JPH05313653A - 鍵盤楽器の蓋体構造 - Google Patents

鍵盤楽器の蓋体構造

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JPH05313653A
JPH05313653A JP4114965A JP11496592A JPH05313653A JP H05313653 A JPH05313653 A JP H05313653A JP 4114965 A JP4114965 A JP 4114965A JP 11496592 A JP11496592 A JP 11496592A JP H05313653 A JPH05313653 A JP H05313653A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 開蓋時の蓋体の高さを低くして演奏時の圧迫
感を除去すると共に、楽器本体内の実装スペースを確保
する。 【構成】 閉蓋時に楽器本体1の鍵盤部2を覆う蓋体1
0の後部両端付近から後方に延長するように一対の腕部
材11を突設し、J字状に折り曲げて本体上面の透孔1
bを挿通して本体内部の枢軸12で軸着し、蓋体10が
枢軸12を支点として開閉し得るようにして開蓋時の高
さを低くする。透孔1bの先端付近に軸13でユの字状
の補助蓋14を回動自在に蝶着し、その上端部を軸15
で連結リンク16の一端に連結し、連結リンク16のス
リット16aに腕部材11の軸17を緩嵌して開蓋時に
補助蓋14が開口部11cを覆うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子オルガンや電子
ピアノ等の鍵盤楽器の楽器本体上面を覆う開閉自在な蓋
体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の鍵盤楽器では、楽器不
使用時に鍵盤部や操作パネル部等を備えた楽器本体の上
部を覆って塵埃等の侵入を防ぐと共に操作パネル部に配
設した操作子を保護し、開蓋時にはその内面が譜面受け
として利用される開閉可能な蓋体が常備されているかあ
るいはオプション部材として用意されている。
【0003】蓋体構造としては、例えば特開昭63−1
1995号公報に示されるようなものが知られている。
すなわち、蓋体は下面後端部に一体に固設された支点部
材の先端の軸を回転中心として回転し、その後半部は楽
器本体の上面に設けた開口部を挿通して楽器本体内の空
所内に潜入している。その結果、開蓋時の蓋体の高さは
大幅に低くなり、演奏時の圧迫感が減少する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の鍵盤楽器の蓋体構造にあっては、開蓋時蓋体
の後半部が楽器本体内に侵入するため、特に電子鍵盤楽
器においては楽器本体内に収納されるトランス等各種電
気部品の実装スペースが制限され、そのため、設計の自
由度が制約され、楽器本体の大形化を余儀なくされると
いう問題点があった。
【0005】同時に、楽器本体の上面に蓋体が挿通する
ための開口方向に長い大きな長孔が形成されるので、塵
埃の侵入防止と外観上の観点からこれを覆う部材が必須
となり、そのため製造費用の増加を招致する。また製造
費用低減のための蓋体のオプション化も考えられるが、
楽器本体に長孔のある型とない型の2分化を招き、汎用
性が低下する。さらに、蓋体を設けたとしても開蓋時に
は上記長孔の手前端面と蓋体裏面とで形成される長い間
隙から筆記具等が楽器本体内へ落下しやすいという難点
もあった。
【0006】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、開蓋時の蓋体の高さを低くしながら楽器本体内
の実装スペースを充分にとることができ、本体上面に開
