JP3794472B2 - 膜厚変化薄膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は膜厚変化薄膜の製造方法及び及びこれを用いた光導波路に関し、特に膜厚が変化するコア、下部クラッド等の薄膜の製造方法及びこの製造方法を用いて作製される膜厚が変化するコア、下部クラッドを有する埋め込み型光導波路に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大容量光ネットワークの実現が強く望まれており、さまざまな通信用光部品の研究開発が盛んに行われている。特に、平面導波路型光部品は、微細加工技術を用いて導波路の寸法や長さを高精度に制御して様々な干渉回路を実現できること、また、半導体レーザやフォトダイオードなどの光能動素子を集積化できることなどの特長から、高機能光部品の実現手段として期待されている。平面導波路型光部品においては、光ファイバや半導体レーザ、フォトダイオードなどの他の光素子と光導波路とを低損失に光結合させるために、光導波路のスポット径を変換する必要がある。また、平面導波路型光部品内に溝を形成して薄膜フィルタなどの薄膜型光素子を挿入する場合には、回折による損失を低減するために、スポット径を拡大することが望ましい。スポット径を低損失に変換するためには、コアの幅と厚さを十分な長さに渡って連続的に変化させる必要がある。また、平面導波路型光部品に溝を形成し、その溝の中に光導波路と光結合するように半導体レーザやフォトダイオードなどの他の光素子を集積するハイブリッド集積光部品においては、下部クラッドの膜厚を調整して、光導波路と集積する光素子の基板表面に対する開口位置を一致させる必要がある。この場合も、光導波路の開口位置を低損失に変換するためには、基板に対して垂直方向の曲げによる損失が発生しないように、下部クラッドの膜厚を十分な長さに渡って連続的に変化させる必要がある。
【0003】
平面導波路型光部品において、基板に対して水平方向の連続的な寸法変化を与えるには、リソグラフィの工程で用いるマスクに所望の形状を描画すれば容易に実現できる。しかし、基板に垂直方向、即ち、膜厚方向に連続的な寸法変化を与えるのは水平方向と比較して非常に困難である。これまでに、基板上に膜厚が連続的に変化する膜厚変化薄膜を製造する方法として、図12に示すマスクを用いた方法(特願平11−233853)が考案されている。まず、基板1(同図(a))上に第一の薄膜2aを形成する(同図(b))。その上にマスク10を基板1から浮かせるように設置しながら第二の薄膜2bを形成する(同図(c))。この方法では、マスク10の下方に形成される第二の薄膜2bの膜厚分布が、第二の薄膜2bのマスク10の下方への回り込み量に依存する。回り込み量の分布は、マスク10の下方の奥へ行くほど滑らかに減少するため、膜厚が連続的に変化する膜厚変化薄膜を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来の製造方法では、薄膜形成装置内でマスク10を基板1から浮かせた状態で設置するため、基板1とマスク10を高精度に位置合わせすることが困難であった。したがって、第二の薄膜2bの形成位置を、他の回路パターンから少なくとも基板1とマスク10の位置合わせ精度以上離して配置する必要があり、回路の小型化の制限要因となっていた。また、多水準の膜厚が混在する薄膜を形成する場合には、必要となるマスク10の種類と薄膜形成工程数が膜厚の水準数とともに増大するため、作製工程が煩雑になるという欠点があった。
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑み、微細加工技術を用いることで、形成される薄膜の膜厚を自在に、且つ高精度に制御でき、更に多水準の膜厚が混在する薄膜を形成する場合でも工程が煩雑にならない膜厚変化薄膜の製造方法を提供することを目的とする。更には、この製造方法を用いて、膜厚が自在に、且つ高精度に制御されたコア、若しくは下部クラッドを有する光導波路を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する膜厚変化薄膜の製造方法の構成は、次の点を特徴とする。
【0007】
1) 基板上に、膜厚が変化する薄膜を形成する製造方法であって、基板上に膜厚Taの第一の薄膜を形成する工程と、この第一の薄膜をTcの深さでエッチングして、所定の膜厚分布に合わせて粗密パターンに加工する工程と、膜厚Tbの第二の薄膜を、少なくとも第二の薄膜材料の粘度が低下し、パターン化された第一の薄膜の凹部に入り込むように形成する工程とを含み、前記第一の薄膜と前記第二の薄膜を合わせた膜厚Tが所定の膜厚分布となるように、前記粗密パターンの密度D%(但し、Dは単位領域に対する第一の薄膜がエッチングされない領域の密度を表す。)を、T={(Ta−Tc)+(Tc×D/100)+Tb}を満たすように制御すること。
