明 細 害 イ ン タ ー ロ イ キ ン類 の吸着剤 、 吸着除去方法 お よ び吸着親 技術分野
本発明 は 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン 類 の吸着剤、 吸着除去方 法 お よ び吸着器 に 関す る 。 と く に詳 し く は 、 イ ン タ ー 口 ィ キ ン 一 8 (以下、 I L 一 8 と い う ) 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 1 )9 (以下、 I L 一 1 )3 と い う ) 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン ー 6 (以下、 I L - 6 と い う ) お よ びイ ン タ ー ロ イ キ ン ー 2 (以下、 I L 一 2 と い う ) よ り な る 群か ら 選択 さ れ る 少な く と も 1 つの イ ン タ ー ロ イ キ ン を 吸着す る 吸着 剤、 な ら び に前記吸着剤 を用 いた 吸着除去方法お よ び吸 着器 に 関す る 。
サ イ ト カ イ ン は種 々 の抗原特異的、 非特異的免疫炎症 反応 に深 く Mわ る 生体防御因子 と し て 、 非常 に重要な タ ンパ ク 性物質で あ る 。 そ の存在 は生体 の恒常性の維持 に 必要不可欠 な物質であ る が、 炎症を と も な う 疾患 で は 過 剰 に 産生 さ れ、 そ の疾患 の 病態 の形成、 遷延 に 関与 し て い る 。
「 I L 一 8 」 は、 サ イ ト カ イ ン の一種であ り 、 1 9 8 7 年に松島らによって単球由来の好中球走化性因子 (MD N C F) と して精製 さ れ、 そ の遺伝子 も ク ロ ーニ ン グ さ れて い る。
I L 一 8 は 、 種 々 の細胞 に よ っ て 産生 さ れ る 好 中 球活性 化遊走制御因子で あ る 。
I L 一 8 は 、 好 中球 に 作用 し て 、 好 中球が有す る カ ン ジ ダ ァ ノレ ビカ ン ス ( C a n d i d a a l b i c a n s ) およびマイ コバク テ リ ゥ ム ( M y c o b a c t e r i u m ) の增殖抑制作用 を增強す る こ と が知 ら れて お り 、 免疫陚 活剤 と し て の効果が期待 さ れて い る ( 日 本 医学館、 サ イ ト カ イ ン ー 基礎か ら 最新情報 ま で 一 、 1 9 9 1 年、 6 5 〜 7 2 頁) 。 そ れ ゆ え 、 I L 一 8 を体液 ま た は培養液か ら 大量かつ効率的 に精製 す る 方法 が望 ま れて い る 。
他方、 I L - 8 の持統大量投与 は組繳 に と つ て 非常 に 有害であ り 、 肺胞では成人呼吸窮迫症候群様の組織破壊、 関節で は大量の リ ンパ球浸潤 を と も な う 組縑破壊を生 じ る 。 実驗的 に も リ ポ ポ リ サ ッ カ ラ イ ド ( L P S ) 誘導性 皮膚炎、 虚血後再灌流時の好 中球浸酒 に I L - 8 が本質 的 に 関与 して い る こ と が示 さ れ る 。 こ れ は 、 前記 リ ン パ 球浸酒 あ る い は好中球浸酒 に と も な う 組織破壊が、 I L 一 8 に対す る 中和抗体 を投与す る こ と で ほ ぼ完全 に抑止 さ れ る こ と で、 征明 さ れて い る 。 さ ら に は 、 慢性関節 リ ゥ マ チ 、 痛風性関節炎、 乾癬、 接触性皮膚炎、 敗血症、 突発性肺線維症、 成人呼吸窮迫症候群、 炎症性腸疾患、 免疫性血管炎、 糸球体性?!炎、 尿路感染症、 心筋梗塞、 喘息、 気道感染症、 周 産期感染、 移植艨器拒絶症な ど の 疾患 に お い て は 、 炎症局所 あ る い は全身血中 か ら 正常人 に比 し て 異常 に 高濃度 の I L 一 8 が検 出 さ れ て お り (免 疫薬理、 1 2 卷 1 号、 1 5 〜 2 1 頁 、 1 9 9 4 年) 、 こ れ ら の疾患 に I L 一 8 が関与 し て い る こ と が考 え ら れて い る 。 し か し な が ら 、 現在 の と こ ろ 、 こ れ ら の疾患 に お い て 、 I L - 8 の作用 を 抑止す る 有効な方法 は確立 さ れ て い な い 。
つぎに、 「 I L 一 1 S 」 は細菌な ど異物に よ る 刺激で、 主 に 単球 · マ ク ロ フ ァ ー ジ か ら 産生 さ れ る 炎症性サ イ ト 力 イ ン で あ り 、 1 9 8 4 年 に ァ ゥ ロ ン ( A u r o n ) ら に よ っ て ヒ 卜 の遺伝子が ク ロ ー ニ ン グ さ れて い る 。
1 9 7 9 年 の第 2 回国際 リ ン フ ォ カ イ ン ワ ー ク シ ョ ッ プ に お い て 同一物質 と し て イ ン タ ー ロ イ キ ン 1 ( I L 一 1 ) と の統一的呼称が決定 さ れ る ま で、 内 因性発熱物質 ( e n d o g e n i o u s p y r o g e n ) ( E P ) 、 白 血 球 内 因 性 メ デ ィ エ ー タ ー ( 1 e u k o c y t i c e n d o g e n i o u s m e d i a t o r ) ( L E M ) 、 リ ンパ球活性化因子 ( l ymp h o c y t e a c t i v a t i o n f a c t o r ) ( L A F ) 、 B 細 胞 活性ィヒ 因 子 ( B c e l l - a c t i v a t i n g f a c t o r ) ( B A F ) な ど と し て 見 い 出 さ れて い た こ と か ら も わか る よ う に 、 そ の生物活性 は多岐 に わ た っ て い る 。
炎症の主要な メ デ ィ エ ー タ ー で あ る I L 一 1 S は 、 通 常の状態では生体の恒常性を含む種 々 の反応 に お い て 重 要な 役割 を果た して い る が、 何 ら かの機構で過剰、 ま た は長期 に わ た っ て持統的 に 産生 さ れ る と 、 逆 に 組織 の破 壊や炎症性疾患 の 病態の形成 · 悪化 を誘導す る こ と が明 らかになつてきた (バイオメ ディ 力 ( B i o m e d i c a ) 、 9 巻、 1 9 9 3 年、 7 0 3 〜 7 0 7 頁) 。 と く に 敗血症 をはじめとする トキシック症候群 ( t o x i c s y n d r om e ) 、 慢性関節 リ ウ マチ、 ラ イ ム病、 骨粗鬆症、 川崎病、 痛風、 糸球体胃炎、 拡張性心筋症、 子宮内膜炎、 早産、 肉芽腫、 急性骨 «I性 白 血病、 ア ル ツ ハ イ マ ー病、 ダ ウ ン 症候群 、 肝線維化、 肝硬変、 さ ら に は ア ル コ ー ル性肝炎 な ど の 各 病態へ の I L 一 l yS の 関与 が強 く 示 唆 さ れて お り ( 日 本
医学館、 サイ ト カ イ ン ー基礎から最新情報ま で一 、 1 9 9 1 年、 1 3 〜 2 0 頁 ぉ ょ び 1 7 7 〜 1 8 7 頁) 、 I L 一 1 ;3 の 特異的抑制方法が望 ま れ、 盛ん に 研究 さ れて い る 。
代表的 な も の と し て 、 抗 I L 一 1 抗体、 抗 I L 一 1 3 レ セ ブ タ ー 抗体、 I L 一 1 レ セ ブ タ ー ア ン タ ゴニ ス ト ( I L - 1 r a ) な どが開発 さ れ (医学のあ ゆみ、 1 6 7 卷、 1 9 9 3 年、 4 3 2 〜 4 3 5 頁) 、 一部 は 敗血症を 対象疾患 と し て 臨床試験 に供 さ れ た が、 いずれ も 期待 さ れた 効果 は え ら れず、 実用 化 に は い た っ て い な い。
