JPWO2020203564A1 - 熱転写シート - Google Patents

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Abstract

転写層の箔持ち性、及び転写層の箔切れ性が良好な熱転写シートを提供すること。基材1、離型層2、転写層10がこの順で積層された熱転写シートであって、離型層2と転写層10の間が、転写層10の転写界面であり、離型層2が、酸変性ポリオレフィンを含有している。

Description

本開示は、熱転写シートに関する。
被転写体上に転写層を転写するための熱転写シートについては各種の形態が知られている。例えば、(i)基材の一方の面上に保護層を含む単層構造、又は積層構造の転写層が設けられた熱転写シート、(ii)基材の一方の面上に受容層を含む単層構造、又は積層構造の転写層が設けられた熱転写シート、(iii)基材の一方の面上に溶融層を含む単層構造、又は積層構造の転写層が設けられた熱転写シート等が知られている。(i)の熱転写シートは、保護層転写シートと称される場合もある。(ii)の熱転写シートは、中間転写媒体と称される場合もある。これら熱転写シートの転写層は、被転写体と熱転写シートとを重ね合わせ、加熱手段により基材の他方の面を加熱することで被転写体上に転写される。特許文献1では、基材と転写層との間に離型層を設けた熱転写シート等が提案されている。
転写層を有する熱転写シートには、転写層を転写するとき箔切れ性、及び転写層の箔持ち性が良好であることが求められている。
特開2007−176011号公報
本開示は、転写層の箔切れ性、及び転写層の箔持ち性が良好な熱転写シートを提供することを主たる課題とする。
本開示の実施の形態に係る熱転写シートは、基材、離型層、転写層がこの順で積層された熱転写シートであって、前記離型層と前記転写層の間が、前記転写層の転写界面であり、前記離型層が、酸変性ポリオレフィンを含有している。
本開示の実施の形態に係る熱転写シートは、転写層の箔切れ性、及び転写層の箔持ち性が良好である。
本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。
以下、本開示の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。なお、本開示は多くの異なる態様で実施でき、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上又は下等という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。左右方向についても同様である。
<<熱転写シート>>
以下、本開示の実施の形態に係る熱転写シート(以下、本開示の熱転写シートと言う)について説明する。
図1〜図4に示すように、本開示の熱転写シート100は、基材1、基材1上に設けられる離型層2、離型層2上に設けられる転写層10を有する。図1〜図4は、本開示の熱転写シート100の一例を示す概略断面図である。
(基材)
本開示の熱転写シート100を構成する基材1は、基材1上に設けられる離型層2や、離型層2上に設けられる転写層10を保持する。
基材としては、各種のフィルム、各種のシート、及び各種のカード等を例示できる。
基材1の材料に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、及びポリビニリデンフルオライド等を例示できる。
基材1の一方の面、又は双方の面に表面処理が施されていてもよい。一例としての基材1は離型層2側の面に表面処理が施されている。表面処理の方法としては、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、低温プラズマ処理、プライマー処理、及びグラフト化処理等を例示できる。表面処理には、基材1の表面を処理するための処理層が含まれる。例えば、プライマー処理には、プライマー層を設けることも含まれる。
また、基材1として、ボイド層を含む基材1を使用してもよい。ボイド層を含む基材は、本開示の熱転写シート100の転写層10が、受容層を含む単層構造、又は積層構造である場合に好適に使用できる。ボイド層を有する基材1は、受容層に濃度の高い画像を形成できる。
ボイド層としては、内部にボイドを有する基材等を例示できる。ボイド層は、ポリマー中に無機粒子を混練し、その混合物を延伸するときに無機粒子を核としてボイドを生じさせて製造したもの、主体とする樹脂に対して非相溶なポリマーを混合し、その混合物を延伸するときにボイドを生じさせたもの等を例示できる。ポリマーは、1種でも複数でもよい。ボイド層が有するボイドは、ミクロボイドや、空孔と称される場合もある。
基材1の厚みに限定はなく、通常、2.5μm以上100μm以下である。
(離型層)
各図に示すように、基材1上には、離型層2が設けられている。基材1と離型層2は接してもよく、基材1と離型層2は接しなくてもよい。各図に示す形態では、基材1と離型層2が直接的に接している。本開示の一例としての熱転写シートは、基材1と離型層2の間に、1つ、又は複数の層が位置している。離型層2上には、転写層10が設けられている。本開示の熱転写シートは、離型層2と転写層10が直接的に接している。
離型層2は、本開示の熱転写シート100の転写層10を転写したときに、基材1側に残る層である。
転写層を有する熱転写シートには、被転写体上に転写層10を転写するときの箔切れ性が良好であること、及び転写層10の箔持ち性が良好であることが求められている。
本開示の熱転写シート100は、離型層2が、酸変性ポリオレフィンを含有している。離型層2は、酸変性ポリオレフィンとして1種を含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