2) 上記1)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法であって、前記粗密パターンの密度D%が、D={(B 2 /A 2 )×100}%(但し、Aは単位領域の一辺の長さ、Bは第一の薄膜がエッチングされない領域の一辺の長さ。)であること。
【0008】
上記1)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法では、基板上に形成され、且つ、所定の膜厚分布に合わせた粗密パターンに加工された第一の薄膜の上に第二の薄膜を形成する際に、第二の薄膜材料の粘度が低下するため、パターン化された第一の薄膜の凹部に入り込む。凹部に入り込む量はパターン化された第一の薄膜の粗密の程度によって制御される。第一の薄膜のパターン化は、微細加工技術により、自在に且つ、高精度に制御できるため、膜厚が自在に、且つ高精度に制御された薄膜を形成することができる。更に、パターン化された第一の薄膜の粗密の程度を調整することによって、薄膜の膜厚を連続的に制御できるために、工程数を増やすことなく、多種類の膜厚が混在する膜厚変化薄膜を簡易に提供することができる。ここで、第二の薄膜材料の粘度は、第一の薄膜の凹部に入り込める程度に低下し、且つ、流動して膜厚変化薄膜の膜厚が第一の薄膜の粗密パターンに関係なく一定にならない程度に高い状態とする。
【0009】
3) 上記1)又は2)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法であって、第二の薄膜を形成する工程において、第二の薄膜材料のみならず第一の薄膜材料も粘度が低下するようにしたこと。
【0010】
上記2)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法では、上記1)に記載した膜厚変化薄膜の製造方法において、特に第二の薄膜を形成する際に第二の薄膜のみならず第一の薄膜も粘度が低下するため、パターン化された第一の薄膜の形状を反映した膜厚分布の揺らぎを低減することができ、極めて滑らかに膜厚が変化する膜厚変化薄膜を形成することができる。
【0011】
4) 基板上に、膜厚が変化する薄膜を形成する製造方法であって、上記1)乃至3)の何れか一つに記載する膜厚変化薄膜の製造方法で膜厚が変化する薄膜を形成する工程と、この工程で形成した膜厚変化薄膜をエッチングする工程を含むこと。
【0012】
上記3)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法では、特に上記1)又は2)に記載した製造方法を用いて膜厚変化薄膜を形成した後に、膜厚変化薄膜をエッチングすることで、相対的な膜厚変化薄膜を維持したまま膜厚の絶対値を減少することができ、任意の膜厚分布を有する膜厚変化薄膜を形成することができる。
【0013】
5) 上記1)乃至4)の何れか一つに記載する膜厚変化薄膜の製造方法であって、第一の薄膜と第二の薄膜に同一の材料を使用すること。
【0014】
上記4)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法では、上記1)乃至3)の何れか一つに記載した膜厚変化薄膜の製造方法において、特に第一の薄膜と第二の薄膜が同一の材料からなり、第一の薄膜と第二の薄膜がともに低粘度化して混合されても組成が等しく異常生成物が生じないため、組成の均一性に優れた膜厚変化薄膜を安定に形成することができる。
【0015】
6) 上記1)乃至5)に記載する何れか一つの膜厚変化薄膜の製造方法であって、薄膜材料に、石英を主成分とするガラス材料を使用したこと。
【0016】
上記5)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法では、上記1)乃至4)の何れか一つに記載した膜厚変化薄膜の製造方法において、特に薄膜材料が石英を主成分とするガラス材料からなるため、透明性、温度安定性に優れた膜厚変化薄膜を形成することができる。
【0017】
7) 上記6)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法であって、石英を主成分とするガラス材料の形成方法に、火炎堆積法を用いたこと。
【0018】
