JPWO2019188752A1 - セラミック構造体 - Google Patents

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Abstract

本開示のセラミック構造体は、表面から深さ方向に0.7mm以下の表層領域における気孔の面積占有率をA(%)とし、表面から深さ方向に0.7mmより深い内部領域における気孔の面積占有率をB(%)とした場合、比率B/Aが1.5以下である。

Description

本開示は、セラミック構造体に関する。
近年、液晶、半導体等の製造装置や精密測定装置の大型化に伴い、これらの装置に用いるセラミックス構造体、例えば基板の支持部材も大型化されてきている。この大型化された支持部材として、長手方向の長さが2m以上の長尺状または直径が1m以上の大型のセラミック部材が用いられることがある。
このようなセラミックス構造体の製造方法として、特許文献1では、セラミック原料を筒状のゴム型に充填し、このゴム型の長手方向に張力を加え、この状態を保持したまま静水圧プレスする成形方法が提案されている。その一方、非特許文献1によると、セラミック原料をゴム型に充填し加圧して得られるセラミック成形体は、その内部が粉末の集合体であるため、圧力が均一に伝わるのは、外面から1〜2cmの位置までであり、肉厚の素地では内部に向かうほど不均一性が現れることが記載されている。
特開平4−27503号公報
「入門ファインセラミックス製造技術」(技法堂出版(株)、昭和59年5月25日、p.187−188
セラミック成形体が長尺状あるいは大型になると、不均一性がさらに増す。そのため、このようなセラミック成形体を焼成して得られるセラミック構造体は、外面からの深さが浅い部分でも外面に比べると、密度が著しく低くなる。その結果、強度、剛性などの機械的特性の低い部分が存在することがある。本開示は、セラミック成形体が長尺状あるいは大型であっても、機械的特性の低い部分が存在することが少ないセラミック構造体を提供する。
本開示のセラミック構造体は、断面の観察像において、表面から深さ方向に0.7mm以下の表層領域における気孔の面積占有率をA(%)とし、表面から深さ方向に0.7mmより深い内部領域における気孔の面積占有率をB(%)とした場合、比率B/Aが1.5以下である。
本開示によれば、機械的特性の低い部分が存在することが少ないセラミック構造体を提供することができる。
本開示のセラミック構造体の一例を示す斜視図である。 本開示のセラミック構造体の他の例を示す斜視図である。 図1に示すセラミック構造体の断面であり、(a)は表層領域における断面の観察像の一例であり、(b)は表層領域に近い側の内部領域における断面の観察像の一例であり、(c)は表層領域に遠い側の内部領域における断面の観察像の一例である。
以下、図面を参照して、本開示のセラミック構造体について詳細に説明する。図1は、本開示のセラミック構造体の一例を示す斜視図である。図2は、本開示のセラミック構造体の他の例を示す斜視図である。
図1に示すセラミック構造体10は、長尺状であり、例えば、長さが2m〜4m、幅が200mm〜300mm、高さが20mm〜80mmである。図2に示すセラミック構造体20は、大型の円板状であり、例えば、直径が2m〜4m、高さが20mm〜80mmである。セラミック構造体10、20は、いずれも相対密度が95%以上の緻密質体であって、表面1、2から深さ方向に0.7mm以下の表層領域3、4と、表面から深さ方向に0.7mmより深い内部領域5とを備えている。
セラミック構造体10、20は、例えば、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、イットリウムアルミニウムガーネット、酸化ジルコニウム、窒化アルミニウム、コージェライト、チタン酸アルミニウム、ムライト、アルカリ金属アルミノ珪酸塩(例えば、LAS(ケイ酸アルミニウムリチウム)など)、炭化珪素、窒化珪素またはサイアロンを主成分とするセラミックスからなる。
セラミック構造体10、20における主成分とは、セラミック構造体10、20を構成する成分100質量%のうち、80質量%以上を占める成分を意味する。セラミック構造体10、20を構成する各成分の含有量は、CuKα線を用いたX線回折装置による測定結果から同定した後、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置または蛍光X線分析装置(XRF)を用いて、元素の含有量を求め、同定された成分の含有量に換算すればよい。相対密度は、同定された主成分のセラミック構造体10、20の理論密度に対する、JIS R 1634−1998に準拠して求めたセラミック構造体10、20の見掛密度の百分率(割合)として表される。