このような離型層2を有する本開示の熱転写シート100は、転写層10の箔切れ性、及び転写層10の箔持ち性を良好にできる。
本開示において、転写層の箔切れ性とは、転写層を被転写体上に転写するときの尾引きの抑制の度合いを意味する。箔切れ性が良好であるという場合には、尾引きを抑制できることを意味する。
本開示において、尾引きとは、転写層を被転写体上に転写するときに、転写層の転写領域と非転写領域の境界を起点とし、該境界から非転写領域側にはみ出すように転写層が転写されてしまう現象を意味する。
本開示において、箔持ち性とは、熱転写シートに曲げ応力を加えたときの転写層の脱落の抑制度合を意味する。箔持ち性が良好であるという場合には、熱転写シートに曲げ応力を加えたときに転写層の脱落を抑制できることを意味する。
好ましい形態の離型層2は、当該離型層2が含有している酸変性ポリオレフィンの融点が75℃以上である。好ましい形態の離型層2は、転写層10の転写性を良好にできる。
好ましい形態の離型層2は、当該離型層2が含有している酸変性ポリオレフィンの重量平均分子量(Mw)が50000以上である。好ましい形態の離型層2は、転写層10の転写性を良好にできる。
より好ましい形態の離型層2は、当該離型層2が含有している酸変性ポリオレフィンの融点が75℃以上で、重量平均分子量(Mw)が50000以上である。
本開示において、融点とは、JIS−K−7121(2012)に準拠して測定される値を意味する。本開示において、重量平均分子量(Mw)とは、JIS−K−7252−1(2008)に準拠し、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定したポリスチレン換算値を意味する。
一例としての離型層2は、融点が90℃以上160℃以下で、重量平均分子量(Mw)が50000以上120000以下の酸変性ポリオレフィンを含有している。
一例としての離型層2は、融点が100℃以上140℃以下で、重量平均分子量(Mw)が50000以上120000以下の酸変性ポリオレフィンを含有している。
一例としての離型層2は、融点が90℃以上160℃以下で、重量平均分子量(Mw)が65000以上85000以下の酸変性ポリオレフィンを含有している。
一例としての離型層2は、融点が100℃以上140℃以下で、重量平均分子量(Mw)が65000以上85000以下の酸変性ポリオレフィンを含有している。
これらの形態の離型層2は、転写層の転写性をより良好にできる。
他の一例としての離型層2は、融点が75℃以上90℃未満で、重量平均分子量(Mw)が50000以上65000未満の酸変性ポリオレフィンを含有している。
他の一例としての離型層2は、融点が75℃以上90℃未満で、重量平均分子量(Mw)が85000より大きく120000以下の酸変性ポリオレフィンを含有している。
この形態の離型層2は、転写層の箔持ち性、及び転写層の箔切れ性をより良好にできる。
酸変性ポリオレフィンに限定はなく、不飽和カルボン酸、又はその無水物で変性されたポリオレフィンを例示できる。
変性態様に限定はなく、グラフト変性等を例示できる。
カルボン酸、又はその無水物としては、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、及びクロトン酸等を例示できる。
酸変性ポリオレフィンをなすポリオレフィン成分としては、炭素数が2以上4以下のアルケンを例示できる。
炭素数が2以上4以下のアルケンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、及び1−ヘキセン等を例示できる。これらのポリオレフィン成分の中でも、プロピレンが好ましい。ポリオレフィン成分は、環状ポリオレフィンでもよい。
また、酸変性ポリオレフィンは、架橋剤で架橋された酸変性ポリオレフィンでもよい。この形態の離型層2は、転写層10の箔持ち性、及び転写層10の箔切れ性をより良好にできる。
架橋剤としては、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、及びエポキシ化合物等を例示できる。
離型層2が架橋剤を含有する場合、架橋剤の含有量は、酸変性ポリオレフィンの質量を100質量%としたときに、0.8質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。この形態の離型層2は、当該離型層2が含有する架橋剤と、転写層10が含有する成分との意図しない架橋反応を抑制できる。
酸変性ポリオレフィンの含有量に限定はないが、離型層2の総質量に対する酸変性ポリオレフィンの質量は、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
酸変性ポリオレフィンの酸変性量は、1質量%以上5質量%以下が好ましく、1.4質量%以上5質量%以下がより好ましい。この形態の離型層2は、良好な密着性を有する。
また、この形態の離型層2は、基材1と離型層2との間に接着性を有する層を設けることなく、基材1と離型層2との密着性を良好にできる。つまり、熱転写シートの構成の簡略化を実現できる。接着性を有する層としては、プライマー層、及びアンカー層等を例示できる。
好ましい酸変性量の酸変性ポリオレフィンを含有する離型層2は、基材1としてポリエステルを主体とする基材を使用する場合に好適であり、基材1としてポリエチレンテレフタレートを主体とする基材を使用する場合に特に好適である。なお、ポリエステルを主体とする基材1は、基材1と離型層2が接する形態としたときに、従来の離型層では密着性を十分に確保することが困難な基材である。本開示において、主体とは、基材の総質量に対する質量が50質量%より多いことを意味する。
