JPWO2017209137A1 - 樹脂光導波路 - Google Patents
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Abstract
Description
一方で、シリコンチップ上に光導波路を形成したシリコン光導波路も普及している(特許文献1参照)。
樹脂光導波路、および、シリコン光導波路の何れについても、複数の導波路チャネルを得るために、一方向に沿って複数の導波路が平行に揃った形式で、アレイ状に形成される。
マルチモードの光導波路であれば、光導波路同士、あるいは、光導波路とマルチモード光ファイバとの間の結合において、コア断面のサイズが大きく、また互いのコア断面サイズや開口数が同程度であるため、相互に接触することになる断面同士において、断面同士の突合せの位置決め精度さえ保証されれば、損失が許容可能なレベルでの実現が可能である。
実際、いわゆる正対結合(Butt Coupling)によって実現されている。
この点、アレイの沿った光軸方向での染み出し光(以下、エバネッセント光ともいう。)を、光軸方向の所定距離にわたって捉えて連絡させるという、アディアバティック結合(Adiabatic Coupling)が代替手法として注目を集めている(特許文献1、2参照)。
図示した複合光導波路100では、樹脂光導波路200と、シリコン光導波路300と、がアディアバティック結合されている。複合光導波路100の樹脂光導波路200は、アディアバティック結合部位に対し他端側は、シングルモード光ファイバ等との接続用のコネクタ400に収容されている。樹脂光導波路200はコア220とクラッド210とからなり、シリコン光導波路300はコア310とクラッド310とからなり、接着層500で接着されている。樹脂光導波路200、および、シリコン光導波路300では、コア220、320を光が伝播する。
図7は、図6の部分拡大図であり、アディアバティック結合部位における、樹脂光導波路200のコア220と、シリコン光導波路300のコア320と、の一対一の位置関係が示されている。図7に示す樹脂光導波路200、シリコン光導波路300において、コア220、320以外の部位がクラッド210,310である。
図7に示すように、アディアバティック結合部位では、樹脂光導波路200のコア220と、シリコン光導波路300のコア320と、が対向した状態で配置され、エポキシ樹脂等の接着層500を用いて接合されている。
図8は、図4の複合光導波路100のアディアバティック結合部位の部分縦断面図であり、アディアバティック結合部位700におけるエバネッセント光の伝播(light propagation)の様子が示されている。
シリコン光導波路と、樹脂光導波路との間をエバネッセント光が連絡するアディアバティック結合部位では、樹脂光導波路の当該部位側にはクラッドが存在せず、コアが露出している。すなわち、樹脂光導波路のうち、アディアバティック結合部位となる一端側には、コア露出部が設けられている。このコア露出部に形成されたコアは、コア高さをある程度低くしないと、伝播モードの広がりが大きくならず、シリコン光導波路に光を伝播させにくくなる。そのため、4μm程度がコア高さの上限となる。
一方、非特許文献1のFig.3に示すように、シリコン光導波路と、樹脂光導波路との軸ずれ耐性という点では、コア露出部に形成されたコアは、コア幅が大きいことが好ましい。そのため、コア露出部が設けられた樹脂光導波路の一端側では、コアの断面形状が、コア高さよりもコア幅の長さが大きい矩形であることが好ましい。
(1)一端側と、他端側とでコア高さが異なる。
(2)一端側と、他端側とでコア幅が異なる。
(3)一端側と、他端側とでコア高さとコア幅が異なる。
但し、樹脂光導波路の製造手順における好適態様との関係から、一端側と、他端側とでコア高さが異なるものを作製することは困難である。
