JPWO2021048976A1 - 数値制御装置 - Google Patents

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Abstract

数値制御装置(1A)が、制御対象(7)に対して基本機能を実行するための基本機能処理がコンパイルされた基本機能処理オブジェクト(5)、および制御対象(7)に対して付加機能を実行する付加機能処理がコンパイルされた付加機能処理オブジェクト(6)をロードし、付加機能処理部(105)および基本機能処理部(100)をRAM(3)上に展開するプロセッサ(20)と、を備え、基本機能処理オブジェクト(5)は、付加機能処理を識別する識別子(104)を含み、プロセッサ(20)は、制御対象(7)の制御に用いる加工プログラム(106)をRAM(3)上に展開し、加工プログラム(106)の実行中において識別子(104)に対応する処理を実行する指令があると、識別子(104)に対応するRAM(3)上の位置にアクセスし、識別子(104)に対応する付加機能処理を実行する。

Description

本発明は、機械の動作を制御する数値制御装置に関する。
産業用ロボットといった機械は、機械メーカで作製され、機械の動作を制御する数値制御装置は、数値制御装置メーカで作製される。機械の機能拡張を行う場合には数値制御装置に対しても機能拡張の設定を行う必要があるので、機械メーカは、機械の機能拡張を行う場合には、数値制御装置メーカに対して機能拡張を依頼している。
ところが、機械メーカとしては、数値制御装置に対して独自に機能拡張の設定を行いたい場合がある。例えば、機械メーカは、数値制御装置で独自のデータ変換を行いたい場合がある。特許文献1の制御装置は、画像処理装置から受信した位置データを、アスキーコードから制御装置が扱う2進符号に変換し、制御装置から画像処理装置に送信する位置データ要求信号を、2進符号からアスキーコードに変換している。これにより、特許文献1の制御装置は、ソフトウェアを変更することなく、データ形式の異なる外部装置との間でデータ授受を行うことを可能としている。
特開2000−181522号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、画像処理装置と制御装置とがデータ形式についての情報を共有していなければ、データ授受を行うことができない。このため、機械メーカは、数値制御装置の機能を選択して処理内容をカスタマイズすることができなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、機械メーカが数値制御装置の機能を選択し、処理内容をカスタマイズすることができる数値制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の数値制御装置は、制御対象に対して基本機能を実行するための基本機能処理がコンパイルされた実行オブジェクトである基本機能処理オブジェクトを記憶する第1の記憶部を備えている。また、本発明の数値制御装置は、制御対象に対して付加機能を実行する付加機能処理がコンパイルされた実行オブジェクトである付加機能処理オブジェクト、および基本機能処理オブジェクトをロードし、基本機能処理オブジェクトに対応する基本機能処理および付加機能処理オブジェクトに対応する付加機能処理を第2の記憶部上に展開するプロセッサを備えている。基本機能処理オブジェクトは、付加機能処理を識別する識別子を含んでいる。プロセッサは、制御対象の制御に用いるプログラムを第2の記憶部上に展開し、プログラムの実行中において識別子に対応する処理を実行する指令があると、識別子に対応する第2の記憶部上の位置にアクセスし、識別子に対応する付加機能処理を実行する。
本発明にかかる数値制御装置は、機械メーカが数値制御装置の機能を選択し、処理内容をカスタマイズすることができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる数値制御装置の構成を示す図 実施の形態1にかかる数値制御装置の基本機能処理部の詳細構成を示す図 実施の形態1にかかる数値制御装置の動作手順を示すフローチャート 実施の形態1にかかる数値制御装置による、数値制御の初期化処理手順を示すフローチャート 実施の形態2にかかる数値制御装置の構成を示す図 実施の形態3にかかる数値制御装置の構成を示す図 実施の形態4にかかる数値制御装置の詳細構成を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる数値制御装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[装置構成]
図1は、実施の形態1にかかる数値制御装置の構成を示す図である。数値制御装置1Aは、第1の記憶部である記憶部2Aと、第2の記憶部であるRAM(Random Access Memory)3と、プロセッサ20とを備えている。
記憶部2Aは、数値制御装置1Aに電力が供給されていなくても内部で記憶されているデータを保持できる不揮発性メモリである。記憶部2Aは、数値制御装置1Aに電力が供給された後に、内部に記憶されたデータをプロセッサ20が読み出すことが可能となっていればよく、必ずしもRAM3が取り付けられた基板と同じ基板上に取り付けられている必要は無い。記憶部2Aは、基本機能処理オブジェクト5と、付加機能処理オブジェクト6とを記憶している。なお、記憶部2Aは、制御対象7の制御に用いられる加工プログラム(後述する加工プログラム106)も記憶している。
