JPWO2017065186A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

旋回性能及び加速性能に優れた空気入りタイヤ(42)を提供する。このタイヤ(42)のカーカス(50)は、カーカスプライ(70)を備える。このカーカスプライ(70)は、カーカスコードを含む。このカーカスコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、80°以上90°以下である。このタイヤ(42)のフィラー(62)は、内側部(92)及び外側部(94)を備える。半径方向において、内側部(92)の端(96)及び外側部(94)の端(98)は、ベルト(52)の端(108)とカーカスプライ(70)の折り返し部(72b)の端(78)との間に位置する。このタイヤ(42)の断面高さに対するビード(48)のエイペックス(68)の半径方向高さの比は、45%以上である。断面高さに対する内側部(92)の半径方向高さの比、及び、この断面高さに対する外側部(94)の半径方向高さの比は、35%以上である。

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、サーキットを走行する車輌のための空気入りタイヤに関する。
サーキットにおいて、車輌はコーナーに進入するとき減速させられる。車輌は、このコーナーを抜けると加速させられる。この旋回走行では、素早いコーナリングと、卓越した加速とが要求される。素早いコーナリング及び卓越した加速を達成するためには、タイヤの横方向においては剛性が高く、その回転方向においてはこのタイヤはしなやかであることが必要と考えられている。
図7には、従来の空気入りタイヤ2の一部が示されている。このタイヤ2では、カーカス4は第一プライ6及び第二プライ8で構成されている。第一プライ6は、ビード10の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。第二プライ8は、このビード10の周りにて、軸方向外側から内側に向かって折り返されている。
第一プライ6の折り返し部12は、第一プライ6の主部14と第二プライ8の主部16との間に位置している。この折り返し部12の端18は、ベルト20の直下にまで至っている。この折り返し部12は、ベルト20とオーバーラップしている。このカーカス4の構造は、エンベロープ構造とも称される。このカーカス4は、横方向の剛性に寄与する。
第一プライ6及び第二プライ8は、並列された多数のカーカスコードを含んでいる。これらのカーカスコードが赤道面に対してなす角度は、回転方向のしなやかさに影響する。
このタイヤ2では、ビード10とカーカス4との間に、第一フィラー22及び第二フィラー24が設けられている。第一フィラー22は、ビード10の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、この第一フィラー22には、内側部26及び外側部28が形成されている。第二フィラー24は、ビード10の周りにて折り返されていない。第二フィラー24の内端30は、第一フィラー22の外側部28と第一プライ6の折り返し部12との間に位置している。第二フィラー24の外端32は、第一プライ6の主部14とその折り返し部12との間に位置している。この第二フィラー24は、その内端30から外端32に向かって、略半径方向に延在している。この第一フィラー22及び第二フィラー24は、横方向の剛性に寄与する。
素早いコーナリング及び卓越した加速の観点から、カーカスの構造、カーカスコードの角度、フィラー等に関して、様々な検討がなされている。この検討の一例が、特開2011−025823公報に開示されている。
特開2011−025823公報
エンベロープ構造のカーカス4の採用により、横方向の剛性が高められる。このカーカス4は、タイヤ2の全体の剛性に寄与する。このため、横方向だけでなく回転方向の剛性も高められる。このカーカス4の採用は、回転方向のしなやかさを損なう恐れがある。
前述したように、カーカスコードが赤道面に対してなす角度は回転方向のしなやかさに影響する。このため、カーカスコードの角度を調整すれば、しなやかさを高めることができる。しかしエンベロープ構造のカーカス4がタイヤ2の剛性に与える影響は強く、角度の調整がしなやかさの向上に有効に機能しない恐れがある。
前述したように、エンベロープ構造のカーカス4では、第一プライ6の折り返し部12はベルト20とオーバーラップしている。ベルト20は、トレッド34の半径方向内側に位置している。このオーバーラップは、トレッド34の部分の剛性に寄与する。このタイヤ2では、トレッド34の部分は高い剛性を有する。このタイヤ2では、急な加速、急な減速、そして、急な旋回において、接地面は十分に確保される。低速で車輌が走行する場合においては、タイヤ2に作用する荷重は低い。このため、車輌が低速で旋回する場合、このタイヤ2は十分に撓めず、接地面を十分に確保できない恐れがある。
旋回性能及び加速性能の向上の観点から、タイヤの構造に関し、様々な検討がなされている。しかし、旋回性能及び加速性能がバランス良く整えられたタイヤを得るに至っていないのが実状である。
本発明の目的は、旋回性能及び加速性能に優れた空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード、カーカス、ベルト及び一対のフィラーを備えている。それぞれのサイドウォールは、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのビードは、上記サイドウォールよりも軸方向内側に位置している。このビードは、コアとエイペックスとを備えている。このエイペックスは、このコアから半径方向外向きに延びている。上記カーカスは、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されている。このカーカスは、カーカスプライを備えている。このカーカスプライは、主部と一対の折り返し部とを備えている。この主部は、一方の上記コアと他方の上記コアとの間を架け渡している。それぞれの折り返し部は、上記コアの近くから半径方向外向きに延在している。上記ベルトは、上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスと積層されている。それぞれのフィラーは、上記ビードと上記カーカスとの間に位置している。このフィラーは、内側部と外側部とを備えている。この内側部は、上記ビードの軸方向内側に位置しており、上記コアの近くから半径方向外向きに延在している。この外側部は、このビードの軸方向外側に位置しており、このコアの近くから半径方向外向きに延在している。上記カーカスプライは、並列された多数のカーカスコードを含んでいる。それぞれのカーカスコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、80°以上90°以下である。半径方向において、上記内側部の端及び上記外側部の端は、上記ベルトの端と上記折り返し部の端との間に位置している。このタイヤの断面高さに対する上記エイペックスの半径方向高さの比は、45%以上である。上記断面高さに対する上記内側部の半径方向高さの比、及び、この断面高さに対する上記外側部の半径方向高さの比は、35%以上である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記断面高さに対する上記エイペックスの半径方向高さの比は65%以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記カーカスコードはポリエチレンナフタレート繊維からなる。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記カーカスコードの繊度は3000dtex以上6000dtex以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記フィラーは並列された多数のフィラーコードを含んでいる。それぞれのフィラーコードは、半径方向に対して傾斜している。この傾斜の角度の絶対値は、30°以上60°以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記傾斜の角度の絶対値は45°である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記フィラーコードはアラミド繊維からなる。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記フィラーコードの繊度は2000dtex以上6000dtex以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記内側部の端から上記外側部の端までの半径方向距離の、上記断面高さに対する比は、3%以上10%以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記断面高さに対する上記折り返し部の半径方向高さの比は、35%以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、半径方向において、上記内側部の端は上記外側部の端よりも外側に位置している。上記エイペックスの半径方向高さと上記内側部の半径方向高さとの差の、上記断面高さに対する比は、−5%以上5%以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、半径方向において、上記外側部の端は上記内側部の端よりも外側に位置している。上記エイペックスの半径方向高さと上記外側部の半径方向高さとの差の、上記断面高さに対する比は、−5%以上5%以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記コアが芯線及び複数のシース線で構成されており、これらのシース線が上記芯線の周りに螺旋状に巻き付けられている。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記カーカスは上記カーカスプライを2枚備えており、一方の第一カーカスプライが上記コアの周りにて折り返されており、他方の第二カーカスプライがこのコアの周りにて折り返されず、この第二カーカスプライの端がこのコアの近くに位置している。
