JPH0720759B2 - プリント保護方法 - Google Patents
プリント保護方法Info
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- JPH0720759B2 JPH0720759B2 JP60222823A JP22282385A JPH0720759B2 JP H0720759 B2 JPH0720759 B2 JP H0720759B2 JP 60222823 A JP60222823 A JP 60222823A JP 22282385 A JP22282385 A JP 22282385A JP H0720759 B2 JPH0720759 B2 JP H0720759B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、記録液を用いた記録法、なかでもインクジェ
ット記録法により紙などに画像を記録して形成した印画
物（プリント）のラミネート処理によるプリント保護方
法に関する。
ット記録法により紙などに画像を記録して形成した印画
物（プリント）のラミネート処理によるプリント保護方
法に関する。
インクジェット記録法は、記録ヘッドのオリフィスから
記録液の小滴を紙などの被記録材上に付着させて記録を
行なう記録方法であり、騒音の発生が少なく、特別な定
着処理を要することなく、高速記録、フルカラー記録が
行える記録法として注目されている。
記録液の小滴を紙などの被記録材上に付着させて記録を
行なう記録方法であり、騒音の発生が少なく、特別な定
着処理を要することなく、高速記録、フルカラー記録が
行える記録法として注目されている。
このインクジェット記録法に用いられる記録液として
は、主に染料などの記録剤と、溶媒としての水若しくは
水と各種溶剤との混合物とから形成されているものが一
般的である。
は、主に染料などの記録剤と、溶媒としての水若しくは
水と各種溶剤との混合物とから形成されているものが一
般的である。
このようにインクジェット記録法に於いては、水性系の
記録液が使用されるために、記録に用いる被記録材には
記録液の吸収、定着性に優れていることが要求される。
なかでも、２色以上の記録液を用いた多色インクジェッ
ト記録に於いては、被記録材上に付着する記録液の量も
多くなるので、記録液の吸収及び定着性に特に優れてい
ることが要求される。
記録液が使用されるために、記録に用いる被記録材には
記録液の吸収、定着性に優れていることが要求される。
なかでも、２色以上の記録液を用いた多色インクジェッ
ト記録に於いては、被記録材上に付着する記録液の量も
多くなるので、記録液の吸収及び定着性に特に優れてい
ることが要求される。
このような特性に優れた被記録材としては、紙等の基材
上に、記録液の吸収、定着性に優れた多孔質からなる記
録液の受容層が設けられたものが知られている。
上に、記録液の吸収、定着性に優れた多孔質からなる記
録液の受容層が設けられたものが知られている。
インクジェット記録方法では、主として水系のインクを
用いるため、記録画像の耐水性、耐溶剤性、耐摩耗性等
が必ずしも充分ではなく、また、記録後の乾燥定着に時
間を要する欠点がある。
用いるため、記録画像の耐水性、耐溶剤性、耐摩耗性等
が必ずしも充分ではなく、また、記録後の乾燥定着に時
間を要する欠点がある。
さらに保存に際して、記録画像の劣化が起き易く、印画
物の保存安定性にも問題があった。
物の保存安定性にも問題があった。
保存耐久性に関する上記の問題点を解決し、保存安定性
を向上させる方法としては、透明樹脂フィルムを記録画
像上にラミネートする方法が知られている。
を向上させる方法としては、透明樹脂フィルムを記録画
像上にラミネートする方法が知られている。
このようなラミネート処理の１つの方法として、転写剥
離型フィルムを用いる方法が知られている。
離型フィルムを用いる方法が知られている。
この方法は、支持体となるフィルム状の基材（剥離ベー
ス）上に、主に透明樹脂からなる転写層を例えばバーコ
ート法のような公知の積層法によって積層した転写剥離
型フィルムを印画物上に圧着して、基材（剥離ベース）
のみを剥離することによって、転写層を画像上に被覆す
る方法である。
ス）上に、主に透明樹脂からなる転写層を例えばバーコ