上記6)に記載する膜厚変化薄膜の製造方法では、上記5)に記載した膜厚変化薄膜の製造方法において、特に石英を主成分とするガラス材料からなる薄膜材料の形成方法に火炎堆積法を用いたので、低粘度化させるのに必要な温度を低下させる効果があるBやPといった物質を安定に、且つ容易に添加することができ、より簡便に、且つ低温度で膜厚が変化する薄膜を形成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では、基板としてシリコンを用いたが、これに限定されるものではなく、薄膜を形成する際に変形しない材質からなるものであれば、石英基板など他の材質からなる基板を使用することができる。また、薄膜材料として、石英を主成分とするガラス材料を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば他の無機誘電体材料や有機誘電体材料などのあらゆる材料を薄膜材料として使用することができる。さらに、薄膜形成方法としては、火炎堆積法を用いたが、これに限定されるものではなく、薄膜形成時に薄膜材料が低粘度化する方法であれば、例えばスパッタ法やCVD法などの気相堆積法で堆積し、その後に高温炉内で溶解させる方法などの他の薄膜形成方法も使用することができる。また、第一の薄膜のパターン化の形状を、図3(b)に示す形状としたが、これに限定されるものではなく、図11(a)から図11(f)に示す形状を始めとするドットパターンやストライプパターンや格子パターンなどのあらゆる形状を用いることができる。
【0025】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態に係る膜厚変化薄膜を図2に示す。同図は斜視図である。本実施の形態は、本発明の膜厚変化薄膜の製造方法を用いて、シリコン基板1上に、Y方向には膜厚が一定で、X方向に連続的に膜厚が変化するガラス膜2を形成した一例である。なお、本実施の形態では、第一のガラス膜2aと第二のガラス膜2bを同一の組成とし、第二のガラス膜2bを形成する工程において、第二のガラス膜2bのみならず、第一のガラス膜2aも低粘度化するようにした。
【0026】
本実施の形態は、図1に示した膜厚変化薄膜の製造方法を使用して作製した。まず、シリコン基板1(同図(a))上に第一のガラス膜2aを火炎堆積法で形成した(同図(b))。次に、フォトリソグラフィ技術と反応性ドライエッチング技術を用いて、第一のガラス膜2aをパターン化し(同図(c))、その上に第二のガラス膜2bを火炎堆積法で形成した(同図(d))。
【0027】
本実施の形態において、ガラス膜2の膜厚設計値は、a−b間で14μm、c−d間で10μm、e−f間で7μm、g−h間で12μm、i−j間で8μmとし、b−c間、d−e間、f−g間、h−i間の領域では、両隣の領域の膜厚を連続的に変換することとした。また、各領域の長さは、a−b、c−d、e−f、g−h、i−j間を400μm、b−c、f−g間を300μm、d−c間を200μm、h−i間を500μmとした。本実施の形態では、第一のガラス膜2aの膜厚T2a、及び第二のガラス膜2bの膜厚T2bをともに7μmにし、第一のガラス膜2aのパターン化を行う際のエッチング深さTc1を7μmとした。上記の膜厚分布を得るために、第一のガラス膜2aを図3(a)と図3(b)に示す形状にパターン化した。図3(a)は上面図、図3(b)は図3(a)中の実線枠I内の拡大図である。本実施の形態では、図3(b)に示されるように、破線で示した正方形の単位領域において、その中心に配置された正方形の領域を除く領域のみをエッチングした。本実施の形態では、単位領域の一辺(図3(b)中のA)を50μmとし、単位領域に対する第一のガラス膜2aがエッチングされない領域の密度Dの分布を図3(c)のように設定した。
【0028】
以下、第一のガラス膜2aのパターン化によるガラス膜2の膜厚制御原理について詳細に述べる。図3(b)において、単位領域の一辺をAμm、第一のガラス膜2aがエッチングされない領域の一辺をBμmとすると、密度Dは、D={(B2 /A2 )×100}%で表される。膜厚がT2aμmの第一のガラス膜2aを密度D%の形状に、Tc1μmの深さでエッチングし、その上に膜厚がT2bμmの第二のガラス膜2bを形成した場合、ガラス膜2の膜厚Tは、T={(T2a−Tc1)+(Tc1×D/100)+T2b}μmとなる。密度Dを0〜100%の範囲で変化させると、ガラス膜2の膜厚をT=(T2a−Tc1+T2b)〜(T2a+T2b)μmの範囲で変化させることができる。したがって、本実施の形態の場合には、ガラス膜2の膜厚Tを7〜14μmの範囲で連続的に変化させることができる。
【0029】
作製したガラス膜2のa−j間での膜厚分布を図4(a)に、c−d間での膜厚分布を図4(b)に示す。
【0030】