スピンコート法を用いて、基材上に第一の硬化性樹脂組成物を塗布し、該第一の硬化性樹脂組成物を硬化させてアンダークラッドを形成する。次に、アンダークラッド上に第二の硬化性樹脂組成物をスピンコート法を用いて塗布した後、フォトリソグラフィプロセスを用いて、アンダークラッド上にコアを形成する。次に、アンダークラッドおよびコア上に第三の硬化物樹脂組成物をスピンコート法を用いて塗布し、該第三の硬化性樹脂組成物を硬化させて、オーバークラッドを形成する。オーバークラッドを形成する際に、フォトリソグラフィプロセスを用いて、オーバークラッドを有する領域と、オーバークラッドが無くコアが露出した領域(すなわち、コア露出部)と、を形成することができる。
上記の手順では、アンダークラッド上に第二の硬化性樹脂組成物を一様な膜厚で塗布するため、フォトリソグラフィプロセスで形成されるコアを、一端側と、他端側とでコア高さが異なるものとすることは困難である。
そのため、上記の3通りの選択肢のうち、(2)を選択することとなり、シリコン光導波路とアディアバティック結合する一端側に比べて、シングルモード光ファイバと接続する他端側は、コア幅が小さくなる。
(1)コア内部やコアとクラッドとの界面近傍に存在するこれら異物のサイズが大きいほど、樹脂光導波路を伝播する光の伝達損失が大きくなる。
(2)コア内部やコアとクラッドとの界面近傍に存在するこれら異物の数が多いほど、樹脂光導波路を伝播する光の伝達損失が大きくなる。
(3)樹脂由来の異物の屈折率と、樹脂光導波路のコアもしくはクラッドの屈折率との差が大きいほど、樹脂光導波路を伝搬する光の伝搬損失が大きくなる。
そのため、樹脂光導波路全体を対象として、これら異物のサイズを小さくすること、および、これら異物の数を減らすことが試みられている。しかし、樹脂光導波路全体における異物のサイズをきわめて小さくすること、異物の数をきわめて少なくすることは、樹脂光導波路の製造コストが増加する、樹脂光導波路の歩留りが低下する等の理由から困難である。
そのため、樹脂光導波路の構造等により、異物による樹脂光導波路を伝播する光の伝達損失が影響を軽減できることが望ましい。
本願発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、コア、ならびに、該コアよりも屈折率が低いアンダークラッド、および、オーバークラッドを備える樹脂光導波路であって、該樹脂光導波路における光の伝播方向に沿ってコア幅が異なる部位を有しており、該樹脂光導波路における最大コア幅は4μm以上10μm以下、最小コア幅は1μm以上4μm未満であり、前記樹脂光導波路のうち、コア幅が1μm以上4μm未満の部位の長さをLS(μm)とし、コア幅が4μm以上10μm以下の部位の長さをLL(μm)とするとき、前記樹脂光導波路の全長(LS+LL)に占める前記LSの割合が0.1〜40%であり、前記コア幅が1μm以上4μm未満の部位には、コア内部、および、コア中心からの距離が15μm以内のコアクラッド界面近傍に最大径が2μm以上の泡欠陥が存在しない、樹脂光導波路(1)を提供する。
図1は、本発明の樹脂光導波路の一構成例を示した斜視図である。図1に示す樹脂光導波路10は、コア11、ならびに、該コア11よりも屈折率が低いアンダークラッド12およびオーバークラッド13を備えている。コア11の下方にはアンダークラッド12が配されており、コア11の上方には、オーバークラッド13が配されている。但し、樹脂光導波路10の一端側には、オーバークラッド13が存在せずコア11が露出したコア露出部14が設けられている。図1に示す樹脂光導波路10をシリコン光導波路とアディアバティック結合する際には、コア露出部14がアディアバティック結合部位となる。図1に示す樹脂光導波路10の他端側、すなわち、コア露出部14を有さない側は、シングルモード光ファイバ(等)と接続するのに使用される。
コア露出部は、詳しくは後述するように、オーバークラッドを形成する際に、フォトリソグラフィプロセスを用いて形成するのが一般的である。この場合、コア露出部を形成する前は、樹脂光導波路の全長にわたってオーバークラッドが形成されている。このようなものも本発明の樹脂光導波路に含まれる。
