JP2010143285A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】リム組み状態にてリムフランジよりもタイヤ幅方向外側に突出する突起部を備えつつ、耐久性を向上すること。
【解決手段】両ビード部5に配置される一対のビードコア51と、各ビードコア51間に架け渡されるカーカス層7と、カーカス層7のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層8とを有すると共に、リム組み状態にてリムフランジ10が接触する接触面からタイヤ幅方向外側に15[mm]以上突出する突起部6を備えた空気入りタイヤにおいて、カーカス層7の端部、およびビード部5を構成するビードフィラー52や補強部材9などの構成部材の端部を、タイヤ断面高さSHに対してタイヤ径方向内側から50[%]を超え70[%]未満の範囲θから外れて配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リム組み状態にてリムフランジよりもタイヤ幅方向外側に突出する突起部を備えた空気入りタイヤに関するものである。
従来、リムの保護やデザイン性の向上の観点から、リム組み状態にてリムフランジよりもタイヤ幅方向外側に突出する突起部を備えた空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−12012号公報
しかしながら、突起部を備える従来の空気入りタイヤにあっては、荷重耐久性が低下する傾向にある。具体的に、突起部は、サイドウォール部とビード部との間の位置に配置されており、サイドウォール部から連続して、その頂部に至るタイヤ表面がタイヤ幅方向内側に湾曲して形成されている。一方、トレッド部からショルダー部を経てサイドウォール部に至るタイヤ表面は、タイヤ幅方向外側に湾曲して形成されている。よって、突起部のタイヤ径方向外側におけるサイドウォール部のタイヤ表面では、逆向きの湾曲が繋がる部位が形成されることになる。そして、この逆向きの湾曲が繋がる部位は、サイドウォール部で最も肉厚の薄い部分である。このため、タイヤ径方向に荷重が生じた場合、この逆向きの湾曲が繋がる部位を基点として亀裂が生じるおそれがあり、荷重耐久性が低下する傾向となる。特に、操縦安定性に優れる低扁平、かつ高剛性の空気入りタイヤでは、その断面高さに比して突起部が大きく存在して逆向きの湾曲が繋がる部位がタイヤ径方向の範囲で狭まることから、上記問題が生じやすい。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、リム組み状態にてリムフランジよりもタイヤ幅方向外側に突出する突起部を備えつつ、耐久性を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる空気入りタイヤでは、両ビード部に配置される一対のビードコアと、各前記ビードコア間に架け渡されるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層とを有すると共に、リム組み状態にてリムフランジが接触する接触面からタイヤ幅方向外側に15[mm]以上突出する突起部を備えた空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層の端部、および前記ビード部を構成する構成部材の端部が、タイヤ断面高さに対してタイヤ径方向内側から50[%]を超え70[%]未満の範囲から外れて配置されることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、突起部により、そのタイヤ径方向外側にてタイヤ表面で逆向きの湾曲が繋がる部位が形成され、この部位がサイドウォール部で最も肉厚の薄い部分であっても、カーカス層の端部、およびビード部を構成する構成部材の端部が、この部位から外れて配置されている、タイヤ径方向に荷重が生じても、逆向きの湾曲が繋がる部位を基点として亀裂の生じる事態が抑えられる。この結果、荷重耐久性を向上できる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記構成部材は、前記カーカス層が架け渡された前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配置されるビードフィラーを含むことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、ビードフィラーの端部が、タイヤ表面で逆向きの湾曲が繋がる部位から外れて配置されることで、上記効果が好適に得られる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記構成部材は、前記カーカス層が前記ビードコアに架け渡された部位に添って配置されたスチールコード補強層やゴム補強層の少なくとも一方からなる補強部材を含むことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