基本機能処理オブジェクト5は、数値制御の基本機能を処理するオブジェクトである。基本機能処理オブジェクト5は、加工プログラム106を読み出して解析し、解析結果を制御対象7への指令として出力するためのオブジェクトである。付加機能処理オブジェクト6は、数値制御の付加機能を処理するオブジェクトである。本実施の形態の付加機能は、加工プログラム106に規定されていない機能である。本実施の形態の基本機能は、加工プログラムを解析する機能、軸を動かす機能等であり、例えば、以下の(1)から(5)の処理等がある。
(1)解析結果からなめらかな動作を実現する補間処理
(2)制御対象への出力処理
(3)ヒューマンインターフェースを実現する画面処理
(4)外部機器との通信処理
(5)ラダープログラムを実行するPLC(Programmable Logic Controller)処理
上述した(4)の外部機器の例は、SD(エスディー)カード、Ethernet(登録商標)機器である。付加機能処理オブジェクト6の例は、制御対象7の機械構造に応じた座標変換処理である。基本機能処理オブジェクト5は、数値制御装置メーカで作成され、付加機能処理オブジェクト6は、機械メーカで作成される。
機械メーカは、付加機能処理オブジェクト6に、所望の付加機能と、この付加機能が格納されるRAM3上のアドレスと、この付加機能に対応する識別子(後述する識別子104)とを対応付けて格納しおく。機械メーカの例は、制御対象7の製造メーカである。付加機能処理をカスタマイズできるのは機械メーカである。機械メーカは、加工プログラムを作ることもあるが、制御対象7といった機械の動作確認時など限られる。エンドユーザは、加工プログラムを作成し、付加機能を使用する。なお、付加機能処理をカスタマイズするのは、機械メーカに限らず、数値制御装置1Aが制御する装置等を作るメーカでもよい。
また、数値制御装置1Aは、加工プログラム106の実行中に識別子104に対応する付加機能を実行する。
RAM3は、数値制御装置1Aが制御対象7に対する制御処理を実行する際にプロセッサ20がデータを格納する領域である。RAM3へは、プロセッサ20によって種々のデータが格納される。
制御対象7の例は、1つ以上の軸と、これらの軸を駆動するアクチュエータと、を有する装置(機械)である。例えば、制御対象7が工作機械の場合、制御対象7は、工具と工作物との相対位置を変化させる直進軸または回転軸を有している。この直進軸または回転軸を駆動するアクチュエータは、サーボモータである。また、制御対象7が工作機械の場合、制御対象7は、工具または工作物を回転させる主軸を有している。この主軸を回転させる主軸モータがアクチュエータである。
また、制御対象7は、切削加工を行う工作機械以外の装置であってもよい。例えば、制御対象7は、被加工物を加工する加工機と、加工機の動作を制御するサーボモータとを含んでいてもよい。制御対象7は、レーザ加工機、ウォータージェット加工機、放電加工機、金属積層造形(AM:Additive Manufacturing)(アディティブマニュファクチャリング)加工機、または木工加工機などであってもよい。
また、制御対象7は、工作機械ではなくロボットであってもよい。例えば、制御対象7は、ロボットと、ロボットの動作を制御するサーボモータと、を含んでいてもよい。制御対象7が、産業用ロボットの場合、制御対象7は、1つ以上の関節軸と、関節軸の各関節角度を変化させるアクチュエータであるサーボモータとを有している。なお、制御対象7が産業用ロボットである場合、産業用ロボットの種類は問わず、例えば垂直多関節ロボット、水平多関節ロボット、パラレルリンクロボットなどであってもよい。
プロセッサ20は、基本機能処理オブジェクト5および付加機能処理オブジェクト6をRAM3上に展開するローダ部4の機能と、数値制御の初期化処理機能とを有している。
ローダ部4は、数値制御装置1Aに電源が供給されると、記憶部2Aに記憶されている基本機能処理オブジェクト5および付加機能処理オブジェクト6を読み出し、RAM3上に基本機能処理部100および付加機能処理部105をそれぞれ展開する。
基本機能処理部100は、基本機能処理オブジェクト5がRAM3上に展開されたデータであり、数値制御の基本機能が規定されている。付加機能処理部105は、付加機能処理オブジェクト6がRAM3上に展開されたデータであり、数値制御の付加機能が規定されている。
このように、数値制御装置1Aは、プロセッサ20およびメモリで構成されている。すなわち、数値制御装置1Aを構成する構成要素の一部又は全部の機能は、プロセッサ20およびメモリにより実現することができる。
プロセッサ20の例は、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)またはシステムLSI(Large Scale Integration)である。
数値制御装置1Aの一部の機能は、記憶部2Aで記憶されている、数値制御装置1Aの動作を実行するための加工プログラム106、基本機能処理オブジェクト5、および付加機能処理オブジェクト6を、プロセッサ20が読み出して実行することにより実現される。加工プログラム106、基本機能処理オブジェクト5、および付加機能処理オブジェクト6は、動作処理の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
なお、数値制御装置1Aの機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
図2は、実施の形態1にかかる数値制御装置の基本機能処理部の詳細構成を示す図である。基本機能処理オブジェクト5は、数値制御装置1Aの基本機能を実現するための処理である基本機能処理部100がプログラミングされ、コンパイルされることによって生成された実行可能オブジェクトである。
基本機能処理部100は、指令生成部101と、指令出力部102とを備えている。ローダ部4は、基本機能処理オブジェクト5および付加機能処理オブジェクト6をRAM3にロードする。
