JPWO2019194048A1 - 電動車両 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2018年4月2日に、日本に出願された特願2018−071105号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
可動ブラケット5にはボールジョイント6を介してパワーユニットPが上下揺動自在に支持されている。可動ブラケット5には上部支持枠55と下部支持枠56とを含むバッテリ支持枠9が溶着されている。上部支持枠55と下部支持枠56とには前部トレー62および後部トレー65が固定されている。前部トレー62および後部トレー65には複数のバッテリ10が載置されている。
本発明の第二の態様は、上記第一の態様において、前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)の後方に充電器(125)を収納している。
本発明の第三の態様は、上記第一又は第二の態様において、前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)を垂直方向に対して傾斜した傾斜方向(C41,C42)で挿脱させるように支持するバッテリケース(100A)を備えている。
本発明の第四の態様は、上記第一から第三の態様の何れか一つにおいて、前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)を、前記荷台(75)の上面を避けた車両左右方向あるいは前方向から着脱可能とする。
本発明の第五の態様は、上記第一から第四の態様の何れか一つにおいて、後輪(4a,4b)を上下揺動可能に支持するスイングアーム(40)と、前記リアフレーム(21A)と前記スイングアーム(40)とを連結するリアクッション(28)と、を備え、前記リアクッション(28)は、前記バッテリ(100)の後方において前後方向視で前記バッテリ(100)と重なるように、あるいは前記バッテリ(100)の側方において側面視で前記バッテリ(100)と重なるように配置されている。
本発明の第六の態様は、上記第一から第五の態様の何れか一つにおいて、後輪(4a,4b)を上下揺動可能に支持するスイングアーム(40)を備え、前記スイングアーム(40)は、側面視で後輪(4a,4b)を避けた位置に、前記電気モータ(30)を収納するモータケース(43b)を備えている。
本発明の第七の態様は、上記第六の態様において、前記電気モータ(30)は、前記スイングアーム(40)の長さ方向(C2)の中央部(40a)よりもスイング軸(41)側に配置され、前記モータケース(43b)に隣接して前記スイング軸(41)が設けられている。
本発明の第八の態様は、上記第六又は第七の態様において、前記電気モータ(30)は、前記スイングアーム(40)の上部に配置されている。
本発明の第九の態様は、上記第一から第八の態様の何れか一つにおいて、前記電装部品収納部(76)に収納される電装部品(130)は、前記電気モータ(30)を制御するパワーコントロールユニット(120)と、前記バッテリ(100)からの出力電圧を降圧するダウンレギュレータ(126)と、前記バッテリ(100)、パワーコントロールユニット(120)およびダウンレギュレータ(126)を接続するジャンクションボックス(123)と、を備えている。
本発明の第十の態様は、上記第九の態様において、前記バッテリ(100)は、長さ方向の一端側にバッテリ接続端子(101d,102d)を備え、前記ジャンクションボックス(123)は、前記バッテリ(100)の長さ方向において、前記バッテリ(100)の長さ方向の中央部(101e,102e)よりも前記バッテリ接続端子(101d,102d)側に配置されている。
第二の態様によれば、バッテリよりも後方に充電器を配置することで、充電器が車体全体の後端寄りに配置されるので、充電器へのアクセスが容易になる。高電圧部品でかつ重量物であるバッテリは、相対的に車体全体の前後中央寄りに配置されるので、後方からの外乱の影響が抑えられるとともに、マスの集中に寄与することができる。
第三の態様によれば、バッテリを垂直方向に挿脱させる場合に比べて、重量物であるバッテリを持ち上げやすく、かつバッテリケースにてバッテリ重量の少なくとも一部を受けることが可能となるため、バッテリの着脱作業を容易にすることができる。
第四の態様によれば、荷台の上面を避けてバッテリを着脱可能とするので、荷台に荷物を積載した状態でもバッテリが脱着可能となり、利便性を向上させることができる。
第五の態様によれば、後輪懸架装置のリアクッションを利用して、バッテリに対する後方あるいは側方からの外乱の影響を抑え、バッテリの保護性を向上させることができる。
第六の態様によれば、インホイールモータのように側面視で後輪と重なるように電気モータを配置する場合に比べて、車両側方から電気モータへのアクセスが容易になり、かつ電気モータを収納するモータケースが車両側方に露出して設けられているため、電気モータの組み付け性やメンテナンス性を向上させることができる。
第七の態様によれば、重量物である電気モータをスイングアームにおけるスイング軸に近い位置に設けることで、スイングアームの作動性を向上させることができる。
第八の態様によれば、電気モータをスイングアームの上部に設けることで、電気モータに対する路面側からの外乱や被水を抑えることができる。
第九の態様明によれば、電装部品をリアフレームに集中配置することで、電装部品間のハーネス長さを短縮化するとともに、各部品が相対移動しないので、配線の屈曲や干渉による摩耗等の抑制を図ることが出来る。
第十の態様によれば、バッテリとジャンクションボックスとを近づけて配置することで、バッテリおよびジャンクションボックス間の配線をさらに短縮することができる。