ート法のような公知の積層法によって積層した転写剥離
型フィルムを印画物上に圧着して、基材（剥離ベース）
のみを剥離することによって、転写層を画像上に被覆す
る方法である。
この方法の実施により、プリント上に転写された転写層
は画像の保存安定性を向上させるために、耐水性、耐溶
剤性、耐光性等の諸特性に優れていることが要請され
る。
は画像の保存安定性を向上させるために、耐水性、耐溶
剤性、耐光性等の諸特性に優れていることが要請され
る。
また、この方法をできるだけ簡便に実施するためには、 １） 転写層と基材（剥離ベース）との剥離性が良いこ
と、 ２） 転写層がプリント上へできるだけ常温に近い温度
で転写されること等が望まれる。
と、 ２） 転写層がプリント上へできるだけ常温に近い温度
で転写されること等が望まれる。
更に、この方法により転写された転写層が、高い耐ブロ
ッキング性を示すことも要望される。即ち、例えばラミ
ネートされたプリントの複数を保存したり運搬する際に
それらを積み重ねた場合、互いにブロッキングを起こす
とプリント同士を剥がす際に画像が損傷してしまう危険
性があるからである。
ッキング性を示すことも要望される。即ち、例えばラミ
ネートされたプリントの複数を保存したり運搬する際に
それらを積み重ねた場合、互いにブロッキングを起こす
とプリント同士を剥がす際に画像が損傷してしまう危険
性があるからである。
以上述べたように、プリント保護部材に関して要求され
る特性は種々あり、これらの特性を向上させるために各
種の研究が進められてきている。
る特性は種々あり、これらの特性を向上させるために各
種の研究が進められてきている。
ところが、ラミネート処理されたプリントを実際に扱う
場合には、それらの積み重ね等は頻繁に行なわれるもの
であり、その際のブロッキングの発生は画像に致命的な
損傷を起こしかねないので、転写層が高い耐ブロッキン
グ性を有することは、なかでも強く要望される特性の１
つであるにもかかわらず、この要望に十分答えうる有効
な手段が未だ見当らないのが現状である。
場合には、それらの積み重ね等は頻繁に行なわれるもの
であり、その際のブロッキングの発生は画像に致命的な
損傷を起こしかねないので、転写層が高い耐ブロッキン
グ性を有することは、なかでも強く要望される特性の１
つであるにもかかわらず、この要望に十分答えうる有効
な手段が未だ見当らないのが現状である。
本発明の目的は、ラミネート処理が完了したプリント同
士を重ね合わせたとき等に、極めてブロッキングが発生
しにくく、画像損傷の危険性がほとんどないプリント保
護方法を提供することにある。
士を重ね合わせたとき等に、極めてブロッキングが発生
しにくく、画像損傷の危険性がほとんどないプリント保
護方法を提供することにある。
上記目的達成可能な本発明は、基材上に、熱可塑性樹脂
を主体としてなる転写層が積層されて成り、JIS Ｚ 0
219の耐粘着性試験法により粘着性なしと評価された転
写剥離型のプリント保護部材を用い、該転写層をプリン
トに重ね合わせ、該転写層を該プリントに加熱圧着し、
その後前記基材を剥離することを特徴とするプリント保
護方法である。
を主体としてなる転写層が積層されて成り、JIS Ｚ 0
219の耐粘着性試験法により粘着性なしと評価された転
写剥離型のプリント保護部材を用い、該転写層をプリン
トに重ね合わせ、該転写層を該プリントに加熱圧着し、
その後前記基材を剥離することを特徴とするプリント保
護方法である。
まず、本発明の方法に用いるプリント保護部材の構造を
図面を参照しつつ説明する。
図面を参照しつつ説明する。
第１図は、このプリント保護部材の一例の断面部分図で
ある。
ある。
このプリント保護部材は、基本的に記録液をもって形成
された印画物（プリント）の画像が記録されている面
（記録画像面）の上に転写、積層される転写層１と、該
転写層を坦持する基材２とから構成される。
された印画物（プリント）の画像が記録されている面
（記録画像面）の上に転写、積層される転写層１と、該
転写層を坦持する基材２とから構成される。
転写層１は、紙等の被記録材に記録液によって画像を記
録して形成したプリントの記録画像面上に転写、積層さ
れる際に、基材２から剥離可能であるように基材２に坦
持されている。
録して形成したプリントの記録画像面上に転写、積層さ
