JP6374207B2 - 窒化珪素質焼結体およびこれからなる耐衝撃磨耗性部材 - Google Patents

窒化珪素質焼結体およびこれからなる耐衝撃磨耗性部材 Download PDF

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Description

本発明は、窒化珪素質焼結体およびこれからなる耐衝撃磨耗性部材に関するものである。
現在、粉砕機用部材,解砕機用部材,磨砕機用部材,分散機用部材,摺動部材などの耐磨耗性部材として窒化珪素質焼結体が用いられており、耐久特性を向上させるべく、種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1では、窒化珪素を主成分とする柱状結晶と、金属元素の酸化物を主成分とする粒界相とからなるセラミックスを用いた耐磨耗性部材であって、表面が研磨されていて、最大径が11μm以上50μm以下である気孔が、1.2mm面積当たりに5個以
上50個以下の範囲で表面に開口しており、研磨された前記表面には第1の柱状結晶が存在し、前記気孔の内部に前記第1の柱状結晶よりも径の太い第2の柱状結晶が互いに交錯するように複数存在している耐磨耗性部材が提案されている。
特開2011−208676号公報
昨今、耐久特性の中でも、耐滑り磨耗性に加えて耐衝撃磨耗性に優れた窒化珪素質焼結体が求められている。
本発明は、上記要求を満たすべく案出されたものであり、その目的は、耐滑り磨耗性に加えて耐衝撃磨耗性に優れた窒化珪素質焼結体およびこれからなる耐衝撃磨耗性部材を提供するものである。
本発明の窒化珪素質焼結体は、主相が窒化珪素であり、粒界相が珪素の炭化物からなる硬質結晶粒子を含む窒化珪素質焼結体であって、前記硬質結晶粒子は、結晶多形が3C型および6H型の炭化珪素であり、該炭化珪素100質量%に対して3C型の炭化珪素の含有量が50質量%以上60質量%以下であり、表面における前記粒界相の1mm当たりに、円相当径で0.2μm以上1μm以下の前記硬質結晶粒子が1×10個以上10×
10個以下存在することを特徴とするものである。
また、本発明の耐衝撃磨耗性部材は、上記構成の窒化珪素質焼結体からなることを特徴とするものである。
本発明の窒化珪素質焼結体によれば、耐滑り磨耗性に加えて耐衝撃磨耗性に優れた窒化珪素質焼結体とすることができる。
また、本発明の耐衝撃磨耗性部材によれば、本発明の窒化珪素質焼結体を備えていることから、耐滑り磨耗性および耐衝撃磨耗性が要求させる用途において、長期間にわたる使用が可能となる。
本実施形態の窒化珪素質焼結体は、主相が窒化珪素であり、粒界相がチタンの窒化物または珪素の炭化物からなる硬質結晶粒子を含む窒化珪素質焼結体であって、表面における粒界相の1mm当たりに、円相当径で0.2μm以上1μm以下の硬質結晶粒子が2×10
個以上10×10個以下存在する。なお、本実施形態においては、主相である窒化珪素およびボイドを除く領域を粒界相という。
本実施形態の窒化珪素質焼結体は、粒界相に、チタンの窒化物または珪素の炭化物からなる硬質結晶粒子が窒化珪素質焼結体に含んでいることにより、焼結時における緻密化を促進する作用を為す。そして、窒化珪素質焼結体の表面における粒界相の1mm当たりに、円相当径で0.2μm以上1μm以下の硬質結晶粒子が2×10個以上10×10個以下
存在することにより、耐滑り磨耗性に加えて耐衝撃磨耗性に優れた窒化珪素質焼結体となる。
ここで、特に耐衝撃磨耗性に優れた窒化珪素質焼結体となるのは、窒化珪素質焼結体の表面における粒界相の1mm当たりに2×10個以上10×10個以下存在している、すなわち、耐衝撃磨耗性に優れた硬質結晶粒子が窒化珪素質焼結体の表面全体に亘って分散しているからであるとともに、上述した個数の存在によって、焼成工程で硬質結晶粒子の周囲に生じやすい空隙の数が抑制され、窒化珪素質焼結体の表面に衝撃が加わっても硬質結晶粒子が窒化珪素質焼結体から剥離し難くなるからである。