(車両全体)
図1〜図3に示すように、本実施形態の電動車両1は、操向輪である一輪の前輪2を前車体(車体前部構造体)3に支持している。電動車両1は、駆動輪である左右一対の後輪4a,4bを後車体(車体後部構造体)5に支持している。電動車両1は、左右後輪4a,4bを接地させた後車体(非揺動側車体)5に対して、乗員が乗車した前車体(揺動側車体)3を左右揺動(ローリング動)可能とする。電動車両1は、揺動式の電動三輪車として構成されている。
前車体3および後車体5は、回動機構(ローリングジョイント)50を介して互いに連結されている。図中符号C1は回動機構50における車両前後方向に延びる回動軸線、線CL1は前車体3の左右中心線、線CL2は後車体5の左右中心線をそれぞれ示している。
図1を参照し、前車体3は、前車体フレーム11を備えている。前車体フレーム11は、ヘッドパイプ12の後側から下方へ延びた後に後方へ湾曲する単一の前部フレーム14と、前部フレーム14の湾曲部両側から左右に分岐して後方へ延びる左右一対の下部フレーム15と、左右下部フレーム15の後端部から斜め後上方へ湾曲して延びる左右一対の後部フレーム16と、を備えている。前部フレーム14の後端部は、左右下部フレーム15の後部間に渡るロアクロスフレーム17の中間部に結合されている。ヘッドパイプ12には、例えばボトムリンク式の前輪懸架装置13が操向可能に支持されている。前輪懸架装置13の下端部には、前輪2が支持されている。
電動車両1の旋回走行時において、前車体3は、左右後輪4a,4bを路面Gに接地させた後車体5に対して、回動機構50を介して旋回方向に揺動(バンク)する。これにより、前車体3は、操向輪である前輪2に舵角を生じさせる。
図1〜図3に示すように、後車体5は、前車体フレーム11から独立した後車体フレーム21を備えている。後車体フレーム21は、回動機構50の上部から斜め後上方へ延びる第二後部フレーム22と、第二後部フレーム22の上端部から後方へ湾曲して延びる後上部フレーム23と、後上部フレーム23の後部に結合されて左右方向に延びる後上部クロスフレーム24と、後上部フレーム23の前部に結合されて左右方向に延びる中間上部クロスフレーム24aと、第二後部フレーム22の下端部に結合されて左右方向に延びる第二リアロアクロスフレーム25と、第二リアロアクロスフレーム25の左右両側から後方へ延びる左右一対のリアロアサイドフレーム26と、左右リアロアサイドフレーム26の後端部から斜め後ろ上方へ湾曲して延びる左右一対のリアサイドフレーム27と、を備えている。左右リアサイドフレーム27は、後上部クロスフレーム24の左右両側に結合される。第二後部フレーム22は、側面視で後部フレーム16と略平行をなしている。
図1〜図3を参照し、スイングユニット40は、左右後輪4a,4bの間に配置されている。スイングユニット40は、側面視でスイング軸41から後輪車軸42まで延びるように配置されている。スイングユニット40は、長さ方向を前後方向に向けて配置されている。スイングユニット40は、側面視でスイング軸41と後輪車軸42とを結ぶ軸線C2に沿って延びている。以下、軸線C2に沿う方向をスイングユニット40の長さ方向(アーム長さ方向)C2という。
図2、図7、図8を参照し、回動機構50は、互いに相対回動可能な前構造体51および後構造体52を備えている。前構造体51および後構造体52の間には、いわゆるナイトハルト機構55が構成されている。前構造体51は、前車体フレーム11に固定的に支持される前ケーシング51aを備えている。後構造体52は、後車体フレーム21に固定的に支持される後支軸52aを備えている。後支軸52aの前部は、前ケーシング51aに軸線C1に沿って挿入され、軸線C1回りに回動可能に支持されている。
図1、図2、図7を参照し、電動車両1は、パーキングロック装置90を備えている。パーキングロック装置90は、揺動ロック機構93を作動させるとともにパーキングブレーキ(パーキングロック機構99)を作動させて、前車体3の揺動および後輪4a,4bの回転を規制する。
パーキングロック装置90は、例えばバーハンドル6の左右中央近傍に配置されたパーキングレバー91(図1参照)と、パーキングレバー91から延びるパーキングケーブル92(図7参照)と、回動機構50に設けられた揺動ロック機構93(図7参照)と、スイングユニット40に設けられたパーキングロック機構99(図2参照)と、を備えている。パーキングケーブル92は、揺動ロック機構93およびパーキングロック機構99の各々に係合している。パーキングロック装置90は、パーキングレバー91が操作されると、パーキングケーブル92を介して揺動ロック機構93およびパーキングロック機構99が作動し、車体の揺動および前後移動がロックされる。
係る構成において、インナケーブル92aが引かれると、パーキングロック機構99がロック状態となり、後輪車軸42の回転を規制する。これにより、後輪4a,4bの回転が規制されたパーキングブレーキ作動状態となり、電動車両1の前後移動が規制される。
図6を参照し、電気モータ30は、バッテリ100の電力により駆動する。電気モータ30は、例えばVVVF(variable voltage variable frequency)制御による可変速駆動がなされる。電気モータ30は、無段変速機を有する如く変速制御されるが、これに限らない。例えば、電気モータ30は、有段変速機を有する如く変速制御されてもよい。
電気モータ30(およびモータケース43b)は、側面視で全体が後輪4a,4bの外周よりも前方に配置されている。電気モータ30(およびモータケース43b)は、スイングユニット40の長さ方向C2の中央部40aよりも前方(スイング軸41側)に配置されている。電気モータ30は、スイング軸(ピボット軸)41に隣接する位置に配置されている。スイング軸41は、モータケース43bの前方に隣接して設けられている。これにより、スイング軸41から重量物である電気モータ30までの揺動半径が短縮し、スイングユニット40の作動性(リアサスペンション29の路面追従性や悪路走破性)を向上させている。