、スチールコード補強層やゴム補強層の少なくとも一方タイヤ表面で逆向きの湾曲が繋がる部位から外れて配置されることで、上記効果が好適に得られる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記カーカス層は、2層構造とされ、その少なくとも一方の端部が、前記ベルト層の端部よりもタイヤ幅方向内側まで至り設けられていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、ベルト層と、ベルト層の端部よりもタイヤ幅方向内側まで端部が至り設けられたカーカス層とが、積層状態になることから、荷重耐久性を向上できる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、偏平率が55%以下であることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、操縦安定性に優れる低扁平、かつ高剛性の空気入りタイヤでは、その断面高さに比して突起部が大きく存在して逆向きの湾曲が繋がる部位がタイヤ径方向の範囲で狭まるが、上記のごとく荷重耐久性の向上を図ることで、操縦安定性を維持できる。この効果は、偏平率が55%以下のものに好適に得られる。
本発明にかかる空気入りタイヤは、リム組み状態にてリムフランジよりもタイヤ幅方向外側に突出する突起部を備えつつ、耐久性を向上できる。
以下に、本発明にかかる空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの子午線断面図である。
以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤ1の回転軸(図示せず)と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)CLに向かう側、タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから離れる側をいう。また、タイヤ径方向とは、前記回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とは、タイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周方向である。
また、以下に説明する空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面CLを中心としてほぼ対称になるように構成されている。タイヤ赤道面CLとは、空気入りタイヤ1の回転軸に直交すると共に、空気入りタイヤ1のタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから最も離れている部分間の距離である。なお、タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面CL上にあって空気入りタイヤの周方向に沿う線をいう。本実施の形態では、タイヤ赤道線にタイヤ赤道面と同じ符号「CL」を付す。そして、以下に説明する空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面CLを中心としてほぼ対称になるように構成されていることから、空気入りタイヤ1の回転軸を通る平面で該空気入りタイヤ1を切った場合の子午断面図(図1)においては、タイヤ赤道面CLを中心とした一側(図1において右側)のみを図示して当該一側のみを説明し、他側(図1において左側)の説明は省略する。
本実施例の空気入りタイヤ1は、一般的な乗用車に装着されるタイヤとして好適である。この空気入りタイヤ1は、図1に示すように、トレッド部2を有している。トレッド部2は、ゴム材からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となる。このトレッド部2の表面は、空気入りタイヤ1を装着する車両(図示省略)が走行した際に路面と接触する面であるトレッド面21として形成されている。
トレッド部2のタイヤ幅方向両側には、ショルダー部3、各ショルダー部3から順次連続するサイドウォール部4およびビード部5が設けられている。また、この空気入りタイヤ1は、その内部に、カーカス層7、ベルト層8および補強部材9を含み構成されている。
ショルダー部3は、トレッド部2のタイヤ幅方向両外側の部位である。また、サイドウォール部4は、空気入りタイヤ1におけるタイヤ幅方向外側に露出したものである。また、ビード部5は、該ビード部5を構成する構成部材であるビードコア51およびビードフィラー52を有する。ビードコア51は、スチールワイヤであるビードワイヤをリング状に巻くことにより形成され、一対を一組として構成されている。ビードフィラー52は、ビードコア51を補強するためのゴム材であり、カーカス層7の両側端部がビードコア51の位置でタイヤ幅方向外側に折り返されることにより形成された空間であってビードコア51のタイヤ径方向外側に配置される。
