図1は本発明に係る部品実装機を模式的に示す部分平面図であり、図2は図1の部品実装機が備える電気的構成を示すブロック図である。図1および以下の図では、Z方向を鉛直方向とし、X方向およびY方向のそれぞれを水平方向とするXYZ直交座標を示す。
図2に示すように、部品実装機1は、演算処理部110、駆動制御部120、記憶部130、画像処理部140およびフィーダー通信部150を有する主制御部100を備える。演算処理部110は、CPU(Central Processing Unit)およびRAM(Random Access Memory)等で構成されたプロセッサーであり、記憶部130に記憶されたプログラムやデータに基づき、駆動制御部120、画像処理部140およびフィーダー通信部150を制御することで、後述する各動作を制御する。また、部品実装機1には、例えばタッチパネルディスプレイで構成されたユーザーインターフェース160が設けられ、演算処理部110は、ユーザーインターフェース160の入力に応じて制御を実行する。
図1に示すように、部品実装機1は、基台11の上に設けられた一対のコンベア12、12を備える。そして、部品実装機1は、駆動制御部120によってコンベア12を制御することで、部品実装に要する基板Bの搬送を実行する。つまり、部品実装機1は、コンベア12によりX方向(基板搬送方向)の上流側から作業位置(図1の基板Bの位置)に搬入した基板Bに対して部品E(図5)を実装し、部品実装を完了した基板Bをコンベア12により作業位置からX方向の下流側へ搬出する。なお、部品Eを基板Bに実装するとは、部品Eを基板Bに載置することを示す。
一対のコンベア12、12のY方向の両側それぞれでは2つの部品供給部25がX方向に並んでおり、各部品供給部25では、複数のテープフィーダー5がX方向に並ぶ。各テープフィーダー5に対しては、集積回路、トランジスター、コンデンサ等の小片状の部品Eを所定間隔おきに収容した部品供給テープ60(図5)が巻き付けられた部品供給リールが配置されており、各テープフィーダー5は部品供給リールから引き出された部品供給テープ60を間欠的に送り出すことで、その先端部の部品供給位置Lsに部品Eを供給する。なお、演算処理部110は、フィーダー通信部150を介してテープフィーダー5のフィーダー制御部50に指令を出すことで、テープフィーダー5の動作を制御する。
X方向に並ぶ2個の部品供給部25の間には、部品認識カメラ7が上方を向いて基台11に取り付けられている。この部品認識カメラ7は、後述するようにその上方を通過する部品Eの画像を撮像して、画像処理部140に送信する。
また、部品実装機1では、Y方向に延びる一対のY軸レール21、21と、Y方向に延びるY軸ボールネジ22と、Y軸ボールネジ22を回転駆動するY軸モーターMyとが設けられ、ヘッド支持部材23が一対のY軸レール21、21にY方向に移動可能に支持された状態でY軸ボールネジ22のナットに固定されている。ヘッド支持部材23には、X方向に延びるX軸ボールネジ24と、X軸ボールネジ24を回転駆動するX軸モーターMxとが取り付けられており、ヘッドユニット3がヘッド支持部材23にX方向に移動可能に支持された状態でX軸ボールネジ24のナットに固定されている。したがって、駆動制御部120は、Y軸モーターMyによりY軸ボールネジ22を回転させてヘッドユニット3をY方向に移動させ、あるいはX軸モーターMxによりX軸ボールネジ24を回転させてヘッドユニット3をX方向に移動させることができる。
ヘッドユニット3は、X方向に並ぶ複数(6本)の実装ヘッド31を有する。さらに、ヘッドユニット3には、実装ヘッド31を昇降させるZ軸モーターMzを各実装ヘッド31に対して有する。各実装ヘッド31はZ方向(鉛直方向)に延びた長尺形状を有し、部品Eを吸着するためのノズル32(図6、図7)をその下端に係脱自在に有する。そして、実装ヘッド31によって部品実装が実行される。
つまり、駆動制御部120は、X軸モーターMxおよびY軸モーターMyによって、実装ヘッド31のノズル32を部品供給位置Lsに上方から対向させる。次に、駆動制御部120は、Z軸モーターMzによって実装ヘッド31を下降させて、テープフィーダー5によって部品供給位置Lsに供給された部品Eにノズル32を接触させる。続いて、駆動制御部120は、ノズル32により部品Eを吸着した実装ヘッド31を上昇させる。こうして実装ヘッド31が部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップを完了すると、駆動制御部120は、X軸モーターMxおよびY軸モーターMyによって実装ヘッド31を基板Bの上方に移動させ、実装ヘッド31は、部品Eの吸着を解除することで、基板Bに部品Eを実装する。