口する大きな長孔を不要とすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、閉蓋時に楽器本体の鍵盤部を覆う開閉自
在な蓋体を有する鍵盤楽器の蓋体構造であって、上記蓋
体は、その後部両端付近から後方に延長するように突設
した一対の腕部材の下方で且つその後端から前方に所定
距離離れた位置に回転中心を有するようにした鍵盤楽器
の蓋体構造を提供するものである。
【0008】また、閉蓋時に楽器本体の上面を覆う開閉
自在な蓋体を有する鍵盤楽器の蓋体構造であって、上記
蓋体は、閉蓋時に上記楽器本体の鍵盤部を覆う前蓋体
と、その後部を覆う後蓋体とからなり、上記前蓋体は、
その後部両端付近から後方に延長するように突設した一
対の腕部材の下方で且つその後端から前方に所定距離離
れた位置に回転中心を有し、上記後蓋体は上記楽器本体
の後端に回転中心を有するようにした鍵盤楽器の蓋体構
造も提供する。
【0009】さらに、例えば、上記の前蓋体と後蓋体か
らなる鍵盤楽器の蓋体構造において、上記前蓋体の開閉
に連動して上記後蓋体を開閉させる連動手段を設けても
よく、開蓋時に上記楽器本体上面に形成された上記腕部
材挿通用の透孔と上記腕部材との間に開口する開口部を
覆う補助蓋を設けるようにするとさらによい。
【0010】そして、上記の補助蓋を設けた鍵盤楽器の
蓋体構造において、上記蓋体の開閉に連動して上記補助
蓋を開閉させる連動手段を設けるようにしてもよい。
【0011】
【作用】この発明による鍵盤楽器の蓋体構造は上記のよ
うに構成することにより、開蓋時には蓋体後方に突設し
た腕部材のみが楽器本体内に潜入し、蓋体の高さが低く
なって圧迫感が低減され、楽器本体の上面に蓋体全体が
挿通する大きな長孔を設ける必要がなく、出荷時には盲
蓋等を設けて蓋体をオプション部品とすることが可能に
なると共に、楽器本体の内部を有効に利用することがで
きる。
【0012】そして、この蓋体が閉蓋時には鍵盤部のみ
を覆ってパネル操作部等は露呈されているので、鍵盤部
を必要としないステップ入力,ステップ入力,編集等の
自動演奏用データ作成や編集は閉蓋状態のままで可能に
なる。
【0013】また、蓋体を前蓋体と後蓋体とから構成し
たものでは、楽器本体上面の全操作子を完全にカバーす
ることができるので防塵効果が良好となる。さらに、こ
の構成に加えて、例えば、前後両蓋体間に連動手段を設
けるようにすると、前蓋体の開閉操作だけで後蓋体も自
動的に回転し、蓋体の開閉操作性が向上する。
【0014】また、例えば、楽器本体上面に設けた透孔
と腕部材との間に形成される開口部を補助蓋で開閉させ
るようにすると、筆記具等を上記開口部から楽器本体内
部に落下させるおそれがない。さらに、例えば、この構
成に加えてその補助蓋を蓋体の開閉に連動して開閉し得
るようにすると、蓋体開閉の操作性をより一層向上させ
ることができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1はこの発明の第1実施例の開蓋状
態を示す側面図、図2は閉蓋状態を示す側面図、図3は
開蓋状態の平面図、図4は閉蓋状態の平面図である。
【0016】これらの図は2段鍵盤を備えた電子楽器に
この発明による蓋体構造を適用した状態を示すものであ
り、楽器本体1の前半部は上方に開放して鍵盤部2を構
成し、それぞれ多数の白鍵及び黒鍵とからなる下鍵盤2
aと上鍵盤2bを配設してあり、打鍵操作により対応す
る図示しない鍵スイッチをオンさせ、楽音形成回路を作
動させて楽音を発生させる。
【0017】下鍵盤2a及び上鍵盤2bの図3,4で左
方と上鍵盤2bの後方及び下鍵盤2aの右方には、それ
ぞれ多数の操作子を備えたレフトパネル操作部3a,セ
ンタパネル操作部3b及びライトパネル操作部3cから
なるパネル操作部3が、それらの後方には譜面受4を挾
んで両側にモニタスピーカ用グリル5,5が、また前方
右隅にはパワースイッチ6がそれぞれ配設してある。
【0018】閉蓋時に鍵盤部2を覆う蓋体10は、透明