また、アディアバティック接続部はコアが露出していることが好ましいか、エバネッセント光によるアディアバティック接続を妨げなければ、クラッドが存在していてもよい。その場合、アディアバティック接続部でのクラッドの厚みは3μm以下であり、2μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。
図2は、図1に示す樹脂光導波路10のコア露出部14側の端面図であり、図3は、図1に示す樹脂光導波路10のコア露出部を有しない側の端面図である。
図2に示すように、樹脂光導波路10のコア露出部14側(一端側)は、コア11端面形状がコア11高さよりもコア11幅の長さが大きい矩形である。一方、図3に示すように、樹脂光導波路10のコア露出部を有しない側(他端側)は、コア露出部14側のコア11幅の長さよりもコア11幅が短く、該コア11の端面形状が略正方形である。
樹脂光導波路における最大コア幅、最小コア幅が上記範囲であることが好ましい理由は以下に記載する通りである。
最大コア幅を4μm以上10μm以下とすることにより、異物による樹脂光導波路を伝搬する光の伝達損失を小さくすることができる。また、曲げによる伝達損失を小さくすることができる。最小コア幅を1μm以上4μm未満とすることにより、シングルモードファイバとの接続損失を抑えることができる。
本発明の樹脂光導波路10は、樹脂光導波路における最大コア幅が4.5μm以上9.5μm以下であることが好ましく、5μm以上9μm以下であることがより好ましい。一方、樹脂光導波路における最小コア幅が1.5μm以上3.5μm以下であることが好ましく、1.8μm以上3μm以下であることがより好ましい。
本発明の樹脂光導波路10は、部位Sの長さをLS(μm)とし、部位Lの長さをLL(μm)とするとき、樹脂光導波路の全長(LS+LL)に占める上記LSの割合が0.1〜40%であることにより、異物による樹脂光導波路を伝播する光の伝達損失が軽減される。樹脂光導波路の全長(LS+LL)に占める上記LSの割合が40%より大きいと、部位Sに存在する異物により、樹脂光導波路を伝播する光の伝達損失が大きくなる。一方、樹脂光導波路の全長(LS+LL)に占める上記LSの割合が0.1%より小さいと、部位Sが要求される機能(例えば、シングルモード光ファイバとの接続部としての機能)を発揮することができなくなる。
樹脂光導波路の全長(LS+LL)に占める上記LSの割合は、1〜35%であることが好ましく、5〜30%であることがより好ましい。
本発明の樹脂光導波路のうち、部位Sには、光の伝達損失を大きくするおそれがあるサイズの異物が、コア内部やコアクラッド界面近傍に存在しないことが求められる。光の伝達損失を大きくするおそれがある異物のサイズは異物の種類により異なる。
異物が泡欠陥の場合、部位Sのコア内部やコアクラッド界面近傍に最大径が2μm以上の泡欠陥が存在しないことが求められる。部位Sのコア内部やコアクラッド界面近傍には最大径が3μm以上の泡欠陥が存在しないことが好ましく、最大径が4μm以上の泡欠陥が存在しないことがより好ましい。
異物が樹脂由来の異物の場合、異物とクラッド材料との屈折率差も影響する。異物とクラッド材料との屈折率差の絶対値が十分小さい場合は、コアクラッド界面近傍に異物が存在する場合でも、樹脂光導波路を伝播する光の伝達損失が大きくなるおそれがない。一方、異物とクラッド材料との屈折率差の絶対値が0.03以上の場合は、コアクラッド界面近傍に異物が存在すると、樹脂光導波路を伝播する光の伝達損失が大きくなるおそれがある。
異物が樹脂由来の異物の場合、部位Sのコアクラッド界面近傍に、クラッド材料との屈折率差の絶対値が0.03以上、かつ、最大径が8μm以上の異物が存在しないことが求められる。なお、クラッド材料との屈折率差を判断指標とする理由は、樹脂由来の異物はクラッド領域に存在することが多いためである。
部位Sのコアクラッド界面近傍に、クラッド材料との屈折率差の絶対値が0.03以上、かつ、最大径が9μm以上の異物が存在しないことが好ましく、クラッド材料との屈折率差の絶対値が0.03以上、かつ、最大径が10μm以上の異物が存在しないことがより好ましい。
(コア11)