電動車両1が左右後輪4a,4bを備える場合、インホイールモータでは左右後輪4a,4bにそれぞれ電気モータ30を要する。本実施形態では、側面視で後輪4a,4bを避けた位置に単一の電気モータ30を設け、この電気モータ30で左右後輪4a,4bを駆動することで、後輪駆動システムの簡略化に寄与している。なお、電気モータ30は、側面視で後輪4a,4bを避けた配置であれば、後輪4a,4bの後方に配置してもよい。また、本実施形態は、電気モータ30の少なくとも一部が側面視で後輪4a,4bと重なる配置(電気モータ30の少なくとも一部が左右後輪4a,4b間にある配置)としたり、左右後輪4a,4bにインホイールモータを採用したりすることを除外するものではない。
図2、図5を参照し、荷台75の下方には、電気モータ30の電源であるバッテリ100が配置されている。荷台75の下方には、電気モータ30およびバッテリ100に係る電装部品130として、ジャンクションボックス123、PCU(Power Control Unit)120、DC−DCコンバータ126およびチャージャー(充電器)125が配置されている。後車体5は、バッテリ100、ジャンクションボックス123、PCU120、DC−DCコンバータ126およびチャージャー125といった電装部品130を、リアサスペンション29のバネ上である後車体フレーム21に支持している。後車体5は、電装部品130を収納する収納部76の上面を大型の荷台75として活用している。以下、収納部76をバッテリ収納部76または電装部品収納部76ということがある。
電装部品130の配置は種々考えられるが、本実施形態では図1〜図5に示す配置について説明する。
図2を参照し、後車体カバー70における荷台75を構成する上壁部72(荷台板部材)は、例えば後上部フレーム23の後端部(後車体フレーム21の上後端部)に支持されている。上壁部72は、後上部フレーム23の後端部に、左右方向に沿うヒンジ軸75a回りに回動可能に支持されている。上壁部72の後端部は、前記ヒンジ軸75aを有する荷台ヒンジ75bを介して、後上部フレーム23の後端部に支持されている。上壁部72は、略水平に配置された使用状態(図中実線で示す)から、ヒンジ軸75aを中心に回動し、前部を上方に移動させて起立する。このとき、上壁部72は、前部を上方に移動させて起立した起立状態(図中鎖線で示す)となる。上壁部72が使用状態にあると、収納部76の上面が閉塞される。上壁部72が起立状態になると、収納部76の上面が開放される。上壁部72は、収納部76(バッテリ収納空間を含む)の上面を開閉可能な開閉部でもある。
図2、図3を参照し、バッテリ100は、荷台75の下方に搭載されている。バッテリ100は、複数(例えば左右二つ)の単位バッテリ101,102で構成されている。複数の単位バッテリ101,102(以下、単にバッテリまたは左右バッテリということがある)は、互いに同一構成とされている。左右バッテリ101,102は、車体左右中心線CL2を挟んで左右対称に設けられている。
本実施形態では、後車体5の荷台75よりも低い位置に左右バッテリ101,102を搭載することで、重量物である左右バッテリ101,102を持ち上げる高さが低くて済み、左右バッテリ101,102の着脱が容易になる。また、バッテリ収容スペースの上面は大型の荷台75となるので、電動車両1の利便性が向上する。
図6を参照し、左右バッテリ101,102は、コンタクタ(電磁開閉器)を含むジャンクションボックス(分配器)123を介して、不図示のPDU(Power Driver Unit)に接続されている。PDUは、不図示のECU(Electric Control Unit)とともに、一体のPCU(Power Control Unit)120を構成している。バッテリ100からの電力は、メインスイッチと連動するコンタクタを介して、モータドライバたるPDUに供給される。バッテリ100からの電力は、PDUにて直流から三相交流に変換された後、三相交流モータであるモータ30に供給される。電気モータ30は、PDUによる制御に応じて力行運転を行い、電動車両1を走行させる。
ジャンクションボックス123とDC−DCコンバータ(ダウンレギュレータ)126との間には、第四接続ケーブル126aが配索されている。PDUからは三相ケーブル80が延び、この三相ケーブル80が電気モータ30に接続されている。チャージャー125には、充電ケーブル125bが接続されている。充電ケーブル125bは、チャージャー125に対して着脱可能か否かは問わず、かつ外部充電器の構成であってもよい。
図2、図3、図5を参照し、バッテリ100は、後車体5に固定されたバッテリケース100Aに対して挿脱される。バッテリケース100Aは、左右一対の単位バッテリ101,102に対応する左右一対の単位バッテリケース103,104(以下、単にバッテリケースまたは左右バッテリケースということがある)を備えている。左右バッテリ101,102は、それぞれ垂直方向に対して、斜め上後方かつ左右外側から長手方向(傾斜方向C41,C42)に沿って挿脱される。左右バッテリケース103,104は、それぞれ斜め上後方かつ左右外側に向けて開口している。左右バッテリケース103,104は、互いに一体でも別体でもよい。左右バッテリケース103,104には、それぞれケース内に挿入した左右バッテリ101,102の上方への離脱を規制する不図示のロック機構が設けられている。
