JP2002285118A - 接着剤、接着剤付き銅箔及び印刷回路形成用基板 - Google Patents
接着剤、接着剤付き銅箔及び印刷回路形成用基板Info
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- JP2002285118A JP2002285118A JP2001090685A JP2001090685A JP2002285118A JP 2002285118 A JP2002285118 A JP 2002285118A JP 2001090685 A JP2001090685 A JP 2001090685A JP 2001090685 A JP2001090685 A JP 2001090685A JP 2002285118 A JP2002285118 A JP 2002285118A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ビニルアセテート部分を多く含むポリビニル
アセタール樹脂を含有する必要がなく、優れたはんだ耐
熱性及び金属箔との剥離強度を発現する接着剤、この接
着剤が銅箔の片面に塗布された接着剤付き銅箔、及び、
この接着剤により積層された印刷回路形成用基板を提供
する。 【解決手段】 接着剤がポリビニルアセタール樹脂、熱
硬化性樹脂及び溶剤を含有し、ポリビニルアセタール樹
脂は、重合度が1,000〜3,000であり、アセタ
ール基をアセタール化された2つの水酸基として数え、
アセチル基と水酸基とアセタール基とカルボキシル基の
合計量を100モル%とした時のアセチル基の割合が
0.1〜3モル%、水酸基の割合が28〜35モル%、
アセタール基の割合が58〜71.8モル%、カルボキ
シル基の割合が0.1〜4モル%であり、全てのアセタ
ール基の合計量を100モル%とした時のアセトアセタ
ール基の割合が20〜80モル%である。
アセタール樹脂を含有する必要がなく、優れたはんだ耐
熱性及び金属箔との剥離強度を発現する接着剤、この接
着剤が銅箔の片面に塗布された接着剤付き銅箔、及び、
この接着剤により積層された印刷回路形成用基板を提供
する。 【解決手段】 接着剤がポリビニルアセタール樹脂、熱
硬化性樹脂及び溶剤を含有し、ポリビニルアセタール樹
脂は、重合度が1,000〜3,000であり、アセタ
ール基をアセタール化された2つの水酸基として数え、
アセチル基と水酸基とアセタール基とカルボキシル基の
合計量を100モル%とした時のアセチル基の割合が
0.1〜3モル%、水酸基の割合が28〜35モル%、
アセタール基の割合が58〜71.8モル%、カルボキ
シル基の割合が0.1〜4モル%であり、全てのアセタ
ール基の合計量を100モル%とした時のアセトアセタ
ール基の割合が20〜80モル%である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤、この接着
剤が銅箔の片面に塗布されてなる接着剤付き銅箔及び印
刷回路形成用基板に関する。
剤が銅箔の片面に塗布されてなる接着剤付き銅箔及び印
刷回路形成用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント回路基板には、通常、銅箔等の
金属箔をフェノール含浸紙などの絶縁性基板に接着剤を
用いて貼り合わせた積層体が使用されている。接着剤と
しては、従来からポリビニルブチラール樹脂に代表され
るポリビニルアセタール樹脂を主成分とする接着剤組成
物や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等
に代表される熱硬化性樹脂を主成分とする接着剤組成物
が広く用いられている。上記プリント回路基板の製造に
際しては、まず、基材上に上記接着剤を用いて銅箔等の
金属箔を貼り合わせて積層体を作製した後、金属箔をエ
ッチングすることにより、金属箔からなる所望の印刷回
路を形成する。
金属箔をフェノール含浸紙などの絶縁性基板に接着剤を
用いて貼り合わせた積層体が使用されている。接着剤と
しては、従来からポリビニルブチラール樹脂に代表され
るポリビニルアセタール樹脂を主成分とする接着剤組成
物や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等
に代表される熱硬化性樹脂を主成分とする接着剤組成物
が広く用いられている。上記プリント回路基板の製造に
際しては、まず、基材上に上記接着剤を用いて銅箔等の
金属箔を貼り合わせて積層体を作製した後、金属箔をエ
ッチングすることにより、金属箔からなる所望の印刷回
路を形成する。
【0003】近年、各種の電子・電気機器の軽量化及び
小型化に伴い、プリント回路基板においても小型化及び
印刷回路の高密度化が進展している。高密度化に伴って
プリント回路基板上に多数の電子部品を実装する際に、
はんだ浴への浸漬時間が長くなってきている。その結
果、プリント回路基板に使用される接着剤として、従来
より優れた特性を示すものが要求されている。具体的に