れる際に、基材２から剥離可能であるように基材２に坦
持されている。
転写層１は、基材２に坦持された状態で、ラミネート処
理しようとする記録画像上を直接覆うことができるよう
にプリントに積層され、加熱圧着の処理により、記録画
像面上に貼着され、そこに残留し、記録画像の保護層と
して機能する。なお、基材２は、転写層が記録画像上に
貼着された後に、転写層から剥離され、従って上記のよ
うに記録画像上には転写層１のみが記録画像の保護層と
して残される。
理しようとする記録画像上を直接覆うことができるよう
にプリントに積層され、加熱圧着の処理により、記録画
像面上に貼着され、そこに残留し、記録画像の保護層と
して機能する。なお、基材２は、転写層が記録画像上に
貼着された後に、転写層から剥離され、従って上記のよ
うに記録画像上には転写層１のみが記録画像の保護層と
して残される。
転写層１は、該転写層が覆う記録画像の形状及び大きさ
に対応した種々の形状及び大きさとされる。一方、基材
２は、少なくとも転写層１を坦持できる形状及び大きさ
とされる。
に対応した種々の形状及び大きさとされる。一方、基材
２は、少なくとも転写層１を坦持できる形状及び大きさ
とされる。
本発明の方法に用いるプリント保護部材は上述のような
構造をしており、JIS Z 0219に規定される耐粘着性試験
方法により「粘着性なし」と評価されたものである。
構造をしており、JIS Z 0219に規定される耐粘着性試験
方法により「粘着性なし」と評価されたものである。
JIS Z 0219に規定される耐粘着性試験方法は本発明と全
く異分野のものを対象とした試験として、つまり通常、
包装紙の耐粘着性試験として知られているが、その概略
は以下のとおりである。即ち、第２図に示すように積み
重ねた４枚の試験片４（本発明においては、プリント保
護部材を用いる。）を第３図に示す床板５上に載置し、
更に、その上に金属板６、上記と同様に積み重ねた４枚
の試験片４及び加圧ブロック７を順次積み重ねて、これ
をデシケーター中に入れる。次いで、そのデシケーター
を所定温度に規定した加熱装置内に24±１時間放置す
る。この温度はJISでは３条件挙げられているが本発明
においては40℃とする。この放置後、デシケーターの中
から２組の試験片各４枚を積み重ねたまま取り出し、室
内に30分間静置する。その後、試験片４の各々をすべら
せるか、又ははがしてその表面及びはがれるときの状態
を観察する方法である。
く異分野のものを対象とした試験として、つまり通常、
包装紙の耐粘着性試験として知られているが、その概略
は以下のとおりである。即ち、第２図に示すように積み
重ねた４枚の試験片４（本発明においては、プリント保
護部材を用いる。）を第３図に示す床板５上に載置し、
更に、その上に金属板６、上記と同様に積み重ねた４枚
の試験片４及び加圧ブロック７を順次積み重ねて、これ
をデシケーター中に入れる。次いで、そのデシケーター
を所定温度に規定した加熱装置内に24±１時間放置す
る。この温度はJISでは３条件挙げられているが本発明
においては40℃とする。この放置後、デシケーターの中
から２組の試験片各４枚を積み重ねたまま取り出し、室
内に30分間静置する。その後、試験片４の各々をすべら
せるか、又ははがしてその表面及びはがれるときの状態
を観察する方法である。
この観察の結果、「接触した表面間が互いに自由にすべ
り、粘着や接着のないもので、試験片をはなしたとき表
面にキズのないもの」は「粘着性なし」ものと評価され
る。なお、加圧ブロックの重量は500±5g、金属板はア
ルミニウム又は黄銅製とする。
り、粘着や接着のないもので、試験片をはなしたとき表
面にキズのないもの」は「粘着性なし」ものと評価され
る。なお、加圧ブロックの重量は500±5g、金属板はア
ルミニウム又は黄銅製とする。
本発明の方法に用いるプリント保護部材、即ちJIS Z 02
19による耐粘着性試験方法により「粘着性なし」プリン
ト保護部材を製作するには、次に例示するような基材材
料及び転写層材料から各々の材料及びそれらの組合わせ
を適宜選定することにより、更にはそれら材料を用いた
製作時の諸条件（例えば転写層の乾燥温度）を適宜選定
することによって可能である。
19による耐粘着性試験方法により「粘着性なし」プリン
