WO1983003080A1 - Covering film for color hard copy paper - Google Patents

Description

明 細 書

発明の名称 カ ラ ーハー ドコ ピー印画紙用 カ バ— フ

イ ノレ ム

技術分野

本発明は力 ラ ー プ リ ン 卜 された印画紙表面に無色透 明な保護層を容易に形成し う る転写可能な 力 ラ 一ハ ー ド コ ビー印画紙用カ バー フ ィ ル ム に関する。

背景技術

昇華性染嵙を使ったィ ンク を塗布 し てできた転写紙 を感'熱ヘ ッ ドを用いて加熱し、 必要部分の染料を昇華 し、 印画紙上にカ ラ ー画像を形成し得るが、 できた画 像には次の よ う な問題点があった。 昇華染着した染料 は印画紙表面上に吸着するが充分拡散し てないため、 一部染料の凝集体と して残っているため本来の染料の 発色を示していない。 こ のため印画後も う 一度加熱し 染料の熱拡散をする必要があった。 また染着した染料 は例えば手から移る 油類に よ り容易に退色 し易い う え、 自 然光に含まれる紫外線に よって も容易に退色し て し ま う 欠点があった。 こ の欠点を解決するためにポ リ ェ ス テ ル フ ィ ル ム な どの表面に薄い熱融着層を設けた保 護フ ィ ル ム を加熱圧着する方法.が考え られたが、 これ ら の保護フ ィ ル ム を形成してでき た 力 ラ 一 コ ピーは圧 着時の熱に よ る 保護フ ィ ル ム の膨張収縮に よって製品 の カ ー ルが大き く 、 しかも染料の退色性防止効果 充

OMPI 分でなかった。 検討の結果カ ー ル の少ない保護層を形 成する には樹脂層の厚みが 2 0 以下が好ま し く 、 こ れ以上の厚みの保護層ではカ ー ルが大き く 商品価値を 大き く低下させて し ま う こ と、 またきれいに均一な保 護層を形成する には最低 1 以上の樹脂層が必要であ つた。 し力 し この よ う な薄いフ ィ ル ム をカ ラ ー コ ピー 上に シ ヮ な どの発生な く 加熟圧着する には難しい点が 多かった。

発明の開示

本発明は上述の問題を解決した力 ラ 一 ハ ー ドコ ピー 印画紙用 カ バー フ ィ ル ム を提供する ものである。

本発明は昇華性 ¾料を'使つてできた転写紙から印画 紙側に転写染着されてでき る カ ラ ー コ ピーの表面上に、 紫外線を透さない薄い透明樹脂層を比較的取扱い易い 厚さ と 強度を持つ基材側から加熱圧着に よ り 転写して 退色性を防いだカ ー ル の少ない保護層を形成し う る 力 ラ ーハー ドコ ピー印画紙用カ ノく 一 フ ィ ル ム である。 本 発明では耐熱性基材上にこ の基材に対して接着性を有 さず加熱に よ り 印画紙表面に溶融転着する無色透明の 紫外線遮断層を含むカバー材層を形成して構成する。

第 1 図乃至第 4 図は夫々 本発明に よ る転写可能な力 バ ー フ ィ ル ム の構成図である。 図中の基材（Α)はポ リ エ ス テ ル、 ポ リ カ ーボネ ー ト 、 ボ リ 了ク レー トな どに代 表される表面平滑な、 又は必要に応 じてナ シ地処理、

OMPI 剝離処理を行った比較的耐熱性を もつブ ラ ス チ ック フ ィ ル ム基材、 基材（D)は紙 (D) の一面に同上の フ ィ ル ム を 積層するか、 架橋型耐熱樹脂液 （ 例えばシ リ'コ ン樹脂、 不飽和ポ リ エ ス テ ル樹脂な ど ） （ΐίίを塗布し て平滑性を 高めた基材である。 基材 (Α) ， （D)の厚みは、 1 0 0 ^以下 が好ま し く 、 これは取扱いの容易 さ と 、 加熱プ レ ス に よ る時間等を考慮し て選ばれる。 カバー材（Β)は無色透 明で基材 とは融着しないが印画紙と融着する紫外線を 通さない熱可塑性樹脂層、 カ バー材 (C)は 2 層 よ り 成 り 基材側一層は基材と 融着しない無色透明な架橋型耐熱 樹脂層 （ 例えば架橋 ゥ .レ タ ン樹脂、 架橋ポ リ ヱ ス テ ル 樹脂等 ） か、 ア セ テ ー ト 樹脂の よ う な本来紫外線を通 さない樹脂が主体となってできた樹脂層（C)よ り 成 り 、 他の一層は印画紙と上層（C)に対し て密着性のあ る無色 透明層（dよ り 成る。 カ バー材の厚みは 1 〜 2 0 A好ま し く は 5 〜 1 0 力 ^よい。 紫外線を防 ぐためカ バー材中に 所定量の紫外線吸収剤を加える こ と が好ま しい。 昇華 染料のほとんどが分散染料であ る こ とから染料染着性 を高めるため'印画紙表面においてはポ リ エ ス テ ル、 ェ ポキ シ 、 ナ イ ロ ンな どの分散染料の染着性の高い樹脂 が処理されてお り 、 こ のためカ バー材（B)又は、 はこれ ら の処理樹脂と 融着し う る樹脂を選定する必要がある が融着する配合であれば特に限定しない。 基材表面は 力 パ ー材と の剝離を容易にするため シ リ コ ン 系または