ガラス膜2の膜厚分布は、図3(c)に示す密度Dの分布と形状が良く一致している。この結果は、本実施の形態に係る膜厚変化薄膜の製造方法が、パターン化した第一のガラス膜2aの密度Dを変化することで、ガラス膜2の膜厚分布を自在に、且つ高精度に制御可能であることを示している。また、図4(b)に示す領域c−d間の局所的な膜厚分布を見ると、パターン化された第一のガラス膜2aの50μm周期の形状を反映した膜厚揺らぎが見られた。本実施の形態では、第二のガラス膜2bを形成する際に第一のガラス膜2aも低粘度化するため、膜厚揺らぎの振幅は0.01μmと極めて小さかった。第二のガラス膜2bを形成する際に第一のガラス膜2aを低粘度化しない場合、膜厚揺らぎの振幅は0.1μm程度であり、パターン化された第一のガラス膜2aの凹凸形状と比べると十分に滑らかな膜厚分布を得られるが、本実施の形態のように、第二のガラス膜2bを形成する際に第一のガラス膜2aを低粘度化させると、極めて滑らかに膜厚が変化するガラス膜の形成することができる。
【0031】
従来技術に係る製造方法を用いた場合、本実施の形態と同一の構造を実現するためには、4枚のマスクと5回の薄膜形成工程が必要になり製造工程が煩雑になる。また、従来技術に係る製造方法では、本実施の形態のように、膜厚変換領域の長さを自在に変化させることは困難である。以上を考慮すると、本発明の実施の形態に係る膜厚変化薄膜の製造方法は、自在に膜厚が変化する薄膜の製造方法として、工程簡略化や膜厚高精度制御の観点からその効果は絶大である。
【0032】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る膜厚変化薄膜を図6に示す。図6(a)は斜視図、図6(b)はガラス膜2の膜厚分布を示すグラフである。本実施の形態は、第1の実施形態と同様に、本発明に係る膜厚変化薄膜の製造方法を用いて、シリコン基板1上に、Y方向には膜厚が一定で、X方向に連続的に膜厚が変化するガラス膜2を形成した一例である。なお、本実施の形態においても、第一のガラス膜2aと第二のガラス膜2bに同量のBとPを添加して、第二のガラス膜2bを形成する工程において、第一のガラス膜2aも低粘度化するようにした。
【0033】
本実施の形態は、図5に示した膜厚変化薄膜の製造方法を使用して作製した。まず、シリコン基板1(同図(a))上に第一のガラス膜2aを火炎堆積法で形成した(同図(b))。次に、フォトリソグラフィ技術と反応性ドライエッチング技術を用いて、第一のガラス膜2aをパターン化し(同図(c))、その上に第二のガラス膜2bを火炎堆積法で形成した(同図(d))。最後に、ガラス膜2を全面に渡ってエッチングした。(同図(e))。
【0034】
本実施の形態において、ガラス膜2の膜厚設計値は、a−b間で8μm、c−d間で4μm、e−f間で1μm、g−h間で6μm、i−j間で2μmとし、b−c間、d−e間、f−g間、h−i間の領域では、両隣の領域の膜厚を連続的に変換することとした。また、各領域の長さを、第1の実施の形態と同様に、a−b、c−d、e−f、g−h、i−j間を400μm、b−c、f−g間を300μm、d−e間を200μm、h−i間を500μmとした。更に、第1の実施の形態と同様に、第一のガラス膜2aの膜厚T2a、及び第二のガラス膜2bの膜厚T2bをともに7μmにし、第一のガラス膜2aのパターン化を行う際のエッチング深さTc1を7μmにした。また、基板1の全面に渡って行うエッチングのエッチング量Ta2は6μmとした。第一のガラス膜2aのパターン化は、第1の実施の形態と同様に、図3(a)及び図3(b)に示す形状に行った。単位領域に対する第一のガラス膜2aが残留する領域の密度Dの分布も、第1の実施の形態と同様に、図3(c)のように設定した。第一のガラス膜2aのパターン化によるガラス膜2の膜厚制御の原理の概要は第1の実施の形態で記述した通りであるが、本実施の形態では、更に基板1の全面に渡ってTc2μmエッチングする工程を含むため、密度Dを0〜100%の範囲に変化させた場合の膜厚制御範囲は、T=(T2a−Tc1+T2b−Tc2)〜(T2a+T2b−Tc2)μm、即ち1〜8μmである。
【0035】
作製したガラス膜2のa−j間での膜厚分布を図6(b)に示す。第1の実施の形態と同様に、ガラス膜2の膜厚分布は、図3(b)に示す密度Dの分布と形状が良く一致している。また、第一のガラス膜2aと第二のガラス膜2bが同一材料であるため、各領域における細かな膜厚揺らぎも、第1の実施の形態と同様に、その振幅は0.01μmと極めて小さかった。図1に示す製造方法では、前述の通り、密度Dを0〜100%に変化させた場合のガラス膜2の膜厚制御範囲は(T2a−Te1+T2b)〜(T2a+T2b)であり、ガラス膜2の膜厚の最大値Tmax と最小値Tmin の差ΔTはΔT=Te1である。ここで、ΔTが最大になるようにTe1=T2aにした場合、Tmin =T2bになるが、ガラス膜2の上面を滑らかにするためにT2b≧Te1の制限が課されて、Tmin はTmin =T2b≧Te1=ΔTに制限されていた。それに対して、本実施の形態では、作製中にエッチング工程を導入することで、Tmin の制限をなくし、任意の膜厚分布を実現することができる。