一例としての離型層2は、酸変性ポリオレフィン、及びポリビニルアルコールを含有している。この形態の離型層2は、転写層10の転写性をより良好にできる。
離型層2の総質量に対するポリビニルアルコールの含有量は、1質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上30質量%以下がより好ましい。この形態の離型層2は、転写層10の箔持ち性、及び転写層10の箔切れ性をより良好にできる。また、この形態の離型層2上に、後述する好ましい形態の転写層10を設けることで、転写層10の転写性、転写層10の箔持ち性、及び転写層10の箔切れ性の全てをさらに良好にできる。
離型層2は、上記で例示した成分以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂などの各種シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂、熱架橋性アルキッド−アミノ樹脂、メラミン樹脂、セルロース樹脂、及び尿素樹脂等を例示できる。離型層2は、これ以外の成分を含有してもよい。
離型層2の形成方法に限定はなく、酸変性ポリオレフィン等を、適当な溶媒に溶解、或いは分散させた離型層用塗工液調製し、この塗工液を基材1上に塗布・乾燥して形成できる。離型層用塗工液の塗布方法に限定はなく、従来公知の塗布方法を適宜選択して用いることができる。
塗布方法としては、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、及びグラビア版を用いたリバースコーティング法等を例示できる。また、これ以外の塗布方法を用いることもできる。このことは、後述する各種の層の形成方法も同様である。
離型層2の厚みは、0.1μm以上1μm以下が好ましい。
(転写層)
各図に示すように、離型層2上には、転写層10が設けられている。転写層10は、離型層2から剥離できる。本開示の熱転写シート100において、離型層2と転写層10の間が転写層10の転写界面である。転写界面は剥離界面と称される場合もある。本開示の熱転写シート100は、転写界面で転写層10を転写できる。図1A、図3、図4に示すように、転写層10は、単層構造でもよい。図1B、図2に示すように、転写層10は、複数の層が積層された積層構造でもよい。
本開示の一例としての熱転写シート100は、転写層10が、保護層5を含む単層構造、又は積層構造である。図1A、図1Bは、本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。図1Aに示す形態の転写層10は、保護層5のみからなる単層構造である。図1Bに示す形態の転写層10は、離型層2側から、保護層5、接着層6がこの順で積層された積層構造である。保護層5は、剥離層と称される場合がある。保護層5を含む積層構造の転写層10は、これ以外の層を含んでもよい。転写層10が保護層5を含む形態の熱転写シートは、保護層転写シートとして機能する。この形態の熱転写シートは、被転写体上に、転写層10を転写することで、被転写体を保護できる。被転写体としては画像を有する被転写体等を例示できる。
本開示の一例としての熱転写シート100は、転写層10が、離型層2側から保護層5、受容層7がこの順で積層された積層構造である。図2は、本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。図2に示す形態の転写層10は、離型層2側から保護層5、受容層7がこの順で積層された積層構造である。転写層10が、受容層7を含む積層構造である場合、受容層7は、転写層10の表面に位置する。
本開示の一例としての熱転写シート100は、転写層10が、受容層7のみからなる単層構造である。
この形態の熱転写シートは、中間転写媒体として機能する。この形態の熱転写シート100は、転写層10の表面に位置する受容層7に熱転写画像を形成し、次いで、被転写体上に、転写層10を転写することで、印画物を製造できる。
本開示の一例としての熱転写シート100は、転写層10が、ヒートシール層8を含む単層構造、又は積層構造である。図3は、本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。図3に示す形態の転写層10は、ヒートシール層8のみなからなる単層構造である。この形態の熱転写シート100は、被転写体上に転写層10を転写することで、当該被転写体に接着性を付与できる。
この形態の熱転写シートは、ヒートシールパネルとして機能する。この形態の転写層が転写される被転写体としては、受容層に画像が形成された中間転写媒体、及び保護層転写シート等を例示できる。
例えば、図1A、図2、図4に示す形態の熱転写シート100と、図3に示す形態の熱転写シート100を組合せ、図1A、図2、図4に示す形態の熱転写シート100の転写層10に、図3に示す形態の熱転写シートの転写層10を転写することで、図1A、図2、図4に示す形態の熱転写シート100の転写層10に接着性を付与できる。
転写層10が、ヒートシール層8を含む積層構造である場合、ヒートシール層8は、転写層10を構成する層のうち、離型層2から最も近くに位置する。
本開示の一例としての熱転写シート100は、転写層10が、溶融インキ層9を含む単層構造、又は積層構造である。図4は、本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。図4に示す形態の転写層10は、溶融インキ層9のみなからなる単層構造である。
本開示の熱転写シート100は、上記用途に限定されず、これ以外の用途にも適用できる。例えば、転写層10を、受容層7を含む転写層10とし、受容層7を離型層2と接する層とした場合には、被転写体に、転写層10を転写して、表面に受容層7が位置する熱転写受像シートを製造できる。一例としての転写層10は、離型層2側から、受容層7、接着層6がこの順で積層された積層構造である。