図示した樹脂光導波路10は、一端側(コア露出部14側)のコア11幅が大きく、他端側(コア露出部を有しない側)のコア11幅が小さい。本発明の樹脂光導波路は、樹脂光導波路の光の伝播方向に沿ってコア幅が異なる部位を有していればよく、コアの端面形状は図示した矩形や略正方形に限定されない。コアの端面形状(樹脂光導波路10の内部では、コア11の断面形状)は、例えば、台形、円形、楕円形であってもよい。また、コアの端面形状が矩形、略正方形、台形等の多角形である場合は、その角が丸みを帯びていてもよい。
アンダークラッド12、オーバークラッド13は、単一の屈折率を有するものであってもよい。または、コア11に対し近位側と遠位側とで屈折率が異なる部位を有していてもよい。この場合、コア11に対し遠位側に向けて屈折率が低くなる構成であってもよく、コア11から遠位側に向けて屈折率が高くなる構成であってもよい。
アンダークラッド12、オーバークラッド13の厚さは特に限定されないが、本発明の樹脂光導波路10がシングルモード光導波路の場合、コア11の中心から10μm程度の範囲内にあるクラッド部分にも伝搬する光が漏れ出ることから、光の伝搬損失を少なくするという観点から、10μm以上であることが好ましい。また、アンダークラッド12およびオーバークラッド13の合計厚さが20〜100μmであることが好ましく、30〜80μmであることがより好ましい。
但し、樹脂光導波路の光伝搬方向におけるコア露出部14の長さが長すぎると、シリコン光導波路と接着剤(例えば、エポキシ樹脂)を使って接続する際に、接着層の吸収により接続損失が大きくなるおそれがある。そのため、樹脂光導波路の光伝搬方向におけるコア露出部14の長さは、10000μm以下であることが好ましく、5000μm以下であることがより好ましく、3000μm以下であることがさらに好ましい。
また、コア11、アンダークラッド12およびオーバークラッド13の構成材料、ならびに、樹脂光導波路の製造手順については、例えば、下記文献の記載を参考にすることができる。
国際公開第2010/107005号
日本国特開2013−120338号公報
日本国特開2012−63620号公報
スピンコート法を用いて、基材上に第一の硬化性樹脂組成物を塗布し、該第一の硬化性樹脂組成物を硬化させてアンダークラッドを形成する。次に、アンダークラッド上に第二の硬化性樹脂組成物をスピンコート法を用いて塗布した後、フォトリソグラフィプロセスを用いて、アンダークラッド上にコアを形成する。次に、アンダークラッドおよびコア上に第三の硬化物樹脂組成物をスピンコート法を用いて塗布し、該第三の硬化性樹脂組成物を硬化させて、オーバークラッドを形成する。オーバークラッドを形成する際に、フォトリソグラフィプロセスを用いて、オーバークラッドを有する領域と、オーバークラッドが無くコアが露出した領域(すなわち、コア露出部)と、を形成することができる。
コア幅が光の伝搬方向に沿って異なる形状のフォトマスクを介して露光を行った後、現像することによってコアを形成する。この後必要に応じてポストベークを行う。
異物が泡欠陥の場合、部位Sのコア内部やコアクラッド界面近傍に最大径が2μm以上の泡欠陥が存在しないことが求められる。異物が樹脂由来の異物の場合は、部位Sのコアクラッド界面近傍に、クラッド材料との屈折率差の絶対値が0.03以上、かつ、最大径が8μm以上の異物が存在しないことが求められる。
部位Sのコア内部やコアクラッド界面近傍に上記の泡欠陥が存在しない樹脂光導波路を製造するには塗布を行う前に硬化性樹脂組成物を十分に静置して脱泡することが望ましい。もしくは、脱泡装置を利用して脱泡を行うことが望ましい。
部位Sのコアクラッド界面近傍に上記の異物由来の異物が存在しない樹脂光導波路を製造するには以下の手順を実施すればよい。塗布前に、硬化性樹脂組成物のろ過を行うことで組成物内の異物を取り除き、基材の洗浄を行うことで基材表面の異物を取り除く。また、空気中の異物の付着を防ぐため、これらの作業をクリーンルーム内で行うことが望ましく、静電気による異物の付着を防ぐため、静電気除去器(イオナイザー)を使用することが更に望ましい。