基本機能処理部100には、付加機能処理オブジェクト6がRAM3上に展開された後で実行される処理として、グローバルシンボル名で識別子104を検索する処理と、付加機能処理部105のRAM3上のアドレスを対応する識別子104にセットする処理とが、プログラミングされている。また、基本機能処理部100には、付加機能処理部105を実行させるソースコード上の箇所に、付加機能の処理内容に対応した識別子104と、識別子104にセットされたRAM3上のアドレスに記載された処理を実行する処理と、がプログラミングされている。
指令生成部101は、加工プログラム106の文字列を解析し、制御対象7に対する指示内容を抽出する。指令生成部101は、制御対象7に対する指示内容に基づいて、制御対象7への各種指令を生成する。ここで各種指令とは、制御対象7の動作を制御するための指令である。各種指令の例は、サーボモータに対する指令、サーボモータを制御するサーボアンプに対する電流指令、スイッチまたはランプなどの状態を変化させる出力信号などである。指令出力部102は、指令生成部101が生成した各種指令を制御対象7に出力する。
識別子104は、付加機能を識別可能なデータである。すなわち、識別子104は、付加機能処理部105の処理内容毎に処理内容と1対1で対応している。数値制御装置メーカは、基本機能処理部100の各処理に識別子104を対応付けしておく。識別子104には、付加機能処理部105がRAM3上に展開された際の展開領域を示すアドレスが設定される。例えば、C言語の場合、付加機能処理部105が1つの関数であれば、識別子104には関数ポインタが設定される。関数ポインタは、RAM3上のアドレスを示す情報である。
また、付加機能処理部105が複数の関数からなる場合、識別子104は、複数の関数ポインタを格納するテーブルといった配列のインデックスとして実装されてもよい。インデックスは、テーブルに配列された関数ポインタの位置を示す情報であり、関数ポインタは、RAM3上に配置された関数の位置を示す情報である。なお、インデックスの代わりに、複数の関数ポインタが格納されている構造体における、関数ポインタの配置位置が用いられてもよい。
識別子104が「1」などの正数値である場合、何れの関数を呼び出すかは基本機能処理部100に設定されている。例えば、付加機能処理部105が1つの関数である場合、識別子104は1つの関数ポインタに対応付けされ、基本機能処理部100は、関数ポインタに対応する1つの関数を呼び出す。
また、付加機能処理部105が複数の関数を含んでいる場合、識別子104は1つのテーブルポインタに対応付けされ、基本機能処理部100は、テーブルポインタに対応するテーブルを呼び出す。この場合、テーブルの要素には、複数の関数を指す関数ポインタが含まれている。すなわち、付加機能処理部105が複数の関数を含んでいる場合、基本機能処理部100は、識別子104に対応するテーブルポインタと、テーブル内の関数ポインタ(インデックス)とに基づいて、複数の関数を呼び出す。
付加機能の関数などは、数値制御装置1Aが起動した際に、RAM3上に付加機能処理部105としてローディング可能な形式で機械メーカが作成しておく。関数が複数の場合、機械メーカは、テーブルと、テーブルポインタに対応する識別子と、関数と、関数に対応する関数ポインタとを作成しておく。これにより、数値制御装置1Aが起動した際に、テーブルおよび関数がRAM3上に付加機能処理部105としてローディングされる。
付加機能処理オブジェクト6は、付加したい機能を実現するために必要な処理である付加機能処理部105がプログラミングされ、コンパイルされることによって生成された実行可能オブジェクトである。付加機能処理オブジェクト6では、識別子104に対して、識別子104に対応する付加機能処理部105のRAM3上のアドレスが定義されている。すなわち、付加機能処理オブジェクト6には、識別子104に対応する付加機能の、RAM3上での格納領域(アドレス)が格納されている。
付加機能処理部105が実行する処理の例としては、制御対象7が、直進3軸(X軸、Y軸、Z軸)または回転2軸(A軸とB軸、B軸とC軸、またはC軸とA軸)とは異なる特殊な構造を持つ工作機械である場合の座標変換処理が挙げられる。例えば、制御対象7がパラレルリンク機構で構成された主軸を持つ工作機械である場合、付加機能処理部105が実行する処理の例は、加工プログラム106がプログラミングされた座標系での動作をパラレルリンク機構の各軸の動作に変換する座標変換処理である。
なお、制御対象7は、パンタグラフ機構、クランクスライダ機構といったリンク機構を有する工作機械であってもよい。付加機能処理部105が上述のような座標変換を実行する場合、識別子104は、基本機能処理部100においてモータ各軸の機械値を工具先端点に変換する順運動学計算の処理、またはこの逆の処理である逆運動学計算の処理を実行する箇所に設定されている。基本機能処理部100への識別子104の設定は数値制御装置メーカが行う。数値制御装置メーカは、設定した識別子104に対応する、付加機能の内容および数値制御装置1Aのインターフェースなどの仕様項目を、リスト化して公開する。数値制御装置1Aのインターフェースは、数値制御装置1Aへ入力するデータ項目および数値制御装置1Aからの出力されるデータ項目を含んでいる。
機械メーカは、公開されたリストを参照し、所望の機能の仕様に合わせて、付加機能処理部105を作成する。例えば、付加機能が座標変換の場合、順運動学計算に対応する識別子104における仕様項目には、入力がモータ各軸の機械値であり、出力が工具先端点の3次元位置および工具の姿勢であり、機械メーカが入力と出力との間をつなぐ処理を作成すること、といった内容が含まれる。入力と出力との間をつなぐ処理の例は、関数を用いた演算処理である。すなわち、機械メーカが、入力と出力との間をつなぐための関数を設定する。これにより、機械メーカは、所望の関数を独自に設定することが可能となる。