は、260℃の高温のはんだ浴に耐えうる接着剤層の耐
熱性及び剥離強度の向上が強く望まれている。
小型化に伴い、プリント回路基板においても小型化及び
印刷回路の高密度化が進展している。高密度化に伴って
プリント回路基板上に多数の電子部品を実装する際に、
はんだ浴への浸漬時間が長くなってきている。その結
果、プリント回路基板に使用される接着剤として、従来
より優れた特性を示すものが要求されている。具体的に
は、260℃の高温のはんだ浴に耐えうる接着剤層の耐
熱性及び剥離強度の向上が強く望まれている。
【0004】このような要望に対して、種々のポリビニ
ルアセタール樹脂及びその接着剤組成物が提案されてお
り、例えば、特開昭57−3802号公報には、ポリビ
ニルアセタール樹脂自身の耐熱性を高める方法が開示さ
れいる。また、ポリビニルアセタール樹脂を含有する接
着剤のはんだ耐熱性及び接着強度を向上させることを目
的として、特開昭58−98306号公報、特開昭58
−98307号公報、特開平4−309509号公報な
どの特許が出願されている。
ルアセタール樹脂及びその接着剤組成物が提案されてお
り、例えば、特開昭57−3802号公報には、ポリビ
ニルアセタール樹脂自身の耐熱性を高める方法が開示さ
れいる。また、ポリビニルアセタール樹脂を含有する接
着剤のはんだ耐熱性及び接着強度を向上させることを目
的として、特開昭58−98306号公報、特開昭58
−98307号公報、特開平4−309509号公報な
どの特許が出願されている。
【0005】上記特開昭58−98306号公報には、
重合度1500〜2500のポリビニルアセタール樹脂
であって、アセトアセタール部分とブチルアセタール部
分との割合が重量比3:7〜7:3であり、ビニルアル
コール部分が14〜21重量%、ビニルアセタール部分
が3重量%以下、アクリル酸部分が0.1〜1.9重量
%であるポリビニルアセタール樹脂を含有する接着剤が
記載されている。そして、ポリビニルアセタール樹脂中
にアクリル酸部分を導入することにより、接着強度をさ
らに向上させることができることが開示されている。
重合度1500〜2500のポリビニルアセタール樹脂
であって、アセトアセタール部分とブチルアセタール部
分との割合が重量比3:7〜7:3であり、ビニルアル
コール部分が14〜21重量%、ビニルアセタール部分
が3重量%以下、アクリル酸部分が0.1〜1.9重量
%であるポリビニルアセタール樹脂を含有する接着剤が
記載されている。そして、ポリビニルアセタール樹脂中
にアクリル酸部分を導入することにより、接着強度をさ
らに向上させることができることが開示されている。
【0006】上記特開昭58−98307号公報には、
重合度1500〜2500のポリビニルアセタール樹脂
であって、アセトアセタール部分とブチルアセタール部
分との割合が重量比3:7〜7:3であり、ビニルアル
コール部分が14〜21重量%、ビニルアセタール部分
が3重量%以下、マレイン酸部分が0.1〜1.9重量
%であるポリビニルアセタール樹脂を含有する接着剤が
記載されている。そして、ポリビニルアセタール樹脂中
にマレイン酸部分を導入することにより、接着強度をさ
らに向上させることができることが開示されている。
重合度1500〜2500のポリビニルアセタール樹脂
であって、アセトアセタール部分とブチルアセタール部
分との割合が重量比3:7〜7:3であり、ビニルアル
コール部分が14〜21重量%、ビニルアセタール部分
が3重量%以下、マレイン酸部分が0.1〜1.9重量
%であるポリビニルアセタール樹脂を含有する接着剤が
記載されている。そして、ポリビニルアセタール樹脂中
にマレイン酸部分を導入することにより、接着強度をさ
らに向上させることができることが開示されている。
【0007】しかしながら、これらのポリビニルアセタ
ール樹脂を含有する接着剤は高い接着強度を有するもの
の、粘度が高いため均一に塗布しにくいという問題点が
あった。そこで、特開平4−309509号公報には、
低粘度で優れたはんだ耐熱性及び金属箔との剥離強度を
有する接着剤として、重合度1500〜2500のポリ
ビニルアセタール樹脂であって、アセトアセタール部分
とブチルセタール部分との割合が重量比3:7〜7:3
であり、ビニルアルコール部分が14〜21重量%、ビ
ニルアセテート部分が5〜13重量%、側鎖として結合
するカルボキシル基部分が0.1〜5重量%であるポリ
ビニルアセタール樹脂を主成分とする印刷回路の銅箔接
着に用いられる接着剤が開示されている。
ール樹脂を含有する接着剤は高い接着強度を有するもの
の、粘度が高いため均一に塗布しにくいという問題点が
あった。そこで、特開平4−309509号公報には、
低粘度で優れたはんだ耐熱性及び金属箔との剥離強度を
有する接着剤として、重合度1500〜2500のポリ
ビニルアセタール樹脂であって、アセトアセタール部分
とブチルセタール部分との割合が重量比3:7〜7:3
であり、ビニルアルコール部分が14〜21重量%、ビ
ニルアセテート部分が5〜13重量%、側鎖として結合