又は半透明の合成樹脂材料からなり、後部両端付近から
一対の腕部材11,11を後方に延長するように突出し
て設けてある。この腕部材11は図5に示すように、楽
器本体1の後端近くまで延びた延長部11aとこの延長
部11aの後端からJ字状に折れ曲って前方に向う曲折
部11bとからなり、楽器本体1の上板1aの後部両端
付近に開口した一対の透孔1bを挿通して本体内部に進
入し、閉蓋状態で延長部11aの下方でその後端からそ
れぞれ距離a,b離れた位置に蓋体10の回軸中心とな
る枢軸12を有している。
【0019】この枢軸12を支点として蓋体10を図6
に示す状態に開蓋させた状態では、腕部材11が透孔1
bを挿通して楽器本体内に深く進入するので、蓋体10
の高さは図15に示した場合と同様に低くなり、演奏時
の圧迫感が軽減される。同時に開蓋した蓋体内面は譜面
立として利用することができる。
【0020】この時、透孔1aの前端部と腕部材11と
の間に形成される開口部1cを遮蔽するため、この実施
例では楽器本体1の固定部に設けた軸13により、ユの
字状に形成した補助蓋14の底面の一端部を180°反
転可能に蝶着し、その突端部を軸15で連結リンク16
の一端に軸着し、この連結リンク16のスリット16a
に、腕部材11の側壁に植設した連結ピン17を摺動自
在に緩挿させ、補助蓋14が閉蓋状態で上板1a上に重
なり、開蓋状態で開口部1cを遮蔽し得るようにして蓋
体10と補助蓋14との連動手段を構成する。
【0021】上記のような構成からなる実施例で、図2
及び図4に示す閉蓋状態では、蓋体10は鍵盤部2の上
面を完全に覆って塵埃の侵入と他物体の不用意な衝合を
防止している。
【0022】この状態から蓋体10を枢軸12を中心と
して図5で時計方向に回動させると、これと一体の腕部
材11が右旋し、連結ピン17及び連結板16を介して
補助蓋14が軸13を中心として右旋し、180度反転
した状態で図示しないストッパに当接してその回動が停
止する。その後は蓋体10及び腕部材11だけがさらに
右旋し、連結ピン17が長孔16a内を摺動することに
より補助蓋14との移動量の差を吸収する。
【0023】図6はその開蓋状態を示すものであり、楽
器本体1の上板1aと腕部材11との間に形成される開
口部1cは補助蓋14で自動的に覆われ、開蓋中にこの
開口部1cから筆記具等を落したり、指等をつめるおそ
れがなくなる。なお、この状態では連結ピン17が長溝
16aのほぼ先端部に位置しているので、補助蓋14の
右端部を故意に持ち上げようとしても不可能であって、
不用意に補助蓋14による遮蔽が解かれて開口部1cが
開放されるおそれはない。
【0024】この実施例によれば、きわめて簡単な構成
で蓋体10の円滑な開閉を可能にし、開蓋時の蓋体10
の高さを低くして演奏時の圧迫感を低減させながら、楽
器本体1の内部に電気部品等の実装スペースを充分にと
ることができ、設計の自由度が向上し結果として楽器本
体を小形化することが可能になる。
【0025】また、蓋体10の両端付近に突設した腕部
材のみを楽器本体内に挿通するようにして上板に設ける
透孔を小さくてすむようにしたので、出荷時にはこの透
孔を小さな盲蓋で閉鎖し、蓋体をオプション部品として
必要に応じて取り付けるようにすることも可能になる。
【0026】なお、オプション部品として蓋体を取り付
ける場合、楽器本体内に潜入する腕部材ユニットはその
垂直投影面が楽器本体上面の透孔1cより大きいので、
垂直方向から挿入させることはできないが、斜め方向か
らやや回転させながら挿入させるようにすると装着が可
能になる。
【0027】さらに、鍵盤部2が完全に覆われている閉
蓋時でも、上部のセンタパネル操作部3bは露呈状態に
保たれていて、鍵盤部を使用しない例えばステップ入力
やステップ入力,編集等の自動演奏用データ作成等の操
作が可能であるので、上記の操作部にそれらの操作子群
を設けるようにするのが好ましい。