OMPI フ ッ素系の剝雜処理を行って もかまわない。 紫外線の 遮断は、 本来紫外線を通し に く い樹脂材を用いて もか ま わないし、 カ バー材中に紫外線吸収剤を含ませてお いて もかまわない。 こ の紫外線吸収剤 と しては ヒ ド ロ キ シ ベ ン ゾフ エ ノ ン 、 シ ヒ ド ロ キ シ ベ ン ゾ フ エ ノ ン等 の べ ン ゾ フ エ ノ ン系の も の の他にベ ン ゾ ト リ ア ゾ ー ノレ 系あるいはサ リ チル酸誘導体等があ る。

以上の構成よ り 成る カ バー材は基材が取扱い易い厚 さ、 強さを持っため容易に作業し得、 基材側からの加 熱圧着に よって昇華染料の染着に よってできた力 ラ ー コ ピー表面に 1〜2 0 の薄く カ ー ル の少ない退色防止 性の高い保護層を容易に形成し う る転写可能な力パ ー フ ィ ル ム とな り 得る。

図面の簡単な説明

第 1 図乃至第 4 図は夫 々本発明に よ る 力 一フ ィ ル ム を示す断面図である。

発明を実施するための最良の形態

次に本発明の実施例について述べる。

比較例 (1)

内部可塑化した飽和ポ リ エ ス テ ル樹脂 （ ィ π ン

# 200 、 東洋紡社製 ） 2 4 重量部、 超微粒子シ リ 力

( NI P S I L B 220A 日 本シ リ カ工業社製 ） 6 重量部、 メ テ ル エ チ ル ケ ト ン溶剤 7 0重量部 よ り 成る処理液を 坪量 170gZM²の上質紙の片面に乾燥塗布量が約 5gZ'M²

O FI と なる よ う に塗布して昇華転写式力 ラ 一ハー ドコ ピー 用印画紙を準備した。 一方昇華性を持つア ン ト ラ キ ノ ン系の分散染料 （ P T R 63三菱化成社製 ） 6 重量部、 ェ チ ル セ ル ロ ー ス 6 重量部、 イ ッ ブ 口 ピ ル ア ル コ ー ル溶 剤 88重量部よ り 成る イ ン ク で代表される マ ゼ ン ダ色ィ ンクの他、 シ ア ン色、 イ ェ ロ ー色、 ブ ラ ック色の同様 のイ ンク をつ く り 、 それぞれ坪量 AO g /M² の紙にグ ラ ビアコ ー タ ーを用いて乾燥塗布重量 5gZM² となる よ う 塗布し 4 色の転写紙を準備した。 次に こ の転写紙の裏 側 よ り 300 C前後の温度の感熱へ ッ ドに 4 色順次上述 の印画紙上に印画し、 カ ラ ー ブ リ ン.ト を得た。

一方 3 0 の ボ リ エ ス テ ル フ ィ ル 厶表面に約 2 ί の 熱融着性を持つポ リ エ ス テ ル樹脂を塗布し て成る カバ 一 フ ィ ル ムを作成し、 これを約 1 50 C に加熱したプ レ ス板を用いて カ ラ 一ブ リ ン ト 上に圧着した。

比較例 (2)

1 2 i の ポ リ エ ス テ ル フ ィ ル ム表面に約 2 i の熱融 着性を持つポ リ エ ス テ ル樹脂を塗布し て成る カ バー フ イ ル ム を作成し比較例（1)と同様に カ ラ 一 プ リ ン ト 上に 圧着した。