サイドウォール部4とビード部5との間には、突起部6が形成されている。突起部6は、リム組み状態にてリムフランジ10よりもタイヤ幅方向外側に突出するものである。突起部6は、サイドウォール部4からタイヤ径方向内側に連続して、最もタイヤ幅方向外側に突出する頂部に至るタイヤ表面がタイヤ幅方向内側に湾曲して形成されている。また、トレッド部2からショルダー部3を経てサイドウォール部4に至るタイヤ表面は、タイヤ幅方向外側に湾曲して形成されている。このように、突起部6のタイヤ径方向外側におけるサイドウォール部4のタイヤ表面では、逆向きの湾曲が繋がる部位が形成されている。また、突起部6は、リムフランジ10が接触する接触面からタイヤ幅方向外側端(頂部)に至る寸法Wが、15[mm]とされている。このような突起部6は、リムフランジ10の保護やデザイン性の向上の観点から設けられている。
カーカス層7は、各タイヤ幅方向端部が、一対のビードコア51でタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、かつタイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。このカーカス層7は、有機繊維(ナイロンやポリエステルやレーヨンなど)やスチールなどのカーカスコード(図示せず)が、ゴム材で被覆されたものである。カーカスコードは、タイヤ赤道線CL(タイヤ周方向)に直交してタイヤ子午線方向(ラジアル方向)に沿いつつタイヤ周方向に複数並設されている。なお、カーカスコードの角度は、タイヤ赤道線CLに対する角度が実質的に90[度]であって、タイヤ赤道線CLに対する90度を基準に−5[度]から+5[度]の範囲の角度を含む。
カーカス層7は、少なくとも1つ(1層)設けられており、図1では2つ(2層)のカーカス層71,72が設けられた形態を示している。この図1で示す2つのカーカス層71,72においては、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の内側に配置された第一カーカス層71が、ビードコア51の位置で折り返されることによりビードフィラー52を配置する空間をなしている。そして、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の外側に配置された第二カーカス層72は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部がビードフィラー52の側部に位置しつつ、第一カーカス層71のタイヤ幅方向内側に位置する。
なお、図には明示しないが、2つのカーカス層71,72において、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の外側に配置された第二カーカス層72が、ビードコア51の位置で折り返されることによりビードフィラー52を配置する空間をなしていてもよい。この場合、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の外側に配置された第一カーカス層71は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部がビードフィラー52の側部に位置しつつ、第二カーカス層72のタイヤ幅方向外側に位置する。
また、図には明示しないが、2つのカーカス層71,72は、双方がビードコア51の位置で折り返されることによりビードフィラー52を配置する空間をなしていてもよい。
ベルト層8は、少なくとも2つのベルト層81,82を積層した多層構造をなし、カーカス層7の外周であるタイヤ径方向外側に配置され、トレッド部2においてカーカス層7をタイヤ周方向に覆うものである。ベルト層81,82は、有機繊維(ナイロンやポリエステルやレーヨンなど)やスチールなどのコードがゴム材で被覆されたもので、該コードがタイヤ周方向、つまりタイヤ赤道線CLに対して、所定の角度をつけて配置されている。また、ベルト層81,82は、タイヤ赤道線CLに対して、相互にコードを反対方向に傾けて配置されている。
補強部材9は、ビード部5を構成する構成部材であり、スチールコード補強層91やゴム補強層92の少なくとも一方で構成されている。図1では、スチールコード補強層91およびゴム補強層92が設けられた形態を示している。
スチールコード補強層91は、スチールコード(図示せず)がゴム材で被覆されたもので、該スチールコードがカーカスコードに対して所定角度を有して配置されていると共に、ビードフィラー52に添いつつタイヤ周方向に沿って配置されている。また、スチールコード補強層91は、ビードコア51の位置で折り返されたカーカス層7のタイヤ幅方向内側に配置され、かつビードフィラー52のタイヤ径方向外側端よりもタイヤ径方向外側に延在して設けられている。
ゴム補強層92は、ゴム材で構成されており、ビードフィラー52に添いつつタイヤ周方向に沿って配置されている。また、ゴム補強層92は、ビードコア51の位置で折り返されたカーカス層7のタイヤ幅方向外側に配置され、かつビードフィラー52のタイヤ径方向外側端よりもタイヤ径方向外側に延在して設けられている。
