JP2004151689A - スポットサイズ変換素子及びこれを用いた導波路埋め込み型光回路 - Google Patents

スポットサイズ変換素子及びこれを用いた導波路埋め込み型光回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 導波路埋め込み型光回路における光導波路のスポットサイズを低損失にて変換可能なスポットサイズ変換素子を提供する。
【解決手段】 基板101上に設けられた下部クラッド102と、下部クラッド102上に設けられ先端が徐々に細くなる形状を有するコア領域104と、下部クラッド102及びコア領域104を覆う上部クラッド103と、上部クラッド103を覆う光学樹脂層105とを備える。コア領域104は第1のコアとして機能し、下部クラッド102及び上部クラッド103からなる積層体は第1のクラッドとして機能する。さらに、上記積層体は第2のコアとしても機能し、光学樹脂層105は第2のクラッドとして機能する。そして、コア領域104が徐々に細くなる部分は、遷移導波路として機能する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スポットサイズ変換素子及びこれを用いた導波路埋め込み型光回路に関し、特に、低損失なスポットサイズ変換素子及びこれを用いた導波路埋め込み型光回路に関するものである。
近年、情報伝送の高速化・大容量化を達成すべく光通信が幅広く利用されている。光通信においては、目的とする波長の光を抽出したり複数の異なる波長の光を合波する必要があるため、光導波路の所定の部分には波長選択性を持った光フィルタが適宜挿入される。
図20は、光導波路の一種である光ファイバを接続するフェルールを示す図であり、(a)は略斜視図、(b)は(a)に示すD−D線に沿った断面図である。図20(a),(b)に示すように、フェルール10は2本の光ファイバ11,12を接続するために用いられ、その接続部分には溝10aが設けられている。また、光ファイバ11は、コア11aとこれを覆うクラッド11bからなるファイバ素線11cとこれを覆うファイバ被覆11dからなり、同様に、光ファイバ12は、コア12aとこれを覆うクラッド12bからなるファイバ素線12cとこれを覆うファイバ被覆12dからなる。光ファイバ11,12は、フェルール10の内部においてそれぞれファイバ被覆11d,12dが除去されてファイバ素線11c,12cが露出した状態とされており、ファイバ素線11cは溝10aの一方の側壁部分において終端し、ファイバ素線12cは溝10aの他方の側壁部分において終端している。つまり、ファイバ素線11cの終端面とファイバ素線12cの終端面は、フェルール10に設けられた溝10aを介して対向した状態となっている。
図21は、図20に示すフェルール10に光フィルタを装着した状態を示す図であり、(a)は略斜視図、(b)は(a)に示すE−E線に沿った断面図である。図21(a),(b)に示すように、フェルール10に設けられた溝10aに光フィルタ30を挿入すると、光ファイバ11,12の一方より伝搬した光は、光フィルタ30の特性に応じてフィルタリングされ、光ファイバ11,12の他方へ伝搬する。これにより、目的とする波長の光を抽出することが可能となる。
図22は、光導波路の一種である導波路埋め込み型光回路を示す図であり、(a)は略斜視図、(b)は(a)に示すF−F線に沿った断面図である。図22(a),(b)に示すように、導波路埋め込み型光回路20は、基板21と、基板21上に設けられたクラッド層22と、クラッド層22の内部に設けられたコア領域23とを備えており、クラッド層22及びコア領域23は、溝24によってクラッド層22a及びコア領域23aからなる部分とクラッド層22b及びコア領域23bからなる部分に分断されている。したがって、コア領域23aは溝24の一方の側壁部分において終端し、コア領域23bは溝24の他方の側壁部分において終端している。つまり、コア領域23aの終端面とコア領域23bの終端面は溝24を介して対向した状態となっている。
図23は、図22に示す導波路埋め込み型光回路20に光フィルタを挿入した状態を示す図であり、(a)は略斜視図、(b)は(a)に示すG−G線に沿った断面図である。図23(a),(b)に示すように、クラッド層22に設けられた溝24に光フィルタ30を挿入すると、コア領域23a,23bの一方より伝搬した光は、光フィルタ30の特性に応じてフィルタリングされ、コア領域23a,23bの他方へ伝搬する。これにより、目的とする波長の光を抽出することが可能となる。
分断された光導波路を光が伝搬する場合、分断された部分において主に回折現象に起因する損失が発生する。図24はこれを説明するための図であり、コア41a及びクラッド41bからなる光導波路41からコア42a及びクラッド42bからなる光導波路42へギャップを介して光40が伝搬する様子を、コア径が小さい場合(a)とコア径が大きい場合(b)とに分けて模式的に示している。図24(a),(b)に示すように、光導波路41より出射する光は回折現象によって広がるため、ギャップ幅dが大きいほど回折損失は増大する。一方、図24(a)と図24(b)とを対比すれば明らかなように、回折現象はビームスポット径が小さいほど顕著となるため、回折損失を低減するためには、ギャップ幅dを狭くするとともにビームスポット径を大きくすればよい。
このため、フェルールを用いて2本の光ファイバを接続する場合、終端部においてコア径が局所的に拡大されたTEC(Thermally Expanded Core)ファイバを用いることによってスポットサイズを変換すれば、回折現象に起因する損失を低減することができる。TECファイバにおけるコアの拡大は、広く知られているようにマイクロバーナやヒータ等による加熱によって行われる。
特許2693649号公報
しかしながら、図22及び図23に示したような導波路埋め込み型光回路は、光ファイバに比べて熱容量が非常に大きいことから、TECファイバのように、加熱によってコア径を局所的に拡大することは困難である。このため、この種の光導波路においては、光フィルタが挿入される溝部において回折現象に起因する損失が大きいという問題があった。