実施例（1)

シ リ コ ー ン系剝離剤で片面を剝離処理した 2 5 ポ リ エ ス テ ル フ ィ ル ム表面に内部可塑ィヒした飽和ポ リ エ ス テ ル樹脂 （ バ イ 口 ン ⁷⁷ " 200 、 東洋紡社製 ） の中に紫外 線吸収剤 （ Tirmvin P CIBA- GEIGY社製 ) 樹脂に対 して 0.2 重量％溶解混合した樹脂液を乾燥厚み 10 II にな る よ う に塗布して得たカ バーフ ィ ルムを比較例（1) と 同様に カ ラ ー プ リ ン ト 上に圧着した後、 ポ リ エス テ ル フ ィ ル ム のみ^ lj離した。

実施例（2)

マ ツ ト 処理された 30 " ポ リ エ ス テ ル フ ィ ル ム の マ ッ ト 処理面にセ ル ロ ー ス ァ セ テ — ト プ ロ ピ オ ネ ー ト と 固形ヱ ポ キ シ樹脂の等量を配合して成る 10 の第 1 層を形成し、 さ ら に固形ヱ ポキ シ樹脂と 内部可塑化ボ リ エ ス テ ル の等量ずつ配合し、 紫外線吸収剤を樹脂に 対して 0.2重量 .加えてなる 5 の第 2 層を形成した カ バーフ ィ ル ムを作成し、 比較例は）と同様に力 ラ ー ブ リ ン ト に圧着した後マ ッ ト フ ィ ル ム のみ剝錐し、 マ ツ ト 状カ バーのほどこ されたカ ラ ーブ リ ン ト を得た。

こ こ で用いたセ ル 口 — ス ァ セテ ー ト プ ロ ピオ ネ ー ト は紫外線吸収効果を有する と と もに、 基材であるボ リ エ ス テ ル フ ィ ル ム に対して接着性を有しないも のであ る。 そして、 第 2 層材料は第 1 層に含まれる エ ポキ シ 樹脂お よび印画紙に対して接着性を有する内部可塑化 ポ リ エ ス テ ルよ り な る ので、 第 1 層および印画紙に対 し て接着する ものである。

実施例 ）

25 β ポ リ エ ス テ ルフ ィ ル ム上にセ ル ロ ー ス ァセ テ

OMPI " 一 ト ブチ レ一 ト 樹脂の第 1 層を約 1 0 ^ " 形成し、 さ ら にその上に セ ル ロ ー ス ァセテ — ト ブチ レ ー ト と 固形ェ ポ キ シ樹脂の等量ずつの配合から成る第 2 層を約 5 形成したカ バ ー フ ィ ル ムを作成する。 一方第 2 層 と 同 じ配合の樹脂液に樹脂に対し て 2 0 重量 の超微粒子 シ リ カ （ N I P S I L Ε220Α、 日 本シ リ カ工業社製 ） を分 散させた処理液を塗布した印画紙をつ く り 、 比較例（1) の転写紙で印画したカ ラ ー プ リ ン ト 上に上述の カバー フ ィ ル ム を圧着した後、 ポ リ エ ス テ ル フ ィ ル 厶 のみ剝 離し透明性の高いしかも それ自体で紫外線を防止する 保護層を カ ラ ー プ リ ン ト 上に形成された。 こ こ で第 1 層 に用いたセ ル ロ ー ス ァ セ テ一 ト ブ チ レ一 ト は実施例 (2)でも述べたよ う に ポ リ エ ス テ ル樹脂よ り なる基材に は接着しない。 そ し て、 第 2 層は第 1 層に対して接着 すべ く セ ル ロ ー ス 了 セ テ ー ト ブチ レ ー ト と エ ホ。キ シ樹 脂よ り な り 、 第 2 層 と接着される 印画紙表面には第 2 層 と 同 じ材料層が形成されているため印画紙表面に良 好に接着される ものであ る。

実施例（4)

坪量 170g/M² の上質紙片面にァク リ ル変性エ ポキ シ オ リ ゴ マ ー （ S P4010 、 昭和高分子社製 ） 7 0 重量部、 希釈剤テ ト ラ ヒ ド ロ フ ル フ リ ル ァ ク リ レ 一 ト 3 0 重量 部、 光重合開始剤 （ ィ ル ガ キ ュ レ ー ト 65 1 CIBA-GEIGY 社製 ） 3 重量部、 熱重合禁止剤 2 - ェ チ ル ア ン ト ラ キ