図3は、図1に示すセラミック構造体の断面であり、図3(a)は表層領域における断面の観察像の一例であり、図3(b)は表層領域に近い側の内部領域における断面の観察像の一例であり、図3(c)は表層領域に遠い側の内部領域における断面の観察像の一例である。
図3(a)に示すように表層領域3には気孔6が、図3(b)および(c)に示すように内部領域5には気孔7が、それぞれ分散して配置されている。表層領域3における気孔6の面積占有率をA(%)とし、内部領域5における気孔7の面積占有率をB(%)とした場合、図3(a)に示す例では、面積占有率Aは3.12%である。表層領域3に近い側の内部領域5における気孔7の面積占有率B(%)(以下、この面積占有率B(%)を面積占有率B1(%)と記載する)は3.46%である。表層領域3に遠い側の内部領域5における気孔7の面積占有率B(%)(以下、この面積占有率B(%)を面積占有率B2(%)と記載する)は4.16%である。
本開示のセラミック構造体の断面の観察像において、比率B/Aが1.5以下である。比率B/Aがこの範囲であると、内部領域5で強度、剛性等の機械的特性を低下させる空隙部分が少ない。そのため、機械的特性に乏しい部分が少なく、高い機械的特性を有する。特に、比率B/Aは、1.4以下であるとよい。
図3に示す例では、比率B1/Aは1.1であり、比率B2/Aは1.3である。セラミック構造体の断面は、セラミック構造体の表層領域から内部領域に向かって研磨して得られる研磨面である。図3(a)は表面1から深さ方向に0.7mm、図3(b)は表面1から深さ方向に7.5mm、図3(c)は表面1から深さ方向に15mmの位置における研磨面である。
これらの研磨面は、平均粒径D50が4μm以上のダイヤモンド砥粒を用いて鋳鉄製定盤にて研磨した後、平均粒径D50が2μm以上のダイヤモンド砥粒を用いて錫定盤にて、深さ方向にそれぞれ0.7mm、7.5mm、15mmになるまで研磨することによって得られる。これらの研磨面の算術平均粗さRaは、例えば、5nm以下である。算術平均粗さRaは、3D光学面プロファイラー「NEW VIEW」(登録商標 Zygo Corporation)を用いて測定すればよい。
セラミック構造体は、表層領域3、4および内部領域5のいずれにおいても、気孔6(7)の重心間距離の平均値から気孔6(7)の円相当径の平均値を差し引いた値が5μm以上10μm以下であってもよい。気孔6(7)の重心間距離の平均値から気孔6(7)の円相当径の平均値を差し引いた値が5μm以上であると、空隙部分が密集することなく分散して配置されているので、さらに高い機械的特性を有する。一方、気孔6(7)の重心間距離の平均値から気孔6(7)の円相当径の平均値を差し引いた値が10μm以下であると、表面1、2から深さ方向に研削、研磨等の加工をする場合、良好な加工性が得られる。さらに、隣り合う気孔間の間隔が狭くなるので、マイクロクラックの伸展を抑制することができる。隣り合う気孔間の間隔が狭くなることによって、帯電を除去する効果が高くなる。
気孔6(7)の円相当径は、以下の方法で求めることができる。まず、デジタルマイクロスコープを用いて上記断面を200倍の倍率で観察し、例えば、面積が0.11mm2(横方向の長さが380.71μm、縦方向の長さが285.53μm)となる範囲をCCDカメラで撮影して、観察像内の各気孔6(7)の円相当径を求めればよい。画像の明暗を示す指標であるしきい値は、円相当径0.27μm以下を測定の対象外となるように設定すればよい。上述の方法で求めた気孔6(7)の円相当径は、例えば、1μm以上3μm以下である。
気孔6(7)の重心間距離は、以下の方法で求めることができる。気孔6(7)の円相当径を求めるために撮影した観察像を対象として、画像解析ソフト「A像くん(ver2.52)」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)を用いて分散度計測の重心間距離法という手法で気孔6(7)の重心間距離を求めればよい。以下、画像解析ソフト「A像くん」と記載した場合、旭化成エンジニアリング(株)製の画像解析ソフトを示す。