本発明に係る空気入りタイヤでは、エイペックス、内側部及び外側部のそれぞれが適度な半径方向高さを有している。このタイヤでは、十分な横方向の剛性が得られる。
このタイヤでは、カーカスは多数のカーカスコードを含んでいる。それぞれのカーカスコードが赤道面に対してなす角度は、80°以上90°以下である。このカーカスは、タイヤの回転方向における、しなやかさの確保に寄与する。
このタイヤでは、内側部の端及び外側部の端は、半径方向において、ベルトの端と折り返し部の端との間に位置している。このタイヤでは、折り返し部はベルトとオーバーラップしていない。このタイヤでは、折り返し部による剛性への影響が抑えられている。このタイヤでは、カーカスコードの角度の調整がしなやかさの向上に有効に機能する。しかも折り返し部による、トレッド部分の剛性への影響が抑えられているので、このタイヤに作用する荷重が低くても、このタイヤは十分に撓む。このタイヤでは、車輌が低速で旋回する場合においても、接地面は十分に確保される。
このようにこのタイヤでは、横方向の剛性を確保しつつ、回転方向のしなやかさの向上が達成されている。しかもこのタイヤでは、低い荷重がこのタイヤに作用する低速域においても、高い荷重がこのタイヤに作用する高速域においても、接地面は十分に確保される。このタイヤは、旋回性能及び加速性能に優れる。本発明によれば、素早いコーナリングと卓越した加速とが達成可能な空気入りタイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、カーカスに含まれるカーカスコードの配列の様子が模式図である。 図3は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図4は、フィラーに含まれるフィラーコードの配列の様子が示された模式図である。 図5は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図6は、図5のタイヤにおけるビードのコアが示された断面図である。 図7は、従来の空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ42が示されている。図1において、上下方向がタイヤ42の半径方向であり、左右方向がタイヤ42の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ42の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ42の赤道面を表わす。このタイヤ42の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ42は、トレッド44、一対のサイドウォール46、一対のビード48、カーカス50、ベルト52、バンド54、一対のエッジバンド56、インナーライナー58、一対のチェーファー60及び一対のフィラー62を備えている。このタイヤ42は、チューブレスタイプである。このタイヤ42は、サーキットを走行する車輌(四輪自動車)に装着される。このタイヤ42は、レース用である。
トレッド44は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド44は、路面に触れるトレッド面64を形成する。トレッド44は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。このタイヤ42のトレッド44には、溝は刻まれていない。このタイヤ42は、スリックタイプである。このトレッド44に溝が刻まれて、トレッドパターンが形成されてもよい。
それぞれのサイドウォール46は、トレッド44の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール46は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール46は、カーカス50の軸方向外側に位置している。このサイドウォール46は、カーカス50の損傷を防止する。
それぞれのビード48は、サイドウォール46よりも軸方向内側に位置している。ビード48は、タイヤ42の半径方向内側部分に位置している。ビード48は、コア66と、エイペックス68とを備えている。コア66はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス68は、コア66から半径方向外向きに延びている。エイペックス68は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス68は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス50は、カーカスプライ70を備えている。このカーカス50は、第一カーカスプライ72及び第二カーカスプライ74、すなわち2枚のカーカスプライ70からなる。このカーカス50が3枚以上のカーカスプライ70で構成されてもよい。
このタイヤ42では、第一カーカスプライ72及び第二カーカスプライ74は、両側のビード48の間に架け渡されている。第一カーカスプライ72及び第二カーカスプライ74は、トレッド44及びサイドウォール46の内側に沿っている。
第一カーカスプライ72は、両側のそれぞれのコア66の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一カーカスプライ72には、第一主部72aと一対の第一折り返し部72bとが形成されている。この第一カーカスプライ72は、第一主部72aと一対の第一折り返し部72bとを備えている。第一主部72aは、一方のコア66と他方のコア66との間を架け渡している。それぞれの第一折り返し部72bは、コア66の近くから半径方向外向きに延在している。
第二カーカスプライ74は、両側のそれぞれのコア66の周りにて、軸方向外側から内側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二カーカスプライ74には、第二主部74aと一対の第二折り返し部74bとが形成されている。この第二カーカスプライ74は、第二主部74aと一対の第二折り返し部74bとを備えている。第二主部74aは、一方のコア66と他方のコア66との間を架け渡している。それぞれの第二折り返し部74bは、コア66の近くから半径方向外向きに延在している。
第一主部72aは、第二主部74aの内側に位置している。このタイヤ42のサイドウォール46の部分において、第一主部72aと第二主部74aとの間にビード48及びフィラー62が位置している。第一折り返し部72bは、第二主部74aの軸方向内側に位置している。第二折り返し部74bは、第一主部72aの軸方向内側に位置している。このタイヤ42では、第二折り返し部74bの端76は、半径方向において、第一折り返し部72bの端78よりも内側に位置している。この第二折り返し部74bの端76が、半径方向において、第一折り返し部72bの端78よりも外側に位置してもよい。
図2は、第一カーカスプライ72及び第二カーカスプライ74の一部が模式的に示された展開図である。この図2は、図1の上側からタイヤ42のトレッド面64を見た状態に相当する。この図2において、上下方向がタイヤ42の周方向であり、左右方向がタイヤ42の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ42の半径方向である。
第一カーカスプライ72は、並列された多数の第一カーカスコード80とトッピングゴム82とからなる。このタイヤ42では、第一カーカスコード80は有機繊維からなる。タイヤ42のコードに採用される一般的な有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。タイヤ42の回転方向のしなやかさと、十分な横剛性の確保の観点から、この第一カーカスコード80のための有機繊維としては、ポリエチレンナフタレート繊維が好ましい。この第一カーカスコード80の繊度は、第一カーカスプライ72の剛性の観点から、3000dtex以上が好ましい。タイヤ42の質量への影響の観点から、この第一カーカスコード80の繊度は6000dtex以下が好ましい。
このタイヤ42では、第一カーカスプライ72に含まれる第一カーカスコード80の密度は30エンズ/5cm以上が好ましい。これにより、適度な剛性を有する第一カーカスプライ72が得られる。このタイヤ42では、第一カーカスコード80の密度は75エンズ/5cm以下が好ましい。これにより、第一カーカスコード80同士の間隔が適切に維持される。第一カーカスコード80の間に十分なトッピングゴム82が存在するので、第一カーカスプライ72にはルースは生じにくい。
本明細書においては、第一カーカスプライ72のような構成部材に含まれるコードの密度は、この構成部材におけるコードの長さ方向に垂直な断面において、この構成部材の5cm幅あたりに存在するコードの断面の数(エンズ)を計測することにより得られる。