このように、数値制御装置メーカは、識別子104のリストを公開し、各識別子104がどのようなタイプおよび付加機能処理と対応付けられるよう設けられたものかを機械メーカに説明する。機械メーカは、追加したい付加機能の内容に応じて、適切な識別子104を選び、識別子104と付加機能処理のアドレス(関数ポインタなど)とを対応付ける。なお、付加機能処理を実行させるために加工プログラム106に何らかの手を加えることは必須ではない。数値制御装置1Aは、付加機能処理を実行するか否かを、付加機能処理オブジェクト6をロードしたか否か、または識別子104を発見したか否かに基づいて判定する。すなわち、全く同一の加工プログラム106であっても、付加機能処理オブジェクト6の有無で動作が変わる。
付加機能処理部105が実行する処理のその他の例としては、制御対象7が切削加工を行う工作機械以外の場合、例えばレーザ加工機、ウォータージェット加工機、放電加工機、AM加工機、木工加工機などの場合に、それぞれの加工手法に応じて必要となる制御機能を実現する処理が挙げられる。また、付加機能処理部105が実行する処理のその他の例としては、機械の調整を目的とした動作を実現する処理、機械の試験を目的とした動作を実現する処理、および機械の保守点検を目的とした動作を実現する処理、データ収集機能を実現する処理がある。
制御対象7がレーザ加工機である場合、付加機能処理部105が実行する処理の例は、レーザ光の制御を行う光学駆動装置の制御を行う処理である。また、制御対象7が工作機械ではなく産業用ロボットである場合、付加機能処理部105が実行する処理の例は、加工プログラム106によって指令された、産業用ロボットの手先の位置および角度を変化させる動作を、産業用ロボットの各関節軸の動作に変換するための座標変換処理である。産業用ロボットは、垂直多関節ロボット、水平多関節ロボット、パラレルリンクロボットなどの何れの構造のロボットであってもよい。付加機能処理部105は、処理結果を指令生成部101または指令出力部102に送る。
加工プログラム106は、制御対象7に実行させたい処理内容が記述されたプログラムである。数値制御装置1Aが、加工プログラム106を実行することにより、加工プログラム106に記述された処理が制御対象7で実行される。
加工プログラム106は、例えば一定のフォーマットに沿って文字列で記述されたデータファイルである。なお、数値制御装置1Aは、一定のルールに沿って穴が開けられた物理的な紙テープまたはフィルムなどを、加工プログラム106としてデータの形で読み込んでもよい。
制御対象7が工作機械の場合の加工プログラム106のフォーマットの例としては、JIS(Japanese Industrial Standards:日本工業規格) B 6315−1およびJIS B 6315−2で定められたフォーマットがある。また、制御対象7がロボットである場合の加工プログラム106のフォーマットの例としては、JIS B 8439で定められたプログラム言語SLIMがある。
[動作手順]
図3は、実施の形態1にかかる数値制御装置の動作手順を示すフローチャートである。数値制御装置1Aに電源が投入されることによって、数値制御装置1Aに電力が供給される(ステップS1)。数値制御装置1Aのローダ部4は、ローダ処理を実行する。すなわち、ローダ部4は、ローダ処理として、記憶部2Aから基本機能処理オブジェクト5および付加機能処理オブジェクト6をRAM3上に展開する(ステップS2)。これにより、基本機能処理部100および付加機能処理部105がRAM3上に展開され、基本機能処理部100および付加機能処理部105のRAM3上のアドレスが確定する。
この後、基本機能処理部100による処理が開始され、プロセッサ20が数値制御の初期化処理を行う(ステップS3)。ここで、初期化処理の手順について説明する。
図4は、実施の形態1にかかる数値制御装置による、数値制御の初期化処理手順を示すフローチャートである。プロセッサ20は、基本機能処理部100に設定されている識別子104を1つずつ検索する処理を開始する(ステップS11)。基本機能処理部100は、未検索の識別子104があるか否かを判定する(ステップS12)。
未検索の識別子104がある場合(ステップS12、Yes)、プロセッサ20は、基本機能処理部100内の未検索の識別子104をグローバルシンボル名で検索する(ステップS13)。プロセッサ20は、検索した識別子104に対応する付加機能処理(付加機能処理部105)がRAM3上に展開されているか否かを判定する(ステップS14)。
また、プロセッサ20は、付加機能処理部105が複数の関数からなり、且つ関数ポインタを格納する配列が用いられる場合には、その配列をグローバルシンボル名で検索し、配列の先頭から順にサーチすることによって識別子104に対応する関数ポインタを取得することができる。
プロセッサ20は、識別子104の検索を、公開されているリストに記載されている全ての識別子104に対して行ってもよいが、予め基本機能処理部100に対して検索対象とする識別子104の情報を通知することによって検索の無駄を省くこともできる。通知方法の例としては、数値制御装置1Aに備えられたパラメータを用いて識別子104の情報を通知する方法、ローダ部4がローダ処理を実行する際に参照する、テキスト形式のスクリプトに識別子104の情報を記述する方法などがある。
数値制御装置1Aに備えられたパラメータを用いて識別子104の情報を通知する場合、機械メーカは、用いる識別子104に対応するパラメータを記憶部2Aに格納しておく。機械メーカは、例えば、第1の識別子を用いる場合には、第1の識別子に対応する第1のパラメータに「1」を設定し、第2の識別子を用いる場合には、第2の識別子に対応する第2のパラメータに「1」を設定しておく。プロセッサ20は、付加機能処理部105をRAM3上に展開する際に、識別子104に対応するパラメータをRAM3上に格納し、RAM3上に格納したパラメータの値に基づいて、識別子104の有無を判断する。
