以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態による表面実装機100の構造について説明する。
本発明の第1実施形態による表面実装機100は、図1に示すように、クリーム半田(図示せず)が印刷された基板(配線基板)1(図3参照)に、後述するヘッドユニット50を用いてテープフィーダ110などから供給される複数種類の部品2(2a、2bおよび2c)(図3参照)を実装(搭載)する装置である。ここで、部品2は、LSI、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗器などの小片状の電子部品を示す。なお、テープフィーダ110は、本発明の「部品供給装置」の一例である。
表面実装機100は、基台10と、基台10上(紙面手前側)に設けられた基板搬送部20と、基板搬送部20の両側(Y1側およびY2側)に配置された部品供給領域30および40と、基板搬送部20の上方(紙面手前側)をX−Y平面に沿って移動可能なヘッドユニット50と、ヘッドユニット50に取得された実装前の部品2の状態を撮像する部品用カメラ60と、制御装置70(図4参照)とを備えている。また、表面実装機100は、部品2を供給するためのテープフィーダ110および160が着脱可能に装着されるように構成されている。
基台10上に配置された基板搬送部20は、図1に示すように、基板1の搬送方向(X方向)に延びる一対のコンベア21を有している。一対のコンベア21は、一方側(X1側)から基板1を受け入れて実装位置Mまで搬送するとともに、実装位置Mにおいて基板1を保持する機能を有している。また、一対のコンベア21は、部品2の実装完了後に、実装済みの基板1を他方側(X2側)に搬出する機能をさらに有している。
基板搬送部20の前方側(Y2側)に確保された部品供給領域30および後方側(Y1側)に確保された部品供給領域40には、横方向(X方向)に沿って並べられた複数のテープフィーダ110および160がそれぞれ配置されている。ここで、テープフィーダ110は、部品2のうち平面的な寸法が0.4mm×0.2mmサイズや0.3mm×0.15mmサイズなどのいわゆる極小部品2aを供給する部品供給装置である。これに対して、テープフィーダ160は、部品2のうちテープフィーダ110が供給する極小部品2aよりもサイズの大きな部品2bを供給する部品供給装置である。なお、図3には、極小部品2aおよび部品2b、さらには後述する大型の部品(パッケージ部品)2cが混在した状態で1枚の基板1に実装されている様子が示されている。
また、個々の極小部品2aは、図7に示すように、後述するプラスチック製の部品テープ120に所定間隔を隔てて列状に形成された収容部121に収容されている。したがって、部品テープ120の幅Wは、極小部品2aの大きさに合わせて約4mm程度と細い。比較として、サイズの大きな部品2bを保持する場合の部品供給テープの幅は、部品テープ120の約2倍以上の10mm前後と相対的に広い。したがって、図1に示すように、テープフィーダ110は、テープフィーダ160よりも幅(X方向の幅)が狭い。また、テープフィーダ110および160は、基台10に取り付けられたフィーダプレート(図示せず)に対して各々装着されるように構成されている。
ここで、テープフィーダ110の構造について説明する。テープフィーダ110は、複数の極小部品2aを所定の間隔を隔てて保持した部品テープ120(図7参照)が巻回されたリール(図示せず)を保持可能に構成されている。また、テープフィーダ110は、図5に示すように、極小部品2a(図7参照)が収容された部品テープ120を矢印P方向に搬送するための搬送部111を備えている。これにより、テープフィーダ110は、部品テープ120をリール(図示せず)から巻き取るようにして間欠的に繰り出すとともに、部品テープ120を搬送部111の前方(Y1側)の先端部に設けられた部品供給部112まで搬送することにより、部品実装時にヘッドユニット50(図1参照)に極小部品2aを供給するように構成されている。
また、搬送部111の内部には、後方(Y2側)から前方(Y1側)に向かって部品供給部112まで矢印P方向に沿って延びるテープ通路113(破線で示す)が設けられている。また、搬送部111の後部(Y2側)におけるテープ通路113の上方(Z2方向)には、後述する剥離後のトップテープ123を保管するテープ収容部114(破線で示す)が配置されている。また、テープ収容部114の上部には、搬送部111を持ち運ぶためのハンドル115が設けられている。また、搬送部111の下部領域には、部品テープ120の送り動作を制御するためのフィーダ制御部80が設けられている。また、フィーダ制御部80の斜め前方(Y1側)には、テープフィーダ110を表面実装機100(図1参照)に装着するための接続機構部116が設けられている。また、表面実装機100とフィーダ制御部80とを電気的に接続するコネクタ部117が、フィーダ制御部80から前方に突出するように設けられている。
ここで、第1実施形態では、テープフィーダ110の部品供給部112には、部品テープ120の搬送経路となる上面側(Z2側)に開口する開口部130aを有する凹部130が形成されている。また、図5および図6に示すように、凹部130の底面130bには、1つのLED(半導体発光素子)140が取り付けられている。LED140は、図4に示すように、フィーダ制御部80の外部入出力部82に電気的に接続されており、LED140は、凹部130に取り付けられた状態で、上方に配置された部品テープ120(キャリアテープ122)の下面122aに向けて一定値の輝度値に調整された照明光を照射する機能を有している。なお、LED140は、本発明の「光源部」の一例である。