第二カーカスプライ74は、並列された多数の第二カーカスコード84とトッピングゴム86とからなる。このタイヤ42では、第二カーカスコード84は有機繊維からなる。この第二カーカスコード84においても、前述の第一カーカスコード80と同様、この第二カーカスコード84のための有機繊維としては、ポリエチレンナフタレート繊維が好ましい。この第二カーカスコード84の繊度は、第二カーカスプライ74の剛性の観点から、3000dtex以上が好ましい。タイヤ42の質量への影響の観点から、この第二カーカスコード84の繊度は6000dtex以下が好ましい。
このタイヤ42では、第二カーカスプライ74に含まれる第二カーカスコード84の密度は30エンズ/5cm以上が好ましい。これにより、適度な剛性を有する第二カーカスプライ74が得られる。このタイヤ42では、第二カーカスコード84の密度は75エンズ/5cm以下が好ましい。これにより、第二カーカスコード84同士の間隔が適切に維持される。第二カーカスコード84の間に十分なトッピングゴム86が存在するので、第二カーカスプライ74にはルースは生じにくい。
図2に示されているように、このタイヤ42では、第一カーカスコード80は赤道面に対して傾斜している。図2のα1は、第一カーカスコード80が赤道面に対してなす角度を表している。第二カーカスコード84も、赤道面に対して傾斜している。図2のα2は、第二カーカスコード84が赤道面に対してなす角度を表している。図2に示されたカーカス50のように、第一カーカスコード80及び第二カーカスコード84が赤道面に対して傾斜している場合には、第一カーカスコード80の傾斜方向は、第二カーカスコード84の傾斜方向とは逆であるのが好ましい。さらに角度α1の絶対値と角度α2の絶対値とが等しくなるように、このカーカス50は構成されるのが好ましい。これにより、赤道面を挟む両側のカーカス50の剛性がバランス良く整えられる。
第一カーカスプライ72の第一主部72aに含まれる第一カーカスコード80は、左右のコア66を架け渡している。タイヤ42のトレッド44の部分において赤道面に対して傾斜している第一カーカスコード80は、このタイヤ42のサイドウォール46の部分においては、半径方向に対して傾斜している。第二カーカスプライ74の第二折り返し部74bは、第二カーカスプライ74をコア66の周りにて軸方向外側から内側に向かって折り返すことにより得られる。タイヤ42のトレッド44の部分において、第一カーカスコード80の傾斜方向が第二カーカスコード84の傾斜方向とは逆である場合には、このタイヤ42のサイドウォール46の部分においては、この第二折り返し部74bに含まれる第二カーカスコード84の傾斜方向は第一主部72aに含まれる第一カーカスコード80の傾斜方向と同じである。
第二カーカスプライ74の第二主部74aに含まれる第二カーカスコード84は、左右のコア66を架け渡している。タイヤ42のトレッド44の部分において赤道面に対して傾斜している第二カーカスコード84は、このタイヤ42のサイドウォール46の部分においては、半径方向に対して傾斜している。第一カーカスプライ72の第一折り返し部72bは、第一カーカスプライ72をコア66の周りにて軸方向内側から外側に向かって折り返すことにより得られる。タイヤ42のトレッド44の部分において、第一カーカスコード80の傾斜方向が第二カーカスコード84の傾斜方向とは逆である場合には、このタイヤ42のサイドウォール46の部分においては、この第一折り返し部72bに含まれる第一カーカスコード80の傾斜方向は第二主部74aに含まれる第二カーカスコード84の傾斜方向と同じである。
図1に示されているように、ベルト52はトレッド44の半径方向内側に位置している。ベルト52は、カーカス50と積層されている。ベルト52は、カーカス50を補強する。ベルト52は、内側層88及び外側層90からなる。軸方向において、内側層88の幅は外側層90の幅よりも若干大きい。
図示されていないが、内側層88及び外側層90のそれぞれは、並列された多数のベルトコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのベルトコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層88のベルトコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層90のベルトコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。ベルトコードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト52の軸方向幅は、タイヤ42の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト52が、3以上の層を備えてもよい。
バンド54は、ベルト52の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド54の幅はベルト52の幅と略同等である。このバンド54はフルバンドとも称される。図示されていないが、このバンド54は、フルバンドコードとトッピングゴムとからなる。フルバンドコードは、螺旋状に巻かれている。このバンド54は、いわゆるジョイントレス構造を有する。フルバンドコードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するフルバンドコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このフルバンドコードによりベルト52が拘束されるので、ベルト52のリフティングが抑制される。フルバンドコードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
それぞれのエッジバンド56は、ベルト52の半径方向外側であって、かつベルト52の端の近傍に位置している。図示されていないが、このエッジバンド56は、エッジバンドコードとトッピングゴムとからなる。エッジバンドコードは、螺旋状に巻かれている。このバンド54は、いわゆるジョイントレス構造を有する。エッジバンドコードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するエッジバンドコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このエッジバンドコードによりベルト52の端部が拘束されるので、ベルト52のリフティングが抑制される。エッジバンドコードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー58は、カーカス50の内側に位置している。インナーライナー58は、カーカス50の内面に接合されている。インナーライナー58は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー58の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー58は、タイヤ42の内圧を保持する。
それぞれのチェーファー60は、ビード48の近傍に位置している。タイヤ42がリムに組み込まれると、このチェーファー60がリムと当接する。この当接により、ビード48の近傍が保護される。このタイヤ42のチェーファー60は、布とこの布に含浸したゴムとからなる。
それぞれのフィラー62は、ビード48の近くに位置している。このフィラー62は、ビード48とカーカス50との間に位置している。フィラー62は、コア66の周りにて、軸方向内側から外側に向かって、又は、軸方向外側から内側に向かって折り返されている。これにより、このフィラー62には、内側部92と外側部94とが形成されている。このフィラー62は、内側部92及び外側部94を備えている。
図3には、図1のタイヤ42の一部が示されている。この図3には、このタイヤ42のサイドウォール46の部分が示されている。この図3において、上下方向がタイヤ42の半径方向であり、左右方向がタイヤ42の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ42の周方向である。
このタイヤ42では、内側部92はビード48の軸方向内側に位置している。この内側部92は、ビード48のコア66の近くから半径方向外向きに延在している。外側部94は、ビード48の軸方向外側に位置している。外側部94は、コア66の近くから半径方向外向きに延在している。
このタイヤ42では、内側部92の端96は外側部94の端98よりも半径方向外側に位置している。この内側部92の端96が外側部94の端98よりも半径方向内側に位置するように、フィラー62が構成されてもよい。
図4には、フィラー62の一部がカーカス50の一部とともに模式的に示されている。この図4は、図1又は図3の右側からこのタイヤ42の側面を見た状態に相当する。この図4において、上下方向がタイヤ42の半径方向であり、左右方向がタイヤ42の周方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ42の軸方向である。この図4には、フィラー62の外側部94の一部と、第二カーカスプライ74の第二主部74aの一部とが示されている。この図4の実線RLは、半径方向に延びる直線である。この実線RLは、この図4の半径方向を表す基準線である。
このタイヤ42では、フィラー62は並列された多数のフィラーコード100とトッピングゴム102とからなる。このタイヤ42では、フィラーコード100は有機繊維からなる。前述の、タイヤ42のコードに採用される一般的な有機繊維(ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維)のうち、十分な横剛性の確保の観点から、このフィラーコード100のための有機繊維としては、アラミド繊維が好ましい。このフィラーコード100の繊度は、フィラー62の剛性の観点から、2000dtex以上が好ましい。タイヤ42の質量への影響の観点から、このフィラーコード100の繊度は6000dtex以下が好ましい。