【0036】
以上の結果は、本実施の形態に係る膜厚変化薄膜の製造方法が、パターン化される第一のガラス膜2aの密度Dを制御することで、ガラス膜2の膜厚分布を自在に、且つ高精度に制御可能であることを示している。更に、エッチング工程を導入することで、原理的なガラス膜2の膜厚制限を無くし、任意の膜厚を実現することができることを示している。
【0037】
従来技術に係る製造方法を用いて、本実施の形態と同一の構造を実現するためには、4枚のマスクと5回の薄膜形成工程が必要になり製造工程が煩雑になる。また、従来技術に係る製造方法では、膜厚変換領域の長さを自在に変化させることは困難である。以上を考慮すると、本実施の形態に係る膜厚変化薄膜の製造方法は、自在に膜厚が変化する薄膜の製造方法として、工程簡略化や膜厚高精度制御の観点からその効果は絶大である。
【0038】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態に係る外部共振型光源を図7に示す。図7(a)は上面図、図7(b)は図7(a)のA−A′線上での断面図、図7(c)はコア4の膜厚T4 の分布を示すグラフである。本実施の形態では、本発明に係る膜厚変化薄膜の製造方法を用いて作製した膜厚が連続的に変化するコア4を有し、このコア4が十分な厚さのクラッド3、5で埋め込まれた埋め込み型光導波路に、半導体レーザ7と薄膜フィルタ8を集積して外部共振型光源を構成した例である。本実施の形態では、各ガラス膜中のBとPの添加量は、下部クラッド3、コア4、上部クラッド5の順に多くなるように設定した。したがって、溶解温度は、下部クラッド3、コア4、上部クラッド5の順に低くなる。コア4を形成する第一のコアと第二のコアには同量のBとPを添加した。また、コア4にはGeを添加し、下部クラッド3、上部クラッド5と比較して、屈折率が比屈折率差Δで2.0%分だけ高くなるように設定した。
【0039】
本実施の形態は、図8に示した手順により作製した。まず、シリコン基板1上に膜厚が10μmの下部クラッド3を形成した(同図(a))。次に、図5に示す膜厚変化薄膜の製造方法で膜厚が3〜11μmの範囲で変化するコア4を形成した(同図(b))。次に、コア4をパターン化し(同図(c))、その上に膜厚が20μmの上部クラッド5を形成した(同図(c))。半導体レーザを搭載する領域に、下部クラッド3、コア4、上部クラッド5をシリコン基板1の表面まで除去した光素子搭載溝を形成して、その底部に膜厚が1μmの電気配線6を形成し、更にブレードを用いて薄膜フィルタ8を挿入するための深さ100μmの薄膜フィルタ挿入用溝を形成した(同図(d))。最後に、光素子搭載溝内に半導体レーザ7を搭載し、薄膜フィルタ挿入用溝に薄膜フィルタ8を挿入し、光ファイバ9を接続した(同図(e))。
【0040】
コア4の膜厚は図7(c)に示すように、a−b間とe−f間で11μm、c−d間とg−h間で5μm、i−j間で3μmであり、b−c間、d−e間、f−g間、h−i間では、両脇の膜厚が滑らかに変換されるように設定した。コア4の断面形状が正方形になるように、コア4の幅を膜厚と一致するように変化させた。各領域の長さは、a−b、c−d、e−f、g−h、i−j間を200μm、b−c、d−e、f−g間を500μm、h−i間を200μmに設定した。コア4を形成する際には、第一のコアを、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、図3(b)に示す形状にパターン化し、第一のコアの膜厚を8μm、第二のコアの膜厚を8μm、第一のコアをパターン化する際のエッチング量を8μm、基板全面に渡るエッチングのエッチング量を5μmとした。第一のコアをエッチングしない領域の密度Dはコア4の膜厚T4 に合わせて、D={(T4 −3)/8×100}%にした。ここでは、第一のコアのパターン化によるコア4の膜厚制御の詳細な説明は省略する。半導体レーザ7は、1.55μm帯用で、前端に無反射コート、後端に高反射コートを施したものを使用し、薄膜フィルタ8は、反射波長1.55μm、半値幅0.2nmのものを使用した。半導体レーザ7の開口位置はその下面から10.5μmであり、厚さ1μmの電気配線6の上に搭載することで、埋込み型光導波路と光軸が一致するように接続される。半導体レーザ7の後端と薄膜フィルタ8との間で共振器が構成されている。各光素子の光強度が1/e2 となるスポット径は、光ファイバ9が10.0μm、半導体レーザ7が3.0μmである。また、薄膜フィルタは厚さが19μmである。
【0041】