この手法の設定条件としては、例えば、画像の明暗を示す指標であるしきい値を165〜176、明度を明、小図形除去面積を0.057μm2、雑音除去フィルタを有とすればよい。上述の測定に際し、しきい値は165〜176としたが、観察像の明るさに応じて、しきい値を調整すればよく、明度を明、2値化の方法を手動とし、小図形除去面積を0.057μm2および雑音除去フィルタを有とした上で、観察像に現れるマーカーが気孔の形状と一致するように、しきい値を調整すればよい。上述した方法で求めた気孔6(7)の重心間距離は、例えば、7μm以上14μm以下である。
セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5のいずれにおいても、観察像における気孔6(7)の円相当径の最大値は10μm以下であってもよい。気孔6(7)の円相当径の最大値が10μm以下であると、表面1、2から深さ方向に研磨しても、局部的に摩耗しやすい部分が減少するので、偏摩耗を抑制することができる。セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5のいずれにおいても、観察像における円相当径が5μm以上の気孔の個数をa(個)、観察像における円相当径が5μm未満の気孔の個数をb(個)とした場合、比率b/aが50以上であってもよい。
比率b/aがこの範囲であると、生成過程で生じる気孔が集まってできた大型の気孔がほとんどなく、小さい気孔が分散して配置されている。そのため、昇温および降温が繰り返される環境に置かれ、マイクロクラックが発生しても、その進展が気孔6(7)によって抑制することができる。比率b/aは80以上であってもよく、特に比率b/aは100以上であるとよい。気孔6(7)の個数は、デジタルマイクロスコープを用いて上記観察像を対象として求めればよい。
セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5のいずれにおいても、観察像における気孔6(7)の円相当径の尖度Kuは0.5以上5以下であってもよい。気孔6(7)の円相当径の尖度Kuがこの範囲であると、気孔6(7)の円相当径の分布が狭く、しかも、異常に大きな円相当径の気孔6(7)が少なくなる。その結果、表面1(2)から深さ方向に研磨しても、偏摩耗を抑制することができる。特に、尖度Kuは2以上4以下であるとよい。図3に示す例では、気孔6(7)の円相当径の尖度Kuは、図3(a)が2.7であり、図3(b)が3.8であり、図3(c)が2.4である。
ここで、尖度Kuとは、分布のピークと裾が正規分布からどれだけ異なっているかを示す指標(統計量)である。尖度Ku>0である場合、鋭いピークと長く太い裾を有する分布となる。尖度Ku=0である場合、正規分布となる。尖度Ku<0である場合、分布は丸みがかったピークと短く細い尾を有する分布となる。気孔6(7)の円相当径の尖度Kuは、Excel(登録商標、Microsoft Corporation)に備えられている関数Kurtを用いて求めればよい。
また、セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5のいずれにおいても、気孔の円相当径の歪度Skは0.5以上2以下であってもよい。気孔6(7)の円相当径の歪度Skがこの範囲であると、気孔6(7)の円相当径の平均値が小さく、しかも、異常に大きな円相当径の気孔6(7)が少なくなる。その結果、表面1(2)から深さ方向に研磨しても、偏摩耗を抑制することができる。特に、歪度Skは1以上1.8以下であるとよい。図3に示す例では、気孔6(7)の円相当径の歪度Skは、図3(a)が1.2であり、図3(b)が1.4であり、図3(c)が1.1である。
ここで、歪度Skとは、分布が正規分布からどれだけ歪んでいるか、すなわち、分布の左右対称性を示す指標(統計量)である。歪度Sk>0である場合、分布の裾は右側に向かう。歪度Sk=0である場合、分布は左右対称となる。歪度Sk<0である場合、分布の裾は左側に向かう。気孔6(7)の円相当径の歪度Skは、Excel(登録商標、Microsoft Corporation)に備えられている関数SKEWを用いて求めればよい。
セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5の少なくとも一方において、観察像における結晶粒子の粒径の平均値が1μm以上4μm以下であってもよい。結晶粒子の粒径の平均値が1μm以上であれば、酸化アルミニウム(Al23)粉末などの主成分となる原料を細かく粉砕することによる製造コストを抑制することができる。結晶粒子の粒径の平均値が4μm以下であれば、破壊靱性、剛性などの機械的特性を高くすることができる。特に、セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5のいずれもが、観察像における結晶粒子の粒径の平均値が1μm以上4μm以下であるのがよい。
セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5の少なくとも一方において、観察像における結晶粒子の粒径の尖度Ku2が0以上であってもよい。結晶粒子の粒径の尖度Ku2が0以上であれば、結晶粒子の粒径のバラツキが抑制される。その結果、気孔の凝集が減少して、気孔の輪郭や内部から生じる脱粒を減らすことができる。特に、セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5のいずれもが、観察像における結晶粒子の粒径の尖度Ku2が5以上であるのがよい。
セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5の少なくとも一方において、観察像における結晶粒子の粒径の歪度Sk2が0以上であってもよい。結晶粒子の粒径の歪度Sk2が0以上であれば、結晶粒子の粒径の分布が粒径の小さな方向に移動する。その結果、気孔の凝集が減少して、気孔の輪郭や内部から生じる脱粒をさらに減らすことができる。特に、セラミック構造体10、20は、表層領域3、4および内部領域5のいずれもが、観察像における結晶粒子の粒径の歪度Sk2が1.5以上であるのがよい。
ここで、結晶粒子の粒径は、以下のようにして求めることができる。まず、セラミック構造体10、20の表面1、2から深さ方向に、例えば0.6mmおよび5mmにおける各内面を、平均粒径D50が3μmのダイヤモンド砥粒を用いて銅盤にて研磨する。その後、平均粒径D50が0.5μmのダイヤモンド砥粒を用いて錫盤にて研磨する。これらの研磨によって得られる研磨面を、結晶粒子と粒界層とが識別可能になるまで1480℃で熱処理に供し、観察面としての断面を得る。熱処理は、例えば30分程度行う。
熱処理された面を光学顕微鏡で観察し、例えば400倍の倍率で撮影する。撮影された画像のうち、面積が4.8747×103μmの範囲を計測範囲とする。この計測範囲を、画像解析ソフト(例えば、三谷商事(株)製、Win ROOF)を用いて解析することによって、個々の結晶粒子の粒径を得ることができる。結晶粒子の粒径の平均値、尖度Ku2および歪度Sk2は、Excel(登録商標:Microsoft Corporation)に備えられている関数を用いて求めればよい。
次に、本開示のセラミック構造体の製造方法の一実施形態について説明する。まず、平均粒径が0.4〜0.8μmの酸化アルミニウム(Al23)粉末、Mg源として水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)粉末、Si源として酸化珪素(SiO2)粉末、Sr源として炭酸ストロンチウム(SrCO3)粉末を準備する。いずれの粉末も、例えば0.4〜0.8μm程度の平均粒径を有している。酸化アルミニウム(Al23)粉末100質量部に対して、他の粉末は、例えば下記の割合で混合される。
Mg(OH)2粉末:0.03質量部以上0.06質量部以下
SiO2粉末:0.02質量部以上0.04質量部以下
SrCO3粉末:0.03質量部以上0.05質量部以下。
混合装置に、Al23粉末、Mg(OH)2粉末、SiO2粉末およびSrCO3粉末を入れ、さらに分散剤、消泡剤、増粘安定剤およびバインダーを添加する。その後、混合および粉砕してスラリーを得る。得られたスラリーを、真空ポンプを用いて脱泡する。
ここで、観察像における気孔の重心間距離の平均値から気孔の円相当径の平均値を差し引いた値が5μm以上10μm以下であるセラミック構造体を得るためには、酸化アルミニウム(Al23)粉末100質量部に対して、消泡剤を0.05質量部以上0.09質量部以下添加してもよい。観察像における気孔の円相当径の最大値は10μm以下であるセラミック構造体を得るには、粉砕で発生しやすい増粘を抑制するため、キレート剤を、酸化アルミニウム(Al23)粉末100質量部に対して、0.03質量部0.07質量部を添加してもよい。