したがって、本発明の目的は、溝によって分断された光導波路のスポットサイズを変換可能なスポットサイズ変換素子及びこれを用いた導波路埋め込み型光回路を提供することである。
また、本発明の他の目的は、導波路埋め込み型光回路における光導波路のスポットサイズを低損失にて変換可能なスポットサイズ変換素子及びこれを用いた導波路埋め込み型光回路を提供することである。
本発明によるスポットサイズ変換素子は、第1のコア及び前記第1のコアの全面を実質的に覆う第1のクラッドからなる第1の光導波路と、前記第1のクラッドの延長部分である第2のコア及び第2のクラッドからなる第2の光導波路と、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間に設けられた遷移導波路を備え、前記遷移導波路は、前記第2の光導波路に向かうにつれて前記第1のコアの幅が徐々に細くなることを特徴とする。
本発明によれば、遷移導波路により、第1の光導波路に属する第1のクラッドが第2の光導波路に属する第2のコアとして用いられることから、第1の光導波路から第2の光導波路へ伝搬する光のビームスポットを拡大することができる。さらに、第1のクラッドが第1のコアの実質的に全面を覆っていることから、第1の光導波路を伝搬する光のビームスポットの中心と第2の光導波路を伝搬する光のビームスポットの中心とが大きくずれることがなく、これにより、低損失でビームスポット変換を行うことが可能となる。
また、前記第1の光導波路及び前記第2の光導波路は、チャネル型であることが好ましい。
また、前記第1のコアの中心と前記第2のコアの中心とがほぼ同一軸上に位置することが好ましい。これによれば、第1の光導波路を伝搬する光のビームスポットの中心と第2の光導波路を伝搬する光のビームスポットの中心とがほぼ一致することから、より効率よくビームスポット変換を行うことが可能となる。
さらに、前記第1のクラッドは、少なくとも、前記第1のコアから見て下方に位置する下部クラッドと前記第1のコアから見て上方に位置する上部クラッドからなることが好ましく、前記第1のコアの底面は前記下部クラッドと接しており、前記第1のコアの上面及び両側面は前記上部クラッドと接していることがより好ましい。
さらに、前記第2のコアの端面が略矩形形状であることが好ましく、前記第1のクラッド及びその延長部である第2のコアからなる部分は、外形が略直方体形状であることがより好ましい。
さらに、前記第1のコアが徐々に細くなる部分の先端部がカットされた形状を有していることが好ましい。これによれば、製造条件による特性のばらつきを低減することが可能となる。
さらに、前記第2のクラッドが、石英系ガラスまたはラダーシリコーンによって形成されていることが好ましい。これによれば、前記第1のクラッドと第2のクラッドの熱膨張率の差により生ずる歪みを防ぐことができる。また、温度変化により生ずる前記第1のクラッドと第2のクラッドの屈折率の差の変化を防ぐことができる。
さらに、前記第2のクラッドが、CVD法、スパッタリング、真空蒸着法、FHD法およびゾルゲル法のいずれかの成膜プロセスを用いて、形成されていることが好ましい。
また、本発明による導波路埋め込み型光回路は、いずれも、第1のコア及び第1のクラッドからなる第1の光導波路と前記第1のクラッドの延長部分である第2のコア及び第2のクラッドからなる第2の光導波路とを少なくとも備える第1及び第2のスポットサイズ変換素子を備え、前記第1のスポットサイズ変換素子の第2の光導波路と前記第2のスポットサイズ変換素子の第2の光導波路とが溝を介して対向していることを特徴とする。
本発明によれば、第1のスポットサイズ変換素子の第1の光導波路へ入射する光は、そのビームスポットが拡大されて第2の光導波路を伝搬した後、溝を介して対向する第2のスポットサイズ変換素子の第2の光導波路へ入射し、そのビームスポットが再び縮小されて第1の光導波路を伝搬する。このように、溝を介して伝搬する光のビームスポットが拡大されていることから、回折現象に基づく損失を大幅に低減することが可能となる。
また、溝に挿入された光学素子をさらに備えることが好ましい。これによれば、低損失にて所望の波長の光を抽出することが可能となる。
さらに、前記第1及び第2のスポットサイズ変換素子は、いずれも、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間に設けられ前記第2の光導波路に向かうにつれて前記第1のコアが徐々に細くなる遷移導波路をさらに備えていることが好ましい。また、前記第1のクラッドが前記第1のコアの実質的に全面を覆っていることが好ましい。また、前記第1のコアの中心と前記第2のコアの中心とがほぼ同一軸上に位置することが好ましい。
本発明では、チャネル型光導波路のビームスポットの中心を実質的にずらすことなくそのサイズを変換していることから、低損失にてスポットサイズ変換を行うことが可能となる。また、本発明では、遷移導波路を用いることによって第1のクラッドを徐々に第2のコアに変化させていることから、比較的簡単な製造工程によってスポットサイズ変換素子を作製することが可能となる。さらに、本発明では、2つのスポットサイズ変換素子が溝を介して対向しており、溝部分においてスポットサイズが拡大されていることから、信号光が溝を経由することによって生じる回折損失を大幅に低減することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施態様について詳細に説明する。