識別子104に対応する付加機能処理部105がRAM3上に展開されている場合(ステップS14、Yes)、プロセッサ20は、展開されている付加機能処理部105のRAM3上のアドレスを、対応する識別子104にセットする(ステップS15)。これにより、識別子104に対応する付加機能処理が実行可能となる。
識別子104に対応する付加機能処理部105がRAM3上に展開されていない場合(ステップS14、No)、プロセッサ20は、何れの処理も実行しないダミー処理のRAM3上のアドレスを、対応する識別子104にセットする(ステップS16)。
ステップS15またはステップS16の処理の後、プロセッサ20は、ステップS12に戻り、未検索の識別子104があるか否かを判定する。プロセッサ20は、全ての識別子104を検索するまでステップS12からS16の処理を繰り返す。
全ての識別子104の検索が完了しており未検索の識別子104が無い場合(ステップS12、No)、プロセッサ20は、数値制御の初期化処理を終了する。なお、RAM3上での付加機能のアドレスは、ローダ部4が、付加機能処理部105をRAM3上に展開する際にローダ部4が設定してもよい。この場合、初期化処理の際にプロセッサ20が、ローダ部4によって設定された付加機能処理のアドレスを、対応する識別子104にセットする。
基本機能処理部100の初期化処理が完了した後、すなわちステップS3の処理の後、プロセッサ20は、制御対象7への指令内容が記載された加工プログラム106を、記憶部2Aから読み出してRAM3に保存する(ステップS4)。
プロセッサ20は、加工プログラム106を用いた制御対象7への制御開始を、基本機能処理部100に指示する。これにより、基本機能処理部100内の指令生成部101および指令出力部102が制御処理を開始し(ステップS5)、数値制御装置1Aが、加工プログラム106の指令内容通りに制御対象7を制御する。
指令生成部101は、加工プログラム106に沿った制御処理が完了したか否かを判定する(ステップS6)。制御処理が完了していない場合(ステップS6、No)、指令生成部101が、加工プログラム106の指令内容を元に、制御対象7に対する指令を生成する(ステップS7)。指令出力部102は、指令生成部101が生成した指令を、制御対象7に対して出力する(ステップS8)。
ステップS7,S8では、指令生成部101および指令出力部102の処理実行時に、識別子104にセットされたRAM3上のアドレスの処理が実行される。すなわち、指令生成部101は、加工プログラム106の実行中に特定指令の実行を行う順番が来ると、特定指令に対応する識別子104を基本機能処理部100から検索し、検索した識別子104に対応する付加機能をRAM3から読み出す。指令生成部101は、RAM3から読み出した付加機能に対応する指令を生成し、指令出力部102は、生成された指令を制御対象7に出力する。このように、数値制御装置1Aは、識別子104に対応する付加機能処理を実行し、制御対象7に対する指令に付加機能を反映する。
この後、プロセッサ20は、ステップS6に戻る。そして、指令生成部101は、加工プログラム106に沿った制御処理が完了したか否かを判定する(ステップS6)。プロセッサ20は、制御処理が完了するまで、ステップS6からS8の処理を繰り返す。制御処理が完了している場合(ステップS6、Yes)、プロセッサ20は、動作処理を完了する。
ところで、加工機またはロボットといった機械を製造している機械メーカは、独自技術の開発またはノウハウの蓄積を通じて、他のメーカにはない機械構造または機能を備えた製品を製造し、他のメーカで製造された製品との差別化を図っている。このように、機械メーカが独自技術またはノウハウを取り入れた機械を製造する場合、数値制御装置メーカが標準で提供している機能以外に、独自にカスタマイズした機能で機能拡張を行いたい場合がある。数値制御装置に対する機能拡張はソフトウェアの変更を伴う場合があるが、これは数値制御装置メーカしか行うことができなかったので、機械メーカは数値制御装置メーカに対して機能開発の依頼を行っていた。
しかしながら、多くの機械メーカがそれぞれに異なった機能拡張を依頼した場合に、数値制御装置メーカは全ての依頼に対応できるとは限らない。また、依頼された機能拡張に対して機械メーカが保有する技術情報が不可欠な場合、技術情報が企業機密であれば、数値制御装置メーカと機械メーカとの間で秘密保持契約を締結するなどの付加的な作業が発生する。こうした状況のために、機械メーカによる開発が遅れることがあった。
本実施の形態では、基本機能処理オブジェクト5が、付加機能処理オブジェクト6で規定される付加機能処理を識別する識別子104を含んでいる。また、数値制御装置1Aのプロセッサ20は、加工プログラム106の実行中において識別子104に対応する処理を実行する指令があると、識別子104に対応するRAM3上の位置にアクセスし、識別子104に対応する付加機能処理を実行している。これにより、機械メーカといった数値制御装置1Aのユーザは、数値制御装置メーカに対してソフトウェアの変更を依頼することなく、独自に数値制御装置1Aの機能をカスタマイズすることができる。すなわち、機械メーカは、付加機能処理オブジェクト6に所望の付加機能処理を設定し、識別子104と付加機能処理のRAM3上のアドレスを結びつける処理を設定し、加工プログラム106で付加機能処理を実行させたい箇所に識別子104に対応する処理を実行させる特定指令を設定しておくことで、数値制御装置1Aに対し所望の付加機能処理を実行させることが可能となる。このように、機械メーカは、独自にカスタマイズしたい機能を実現するソフトウェア処理(付加機能処理オブジェクト6)を作成し、数値制御装置1Aに付加することができる。これにより、各機械メーカが独自の保有技術またはノウハウを活かした加工機またはロボットを市場に投入するスピードが加速される。例えば、機械メーカは、機械構造に関する独自技術またはノウハウを付加機能として実現する付加機能処理オブジェクト6を作成し、数値制御装置1Aに付加することができる。
[実施の形態1の効果]
このように実施の形態1では、基本機能処理部100が識別子104を含み、プロセッサ20が、加工プログラム106の実行中において識別子104に対応する処理を実行する指令があると、識別子104に対応するRAM3上の位置にアクセスし、識別子104に対応する付加機能処理を実行している。識別子104および付加機能処理は、機械メーカによって任意に設定可能となっている。これにより、基本機能処理オブジェクト5を変更または再コンパイルすることなく、付加機能を数値制御装置1Aに組み込むことが可能となる。
また、機械メーカは、数値制御装置メーカに基本機能処理オブジェクト5の変更を依頼することなく、独自に付加機能処理オブジェクト6を作成し記憶部2Aに保存しておくことで、独自に付加機能を追加できる。すなわち、機械メーカが数値制御装置1Aへの付加機能を独自に追加することができる。また、数値制御装置メーカは、機械メーカから付加機能の追加依頼が減るので、基本機能処理の機能拡張に開発者または費用を投入することができる。
実施の形態2.
つぎに、図5を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、数値制御装置に接続された外部装置に付加機能処理オブジェクト6を格納しておく。数値制御装置は、外部装置から付加機能処理オブジェクト6を読み出して、制御対象7の制御を実行する。
[装置構成]
図5は、実施の形態2にかかる数値制御装置の構成を示す図である。図5の各構成要素のうち図1に示す実施の形態1の数値制御装置1Aと同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
数値制御装置1Bは、記憶部2Bと、RAM3と、ローダ部4と、ネットワークIF(interface:インターフェース)12と、入出力IF10とを備えている。
ネットワークIF12は、ローダ部4に接続されている。また、ネットワークIF12は、数値制御装置1Bの外部に配置されたハードディスク13に接続されている。ハードディスク13は、付加機能処理オブジェクト6を記憶しており、ネットワークIF12によって、付加機能処理オブジェクト6が読み出される。
入出力IF10は、ローダ部4に接続されている。また、入出力IF10は、数値制御装置1Bの外部に配置された可搬性記憶媒体11に接続されている。可搬性記憶媒体11は、付加機能処理オブジェクト6を記憶しており、入出力IF10によって、付加機能処理オブジェクト6が読み出される。
このように、付加機能処理オブジェクト6が記憶される領域は、ネットワークIF12を経由して接続されたハードディスク13であってもよいし、入出力IF10を経由して接続された可搬性記憶媒体11であってもよい。なお、付加機能処理オブジェクト6は、ハードディスク13および可搬性記憶媒体11の少なくとも一方で記憶されていればよい。
可搬性記憶媒体11の例は、CFカード(シーエフメモリーカード)、SDカード、USB(Universal Serial Bus)メモリなどであるが、入出力IF10が対応していればその他の種類の記憶媒体であってもよい。また、ハードディスク13の例は、ネットワーク上のサーバ内に配置されたハードディスクなどであってもよいし、ネットワーク上のPC(Personal Computer:パーソナルコンピュータ)内のハードディスクなどであってもよい。
数値制御装置1Bの記憶部2Bは、基本機能処理オブジェクト5および記憶領域指定情報14を記憶している。記憶領域指定情報14は、ローダ部4が記憶部2B以外の領域から付加機能処理オブジェクト6を読み出す処理に必要な読み出し先情報を含んでいる。すなわち、記憶領域指定情報14は、付加機能処理オブジェクト6が格納されている格納領域の位置(アドレスなど)を、読み出し先情報として含んでいる。
記憶領域指定情報14は、機械メーカによって設定される情報である。機械メーカは、所望の外部装置に付加機能処理オブジェクト6を格納し、格納先の外部装置のアドレスを記憶領域指定情報14に設定しておく。機械メーカの例は、制御対象7の製造メーカである。
記憶領域指定情報14の一例は、数値制御装置1Bに設けられたパラメータである。その他にも、記憶領域指定情報14は、ローダ部4がロード処理実行前に読み込むスクリプトであってもよい。
本実施の形態のローダ部4は、記憶領域指定情報14で指定されている読み出し先情報に基づいて、付加機能処理オブジェクト6をハードディスク13または可搬性記憶媒体11から読み出し、付加機能処理部105としてRAM3上に展開する。
[動作手順]
数値制御装置1Bの動作手順は、実施の形態1の数値制御装置1Aと同じく図3で説明した通りである。数値制御装置1Bの動作手順と数値制御装置1Aの動作手順との違いは、ステップS2のローダ処理である。数値制御装置1Bでは、ローダ部4が記憶領域指定情報14に従って、可搬性記憶媒体11あるいはハードディスク13から、付加機能処理オブジェクト6を読み出し、RAM3上に展開する。これにより、付加機能処理部105のRAM3上のアドレスが確定する。
[実施の形態2の効果]
このように実施の形態2によれば、ハードディスク13および可搬性記憶媒体11といった外部装置に付加機能処理オブジェクト6を格納できるので、付加機能処理オブジェクト6の記憶先が選択可能になる。これにより、数値制御装置1Bの使用状況に応じた柔軟な付加機能の実現方法を提供することができる。
実施の形態3.
つぎに、図6を用いてこの発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3では、記憶部が複数の付加機能処理オブジェクト6を記憶しておき、ローダ部4が、複数の付加機能処理オブジェクト6の中から機械メーカによって指定された付加機能処理オブジェクト6を選択してRAM3上に展開する。
[装置構成]
図6は、実施の形態3にかかる数値制御装置の構成を示す図である。図6の各構成要素のうち図1に示す実施の形態1の数値制御装置1Aと同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
数値制御装置1Cは、記憶部2Cと、RAM3と、プロセッサ20とを備えている。記憶部2Cは、基本機能処理オブジェクト5と、複数の異なる付加機能処理オブジェクト6とを記憶している。各付加機能処理オブジェクト6には、それぞれ異なる付加機能が設定されている。また、記憶部2Cは、付加機能処理オブジェクト6を指定した付加機能選択情報15を記憶している。
付加機能選択情報15は、複数の付加機能処理オブジェクト6の中から機械メーカによって選択された、1つ以上の付加機能処理オブジェクト6を指定した情報を含んでいる。付加機能選択情報15は、機械メーカによって設定される情報である。機械メーカは、付加機能処理オブジェクト6のうち、使用可能で且つ使用を希望する付加機能処理オブジェクト6を選択して付加機能選択情報15に設定しておく。機械メーカの例は、制御対象7の製造メーカである。
付加機能選択情報15の一例としては、数値制御装置1Cに設けられたパラメータが挙げられる。付加機能選択情報15は、ローダ部4がロード処理実行前に読み込むスクリプトでもよい。
本実施の形態のローダ部4は、付加機能選択情報15で選択されている付加機能処理オブジェクト6を記憶部2Cから読み出し、基本機能処理部100としてRAM3上に展開する。
[動作手順]
数値制御装置1Cの動作手順は、実施の形態1の数値制御装置1Aと同じく図3で説明した通りである。数値制御装置1Cの動作手順と数値制御装置1Aの動作手順との違いは、ステップS2のローダ処理である。数値制御装置1Cでは、ローダ部4が付加機能選択情報15で選択されている1または複数の付加機能処理オブジェクト6を記憶部2Cから読み出し、RAM3上に展開する。これにより、1または複数の付加機能処理部105のRAM3上のアドレスが確定する。
[実施の形態3の効果]
このように実施の形態3によれば、記憶部2Cで記憶されている複数の付加機能処理オブジェクト6の中から必要な付加機能処理オブジェクト6のみを選択して読み出すことができる。これにより、必要となる付加機能が変更されるたびに不要な付加機能処理オブジェクト6を記憶部2Cから削除したり、一度削除した付加機能処理オブジェクト6を再び記憶部2Cに追加したりする手間を省くことができる。
実施の形態4.
つぎに、図7を用いてこの発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4では、基本機能処理部100が、加工プログラム106のフォーマットを解析し、付加機能処理部105が、加工プログラム106のフォーマットに応じた解析を行う。
[装置構成]
図7は、実施の形態4にかかる数値制御装置の詳細構成を示す図である。図7の各構成要素のうち図1に示す実施の形態1の数値制御装置1Aと同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。
数値制御装置1DのRAM3上に展開される指令生成部101は、加工プログラム解析部103を含んでいる。加工プログラム解析部103は、加工プログラム106のフォーマットを解析する。
加工プログラム106のフォーマットとしては、例えば制御対象7が工作機械の場合、JIS B 6315−1およびJIS B 6315−2で定められたものがあるが、これら以外にも、数値制御装置メーカ、機械メーカごとに機能拡張されたフォーマットであってもよい。
また、制御対象7がロボットである場合の加工プログラム106のフォーマットは、例えばJIS B 8439で定められたプログラム言語SLIMであってもよいし、機械メーカごとの独自フォーマットであってもよい。
加工プログラム解析部103には、加工プログラム106のフォーマットに対応する識別子104と、識別子104にセットされたRAM3上のアドレスの処理を実行する処理と、がプログラミングされている。加工プログラム解析部103では、識別子104と加工プログラム106のフォーマットとが対応付けされており、加工プログラム解析部103は、加工プログラム106のフォーマットに対応する識別子104を判定する。
機械メーカは、加工プログラム106を所望のフォーマットで作成しておく。また、機械メーカは、所望のフォーマットで作成された加工プログラム106を解析する処理を付加機能処理オブジェクト6にプログラミングしておく。また、機械メーカは、識別子104と加工プログラム106のフォーマットとを対応付ける処理を、付加機能処理オブジェクト6にプログラミングしておく。
加工プログラム解析部103が解析する加工プログラム106は、数値制御装置メーカまたは機械メーカごとに異なっている。すなわち、加工プログラム106は、数値制御装置メーカまたは機械メーカによって独自に機能拡張されたフォーマットあるいは独自のフォーマットで記述されている。付加機能処理部105は、加工プログラム106の文字列を特定のフォーマットに従って解析し、指令の生成に必要な情報を設定する。指令の生成に必要な情報の例は、制御対象7の位置、速度などである。
[動作手順]
数値制御装置1Dの動作手順は、実施の形態1の数値制御装置1Aと同じく図3で説明した通りである。本実施の形態では、加工プログラム解析部103が、加工プログラム106のフォーマットを解析し、フォーマットに対応する識別子104を判定する。そして、加工プログラム解析部103は、識別子104に対応する付加機能処理部105をRAM3から読み出し、付加機能処理部105が、加工プログラム106を解析する。