ま た 「 I L 一 6 J は 、 元来 B 細胞の分化因子 と し て 単 離 さ れ、 1 9 8 6 年 に平野、 岸本 ら に よ っ て そ の遺伝子 構造が決定 さ れた が、 骨 «腫細胞の增殖因子 と し て 働 い た り 、 肝 « に お いて 急性期 タ ン パ ク 質を誘導す る な ど炎 症の主要メ デ ィ エ ー タ ー と して の作用 が眩め られて い る。
I L 一 6 の異常産生が B細胞の ポ リ ク ロ ー ナ ルな 活性 化を招 き 、 形質細胞 «を引 き お こ す こ と が、 ト ラ ン ス ジ ュ ニ ッ ク マ ウ ス の作製 に よ り 、 示 さ れて い る 。 ま た一般 に、 I L 一 6 は多 く の急性炎症疾患や細菌感染、 ウ ィ ル ス感染、 火傷、 心筋梗塞な ど に お いて血中 の I L 一 6 が 高値を示す こ と が観察 さ れて い る 。 実際火傷や外科手術 な どの侵濃時 に I L 一 6 レ ベルが亢進 し 、 急性の細菌性 髄膜炎患者 (肺炎菌、 ブ ドウ 球菌、 リ ス テ リ ア菌に よ る) の 脳脊 K液 中 で は、 5 0 O n g / m 1 に お よ ぶ I L 一 6 が検 出 さ れた 例 が報告 さ れて い る 。 一方、 慢性肝炎 に お いて 局所の 炎症組織 ま た は全身 に お いて I L 一 6 が検 出 さ れて い る 。 慢性関節 リ ウ マ チ な どの 自 己免疫疾患ゃ キ ヤ ス ト ル マ ン ( C s t 1 e m a n ) 症、 心房粘液腫な ど に お いて は 、 I L 一 6 の 異常産生 が あ り 、 こ れが 7 グ ロ
ブ リ ン血症 タ ン パ ク 産生 の 引 き 金 に な っ て い る と 考 え ら れて い る 。 そ の ほか に も 子宮頸癌、 A I D S 、 ァ ノレ コ ー ル性肝炎、 多発性骨 «腫、 レ ン ネ ル ト T リ ン パ腫、 メ サ ン ジ ゥ ム增殖性齊炎、 胃細胞腫、 乾癬、 敗血症な どの疾 患へ の I L 一 6 の 関与が指摘 さ れて い る ( 日 本医学館、 サ イ ト 力 イ ン 一 基礎か ら 最新情報 ま で一 、 1 9 9 1 年、 1 7 7 〜 : 1 8 7 頁) 。 し か し な が ら 現在 の と こ ろ 、 こ れ ら 疾患 に お いて 、 I L 一 6 の 作用 を特異的 に 抑止す る 有 効な 方法 は確立 さ れて い な い。
さ らに、 「 I L一 2」 は従来 T細胞增殖因子 ( T C G F ) と 呼称 さ れて い た 分子量約 1 5 k D a の糖 タ ンパ ク 質で あ り 、 1 9 8 3 年 に谷 口 ら に よ っ て遠伝子が ク ロ ー ニ ン グ さ れた サ イ ト カ イ ンであ る 。 I L - 2 は そ の T細胞 に 対す る 增殖促進活性か ら 単独療法あ る い は局所養子免疫 療法 に よ る 癌の治療薬 と して の 応用 が図 ら れて い る 。
一方、 ト ラ ン ス ジ エ ニ ッ ク マ ウ ス を用 い た実驗か ら 局 所 ( こ の ばあ い は摔賺) で持統的 に 産生 さ れ る I L 一 2 が 自 己免疫性糖尿病の有力 な病因の 1 つ であ る こ と を示 唆す る 知見がえ ら れて い る ( ヘ ス ダブ リ ュ ー ア ー ル (H e a t h W. R. ) ァ リ ソ ン ジ エ ー (A l l i s o n J . ) ら : ネ イ チ ヤ ー ( N a t u r e ) 、 3 5 9 卷 、 5 4 7 頁 、 1 9 9 2 年) 。 ま た I L - 2 投与 に お い て 全 身性エ リ テマ トーデス ( S L E ) 、 リ ウマチ性関節炎 ( R A) を併発したとの報告もある (キ ヤゼラ イ ン (C h a z e r a i n P . ) 、 メ イ ヤ ー ォ ー ( M e y e r 0 ) 、 カ ー ン ェ ム ー エ フ ( K a h n M - F ) ら : ア ン ' イ ン タ ー ン ' メ ッ ド ( A n n . I n t e r n . M e d . ノ 、 1 1 6 券 、 4 2 7 頁、 1 9 9 2 年 お よ びノく ン ド ノレ ユ ー
ビ ィ ー ( W a n d l U . B . ) 、 ナ ゲ ル - ィ ム ケ ェ ム ( N a g e l — H i e m k e M . ) 、 メ イ デ ィ ー ( M a y D . ) ら : ク リ ン · イ ミ ユ ー ノ ル ' ィ ム ノ ノ、' ソノレ (C l i n. I mmu n o l . Immu n o p a t h o l . ) 6 5 卷、 7 0 頁、 1 9 9 2 年) 。 さ ら に は 、 敗血症性 シ ョ ッ ク に お い て T N F — cr と と も に I L 一 2 がそ の病態 に 深 く 関与 し て い る 可能性 が示唆 さ れて い る ( エ ン ド一 エ ス ( E n d o S . ) 、 イ ナ ダ ケ ー ( I n a d a K . ) 、 イ ノ ウ エ ワ イ ( I n o u e Y . ) ら : サ ー キ ユ レ づ ト リ ー シ ョ ッ ク ( C i r c u l a t o r y S h o c k ) 、 3 8 卷、 2 6 4 頁、 1 9 9 2 年) 。 し か し な が ら 現在 の と こ ろ 、 こ れ ら の疾患 に お いて 、 I L 一 2 の作用 を抑止す る 有効な方法 は確立 さ れて いな い。
かか る現状を鑑み、 本発明者 ら は病因物質 と しての I L 一 8 、 I L 一 1 、 I L 一 6 お よ び ま た は I L - 2 を 患者体液か ら 吸着除去す る 、 要すれば回収す る 方法 に つ い て研究 し た。 本発明者 ら は鋭意検肘を重ね た結果、 ァ 二 オ ン性官能基を有す る 水不溶性担体が体液 と 接触 し た 嚓 に 、 体液中 の I L 一 8 、 I L 一 1 、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 を強 く 吸着す る こ と を 見 い 出 し、 さ ら に 検討を 進 め 、 本 発明 を 完成す る に い た っ た 。
本発 明 の課題 は体液、 と く に 血液、 血漿お よ び血淸か ら I L 一 8 、 I L 一 1 /3 、 I L - 6 お よ び Zま た は I L 一 2 を 選択的 に 吸着 除去す る 、 要すれ ば回収す る こ と に あ る 。 発 明 の 開示
す な わ ち 本 発明 は 、 ァ ニ オ ン 性官能基 を有 す る 水 不 溶
性担 体 か ら な る I L 一 8 、 I L 一 1 /3 、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 よ り な る 群 か ら 選 択 さ れ る 少 な く と も 1 つ の ィ ン タ ー ロ イ キ ン の 吸 着 剤 、 前記 吸 着剤 を 体液 と 接触 さ せ る こ と を 特徴 と す る I L 一 8 、 I L 一 1 、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 よ り な る 群 か ら 選択 さ れ る 少 な く と も 1 つ の イ ン タ ー ロ イ キ ン の 吸 着 除去方法 、 ァ ニ オ ン 性官能基 を 有 す る 水 不 溶性担体 を 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 8 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 1 β 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 6 お よ び イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 2 よ り な る 群 