ト保護部材を製作するには、次に例示するような基材材
料及び転写層材料から各々の材料及びそれらの組合わせ
を適宜選定することにより、更にはそれら材料を用いた
製作時の諸条件（例えば転写層の乾燥温度）を適宜選定
することによって可能である。
基材材料としては、紙、布、プラスチックフィルム等の
表面にシリコーン樹脂等の各種の剥離性能を有する剥離
処理剤を塗工したもの、あるいはマイラーフィルム、ポ
リプロピレンフィルム等のそれ自身、以下に挙げる転写
層に対して剥離性能のあるフィルムなどが挙げられる。
表面にシリコーン樹脂等の各種の剥離性能を有する剥離
処理剤を塗工したもの、あるいはマイラーフィルム、ポ
リプロピレンフィルム等のそれ自身、以下に挙げる転写
層に対して剥離性能のあるフィルムなどが挙げられる。
転写層１材料としては、記録画像面の表面に十分な接着
力をもって積層可能であり、記録画像に耐水性、耐摩耗
性、耐溶剤性等の特性を付与することのできる、エチル
セルロース、酢酸ビニル樹脂及びその誘導体、ポリエチ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹
脂、アクリル樹脂、ポリスチレン及びその共重合体、ポ
リイソブチレン、炭化水素樹脂、ポリプロピレン、ポリ
アミド樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げ
られる。
力をもって積層可能であり、記録画像に耐水性、耐摩耗
性、耐溶剤性等の特性を付与することのできる、エチル
セルロース、酢酸ビニル樹脂及びその誘導体、ポリエチ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹
脂、アクリル樹脂、ポリスチレン及びその共重合体、ポ
リイソブチレン、炭化水素樹脂、ポリプロピレン、ポリ
アミド樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げ
られる。
上記材料や製作時の条件の選定の際にプリント保護部材
に要求される他の諸特性も可能な限り高くなるよう考慮
することにより、耐ブロッキング性が優れているばかり
でなく、画像に高い保存安定性をもたらすことができ、
更にはラミネート処理を簡便に実施することもできるプ
リント保護部材が作製できる。
に要求される他の諸特性も可能な限り高くなるよう考慮
することにより、耐ブロッキング性が優れているばかり
でなく、画像に高い保存安定性をもたらすことができ、
更にはラミネート処理を簡便に実施することもできるプ
リント保護部材が作製できる。
なお、転写層の材料を、該層がプリントに転写され、基
材が剥離された後の転写層の外表面が最終的に光沢をお
びる状態となるようにも考慮して選択すれば、記録画像
面表面に光沢を付与することができる。また、転写層の
副材料として、ワックス類、可塑剤、粘着性付与剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の種々の添加剤
を使用しても良い。
材が剥離された後の転写層の外表面が最終的に光沢をお
びる状態となるようにも考慮して選択すれば、記録画像
面表面に光沢を付与することができる。また、転写層の
副材料として、ワックス類、可塑剤、粘着性付与剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の種々の添加剤
を使用しても良い。
また、本発明の用いるプリント保護部材は、プリントの
片面（画像面）のみをラミネートする場合に好適である
ので、その転写層が、加熱処理によってプリントに粘着
するものである場合には、加熱処理後の温度変化による
転写層の収縮率が、プリントの収縮率と同程度、若しく
は転写層の収縮によってラミネートされたプリントにカ
ールが生じない程度となるようにも考慮して、その転写
層の材料および製作時の条件を選択するとよい。
片面（画像面）のみをラミネートする場合に好適である
ので、その転写層が、加熱処理によってプリントに粘着
するものである場合には、加熱処理後の温度変化による
転写層の収縮率が、プリントの収縮率と同程度、若しく
は転写層の収縮によってラミネートされたプリントにカ
ールが生じない程度となるようにも考慮して、その転写
層の材料および製作時の条件を選択するとよい。