このタイヤ42では、フィラー62に含まれるフィラーコード100の密度は30エンズ/5cm以上が好ましい。これにより、適度な剛性を有するフィラー62が得られる。このタイヤ42では、フィラーコード100の密度は75エンズ/5cm以下が好ましい。これにより、フィラーコード100同士の間隔が適切に維持される。フィラーコード100の間に十分なトッピングゴム102が存在するので、フィラー62にルースは生じにくい。
図4に示されているように、このタイヤ42では、フィラーコード100は半径方向に対して傾斜している。内側部92は、外側部94の軸方向内側に位置している。前述したように、フィラー62はコア66の周りにて折り返されている。したがって、図示されていないが、内側部92に含まれるフィラーコード100の傾斜方向は外側部94に含まれるフィラーコード100の傾斜方向とは逆である。
前述したように、タイヤ42のサイドウォール46の部分では、第二主部74aに含まれる第二カーカスコード84は半径方向に対して傾斜している。フィラー62とカーカス50との間に生じるせん断に対して抗する力を十分に確保するとの観点から、この図4に示されているように、外側部94に含まれるフィラーコード100の傾斜方向は第二主部74aに含まれる第二カーカスコード84の傾斜方向とは逆であるのが好ましい。なお、このタイヤ42のサイドウォール46の部分では、第一折り返し部72bに含まれる第一カーカスコード80の傾斜方向は第二主部74aに含まれる第二カーカスコード84の傾斜方向と同じである。したがって、この場合には、フィラーコード100の傾斜方向は第一折り返し部72bに含まれる第一カーカスコード80の傾斜方向とも逆である。
前述したように、タイヤ42のサイドウォール46の部分では、第一主部72aに含まれる第一カーカスコード80は半径方向に対して傾斜している。図示されていないが、フィラー62とカーカス50との間に生じるせん断に対して抗する力を十分に確保するとの観点から、内側部92に含まれるフィラーコード100の傾斜方向は第一主部72aに含まれる第一カーカスコード80の傾斜方向とは逆であるのが好ましい。なお、このタイヤ42のサイドウォール46の部分では、第二折り返し部74bに含まれる第二カーカスコード84の傾斜方向は第一主部72aに含まれる第一カーカスコード80の傾斜方向と同じである。したがって、この場合には、フィラーコード100の傾斜方向は第二折り返し部74bに含まれる第二カーカスコード84の傾斜方向とも逆である。
図4において、βは外側部94に含まれるフィラーコード100が基準線RLに対してなす角度を表している。本発明において、この角度βは、フィラーコード100が半径方向に対してなす角度である。なお、内側部92に含まれるフィラーコード100の傾斜方向は外側部94に含まれるフィラーコード100の傾斜方向とは逆であるので、外側部94に含まれるフィラーコード100が基準線RLに対してなす角度が「β」で表されている場合には、内側部92に含まれるフィラーコード100がこの基準線RLに対してなす角度は「−β」で表される。
このタイヤ42では、フィラー62とカーカス50との間に生じるせん断に対して抗する力を確保するとの観点から、フィラーコード100の角度βの絶対値は30°以上が好ましく、60°以下が好ましい。フィラー62とカーカス50との間に生じるせん断に対して抗する力を十分に確保するとの観点から、この角度βの絶対値は45°に設定されるのがより好ましい。
図1において、実線BBLはビードベースラインである。このビードベースラインは、タイヤ42が装着されるリム(図示されず)のリム径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインは、軸方向に延びる。
この図1において、両矢印Hはビードベースラインからタイヤ42の赤道104までの半径方向高さを表している。この高さHは、断面高さ(JATMA参照)である。両矢印HAは、ビードベースラインからエイペックス68の外端106までの半径方向高さを表している。この高さHAは、エイペックス68の半径方向高さである。
図3において、両矢印HUはビードベースラインから内側部92の端96までの半径方向高さを表している。この高さHUは、内側部92の半径方向高さである。両矢印HSは、ビードベースラインから外側部94の端98までの半径方向高さを表している。この高さHSは、外側部94の半径方向高さである。
このタイヤ42では、断面高さHに対するエイペックス68の高さHAの比は45%以上である。このタイヤ42では、エイペックス68が横方向の剛性に寄与する。この観点から、この比は50%以上が好ましい。過大な高さHAを有するエイペックス68は、回転方向のしなやかさに影響する。このしなやかさが適切に維持されるとの観点から、この比は65%以下が好ましい。
このタイヤ42では、断面高さHに対する内側部92の高さHUの比は35%以上である。このタイヤ42では、内側部92が横方向の剛性に寄与する。この観点から、この比は37%以上が好ましく、40%以上がより好ましい。過大な高さHUを有する内側部92は、回転方向のしなやかさに影響する。このしなやかさが適切に維持されるとの観点から、この比は70%以下が好ましく、65%以下がより好ましい。
このタイヤ42では、断面高さHに対する外側部94の高さHSの比は35%以上である。このタイヤ42では、外側部94が横方向の剛性に寄与する。この観点から、この比は37%以上が好ましく、40%以上がより好ましい。過大な高さHSを有する外側部94は、回転方向のしなやかさに影響する。このしなやかさが適切に維持されるとの観点から、この比は70%以下が好ましく、65%以下がより好ましい。
特に、このタイヤ42では、断面高さHに対する内側部92の高さHUの比、及び、断面高さHに対する外側部94の高さHSの比のいずれもが、35%以上である。このタイヤ42では、断面高さHに対する内側部92の高さHUの比も、そして、断面高さHに対する外側部94の高さHSの比も、35%を下回ることはない。このタイヤ42では、内側部92及び外側部94のそれぞれが十分な半径方向高さを有している。このフィラー62は、横剛性の確保に効果的に寄与する。
このように、このタイヤ42では、エイペックス68、内側部92及び外側部94のそれぞれが適度な半径方向高さを有している。このタイヤ42では、十分な横方向の剛性が得られる。
このタイヤ42では、第一カーカスプライ72は多数の第一カーカスコード80を含んでいる。それぞれの第一カーカスコード80が赤道面に対してなす角度α1(図2参照)の絶対値は、80°以上90°以下である。このタイヤ42では、第一カーカスコード80による、タイヤ42の回転方向のしなやかさへの影響が抑えられている。
このタイヤ42では、第二カーカスプライ74は多数の第二カーカスコード84を含んでいる。それぞれの第二カーカスコード84が赤道面に対してなす角度α2(図2参照)の絶対値は、80°以上90°以下である。このタイヤ42では、第二カーカスコード84によるしなやかさへの影響が抑えられている。
このように、このタイヤ42では、カーカス50は多数のカーカスコードを含んでいる。それぞれのカーカスコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、80°以上90°以下である。このタイヤ42では、カーカスコードの角度が適正に調整され、タイヤ42の回転方向における、しなやかさへの影響が効果的に抑えられている。カーカス50はタイヤ42全体への剛性に影響するが、このタイヤ42では、このカーカス50はこのしなやかさの確保に寄与する。
このタイヤ42では、第一折り返し部72bの端78は、半径方向において、第二折り返し部74bの端76よりも外側に位置している。この第一折り返し部72bの端78は、カーカス50に含まれる折り返し部の端の中で、半径方向において最も外側に位置している。このタイヤ42では、この第一折り返し部72bはコーナリングフォースに影響する。具体的には、この第一折り返し部72bが長くなるほど、このタイヤ42に高い荷重が作用する場合には大きなコーナリングフォースが得られる一方で、このタイヤ42に低い荷重が作用する場合にはコーナリングフォースが低下する傾向が認められる。
このタイヤ42では、内側部92の端96及び外側部94の端98は、半径方向において、ベルト52の端108と第一折り返し部72bの端78との間に位置している。このタイヤ42では、第一折り返し部72bはベルト52とオーバーラップしていない。第二折り返し部74bの端76は第一折り返し部72bの端78よりも半径方向内側に位置しているので、第二折り返し部74bもベルト52とオーバーラップしていない。このタイヤ42には、エンベロープ構造のカーカスは採用されていない。このタイヤ42では、折り返し部による剛性への影響が抑えられている。このタイヤ42では、カーカスコードの角度の調整がしなやかさの向上に有効に機能する。しかも折り返し部による、トレッド44部分の剛性への影響が抑えられているので、このタイヤ42に作用する荷重が低くても、このタイヤ42は十分に撓む。このタイヤ42では、車輌が低速で旋回する場合においても、接地面は十分に確保される。
このようにこのタイヤ42では、横方向の剛性を確保しつつ、回転方向のしなやかさの向上が達成されている。しかもこのタイヤ42では、低い荷重がこのタイヤ42に作用する低速域においても、高い荷重がこのタイヤ42に作用する高速域においても、接地面は十分に確保される。このタイヤ42は、旋回性能及び加速性能に優れる。本発明によれば、素早いコーナリングと、卓越した加速とが達成可能な空気入りタイヤ42が得られる。