また、部品供給部112においては、開口部130aを介してテープ通路113がテープフィーダ110の外部に露出している。これにより、テープ通路113を矢印P方向に搬送された部品テープ120に保持された極小部品2aが、この部品供給部112の開口部130aを介してヘッドユニット50の吸着ノズル5(図2参照)によって取り出されるように構成されている。
また、第1実施形態では、図7に示すように、部品テープ120は、極小部品2aを収容する収容部121を有するキャリアテープ122と、キャリアテープ122を被覆することにより極小部品2aをキャリアテープ122内に保持するトップテープ123とによって構成されている。ここで、キャリアテープ122は、光を透過可能な黒色系のテープからなる。より具体的には、キャリアテープ122としては、ポリカーボネート樹脂に静電気防止対策としての導電剤(ブラックカーボン)が混入された黒色系のエンボステープが用いられている。また、図6および図7に示すように、極小部品2aを収容する収容部121は、キャリアテープ122のトップテープ123が被された上面122bから反対側(Z1側)の下面122aに向かって凹状に窪んでいる。また、個々の収容部121は、キャリアテープ122の延びる方向(矢印P方向)に沿って所定の間隔で設けられている。なお、キャリアテープ122は、本発明の「部品供給テープ」の一例である。
また、キャリアテープ122には、後述する搬送部111のスプロケット118と係合するための複数の係合孔122cが設けられている。個々の係合孔122cは、キャリアテープ122の長手方向(矢印P方向)に沿った一方側の縁部近傍に沿って所定の間隔で形成されている。また、上面122bを被覆するトップテープ123は、図5に示すように、部品供給部112の開口部130aのY2側の縁部でキャリアテープ122から剥離されることにより、上面122bとともに極小部品2aが外部(上方)に露出されるように構成されている。
また、図5に示すように、ハンドル115は、接続機構部116と図示しないリンク部材によって連結されている。接続機構部116は、基台10に取り付けられたフィーダプレート(図示せず)と係合することにより、テープフィーダ110が表面実装機100に固定される。ユーザがハンドル115を把持してテープフィーダ110を持ち上げる際には、ハンドル115が所定の角度だけ回動する。このハンドル115の回動がリンク部材を介して接続機構部116に伝達されることにより、表面実装機100のフィーダプレートとテープフィーダ110との係合が解除される。なお、テープフィーダ110が接続機構部116によって表面実装機100に固定されると、コネクタ部117が、表面実装機100側の図示しないコネクタと接続される。これにより、表面実装機100の部品吸着動作とテープフィーダ110の後述するテープ送り動作とが連携されるように構成されている。
また、搬送部111には、部品テープ120をリールから引き出すとともにキャリアテープ122を送り出すためのスプロケット118と、スプロケット118を回転させるための駆動モータ83と、トップテープ123の巻取り用の駆動モータ84とが設けられている。スプロケット118は、外周部に所定の間隔で設けられたピン118a(図6参照)を有しており、ピン118aがキャリアテープ122の係合孔122cと係合するように構成されている。ピン118aが係合孔122cと係合した状態で駆動モータ83が駆動されることにより、スプロケット118が回転してリールから部品テープ120を部品供給部112まで引き出すとともに、トップテープ123が剥離された後のキャリアテープ122を送り出すように構成されている。
また、スプロケット118により部品供給部112まで搬送された部品テープ120は、開口部130aのY2側の縁部でテープ送出部119からの引っ張りによりトップテープ123が剥離されることにより、キャリアテープ122の収容部121に収容された極小部品2aは、開口部130aにおいてテープフィーダ110の上面から外部に露出するように構成されている。剥離されたトップテープ123は、後方(Y2側)に折り返されるとともに、テープ送出部119によってテープ収容部114まで矢印Q方向に送られるように構成されている。
なお、比較的サイズの大きな部品2b(図3参照)を供給するテープフィーダ160(図1参照)については、テープフィーダ110に設けたような凹部130やLED140は設けられていない。また、テープフィーダ160が搬送可能な部品テープは、透光性を有するプラスチック製(樹脂製)のテープに加えて、透光性を有しない白色の紙テープが用いられる。
また、基板搬送部20の後方側(Y1側)に設けられた部品供給領域40には、テープフィーダ110および160に加えて、トレイ170が配置されている。トレイ170には、ヘッドユニット50による取り出しが可能となるように、QFP(Quad Flat Package)やBGA(Ball Grid Array)などの大型の部品(パッケージ部品)2cが整列して載置されている。