次に、上述したようなプリント保護部材を使用した本発
明の方法の一実施例を説明する。
明の方法の一実施例を説明する。
まず、第４図（ａ）に示すように、インクジェット記録
法などの記録液による記録法によって形成されたプリン
ト３の記録画像面3aに、JIS Z 0219の試験法により粘着
性がない保護部材を重ね合わせる。このとき、該プリン
トの記録画像3aが、プリント保護部材の有する転写層１
に直接十分に覆われるように位置決めしておく。
法などの記録液による記録法によって形成されたプリン
ト３の記録画像面3aに、JIS Z 0219の試験法により粘着
性がない保護部材を重ね合わせる。このとき、該プリン
トの記録画像3aが、プリント保護部材の有する転写層１
に直接十分に覆われるように位置決めしておく。
次に、圧力ローラ等を備えたラミネート用の装置によっ
てこれを処理し、記録画像面3aに転写層１を介してプリ
ント保護部材をプリントに加熱圧着する。この処理によ
って、転写層１は、プリントの記録画像面3aに貼着され
る。
てこれを処理し、記録画像面3aに転写層１を介してプリ
ント保護部材をプリントに加熱圧着する。この処理によ
って、転写層１は、プリントの記録画像面3aに貼着され
る。
なお、加熱圧着に際しての圧力及び温度等の条件は、例
えば転写層表面が溶融して、記録面に粘着できるよう
に、転写層に使用された材料に応じて適宜選択される。
えば転写層表面が溶融して、記録面に粘着できるよう
に、転写層に使用された材料に応じて適宜選択される。
次に、転写層１の記録画像面3aへの十分な接着力が得ら
れた状態で、基材２を、転写層１から剥離し、第４図
（ｂ）に示したように記録画像面3a上に転写層１のみを
残して、ラミネート処理を完了する。
れた状態で、基材２を、転写層１から剥離し、第４図
（ｂ）に示したように記録画像面3a上に転写層１のみを
残して、ラミネート処理を完了する。
本発明に用いるJIS Z 0219により粘着性がないプリント
保護部材はその転写層同士が対向するように積み重ねた
ときでさえも、通常の条件下で粘着性を示さないほどそ
の転写層は耐ブロッキング性が優れている。この性質は
転写層が転写された後も維持される。従って、本発明の
方法によってラミネート処理された（転写層が転写され
た）プリントも、上記と同様な高い耐ブロッキング性を
示すものとなる。
保護部材はその転写層同士が対向するように積み重ねた
ときでさえも、通常の条件下で粘着性を示さないほどそ
の転写層は耐ブロッキング性が優れている。この性質は
転写層が転写された後も維持される。従って、本発明の
方法によってラミネート処理された（転写層が転写され
た）プリントも、上記と同様な高い耐ブロッキング性を
示すものとなる。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明する。
実施例 透明塗料（組成）： エスレックBL−Ｓ（商品名、積水化学（株）社製、ポリ
ビニルブチラール樹脂の20％トルエン、IPA、ｎ−ブタ
ノール溶液） 100重量部 シアソーブ（Cyasorb）UV−24（商品名、ACC社製、紫外
線吸収剤） 1.2重量部 チヌビン144（商品名、チバガイギー社製、光安定化
剤） 0.2重量部 上記組成の透明塗料を50μｍ厚のPET（ポリエチレンテ
レフタレート）フィルム上に乾燥膜厚が15μｍとなるよ
うにバーコータを用いて塗布した後、これを乾燥してPE
Tフィルム上に転写層を形成し、先に詳述したJIS Z 021
9の耐粘着性試験方法により粘着性を示さない転写剥離
型の本発明の方法に用いる保護部材を複数得た。
ビニルブチラール樹脂の20％トルエン、IPA、ｎ−ブタ
ノール溶液） 100重量部 シアソーブ（Cyasorb）UV−24（商品名、ACC社製、紫外
線吸収剤） 1.2重量部 チヌビン144（商品名、チバガイギー社製、光安定化
剤） 0.2重量部 上記組成の透明塗料を50μｍ厚のPET（ポリエチレンテ
レフタレート）フィルム上に乾燥膜厚が15μｍとなるよ
うにバーコータを用いて塗布した後、これを乾燥してPE
Tフィルム上に転写層を形成し、先に詳述したJIS Z 021
9の耐粘着性試験方法により粘着性を示さない転写剥離
型の本発明の方法に用いる保護部材を複数得た。
上記プリント保護部材をラミネーター（MSラミペットＬ
