JPWO2019188202A1 - エポキシ接着剤組成物 - Google Patents

エポキシ接着剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019188202A1
JPWO2019188202A1 JP2019516720A JP2019516720A JPWO2019188202A1 JP WO2019188202 A1 JPWO2019188202 A1 JP WO2019188202A1 JP 2019516720 A JP2019516720 A JP 2019516720A JP 2019516720 A JP2019516720 A JP 2019516720A JP WO2019188202 A1 JPWO2019188202 A1 JP WO2019188202A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
epoxy
acid
adhesive composition
polyvinyl acetal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019516720A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7431579B2 (ja
Inventor
佑 山田
佑 山田
栞 立野
栞 立野
陽介 千葉
陽介 千葉
貴之 前田
貴之 前田
幸雄 落谷
幸雄 落谷
田中 秀明
秀明 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Publication of JPWO2019188202A1 publication Critical patent/JPWO2019188202A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7431579B2 publication Critical patent/JP7431579B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J163/00Adhesives based on epoxy resins; Adhesives based on derivatives of epoxy resins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J11/00Features of adhesives not provided for in group C09J9/00, e.g. additives
    • C09J11/02Non-macromolecular additives
    • C09J11/04Non-macromolecular additives inorganic

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、接着層改質剤の再凝集を抑制することができ、好適な粘度を長期間維持することが可能であり、高い接着性を発揮することができるとともに、接着剤を塗布する際の工程不良を抑制することが可能なエポキシ接着剤組成物を提供する。本発明は、酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂、接着層改質剤、及び、エポキシ樹脂を含有し、前記変性ポリビニルアセタール樹脂の酸変性基当量と前記エポキシ樹脂のエポキシ当量との比(酸変性基当量/エポキシ当量)が5.0〜150.0であり、前記酸変性基の数とエポキシ基の数との比(酸変性基の数/エポキシ基の数)が0.0005〜0.5であるエポキシ接着剤組成物である。

Description

本発明は、接着層改質剤の再凝集を抑制することができ、好適な粘度を長期間維持することが可能であり、高い接着性を発揮することができるとともに、接着剤を塗布する際の工程不良を抑制することが可能なエポキシ接着剤組成物に関する。
従来、エポキシ接着剤組成物は、各種部材に対する接着性に優れ、耐久性にも優れることから、電子材料用接着剤や、自動車、建築物等の構造接着剤等に用いられている。
しかしながら、エポキシ接着剤組成物は、硬化物が硬くて脆いため、衝撃を加えると簡単に破壊されてしまうという問題があった。
これに対して、特許文献1には、エポキシ樹脂、ブロックウレタン樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ゴム粒子及び潜在硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物とすることで、せん断接着強度や剥離接着強度が向上することが開示されている。
また、特許文献2には、汎用エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、コアシェル型ゴム粒子、反応性希釈剤及び硬化剤を含有する接着剤組成物とすることで、粘度特性を向上させて、接着性を維持できることが開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2に開示されたような変性エポキシ樹脂とゴム粒子等を含む接着性組成物であっても、硬化物の耐久性が不充分であり、結果として、被着体の剥離を充分に抑制できないという問題があった。更に、多孔質材料を被着体とした際に、多孔質材料に染みこんで充分な接着性を発揮できないという問題があった。
このような問題に対しては、無機材料等の接着層改質剤を添加することで、耐久性や接着性の向上を図ることが試みられているが、長期間保管すると、接着層改質剤の凝集によって接着剤組成物の粘度が増加したり、無機材料が沈降したりして、ノズル詰まり等の工程不良の原因となることが分かった。
このため、接着性や耐久性を向上させるために、接着層改質剤を添加した場合でも、接着層改質剤を充分に分散させることができ、長期間保管後でも高い分散性を維持することを可能として、工程不良を防止しつつ、高い耐久性を維持できる接着剤組成物が求められている。
特開2018−2766号公報 特開2017−132953号公報
本発明は、上記現状に鑑み、接着層改質剤の再凝集を抑制することができ、好適な粘度を長期間維持することが可能であり、高い接着性を発揮することができるとともに、接着剤を塗布する際の工程不良を抑制することが可能なエポキシ接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂、接着層改質剤、及び、エポキシ樹脂を含有し、前記変性ポリビニルアセタール樹脂の酸変性基当量と前記エポキシ樹脂のエポキシ当量との比(酸変性基当量/エポキシ当量)が5.0〜150.0であり、前記酸変性基の数とエポキシ基の数との比(酸変性基の数/エポキシ基の数)が0.0005〜0.5であるエポキシ接着剤組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ポリビニルアセタール樹脂を、エポキシ樹脂及び接着層改質剤と併用した場合、接着層改質剤の分散性及び分散安定性を向上させることができ、接着層改質剤の凝集により接着剤の増粘や接着剤塗布時の工程不良を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、ポリビニルアセタール樹脂を含有する。
本発明では、ポリビニルアセタール樹脂を用いることにより、接着性向上のために接着層改質剤を添加した場合でも、接着層改質剤の凝集を抑制することが可能となる。また、長期間保管後も接着層改質剤の分散性を維持することができ、接着剤の増粘を防止することができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有する変性ポリビニルアセタール樹脂である。
このような変性ポリビニルアセタール樹脂を含有することで、エポキシ樹脂と併用した場合に、エポキシ樹脂との間で架橋構造を形成することができる。このため、架橋後に得られる架橋体は、高い機械的強度を有しつつ、適度な弾性を有するものとなる。更に、硬化収縮を緩やかにして、異種材料の接着に用いた際、それぞれの材料の収縮率の差に起因する反りや、接着部分の剥離を抑制することができる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有する構成単位を有する。
上記酸変性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、マレイン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、アミノ基、及び、それらの塩等が挙げられる。なかでも、カルボキシル基が好ましい。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂が上記酸変性基を有する構成単位を有することにより、エポキシ樹脂との相溶性を向上させて、高い機械的強度を実現することができる。
上記酸変性基を有する構成単位は、主鎖を構成する炭素に側鎖としての酸変性基が直接結合した構造であってもよく、主鎖を構成する炭素にアルキレン基を介して酸変性基が結合した構造であってもよい。
上記酸変性基を有する構成単位は、主鎖を構成する同一の炭素に2つの酸変性基が結合した立体構造であってもよく、主鎖を構成する炭素に酸変性基が1つ結合した立体構造であってもよい。また、主鎖を構成する隣り合う炭素に酸変性基が1つずつ結合した立体構造であってもよく、主鎖を構成する隣り合う炭素のどちらか一方のみに酸変性基が結合した立体構造であってもよい。なかでも、主鎖を構成する同一の炭素に2つの酸変性基が結合した立体構造、又は、主鎖を構成する隣り合う炭素に酸変性基が1つずつ結合した立体構造を有することが好ましい。更に、立体障害を大きくして、エポキシ樹脂との組み合わせにより得られる硬化物の網目構造を広くすることができ、その結果、得られる硬化物の柔軟性を向上させることができることから、主鎖を構成する同一の炭素に2つの酸変性基が結合した立体構造であることが好ましい。
また、上記酸変性基を有する構成単位は、主鎖を構成する炭素に酸変性基が同一方向に結合したイソタクチック配置である立体構造を有するものであってもよく、主鎖を構成する炭素に酸変性基が交互に反対側に結合したシンジオタクチック配置である立体構造を有するものであってもよい。更に、上記酸変性基がランダムに結合したアタクチック配置である立体構造を有するものであってもよい。
上記酸変性基を有する構成単位が、主鎖を構成する炭素にアルキレン基を介して酸変性基が結合した構造を有する場合、上記アルキレン基としては、炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基であることが更に好ましい。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、直鎖状アルキレン基、分岐鎖状アルキレン基、環状アルキレン基が挙げられる。
上記直鎖状アルキレン基としては、メチレン基、ビニレン基、n−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。
上記分岐鎖状アルキレン基としては、メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等が挙げられる。
上記環状アルキレン基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
なかでも、直鎖状アルキレン基が好ましく、メチレン基、ビニレン基、n−プロピレン基がより好ましく、メチレン基、ビニレン基が更に好ましい。
上記カルボキシル基を有する構成単位としては、例えば、下記式(1−1)で表される構成単位、下記式(1−2)で表される構成単位、下記式(1−3)で表される構成単位、及び、下記式(1−4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2019188202
上記式(1−1)中、Rは、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記Rとしては、単結合、又は、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、単結合、又は、炭素数1〜3のアルキレン基であることがより好ましい。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、直鎖状アルキレン基、分岐鎖状アルキレン基、環状アルキレン基が挙げられる。
上記直鎖状アルキレン基としては、例えば、例えば、メチレン基、ビニレン基、n−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。
上記分岐鎖状アルキレン基としては、例えば、メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等が挙げられる。
上記環状アルキレン基としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
なかでも、直鎖状アルキレン基が好ましく、メチレン基、ビニレン基、n−プロピレン基がより好ましく、メチレン基、ビニレン基が更に好ましい。
上記金属原子としては、ナトリウム原子、リチウム原子、カリウム原子等が挙げられる。なかでも、ナトリウム原子が好ましい。
上記式(1−2)中、R及びRはそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基、X及びXはそれぞれ独立して、水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、上記式(1−1)中、Rと同様のものが挙げられる。
上記金属原子としては、上記式(1−1)中、Xと同様のものが挙げられる。
上記式(1−3)中、R及びRはそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基、X及びXはそれぞれ独立して、水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、上記式(1−1)中、Rと同様のものが挙げられる。
上記金属原子としては、上記式(1−1)中、Xと同様のものが挙げられる。
上記式(1−4)中、R及びRはそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基、X及びXはそれぞれ独立して、水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、上記式(1−1)中、Rと同様のものが挙げられる。
上記金属原子としては、上記式(1−1)中、Xと同様のものが挙げられる。
なかでも、立体障害が大きくなり、エポキシ樹脂との間で形成される架橋構造の網目構造を広くすることができ、その結果、得られる硬化物の耐衝撃性をより向上させることができることから、上記式(1−2)〜(1−4)の構造を有することが好ましく、上記式(1−4)の構造を有することがより好ましい。
上記スルホン酸基を有する構成単位としては、例えば、下記式(2−1)で表される構成単位、下記式(2−2)で表される構成単位、下記式(2−3)で表される構成単位、及び、下記式(2−4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2019188202
上記式(2−1)〜(2−4)中、R〜R、及び、X〜Xとしては、上記式(1−1)〜(1−4)中のR〜R、及び、X〜Xと同様のものが挙げられる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂において、上記酸変性基は、変性ポリビニルアセタール樹脂の主鎖を構成する炭素に直接結合してもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。
また、上記酸変性基を有する構成単位を側鎖に有していてもよい。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有する構成単位の含有量の好ましい下限が0.01モル%、好ましい上限が10モル%である。
上記酸変性基を有する構成単位の含有量が0.01モル%以上であると、エポキシ樹脂との硬化性に優れたものとすることができる。上記酸変性基を有する構成単位の含有量が10モル%以下であると、貯蔵安定性を向上させることができる。上記酸変性基を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は0.05モル%、より好ましい上限が5.0モル%、更に好ましい上限が3.0モル%である。上記酸変性基を有する構成単位の含有量は、例えば、NMRにより測定することができる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂の酸変性基当量(酸変性基1つ当たりの分子量)は、好ましい下限が100、より好ましい下限が500、好ましい上限が50000、より好ましい上限が30000、更に好ましい上限が15000である。
なお、上記変性ポリビニルアセタール樹脂の酸変性基当量は、上記変性ポリビニルアセタール樹脂の重合度、各構成単位の含有量、及び、各構成単位の分子量に基づいて、変性ポリビニルアセタール樹脂の分子量を算出し、変性ポリビニルアセタール樹脂1モル中の酸変性基の数により除することで算出することができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、下記式(3−1)で表されるアセタール基を有する構成単位、下記式(3−2)で表される水酸基を有する構成単位及び下記式(3−3)で表されるアセチル基を有する構成単位を有する。
Figure 2019188202
上記式(3−1)中、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。
上記Rとしては、水素原子、又は、炭素数1〜12のアルキル基が好ましい。
上記炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。なかでも、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、上記アセタール基を有する構成単位の含有量(以下、アセタール基量ともいう)の好ましい下限が60モル%、好ましい上限が90モル%である。上記アセタール基量が60モル%以上であると、沈殿法による合成工程においてポリビニルアセタール樹脂を充分に析出させることができる。また、アセタール基量が90モル%以下であると、エポキシ樹脂との相溶性を良好なものとすることができる。上記アセタール基量は、より好ましい下限が65モル%、より好ましい上限が85モル%である。
なお、アセタール基量の計算方法については、ポリビニルアセタール系樹脂のアセタール基がポリビニルアルコールの2個の水酸基をアセタール化して得られたものであることから、アセタール化された2個の水酸基を数える方法を採用する。
上記ポリビニルアセタール樹脂におけるブチラール基量とアセトアセタール基量との比は、4:6〜0:10であることが好ましく、7:3〜10:0であることがより好ましい。
なお、上記ブチラール基とは、上記式(3−1)で表されるアセタール基を有する構成単位に含まれるアセタール基のうち、Rがプロピル基である場合のアセタール基である。また、上記アセトアセタール基とは、上記式(3−1)で表されるアセタール基を有する構成単位に含まれるアセタール基のうち、Rがメチル基である場合のアセタール基である。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、上記水酸基を有する構成単位の含有量(以下、水酸基量ともいう)の好ましい下限が15モル%、好ましい上限が35モル%である。上記水酸基量が15モル%以上であると、ポリビニルアセタール樹脂の強靱性を充分に高めることができ、得られる硬化物の強度が良好なものとなる。また、上記水酸基量が35モル%以下であると、ポリビニルアセタール樹脂の極性が高くなりすぎることがなく、得られる硬化物のひび割れ等の不具合を抑制して、剥離性を良好なものとすることができる。上記水酸基量のより好ましい下限は17モル%、より好ましい上限が30モル%である。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、上記アセチル基を有する構成単位の含有量(以下、アセチル基量ともいう)の好ましい下限が0.0001モル%、好ましい上限が15モル%である。
上記ポリビニルアセタール樹脂の平均重合度は特に限定されないが、好ましい下限が150、好ましい上限が4500である。上記ポリビニルアセタール樹脂の重合度が150以上であると、充分な粘度を有するエポキシ接着剤組成物を得ることができ、上記ポリビニルアセタール樹脂の重合度が4500以下であると、塗工して使用する用途で塗工性を良好なものとしてハンドリングを向上することができる。また、接着力をより向上させることができる。
上記平均重合度は、より好ましい下限が200、より好ましい上限が4000である。
上記ポリビニルアセタール樹脂の形状は特に限定されないが、微粒子形状を有することが好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂が微粒子形状である場合、上記ポリビニルアセタール樹脂の分散径(D50)は、好ましい下限が0.1μm、より好ましい下限が0.2μm、更に好ましい下限が5.0μm、好ましい上限が100μm、より好ましい上限が90μmである。
なお、上記分散径(D50)は、例えば、レーザー回折法による粒度分布測定により測定することができる。また、上記分散径(D50)とは、上記接着層改質剤を分散媒中に分散させた後に、レーザー回折法等によって測定される粒子径であって、ある粒子径を基準として、基準となる粒子径よりも大きい粒子径と有する粒子の数と小さい粒子径を有する粒子の数とが等しくなる場合の基準となる粒子径を意味する。
上記ポリビニルアセタール樹脂を作製する方法としては、例えば、ポリ酢酸ビニルをケン化し得られたポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化する方法が挙げられる。
また、上記変性ポリビニルアセタール樹脂を作製する方法としては、例えば、酸変性基を有する単量体と酢酸ビニルとを共重合させることによって得られたポリ酢酸ビニルをケン化し得られたポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化する方法が挙げられる。また、未変性のポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化して得られたポリビニルアセタール樹脂を後変性させることで酸変性基を導入してもよい。
すなわち、上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有するポリビニルアルコールのアセタール化物であってもよく、無変性のポリビニルアルコールのアセタール化物に酸変性基を導入したものであってもよい。
上記酸変性基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸、クロトン酸、メタクリル酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、メチレンマロン酸、イタコン酸、2−メチレングルタル酸、2−メチレンアジピン酸、2−メチレンセバシン酸等のジカルボン酸、無水マレイン酸等やその金属塩が挙げられる。
上記アセタール化は、公知の方法を用いることができ、水溶媒中、水と水との相溶性のある有機溶媒との混合溶媒中、あるいは有機溶媒中で行うことが好ましい。
上記水との相溶性のある有機溶媒としては、例えば、アルコール系有機溶剤を用いることができる。
上記有機溶媒としては、例えば、アルコール系有機溶剤、芳香族有機溶剤、脂肪族エステル系溶剤、ケトン系溶剤、低級パラフィン系溶剤、エーテル系溶剤、アミド系溶剤、アミン系溶剤等が挙げられる。
上記アルコール系有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等が挙げられる。
上記芳香族有機溶剤としては、例えば、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、安息香酸メチル等が挙げられる。
上記脂肪族エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が挙げられる。
上記ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ベンゾフェノン、アセトフェノン等が挙げられる。
上記低級パラフィン系溶剤としては、ヘキサン、ペンタン、オクタン、シクロヘキサン、デカン等が挙げられる。
上記エーテル系溶剤としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
上記アミド系溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルテセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトアニリド等が挙げられる。
上記アミン系溶剤としては、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、ジn−ブチルアミン、トリn−ブチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン等が挙げられる。
これらは、単体で用いることもできるし、2種以上の溶媒を混合で用いることもできる。これらのなかでも、樹脂に対する溶解性及び精製時の簡易性の観点から、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランが特に好ましい。
上記アセタール化は、酸触媒の存在下において行うことが好ましい。
上記酸触媒は特に限定されず、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の鉱酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸や、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸が挙げられる。これらの酸触媒は、単独で用いられてもよく、2種以上の化合物を併用してもよい。なかでも、塩酸、硝酸、硫酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
上記アセタール化に用いられるアルデヒドとしては、炭素数1〜10の鎖状脂肪族基、環状脂肪族基又は芳香族基を有するアルデヒドが挙げられる。これらのアルデヒドとしては、従来公知のアルデヒドを使用できる。上記アセタール化反応に用いられるアルデヒドは、特に限定されるものではなく、例えば、脂肪族アルデヒド、芳香族アルデヒド等が挙げられる。
上記脂肪族アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、n−ヘプチルアルデヒド、n−オクチルアルデヒドオクテルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、アミルアルデヒド等が挙げられる。
上記芳香族アルデヒドとしては、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、β−フェニルプロピオンアルデヒド等の芳香族アルデヒド等が挙げられる。
これらのアルデヒドは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。アルデヒドとしては、なかでも、アセタール化反応性に優れ、生成する樹脂に充分な内部可塑効果をもたらし、結果として良好な柔軟性を付与することができるホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、n−ノニルアルデヒドが好ましい。また、耐衝撃性及び金属との接着性に特に優れる接着剤組成物を得られることから、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドがより好ましい。
上記アルデヒドの添加量としては、目的とするポリビニルアセタール樹脂のアセタール基量にあわせて適宜設定することができる。特に、ポリビニルアルコール100モル%に対して、60〜95モル%、好ましくは65〜90モル%とすると、アセタール化反応が効率よく行われ、未反応のアルデヒドも除去しやすいため好ましい。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量は、好ましい下限が0.5重量%、好ましい上限が50重量%である。
上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量が0.5重量%以上であると、接着剤として用いた際に高い強靭性を発揮することができる。上記含有量が50重量%以下であると、高い接着性を発揮することができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量は、より好ましい下限が1.0重量%、更に好ましい下限が10重量%、より好ましい上限が40重量%、更に好ましい上限が30重量%である。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、接着層改質剤を含有する。
上記接着層改質剤を含有することにより、得られる硬化物の強度や接着性を向上させることができる。
上記接着層改質剤としては、例えば、無機材料を用いることができる。
上記無機材料としては、例えば、金属化合物、炭素系物質、ガラス等が挙げられる。
上記金属化合物としては、酸化物、水酸化物、窒化物、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられる。酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化銅、酸化ニッケル等が挙げられる。水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、水酸化銅等が挙げられる。窒化物としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化ガリウム等が挙げられる。炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウム等が挙げられる。硫酸塩としては、例えば、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
上記炭素系物質としては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー、ダイヤモンド等が挙げられる。
なかでも、金属化合物が好ましく、酸化物、炭酸塩、硫酸塩である金属化合物がより好ましく、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウムが更に好ましい。
上記接着層改質剤の分散径(D50)は、好ましい下限が0.1μm、好ましい上限が100μmである。
上記接着層改質剤の分散径(D50)が0.1μm以上であると、硬化物の厚み精度を向上させることができ、接着信頼性を向上させることができる。上記接着造改質剤の分散径(D50)が100μm以下であると、分散性を充分に高めることができ、粘度及び分散安定性を好適なものとすることができる。
上記接着層改質剤の分散径(D50)は、より好ましい下限が0.2μm、より好ましい上限が90μmである。
なお、上記分散径(D50)は、例えば、レーザー回折法による粒度分布測定により測定することができる。また、上記分散径(D50)とは、上記接着層改質剤を分散媒中に分散させた後に、レーザー回折法等によって測定される粒子径であって、ある粒子径を基準として、基準となる粒子径よりも大きい粒子径と有する粒子の数と小さい粒子径を有する粒子の数とが等しくなる場合の基準となる粒子径を意味する。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記ポリビニルアセタール樹脂の分散径(D50)と上記接着層改質剤の分散径(D50)との比(変性ポリビニルアセタール樹脂の分散径(D50)/接着層改質剤の分散径(D50))は、好ましい下限が0.001、より好ましい下限が0.5、更に好ましい下限が1.0である。また、上記ポリビニルアセタール樹脂の分散径(D50)と上記接着層改質剤の分散径(D50)との比(変性ポリビニルアセタール樹脂の分散径(D50)/接着層改質剤の分散径(D50))は、好ましい上限が1000、より好ましい上限が500、更に好ましい上限が300である。
上記接着層改質剤の分散径(D10)は、好ましい下限が0.01μm、より好ましい下限が0.05μm、好ましい上限が20μm、より好ましい上限が18μmである。
なお、上記分散径(D10)は、例えば、レーザー回折法による粒度分布測定により測定することができる。また、上記分散径(D10)とは、上記接着層改質剤を分散媒中に分散させた後に、レーザー回折法等によって測定される粒子径であって、個数基準の粒度分布において小さい粒子径側からの累積10%の粒子径を意味する。
上記接着層改質剤の分散径(D10)と分散径(D50)との比(分散径(D10)/分散径(D50))は、好ましい下限が0.0001、より好ましい下限が0.05、更に好ましい下限が0.07、好ましい上限が1.0、より好ましい上限が0.8、更に好ましい上限が0.7である。
上記接着層改質剤の分散径(D90)は、好ましい下限が0.5μm、より好ましい下限が0.6μm、好ましい上限が1000μm、より好ましい上限が500μm、更に好ましい上限が200μmである。
なお、上記分散径(D90)は、例えば、レーザー回折法による粒度分布測定により測定することができる。また、上記分散径(D90)とは、上記接着層改質剤を分散媒中に分散させた後に、レーザー回折法等によって測定される粒子径であって、個数基準の粒度分布において小さい粒子径側からの累積90%の粒子径を意味する。
上記接着層改質剤の分散径(D90)と分散径(D50)との比(分散径(D90)/分散径(D50))は、好ましい下限が1.0、より好ましい下限が1.1、更に好ましい下限が1.2、好ましい上限が10000、より好ましい上限が100、更に好ましい上限が10である。
上記接着層改質剤の比重は、好ましい下限が0.1g/cm、好ましい上限が10.0g/cmである。
上記比重は、例えば、比重測定装置(AUW220D、島津製作所社製)等により測定することができる。
上記接着層改質剤のBET比表面積は、好ましい下限が0.001m/g、より好ましい下限が0.01m/g、好ましい上限が350m/g、より好ましい上限が100m/gである。
上記BET比表面積は、例えば、窒素ガスを用いた比表面積測定装置(ASAP−2000、島津製作所社製)等による測定により求めることができる。
上記接着層改質剤の嵩密度は、好ましい下限が0.05g/cm、より好ましい下限が0.07g/cm、好ましい上限が5.0g/cm、より好ましい上限が2.5g/cmである。
なお、上記嵩密度は、例えば、粉体特性評価装置(パウダテスタ PT−X、ホソカワミクロン社製)により測定することができる。
上記接着層改質剤の含水率は、好ましい下限が0.01%、より好ましい下限が0.1%、好ましい上限が3.0%、より好ましい上限が2.0%である。
なお、上記含水率は、例えば、60℃、ゲージ圧 −9.47×10Pa以下で2時間真空乾燥し、シリカゲルデシケータ内で室温まで冷却した試料を、熱重量測定装置(TG/DTA7300、日立ハイテクサイエンス社製)等を用いて測定することで確認することができる。
上記接着層改質剤の形状としては、例えば、板状、鱗片状、針状、柱状、球状、多面体状、塊状等が挙げられ、板状、鱗片状であることが好ましい。これらの形状を有する接着層改質剤を複数種組み合わせて用いてもよい。
上記接着層改質剤は、純水に不溶であることが好ましい。ここで、純水に不溶であるとは、上記接着層改質剤を純水に分散させた際に、実質的に溶解しないことを意味し、例えば、透過型電子顕微鏡を用い、純水中で接着層改質剤のサイズが縮小しない状態を示す。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記接着層改質剤の含有量は、好ましい下限が1重量%、より好ましい下限が5重量%、好ましい上限が50重量%、より好ましい上限が40重量%である。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記ポリビニルアセタール樹脂の分子量と上記接着層改質剤の分子量との比(変性ポリビニルアセタール樹脂の分子量/接着層改質剤の分子量)は、好ましい下限が20、より好ましい下限が30、好ましい上限が7500、より好ましい上限が6750、更に好ましい上限が2400である。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記ポリビニルアセタール樹脂の酸変性基当量と上記接着層改質剤のBET比表面積とは、(酸変性基当量/BET比表面積(m/g))が0.2以上、50000000以下であることが好ましく、1.0以上、30000000以下であることがより好ましく、10以上、1500000以下であることが更に好ましい。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、エポキシ樹脂を含有する。
上記エポキシ樹脂を含有することで、加熱等によりエネルギーを印加することで架橋させることが可能となり、高い接着性を実現することができる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、芳香族系エポキシ樹脂、複素環系エポキシ樹脂及び脂肪族系エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記芳香族系エポキシ樹脂としては、多価フェノール類のグリシジルエーテル及びグリシジルエステル、グリシジル芳香族ポリアミン等が挙げられる。
上記多価フェノール類のグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記多価フェノール類のグリシジルエステルとしては、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。
上記グリシジル芳香族ポリアミンとしては、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジアミン等が挙げられる。
上記複素環系エポキシ樹脂としては、トリグリシジルイソシアネート、トリグリシジルメラミン等が挙げられる。
上記脂肪族系エポキシ樹脂としては、脂肪族アルコールのグリシジルエーテル、多価脂肪酸のグリシジルエステル等が挙げられる。
脂肪族アルコールのグリシジルエーテルとしては、ブチルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
多価脂肪酸のグリシジルエステルとしては、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらのエポキシ樹脂のなかでも、接着力を向上させる観点から、芳香族系エポキシ樹脂を用いることが好ましく、芳香族系エポキシ樹脂と脂肪族系エポキシ樹脂とを用いることがより好ましい。
上記エポキシ樹脂のエポキシ当量(エポキシ基1つ当たりの分子量)は、好ましい下限が90、好ましい上限が700である。
上記エポキシ当量が上記好ましい下限以上であると、硬化不良を起こしにくく、機械的強度を充分に向上させることができる。上記エポキシ当量が上記好ましい上限以下であると、架橋点間分子量が低下し、耐熱性を向上させることができる。
上記エポキシ当量のより好ましい下限は100、より好ましい上限は600である。
なお、上記エポキシ樹脂が複数の異なるエポキシ樹脂を含む場合、上記エポキシ当量は、それぞれのエポキシ樹脂のエポキシ当量と配合割合(重量%)との積の合計により算出することができる。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記変性ポリビニルアセタール樹脂の酸変性基当量と上記エポキシ樹脂のエポキシ当量との比(酸変性基当量/エポキシ当量)は、下限が5.0、上限が150である。
上記比率が、上記下限以上、かつ、上記上限以下であると、接着剤の貯蔵安定性を損なうことなくゲル分率を向上させることができる。
上記比率は、好ましい下限が7.0、好ましい上限が120である。
上記エポキシ樹脂の分子量は、好ましい下限が100、好ましい上限が5500である。
上記分子量が100以上であると、架橋体の機械的強度や耐熱性を充分に向上させることができる。上記分子量が5500以下であると、架橋体が剛直になりすぎることがなく、充分な強度を有するものとすることができる。
上記分子量は200〜1000であることがより好ましい。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記エポキシ樹脂の含有量は、好ましい下限が0.5重量%、好ましい上限が99.5重量%である。
上記エポキシ樹脂の含有量が0.5重量%以上であると、接着性をより向上させることができる。上記含有量が99.5重量%以下であると、強靭性を向上させることができる。
上記エポキシ樹脂の含有量は、より好ましい下限が1.0重量%、より好ましい上限が90.0重量%である。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、エポキシ樹脂100重量部に対する上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量は、好ましい下限が0.5重量部、好ましい上限が100重量部である。
上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量が0.5重量部以上であると、強靭性を充分なものとすることができる。上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量が100重量部以下であると、接着性を充分なものとすることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量は、より好ましい下限が1.0重量部、より好ましい上限が80重量部である。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂100重量部に対する上記接着層改質剤の含有量は、好ましい下限が1.0重量部、より好ましい下限が6.0重量部、好ましい上限が115重量部、より好ましい上限が80重量部である。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記変性ポリビニルアセタール樹脂に含まれる酸変性基の数、及び、上記エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の数の比率(酸変性基の数/エポキシ基の数)は、下限が0.0005、上限が0.5である。また、好ましい下限は0.00075、より好ましい下限は0.001、好ましい上限は0.25、より好ましい上限は0.05である。
上記酸変性基の数とエポキシ基の数の比率が上記下限以上、かつ、上記上限以下であると、得られるエポキシ接着剤組成物の硬化物の耐衝撃性を向上させることができる。
なお、上記「酸変性基の数」は、本発明のエポキシ接着剤組成物中の上記変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量、及び、酸変性基当量に基づいて算出することができる。
また、上記「エポキシ基の数」は、本発明のエポキシ接着剤組成物中の上記エポキシ樹脂の含有量、及び、エポキシ当量に基づいて算出することができる。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、有機溶剤の含有量が10.0重量%以下であり、0重量%であることが好ましい。
有機溶剤の含有量が10.0重量%以下であることにより、硬化阻害を起こしにくくすることができる。
上記有機溶剤としては、例えば、ケトン類、アルコール類、芳香族炭化水素類、エステル類等が挙げられる。
上記ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン等が挙げられる。
上記アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
上記エステル類としては、例えば、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、ブタン酸メチル、ブタン酸エチル、ブタン酸ブチル、ペンタン酸メチル、ペンタン酸エチル、ペンタン酸ブチル、ヘキサン酸メチル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸ブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酪酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
また、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、ブチルセルソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、テルピネオールアセテート、ジヒドロテルピネオールアセテート等を用いることもできる。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、更に、上記ポリビニルアセタール樹脂、上記接着層改質剤、上記エポキシ樹脂の他に架橋剤を含んでもよい。
上記架橋剤としては、ハロヒドリン化合物、ハロゲン化合物、イソシアネート化合物、ビスアクリルアミド化合物、尿素化合物、グアニジン化合物、ジカルボン酸化合物、不飽和カルボン酸化合物、不飽和カルボン酸エステル化合物、アルデヒド化合物等が挙げられる。
上記ハロヒドリン化合物としては、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。
上記ハロゲン化合物としては、例えば、1,2−ジクロロエタン、1,3−ジクロロプロパン等が挙げられる。
上記イソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記ビスアクリルアミド化合物としては、例えば、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−エチレンビスアクリルアミド等が挙げられる。
上記尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素等が挙げられる。
上記グアニジン化合物としては、例えば、グアニジン、ジグアニド等が挙げられる。
上記カルボン酸化合物としては、例えば、シュウ酸、アジピン酸等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸エステル化合物としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。
上記アルデヒド化合物としては、例えば、グリオキサール、グルタルアルデヒド、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、アジピンアルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等のジアルデヒド類等が挙げられる。
これらは単独でも、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。これら架橋剤は、必要であれば、水やアルコールなどの有機溶媒に溶かして使用することもできる。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、更に、硬化剤、硬化促進剤を含んでもよい。
上記硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、芳香族アミン化合物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等が挙げられる。なかでも、ジシアンジアミドが好ましい。
硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール化合物、リン化合物、アミン化合物及び有機金属化合物等が挙げられる。なかでも、イミダゾール化合物が好ましい。
本発明のエポキシ接着剤組成物中の上記硬化剤の含有量は、上記エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.5重量部、より好ましい下限が1.0重量部、好ましい上限が100重量部、より好ましい上限が50重量部である。
本発明のエポキシ接着剤組成物中の上記硬化促進剤の含有量は、上記エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.5重量部、より好ましい下限が1.0重量部、好ましい上限が30重量部、より好ましい上限が10重量部である。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記硬化剤の含有量と上記硬化促進剤の含有量との比(硬化剤の含有量/硬化促進剤の含有量)は、好ましい下限が1/18、より好ましい下限が1/8、好ましい上限が1/0.05、より好ましい上限が1/0.125である。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、可塑剤、分散剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明のエポキシ接着剤組成物を架橋させる方法は、加熱による方法が挙げられる。加熱により熱硬化させる場合、加熱温度は特に限定されないが、50〜170℃であることが好ましい。加熱温度が50℃以上であると、架橋を充分に進行させて強度を良好なものとすることができる。また、加熱温度が170℃以下であると、上記ポリビニルアセタール樹脂の熱劣化が起こることがなく、充分な特性を発揮することができる。上記加熱温度のより好ましい下限は60℃、より好ましい上限は160℃である。
また、加熱時間も特に限定されないが、好ましい下限は5分間、好ましい上限は10時間である。加熱時間が5分間以上であると架橋を充分に進行させて、充分な強度を得ることができる。また、加熱時間が10時間以下であると上記ポリビニルアセタール樹脂の熱劣化が起こることがなく、充分な特性を発揮することができる。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、通常のポリビニルアセタール樹脂が使用されている用途に好適に用いることができ、例えば、セラミック成形体、金属ペースト、熱現像性感光材料、塗料、インキ、反射シート等を製造するための塗工溶液を得ることができる。また、ディスプレイ向けフィルム用接着剤、セラミック積層体の層間接着剤、自動車、建築物等の構造接着剤、電子材料用接着剤の接着剤に使用することができる。
本発明によれば、接着層改質剤の再凝集を抑制することができ、好適な粘度を長期間維持することが可能であり、高い接着性を発揮することができるとともに、接着剤を塗布する際の工程不良を抑制することが可能なエポキシ接着剤組成物を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、上記ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を0.6モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−D(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.6モル%)を有することが確認できた。
なお、13C−NMRを用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量を表1に示す。また、粒度分布測定装置(マルバーン マスターサイザー3000、スペクトリス社製)を用いて、得られたポリビニルアセタール樹脂の分散径(D50)を測定した。
得られたポリビニルアセタール樹脂5gに対して、エポキシ樹脂50g、接着層改質剤15g、硬化剤1.5g、硬化促進剤1gを添加し、ポリビニルアセタール樹脂とエポキシ樹脂とを重量比5:50で混合した接着剤組成物を作製した。
なお、エポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤としては以下のものを用いた。
(エポキシ樹脂)
EP−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER 828、三菱化学社製、エポキシ当量190、分子量370)
EP−2:ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、EX−920、エポキシ当量176)
(接着層改質剤)
AM−1:炭酸カルシウム(CaCO(分子量100.09)、白石工業株式会社製)
(硬化剤)
CA−1:ジシアンジアミド(三菱化学社製、DICY)
(硬化促進剤)
CA−2:イミダゾール化合物(三菱化学社製、jERキュアEMI24)
得られた接着剤組成物を離型処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗工し、125℃で乾燥することで樹脂シートを作製した。
(実施例2〜23)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
なお、接着層改質剤としては以下のものを用いた。
(接着層改質剤)
AM−2:炭酸カルシウム(CaCO(分子量100.09)、白石工業株式会社製)
AM−3:炭酸カルシウム(CaCO(分子量100.09)、白石工業株式会社製)
AM−4:シリカ(SiO(分子量60.08)、日本アエロジル社製)
AM−5:シリカ(SiO(分子量60.08)、日本アエロジル社製)
AM−6:シリカ(SiO(分子量60.08)、日本アエロジル社製)
AM−7:硫酸バリウム(BaSO(分子量233.38)、堺化学工業株式会社製)
AM−8:硫酸バリウム(BaSO(分子量233.38)、堺化学工業株式会社製)
AM−9:硫酸バリウム(BaSO(分子量233.38)、堺化学工業株式会社製)
AM−10:タルク(3MgO・4SiO・HO(分子量379.27)、富士タルク工業株式会社製)
AM−11:タルク(3MgO・4SiO・HO(分子量379.27)、富士タルク工業株式会社製)
AM−12:タルク(3MgO・4SiO・HO(分子量379.27)、富士タルク工業株式会社製)
AM−13:酸化チタン(TiO(分子量79.87)、Chemours社製)
AM−14:酸化チタン(TiO(分子量79.87)、Chemours社製)
AM−15:酸化チタン(TiO(分子量79.87)、Chemours社製)
AM−16:酸化アルミニウム(Al(分子量101.96)、日本軽金属株式会社製)
AM−17:酸化アルミニウム(Al(分子量101.96)、日本軽金属株式会社製)
AM−18:酸化アルミニウム(Al(分子量101.96)、日本軽金属株式会社製)
AM−19:酸化カルシウム(CaO(分子量56.08)、奥多摩工業株式会社製)
AM−20:酸化カルシウム(CaO(分子量56.08)、奥多摩工業株式会社製)
AM−21:酸化カルシウム(CaO(分子量56.08)、奥多摩工業株式会社製)
なお、粒度分布測定装置(マルバーン マスターサイザー3000、スペクトリス社製)を用いて上記接着層改質剤の分散径を測定した。また、比表面積測定装置(ASAP−2000、島津製作所社製)を用いて上記接着層改質剤のBET比表面積を測定した。更に、粉体特性評価装置(パウダテスタ PT−X、ホソカワミクロン社製)を用いて上記接着層改質剤の嵩密度を測定した。また、熱重量測定装置(TG/DTA7300、日立ハイテクサイエンス社製)を用いて上記接着層改質剤の含水率を測定した。結果を表2に示した。
また、上記接着層改質剤を純水中に分散させ、純水中の接着層改質剤の分散径を確認したところ、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム、タルク、酸化チタン、酸化アルミニウムについては、分散径の縮小は確認されず、酸化カルシウムについては分散径の縮小が確認された。
(実施例24)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、上記ポリビニルアルコールとしては、重合度800、鹸化度98.0モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を0.6モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量、酸変性基を有する構成単位の含有量を表1に示す。
得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例25)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、上記ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度89.0モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を0.5モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量、酸変性基を有する構成単位の含有量を表1に示す。
得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例26)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド50gとブチルアルデヒド50gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.6モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を2.0モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量、酸変性基を有する構成単位の含有量を表1に示す。
得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例27)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとホルムアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、実施例1と同様のものを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量、酸変性基を有する構成単位の含有量を表1に示す。
得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例28)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.7モル%、上記式(1−3)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−3)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rが単結合、Xが水素原子)を0.6モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量、酸変性基を有する構成単位の含有量を表1に示す。
得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例29)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、上記ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.7モル%、上記式(2−1)で表されるスルホン酸基を有する構成単位(式(2−1)中、Rが単結合、Xがナトリウム原子)を0.6モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量、酸変性基を有する構成単位の含有量を表1に示す。
得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例30)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
なお、エポキシ樹脂としてはEP−1の代わりに以下のものを用いた。
(エポキシ樹脂)
EP−3:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、jER 807、エポキシ当量170)
(比較例1)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(比較例2)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表2に示す通りに接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製したが、以下に述べる評価が可能な測定サンプルを得ることができなかった。
(比較例3〜23)
表2に示す通りにエポキシ樹脂、接着層改質剤、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた接着剤組成物、樹脂シートについて以下の評価を行った。結果を表3に示した。
(1)粘度評価
得られた接着剤組成物について、コーンプレート型粘度計を用いて、剪断速度100s−1における接着剤組成物作製直後の粘度を測定した。
(2)分散安定性評価
得られた接着剤組成物を、マルエム社製ねじ口試験管 NS−10に、試験管の先端からの高さが7cmになるまで添加し、50℃で12時間、及び24時間保管した。各時間保管後の溶液サンプルにおける接着層改質剤の分散状態を確認し、以下の基準で評価した。
◎:沈降物がなく、完全に分散していた。
○:発生した沈降量が1.0mm以下であった。
△:発生した沈降量が1.0mmを超えており、3.5mm以下であった。
×:発生した沈降量が3.5mmを超えていた。
ここでいう沈降量とは、相分離した接着剤組成物中の相界面と液面との距離を意味する。
(3)基材染み込み性評価
得られた接着剤組成物を基材(旭化成社製「ベンコットM−3II」)上に1滴滴下し、2分間静置した後、滴下した液滴の染み込み状態を以下の基準で評価した。
◎:ほとんど染み込んでおらず、基材上に液滴が残っていた。
〇:ごく一部が染み込んでいたが、概ね基材上に液滴が残っていた。
×:ほとんど染み込んでしまい、基材上に液滴が残っていなかった。
(4)ゲル分率
樹脂シートのサンプル約0.1g(w1)に、トルエンとエタノールを重量比1:1で混合した溶媒40gを加え、24時間撹拌させることによって、再溶解させ、あらかじめ質量を測定した200メッシュのステンレス金網(w2)で固液分離を行った。その後ステンレス金網を取り出し、100℃、1時間真空乾燥して質量(w3)を測定し,以下の計算式でゲル分率を算出した。
ゲル分率(%)={(w3−w2)/w1}×100
得られたゲル分率について、以下の基準で評価した。
なお、ゲル分率が高い場合、硬化性に優れているといえる。
◎:80%以上
○:40%以上、80%未満
△:10%以上、40%未満
×:10%未満
(5)引張弾性率、伸度、降伏点応力
得られた樹脂シートをPETフィルムから剥離し、剥離したシートについて、JIS K 7113に準拠した方法により、AUTOGRAPH(AGS−J、島津製作所社製)を用いて引張速度20mm/分の条件にて引張弾性率(MPa)、伸度(%)、降伏点応力(MPa)を測定した。
(6)せん断接着力
得られた接着剤組成物を各種金属基材に塗工し、170℃で30分間加熱することにより接着剤組成物を硬化させ、JIS K 6850に準拠した方法により、測定温度20℃、引張速度5mm/minの条件でせん断接着力を測定した。
金属基材としては、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS304)、SPCC鋼板を用いた。
なお、せん断接着力が高い場合、外力がかかった際にも剥がれにくく、接着力に優れているといえる。
(7)剥離接着力
JIS K 6854−3に準拠した方法により、得られた接着剤組成物をSPCC鋼板に塗工し、SPCC鋼板2枚を接着剤組成物により貼り合わせ、170℃で30分間加熱して接着剤組成物を硬化させた後、剥離角度180度、剥離速度200mm/minの条件で、剥離接着力を測定した。
また、同様にして作製した測定サンプルを85℃85%RHの環境下に168時間保管した後、剥離角度180度、剥離速度200mm/minの条件で、剥離接着力を測定した。
(8)耐衝撃性
得られた接着剤組成物を型に流し込み、170℃で30分間加熱することにより樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物について、JIS K 7111に準拠した方法により、デジタル衝撃試験機DG−UB型(東洋精機製作所社製)を用いてシャルピー衝撃試験を行い、樹脂硬化物を破壊させたときのシャルピー衝撃値を測定することにより、耐衝撃性を評価した。
(9)耐寒性
得られた接着剤組成物を型に流し込み、170℃で30分間加熱することにより樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物について、JIS K 7216に準拠した方法により、脆化温度試験機 型式S(東洋精機製作所社製)を用いて−45℃における樹脂硬化物破壊試験を行い、作製した試験片10本中、破壊された試験片の本数を評価することにより、耐寒性を評価した。なお、破壊された試験片の本数が少ないほど耐寒性に優れているといえる。
(10)ノズル詰まり試験
得られた接着剤組成物を50℃で保管した。その後、接着剤組成物をノズル内径0.16mmのルアーロック式シリンジノズルを取り付けた、テルモ社製ディスポシリンジ SS-10LZに10ml投入し、1ml/secの条件で吐出し、ノズルつまりによりノズルから吐出できなくなる保管時間を評価した。
Figure 2019188202
Figure 2019188202
Figure 2019188202
本発明によれば、接着層改質剤の再凝集を抑制することができ、好適な粘度を長期間維持することが可能であり、高い接着性を発揮することができるとともに、接着剤を塗布する際の工程不良を抑制することが可能なエポキシ接着剤組成物を提供することができる。

Claims (16)

  1. 酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂、接着層改質剤、及び、エポキシ樹脂を含有し、
    前記変性ポリビニルアセタール樹脂の酸変性基当量と前記エポキシ樹脂のエポキシ当量との比(酸変性基当量/エポキシ当量)が5.0〜150.0であり、
    前記酸変性基の数とエポキシ基の数との比(酸変性基の数/エポキシ基の数)が0.0005〜0.5である
    ことを特徴とするエポキシ接着剤組成物。
  2. 酸変性基がカルボキシル基であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ接着剤組成物。
  3. 変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有する構成単位を側鎖に有することを特徴とする請求項1又は2記載のエポキシ接着剤組成物。
  4. 変性ポリビニルアセタール樹脂における、酸変性基を有する構成単位の含有量が0.01〜10モル%であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のエポキシ接着剤組成物。
  5. 変性ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール基量が60〜90モル%であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のエポキシ接着剤組成物。
  6. 変性ポリビニルアセタール樹脂は、平均重合度が150〜4500であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のエポキシ接着剤組成物。
  7. 変性ポリビニルアセタール樹脂は、ブチラール基量とアセトアセタール基量との比(ブチラール基量:アセトアセタール基量)が4:6〜0:10であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のエポキシ接着剤組成物。
  8. 接着層改質剤は、BET比表面積が0.001〜350m/gであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のエポキシ接着剤組成物。
  9. 接着層改質剤は、嵩密度が0.05〜5.0g/cmであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のエポキシ接着剤組成物。
  10. 接着層改質剤は、含水率が0.01〜3.0%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載のエポキシ接着剤組成物。
  11. 接着層改質剤は、金属化合物であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載のエポキシ接着剤組成物。
  12. 接着層改質剤は、分散径(D50)が0.1〜100μm、分散径(D10)が0.01〜20μm、かつ、分散径(D90)が0.5〜1000μmであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載のエポキシ接着剤組成物。
  13. 変性ポリビニルアセタール樹脂は微粒子形状であり、前記変性ポリビニルアセタール樹脂の分散径(D50)と接着層改質剤の分散径(D50)との比(変性ポリビニルアセタール樹脂の分散径(D50)/接着層改質剤の分散径(D50))が0.01〜1000であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載のエポキシ接着剤組成物。
  14. 変性ポリビニルアセタール樹脂の分子量と接着層改質剤の分子量との比(変性ポリビニルアセタール樹脂の分子量/接着層改質剤の分子量)が20〜7500であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13記載のエポキシ接着剤組成物。
  15. 構造接着剤であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載のエポキシ接着剤組成物。
  16. 電子材料用接着剤であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15記載のエポキシ接着剤組成物。
JP2019516720A 2018-03-28 2019-03-11 エポキシ接着剤組成物 Active JP7431579B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018062503 2018-03-28
JP2018062503 2018-03-28
PCT/JP2019/009732 WO2019188202A1 (ja) 2018-03-28 2019-03-11 エポキシ接着剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019188202A1 true JPWO2019188202A1 (ja) 2021-02-12
JP7431579B2 JP7431579B2 (ja) 2024-02-15

Family

ID=68058868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019516720A Active JP7431579B2 (ja) 2018-03-28 2019-03-11 エポキシ接着剤組成物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11932785B2 (ja)
EP (1) EP3778821A4 (ja)
JP (1) JP7431579B2 (ja)
CN (1) CN111801396B (ja)
WO (1) WO2019188202A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023120511A1 (ja) * 2021-12-20 2023-06-29 東洋紡株式会社 接着剤組成物および積層体

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH115828A (ja) * 1997-06-17 1999-01-12 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 銅張積層板用樹脂組成物、樹脂付き銅箔、多層銅張り積層板および多層プリント配線板
JP2000212532A (ja) * 1999-01-19 2000-08-02 Hitachi Chem Co Ltd 金属箔用接着剤組成物及びそれを用いた接着剤付金属箔、金属張積層板
JP2000218734A (ja) * 1999-02-03 2000-08-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd 金属箔張積層板の製造方法
JP2002285118A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Sekisui Chem Co Ltd 接着剤、接着剤付き銅箔及び印刷回路形成用基板
JP2003198141A (ja) * 2001-12-21 2003-07-11 Hitachi Chem Co Ltd 多層プリント配線板用絶縁材、金属箔付き絶縁材及び多層プリント配線板
JP2006159900A (ja) * 2004-11-10 2006-06-22 Hitachi Chem Co Ltd 接着補助剤付金属箔及びそれを用いたプリント配線板
JP2006290997A (ja) * 2005-04-08 2006-10-26 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物および該組成物を用いた接着シート並びに銅箔つき接着シート
JP2013110084A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Pelnox Ltd 導電性ペースト組成物及び導電性接着剤
JP2017035843A (ja) * 2015-08-11 2017-02-16 日立化成株式会社 接着層付き金属箔、これを用いた金属張積層板および多層プリント配線板

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB919549A (en) * 1960-01-12 1963-02-27 Rubber And Asbestos Corp Improvements in structural adhesives
JPS60221473A (ja) * 1984-04-18 1985-11-06 Toyo Linoleum Mfg Co Ltd:The 溶剤型接着剤
EP1235472A4 (en) 1999-10-28 2004-10-06 Hitachi Chemical Co Ltd INSULATING MATERIAL FOR MULTI-LAYER PCB, INSULATING MATERIAL WITH METAL FILM AND MULTI-LAYER PCB
JP2004130696A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Fuji Photo Film Co Ltd 感熱記録材料及びマイクロカプセル液
JP4345554B2 (ja) 2004-04-12 2009-10-14 日立化成工業株式会社 絶縁層と絶縁層の間に接着補助層を有するプリント配線板およびその製造方法
MY143242A (en) * 2004-11-10 2011-04-15 Hitachi Chemical Co Ltd Metal foil provided with adhesion auxiliary material and printed wiring board using same
JP5370794B2 (ja) 2005-01-12 2013-12-18 日立化成株式会社 接着補助剤付銅箔並びにこれを用いた積層板、プリント配線板及びプリント配線板の製造方法
JP4765810B2 (ja) * 2005-08-31 2011-09-07 カシオ電子工業株式会社 ラベル作成方法及び装置
JP2008130592A (ja) 2006-11-16 2008-06-05 Hitachi Chem Co Ltd プリント配線基板の製造方法及び多層プリント配線板の製造方法
JP5417778B2 (ja) 2007-10-22 2014-02-19 日立化成株式会社 接着層付き導体箔、導体張積層板、印刷配線板及び多層配線板
US8748071B2 (en) * 2007-11-30 2014-06-10 Ricoh Company, Ltd. Image forming method, toner and image forming apparatus
JP2011051247A (ja) 2009-09-02 2011-03-17 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物層付き金属箔、金属張積層板及びプリント配線板
KR102576010B1 (ko) * 2015-08-11 2023-09-06 가부시끼가이샤 레조낙 다층 프린트 배선판의 제조 방법, 접착층 부착 금속박, 금속장 적층판, 다층 프린트 배선판
JP6632401B2 (ja) 2016-01-29 2020-01-22 アイシン化工株式会社 構造用接着剤組成物
JP6955661B2 (ja) 2016-06-28 2021-10-27 株式会社スリーボンド エポキシ樹脂組成物

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH115828A (ja) * 1997-06-17 1999-01-12 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 銅張積層板用樹脂組成物、樹脂付き銅箔、多層銅張り積層板および多層プリント配線板
JP2000212532A (ja) * 1999-01-19 2000-08-02 Hitachi Chem Co Ltd 金属箔用接着剤組成物及びそれを用いた接着剤付金属箔、金属張積層板
JP2000218734A (ja) * 1999-02-03 2000-08-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd 金属箔張積層板の製造方法
JP2002285118A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Sekisui Chem Co Ltd 接着剤、接着剤付き銅箔及び印刷回路形成用基板
JP2003198141A (ja) * 2001-12-21 2003-07-11 Hitachi Chem Co Ltd 多層プリント配線板用絶縁材、金属箔付き絶縁材及び多層プリント配線板
JP2006159900A (ja) * 2004-11-10 2006-06-22 Hitachi Chem Co Ltd 接着補助剤付金属箔及びそれを用いたプリント配線板
JP2006290997A (ja) * 2005-04-08 2006-10-26 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物および該組成物を用いた接着シート並びに銅箔つき接着シート
JP2013110084A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Pelnox Ltd 導電性ペースト組成物及び導電性接着剤
JP2017035843A (ja) * 2015-08-11 2017-02-16 日立化成株式会社 接着層付き金属箔、これを用いた金属張積層板および多層プリント配線板

Also Published As

Publication number Publication date
EP3778821A4 (en) 2022-01-12
CN111801396B (zh) 2022-08-19
WO2019188202A9 (ja) 2020-09-17
US11932785B2 (en) 2024-03-19
US20210002528A1 (en) 2021-01-07
CN111801396A (zh) 2020-10-20
JP7431579B2 (ja) 2024-02-15
WO2019188202A1 (ja) 2019-10-03
EP3778821A1 (en) 2021-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6714061B2 (ja) 変性ポリビニルアセタール樹脂
JP6144437B1 (ja) 変性ポリビニルアセタール樹脂組成物
JP7431579B2 (ja) エポキシ接着剤組成物
JP7291075B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP6420917B2 (ja) エポキシ接着剤組成物
JP2018053200A (ja) エポキシ樹脂系接着剤組成物
JP7402048B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP7372847B2 (ja) エポキシ接着剤組成物
JP6936052B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2018203928A (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2021155722A (ja) 接着剤組成物及び微小領域固定用接着剤
JP2021036060A (ja) エポキシ樹脂系接着剤組成物
JP2018168334A (ja) 変性ポリビニルアセタール樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20230428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240202

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7431579

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151