コア高さが2.0μmで、コア幅が2.0μm、3.0μm、4.0μm、6.0μm、8.0μmの5通りの構造の樹脂光導波路(コア高さは一定)を定義し、該樹脂光導波路のコア/クラッド界面に最大径(側面視)が1.0〜2.5μmの球状の泡欠陥が存在する場合を想定して、波長1310nmの光の伝達損失の関係をシミュレーション解析した。上記以外でシミュレーション解析に使用した条件は以下に示す通りである。
(樹脂光導波路)
伝播モード:シングルモード
コア高さ:2.0μm
コア幅:2.0μm、3.0μm、4.0μm、6.0μm、8.0μm
コア断面形状:矩形(コア幅2.0μmは正方形)
コア屈折率:1.526
クラッド厚み:80μm
クラッド屈折率:1.513
泡欠陥屈折率:1.00
泡欠陥形状:球
泡サイズ(最大径):1.0μm、1.5μm、2.0μm、2.5μm
結果を下記表に示す。なお、下記表中、A−1,A−2,A−5,A−6,A−9〜A−20が実施例、A−3,A−4,A−7,A−8が比較例である。
コア高さが2.0μmで、コア幅が2.0μm、3.0μm、4.0μm、6.0μmの4通りの構造の樹脂光導波路を定義し、該樹脂光導波路のコア/クラッド界面に最大径(側面視)が4.0μm、8.0μmの2通りで、クラッド材料との屈折率差(樹脂由来異物の屈折率−クラッド材料の屈折率)Dnが−0.03,−0.02,−0.01,0,0.01,0.02,0.03が7通りの立方体状の樹脂由来異物が存在する場合を想定して、波長1310nmの光の伝達損失の関係をシミュレーション解析した。上記以外でシミュレーション解析に使用した条件は以下に示す通りである。
(樹脂光導波路)
伝播モード:シングルモード
コア高さ:2.0μm
コア幅:2.0μm、3.0μm、4.0μm、6.0μm
コア断面形状:矩形(コア幅2μmは正方形)
コア屈折率:1.526
クラッド厚み:80μm
クラッド屈折率:1.513
屈折率差(樹脂由来異物の屈折率−クラッド材料の屈折率)Dn:−0.03、−0.02、−0.01、0、0.01、0.02、0.03
樹脂由来異物形状:直方体
異物サイズ(側面視、最大径):4.0μm、8.0μm
結果を下記表に示す。なお、下記表中、B−1〜B−7,B−9〜B−13,B−15〜B−21,B−23〜B−27,B−29〜B−56が実施例、B−8,B−14,B−22,B−28が比較例である。
コア高さが2.0μmで、一端側と他端側とでコア幅が異なる構造(一端側のコア幅が1μm以上4μm未満、他端側のコア幅が4μm以上10μm以下)の樹脂光導波路を定義し、該樹脂光導波路のコア/クラッド界面に最大径(側面視)が1.0〜2.5μmの球状の泡欠陥が存在する場合を想定して、波長1310nmの光の伝達損失の関係をシミュレーション解析した。上記以外でシミュレーション解析に使用した条件は以下に示す通りである。
(樹脂光導波路)
伝播モード:シングルモード
コア高さ:2.0μm
コア幅(一端側):2.0μm、3.0μm
コア断面形状:矩形(コア幅2.0μmは正方形)
コア幅(他端側):6.0μm、8.0μm
コア断面形状:矩形
部位Sの長さLS:50μm、200μm、300μm、600μm
部位Lの長さLL:400μm、600μm、1000μm,1200μm
コア屈折率:1.526
クラッド厚み:80μm
クラッド屈折率:1.513
泡欠陥屈折率:1.00
泡欠陥形状:球
泡サイズ(最大径):1.0μm、1.5μm、2.5μm
結果を下記表に示す。なお、下記表中、C−1,C−3,C−5,C−6が実施例、C−2,C−4,C−7が比較例である。
コア高さが2.0μmで、一端側と他端側とでコア幅が異なる構造(一端側のコア幅が1μm以上4μm未満、他端側のコア幅が4μm以上10μm以下)の樹脂光導波路を定義し、該樹脂光導波路のコア/クラッド界面に最大径(側面視)が4.0μm、8.0μmの2通りで、クラッド材料との屈折率差(樹脂由来異物の屈折率−クラッド材料の屈折率)Dnが−0.03,−0.02,0.01,0.02,0.03の立方体状の樹脂由来異物が存在する場合を想定して、波長1310nmの光の伝達損失の関係をシミュレーション解析した。上記以外でシミュレーション解析に使用した条件は以下に示す通りである。