図1は本発明の好ましい実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100を一方向から見た略斜視図であり、図2は導波路埋め込み型光回路100を逆方向から見た略斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100は、基板101と、下部クラッド層102−1〜102−6(これらをまとめて下部クラッド層102と呼ぶことがある)と、上部クラッド層103−1〜103−6(これらをまとめて上部クラッド層103と呼ぶことがある)と、コア領域104−1及び104−2(これらをまとめてコア領域104と呼ぶことがある)と、光学樹脂層105−1及び105−2(これらをまとめて光学樹脂層105と呼ぶことがある)とを備えており、下部クラッド層102−1〜102−3、上部クラッド層103−1〜103−3、コア領域104−1及び光学樹脂層105−1からなる部分と、下部クラッド層102−4〜102−6、上部クラッド層103−4〜103−6、コア領域104−2及び光学樹脂層105−2からなる部分とは、溝106によって分断されている。
溝106は、基板101の上面より、下方に堀り込まれており、これにより、後述するフィルタの差込を十分に確保でき、また、コア領域104、上部クラッド層103及び下部クラッド層102の断面全体をフィルタで覆うことができる。
基板101は、導波路埋め込み型光回路100の機械的強度を確保する役割を果たし、その材料としては、導波路埋め込み型光回路100の機械的強度を確保可能である限り特に限定されないが、シリコンやガラスを用いることが好ましい。
下部クラッド層102−2,102−5及び上部クラッド層103−2,103−5は、以下に詳述する「第1のクラッド」としての役割を果たすとともに「第2のコア」としての役割を果たし、その材料としては、基板101及びコア領域104と異なる屈折率を有している限り特に限定されないが、いずれも石英系ガラスやポリマーを用いることが好ましい。下部クラッド層102のその他の部分(下部クラッド層102−1,102−3,102−4,102−6)及び上部クラッド層103のその他の部分(及び上部クラッド層103−1,103−3,103−4,103−6)は、下部クラッド層102−2,102−5及び上部クラッド層103−2,103−5と同じ材料によって構成される。
コア領域104は、以下に詳述する「第1のコア」としての役割を果たし、その材料としては、下部クラッド層102及び上部クラッド層103と異なる屈折率を有している限り特に限定されないが、石英系ガラスやポリマーを用いることが好ましい。コア領域104のうち、コア領域104−1は下部クラッド層102−2上の一部に設けられ、上部クラッド層103−2によってその表面が覆われている。同様に、コア領域104のうち、コア領域104−2は下部クラッド層102−5上の一部に設けられ、上部クラッド層103−5によってその表面が覆われている。
光学樹脂層105は、以下に詳述する「第2のクラッド」としての役割を果たし、その材料としては、下部クラッド層102及び上部クラッド層103と異なる屈折率を有している限り特に限定されないが、本実施態様においては、紫外線硬化樹脂が用いられる。
図3は図1に示すA−A線に沿った断面図、図4は図1に示すB−B線に沿った断面図である。図3及び図4に示すように、コア領域104−1,104−2は、端面から一定の距離においてその幅(図3における上下方向の長さ)が実質的に一定に設定され、その後、溝106に向かうにつれて先端部分が徐々に細くなるテーパ形状を有している。このため、溝106の近傍部分においては下部クラッド層102−2,102−5と上部クラッド層103−2,103−5との間にはコア領域104−1,104−2は存在せず、両者は直接積層された状態となっている。
本明細書においては、コア領域104−1,104−2の幅が実質的に一定に設定されている区間における光導波路を「第1の光導波路」、コア領域104−1,104−2が設けられていない区間における光導波路を「第2の光導波路」、溝106に向かうにつれてコア領域104−1,104−2の幅が徐々に細くなる区間における光導波路を「遷移導波路」と呼ぶ。また、本明細書においては、第1の光導波路、遷移導波路及び第2の光導波路を合わせて「スポットサイズ変換素子」と呼ぶ。したがって、本実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100は、2つのスポットサイズ変換素子が溝106を介して向かい合う構造を有しており、いずれのスポットサイズ変換素子とも、第2の光導波路が溝106側に位置し、第1の光導波路が溝106とは反対側(導波路埋め込み型光回路100の端面側)に位置している。
第1の光導波路は第1のコア及び第1のクラッドによって構成されるチャネル型の光導波路であり、第2の光導波路は第2のコア及び第2のクラッドによって構成されるチャネル型の光導波路である。上述のとおり、第1のクラッド及び第2のコアは、いずれも下部クラッド層102−2及び上部クラッド層103−2からなる積層体又は下部クラッド層102−5及び上部クラッド層103−5からなる積層体によって構成される。また、遷移導波路は、コアとなる部分が第1のコアから第2のコアへ遷移するとともに、クラッドとなる部分が第1のクラッドから第2のクラッドへ遷移する領域である。この領域においては、伝搬する光のスポットサイズは第1の光導波路における相対的に小さいスポットサイズから第2の光導波路における相対的に大きいスポットサイズへ(或いは、第2の光導波路における相対的に大きいスポットサイズから第1の光導波路における相対的に小さいスポットサイズへ)と変化する。つまり、実際のスポットサイズ変換は、遷移導波路において行われることになる。
コア領域104−1,104−2のテーパ部分の先端については、より鋭利である方が原理的に過剰損失が抑制されるため好ましいが、実際の製造ばらつきを考慮すれば、図5に示すように先端部をカットした形状とすることが好ましい。この場合、先端部の幅xは製造条件によって大幅にばらつかない範囲において小さく設定することが好ましく、具体的には、1μm以下とすることが好ましく、0.6μm以下とすることがより好ましい。先端部の幅xを1μm以下に設定すれば、多くの場合において過剰損失を約0.8dB以下に抑えることが可能となり、先端部の幅xを0.6μm以下に設定すれば、多くの場合において過剰損失を約0.4dB以下に抑えることが可能となる。また、テーパ形状となっている部分の長さxについては、特に限定されるものではないが、コア領域104−1,104−2のうちテーパ形状ではない部分(第1の光導波路に対応する部分)の幅aの100〜200倍程度に設定することが好ましい。このように設定すれば、導波路埋め込み型光回路100全体の大型化を抑制しつつ、遷移導波路において発生する過剰損失を効果的に抑制することが可能となる。
また、図3及び図4に示すように、下部クラッド層102−2及び上部クラッド層103−2からなる積層体、すなわち第1のクラッドであり且つ第2のコアである部分は、導波路埋め込み型光回路100の端面から溝106までの全領域においてその幅(図3における上下方向の長さ)及び高さ(図4における上下方向の長さ)が実質的に一定に設定されている。これは、下部クラッド層102−5及び上部クラッド層103−5からなる積層体についても同様である。
図6は、導波路埋め込み型光回路100の端面部分における下部クラッド102−2,102−5及び上部クラッド103−2,103−5とコア領域104−1,104−2との位置関係を詳細に示す図である。
図6に示すように、コア領域104−1,104−2の高さをaとし、下部クラッド層102−2及び上部クラッド層103−2からなる積層体並びに下部クラッド層102−5及び上部クラッド層103−5からなる積層体の高さをbとした場合、コア領域104−1,104−2を高さ方向にa/2に分割する線と、上記積層体を高さ方向にb/2に分割する線とは、ほぼ一致させることが好ましい。つまり、コア領域104−1,104−2の高さ方向における中心線と上記積層体の高さ方向における中心線とは、ほぼ一致している。同様に、コア領域104−1,104−2の幅をaとし、上記積層体の幅をbとした場合、コア領域104−1,104−2を幅方向にa/2に分割する線と上記積層体を幅方向にb/2に分割する線とは、ほぼ一致させることが好ましい。つまり、コア領域104−1,104−2の幅方向における中心線と上記積層体の幅方向における中心線とは、ほぼ一致している。このことは、コア領域104−1,104−2の中心点が上記積層体の中心点とほぼほぼ一致させることが好ましい旨を意味する。
特に限定されるものではないが、コア領域104−1,104−2の高さa及び幅aとしては、一般的な光ファイバのコア径とほぼ同じサイズ(7μm程度)に設定することが好ましい。このように設定すれば、第1の光導波路と光ファイバとをV溝等により直接接続することが可能となる。
以上のような構成を有する導波路埋め込み型光回路100において第1の光導波路に入射する光は、第1のコアを溝106に向かって伝搬した後、第1のコアが徐々に細くなる遷移導波路において第1のクラッドへ徐々に滲みだす。このため、遷移導波路では、第1のクラッドは溝106に向かうにつれて徐々に第2のコアとしての機能へと変化し、第2の光導波路に至ると、ほぼ完全に第2のコアとして機能する。したがって、溝106より出射する光のビームスポットは、第1の光導波路に入射する光のビームスポットよりも拡大されている。また、第2の光導波路に入射する光は、第2のコアを溝106とは反対方向へ伝搬した後、第1のコアが現れ徐々に太くなる遷移導波路において第1のコアへ徐々に滲み込む。このため、遷移導波路では、第2のコアは溝106とは反対方向に向かうにつれて徐々に第1のクラッドとしての機能へと変化し、第1の光導波路に至ると、ほぼ完全に第1のクラッドとして機能する。したがって、第1の光導波路より出射する光のビームスポットは、溝106に入射する光のビームスポットよりも縮小されている。
以上のような構成を有する導波路埋め込み型光回路100に対しては、溝106に光フィルタを挿入することができる。
図7は、導波路埋め込み型光回路100に光フィルタ110を装着した状態を示す略斜視図であり、図8は、図7に示すC−C線に沿った断面図である。図7及び図8に示すように、溝106に光フィルタ110を挿入すると、第1のコアであるコア領域104−1,104−2の一方より伝搬した光は、光フィルタ110の特性に応じてフィルタリングされ、第1のコアであるコア領域104−1,104−2の他方へ伝搬する。これにより、目的とする波長の光を抽出することが可能となる。
ここで、本実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100においては、溝106により分断されている部分は、第1の光導波路よりもコア径が大きい第2の光導波路であることから、溝106を介して伝搬する光のビームスポットは第1の光導波路を伝搬する光のビームスポットよりも拡大されている。これにより、溝106において生じる回折損失が大幅に削減される。したがって、図22及び図23に示した従来の導波路埋め込み型光回路に比べて、低損失にて所望のフィルタリングを行うことが可能となる。しかも、本実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100においては、図6を用いて説明したように、第1のコアの中心であるコア領域104−1,104−2の中心部分と、第2のコア(第1のクラッド)の中心である積層体の中心部分とをほぼ一致させれば、遷移導波路においてビームスポットの中心がほとんどずれず、このため、遷移導波路において生じる損失も最小限に抑えられる。
次に、本実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100の製造工程について図面を参照しながら説明する。
まず、所定の面積を有する基板101を用意し(図9)、その全面に下部クラッド102及びコア領域104をこの順に成膜する(図10)。下部クラッド102及びコア領域104の成膜方法としては特に限定されるものではないが、下部クラッド102及びコア領域104の構成元素を含む化学種を用いた気相成長法、例えば、CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法、FHD(Flame Hydrosis Deposition)法や塗布法等を用いることが好ましく、下部クラッド102及びコア領域104の材料として石英系ガラスを用いる場合には、生産性・膜質の観点からCVD法又はFHD法を用いることが特に好ましく、下部クラッド102及びコア領域104の材料としてポリマーを用いる場合には、成形の容易性の観点から塗布法を用いることが特に好ましい。
次に、コア領域104をパターニングして、コア領域104−1,104−2を形成する(図11)。コア領域104−1,104−2の形状については上述のとおりであり、幅が一定である部分と幅が徐々に細くなるテーパ部分とを備えた形状にパターニングされる。コア領域104のパターニング方法としては特に限定されるものではないが、コア領域104の全面にメタルマスク層を形成し、メタルマスク層にフォトレジストを塗布し、コア領域104−1,104−2が残るようにエッチングマスクを形成した後、このエッチングマスクを用いてコア領域104の不要部分を除去すればよい。コア領域104の不要部分の除去は、ドライエッチングにより行うことが好ましい。
次に、上部クラッド103を下部クラッド102の全面に成膜する(図12)。上部クラッド103の成膜方法としては特に限定されるものではないが、下部クラッド102及びコア領域104と同様、上部クラッド103の構成元素を含む化学種を用いた気相成長法又は塗布法等を用いることが好ましく、上部クラッド103の材料として石英系ガラスを用いる場合には、上述のとおりCVD法又はFHD法を用いることが特に好ましく、上部クラッド103の材料としてポリマーを用いる場合には、上述のとおり塗布法を用いることが特に好ましい。
次に、下部クラッド102及び上部クラッド103の積層体(一部にコア領域104を含む)をパターニングして、平行な3本の棒状体を形成する(図13)。ここで、中央の棒状体については、第1の光導波路として用いられるとともに第2の光導波路のコア(第2のコア)として用いられることから、そのサイズについては正確に制御する必要がある。一方、両側の2本の棒状体については、以下の工程において充填される光学樹脂層105の外枠として用いられるため、そのサイズについては中央の棒状体ほど正確に制御する必要はない。下部クラッド102及び上部クラッド103の積層体のパターニング方法としては特に限定されるものではないが、コア領域104のパターニングと同様、上部クラッド103の全面にメタルマスク層を形成し、メタルマスク層にフォトレジストを塗布し、3本の棒状体のみが残るようにエッチングマスクを形成した後、このエッチングマスクを用いて下部クラッド102及び上部クラッド103の積層体の不要部分を除去すればよい。下部クラッド102及び上部クラッド103の積層体の不要部分の除去は、ドライエッチングにより行うことが好ましい。
そして、中央の棒状体を覆うように両側の棒状体間に光学樹脂層105を充填し(図14)、これを硬化させた後、溝106を形成する(図1、図2)。溝106の形成方法としては特に限定されるものではないが、ダイシングソーを用いたダイシングにより形成することが好ましい。
導波路埋め込み型光回路100において第1の光導波路に入射する光は、第1のコアを溝106に向かって伝搬した後、遷移導波路および第2の光導波路を経て、溝106より出射し、第2の光導波路に入射する。第2の光導波路に入射した光の有するエネルギーは、第2のコア(第1のクラッド)の表面から10μmの領域に集中しているので、第2のクラッドとしての光学樹脂層107−1,107−2,108−1,108−2の厚さは、10μm以上であることが好ましい。
次に、本発明の好ましい他の実施態様について説明する。
図15は、本発明の好ましい他の実施態様かかる導波路埋め込み型光回路100Aの略斜視図である。
図15に示すように、導波路埋め込み型光回路100Aは、光学樹脂層107−1,107−2にラダーシリコーンが用いられている点で、図1に示された導波路埋め込み型光回路100と異なっている。その他の構成については、図1に示された導波路埋め込み型光回路100と同様である。
一般にシリコーンに含まれるシロキサン骨格を有する官能基では、振動モードの振動数に応じた光の吸収が行われ、導波路の光学特性を劣化させるというが問題がある。しかし、本実施態様において、ラダーシリコーンに含まれるシロキサン骨格を有する官能基は、ラダーシリコーンのペーストを加熱する際に生じる縮合により除去される。したがって、光の吸収による導波路の光学特性の劣化を防ぐことができる。
また、ラダーシリコーンと石英系ガラスは、主としてシロキサン骨格を有するために、ラダーシリコーンと石英系ガラスの熱膨張率及びラダーシリコーンと石英系ガラスの屈折率の温度依存性は、ほぼ等しい。したがって、下部クラッド102及び上部クラッド103が石英系ガラスを用いて形成されている場合には、中央の棒状体と光学樹脂層107−1,107−2の熱膨張率および屈折率の温度依存性がほぼ等しくなる。その結果、中央の棒状体と光学樹脂層107−1,107−2の接触面における熱膨張率の差により生ずる歪みを防ぐことができる。また、温度変化により生ずる光学樹脂層107−1,107−2の屈折率の差の変化を防ぐことができる。
図15に示すように、導波路埋め込み型光回路100Aは、図13に示された平行な3本の棒状体のうち、中央の棒状体の表面にラダーシリコーンのペーストを塗布し、加熱して、ラダーシリコーンを硬化させ、溝106を形成することにより製造される。
次に、本発明のさらに好ましい他の実施態様について説明する。
図16は、本発明のさらに好ましい他の実施態様かかる導波路埋め込み型光回路100Bの略斜視図である。
図16に示すように、導波路埋め込み型光回路100Bは、光学樹脂層105に石英系ガラスが用いられている点で、図1に示された導波路埋め込み型光回路100と異なっている。その他の構成については、図1に示された導波路埋め込み型光回路100と同様である。
中央の棒状体と光学樹脂層108−1,108−2は、材料として同じ石英系ガラスを用いて形成されている。したがって、中央の棒状体と光学樹脂層108−1,108−2の接触面における熱膨張率の差により生ずる歪みを防ぐことができる。また、温度変化により生ずる光学樹脂層108−1,108−2の屈折率の差の変化を防ぐことができる。
図16に示すように、導波路埋め込み型光回路100Bは、図13に示された平行な3本の棒状体のうち、中央の棒状体の表面に光学樹脂層108−1,108−2として石英系ガラス膜を形成することにより製造される。
石英系ガラス膜の形成は、CVD法、スパッタリング、真空蒸着法、FHD法やゾルゲル法を用いて行われる。
CVD法を用いて、石英系ガラス膜を形成する場合に、中央の棒状体の全表面に確実に石英系ガラス膜を形成するためには、中央の棒状体の表面の温度を上昇させることにより、石英系ガラス膜の形成を促進させることが好ましい。
また、スパッタリングまたは真空蒸着法を用いて、石英系ガラス膜を形成する場合に、中央の棒状体の全表面に均一に石英系ガラス膜を形成するためには、自転機構及び公転機構を有する装置を用いることが好ましい。中央の棒状体が形成されている基板101を、自転機構及び公転機構を有する装置に設置し、基板101を自転及び公転させながら、石英系ガラスの蒸着粒子を中央の棒状体の表面に付着させることにより、中央の棒状体の全表面に均一に石英系ガラス膜を形成することができる。
さらに、ゾルゲル法を用いて、石英系ガラス膜を形成する場合には、液相析出法などを用いて、中央の棒状体の表面に予め、非晶質シリカ膜を形成しておくことが好ましい。非晶質シリカ膜を形成することにより、ゾルゲル法で石英系ガラス膜を形成する際に生じる体積収縮に伴う、石英系ガラス膜へのクラックの発生を防ぐことができる。
次に、本発明のさらに好ましい他の実施態様について説明する。
図17は、本発明のさらに好ましい他の実施態様かかる導波路埋め込み型光回路100Cの略斜視図である。
図17に示すように、本発明のさらに好ましい他の実施態様かかる導波路埋め込み型光回路100Cは、基板101と、下部クラッド層102−2及び102−5(図示なし)と、上部クラッド層103−2及び103−5(図示なし)と、コア領域104−1及び104−2(図示なし)と、光学樹脂層109−1〜109−4とを備えており、下部クラッド層102−2、上部クラッド層103−2、コア領域104−1、光学樹脂層109−1及び109−2からなる部分と、下部クラッド層102−5、上部クラッド層103−5、コア領域104−2、光学樹脂層109−3及び109−4からなる部分とは、溝106−1によって分断されている。
導波路埋め込み型光回路100Cの製造は、まず、基板101を用意し、その全面に下部クラッド102及びコア領域104をこの順に成膜する。次に、コア領域104をパターニングして、コア領域104−1,104−2を形成し、さらに、上部クラッド103を下部クラッド102及びコア領域104の表面に成膜する。次に、下部クラッド102及び上部クラッド103の積層体(一部にコア領域104を含む)をパターニングして、1本の棒状体を形成する。次に、棒状体を覆うように、光学樹脂層109−1〜109−4を形成する。
光学樹脂層109−1及び109−3の形成方法としては特に限定されるものではないが、石英ガラスを用いてCVD法によって形成することが好ましい。また、光学樹脂層109−2及び109−4の形成方法としては特に限定されるものではないが、ラダーシリコーンを用いて形成することが好ましい。光学樹脂層109−1及び109−3を石英ガラスで形成することにより、良質な光学樹脂層を得ることができる。また、光学樹脂層109−2及び109−4をラダーシリコーンで形成することにより、光学樹脂層109−1〜109−4を石英ガラスで形成する場合に比べて、製造時間を短縮することができる。また、溝106−1は、基板101の上面より、下方に斜めに掘られ形成されている。
以上により、本実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100が完成する。尚、本実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100の製造方法がこれに限定されるものではなく、他の方法を用いて製造しても構わない。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施態様においては、第1の光導波路に対応する部分にも光学樹脂層105が設けられているが、光学樹脂層105は第2の光導波路のクラッド(第2のクラッド)として機能することから、第1の光導波路に対応する部分においては光学樹脂層105を省略しても構わない。また、第2のクラッドとしても光学樹脂層105を用いる必要はなく、下部クラッド102及び上部クラッド103と屈折率が異なっている限り、他の材料を用いても構わない。
また、上記実施態様においては、導波路埋め込み型光回路100に設けられた溝106に光フィルタ110を挿入しているが、溝106に挿入可能な光学素子としてはこれに限定されず、他の光学素子、例えばファラデー回転子を含む光学素子であっても構わない。
さらに、上記実施態様においては、基板101として石英系ガラスを用いたが、下部クラッド102に有効に光を閉じこめることができれば、基板101としてはこれに限定されず、シリコン基板上に石英系ガラスの層を形成したものであっても構わない。
また、上記実施態様においては、溝106の形成方法としてダイシングソーを用いてダイシングにより形成しているが、上部クラッド103及び光学樹脂層105の全面にメタルマスク層を形成し、メタルマスク層にフォトレジストを塗布し、溝106以外の部分が残るようにエッチングマスクを形成した後、このエッチングマスクを用いて、光学樹脂層105、上部クラッド103、下部クラッド102及び基板101の一部をドライエッチングにより除去することにより形成してもよい。
上記実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100の溝106から見て一方のスポットサイズ変換素子からなる部分、すなわち、基板101、下部クラッド層102−1〜102−3、上部クラッド層103−1〜103−3、コア領域104−1及び光学樹脂層105−1のみからなるスポットサイズ変換素子を作製した。
コア領域104−1(第1のコア)の材料としてはゲルマニウムを添加したシリカガラス(屈折率:nic=1.4558)を用い、下部クラッド層102−2及び上部クラッド層103−2(第1のクラッド=第2のコア)の材料としてはBPSG(ボロンとリンを添加したシリカガラス、屈折率:nic=1.4501)を用い(下部クラッド層102−1,102−3及び上部クラッド層103−1,103−3についても同様)、光学樹脂層105−1(第2のクラッド)の材料としては光学接着剤(屈折率:nic=1.4473)を用いた。
また、コア領域104−1(第1のコア)のサイズとしては、第1の光導波路に対応する部分の長さを200μm、第1の光導波路に対応する部分における高さ及び幅をいずれも7μmに設定し、遷移導波路に対応するテーパ部分の長さxを1000μmに設定し、テーパ部分の先端の幅xを0.4μmに設定した。
また、下部クラッド層102−2及び上部クラッド層103−2からなる積層体(第1のクラッド=第2のコア)については、長さを2400μm、高さを35μm、幅を34μmに設定した。このうち、第1のコアであるコア領域104−1の高さ及び幅が一定に設定されている200μmの区間(第1の光導波路に対応する部分)については第1のクラッドとして機能し、コア領域104−1が存在しない1200μmの区間(第2の光導波路に対応する部分)については第2のコアとして機能する。また、コア領域104−1がテーパ形状となっている1000μmの区間(遷移導波路に対応する部分)については、第1のクラッドとしての機能から第2のコアとしての機能へと徐々に変化する。
このような構造を有するスポットサイズ変換素子に対し、第1の光導波路側から図18に示す光電界モード分布(スポットサイズ=約10μm)を有する光を入射し、第2の光導波路側から出射する光の光電界モード分布を測定した。その結果、第2の光導波路側から出射する光の光電界モード分布は、図19に示すとおりとなった。図19に示すように、第2の光導波路側から出射する光のスポットサイズは約28μmであり、2.8倍に拡大されていることが確認された。
上記実施態様と同じ構造を有する実施例2の導波路埋め込み型光回路を作製した。実施例2の導波路埋め込み型光回路に含まれる2つのスポットサイズ変換素子は、実施例1のそれと全く同じ材料・サイズからなる。2つのスポットサイズ変換素子を分断する溝については、幅を400μmに設定した。
また、比較のため、コア領域104−1にテーパ部分を設けることなく、端面から溝までの全区間において高さ及び幅をいずれも7μmに固定した比較例の導波路埋め込み型光回路を作製した。比較例の導波路埋め込み型光回路においてはスポットサイズ変換は行われず、全領域が第1の光導波路に相当することから、光学樹脂層105は省略した。つまり、比較例の導波路埋め込み型光回路は、図22に示す従来の導波路埋め込み型光回路に相当する。比較例の導波路埋め込み型光回路についても、2つの光導波路を分断する溝については幅を400μmに設定した。
これら実施例2及び比較例の導波路埋め込み型光回路に対し、溝を介して伝搬する光の過剰損失を測定した。その結果、実施例2の導波路埋め込み型光回路においては過剰損失が0.33dBであったのに対し、比較例の導波路埋め込み型光回路においては過剰損失が8.1dBであり、スポットサイズ変換による回折損失が大幅に低減されていることが確認された。
本発明の好ましい実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100を一方向から見た略斜視図である。 図1に示す導波路埋め込み型光回路100を逆方向から見た略斜視図である。 図1に示すA−A線に沿った断面図である。 図1に示すB−B線に沿った断面図である。 コア領域104−1,104−2の先端部を拡大して示す略平面図である。 導波路埋め込み型光回路100の端面部分における下部クラッド層102−2,102−5及び上部クラッド層103−2,103−5とコア領域104−1,104−2との位置関係を詳細に示す図である。 導波路埋め込み型光回路100に光フィルタを装着した状態を示す略斜視図である。 図7に示すC−C線に沿った断面図である。 導波路埋め込み型光回路100の製造過程における一状態を示す斜視図である。 導波路埋め込み型光回路100の製造過程における一状態を示す斜視図である。 導波路埋め込み型光回路100の製造過程における一状態を示す斜視図である。 導波路埋め込み型光回路100の製造過程における一状態を示す斜視図である。 導波路埋め込み型光回路100の製造過程における一状態を示す斜視図である。 導波路埋め込み型光回路100の製造過程における一状態を示す斜視図である。 本発明の他の好ましい実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100の略斜視図である。 本発明のさらに好ましい他の実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100の略斜視図である。 本発明のさらに好ましい他の実施態様にかかる導波路埋め込み型光回路100の略斜視図である。 実施例1において第1の光導波路側へ入射する光の光電界モード分布を示すグラフである。 実施例1において第2の光導波路側から出射する光の光電界モード分布を示すグラフである。 光ファイバを接続するフェルールを示す図であり、(a)は略斜視図、(b)は(a)に示すD−D線に沿った断面図である。 図20に示すフェルール10に光フィルタを装着した状態を示す図であり、(a)は略斜視図、(b)は(a)に示すE−E線に沿った断面図である。 従来の導波路埋め込み型光回路を示す図であり、(a)は略斜視図、(b)は(a)に示すF−F線に沿った断面図である。 図22に示す導波路埋め込み型光回路20に光フィルタを挿入した状態を示す図であり、(a)は略斜視図、(b)は(a)に示すG−G線に沿った断面図である。 回折現象に起因する損失発生のメカニズムを説明するための図であり、(a)はコア径が小さい場合、(b)とコア径が大きい場合を示している。
符号の説明
100 導波路埋め込み型光回路
101 基板
102 下部クラッド層
103 上部クラッド層
104 コア領域
105 光学樹脂層
106 溝
107 光学樹脂層
108 光学樹脂層
109 光学樹脂層
110 光フィルタ

Claims (19)

  1. 第1のコア及び前記第1のコアの全面を実質的に覆う第1のクラッドからなる第1の光導波路と、前記第1のクラッドの延長部分である第2のコア及び第2のクラッドからなる第2の光導波路と、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間に設けられた遷移導波路を備え、前記遷移導波路は、前記第2の光導波路に向かうにつれて前記第1のコアの幅が徐々に細くなることを特徴とするスポットサイズ変換素子。
  2. 前記第1の光導波路及び前記第2の光導波路は、チャネル型であることを特徴とする請求項1に記載のスポットサイズ変換素子。
  3. 前記第1のコアの中心と前記第2のコアの中心とがほぼ同一軸上に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載のスポットサイズ変換素子。
  4. 前記第1のクラッドは、少なくとも、前記第1のコアから見て下方に位置する下部クラッドと前記第1のコアから見て上方に位置する上部クラッドからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスポットサイズ変換素子。
  5. 前記第1のコアの底面は前記下部クラッドと接しており、前記第1のコアの上面及び両側面は前記上部クラッドと接していることを特徴とする請求項4に記載のスポットサイズ変換素子。
  6. 前記第2のコアの端面が略矩形形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスポットサイズ変換素子。
  7. 前記第1のクラッド及びその延長部である第2のコアからなる部分は、外形が略直方体形状であることを特徴とする請求項6に記載のスポットサイズ変換素子
  8. 前記第1のコアが徐々に細くなる部分の先端部がカットされた形状を有していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のスポットサイズ変換素子。
  9. 前記第2のクラッドが、ラダーシリコーンによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のスポットサイズ変換素子。
  10. 前記第2のクラッドが、石英系ガラスによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のスポットサイズ変換素子。
  11. 前記第2のクラッドが、CVD法、スパッタリング、真空蒸着法、FHD法およびゾルゲル法のいずれかの成膜プロセスを用いて、形成されていることを特徴とする請求項10に記載のスポットサイズ変換素子。
  12. いずれも、第1のコア及び第1のクラッドからなる第1の光導波路と前記第1のクラッドの延長部分である第2のコア及び第2のクラッドからなる第2の光導波路とを少なくとも備える第1及び第2のスポットサイズ変換素子を備え、前記第1のスポットサイズ変換素子の第2の光導波路と前記第2のスポットサイズ変換素子の第2の光導波路とが溝を介して対向していることを特徴とする導波路埋め込み型光回路。
  13. 前記溝に挿入された光学素子をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の導波路埋め込み型光回路。
  14. 前記第1及び第2のスポットサイズ変換素子は、いずれも、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間に設けられ前記第2の光導波路に向かうにつれて前記第1のコアが徐々に細くなる遷移導波路をさらに備えていることを特徴とする請求項12又は13に記載の導波路埋め込み型光回路。
  15. 前記第1のクラッドが前記第1のコアの実質的に全面を覆っていることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の導波路埋め込み型光回路。
  16. 前記第1のコアの中心と前記第2のコアの中心とがほぼ同一軸上に位置することを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の導波路埋め込み型光回路。
  17. 前記第2のクラッドが、ラダーシリコーンによって形成されていることを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載の導波路埋め込み型光回路。
  18. 前記第2のクラッドが、石英系ガラスによって形成されていることを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載の導波路埋め込み型光回路。
  19. 前記第2のクラッドが、CVD法、スパッタリング、真空蒸着法、FHD法およびゾルゲル法のいずれかの成膜プロセスを用いて、形成されていることを特徴とする請求項18に記載の導波路埋め込み型光回路。
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