なお、チタンの窒化物とは炭窒化物を含むものであり、例えば、TiC(1−x)(0≦x≦0.1)であり、珪素の炭化物とは炭窒化物を含むものであり、例えば、SiC
(1−y)(0.9≦y≦1)である。
また、本実施形態の窒化珪素質焼結体の表面の粒界相における円相当径が0.2μm以上1μm以下の硬質結晶粒子の1mm当たりの個数を求めるには、まず、窒化珪素質焼結体の表面を研磨して鏡面とする。なお、個数を求める便宜上、鏡面に研磨するものであり、本実施形態においては、表面とは、研磨面のことをいい、研磨された鏡面には、窒化珪素質焼結体の表面と同数の硬質結晶粒子が存在するものとみなしている。
具体的な研磨方法としては、平均粒径が0.05〜0.15μmのダイヤモンド砥粒を錫製のラップ盤に供給して窒化珪素質焼結体の表面を研磨する。そして、研磨によって得られた鏡面を洗浄した後、光学顕微鏡を用いて1000倍の倍率で観察し、CCDカメラで撮影した面積が1.2×10μm(横方向の長さが150μm,縦方向の長さが80μm)となる範囲の画像を5点取り込み、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)(以下、画像解析ソフトと記載する。)による粒子解析を行なうことで求めることができる。なお、粒子解析の設定条件としては、例えば、明度を明に設定し、2値化の方法を手動、小図形除去面積を0μm、画像の明暗を示す指標であるしきい値を、画像内の各点(各ピクセル)が有する明るさを示すヒストグラムのピーク値の0.88倍以下とする。なお、光学顕微鏡の代わりに走査型電子顕微鏡を用いても構わない。
そして、本実施形態の窒化珪素質焼結体とは、珪素を窒化珪素に換算した値で、窒化珪素質焼結体を構成する全成分のうち65質量%以上含有するものであり、特に70質量%以上含有すると機械的特性がより高まる傾向があるため好適である。この含有量の測定方法としては、まず、X線回析装置を用いて硬質結晶粒子の同定を行い、硬質結晶粒子が、チタンの窒化物であるときには、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析装置(ICP)によって得られた珪素(Si)の含有量から窒化珪素(Si)に換算すればよい。また、硬質結晶粒子が、珪素の炭化物であるときには、窒素分析装置によって得られた窒素(N)の含有量から窒化珪素に換算すればよい。なお、本実施形態の窒化珪素質焼結体において、粒界相とは、硬質結晶粒子と、非晶
質相とが少なくとも存在するものである。
また、本実施形態の窒化珪素質焼結体には、アルミニウムおよび希土類元素を含んでいても構わない。窒化珪素質焼結体100質量%に対し、アルミニウムおよび希土類元素を酸
化物換算でそれぞれ4質量%以上16質量%以下、3質量%以上8質量%以下含むことによって、窒化珪素の結晶粒子を異常に粒成長させることなく、隣り合う結晶粒子を強固に結合するので、窒化珪素質焼結体の剛性を高くすることができる。
また、アルミニウムの酸化物および希土類元素の酸化物の含有量は、XRFまたはICPによって得られたアルミニウム(Al)および希土類元素の含有量からそれぞれ酸化アルミニウム(Al)、希土類酸化物に換算すればよい。
次に、本実施形態の窒化珪素質焼結体は、表面における粒界相において、硬質結晶粒子の面積占有率が10%以上50%以下であることが好適である。このような構成であるときには、粒界相が、隣り合う窒化珪素の結晶粒子を強固に結合することができるとともに、耐衝撃磨耗性に優れた硬質結晶粒子の存在によって緻密化が図られ剛性が高くなる。また、硬質結晶粒子よりも耐衝撃磨耗性の低い非晶質相の面積が抑制されることも、耐衝撃磨耗性の向上に寄与している。