(樹脂光導波路)
伝播モード:シングルモード
コア高さ:2.0μm
コア幅(一端側):2.0μm、3.0μm
コア断面形状:矩形(コア幅2.0μmは正方形)
コア幅(他端側):6.0μm
コア断面形状:矩形
部位Sの長さLS:50μm、200μm、300μm、600μm
部位Lの長さLL:400μm、600μm、1000μm,1200μm
コア屈折率:1.526
クラッド厚み:80μm
クラッド屈折率:1.513
屈折率差(樹脂由来異物の屈折率−クラッド材料の屈折率)Dn:−0.03、−0.02、0.01、0.02、0.03
樹脂由来異物形状:直方体
異物サイズ(側面視、最大径):4.0μm、8.0μm
結果を下記表に示す。なお、下記表中、D−1,D−3,D−5,D−6が実施例、D−2,D−4,D−7が比較例である。
11:コア
12:アンダークラッド
13:オーバークラッド
14:コア露出部
100:複合光導波路
200:樹脂光導波路
210:クラッド
220:コア
300:シリコン光導波路
310:クラッド
320:コア
400:コネクタ
500:接着層
700:アディアバティック結合部位
Claims (6)
- コア、ならびに、該コアよりも屈折率が低いアンダークラッド、および、オーバークラッドを備える樹脂光導波路であって、該樹脂光導波路における光の伝播方向に沿ってコア幅が異なる部位を有しており、該樹脂光導波路における最大コア幅は4μm以上10μm以下、最小コア幅は1μm以上4μm未満であり、前記樹脂光導波路のうち、コア幅が1μm以上4μm未満の部位の長さをLS(μm)とし、コア幅が4μm以上10μm以下の部位の長さをLL(μm)とするとき、
前記樹脂光導波路の全長(LS+LL)に占める前記LSの割合が0.1〜40%であり、
前記コア幅が1μm以上4μm未満の部位には、コア内部、および、コア中心からの距離が15μm以内のコアクラッド界面近傍に最大径が2μm以上の泡欠陥が存在しない、樹脂光導波路。 - コア、ならびに、該コアよりも屈折率が低いアンダークラッド、および、オーバークラッドを備える樹脂光導波路であって、前記樹脂光導波路における光の伝播方向に沿ってコア幅が異なる部位を有しており、該樹脂光導波路における最大コア幅は4μm以上10μm以下、最小コア幅は1μm以上4μm未満であり、前記樹脂光導波路のうち、コア幅が1μm以上4μm未満の部位の長さをLS(μm)とし、コア幅が4μm以上10μm以下の部位の長さをLL(μm)とするとき、
前記樹脂光導波路の全長(LS+LL)に占める前記LSの割合が0.1〜40%であり、
前記コア幅が1μm以上4μm未満の部位には、コア内部および、コア中心からの距離が15μm以内のコアクラッド界面近傍に、クラッド材料との屈折率差の絶対値が0.03以上、かつ、最大径が8μm以上の欠陥が存在しない、樹脂光導波路。 - 樹脂光導波路における光の伝播方向の一端側と他端側とがコア幅が異なる、請求項1または2に記載の樹脂光導波路。
- 前記樹脂光導波路の一端側に、オーバークラッドが存在せずコアおよび該コア周辺のアンダークラッドが露出したコア露出部が設けられており、樹脂光導波路の光伝搬方向における該コア露出部の長さが100μm以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂光導波路。
- 波長1310nmおよび波長1550nmの少なくとも一方において、シングルモード光導波路である、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂光導波路。
- 前記樹脂光導波路のコアはフッ素を含む樹脂からなる、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂光導波路。
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