か ら 選 択 さ れ る 少 な く と も 1 つ の イ ン タ ー ロ イ キ ン を 含有 し う る 液 と 接触 さ せ る こ と に よ り 該 ィ ン タ ー ロ イ キ ン を 吸着 す る 工程 お よ び該 吸 着 し た イ ン タ ー ロ イ キ ン を 溶 出 す る 工程 か ら な る 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 8 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 1 /3 、 イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 6 お よ び イ ン タ ー ロ イ キ ン 一 2 よ り な る 群 か ら 邁択 さ れ る 少 な く と も 1 つ の イ ン タ ー ロ イ キ ン の 回収 方法 な ら び に 液 の 入 口 、 出 口 を 有 し 、 か つ 吸 着剤 の 容器 外 へ の 流 出 防止 手段 を 備 え た 容器 内 に 、 前記 吸 着剤 を 充 填 し て な る I L - 8 、 I L 一 1 /S、 I L - 6 お よ び I L 一 2 よ り な る 群か ら 邁択 さ れ る 少な く と も 1 つの ィ ン タ ー ロ イ キ ン の 吸 着器 に 関 す る 。
前 記 吸 着剤 に お い て 、 好 ま し く は ァ ニ オ ン 性官能 基 は 硫酸 エ ス テ ル基 、 ス ル ホ ン 酸基 、 カ ル ボ キ シ ル基 、 リ ン 酸 エ ス テ ル基 よ り な る 群 か ら 遷 択 さ れ る 少 な く と も 1 種 類 よ り な り 、 硫 酸 、 デ キ ス ト ラ ン 硫酸 お よ び ポ リ ス チ レ ン ス ル ホ ン 酸 よ り な る 群 か ら 選択 さ れ る 少 な く と も 1 つ の 化 合 物 に 由 来 し 、 かつ ノ ま た は 前 記官能基 内 に 複数 の ァ ニ オ ン性官能基を有す る ポ リ ァ ニオ ン性官能基であ る 。
ま た 、 前 記 吸 着 剤 に お い て 、 好 ま し く は 水 不 溶性 担 体
が親水性であ り 、 多孔性で あ り 、 かつノ ま た は水不溶性 担体 に 一 O H で表わ さ れ る 末端官能基 が存在 す る 。
本発明 に お い て 体液 と は血液、 血漿、 血清、 腹水 、 リ ン パ液、 関節 内液お よ び こ れ ら か ら え ら れた 画分成分、 な ら び に そ の他の生体 由来の液性成分を い う 。
厂 I L 一 8 」 は分子量約 8 0 0 0 の タ ンパ ク 質であ 0 、
1 〜 2 量体で存在す る こ と が報告 さ れて い る (サ イ ェ ン ス ( S c i e n c e ) 2 6 4 卷、 9 0 〜 9 2 頁) 。
「 I い - 1 /9」 は 1 5 3 ア ミ ノ 酸からな る分子量約 1
5 0 0 の タ ンノ、 * ク 質で あ り 、 等電点は 7 〜 8 であ る 0 マ ク ロ フ ァ 一 ジ ゃ単球か ら 産生 さ れ、 免疫担 当細胞の增殖 や分化 の誘導、 内 因性発熱物質活性、 肝織 に お け る 急性 期炎症 夕 ンパ ク 質の合成な どの炎症反応の誘導 と い た 搛 々 な 生物活性を有 し て い る 。 ま た 「 I L 一 6 」 は 、 リ ン パ 系 の細胞の みな ら ず非 リ ン パ系 の細胞か ら も 産生 さ れ る 分子量約 2 1 , 0 0 0 〜 2 8 , 0 0 0 の 糖 タ ン パ ク 質であ る
Γ I L 一 2 」 は T細胞か ら 産生 さ れ る 分子量約 1 5 ,
0 0 0 の糖 タ ンパ ク 質であ る 。 1 ー 2 は 1"細胞、 B 細 胞、 N K細胞、 単球やマ ク ロ フ ァ ー ジ な ど に対 し て增殖 や分化 あ る い は機能活性化を促す こ と が知 ら れ て い る 。
本発明 に 用 い る 水不溶性担体 と は常温常圧 で固体で あ
、 固体表面 が水不溶性物質で覆われて い て も よ い 0 本願 に お け る 水不溶性担体 の形状 は 、 と く に 限定 さ れ な い。 た と え ば、 粒状, , 板状、 膜状、 繊維状な どがあ る。 級維状で あ る ばあ い 、 中空で あ っ て も よ い。 本発明 に お い て は 、 水不溶性担体 を カ ラ ム に 充填 し て 使用 し う る 。
吸着剤 を カ ラ ム に 充填 し て 使用 す る ば あ い は 、 血液 を
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( 9 ) 通液で き る こ と が好 ま し い。 すな わ ち 血液 に 含 ま れ る 細 胞 が充分 に 通過 し う る 間隙 を作れ る も の であ る こ と が好 ま し い。 た と え ば吸着剤 が粒状 あ っ て 、 I L 一 8 を 吸着 さ せ る ば あ い 、 平均粒径 が 5 /ζ π!〜 1 0 0 0 μ m で あ る こ と が望 ま しい。 好ま し く は、 平均粒径が 2 5 〜 1 0 0 0 β m , * も 好 ま し く は、 平均粒径が 5 0 〜 3 0 0 mで あ る 。 平均粒径が 5 # m以下 で あ れ ば、 体液 を高流速で 長時間、 安定 し て通液で き な く な る 。 1 0 0 0 // m以上 で あ れば、 吸着効率が低下す る 。 粒子で あ る ば あ い 、 粒 径分布 が狭 い方が よ り 好 ま し い。
ま た 、 吸着剤が繊維状でかつ 中空であ る ばあ い、 内 径 は 5 # m以上が好ま し く 、 I L 一 8 を吸着 さ せ る な ら ば、 好ま し く は、 2 0 〜 1 0 0 0 m、 最 も好ま し く は、 3 0 〜 3 0 0 # mで あ る 。
中が密な 識維状であ る ば あ い は径が 1 # m以上で あ る こ と が好 ま し く 、 I L 一 8 を吸着 さ せ る な ら ば、 好 ま し く は 、 2 〜 5 0 0 / m、 最 も 好 ま し く は、 5 〜 2 0 0 m であ る 。 水不溶性担体 の表面 は滑 ら かな方がよ く 、 表 面が粗で あ る と 非特異吸着が增加 し避択性が低下す る た め好 ま し く な い。
本 発明 に お け る ァ ニ オ ン性官能基 と は 、 P H が中 性付 近で負 に 帯電す る よ う な 官能基 を含 ん で い れば い か な る も の で も よ い。 こ の よ う な 官能基 の代表例 と し て は 、 力 ル ボキ シ ル基、 ス ル ホ ン酸基、 硫酸エ ス テ ル基、 シ ラ ノ ー ル基、 リ ン酸エ ス テ ル基、 フ : L ノ ー ル性水酸基 な どがあ げ ら れ、 こ れ ら の 中 で は 、 I L 一 1 S 、 I L - 6 お よ び Z ま た は I L 一 2 を 吸着 さ せ る ばあ い、 ス ルホ ン 酸基、 硫酸エ ス テ ル基 が好 ま し い が、 こ れ ら に 限定 さ れ る も の
で は な い。 ま た 、 こ れ ら の官能基 は 、 単独で も 、 ま た 2 種以上組 み合わせて も 使用 し う る 。 I L 一 8 を吸着 さ せ る ば あ い は 、 好 ま し い ァ ニオ ン 性官能基 と し て は 、 硫酸 エ ス テ ル基、 ス ルホ ン酸基、 カ ルボキ シ ル基、 リ ン 酸ェ ス テ ル基 があ げ ら れ る 。
ま た 、 本発明 に お け る ァ ニオ ン性官能基 と は、 1 分子 あ た り ひ と つ の ァ ニ オ ン性官能基 を有す る モ ノ ァ ニ オ ン 性官能基であ っ て も 、 ま た は複数の モ ノ ァ ニ オ ン性官能 基 を有す る ポ リ ア 二オ ン性官能基であ っ て も よ い。 ポ リ ァ ニ オ ン性官能基 は I L 一 8 、 I L 一 1 /S、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 に対す る 親和性が大 き く 、 ま た単位量 の 水 不溶性担体 に多 く の モ ノ ァ ニ オ ン性官能基を導入 し やす い の で好 ま し い。 な かで も 分子量が 1 0 0 0 以上の ボ リ ァ ニ オ ン性官能基 は I L 一 8 、 I L 一 1 S、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 に対す る 親和性、 多 く の モ ノ ァ ニ オ ン性官 能基 を導入 で き る 点で よ り 好 ま し い。 ポ リ ア 二オ ン性官 能基が有す る モ ノ ァ ニオ ン性官能基 は 1 種類であ っ て も よ い し、 2 種類以上であ っ て も よ い。
I L 一 8 を吸着 さ せ る ばあ い、 本発明 に お け る ァ ニ ォ ン性官能基 は、 水不溶性担体 の単位体積 ( l m l ) 当 た り 、 1 0 O n m o 1 か ら 1 O m m o 1 含 ま れて い る こ と が望ま しい。 好ま し く は、 1 # m o 1 から 2 0 0 〃 m o 1 、 最 も好ま し く は、 5 〃 m o 1 か ら 1 O O ju m o 1 であ る。
1 0 0 n m 0 1 よ り 少 な い と ァ ニ オ ン 性官能基 の効果 が 小 さ く 、 1 O m m o 1 よ り 多 す ぎ る と 前記 イ ン タ ー ロ イ キ ン類以外 の非特異吸着 が起 こ る 。
本発明 に お け る ポ リ ァ ニ オ ン性官能基 を導入す る た め の 化合物 の 代表例 と し て は 、 ポ リ ア ク リ ル酸 、 ポ リ ビニ
ル硫 酸 、 ポ リ ビニ ル ス ル ホ ン 酸 、 ポ リ ビ エ ル リ ン 酸 、 ポ リ ス チ レ ン ス ル ホ ン 酸 、 ポ リ ス チ レ ン リ ン 酸 、 ボ リ グ ル タ ミ ン 酸 、 ボ リ ア ス パ ラ ギ ン 酸 、 ボ リ メ タ ク リ ル酸 、 ポ リ リ ン 酸 、 ス チ レ ン 一 マ レ イ ン 酸共重 合 体 な ど の 合成 ポ リ ア 二 オ ン化合物、 お よ びへパ リ ン 、 デキ ス ト ラ ン硫酸、 コ ン ド ロ イ チ ン 、 コ ン ド ロ イ チ ン 硫酸 、 ホ ス ホ マ ン ナ ン な ど の ァ ニ オ ン 性官能基 を 有 す る 多 糖 類 が あ げ ら れ る が こ れ ら に 限 定 さ れ る わ け で は な い 。 ま た 、 モ ノ ァ ニ オ ン 性官能基 を 導 入 す る た め の 化 合 物 の 代表 例 と し て は 硫 酸 な ど の 化 合物 が あ げ ら れ る が、 こ れ ら に 限 定 さ れ る わ け で は な い 。 好 ま し く は ァ ニ オ ン 性官能基 は 、 硫 酸 、 デ キ ス ト ラ ン 硫酸 お よ び ポ リ ス チ レ ン ス ル ホ ン 酸 よ り な る 群 か ら 選択 さ れ る 少 な く と も 1 つ の 化合 物 に 由 来す る 。
さ ら に 、 本 発 明 に お け る ァ ニ オ ン 性官能基 は 前 記 モ ノ ァ ニ オ ン 性官能基 お よ び ま た は ポ リ ア 二 オ ン 性官能基 の 群 よ り ¾択 さ れ た 少 な く と も 1 種 類 よ り な る も の で あ り 、 2 種類以上 で あ っ て も よ い 。 ま た 、 モ ノ ァ ニ オ ン 性 官能基 お よ び ボ リ ァ ニ ォ ン 性官能基 を 同 時 に 有 し て も よ い o
本 発 明 の 吸 着 剤 で あ る ァ ニ オ ン 性 官能基 を 有 す る 水 不 溶 性 担体 と し て は 、 ァ ニ オ ン 性官能基 を 有 す る 化 合 物 自 体 が使 用 さ れ う る 。 ま た 、 ァ ニ オ ン 性官能基 を 有 す る モ ノ マ ー を 重 合 し て え ら れ る 重 合体 、 ま た は ァ ニ オ ン 性官 能 基 を 導 入 す る こ と に よ り え ら れ る 水 不 溶 性 担 体 が 使 用 さ れ う る 。
ま た 、 血液 を 通 過 さ せ る 際 に 血球 成 分 の 非 特 異 吸 着 を 避 け る た め に 、 た と え ば ヒ ド ロ キ シ ェ チ ノレ メ タ ク リ レ ー 卜 の 重 合 体 と い っ た 適 当 な 高 分子 で 吸 着剤 を コ ー テ ィ ン
グ し て も よ い。 ま た 、 こ の コ ー テ ィ ン グは吸着剤か ら の 微粒子の 発生を 防 ぐ た め に行な っ て も よ い。
本発 明 に 用 い る 水不溶性担体 と し て は 、 た と え ば、 ガ ラ ス ビ ー ズ、 シ リ カ ゲル、 ア ル ミ ナ な どの無機担体、 架 橋 ポ リ ビニ ルア ル コ ー ル、 架棰 ポ リ ア ク リ レ ー ト 、 架橋 ポ リ ア ク リ ルア ミ ド、 架橘 ポ リ ス チ レ ン な ど の 合成高分 子ゃ桔晶性セ ル ロ ー ス 、 架橘 セ ル ロ ー ス 、 架橋 ァ ガ ロ ス、 架橋.デキ ス ト ラ ン な どの多糖類か ら な る 有機担体 さ ら に は こ れ ら の組み合わせ に よ っ て え ら れ る 有接一有 機、 有機一無機な どの複合担体な どがあ げ ら れ る が、 な かで も親水性担体 は非特異的吸着が比較的少な く I L
8 、 I L 一 1 5、 1 ー 6 ぉ ょ び 1 し ー 2 の 吸着 ¾択性 が良好で あ る た め好 ま し い。 こ こ でい う 親水性担体 と は 担体を構成す る 化合物を平板状 に し た と き の 水 と の 接触 角が 6 0 度以下の担体を指す。 こ の よ う な担体 と して は セ ノレ 口 ー ス、 キ ト サ ン 、 セ フ ァ ロ ー ス 、 デキ ス ト ラ ン な どの多糖類、 ボ リ ビニルア ル コ ー ル、 エチ レ ン 一酢酸 ビ ニ ル共重合体 け ん化物、 ポ リ ア ク リ ルア ミ ド 、 ポ リ ア ク リ ル酸、 ポ リ メ タ ク リ ル酸、 ポ リ メ タ ク リ ル酸 メ チ ル ポ リ ア ク リ ル酸 グ ラ フ ト 化 ポ リ エ チ レ ン 、 ポ リ ア タ リ ル ァ ミ ド グ ラ フ ト イ匕 ポ リ エ チ レ ン 、 ガ ラ ス な どか ら な る 担 体 が代表例 と し て あ げ ら れ る 。
こ れ ら のなかで も 一 O H基が存在す る 担体は吸着性能 選択性 の点です ぐ れて お り 、 な か で も 多孔性 セ ル ロ ー ス ゲ ル は
①機械的強度が比較的高 く 、 強靭で あ る た め搜拌な ど の 操作 に よ り 破壊 さ れた り 微粉 を生 じ た り す る こ と が少 な く 、 カ ラ ム に 充填 し た ば あ い体液 を高流速 で
流 し て も 圧密化 し た り 、 目 詰 ま り し た り せず、 さ ら に細孔構造が高圧蒸気滅菌 な ど に よ つ て 変化 を 受 け に く い、
② ゲ ルがセ ル ロ ー ス で構成 さ れて い る た め親水性で あ り 、 リ ガ ン ド の桔合 に 利用 し う る 水酸基が多数存在 し 、 非特異吸着 が少な い、
③空孔容積 を大 き く し て も 比較的強度が高 い た め软質 ゲ ル に お と ら な い吸着容量がえ ら れ る 、
④安全性が合成高分子 ゲ ルな ど に 比べて 高 い な ど の侵 れた 点を有 し て お り 、
本発明 に 用 い る の に ft も 適 し た 担体の 1 つで あ る 。 本発 明 に お い て は こ れ ら の担体 の み に 限定 さ れ る も の で は な い。 な お 、 前記担体 は そ れぞれ単独で用 いて も よ い し 、 任意 の 2 種類以上を混合 し て用 い て も よ い。