なお、窒化珪素質焼結体の表面における粒界相において、硬質結晶粒子の面積占有率を求めるには、窒化珪素質焼結体の表面を研磨して鏡面とし、洗浄した後、走査型電子顕微鏡を用いて5000倍の倍率で観察し、CCDカメラで撮影した面積が4.3×10μm(横
方向の長さが24μm、縦方向の長さが18μm)となる範囲の画像を取り込み、画像解析ソフトによる粒子解析を行なうことで求めることができる。なお、粒子解析の設定条件としては、例えば、明度を明に設定し、2値化の方法を手動、小図形除去面積を0μm、画像の明暗を示す指標であるしきい値を、画像内の各点(各ピクセル)が有する明るさを示すヒストグラムのピーク値の0.88倍以下とする。なお、走査型電子顕微鏡の代わりに光学顕微鏡を用いても構わない。
次に、本実施形態の窒化珪素質焼結体は、表面における粒界相に、シリコンアルミニウム酸窒化物を含んでいることが好適である。
シリコンアルミニウム酸窒化物は耐熱衝撃性に優れるので、結晶相として粒界相に存在することにより、窒化珪素質焼結体の耐熱衝撃性を向上させることができる。なお、シリコンアルミニウム酸窒化物としては、組成式がYSiAlON、YSiAlONとして示されるものが好ましく、これらは、X線回折装置(XRD)を用いたリートベルト法または透過型電子顕微鏡を用いて、同定することができる。
このようなシリコンアルミニウム酸窒化物が窒化珪素質焼結体に含有するためには、アルミニウムとイットリウムを添加すればよい。
次に、本実施形態の窒化珪素質焼結体は、硬質結晶粒子が、結晶多形が3C型および6H型の炭化珪素であり、炭化珪素100質量%に対して3C型の炭化珪素の含有量が50質量
%以上60質量%以下であることが好適である。炭化珪素の結晶多形である3C型が、3C型および6H型の炭化珪素100質量%に対して50質量%以上60質量%以下であると、3C
型および6H型のa軸およびb軸方向における線膨張係数が異なるために焼結過程において、両者の硬質結晶粒子間に熱膨張差に起因する応力が残存することにより表面における靱性を高くすることができる。
また、本実施形態の窒化珪素質焼結体は、モリブデン,クロム,鉄,ニッケル,マンガ
ン,バナジウム,ニオブ,タンタル,コバルトおよびタングステンの少なくともいずれか1種からなる珪化物を含み、金属換算での含有量が0.6質量%以上1.8質量%以下であることが好適である。
上述の構成を満たしているときには、上記金属の珪化物は熱力学的に安定していることから高温における機械的特性を向上することができる。また、上記金属の珪化物の含有量によって色調の調整をすることができる。
次に、本実施形態の耐衝撃磨耗性部材は、上述した本実施形態の窒化珪素質焼結体からなることが好適である。このような構成であると、窒化珪素質焼結体の表面全体の耐衝撃磨耗性が高いので、長期間に亘って使用することができ、部材の交換頻度を減らすことができる。本実施形態の耐衝撃磨耗性部材は、例えば、粉砕機,解砕機および分散機等の粉砕部に用いられる部材や抄紙機のワイヤーパートで用いられるサクションボックス等の部材に用いられる。また、粉砕用ボールや各種摺動部材としても用いることができる。
次に、本実施形態の窒化珪素質焼結体の製造方法について説明する。
まず、金属シリコン粉末と、β化率が20%以下である窒化珪素の粉末とを準備して、(金属シリコンの粉末)/(窒化珪素の粉末)の質量比が1以上10以下となるように混合して混合粉末を得る。ここで、金属シリコンの粉末の粒径によっては、窒化不足および焼結不足の原因となるおそれがあるため、金属シリコン粉末は、粒度分布曲線の累積体積の総和を100%としたときの累積体積が90%となる粒径(D90)を10μm以下、好ましくは
6μm以下のものを用いる。
次に、上記混合粉末と、焼結助剤として、酸化アルミニウム,窒化アルミニウムおよび希土類酸化物の各粉末と、チタン源として酸化チタン,窒化チタンおよび炭窒化チタンの各粉末の中から少なくともいずれか1種または炭化珪素の粉末とを選択、秤量して1次原料とする。