上記の空気入りタイヤ1においては、カーカス層7の端部、およびビード部5を構成する構成部材(ビードフィラー52,補強部材9)の端部が、タイヤ断面高さSHに対してタイヤ径方向内側から50[%]を超え70[%]未満の範囲θから外れて配置されている。なお、タイヤ断面高さSHは、(タイヤ径方向の外径−リム径)/2であって、ビード部5の底部のリムベースからタイヤ幅方向外側に延在した延長線と、リムフランジ10が接触する接触面からタイヤ径方向内側に延在した延長線との交点Pを基準とし、この交点Pから、タイヤ赤道面CLとトレッド面21との交点(センタークラウン)までのタイヤ径方向の高さである。
上記配置を具体的に説明すると、第一カーカス層71の場合、ビードコア51の位置で折り返された端部において、タイヤ断面高さSHに対し、交点Pからのタイヤ径方向寸法(高さ)、つまり図1に示す第一カーカス層71の端部高さCaHの比が、0.70≦CaH/SHであり、第一カーカス層71の端部の位置がタイヤ断面高さSHの70[%]以上の範囲βに含まれている。なお、第一カーカス層71の場合、ビードコア51の位置で折り返された端部において、タイヤ断面高さSHに対し、第一カーカス層71の端部高さCaHの比が、0.70≦CaH/SH≦0.85の範囲に設定されていることが好ましい。
一方、第二カーカス層72の場合、ビードコア51の位置で折り返された端部において、タイヤ断面高さSHに対し、交点Pからのタイヤ径方向寸法(高さ)、つまり図1に示す第二カーカス層72の端部高さCbHの比が、CbH/SH≦0.50であり、第二カーカス層72の端部の位置がタイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。なお、第二カーカス層72の場合、ビードコア51の位置で折り返された端部において、タイヤ断面高さSHに対し、第二カーカス層72の端部高さCbHの比が、0.15≦CbH/SH≦0.50の範囲に設定されていることが好ましい。
すなわち、カーカス層7(第一カーカス層71および第二カーカス層72)の端部が上記範囲θから外れて配置されている。
なお、図には明示しないが、タイヤ断面高さSHに対し、第一カーカス層71の端部高さCaHの比が、CaH/SH≦0.50であり、第一カーカス層71の端部の位置がタイヤ断面高さSHの50[%]以内(好ましくは、0.15≦CaH/SH≦0.50)の範囲αに含まれ、かつタイヤ断面高さSHに対し、第二カーカス層72の端部高さCbHの比が、0.70≦CbH/SHであり、第二カーカス層72の端部の位置がタイヤ断面高さSHの70[%]以上(好ましくは、0.70≦CbH/SH≦0.85)の範囲βに含まれていてもよい。さらに、図には明示しないが、タイヤ断面高さSHに対し、第一カーカス層71の端部高さCaH、および第二カーカス層72の端部高さCbHの比が、の比が、CaH/SH≦0.50、およびCbH/SH≦0.50であり、第一カーカス層71の端部および第二カーカス層72の端部の位置がタイヤ断面高さSHの50[%]以内(好ましくは、0.15≦CaH/SH≦0.50、および0.15≦CbH/SH≦0.50)の範囲αに含まれていてもよい。さらにまた、図には明示しないが、タイヤ断面高さSHに対し、第一カーカス層71の端部高さCaH、および第二カーカス層72の端部高さCbHの比が、0.70≦CaH/SH、および0.70≦CbH/SHであり、第一カーカス層71の端部および第二カーカス層72の端部の位置がタイヤ断面高さSHの70[%]以上(好ましくは、0.70≦CaH/SH≦0.85、および0.70≦CbH/SH≦0.85)の範囲βに含まれていてもよい。すなわち、カーカス層7(第一カーカス層71および第二カーカス層72)の端部が上記範囲θから外れて配置されている。
また、構成部材であるビードフィラー52の場合、タイヤ径方向外側の端部において、タイヤ断面高さSHに対し、交点Pからのタイヤ径方向寸法(高さ)、つまり図1に示すビードフィラー52の端部高さBHの比が、BH/SH≦0.50であり、ビードフィラー52のタイヤ径方向外側の端部の位置がタイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。この場合、ビードフィラー52のタイヤ径方向内側の端部の位置は、タイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。すなわち、ビードフィラー52の端部が上記範囲θから外れて配置されている。なお、ビードフィラー52の場合、タイヤ径方向外側の端部において、タイヤ断面高さSHに対し、ビードフィラー52の端部高さBHの比が、0.15≦BH/SH≦0.50の範囲に設定されていることが好ましい。