【0028】図7はそのようにした第1実施例の応用例
を示す斜視図であり、例えばセンタパネル操作部3bの
手前側に多数の入力,編集用操作子18a、その後方に
各操作子18aの操作内容を表示する液晶板からなる入
力,編集用表示部18b、その右側に自動演奏用のフロ
ッピディスクドライブ装置18cをそれぞれ配置してあ
る。また、入力,編集時、蓋体10の表面は作曲時の下
敷にも利用することができる。
【0029】なお、上記の入力,編集用操作子18aに
代えて多段のパソコン用キーボードや電話機等を設ける
ようにすれば、音楽用ソフトを送ると同時にパソコン通
信も可能になって離れた場所での合奏もでき、モニタ用
スピーカ等を配置すれば自動演奏を閉蓋状態のまま聴く
ことができる。
【0030】また、上記の第1実施例では開口部遮蔽手
段として腕部材と別個にこの腕部材に連動する補助蓋を
設けたが、図8に示す腕部材の変形例のように、腕部材
11′を厚さの薄い板金等で形成するようにすれば、楽
器本体の上板には細いスリットを設けるだけですむの
で、補助蓋は省略しても差支えない。
【0031】以上に述べた第1実施例及びその応用例あ
るいは変形例にあっては、蓋体が鍵盤部のみを覆うよう
になっているので、閉蓋時でもパネル操作部が有効に利
用できるという長所がある。
【0032】図9はこの発明の第2実施例を示す側面
図、図10はその要部斜視図である。なお、以下に述べ
る各実施例において、楽器本体1の構成は上記の第1実
施例の場合と同様であるので、対応する部分には同一の
符号を付して示し、その説明は省略する。
【0033】この第2実施例では、前第1実施例に加え
て不透明の合成樹脂材料からなる後蓋体21を軸22で
楽器本体1の上面後端部に蝶着して前蓋体20(第1実
施例の蓋体10に相当)が閉蓋時に覆わなかった楽器本
体上部の透孔1b、センタパネル操作部3b,譜面受4
及びグリル5等のすべてを覆い得るようにする。
【0034】後蓋体21は左右両側面の先端部に鉤状の
爪部21aを形成し、前蓋体20及び後蓋体21を楽器
本体1に装着した状態では、図9から分るように前蓋体
20が後蓋体21の爪部21aと蓋面21bとの間に若
干の間隙を設けて挾持されるようにして、前蓋体20の
開閉に連動して後蓋体21を開閉させる連動手動を構成
し、その閉蓋状態では図9に示すように前蓋体20の後
端部と後蓋体21の前端部とが所定量重なるようにそれ
ぞれの形状,寸法等を定める。なお、その他の構成は前
第1実施例と同様である。
【0035】この第2実施例によれば、閉蓋時には鍵盤
部及びパネル操作部を含む楽器本体の上面がすべて前蓋
体20及び後蓋体21によって覆われるので、防塵性が
完全になると共に外観も向上する。したがって、長期の
使用に際しても、パネル操作面に塵が溜ることもない。
なお、蓋体の取付けに際しては前蓋体20及び後蓋体2
1をそれぞれ独立して取り付けた後、後蓋体21の弾性
を利用して爪部21aを若干開きぎみにして前蓋体20
の側面に係合させるようにするとよい。
【0036】上記の第1,第2実施例では、きわめて簡
単な構成で円滑な蓋体の開閉が可能である。
【0037】図11はこの発明の第3実施例を示す側面
図、図12,13はその一部を拡大して示す作動説明図
である。この第3実施例では、前蓋体20に固設する腕
部材31に軸32で第1のリンク33を軸着してその他
端部を軸35により楽器本体固定部に軸着し、第1のリ
ンク33と同軸35に補助蓋34を蝶着してこの補助蓋
34に軸35を中心とする円弧状の突起34aを突設
し、同心状のスリット34bに第1のリンク33に植設
した連結ピン36を緩嵌させる。
【0038】腕部材31の後端部には軸37で第2のリ
ンク38を軸着してその他端部を軸39により楽器本体
固定部に軸着し、楽器本体1,腕部材31,第1,第2
のリンク33,38及び軸32,35,37,39によ
り四節回転リンク機構を構成する。このような構成によ