ここで、酸化アルミニウム,窒化アルミニウムおよび希土類酸化物の各粉末の添加量は、1次原料の合計100質量%のうち、例えば、2質量%以上5質量%以下,0.8質量%以上6.8質量%以下,4質量%以上8質量%以下とすればよい。
また、チタン源である粉末は、1次原料の合計100質量%のうち、窒化物に換算した添
加量を1質量%4質量%以下とし、平均粒径(D50)を0.15μm以上0.25μm以下とすればよい。
また、炭化珪素の粉末は、1次原料の合計100質量%のうち、その添加量を10質量%15
質量%以下とし、平均粒径(D50)を0.4μm以上0.6μm以下とすればよい。さらに、表面における粒界相において、硬質結晶粒子の面積占有率が10%以上50%以下とするには、窒化アルミニウムの粉末の添加量を1次原料の合計100質量%のうち、1.4質量%以上6.2質量%以下とし、この添加量に応じで酸化アルミニウムの粉末の添加量を調整すればよ
い。
また、硬質結晶粒子が、結晶多形が3C型および6H型の炭化珪素であり、炭化珪素100質量%に対して3C型の炭化珪素の含有量が50質量%以上60質量%以下である窒化珪素
質焼結体を得るには、3C型の炭化珪素の一部は高温で6H型の炭化珪素に相転移することから、3C型および6H型の炭化珪素の粉末100質量%に対して、3C型の炭化珪素の
粉末を52質量%以上62質量%以下とすればよい。
また、モリブデン,クロム,鉄,ニッケル,マンガン,バナジウム,ニオブ,タンタル,コバルトおよびタングステンの少なくともいずれか1種からなる珪化物を金属換算で0.6質量%以上1.8質量%以下含む窒化珪素質焼結体を得るには、これら金属の少なくともいずれか1種の酸化物の粉末を、1次原料の合計100質量部に対して金属換算で0.6質量部以上1.8質量部以下添加すればよい。添加された上記各酸化物の粉末は、焼成時に珪素と反
応して、酸素を脱離し、窒化珪素の結晶粒子内および粒界相中の少なくともいずれかに熱力学的に安定した珪化物が生成される。
次に、所定量秤量した各粉末を水等の溶媒とともに、旧知の方法、例えばバレルミル,回転ミル,振動ミル,ビーズミル,サンドミル,アジテーターミルなどによって混合・粉砕してスラリーとする。この粉砕で用いる粉砕用メディアとしては、窒化珪素質焼結体、酸化ジルコニウム質焼結体、酸化アルミニウム質焼結体等からなるものが使用可能であるが、混入したときに不純物となる影響を少なくするために、作製する窒化珪素質焼結体と同じ材料組成または近似組成の窒化珪素質焼結体からなる粉砕用メディアを用いることが好適である。
なお、上記粉砕は、焼結性の向上および結晶組織の柱状化の点から、粉砕用メディアの大きさ,量および粉砕時間を調整し、1次原料の平均粒径(D50)が0.8μm以下とな
るまで行なうことが好適である。また、以上の粉砕を短時間で行なうには、予め平均粒径(D50)が5μm以下の金属シリコン粉末を用いることが好適である。
また、パラフィンワックス,PVA(ポリビニルアルコール),PEG(ポリエチレングリコール)などの有機バインダを、1次原料の合計100質量部に対して1質量部以上10
質量部以下秤量してスラリーに混合することで成形性を向上させることができる。さらに、増粘安定剤,pH調整剤,消泡剤等を添加してもよい。
なお、円相当径が0.2μm以上1μm以下の硬質結晶粒子が表面における1mm当た
りに、2×10個以上10×10個以下存在する窒化珪素質焼結体を得るには、チタン源となる粉末または炭化珪素の粉末の添加量と、平均粒径(D50)とをそれぞれ上述した範囲とし、1次原料の合計100質量部に対して、分散剤として2−ナフタレンスルホン酸ホ
ルマリンを0.2質量部以上2質量部以下添加すればよい。