図1において、両矢印H1はビードベースラインから第一折り返し部72bの端78までの半径方向高さを表している。この高さH1は、第一折り返し部72bの半径方向高さである。両矢印H2は、ビードベースラインから第二折り返し部74bの端76までの半径方向高さを表している。この高さH2は、第二折り返し部74bの半径方向高さである。
このタイヤ42では、断面高さHに対する第一折り返し部72bの高さH1の比は5%以上35%以下が好ましい。この比が5%以上に設定されることにより、張力の作用により第一折り返し部72bが引き抜かれることが防止される。この比が35%以下に設定されることにより、第一折り返し部72bによるタイヤ42の回転方向のしなやかさへの影響が効果的に抑えられる。
このタイヤ42では、断面高さHに対する第二折り返し部74bの高さH2の比は5%以上35%以下が好ましい。この比が5%以上に設定されることにより、張力の作用により第二折り返し部74bが引き抜かれることが防止される。この比が35%以下に設定されることにより、第二折り返し部74bによるタイヤ42の回転方向のしなやかさへの影響が効果的に抑えられる。
前述したように、このタイヤ42では、内側部92の端96及び外側部94の端98は、半径方向において、ベルト52の端108と第一折り返し部72bの端78との間に位置している。外側部94の端98は、半径方向において、内側部92の端96よりも内側に位置している。第二折り返し部74bの端76は、半径方向において、第一折り返し部72bの端78よりも内側に位置している。このタイヤ42のビード48からサイドウォール46までの部分は、内側部92の高さHU、外側部94の高さHS、第一折り返し部72bの高さH1及び第二折り返し部74bの高さH2が適切に調整され、半径方向外側に向かって、その剛性が段階的に低下するように、構成されている。この構成は、回転方向のしなやかさをタイヤ42に発揮させ、加速時又は制動時におけるタイヤ42の動きを効果的に吸収する。このため、このタイヤ42では、トレッド面64が路面に対して滑ることが抑えられ、低速から高速に向かう加速時において、又は、高速から低速に向かう減速時において、良好な過渡特性が得られる。そして良好な過渡特性は、素早いコーナリングと、卓越した加速とに貢献する。この観点から、内側部92、外側部94、第一折り返し部72b及び第二折り返し部74bがそれぞれ剛性に寄与するよう、それぞれの高さが調整されるとともに、半径方向において、内側部92の端96、外側部94の端98、第一折り返し部72bの端78及び第二折り返し部74bの端76が分散して配置されるよう、このタイヤ42のビード48からサイドウォール46までの部分が構成されるのが好ましい。
図1及び図3に示されているように、このタイヤ42では、ビード48及びフィラー62で構成されている部分は半径方向外向きに先細りな形状を呈している。このビード48及びフィラー62で構成されている部分は、半径方向外側に向かって、その剛性が漸減するように、構成されている。この部分は、タイヤ42の回転方向のしなやかさに寄与する。前述したように、このタイヤ42では、エイペックス68の半径方向高さHAは断面高さHの45%以上に設定される。従来のエイペックスでは、その半径方向高さが断面高さの約40%に設定されるので、このタイヤ42のエイペックス68は、従来のタイヤのエイペックスの半径方向高さよりも大きな半径方向高さHAを有している。エイペックス68が大きな半径方向高さHAを有しているので、このビード48及びフィラー62で構成されている部分による、タイヤ42の回転方向のしなやかさへの貢献は絶大である。このタイヤ42では、低速から高速に向かう加速時において、又は、高速から低速に向かう減速時において、非常に良好な過渡特性が得られる。そして、非常に良好な過渡特性は、素早いコーナリングと、卓越した加速とに一層貢献する。
図3において、両矢印DSは、内側部92の端96から外側部94の端98までの半径方向距離を表している。この図3では、内側部92の端96が外側部94の端98よりも半径方向外側に位置するので、この距離DSは内側部92の半径方向高さHUと、外側部94の半径方向高さHSとの差(HU−HS)に等しい。なお、外側部94の端98が内側部92の端96よりも半径方向外側に位置する場合には、この距離DSは外側部94の半径方向高さHSと、内側部92の半径方向高さHUとの差(HS−HU)に等しい。なお、この距離DSが本発明に効果に与える貢献の程度は、内側部92の端96が外側部94の端98よりも半径方向外側にある場合も、外側部94の端98が内側部92の端96よりも半径方向外側にある場合も、同等である。
このタイヤ42では、断面高さHに対する距離DSの比は3%以上10%以下が好ましい。この比が3%以上に設定されることにより、内側部92の端96と外側部94の端98との近接が防止される。内側部92の端96及び外側部94の端98への歪みの集中が抑えられるので、この内側部92の端96及び外側部94の端98が損傷の起点になることが防止される。このタイヤ42では、良好な耐久性が維持される。この比が10%以下に設定されることにより、内側部92及び外側部94、すなわち、フィラー62が、ビード48、特にエイペックス68の形状保持に効果的に作用する。このタイヤ42では、その設計時に予定した形状が、略その通りにエイペックス68に再現される。半径方向外向きに先細りな形状を呈するように、ビード48及びフィラー62で構成されている部分が得られるので、このタイヤ42では、その回転方向のしなやかさが十分に確保される。しかも内側部92による補強作用と、外側部94による補強作用との間に差異がほとんど生じないので、このタイヤ42を装着した車輌が右側に旋回しても、左側に旋回しても、同等の旋回性能が発揮される。1枚のフィラー62をコア66の周りにて折り返すことで内側部92及び外側部94が構成されているので、2枚のフィラーを用いて内側部及び外側部を構成させたタイヤに比べて、良好な生産性が達成される。
図3において、両矢印DAは、エイペックス68の外端106からフィラー62の端110までの半径方向距離を表している。前述したように、このタイヤ42では、半径方向において、内側部92の端96は外側部94の端98よりも外側に位置している。したがって、この距離DAは、エイペックス68の半径方向高さHAと内側部92の半径方向高さHUとの差で表される。本発明においては、この距離DAは、内側部92の端96がエイペックス68の外端106よりも半径方向内側に位置する場合には「正の数」で表され、内側部92の端96がエイペックス68の外端106よりも半径方向外側に位置する場合には「負の数」で表される。なお、外側部94の端98が内側部92の端96よりも外側に位置している場合には、この距離DAは、エイペックス68の半径方向高さHAと外側部94の半径方向高さHUとの差で表される。この場合には、この距離DAは、外側部94の端98がエイペックス68の外端106よりも半径方向内側に位置する場合に「正の数」で表され、外側部94の端98がエイペックス68の外端106よりも半径方向外側に位置する場合に「負の数」で表される。
前述したように、このタイヤ42では、フィラー62は、横剛性の確保だけでなく、エイペックス68の形状を保持することで、タイヤ42の回転方向のしなやかさにも寄与する。前述したように、このタイヤ42のエイペックス68の半径方向高さHAは従来のタイヤのエイペックスのそれよりも大きい。このため、このエイペックス68は従来のタイヤのエイペックスよりも変形しやすい。
このタイヤ42では、好ましくは、距離DAの断面高さHに対する比は−5%以上5%以下に設定される。言い換えれば、この比は−5%以上が好ましく、5%以下が好ましい。これにより、フィラー62がエイペックス68の形状を効果的に保持する。このタイヤ42では、その成形時においてエイペックス68の形状は崩れにくい。半径方向外向きに先細りな形状を呈するように、ビード48及びフィラー62で構成されている部分が得られるので、このタイヤ42では、その回転方向のしなやかさが十分に確保される。
このタイヤ42では、距離DAの断面高さHに対する比は2%以上がより好ましい。これにより、内側部92の端96又は外側部94の端98がエイペックス68で覆われ、内側部92の端96又は外側部94の端98への歪みの集中が抑えられる。このタイヤ42は、耐久性に優れる。
このタイヤ42の製造では、複数のゴム部材がアッセンブリーされて、ローカバー(未加硫タイヤ42)が得られる。このローカバーが、モールドに投入される。ローカバーの外面は、モールドのキャビティ面と当接する。ローカバーの内面は、ブラダー又は中子に当接する。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ42が得られる。
本発明では、タイヤ42の各部材の寸法及び角度は、タイヤ42が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ42に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ42には荷重がかけられない。乗用車用タイヤ42の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
本明細書において正規リムとは、タイヤ42が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。
本明細書において正規内圧とは、タイヤ42が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
本明細書において正規荷重とは、タイヤ42が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
図5には、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤ112の一部が示されている。この図5は、前述の図3に対応する図面である。この図5には、このタイヤ112の回転軸を含む平面に沿った、このタイヤ112の断面の一部が示されている。この図5において、上下方向がタイヤ112の半径方向であり、左右方向がタイヤ112の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ112の周方向である。
このタイヤ112は、トレッド114、一対のサイドウォール116、一対のビード118、カーカス120、ベルト122、バンド124、一対のエッジバンド126、インナーライナー128、一対のチェーファー130及び一対のフィラー132を備えている。このタイヤ112は、前述のタイヤ42と同じく、レース用である。
このタイヤ112では、ビード118及びカーカス120以外は、図1に示されたタイヤ42のそれと概ね同等の構成を有している。
このタイヤ112では、図1に示されたタイヤ42と同様、横方向の剛性を確保しつつ、回転方向のしなやかさの向上が達成される。このタイヤ112では、低い荷重がこのタイヤ112に作用する低速域においても、高い荷重がこのタイヤ112に作用する高速域においても、接地面は十分に確保される。このタイヤ112は、旋回性能及び加速性能に優れている。以下に詳述するが、このタイヤ112では、操縦安定性及び耐摩耗性のさらなる向上が図られている。
このタイヤ112では、ビード118は、サイドウォール116よりも軸方向内側に位置している。ビード118は、タイヤ112の半径方向内側部分に位置している。ビード118は、コア134と、エイペックス136とを備えている。このビード118では、コア134以外、すなわち、エイペックス136は、図1に示されたタイヤ42のエイペックス68と同等の仕様で構成されている。
図6には、このタイヤ112におけるビード118のコア134の断面が示されている。このコア134は、1本の芯線138と複数のシース線140とで構成されている。この図6に示されたコア134では、シース線140の本数は20本である。このコア134に含まれるシース線140の本数は、タイヤ112の仕様に応じて適宜決められる。なお、芯線138は、好ましくは、軟鋼線材又は硬鋼線材からなる。シース線140は、好ましくは、硬鋼線材からなる。
図6に示されているように、コア134においては、20本のシース線140が芯線138の周りに螺旋状に巻き付けられている。このコア134には、この巻き付けにより、7本のシース線140からなる内層142と、13本のシース線140からなる外層144とが形成されている。このように、複数のシース線140が芯線138の周りに螺旋状に巻き付けられることで得られるコア134は、ケーブルビードとも称される。
前述したように、図1に示されたタイヤ42のコア66はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。図示されていないが、このコア66は、その断面において、軸方向に並列された複数のワイヤー断面からなるユニットが半径方向に複数段積層された構成を有している。本発明においては、このような構成を有するコア66はシングルビードと称される。
このタイヤ112では、ビード118のコア134はケーブルビードである。このコア134の断面は概ね円形を呈している。このため、その断面が略矩形で構成されるシングルビードよりも、このコア134の周囲に位置する、エイペックス136、フィラー132、カーカス120等の部材は、タイヤ112にかかる荷重の作用により、このコア134を中心に回転しやすい。このタイヤ112は、図1に示されたタイヤ42よりも、横方向(言い換えれば、軸方向)に撓みやすい。このコア134は、横への撓み量の増加に寄与する。しかもこのタイヤ112では、コア134自体が積極的に回転するのではなく、このコア134の周囲に配置された部材の動きに追従して、コア134は回転する。このタイヤ112は、レースのような限界域での走行において、グリップ感が突然に欠如することなく、マイルドな挙動を示す。このタイヤ112では、操縦安定性の一層の向上が図られる。また、限界域での挙動がマイルドになるため、タイヤ112の摩耗が効果的に抑えられる。このタイヤ112では、耐摩耗性の向上も図られる。つまり、操縦安定性及び耐摩耗性の観点から、このタイヤ112では、ビード118のコア134が芯線138及び複数のシース線140で構成されており、これらのシース線140が芯線138の周りに螺旋状に巻き付けられているのが好ましい。
このタイヤ112では、カーカス120は、図1に示されたタイヤ42のカーカス50と同様、第一カーカスプライ146及び第二カーカスプライ148、すなわち2枚のカーカスプライ150からなる。このタイヤ112では、このカーカスプライ150の仕様は、図1に示されたタイヤ42におけるカーカスプライ70の仕様と同等である。図示されていないが、このカーカスプライ150は並列された多数のカーカスコードを含んでいる。このカーカス120は、ラジアル構造を有している。
このタイヤ112では、第一カーカスプライ146及び第二カーカスプライ148は、両側のビード118の間に架け渡されている。第一カーカスプライ146及び第二カーカスプライ148は、トレッド114及びサイドウォール116の内側に沿っている。
第一カーカスプライ146は、両側のそれぞれのコア134の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一カーカスプライ146には、主部146aと一対の折り返し部146bとが形成されている。この第一カーカスプライ146は、主部146aと一対の折り返し部146bとを備えている。
第二カーカスプライ148は、第一カーカスプライ146のように、コア134の周りで折り返されていない。このタイヤ112では、第二カーカスプライ148は、コア134の周りにて折り返されず、この第二カーカスプライ148の端150が、このコア134の近くに位置している。特に、このタイヤ112では、軸方向において、第二カーカスプライ148の端152はコア134と重複している。
このタイヤ112では、第二カーカスプライ148は、コア134の周りにて折り返されていないので、このコア134を中心とした部材の回転を阻害しない。この第二カーカスプライ148を有するカーカス120は、タイヤ112の操縦安定性及び耐摩耗性の向上に寄与する。このタイヤ112では、折り返し部146bが、図1に示されたタイヤ42における第一折り返し部72bのように、十分な高さを有するように構成されるので、第二カーカスプライ148に折り返し部が形成されなくとも、このカーカス120はタイヤ112の剛性に十分に寄与する。このカーカス120は、タイヤ112の軽量化にも寄与する。つまり、軽量化、操縦安定性及び耐摩耗性の観点から、このタイヤ112では、カーカス120は第一カーカスプライ146及び第二カーカスプライ148を備えており、第一カーカスプライ146がコア134の周りにて折り返されており、第二カーカスプライ148がこのコア134の周りにて折り返されず、この第二カーカスプライ148の端152がこのコア134の近くに位置しているのが好ましい。
図5において、符号PTはタイヤ112のトゥである。符号PHは、このタイヤ112のヒールである。タイヤ112の外面において、このトゥPTからヒールPHまでの部分154はシート面と称される。図示されていないが、タイヤ112はリムに嵌め合わされる。タイヤ112のシート面154は、このタイヤ112が嵌め合わされるリムのシートに載せられる。
図5においては、タイヤ112のシート面154が軸方向に対してなす角度、言い換えれば、シート面154の傾斜角度が角度θで表されている。符号P5は、トゥPTから5mm離れた、シート面154上の位置を表している。本発明においては、このシート面154の傾斜角度θは、シート面154のうち、トゥPTから位置P5までの部分の傾斜に基づいて表される。この傾斜角度θは、トゥ角とも称される。
このタイヤ112では、傾斜角度θは15°以上が好ましく、35°以下が好ましい。この傾斜角度θが15°以上に設定されることにより、タイヤ112のビード118の部分が横方向に力を受けた場合に、このビード118の部分がリムから外れることが防止される。この角度が35°以下に設定されることにより、タイヤ112がリムに適切に嵌合される。このタイヤ112では、コア134の動きが拘束されず、限界域においてマイルドな挙動が発揮されるとの観点から、この傾斜角度θは20°以上がより好ましく、30°以下がより好ましい。
このタイヤ112の外面のうち、トレッド面156とシート面154との間はサイド面158と称される。本発明においては、このサイド面158のうち、リムと接触する部分はクリンチ面160と称される。そして、このクリンチ面160よりも半径方向外側の部分は、サイドウォール面162と称される。この図5において、符号PBはクリンチ面160とサイドウォール面162との境界である。このタイヤ112では、サイドウォール面162は、撓みが考慮され、軸方向外向きに概ね凸な形状を呈している。クリンチ面160は、リムとの嵌合が考慮され、軸方向内向きに概ね凸な形状を呈している。このタイヤ112では、クリンチ面160の輪郭が適切に整えられている。
図5において、点線FRは、このタイヤ112が嵌め合わされるリム(正規リム)のフランジの輪郭を表している。タイヤ112がリムに嵌め合わされ、タイヤ112の内圧が正規内圧となるように空気を充填した状態では、クリンチ面160の一部がリムと接触する。この図5において、符号PEは、この接触面の半径方向外側端である。本発明においては、この外側端PEは荷重がかけられない状態において特定される。