上記各種形態の転写層10をなす保護層5、接着層6、受容層7、ヒートシール層8、溶融インキ層9の構成は、熱転写シートの分野で従来公知のものを適宜選択して用いればよい。
保護層5の成分としては、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、紫外線吸収性樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、ウレタン変性アクリル、アクリル変性ウレタン、これらのシリコーン変性樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化樹脂、及び紫外線硬化樹脂等を例示できる。
接着層6の成分としては、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、及びシアノアクリレート等を例示できる。ヒートシール層8の成分も同様である。
受容層7の成分としては、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、オレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体、アイオノマー、セルロース樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、及びゼラチン等を例示できる。
オレフィン成分としては、エチレン、及びプロピレン等を例示できる。
溶融インキ層9の成分としては、着色剤を例示できる。
着色剤の成分としては、染料、有機着色顔料、蛍光顔料、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化鉄、鉄黄、群青、ホログラム粉末、アルミニウム粉末、メタリック顔料、及びパール顔料等を例示できる。
溶融インキ層9を含む転写層10は、当該転写層が転写された被転写体に、各種の意匠性を付与できる。
溶融インキ層9を含む転写層10は、被転写体に、溶融インキ層9が含有している着色剤の色相に応じた画像を形成できる。
メタリック顔料や、パール顔料等を含有する溶融インキ層9は、光沢層として機能する。この形態の溶融インキ層9を含む転写層は光沢感を有する。
酸化チタンや、カーボンブラック等を含有する溶融インキ層9は、下地層や、隠蔽層として機能する。
溶融インキ層9は、2種以上の着色剤を含有してもよい。
一例としての溶融インキ層9は、光沢層の機能を発現できる着色剤と、下地層や、隠蔽層の機能を発現できる着色剤の双方を含有している。
溶融インキ層9は、バインダー樹脂、及びワックス等を含有してもよい。
一例としての転写層10は、当該転写層10を構成する何れか1つ、又は2つ以上の層が、着色剤を含有している。
一例としての転写層10は、着色剤を含有する保護層5を含む。
一例としての転写層10は、着色剤を含有する接着層6を含む。
一例としての転写層10は、着色剤を含有するヒートシール層8を含む。
好ましい形態の転写層10は、離型層2と接する層が、酸価が20mgKOH/g以下の樹脂を含有している。より好ましい形態の転写層10は、離型層2と接する層が、酸価が15mgKOH/g以下の樹脂を含有している。本開示において、離型層2と接する層は、転写層を構成する層のうち、離型層2と直接的に接する層を意味する。この形態の転写層10は、転写層10の転写性をより良好にできる。
さらに好ましい形態の転写層10は、離型層2と接する層が、酸価が3mgKOH/g以上15mgKOH/g以下の樹脂を含有している。特に好ましい形態の転写層10は、離型層2と接する層が、酸価が6mgKOH/g以上15mgKOH/g以下の樹脂を含有している。この形態の転写層10は、転写層10の転写性を良好にでき、且つ、転写層10の箔切れ性、及び転写層10の箔持ち性をより良好にできる。
一例としての転写層10は、離型層2と接する層が保護層5である。
一例としての転写層10は、離型層2と接する層がヒートシール層8である。
一例としての転写層10は、離型層2と接する層が受容層7である。
一例としての転写層10は、離型層2と接する層が溶融インキ層9である。
本開示において、酸価とは、ポリマー1g中に含まれる酸成分(例えば、カルボキシル基)を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数を意味する。酸価は、JIS−K−2501(2003)に準拠した方法で測定できる。
酸価が20mgKOH/g以下の樹脂は、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、及びポリエステルが好ましい。
酸価が20mgKOH/g以下の樹脂の含有量は、離型層2と接する層の総質量に対し、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。
酸価が20mgKOH/g以下の樹脂を含有する層の厚みは、0.1μm以上10μm以下が好ましい。
本開示の好ましい形態の熱転写シート100は、離型層2が、ポリビニルアルコールを含有しているか、又は離型層2と接する層が、酸価が20mgKOH/g以下の樹脂を含有している。
本開示の好ましい形態の熱転写シート100は、離型層2が、ポリビニルアルコールを含有しており、且つ、離型層2と接する層が、酸価が20mgKOH/g以下の樹脂を含有している。
(背面層)
また、基材1の離型層2が設けられた面とは反対側の面に、背面層(図示しない)を設けてもよい。背面層の厚みは、0.1μm以上5μm以下が好ましく、0.3μm以上2μm以下がより好ましい。
(被転写体)