次に、上述のスラリーを噴霧乾燥装置を用いて造粒し顆粒を得る。得られた顆粒をプレス成形またはCIP成形(Cold Isostatic Pressing)などによって相対密度45〜60%の
所望の形状を有する成形体とする。成形圧力は50〜100MPaの範囲であれば、成形体の
密度の向上や顆粒の潰れ性の観点から好適である。また、鋳込み成形,射出成形,テープ成形などの成形方法を用いてもよく、それぞれの成形方法で成形した後に、成形体を切削したり、積層したり、接合したりすることによって所望の形状としてもよい。
次に、炭化珪素製または表面が窒化珪素質結晶粒子で覆われたカーボン製のこう鉢中に、得られた成形体を載置して、窒素または真空中で脱脂する。脱脂する温度は添加した有機バインダの種類によって異なるが、900℃以下であることが好適である。特に、好まし
くは450℃以上800℃以下である。なお、このように熱処理によって成形体から有機バインダなどの脂質の成分を除いたものを脱脂体という。
次に、窒素雰囲気中において、脱脂したときの温度からさらに温度を上げて焼成する。このとき、金属シリコン粉末における金属シリコン(Si)が窒素ガス(N)と窒化反応することで窒化珪素(Si)となり、このときの窒化反応により相対密度が55〜70%まで上昇する。このように、反応焼結法によれば、その後の焼成収縮率が小さくなることから、焼成変形を抑制することができる。
なお、上述した窒化反応は、以下のように進行させるのがよい。金属シリコン(Si)を含む脱脂体は、窒化工程において脱脂体の表面に存在するSiから窒化が始まり、時間の経過とともに脱脂体の内部に存在するSiが窒化される。したがって、特に脱脂体の内部における窒化不足を生じさせないためには、低温での窒化(第1の窒化工程)の後、高温での窒化(第2の窒化工程)を行なうことが好適である。
まず、第1の窒化工程として、窒素分圧を10〜200kPaとし、1000〜1200℃の温度で15〜25時間保持することで、脱脂体中のシリコンの10〜70質量%を窒化する。次に、第2
の窒化工程として、第1の窒化工程の温度から1400℃の間の温度で5時間以上15時間以下保持することで脱脂体中のシリコンの残部を窒化させる。ここで、第2の窒化工程の温度は第1の窒化工程の温度よりも高く、第1の窒化工程と第2の窒化工程とは連続して実施することが好適である。
そして、昇温を続け、焼成温度を1700℃以上1800℃未満とし、窒素の圧力を100kPa
として、3〜14時間保持し、時間当たり180℃以上230℃未満の降温速度で冷却すればよい。
なお、シリコンアルミニウム酸窒化物を表面の粒界相に含む窒化珪素質焼結体を得るには、こう鉢の容積に対する成形体の質量を0.3g/cm以上にすればよく、特に0.4g/cm以上とすることが好適である。このようにすれば、成形体に対してこう鉢の容積は小さ目の設定になるので降温速度が小さくできるので、シリコンアルミニウム酸窒化物が生じやすくなる。
また、上述した製造方法によって得られた窒化珪素質焼結体は、必要に応じて研磨等の加工を施し、本実施形態の耐衝撃磨耗性部材として用いることができる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、平均粒径(D50)が3μmである金属シリコンの粉末と、平均粒径(D50)が1μmである、β化率が10%(即ち、α化率が90%)の窒化珪素の粉末とを準備して、(金属シリコンの粉末)/(窒化珪素の粉末)の質量比が5.4であるように混合して混合
粉末を得た。ここで、金属シリコンの粉末は、X線透過式沈降法により測定した粒度分布曲線の累積体積の総和を100%としたときの累積体積が90%となる粒径(D90)を5μ
mとした。
また、上記混合粉末と、焼結助剤として、酸化アルミニウム,窒化アルミニウムおよび希土類酸化物の各粉末と、酸化チタンまたは炭化珪素の粉末とを選択、秤量して1次原料とした。ここで、試料No.1〜14の1次原料を構成する希土類酸化物は、酸化イットリウムとし,試料No.15,16の1次原料を構成する希土類酸化物は、酸化セリウムとした