このタイヤ112では、クリンチ面160のうち、境界PBから外側端PEまでの部分、言い換えれば、クリンチ面160の半径方向外側部分は、リムのフランジFRに沿った形状を呈している。この図5に示されているように、空気が充填され、タイヤ112の内圧が正規内圧に調整された状態においては、この部分はリムのフランジFRとは接触しない。撓み代が確保されているので、このタイヤ112では、縦剛性が過度に増加することが防止されている。このタイヤ112では、良好な操縦安定性が維持される。
このタイヤ112では、クリンチ面160の半径方向外側部分の輪郭は、円弧で表されている。このクリンチ面160の輪郭は、円弧を含んでいる。図5において、矢印Rcはこの円弧の半径を表している。このタイヤ112では、円弧の一方の端(第一端)の位置は境界PBに一致している。言い換えれば、円弧の第一端は境界PBである。この円弧の他方の端(第二端)の位置は、外側端PEの位置と一致している。言い換えれば、この第二端はこの外側端PEである。このタイヤ112では、この第二端は外側端PEの近くにあればよく、この第二端が外側端PEよりも半径方向内側に位置してもよいし、この外側端PEよりも半径方向外側に位置してもよい。第二端が外側端PEの近くにある場合とは、この外側端PEから第二端までの長さが5mm以内にある場合を意味する。
このタイヤ112では、クリンチ面160の半径方向外側部分の輪郭を表す円弧の半径Rcは、10mm以上が好ましく、25mm以下が好ましい。これにより、ドライバーがタイヤ112によれを感じないレベルで、横方向への撓みが十分に確保される。このタイヤ112では、さらに良好な操縦安定性が得られる。
図5において、両矢印HCはビードベースラインから境界PBまでの半径方向距離である。両矢印HFは、このビードベースラインからリムのフランジFRの半径方向外側端までの半径方向距離である。この距離HFは、フランジ高さとも称される。
このタイヤ112では、フランジ高さHFに対する距離HCの比は、110%以上が好ましく、120%以下が好ましい。これにより、クリンチ面160の半径方向外側部分がリムのフランジFRから適切な距離で離される。このタイヤ112では、荷重が作用しクリンチ面160がリムに近づいても、このクリンチ面160がフランジFRに触れることが防止される。リムを抑えつけるようなタイヤ112の動きが抑えられるので、このタイヤ112では、縦剛性の過度な増加が防止される。このタイヤ112では、良好な操縦安定性が維持される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実験1]
[実施例1]
図1−4に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、225/40R18である。この実施例1の諸元は、下記の表1の通りである。
この実施例1では、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維からなるコードを第一カーカスコード及び第二カーカスコードに採用した。このコードの繊度は、4500dtexであった。アラミド繊維からなるコードをフィラーコードに採用した。このコードの繊度は、4000dtexであった。
[比較例1]
比較例1は、図7に示された従来のタイヤである。このタイヤのサイズは、225/40R18である。この比較例1の諸元は、下記の表1の通りである。
この比較例1では、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維からなるコードが第一カーカスコード及び第二カーカスコードに採用されている。このコードの繊度は、4500dtexであった。第一フィラー及び第二フィラーのそれぞれに含まれるフィラーコードには、実施例1のフィラーコードと同等のアラミド繊維からなるコードが採用されている。
この比較例1では、第一フィラーの外側部の半径方向高さとその内側部の半径方向高さとの差の、断面高さに対する比は、10%であった。この比は、表1の比(DA/H)に相当する。第二フィラーの半径方向高さの、断面高さに対する比は、55%であった。この比は、表1の比(HS/H)に相当する。
[比較例2]
第一カーカスコードの角度α1及び第二カーカスコードの角度α2を下記の表1の通りとした他は実施例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。
[実施例2]
第一カーカスコード及び第二カーカスコードにPET繊維からなるコードを用いた他は実施例1と同様にして、実施例2のタイヤを得た。なお、このPET繊維からなるコードの繊度は、4500dtexであった。
[実施例3]
内側部の半径方向高さHUの断面高さHに対する比(HU/H)及び外側部の半径方向高さHSの断面高さHに対する比(HS/H)を下記の表1の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例3のタイヤを得た。
[実施例4]
フィラーコードにPET繊維からなるコードを用いた他は実施例1と同様にして、実施例4のタイヤを得た。なお、このPET繊維からなるコードの繊度は、4500dtexであった。
[実施例5−6]
第一折り返し部の半径方向高さH1の断面高さHに対する比(H1/H)を下記の表2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5−6のタイヤを得た。
[実施例7−8]
外側部におけるフィラーコードの角度βを下記の表2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例7−8のタイヤを得た。
[実施例9−12及び比較例3]
エイペックスの半径方向高さHAの断面高さHに対する比(HA/H)並びに比(HU/H)及び比(HS/H)を下記の表3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例9−12及び比較例3のタイヤを得た。
[実施例13−17]
比(HU/H)及び比(HS/H)を変えて、エイペックスの高さHAと内側部の半径方向高さHUとの差DAの断面高さHに対する比(DA/H)を下記の表4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例13−17のタイヤを得た。
[実施例18−20]
比(HS/H)を変えて、内側部の端から外側部の端までの半径方向距離DSの断面高さHに対する比(DS/H)を下記の表5の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例18−20のタイヤを得た。
[実施例21]
比(HA/H)、比(HU/H)及び比(HS/H)を変えて比(DS/H)及び比(DA/H)を下記の表5の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例21のタイヤを得た。
[トラクション]
タイヤをリム(リムサイズ=18×9.0J)に組み込み、このタイヤに内圧が210kPaとなるように空気を充填した。剛性試験機を用いて、2.94kNの垂直荷重を付与した場合の縦剛性及び5.88kNの垂直荷重を付与した場合の縦剛性を測定し、これらの平均値を得、この平均値の逆数を算出した。この結果が、比較例1の算出結果を100とした指数で、下記の表1−5に示されている。数値が大きいほどトラクション性能に優れる。
[低荷重コーナリング]
フラットベルト式タイヤ6分力測定装置を用い、下記の測定条件でコーナリングフォースを測定した。
使用リム:18×6.0J
内圧:210kPa
荷重:2.94kN
速度:50km/h
キャンバー角:0°
スリップ角:4°
比較例1のコーナリングフォースを100としたときの指数が、下記の表1−5に示されている。
[高荷重コーナリング]
フラットベルト式タイヤ6分力測定装置を用い、下記の測定条件でコーナリングフォースを測定した。
使用リム:18×6.0J
内圧:210kPa
荷重:5.88kN
速度:50km/h
キャンバー角:0°
スリップ角:4°
比較例1のコーナリングフォースを100としたときの指数が、下記の表1−5に示されている。
[操縦安定性]
タイヤをリム(リムサイズ=18×6.0J)に組み込み、このタイヤに内圧が210kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が4300ccであるレース用の四輪自動車に装着した。ドライバーに、この自動車をレーシングサーキットで運転させて、操縦安定性を評価させた。この結果が、指数として下記の表1−5に示されている。数値が大きいほど好ましい。
Figure 2017065186
Figure 2017065186
Figure 2017065186
Figure 2017065186
Figure 2017065186
表1−5に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
[実験2]
[参考例]
参考例は、上記の表1における実施例1のタイヤである。本発明のさらなる効果を確認するために、この実験2においては、この参考例(実施例1)が基準とされた。
この参考例のコアは、シングルビードである。このことが、表6のビードの構造の欄に、「シングル」として表されている。シート面の傾斜角度θ、すなわち、トゥ角は、25°であった。クリンチ面の半径方向外側部分の円弧の半径Rcは、8.0mmであった。フランジ高さHFに対する、ビードベースラインから境界PBまでの半径方向距離HCの比は、116%であった。
[実施例22]