れば前蓋体20の回転中心はその回転につれて移動する
が、その位置は常に腕部材31の下方で後端から前方に
離れた点にある。なお、その他の構成は図9に示した第
2実施例と同様である。
【0039】いま、図12に示す閉蓋状態から前蓋体2
0の先端部を持ち上げると、これと一体の腕部材31に
軸32,37で連結された第1,第2のリンク33,3
8が軸35,39を支点としてそれぞれ時計方向に回動
する。第1のリンク33の回転当初は連結ピン36は補
助蓋34の円弧状のスリット34b内を移動するが、さ
らに回転して連結ピン36がスリット34bの端部に当
接するに及んで、補助蓋34が軸35を支点として第1
のリンク33と同動して回転する。
【0040】前蓋体20及び腕部材31が図13に示す
開蓋状態に達すると、図示しないストッパによりその回
動が停止され、補助蓋34は180度回動して別のスト
ッパに当接して停止し、透孔1bの前端部と腕部材31
との間に形成された開口部1cを遮蔽する。この状態で
は補助蓋34のスリット34bの図で下端部が連結ピン
36に当接しているので、外部から補助蓋34を持ち上
げて開放させることはできない。
【0041】上記の説明により明らかなように、補助蓋
34に設けたスリット34bは同軸35に枢着された第
1のリンク33と補助蓋34との回転角の差を調整する
ためのものであり、例えば第1のリンク33の回転角が
225度(180度+45度)であるとすると、スリッ
ト34bの中心角は45度となる。
【0042】なお、この実施例でも前蓋体20の回動に
連動して後蓋体21が軸22を支点として回動すること
は前第2実施例と同様である。この第3実施例によれ
ば、各軸32,35,37,39の位置及び第1,第2
のリンク33,38の形状等を適当に選ぶことにより、
楽器本体の内部に潜入する機構部の垂直投影面積を透孔
1bの大きさよりも小さくすることができるので、蓋体
の取り付けは上記機構部を透孔1b内に垂直に挿入すれ
ばよく、オプション部品としての蓋体の取り付けをきわ
めて容易に行うことができる。
【0043】さらに、このようなリンク機構を用いてそ
れらの移動する軌跡を最適に設定することができれば、
透孔1bの前端と腕部材31との間に形成される開口部
を最小にして補助蓋34を省略することも可能になる。
【0044】なお、これまでに述べた実施例において
は、腕部材を楽器本体内に枢着したり、リンク機構を介
して取り付けた場合について説明したが、腕部材の先端
部を楽器本体に設けたレール面に沿って移動させること
も可能である。また、この発明を実施する鍵盤楽器は電
子楽器に限らず一般の鍵盤楽器であっても差支えなく、
さらに上記実施例における蓋体,前蓋体,後蓋体及び補
助蓋等の組み合わせは随時変更し得るものであることは
いうまでもない。
【0045】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明による鍵盤楽
器の蓋体構造は、蓋体の後部両端付近から後方に突設し
た腕部材の下方で且つその後端部から前方に蓋体の回転
中心が位置するようにしたので、開蓋時の蓋体の高さを
低くして演奏時の圧迫感を軽減させ、同時に楽器本体の
内部の実装スペースが充分に確保され、設計の自由度が
向上して鍵盤楽器の小形化が可能になると共に、楽器本
体上面に設ける透孔が小さくてすむので、蓋体のオプシ
ョン化も容易になる。
【0046】そして、閉蓋時には鍵盤部への塵埃の侵入
や他物体の衝合が防止されるが、パネル操作部等は露呈
されているので、鍵盤部を必要としないステップ入力,
ステップ入力,編集等の自動演奏用データ作成や編集あ
るいは自動演奏の鑑賞等は閉蓋状態のままで可能にな
る。
【0047】また、蓋体を前蓋体と後蓋体とからなるよ
うにしたものは、楽器本体上面の全操作子を完全にカバ
ーすることができるので防塵効果が向上すると共に、不
用意な他物体との衝合による操作子の破損を防止するこ