また、酸化チタンを選択した場合には、1次原料の合計100質量%のうち、酸化アルミ
ニウム,窒化アルミニウムおよび希土類酸化物の添加量をそれぞれ3.9質量%,3.9質量%,6.4質量%とし、酸化チタンの粉末は窒化物に換算した添加量を表1に示す通りとした
。また、酸化チタンの粉末の平均粒径(D50)は、0.2μmとした。
また、炭化珪素を選択した場合には、1次原料の合計100質量%のうち、酸化アルミニ
ウム、窒化アルミニウムおよび希土類酸化物の各粉末の添加量をそれぞれ3.3質量%,3.9質量%,8.2質量%とし、炭化珪素の粉末の添加量を表1に示す通りとした。また、炭化
珪素の粉末の平均粒径(D50)は、0.55μmとした。
次に、1次原料を水とともに、窒化珪素質焼結体からなる粉砕用ビーズとともにビーズミルに入れて、1次原料の平均粒径(D50)が0.8μm以下となるまで混合粉砕した。
そして、1次原料の合計100質量部に対して、有機バインダであるポリビニルアルコー
ル(PVA)を5質量部、分散剤である2−ナフタレンスルホン酸ホルマリンを1.1質量
部添加して混合することによりスラリーを得た。このスラリーを噴霧乾燥装置を用いて造粒し顆粒を得た。
次に、得られた顆粒をプレス成形して、円板状および角板状の成形体を得た後、炭化珪素製のこう鉢中に成形体を載置し、窒素雰囲気中500℃で5時間保持することにより脱脂
した。続けて、さらに温度を上げて、実質的に窒素からなる150kPaの窒素分圧中にて
、1050℃で20時間、1250℃で10時間順次保持して窒化した。そして、さらに昇温して、温度を1740℃として、3時間保持し、窒素の圧力を100kPaとして、焼成し、時間当たり210℃の降温速度で冷却することにより、円板状および角板状の焼結体を得た。
ここで、円相当径が0.2μm以上1μm以下の硬質結晶粒子の1mm当たりの個数を
求めるために、角板状の焼結体の主面を研磨して鏡面とした。具体的には、平均粒径が0.05〜0.15μmのダイヤモンド砥粒を錫製のラップ盤に供給して焼結体の主面を研磨した。そして、研磨によって得られた鏡面を洗浄した後、光学顕微鏡を用いて1000倍の倍率で観察し、CCDカメラで撮影した面積が1.2×10μm(横方向の長さが150μm、縦方向の長さが80μm)となる範囲の画像を5点取り込み、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)による粒子解析を行ない、円相当径が0.2μm
以上1μm以下の硬質結晶粒子の1mm当たりの個数を表1に示した。なお、粒子解析
の設定条件としては、例えば、明度を明に設定し、2値化の方法を手動、小図形除去面積を0μm、画像の明暗を示す指標であるしきい値を、画像内の各点(各ピクセル)が有する明るさを示すヒストグラムのピーク値の0.88倍以下とした。
また、円板状の焼結体は耐滑り磨耗性を評価するためのものであり、寸法は、直径が38mm、厚みが3mmである。また、耐滑り磨耗性を評価するにあたり、一主面をダイヤモンド砥粒で算術平均粗さRaが0.05μm以下となるまで研磨し、これを試験片として用い、JIS R 1691−2011に準拠して、滑り磨耗試験を実施し、円板状の焼結体の比磨耗量を測定した。
なお、滑り磨耗試験において、円板状の試験片と摺接する球状試験片は、直径が10mmのSUS440C製の球とし、潤滑流体にはイオン交換水を用いた。また、荷重は10N、円
板状の試験片の摺動速度は0.37m/s、摺動円直径は14mm、摺動距離は2000mとした。
また、角板状の焼結体は耐衝撃磨耗性を評価するためのものであり、寸法は、厚み,幅および長さがそれぞれ3mm、50mm、50mmである。そして、焼結体の主面とのなす角度が50°の方向から角板状の焼結体の主面に向って、粒径が0.5mm以上1mm以下であ