本開示の熱転写シート100の転写層10が転写される被転写体としては、紙基材、樹脂基材、木材、ガラス基材、金属基材、及びセラミック基材等を例示できる。また、本開示の各種形態の熱転写シートを組合せて使用する場合、何れか1つの熱転写シート100を被転写体としてもよい。
樹脂基材としては、フィルム、カード等の形態を例示できる。被転写体は、その全体、又は一部が、曲率や、凹凸構造等を有してもよい。被転写体は、所定の画像が形成されたものでもよい。
紙基材としては、普通紙、上質紙、及びトレーシングペーパー等を例示できる。
樹脂基材としては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、及びポリ塩化ビニル等を例示できる。
金属基材としては、アルミ等を例示できる。
セラミック基材としては、陶器等を例示できる。
(印画物の製造方法)
本開示の印画物の製造方法は、画像形成工程、第1転写工程、第2転写工程を含む。
本開示の印画物の製造方法は、中間転写媒体、ヒートシールパネル、及び被転写体を使用する。
画像形成工程は、中間転写媒体と、染料層を有する熱転写シートを使用し、中間転写媒体の受容層に画像を形成する工程である。
第1転写工程は、ヒートシールパネルを使用し、画像形成後の中間転写媒体上に、ヒートシール層を含む転写層を転写する工程である。
第2転写工程は、第1転写工程後、被転写体に、中間転写媒体の転写層を転写する工程である。本工程を経ることで、印画物を製造できる。
製造された印画物は、被転写体、ヒートシール層を含む転写層、画像が形成された受容層を含む転写層がこの順番で積層された積層構造である。
本開示の印画物の製造方法では、中間転写媒体として、受容層7を含む単層構造、又は積層構造の転写層を含む本開示の熱転写シート100(図2参照)を使用する。
本開示の印画物の製造方法では、ヒートシールパネルとして、ヒートシール層8を含む単層構造、又は積層構造の転写層10を含む本開示の熱転写シート100を使用する(図3参照)。
中間転写媒体として機能する熱転写シート100、及びヒートシールパネルとして機能する熱転写シート100は、上記本開示の熱転写シート100で説明した各種の構成を適宜選択して使用できる。
(熱転写シートの組合せ)
本開示の熱転写シートの組合せは、受容層7を含む単層構造、又は積層構造の転写層を含む本開示の熱転写シート100と、ヒートシール層8を含む単層構造、又は積層構造の転写層10を含む本開示の熱転写シート100の組合せである。この組合せを構成する熱転写シート100は、上記本開示の熱転写シート100で説明した各種の構成を適宜選択して使用できる。
本開示の実施の形態に係る熱転写シートは、基材、離型層、転写層がこの順で積層された熱転写シートであって、前記離型層と前記転写層の間が、前記転写層の転写界面であり、前記離型層が、酸変性ポリオレフィンを含有しており、下記(i)〜(viii)の1つ、又は複数を満たす。本開示の実施の形態に係る熱転写シートが、下記(i)〜(viii)の複数を満たす場合、下記(i)〜(viii)の何れを組合せてもよい。
(i)前記酸変性ポリオレフィンの融点が、75℃以上である。
(ii)前記酸変性ポリオレフィンの重量平均分子量(Mw)が、50000以上である。
(iii)前記酸変性ポリオレフィンの酸変性量が、1.4質量%以上5質量%以下である。
(iv)前記転写層が、単層構造、又は積層構造であり、前記転写層を構成する層のうち前記離型層と接する層が、酸価が20mgKOH/g以下の樹脂を含有している。
(v)前記酸価が20mgKOH/g以下の樹脂が、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、及びポリエステルの何れかである。
(vi)前記基材と前記離型層とが接しており、前記基材が、ポリエステルを含有している。
(vii)前記転写層が、離型層側から、保護層、受容層がこの順で積層された積層構造である。
(viii)前記転写層がヒートシール層を含む単層構造、又は積層構造であり、前記転写層が積層構造である場合、前記ヒートシール層は前記転写層の転写界面に位置する。
次に実施例及び比較例を挙げて本開示を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。また、配合量(部)は、仕込み量であり、固形分に換算する前の値である。各離型層用塗工液に含まれる酸変性ポリオレフィン(1)〜(5)の詳細は表1の通りである。
Figure 2020203564
(実施例1)
基材として、厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した。この基材上に、下記組成の離型層用塗工液1を、塗布・乾燥して厚みが0.2μmの離型層を形成した。離型層上に、下記組成の保護層用塗工液1を塗布・乾燥して厚みが1μmの保護層を形成し、基材上に、離型層、保護層がこの順で設けられた実施例1の熱転写シートを得た。保護層は、本開示における転写層を構成する。
<離型層用塗工液1>
・酸変性ポリオレフィン(1) 16部
・水 42部
・イソプロピルアルコール 42部
<保護層用塗工液1>
・アクリル樹脂(酸価0mgKOH/g) 20部
(ダイヤナール(登録商標)BR−83 三菱ケミカル(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
(実施例2)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液2に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例2の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液2>
・酸変性ポリオレフィン(2) 16部
・水 42部
・イソプロピルアルコール 42部