とができ、例えば、その前後両蓋体間に連動手段を設け
るようにすると、蓋体の開閉操作性を向上させることが
可能になる。
【0048】さらに、例えば、開蓋時楽器本体上面に設
けた腕部材挿通用透孔と腕部材間に形成される開口部を
補助蓋で覆うようにすると、筆記具等をその開口部から
楽器本体内に落したり、指等を挾むおそれがなくなり、
その補助蓋を蓋体の開閉に連動させるようにすると、補
助蓋を自動的に開閉させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の開蓋状態を示す側面図
である。
【図2】同じくその閉蓋状態を示す側面図である。
【図3】同じくその開蓋状態を示す平面図である。
【図4】同じくその閉蓋状態を示す平面図である。
【図5】同じくその蓋体開閉機構の閉蓋状態を拡大して
示す作動説明図である。
【図6】同じくその蓋体開閉機構の開蓋状態を拡大して
示す作動説明図である。
【図7】第1実施例の応用例を示す斜視図である。
【図8】第1実施例における腕部材の変形例を示す斜視
図である。
【図9】この発明の第2実施例を示す側面図である。
【図10】同じくその要部のみを示す斜視図である。
【図11】この発明の第3実施例を示す側面図である。
【図12】同じくその前蓋体開閉機構の閉蓋状態を拡大
して示す作動説明図である。
【図13】同じくその前蓋体開閉機構の開蓋状態を拡大
して示す作動説明図である。
【符号の説明】
1…楽器本体、2…鍵盤部、3…パネル操作部、4…譜
面受、5…モニタスピーカ用グリル、6…パワースイッ
チ、10…蓋体、11,31…腕部材、12…枢軸、1
4,34…補助蓋、16…連結リンク、17,36…連
結ピン、20…前蓋体、21…後蓋体、33…第1のリ
ンク、38…第2のリンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉蓋時に楽器本体の鍵盤部を覆う開閉自
    在な蓋体を有する鍵盤楽器の蓋体構造であって、 前記蓋体は、その後部両端付近から後方に延長するよう
    に突設した一対の腕部材の下方で且つその後端から前方
    に所定距離離れた位置に回転中心を有するようにしたこ
    とを特徴とする鍵盤楽器の蓋体構造。
  2. 【請求項2】 閉蓋時に楽器本体の上面を覆う開閉自在
    な蓋体を有する鍵盤楽器の蓋体構造であって、 前記蓋体は、閉蓋時に前記楽器本体の鍵盤部を覆う前蓋
    体と、その後部を覆う後蓋体とからなり、前記前蓋体
    は、その後部両端付近から後方に延長するように突設し
    た一対の腕部材の下方で且つその後端から前方に所定距
    離離れた位置に回転中心を有し、前記後蓋体は前記楽器
    本体後端に回転中心を有するようにしたことを特徴とす
    る鍵盤楽器の蓋体構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の鍵盤楽器の蓋体構造にお
    いて、前記前蓋体の開閉に連動して前記後蓋体を開閉さ
    せる連動手段を設けたことを特徴とする鍵盤楽器の蓋体
    構造。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    鍵盤楽器の蓋体構造において、開蓋時に前記楽器本体上
    面に形成された前記腕部材挿通用の透孔と前記腕部材と
    の間に開口する開口部を覆う補助蓋を設けたことを特徴
    とする鍵盤楽器の蓋体構造。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の鍵盤楽器の蓋体構造にお
    いて、前記蓋体の開閉に連動して前記補助蓋を開閉させ
    る連動手段を設けたことを特徴とする鍵盤楽器の蓋体構
    造。
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