る酸化アルミニウム(WA)の粒子を、圧力を0.1MPa、主面と酸化アルミニウム(W
A)の粒子が噴射されるノズルの先端との距離を23mm、時間を10分として、噴射し、噴射前後の焼結体の質量減少量Wを求めた。そして JIS R 1634−1998に準拠して、予め測定した各試料のかさ密度Dから、W/D(単位:mm)の値を算出して磨耗量として、表1に示した。
Figure 0006374207
表1に示す通り、試料No.2〜6,9〜13,15,16は、チタンの窒化物または珪素の炭化物からなる硬質結晶粒子を粒界相に含み、円相当径が0.2μm以上1μm以下の硬質
結晶粒子が表面における1mm当たりに、2×10個以上10×10個以下存在することから、この範囲外である試料No.1,7,8,14よりも耐滑り磨耗性、耐衝撃磨耗性ともに高いことがわかる。
まず、実施例1で用いた混合粉末と、酸化アルミニウム,窒化アルミニウムおよび酸化イットリウムの各粉末と、酸化チタンまたは炭化珪素の粉末とを選択、秤量して1次原料とした。
ここで、1次原料の合計100質量%のうち、酸化アルミニウムの粉末の添加量は、3.6質量%とし、酸化イットリウムの粉末の添加量は、酸化チタンを選択した場合には、6.4質
量%、炭化珪素を選択した場合には、8.2質量%とした。また、窒化アルミニウムの粉末
の添加量は、表2に示す通りとした。
酸化チタンおよび炭化珪素の各粉末の添加量は、それぞれ1質量%,10質量%とし、平
均粒径(D50)は、それぞれ0.2μm、0.55μmとした。
次に、1次原料を水とともに、窒化珪素質焼結体からなる粉砕用ビーズとともにビーズミルに入れて、1次原料の平均粒径(D50)が0.8μm以下となるまで混合粉砕した。
そして、1次原料の合計100質量部に対して、有機バインダであるポリビニルアルコー
ル(PVA)を5質量部、分散剤である2−ナフタレンスルホン酸ホルマリンを1.1質量
部添加して混合することによりスラリーを得た。このスラリーを噴霧乾燥装置を用いて造粒し顆粒を得た。
次に、得られた顆粒をプレス成形して、角板状および角柱状の成形体を得た。
そして、実施例1で示した方法と同じ方法で、焼結体を作製し、実施例1で示した方法
と同じ方法で、硬質結晶粒子の1mm当たりの個数を求め、硬質結晶粒子の面積を求めた。なお、試料No.17〜23における硬質結晶粒子は窒化チタンであり、試料No.24〜30における硬質結晶粒子は炭化珪素である。
そして、表面における粒界相の面積は、上述した方法によって得られた鏡面を、走査型電子顕微鏡を用いて5000倍の倍率で観察し、CCDカメラで撮影した面積が4.3×10μ
(横方向の長さが24μm、縦方向の長さが18μm)となる範囲の画像を取り込み、画像解析ソフトによる粒子解析を行なうことで求めた。なお、粒子解析の設定条件としては、例えば、明度を明に設定し、2値化の方法を手動、小図形除去面積を0μm、画像の明暗を示す指標であるしきい値を、画像内の各点(各ピクセル)が有する明るさを示すヒストグラムのピーク値の0.88倍以下とした。
ここで、角板状の焼結体は耐衝撃磨耗性を評価するためのものであり、寸法および評価方法とも実施例1で示したものと同じである。
また、角柱状の焼結体は機械的強度を評価するためのものであり、厚さ,幅および長さがそれぞれ3mm,4mm,50mmである。この角柱状の焼結体を用い、JIS R 1602−1995に準拠して、静的弾性率を求め剛性について評価した。
Figure 0006374207
表2に示す通り、硬質結晶粒子が窒化チタンからなる試料No.17〜23を比べると、試料No.18〜22は、表面における粒界相において、硬質結晶粒子の面積占有率が10%以上50%以下であることから、耐衝撃磨耗性に優れており、静的弾性率も高い値を示した。