また、構成部材である補強部材9のスチールコード補強層91の場合、タイヤ径方向外側の端部において、タイヤ断面高さSHに対し、交点Pからのタイヤ径方向寸法(高さ)、つまり図1に示すスチールコード補強層91の端部高さRaHの比が、RaH/SH≦0.50であり、スチールコード補強層91のタイヤ径方向外側の端部の位置がタイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。この場合、スチールコード補強層91のタイヤ径方向内側の端部の位置は、タイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。すなわち、スチールコード補強層91の端部が上記範囲θから外れて配置されている。なお、スチールコード補強層91の場合、タイヤ径方向外側の端部において、タイヤ断面高さSHに対し、スチールコード補強層91の端部高さRaHの比が、0.15≦RaH/SH≦0.50の範囲に設定されていることが好ましい。
なお、図には明示しないが、タイヤ断面高さSHに対し、スチールコード補強層91の端部高さRaHの比が、70≦RaH/SHであり、スチールコード補強層91のタイヤ径方向外側の端部の位置がタイヤ断面高さSHの70[%]以上(好ましくは、70≦RaH/SH≦0.85)の範囲βに含まれていてもよい。この場合、スチールコード補強層91のタイヤ径方向内側の端部の位置は、タイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。すなわち、スチールコード補強層91の端部が上記範囲θから外れて配置されている。
また、構成部材である補強部材9のゴム補強層92の場合、タイヤ径方向外側の端部において、タイヤ断面高さSHに対し、交点Pからのタイヤ径方向寸法(高さ)、つまり図1に示すゴム補強層92の端部高さRbHの比が、RbH/SH≦0.50であり、ゴム補強層92のタイヤ径方向内外側の端部の位置がタイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。この場合、ゴム補強層92のタイヤ径方向内側の端部の位置は、タイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。すなわち、ゴム補強層92の端部が上記範囲θから外れて配置されている。なお、ゴム補強層92の場合、タイヤ径方向外側の端部において、タイヤ断面高さSHに対し、ゴム補強層92の端部高さRbHの比が、0.15≦RbH/SH≦0.50の範囲に設定されていることが好ましい。
なお、図には明示しないが、タイヤ断面高さSHに対し、ゴム補強層92の端部高さRbHの比が、70≦RbH/SHであり、ゴム補強層92のタイヤ径方向外側の端部の位置がタイヤ断面高さSHの70[%]以上(好ましくは、70≦RbH/SH≦0.85)の範囲βに含まれていてもよい。この場合、ゴム補強層92のタイヤ径方向内側の端部の位置は、タイヤ断面高さSHの50[%]以内の範囲αに含まれている。すなわち、ゴム補強層92の端部が上記範囲θから外れて配置されている。
かかる構成の空気入りタイヤ1によれば、サイドウォール部4とビード部5との間に、リム組み状態にてリムフランジ10よりもタイヤ幅方向外側に突出する突起部6が形成されている。そして、この突起部6により、突起部6のタイヤ径方向外側におけるサイドウォール部4のタイヤ表面で逆向きの湾曲が繋がる部位が形成され、この部位にあたる範囲θから外れるように、カーカス層7の端部、およびビード部5を構成する構成部材(ビードフィラー52,補強部材9)の端部が配置されている。
この結果、サイドウォール部4のタイヤ表面で逆向きの湾曲が繋がる部位が、サイドウォール部で最も肉厚の薄い部分であっても、この部分からカーカス層7の端部、およびビード部5を構成する構成部材(ビードフィラー52,補強部材9)の端部が外れて配置されているため、タイヤ径方向に荷重が生じても、逆向きの湾曲が繋がる部位を基点として亀裂の生じる事態が抑えられる。この結果、荷重耐久性の悪化を抑制することが可能になる。
特に、操縦安定性に優れる低扁平、かつ高剛性の空気入りタイヤでは、その断面高さに比して突起部が大きく存在して逆向きの湾曲が繋がる部位がタイヤ径方向の範囲で狭まるが、上記のごとく荷重耐久性の悪化を抑制できることで、操縦安定性を維持することが可能になる。
このため、本実施の形態の空気入りタイヤ1においては、偏平率が55%以下のものに好適である。なお、偏平率とは、タイヤ幅に対するタイヤ高さSHを比率で表したものである。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、カーカス層7は、2層構造とされ、その少なくとも一方(本実施の形態では第一カーカス層71であるが第二カーカス層72でもよい)の端部が、ベルト層8の端部よりもタイヤ幅方向内側まで至り設けられている。
かかる構成によれば、ベルト層8と、ベルト層8の端部よりもタイヤ幅方向内側まで端部が至り設けられたカーカス層7とが、積層状態になることから、荷重耐久性を向上することが可能になる。
図2は、本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。この実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、操縦安定性および耐久性にかかる性能試験が行われた。