本発明 におけ る 吸着剤はその外表面だけで も I L 一 8 、 I L 一 1 β 、 I L 一 6 お よ びノ ま た は I L 一 2 を吸着す る こ と がで き る が、 よ り 多 く の I L 一 8 、 I L 一 1 5、 I L 一 6 お よ び /ま た は I L 一 2 を吸着す る た め に 水不 溶性担体 に要求 さ れ る 性質 は、 適当 な 大 き さ の細孔を 多 数有す る 、 すな わ ち 多孔性であ る こ と であ る 。 本発 明 の 吸着体の吸着対象であ る I L 一 8 は分子量が約 8 0 0 0 、 I L 一 1 /S は分子量が約 1 7 , 5 0 0 、 I L 一 6 は分子 量が約 2 1 , 0 0 0 〜 2 8 , 0 0 0 、 そ して I L 一 2 は 分子量 が約 1 5 , 0 0 0 で あ る こ と か ら 、 こ れ ら の タ ン パ ク 質 を効率 よ く 吸着す る た め に は I L 一 8 、 I L - 1 β 、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 は あ る 程度大 き な 確率で細 孔 内 に 侵入で き る が他 の タ ン パ ク 質 の 侵入 は で き る 限 り お こ ら な い こ と が好 ま し い。
細孔の 孔径 の測定 に は水銀圧入法が最 も よ く 用 い ら れ て い る が、 本発明 で用 い る 多孔性水不溶性担体 の ば あ い に は適用 で き な い こ と が多 い の で、 細孔の孔径 の 目 安 と し て排除限界分子量を 用 い る の が適当 であ る 。 排除限界 分子量 と は 、 ゲ ル浸透 ク 口 マ ト グ ラ フ ィ ー に お いて 細 TL 内 に 侵入 で き な い (排除 さ れ る ) 分子の 内最 も 小 さ い分 子量 を有す る も の の分子量 を い う (波多野博行、 花井俊 彦著、 実験高速液体 ク ロ マ ト グ ラ フ 、 化学同 人) 。 排除 限界分子量 は一般 に球状 タ ン ク 質、 デキ ス ト ラ ン 、 ポ リ エ チ レ ン グ リ コ ー ルな ど につ いて よ く 翻ベ ら れて い る が、 本発明 に 用 い る 担体 の ばあ い、 球状 タ ン パ ク 質 を 用 い て え ら れた 值 を用 い る の が適当 であ る 。
I L - 1 β お よ び ま た は I L 一 6 の吸着 に は 、 I L 一 1 の分子量が約 1 7 , 5 0 0 であ り 、 I L - 6 の分 子量が約 2 1 , 0 0 0 〜 2 8 , 0 0 0 であ る こ と か ら 、 3 万未满 の排除頃界分子量を も つ担体 を用 い た ば あ い に は、 I L 一 1 お よ び ま た は 1 L 一 6 の吸着除去量 は 小 さ く そ の実用 性が低下 し て し ま う 。 し た が っ て 、 I L 一 1 お よ び Ζ ま た は I L - 6 に対 して用 い る 担体 の好 ま し い排除限界分子量 は 3 万以上であ り 、 さ ら に は 5 万 以上で あ る こ と が好 ま し い
ま た、 I L - - 2 の吸着には、 I L一 2 の分二 量が約 1 5, 0 0 0 で あ る こ と か ら 、 1 万未满 の排除限界分子量 を持 つ担体 を 用 い た ばあ い に は 、 I L 一 2 の 吸着除去量 は小 さ く そ の実用 性が低下 し て し ま う 。 し た が つ て 、 I L 一 2 に対 し て 用 い る 単体 の好 ま し い排除限界分子量 は 1 万 以上 で あ り 、 さ ら に は 2 万以上で あ る こ と が好 ま し い ο 体液 と し て 血漿 ま た は 血清 を 用 い る 限 り 、 排除限界分子
量 に 上限 は な い。
さ ら に 、 体液 と し て血液 を用 い た ばあ い、 排除限界分 子量が 5 0 0 万 を こ え る と 血小板 の付着 の割合 が增加す る傾向がみ られ、 本発明の吸着体を直接血液灌流 ( D H P ) 型 の血液浄化 シ ス テ ム で用 い た ばあ い、 必ず し も 充分 な 性能を発揮でき な い。 したが っ て排除限界分子量が 5 0 0 万以下で あ る こ と が望 ま し い。 すな わ ち 、 体液 と し て血 液を用いたばあいの排除限界分子量は好ま し く は 3 〜 5 0 0 万、 さ ら に好 ま し く は 5 〜 5 0 0 万で あ る 。
—方、 I L一 8 の吸着には、 排除限界分子量が 1 〜 1 0 0 万、 好 ま し く は 3 〜 5 0 万 、 さ ら に好 ま し く は 5 〜 2 0 万で あ る 。 こ の値 は水不溶性担体 が粒状、 板状、 繊維状 で あ っ て も 基本的 に は 同 じ であ る 。
つ ぎ に 担体の多孔構造 に つ いて述べ る 。 吸着体の単位 体積 あ た り の吸着能か ら 考え て、 表面多孔性 よ り も 全多 孔性が好 ま し く 空孔容積が 2 0 %以上で あ り 、 比表面積 が 3 m 2/ g 以上であ る こ と が好 ま し い。 ま た担体の形状 は粒状、 繊維状、 中空形状な ど任意 に形状 を選ぶ こ と が で き る 。
さ ら に 、 担体表面 に は、 リ ガ ン ドの 固定化反応 に 用 い う る 官能基が存在 し て い る と リ ガ ン ド の 固定化 に 好都合 で あ る 。 こ れ ら の官能基 の代表例 と し て は 、 水酸基 、 ァ ミ ノ 基、 ア ルデ ヒ ド基、 カ ル ボキ シ ル基、 チ オ ー ル基 、 シ ラ ノ ー ル基、 ア ミ ド基、 エ ポ キ シ 基、 ハ ロ ゲ ン基 、 サ ク シ ニ ル イ ミ ド基、 酸無水物基な どがあ げ ら れ る 。
つ ぎ に 本 発明 に 用 い る 担体 と し て は硬質担体 、 钦質担 体 の いずれ も 用 い る こ と がで き る が、 体外循環治療用 の 吸着体 と し て 使用 す る た め に は 、 カ ラ ム に 充填 し 、 通液
す る 際な ど に 目 詰 ま り を生 じ な い こ と が重要であ る 。 そ のため に は充分な機械的強度が要求 さ れる 。 したが っ て、 本発明 に 用 い る 担体 は硬質担体で あ る こ と が よ り 好 ま し い 。 こ こ で い う 硬質担体 と は、 た と え ば粒状 ゲ ルの ばあ い 、 参考例 に 示す ご と く 、 ゲルを 円简状 カ ラ ム に均一 に 充填 し 、 水性流体 を 流 し た 際の圧力損失 Δ Ρ と 流量 の 関 係が 0 . 3 k g / c m 2ま で直線関係 に あ る も の をい う 。
本発明 の 吸着剤 は 、 ァ ニ オ ン性官能基 を有す る 水不溶 性担体で あ る こ と を特徴 と す る も の を い う 。 そ の よ う な ァ ニ オ ン性官能基 を有す る 水不溶性担体を う る た め に ァ 二 オ ン性官能基を水不溶性担体へ導入す る 方法 は種 々 あ り 、 いかな る 方法で導入 し て も よ いが、 代表的 な導入方 法 と し て は 、
( 1 ) ァ ニオ ン性官能基 あ る い は容易 に ァ ニ オ ン性官能 基 に 変換 し う る 官能基を有す る 化合物 を モ ノ マ ー あ る い は架横剤 と して用 い る 重合 に よ っ て 吸著剤 を形成 さ せ る 方法、
( 2 ) ァ ニオ ン性官能基を有す る 化合物を水不 «性担体 に 固定 さ せ る 方法、
( 3 ) ァ ニオ ン性官能基を有す る 化合物 と 水不溶性担体 と を 直接反応 さ せ る こ と に よ っ て 、 水不溶性担体 に ァ 二 オ ン性官能基 を有す る 化合物 を 固定 さ せ る 方法 な どが あ げ ら れ る 。