(実施例3)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液3に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例3の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液3>
・酸変性ポリオレフィン(3) 16部
・水 42部
・イソプロピルアルコール 42部
(実施例4)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液2に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例4の熱転写シートを得た。
<保護層用塗工液2>
・アクリル樹脂(酸価9.8mgKOH/g) 20部
(ダイヤナール(登録商標)BR−87 三菱ケミカル(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
(実施例5)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液3に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例5の熱転写シートを得た。
<保護層用塗工液3>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(酸価5.9mgKOH/g)20部
(ソルバイン(登録商標)M5 日信化学工業(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
(実施例6)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液4に変更し、離型層上に保護層用塗工液4を塗布・乾燥して塗膜を形成した。次いで、この塗膜に、加速電圧165kV、照射線量5MRadの電子線を照射して厚みが4μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例6の熱転写シートを得た。
<保護層用塗工液4>
・4官能のポリカーボネートアクリレート(Mw:10000) 95部
・アクリルポリマー(メタクリル酸メチルとメタクリル酸との共重合体、Tg:105℃、Mw:約20000) 2.5部
・添加剤 2.5部
(実施例7)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液5に変更し、離型層上に保護層用塗工液5を塗布・乾燥して塗膜を形成した。次いで、この塗膜に、UV露光機(Fusion UV、F600V、LH10ランプ、Hバルブ、反射鏡はコールドタイプ)を用い、露光量220mJ/cmの紫外線を照射して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例7の熱転写シートを得た。
<保護層用塗工液5>
・多官能アクリレート 20部
(NKエステルA−9300 新中村化学工業(株))
・ウレタンアクリレート 20部
(NKオリゴマーEA1020 新中村化学工業(株))
・ウレタンアクリレート 10部
(NKエステルU−15HA 新中村化学工業(株))
・反応性バインダー(不飽和基含有) 5部
(NKポリマーC24T 新中村化学工業(株))
・フィラー(体積平均粒子径12nm) 40部
(MEK−AC2140Z 日産化学(株))
・界面活性剤(アクリル系界面活性剤) 0.1部
(LF−1984 楠本化学(株))
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
(実施例8)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液4に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成し、保護層用塗工液1を上記組成の保護層用塗工液2に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例8の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液4>
・酸変性ポリオレフィン(1) 13部
・ポリビニルアルコール 1部
(ゴーセノール(登録商標)KH−20 日本合成化学工業(株))
・水 43部
・イソプロピルアルコール 43部
(実施例9)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液5に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例9の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液5>
・酸変性ポリオレフィン(1) 16.6部
・架橋剤(固形分40%) 0.06部
(エポクロス(登録商標)WS−500 日本触媒(株))
・水 42部
・イソプロピルアルコール 42部
(実施例10)
離型層用塗工液1を、上記組成の離型層用塗工液5に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成し、保護層用塗工液1を、上記組成の保護層用塗工液2に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例10の熱転写シートを得た。
(実施例11)
離型層用塗工液1を、上記組成の離型層用塗工液4に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成し、保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液6に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例11の熱転写シートを得た。
<保護層用塗工液6>
・アクリル樹脂(酸価18mgKOH/g) 20部
(ダイヤナール(登録商標)BR−77 三菱ケミカル(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
(実施例12)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液6に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成し、保護層用塗工液1を、上記組成の保護層用塗工液2に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例12の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液6>
・酸変性ポリオレフィン(1) 8部
・ポリビニルアルコール 2部
(ゴーセノール(登録商標)KH−20 日本合成化学工業(株))
・水 45部
・イソプロピルアルコール 45部
(実施例13)
離型層用塗工液1を、上記組成の離型層用塗工液4に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例13の熱転写シートを得た。
(実施例14)
保護層用塗工液1を上記組成の保護層用塗工液6に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例14の熱転写シートを得た。
(実施例15)
離型層用塗工液1を上記組成の離型層用塗工液5に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成し、保護層用塗工液1を上記組成の保護層用塗工液6に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例15の熱転写シートを得た。
(実施例16)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液7に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例16の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液7>
・酸変性ポリオレフィン(4) 17部
・水 36部
・イソプロピルアルコール 47部
(実施例17)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液8に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例17の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液8>
・酸変性ポリオレフィン(5) 17部
・水 36部
・イソプロピルアルコール 47部
(実施例18)
離型層用塗工液1を、上記組成の離型層用塗工液4に変更して厚みが0.2μmの離型層を形成し、保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液7に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例18の熱転写シートを得た。
<保護層用塗工液7>
・ポリエステル(酸価1mgKOH/g) 20部
(エリーテル(登録商標)3380 ユニチカ(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
(比較例1)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液Aに変更して厚みが0.2μmの離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例1の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液A>
・シリコーン変性樹脂(固形分30%) 16部
(KS−847 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 42部
・トルエン 42部
(比較例2)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液Bに変更して厚みが0.2μmの離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例2の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液B>
・ポリウレタン(固形分22.5%) 18部
(ハイドラン(登録商標)AP−40(F) DIC(株))
・ポリビニルアルコール 1部
(ゴーセノール(登録商標)KH−20 日本合成化学工業(株))
・水 40.5部
・イソプロピルアルコール 40.5部
(比較例3)
離型層を形成しない以外は、全て実施例1と同様にして比較例3の熱転写シートを得た。
(転写層の転写)
カード用ラミネータ(フジプラ(株))を用い、塩化ビニル製のカード基材(大日本印刷(株))上に、各実施例、及び比較例の熱転写シートの転写層を転写し、各実施例、及び比較例の転写物を得た。転写層の転写は下記の4つの条件(下記転写条件1、2、3、4)で、それぞれ行った。
(転写条件)
転写条件1:160℃、20mm/sec.
転写条件2:140℃、20mm/sec.
転写条件3:120℃、20mm/sec.
転写条件4:100℃、20mm/sec.