なお、ヘッドユニット3は、実装ヘッド31をR方向(Z方向を中心とする回転方向)に回転させるR軸モーターMrを各実装ヘッド31について有し、駆動制御部120は、R軸モーターMrによって実装ヘッド31をR方向に回転させることで、基板Bに実装する部品Eの回転角度を調整する。つまり、実装ヘッド31は、部品供給位置Lsから部品Eをピックアップしてから基板Bの上方へ移動する途中で部品認識カメラ7の上方を経由し、部品認識カメラ7がその上方を通過する部品Eを撮像して、部品Eの画像を取得する。部品Eの画像は、部品認識カメラ7から画像処理部140に送信され、画像処理部140は当該画像に基づき、実装ヘッド31に吸着された部品Eの位置および姿勢を認識する(部品認識)。そして、駆動制御部120は、この部品認識の結果に基づき、実装ヘッド31により基板Bに実装される部品Eの回転角度を調整する。
また、ヘッドユニット3には、基板認識カメラ8が下方を向いて取り付けられており、基板認識カメラ8は、ヘッドユニット3に伴ってX方向およびY方向へ移動する。基板認識カメラ8は、作業位置に搬入された基板Bに付されたフィデューシャルマークを上方から撮像して、フィデューシャルマークの画像を取得する。フィデューシャルマークの画像は、基板認識カメラ8から画像処理部140に送信され、画像処理部140は当該画像に基づき、基板Bの位置を認識する(基板認識)。そして、駆動制御部120は、この基板認識の結果に基づき、実装ヘッド31により実装される部品EのX方向およびY方向への位置を調整する。
図3は基板認識カメラの構成を模式的に示す部分断面図である。基板認識カメラ8は、対象物Jに光を照射する照明ユニット81と、Z方向から対象物Jに対向しつつ対象物Jを撮像する撮像ユニット83とを有する。照明ユニット81は、Z方向に平行な撮像ユニット83の光軸を中心とする円環状に複数の点光源を配列して、各光源から下方に光を照射する。点光源としては、例えばLED(Light Emitting Diode)を使用できる。撮像ユニット83は、レンズ831と固体撮像素子832とを有する。レンズ831は、Z方向に平行な光軸を有して対象物Jに上方から対向して、対象物Jで反射された光を固体撮像素子832に結像する。そして、固体撮像素子832は、レンズ831により結像された光を検出することで、対象物Jの画像を撮像する。かかる基板認識カメラ8は、フィデューシャルマークの撮像以外に、後述するようにテープフィーダー5の部品供給位置Lsの撮像も実行する。
図4はテープフィーダーの構成および動作の一例を模式的に示す側面図である。同図では、テープフィーダー5が部品供給テープ60を送り出すフィード方向Df(Y方向に平行)を適宜示すとともに、フィード方向Dfの矢印側をフィード方向Dfの「前」と、フィード方向Dfの矢印の反対側をフィード方向Dfの「後ろ」と適宜取り扱う。また、テープフィーダー5に取付可能な2本の部品供給テープ60を区別するために、同図および以下の図では、キャリアテープに対して異なる符号60a、60bを適宜用いる。
テープフィーダー5は、機械的構成であるフィーダー本体51と、部品供給テープ60を駆動するフィーダーモーターMf、Mbとを備える。フィーダー本体51は、X方向に薄くてフィード方向Dfに長尺な偏平形状のケース52を有する。ケース52は上述のフィーダー制御部50を内部に収容しており、作業者はケース52に設けられた操作ボタンを介してフィーダー制御部50に指示を入力できる。また、ケース52のフィード方向Dfの後端では、Z方向に延設されたテープ挿入口53a(破線で示す)が開口し、ケース52のフィード方向Dfの前端部分の上面に部品供給位置Lsが設けられている。そして、フィーダー本体51内ではテープ挿入口53aから部品供給位置Lsへ到るテープ搬送路53bが設けられている。このフィーダー本体51は、テープ挿入口53aからテープ搬送路53bに挿入された部品供給テープ60を、フィーダーモーターMf、Mbの駆動力を受けてフィード方向Dfに送り出すことで、部品供給位置Lsに部品を供給する。
フィーダー本体51は、テープ搬送路53bの上方でテープ挿入口53aに隣接して配置されたスプロケット54と、フィーダーモーターMbの駆動力をスプロケット54に伝達するギヤ55とをケース52内に有し、スプロケット54はフィーダーモーターMbが発生する駆動力を受けて回転する。さらに、フィーダー本体51は、ケース52に対して着脱可能に取り付けられたテープ支持部材56を有する。このテープ支持部材56はスプロケット54に下方から対向し、スプロケット54との間に部品供給テープ60を挟むことで、部品供給テープ60をスプロケット54に係合させる。こうして、スプロケット54とテープ支持部材56との間のテープ取付位置Laに、部品供給テープ60の先端が取り付けられる。したがって、フィーダーモーターMbは、順方向に回転(順回転)することで、スプロケット54に係合する部品供給テープ60をフィード方向Dfへ搬送することができる。また、フィーダーモーターMbは、順方向と反対の逆方向に回転(逆回転)することで、スプロケット54に係合する部品供給テープ60をフィード方向Dfの反対側(後側)へ搬送できる。
また、フィーダー本体51は、その前端部分に配置されて下方からテープ搬送路53bに隣接する2個のスプロケット57d、57uと、フィーダーモーターMfの駆動力をスプロケット57d、57uにそれぞれ伝達する2個のギヤ58d、58uとをケース52内に有する。そして、スプロケット57d、57uはフィーダーモーターMfが発生する駆動力を受けて回転する。したがって、フィーダーモーターMfは、順方向に間欠的に回転(順回転)することで、スプロケット57d、57uに係合する部品供給テープ60をフィード方向Dfへ間欠的に搬送できる。また、フィーダーモーターMfは、順方向と反対の逆方向に回転(逆回転)することで、スプロケット57d、57uに係合する部品供給テープ60をフィード方向Dfの反対側(後側)へ搬送できる。
フィーダー制御部50は、フィーダーモーターMf、Mbを制御することで、図4に示す各ステップを実行する。つまり、ステップS11に示すように部品供給テープ60aがテープ取付位置Laに取り付けられて、作業者が自動装填の実行指示をフィーダー制御部50に入力すると、フィーダーモーターMbが順方向への回転を開始して、スプロケット54が部品供給テープ60aをフィード方向Dfに搬送する。さらに、部品供給テープ60の先端がスプロケット57uに到達するのに応じて、フィーダーモーターMfが順方向への回転を開始して、スプロケット57u、57dが部品供給テープ60aをフィード方向Dfに搬送する。そして、ステップS12に示すように、部品供給テープ60aの先端が部品供給位置Lsに到達すると、スプロケット57u、57dがフィード方向Dfへの部品供給テープ60aの搬送を停止する。こうして、テープフィーダー5は、テープ取付位置Laから部品供給位置Lsへフィード方向Dfに自動的に部品供給テープ60を搬送することで部品供給位置Lsに部品Eを供給する自動装填を実行する。
ちなみに、テープフィーダー5は、2個のスプロケット57d、57uの間に配置され、部品供給位置Lsのフィード方向Dfの上流側近傍のキャリアテープ60を検出するテープセンサーSfを有する。そして、フィーダー制御部50は、テープセンサーSfが部品供給テープ60aを検出したタイミングに基づき、部品供給テープ60aが部品供給位置Lsに到達するタイミングを把握する。
また、ステップS13に示すように、作業者がテープ支持部材56をケース52から取り外すと、部品供給テープ60aがスプロケット54から外れてテープ搬送路53bに落下する。続いて、ステップS14に示すように、作業者はテープ支持部材56をケース52に再び取り付けることで、部品供給テープ60aの次に部品実装に使用される部品供給テープ60bをスプロケット54とテープ支持部材56との間のテープ取付位置Laに取り付けておくことができる。
さらに、テープフィーダー5は、部品供給位置Lsのフィード方向Dfの上流側近傍の開放位置Leで部品供給テープ60を開放する部品露出部材59を有する。この部品露出部材59は、開放位置Leで部品供給テープ60に接触するカッターを有し、開放位置Leをフィード方向Dfに通過する部品供給テープ60をカッターにより切断して開くことで、部品供給位置Lsにおいて部品Eを露出させる。
図5は部品供給テープの一例を示す斜視図である。図5に示すように、部品供給テープ60は、一方向に長いシート形状を有するキャリアテープ62と、キャリアテープ62に貼着されるカバーテープ64とから構成される。キャリアテープ62には、上方に開口した空洞状のポケット621がテープの長手方向に一定間隔で一列に並ぶ。そして、カバーテープ64によって塞がれた状態で部品Eが各ポケット621に収容され、保持されている。また、キャリアテープ62の一辺側には、その縁部に沿って上下に貫通する係合孔622が一定間隔で設けられており、上述のスプロケット54およびスプロケット57d、57uが係合孔622に係合する。
そして、図4の部品露出部材59は、開放位置Leでカバーテープ64を開くことで、部品供給位置Lsに供給される部品Eを露出させる。この際、部品Eを露出させる方法としては、カバーテープ64の中心をカッターにより切断してカバーテープ64を両側に捲るセンター開放方式(特許文献1)や、カバーテープ64の一方側の周縁をカッターにより切断してあるいはキャリアテープ62から剥離してカバーテープ64を他方側へ捲る片捲り方式(特許文献2)がある。ただし、いずれの方式においても、部品Eの露出に成功する場合と失敗する場合とがある。
図6は片捲り方式による部品の露出の成功例および失敗例を模式的に示す図である。図6では、部品供給位置Lsの部品Eに上方から対向するノズル32が併記されている。図6の成功例では、部品露出部材59によって一方側の周縁が切断されたカバーテープ64が他方側に捲くられて、部品Eとノズル32との間から外れており、ポケット621内の部品Eがノズル32に対して露出している。特に、キャリアテープ62の上面のうち、ポケット621の周縁部623が上方に露出している。かかる成功例では、ノズル32は、部品供給位置Lsの部品Eに上方から対向しつつ下降して部品Eに接触した後に部品Eを吸着しつつ上昇することで、部品供給位置Lsから部品Eをピックアップできる。一方、図6の失敗例1では、カバーテープ64の一部が部品Eとノズル32との間に残っており、部品Eの一部(同図の右半分)がノズル32に対して露出していない。また、図6の失敗例2では、部品供給テープ60が逆向きにテープフィーダー5に装填されたために、部品Eの露出に失敗している。さらに、図6の失敗例3では、カバーテープ64がポケット621の全体を覆っており、部品Eの露出に失敗している。これは、カバーテープ64の周縁の切断そのものに失敗した場合や、カバーテープ64の周縁の切断には成功したがカバーテープ64を捲くれなかった場合に発生する。
図7はセンター開放方式による部品の露出の成功例および失敗例を模式的に示す図である。図7では、部品供給位置Lsの部品Eに上方から対向するノズル32が併記されている。図7の成功例では、部品露出部材59によって中心が切断されたカバーテープ64が両側に捲くられて、部品Eとノズル32との間から外れており、ポケット621内の部品Eがノズル32に対して露出している。特に、キャリアテープ62の上面のうち、ポケット621の周縁部623が上方に露出している。かかる成功例では、ノズル32は、部品供給位置Lsの部品Eに上方から対向しつつ下降して部品Eに接触した後に部品Eを吸着しつつ上昇することで、部品供給位置Lsから部品Eをピックアップできる。一方、図7の失敗例1では、カバーテープ64の一部が部品Eとノズル32との間に残っており、部品Eの一部(同図の右半分)がノズル32に対して露出していない。また、図7の失敗例2に示すように、部品供給テープ60が逆向きに装填された場合には、センター開放方式においても部品Eの露出に失敗する。さらに、図7の失敗例3では、カバーテープ64がポケット621の全体を覆っており、部品Eの露出に失敗している。これは、カバーテープ64の中心の切断そのものに失敗した場合や、カバーテープ64の中心の切断には成功したがカバーテープ64を捲くれなかった場合に発生する。
つまり、テープフィーダー5は、部品供給位置Lsで部品Eを露出させるために、開放位置Leで部品供給テープ60に部品露出部材59のカッターを接触させつつ部品供給テープ60をフィード方向Dfに送る。ただし、上述のように部品Eの露出は、成功する場合と失敗する場合とがある。このような部品Eの露出の成否は、部品供給位置Lsを撮像した画像に基づき判定できる。この成否判定は、露出された部品Eが部品供給位置Lsの画像に含まれるか否かを画像認識により確認することで実行しても良いし、部品Eの露出に成功した場合と失敗した場合とのそれぞれの部品供給位置Lsの画像の特徴の違いを確認することで実行しても良い。
特に後者による部品露出の成否判定は、例えばZ方向からの平面視(換言すれば、XY面)においてX方向の両側からポケット621の開口に隣接するポケット隣接範囲で、周縁部623が露出しているか否かを部品供給位置Lsの画像の輝度分布から確認することで実行しても良い。つまり、図6および図7に示したように、部品Eの露出に成功した場合には、部品Eを収容するポケット621の周縁部623が露出する。これに対して、キャリアテープ62とカバーテープ64との素材が違なる(例えばキャリアテープ62は紙で形成され、カバーテープ64はプラスチックで形成される)ため、周縁部623が露出しているか否かに応じて部品供給位置Lsの画像が有する輝度分布が異なる。
つまり、部品供給位置Lsの画像のうち、X方向の両側からポケット621に隣接するポケット隣接範囲の輝度分布において、部品Eの露出が成功した場合と失敗した場合とで図8に示すような違いが現れる。ここで、図8は部品の露出が成功した場合および失敗した場合それぞれの部品供給位置の画像に含まれるポケット隣接範囲の輝度分布をヒストグラムで示す図であり、各ヒストグラムでは、横軸が輝度(階調値)を示し、縦軸が度数を示す。図8の「成功例」は、センター開放方式でカバーテープ64の露出に成功した図7の「成功例」に対応し、図8の「失敗例3」は、センター開放方式でカバーテープ64の露出に失敗した図7の「失敗例3」に対応する。また、図8の輝度分布は、キャリアテープ62が白色の紙製であり、カバーテープ64が透明のプラスチック製であるとの条件で取得された。
部品Eの露出に成功した場合には、部品供給位置Lsの画像に含まれるポケット隣接範囲では、周縁部623が露出する。この周縁部623は紙製であるため、 図8の「成功例」に示すように、部品供給位置Lsの画像中のポケット隣接範囲の輝度分布は、所定輝度をピークとするシャープな形状を有する。一方、部品Eの露出に失敗した場合には、部品供給位置Lsの画像に含まれるポケット隣接範囲には、カバーテープ64が周縁部623に少なくとも部分的に重なる。このカバーテープ64はプラスチック製であって周縁部623よりも光沢を有するため、図8の「失敗例3」に示すように、部品供給位置Lsの画像中のポケット隣接範囲の輝度分布は、上記の所定輝度よりも高い範囲に広がる。