カーカスの構成を図5に示された構成とし、ビードのコアをケーブルビードに置き換えるとともに、傾斜角度θ及び半径Rcを下記の表6に示される通りとした他は参考例と同様にして、実施例22のタイヤを得た。コアにケーブルビードを採用したことが、この表6のビードの構造の欄に「ケーブル」で表されている。
[実施例23]
カーカスの構成を参考例と同じく図1に示された構成とした他は実施例22と同様にして、実施例23のタイヤを得た。
[実施例24−27]
傾斜角度θを下記の表6に示された通りとした他は実施例22と同様にして、実施例24−27のタイヤを得た。
[実施例28−31]
半径Rcを下記の表7に示された通りとした他は実施例22と同様にして、実施例28−31のタイヤを得た。
[実施例32−35]
比(HC/HF)を下記の表8に示された通りとした他は実施例22と同様にして、実施例32−35のタイヤを得た。
[操縦安定性]
タイヤをリム(リムサイズ=18×6.0J)に組み込み、このタイヤに内圧が210kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が4300ccであるレース用の四輪自動車に装着した。ドライバーに、この自動車をレーシングサーキットで運転させて、操縦安定性を評価させた。この結果が、指数として下記の表6−8に示されている。数値が大きいほど操縦安定性に優れ好ましい。
[耐摩耗性]
タイヤをリム(リムサイズ=18×6.0J)に組み込み、このタイヤに内圧が210kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が4300ccであるレース用の四輪自動車に装着した。ドライバーに、この自動車を運転させた。一般道路を6000km、そして、高速道路を4000km走行後、タイヤのショルダー部分の摩耗量を計測した。この結果が、指数として下記の表6−8に示されている。数値が大きいほど耐摩耗性に優れ好ましい。
Figure 2017065186
Figure 2017065186
Figure 2017065186
表6−8に示されるように、実施例のタイヤでは、コアにケーブルビードを採用する、第二カーカスプライをコアの周りにて折り返すことなく、第二カーカスプライの端をコアの近くに配置させる等によって、操縦安定性及び耐摩耗性のさらなる向上を図れることが確認された。この評価結果からも、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された、素早いコーナリング及び卓越した加速の達成のための技術は、種々のタイプのタイヤにも適用されうる。
2、42、112・・・タイヤ
4、50、120・・・カーカス
6・・・第一プライ
8・・・第二プライ
10、48、118・・・ビード
12・・・第一プライ6の折り返し部
14・・・第一プライ6の主部
16・・・第二プライ8の主部
18・・・折り返し部12の端
20、52、122・・・ベルト
22・・・第一フィラー
24・・・第二フィラー
26・・・内側部
28・・・外側部
30・・・第二フィラー24の内端
32・・・第二フィラー24の外端
34、44、114・・・トレッド
46、116・・・サイドウォール
62、132・・・フィラー
64、156・・・トレッド面
66、134・・・コア
68、136・・・エイペックス
70、150・・・カーカスプライ
72、146・・・第一カーカスプライ
72a・・・第一主部
72b・・・第一折り返し部
74、148・・・第二カーカスプライ
74a・・・第二主部
74b・・・第二折り返し部
76・・・第二折り返し部74bの端
78・・・第一折り返し部72bの端
80・・・第一カーカスコード
84・・・第二カーカスコード
92・・・内側部
94・・・外側部
96・・・内側部92の端
98・・・外側部94の端
100・・・フィラーコード
106・・・エイペックス68の外端
108・・・ベルト52の端
138・・・芯線
140・・・シース線
146a・・・主部
146b・・・折り返し部
152・・・第二カーカスプライ148の端
154・・・シート面
158・・・サイド面
160・・・クリンチ面
162・・・サイドウォール面

Claims (14)

  1. トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード、カーカス、ベルト及び一対のフィラーを備えており、
    それぞれのサイドウォールが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
    それぞれのビードが上記サイドウォールよりも軸方向内側に位置しており、このビードがコアとエイペックスとを備えており、このエイペックスがこのコアから半径方向外向きに延びており、
    上記カーカスが上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、このカーカスがカーカスプライを備えており、このカーカスプライが主部と一対の折り返し部とを備えており、この主部が一方の上記コアと他方の上記コアとの間を架け渡しており、それぞれの折り返し部が上記コアの近くから半径方向外向きに延在しており、
    上記ベルトが、上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスと積層されており、
    それぞれのフィラーが、上記ビードと上記カーカスとの間に位置しており、このフィラーが内側部と外側部とを備えており、この内側部が、上記ビードの軸方向内側に位置しており、上記コアの近くから半径方向外向きに延在しており、この外側部が、このビードの軸方向外側に位置しており、このコアの近くから半径方向外向きに延在しており、
    上記カーカスプライが並列された多数のカーカスコードを含んでおり、それぞれのカーカスコードが赤道面に対してなす角度の絶対値が80°以上90°以下であり、
    半径方向において、上記内側部の端及び上記外側部の端が、上記ベルトの端と上記折り返し部の端との間に位置しており、
    このタイヤの断面高さに対する上記エイペックスの半径方向高さの比が45%以上であり、
    上記断面高さに対する上記内側部の半径方向高さの比が35%以上であり、
    上記断面高さに対する上記外側部の半径方向高さの比が35%以上である、空気入りタイヤ。
  2. 上記断面高さに対する上記エイペックスの半径方向高さの比が65%以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記カーカスコードがポリエチレンナフタレート繊維からなる、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記カーカスコードの繊度が3000dtex以上6000dtex以下である、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記フィラーが並列された多数のフィラーコードを含んでおり、
    それぞれのフィラーコードが半径方向に対して傾斜しており、この傾斜の角度の絶対値が30°以上60°以下である、請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記傾斜の角度の絶対値が45°である、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 上記フィラーコードがアラミド繊維からなる、請求項5又は6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 上記フィラーコードの繊度が2000dtex以上6000dtex以下である、請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. 上記内側部の端から上記外側部の端までの半径方向距離の、上記断面高さに対する比が3%以上10%以下である、請求項1から8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  10. 上記断面高さに対する上記折り返し部の半径方向高さの比が35%以下である、請求項1から9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  11. 半径方向において、上記内側部の端が上記外側部の端よりも外側に位置しており、
    上記エイペックスの半径方向高さと上記内側部の半径方向高さとの差の、上記断面高さに対する比が−5%以上5%以下である、請求項1から10のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  12. 半径方向において、上記外側部の端が上記内側部の端よりも外側に位置しており、
    上記エイペックスの半径方向高さと上記外側部の半径方向高さとの差の、上記断面高さに対する比が−5%以上5%以下である、請求項1から10のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  13. 上記コアが芯線及び複数のシース線で構成されており、これらのシース線が上記芯線の周りに螺旋状に巻き付けられている、請求項1から12のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  14. 上記カーカスが上記カーカスプライを2枚備えており、一方の第一カーカスプライが上記コアの周りにて折り返されており、他方の第二カーカスプライがこのコアの周りにて折り返されず、この第二カーカスプライの端がこのコアの近くに位置している、請求項13に記載の空気入りタイヤ。
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