[実施の形態4の効果]
このように実施の形態4によれば、加工プログラム106のフォーマットに依存することのない汎用的な数値制御装置1Dを実現することができる。これにより、数値制御装置メーカの違い、機械メーカの違い、および制御対象の違いによる加工プログラム106の再作成が不要となる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1A〜1D 数値制御装置、2A〜2C 記憶部、3 RAM、4 ローダ部、5 基本機能処理オブジェクト、6 付加機能処理オブジェクト、7 制御対象、10 入出力IF、11 可搬性記憶媒体、12 ネットワークIF、13 ハードディスク、14 記憶領域指定情報、15 付加機能選択情報、20 プロセッサ、100 基本機能処理部、101 指令生成部、102 指令出力部、103 加工プログラム解析部、104 識別子、105 付加機能処理部、106 加工プログラム。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の数値制御装置は、制御対象に対して基本機能を実行するための基本機能処理がコンパイルされた実行オブジェクトである基本機能処理オブジェクトと、制御対象の制御に用いられる加工プログラムとを記憶する第1の記憶部を備えている。また、本発明の数値制御装置は、制御対象に対して付加機能を実行する付加機能処理がコンパイルされた実行オブジェクトである付加機能処理オブジェクト、および基本機能処理オブジェクトをロードし、基本機能処理オブジェクトに対応する基本機能処理および付加機能処理オブジェクトに対応する付加機能処理を第2の記憶部上に展開するプロセッサを備えている。基本機能処理オブジェクトは、加工プログラムを読み出して解析し、解析結果を制御対象への指令として出力するオブジェクトであり、付加機能処理オブジェクトは、基本機能処理オブジェクトを変更または再コンパイルすることなく付加機能を組み込むことが可能なオブジェクトである。基本機能処理オブジェクトは、付加機能処理を識別する識別子を含んでいる。プロセッサは、加工プログラムを第2の記憶部上に展開し、加工プログラムの実行中において識別子に対応する処理を実行する指令があると、識別子に対応する第2の記憶部上の位置にアクセスし、加工プログラムの実行中に識別子に対応する付加機能処理を実行する。

Claims (8)

  1. 制御対象に対して基本機能を実行するための基本機能処理がコンパイルされた実行オブジェクトである基本機能処理オブジェクトを記憶する第1の記憶部と、
    前記制御対象に対して付加機能を実行する付加機能処理がコンパイルされた実行オブジェクトである付加機能処理オブジェクト、および前記基本機能処理オブジェクトをロードし、前記基本機能処理オブジェクトに対応する前記基本機能処理および前記付加機能処理オブジェクトに対応する前記付加機能処理を第2の記憶部上に展開するプロセッサと、
    を備え、
    前記基本機能処理オブジェクトは、前記付加機能処理を識別する識別子を含み、
    前記プロセッサは、前記制御対象の制御に用いるプログラムを前記第2の記憶部上に展開し、前記プログラムの実行中において前記識別子に対応する処理を実行する指令があると、前記識別子に対応する前記第2の記憶部上の位置にアクセスし、前記識別子に対応する前記付加機能処理を実行する、
    ことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記付加機能処理オブジェクトは、前記数値制御装置の外部装置で記憶されており、
    前記プロセッサは、前記外部装置から前記付加機能処理オブジェクトを読み出して前記第2の記憶部上に展開する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記第1の記憶部は、複数の前記付加機能処理オブジェクトを記憶し、
    前記プロセッサは、ユーザによって選択された前記付加機能処理オブジェクトを前記第1の記憶部からロードする、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の数値制御装置。
  4. 前記制御対象は、被加工物を加工する加工機と、前記加工機の動作を制御するサーボモータと、を含み、
    前記付加機能は、前記加工機または前記サーボモータに対する付加機能である、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載の数値制御装置。
  5. 前記制御対象は、ロボットと、前記ロボットの動作を制御するサーボモータと、を含み、
    前記付加機能は、前記ロボットまたは前記サーボモータに対する付加機能である、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載の数値制御装置。
  6. 前記付加機能処理は、前記制御対象の機械構造に応じた座標変換処理である、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか1つに記載の数値制御装置。
  7. 前記付加機能処理は、前記プログラムのフォーマットに応じたプログラム解析処理である、
    ことを特徴とする請求項1から6の何れか1つに記載の数値制御装置。
  8. 前記基本機能処理は、前記プログラムのフォーマットを解析する解析処理であり、
    前記付加機能処理は、前記基本機能処理オブジェクトによって解析されたフォーマットに応じたプログラム解析処理である、
    ことを特徴とする請求項7に記載の数値制御装置。
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