−230A:明光商会製）により、インクジェット記録によ
り画像が記録されたプリントにラミネートし、本発明の
方法により保護された複数のサンプルを得た。これらの
サンプルを、JIS Z 0219（温度条件40℃）で評価したと
ころ、全くブロッキングしなかった。又、市販の写真ア
ルバムの収容カバー（例えばポリプロピレン製）中にこ
れらのサンプルを保存したところ（常温、３ケ月）全く
ブロッキングが見られなかった。
−230A:明光商会製）により、インクジェット記録によ
り画像が記録されたプリントにラミネートし、本発明の
方法により保護された複数のサンプルを得た。これらの
サンプルを、JIS Z 0219（温度条件40℃）で評価したと
ころ、全くブロッキングしなかった。又、市販の写真ア
ルバムの収容カバー（例えばポリプロピレン製）中にこ
れらのサンプルを保存したところ（常温、３ケ月）全く
ブロッキングが見られなかった。
比較例 透明塗料（組成） ダイヤナールLR−216（商品名、三菱レーヨン（株）社
製、アクリル樹脂の40％トルエン溶液） 100重量部 シアソーブUV−24（商品名、ACC社製、紫外線吸収剤）
1.2重量部 チヌビン144（商品名、チバガイギー社製、光安定化
剤） 0.2重量部 上記組成の透明塗料を50μｍ厚のPETフィルム上に乾燥
膜厚が15μｍとなる様にバーコータを用いて塗布した
後、これを乾燥してPETフィルム上に転写層を形成し、
転写剥離型のプリント保護部材を複数得た。JIS Z 0219
の耐粘着性試験方法によると、それらの転写面同志での
粘着性がわずかに認められた。
製、アクリル樹脂の40％トルエン溶液） 100重量部 シアソーブUV−24（商品名、ACC社製、紫外線吸収剤）
1.2重量部 チヌビン144（商品名、チバガイギー社製、光安定化
剤） 0.2重量部 上記組成の透明塗料を50μｍ厚のPETフィルム上に乾燥
膜厚が15μｍとなる様にバーコータを用いて塗布した
後、これを乾燥してPETフィルム上に転写層を形成し、
転写剥離型のプリント保護部材を複数得た。JIS Z 0219
の耐粘着性試験方法によると、それらの転写面同志での
粘着性がわずかに認められた。
次いで、実施例に用いたのと同様なプリントを同様な方
法でラミネート処理し、ラミネート処理されたサンプル
を複数得た。JIS Z 0219（温度条件40℃）に従いブロッ
キング性を調べたところ、プリント上の転写面同志、そ
の転写面と記録紙裏面との間で、著しいブロッキングが
生じプリントを保護できない事がわかった。又、アルバ
ムに保存した場合もアルバムの収容カバーとプリント上
の転写面との間でブロックングが生じた。
法でラミネート処理し、ラミネート処理されたサンプル
を複数得た。JIS Z 0219（温度条件40℃）に従いブロッ
キング性を調べたところ、プリント上の転写面同志、そ
の転写面と記録紙裏面との間で、著しいブロッキングが
生じプリントを保護できない事がわかった。又、アルバ
ムに保存した場合もアルバムの収容カバーとプリント上
の転写面との間でブロックングが生じた。
〔発明の効果〕 以上詳述したように、JIS Z 0219の試験法により粘着性
がないプリント保護部材を用いた本発明の方法によっ
て、ラミネート処理されたプリントは高い耐ブロッキン
グ性を有し、その複数を積み重ねても、ブロッキングが
極めて生じにくくなった。その結果、画像損傷をひき起
こす危険性が激減し、プリント同士を安心して積み重ね
ることが可能となった。
がないプリント保護部材を用いた本発明の方法によっ
て、ラミネート処理されたプリントは高い耐ブロッキン
グ性を有し、その複数を積み重ねても、ブロッキングが
極めて生じにくくなった。その結果、画像損傷をひき起
こす危険性が激減し、プリント同士を安心して積み重ね
ることが可能となった。
また、本発明の方法の実施によりプリントにもたらされ
る高い耐ブロッキング性のために、該プリントを、保存
のために通常用いられるアルバムの収容カバー等内に収
容した際にもブロッキングが発生する可能性は非常に小
さくなった。そのためプリントをアルバム等で安心して
保存することが可能となった。
る高い耐ブロッキング性のために、該プリントを、保存
のために通常用いられるアルバムの収容カバー等内に収
容した際にもブロッキングが発生する可能性は非常に小