図2、図3を参照し、左右バッテリ101,102の後方には、左右リアクッション28が配置されている。左右リアクッション28は、軸方向(伸縮方向)を上下方向に沿わせるように配置されている。左右リアクッション28は、前後方向視において左右バッテリ101,102と少なくとも一部が重なるように配置されている。これにより、左右バッテリ101,102に対する後方からの外乱の影響が左右リアクッション28によって抑えられる。例えば、後面衝突時の左右バッテリ101,102への荷重入力が、左右リアクッション28によって抑制される。
図2〜図5を参照し、左右バッテリ101,102、PCU120、ジャンクションボックス123、チャージャー125およびDC−DCコンバータ126を含む電装部品130は、後車体5に搭載されている。電装部品130は、後車体5に構成されたリアサスペンション29のバネ上に搭載されている。これにより、リアサスペンション29のバネ下重量の増加を抑えて作動性を向上させ、路面追従性や悪路走破性を向上させている。
図2を参照し、電装部品130は、後輪車軸42よりも上方で、かつ後車体フレーム21の下端に位置する左右リアロアサイドフレーム26よりも上方に配置されている。これにより、電装部品130の地上高を確保し、車両下方(路面側)からの外乱の影響を抑え、かつ路面側からの被水も抑えている。
電装部品130は、後車体5にまとめて配置することで、各部品間を繋ぐ配線の長さを抑え、かつ各部品の相対移動による配線の屈曲や干渉による摩耗等の発生を抑えている。
図2を参照し、左右バッテリ101,102は、荷台75を回動させて収納部76の上面を開放した状態で、それぞれ左右バッテリケース103,104に対して傾斜方向C41,C42に沿って挿脱される。荷台75は、収納部76の上部開口を開閉して左右バッテリ101,102を着脱可能とする。大型の荷台75を略垂直に起立させて収納部76全体の上面を開放させることで、バッテリ101,102を大型の上部開口から容易に着脱可能となる。収納部76を荷台75の下方に設けることで、バッテリ100を着脱する際にバッテリ100を持ち上げる高さが低くて済む。
バッテリ101,102を含む電装部品130を収納(搭載)する電装部品収納部76が、荷台75を構成するリアフレーム21Aを用いて構成されている。このため、電装部品収納部76および荷台75のフレームを個々に設ける場合に比して、車体構成の簡素化が図られる。
この構成によれば、バッテリ100よりも後方にチャージャー125を配置することで、チャージャー125が車体全体の後端寄りに配置されるので、チャージャー125へのアクセスが容易になる。高電圧部品でかつ重量物であるバッテリ100は、相対的に車体全体の前後中央寄りに配置されるので、後方からの外乱の影響が抑えられるとともに、マスの集中に寄与することができる。
この構成によれば、バッテリ101,102を垂直方向に挿脱させる場合に比べて、重量物であるバッテリ101,102を持ち上げやすく、かつバッテリケース103,104にてバッテリ重量の少なくとも一部を受けることが可能となるため、バッテリ101,102の着脱作業を容易にすることができる。
この構成によれば、後輪懸架装置29のリアクッション28を利用して、バッテリ100に対する後方あるいは側方からの外乱の影響を抑え、バッテリ100の保護性を向上させることができる。
この構成によれば、インホイールモータのように側面視で後輪4a,4bと重なるように電気モータ30を配置する場合に比べて、車両側方から電気モータ30へのアクセスが容易になり、かつ電気モータ30を収納するモータケース43bが車両側方に露出して設けられているため、電気モータ30の組み付け性やメンテナンス性を向上させることができる。
この構成によれば、重量物である電気モータ30をスイングユニット40におけるスイング軸41に近い位置に設けることで、スイングユニット40の作動性を向上させることができる。
この構成によれば、電気モータ30をスイングユニット40の上部に設けることで、電気モータ30に対する路面側からの外乱や被水を抑えることができる。
この構成によれば、電装部品130をリアフレーム21Aに集中配置することで、電装部品130間のハーネス長さを短縮化するとともに、各部品が相対移動しないので、配線の屈曲や干渉による摩耗等の抑制を図ることが出来る。
この構成によれば、バッテリ100とジャンクションボックス123とを近づけて配置することで、バッテリ100およびジャンクションボックス123間の配線をさらに短縮することができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図6〜図8を援用し図10〜図15を参照して説明する。
この実施形態は、前記第一実施形態に対して、バッテリ101,102の長さ方向(長手方向)を左右方向に向けて横置きに配置し、これらバッテリ101,102を上下二段に重ねて配置した点で特に異なる。その他の、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
また、制御システム、およびリアクッションの配置の詳細説明も省略する。
図11、図12を参照し、荷台75の下方には、電気モータ30の電源であるバッテリ100が配置されている。荷台75の下方には、電気モータ30およびバッテリ100に係る電装部品130として、ジャンクションボックス123、PCU(Power Control Unit)120、DC−DCコンバータ126およびチャージャー(充電器)125が配置されている。後車体5は、バッテリ100、ジャンクションボックス123、PCU120、DC−DCコンバータ126およびチャージャー125といった電装部品130を、リアサスペンション29のバネ上である後車体フレーム21に支持している。後車体5は、電装部品130を収納する収納部76の上面を大型の荷台75として活用している。
図14を参照し、後車体カバー70の左側壁部74は、上下バッテリ101,102の長さ方向の一端面(左端に位置する上面101c,102c)と対向配置されている。例えば、左側側壁部74における上下バッテリ101,102の一端面と対向する領域は、後車体カバー70の残余の部位(カバー本体)に対して着脱可能な蓋部材74bを構成している。蓋部材74bは、カバー本体に一体的に取り付けられた取り付け状態から、不図示の係止爪等を外す等によって、カバー本体から取り外された取り外し状態となる。蓋部材74bが取り付け状態にあると、収納部76の左側面が閉塞される。蓋部材74bが取り外し状態になると、収納部76の左側面が開放される。蓋部材74bは、収納部76(バッテリ収納空間を含む)の左側面を開閉可能な開閉部である。蓋部材74bは、収納部76(バッテリ収納空間を含む)の側面を開閉可能な開閉部である。蓋部材74bは、ヒンジ等を介してカバー本体や後車体フレーム21に支持されてもよい。
図11、図12を参照し、バッテリ100は、荷台75の下方に搭載されている。バッテリ100は、複数(例えば上下二つ)の単位バッテリ101,102で構成されている。複数の単位バッテリ101,102は、互いに同一構成とされている。
本実施形態では、後車体5の荷台75よりも低い位置に上下バッテリ101,102を搭載することで、重量物である上下バッテリ101,102を持ち上げる高さが低くて済み、上下バッテリ101,102の着脱が容易になる。また、バッテリ収容スペースの上面は大型の荷台75となるので、電動車両201の利便性が向上する。
図11、図12、図15を参照し、バッテリ100は、後車体5に固定されたバッテリケース100Aに対して挿脱される。バッテリケース100Aは、上下バッテリ101,102に対応する上下バッテリケース103,104を備えている。上下バッテリ101,102は、それぞれ上下バッテリケース103,104に対して、左右方向を向く長手方向に沿って挿脱される。上下バッテリケース103,104は、それぞれ左方(左右一側方)に向けて開口している。左右バッテリケース103,104は、互いに一体でも別体でもよい。上下バッテリケース103,104には、それぞれケース内に挿入した上下バッテリ101,102の左方への離脱を規制する不図示のロック機構が設けられている。
図11、図12を参照し、上下バッテリ101,102、PCU120、ジャンクションボックス123、チャージャー125およびDC−DCコンバータ126を含む電装部品130は、後車体5に搭載されている。電装部品130は、後車体5に構成されたリアサスペンション29のバネ上に搭載されている。これにより、リアサスペンション29のバネ下重量の増加を抑えて作動性を向上させ、路面追従性や悪路走破性を向上させている。
図11、図12を参照し、電装部品130は、後輪車軸42よりも上方で、かつ後車体フレーム21の下端に位置する左右リアロアサイドフレーム26よりも上方に配置されている。これにより、電装部品130の地上高を確保し、車両下方(路面側)からの外乱の影響を抑え、かつ路面側からの被水も抑えている。
電装部品130は、後車体5にまとめて配置することで、各部品間を繋ぐ配線の長さを抑え、かつ各部品の相対移動による配線の屈曲や干渉による摩耗等の発生を抑えている。
図14を参照し、上下バッテリ101,102は、蓋部材74bを取り外し、左側壁部74にバッテリ101,102を挿脱可能な開口74cを形成した状態で、それぞれ上下バッテリケース103,104に対して挿脱される。上下バッテリ101,102は、それぞれバッテリケース103,104に対して略水平にスライドしながら挿脱される。これにより、バッテリ挿脱時のバッテリ重量がバッテリケース103,104の下向きの壁部に支持される。収納部76を荷台75の下方に設けることで、バッテリ100を着脱する際にバッテリ100を持ち上げる高さが低くて済む。収納部76は、荷台75の上面を避けて車両側方からバッテリ100を着脱可能とする。これにより、荷台75に荷物を積載した状態でもバッテリ100が脱着可能となり、利便性を向上させる。
バッテリ101,102を含む電装部品130を収納(搭載)する電装部品収納部76が、荷台75を構成するリアフレーム21Aを用いて構成されている。このため、電装部品収納部76および荷台75のフレームを個々に設ける場合に比して、車体構成の簡素化が図られる。
この構成によれば、荷台75の上面を避けてバッテリ100を着脱可能とするので、荷台75に荷物を積載した状態でもバッテリ100が脱着可能となり、利便性を向上させることができる。
次に、本発明の第三実施形態について、図6〜図8を援用し図16〜図22を参照して説明する。
この実施形態は、前記第一実施形態に対して、左右バッテリ101,102を前傾させ、上側ほど前側かつ左右外側に位置するように傾斜した起立姿勢で配置した点で特に異なる。その他の、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
また、制御システム、およびリアクッションの配置の詳細説明も省略する。
図17、図20を参照し、荷台75の下方には、電気モータ30の電源であるバッテリ100が配置されている。荷台75の下方には、電気モータ30およびバッテリ100に係る電装部品130として、ジャンクションボックス123、PCU(Power Control Unit)120、DC−DCコンバータ126およびチャージャー(充電器)125が配置されている。後車体5は、バッテリ100、ジャンクションボックス123、PCU120、DC−DCコンバータ126およびチャージャー125といった電装部品130を、リアサスペンション29のバネ上である後車体フレーム21に支持している。後車体5は、電装部品130を収納する収納部76の上面を大型の荷台75として活用している。
図17、図18を参照し、バッテリ100は、荷台75の下方に搭載されている。バッテリ100は、複数(例えば左右二つ)の単位バッテリ101,102で構成されている。複数の単位バッテリ101,102は、互いに同一構成とされている。左右バッテリ101,102は、車体左右中心線CL2を挟んで左右対称に設けられている。
本実施形態では、後車体5の荷台75よりも低い位置に左右バッテリ101,102を搭載することで、重量物である左右バッテリ101,102を持ち上げる高さが低くて済み、左右バッテリ101,102の着脱が容易になる。また、バッテリ収容スペースの上面は大型の荷台75となるので、電動車両301の利便性が向上する。
図17、図18、図20を参照し、バッテリ100は、後車体5に固定されたバッテリケース100Aに対して挿脱される。バッテリケース100Aは、左右バッテリ101,102に対応する左右バッテリケース103,104を備えている。左右バッテリ101,102は、それぞれ左右バッテリケース103,104に対して、斜め上前方かつ左右外側から長手方向(傾斜方向C41,C42)に沿って挿脱される。左右バッテリケース103,104は、それぞれ斜め上前方かつ左右外側に向けて開口している。左右バッテリケース103,104は、互いに一体でも別体でもよい。左右バッテリケース103,104には、それぞれケース内に挿入した左右バッテリ101,102の上方への離脱を規制する不図示のロック機構が設けられている。
図17〜図20を参照し、左右バッテリ101,102、PCU120、ジャンクションボックス123、チャージャー125およびDC−DCコンバータ126を含む電装部品130は、後車体5に搭載されている。電装部品130は、後車体5に構成されたリアサスペンション29のバネ上に搭載されている。これにより、リアサスペンション29のバネ下重量の増加を抑えて作動性を向上させ、路面追従性や悪路走破性を向上させている。
電装部品130は、後輪車軸42よりも上方で、かつ後車体フレーム21の下端に位置する左右リアロアサイドフレーム26よりも上方に配置されている。これにより、電装部品130の地上高を確保し、車両下方(路面側)からの外乱の影響を抑え、かつ路面側からの被水も抑えている。
電装部品130は、後車体5にまとめて配置することで、各部品間を繋ぐ配線の長さを抑え、かつ各部品の相対移動による配線の屈曲や干渉による摩耗等の発生を抑えている。
図17、図19を参照し、後車体カバー70の前壁部71には、左右バッテリ101,102の上面101c,102cと挿脱方向(長手方向)で対向する位置に、左右開口77がそれぞれ形成されている。左右開口77は、バッテリ収納部76を前方に向けて開放する。左右開口77は、例えば前後方向視で矩形状をなし、角柱状の左右バッテリ101,102をそれぞれ挿脱可能とする。左右開口77は、前後車体3,5間の隙間S1に臨んでいる。
そして、バッテリ101,102を含む電装部品130を収納(搭載)する電装部品収納部76が、荷台75を構成するリアフレーム21Aを用いて構成されるので、電装部品収納部76および荷台75のフレームを個々に設ける場合に比して、車体構成の簡素化が図られる。
この構成によれば、荷台75の上面を避けてバッテリ100を着脱可能とするので、荷台75に荷物を積載した状態でもバッテリ100が脱着可能となり、利便性を向上させることができる。
リアクッション28は、バッテリ100よりも前方に配置してもよい。この場合、リアクッション28を単一に設けてもよい。また、リアクッション28は、リンク機構を介して車体に連結されてもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
2 前輪
4 後輪
4a,4b 左右後輪
21A リアフレーム
28 リアクッション
30,30’ 電気モータ
40 スイングユニット(スイングアーム)
40’ スイングアーム
40a 中央部
C2 長さ方向
41 スイング軸
43b モータケース
72 上壁部(開閉部)
74b 蓋部材(開閉部)
75 荷台
76 電装部品収納部
78 リッド(開閉部)
100 バッテリ
101,102 単位バッテリ
101d,102d バッテリ接続端子
101e,102e 中央部
C41,C42 傾斜方向
100A バッテリケース
103,104 単位バッテリケース
120 パワーコントロールユニット
123 ジャンクションボックス
125 チャージャー(充電器)
126 ダウンレギュレータ
130 電装部品
よび補強パイプ60,61)で覆われている。このため、バッテリ10の脱着が困難である。また、車体フレーム1(前車体、揺動車体)の後端に設けられたトランク16が、バッテリ10の上方に離間して配置されている。このため、重量物であるバッテリ10を着脱する際、トランク16を避けて行う動作が必要となる。したがって、脱着容易性の面で改善の余地があった。
[0005]
そこで本発明は、電動車両において、重量のあるバッテリの着脱を容易にすることを目的とする。
課題を解決するための手段
[0006]
上記課題の解決手段として、本発明の第一の態様は、車両走行用の電気モータ(30)と、前記電気モータ(30)へ電力を供給するバッテリ(100)と、を備える電動車両(1,1’,201,301)であって、車体後部を構成し、後輪(4,4a,4b)の上方に向けて延びるリアフレーム(21A)を備え、前記リアフレーム(21A)は、前記バッテリ(100)を脱着可能に収納する電装部品収納部(76)を構成するとともに、前記電装部品収納部(76)の上面に荷台(75)を構成し、前記電装部品収納部(76)は、バッテリ収納空間を開閉するための開閉部(72,74b,78)を備え、前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)を垂直方向に対して傾斜した傾斜方向(C41,C42)で挿脱させるように支持するバッテリケース(100A)を備え、前記バッテリ(100)は、一対の単位バッテリ(101,102)で構成され、前記一対の単位バッテリ(101,102)は、V字状に配置され、それぞれ傾斜方向(C41,C42)に沿って挿脱される。
本発明の第十一(説明都合上の順序を示す。以下同様。)の態様は、車体前部構造体(3)と、前記車体前部構造体(3)から分離した車体後部構造体(5)と、前記車体前部構造体(3)および車体後部構造体(5)を、車両前後方向を向く軸線(C1)回りに相対揺動可能に連結する回動機構(50)と、車両走行用の電気モータ(30)と、前記電気モータ(30)へ電力を供給するバッテリ(100)と、を備える電動車両(1,1’,201
,301)であって、車体後部を構成し、後輪(4,4a,4b)の上方に向けて延びるリアフレーム(21A)を備え、前記リアフレーム(21A)は、前記バッテリ(100)を脱着可能に収納する電装部品収納部(76)を構成するとともに、前記電装部品収納部(76)の上面に荷台(75)を構成し、前記電装部品収納部(76)は、バッテリ収納空間を開閉するための開閉部(72,74b,78)を備え、前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)を垂直方向に対して傾斜した傾斜方向(C41,C42)で挿脱させるように支持するバッテリケース(100A)を備え、前記車体後部構造体(5)を覆う後車体カバー(70)の前壁部(71)には、前記バッテリ(100)と挿脱方向で対向する位置に、前記バッテリ(100)を挿脱可能とする開口(77)が形成され、前記開口(77)は、前記車体前部構造体(3)および車体後部構造体(5)間の隙間(S1)に臨んでいる。
本発明の第十二の態様は、上記第一又は第十一の態様において、前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)の後方に充電器(125)を収納している。
本発明の第十三の態様は、上記第十一の態様において、前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)を、前記荷台(75)の上面を避けた前方向から着脱可能とする
本発明の第十四の態様は、上記第一、第十一から第十三の態様の何れか一つにおいて、後輪(4a,4b)を上下揺動可能に支持するスイングアーム(40)と、前記リアフレーム(21A)と前記スイングアーム(40)とを連結するリアクッション(28)と、を備え、前記リアクッション(28)は、前記バッテリ(100)の後方において前後方向視で前記バッテリ(100)と重なるように、あるいは前記バッテリ(100)の側方において側面視で前記バッテリ(100)と重なるように配置されている。
本発明の第十五の態様は、上記第一、第十一から第十四の態様の何れか一つにおいて、後輪(4a,4b)を上下揺動可能に支持するスイングアーム
(40)を備え、前記スイングアーム(40)は、側面視で後輪(4a,4b)を避けた位置に、前記電気モータ(30)を収納するモータケース(43b)を備えている。
本発明の第十六の態様は、上記第十五の態様において、前記電気モータ(30)は、前記スイングアーム(40)の長さ方向(C2)の中央部(40a)よりもスイング軸(41)側に配置され、前記モータケース(43b)に隣接して前記スイング軸(41)が設けられている。
本発明の第十七の態様は、上記第十五又は第十六の態様において、前記電気モータ(30)は、前記スイングアーム(40)の上部に配置されている。
本発明の第十八の態様は、上記第一、第十一から第十七の態様の何れか一つにおいて、前記電装部品収納部(76)に収納される電装部品(130)は、前記電気モータ(30)を制御するパワーコントロールユニット(120)と、前記バッテリ(100)からの出力電圧を降圧するダウンレギュレータ(126)と、前記バッテリ(100)、パワーコントロールユニット(120)およびダウンレギュレータ(126)を接続するジャンクションボックス(123)と、を備えている。
本発明の第十九の態様は、上記第十八の態様において、前記バッテリ(100)は、長さ方向の一端側にバッテリ接続端子(101d,102d)を備え、前記ジャンクションボックス(123)は、前記バッテリ(100)の長さ方向において、前記バッテリ(100)の長さ方向の中央部(101e,102e)よりも前記バッテリ接続端子(101d,102d)側に配置されている。
発明の効果
[0007]
第一および第十一の態様によれば、車体後部を構成するリアフレームに、重量物であるバッテリを搭載する電装部品収納部を設けるとともに、電装部品収納部の上面に荷台を設け、さらに電装部品収納部にはバッテリ収納空間を開閉する開閉部を設けている。これにより、電装部品収納部の上方に離間して荷台を設ける場合に比べて、重量物であるバッテリを着脱する際、荷台
を避けて行う動作が不要となる。また、電装部品収納部は、荷台の一部等を利用した開閉部によってバッテリ収納空間を開閉させることで、この点でも荷台を避けてバッテリの着脱を行う動作が不要となる。したがって、重量のあるバッテリの着脱を容易にすることができる。また、電装部品収納部の上面を荷台として活用し、電動車両のコンパクト化を図ることができる。
また、バッテリを垂直方向に挿脱させる場合に比べて、重量物であるバッテリを持ち上げやすく、かつバッテリケースにてバッテリ重量の少なくとも一部を受けることが可能となるため、バッテリの着脱作業を容易にすることができる。
第十二の態様によれば、バッテリよりも後方に充電器を配置することで、充電器が車体全体の後端寄りに配置されるので、充電器へのアクセスが容易になる。高電圧部品でかつ重量物であるバッテリは、相対的に車体全体の前後中央寄りに配置されるので、後方からの外乱の影響が抑えられるとともに、マスの集中に寄与することができる。
第十三の態様によれば、荷台の上面を避けてバッテリを着脱可能とするので、荷台に荷物を積載した状態でもバッテリが脱着可能となり、利便性を向上させることができる。
第十四の態様によれば、後輪懸架装置のリアクッションを利用して、バッテリに対する後方あるいは側方からの外乱の影響を抑え、バッテリの保護性を向上させることができる。
第十五の態様によれば、インホイールモータのように側面視で後輪と重なるように電気モータを配置する場合に比べて、車両側方から電気モータへのアクセスが容易になり、かつ電気モータを収納するモータケースが車両側方に露出して設けられているため、電気モータの組み付け性やメンテナンス性を向上させることができる。
第十六の態様によれば、重量物である電気モータをスイングアームにおけるスイング軸に近い位置に設けることで、スイングアームの作動性を向上させることができる。
第十七の態様によれば、電気モータをスイングアームの上部に設けることで、電気モータに対する路面側からの外乱や被水を抑えることができる。
第十八の態様明によれば、電装部品をリアフレームに集中配置することで、電装部品間のハーネス長さを短縮化するとともに、各部品が相対移動しないので、配線の屈曲や干渉による摩耗等の抑制を図ることが出来る。
第十九の態様によれば、バッテリとジャンクションボックスとを近づけて配置することで、バッテリおよびジャンクションボックス間の配線をさらに短縮することができる。
図面の簡単な説明
[0008]
[図1]本発明の第一実施形態における電動車両の左側面図である。
[図2]上記電動車両の車体後部の左側面図である。
[図3]上記電動車両の後面図である。
[図4]上記電動車両の後車体の斜視図である。
[図5]上記後車体から後車体カバーを外した状態の斜視図である。
[図6]上記電動車両の主要電装部品のブロック図である。
[図7]上記電動車両の回動機構の一部断面を含む平面図である。
[図8]図7のX−X断面図である。
[図9]第一実施形態の変形例を示す図2に相当する左側面図である。
[図10]本発明の第二実施形態における電動車両の左側面図である。
[図11]第二実施形態の電動車両の車体後部の左側面図である。
Claims (10)
- 車両走行用の電気モータ(30)と、
前記電気モータ(30)へ電力を供給するバッテリ(100)と、を備える電動車両(1,1’,201,301)であって、
車体後部を構成し、後輪(4,4a,4b)の上方に向けて延びるリアフレーム(21A)を備え、
前記リアフレーム(21A)は、前記バッテリ(100)を脱着可能に収納する電装部品収納部(76)を構成するとともに、前記電装部品収納部(76)の上面に荷台(75)を構成し、
前記電装部品収納部(76)は、バッテリ収納空間を開閉するための開閉部(72,74b,78)を備えている電動車両。 - 前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)の後方に充電器(125)を収納している請求項1に記載の電動車両。
- 前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)を垂直方向に対して傾斜した傾斜方向(C41,C42)で挿脱させるように支持するバッテリケース(100A)を備えている請求項1又は2に記載の電動車両。
- 前記電装部品収納部(76)は、前記バッテリ(100)を、前記荷台(75)の上面を避けた車両左右方向あるいは前方向から着脱可能とする請求項1から3の何れか一項に記載の電動車両。
- 後輪(4a,4b)を上下揺動可能に支持するスイングアーム(40)と、前記リアフレーム(21A)と前記スイングアーム(40)とを連結するリアクッション(28)と、を備え、
前記リアクッション(28)は、前記バッテリ(100)の後方において前後方向視で前記バッテリ(100)と重なるように、あるいは前記バッテリ(100)の側方において側面視で前記バッテリ(100)と重なるように配置されている請求項1から4の何れか一項に記載の電動車両。 - 後輪(4a,4b)を上下揺動可能に支持するスイングアーム(40)を備え、
前記スイングアーム(40)は、側面視で後輪(4a,4b)を避けた位置に、前記電気モータ(30)を収納するモータケース(43b)を備えている請求項1から5の何れか一項に記載の電動車両。 - 前記電気モータ(30)は、前記スイングアーム(40)の長さ方向(C2)の中央部(40a)よりもスイング軸(41)側に配置され、
前記モータケース(43b)に隣接して前記スイング軸(41)が設けられている請求項6に記載の電動車両。 - 前記電気モータ(30)は、前記スイングアーム(40)の上部に配置されている請求項6又は7に記載の電動車両。
- 前記電装部品収納部(76)に収納される電装部品(130)は、
前記電気モータ(30)を制御するパワーコントロールユニット(120)と、
前記バッテリ(100)からの出力電圧を降圧するダウンレギュレータ(126)と、
前記バッテリ(100)、パワーコントロールユニット(120)およびダウンレギュレータ(126)を接続するジャンクションボックス(123)と、を備えている請求項1から8の何れか一項に記載の電動車両。 - 前記バッテリ(100)は、長さ方向の一端側にバッテリ接続端子(101d,102d)を備え、
前記ジャンクションボックス(123)は、前記バッテリ(100)の長さ方向において、前記バッテリ(100)の長さ方向の中央部(101e,102e)よりも前記バッテリ接続端子(101d,102d)側に配置されている請求項9に記載の電動車両。
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