この性能試験では、タイヤサイズ225/40R18の空気入りタイヤを、適用リムに組み付け、正規内圧を充填し、正規荷重を加えた。
ここで、適用リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧220[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
操縦安定性の性能試験では、空気入りタイヤを試験車両(国産スポーツカー)に装着し、乾燥路面であるハンドリングコースでのフィーリングを評価した。この結果に基づいて従来例を基準(3)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほど好ましい。
耐久性の性能試験では、ドラム径1707mmのドラムで、JIS D−4230,JATMA Y/B 2006年版規定荷重耐久性試験終了後、ドラム径1707mm、速度81[km/h]とし、荷重を15[%]ずつ4時間ごとに増加させて空気入りタイヤが破壊するまで試験を行ない、破損したときの走行距離を測定した。この結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数値により示され、その数値が大きいほど好ましい。
従来例の空気入りタイヤは、突起部、2層のカーカス層、スチールコード補強層、およびゴム補強層を備えているが、これらは、タイヤ断面高さに対してタイヤ径方向内側から50[%]を超え70[%]未満の範囲に配置されている。
一方、本実施例の空気入りタイヤは、突起部、2層のカーカス層、スチールコード補強層、およびゴム補強層を備えているが、これらは、タイヤ断面高さに対してタイヤ径方向内側から50[%]を超え70[%]未満の範囲から外れて配置されている。また、実施例2〜実施例5の空気入りタイヤは、少なくとも一方のカーカス層の端部が、ベルト層の端部よりもタイヤ幅方向内側まで至り設けられている。
図2の試験結果が示すように、実施例の空気入りタイヤでは、操縦安定性能と耐久性とが両立されていることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、リム組み状態にてリムフランジよりもタイヤ幅方向外側に突出する突起部を備えつつ、耐久性を向上することに適している。
本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの子午線断面図である。 本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
21 トレッド面
3 ショルダー部
4 サイドウォール部
5 ビード部
51 ビードコア
52 ビードフィラー
6 突起部
7 カーカス層
71 第一カーカス層
72 第二カーカス層
8(81,82) ベルト層
9 補強部材
91 スチールコード補強層
92 ゴム補強層
10 リムフランジ
CL タイヤ赤道面(タイヤ赤道線)

Claims (5)

  1. 両ビード部に配置される一対のビードコアと、各前記ビードコア間に架け渡されるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層とを有すると共に、リム組み状態にてリムフランジが接触する接触面からタイヤ幅方向外側に15[mm]以上突出する突起部を備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカス層の端部、および前記ビード部を構成する構成部材の端部が、タイヤ断面高さに対してタイヤ径方向内側から50[%]を超え、かつ70[%]未満の範囲から外れて配置されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記構成部材は、前記カーカス層が架け渡された前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配置されるビードフィラーを含むことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記構成部材は、前記カーカス層が前記ビードコアに架け渡された部位に添って配置されたスチールコード補強層やゴム補強層の少なくとも一方からなる補強部材を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記カーカス層は、2層構造とされ、その少なくとも一方の端部が、前記ベルト層の端部よりもタイヤ幅方向内側まで至り設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 偏平率が55%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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