一 O H ノ ン 0 . 5 重量部よ り 成る処理液を塗布した後、 紫外線 を照射してこれを硬化して表面平滑性の高い基材を得 た。 こ の処理面に ト リ ア セ テ ー ト 樹脂と 固形エ ポ キ シ 樹脂を等量ずつ配合し、 これに紫外線吸収剤を樹脂に 対して 0 . 2重量％溶解した樹脂層 1 0 ί を形成し、 実 施例 ）の印画紙に圧着した後、 処理紙に よ る基材のみ

i し 7"こ。

実施例（5)

剝離処理した 3 0 ポ リ エ ス テ ル フ ィ ル ム上にセ ル

ロ ース ァセ テ 一 ト ブチ レ 一 ト 樹脂 5 を形成したカバ ー フ ィ ル ム を作成した。 こ の カ バー フ ィ ル ム を実施例

(3) の印画紙に圧着した後ポ リ エ ス テ ル フ ィ ル ムのみ剝 離.し、 カ ー ル の少ない染料の退色防止性に とんだカバ 一をカ ラ ーブ リ ン ト 上に形成した。

上記作成した保護層の形成された力 ラ ーブ リ ン 卜 の カ ー ル の状態と圧着時の作業性を観察する と と も に、 これを紫外線下に 100 時間暴露し、 カ ラ 一 ブ リ ン ト 上 の染料の退色性を判定した結果を表 - 1 に示した。 表 -

PI 実施例 (2) わ了力に力ール 良 好 ほとんど退色せず 実施例 (3) 〃 〃 〃

実施例 (4) 〃 〃

実施例 ほとんどカールなし 〃 〃 ！ 表 - 1 の結果で明 らかな と お り 本発明に よ る カ バー フ ィ ル ム は取扱い易い基材であ るため シ ヮ な どの入 る こ と が全く な く 、 実際に カ ラ ー ブ リ ン ト 上に形成され る 保護層は紫外線を透さない 1 〜 2 0 の薄い膜のみで あるためカ ー ル のほとんどない染料の退色防止性に と んだ透明保護層を形成し う る。

O PI

WIPO

Claims

0 SB 求 の 範 囲

1. 耐熱性基材、 お よび上記耐熱性基材上に形成され 上記耐熱性基材に対して接着性を有せず加熱に よ り 印画紙表面に溶融転着する無色透明の紫外線遮断層 を含むカ バー材層を有する カ ラ ーハー ドコ ピー印画 羝用 カ パ ー フ ィ ル ム 。

2. 耐熱性基材、 および上記耐熱性基材上に形成され 上記耐熱性基材に対して接着性を有せず加熱に よ り 少 く と も 3 色の昇華性染料の転着で力 ラ 一像が形成 されている印画紙表面に溶融耘着する無色透明の紫 外線遮断層を含む力パ ー材層を有する 力 ラ — ハ ー ド コ ピー印画紙用 カ パ一 フ ィ ル ム 。

3. 耐熱性基材と してボ リ エ ス テ ル ， ポ リ カ ーボネ ー

ト ， ポ リ アク リ レー ト よ り 選ばれた耐熱性ブ ラ スチ ッ ク フ ィ ル ム または紙の表面にポ リ エ ス テ ル ， ポ リ 力 一ボネ ト ， ポ リ ァク リ レ ー ト よ り 選ばれた耐熱 性ブ ラ スチ ック フ ィ ム を形成したも のを用いた請 求の範囲第 1 項又は第 2 項記載の カ ラ 一 ハ ー ドコ ピ 一印画紙用 力 パ ー フ ィ ル ム 。

4. カ バー材層の厚みを 1 〜 2 0 と した請求の範囲

第 1 項又は第 2 項記載の力 ラ ーハ ー ドコ ピー印画紙 用 カ ノヽ — フ ィ ル ム 。

5. 耐熱性基材の表面に剝離処理が施されている請求

の範囲第 1 項又は第 2項記載の カ ラ 一ハ 一 ドコ ビ一

OMPI 印画紙用 カバー フ ィ ル ム 。

6. 紫外線遮断層はべン ゾ フ エ ノ ン系 ， ベ ン ゾ ト リ ア ゾ― ル系あるいはサ リ チ ル 酸誘導体 よ り 選ばれた紫 外線吸収剤を有する請求の範囲第 ¹ 項又は第 2 項記 載の 力 ラ ー ハ ー ドコ ピー印画紙用 カ バ— フ ィ ル ム 。

O PI