ヘッドユニット50は、図1および図2に示すように、部品供給領域30および40から供給される部品2(2a、2bおよび2c)を一時的に吸着/保持した状態で基板1上の所定位置(実装位置)まで移送し、その位置で部品2を基板1に実装する機能を有している。具体的には、ヘッドユニット50の下面には、タンデム配置された10基の実装ヘッド51が取り付けられている。また、各実装ヘッド51には、先端部が下方(Z1方向)に向けられた部品吸着用の吸着ノズル5が取り付けられている。これにより、部品実装動作時には、表面実装機100に設けられた負圧発生機(図示せず)により吸着ノズル5の先端部(下端部)に発生させた負圧によって部品2が個々に吸着されるように構成されている。
また、10基の実装ヘッド51を含むヘッドユニット50は、基台10上をX方向に延びる支持部52を介して移動可能に支持されている。ヘッドユニット50は、支持部52に設けられたサーボモータ53によりボールねじ軸54が回動されることによってX方向に移動される。また、基台10の上面には、Y方向に延びる一対の高架フレーム11が配置されており、高架フレーム11には、サーボモータ13とボールねじ軸14とが設けられている。ここで、支持部52は、一対の固定レール12を介して高架フレーム11上をX方向に跨いでいる。そして、支持部52は、サーボモータ13によりボールねじ軸14が回動されることによって高架フレーム11上をY方向に移動される。これにより、ヘッドユニット50は、ボールねじ軸54および14がそれぞれ回転されて、基台10上のX−Y平面内を任意の位置に移動することが可能に構成されている。
また、図2に示すように、各々の実装ヘッド51は、上下方向(Z方向)に昇降可能に構成されている。表面実装機100では、ヘッドユニット50が吸着ノズル5を下降位置まで下げた状態で、たとえば、極小部品2aをテープフィーダ110(図1参照)から吸着し、極小部品2aを吸着した状態で一旦上昇位置に戻されて基板1(図1参照)上の所定の位置まで搬送され、その位置で再び吸着ノズル5が下げられて極小部品2aを基板1に実装する動作を行うように構成されている。また、吸着ノズル5は、サーボモータおよび図示しない回転機構によって、吸着ノズル5の中心を通る鉛直軸線(Z方向)を回動中心としてX−Y平面(水平方向(R方向))で回動されるように構成されている。これにより、吸着ノズル5の先端部に保持された極小部品2aの姿勢(X−Y平面での向き)が詳細に調整される。なお、部品2bおよび部品(パッケージ部品)3についても、実装ヘッド51による上記した動作によって基板1に実装される。
また、ヘッドユニット50には部品2の実装時に基板1に付されたフィデューシャルマーク(図示せず)を認識するための基板用カメラ55が取り付けられている。すなわち、基板用カメラ55は、レンズを下向き(Z1方向)の状態にしてヘッドユニット50の一方側(X2側)の側面に固定されており、ヘッドユニット50の移動とともにX−Y平面内を任意の位置に移動することが可能に構成されている。なお、基板用カメラ55は、本発明の「撮像部」の一例である。
また、基板用カメラ55は、部品実装時の基板1の位置(フィデューシャルマーク)を認識するのみならず、実装前の部品2(2a、2bおよび2c)の吸着位置を確認する際にも動作される。すなわち、ヘッドユニット50が移動されることによって基板用カメラ55(図5参照)がテープフィーダ110の部品供給部112(図5参照)の上方(直上)まで移動された状態で、部品テープ120(キャリアテープ122)に保持された極小部品2aを撮像することが可能に構成されている。そして、実装プログラムに予め登録されている極小部品2aの吸着位置座標(X−Y平面における座標)と、極小部品2aを実際に撮像した撮像画像に基づいて特定された極小部品2aの位置座標(X−Y平面における座標)とを比較してずれ量(X方向およびY方向)を求めることにより、実装プログラムに登録されている極小部品2aの吸着位置座標を補正するように構成されている。なお、図5では、テープフィーダ110の直上に移動された基板用カメラ55のみを図示しているが、実際には、基板用カメラ55はヘッドユニット50(図2参照)の側面に取り付けられている。
ここで、第1実施形態では、極小部品2aを供給するテープフィーダ110が表面実装機100に装着された状態で、次のような方法を用いて基板用カメラ55による極小部品2aの撮像が行われるように構成されている。具体的には、図6に示すように、撮像時に、凹部130内のLED140を点灯させた状態で、LED140とは反対側の上方から下方のキャリアテープ122に保持された極小部品2aを撮像するように構成されている。この際、実装プログラムにデフォルトで登録されている極小部品2aの吸着位置座標(この場合は収容部121のX−Y平面における中心位置座標)に基板用カメラ55の中心が移動される。なお、極小部品2aは、収容部121の中で中心位置よりも一方側(X2側)にずれて保持されているとする。そして、図6および図8に示すように、LED140(図6参照)からの照明光が黒色系のキャリアテープ122を透過する領域A(明るい領域)と、収容部121に収容された極小部品2aにより照明光が遮光された領域B(影の領域)とが、基板用カメラ55(図6参照)によってキャリアテープ122の上面122b側から同時に撮像されるように構成されている。なお、領域Aおよび領域Bは、それぞれ、本発明の「第1領域」および「第2領域」の一例である。
これにより、図8に示すように、キャリアテープ122を透過した照明光により相対的に明るい領域Aと、極小部品2aにより照明光が遮光されて相対的に暗い領域Bとが、撮像素子56(図6参照)が受光した一つの撮像画像300中に同時に写し出される。すなわち、撮像画像300には、領域Aと領域Bとの境界部分301により示されるキャリアテープ122中の極小部品2aの陰影が鮮明に写し出される。したがって、極小部品2aがキャリアテープ122に収容された状態でも、この撮像画像300に基づいて極小部品2aの形状(輪郭形状)が正確に取得されるので、キャリアテープ122中の吸着前の極小部品2aの正確な位置座標を特定することが可能に構成されている。すなわち、撮像画像300においては、極小部品2aは、収容部121の中心位置よりも右下方向にずれて保持されている様子が鮮明に撮像されるので、領域Bの形状に基づいて極小部品2aの正確な位置座標が特定されるのと同時に、収容部121の中心位置からの極小部品2aの中心位置のずれ量(X方向およびY方向)も表面実装機100側で把握/認識される。したがって、吸着ノズル5が実際にこの極小部品2aを吸着する際には、撮像画像300から特定されたずれ量を加味した移動量でヘッドユニット50が移動される。これにより、吸着ノズル5は、極小部品2aの中心位置上に正しく移動されて、この位置で極小部品2aを適正に吸着する。
部品用カメラ60は、図1に示すように、基台10上に固定的に設置されている。また、部品用カメラ60は、ヘッドユニット50(図2参照)により部品供給領域30および40から取り出された実装直前の部品2(2a、2bおよび2c)を、下面側(Z1側)から撮像する機能を有している。より詳細には、部品用カメラ60は、ヘッドユニット50が部品用カメラ60の上方(Z2側)をX方向(紙面に垂直な方向)に相対的に移動する間に、部品2の下面側の形状を撮像するように構成されている。これにより、実装直前の部品2(2a、2bおよび2c)の吸着ノズル5に対する保持(吸着)状態が、表面実装機100に認識されるように構成されている。
制御装置70は、図4に示すように、表面実装機100の部品実装動作に関する全体的な動作を制御するように構成されている。具体的には、制御装置70は、CPUからなる演算処理部71と、記憶部72と、外部入出力部73と、画像処理部74と、モータ制御部75とを含んでいる。ここで、記憶部72は、演算処理部71が実行可能な制御プログラムなどが格納されている実装プログラム記憶部72aと、実装動作時に必要となるデータ類が格納されている実装データ記憶部72bとを含んでいる。また、表面実装機100には表示部(モニタ)90が設置されており、制御装置70により表示部90の表示が行われるように構成されている。表示部90には操作内容に対応した画像が表示されるように構成されており、ユーザによる運転に関する入力操作を受け付けることが可能に構成されている。なお、演算処理部71は、本発明の「制御部」の一例である。
演算処理部71は、実装プログラム記憶部72aに記憶されている実装プログラムに従ってモータ制御部75を介して表面実装機100の各駆動機構(基板搬送部20およびヘッドユニット50)を制御する機能を有している。また、実装データ記憶部72bには、実装される部品2(2a、2bおよび2c)の部品名称、部品番号、部品の形状などの個々の部品が特定可能な情報を含む部品情報が格納されている。このような部品情報は、ユーザが種々の部品2をテープフィーダ110および160(図1参照)やトレイ170(図1参照)などに補充する段取り作業を行う際に、図示しない入力装置(PC端末)を介して表面実装機100(実装データ記憶部72b)に予め登録されるように構成されている。また、演算処理部71は、実装プログラムと、実装データ記憶部72bに格納された部品情報とに基づいて、実装される部品2(2a、2bおよび2c)に応じた表面実装機100の制御動作を行う。
また、外部入出力部73は、運転開始ボタン91を含めた運転操作上の各種ボタン類や、基板位置センサ92などの各種センサ類からの入出力を制御する機能を有している。画像処理部74は、基板用カメラ55および部品用カメラ60が撮像した画像データに所定の画像処理を施す機能を有している。そして、演算処理部71は、画像処理部74による画像処理結果(撮像結果)に基づいて、吸着ノズル5を介してヘッドユニット50により吸着された部品2(図2参照)の保持状態を認識するように構成されている。また、画像処理部74は、画像データの処理を行って表面実装機100の動作に必要とされるデータを内部的に生成する役割を有している。
モータ制御部75は、演算処理部71から出力される制御信号に基づいて、表面実装機100の各サーボモータ(支持部52をY方向に移動させるサーボモータ13(図1参照)、ヘッドユニット50をX方向に移動させるサーボモータ53(図1参照)、吸着ノズル5を上下方向に移動させるサーボモータ、および、吸着ノズル5をノズル軸を中心に回動させるサーボモータなど)を制御するように構成されている。また、モータ制御部75は、基板搬送部20に設けられた基板搬送軸(図示せず)のサーボモータを制御するように構成されている。また、モータ制御部75は、各サーボモータが有するエンコーダ(図示せず)からの信号に基づいてヘッドユニット50のX−Y平面内の位置、吸着ノズル5の高さ位置および回転位置などが認識可能に構成されている。
また、図4に示すように、テープフィーダ110に設けられたフィーダ制御部80は、モータ制御部81と、外部入出力部82とを含んでいる。モータ制御部81は、演算処理部71から出力される制御信号に基づいて、部品テープ120の送り用の駆動モータ83と、トップテープ123の巻取り用の駆動モータ84とを制御するように構成されている。また、外部入出力部82は、演算処理部71から出力される制御信号に基づいて、LED140の点灯および消灯を制御するように構成されている。このようにして、第1実施形態における表面実装機100は構成されている。
次に、図1〜図4、図6および図8〜図10を参照して、表面実装機100において部品2の実装動作が行われる際の制御装置70(演算処理部71)(図4参照)の制御処理フローについて説明する。
図9に示すように、ステップS1では、演算処理部71(図4参照)により一対のコンベア21(図1参照)を有する基板搬送部20(図1参照)が駆動されて、半田印刷後の基板1(図1参照)が表面実装機100(図1参照)内の実装位置Mまで搬入される。そして、ステップS2では、基板1がコンベア21中の実装位置Mに固定される。
ステップS3では、演算処理部71により搬入された基板1に対してこの表面実装機100で部品2(2a、2bおよび2c)(図2参照)を実装すべき搭載点が存在するか否かが判断される。ステップS3において、基板1に対してこの表面実装機100では部品2(2a、2bおよび2c)を実装すべき搭載点が存在しないと判断された場合、処理フローはステップS10へと進む。ステップS10では、実装位置Mにおける基板1のコンベア21に対する固定が解除される。そして、ステップS11では、基板搬送部20(コンベア21)が駆動されて、基板1が表面実装機100から搬出される。これにより、本制御は終了される。
一方、ステップS3において、演算処理部71により基板1に対してこの表面実装機100では部品2(2a、2bおよび2c)を実装すべき搭載点が存在すると判断された場合、ステップS4では、演算処理部71の指令に基づいて吸着グループが作成される。すなわち、実装順序に基づいて、1回の実装動作における10基の実装ヘッド51(図4参照)の各々に吸着される部品2(2a、2bおよび2c)のグループが作成される。
そして、ステップS5では、演算処理部71により、最大で10個の搭載予定の部品2(2a、2bおよび2c)のうち、対応する吸着ノズル5による吸着位置の認識が実施されていない部品の有無が判断される。ステップS5において、吸着グループに含まれる全ての部品の吸着位置の認識がすでに実施されていると判断された場合、処理フローはステップS7へと進む。なお、第1実施形態では、極小部品2aよりも大型の部品2bや部品(パッケージ部品)2cについては実装直前での吸着位置の認識は必要がなく、反対に、極小部品2aについては実装直前における吸着位置の高精度な認識を要求するように実装プログラムが構成されている。したがって、吸着グループが部品2bおよび2cのみから構成される場合に、ステップS5の判断は「No判定」となる。また、吸着グループに含まれる個々の部品2の内容(部品情報)については実装データ記憶部72b(図4参照)の記憶内容に基づいて実装プログラム側で事前に把握されているので、ステップS4の吸着グループが作成された段階で、ステップS5の判定も自動的に決定される。そして、ステップS7では、ヘッドユニット50(図4参照)が部品供給領域30および部品供給領域40へと所定の順序で移動して、各々の位置で10個の搭載予定の部品に対応する部品2(2bおよび2c)が個々の実装ヘッド51によって吸着ノズル5(図4参照)に順次吸着される。
その後、ステップS8では、部品の認識が行われる。すなわち、最大で10個の部品2(2bおよび2c)がヘッドユニット50とともに部品用カメラ60(図4参照)の上方をX方向に横切った際に、各部品2(2bおよび2c)の下面側の形状が撮像される。これにより、実装直前の各部品2の吸着ノズル5に対する保持状態(吸着状態)が順次撮像される。そして、ステップS9において、ヘッドユニット50が基板1の上方まで移動されるとともに、部品2(2bおよび2c)が順次基板1に実装される。その後、処理フローは上述したステップS3まで戻り、以降、同様の処理が繰り返される。このようにして、部品2(2bおよび2c)が基板1(図3参照)に搭載される。
また、ステップS5において、10個の搭載予定の部品2のうち、対応する吸着ノズル5による吸着位置座標の認識が実施されていない極小部品2aが存在すると判断された場合、ステップS6へと進み、該当する個々の極小部品2aの吸着ノズル5による吸着位置座標の認識動作が実施される。たとえば、吸着ノズル5による吸着位置座標の認識が実施されていない極小部品2aが5個存在する場合には、以下に説明するステップS6の処理(ステップS61〜S66までの処理)は、5回繰り返される。なお、第1実施形態では、1つの吸着グループ(最大で10個の部品2からなるグループ)の中に極小部品2aが1個でも含まれる場合には、ステップS5の判断は必ず「Yes判定」となる。すなわち、1つの吸着グループ分の部品2(2a、2bおよび2c)の実装動作が終了して次の吸着グループが作成されたとしても、その中に極小部品2aが含まれる場合には、ステップS5の判断は再び「Yes判定」とされる。
ここで、第1実施形態では、ステップS6の処理は以下のようにして行われる。具体的には、図10に示すように、まず、ステップS61では、実装プログラムにデフォルトで登録されている極小部品2aを吸着する位置(この場合は収容部121(図6参照)のX−Y平面における中心位置座標)まで基板用カメラ55(図6参照)が移動される。そして、ステップS62では、演算処理部71の指令に基づき、テープフィーダ110(図6参照)に設けられたLED140(図6参照)の点灯が開始される。そして、ステップS63では、部品テープ120(キャリアテープ122)の下面122aにLED140の照明光が照射された状態で、基板用カメラ55によって極小部品2aが保持されたキャリアテープ122の上面122b側からの撮像が行われる。つまり、図8に示すように、LED140からの照明光がキャリアテープ122を透過する領域Aと極小部品2aにより照明光が遮光された領域Bとがキャリアテープ122の上面122b側から撮像される。
基板用カメラ55によって撮像画像300が取得された後、ステップS64では、テープフィーダ110に設けられたLED140が消灯される。そして、ステップS65では、演算処理部71により吸着位置に関するずれ量の演算が行われる。すなわち、画像処理部74による画像処理により正確に認識された撮像画像300中の領域Bの形状に基づいて、収容部121の中心位置からの極小部品2aの中心位置のずれ量(X方向およびY方向)が求められる。そして、ステップS66では、図10に示すように、ステップS65で算出されたずれ量が、デフォルトで登録されている極小部品2aの吸着位置座標に加算される。これにより、実装プログラムに登録されている極小部品2aの吸着位置座標が補正される。
また、第1実施形態では、吸着ノズル5による吸着位置座標の認識が実施されていない極小部品2aが5個存在する場合には、ステップS6において上記したステップS61〜S66までの一連の動作が5回繰り返される。これにより、対応する極小部品2aを供給するテープフィーダ110毎に、実装プログラムに登録されている極小部品2aの吸着位置座標が補正される。また、ステップS66の終了後は、図9に示すステップS7以降の処理フローに戻される。このようにして、極小部品2aを含む複数の部品2(2a、2bおよび2c)が基板1(図3参照)に搭載される。
第1実施形態では、上記のように、透光性を有するキャリアテープ122の下面122aに照明光を照射するLED140と、LED140からの照明光がキャリアテープ122を透過する領域Aと極小部品2aにより照明光が遮光された領域Bとをキャリアテープ122の上面122b側から撮像する基板用カメラ55とを備えることによって、透光性を有するキャリアテープ122が上面122b側からの照明を伴う撮像では極小部品2aを把握(認識)しにくい黒色系の色を有する場合にも、キャリアテープ122を下面122a側から上面122b側へ透過した照明光により相対的に明るい領域Aと、極小部品2aにより照明光が遮光されて相対的に暗い領域Bとを上面122b側で捉えて一つの撮像画像300中に写し出すことができる。すなわち、撮像画像300には、領域Aと領域Bとの境界部分301により示されるキャリアテープ122中の極小部品2aの陰影が鮮明に写し出される。したがって、極小部品2aが極小部品2aを正確に把握(認識)しにくい色を有するキャリアテープ122に収容された状態でも、この撮像画像300に基づいて極小部品2aの輪郭形状を正確に把握(認識)することができるので、キャリアテープ122中の吸着前の極小部品2aの正確な位置を特定することができる。この結果、吸着ノズル5などによる極小部品2aの吸着位置を精度よく把握することができる。
また、第1実施形態では、キャリアテープ122は、光を透過可能な黒色系のエンボステープからなり、極小部品2aは、キャリアテープ122の上面122bから下面122aに向かって凹状に窪む収容部121に収容されている。そして、極小部品2aが収容部121に収容された状態で照明光がキャリアテープ122の下面122aに照射された際に、LED140からの照明光がキャリアテープ122を透過する領域Aと収容部121内の極小部品2aにより照明光が遮光された領域Bとを、上面122b側から同時に撮像するように基板用カメラ55を構成する。このように、光を透過可能な黒色系のテープからなるキャリアテープ122の収容部121に極小部品2aが収容されている状態であっても、キャリアテープ122の透光性を利用して、相対的に明るい領域Aと極小部品2aにより照明光が遮光されて相対的に暗い領域Bとを一つの撮像画像300中に容易に取得することができるので、極小部品2aの把握しにくい色を有する黒色系のテープに収容された極小部品2aの輪郭形状を、容易かつ正確に把握することができる。
また、第1実施形態では、キャリアテープ122を搬送して極小部品2aを供給するテープフィーダ110を備えており、LED140をテープフィーダ110に設けている。これにより、LED140は、キャリアテープ122を搬送するテープフィーダ110に直接的に設けられるので、テープフィーダ110においてLED140の上方を搬送されるキャリアテープ122の下面122aに、LED140からの照明光を容易に照射することができる。
また、第1実施形態では、テープフィーダ110は、極小部品2aが収容されたキャリアテープ122を搬送する搬送部111を含み、搬送部111は、キャリアテープ122の下方に対応する位置に設けられた凹部130を有している。そして、LED140が凹部130に取り付けられた状態で、キャリアテープ122の下面122aに向けて照明光を照射するように構成する。これにより、LED140をキャリアテープ122の搬送路から下方に離間させて配置することができるので、キャリアテープ122の搬送動作に支障とならない状態でキャリアテープ122の下面122aにLED140からの照明光を照射することができる。また、凹部130に取り付けられたLED140からの照明光を凹部130の上方に位置するキャリアテープ122の下面122aに確実に照射することができるので、LED140からの照明光がキャリアテープ122を透過する領域Aと極小部品2aにより照明光が遮光された領域Bとを、キャリアテープ122の上面122b側から基板用カメラ55により確実に撮像することができる。
(第2実施形態)
次に、図1、図4、図6および図8〜図12を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態による表面実装機200(図1参照)では、上記第1実施形態と異なり、キャリアテープ122の輝度に応じてLED140の照明光を使用した極小部品2aの撮像を行うか否かを予め判断するように制御装置70(演算処理部71)を構成した例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
本発明の第2実施形態による表面実装機200では、部品2(極小部品2a)の実装動作を行う際に、図9に示したステップS6(吸着位置座標の認識動作)の具体的な処理動作として、図11に示すステップS261〜S269までの制御フローが実行されるように構成されている。
すなわち、第2実施形態では、キャリアテープ122の輝度値が判別可能となるように制御装置70の演算処理部71(図4参照)が構成されている。そして、演算処理部71によりキャリアテープ122の輝度値が所定のしきい値以下であると判断された場合に、LED140を点灯してLED140からの照明光がキャリアテープ122を透過する領域A(図8参照)と極小部品2aにより照明光が遮光された領域B(図8参照)とをキャリアテープ122の上面122b側から基板用カメラ55(図1参照)により撮像する制御を行うように演算処理部71を構成している。これにより、吸着位置座標の認識動作が行われる部品が同じ極小部品2aであっても、透光性を有しない白色の紙テープに極小部品2aが保持されている場合には、LED140を点灯させることなく、基板用カメラ55に設けられたLEDなどの光源部をキャリアテープ122の上面122b側から極小部品2aに照射して通常の撮像動作のみが行われる(下面122a側からの照明による上面122b側からの撮像は必要がない)ように構成されている。
上述の動作内容を、図11を参照して説明する。まず、ステップS261では、実装プログラムにデフォルトで登録されている極小部品2aを吸着する位置まで基板用カメラ55(図1参照)が移動される。そして、ステップS262では、演算処理部71の指令に基づき、基板用カメラ55によるキャリアテープ122(図12参照)の上面122bの撮像が行われる。
ここで、第2実施形態では、図12に示すように、基板用カメラ55(図6参照)によって上面122bのうち、互いに隣接する収容部121間の領域が撮像される。これにより、極小部品2aおよび収容部121が写り込まない撮像画像401が取得される。また、画像処理部74(図4参照)による画像処理に基づいて撮像画像401の輝度値が演算処理部71により把握される。そして、ステップS263では、演算処理部71により、撮像画像401の輝度値が所定のしきい値以下か否かが判断される。ステップS263において、撮像画像401の輝度値が所定のしきい値以下と判断された場合、処理フローはステップS264へと進む。すなわち、ステップS263において「Yes判定」となった場合には、演算処理部71によりキャリアテープ122は、紙製以外の透光性を有するプラスチック製(樹脂製)の黒色系のテープであると判断される。なお、図11に示すステップS264〜S268までの処理フローは、上記第1実施形態のステップS62〜S66(図10参照)までの処理フローと同様である。
一方、ステップS263において、演算処理部71により撮像画像401の輝度値が所定のしきい値よりも大きいと判断された場合、処理フローはステップS269へと進む。すなわち、ステップS263において「No判定」となった場合には、演算処理部71により、キャリアテープ122は透光性を有しない白色の紙テープであると判断される。したがって、ステップS269では、基板用カメラ55を収容部121間の領域から極小部品2a(収容部121)の直上まで移動させた後に、基板用カメラ55により、極小部品2aが保持されたキャリアテープ122の上面122b側からの撮像のみが行われる。
この場合、図12に示すように、キャリアテープ122は紙テープなので、基板用カメラ55側からの照明光によって極小部品2aの形状が写り込んだ撮像画像402が取得される。その後、処理フローはステップS266へと進む。そして、ステップS266では、演算処理部71により吸着位置に関するずれ量の演算が行われる。すなわち、画像処理部74(図4参照)による画像処理により正確に認識された撮像画像402中の極小部品2aの形状に基づいて、収容部121の中心位置からの極小部品2aの中心位置のずれ量(X方向およびY方向)が求められる。そして、ステップS267では、ステップS266で算出されたずれ量が、デフォルトで登録されている極小部品2aの吸着位置座標に加算される。これにより、実装プログラムに登録されている極小部品2aの吸着位置座標が補正される。
なお、第2実施形態における表面実装機200のその他の構成については、上記第1実施形態における表面実装機100の構成と同様である。
第2実施形態では、上記のように、キャリアテープ122の輝度値が判別可能となるように演算処理部71を構成する。そして、キャリアテープ122の輝度値が所定のしきい値以下であると判断した場合に、LED140からの照明光がキャリアテープ122を透過する領域Aと極小部品2aにより照明光が遮光された領域Bとをキャリアテープ122の上面122b側から基板用カメラ55により撮像する制御を行うように演算処理部71を構成する。これにより、キャリアテープ122の輝度値が所定のしきい値以下の場合にのみ、キャリアテープ122の色が撮像時に極小部品2aを把握(認識)しにくい色であると判断して、キャリアテープ122に対する下面122a側からの照明光の照射に基づく極小部品2aの上面122b側からの撮像を行うことができる。すなわち、キャリアテープ122の輝度値が所定のしきい値を超えるような場合には、キャリアテープ122への下面122a側からの照明光の照射に基づく極小部品2aの上面122b側からの撮像を行わせる必要がないことを演算処理部71側(表面実装機200側)で予め認識することができる。これにより、極小部品2aの吸着位置を精度よく把握する必要のある部品テープ120(キャリアテープ122)に対してのみ、本構成の効果を適用することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、1つの部品テープ120(テープフィーダ110)に対して、吸着ノズル5に吸着予定となる個々の極小部品2aについて、都度、下方からのLED140の点灯および照射光を伴う基板用カメラ55による撮像動作を行うように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、収容部121内における位置ずれを極端に起こさないような極小部品2aであれば、吸着位置座標の補正を極小部品2a毎に行わないように構成してもよい。この変形例のように構成すれば、全ての極小部品2aに対して基板用カメラ55による撮像動作を行う必要がない分、実装動作時のタクトタイムを短縮することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、極小部品2aを撮像する際に部品テープ120(キャリアテープ122)の下面122a側から照射するLED140の輝度を一定値とした例について示したが、本発明はこれに限られない。キャリアテープ122の色(黒色の度合い)に応じて照明光の輝度が調整可能であるように制御装置70の演算処理部71またはテープフィーダ110のフィーダ制御部80を構成してもよい。この場合、上記第2実施形態のようにキャリアテープ122の上面122bを撮像して演算処理部71により輝度値が判別された段階で、判別された輝度値に応じて調整された照明光がLED140から出射(発光)されるように構成すればよい。たとえば、半透明のキャリアテープ122であってもテープがより暗い色の場合には照明光をより明るくすればよい。これにより、極小部品2aの形状が正確に認識可能となる撮像画像300を確実に取得することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、凹部130の底面130bに1つのLED140を取り付けた例について示したが、本発明はこれに限られない。LED140の個数については、2個でも3個でもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、凹部130の底面130bにLED140を取り付けた例について示したが、本発明はこれに限られない。凹部130の内側面にLED140を取り付けるようにテープフィーダ110を構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、撮像画像300中に完全に収まるように極小部品2aの外形形状を全て撮像した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、極小部品2aの一部分のみを撮像してもよい。実装プログラム上、撮像対象(吸着位置の認識対象)となる極小部品2aの寸法形状に関する情報は表面実装機100側で事前に把握されているので、極小部品2aの一部分のみを撮像した画像に基づいてキャリアテープ122内に保持された極小部品2a全体の位置を把握することも可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、説明の便宜上、表面実装機100および200の演算処理部71の制御処理を、処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、演算処理部71の制御処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。