作製した埋め込み型光導波路のコア4の寸法は、a−b間とe−f間で11μm角、c−d間とg−h間で5μm角、i−j間で3μm角であり、その他の領域では断面寸法が滑らかに変換されている。埋め込み型光導波路の光強度が1/e2 となるスポット径は、a−b間とe−f間で10.0μm、c−d間とg−h間で5.2μm、i−j間で4.2μmである。本形態において、SMFと光導波路との接続点(a点)、LDと光導波路との接続点(i点)での接続損失は、それぞれ0.3、0.4dBであった。
【0042】
また、薄膜フィルタ8の挿入部における回折損失は0.2dBであった。本実施の形態では、SMFで受光される光強度は2.0mWであった。コア4の断面寸法を変化させずに、全領域で5μm角にした場合は、SMFと光導波路との接続点(a点)、LDと光導波路との接続点(i点)での接続損失は、それぞれ1.7、1.3dBであり、また、薄膜フィルタ8の挿入部における回折損失は、1.9dBでありSMFで受光される光強度は0.4mWであった。SMFと光導波路との接続点(a点)での接続損失を1.4dB、LDと光導波路との接続点(i点)での接続損失を0.9dB、薄膜フィルタ8の挿入部における回折損失を1.7dB低減し、それにより、SMFで受光される光強度を6.6dB改善することができた。本実施の形態では、各領域の長さをスポット径変換の程度に合わせて、上記の長さに最短化した。図12に示す従来技術に係る製造方法では、膜厚変化領域の長さを柔軟に制御することが困難であり、また、作製の際に基板とマスクの位置を高精度に制御するのが困難であるために、本実施の形態よりも回路寸法が大きくなる。
【0043】
以上の結果から、本発明に係る膜厚変化薄膜の製造方法をコアの形成に適用することで、埋め込み型光導波路のスポット径を自在に、且つ高精度に、且つ低損失に変換して、光ファイバ9や半導体レーザ7との接続点ではスポット径の整合をとり、且つ、薄膜フィルタ挿入部では回折損失を低く抑えることができ、同一回路中に複数の異なるスポット径を有する光素子が集積される光部品を実現する上で、特性改善や回路小型化の観点から、その効果は絶大である。
【0044】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態に係る二波長光源を図9に示す。図9(a)は上面図、図9(b)はB−B′線上での断面図、図9(c)はC−C′線上での断面図である。本実施の形態では、本発明に係る膜厚変化薄膜の製造方法により作製した膜厚が連続的に変化する下部クラッド31を有し、コア41が十分な厚さのクラッド31、51で埋め込まれた埋め込み型光導波路に、開口位置と発振波長が異なる二種類の半導体レーザを集積して二波長光源を構成した例である。本実施の形態では、各ガラス膜中のBとPの添加量は、下部クラッド31、コア41、上部クラッド51の順に多くなるように設定した。したがって、溶解温度は、下部クラッド31、コア41、上部クラッド51の順に低くなる。コア41を形成する第一のコアと第二のコアには同量のBとPを添加した。また、コア41にはGeを添加し、下部クラッド31、上部クラッド51と比較して、屈折率が比屈折率差Δで2.0%分だけ高くなるように設定した。
【0045】
本実施の形態は、図10に示した手順により作製した。まず、図1に示す膜厚変化薄膜の製造方法でシリコン基板1上に膜厚が6〜12μmの範囲で変化する下部クラッド31を形成した(同図(a))。次に、膜厚が5μmのコア41を形成した(同図(b))。次に、コア41をパターン化し(同図(c))、その上に膜厚が20μmの上部クラッド51を形成した(同図(c))。半導体レーザを搭載する領域に、下部クラッド31、コア41、上部クラッド51をシリコン基板1の表面まで除去した光素子搭載溝を形成して、その底部に膜厚が1μmの電気配線6を形成した(同図(d))。最後に、光素子搭載溝内に半導体レーザ71,72を搭載し、光ファイバ9を接続した(同図(e))。
【0046】
下部クラッド31の膜厚は、B−B′線上では6μm一定になるように、C−C′線上では6μmから連続的に12μmに変化するように設定した。コア41はY分岐回路が構成されており、分岐後の2本の光導波路間の距離を300μm、Y分岐回路から半導体レーザ71,72までの距離を300μmとした。また、コア41の断面寸法は5μm角一定とした。下部クラッド31を形成する際には、第一の下部クラッドを、図3(b)に示す形状にパターン化し、第一の下部クラッドの膜厚を6μm、第二の下部クラッドの膜厚を6μm、第一のコアをパターン化する際のエッチング量を6μmとした。単位領域に対する第一の下部クラッドをエッチングしない領域の密度Dは下部クラッド31の膜厚T3 に合わせて、D={(T3 −6)/6×100}%にした。ここでは、第一の下部クラッドのパターン化による下部クラッド31の膜厚制御の詳細な説明は省略する。
【0047】
作製した埋め込み型光導波路の下部クラッド31の膜厚は、上記設定値の通り、B−B′線上では、6μm一定であり、C−C′線上では、6μmから12μmに連続的に変化している。また、コア41は比屈折率差Δが2.0%で断面寸法が5μm角であるので、半導体レーザ71を接続する側では、スポット径が5.2μm、開口位置がシリコン基板表面から8.5μmで、半導体レーザ72を接続する側では、スポット径が5.2μm、開口位置がシリコン基板1の表面から14.5μmである。半導体レーザ71の開口位置はその下面から7.5μm、半導体レーザ72の開口位置はその下面から13.5μmであり、膜厚が1μmの電気配線6の上に搭載されているため、埋め込み型光導波路と光軸が一致するように接続されている。半導体レーザ71,72はともにファブリベロー型半導体レーザであり、発振波長は半導体レーザ71が1.31μm、半導体レーザ72が1.55μmであり、スポット径は半導体レーザ71,72ともに3μmである。
【0048】
本実施の形態において、光導波路と半導体レーザ71,72の接続点での接続損失は、ともに1.2dBであり、また、光導波路とSMFの接続点での接続損失は1.7dBであった。SMFで受光される光強度は1.0mWであった。下部クラッド31の膜厚を9μm一定として、半導体レーザ71と72が光導波路と同程度結合するようにした場合、ともに3μmの光軸ずれが生じて、接続損失は10.0dBとなり、SMFで受光される光強度もともに0.2mW程度であり、本発明に係る膜厚変化薄膜の製造方法を用いて下部クラッド31の膜厚を連続的に変化させ、光導波路と半導体レーザ71、72の光軸を一致させたことにより、約9dBの特性改善を行うことができた。
【0049】
図12に示す従来技術に係る膜厚変化薄膜の製造方法を使用した場合、基板とマスクの位置合わせ精度が低いため、分岐後の2本の導波路の間隔とY分岐回路から半導体レーザまでの距離を1mm程度にする必要があったが、本実施の形態では高精度に位置決めができるため、ともに300μmに設定することができ、回路を小型化することかができた。
【0050】
以上の結果から、本発明に係る膜厚変化薄膜の製造方法を下部クラッドの形成に適用することで、埋め込み型光導波路の開口位置を自在に、且つ、低損失に変換させて、接続する半導体レーザとの接続点では光軸を一致させることができ、同一回路中に複数の異なる開口位置を有する光素子が集積される光部品を実現する上で、特性改善、工程簡素化、回路小型化の観点から、その効果は絶大である。
【0051】
【発明の効果】
以上、実施の形態に基づいて具体的に説明したように、本発明の膜厚変化薄膜の製造方法では、基板上に第一の薄膜を形成し、その第一の薄膜を微細加工技術でパターン化し、その上に形成工程中に低粘度化することを特徴とする薄膜形成方法で第二の薄膜を形成することで、膜厚が自在に、且つ高精度に制御され、膜厚が連続的に変化する薄膜を簡便に、且つ安定に形成することができる。更に、第二の薄膜を形成する工程で第一の薄膜も低粘度化する様に材料を選定することで、極めて滑らかに膜厚が変化する薄膜を形成することができる。また、本発明の膜厚変化薄膜の製造方法を埋め込み型光導波路のコアの形成に使用することで、コアの膜厚を自在に、且つ高精度に膜厚が制御することができるため、光ファイバや半導体光素子との光結合損失が小さく、また薄膜フィルタなどの薄膜光機能素子を低損失に集積することができる埋め込み型光導波路を簡便に、且つ安定に提供することができる。更に、本発明の膜厚変化薄膜の製造方法を埋め込み型光導波路の下部クラッドの形成に使用することで、光導波路の基板からの開口位置が自在に、且つ高精度に、しかも低損失に変化する埋め込み型光導波路を簡便に、且つ安定に提供することができる。したがって、本発明の膜厚変化薄膜の製造方法は、膜厚が自在に、且つ高精度に制御された膜厚変化薄膜、及び、コア、若しくは、下部クラッドの膜厚が自在に、且つ高精度に制御された埋め込み型光導波路を実用する上で極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る膜厚変化薄膜の作製手順を示す工程図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る膜厚変化薄膜の概略構成を示す斜視図である。
【図3】(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る膜厚変化薄膜における、第一の薄膜2aをパターン化する形状の概略構成を示す上面図である。(b)は、(a)の一部を拡大した上面図である。(c)は、(a)はa−i間における、単位領域に対する第一の薄膜2aが残留する領域の密度Dの分布を示すグラフである。
【図4】(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る膜厚変化薄膜の、a−i間での膜厚分布を示すグラフである。(b)は、c−d間での膜厚分布を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る膜厚変化薄膜の作製手順を示す工程図である。
【図6】(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る膜厚変化薄膜の概略構成を示す斜視図である。(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る膜厚変化薄膜の、a−i間での膜厚分布を示すグラフである。
【図7】(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る外部共振型光源の概略構成を示す上面図である。(b)は、(a)中のA−A′線での断面図である。(c)は、(a)中のA−A′線上でのコア4の膜厚を示すグラフである。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る外部共振型光源の作製手順を示す工程図である。
【図9】(a)は、本発明の第4の実施の形態に係る二波長光源の概略構成を示す上面図である。(b)は、(a)中のB−B′線での断面図である。(c)は、(a)中のC−C′線での断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る二波長光源の作製手順を示す工程図である。
【図11】本発明の膜厚変化薄膜の製造方法に適用できる、第一のガラス膜のパターン化形状の例を示す上面図である。
【図12】従来技術に係る膜厚変化薄膜の作製手順を示す工程図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板
2 ガラス膜
2a 第一のガラス膜
2b 第二のガラス膜
3 下部クラッド
4 コア
5 上部クラッド
6 電気配線
7 半導体レーザ
8 薄膜フィルタ
9 光ファイバ
10 マスク
31 下部クラッド
41 コア
51 上部クラッド
71 第一の半導体レーザ
72 第二の半導体レーザ
Claims (7)
- 基板上に、膜厚が変化する薄膜を形成する製造方法であって、
基板上に膜厚Taの第一の薄膜を形成する工程と、
この第一の薄膜をTcの深さでエッチングして、所定の膜厚分布に合わせて粗密パターンに加工する工程と、
膜厚Tbの第二の薄膜を、少なくとも当該第二の薄膜材料の粘度が低下し、パターン化された第一の薄膜の凹部に入り込むように形成する工程とを含み、
前記第一の薄膜と前記第二の薄膜を合わせた膜厚Tが所定の膜厚分布となるように、前記粗密パターンの密度D%(但し、Dは単位領域に対する第一の薄膜がエッチングされない領域の密度を表す。)を、T={(Ta−Tc)+(Tc×D/100)+Tb}を満たすように制御することを特徴とする膜厚変化薄膜の製造方法。 - 〔請求項1〕に記載する膜厚変化薄膜の製造方法であって、
前記粗密パターンの密度D%が、D={(B 2 /A 2 )×100}%(但し、Aは単位領域の一辺の長さ、Bは第一の薄膜がエッチングされない領域の一辺の長さ。)であることを特徴とする膜厚変化薄膜の製造方法。 - 〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載する膜厚変化薄膜の製造方法であって、
第二の薄膜を形成する工程において、
第二の薄膜材料のみならず第一の薄膜材料も粘度が低下するようにしたことを特徴とする膜厚変化薄膜の製造方法。 - 基板上に、膜厚が変化する薄膜を形成する製造方法であって、
〔請求項1〕乃至〔請求項3〕の何れか一つに記載する膜厚変化薄膜の製造方法で膜厚が変化する薄膜を形成する工程と、
この工程で形成した膜厚変化薄膜をエッチングする工程を含むことを特徴とする膜厚変化薄膜の製造方法。 - 〔請求項1〕乃至〔請求項4〕の何れか一つに記載する膜厚変化薄膜の製造方法であって、
第一の薄膜と第二の薄膜に同一の材料を使用することを特徴とする膜厚変化薄膜の製造方法。 - 〔請求項1〕乃至〔請求項5〕に記載する何れか一つの膜厚変化薄膜の製造方法であって、
薄膜材料に、石英を主成分とするガラス材料を使用したことを特徴とする膜厚変化薄膜の製造方法。 - 〔請求項6〕に記載する膜厚変化薄膜の製造方法であって、
石英を主成分とするガラス材料の形成方法に、火炎堆積法を用いたことを特徴とする膜厚変化薄膜の製造方法。
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