( 1 ) の方法 に お い て 用 い る ァ ニ オ ン性官能基 あ る い は容易 に ァ ニ オ ン 性官能基 に 変換 し う る 官能基を 有す る モ ノ マ ー あ る い は架構剤 の代表例 と し て は、 ア ク リ ル酸 お ま びそのエ ス テル、 メ タ ク リ ル酸お よ びそ のエ ステル、 ス チ レ ン ス ル ホ ン 酸 な ど が あ げ ら れ る が こ れ ら に 限 定 さ
れ る わ け で は な い。
( 2 ) の 方法、 すな わ ち 、 ァ ニ オ ン性官能基 を有 す る 化合物 を水不溶性担体 に 固定 さ せ る 方法 と し て は 、 物理 的吸着 に よ る 方法、 イ オ ン結合 に よ る 方法、 共有結合 に よ り 固定化す る 方法な どがあ り 、 いかな る 方法 を 用 い て も よ い が、 吸着剤 の 保存性な ら び に 安定性の た め に は ァ 二 オ ン性官能基 を有す る 化合物 が脱離 し な い こ と が重要 であ る ので、 強固な 固定が可能な共有結合法が望ま し い。
共有結合 に よ り ァ ニ ォ ン性官能基 を有す る 化合物 を 固 定化す る ば あ い、 ァ ニ オ ン性官能基 を有す る 化合物 が ァ ニ ォ ン 性官能基以外 に 固定化 に 利用 で き る 官能基 を有す る 多官能性化合物で あ る こ と が好 ま し いが、 ポ リ ア ニ ォ ン性官能基を有す る 化合物 を 固定化す る ばあ い、 一部の ァ ニオ ン性官能基 を 用 いて 固定化 し て も よ い。
固定化 に利用 で き る 官能基の代表例 と し て は 、 ァ ミ ノ 基、 ア ミ ド基、 カ ルボキ シ ル基、 酸無水物基、 ス ク シ 二 ル イ ミ ド基、 水酸基、 チ オ ー ル基、 ア ル デ ヒ ド基、 ハ ロ ゲ ン基、 エ ポ キ シ基、 シ ラ ノ ー ル基な どがあ げ ら れ る が こ れ ら に 限定 さ れ る わ け で は な い。
た と え ば、 硫酸エ ス テ ル基 を有す る 化合物 を水不溶性 担体 に共有結合 で固定化す る ば あ い 、 硫酸エ ス テ ル基 を 有す る 化合物 の 代表例 と し て は ア ル コ ー ル、 糖類、 グ リ コ ー ルな ど の 水酸基 を有す る 化合物 の 硫酸エ ス テ ル化物 が あ げ ら れ る が、 こ れ ら の 中 で も 多価 ア ル コ ー ルの部分 硫酸エ ス テ ル化物 、 と り わ け 多糖類 の 硫酸エ ス テ ル化物 が硫酸 エ ス テ ル基、 固定化 に 必要な 官能基 の双方 を 含ん で い る う え に 、 容易 に 水不溶性 担体 に 固定化 で き る と こ ろ か ら と く に 好 ま し い。
つ ぎ に 、 ( 3 ) の方法す な わ ち ァ ニ オ ン性官能基 を有 す る 化合物 と 水不溶性担体 と を 直接反応 さ せ る こ と に よ つ て 水不溶性担体 に ァ ニ ォ ン性官能基 を有す る 化合物 を 固定化 し て ァ ニ オ ン性官能基 を導入す る 方法 の代表例 と し て 水酸基を有す る 水不溶性担体 に 硫酸エ ス テ ル基を導 入す る 方法が あ げ ら れ る 。 こ の ばあ い、 水酸基 を有す る 水不溶性担体 と ク ロ ル ス ル ホ ン酸、 濃硫酸な どの試薬 を 反応 さ せ る こ と に よ っ て 直接硫酸エ ス テ ル基 を導入す る こ と がで き る 。
こ れ ら 3 種類の方法の ほ か に も
( 4 ) ァ ニ オ ン性官能基 あ る い は容易 に ァ ニ オ ン性官能 基 に変換 し う る 官能基 を有す る 化合物を モ ノ マ ー と し て 用 いて 水不溶性担体上 に グ ラ フ ト 重合す る こ と に よ り 、 ボ リ ァ ニオ ン性官能基を有す る 水不溶性担体 を う る 方法 があ る 。
つ ぎ に 、 ァ ニオ ン性官能基 を有す る 水不溶性担体か ら な る 吸着剤 を体液 と 接触 さ せ体液 中 の I L 一 8 、 I L 一 1 、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 よ り な る 群か ら 選択 さ れ る ィ ン タ ー ロ イ キ ン を吸着除去す る 方法に は種 々 の方法 があ る 。 代表的 な方法 と し て は 、 体液 を取 り 出 し て バ ッ グな どに拧留 し、 こ れに吸着剤を混合 して I L 一 8 、 I L 一 1 5、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 よ り な る 群か ら 選択 さ れ る イ ン タ ー ロ イ キ ン を吸着除去 し た の ち 、 前記吸着剤 を 濂別 し て I L - 8 、 I L 一 1 3、 I L - 6 お よ び I L 一 2 よ り な る 群か ら 選択 さ れ る イ ン タ ー ロ イ キ ン の 除 去 さ れた 体液 を う る バ ッ チ 式の方法、 体液 の入 口 お よ び 出 口 を 有 し 、 出 口 に体液 は通過 す る が吸着剤 は通過 し な い フ イ ノレ タ ー を 装着 し た 容器 に 吸着剤 を充填 し 、 こ れ に 常
圧 ま た は加圧下 で体液 を 流す連続式 の方法 な ど が あ る 。 いずれの方法 を 用 いて も よ いが、 後者 の方法 は 操作 も 簡 単で あ り 、 ま た 体外循環 回路 に 組み込 む こ と に よ り 患者 の 体液か ら 効率 よ く オ ン ラ イ ン で 、 I L 一 8 、 I L - 1 β 、 I L 一 6 お よ び I L 一 2 を 除去す る こ と が可能 で あ り 、 本発 明 の 吸着剤 は こ の 方法 に 適 し て い る 。 両方の方 法 を組 み合わせて用 い て も か ま わ な い。
吸着剤 に 吸着 し た I L 一 8 の 回収 は 、 た と え ば I L 一 8 の 吸着 し た 吸着剤 を高塩濃度 の水溶液、 た と え ば 0 . 5 Mの 濃度 の食塩を 含む リ ン酸緩街溶液 ( P B S ) で処 理 し 、 吸着 し た I L 一 8 を溶 出 さ せ る こ と に よ り 行 な わ れ る 。 塩濃度の 勾配 をつ け た緩衝液 も 用 い ら れ う る 。 な お、 I L 一 1 /9、 I L 一 2 お よ び Zま た は I L 一 6 に つ い て も 同様 の方法で回収で き る 。
前記 の除去 お よ び回収 は前記 の よ う に バ ッ チ式、 連続 式 あ る い は こ れ ら を組み合わせて 行な い う る 。 連統式の ばあ い は簡単な操作で吸着剤か ら I L 一 8 を 回収す る こ と も 容易 であ る 。 た と え ば、 I L 一 8 の遺伝子を組み込 ん だ徼生物 を培養 し て I L 一 β を含む培養液か ら I L - 8 を 回収す る ばあ い、 あ る い は血液か ら I L 一 8 を 回収 す る ば あ い に 有効で あ る 。 而 の 簡単 な 説明
図 1 は 本 発 明 の I L 一 8 、 I L 一 1 S 、 I L - 6 お よ び / ま た は I L - 2 の 吸着器 の一実施例 の概略断 面 図 で あ 。 。
図 2 は 3 種類 の ゲ ルを用 いて 流速 と 圧力 損失 と の 関係 を調 べ た 結果 を示 す グ ラ フ で あ る 。
発 B月 を卖施す る た め の ft良 の形 ¾Ι
つ ぎ に I L 一 1 5 の 吸着剤を 用 い た 本発明 の I L - 1 の 吸着器を 、 そ の一実施例 の概略断面 図 で あ る 図 1 に も と づ き 説明 す る 。 な お 、 前記以外 の I L 一 8 、 I L 一 1 /5 、 I L 一 6 お よ び Z ま た は I L 一 2 の 吸着器 の ば あ い も 同様で あ る 。