また、硬質結晶粒子が炭化珪素からなる試料No.24〜30を比べると、試料No.25〜29は、試料No.18〜22と同様に、表面における粒界相において、硬質結晶粒子の面積占有率が10%以上50%以下であることから、耐衝撃磨耗性に優れており、静的弾性率も高い値を示した。
まず、実施例1の試料No.2,9を作製するために用いた混合粉末と、酸化アルミニ
ウム,窒化アルミニウムおよび酸化イットリウムの各粉末と、酸化チタンまたは炭化珪素の粉末とを秤量して1次原料とした。次に、得られた顆粒をプレス成形して、角柱状の成形体を得た。
そして、実施例2で示した方法と同じ方法で、角柱状の焼結体を作製した。なお、成形体の質量は、こう鉢の容積に対して表3に示す通りとした。
そして、シリコンアルミニウム酸窒化物のX線回折の強度から、リートベルト法を用いてシリコンアルミニウム酸窒化物の組成式を求め、その組成式を表3に示した。
また、耐熱衝撃性を評価するために、JIS R 1648−2002で規定する相対法に準拠して、耐熱衝撃温度を求め、その値を表3に示した。
Figure 0006374207
表3に示す通り、試料No.32,33,35,36は、耐熱衝撃性が高いシリコンアルミニウム酸窒化物が表面における粒界相に含まれることに加えて、相対的に低い非晶質相が占める比率が少なくなっているので、シリコンアルミニウム酸窒化物が表面における粒界相に含まれない試料No.31,34よりも耐熱衝撃性は高いことがわかる。
まず、実施例1の試料No.2,9を作製するために用いた混合粉末と、酸化アルミニウム,窒化アルミニウムおよび酸化イットリウムの各粉末と、炭化珪素の粉末とを秤量して1次原料とした。
ここで、炭化珪素の粉末の結晶多形およびその比率は、表4に示す通りとした。
そして、実施例2で示した方法と同じ方法で、角柱状の焼結体を作製した。
そして、炭化珪素のX線回折の強度から、リートベルト法を用いて、炭化珪素の結晶多形の比率を求め、その比率を表4に示した。
そして、破壊靭性を評価するために、JIS R 1607−2010で規定する予き裂導入破壊試験法(SEPB法)に準拠して、破壊靭性値を求め、その値を表4に示した。
Figure 0006374207
表4に示すように、試料No.38〜41は、硬質結晶粒子の結晶多形が3C型および6H型である炭化珪素からなり、3C型の炭化珪素が3C型および6H型の炭化珪素100質量
%に対して50質量%以上60質量%以下であることから、この範囲外の試料No.37,42よりも破壊靭性が高いことがわかる。

Claims (4)

  1. 主相が窒化珪素であり、粒界相が珪素の炭化物からなる硬質結晶粒子を含む窒化珪素質焼結体であって、
    前記硬質結晶粒子は、結晶多形が3C型および6H型の炭化珪素であり、該炭化珪素100質量%に対して3C型の炭化珪素の含有量が50質量%以上60質量%以下であり、
    表面における前記粒界相の1mm当たりに、円相当径で0.2μm以上1μm以下の
    前記硬質結晶粒子が2×10個以上10×10個以下存在することを特徴とする窒化珪素質焼結体。
  2. 前記表面における前記粒界相において、前記硬質結晶粒子の面積占有率が10%以上50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化珪素質焼結体。
  3. 前記表面における前記粒界相に、シリコンアルミニウム酸窒化物を含んでいることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の窒化珪素質焼結体。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の窒化珪素質焼結体からなることを特徴とする耐衝撃磨耗性部材。
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