そこで、部品実装機1は、部品供給位置Lsを撮像した画像に含まれるポケット隣接範囲の輝度分布の広さから部品Eの露出の成否を判定する判定基準Cを記憶部130に記憶する(図2)。そして、部品供給位置Lsの画像と判定基準Cとを比較することで部品Eの露出の成否を判定する。かかる判定基準Cの具体例としては種々考えられる。例えば、平均輝度μを中心に±3σの輝度範囲に収まる画素の割合が、所定の基準割合(%)以上であれば成功と判定し、基準割合未満であれば失敗と判定するように、判定基準Cを定めても良い。ここで、σは標準偏差である。なお、ポケット隣接範囲は、部品Eの露出に成功した場合においてポケット621の周縁部623が露出する範囲であり、実験的に予め求めておけば良い。
図9は図1の部品実装機における部品露出成否判定での処理の一例を示すフローチャートである。図9のフローチャートは、演算処理部110の制御によって実行される。ステップS101では、基板認識カメラ8が部品供給位置Lsに上方から対向して、部品供給位置Lsをその視野に収める。つまり、部品供給位置Lsに供給された部品Eを収容するポケット621とそのポケット隣接範囲とが基板認識カメラ8の視野に収められる。そして、基板認識カメラ8は、照明ユニット81から部品供給位置Lsに光を照射しつつ部品供給位置Lsで反射された光を固体撮像素子832により検出することで、部品供給位置Lsを撮像した画像を取得する。
部品供給位置Lsの画像は、基板認識カメラ8から画像処理部140に送信され、画像処理部140は、当該画像が判定基準Cを満たすか否かを判断する(ステップS103)。具体的には、画像処理部140は、部品供給位置Lsの画像からポケット隣接範囲における各画素の輝度の分布を抽出し、この輝度分布が判定基準Cを満たすか判断する。そして、判定基準Cが満たされれば(ステップS103で「YES」)、画像処理部140は部品Eの露出に成功したと判定する(ステップS104)。一方、判定基準Cが満たされなければ、画像処理部140は部品Eの露出に失敗したと判定する(ステップS105)。かかる部品露出成否判定は、部品実装機1で実行される種々の動作において実行できる。続いてはこの点について説明する。
図10は部品実装機におけるテープ装填での処理の一例を示すフローチャートである。かかるフローチャートは、主制御部100とフィーダー制御部50との協働制御よって実行される。ステップS201では、フィーダー制御部50は、作業者が自動装填の実行指示をフィーダー制御部50に入力したか否かを判断する。そして、実行指示が入力されると(ステップS201で「YES」)、テープフィーダー5はフィード方向Dfの部品供給テープ60の搬送を開始する(ステップS202)。部品供給テープ60が部品供給位置Lsに到着・停止して自動装填が完了すると(ステップS203で「YES」)、フィーダー制御部50は自動装填の完了を演算処理部110に通知する。
演算処理部110は、この通知を受けて部品露出成否判定を実行する(ステップS204)。これによって、自動装填に伴って開放位置Leを通過した部品供給テープ60のカバーテープ64が開かれて、部品供給位置Lsにおいて部品Eが露出しているかが、図9のフローチャートに従って判定される。ステップS205で部品露出成否判定の結果が成功であると確認されると、演算処理部110は、自動装填によって部品供給位置Lsに供給された部品Eの吸着(ピックアップ)を実装ヘッド31に許可する(ステップS206)。一方、ステップS205で部品露出成否判定の結果が失敗であると確認されると、演算処理部110は、自動装填によって部品供給位置Lsに供給された部品Eの吸着(ピックアップ)を実装ヘッド31に禁止する(ステップS207)。さらに、演算処理部110は、自動装填において部品Eの露出に失敗した旨を、ユーザーインターフェース160を介して作業者に報知する(ステップS208)。
以上に説明したように、この実施形態では、自動装填により部品供給位置Lsへ部品Eが供給された状態で部品供給位置Lsを撮像した画像に基づき、部品Eの露出の成否が判定される(部品露出成否判定)。したがって、部品供給テープ60の自動装填時における部品Eの露出の成否が把握可能となっている。
また、記憶部130は、部品Eの露出が成功した場合の部品供給位置Lsの画像が有する輝度分布と、部品Eの露出が失敗した場合の部品供給位置Lsの画像が有する輝度分布とを区別する判定基準Cを記憶する。そして、画像処理部140は、基板認識カメラ8が撮像した部品供給位置Lsの輝度分布と判定基準Cとの比較に基づき、部品露出部材59による部品Eの露出の成否を判定する(ステップS103)。かかる構成では、画像の輝度分布と判定基準Cとを比較するといった簡便な演算により、部品Eの露出の成否を判定できる。
また、演算処理部110は、部品露出部材59による部品Eの露出が成功した場合には、部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップを実装ヘッドに許可する。これによって、露出に成功した部品Eを実装ヘッド31に的確にピックアップさせることができる。
また、演算処理部110は、部品露出部材59による部品Eの露出が失敗した場合には、部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップを実装ヘッド31に禁止するとともに、部品露出部材59による部品Eの露出の失敗をユーザーインターフェース160によって報知する。かかる構成では、作業者は、部品Eの露出の失敗を把握して、必要な作業を行うことができる。
また、部品供給位置Lsの撮像は、基板Bのフィデューシャルマークを撮像するために実装ヘッド31に取り付けられた基板認識カメラ8により実行される。かかる構成では、フィデューシャルマークを撮像する基板認識カメラ8を、部品供給位置Lsの撮像に共用でき、部品実装機1におけるカメラの台数を抑えることができる。
図11は部品実装機における部品実装での処理の一例を示すフローチャートである。かかるフローチャートは、主制御部100とフィーダー制御部50との協働制御よって実行される。部品実装が開始されると、実装ヘッド31は、基板Bに実装すべき部品Eを部品供給位置Lsからピックアップする(ステップS301)。そして、上述の通り、実装ヘッド31は部品認識カメラ7の上方に部品Eを移動させて、画像処理部140が部品認識を実行する(ステップS302)。
そして、ステップS303では、画像処理部140は部品認識の結果に基づき、部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップの成否を判定する。具体的には、部品認識で撮像した画像に部品Eが含まれるか否かが判定される。画像に部品Eが含まれており、ピックアップが成功したと判定されると(ステップS303で「YES」)、実装ヘッド31は部品Eを基板Bに実装する(ステップS305)。そして、演算処理部110は、全部品Eを基板Bに実装済みである場合(ステップS305で「YES」の場合)には、部品実装を終了し、基板Bに未実装の部品Eがある場合(ステップS305で「NO」の場合)には、ステップS301に戻る。
一方、ステップS303でピックアップが失敗した(NO)と判定されると、部品露出成否判定が実行される(ステップS306)。これによって、実装ヘッド31が部品Eのピックアップを失敗した部品供給位置Lsにおいて、部品Eが露出しているかが判定される。そして、ステップS307で部品露出成否判定の結果が成功であると確認されると、ステップS301に戻って部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップが再試行される。一方、ステップS307で部品露出成否判定の結果が失敗であると確認されると、演算処理部110は、判定対象となった部品供給位置Lsからの部品Eの吸着(ピックアップ)を実装ヘッド31に禁止する(ステップS308)。さらに、演算処理部110は、部品実装において部品Eの露出に失敗した旨を、ユーザーインターフェース160を介して作業者に報知する(ステップS309)。
以上に説明した実施形態では、実装ヘッド31が部品供給位置Lsから部品Eをピックアップする度に、テープフィーダー5は、部品供給テープ60をフィード方向Dfに搬送して、部品供給位置Lsに部品Eを供給する。そして、演算処理部110は、実装ヘッド31が部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップに失敗すると、基板認識カメラ8により部品供給位置Lsの画像を撮像して部品露出部材59による部品Eの露出の成否を判定する。かかる構成では、実装ヘッド31による部品Eのピックアップの失敗が、部品Eの露出の失敗によるものか否かを把握することができる。
ちなみに、実装ヘッド31による部品Eのピックアップの成否は、部品認識の結果によらずとも判定できる。つまり、部品Eのピックアップに成功した場合と失敗した場合とで、実装ヘッド31のノズル32に生じる負圧の大きさが異なる。そこで、ノズル32の圧力に基づき、ピックアップの成否を判定しても良い。
図12は部品実装機におけるテープ装填での処理の変形例を示すフローチャートであり、図13は図12のテープ装填で実行される露出再試行の処理の一例を示すフローチャートである。かかるフローチャートは、主制御部100とフィーダー制御部50との協働制御よって実行される。ここでは、図10の例との差異点を中心に説明することとし、図10の例との共通点は相当符号を付して説明を適宜省略する。なお、図10の例と共通する構成を備えることで同様の効果を奏する点は言うまでもない。
図10の例と同様に、図12のテープ装填では、ステップS201〜S203が実行されて部品供給テープ60がテープフィーダー5に自動的に装填され、自動装填で部品供給位置Lsに供給された部品Eに対して部品露出成否判定が実行される(ステップS204)。そして、ステップS205で、部品露出成否判定の結果が成功であると確認されると、部品供給位置Lsからの部品Eの吸着(ピックアップ)が実装ヘッド31に許可される(ステップS206)。
一方、図12のテープ装填では、ステップS205で、部品露出成否判定の結果が失敗であると確認された場合の処理が図10の例と異なる。この場合、演算処理部110は、再試行フラグがオンか否かを確認する(ステップS211)。この再試行フラグは、露出再試行を実行済みであるか否かを示すフラグである。そして、再試行フラグがオフの場合(ステップS211で「NO」の場合)には、演算処理部110は再試行フラグをオンにしてから(ステップS212)、図13の露出再試行をフィーダー制御部50に実行させる(ステップS213)。
ステップS221では、テープフィーダー5は部品供給テープ60をフィード方向Dfの上流側に搬送する(逆搬送)。これによって、ステップS202〜S203の自動装填によって部品供給位置Lsに供給された部品Eが、開放位置Leのフィード方向Dfの上流側まで移動する。ステップS222では、テープフィーダー5は、自動装填で部品供給テープ60を搬送する速度よりも低い速度で、部品供給テープ60をフィード方向Dfに搬送する(順搬送)。これによって、自動装填で露出に失敗した部品Eが開放位置Leを再度通過して、当該部品Eの露出が部品露出部材59により再試行される。そして、部品Eが部品供給位置Lsに到着すると(ステップS223で「YES」)、テープフィーダー5は部品供給テープ60の搬送を停止して(ステップS224)、図12のテープ装填に戻る。
一方、ステップS211において再試行フラグがオンである(YES)と確認された場合には、既に露出再試行を実行したにも拘らず、部品Eの露出に失敗したこととなる。そこで、演算処理部110は、再試行フラグをオフにしてから(ステップS214)、自動装填によって部品供給位置Lsに供給された部品Eのピックアップを実装ヘッド31に禁止する(ステップS215)。さらに、演算処理部110は、自動装填において部品Eの露出に失敗した旨を、ユーザーインターフェース160を介して作業者に報知する(ステップS216)。
以上に説明した実施形態では、演算処理部110は、部品露出部材59による部品Eの露出が失敗した場合には、部品供給位置Lsに供給された部品Eを開放位置Leよりもフィード方向Dfの上流側まで移動させてから、部品供給テープ60をフィード方向Dfに搬送することで、部品露出部材59による部品Eの露出を再試行する。したがって、自動装填時に部品Eに失敗した場合であっても、その後の再試行により部品Eを露出させることが可能となる。
このように本実施形態では、部品実装機1が本発明の「部品実装機」の一例に相当し、テープフィーダー5が本発明のテープフィーダーの一例に相当し、フィーダーモーターMf、Mbが本発明の「テープ搬送部」の一例に相当し、テープ取付位置Laが本発明の「テープ挿入位置」の一例に相当し、部品供給位置Lsが本発明の「供給位置」の一例に相当し、フィード方向Dfが本発明の「搬送方向」の一例に相当し、部品露出部材59が本発明の「露出部」の一例に相当し、開放位置Leが本発明の「開放位置」の一例に相当し、コンベア12が本発明の「基板搬入部」の一例に相当し、実装ヘッド31が本発明の「実装ヘッド」の一例に相当し、基板認識カメラ8が本発明の「撮像部」の一例に相当し、主制御部100およびフィーダー制御部50が協働して本発明の「制御部」の一例として機能し、ユーザーインターフェース160が本発明の「ユーザーインターフェース」の一例に相当し、判定基準Cが本発明の「判定基準」の一例に相当し、部品供給テープ60が本発明の「部品供給テープ」の一例に相当し、キャリアテープ62が本発明の「キャリアテープ」の一例に相当し、ポケット621が本発明の「収容部」の一例に相当し、カバーテープ64が本発明の「カバーテープ」の一例に相当し、部品Eが本発明の「部品」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、特開2015−211187号公報に記載のロータリー型の実装ヘッドによって部品Eを基板Bに実装しても良い。
図14は実装ヘッドの変形例を模式的に示す図である。図14の実装ヘッド31は、Z方向に平行な回転中心Tの周りで円周状に並ぶ複数のノズル32を有する。なお、図14では、複数のノズル32のうち、2個のノズル32のみが示されている。かかる実装ヘッド31では、複数のノズル32が回転中心Tを中心に回転することで、これらのうちの1個のノズル32が選択的に動作位置Loに位置して、部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップを行う。
また、実装ヘッド31には部品認識カメラ9(撮像部)が取り付けられている。この部品認識カメラ9は、動作位置Loのノズル32が部品供給位置Lsに上方から対向した状態で、部品供給位置Lsを視野に収める。具体的には、部品認識カメラ9は、部品供給位置Lsに光を照射する照明ユニット91と、部品供給位置Lsを撮像する撮像ユニット93とを有する。照明ユニット91は複数のノズル32の内側に配置され、マトリックス状に配列された複数の点光源(例えば、LED)から部品供給位置Lsに対して斜め上方から光を照射する。撮像ユニット93は複数のノズル32の外側に配置され、レンズ931と固体撮像素子932とを有する。レンズ931は、部品供給位置Lsに対して斜め上方から対向して、部品供給位置Lsで反射された光を固体撮像素子932に結像する。そして、固体撮像素子932は、レンズ931により結像された光を検出することで、部品供給位置Lsの画像を撮像する。
図15は部品実装機における部品実装での処理の変形例を示すフローチャートである。かかるフローチャートは、主制御部100とフィーダー制御部50との協働制御よって、図14の実装ヘッド31を用いて実行される。部品実装が開始されると、実装ヘッド31は部品供給位置Lsの上方に移動して、動作位置Loのノズル32を部品供給位置Lsに上方から対向させる(ステップS401)。また、ステップS401の状態において、部品認識カメラ9の視野に部品供給位置Lsが収まる。
そして、演算処理部110は、部品認識カメラ9によって部品供給位置Lsを撮像した画像に基づき部品露出成否判定を実行する(ステップS402)。ステップS403で部品露出成否判定の結果が成功であると確認されると、演算処理部110は、判定対象となった部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップを、実装ヘッド31に許可する。これによって、実装ヘッド31は動作位置Loのノズル32によって基板Bを部品供給位置Lsからピックアップして、基板Bに実装する(ステップS404)。そして、演算処理部110は、全部品Eを基板Bに実装済みである場合(ステップS405で「YES」の場合)には、部品実装を終了し、基板Bに未実装の部品Eがある場合(ステップS405で「NO」の場合)には、ステップS401に戻る。
一方、ステップS403で部品露出成否判定の結果が失敗であると確認されると、演算処理部110は、判定対象となった部品供給位置Lsからの部品Eのピックアップを実装ヘッド31に禁止する(ステップS406)。さらに、演算処理部110は、部品実装において部品Eの露出に失敗した旨を、ユーザーインターフェース160を介して作業者に報知する(ステップS407)。
以上に説明した実施形態では、部品供給位置Lsの部品EにZ方向(鉛直方向)から実装ヘッド31のノズル32が対向した状態で部品供給位置Lsの部品Eを撮像するように実装ヘッド31に取り付けられた部品認識カメラ9により撮像が行われる。したがって、部品認識カメラ9が部品供給位置Lsを撮像してから実装ヘッド31が部品供給位置Lsから部品Eをピックアップするまでに実装ヘッド31を水平方位に移動させる必要がなく、実装ヘッド31による部品Eのピックアップを速やかに開始できる。
また、実装ヘッド31が部品供給位置Lsから部品Eをピックアップする度に、テープフィーダー5は、部品供給位置Lsに部品Eを供給する。そして、演算処理部110は、実装ヘッド31が部品Eのピックアップのためにノズル32を部品供給位置Lsに対向させる度に、部品認識カメラ9により画像を撮像して部品露出部材59による部品の露出の成否を判定する。したがって、部品Eの露出に失敗した場合には、速やかにこれを把握することができる。
また、図14および図15以外の変更を行うこともでき、例えば部品露出成否判定で用いる判定基準Cも適宜変更しても良い。また、複数の種類の部品供給テープ60を部品実装に用いる場合には、部品供給テープ60の種類毎に判定基準Cを記憶部130に記憶しても良い。これによって、部品供給テープ60の種類に応じた判定基準Cによって、部品Eの露出の成否を適切に判定できる。
また、上記実施形態は、画像の輝度分布に基づき部品露出成否判定を実行する。しかしながら、これとは異なる画像の特徴に基づき部品露出成否判定を実行しても良い。
また、照明ユニット81、91からの光の照射方法も適宜変更できる。例えばレンズ等を用いて部品供給位置Lsに対して光を集光しても良い。これによって、部品供給位置Lsとは異なる位置で反射された光が画像に混在するのを抑制することができる。
また、部品供給位置Lsに光を照射する範囲も適宜変更できる。したがって、部品Eの存在範囲を外して、カバーテープ64に選択的に光を照射するように構成しても良い。
また、部品供給位置Lsにおける輝度分布の態様は、キャリアテープ62あるいはカバーテープ64の構成(色・素材)や、カバーテープ64の開放方法の違い等に応じて異なり、図8の例に限られない。そして、輝度分布の態様が図8の例と異なる場合であっても、同様に部品Eの露出の成否を判定するように構成できる。つまり、キャリアテープ62とカバーテープ64との素材の違いに応じて光の反射態様が異なるため、部品Eの露出の成否に応じて、部品供給位置Lsの画像中のポケット隣接領域において輝度分布に差が生じる。そこで、この輝度分布の差を利用して、部品Eの露出の成否を判定できる。
なお、上記の例では、ポケット621の周縁部623の露出の有無をポケット隣接範囲の輝度分布に基づき確認していた。しかしながら、ポケット621の周縁部623の露出の有無を画像認識に基づき確認しても良い。要するに、部品供給位置Lsにおけるポケット621の周縁部623の露出の有無を確認することで、部品Eの露出の成否を判定できる、
また、部品Eの露出の成否は、ポケット621の周縁部623の露出の有無以外に、上述のとおり画像認識によって判定できる。特に、部品Eの露出に伴って、ポケット621の周縁部623が必ずしも露出しない部品供給テープ60を用いる場合には、部品Eの露出を画像認識によって判定することが好適となる。