図 中、 1 は 体液 の 流入 口 、 2 は体液 の 流 出 口 、 3 は本 発明 の I L - 1 S ( I L — 8 、 I L 一 6 、 I L - 1 S お よ び Z ま た は I L 一 2 ) 吸着剤、 4 お よ び 5 は体液 お よ び体液 に 含 ま れ る 成分 は 通過で き る が I L 一 1 /8 ( 1 L - 8 、 I L 一 6 、 I L - l jS お よ び Z ま た は I L - 2 ) 吸着剤は通過でき ない吸着剤流出防止手段、 6 は カ ラ ム、 7 は吸 S器で あ る 。 前記吸着器 の容器 の形状、 材質 に と く に 限定 は な い が、 好 ま し い具体例 と し て は 、 た と え ば 容量 1 5 0 〜 4 0 0 m l 程度、 直径 4 〜 1 0 c m程度 の 匍状容器 があ げ ら れ る 。
以下実施例 に よ り 本発明 を さ ら に詳 し く 説明 す る が、 本発明 は以下 の実施例 の み に 限定 さ れ る も の で は な い。 参考例
両端 に 孔径 1 5 μ πι の フ イ ノレ タ ー を装着 し た ガ ラ ス 製 円 筒 カ ラ ム ( 内 径 9 m m、 カ ラ ム 長 1 5 O m m ) に ァ ガ ロ ー ス ゲ ル ( ノく ィ オ ラ ッ ド ( B I 0 - R A D ) 社製 の バ ィ ォ ゲ ル ( B i o g e 1 ) A - 5 m 、 粒径 5 0 〜 1 0 0 メ ッ シ ュ ) 、 ビニ ル系 ポ リ マ ー ゲル (東 ソ 一 (株) 製 の ト ヨ ノく ー ル H W — 6 5 、 粒径 5 0 〜 1 0 0 m ) お よ び セルロースゲル (チ ッ ソ (株) 製のセル口フ ァイ ン G C 7 0 0 一 m、 粒径 4 5 〜 1 0 5 m ) をそれぞれ均一 に充填 し、
ペ リ ス タ リ ッ ク ポ ン プ に よ り 水 を 流 し 、 流量 と 圧力 損失 Δ Ρ と の 関係 を求 め た 。 そ の結果 を 図 2 に 示 す。
図 2 に 示す ご と く 、 ト ヨ パ ー ル H W — 6 5 お よ びセ ル 口 フ ァ イ ン G C — 7 0 O mが圧力 の增加 に ほ ぼ比例 し て 流量が增加す る の に対 し、 バ イ オ ゲル A — 5 mは圧密化 を 引 き 起 こ し 、 圧力 を增加 さ せて も 流量が增加 し な い こ と がわか る 。 本発明 に お い て は前者の ご と く 、 圧力 損失 厶 P と 流量の関係が 0 . 3 k g / c m 2ま で直線関係 に あ る も の を硬質 ゲル と い う 。
実施例 1
吸着剤 の 作製 : 多孔質 セ ル ロ ー ス ゲ ル と し て セ ル ロ フ ア イ ン G C 2 0 0 一 m (球状 タ ン パ ク 質の排除限界分子 量 1 2 0 , 0 0 0 、 粒径 4 4 〜 1 0 5 /z m、 チ ッ ソ (株) 製) (以下、 G C 2 0 0 — m と い う 。 ) 1 0 m l に 2 0 % N a 0 H 4 g 、 へブ タ ン 1 2 g お よ び ノ ニ オ ン 系界 面活性剤 ト ウ ィ ー ン ( T w e e n ) 2 0 を 1 滴加 え た 。
4 0 °Cで 2 時間 «拌後、 ェ ピ ク ロ ル ヒ ド リ ン 5 g を加え て 4 0 °Cで 2 時間攆拌 し、 ゲルを水洗 «過 し て エ ポ キ シ 化セ ル ロ ー ス ゲ ルを え た。 導入 さ れた エ ポ キ シ 基 の量 は カ ラ ム 体積 l m l あ た り 3 0 / m o l で あ っ た。 え ら れ た ゲ ル 2 m l に極限粘度数 0 . 0 2 7 d l Z g 、 硫黄含 量 1 7 . 7 % の デキ ス ト ラ ン硫酸 ナ ト リ ウ ム 0 . 1 2 g お よ び水 2 m l を加 え ( デ キ ス ト ラ ン硫酸 ナ ト リ ウ ム の '濃度 は約 2 . 5 % ) 、 p H 1 1 に調整 し て 4 5 。Cで 1 6 時間振 と う し た 。 そ の あ と ゲ ルを濂別 し て 、 2 M食塩水 溶液、 0 . 5 M食塩溶液 お よ び水 を用 い て 、 こ の順 に 水 洗 し、 デキ ス ト ラ ン硫酸ナ ト リ ゥ ムが固定 さ れた セル ロ ー ス ゲ ノレ (以下 、 G — 1 と い う ) を え た 。
ヒ ト I L 一 8 の翻製 : 大腸菌組換え ヒ ト I L 一 8 ( ァ ー ルア ン ド デ ィ ー シ ス テ ム ズ ( R & D s y s t e m s ) 社製) を 、 リ ン酸緩街食塩液 ( P B S ) 0 . 1 % B S A に て 所定 の 濃度 に驕製 し た 。
吸着操作 : G C 2 0 0 — m ま た は前記 の G — 1 を乾燥 重量 と し て 1 O m g お よ び ヒ ト I L 一 8 が 5 n g ノ m l に な る よ う に 雜製 し た P B S 溶液を 、 ポ リ プ ロ ピ レ ン チ ユ ー ブ (エ ツ ペ ン ドル フ 社製) に加え て 、 3 7 °C に て 2 時間振 と う し た 。
分析方法 : 各 サ ン ブルの上清を一部抜 き 取 り 、 ア ー ル ア ン ド デ ィ ー シ ス テ ム ズ社製 ヒ ト I L 一 8 測定 キ ッ ト を用 いて I L 一 8 の濃度 を測定 し、 I L 一 8 の吸着率を 算 出 し た。
分析結果を表 1 に示す。 表 1
吸着剤 G — 1 の作製 は実施例 1 と 同様 に行 っ た。
ヒ ト I L 一 8 の 調製 は 実施例 1 と 同様 に 行 っ た 。
吸着操作 : G C 2 0 0 — m ま た は実施例 1 と 同様 に し て え ら れ た G - 1 を乾燥重量 と し て 1 O m g 、 最終容量 に 対 し て ヒ ト 血清 5 0 % お よ び ヒ ト I L 一 8 が 5 n g Z m l に な る よ う に調製 し た P B S 溶液を、 ポ リ プ ロ ピ レ ン チ ュ ー ブ ( エ ツ ペ ン ド ル フ 社製) に加 え て 、 3 7 °C に て 2 時間振 と う し た 。
分析方法 : 各サ ン プ ルを 実施例 1 同様 に 測定 し た 分析結果 を表 2 に 示す。 表 2
吸着剤 G — 1 の作製 は実施例 1 と 同様 に 行 っ た 。
ヒ ト I L 一 8 の調製 は実施例 1 と 同様 に 行 っ た 。
吸着操作 : G C 2 0 0 — m ま た は G — 1 を乾燥重量 と し て 1 0 m g 、 最終容量に対 して ヒ ト 血清 7 0 %、 ヒ ト I L 一 8 が S n g Z m l に な る よ う に 調 製 し た P B S 溶 液 を 、 ポ リ プ ロ ピ レ ン チ ュ ー ブ (エ ツ ペ ン ドル フ 社製) に 加え て 、 3 7 eC に て 2 時間振 と う し た。
分析方法 : 各サ ン プルを実施例 1 と 同様 に 測定 し た 。 分析結果を表 3 に 示す。 表 3
吸着剤 G — 1 の 作製 は実施例 1 と 同様 に 行 っ た 。
ヒ ト I L — 8 の調製 は実施例 1 と 同様 に 行 っ た 。
吸着 お よ び回収操作 : G — 1 ゲル P B S 懸濁液 5 0 0 1 (乾燥重量 と し て 3 0 m g ) を 、 ポ リ プ ロ ピ レ ン 性 小型 カ ラ ムであ る セパ コ ー ノレ ミ ニ P P (生化学工業 (株)
製) に 充填 し 、 こ こ へ 9 0 %健常人血淸 を含 む ヒ ト I L 一 8 の 5 n g Z m l 溶液 3 m l を流 し た 。 流速 は べ リ ス タ リ ッ ク ポ ン プで約 0 . l m l Z m i n に 調整 し た 。 こ の流 出 液 »嘛の ヒ ト I L 一 8 を実施例 1 と 同様 に 測定 し た 。 さ ら に 統 い て 、 0 . 5 M N a C l を 含 む P B S 溶 液 に て ヒ ト I L 一 8 を脱離、 回収 し た 。