するカルボキシル基部分が0.1〜5重量%であるポリ
ビニルアセタール樹脂を主成分とする印刷回路の銅箔接
着に用いられる接着剤が開示されている。
【0008】しかしながら、特開平4−309509号
公報に記載のポリビニルアセタール樹脂は、ビニルアセ
テート部分を多く含むので樹脂の製造が難しいといった
問題点があった。即ち、このような樹脂は得られる樹脂
粒子が合着し易いといった問題点や、粗大な樹脂粒子が
発生し易く均一な粒径の樹脂粒子が得られ難く、このよ
うな樹脂においては樹脂粒子の粒径が不揃いであるた
め、樹脂粒子に残存する不純物を洗浄除去するのが容易
でないという問題点があった。
公報に記載のポリビニルアセタール樹脂は、ビニルアセ
テート部分を多く含むので樹脂の製造が難しいといった
問題点があった。即ち、このような樹脂は得られる樹脂
粒子が合着し易いといった問題点や、粗大な樹脂粒子が
発生し易く均一な粒径の樹脂粒子が得られ難く、このよ
うな樹脂においては樹脂粒子の粒径が不揃いであるた
め、樹脂粒子に残存する不純物を洗浄除去するのが容易
でないという問題点があった。
【0009】従って、製造がそれほど難しくない、ビニ
ルアセテート部分を殆ど含まないポリビニルアセタール
樹脂を含有する接着剤であって、優れたはんだ耐熱性及
び金属箔との接着強度が得られる接着剤が望まれている
が、開示されたポリビニルアセタール樹脂中にアクリル
酸部分やマレイン酸部分が導入された樹脂を含有する接
着剤では、未だ十分なはんだ耐熱性及び金属箔との剥離
強度を有するものが得られていなかった。
ルアセテート部分を殆ど含まないポリビニルアセタール
樹脂を含有する接着剤であって、優れたはんだ耐熱性及
び金属箔との接着強度が得られる接着剤が望まれている
が、開示されたポリビニルアセタール樹脂中にアクリル
酸部分やマレイン酸部分が導入された樹脂を含有する接
着剤では、未だ十分なはんだ耐熱性及び金属箔との剥離
強度を有するものが得られていなかった。
【0010】プリントかいろ基板の実際の製造に際して
は、通常、銅箔に接着剤を塗工して得られる接着剤付き
銅箔に、別途製造したプリレグを積層し加熱圧着する方
法が行われている。ここで接着剤付き銅箔に用いられる
接着剤は塗工に適した粘度を保った上で、所定のはんだ
耐熱性及び金属箔との剥離強度を確保するために、重合
度1700〜2500のポリビニルアセタール樹脂が用
いられている。ここで「はんだ耐熱性」とは、高温のは
んだ浴に長時間浸漬可能な耐熱性をいう。
は、通常、銅箔に接着剤を塗工して得られる接着剤付き
銅箔に、別途製造したプリレグを積層し加熱圧着する方
法が行われている。ここで接着剤付き銅箔に用いられる
接着剤は塗工に適した粘度を保った上で、所定のはんだ
耐熱性及び金属箔との剥離強度を確保するために、重合
度1700〜2500のポリビニルアセタール樹脂が用
いられている。ここで「はんだ耐熱性」とは、高温のは
んだ浴に長時間浸漬可能な耐熱性をいう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、ビニルアセテート部分を多く含むポリビニルア
セタール樹脂を含有する必要がなく、優れたはんだ耐熱
性及び金属箔との剥離強度を発現する接着剤、この接着
剤が銅箔の片面に塗布された接着剤付き銅箔、及び、こ
の接着剤により積層された印刷回路形成用基板を提供す
ることを目的とする。
に鑑み、ビニルアセテート部分を多く含むポリビニルア
セタール樹脂を含有する必要がなく、優れたはんだ耐熱
性及び金属箔との剥離強度を発現する接着剤、この接着
剤が銅箔の片面に塗布された接着剤付き銅箔、及び、こ
の接着剤により積層された印刷回路形成用基板を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の接着剤は、ポリ
ビニルアセタール樹脂、熱硬化性樹脂及び溶剤からな
り、該ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコ
ールとアルデヒドとのアセタール化反応により合成さ
れ、重合度が1,000〜3,000であり、アセター
ル基をアセタール化された2つの水酸基として数え、ア
セチル基と水酸基とアセタール基とカルボキシル基の合
計量を100モル%とした時のアセチル基の割合が0.
1〜3モル%、水酸基の割合が28〜35モル%、アセ
タール基の割合が58〜71.8モル%、カルボキシル
基の割合が0.1〜4モル%であり、全てのアセタール
基の合計量を100モル%とした時のアセトアセタール
基の割合が20〜80モル%であることを特徴とする。
ビニルアセタール樹脂、熱硬化性樹脂及び溶剤からな
り、該ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコ
ールとアルデヒドとのアセタール化反応により合成さ
れ、重合度が1,000〜3,000であり、アセター
ル基をアセタール化された2つの水酸基として数え、ア
セチル基と水酸基とアセタール基とカルボキシル基の合
計量を100モル%とした時のアセチル基の割合が0.
1〜3モル%、水酸基の割合が28〜35モル%、アセ
タール基の割合が58〜71.8モル%、カルボキシル
基の割合が0.1〜4モル%であり、全てのアセタール
基の合計量を100モル%とした時のアセトアセタール
基の割合が20〜80モル%であることを特徴とする。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
接着剤は、ポリビニルアセタール樹脂、熱硬化性樹脂及
び溶剤を含有する。
接着剤は、ポリビニルアセタール樹脂、熱硬化性樹脂及
び溶剤を含有する。
【0014】上記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビ
ニルアルコールとアルデヒドとのアセタール化反応によ
り合成されるポリビニルアセタール樹脂(以下、単にポ
リビニルアセタール樹脂という)であり、例えば、(パ
ラ)ホルムアルデヒド(ホルマリン)、(パラ)アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒ
ド、ヘキシルアルデヒド等のアルデヒド類の少なくとも
1種以上により、ポリビニルアルコールをアセタール化
することにより得られるものが挙げられる。
ニルアルコールとアルデヒドとのアセタール化反応によ
り合成されるポリビニルアセタール樹脂(以下、単にポ
リビニルアセタール樹脂という)であり、例えば、(パ
ラ)ホルムアルデヒド(ホルマリン)、(パラ)アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒ
ド、ヘキシルアルデヒド等のアルデヒド類の少なくとも
1種以上により、ポリビニルアルコールをアセタール化
することにより得られるものが挙げられる。
【0015】上記ポリビニルアセタール樹脂の重合度は
1,000〜3,000となされる。重合度が1,00
0未満になると接着剤の硬化後の耐熱性及び剥離強度が
著しく低下し、3,000を超えると粘度が高くなり過
ぎるため、均一に塗工することが困難となる。
1,000〜3,000となされる。重合度が1,00
0未満になると接着剤の硬化後の耐熱性及び剥離強度が
著しく低下し、3,000を超えると粘度が高くなり過
ぎるため、均一に塗工することが困難となる。
【0016】上記ポリビニルアセタール樹脂におけるア
セタール基をアセタール化された2つの水酸基として数
え、アセチル基と水酸基とアセタール基とカルボキシル
基の合計量を100モル%とした時のアセチル基の割合
は0.1〜3モル%、水酸基の割合は28〜35モル
%、アセタール基の割合は58〜71.8モル%、カル
ボキシル基の割合は0.1〜4モル%となされる。
セタール基をアセタール化された2つの水酸基として数
え、アセチル基と水酸基とアセタール基とカルボキシル
基の合計量を100モル%とした時のアセチル基の割合
は0.1〜3モル%、水酸基の割合は28〜35モル
%、アセタール基の割合は58〜71.8モル%、カル
ボキシル基の割合は0.1〜4モル%となされる。
【0017】本発明におけるアセタール化度は、ポリビ
ニルアセタール樹脂のアセタール基が二つの水酸基をア
セタール化して形成されていることから、アセタール化
された二つの水酸基として数えられる。
ニルアセタール樹脂のアセタール基が二つの水酸基をア
セタール化して形成されていることから、アセタール化
された二つの水酸基として数えられる。
【0018】上記アセチル基の割合が3モル%を超える
と樹脂の合成が難しくなり、粒径制御等に問題を生じる
ようになる。さらに、20モル%を超えると樹脂の合成
が一層難しくなる。上記水酸基の割合が28モル%未満
になると、接着剤のはんだ耐熱性及び剥離強度が十分と
なり、35モル%を超えると溶剤へ溶解しにくくなりゲ
ル化することがある。
と樹脂の合成が難しくなり、粒径制御等に問題を生じる
ようになる。さらに、20モル%を超えると樹脂の合成
が一層難しくなる。上記水酸基の割合が28モル%未満
になると、接着剤のはんだ耐熱性及び剥離強度が十分と
なり、35モル%を超えると溶剤へ溶解しにくくなりゲ
ル化することがある。
【0019】上記アセタール基の割合が58モル%未満
になると、樹脂自体の耐熱性、接着剤硬化後の耐熱性及
び剥離強度が著しく低下し、71.8モル%を超えると
樹脂の合成が難しくなる。上記カルボキシル基の割合が
0.1モル%未満となると、熱硬化後の接着剤層の耐熱
性及び接着力が低下し、4モル%を超えると接着剤の保
存時におけるポットライフが短くなる。
になると、樹脂自体の耐熱性、接着剤硬化後の耐熱性及
び剥離強度が著しく低下し、71.8モル%を超えると
樹脂の合成が難しくなる。上記カルボキシル基の割合が
0.1モル%未満となると、熱硬化後の接着剤層の耐熱
性及び接着力が低下し、4モル%を超えると接着剤の保
存時におけるポットライフが短くなる。
【0020】全てのアセタール基の合計量を100モル
%とした時のアセトアセタール基の割合は20〜80モ
ル%となされる。より好ましくは、アセタール基がアセ
トアセタール基とブチルアセタール基とからなり、アセ
タール基の合計量を100モル%とした時のアセトアセ
タール基の割合が20〜80モル%である。アセトアセ
タール基の割合が20モル%未満になると、樹脂自体の
耐熱性、接着剤硬化後の耐熱性及び剥離強度が著しく低
下し、80モル%を超えると樹脂の合成が難しくなる。
好ましくは50〜80モル%である。
%とした時のアセトアセタール基の割合は20〜80モ
ル%となされる。より好ましくは、アセタール基がアセ
トアセタール基とブチルアセタール基とからなり、アセ
タール基の合計量を100モル%とした時のアセトアセ
タール基の割合が20〜80モル%である。アセトアセ
タール基の割合が20モル%未満になると、樹脂自体の
耐熱性、接着剤硬化後の耐熱性及び剥離強度が著しく低
下し、80モル%を超えると樹脂の合成が難しくなる。
好ましくは50〜80モル%である。
【0021】上記ポリビニルセタール樹脂の側鎖にカル
ボキシル基を導入する方法は、側鎖としてカルボキシル
基を有するカルボキシ変性ポリビニルアルコールを用い
るか、アセタール化反応を行う際に酸触媒によりカルボ
キシル基に変わる側鎖を有する変性ポリビニルアルコー
ルを用いてもよい。また、カルボキシ変性ポリビニルア
ルコールは、酸、塩、酸アミド、アルキルエステル等い
ずれの化合物であってもよい。
ボキシル基を導入する方法は、側鎖としてカルボキシル
基を有するカルボキシ変性ポリビニルアルコールを用い
るか、アセタール化反応を行う際に酸触媒によりカルボ
キシル基に変わる側鎖を有する変性ポリビニルアルコー
ルを用いてもよい。また、カルボキシ変性ポリビニルア
ルコールは、酸、塩、酸アミド、アルキルエステル等い
ずれの化合物であってもよい。
【0022】上記カルボキシ変性ポリビニルアルコール
は、従来公知の方法、例えば、特公昭46−7605号
公報、特開昭57−94002号公報等に記載された方
法により製造することができる。具体的には、1種又は
2種以上の脂肪酸ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等)と、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸;無
水マレイン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸無水
物;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル
酸アルキルエステル;(メタ)アクリロニトリルなどの
1種又は2種以上との共重合体をケン化する方法によっ
て得られる。
は、従来公知の方法、例えば、特公昭46−7605号
公報、特開昭57−94002号公報等に記載された方
法により製造することができる。具体的には、1種又は
2種以上の脂肪酸ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等)と、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸;無
水マレイン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸無水
物;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル
酸アルキルエステル;(メタ)アクリロニトリルなどの
1種又は2種以上との共重合体をケン化する方法によっ
て得られる。
【0023】また、1種又は2種以上の脂肪酸ビニルエ
ステルと、アセタール化反応を行う際に触媒として用い
る酸と反応してカルボキシル基に変わる側鎖を有する単
量体(アクリルアミド、メタクリルアミド等)の1種又
は2種以上との共重合体をケン化する方法によって得ら
れる変性ポリビニルアルコールもカルボキシ変性ポリビ
ニルアルコールとして用いることができる。
ステルと、アセタール化反応を行う際に触媒として用い
る酸と反応してカルボキシル基に変わる側鎖を有する単
量体(アクリルアミド、メタクリルアミド等)の1種又
は2種以上との共重合体をケン化する方法によって得ら
れる変性ポリビニルアルコールもカルボキシ変性ポリビ
ニルアルコールとして用いることができる。
【0024】上記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ウレタン
樹脂等が好適に用いられる。これらは単独で用いられて
もよく、2種以上が併用されてもよい。また、熱硬化性
をさらに向上させるために、各種多官能イソシアネート
化合物を同時に使用してもよい。
脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ウレタン
樹脂等が好適に用いられる。これらは単独で用いられて
もよく、2種以上が併用されてもよい。また、熱硬化性
をさらに向上させるために、各種多官能イソシアネート
化合物を同時に使用してもよい。
【0025】上記ポリビニルアセタール樹脂と熱硬化性
樹脂との配合比率は、重量比1:4〜4:1が好まし
い。ポリビニルアセタール樹脂の比率が少なくなると、
接着剤層の可撓性が不足して剥離強度が低下し、多くな
ると接着剤層の硬化度が不足してはんだ耐熱性が低下す
る。
樹脂との配合比率は、重量比1:4〜4:1が好まし
い。ポリビニルアセタール樹脂の比率が少なくなると、
接着剤層の可撓性が不足して剥離強度が低下し、多くな
ると接着剤層の硬化度が不足してはんだ耐熱性が低下す
る。
【0026】上記溶剤としては、例えば、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノー
ル、ブタノール等のアルコール類;トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類等が挙げられ、これらは単独で用
いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
チルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノー
ル、ブタノール等のアルコール類;トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類等が挙げられ、これらは単独で用
いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0027】上記ボリビニルブチラール接着剤は、ポリ
ビニルアセタール樹脂、熱硬化性樹脂及び溶剤を従来公
知の方法で混合することにより得られる。
ビニルアセタール樹脂、熱硬化性樹脂及び溶剤を従来公
知の方法で混合することにより得られる。
【0028】上記ボリビニルブチラール接着剤には、安
定剤、酸化防止剤、架橋剤、硬化触媒、難燃剤等が添加
されてもよい。
定剤、酸化防止剤、架橋剤、硬化触媒、難燃剤等が添加
されてもよい。
【0029】請求項2記載の接着剤付き銅箔は、銅箔の
片面に接着剤層を有するものであり、接着剤層はボリビ
ニルブチラール接着剤を塗布、乾燥することによって形
成される。
片面に接着剤層を有するものであり、接着剤層はボリビ
ニルブチラール接着剤を塗布、乾燥することによって形
成される。
【0030】請求項3記載の印刷回路形成用基板は、絶
縁基板と銅箔とが積層された積層体からなる。積層時に
銅箔の片面に請求項1記載のボリビニルブチラール接着
剤を塗布、乾燥した後絶縁基板と積層してもよく、請求
項2記載の接着剤付き銅箔を使用して、接着剤層形成面
と絶縁基板とを積層してもよい。上記絶縁基板として
は、フェノール含浸紙の積層板等が用いられる。
縁基板と銅箔とが積層された積層体からなる。積層時に
銅箔の片面に請求項1記載のボリビニルブチラール接着
剤を塗布、乾燥した後絶縁基板と積層してもよく、請求
項2記載の接着剤付き銅箔を使用して、接着剤層形成面
と絶縁基板とを積層してもよい。上記絶縁基板として
は、フェノール含浸紙の積層板等が用いられる。
【0031】(作用)従来の接着剤において含有される
ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の割合が高くなる
と、有機溶剤への溶解性が低下するので上限があるとさ
れていた。従って、これまでの接着剤においてこの上限
以下の割合の水酸基を含有するポリビニルアセタール樹
脂が検討されていた。しかしながら、驚くべきことにポ
リビニルアセタール樹脂に含有される水酸基の割合がこ
の上限を大きく超えた場合であっても、有機溶剤への溶
解性が殆ど低下せず、はんだ耐熱性及び金属箔との剥離
強度が向上する範囲が存在することを見いだした。この
範囲において、ビニルアセテート部分を殆ど含まないポ
リビニルアセタール樹脂を主成分とする接着剤において
も、優れたはんだ耐熱性及び金属箔との剥離強度を発現
する接着剤を得ることができる。
ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の割合が高くなる
と、有機溶剤への溶解性が低下するので上限があるとさ
れていた。従って、これまでの接着剤においてこの上限
以下の割合の水酸基を含有するポリビニルアセタール樹
脂が検討されていた。しかしながら、驚くべきことにポ
リビニルアセタール樹脂に含有される水酸基の割合がこ
の上限を大きく超えた場合であっても、有機溶剤への溶
解性が殆ど低下せず、はんだ耐熱性及び金属箔との剥離
強度が向上する範囲が存在することを見いだした。この
範囲において、ビニルアセテート部分を殆ど含まないポ
リビニルアセタール樹脂を主成分とする接着剤において
も、優れたはんだ耐熱性及び金属箔との剥離強度を発現
する接着剤を得ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。 ・ポリビニルアセタール樹脂の調製 5Lのセパラブルフラスコに純水3200gを入れ、こ
れに平均重合度2200のイタコン酸変性ビニルアルコ
ール(ケン化度98.7モル%、イタコン酸変性量0.
2モル%)280gを加えて加熱し、完全に溶解させ
た。次に、この溶液を40℃まで冷却し、35重量%塩
酸350gを加えた後、液温を18℃まで下げ、フラス
コ内にアセトアルデヒド78gを投入した。さらに、液
温を13℃まで下げてブチルアルデヒド52gを投入
し、白色の粉末を沈殿させた。次いで、液温を60℃ま
で昇温し、2時間保った後冷却、水洗した。分離した樹
脂を再び水に分散し、分散後のpHが6〜7となるよう
に水酸化ナトリウムで中和し、樹脂の200倍(体積
比)量の純水で水洗、濾過し、得られた樹脂を乾燥し
て、ポリビニルアセタール樹脂を得た。
る。 ・ポリビニルアセタール樹脂の調製 5Lのセパラブルフラスコに純水3200gを入れ、こ
れに平均重合度2200のイタコン酸変性ビニルアルコ
ール(ケン化度98.7モル%、イタコン酸変性量0.
2モル%)280gを加えて加熱し、完全に溶解させ
た。次に、この溶液を40℃まで冷却し、35重量%塩
酸350gを加えた後、液温を18℃まで下げ、フラス
コ内にアセトアルデヒド78gを投入した。さらに、液
温を13℃まで下げてブチルアルデヒド52gを投入
し、白色の粉末を沈殿させた。次いで、液温を60℃ま
で昇温し、2時間保った後冷却、水洗した。分離した樹
脂を再び水に分散し、分散後のpHが6〜7となるよう
に水酸化ナトリウムで中和し、樹脂の200倍(体積
比)量の純水で水洗、濾過し、得られた樹脂を乾燥し
て、ポリビニルアセタール樹脂を得た。
【0033】上記ポリビニルアセタール樹脂につき、平
均重合度、アセチル基の割合(モル%)、水酸基の割合
(モル%)、ブチラール基の割合(モル%)、アセトア
セタール基の割合(モル%)及びカルボキシル基の割合
(モル%)を測定し、表1に示した。
均重合度、アセチル基の割合(モル%)、水酸基の割合
(モル%)、ブチラール基の割合(モル%)、アセトア
セタール基の割合(モル%)及びカルボキシル基の割合
(モル%)を測定し、表1に示した。
【0034】(1)平均重合度 (2)水酸基の割合 (3)アセタール基の割合 JIS K 6728に準拠して測定される。
【0035】(4)アセチル基の割合 エチルアルコールに溶解した樹脂に、苛性ソーダ水溶液
を加えて加熱し、そのエステル部分を加水分解して脂肪
酸ソーダを生成させ(残った苛性ソーダは硫酸で中
和)、次いで、それに内部標準物質として脂肪酸ビニル
エステル単位の脂肪酸と異なる脂肪酸及びリン酸を加え
てガスクロマトラフにより、脂肪酸ソーダの分解によっ
て生成する脂肪酸を定量し、この脂肪酸の量を換算して
求めることができる。
を加えて加熱し、そのエステル部分を加水分解して脂肪
酸ソーダを生成させ(残った苛性ソーダは硫酸で中
和)、次いで、それに内部標準物質として脂肪酸ビニル
エステル単位の脂肪酸と異なる脂肪酸及びリン酸を加え
てガスクロマトラフにより、脂肪酸ソーダの分解によっ
て生成する脂肪酸を定量し、この脂肪酸の量を換算して
求めることができる。
【0036】(5)カルボキシル基の割合 カルボキシル基をナトリウム塩にし、そのナトリウムを
原子吸光光度計を用いて定量した値をカルボキシル基に
換算して求めた。
原子吸光光度計を用いて定量した値をカルボキシル基に
換算して求めた。
【0037】(6)ブチラール基の割合 JIS K 6728に準拠して測定される。
【0038】(7)アセトアセタール基の割合 赤外線分光光度計によって測定される。
【0039】・ポリビニルブチラール接着剤の調製 上記で得られたポリビニルアセタール樹脂44g、ブチ
ル化メラミン樹脂(大日本インキ化学社製「スーパーベ
ッカミン」)48g(固形分)及びエポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ社製「エピコート1001」)4.4g
(固形分)を、メタノール/メチルエチルケトン/トル
エン(重量比2:2:1)の混合溶剤284gに溶解
し、さらにパラトルエンスルホン酸0.2gを加えて、
ポリビニルブチラール接着剤を調製した。
ル化メラミン樹脂(大日本インキ化学社製「スーパーベ
ッカミン」)48g(固形分)及びエポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ社製「エピコート1001」)4.4g
(固形分)を、メタノール/メチルエチルケトン/トル
エン(重量比2:2:1)の混合溶剤284gに溶解
し、さらにパラトルエンスルホン酸0.2gを加えて、
ポリビニルブチラール接着剤を調製した。
【0040】(実施例1)上記接着剤を35μm厚の銅
箔に130g/m2 となるように塗布し、120℃で4
分間乾燥して接着剤層付き銅箔を得た。この接着剤層付
き銅箔とフェノール含浸紙とを150℃、圧力12MP
aで30分間加圧して圧着し、銅箔付き絶縁基板を得
た。
箔に130g/m2 となるように塗布し、120℃で4
分間乾燥して接着剤層付き銅箔を得た。この接着剤層付
き銅箔とフェノール含浸紙とを150℃、圧力12MP
aで30分間加圧して圧着し、銅箔付き絶縁基板を得
た。
【0041】上記銅箔付き絶縁基板について、はんだ耐
熱性及び剥離接着強度をJIS C6485に準じて測
定し、結果を表2に示した。尚、試験温度は、はんだ耐
熱性について260℃、剥離接着強度について20℃と
した。
熱性及び剥離接着強度をJIS C6485に準じて測
定し、結果を表2に示した。尚、試験温度は、はんだ耐
熱性について260℃、剥離接着強度について20℃と
した。
【0042】(実施例2〜8、比較例1〜5)表1に示
した平均重合度、水酸基の割合、アセチル基の割合、水
酸基の割合(モル%)、ブチラール基の割合(モル
%)、アセトアセタール基の割合(モル%)及びカルボ
キシル基の割合(モル%)を有するポリビニルアセター
ル樹脂を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてポ
リビニルブチラール接着剤を得た後、実施例1と同様に
して銅箔付き絶縁基板を作製した。得られた銅箔付き絶
縁基板につき、実施例1と同様に、はんだ耐熱性及び剥
離接着強度を測定し、結果を表2に示した。
した平均重合度、水酸基の割合、アセチル基の割合、水
酸基の割合(モル%)、ブチラール基の割合(モル
%)、アセトアセタール基の割合(モル%)及びカルボ
キシル基の割合(モル%)を有するポリビニルアセター
ル樹脂を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてポ
リビニルブチラール接着剤を得た後、実施例1と同様に
して銅箔付き絶縁基板を作製した。得られた銅箔付き絶
縁基板につき、実施例1と同様に、はんだ耐熱性及び剥
離接着強度を測定し、結果を表2に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表1及び2から明らかなように、比較例1
ではカルボキシル基を全く含有しないため、はんだ耐熱
性及び剥離接着強度が低かった。また、比較例2,4で
は、水酸基の割合が少ないため、はんだ耐熱性及び剥離
接着強度が低かった。比較例3では、アセトアセタール
化部分の割合が少ないため、はんだ耐熱性及び剥離接着
強度が低かった。比較例5では、アセトアセタール基を
全く含有しないため、はんだ耐熱性及び剥離接着強度が
低かった。
ではカルボキシル基を全く含有しないため、はんだ耐熱
性及び剥離接着強度が低かった。また、比較例2,4で
は、水酸基の割合が少ないため、はんだ耐熱性及び剥離
接着強度が低かった。比較例3では、アセトアセタール
化部分の割合が少ないため、はんだ耐熱性及び剥離接着
強度が低かった。比較例5では、アセトアセタール基を
全く含有しないため、はんだ耐熱性及び剥離接着強度が
低かった。
【0046】
【発明の効果】本発明のポリビニルブチラール接着剤
は、上述の構成であり、はんだ耐熱性及び剥離接着強度
に優れるので、特に銅箔付き絶縁基板用接着剤として好
適に使用することができる。
は、上述の構成であり、はんだ耐熱性及び剥離接着強度
に優れるので、特に銅箔付き絶縁基板用接着剤として好
適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 16/06 C08F 16/06 C09J 201/00 C09J 201/00 H05K 3/38 H05K 3/38 E // C09J 7/02 C09J 7/02 Z Fターム(参考) 4F100 AB17A AB33A AK01B AK01G AK33 AK54B AK54G AL05B AL05G AT00C BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C CB00B DG10 EH46 EH46B GB43 JA07B JA07G JB13B JB13G JG04C JJ03 JK06 YY00B YY00G 4J004 AA02 AA08 AA11 AA12 AA13 AA14 AB05 CA08 CC02 FA08 4J040 DD071 DD072 EB021 EB022 EB111 EB112 EB131 EB132 EC001 EC002 EF001 EF002 GA04 GA05 GA06 GA07 LA01 LA06 LA08 MA02 NA20 4J100 AD02P BC59H CA01 CA31 HA43 HC16 HC17 HC18 HC19 JA03 JA43 5E343 AA12 BB05 BB24 BB67 CC01 DD80 EE22 GG02
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリビニルアセタール樹脂、熱硬化性樹
脂及び溶剤からなる接着剤であって、該ポリビニルアセ
タール樹脂は、ポリビニルアルコールとアルデヒドとの
アセタール化反応により合成され、重合度が1,000
〜3,000であり、アセタール基をアセタール化され
た2つの水酸基として数え、アセチル基と水酸基とアセ
タール基とカルボキシル基の合計量を100モル%とし
た時のアセチル基の割合が0.1〜3モル%、水酸基の
割合が28〜35モル%、アセタール基の割合が58〜
71.8モル%、カルボキシル基の割合が0.1〜4モ
ル%であり、全てのアセタール基の合計量を100モル
%とした時のアセトアセタール基の割合が20〜80モ
ル%であることを特徴とする接着剤。 - 【請求項2】 請求項1に記載の接着剤が銅箔の片面に
塗布されてなる接着剤付き銅箔。 - 【請求項3】 絶縁性基板と印刷回路形成用銅箔とが請
求項1に記載の接着剤により積層されてなる印刷回路形
成用基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001090685A JP2002285118A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 接着剤、接着剤付き銅箔及び印刷回路形成用基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001090685A JP2002285118A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 接着剤、接着剤付き銅箔及び印刷回路形成用基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002285118A true JP2002285118A (ja) | 2002-10-03 |
Family
ID=18945437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001090685A Withdrawn JP2002285118A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 接着剤、接着剤付き銅箔及び印刷回路形成用基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002285118A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103911106A (zh) * | 2013-11-18 | 2014-07-09 | 吴江市凯盈贸易有限公司 | 一种聚乙烯醇缩丁醛胶粘剂 |
JP2015120856A (ja) * | 2013-12-25 | 2015-07-02 | ヘンケルジャパン株式会社 | ラミネート用接着剤 |
JPWO2018062205A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2018-10-04 | 積水化学工業株式会社 | エポキシ接着剤組成物 |
WO2019188202A1 (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-03 | 積水化学工業株式会社 | エポキシ接着剤組成物 |
-
2001
- 2001-03-27 JP JP2001090685A patent/JP2002285118A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103911106A (zh) * | 2013-11-18 | 2014-07-09 | 吴江市凯盈贸易有限公司 | 一种聚乙烯醇缩丁醛胶粘剂 |
JP2015120856A (ja) * | 2013-12-25 | 2015-07-02 | ヘンケルジャパン株式会社 | ラミネート用接着剤 |
JPWO2018062205A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2018-10-04 | 積水化学工業株式会社 | エポキシ接着剤組成物 |
WO2019188202A1 (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-03 | 積水化学工業株式会社 | エポキシ接着剤組成物 |
CN111801396A (zh) * | 2018-03-28 | 2020-10-20 | 积水化学工业株式会社 | 环氧粘接剂组合物 |
US20210002528A1 (en) * | 2018-03-28 | 2021-01-07 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Epoxy adhesive composition |
JPWO2019188202A1 (ja) * | 2018-03-28 | 2021-02-12 | 積水化学工業株式会社 | エポキシ接着剤組成物 |
CN111801396B (zh) * | 2018-03-28 | 2022-08-19 | 积水化学工业株式会社 | 环氧粘接剂组合物 |
JP7431579B2 (ja) | 2018-03-28 | 2024-02-15 | 積水化学工業株式会社 | エポキシ接着剤組成物 |
US11932785B2 (en) | 2018-03-28 | 2024-03-19 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Epoxy adhesive composition |
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---|---|---|---|
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