(転写性評価)
上記転写条件で転写層の転写を行ったときの、転写の状態を確認し、下記評価基準に基づいて転写性評価を行った。評価結果を表2に示す。下記評価基準における融着は、離型層と転写層の融着を意味する。
「評価基準」
A・・・転写条件1〜4の全てで融着なく転写できた。
B・・・転写条件1では融着するが、転写条件2〜4では離型層と転写層が融着なく転写できた。
C・・・転写条件1、2では融着するが、転写条件3、4では融着なく転写できた。
D・・・転写条件1〜3では融着するが、転写条件4では融着なく転写できた。
(箔持ち評価)
各実施例、及び比較例の熱転写シートを折り曲げたときの、転写層の箔落ちの有無を目視で確認し、下記評価基準に基づいて転写層の箔持ち評価を行った。評価結果を表2に示す。
「評価基準」
A・・・転写層の箔落ちが全くない。
B・・・転写層の箔落ちが僅かにみられるが使用上問題ないレベルである。
C・・・部分的に転写層の箔落ちがみられるが使用上問題ないレベルである。
NG・・・大部分で転写層の箔落ちがみられ使用上問題が懸念されるレベルである。
(箔切れ性評価)
上記転写層の転写で得られた各実施例、及び比較例の転写物の端部の尾引きの状態を確認し、以下の評価基準に基づいて箔切れ性の評価を行った。箔切れ性評価は、転写条件4で得られた各実施例、及び比較例の転写物を使用した。評価結果を表2に示す。
「評価基準」
A・・・尾引きの発生なし。
B・・・尾引きの長さが0.2mm以下。
C・・・尾引きの長さが0.2mmより長く1mm未満。
NG・・・尾引きの長さが1mm以上。
(密着性評価)
各実施例、及び比較例の熱転写シートの転写層上に、テープ(Scotch(登録商標) tape(BK−24) スリーエム社)を貼り付け、90°の剥離角度でテープを剥がしたときの状態を確認し、以下の評価基準に基づいて密着性評価を行った。評価結果を表2に併せて示す。
「評価基準」
A・・・基材から離型層が剥がれない。
B・・・基材から離型層の一部が剥がれる。
C・・・基材から離型層の全部が剥がれる。
Figure 2020203564
1・・・基材
2・・・離型層
5・・・保護層
6・・・接着層
7・・・受容層
8・・・ヒートシール層
9・・・溶融インキ層
10・・・転写層
100・・・熱転写シート
本開示の実施の形態に係る熱転写シートは、基材、離型層、転写層がこの順で積層された熱転写シートであって、前記離型層と前記転写層の間が、前記転写層の転写界面であり、前記離型層が、酸変性ポリオレフィンを含有しており、前記転写層が、単層構造、又は積層構造であり、前記転写層を構成する層のうち前記離型層と接する層が、酸価が20mgKOH/g以下の樹脂を含有している

Claims (10)

  1. 基材、離型層、転写層がこの順で積層された熱転写シートであって、
    前記離型層と前記転写層の間が、前記転写層の転写界面であり、
    前記離型層が、酸変性ポリオレフィンを含有している、熱転写シート。
  2. 前記酸変性ポリオレフィンの融点が、75℃以上である、請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記酸変性ポリオレフィンの重量平均分子量(Mw)が、50000以上である、請求項1又は2に記載の熱転写シート。
  4. 前記酸変性ポリオレフィンの酸変性量が、1.4質量%以上5質量%以下である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱転写シート。
  5. 前記転写層が、単層構造、又は積層構造であり、前記転写層を構成する層のうち前記離型層と接する層が、酸価が20mgKOH/g以下の樹脂を含有している、請求項1乃至4の何れか1項に記載の熱転写シート。
  6. 前記酸価が20mgKOH/g以下の樹脂が、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、及びポリエステルの何れかである、請求項5に記載の熱転写シート。
  7. 前記基材と前記離型層とが接しており、
    前記基材が、ポリエステルを含有している、請求項1乃至6の何れか1項に記載の熱転写シート。
  8. 前記転写層が受容層を含む単層構造、又は積層構造であり、
    前記転写層が積層構造である場合、前記受容層は前記転写層の表面に位置する、請求項1乃至7の何れか1項に記載の熱転写シート。
  9. 前記転写層が、離型層側から、保護層、受容層がこの順で積層された積層構造である、請求項8に記載の熱転写シート。
  10. 前記転写層がヒートシール層を含む単層構造、又は積層構造であり、
    前記転写層が積層構造である場合、前記ヒートシール層は前記転写層の転写界面に位置する、請求項1乃至7の何れか1項に記載の熱転写シート。
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