分析方法 : 各サ ン プルを実施例 1 と 同様 に 測定 し た 。 吸着率の分析結果 を表 4 に示す。 ま た 、 ヒ ト I L - 8 回収率 は 9 8 %であ っ た (吸着量を 1 0 0 % と す る ) 。 表 4
実施例 5
吸着剤 の作製 : G C 2 0 0 — m 1 0 m l を取 り 、 ェ タ ノ ー ル中で ffi界点乾燥 に よ り «燥 さ せた。 乾 * ゲルを 1 0 m l の よ く 说水 した ピ リ ジ ン中に懸钃 さ せ氷冷 した。 こ れ に ク ロ ル ス ルホ ン tt 2 m l を «拌下 に滴下 し 、 滴下 終了後 1 0 分間 «拌を統けた。 反応終了後ゲルを《過 し、 ピ リ ジ ン つ い で水で洗浄 して 、 単位体積 ( 1 m l ) あ た り 硫酸エ ス テ ル基が 0 . 0 5 m m o 1 / m 1 量導入 さ れ た セ ル ロ ー ス ゲル (以下、 G — 2 と い う ) を え た 。
ヒ ト I L 一 8 の翻製 は実施例 1 と 同様 に 行 っ た。
吸着 お よ び回収操作 は実施例 4 と 同様 に 行 っ た 。
分析方法 : 各 サ ン プルを実施例 1 と 同様 に 測定 し た 。 吸着率の分析結果 を表 5 に示す。 ま た 、 ヒ ト I L - 8 回収率 は 9 8 %で あ っ た (吸着量 を 1 0 0 % と す る ) 。
表 5
実施例 6
吸 着剤 の 作製 : セ ル ロ ー ス ビ ー ズ C K 一 A 3 ( チ ッ ソ ( 株 ) 製 、 球 状 タ ン パ ク 質 の 排 除限 界 分子量 5 0 0 万 、 粒 径 4 5 〜 1 0 5 ) 1 0 0 m l 、 水 1 0 0 m l 、 2 M水 酸化ナ ト リ ウ ム 5 0 m l お よ びェ ピ ク ロ ル ヒ ド リ ン 2 0 m l を 反 応容 器 中 で混合 し 4 0 eC で 2 時 間 反 応 さ せ る こ と に よ り 、 エ ポ キ シ 化 セ ル ロ ー ス ビ ー ズ C K 一 A 3 を え た 。 えられたエポキシ化セルロースビーズ C K一 A 3を 1 0 O m l 、 水 1 0 0 m l お よ び 2 8 % ア ン モ ニ ア 水 1 0 m l を 反 応 容器 中 で混合 し 、 室 温で一晩反 応 さ せ る こ と に よ り ア ミ ノ 化 セ ル ロ ー ス ビ ー ズ C K 一 A 3 を え た 。 一方 、 ポ リ ス チ レ ン ス ルホ ン酸ナ ト リ ウ ム 1 0 g 、 塩化チ ォニル l m l お よ び ト ル エ ン 2 5 0 m l を 反応容器 中 で混合 し 、 室温 で 8 時 間 反 応 さ せ る こ と に よ り 、 一部 を ク ロ 口 化 し た ポ リ ス チ レ ン ス ル ホ ン 酸 ナ ト リ ウ ム を え た 。 こ の ク ロ 口 化 ポ リ ス チ レ ン ス ノレ ホ ン 酸 ナ ト リ ウ ム 1 0 g 、 ア ミ ノ ィヒ セ ル ロ ー ス ビー ズ C K一 A 3 を 1 0 0 m l お よ び水 1 0 0 m l を反応容器 中 で混合 し室温で—晚反応 さ せ る こ と に よ り 、 ポ リ ス チ レ ン ス ル ホ ン 酸 固 定 化 セ ル ロ ー ス ビ ー ズ C K 一
A 3 を え た 。
吸着剤 の評価 : ポ リ ス チ レ ン ス ルホ ン酸固定化セ ル ロ ー ス ビー ズ C K 一 A 3 を生理食塩水で平衡化 し た 。 こ の ビ ー ズ 0 . 5 m l を 試験 管 に と り 、 余 分 な 生理 食塩 水 を 除 い
た。 こ こ に 、 I L 一 1 /S を約 1 . 3 n g Z m l ま た は I L 一 2 を約 7 5 O p g Z m l 含ん だ ヒ ト 血清 3 m l 加 え 、 3 7 °Cで 2 時間振 と う した。 上清の I L 一 1 )8 ま た は I L 一 2 の濃度 を E L I S A法で測定 し た 。
分析結果 を表 6 に示す。
実施例 7
吸着剤 の作製 : 実施例 6 と 同様 に し て え ら れ た ェ ポ キ シ 化 セ ル ロ ー ス ビー ズ C K 一 A 3 1 0 0 m l に極限粘 度数 0 . 2 7 d l Z g 、 硫黄含量 1 7 . 7 %の デ キ ス ト ラ ン硫酸 ナ ト リ ウ ム 6 g お よ び水 1 0 0 m l を加 え (デ キ ス ト ラ ン硫酸ナ ト リ ウ ムの濃度は約 2. 5 % ) 、 p H 1 1 に I整 し て 4 5 で で 1 6 時間振 と う し た 。 そ の の ち ゲル を ろ 別 し て 水洗 し、 デキ ス ト ラ ン硫酸ナ ト リ ウ ム 固定化 セ ル ロ ー ス ビー ズ C K 一 A 3 を え た。
吸着剤 の評価 は デキ ス ト ラ ン硫酸ナ ト リ ウ ム 固定化セ ル ロ ー ス ビー ズ C K 一 A 3 につ い て 実施例 6 と 同様 に行 つ た o
分析結果を表 6 に示す。
比較例 1
実施例 6 で用 い た セ ル ロ ー ス ビー ズ C K 一 A 3 に つ い て 、 実施例 6 と 同様 に前記 ビ ー ズの評価 を 行 っ た。
分析結果 を表 6 に 示す。
[以下余 白 ]
PC /J / 1
( 27 )
表 6
比較例 1 に対 し て 実施例 6 お よ び 7 の 上淸 I L 一 1 β お よ び I L 一 2 の濃度が低下 し て お り 、 本 発明 の 吸着剤 を 用 い る こ と に よ り 効率 よ く 体液 中 の I L 一 1 S お よ び I L 一 2 を吸着除去で き る こ と がわか る 。
実施例 8
吸着剤 の作製 : 実施例 6 と 同様 の方法で、 ポ リ ス チ レ ン ス ル ホ ン酸固定化 セ ノレ ロ ー ス C K 一 A 3 を え た 。
吸着剤 の評価 : ボ リ ス チ レ ン ス ルホ ン酸固定化 セ ル ロ ー ス ビー ズ C K一 A 3 を生理食塩水で平衡化 した。 こ の ビー ズ 0 . 5 m l を試験管 に と り 、 余分な生理食塩水 を 除 い た 。 こ こ に I L 一 6 を約 4 2 0 p g / m l 含ん だ ヒ ト 血 清 3 m l 加え 、 3 7 eC で 2 時間振 と う し た 。 上淸 の I L 一 6 濃度 を E L I S A 法で測定 し た 。
分析結果 を表 7 に 示 す。
実施例 9
吸着剤 の 作製 : 実施例 7 と 同様 の方法で、 デ キ ス ト ラ ン硫酸 ナ ト リ ゥ ム 固定化 セ ノレ ロ ー ス ビ ー ズ C K - A 3 を え た 。
吸着剤 の 評価 は デキ ス ト ラ ン硫酸 ナ ト リ ウ ム 固定化 セ ル ロ ー ス ビ ー ズ C K 一 A 3 に つ い て 実施例 8 と 同様 に 行
( 28 ) た o
分析桔果 を表 7 に 示す。
比較例 2
実施例 6 で用 い た セ ル 口 ス ビー ズ C K 一 A 3 に つ い て 、 実施例 8 と 同様 に 前記 ー ズの評価 を行 っ た。
分析結果 を 表 7 に 示す。 表 7
比較例 2 に対 し て実施例 8 お よ び 9 の上澝 I L 一 6 濃 度が低下 し て お り 、 本発明 の吸着剤 を用 い る こ と に よ り 効率 よ く 体液中 の I L 一 6 を吸着除去で き る こ と がわか る o 産業上 の利 用 の可能性
本発明 の 、 ァ ニ オ ン性官能基を有す る 水不溶性担体か ら な る 吸着剤 お よ び吸着器 を 用 い る こ と に よ り 、 病因、 物質た り う る I L 一 8 、 I L 一 1 S 、 I L 一 6 お よ び ま た は I L 一 2 を 、 患者の 血液、 血漿 お よ び血清 な どの 体液か ら 効率 よ く 吸 着除去、 要すれ ば回収す る こ と がで さ る 。