さくなった。そのためプリントをアルバム等で安心して
保存することが可能となった。
第１図は本発明の方法に用いるプリント保護部材の一例
の断面部分図、第２図はJIS Z 0219の試験方法に用いる
試験片の状態を示す図、第３図は該試験方法の実施状態
を示す図、第４図（ａ）及び第４図（ｂ）は、本発明の
保護部材を用いたプリントのラミネート処理を、処理さ
れるプリント及び用いる保護部材の部分断面を用いて表
わした工程図である。 1:転写層、2:基材 3:プリント、3a:記録画像面 4:試験片、5:床板 6:金属片、7:加圧ブロック
の断面部分図、第２図はJIS Z 0219の試験方法に用いる
試験片の状態を示す図、第３図は該試験方法の実施状態
を示す図、第４図（ａ）及び第４図（ｂ）は、本発明の
保護部材を用いたプリントのラミネート処理を、処理さ
れるプリント及び用いる保護部材の部分断面を用いて表
わした工程図である。 1:転写層、2:基材 3:プリント、3a:記録画像面 4:試験片、5:床板 6:金属片、7:加圧ブロック
Claims (1)
- 【請求項１】基材上に、熱可塑性樹脂を主体としてなる
転写層が積層されて成り、JIS Ｚ 0219の耐粘着性試
験法により粘着性なしと評価された転写剥離型のプリン
ト保護部材を用い、該転写層をプリントに重ね合わせ、
該転写層を該プリントに加熱圧着し、その後前記基材を
剥離することを特徴とするプリント保護方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60222823A JPH0720759B2 (ja) | 1985-10-08 | 1985-10-08 | プリント保護方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60222823A JPH0720759B2 (ja) | 1985-10-08 | 1985-10-08 | プリント保護方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6283199A JPS6283199A (ja) | 1987-04-16 |
| JPH0720759B2 true JPH0720759B2 (ja) | 1995-03-08 |
Family
ID=16788467
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60222823A Expired - Lifetime JPH0720759B2 (ja) | 1985-10-08 | 1985-10-08 | プリント保護方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0720759B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5019436A (ja) * | 1973-04-20 | 1975-02-28 | ||
| FR2410564A1 (fr) * | 1977-11-30 | 1979-06-29 | Mecanorma Sa | Nouveau dispositif pour le transfert a sec de signes en encre |
| JPS5835493Y2 (ja) * | 1978-11-06 | 1983-08-10 | 啓 後藤 | 感圧接着転写紙 |
| JPS58149048A (ja) * | 1982-03-02 | 1983-09-05 | Sony Corp | 昇華性染料の転写によるカラーハードコピー印画紙の形成方法 |
| JPS60204397A (ja) * | 1984-03-29 | 1985-10-15 | Sony Corp | ハードコピー印画紙用カバーフィルム |
-
1985
- 1985-10-08 JP JP60222823A patent/JPH0720759B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6283199A (ja) | 1987-04-16 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |