JP6420917B2 - エポキシ接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、相溶性及び貯蔵安定性に優れ、高い強度及び優れた接着性を有し、異種材料の接着に用いた際の反りや剥がれの発生を抑制することができ、更に、硬化物の耐衝撃性にも優れるエポキシ接着剤組成物に関する。
ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールを原料として合成される樹脂であり、側鎖にアセチル基と水酸基、そしてアセタール基を有することによって、優れた強靭性、接着性、架橋性、吸湿性を発現することができる。また、側鎖基の比率を変化させることによって樹脂物性を変化させることが可能となる。このような特性を利用して自動車用合わせガラス中間膜やセラミックグリーンシート等幅広い用途に使用されている。
現在、ポリビニルアセタール樹脂の側鎖に、アセチル基、水酸基、アセタール基以外の官能基を導入することによって、樹脂物性の向上を図ることや、新たな機能発現を目指す試みが進められている。
しかしながら、ポリビニルアセタール樹脂は、金属材料との接着力が充分ではないという問題があった。また、硬化時の加熱処理を行った際に、金属材料との収縮率の差により、反りや剥離等が生じる原因となっていた。
また、特許文献1〜4には、エポキシ樹脂を用いた接着剤が記載されているが、これらの接着剤は、樹脂の強度が不充分であり、金属材料との接着力が不充分となったりするという問題があった。
特表2008−531817号公報 特表2002−517595号公報 特開2015−108077号公報 特開平6−212138号公報
本発明は、上記現状に鑑み、相溶性及び貯蔵安定性に優れ、高い強度及び優れた接着性を有し、異種材料の接着に用いた際の反りや剥がれの発生を抑制することができ、更に、硬化物の耐衝撃性にも優れるエポキシ接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂とエポキシ樹脂とを含有し、有機溶剤の含有量が10.0重量%以下であり、前記変性ポリビニルアセタール樹脂に含まれる酸変性基の数と前記エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の数との比率が0.0005〜0.5であるエポキシ接着剤組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂を、エポキシ樹脂と併用した場合、優れた架橋性を発現することができ、充分な強度を有する架橋体が得られることを見出した。また、異種材料の接着に用いた際に、収縮率を低くして、反りや剥がれを抑制することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂を含有する。
このような変性ポリビニルアセタール樹脂を含有することで、エポキシ樹脂と併用した場合に、エポキシ樹脂との間で架橋構造を形成することができる。このため、架橋後に得られる架橋体は、高い機械的強度を有しつつ、適度な弾性を有するものとなる。更に、硬化収縮を緩やかにして、異種材料の接着に用いた際、それぞれの材料の収縮率の差に起因する反りや、接着部分の剥離を抑制することができる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有する構成単位を有する。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂が上記酸変性基を有する構成単位を有することにより、エポキシ樹脂との相溶性を向上させて、高い機械的強度を実現することができる。
上記酸変性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、マレイン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、アミノ基、及び、それらの塩等が挙げられる。なかでも、カルボキシル基が好ましい。
上記酸変性基を有する構成単位は、主鎖を構成する炭素に側鎖としての酸変性基が直接結合した構造であってもよく、主鎖を構成する炭素にアルキレン基を介して酸変性基が結合した構造であってもよい。
上記酸変性基を有する構成単位は、主鎖を構成する同一の炭素に2つの酸変性基が結合した立体構造を有してもよく、主鎖を構成する炭素に酸変性基が1つ結合した立体構造であってもよい。また、主鎖を構成する隣り合う炭素に酸変性基が1つずつ結合した立体構造であってもよく、主鎖を構成する隣り合う炭素のどちらか一方のみに酸変性基が結合した構造であってもよい。なかでも、主鎖を構成する同一の炭素に2つの酸変性基が結合した立体構造、又は、主鎖を構成する隣り合う炭素に酸変性基が1つずつ結合した立体構造を有することが好ましい。更に、立体障害を大きくして、エポキシ樹脂との組み合わせにより得られる架橋体の網目構造を広くすることができ、その結果、得られる硬化物の柔軟性を向上させることができることから、主鎖を構成する同一の炭素に2つの酸変性基が結合した立体構造を有することがより好ましい。
また、酸変性基を有する構成単位は、主鎖を構成する炭素に酸変性基が同一方向に結合したイソタクチック配置である立体構造を有してもよく、主鎖を構成する炭素に酸変性基が交互に反対側に結合したシンジオタクチック配置である立体構造を有してもよい。更に、上記酸変性基がランダムに結合したアタクチック配置である立体構造を有してもよい。
上記酸変性基を有する構成単位が、主鎖を構成する炭素にアルキレン基を介して酸変性基が結合した構造を有する場合、上記アルキレン基としては、炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基であることが更に好ましい。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、直鎖状アルキレン基、分岐鎖状アルキレン基、環状アルキレン基が挙げられる。
上記直鎖状アルキレン基としては、メチレン基、ビニレン基、n−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。
上記分岐鎖状アルキレン基としては、メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等が挙げられる。
上記環状アルキレン基としてはシクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
なかでも、直鎖状アルキレン基が好ましく、メチレン基、ビニレン基、n−プロピレン基がより好ましく、メチレン基、ビニレン基が更に好ましい。
上記カルボキシル基を有する構成単位としては、例えば、下記式(1−1)で表される構成単位、下記式(1−2)で表される構成単位、下記式(1−3)で表される構成単位、及び、下記式(1−4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006420917
上記式(1−1)中、Rは、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記Rとしては、単結合、又は、炭素数1〜5のアルキレン基であることが好ましく、単結合、又は、炭素数1〜3のアルキレン基であることがより好ましい。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、直鎖状アルキレン基、分岐鎖状アルキレン基、環状アルキレン基が挙げられる。
上記直鎖状アルキレン基としては、メチレン基、ビニレン基、n−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。
上記分岐鎖状アルキレン基としては、メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等が挙げられる。
上記環状アルキレン基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
なかでも、直鎖状アルキレン基が好ましく、メチレン基、ビニレン基、n−プロピレン基がより好ましく、メチレン基、ビニレン基が更に好ましい。
上記金属原子としては、ナトリウム原子、リチウム原子、カリウム原子等が挙げられる。なかでも、ナトリウム原子が好ましい。
上記式(1−2)中、R及びRはそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基、X及びXはそれぞれ独立して、水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、上記式(1−1)中、Rと同様のものが挙げられる。
上記金属原子としては、上記式(1−1)中、Xと同様のものが挙げられる。
上記式(1−3)中、R及びRはそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基、X及びXはそれぞれ独立して、水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、上記式(1−1)中、Rと同様のものが挙げられる。
上記金属原子としては、上記式(1−1)中、Xと同様のものが挙げられる。
上記式(1−4)中、R及びRはそれぞれ独立して、単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基、X及びXはそれぞれ独立して、水素原子、金属原子又はメチル基を表す。
上記炭素数1〜10のアルキレン基としては、上記式(1−1)中、Rと同様のものが挙げられる。
上記金属原子としては、上記式(1−1)中、Xと同様のものが挙げられる。
なかでも、立体障害が大きくなり、エポキシ樹脂との間で形成される架橋構造の網目構造を広くすることができ、その結果、得られる硬化物の耐衝撃性をより向上させることができることから、上記式(1−2)〜(1−4)の構造を有することが好ましく、上記式(1−4)の構造を有することがより好ましい。
本発明の変性ポリビニルアセタール樹脂において、上記酸変性基は、変性ポリビニルアセタール樹脂の主鎖を構成する炭素に直接結合してもよく、アルキレン基等の連結基を介して結合していてもよい。
また、上記酸変性基を有する構成単位を側鎖に有していてもよい。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有する構成単位の含有量の好ましい下限が0.01モル%、好ましい上限が5.0モル%である。
上記酸変性基を有する構成単位の含有量が0.01モル%以上であると、エポキシ樹脂との硬化性に優れたものとすることができる。上記酸変性基を有する構成単位の含有量が5.0モル%以下であると、貯蔵安定性を向上させることができる。上記酸変性基を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は0.05モル%、より好ましい上限が3.0モル%である。上記酸変性基を有する構成単位の含有量は、例えば、NMRにより測定することができる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、下記式(2−1)で表されるアセタール基を有する構成単位、下記式(2−2)で表される水酸基を有する構成単位及び下記式(2−3)で表されるアセチル基を有する構成単位を有する。
Figure 0006420917
上記式(2−1)中、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。
上記Rとしては、水素原子、又は、炭素数1〜12のアルキル基が好ましい。
上記炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。なかでも、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、上記アセタール基を有する構成単位の含有量(以下、アセタール基量ともいう)の好ましい下限が60モル%、好ましい上限が90モル%である。上記アセタール基量が60モル%以上であると、沈殿法による合成工程において変性ポリビニルアセタール樹脂を充分に析出させることができる。また、アセタール基量が90モル%以下であると、エポキシ樹脂との相溶性を良好なものとすることができる。上記アセタール基量は、より好ましい下限が65モル%、より好ましい上限が85モル%である。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂における上記アセトアセタール基量と上記ブチラール基量との比は、3:7〜10:0であることが好ましく、7:3〜10:0であることがより好ましい。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、上記水酸基を有する構成単位の含有量(以下、水酸基量ともいう)の好ましい下限が15モル%、好ましい上限が35モル%である。上記水酸基量が15モル%以上であると、変性ポリビニルアセタール樹脂の強靱性を充分に高めることができ、得られる架橋体の強度が良好なものとなる。また、上記水酸基量が35モル%以下であると、変性ポリビニルアセタール樹脂の極性が高くなりすぎることがなく、得られる架橋体のひび割れ等の不具合を抑制して、剥離性を良好なものとすることができる。上記水酸基量のより好ましい下限は17モル%、より好ましい上限が30モル%である。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、上記アセチル基を有する構成単位の含有量(以下、アセチル基量ともいう)の好ましい下限が0.0001モル%、好ましい上限が15モル%である。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂の平均重合度は特に限定されないが、好ましい下限が150、好ましい上限が4500である。上記変性ポリビニルアセタール樹脂の重合度が150以上であると、充分な粘度を有するエポキシ接着剤組成物を得ることができ、上記変性ポリビニルアセタール樹脂の重合度が4500以下であると、塗工して使用する用途で塗工性を良好なものとしてハンドリングを向上することができる。また、接着力をより向上させることができる。
上記平均重合度は、より好ましい下限が200、より好ましい上限が4000である。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂を作製する方法としては、例えば、酸変性基を有する単量体と酢酸ビニルとを共重合させることによって得られたポリ酢酸ビニルをケン化し得られたポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化する方法が挙げられる。また、未変性のポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化して得られたポリビニルアセタール樹脂を後変性させることで酸変性基を導入してもよい。
すなわち、上記変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有するポリビニルアルコールのアセタール化物であってもよく、無変性のポリビニルアルコールのアセタール化物に酸変性基を導入したものであってもよい。
上記酸変性基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸、クロトン酸、メタクリル酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、メチレンマロン酸、イタコン酸、2−メチレングルタル酸、2−メチレンアジピン酸、2−メチレンセバシン酸等のジカルボン酸、無水マレイン酸等やその金属塩が挙げられる。
上記アセタール化は、公知の方法を用いることができ、水溶媒中、水と水との相溶性のある有機溶媒との混合溶媒中、あるいは有機溶媒中で行うことが好ましい。
上記水との相溶性のある有機溶媒としては、例えば、アルコール系有機溶剤を用いることができる。
上記有機溶媒としては、例えば、アルコール系有機溶剤、芳香族有機溶剤、脂肪族エステル系溶剤、ケトン系溶剤、低級パラフィン系溶剤、エーテル系溶剤、アミン系溶剤等が挙げられる。
上記アルコール系有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等が挙げられる。
上記芳香族有機溶剤としては、例えば、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、安息香酸メチル等が挙げられる。
上記脂肪族エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が挙げられる。
上記ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ベンゾフェノン、アセトフェノン等が挙げられる。
上記低級パラフィン系溶剤としては、ヘキサン、ペンタン、オクタン、シクロヘキサン、デカン等が挙げられる。
上記エーテル系溶剤としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
上記アミド系溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルテセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトアニリド等が挙げられる。
上記アミン系溶剤としては、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、ジn−ブチルアミン、トリn−ブチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン等が挙げられる。
これらは、単体で用いることもできるし、2種以上の溶媒を混合で用いることもできる。これらのなかでも、樹脂に対する溶解性及び精製時の簡易性の観点から、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランが特に好ましい。
上記アセタール化は、酸触媒の存在下において行うことが好ましい。
上記酸触媒は特に限定されず、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の鉱酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸や、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸が挙げられる。これらの酸触媒は、単独で用いられてもよく、2種以上の化合物を併用してもよい。なかでも、塩酸、硝酸、硫酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
上記アセタール化に用いられるアルデヒドとしては、炭素数1〜10の鎖状脂肪族基、環状脂肪族基又は芳香族基を有するアルデヒドが挙げられる。これらのアルデヒドとしては、従来公知のアルデヒドを使用できる。上記アセタール化反応に用いられるアルデヒドは、特に限定されるものではなく、例えば、脂肪族アルデヒド、芳香族アルデヒド等が挙げられる。
上記脂肪族アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、n−ヘプチルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、アミルアルデヒド等が挙げられる。
上記芳香族アルデヒドとしては、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、β−フェニルプロピオンアルデヒド等が挙げられる。
これらのアルデヒドは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。アルデヒドとしては、なかでも、アセタール化反応性に優れ、生成する樹脂に充分な内部可塑効果をもたらし、結果として良好な柔軟性を付与することができるホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、n−ノニルアルデヒドが好ましい。また、耐衝撃性及び金属との接着性に特に優れる接着剤組成物を得られることから、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドがより好ましい。
上記アルデヒドの添加量としては、目的とする変性ポリビニルアセタール樹脂のアセタール基量にあわせて適宜設定することができる。上記アルデヒドの添加量としては、目的とする変性ポリビニルアセタール樹脂のアセタール基量にあわせて適宜設定すればよい。特に、ポリビニルアルコール100モル%に対して、60〜95モル%、好ましくは65〜90モル%とすると、アセタール化反応が効率よく行われ、未反応のアルデヒドも除去しやすいため好ましい。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量は、好ましい下限が0.5重量%、好ましい上限が50重量%である。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量が0.5重量%以上であると、接着剤として用いた際に高い強靭性を発揮することができる。上記含有量が50重量%以下であると、高い接着性を発揮することができる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量は、より好ましい下限が1.0重量%、更に好ましい下限が10重量%、より好ましい上限が40重量%、更に好ましい上限が30重量%である。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、エポキシ樹脂を含有する。
上記エポキシ樹脂を含有することで、加熱等によりエネルギーを印加することで架橋させることが可能となり、高い接着性を実現することができる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、芳香族系エポキシ樹脂、複素環系エポキシ樹脂及び脂肪族系エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記芳香族系エポキシ樹脂としては、多価フェノール類のグリシジルエーテル及びグリシジルエステル、グリシジル芳香族ポリアミン等が挙げられる。
上記多価フェノール類のグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記多価フェノール類のグリシジルエステルとしては、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。
上記グリシジル芳香族ポリアミンとしては、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジアミン等が挙げられる。
複素環系エポキシ樹脂としては、トリグリシジルイソシアネート、トリグリシジルメラミン等が挙げられる。
脂肪族系エポキシ樹脂としては、脂肪族アルコールのグリシジルエーテル、多価脂肪酸のグリシジルエステル等が挙げられる。
脂肪族アルコールのグリシジルエーテルとしては、ブチルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
多価脂肪酸のグリシジルエステルとしては、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらのエポキシ樹脂のなかでも、接着力を向上させる観点から、芳香族系エポキシ樹脂を用いることが好ましく、芳香族系エポキシ樹脂と脂肪族系エポキシ樹脂とを用いることがより好ましい。
上記エポキシ樹脂のエポキシ当量(エポキシ基1つ当たりの分子量)は、好ましい下限が90、好ましい上限が700である。
上記エポキシ当量が上記好ましい下限以上であると、硬化不良を起こしにくく、機械的強度を充分に向上させることができる。上記エポキシ当量が上記好ましい上限以下であると、架橋点間分子量が低下し、耐熱性を向上させることができる。
上記エポキシ当量のより好ましい下限は100、より好ましい上限は600である。
上記エポキシ樹脂の分子量は、好ましい下限が100、好ましい上限が5500である。
上記分子量が100以上であると、架橋体の機械的強度や耐熱性を充分に向上させることができる。上記分子量が5500以下であると、架橋体が剛直になりすぎることがなく、充分な強度を有するものとすることができる。
上記分子量は200〜1000であることがより好ましい。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記エポキシ樹脂の含有量は、好ましい下限が0.5重量%、好ましい上限が99.5重量%である。
上記エポキシ樹脂の含有量が0.5重量%以上であると、接着性をより向上させることができる。上記含有量が99.5重量%以下であると、強靭性を向上させることができる。
上記エポキシ樹脂の含有量は、より好ましい下限が1.0重量%、より好ましい上限が90.0重量%である。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、エポキシ樹脂100重量部に対する上記変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量は、好ましい下限が0.5重量部、好ましい上限が100重量部である。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量が0.5重量部以上であると、強靭性を充分なものとすることができる。上記変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量が100重量部以下であると、接着性を充分なものとすることができる。
上記変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量は、より好ましい下限が1.0重量部、より好ましい上限が80重量部である。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記変性ポリビニルアセタール樹脂に含まれる酸変性基の数、及び、上記エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の数の比率(酸変性基の数/エポキシ基の数)は、好ましい下限が0.0005、好ましい上限が0.5である。
また、より好ましい下限が0.00075、更に好ましい下限が0.001、より好ましい上限が0.25、更に好ましい上限が0.05である。
上記酸変性基の数とエポキシ基の数の比率が上記好ましい下限以上、かつ、上記好ましい上限以下であると、得られるエポキシ接着剤組成物の硬化物の耐衝撃性を向上させることができる。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、有機溶剤の含有量が10.0重量%以下であり、0重量%であることが好ましい。
有機溶剤の含有量が10.0重量%以下であることにより、硬化阻害を起こしにくくすることができる。
上記有機溶剤としては、従来公知の各種有機溶剤、例えば、アルコール類、ケトン類、酢酸エステル類、芳香族炭化水素等の他、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
上記アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
上記ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
上記酢酸エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等が挙げられる。
上記カルビトール類としては、例えば、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、更に、上記変性ポリビニルアセタール樹脂、上記エポキシ樹脂の他に架橋剤を含んでもよい。
上記架橋剤としては、例えば、ハロヒドリン化合物、ハロゲン化合物、イソシアネート化合物、ビスアクリルアミド化合物、尿素化合物、グアニジン化合物、ジカルボン酸化合物、不飽和カルボン酸化合物、不飽和カルボン酸エステル化合物、アルデヒド化合物等が挙げられる。
上記ハロヒドリン化合物としては、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。
上記ハロゲン化合物としては、例えば、1,2−ジクロロエタン、1,3−ジクロロプロパン等が挙げられる。
上記イソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記ビスアクリルアミド化合物としては、例えば、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−エチレンビスアクリルアミド等が挙げられる。
上記尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素等が挙げられる。
上記グアニジン化合物としては、例えば、グアニジン、ジグアニド等が挙げられる。
上記ジカルボン酸化合物としては、例えば、シュウ酸、アジピン酸等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸エステル化合物としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。
上記アルデヒド化合物としては、例えば、グリオキサール、グルタルアルデヒド、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、アジピンアルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等のジアルデヒド類等が挙げられる。
これらは単独でも、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。これら架橋剤は、必要であれば、水やアルコールなどの有機溶媒に溶かして使用することもできる。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、更に、硬化剤、硬化促進剤を含んでもよい。
上記硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、芳香族アミン化合物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等が挙げられる。なかでも、ジシアンジアミドが好ましい。
硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール化合物、リン化合物、アミン化合物及び有機金属化合物等が挙げられる。なかでも、イミダゾール化合物が好ましい。
本発明のエポキシ接着剤組成物中の上記硬化剤の含有量は、上記エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.5重量部、より好ましい下限が1.0重量部、好ましい上限が100重量部、より好ましい上限が50重量部である。
本発明のエポキシ接着剤組成物中の上記硬化促進剤の含有量は、上記エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.5重量部、より好ましい下限が1.0重量部、好ましい上限が30重量部、より好ましい上限が10重量部である。
本発明のエポキシ接着剤組成物において、上記硬化剤の含有量と上記硬化促進剤の含有量との比(硬化剤の含有量/硬化促進剤の含有量)は、好ましい下限が1/18、より好ましい下限が1/8、好ましい上限が1/0.05、より好ましい上限が1/0.125である。
本発明の変性ポリビニルアセタール樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、可塑剤、分散剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明のエポキシ接着剤組成物を架橋させる方法は、加熱による方法が挙げられる。加熱により熱硬化させる場合、加熱温度は特に限定されないが、50〜170℃であることが好ましい。加熱温度が50℃以上であると、架橋を充分に進行させて強度を良好なものとすることができる。また、加熱温度が170℃以下であると、上記変性ポリビニルアセタール樹脂の熱劣化が起こることがなく、充分な特性を発揮することができる。上記加熱温度のより好ましい下限は60℃、より好ましい上限は150℃である。
また、加熱時間も特に限定されないが、好ましい下限は5分間、好ましい上限は10時間である。加熱時間が5分間以上であると架橋を充分に進行させて、充分な強度を得ることができる。また、加熱時間が10時間以下であると上記変性ポリビニルアセタール樹脂の熱劣化が起こることがなく、充分な特性を発揮することができる。
本発明のエポキシ接着剤組成物は、通常のポリビニルアセタール樹脂が使用されている用途に好適に用いることができ、例えば、セラミック成形体、金属ペースト、熱現像性感光材料、塗料、インキ、反射シート等を製造するための塗工溶液を得ることができる。また、ディスプレイ向けフィルム用接着剤、セラミック積層体の層間接着剤、自動車、建築物等の構造接着剤等の接着剤に使用することができる。
本発明によれば、相溶性及び貯蔵安定性に優れ、高い強度及び優れた接着性を有し、密着性に優れ、異種材料の接着に用いた際にも反りや剥がれの発生を抑制することができ、更に、硬化物の耐衝撃性にも優れるエポキシ接着剤組成物を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、上記ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を0.4モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.4モル%)を有することが確認できた。
なお、13C−NMRを用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量を表1に示す。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂10g、エポキシ樹脂85g、硬化剤としてジシアンジアミド(三菱化学社製、DICY)3g、硬化促進剤としてイミダゾール化合物(三菱化学社製、jERキュアEMI24)2gを添加し、ポリビニルアセタール樹脂とエポキシ樹脂とを重量比10:85で混合した接着剤組成物を作製した。
なお、エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER 828、三菱化学社製、エポキシ当量190、分子量370)を用いた。
得られた接着剤組成物を離型処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗工し、125℃で乾燥することで樹脂シートを作製した。
(実施例2〜8)
実施例1で得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
なお、エポキシ樹脂としては以下のものを用いた。
(エポキシ樹脂)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、jER 807、エポキシ当量170)
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(エポキシ当量138、分子量216)
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、EX−920、エポキシ当量176)
(実施例9)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を2.0モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:2.0モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例10)
実施例9で得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例11)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度1000、鹸化度97.6モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を0.4モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.4モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例12)
実施例11で得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例13)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度1700、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を0.4モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.4モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例14)
実施例13で得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例15〜17)
実施例1で得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例18)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとホルムアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、実施例1と同様のものを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.4モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例19)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとn−ブチルアルデヒド150gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがビニレン基、Xが水素原子)を0.4モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.4モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例20)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとn−ブチルアルデヒド150gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがビニレン基、Xが水素原子)を2.0モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:2.0モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例21)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとn−ブチルアルデヒド150gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度400、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがビニレン基、Xが水素原子)を5.0モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:5.0モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例22及び23)
実施例19で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例24)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとn−ブチルアルデヒド145gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度1700、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがビニレン基、Xが水素原子)を0.4モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.4モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例25)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとn−ブチルアルデヒド140gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、実施例24と同様のものを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.4モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例26)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとn−ブチルアルデヒド155gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、実施例1と同様のものを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:0.4モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例27)
実施例21で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例28)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例29)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド50gとブチルアルデヒド50gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度800、鹸化度97.7モル%、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−4)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rがメチレン基、Xが水素原子)を2.0モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:2.0モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例30)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、実施例29と同様のものを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:2.0モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例31)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度800、鹸化度97.7モル%、上記式(1−2)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(上記式(1−2)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rが単結合、Xが水素原子)を2.0モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:2.0モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例32)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度800、鹸化度97.7モル%、上記式(1−3)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−3)中、Rが単結合、Xが水素原子、Rが単結合、Xが水素原子)を2.0モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:2.0モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(実施例33)
ポリビニルアルコール200gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間撹拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸150gとアセトアルデヒド75gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
なお、ポリビニルアルコールとしては、重合度800、鹸化度97.7モル%、上記式(1−1)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(式(1−1)中、Rがメチレン基、Xが水素原子)を2.0モル%含有するポリビニルアルコールを用いた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、変性ポリビニルアセタール樹脂の粉末を得た。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、上記式(1−4)で表されるカルボキシル基を有する構成単位(含有量:2.0モル%)を有することが確認できた。
得られた変性ポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(比較例1)
ポリビニルアルコールを、重合度600、鹸化度99.5モル%のポリビニルアルコールに変更した以外は、実施例1と同様の方法によりポリビニルアセタール樹脂を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、酸変性基を有する構成単位を有することが確認できなかった。
なお、13C−NMRを用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量を表1に示す。
得られたポリビニルアセタール樹脂30gにネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル70gを添加し、ポリビニルアセタール樹脂とエポキシ樹脂とを重量比30:70で混合した接着剤組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(比較例2〜3)
比較例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
(比較例4)
ポリビニルアルコールを、重合度400、鹸化度97.7モル%のポリビニルアルコールに変更した以外は、実施例1と同様の方法によりポリビニルアセタール樹脂を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂をDMSO−d(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)を用いて分析したところ、酸変性基を有する構成単位を有することが確認できなかった。
なお、13C−NMRを用いて測定したアセタール基量、アセチル基量、水酸基量を表1に示す。
得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、表1に示す通りにエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を添加した以外は実施例1と同様にして接着剤組成物及び樹脂シートを作製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた接着剤組成物、樹脂シートについて以下の評価を行った。結果を表2に示した。
(1)ゲル分率
樹脂シートのサンプル約0.1g(w1)に、トルエンとエタノールを重量比1:1で混合した溶媒40gを加え、24時間撹拌させることによって、再溶解させ、あらかじめ質量を測定した200メッシュのステンレス金網(w2)で固液分離を行う。その後ステンレス金網を取り出し、100℃、1時間真空乾燥して質量(w3)を測定し,以下の計算式でゲル分率を算出した。
ゲル分率(%)={(w3−w2)/w1}×100
得られたゲル分率について、以下の基準で評価した。
なお、ゲル分率が高い場合、硬化性に優れているといえる。
◎:80%以上
○:40%以上、80%未満
△:10%以上、40%未満
×:10%未満
(2)貯蔵安定性
トルエンとエタノールを重量比1:1で混合した溶媒90gに接着剤組成物10gを加え溶解し、溶液サンプルを作製する。得られた溶液サンプルについて、B型粘度計を用いて、溶液サンプル作製直後と一か月後の粘度を測定し、溶液粘度の変化率を確認し、以下の基準で評価した。
◎:10%未満
○:10%以上、20%未満
△:20%以上、30%未満
×:30%以上
(3)引張弾性率、伸度、降伏点応力
得られた樹脂シートをPETフィルムから剥離し、剥離したシートについて、JIS K 7113に準拠した方法により、AUTOGRAPH(AGS−J、島津製作所社製)を用いて引張速度20mm/分の条件にて引張弾性率(MPa)、伸度(%)、降伏点応力(MPa)を測定した。
(4)せん断接着力
得られた接着剤組成物を各種金属基材に塗工し、170℃で30分間加熱することにより接着剤組成物を硬化させ、JIS K 6850に準拠した方法により、測定温度20℃、引張速度5mm/minの条件でせん断接着力を測定した。
金属基材としては、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS304)、SPCC鋼板を用いた。
なお、せん断接着力が高い場合、外力がかかった際にも剥がれにくく、接着力に優れているといえる。
(5)剥離接着力
JIS K 6854−3に準拠した方法により、得られた接着剤組成物をSPCC鋼板に塗工し、SPCC鋼板2枚を接着剤組成物により貼り合わせ、170℃で30分間加熱して接着剤組成物を硬化させた後、剥離角度180度、剥離速度200mm/minの条件で、剥離接着力を測定した。
(6)耐衝撃性
得られた接着剤組成物を型に流し込み、170℃で30分間加熱することにより樹脂硬化物を得た。得られた樹脂硬化物について、JIS K 7111に準拠した方法により、デジタル衝撃試験機DG−UB型(東洋精機製作所社製)を用いてシャルピー衝撃試験を行い、樹脂硬化物を破壊させたときのシャルピー衝撃値を測定することにより、耐衝撃性を評価した。
(7)相溶性
各実施例及び比較例において、硬化剤及び硬化促進剤を添加せずにポリビニルアセタール樹脂とエポキシ樹脂との混合物を作製した。得られた混合物について、分光光度計(日立製作所社製、U4000)を用いて、ヘイズ値を測定した。
Figure 0006420917
Figure 0006420917
本発明によれば、相溶性及び貯蔵安定性に優れ、高い強度及び優れた接着性を有し、異種材料の接着に用いた際の反りや剥がれの発生を抑制することができ、更に、硬化物の耐衝撃性にも優れるエポキシ接着剤組成物を提供できる。

Claims (9)

  1. 酸変性基を有する構成単位を有する変性ポリビニルアセタール樹脂とエポキシ樹脂とを含有し、有機溶剤の含有量が10.0重量%以下であり、
    前記変性ポリビニルアセタール樹脂に含まれる酸変性基の数と前記エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の数との比率が0.0005〜0.5であることを特徴とするエポキシ接着剤組成物。
  2. 酸変性基がカルボキシル基であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ接着剤組成物。
  3. 変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有する構成単位を側鎖に有することを特徴とする請求項1又は2記載のエポキシ接着剤組成物。
  4. 変性ポリビニルアセタール樹脂における、酸変性基を有する構成単位の含有量が0.01〜5.0モル%であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のエポキシ接着剤組成物。
  5. 変性ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール基量が60〜90モル%であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のエポキシ接着剤組成物。
  6. 変性ポリビニルアセタール樹脂は、酸変性基を有するポリビニルアルコールのアセタール化物であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のエポキシ接着剤組成物。
  7. 変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量が0.5〜50重量%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のエポキシ接着剤組成物。
  8. 変性ポリビニルアセタール樹脂の含有量が10〜30重量%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のエポキシ接着剤組成物。
  9. 変性ポリビニルアセタール樹脂におけるアセトアセタール基量とブチラール基量との比が、3:7〜10:0であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のエポキシ接着剤組成物。
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