比率b/aが50以上であるセラミック構造体を得るには、脱泡を30分以上行えばよい。気孔の円相当径の尖度Kuが0.5以上2以下であるセラミック構造体を得るには、例えば、キレート剤を上記範囲で添加し、混合および粉砕を10時間以上行ってもよい。気孔の円相当径の歪度Skが0.5以上2以下であるセラミック構造体を得るには、例えば、キレート剤を上記範囲で添加し、混合および粉砕を15時間以上行ってもよい。
表層領域および内部領域の少なくとも一方の観察像における結晶粒子の粒径の平均値が1μm以上4μm以下であるセラミック構造体を得るには、混合および粉砕した粉末の平均粒径D50が、例えば0.3μm以上0.7μm以下になるようにすればよい。
表層領域および内部領域の少なくとも一方の観察像における結晶粒子の粒径の尖度Ku2が0以上であるセラミック構造体を得るには、粉末の粒径の尖度が0以上になるまで粉砕する時間を延ばせばよい。
同様に、表層領域および内部領域の少なくとも一方の観察像における結晶粒子の粒径の歪度Sk2が0以上であるセラミック構造体を得るには、粉末の粒径の歪度が0以上になるまで粉砕する時間を延ばせばよい。
このような方法で得られたスラリーを熱伝導性の高い金属等からなる成形型に注入した後、この状態で50℃以上100℃以下の温度で固化させて、固化体とする。次いで、固化体を脱型した後、温湿度を制御した状態で乾燥させて乾燥体とする。次いで、乾燥体を400℃以上550℃以下で脱脂した後、焼成温度を1550℃以上1650℃以下として、5時間以上10時間以下保持する。このようにして、比率B/Aが1.5以下である本開示のセラミック構造体を得ることができる。
上述した製造方法によって得られたセラミック構造体は、長尺状あるいは大型であっても、機械的特性がほとんど低下することがない。したがって、高い機械的特性が求められる用途、例えば、半導体製造装置用部材、液晶製造装置用部材として用いることができる。
1、2 表面
3、4 表層領域
5 内部領域
6、7 気孔
10、20 セラミック構造体

Claims (9)

  1. セラミック構造体であって、
    断面の観察像において、表面から深さ方向に0.7mm以下の表層領域における気孔の面積占有率をA(%)とし、表面から深さ方向に0.7mmより深い内部領域における気孔の面積占有率をB(%)とした場合、比率B/Aが1.5以下である、セラミック構造体。
  2. 前記表層領域および前記内部領域のいずれにおいても、前記観察像における前記気孔の重心間距離の平均値から前記気孔の円相当径の平均値を差し引いた値が5μm以上10μm以下である、請求項1に記載のセラミック構造体。
  3. 前記表層領域および前記内部領域のいずれにおいても、前記観察像における前記気孔の円相当径の最大値は10μm以下である、請求項1または2に記載のセラミック構造体。
  4. 前記表層領域および前記内部領域のいずれにおいても、前記観察像における円相当径が5μm以上の前記気孔の個数をa(個)、前記観察像における円相当径が5μm未満の前記気孔の個数をb(個)とした場合、比率b/aが50以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック構造体。
  5. 前記表層領域および前記内部領域のいずれにおいても、前記観察像における前記気孔の円相当径の尖度Kuは0.5以上5以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のセラミック構造体。
  6. 前記表層領域および前記内部領域のいずれにおいても、前記気孔の円相当径の歪度Skは0.5以上2以下である、請求項1〜5のいずれかに記載のセラミック構造体。
  7. 前記表層領域および前記内部領域の少なくとも一方は、前記観察像における結晶粒子の粒径の平均値が1μm以上4μm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載のセラミック構造体。
  8. 前記表層領域および前記内部領域の少なくとも一方は、前記観察像における結晶粒子の粒径の尖度Ku2が0以上である請求項1〜7のいずれかに記載のセラミック構造体。
  9. 前記表層領域および前記内部領域の少なくとも一方は、前記観察像における結晶粒子の粒径の歪度Sk2が0以上である請求項1〜8のいずれかに記載のセラミック構造体。
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