された図示しない基材と、基材表面
を覆いPVCなどの軟質樹脂から形成された表皮と、基
材と表皮との間に充填された図示しない発泡体とから構
成され、表皮によって柔らかな触感とレザー調の外観を
備えている。そして内側部材30の一端部には、アーチ
ヒンジ4が一体的に設けられている。このアーチヒンジ
4は内側部材30の成形時に内側部材30と同時に形成
されている。また内側部材30の前端部には、左右両側
にそれぞれ貫通孔32が形成され、それぞれの貫通孔3
2にクッションゴム33が嵌合して表面より下方に突出
している。
【0026】アーチヒンジ4は、内側部材30の一端部
から延びる円弧状のアーチ部40と、アーチ部40の先
端に形成された平板部41とからなり、アーチ部40の
先端には左右方向に貫通する貫通孔42が形成されてい
る。
【0027】このドア部3は、平板部41がボックス本
体1の長孔10内に係入され、アーチ部40がアッパー
ボックス2の一対の脚部20の間の切り欠き部21に位
置する。その状態で一対のブラケット11の貫通孔1
3、一対の脚部20の貫通孔22及びアーチヒンジ4の
貫通孔42が同軸位置となり、金属製のシャフト23が
貫通孔13、貫通孔22及び貫通孔42に貫通され、E
リング24で抜け止めされている。したがってアッパー
ボックス2及びドア部3は、それぞれシャフト23を中
心にして揺動可能となっている。
【0028】さて上記のように構成された本実施例のコ
ンソールボックスでは、アッパーボックス2を使用する
場合にはドア部3をシャフト23を中心にして揺動させ
る。これによりアッパーボックス2の開口が表出し、ア
ッパーボックス2に物を出入することができる。このと
きドア部3は、アーチヒンジ4の平板部41がボックス
本体1の長孔10の周縁部と係合することで揺動角度が
規制され、後方に倒れて後部座席の乗員の邪魔になるの
が防止されている。そしてドア部3を閉じると、クッシ
ョンゴム33がアッパーボックス2の開口周縁部に先ず
当接するため、衝撃が緩衝され衝突による異音が防止さ
れている。
【0029】またボックス本体1を使用する場合には、
アッパーボックス2とドア部3とをシャフト23を中心
にして同時に揺動させる。これによりボックス本体1の
開口が表出し、ボックス本体1に物を出入することがで
きる。このときドア部3は、アーチヒンジ4の平板部4
1がボックス本体1の長孔10の周縁部と係合すること
で揺動角度が規制され、後方に倒れて後部座席の乗員の
邪魔になるのが防止されている。またアッパーボックス
2は、一対の脚部20の先端がボックス本体1と当接し
て干渉するため、それ以上の揺動が規制され、アッパー
ボックス2内の収納物が落下するのが防止されている。
【0030】そしてアッパーボックス2とドア部3を閉
じると、クッションゴム33及びクッションゴム15が
アッパーボックス2の開口周縁部に表裏両側から当接す
るため、衝撃が緩衝され異音の発生が防止されている。
【0031】すなわち本実施例のコンソールボックスに
よれば、アッパーボックス2のアーチヒンジ4とドア部
3とは、それぞれ独立してシャフト23によって枢支さ
れ、アッパーボックス2の荷重はアーチヒンジ4に作用
しない。したがってアーチヒンジ4は樹脂から形成する
ことができ、金属製のアーチヒンジが不要となる。そし
てアーチヒンジは1個ですむため、ビスの数も含めて部
品点数が低減され、コストを安価とすることができる。
またアーチヒンジは樹脂製であるため、軽量で見映えが
よく、グリスの塗布などが不要となるため一層低コスト
となる。
【0032】なお上記実施例では、ボックス本体1及び
ドア部3にそれぞれ一対のクッションゴム15,33を
設けているが、クッションゴムの個数が多く組み付け工
数が多大である。そこで図2に示すように、アッパーボ
ックス2の開口周縁部の前端に左右一対の貫通孔25を
形成し、その貫通孔25に図3に示すような形状のクッ
ションゴム26を上下に突出するように嵌合することが
望ましい。
【0033】このようにすれば、クッションゴム26が
ボックス本体1及びドア部3とそれぞれ当接するため、
閉じる際の衝撃を緩衝でき異音の発生を防止することが
できる。したがって上記実施例のコンソールボックスに
比べてクッションゴムの個数を低減することができる。
【0034】
【発明の効果】すなわち本発明の二段収納容器によれ
ば、金属製のアーチヒンジを用いず、1個のアーチヒン
ジのみでドア部とアッパーボックスとを揺動させること
ができる。したがって部品点数を削減でき、組付工数を
低減できる。また軽量化でき、見映えもよくグリスも不
要となるので、一層のコストダウンを図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の二段コンソールボックスの
分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例の二段コンソールボックスの
他の態様を示し、アッパーボックスの斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の二段コンソールボックスの
他の態様を示し、アッパーボックスの要部断面図であ
る。
【図4】従来の二段コンソールボックスの分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
1:ボックス本体 2:アッパーボックス 3:
ドア部 4:アーチヒンジ 10:長孔 23:
シャフト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボックス本体と、該ボックス本体のドア
    を兼ね該ボックス本体に収納されるアッパーボックス
    と、該アッパーボックスが該ボックス本体に収納された
    状態で該アッパーボックスを開閉するドア部と、よりな
    る二段収納容器において、 該アッパーボックスは一端が該ボックス本体に枢支され
    て該ボックス本体に対して揺動可能であり、該ドア部か
    らはアーチヒンジが一体的に延び該アーチヒンジは該ボ
    ックス本体に揺動可能に枢支されるとともに先端が該ボ
    ックス本体に係合して揺動角度が規制され、該ドア部は
    該アッパーボックス及び該ボックス本体に対して揺動可
    能に構成されたことを特徴とする二段収納容器。
  2. 【請求項2】 前記アッパーボックスと前記ドア部とは
    共通の枢支軸に枢支されていることを特徴とする請求項
    1に記載の二段収納容器。
  3. 【請求項3】 前記アッパーボックスは揺動角度を規制
    可能に前記ボックス本体に枢支されていることを特徴と
    する請求項1に記載の二段収納容器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201341A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Kojima Press Co Ltd オーバーヘッドコンソール装置
JP2009067105A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Honda Motor Co Ltd コンソールボックス
JP2011110371A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Aisin Keikinzoku Co Ltd 簡易スロープ
KR101172140B1 (ko) 2009-12-16 2012-08-07 주식회사 니프코코리아 차량용 암레스트 힌지
JP2012250339A (ja) * 2011-05-09 2012-12-20 Makita Corp 電動工具用収納ケース

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