JP5687090B2 - 窒化珪素質焼結体 - Google Patents
窒化珪素質焼結体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5687090B2 JP5687090B2 JP2011037214A JP2011037214A JP5687090B2 JP 5687090 B2 JP5687090 B2 JP 5687090B2 JP 2011037214 A JP2011037214 A JP 2011037214A JP 2011037214 A JP2011037214 A JP 2011037214A JP 5687090 B2 JP5687090 B2 JP 5687090B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon nitride
- mass
- sintered body
- powder
- nitride sintered
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Description
,55)、点D(30,10,60)の4点で囲まれる領域にある高靱性サイアロン焼結体が提案さ
れている。
素の結晶のピーク強度とをそれぞれX,Yとしたとき、その比率X/Yが0.2以上0.3以下であることにより、強度を向上させることができる。
次に、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置(島津製作所製 ICPS−8100)を用いてYおよびAlの定量分析を行なう。次に、定量分析によって得られたYおよびAlの定量値をそれぞれY2O3およびAl2O3に換算し、この酸化物換算で必要とした酸素量を窒化珪素質焼結体中の酸素の含有量から差し引き、この差し引いた酸素量からSiO2に換算する。そして、それぞれ換算したY2O3,Al2O3,SiO2量を100から差し引くことにより、Si3N4の含有量とする。
主相の体積比率を求めることができる。a=7.5,b=3.5,c=3.5,d=85.5のとき、
主相の体積比率は87.9体積%となる。
射し、CuKα線の回折方向と入射方向の角度差(2θ)と回折X線強度を検出器で走査した結果であるX線回折チャートを得て、JCPDSカードに基づいて同定することにより確認することができる。
いることにより、窒化珪素質焼結体の強度を向上させることができる。このように、Y4SiAlO8Nの結晶が存在していることにより、優れた強度を有する窒化珪素質焼結体とできる理由については明らかではないが、粒界相にY4SiAlO8Nの結晶が存在することにより、主相である窒化珪素の結晶の粒成長を抑制して微細な組織構造とすることができ、かつ粒界相にかかる応力を分散させる働きがあるためと考えられる。なお、強度の比較は、JIS R 1601−2008に準拠した4点曲げ強さ試験によって得られた4点曲げ強度の値を比較することにより確認することができる。
ましい。この比率X/Yが0.05以上0.4以下であるときには、さらに強度に優れていると
もに、破壊靭性に優れた窒化珪素質焼結体とすることができる。
あれば、4点曲げ強度を930MPa以上、破壊靭性を6.5MPa・m1/2以上とすることができる。
2O3換算で2質量%以下(0質量%を含まず)であることが好ましい。
3質量%以下(0質量%を含まず)、FeがFe2O3換算で2質量%以下(0質量%を含まず)含み、粒界相にY4SiAlO8Nの結晶に加えてWSi2およびFeSi2の結晶が存在する窒化珪素質焼結体は、高温(800℃)における4点曲げ強度を700MPa以上とすることができる。なお、WSi2およびFeSi2の結晶については、波長分散型X線マイクロアナライザー装置(日本電子製 JXA−8600M型)を用いて、WとSiとが存在する領域、FeとSiとが存在する領域を確認し、透過型電子顕微鏡(TEM)分析によって結晶構造を確認することができる。また、高温(800℃)における強度につい
ては、JIS R 1604−2008に準拠して測定すればよい。
、Y5(Si4)3N(アパタイト)、Y2Si2O7(ダイシリケート)相およびY2SiO5(モノシリケート)のうち少なくとも1種の結晶が存在していてもよい。これらの結晶は、非晶質相と比較して軟化しにくいため、高温(800℃)における強度の向上に
効果がある。
定量秤量し、ポリビニルアルコール(PVA)やポリエチレングリコール(PEG)などの各種バインダとともに、例えば回転ミル、振動ミル、ビーズミルなどのミルに入れて湿式混合・粉砕し、スラリーを作製する。
質量%以上17質量%以下、2.9質量%以上7.2質量%以下となるように秤量する。なお、各粉末の秤量時と窒化珪素質焼結体の含有量とで質量%が異なるのは、Si粉末を窒化させて窒化珪素としているためである。
WO3粉末を2質量%以下(0質量%以下を除く)秤量して、出発原料に加えればよい。
、窒化珪素のα化率が90%以上の窒化体を得て、この窒化体を50〜300kPaの窒素分圧
で、1750〜1900℃の最高温度で焼成する。そして、粒界相にY4SiAlO8Nの結晶を存在させるには、最高温度から1200℃までの降温速度を10℃/min以下とすることが重要である。最高温度から1200℃までの降温速度を10℃/min以下としたのは、10℃/minを超える降温速度では、Y4SiAlO8Nの結晶を粒界相に存在させることができない。なお、最高温度から1200℃までの降温速度が遅すぎては、生産効率を低下させるた
め、2℃/min以上であることが好ましい。なお、上述した降温速度とすることにより、粒界相にWSi2およびFeSi2の結晶についても存在させることができる。
化率が90%以上の窒化体を得た後、さらに120kPaの窒素分圧で、1750℃の最高温度で
5時間保持した。ここまでの条件は同じであり、最高温度から1200℃までの降温速度を、一方は15℃/minとし、他方は10℃/minで降温して、その後、室温まで冷却することにより、窒化珪素質焼結体を得た。
化珪素質焼結体中の酸素の含有量を求めた。また、ICP発光分光分析装置(島津製作所製 ICPS−8100)を用いてYおよびAlの定量分析を行ない、それぞれY2O3およびAl2O3に換算し、この酸化物換算で必要とした酸素量を窒化珪素質焼結体中の酸素の含有量から差し引き、この差し引いた酸素量からSiO2に換算した。そして、それぞれ換算したY2O3,Al2O3,SiO2量を100から差し引くことにより、窒化珪素の含
有量を求めた。その結果、窒化珪素質焼結体の組成は、窒化珪素が86質量%であり、Y2O3換算で8.4質量%であり、Al2O3換算で3.5質量%であり、SiO2換算で3.1質
量%であった。
表面にCuKα線を照射し、CuKα線の回折方向と入射方向の角度差(2θ)と回折X線強度を検出器で走査した結果であるX線回折チャートを得た。その結果、最高温度から1200℃までの降温速度が15℃/minのものについては、2θ=29°〜31°付近に鋭いピ
ークが確認されず、Y4SiAlO8Nの結晶が存在していなかった。これに対し、最高温度から1200℃までの降温速度が10℃/minのものについては、2θ=29°〜31°付近に鋭いピークが確認され、JCPDSカードに基づいて同定したところ、Y4SiAlO8Nの結晶が存在することがわかった。
高温度で5時間保持し、最高温度から1200℃までの降温速度をそれぞれ表2に示す設定として、その後、室温まで冷却することにより、試料No.12〜17の窒化珪素質焼結体を得た。
よりも4点曲げ強度および破壊靭性に優れていることがわかった。
O3粉末を1質量%以下(0質量%以下を除く)加えて、後の工程については、実施例3の試料No.14と同様の作製方法で窒化珪素質焼結体を得た。
を行なった。
存在していることにより、高温における強度を向上できることがわかった。
Claims (1)
- 窒化珪素の結晶を主相とし、粒界相にY4SiAlO8Nの結晶が存在し、該Y 4 SiAlO 8 Nの結晶は、X線回折によりY 4 SiAlO 8 Nと同定されたピークにおいて、X線回折チャートにおける2θ=29.4°付近に現れるピークが、2θ=30°を超える部分に現れるピークよりも大きいものであり、2θ=29.4°付近の前記Y 4 SiAlO 8 Nの結晶のピーク強度と、2θ=33.6°付近の前記窒化珪素の結晶のピーク強度とをそれぞれX,Yとしたとき、その比率X/Yが0.2以上0.3以下であることを特徴とする窒化珪素質焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011037214A JP5687090B2 (ja) | 2011-02-23 | 2011-02-23 | 窒化珪素質焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011037214A JP5687090B2 (ja) | 2011-02-23 | 2011-02-23 | 窒化珪素質焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012171845A JP2012171845A (ja) | 2012-09-10 |
JP5687090B2 true JP5687090B2 (ja) | 2015-03-18 |
Family
ID=46975079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011037214A Active JP5687090B2 (ja) | 2011-02-23 | 2011-02-23 | 窒化珪素質焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5687090B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5717466B2 (ja) * | 2011-02-25 | 2015-05-13 | 京セラ株式会社 | 窒化珪素質焼結体 |
JP6404854B2 (ja) * | 2016-05-10 | 2018-10-17 | 日本特殊陶業株式会社 | セラミック焼結体、セラミックヒータおよびグロープラグ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01313362A (ja) * | 1988-06-09 | 1989-12-18 | Ngk Spark Plug Co Ltd | セラミック発熱体およびその製造方法 |
US7642209B2 (en) * | 2003-08-26 | 2010-01-05 | Kyocera Corporation | Silicon nitride sintered material and method for manufacturing |
-
2011
- 2011-02-23 JP JP2011037214A patent/JP5687090B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012171845A (ja) | 2012-09-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4995920B2 (ja) | 透明な多結晶酸窒化アルミニウムの製造方法 | |
EP2634160B1 (en) | Volume-change resistant silicon oxy-nitride or silicon oxy-nitride and silicon nitride bonded silicon carbide refractory | |
EP2636659B1 (en) | High rigidity ceramic material and method for producing same | |
KR100882392B1 (ko) | 알루미나계 절삭공구 | |
JP5046221B2 (ja) | 高い信頼性を持つ高熱伝導窒化ケイ素セラミックスの製造方法 | |
JP5787722B2 (ja) | 溶湯金属用部材およびヒーターチューブ | |
JP7132673B2 (ja) | セラミック構成要素およびその形成方法 | |
JP5687090B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体 | |
JP5717466B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体 | |
Santos et al. | α-SiAlON–SiC composites obtained by gas-pressure sintering and hot-pressing | |
JP2008297134A (ja) | 炭化硼素質焼結体および防護部材 | |
JP4223043B2 (ja) | 黒色AlN系セラミックス | |
JP2003095747A (ja) | 窒化珪素焼結体及びそれを用いてなる回路基板 | |
JP6282943B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体およびこれを備える耐衝撃磨耗性部材 | |
JP3975016B2 (ja) | 窒化珪素焼結体及びその製造方法 | |
JPH0797254A (ja) | 高強度アルミナ質焼結体 | |
JPH07157362A (ja) | 高強度および高靭性を有する酸化アルミニウム基セラミックス | |
KR102209383B1 (ko) | 이터븀과 이트륨이 공도핑된 사이알론 및 그 제조방법 | |
JP2008297135A (ja) | 炭化硼素質焼結体およびその製法ならびに防護部材 | |
JPH0753256A (ja) | アルミナ質複合焼結体及びその製造方法 | |
EP3301080B1 (en) | Ceramic component comprising sic and method of forming the same | |
JP2003267786A (ja) | 窒化珪素系セラミックス焼結体 | |
JP2581128B2 (ja) | アルミナ−サイアロン複合焼結体 | |
JPH06321641A (ja) | 複合セラミックス | |
JP6374207B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体およびこれからなる耐衝撃磨耗性部材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140115 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140529 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140617 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140811 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141224 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150121 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5687090 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |