JPWO2018020708A1 - プロペラファンおよび流体送り装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上記回転軸部の側から回転半径方向の外側に向かって延出する形状を有し、回転することによって、正圧面および負圧面を表裏面にそれぞれ形成する翼部と、を備え、
上記翼部は、
回転方向における最も先端に位置する翼先端部と、
回転方向における上記翼部の前縁を形成する前縁部と、
回転方向における上記翼部の後縁を形成する後縁部と、
上記翼先端部と上記後縁部の外側端とを接続し、回転半径方向における上記翼部の外周縁を形成する外周縁部と、を含み、
上記中心軸の位置を中心とし且つ上記前縁部および上記後縁部を通る任意半径の円弧によって上記翼部を切断して上記翼部の第1断面形状を規定し、
上記翼部の上記第1断面形状における上記前縁部の位置と上記後縁部の位置とを結ぶ線分を第1翼弦線と規定し、
上記中心軸の方向において上記翼部の上記第1断面形状から上記正圧面の側に離れた位置に、上記第1翼弦線と平行な直線を描いて第1基準線を規定したとすると、
上記翼部の上記第1断面形状の上記負圧面の側には、上記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する第1凸面部と、上記第1凸面部と上記前縁部との間に位置し上記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する第1凹面部と、が形成されており、
上記第1凸面部は、上記第1翼弦線の方向において上記前縁部の側から上記後縁部の側に向かうにつれて上記第1基準線から上記第1凸面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である第1頂部を有しており、
上記第1頂部は、上記前縁部から上記第1頂部までの上記第1翼弦線の方向における距離が、上記第1翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている。
上記第1底部は、上記前縁部から上記第1底部までの上記第1翼弦線の方向における距離が、上記第1翼弦線の全長の5%以上15%以下となる位置に形成されている、ように構成することも可能である。
上記第2凹面部は、上記第1翼弦線の方向において上記前縁部の側から上記後縁部の側に向かうにつれて上記第1基準線から上記第2凹面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である第2底部を有しており、
上記第2底部は、上記前縁部から上記第2底部までの上記第1翼弦線の方向における距離が、上記第1翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、ように構成することも可能である。
上記外周縁部上の任意の位置に始点を規定し、
上記翼先端部から上記始点までの上記外周縁部上の距離をLBと規定し、
上記後縁部の中央部から上記後縁部の上記外側端までの上記後縁部上の距離をDAと規定し、
上記後縁部上であって、上記後縁部の上記中央部と上記後縁部の上記外側端との間の任意の位置に終点を規定し、
上記後縁部の上記中央部から上記終点までの上記後縁部上の距離をDBと規定したとすると、
LB/LA=DB/DAの関係を満足する上記始点および上記終点を通る直線によって上記翼部を切断して上記翼部の第2断面形状を規定し、
上記翼部の上記第2断面形状における上記外周縁部の位置と上記後縁部の位置とを結ぶ線分を第2翼弦線と規定し、
上記中心軸の方向において上記翼部の上記第2断面形状から上記正圧面の側に離れた位置に、上記第2翼弦線と平行な直線を描いて第2基準線を規定したとすると、
上記翼部の上記第2断面形状の上記負圧面の側には、上記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する第3凸面部と、上記第3凸面部と上記外周縁部との間に位置し上記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する第3凹面部と、が形成されており、
上記第3凸面部は、上記第2翼弦線の方向において上記外周縁部の側から上記後縁部の側に向かうにつれて上記第2基準線から上記第3凸面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である第3頂部を有しており、
上記第3頂部は、上記外周縁部から上記第3頂部までの上記第2翼弦線の方向における距離が、上記第2翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、ように構成することも可能である。
上記第3底部は、上記外周縁部から上記第3底部までの上記第2翼弦線の方向における距離が、上記第2翼弦線の全長の5%以上15%以下となる位置に形成されている、ように構成することも可能である。
上記第4凹面部は、上記第2翼弦線の方向において上記外周縁部の側から上記後縁部の側に向かうにつれて上記第2基準線から上記第4凹面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である第4底部を有しており、
上記第4底部は、上記外周縁部から上記第4底部までの上記第2翼弦線の方向における距離が、上記第2翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、ように構成することも可能である。
上記回転軸部の側から回転半径方向の外側に向かって延出する形状を有し、回転することによって、正圧面および負圧面を表裏面にそれぞれ形成する翼部と、を備え、
上記翼部は、
回転方向における最も先端に位置する翼先端部と、
回転方向における上記翼部の前縁を形成する前縁部と、
回転方向における上記翼部の後縁を形成する後縁部と、
上記翼先端部と上記後縁部の外側端とを接続し、回転半径方向における上記翼部の外周縁を形成する外周縁部と、を含み、
上記外周縁部の全長をLAと規定し、
上記外周縁部上の任意の位置に始点を規定し、
上記翼先端部から上記始点までの上記外周縁部上の距離をLBと規定し、
上記後縁部の中央部から上記後縁部の上記外側端までの上記後縁部上の距離をDAと規定し、
上記後縁部上であって、上記後縁部の上記中央部と上記後縁部の上記外側端との間の任意の位置に終点を規定し、
上記後縁部の上記中央部から上記終点までの上記後縁部上の距離をDBと規定したとすると、
LB/LA=DB/DAの関係を満足する上記始点および上記終点を通る直線によって上記翼部を切断して上記翼部の断面形状を規定し、
上記翼部の上記断面形状における上記外周縁部の位置と上記後縁部の位置とを結ぶ線分を翼弦線と規定し、
上記中心軸の方向において上記翼部の上記断面形状から上記正圧面の側に離れた位置に、上記翼弦線と平行な直線を描いて基準線を規定したとすると、
上記翼部の上記断面形状の上記負圧面の側には、上記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部と、前記凸面部と前記外周縁部との間に位置し前記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部と、が形成されており、
前記凸面部は、前記翼弦線の方向において前記外周縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記基準線から前記凸面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である頂部を有しており、
前記頂部は、前記外周縁部から前記頂部までの前記翼弦線の方向における距離が、前記翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている。
前記回転軸部の側から回転半径方向の外側に向かって延出する形状を有し、回転することによって、正圧面および負圧面を表裏面にそれぞれ形成する翼部と、を備え、
前記翼部は、
回転方向における最も先端に位置する翼先端部と、
回転方向における前記翼部の前縁を形成する前縁部と、
回転方向における前記翼部の後縁を形成する後縁部と、
前記翼先端部と前記後縁部の外側端とを接続し、回転半径方向における前記翼部の外周縁を形成する外周縁部と、を含み、
前記外周縁部上の任意の位置と前記中心軸とを通る平面によって前記翼部を切断して前記翼部の断面形状を規定し、
前記翼部の前記断面形状における前記翼部と前記回転軸部との間の部分を接続部と規定し、
前記翼部の前記断面形状における前記外周縁部の位置と前記接続部の位置とを結ぶ線分を翼弦線と規定し、
前記中心軸の方向において前記翼部の前記断面形状から前記正圧面の側に離れた位置に、前記翼弦線と平行な直線を描いて基準線を規定したとすると、
前記翼部の前記断面形状の前記負圧面の側には、前記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部と、前記凸面部と前記外周縁部との間に位置し前記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部と、が形成されており、
前記凸面部は、前記翼弦線の方向において前記外周縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記基準線から前記凸面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である頂部を有しており、
前記頂部は、前記外周縁部から前記頂部までの前記翼弦線の方向における距離が、前記翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている。
(流体送り装置100)
図1は、実施の形態1における流体送り装置100を示す斜視図である。流体送り装置100は、たとえばエアコンの室外機であり、筺体110、通風口120(吹出口)、およびプロペラファン101を備える。
図2は、実施の形態1におけるプロペラファン101を示す平面図である。プロペラファン101は、回転軸部10および複数枚の翼部20を備える。回転軸部10は、プロペラファン101を図示しない駆動モータの出力軸に接続するための部位である。回転軸部10は、駆動モータからの駆動力を受けることで、仮想の中心軸AXを中心に回転する。
図3は、図2中のIII−III線に沿った矢視断面図であり、図2中に示す円弧CR11によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S11(第1断面形状)を示している。図4は、図3中のIV線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
本実施の形態のプロペラファン101においては、翼部20の断面形状S11の負圧面20Nの側に、中心軸AXの方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部NC11(第1凸面部)と、凸面部NC11と前縁部22との間に位置し中心軸AXの方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部NV11(第1凹面部)とが形成されている。
凸面部NC11(第1凸面部)は、頂部NC11c(第1頂部)(図4参照)を有している。頂部NC11cと上記の基準線BL11とは、距離NC11yだけ離れている(ここで言う距離とは、断面形状S11を中心軸AXに対して平行な平面上に投影することで形成された投影平面内の距離であって、基準線BL11に対して直交する方向における距離である。以下同じ)。この頂部NC11cとは、凸面部NC11の一部分であって、翼弦線BC11の方向において、前縁部22の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL11から凸面部NC11までの距離が漸増から漸減に転じる部分である。このような特徴を有する頂部NC11cは、前縁部22から頂部NC11cまでの翼弦線BC11の方向における距離NC11xが、翼弦線BC11の全長LL11の1/3以下(約33%以下)となる位置に形成されている。好適な構成として、頂部NC11cは、前縁部22から頂部NC11cまでの翼弦線BC11の方向における距離NC11xが、翼弦線BC11の全長LL11の20%以上30%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン101は、当該構成を備えている。
凹面部NV11(第1凹面部)は、底部NV11c(第1底部)(図4参照)を有している。底部NV11cと上記の基準線BL11とは、距離NV11yだけ離れている。この底部NV11cとは、凹面部NV11の一部分であって、翼弦線BC11の方向において、前縁部22の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL11から凹面部NV11までの距離が漸減から漸増に転じる部分である。好適な構成として、底部NV11cは、前縁部22から底部NV11cまでの翼弦線BC11の方向における距離NV11xが、翼弦線BC11の全長LL11の5%以上15%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン101は、当該構成を備えており、底部NV11cは、前縁部22から底部NV11cまでの翼弦線BC11の方向における距離NV11xが、翼弦線BC11の全長LL11の10%となる位置に形成されている。
図3および図4を参照して、本実施の形態のプロペラファン101においては、好適な形態として、負圧面20N上に、上記の凹面部NV11および凸面部NC11に加えて、凹面部NV12および凸面部NC12がさらに形成されている。具体的には、翼部20の断面形状S11の負圧面20Nの側に、中心軸AXの方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部NC12と、凸面部NC12と凸面部NC11(第1凸面部)との間に位置し中心軸AXの方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部NV12とが形成されている。
凹面部NV12は、底部NV12c(第3底部)(図4参照)を有している。底部NV12cと上記の基準線BL11とは、距離NV12yだけ離れている。この底部NV12cとは、凹面部NV12の一部分であって、翼弦線BC11の方向において、前縁部22の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL11から凹面部NV12までの距離が漸減から漸増に転じる部分である。好適な構成として、底部NV12cは、前縁部22から底部NV12cまでの翼弦線BC11の方向における距離NV12xが、翼弦線BC11の全長LL11の40%以上50%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン101は、当該構成を備えている。
凸面部NC12は、頂部NC12c(第3頂部)(図4参照)を有している。頂部NC12cと上記の基準線BL11とは、距離NC12yだけ離れている。この頂部NC12cとは、凸面部NC12の一部分であって、翼弦線BC11の方向において、前縁部22の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL11から凸面部NC12までの距離が漸増から漸減に転じる部分である。好適な構成として、頂部NC12cは、前縁部22から頂部NC12cまでの翼弦線BC11の方向における距離NC12xが、翼弦線BC11の全長LL11の60%以上70%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン101は、当該構成を備えている。
本実施の形態のプロペラファン101においては、翼部20の断面形状S11の正圧面20Pの側に、中心軸AXの方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部PV11(第2凹面部)と、凹面部PV11と前縁部22との間に位置し中心軸AXの方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部PC11(第2凸面部)とが形成されている。
凹面部PV11(第2凹面部)は、底部PV11c(第2底部)(図4参照)を有している。底部PV11cと上記の基準線BL11とは、距離PV11yだけ離れている。この底部PV11cとは、凹面部PV11の一部分であって、翼弦線BC11の方向において、前縁部22の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL11から凹面部PV11までの距離が漸増から漸減に転じる部分である。好適な構成として、底部PV11cは、前縁部22から底部PV11cまでの翼弦線BC11の方向における距離PV11xが、翼弦線BC11の全長LL11の1/3以下(約33%以下)となる位置に形成される。さらに好適な構成として、底部PV11cは、前縁部22から底部PV11cまでの翼弦線BC11の方向における距離PV11xが、翼弦線BC11の全長LL11の20%以上30%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン101は、当該構成を備えている。
凸面部PC11(第2凸面部)は、頂部PC11c(第2頂部)(図4参照)を有している。頂部PC11cと上記の基準線BL11とは、距離PC11yだけ離れている。この頂部PC11cとは、凸面部PC11の一部分であって、翼弦線BC11の方向において、前縁部22の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL11から凸面部PC11までの距離が漸減から漸増に転じる部分である。好適な構成として、頂部PC11cは、前縁部22から頂部PC11cまでの翼弦線BC11の方向における距離PC11xが、翼弦線BC11の全長LL11の5%以上15%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン101は、当該構成を備えており、頂部PC11cは、前縁部22から頂部PC11cまでの翼弦線BC11の方向における距離PC11xが、翼弦線BC11の全長LL11の10%となる位置に形成されている。
図3および図4を参照して、本実施の形態のプロペラファン101においては、好適な形態として、正圧面20P上に、上記の凸面部PC11および凹面部PV11に加えて、凸面部PC12および凹面部PV12がさらに形成されている。具体的には、翼部20の断面形状S11の正圧面20Pの側に、中心軸AXの方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部PV12と、凹面部PV12と凹面部PV11(第2凹面部)との間に位置し中心軸AXの方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部PC12とが形成されている。
凸面部PC12は、頂部PC12c(第4頂部)(図4参照)を有している。頂部PC12cと上記の基準線BL11とは、距離PC12yだけ離れている。この頂部PC12cとは、凸面部PC12の一部分であって、翼弦線BC11の方向において、前縁部22の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL11から凸面部PC12までの距離が漸減から漸増に転じる部分である。好適な構成として、頂部PC12cは、前縁部22から頂部PC12cまでの翼弦線BC11の方向における距離PC12xが、翼弦線BC11の全長LL11の40%以上50%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン101は、当該構成を備えている。
凹面部PV12は、底部PV12c(第4底部)(図4参照)を有している。底部PV12cと上記の基準線BL11とは、距離PV12yだけ離れている。この底部PV12cとは、凹面部PV12の一部分であって、翼弦線BC11の方向において、前縁部22の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL11から凹面部PV12までの距離が漸増から漸減に転じる部分である。好適な構成として、底部PV12cは、前縁部22から底部PV12cまでの翼弦線BC11の方向における距離PV12xが、翼弦線BC11の全長LL11の60%以上70%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン101は、当該構成を備えている。
図5は、図2中のV−V線に沿った矢視断面図であり、図2中に示す円弧CR12によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S12(他の第1断面形状)を示している。図6は、図5中のVI線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
図7は、図2中のVII−VII線に沿った矢視断面図であり、図2中に示す円弧CR13によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S13(さらに他の第1断面形状)を示している。図8は、図7中のVIII線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
図9は、実施の形態1におけるプロペラファン101の作用および効果を説明するための平面図である。図9に示すように、プロペラファン101が矢印AR方向に回転して気流を生成したとする。気流は、翼部20の前縁部22の近傍を通過することで、翼面上に流入する。ここで、翼部20の前縁部22の近傍を通過した気流は、前縁部22から概ね円周方向に沿うようにして(略円弧状に)翼面上を通過し、後縁部26から流出する。
図10は、実施の形態1におけるプロペラファン101(翼部20)の断面形状S11に関する作用および効果を説明するための図である。図10に示すように、プロペラファン101の負圧面20Nには、凹面部NV11(第1凹面部)が特定の位置に形成されている。
図11は、比較例におけるプロペラファン(翼部)の断面形状SZを示す図である。この翼部の断面形状SZにおいては、負圧面20N上に、凹面部ZVおよび凸面部ZCが形成されている。しかしながら、これらの凹面部ZVの底部ZVcや凸面部ZCの頂部ZCcは、上述の実施の形態1におけるプロペラファンの構成に比べて、いずれも後縁部26寄りの方に形成されている。このため、凹面部ZVの凹状の箇所内の境界層乱れは、その凹状の箇所内に固定されることが難しくなり、凹状の箇所から外部に伝播(拡大)することを十分に抑制することができない。したがって、図11に示すプロペラファンは、実施の形態1のプロペラファン101に比べて、騒音の抑制や省エネ化を図ることが難しい。
図10を再び参照して、上述のとおり、プロペラファン101の正圧面20Pには、凸面部PC11(第2凸面部)および凹面部PV11(第2凹面部)が特定の位置に形成されている。この構成によると、凸面部PC11の下流に位置する凹面部PV11(凹状の箇所)に渦を効果的に生じさせるとともに、この渦を凹面部PV11内に安定的に確保することができる。
本実施の形態のプロペラファン101によれば、次のような副次的な効果を期待することもできる。すなわち、プロペラファン101の翼部の肉厚を薄くしたとしても、厚肉翼に匹敵するような揚力を発揮しつつ、また、薄肉にもかかわらず強度が高く、結果、ファンの大幅な軽量化を図ることができる。
図13は、実施の形態2におけるプロペラファン102を示す平面図である。実施の形態1におけるプロペラファン101と実施の形態2におけるプロペラファン102とは、以下の点において相違している。
図14は、図13中のXIV−XIV線に沿った矢視断面図であり、図13中に示す直線CR21によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S21(第2断面形状)を示している。図15は、図14中のXV線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
本実施の形態のプロペラファン102においては、翼部20の断面形状S21の負圧面20Nの側に、中心軸AXの方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部NC21(第3凸面部)と、凸面部NC21と外周縁部24との間に位置し中心軸AXの方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部NV21(第3凹面部)とが形成されている。
凸面部NC21(第3凸面部)は、頂部NC21c(第3頂部)(図15参照)を有している。頂部NC21cと上記の基準線BL21とは、距離NC21yだけ離れている(ここで言う距離とは、断面形状S21を中心軸AXに対して平行な平面上に投影することで形成された投影平面内の距離であって、基準線BL21に対して直交する方向における距離である。以下同じ)。この頂部NC21cとは、凸面部NC21の一部分であって、翼弦線BC21の方向において、外周縁部24の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL21から凸面部NC21までの距離が漸増から漸減に転じる部分である。このような特徴を有する頂部NC21cは、外周縁部24から頂部NC21cまでの翼弦線BC21の方向における距離NC21xが、翼弦線BC21の全長LL21の1/3以下(約33%以下)となる位置に形成されている。好適な構成として、頂部NC21cは、外周縁部24から頂部NC21cまでの翼弦線BC21の方向における距離NC21xが、翼弦線BC21の全長LL21の20%以上30%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン102は、当該構成を備えている。
凹面部NV21(第3凹面部)は、底部NV21c(第3底部)(図15参照)を有している。底部NV21cと上記の基準線BL21とは、距離NV21yだけ離れている。この底部NV21cとは、凹面部NV21の一部分であって、翼弦線BC21の方向において、外周縁部24の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL21から凹面部NV21までの距離が漸減から漸増に転じる部分である。好適な構成として、底部NV21cは、外周縁部24から底部NV21cまでの翼弦線BC21の方向における距離NV21xが、翼弦線BC21の全長LL21の5%以上15%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン102は、当該構成を備えており、底部NV21cは、外周縁部24から底部NV21cまでの翼弦線BC21の方向における距離NV21xが、翼弦線BC21の全長LL21の10%となる位置に形成されている。
本実施の形態のプロペラファン102においては、翼部20の断面形状S21の正圧面20Pの側に、中心軸AXの方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部PV21(第4凹面部)と、凹面部PV21と外周縁部24との間に位置し中心軸AXの方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部PC21(第4凸面部)とが形成されている。
凹面部PV21(第4凹面部)は、底部PV21c(第4底部)(図15参照)を有している。底部PV21cと上記の基準線BL21とは、距離PV21yだけ離れている。この底部PV21cとは、凹面部PV21の一部分であって、翼弦線BC21の方向において、外周縁部24の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL21から凹面部PV21までの距離が漸増から漸減に転じる部分である。好適な構成として、底部PV21cは、外周縁部24から底部PV21cまでの翼弦線BC21の方向における距離PV21xが、翼弦線BC21の全長LL21の1/3以下(約33%以下)となる位置に形成される。さらに好適な構成として、底部PV21cは、外周縁部24から底部PV21cまでの翼弦線BC21の方向における距離PV21xが、翼弦線BC21の全長LL21の20%以上30%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン102は、当該構成を備えている。
凸面部PC21(第4凸面部)は、頂部PC21c(第4頂部)(図15参照)を有している。頂部PC21cと上記の基準線BL21とは、距離PC21yだけ離れている。この頂部PC21cとは、凸面部PC21の一部分であって、翼弦線BC21の方向において、外周縁部24の側から後縁部26の側に向かうにつれて、上記の基準線BL21から凸面部PC21までの距離が漸減から漸増に転じる部分である。好適な構成として、頂部PC21cは、外周縁部24から頂部PC21cまでの翼弦線BC21の方向における距離PC21xが、翼弦線BC21の全長LL21の5%以上15%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン102は、当該構成を備えており、頂部PC21cは、外周縁部24から頂部PC21cまでの翼弦線BC21の方向における距離PC21xが、翼弦線BC21の全長LL21の10%となる位置に形成されている。
図16は、図13中のXVI−XVI線に沿った矢視断面図であり、図13中に示す直線CR22によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S22(他の第2断面形状)を示している。図17は、図16中のXVII線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
図18は、図13中のXVIII−XVIII線に沿った矢視断面図であり、図13中に示す直線CR23によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S23(さらに他の第2断面形状)を示している。図19は、図18中のXIX線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
図13〜図15等を参照して、プロペラファン102が回転して気流を生成したとする。気流は、翼部20の外周縁部24の近傍を通過することで、翼面上に流入する。ここで、翼部20の外周縁部24の近傍を通過した気流は、外周縁部24から、概ね、LB/LA=DB/DAの関係を満足する始点(P1)および終点(P2)を通る直線(実際には湾曲線)に沿うようにして(略円弧状に)翼面上を通過し、後縁部26から流出する。
プロペラファン102の負圧面20Nには、凹面部NV21(第3凹面部)が特定の位置に形成されている。この構成によると、負圧面20Nの外周縁部24のすぐ下流側にて発生する境界層乱れは、特に、凹面部NV21の凹状の箇所内(底部NV21cの近傍)にて発生することとなる。これは、底部NV21cが、外周縁部24から底部NV21cまでの翼弦線BC21の方向における距離NV21xが翼弦線BC21の全長LL21の5%以上15%以下となる位置に形成されている場合に、顕著に現れる。これは、底部NV21cが、外周縁部24から底部NV21cまでの翼弦線BC21の方向における距離NV21xが翼弦線BC21の全長LL21の10%となる位置に形成されている場合に、特に顕著に現れる。
図13〜図15等を参照して、上述のとおり、プロペラファン102の正圧面20Pには、凸面部PC21(第4凸面部)および凹面部PV21(第4凹面部)が特定の位置に形成されている。この構成によると、凸面部PC21の下流に位置する凹面部PV21(凹状の箇所)に渦を効果的に生じさせるとともに、この渦を凹面部PV21内に安定的に確保することができる。
本実施の形態のプロペラファン102によれば、次のような副次的な効果を期待することもできる。すなわち、プロペラファン102の翼部の肉厚を薄くしたとしても、厚肉翼に匹敵するような揚力を発揮しつつ、また、薄肉にもかかわらず強度が高く、結果、ファンの大幅な軽量化を図ることができる。
実施の形態2として説明した上述の構成は、実施の形態1として説明した上述の構成と組み合わせて実施することも可能であるし、実施の形態1として説明した上述の構成とは切り離して実施することも可能である。
図20は、実施の形態3におけるプロペラファン103を示す平面図である。実施の形態1におけるプロペラファン101と実施の形態3におけるプロペラファン103とは、以下の点において相違している。
図21は、図20中のXXI−XXI線に沿った矢視断面図であり、図20中に示す平面CR31によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S31(第3断面形状)を示している。図22は、図21中のXXII線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
本実施の形態のプロペラファン103においては、翼部20の断面形状S31の負圧面20Nの側に、中心軸AXの方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部NC31(第5凸面部)と、凸面部NC31と外周縁部24との間に位置し中心軸AXの方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部NV31(第5凹面部)とが形成されている。
凸面部NC31(第5凸面部)は、頂部NC31c(第5頂部)(図22参照)を有している。頂部NC31cと上記の基準線BL31とは、距離NC31yだけ離れている(ここで言う距離とは、断面形状S31を中心軸AXに対して平行な平面上に投影することで形成された投影平面内の距離であって、基準線BL31に対して直交する方向における距離である。以下同じ)。この頂部NC31cとは、凸面部NC31の一部分であって、翼弦線BC31の方向において、外周縁部24の側から接続部28の側に向かうにつれて、上記の基準線BL31から凸面部NC31までの距離が漸増から漸減に転じる部分である。このような特徴を有する頂部NC31cは、外周縁部24から頂部NC31cまでの翼弦線BC31の方向における距離NC31xが、翼弦線BC31の全長LL31の1/3以下(約33%以下)となる位置に形成されている。好適な構成として、頂部NC31cは、外周縁部24から頂部NC31cまでの翼弦線BC31の方向における距離NC31xが、翼弦線BC31の全長LL31の20%以上30%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン103は、当該構成を備えている。
凹面部NV31(第5凹面部)は、底部NV31c(第5底部)(図22参照)を有している。底部NV31cと上記の基準線BL31とは、距離NV31yだけ離れている。この底部NV31cとは、凹面部NV31の一部分であって、翼弦線BC31の方向において、外周縁部24の側から接続部28の側に向かうにつれて、上記の基準線BL31から凹面部NV31までの距離が漸減から漸増に転じる部分である。好適な構成として、底部NV31cは、外周縁部24から底部NV31cまでの翼弦線BC31の方向における距離NV31xが、翼弦線BC31の全長LL31の5%以上15%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン103は、当該構成を備えており、底部NV31cは、外周縁部24から底部NV31cまでの翼弦線BC31の方向における距離NV31xが、翼弦線BC31の全長LL31の10%となる位置に形成されている。
本実施の形態のプロペラファン103においては、翼部20の断面形状S31の正圧面20Pの側に、中心軸AXの方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部PV31(第6凹面部)と、凹面部PV31と外周縁部24との間に位置し中心軸AXの方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部PC31(第6凸面部)とが形成されている。
凹面部PV31(第6凹面部)は、底部PV31c(第6底部)(図22参照)を有している。底部PV31cと上記の基準線BL31とは、距離PV31yだけ離れている。この底部PV31cとは、凹面部PV31の一部分であって、翼弦線BC31の方向において、外周縁部24の側から接続部28の側に向かうにつれて、上記の基準線BL31から凹面部PV31までの距離が漸増から漸減に転じる部分である。好適な構成として、底部PV31cは、外周縁部24から底部PV31cまでの翼弦線BC31の方向における距離PV31xが、翼弦線BC31の全長LL31の1/3以下(約33%以下)となる位置に形成される。さらに好適な構成として、底部PV31cは、外周縁部24から底部PV31cまでの翼弦線BC31の方向における距離PV31xが、翼弦線BC31の全長LL31の20%以上30%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン103は、当該構成を備えている。
凸面部PC31(第6凸面部)は、頂部PC31c(第6頂部)(図22参照)を有している。頂部PC31cと上記の基準線BL31とは、距離PC31yだけ離れている。この頂部PC31cとは、凸面部PC31の一部分であって、翼弦線BC31の方向において、外周縁部24の側から接続部28の側に向かうにつれて、上記の基準線BL31から凸面部PC31までの距離が漸減から漸増に転じる部分である。好適な構成として、頂部PC31cは、外周縁部24から頂部PC31cまでの翼弦線BC31の方向における距離PC31xが、翼弦線BC31の全長LL31の5%以上15%以下となる位置に形成される。本実施の形態のプロペラファン103は、当該構成を備えており、頂部PC31cは、外周縁部24から頂部PC31cまでの翼弦線BC31の方向における距離PC31xが、翼弦線BC31の全長LL31の10%となる位置に形成されている。
図23は、図20中のXXIII−XXIII線に沿った矢視断面図であり、図20中に示す平面CR32によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S32(他の第3断面形状)を示している。図24は、図23中のXXIV線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
図25は、図20中のXXV−XXV線に沿った矢視断面図であり、図20中に示す平面CR33によって翼部20を仮想的に切断することで得られる翼部20の断面形状S33(さらに他の第3断面形状)を示している。図26は、図25中のXXVI線に囲まれる領域を拡大して示す断面図である。
図20〜図22等を参照して、プロペラファン103が回転して気流を生成したとする。気流は、翼部20の外周縁部24の近傍を通過することで、翼面上に流入する。ここで、翼部20の外周縁部24の近傍を通過した気流は、外周縁部24から、概ね、LB/LA=DB/DAの関係を満足する始点(P1)および終点(P2)を通る直線(実際には湾曲線)に沿うようにして(略円弧状に)翼面上を通過し、後縁部26から流出する。
実施の形態3として説明した上述の構成は、実施の形態1として説明した上述の構成と組み合わせて実施することも可能であるし、実施の形態1として説明した上述の構成とは切り離して実施することも可能である。
実施の形態1に関する実験例として、エアコン室外機用のプロペラファンを準備した。このプロペラファンは、466mmの直径を有するものであり、実施の形態1の構成に係る代表寸法として、前縁部22の中央部において、コード長Cが228mmであり、厚みtmaxが4.8mmであり、t/cの値が2.1%であるものとした。
図27に示すような振動測定装置を準備した。載置台の上に、箱状の形状を有する風洞を置き、その中に、「実施例」として実施の形態1,2の両方の構成を同時に備えたプロペラファンを収容し、駆動した。測定位置F4は、当該プロペラファンから見て正面上部に位置しており、測定位置F8は、当該プロペラファンから見て右側方に位置しており、測定位置F9は、当該プロペラファンから見て背面に位置している。「比較例」としては、上述の図11に示す構成(特許文献1の構成)を有するプロペラファンを使用した。
図31を参照して、上述の実験例2の場合と同様にして、「実施例」と「比較例」とについて、P−Q特性を測定した。これらのファンを、500rpmの回転数でエアコン室外機の中で回転させた。図31中に示す実線の二次曲線が通常時の動作曲線であり、点線の二次曲線が着霜時の動作曲線である。
Claims (9)
- 仮想の中心軸を中心に回転する回転軸部と、
前記回転軸部の側から回転半径方向の外側に向かって延出する形状を有し、回転することによって、正圧面および負圧面を表裏面にそれぞれ形成する翼部と、を備え、
前記翼部は、
回転方向における最も先端に位置する翼先端部と、
回転方向における前記翼部の前縁を形成する前縁部と、
回転方向における前記翼部の後縁を形成する後縁部と、
前記翼先端部と前記後縁部の外側端とを接続し、回転半径方向における前記翼部の外周縁を形成する外周縁部と、を含み、
前記中心軸の位置を中心とし且つ前記前縁部および前記後縁部を通る任意半径の円弧によって前記翼部を切断して前記翼部の第1断面形状を規定し、
前記翼部の前記第1断面形状における前記前縁部の位置と前記後縁部の位置とを結ぶ線分を第1翼弦線と規定し、
前記中心軸の方向において前記翼部の前記第1断面形状から前記正圧面の側に離れた位置に、前記第1翼弦線と平行な直線を描いて第1基準線を規定したとすると、
前記翼部の前記第1断面形状の前記負圧面の側には、前記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する第1凸面部と、前記第1凸面部と前記前縁部との間に位置し前記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する第1凹面部と、が形成されており、
前記第1凸面部は、前記第1翼弦線の方向において前記前縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記第1基準線から前記第1凸面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である第1頂部を有しており、
前記第1頂部は、前記前縁部から前記第1頂部までの前記第1翼弦線の方向における距離が、前記第1翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、
プロペラファン。 - 前記第1凹面部は、前記第1翼弦線の方向において前記前縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記第1基準線から前記第1凹面部までの距離が漸減から漸増に転じる部分である第1底部を有しており、
前記第1底部は、前記前縁部から前記第1底部までの前記第1翼弦線の方向における距離が、前記第1翼弦線の全長の5%以上15%以下となる位置に形成されている、
請求項1に記載のプロペラファン。 - 前記翼部の前記第1断面形状の前記正圧面の側には、前記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する第2凹面部と、前記第2凹面部と前記前縁部との間に位置し前記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する第2凸面部と、が形成されており、
前記第2凹面部は、前記第1翼弦線の方向において前記前縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記第1基準線から前記第2凹面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である第2底部を有しており、
前記第2底部は、前記前縁部から前記第2底部までの前記第1翼弦線の方向における距離が、前記第1翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、
請求項1または2に記載のプロペラファン。 - 前記外周縁部の全長をLAと規定し、
前記外周縁部上の任意の位置に始点を規定し、
前記翼先端部から前記始点までの前記外周縁部上の距離をLBと規定し、
前記後縁部の中央部から前記後縁部の前記外側端までの前記後縁部上の距離をDAと規定し、
前記後縁部上であって、前記後縁部の前記中央部と前記後縁部の前記外側端との間の任意の位置に終点を規定し、
前記後縁部の前記中央部から前記終点までの前記後縁部上の距離をDBと規定したとすると、
LB/LA=DB/DAの関係を満足する前記始点および前記終点を通る直線によって前記翼部を切断して前記翼部の第2断面形状を規定し、
前記翼部の前記第2断面形状における前記外周縁部の位置と前記後縁部の位置とを結ぶ線分を第2翼弦線と規定し、
前記中心軸の方向において前記翼部の前記第2断面形状から前記正圧面の側に離れた位置に、前記第2翼弦線と平行な直線を描いて第2基準線を規定したとすると、
前記翼部の前記第2断面形状の前記負圧面の側には、前記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する第3凸面部と、前記第3凸面部と前記外周縁部との間に位置し前記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する第3凹面部と、が形成されており、
前記第3凸面部は、前記第2翼弦線の方向において前記外周縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記第2基準線から前記第3凸面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である第3頂部を有しており、
前記第3頂部は、前記外周縁部から前記第3頂部までの前記第2翼弦線の方向における距離が、前記第2翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、
請求項1から3のいずれか1項に記載のプロペラファン。 - 前記第3凹面部は、前記第2翼弦線の方向において前記外周縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記第2基準線から前記第3凹面部までの距離が漸減から漸増に転じる部分である第3底部を有しており、
前記第3底部は、前記外周縁部から前記第3底部までの前記第2翼弦線の方向における距離が、前記第2翼弦線の全長の5%以上15%以下となる位置に形成されている、
請求項4に記載のプロペラファン。 - 前記翼部の前記第2断面形状の前記正圧面の側には、前記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する第4凹面部と、前記第4凹面部と前記外周縁部との間に位置し前記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する第4凸面部と、が形成されており、
前記第4凹面部は、前記第2翼弦線の方向において前記外周縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記第2基準線から前記第4凹面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である第4底部を有しており、
前記第4底部は、前記外周縁部から前記第4底部までの前記第2翼弦線の方向における距離が、前記第2翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、
請求項4または5に記載のプロペラファン。 - 仮想の中心軸を中心に回転する回転軸部と、
前記回転軸部の側から回転半径方向の外側に向かって延出する形状を有し、回転することによって、正圧面および負圧面を表裏面にそれぞれ形成する翼部と、を備え、
前記翼部は、
回転方向における最も先端に位置する翼先端部と、
回転方向における前記翼部の前縁を形成する前縁部と、
回転方向における前記翼部の後縁を形成する後縁部と、
前記翼先端部と前記後縁部の外側端とを接続し、回転半径方向における前記翼部の外周縁を形成する外周縁部と、を含み、
前記外周縁部の全長をLAと規定し、
前記外周縁部上の任意の位置に始点を規定し、
前記翼先端部から前記始点までの前記外周縁部上の距離をLBと規定し、
前記後縁部の中央部から前記後縁部の前記外側端までの前記後縁部上の距離をDAと規定し、
前記後縁部上であって、前記後縁部の前記中央部と前記後縁部の前記外側端との間の任意の位置に終点を規定し、
前記後縁部の前記中央部から前記終点までの前記後縁部上の距離をDBと規定したとすると、
LB/LA=DB/DAの関係を満足する前記始点および前記終点を通る直線によって前記翼部を切断して前記翼部の断面形状を規定し、
前記翼部の前記断面形状における前記外周縁部の位置と前記後縁部の位置とを結ぶ線分を翼弦線と規定し、
前記中心軸の方向において前記翼部の前記断面形状から前記正圧面の側に離れた位置に、前記翼弦線と平行な直線を描いて基準線を規定したとすると、
前記翼部の前記断面形状の前記負圧面の側には、前記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部と、前記凸面部と前記外周縁部との間に位置し前記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部と、が形成されており、
前記凸面部は、前記翼弦線の方向において前記外周縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記基準線から前記凸面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である頂部を有しており、
前記頂部は、前記外周縁部から前記頂部までの前記翼弦線の方向における距離が、前記翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、
プロペラファン。 - 仮想の中心軸を中心に回転する回転軸部と、
前記回転軸部の側から回転半径方向の外側に向かって延出する形状を有し、回転することによって、正圧面および負圧面を表裏面にそれぞれ形成する翼部と、を備え、
前記翼部は、
回転方向における最も先端に位置する翼先端部と、
回転方向における前記翼部の前縁を形成する前縁部と、
回転方向における前記翼部の後縁を形成する後縁部と、
前記翼先端部と前記後縁部の外側端とを接続し、回転半径方向における前記翼部の外周縁を形成する外周縁部と、を含み、
前記外周縁部上の任意の位置と前記中心軸とを通る平面によって前記翼部を切断して前記翼部の断面形状を規定し、
前記翼部の前記断面形状における前記翼部と前記回転軸部との間の部分を接続部と規定し、
前記翼部の前記断面形状における前記外周縁部の位置と前記接続部の位置とを結ぶ線分を翼弦線と規定し、
前記中心軸の方向において前記翼部の前記断面形状から前記正圧面の側に離れた位置に、前記翼弦線と平行な直線を描いて基準線を規定したとすると、
前記翼部の前記断面形状の前記負圧面の側には、前記中心軸の方向において凸状に湾曲する表面形状を有する凸面部と、前記凸面部と前記外周縁部との間に位置し前記中心軸の方向において凹状に湾曲する表面形状を有する凹面部と、が形成されており、
前記凸面部は、前記翼弦線の方向において前記外周縁部の側から前記後縁部の側に向かうにつれて前記基準線から前記凸面部までの距離が漸増から漸減に転じる部分である頂部を有しており、
前記頂部は、前記外周縁部から前記頂部までの前記翼弦線の方向における距離が、前記翼弦線の全長の1/3以下となる位置に形成されている、
プロペラファン。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載のプロペラファンを備える、
流体送り装置。
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